JP2003136193A - シリンダブロック鋳造用ボアピン - Google Patents

シリンダブロック鋳造用ボアピン

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JP2003136193A
JP2003136193A JP2001326878A JP2001326878A JP2003136193A JP 2003136193 A JP2003136193 A JP 2003136193A JP 2001326878 A JP2001326878 A JP 2001326878A JP 2001326878 A JP2001326878 A JP 2001326878A JP 2003136193 A JP2003136193 A JP 2003136193A
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bore
cooling liquid
cooling
pin
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Mamoru Murakami
衛 村上
Katsuaki Kino
勝昭 木野
Eiji Ota
英司 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造圧力による変形や破損がなく、ボアピ
ンの周方向全体で均一かつ十分な冷却が可能であり、ボ
ア部に鋳巣のないシリンダブロックの鋳造が可能で、か
つ製造加工が容易なシリンダブロック鋳造用ボアピンの
提供。 【解決手段】 シリンダボア形成部となる先端側に穴部
12が形成された外側ボアピン10と、穴部12に固定
された内側ボアピン20と、両ボアピン内に設けられた
内管31及び外管32からなる冷却液配管30とを備え
る。穴部12の内周面には複数の環状溝13、14、1
5、16が形成され、内側ボアピン20の外周面には隣
り合った環状溝を互いに連通するための連絡溝25、2
6,27が形成される。内管31からの冷却液は内側ボ
アピン20に送られ、環状溝と連絡溝を経て先端側の溶
湯を冷却し、内管と外管の間の空間に戻される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンダブロック鋳造用
ボアピンに関し、特に、シリンダライナーが存在せず、
溶湯材料がそのままシリンダボアとなるライナーレスシ
リンダブロック鋳造用ボアピンの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダブロック鋳造用ボアピンは、基
端側が金型に固定され、先端側が金型キャビティ内に突
出してその周囲に溶湯が鋳ぐるまれてシリンダボアを形
成する。そしてボアピンの熱膨張を防ぐ目的やボアピン
周囲の溶湯金属を冷却する目的から、ボアピンの内部に
は冷却液が供給される。
【0003】特開平6−71405号公報記載のボアピ
ンの冷却構造によれば、基端側が金型に固定されたボア
ピン本体と、ボアピン本体の基端側から延びボアピン本
体に同軸的に配置された冷却液配管を備える。冷却液配
管は、注入用配管と排出用配管からなり、ボアピン本体
の軸方向の途中まで延びている。そしてボアピン本体の
先端側には、冷却液配管に連通してそれと一直線上に延
びる冷却室が形成されている。ボアピン本体の基端側で
冷却液を注入用配管から冷却室に導入すると、ボアピン
の先端側で冷却が行われる。この冷却液は排出用配管を
通過してボアピンの基端側から排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ボアピンの周囲に鋳ぐ
るまれた溶湯への冷却を高めるためには、冷却室の直径
を大きくして、冷却室周囲のボアピンの肉厚を薄くする
必要がある。しかし冷却室は、ボアピンの先端側即ち穴
の最も深い位置にあるので、その加工が困難であり、特
に冷却室の直径を大きく加工するのは極めて困難であ
る。結果的には冷却室の内径を大きくできないので、溶
湯に対する十分な冷却が実行できない。特に、ライナー
レスのシリンダブロックを鋳造する場合には、溶湯の素
材がそのままシリンダボアとなるため、より一層の冷却
が必要となるが、冷却が不十分であると、溶湯金属の抱
きつきや焼き付きが生じ、またボア面に鋳巣が発生す
る。
【0005】また、単に冷却室の内径を大きくしただけ
でも、次のような問題が発生する。即ち、冷却室の内径
が大きすぎると、その周囲のボアピンの肉厚が薄くな
る。ボアピンの周囲に別体のシリンダライナーを嵌合し
その周囲に溶湯を鋳ぐるむ鋳造であれば、シリンダライ
ナが溶湯圧を受けるので、肉厚の薄さは極端な問題には
ならないが、ライナーレスのシリンダブロックを鋳造す
る場合には、溶湯圧が直接ボアピンの薄肉部に作用する
ので、ボアピンの変形や破損の問題が生じる。
【0006】また冷却室を大きくすることにより、冷却
室の下部に冷却液が溜まる一方、冷却室の上部には空気
が残留し、均一且つ十分な冷却ができなくなる。例え
ば、横型鋳造の場合には、シリンダボアの軸線が水平方
向に延びているが、シリンダボアの下側のみが冷却液で
冷却されるが、上側には冷却液が面することなく空気の
みが残留し、ボアの周方向全体で均一な冷却ができな
い。
【0007】更に、冷却室を大きくすれば、冷却室自体
の流路断面積が大きくなるので、冷却液の流速が低下
し、瞬時の冷却が困難となる。
【0008】そこで本発明は、鋳造圧力による変形や破
損がなく、ボアピンの周方向全体で均一かつ十分な冷却
が可能であり、ボア部に鋳巣のないシリンダブロックの
鋳造が可能で、かつ製造加工が容易なシリンダブロック
鋳造用ボアピンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ボアピン本体とボアピン本体に配置され
その軸方向に延びる冷却液配管を備え、該ボアピン本体
の先端側の外周面でシリンダボアを形成し、該ボアピン
本体の基端側で冷却液を冷却液配管内に導入しまた冷却
液配管から排出して該先端側で冷却を行うシリンダブロ
ック鋳造用ボアピンにおいて、該ボアピン本体1、10
1、201は、冷却液配管30、130、230が挿通
されると共に該冷却液配管よりも直径が大きく先端側端
面に開口する穴部12、112、212a、212bが
形成された外側ボアピン10、110、210と、該穴
部内に固定配置され該冷却液配管の先端側と連通する内
側ボアピン20、120、220とを有し、該内側ボア
ピンの外周面及び又は該外側ボアピンの内周面に該冷却
液配管に連通した冷却溝13、113、213、14、
114、214、15、115、215、16、11
6、216、25、125、26、126、27、12
7が形成されているシリンダブロック鋳造用ボアピンを
提供している。
【0010】ここで該冷却溝は、ボアピン本体の軸方向
に互いに離間して配列された複数の環状溝13、11
3、213、14、114、214、15、115、2
15、16、116、216と、隣り合う環状溝どうし
を互いに連通するための軸方向溝25、125、26、
126、27、127とにより形成されるのが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
シリンダブロック鋳造用ボアピン1について図1に基づ
き説明する。ボアピン1は外側ボアピン10と内側ボア
ピン20からなるボアピン本体と、ボアピン本体内を延
びる冷却液配管30とを備える。
【0012】外側ボアピン10は長尺な略円柱形状をな
し、その基端側が金型ダイス2に固定され、その先端側
は金型キャビティ内に突出して配置される。金型キャビ
ティに突出した先端側の外周面および端面がアルミニウ
ム合金などの溶湯金属Mに直接接触してシリンダボアが
画成される。そして先端側はわずかに先細りの抜け勾配
形状をなしている。外側ボアピン10と同軸的に断面円
形の冷却液配管用長穴11が形成されている。冷却液配
管30は、冷却液注入のための内管31と、内管31と
同心配置された外管32とによる二重管構造であり、内
管31の内周面と外管32の内周面との間の円筒空間が
冷却液排出路33となる。
【0013】冷却液配管用長穴11は、外側ボアピン2
0の基端面に開口して、冷却液の供給排出が行われる。
この長穴11の内径は冷却液配管30の外管32が挿通
できる程度のサイズであり、外側ボアピン10の外径と
比較して極めて小さいので、基端面側からのドリル加工
などで容易に形成できる。なお、外管32の外周面には
長穴11の内周面との間での冷却液をシールするための
Oリング34を装着するための環状溝が形成されてい
る。
【0014】外側ボアピン10の先端側には、断面が円
形であり、キャビティに突出した長さと略等しい長さ
(シリンダボアの軸線長さと略等しい長さ)の穴部12
が形成されている。穴部12は外側穴部の先端面に開口
して形成されその内径は、冷却液配管用長穴11に比較
して大きく形成されている。換言すれば、穴部12が形
成されている部分の外側ボアピン10の肉厚は、長穴1
1が形成されている部分の外側ボアピン10の肉厚より
も小さく、薄肉部10Aとなっている。この穴部12は
長穴11の直径より大きいが、その軸方向長さが長穴1
1よりも小さいので、外側ボアピン10の先端面側から
容易に加工できる。そして穴部12の内周面には冷却溝
となる複数の第1乃至第4環状溝13、14、15、1
6が軸方向に互いに離間して形成されている。これら環
状溝は、内径の大きな穴部12に形成されているので、
内周面旋盤加工により容易に形成できる。
【0015】内側ボアピン20は、穴部12に対応する
形状をなし、溶接W等により穴部12内に固定される。
内側ボアピン20と同心的に第1孔部21と第1孔部2
1に続く第2孔部22が形成されている。第1孔部21
は、内側ボアピン20において基端側に位置しており長
穴11と略同径で長穴11に接続される。また第2孔部
22は、内管31の外径と略同一であり、内側ボアピン
20において先端側に位置している。そして内管31が
第1孔部21と第2孔部22内に延びて挿通されてい
る。また第2孔部22と外側ボアピン10の最も先端側
に位置する第1環状溝13とを連通する注入孔23が、
内側ボアピン20の半径方向に延びて形成され、第1孔
部21と外側ボアピン10の最も基端側に位置する第4
環状溝16とを連通する排出孔24が、内側ボアピン2
0の半径方向に延びて形成されている。更に内側ボアピ
ン20の外周面には、第1環状溝13と第2環状溝14
とを連通する第1連絡溝25、第2環状溝14と第3環
状溝15とを連通する第2連絡溝26、第3環状溝15
と第4環状溝16とを連通する第3連絡溝27が内側ボ
アピン20の軸方向に延びて形成されている。これら連
結溝25、26、27も冷却溝の一部を構成する。隣接
する連絡溝25、26、27は互いに180度ずれて配
置される。
【0016】以上の構成において、外側ボアピン10の
基端側から内管31を介して内側ボアピン20内に冷却
液が導入される。第2孔部22内の冷却液は注入孔23
を介して第1環状溝13方向に供給される。注入孔23
から第1環状溝13の底部に当たった冷却液は、互いに
反対方向に分岐して第1環状溝13内を半周し、第1連
絡溝25に至り、ついで、第2環状溝14、第2連絡溝
26,第3環状溝15、第3連絡溝27,第4環状溝1
6を通過して排出孔24に至る。そして排出孔24に導
出された冷却液は、第1孔部21を介して、内管31と
外管32の間の冷却液排出路33内に流入し、外側ボア
ピン10の基端面から排出される。型開き後に、シリン
ダボアの内周面を研削加工するとともに、溶射又はメッ
キなどの表面処理が行われる。
【0017】第1乃至第4環状溝13〜16は、外管3
2と比較しても外側ボアピン10の先端側の外周面付近
に接近して位置しており、且つ複数の環状溝を列状に配
置した構成であるので、外側ボアピンの周囲の溶湯金属
Mを効率的にかつ均一に冷却することができ、特にライ
ナーレスのシリンダブロックの場合には、シリンダボア
の鋳巣の発生を大きく抑制できる。また大きな空間の冷
却室ではなく、溝状の冷却通路であるので、冷却液の流
速を高く維持することができる。更に鋳造時に高圧の溶
湯が外側ボアピンの先端側外周面に作用するが、穴部1
2の内部には内側ボアピン20が嵌挿されているので、
ライナーレスのシリンダブロックの鋳造に際しても、内
側ボアピン20が外側ボアピンの薄肉部10Aの変形防
止部材として作用することができ、薄肉部10Aの変形
や破損を防止できる。
【0018】加えて、ボアピンの製造に際しても、外側
ボアピンの先端面側に、内側ボアピンを配置する2ピー
ス構成であるので、それぞれの機械加工が簡単に行え、
外側ボアピンの基端側に長穴11を形成し、先端面側か
ら穴部12を形成して穴部12に別加工した内側ボアピ
ン20を固定するだけであり、従来のように、長尺なボ
アピンの最深部に冷却室を加工するという手間が不要と
なる。
【0019】本発明の第2の実施の形態によるシリンダ
ブロック鋳造用ボアピン101について図2、図3に基
づき説明する。第1の実施の形態では、冷却溝の大部分
をなす環状溝13〜16を外側ボアピン10に形成し、
連絡溝25〜27を内側ボアピン20に形成したが、第
2の実施の形態では、冷却溝をすべて内側ボアピン側に
形成している点で第1の実施例と相違する。また第1の
実施の形態と対応する構成には、図1の参照番号に10
0を加えた番号とし説明を省略する。
【0020】第2の実施の形態では、第1乃至第4環状
113〜116はすべて内側ボアピン120の外周面に
形成されている。そして、図3に示されるように、それ
ぞれの環状溝内には、第1仕切板113A乃至第4仕切
板116Aがそれぞれの環状溝を分断するように内側ボ
アピン120の軸方向の同一直線上にかつ、注入孔12
3や排出孔24に隣接した位置に設けられている。これ
ら仕切板113A〜116Aは、環状溝を穿設加工する
ときに一部を加工しないことによって得られ、又は別体
の板を嵌合固定してもよい。そして隣り合う環状溝を互
いに連通するために、内側ボアピン120の外周面には
軸方向に延びかつ仕切板に隣接した位置に第1乃至第3
連絡溝125,126,127が形成されている。隣接
する連絡溝は、仕切板に関して互いに反対側に形成され
る。例えば図3において、第2仕切板114Aに関し、
第1連絡溝125は上側に、第2連絡溝126は下側に
配置されている。
【0021】以上の構成において、注入孔123から第
1環状溝113内に導入された冷却液は、注入孔123
の近傍に仕切板113Aが存在するために、図3におい
ては上側には流れずにすべて下側に流れる。そして冷却
液は環状溝内をほぼ一周して図3における仕切板113
Aの上側に至る。仕切板113Aの近傍には第1連絡溝
125が位置しているので、冷却液は次に第2連絡溝1
25を通過して第2環状溝114内に導入される。そし
て同様にして第2連絡溝126、第3環状溝115、第
3連絡溝127、第4環状溝116の順に冷却液が流
れ、排出孔124に至り、第1の実施の形態と同様にし
て外側ボアピン110の基端部側から排出される。
【0022】第2の実施の形態においても、第1の実施
の形態と同様な効果が得られるのみならず、冷却溝はす
べて内側ボアピン120の外周面側に形成されているの
で、内側ボアピン120の外周加工のみで形成でき、加
工がより簡単になる。
【0023】本発明の第3の実施の形態によるシリンダ
ブロック鋳造用ボアピンについて図4に基づき説明す
る。なお第2の実施の形態と対応する構成には、図2、
図3の参照番号に100を加えた番号とし、説明を省略
する。第3の実施の形態では、冷却溝213乃至216
や連絡溝(図示せず)がすべて内側ボアピン220の外
周面側に形成されている点で第2の実施の形態と同様で
あるが、外側ボアピン210の穴部が同一内径ではな
く、先端面側大径穴部212aと基端側小径穴部212
bによる段付き形状をなす。そして内側ボアピン220
も、対応する大径部220Aと小径部220Bからな
る。そして、第1乃至第3環状溝213〜215は、大
径部220Aの外周面に形成されるが、最も基端側にあ
る第4環状溝216は、小径部220Bの外周面に形成
される。なお、図示せぬ第1、第2連絡溝は、第2の実
施の形態と同様に形成されるが、第3環状溝215と第
4環状溝216とを連通させる図示せぬ第3連絡溝は、
内側ボアピン220の外周面上を傾斜して形成される。
【0024】かかる構成によれば、第4環状溝216
は、第1乃至第3環状溝213〜215に比較して外側
ボアピン210の薄肉部210A外周面からより離間し
た位置にあり、薄肉部210Aを取り囲む溶湯金属の冷
却能力を弱めることができる。これは鋳造条件によって
は、先端部側の溶湯金属は確実に冷却するが、基端部側
の溶湯金属の過冷却を防止する必要がある場合があるか
らであり、基端部側の溶湯金属が冷えすぎると水分が残
り、その蒸発成分によって鋳巣ができる弊害が生じる場
合があるからである。
【0025】本発明によるシリンダブロック鋳造用ボア
ピンは上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範
囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例
えば、第3の実施の形態において、外側ボアピンの薄肉
部の基端側の冷却効果を先端側の冷却効果よりも低下さ
せるために、内側ボアピンの基端側にある複数の環状溝
のピッチを先端側のピッチよりも大きくするか、基端側
にある環状溝の溝幅又は溝の深さを、先端側にある環状
溝の溝幅又は溝の深さと異ならせてもよい。また本発明
は、ライナーレスのシリンダブロックの鋳造のみなら
ず、ライナーをボアピンに嵌挿しライナーを溶湯で鋳ぐ
るむ鋳造を行う場合にも当然に適用できる。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載のシリンダブロック鋳造用
ボアピンによれば、ボアピン本体は、冷却液配管が挿通
されると共に冷却液配管よりも直径が大きく先端側端面
に開口する穴部が形成された外側ボアピンと、穴部内に
固定配置され冷却液配管の先端側と連通する内側ボアピ
ンとを有し、内側ボアピンの外周面及び又は外側ボアピ
ンの内周面に該冷却液配管に連通した冷却溝が形成され
ているので、冷却液の経路を外側ボアピンの外周面に近
い位置とすることができ、溶湯金属を効率的に冷却する
ことができ、特にライナーレスのシリンダブロックの場
合には、シリンダボアの鋳巣の発生を大きく抑制でき
る。また大きな空間の冷却室ではなく、溝状の冷却通路
であるので、冷却液の流速を高く維持することができ
る。更に鋳造時に高圧の溶湯が外側ボアピンの先端側外
周面に作用するが、穴部の内部には内側ボアピンが嵌挿
されているので、ライナーレスのシリンダブロックの鋳
造に際しても、内側ボアピンによって外側ボアピンの変
形や破損を防止できる。
【0027】加えて、ボアピンの製造に際して、外側ボ
アピンの先端面側に、内側ボアピンを配置する2ピース
構成であるので、それぞれの機械加工が簡単に行え、外
側ボアピンには冷却配管用の長穴を形成し、先端面側か
ら穴部を形成して穴部に別加工した内側ボアピンを固定
するだけであり、従来のように長尺なボアピンの最深部
に冷却室を形成するという困難な加工が不要となる。
【0028】請求項2記載のシリンダブロック鋳造用ボ
アピンによれば、冷却溝は、ボアピン本体の軸方向に互
いに離間して配列された複数の環状溝と、隣り合う環状
溝どうしを互いに連通するための軸方向溝とにより形成
されているので、環状溝を局部的に集中配列すれば、特
に冷却の必要な部分を重点的に冷却できる。また環状溝
は複数形成されているので、溝の本数やピッチを変えた
り、特定の溝について半径方向の位置を変えたり、溝の
幅や深さを変えることにより、被冷却部材に対応した冷
却の調節が容易となる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるシリンダブロ
ック鋳造用ボアピンを示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるシリンダブロ
ック鋳造用ボアピンを示す要部断面図。
【図3】図2の矢印III方向から視た内側ボアピンの
平面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態によるシリンダブロ
ック鋳造用ボアピンを示す要部断面図。
【符号の説明】
1、101,201 ボアピン 10、110、210 外側ボアピン 20、120、220 内側ボアピン 30、130、230 冷却液配管 12、112、212a、212b 穴部 13、113、213 第1環状溝 14、114、214 第2環状溝 15、115、215 第3環状溝 16、116、216 第4環状溝 25、125 第1連絡溝 26、126 第2連絡溝 27、127 第3連絡溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 英司 広島県府中市目崎町762番地 リョービ株 式会社内 Fターム(参考) 4E093 NA01 NB05 UA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボアピン本体とボアピン本体に配置され
    その軸方向に延びる冷却液配管を備え、該ボアピン本体
    の先端側の外周面でシリンダボアを形成し、該ボアピン
    本体の基端側で冷却液を冷却液配管内に導入しまた冷却
    液配管から排出して該先端側で冷却を行うシリンダブロ
    ック鋳造用ボアピンにおいて、 該ボアピン本体は、冷却液配管が挿通されると共に該冷
    却液配管よりも直径が大きく先端側端面に開口する穴部
    が形成された外側ボアピンと、 該穴部内に固定配置され該冷却液配管の先端側と連通す
    る内側ボアピンとを有し、 該内側ボアピンの外周面及び又は該外側ボアピンの内周
    面に該冷却液配管に連通した冷却溝が形成されているこ
    とを特徴とするシリンダブロック鋳造用ボアピン。
  2. 【請求項2】 該冷却溝は、ボアピン本体の軸方向に互
    いに離間して配列された複数の環状溝と、隣り合う環状
    溝どうしを互いに連通するための軸方向溝とにより形成
    されていることを特徴とする請求項1記載のシリンダブ
    ロック鋳造用ボアピン。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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