JP2003129165A - 表面被覆超硬合金 - Google Patents

表面被覆超硬合金

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JP2003129165A JP2001322148A JP2001322148A JP2003129165A JP 2003129165 A JP2003129165 A JP 2003129165A JP 2001322148 A JP2001322148 A JP 2001322148A JP 2001322148 A JP2001322148 A JP 2001322148A JP 2003129165 A JP2003129165 A JP 2003129165A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 硬度と靭性が大きくて耐酸化性に優れ、表面
が高温に曝されても高い耐欠損性と耐摩耗性をともに向
上できる表面被覆超硬合金を提供する。 【解決手段】 WCと、ZrおよびM(MはZr以外の
周期律表第4a、5a、6a族金属の群から選ばれる少
なくとも1種以上の金属元素)の炭化物、窒化物および
/または炭窒化物のうちの1種以上と、鉄属金属の結合
材とからなる超硬合金2の表面に硬質被覆層3を被着形
成してなり、高硬度かつ高靭性で優れた耐酸化性を有
し、炭素鋼、合金鋼などの鋼や鋳鉄のみならず、ステン
レス鋼をはじめとする難削材の切削に適する表面被覆超
硬合金を提供する。また、前記硬質被覆層が周期律表第
4a,5a,6a属金属またはAlの炭化物,窒化物,
酸化物等およびダイヤモンドの群から選ばれる1層また
は複数層からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は切削工具等に使用さ
れる表面被覆超硬合金に関し、特に高硬度かつ高靭性で
優れた耐酸化性を有し、炭素鋼、合金鋼などの鋼や鋳鉄
のみならず、ステンレス鋼をはじめとする難削材の切削
に適する表面被覆超硬合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、超硬合金は、WC(炭化タン
グステン)を主体とする硬質相と、コバルト等の鉄族金
属の結合相からなるWC−Co系合金、もしくはこれに
周期律表第4a、5a、6a族金属の炭化物、窒化物、
炭窒化物等のいわゆるB−1型固溶体相を分散せしめた
系が知られており、金属の切削加工や耐摩耗材等に広く
用いられ、中でも切削工具としては炭素鋼・合金鋼など
の鋼や鋳鉄の切削に主に利用されているが、最近ではス
テンレス鋼等の難削材の切削も進められている。
【0003】また、かかる超硬合金では、より高硬度な
硬質被覆層を合金表面に被着形成して耐摩耗性を向上さ
せる方法が知られており、この硬質被覆層にかかる衝撃
を緩和するために、超硬合金の硬質被覆層を被着形成す
る表面領域にB−1型固溶体の含有量を減じた、いわゆ
る脱β層を形成する方法が知られている。
【0004】さらに、特開平6−93473号公報に
は、B−1型固溶体としてTiとZrとを用いる(Nb
を用いることなく)と、母材表面から内部1〜50μm
の深さ領域におけるZrの含有量が消失または減少する
ことが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の超硬合金では、切削加工時の熱および環境中の酸素で
合金表面が酸化して変質してしまい、硬度、靭性ともに
低下してしまうことが知られており、たとえ合金(母
材)表面に硬質被覆層を被着形成した場合でも硬質被覆
層中の欠陥部分の存在によって母材表面が酸化雰囲気に
曝される場合があり、特に母材表面に脱β層を形成する
(p1suf/pin<0.9、q1suf/qin<0.9)と、
母材表面の酸化や変質が生じやすいものであった。
【0006】一方、硬質被覆層の直下に脱β層を形成し
ない場合(p1suf=p2suf=pin、q1suf=q2suf=q
in)には、硬質被覆層の耐衝撃性および耐欠損性が低下
してしまうという問題があった。
【0007】さらに、特開平6−93473号公報の母
材表面領域におけるZrの含有量が少ない(q1suf/q
in<0.9)被覆超硬合金では、耐塑性変形性が悪くな
り、耐摩耗性が低下するという問題があった。
【0008】したがって、本発明は上記課題を解決する
ためになされたもので、その目的は、高い硬度と靭性を
有するとともに耐酸化性に優れ、表面が連続稼動等によ
って高温に曝されるような過酷な環境化においても高い
耐欠損性と耐摩耗性をともに向上できる表面被覆超硬合
金を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対して超硬合金母材の構成について検討した結果、超硬
合金表面に、Zrの含有量は内部のそれに対して変化量
が少なく、かつZr以外の金属元素M(Mは周期律表第
4a、5a、6a族金属の群から選ばれる少なくとも1
種以上)の含有量が内部のそれに対して少ない第1の表
面領域と、該第1の表面領域の内部に、Zrの含有量は
内部のそれに対して変化量が少なく、かつZr以外の金
属元素M(Mは周期律表第4a、5a、6a族金属の群
から選ばれる少なくとも1種以上)の含有量が内部のそ
れに対して多い第2の表面領域とを設けることにより、
母材表面の靭性を向上させて硬質被覆層の耐欠損性を向
上させることができるとともに、硬質被覆層を被着形成
した超硬合金の耐酸化性を高めることができ、連続的ま
たは断続的に長時間作動させ、高温下に長時間曝される
ような場合においても優れた耐欠損性と耐摩耗性を有す
る表面被覆超硬合金が得られることを知見した。
【0010】すなわち、本発明の表面被覆超硬合金は、
WCと、周期律表第4a、5a、6a族金属の群から選
ばれる少なくとも1種以上の金属元素Mの炭化物、窒化
物および/または炭窒化物のうちの1種以上と、鉄属金
属の結合材とからなる超硬合金の表面に、硬質被覆層を
被着形成してなる表面被覆超硬合金において、前記金属
元素Mは、ZrおよびNbを共に含有するとともに、前
記超硬合金の表面から5μm以上200μm以下の深さ
にわたり、以下に示す第1の表面領域と、該第1の表面
領域よりも内側に位置する第2の表面領域とを具備する
ことを特徴とするものである。
【0011】前記超硬合金内部における金属元素Mの総
含有量:Min、前記超硬合金内部におけるZrの含有
量:Zrin、前記超硬合金内部におけるWの含有量:W
in、前記第1の表面領域における金属元素Mの総含有
量:M1suf、前記第1の表面領域におけるZrの含有
量:Zr1suf、前記第1の表面領域におけるWの含有
量:W 1suf、前記第2の表面領域における金属元素Mの
総含有量:M2suf、前記第2の表面領域におけるZrの
含有量:Zr2suf、前記第2の表面領域におけるWの含
有量:W2sufとし、pin=Min/Win、p1suf=M1suf
/W1suf、p2suf=M2s uf/W2suf、qin=Zrin/W
in、q1suf=Zr1suf/W1suf、q2suf=Zr2s uf/W
2sufとしたとき、0.1≦p1suf/pin≦0.9、0.
9≦q1suf/qin≦1.1かつ、1.1≦p2suf/pin
≦1.5、0.9≦q2suf/qin≦1.1ここで、前記
表面被覆超硬合金の耐酸化性が0.01mg/mm2
下であること、前記超硬合金全体において、前記金属元
素Mが、0.1≦Zr/(Ti+Zr+Hf)≦0.
5、かつ、0.6≦Nb/(V+Nb+Ta)≦1.0
を満足すること、前記超硬合金全体において、0.05
≦Zr/(Zr+Nb)≦0.8を満足することが望ま
しい。
【0012】さらに、前記超硬合金が、ZrCを0.1
〜1.5重量%、NbCを0.5〜3.5重量%、Ti
Cを1.0〜2.5重量%、TaCを0〜1.0重量
%、HfCを0〜1.0重量%、Cr32を0〜1.0
重量%、VCを0〜1.0重量%、Coを5〜10重量
%含有し、残部がWCおよび不可避不純物からなること
が望ましい。
【0013】また、前記第1の表面領域の厚みd1が1
〜50μm、前記第2の表面領域の厚みd2が10〜2
00μmであることが望ましい。
【0014】さらに、前記硬質被覆層が、周期律表第4
a、5a、6a族金属またはAlの炭化物、窒化物、酸
化物、炭窒化物、炭酸化物、窒酸化物、炭酸窒化物およ
びダイヤモンドの群から選ばれる少なくとも1種の単層
または複数層からなることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の表面被覆超硬合金は、図
1(a)の概略断面図に示すように、超硬合金(母材)
2の表面に硬質被覆層3を被着形成したものである。
【0016】母材2は、WC(炭化タングステン)と、
周期律表第4a、5a、6a族金属の群から選ばれる少
なくとも1種以上の金属元素M(Ti、V、Cr、Z
r、Nb、Mo、Hf、Ta、W)の炭化物、窒化物お
よび/または炭窒化物のうちの1種以上と、鉄属金属
(Co、Ni、Fe)の結合材とからなるものである
が、本発明によれば、前記金属元素Mとして、ZrとN
bとを共に含有することが大きな特徴であり、これによ
って下記に示す所定の深さからなる表面領域を形成する
ことができる。なお、金属元素Mとしては、Zrおよび
Nb以外にTi、V、Cr、Mo、HfおよびTaの群
から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
【0017】また、本発明によれば、超硬合金(母材)
2の表面から5μm以上50μm以下の深さにわたり、
超硬合金内部4における金属元素Mの総含有量:Min
超硬合金内部4におけるZrの含有量:Zrin、超硬合
金内部4におけるWの含有量:Win、第1の表面領域5
における金属元素Mの総含有量:M1suf、第1の表面領
域5におけるZrの含有量:Zr1suf、第1の表面領域
5におけるWの含有量:W1suf、第2の表面領域6にお
ける金属元素Mの総含有量:M2suf、第2の表面領域6
におけるZrの含有量:Zr2suf、第2の表面領域6に
おけるWの含有量:W2sufとし、pin=Min/Win、p
1suf=M1suf/W1suf、p2suf=M2suf/W2suf、qin
=Zrin/Win、q1suf=Zr1suf/W1suf、q2suf
Zr2suf/W2sufとしたとき、0.1≦p1suf/pin
0.9、0.9≦q1suf/qin≦1.1かつ、1.1≦
2suf/pin≦1.5、0.9≦q2suf/qin≦1.1
を満たす第1の表面領域5およびこの第1の表面領域5
よりも内側に位置する第2の表面領域6とを具備するこ
とが重要である。
【0018】これによって、母材2表面の靭性を向上さ
せて硬質被覆層3の耐欠損性を向上させることができる
とともに、硬質被覆層3を被着形成した合金1の耐酸化
性を高めることができ、炭素鋼・合金鋼などの鋼や鋳鉄
のみならず、ステンレス鋼等難削材の切削等のように高
温環境下で作動させるような場合においても優れた耐欠
損性と耐摩耗性を有し、特に切削加工用として最適な表
面被覆超硬合金1が得られる。
【0019】ここで、第1の表面領域5において、p
1suf/pinが0.1よりも小さいと、母材2表面での耐
酸化性が低下して、特に高温域で連続的に使用すると母
材2の表面が変質して硬質被覆層3が剥離したり、塑性
変形を引き起こす。逆に、p1s uf/pinが0.9よりも
大きいと、母材2表面の靭性が低下して硬質被覆層3の
耐衝撃性が低下し、チッピングが発生しやすくなる。ま
た、q1suf/qinが0.9よりも小さいと、母材表面で
の耐酸化性が低下し、特に高温域で連続的に使用すると
母材2の表面が変質して硬質被覆層3が剥離したりチッ
ピングが発生しやすくなるとともに、特に刃先(切刃)
における耐塑性変形性が悪化して耐磨耗性の低下を招
く。逆に、q1suf/qinが1.1よりも大きいと合金表
面の耐塑性変形性および耐摩耗性が低下する。
【0020】また、第2の表面領域6においてp2suf
inが1.1よりも小さいと、第2の表面領域6におい
て硬度値の著しい低下部分が形成され、耐摩耗性と耐塑
性変形性が低下する。逆に、p2suf/pinが1.5より
も大きいと、第2の表面領域6において靭性値の著しい
低下部分が形成され、耐欠損性が低下する。また、q
2suf/qinが0.9よりも小さいと、第2の表面領域6
において硬度値の著しい低下部分が形成され、耐摩耗性
と耐塑性変形性が低下する。逆に、q2suf/qinが1.
1よりも大きいと、第2の表面領域6において靭性値の
著しい低下部分が形成され、耐欠損性が低下する。
【0021】なお、本発明における金属元素Mの分布状
態は、合金の各位置における成分比をエネルギー分散型
X線分析(EDS)で測定し、図1(b)のようにマッ
ピングすることによって求めることができる。
【0022】また、本発明における第1の表面領域5と
第2の表面領域6との総和は5〜200μmが望まし
く、特に5〜50μmが望ましい。第1の表面領域5と
第2の表面領域6との総和が5μmより薄いと靭性向上
の効果が小さく、200μm以上では表面硬度が低下し
て耐塑性変形性が低下する。
【0023】ここで、第1の表面領域の厚みd1は、耐
酸化性と耐欠損性を両立させるために、1〜50μmで
あることが望ましく、特に1〜10μmであることが望
ましい。また、第2の表面領域6の厚みd2は、耐摩耗
性と耐塑性変形性および耐欠損性を両立させるために、
10〜200μmが望ましく、特に10〜40μmであ
ることが望ましい。さらに、d1/d2の比は耐酸化性お
よび耐欠損性を両立させるために、0.1〜0.6であ
ることが望ましい。
【0024】また、超硬合金(母材)2の組成は、耐欠
損性、耐摩耗性、耐酸化性を高めるために、0.1≦Z
r/(Ti+Zr+Hf)≦0.5、特に、0.1≦Z
r/(Ti+Zr+Hf)≦0.4、かつ、0.6≦N
b/(V+Nb+Ta)≦1.0、特に0.7≦Nb/
(V+Nb+Ta)≦1.0と所定の比率でZrととも
にNbを含有することが望ましく、さらには、超硬合金
全体において、0.05≦Zr/(Zr+Nb)≦0.
8、特に0.1≦Zr/(Zr+Nb)≦0.6を満足
することが望ましい。
【0025】さらにまた、超硬合金(母材)2の具体的
な組成は、耐酸化性、耐摩耗性と耐塑性変形性および耐
欠損性を両立するために、ZrC(炭化ジルコニウム)
を0.1〜1.5重量%、NbC(炭化ニオブ)を0.
5〜3.5重量%、TiC(炭化チタン)を1〜2.5
重量%、TaC(炭化タンタル)を0〜1重量%、Hf
C(炭化ハフニウム)を0〜1重量%、Cr32(炭化
クロム)を0〜1重量%、VC(炭化バナジウム)を0
〜1重量%、Co(コバルト)を5〜10重量%の比率
で含有し、残部がWC(炭化タングステン)および不可
避不純物からなることが望ましい。
【0026】なお、上記成分のうち、コストの低減のた
めには高価なTaCの含有量を0.5重量%以下、特に
0.1重量%以下、さらには実質的に含有させないこと
が望ましい。
【0027】さらにまた、上記組成範囲の中でも、耐摩
耗性を重視して旋削用切削工具として用いる上では、T
iCを1.5〜2.0重量%、NbCを2.0〜3.5
重量%、ZrCを0.1〜0.8重量%、Coを5.0
〜7.5重量%含有し、残部がWCからなることが望ま
しく、また、耐欠損性を重視してフライス用切削工具と
して用いる上では、TiCを1.5〜2.0重量%、N
bCを0.5〜2.0重量%、ZrCを0.8〜1.5
重量%、Coを7.5〜10.0重量%含有し、残部が
WCからなることが望ましい。
【0028】また、本発明によれば、ステンレス等の難
削材を切削する際などのように、高温域で安定に作動さ
せるためには、表面被覆超硬合金1の耐酸化性を0.0
1mg/mm2以下とすることが重要である。すなわ
ち、表面被覆超硬合金1の耐酸化性が0.01mg/m
2よりも大きくなると、硬質被覆層中に存在する欠陥
等を介して超硬合金(母材)2表面が加工時に酸化して
しまい、耐摩耗性および耐欠損性が低下する。
【0029】なお、本発明における耐酸化性とは、硬質
被覆層を被着形成した表面被覆超硬合金を大気中の80
0℃×30分の条件で保持する酸化試験を行った場合の
試験前後における酸化増量割合を示す。
【0030】また、超硬合金(母材)2の表面に被着形
成される硬質被覆層としては、周期律表第4a、5a、
6a族金属またはAlの炭化物、窒化物、酸化物、炭窒
化物、炭酸化物、窒酸化物、炭酸窒化物およびダイヤモ
ンドの群から選ばれる少なくとも1種、特にTiC、T
iN、TiCN、Al23、TiAlNの単層または複
数層からなり、図1では、母材2側から順に、TiC
層、Al23層、TiN層と構成されている。
【0031】(製造方法)上述した表面被覆超硬合金を
製造するには、まず、例えば平均粒径0.5〜10μm
の炭化タングステン粉末を80〜90重量%、平均粒径
0.5〜5μmのZrの炭化物、窒化物および/または
炭窒化物粉末またはその固溶体粉末を総量で0.1〜1
0重量%、平均粒径0.5〜5μmのNbの炭化物、窒
化物および/または炭窒化物粉末またはその固溶体粉末
を総量で0.1〜10重量%、平均粒径0.5〜5μm
のTi、V、Cr、Mo、HfおよびTaの群から選ば
れる少なくとも1種の炭化物、窒化物および/または炭
窒化物粉末もしくはこれら金属のうちの2種以上の固溶
体粉末を総量で0.1〜10重量%、平均粒径0.5〜
10μmの鉄族金属を5〜15重量%、さらには所望に
より金属タングステン(W)粉末あるいは炭素(C)粉
末を混合する。
【0032】次に、上記混合粉末を用いて、プレス成
形、鋳込成形、押出成形、冷間静水圧プレス成形等の公
知の成形方法によって所定形状に成形した後、0.1〜
15Paの真空中、1000℃以上における昇温速度を
0.3〜4℃/分、特に0.5〜2℃/分で昇温し、真
空度10-3〜0.05Paの真空中、1350〜150
0℃で0.2〜5時間、特に0.5〜2時間焼成するこ
とによって超硬合金(母材)を作製する。
【0033】上記焼成に関しては、表面領域の組成およ
び厚みを制御するために、特に昇温速度および焼成中の
雰囲気を上記範囲に制御することが重要である。
【0034】次に、上記超硬合金(母材)表面にCVD
法やPVD法等の公知の薄膜形成法で硬質被覆層を0.
1〜20μm被着形成することによって本発明の表面被
覆超硬合金を得ることができる。
【0035】また、上述した本発明の表面被覆超硬合金
は、高硬度、高靭性、高強度の優れた機械的特性および
高い耐酸化性を有することから、金型、耐摩耗部材、高
温構造材料等に適応可能であり、中でも炭素鋼、合金鋼
などの鋼や鋳鉄の加工用切削工具、さらにはステンレス
鋼等の難削材加工用の切削工具として好適に使用可能で
ある。
【0036】
【実施例】(実施例1)平均粒径1.5μmの炭化タン
グステン(WC)粉末、平均粒径1.2μmの金属コバ
ルト(Co)粉末および平均粒径2.0μmの表1に示
す金属元素M化合物粉末を表1に示す比率で添加、混合
して、プレス成形で切削工具形状(CNMG12040
8)に成形した後、脱バインダ処理を施し、さらに、1
000℃以上を3℃/分の速度で昇温して、0.01P
aの真空中、1500℃で1時間焼成して超硬合金を作
製した。
【0037】得られた超硬合金の表面にCVD法でTi
Nを1μm、TiCNを7μm、Al23を3μm、T
iNを1μmの順に硬質被覆層を成膜することによって
表面被覆超硬合金を作製した。
【0038】得られた表面被覆超硬合金に対して、波長
分散型X線マイクロアナライザー(EPMA)で表面か
ら内部に向かって、200μm×200μmの任意領域
における金属元素濃度分布を測定した。なお、EPMA
測定に関しては、表面領域を斜めに研磨して、表面から
の深さ5μm毎に5点づつ測定し、その平均値を算出し
た。また、その金属元素濃度分布から図2に示すような
濃度分布のマッピングをし、第1の表面領域と第2の表
面領域の厚みを算出した。その結果を図1および表1に
示す。
【0039】また、800℃の大気圧雰囲気で30分間
酸化処理し、酸化前後における重量増加量を測定して耐
酸化性とした。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】そして、この切削工具を用いて下記の条件
で合金鋼の切削を25分間行い、切削工具のフランク摩
耗量および先端摩耗量を測定した。なお、切削試験中に
フランク摩耗量あるいは先端摩耗量が0.2mmに達し
た場合にはその切削時間を測定した。さらに、溝付き鋼
材で断続試験を行い、欠損したときの衝撃回数を比較し
た。その結果を表2に示す。
【0042】(摩耗試験) 被削材 :合金鋼(SCM435) 工具形状:CNMG120408 切削速度:250m/分 送り速度:0.3mm/rev 切り込み:2mm その他 :水溶性切削液使用 (断続試験) 被削材 :合金鋼(SCM440) 工具形状:CNMG120408 切削速度:200m/分 送り速度:0.4mm/rev 切り込み:1.5mm その他 :水溶性切削液使用
【0043】
【表2】
【0044】表1および表2の結果より、Nbを含有し
ない試料No.1では、第1の表面領域におけるq1suf
/qin(Zrの含有量)が0.9より小さくなり、耐酸
化性が低下して切削性能が低下した。なお、酸化試験後
の試料断面をSEM観察したところ、母材表面付近が酸
化で変質していることを確認した。また、Zrを含有し
ない試料No.2では、第1の表面領域におけるp1suf
/pin(金属元素Mの総含有量)が0.9より大きく、
1suf/qin(Zrの含有量)が0.9より小さくなる
とともに、第2の表面領域におけるp2suf/pin(金属
元素Mの総含有量)が1.1より小さく、かつq2suf
in(Zrの含有量)が0.9より小さくなり、耐欠損
性および耐酸化性が悪いものであった。
【0045】これに対して、本発明に従ってZrとNb
を共に添加するとともに、0.1≦p1suf/pin≦0.
9、0.9≦q1suf/qin≦1.1、かつ、1.1≦p
2suf/pin≦1.5、0.9≦q2suf/qin≦1.1を
満たす第1の表面領域およびこの第1の表面領域よりも
内側に位置する第2の表面領域とを具備する試料No.
3〜8では、いずれも耐酸化性に優れるとともに、硬
度、靭性とも高く、優れた切削性能を有するものであっ
た。 (実施例2)実施例1の試料No.5および11に対し
て、フライス用工具形状(SDK42)に成形した後、
1400℃で1時間焼成して、その表面にPVD法で膜
厚2μmのTiN膜を成膜する以外は実施例1と全く同
様にして表面被覆超硬合金からなる切削工具を作製し
た。
【0046】そして、得られた切削工具を用いて下記の
条件 被削材 :ステンレス鋼(SUS304) 工具形状:SDK42 切削速度:200m/分 送り速度:0.2mm/刃 切り込み:2mm その他 :水溶性切削液使用 でステンレス鋼の切削を15分間行い、実施例1と同様
に切削性能を評価した結果、試料No.2についてはフ
ランク摩耗量が0.21mmであるのに対して、試料N
o.7ではフランク摩耗量が0.11mmであり、優れ
た耐摩耗性および耐欠損性を有するものであった。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の表面被覆
超硬合金によれば、超硬合金表面に、Zrの含有量は内
部のそれに対して変化量が少なく、かつ金属M(MはZ
r以外の周期律表第4a、5a、6a族金属の群から選
ばれる少なくとも1種以上)の含有量が内部のそれに対
して少ない第1の表面領域と、該第1の表面領域の内部
に、Zrの含有量は内部のそれに対して変化量が少な
く、かつ金属M(MはZr以外の周期律表第4a、5
a、6a族金属の群から選ばれる少なくとも1種以上)
の含有量が内部のそれに対して多い第2の表面領域とを
配設することにより、母材表面の靭性を向上させて硬質
被覆層の耐欠損性を向上させることができるとともに、
合金および硬質被覆層を被着形成した合金の耐酸化性を
高めることができ、高温環境下で作動させるような場合
においても優れた耐欠損性と耐摩耗性を有する表面被覆
超硬合金が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面被覆超硬合金の(a)概略断面
図、(b)超硬合金(母材)中の各金属元素分布の一例
である。
【符号の説明】
1 表面被覆超硬合金 2 超硬合金(母材) 3 硬質被覆層 4 内部 5 第1の表面領域 6 第2の表面領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C046 FF03 FF11 FF12 FF13 FF16 FF32 FF38 FF40 FF43 FF44 FF51

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 WCと、周期律表第4a、5a、6a族
    金属の群から選ばれる少なくとも1種以上の金属元素M
    の炭化物、窒化物および/または炭窒化物のうちの1種
    以上と、鉄属金属の結合材とからなる超硬合金の表面
    に、硬質被覆層を被着形成してなる表面被覆超硬合金に
    おいて、前記金属元素Mは、ZrおよびNbを共に含有
    するとともに、前記超硬合金の表面から5μm以上20
    0μm以下の深さにわたり、以下に示す第1の表面領域
    と、該第1の表面領域よりも内側に位置する第2の表面
    領域とを具備することを特徴とする表面被覆超硬合金。 前記超硬合金内部における金属元素Mの総含有量:Min 前記超硬合金内部におけるZrの含有量:Zrin 前記超硬合金内部におけるWの含有量:Win 前記第1の表面領域における金属元素Mの総含有量:M
    1suf 前記第1の表面領域におけるZrの含有量:Zr1suf 前記第1の表面領域におけるWの含有量:W1suf 前記第2の表面領域における金属元素Mの総含有量:M
    2suf 前記第2の表面領域におけるZrの含有量:Zr2suf 前記第2の表面領域におけるWの含有量:W2sufin=Min/Win1suf=M1suf/W1suf2suf=M2suf/W2sufin=Zrin/Win1suf=Zr1suf/W1suf2suf=Zr2suf/W2suf としたとき、 0.1≦p1suf/pin≦0.9、0.9≦q1suf/qin
    ≦1.1 かつ、 1.1≦p2suf/pin≦1.5、0.9≦q2suf/qin
    ≦1.1
  2. 【請求項2】 前記表面被覆超硬合金の耐酸化性が0.
    01mg/mm2以下であることを特徴とする請求項1
    記載の表面被覆超硬合金。
  3. 【請求項3】 前記超硬合金全体において、前記金属元
    素Mが、0.1≦Zr/(Ti+Zr+Hf)≦0.
    5、かつ、0.6≦Nb/(V+Nb+Ta)≦1.0
    を満足することを特徴とする請求項1または2記載の表
    面被覆超硬合金。
  4. 【請求項4】 前記超硬合金全体において、0.05≦
    Zr/(Zr+Nb)≦0.8を満足することを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の表面被覆超硬合
    金。
  5. 【請求項5】 前記超硬合金が、ZrCを0.1〜1.
    5重量%、NbCを0.5〜3.5重量%、TiCを
    1.0〜2.5重量%、TaCを0〜1.0重量%、H
    fCを0〜1.0重量%、Cr32を0〜1.0重量
    %、VCを0〜1.0重量%、Coを5〜10重量%含
    有し、残部がWCおよび不可避不純物からなることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表面被覆超
    硬合金。
  6. 【請求項6】 前記第1の表面領域の厚みd1が1〜5
    0μm、前記第2の表面領域の厚みd2が10〜200
    μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の表面被覆超硬合金。
  7. 【請求項7】 前記硬質被覆層が、周期律表第4a、5
    a、6a族金属またはAlの炭化物、窒化物、酸化物、
    炭窒化物、炭酸化物、窒酸化物、炭酸窒化物およびダイ
    ヤモンドの群から選ばれる少なくとも1種の単層または
    複数層からなることを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れかに記載の表面被覆超硬合金。
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