JP2003119385A - 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物

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JP2003119385A
JP2003119385A JP2001318464A JP2001318464A JP2003119385A JP 2003119385 A JP2003119385 A JP 2003119385A JP 2001318464 A JP2001318464 A JP 2001318464A JP 2001318464 A JP2001318464 A JP 2001318464A JP 2003119385 A JP2003119385 A JP 2003119385A
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calcium carbonate
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JP2001318464A
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Kazuhisa Ono
和久 小野
Masahiro Watanabe
政浩 渡辺
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着特性(硬化物表面のクラッキング)および
貯蔵安定性が改善された室温硬化性ポリオルガノシロキ
サン組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキ
サンは、(A)(A1)分子中にケイ素官能基として平
均2個を超える数の加水分解性基を有するケイ素官能性
ポリジオルガノシロキサン、および/または(A2)分
子中に2個以上のケイ素官能基を有するケイ素官能性ポ
リジオルガノシロキサンおよび架橋剤を含む室温硬化性
ポリオルガノシロキサン組成物であって、前記(A)ポ
リジオルガノシロキサン100重量部に対して、(B)
硬化触媒0.01〜10重量部と、(C)脂肪酸アルカ
リ金属塩で表面処理した炭酸カルシウム1〜200重量
部とを含有し、かつ前記アルカリ金属塩の含有量が金属
分換算で100ppm以下(より好ましくは50ppm
以下)であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温硬化性ポリオ
ルガノシロキサン組成物に係り、さらに詳しくは、湿気
の存在しない密封条件下では安定であって、空気中の水
分と接触することにより、室温で硬化してゴム状弾性体
を生じて優れた接着耐久性を示し、弾性接着剤やコーテ
ィング材として有用な室温硬化性ポリオルガノシロキサ
ン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】室温で硬化しゴム状弾性体を生成するポ
リオルガノシロキサン組成物の中で、空気中の水分と接
触することにより硬化反応が生起するタイプのいわゆる
室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、使用直前
に本体(ベースポリマー)や架橋剤、触媒等を秤量した
り、混合したりする煩雑さが無く、配合上のミスを生じ
ることがないうえに、接着性に優れているので、電気・
電子工業などにおける弾性接着剤やコーティング材とし
て、また建築用シーリング材等として広く用いられてい
る。
【0003】このような組成物は、一般に、分子末端が
水酸基で閉塞されたシラノ−ル基末端ポリジオルガノシ
ロキサンに、分子中に2個を超える加水分解性基を有す
る架橋剤やシリカ、炭酸カルシウム等の充填剤を配合し
たものからなっている。
【0004】室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
は、硬化の際に、架橋剤の種類に応じて酢酸等のカルボ
ン酸、有機アミン、アミド、有機ヒドロキシルアミン、
オキシム化合物、アルコール、アセトンなどを放出す
る。特に、接着剤、コーティング材などの目的で室温硬
化性ポリオルガノシロキサン組成物を硬化させてゴム状
弾性体とする場合には、脱オキシム型、脱アセトン型、
脱アルコール型のものが用いられることが多い。
【0005】一方、末端のケイ素原子にアルコキシ基の
結合したポリオルガノシロキサン、アルコキシシラン、
硬化触媒から成る1包装型の室温硬化性組成物が近時用
いられるようになってきている。末端のケイ素原子にア
ルコキシ基の結合したポリオルガノシロキサンは、末端
が水酸基のポリオルガノシロキサンと比較して、保存安
定性が良好で硬化性も速いという特長を備えている。
【0006】充填剤は、室温硬化性ポリジオルガノシロ
キサン組成物のチキソ性や硬化物の機械的な強度の改善
のために配合されるもので、コロイダルシリカや沈降製
造の炭酸カルシウム(以下、沈降製炭酸カルシウムとい
う。)等が知られているが、コロイダルシリカは硬化後
の被接着物への追随性が悪い、微量で高いチキソ性が出
るため微妙な粘性調整が困難である、経時的にチキソ性
が低下してくる、耐候性が悪い、炭酸カルシウムに比べ
て価格が高いなどの問題があるため、沈降製炭酸カルシ
ウムが多く用いられる傾向にある。
【0007】沈降製炭酸カルシウムを、空気中の水分で
硬化する機構の一液型の室温硬化性ポリジオルガノシロ
キサン組成物に用いると、炭酸カルシウム表面に吸着し
た水分で反応が開始されるため、例えば脂肪酸のアルカ
リ金属塩等の界面活性剤で表面処理を施して安定化させ
ることが従来から行われている。しかし、前記表面処理
がなされた炭酸カルシウムを配合すると、部材と硬化物
との界面である接着面に水分を引込みやすくなり、接着
力の低下を引き起こすばかりでなく、接着界面および硬
化物表面にクラッキングが生じ易く、接着耐久性に劣る
という問題があった。また、硬化性、強度、粘性等の貯
蔵安定性に劣るという問題を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、室温
硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に対して、コロイ
ダルシリカを用いた場合には、硬化後の被接着物への追
随性が悪い、微妙な粘性調整が困難である、経時的にチ
キソ性が低下する、耐候性が悪い、価格が高いなどの問
題があった。また、脂肪酸のアルカリ金属塩のような界
面活性剤で表面処理した沈降製炭酸カルシウムを用いた
場合には、接着界面にクラッキングが生じ易く接着界面
の耐久性に劣り、また貯蔵安定性に劣るという問題があ
った。
【0009】界面活性剤で表面処理した沈降製炭酸カル
シウムを用いた場合の問題は、表面処理に用いた脂肪酸
アルカリ金属塩に由来することが解明されているが、接
着界面のクラッキングの発生を回避するため、脂肪酸ア
ルカリ金属塩の使用量を少なくすると、炭酸カルシウム
に対する表面処理効果が不十分となる問題があった。ま
た、脂肪酸アルカリ金属塩に代えて脂肪酸そのものを使
用した場合には、処理度(処理の確実性)が低くなり、
いずれの場合も解決策にはならなかった。
【0010】本発明は、このような従来の問題を解消す
るためになされたもので、脂肪酸のアルカリ金属塩で処
理された沈降製炭酸カルシウムを用いた場合における接
着特性(硬化物表面のクラッキング)および貯蔵安定性の
問題が解消された室温硬化性ポリオルガノシロキサン組
成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の室温
硬化性ポリオルガノシロキサンは、(A)(A1)分子
中にケイ素官能基として平均2個を超える数の加水分解
性基を有するケイ素官能性ポリジオルガノシロキサン、
および/または(A2)分子中に2個以上のケイ素官能
基を有するケイ素官能性ポリジオルガノシロキサンおよ
び架橋剤を含む室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成
物であって、前記(A)ポリジオルガノシロキサン10
0重量部に対して、(B)硬化触媒0.01〜10重量
部と、(C)脂肪酸アルカリ金属塩で表面処理した炭酸
カルシウム1〜200重量部とを含有し、かつ前記アル
カリ金属塩の含有量が金属分換算で100ppm以下で
あることを特徴とする。
【0012】本発明において、ベースポリマーとして用
いられる(A)ケイ素官能性ポリジオルガノシロキサン
は、上記のようなケイ素官能基を有する(A1)成分お
よび/または(A2)成分からなり、(A1)成分は、そ
れ自体が(B)成分の触媒作用によって架橋反応を起こ
して硬化する。また、(A2)成分と架橋剤とを組合わ
せたものは、(B)成分の触媒作用によって、(A2)
成分と架橋剤とが架橋反応を起こして硬化する。いずれ
の場合も、反応は加水分解反応とそれに続く縮合反応で
あり、空気中の水分の存在で反応が進行する。
【0013】本発明に用いられる(A)成分は、代表的
には、下記の一般式:
【化1】 (式中、Rは互いに同一でも異なっていてもよい置換
または非置換の1価の炭化水素基を表し、Rは―ZS
iR 3−pを表す。ここで、Zは酸素および/ま
たは2価の炭化水素基を表し、Rは互いに同一でも異
なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基
を表し、Xは加水分解性基を表し、pは1〜3の数であ
る。また、nは該(A)成分の25℃における粘度を2
0〜1,000,000cPにする数である。)で示さ
れる実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンである。
そして、末端基Rは、ケイ素官能基Xを少なくとも1
個有するケイ素官能性シロキシ単位である。すなわち、
該(A)成分は、分子の両末端に、それぞれ上記のケイ
素官能性基Xを少なくとも1個有する。
【0014】Rは、互いに同一でも異なっていてもよ
い置換または非置換の1価の炭化水素基である。R
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデ
シル基のようなアルキル基;ビニル基、アリル基のよう
なアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基の
ようなアリール基;2−フェニルエチル基、2−フェニ
ルプロピル基のようなアラルキル基が例示され、さらに
これらの炭化水素基の水素原子の一部が他の原子または
基で置換されたもの、すなわちクロロメチル基、3−ク
ロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基
のようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピル基
のようなシアノアルキル基などの置換炭化水素基が例示
される。これらのうち、合成が容易で、(A)成分が分
子量の割に低い粘度を有し、硬化前の組成物に良好な押
出し性を与えることと、硬化後の組成物に良好な物理的
性質を与えることから、全有機基の85%以上がメチル
基であることが好ましく、実質的にすべての有機基がメ
チル基であることがより好ましい。
【0015】一方、特に耐熱性、耐放射線性、耐寒性ま
たは透明性を付与する場合は、Rの一部として必要量
のフェニル基を、耐油性、耐溶剤性を付与する場合は、
の一部として3,3,3−トリフルオロプロピル基
や3−シアノプロピル基を、また塗装適性を有する表面
を付与する場合は、Rの一部として長鎖アルキル基や
アラルキル基を、それぞれメチル基と併用するなど、目
的に応じて任意に選択することができる。
【0016】末端基Rにおいてケイ素原子に結合する
は、互いに同一でも異なっていてもよく、またR
と同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価
の炭化水素基であり、Rと同様なものが例示される。
合成が容易で、Xの反応性が優れていることから、メチ
ル基またはビニル基が好ましい。また、Zは、互いに同
一でも異なっていてもよく、酸素原子ならびにメチレン
基、エチレン基、トリメチレン基のようなアルキレン
基;フェニレン基等の2価の炭化水素基が例示される。
合成の容易なことから、酸素原子およびエチレン基が好
ましく、酸素原子が特に好ましい。
【0017】Xは、末端基Rに少なくとも1個存在す
るケイ素官能基、すなわち水酸基および加水分解性基で
ある。加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基のようなアルコキシ基;
2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基のよ
うな置換アルコキシ基;イソプロペノキシ基のようなエ
ノキシ基、メチルエチルケトオキシム基のようなケトキ
シマト基、アセトキシ基などが例示される。合成の容易
さ、硬化前の組成物の物性、保存中の安定性、硬化性、
経済性および広範囲の用途に用いられることなどから、
アルコキシ基およびケトキシマト基が好ましい。
【0018】末端基Rにおけるケイ素官能基Xの数p
は、1〜3である。そのうち、架橋剤を配合する室温硬
化性ポリオルガノシロキサン組成物に用いる(A2)と
しては、合成が容易で、各種の架橋剤と組み合わせて用
いられることから、Xが水酸基で、pが1のものが好ま
しい。このようなケイ素官能性ポリジオルガノシロキサ
ンは、例えば、オクタメチルシクロシロキサンのような
環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性
触媒またはアルカリ性触媒によって開環重合または開環
共重合させることにより、得られた直鎖状ポリジオルガ
ノシロキサンの末端に、ケイ素原子に結合する水酸基を
導入することができる。
【0019】Xが加水分解性基のものは、例えば、末端
に水酸基を有するポリオルガノシロキサンに、2個以上
の任意の加水分解性基を有するシランを縮合させること
によって合成することができる。この場合、該シランの
加水分解性基はこの縮合反応によって1個が消費される
ので、反応によって得られたポリオルガノシロサンの末
端基RにおけるXの数pは、用いられた加水分解性基
含有シランが有していたXの数よりも1個少ない。
【0020】また、硬化前の組成物に適度の押出し性を
付与するとともに、硬化後のゴム状弾性体に優れた機械
的特性を与えるために、(A)成分のnは、該(A)の
25℃における粘度が20〜1,000,000cPに
なるように選択される。該粘度が20cP未満では硬化
後のゴム状弾性体の伸びが十分でなく、一方、1,00
0,000cPを超えると均一な組成物が得にくく、押
出し作業性も低下する。特に好ましい粘度は、硬化前お
よび硬化後の組成物に要求される性質を調和させること
から、500〜200,000cPの範囲である。
【0021】架橋剤を用いなくとも硬化するタイプの室
温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物においては、上
記の(A)成分のうち、(A1)成分、すなわちXが加
水分解性基であり、pが平均1を超える数(すなわち、
分子中に平均2個を超える数のXを有する)のものがベ
ースポリマーとして用いられ、(A)成分中のXが架橋
手段となり、架橋剤がなくても架橋反応が進行し、硬化
してゴム状弾性体を生じる。この場合、好ましいXは、
メトキシ基のようなアルコキシ基;アセトキシ基のよう
なアシロキシ基;およびメチルエチルケトキシマト基で
ある。硬化前の組成物を安定化させるとともに、優れた
硬化性を与えるために、このようなベースポリマーを用
いることが好ましい。
【0022】架橋剤を用いて硬化させるタイプの室温硬
化性ポリオルガノシロキサン組成物においては、(A)
成分として(A2)成分を架橋剤と組み合わせて用いる
ことにより、架橋構造を形成させる。(A2)成分とし
ては、Xが水酸基であるか、pが1(すなわち、分子中
に水酸基および/または上記と同様の加水分解性基であ
る2個のXを有する)のものを用いることができる。
【0023】架橋剤としては、水および硬化触媒の存在
下に(A)成分中のケイ素官能性基Xと反応し、組成物
を硬化させるためのケイ素官能性基を有するケイ素化合
物および/またはその部分加水分解縮合物が用いられ
る。
【0024】この架橋剤は、下記の一般式: R 4−qSiY (式中、Rは互いに同一でも異なっていてもよい置換
または非置換の1価の炭化水素基を表し、Yは加水分解
性基を表す。またqは、平均2を超え、4以下の数であ
る。)で示される。
【0025】Rとしては、(A)成分のケイ素原子に
直接結合した有機基Rと同様な基を例示することがで
き、入手のしやすさと、優れた架橋反応速度が得られる
ことから、メチル基またはビニル基が好ましい。また、
加水分解反応性基Yとしては、(A)成分の末端基に存
在するXとして挙げられたものと同様のものが例示され
る。
【0026】このような架橋剤の例としては、テトラメ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テト
ラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシランおよ
びそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含
有化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラ
ン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビ
ニル(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シランおよびそれらの部分加
水分解縮合物のような置換アルコキシ基含有化合物;メ
チルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロ
ペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラ
ン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニル
ジイソプロペノキシシランおよびそれらの部分加水分解
縮合物のようなエノキシ基含有化合物;メチルトリス
(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリス(メ
チルエチルケトキシム)シランおよびそれらの部分加水
分解物のようなケトキシマト基含有化合物;メチルトリ
アセトキシシランおよびそれらの部分加水分解物のよう
なアシロキシ基含有化合物などが例示される。これらの
うち、qが2であるシランは、qが3または4であるシ
ランと併用される。
【0027】これらのうち、合成が容易で、組成物の保
存安定性を損なうことがなく、しかも大きな架橋反応速
度したがって大きな硬化速度を与えることを考慮する
と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
メチルトリス(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリ
ス(イソプロペノキシ)シラン、メチルトリス(メチル
エチルケトキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチ
ルケトキシム)シラン、メチルトリアセトキシシランお
よびそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好まし
い。
【0028】架橋剤の配合量は、(A2)成分100重
量部に対して、通常0.5〜25重量部であり、好まし
くは2〜10重量部である。0.5重量部未満では架橋
が十分に行われず、硬度の低い硬化物しか得られないば
かりでなく、架橋剤を配合した組成物の保存安定性が悪
い。一方、25重量部を超えて配合すると、保存中にそ
の一部が系より分離し、硬化の際に著しい収縮を生じ、
得られたゴム状弾性体の物性が低下する。
【0029】なお、(A)成分として、前述の(A1)
であるXが加水分解性基でpが平均1を超えるものを用
いる場合は、前述のように、基本的には架橋剤がなくて
も硬化が可能であるが、このような場合においても、組
成物の硬化性と、硬化して得られるゴム状弾性体の機械
的性質とをバランスよく具現するために、上記の架橋剤
を併用することが好ましく、加水分解性基YがXと同じ
である架橋剤を用いることがより好ましい。この場合の
架橋剤の配合量は、(A1)成分100重量部に対し
て、通常0.1〜25重量部であり、好ましくは0.3
〜10重量部である。25重量部を超えて配合すると、
先に述べたような現象が生じ好ましくない。
【0030】本発明においては、先に具体例を列挙した
ような、Rとして1価の炭化水素基を有するケイ素官
能性化合物の他、置換された1価の炭化水素基を有する
炭素官能性の同様な化合物を、架橋剤の一部または全部
として用いてもよい。このようなRとしては、置換も
しくは非置換のアミノ基、エポキシ基、イソシアナト
基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基またはハロ
ゲン原子で置換されたアルキル基やフェニル基が例示さ
れる。置換アルキル基としては、置換メチル基、3−置
換プロピル基、4−置換ブチル基が例示されるが、合成
が容易なことから、3−置換プロピル基が好ましい。
【0031】このようなRを有する化合物としては、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイ
ソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリアセトア
ミドシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル
−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニ
ル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−
ジメチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランのよ
うな置換または非置換のアミノ基含有シラン;3−グリ
シドキシトリメトキシシラン、3−グリシドキシメチル
ジメトキシシラン、3,4―エポキシシクロヘキシルエ
チルトリメトキシシランのようなエポキシ基含有シラ
ン;3―イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3
―イソシアナトプロピルメチルジメトキシシランのよう
なイソシアナト基含有シラン;3―アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、3―メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、3―アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、3―メタクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シ
ラン;3―メルカプトプロピルトリメトキシシランのよ
うなメルカプト基含有シラン;および3―クロロプロピ
ルトリメトキシシランのようなハロゲン原子含有シラン
が例示される。
【0032】このような置換炭化水素基含有シランや前
記のビニル基含有シランは、炭素官能性シランであっ
て、これらを配合することにより、組成物が硬化する際
の各種基材への接着性を向上させることができる。これ
らのうち、組成物の硬化性および接着性を向上させる効
果や、その発現性の速いことから、置換または非置換の
アミノアルキル基含有シランを用いることが好ましい。
【0033】このような炭素官能性シランの配合量は、
(A)成分100重量部に対して0.05〜25重量部
が好ましく、0.5〜10重量部がさらに好ましい。
0.05重量部未満では接着性の向上効果が少なく、ま
たその発現性が遅い。また、25重量部を超えて配合す
ると、前記のような問題点のほか、保存安定性と作業性
が悪くなり、また黄変現象を生じる。
【0034】本発明において(B)成分の硬化触媒は、
(A)成分自体の架橋手段として含有されるX同士、お
よび/または(A)成分のXと架橋剤Yとを、水分の存
在下に反応させて架橋構造を形成させ、ゴム状弾性体を
得るための硬化触媒である。このような(B)成分とし
ては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オ
クトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズ
オレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジア
セテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズ
ジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルス
ズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメ
トキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)ス
ズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機スズ化合
物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、
テトラブトキシチタン、1、3−プロポキシチタンビス
(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタ
ン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アル
ミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポ
キシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキ
シアルミニウムなどの有機アルミニウム;ジルコニウム
テトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジ
ルコニウムテトラブトキシジルコニウム、トリブトキシ
ジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジル
コニウムステアレートなどの有機ジルコニウム化合物が
例示される。微量の存在で大きな触媒能を持つことよ
り、有機錫化合物およびアルコキシチタン類が好まし
い。
【0035】(B)成分の配合量は、(A)成分100
重量部あたり0.01〜10重量部、好ましくは0.0
5〜5重量部である。0.01重量部未満では、硬化触
媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるばか
りでなく、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部に
おける硬化が不十分となり、逆に10重量部を超える場
合には、その配合量に見合う効果がなく、無意味である
ばかりか経済的に不利益である。
【0036】本発明の(C)成分の表面処理炭酸カルシ
ウムは、本発明の組成物に、硬化前には適度の流動性を
与え、硬化後には、得られるゴム状弾性体に、例えばシ
ーリング材、接着剤、現場成形ガスケットなどとして用
いる場合に要求される高い機械的強度を付与する作用を
する。
【0037】この表面処理炭酸カルシウムは、沈降製炭
酸カルシウムを、常法により脂肪酸アルカリ金属塩で表
面処理し、しかる後水洗処理等の脱アルカリ処理を施し
てアルカリ金属含有量を減少させることにより得られ
る。また、上記の方法に代えて、沈降製炭酸カルシウム
を、脂肪酸アルカリ金属塩で表面処理した後、アルカリ
金属塩と反応して金属石鹸を生成する金属化合物を添加
し、しかる後水洗処理によりアルカリ金属含量を減少さ
せる方法を採ることができる。
【0038】本発明で使用される炭酸カルシウムは、消
石灰の水スラリー中に炭酸ガスを導通させて得られる沈
降製炭酸カルシウム、炭酸塩溶液とカルシウム塩溶液と
を反応させて製造する溶液法炭酸カルシウム等適宜選択
可能であるが、高いチキソ性を得るためには、BET比
表面積3m/g〜120m/g、より好ましくは5
/g〜100m/gの炭酸カルシウムが用いられ
る。BET比表面積が3m/g未満では高い粘性を付
与することが困難であり、120m/gを超えると表
面処理剤の量を多くする必要があるため高価となる。
【0039】本発明に用いられる脂肪酸アルカリ金属塩
を構成する脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪
酸、脂環属(族)カルボン酸、樹脂酸のいずれも使用可
能であるが、貯蔵安定性、チキソ性の観点からは炭素数
が8以上であることが望ましい。
【0040】具体的には、カプリル酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラギン酸
などの飽和脂肪酸、オレイン酸、エライジン酸、リノー
ル酸、リシノール酸などの不飽和脂肪酸、ナフテン酸な
どの脂環族脂肪酸、アビエチン酸、ピマル酸、パラスト
リン酸、ネオアビチエン酸等の樹脂酸が例示される。
【0041】また脂肪酸のアルカリ金属塩と反応して金
属石鹸を生成する金属化合物としては、塩化アルミニウ
ム、塩化カルシウム、塩化鉄、塩化マグネシウム、塩化
鉛、塩化亜鉛等の塩化物、硫酸マグネシウム、硫酸アル
ミニウム等の硫酸塩が例示される。
【0042】本発明において、(C)成分の表面処理炭
酸カルシウムの配合量は、(A)成分100重量部に対
して1〜200重量部、より好ましくは5〜150重量
部の範囲である。1重量部未満では、補強性充填剤であ
る炭酸カルシウムの添加による機械的特性向上の効果が
ほとんど現れず、また200重量部を超える場合には、
硬化物のモジュラスが大きくなり、また破断時の伸びが
小さくなり好ましくない。
【0043】さらに、このようなアルカリ金属塩で表面
処理した炭酸カルシウムの添加により、アルカリ金属塩
から派生するアルカリ金属の含有量が、組成物全体の1
00ppm以下より好ましくは50ppm以下となるよ
うに、(C)成分の配合量を調整する必要がある。した
がって、(C)成分の配合量を多くするときには、アル
カリ金属含有量のより少ない炭酸カルシウムを使用する
ことが必要である。組成物中のアルカリ金属の含有量が
100ppmを超えると、組成物の接着耐久性が悪くな
り好ましくない。
【0044】このように、本発明に供される炭酸カルシ
ウムは、含まれるアルカリ金属量が100ppm以下で
あることが好ましく、さらに50ppm以下であること
が好ましい。
【0045】さらに、本発明の組成物には、目的に応じ
て、顔料、チクソトロピー性付与剤、押し出し作業性を
改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、防かび剤、
耐熱性向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加えても
よい。
【0046】本発明の組成物は、以上の全ての成分およ
び必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混
合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容
器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に曝すこ
とによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬
化性組成物として使用することができる。また、本発明
の組成物を、例えば架橋剤と硬化触媒を分けた組成物と
して調製し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて保存
し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型室温
硬化性組成物として使用することもできる。
【0047】本発明により得られる室温硬化性ポリオル
ガノシロキサン組成物は、湿気の存在しない密封条件下
では安定であり、空気中の水分と接触することにより、
室温で硬化してゴム状弾性体を生じる。特に本発明は、
従来品より、優れた接着耐久性を有し、貯蔵安定性に優
れる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供す
る。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中、部とあるのはいずれも
重量部を表し、粘度などの物性値は全て23℃、相対湿
度50%での値を示す。
【0049】また、以下の実施例および比較例におい
て、調製し密封して保存したポリオルガノシロキサン組
成物について、次のような測定・評価を行った。
【0050】(a)指触乾燥時間:組成物を23℃、5
0%RHの雰囲気中に押し出した後、指で表面に接触し
て、乾燥状態にあることを確認するに至る時間を測定し
た。
【0051】(b)物理的特性:1成分型の組成物(実
施例1および比較例1)、2成分型の組成物(実施例
2,3および比較例2,3)ともに、旧JIS A57
58(1992年版)に準拠した試験体作成を行い、1
成分型は23℃、50%RHで21日間放置し、空気中
の湿気により硬化させた。また、2成分型は、23℃、
50%RHで7日間放置し、空気中の湿気により硬化さ
せた後、50℃で7日間後養生した。試験は、旧JIS
A5758に準拠して行い、最大引張応力
(T max)および凝集破壊率(CF%)をそれぞれ測
定した。さらに、実施例3および比較例3については、
プレッシャークッカーにより121℃、2気圧の高温高
圧下に12時間放置した後、同様にして物理的特性を測
定した。なお、実施例2および比較例2については、そ
れぞれ組成物の粘度変化についても測定を行った。
【0052】(c)保存安定性:湿気を遮断した容器に
組成物を入れ、1成分型は50℃で14日間、2成分型
は70℃で5日間それぞれ加熱した後、指触乾燥時間を
23℃,50%の雰囲気下で測定した。また、物理的特
性を、前記(b)に示す方法により測定した。
【0053】(d)深部接着性:2成分型の組成物(実
施例2および比較例2)について、内径25mm、容量
25mlのポリスチレンカップに0.5mm厚のアルミ
板を底まで差込み、この中に組成物をすり切りいっぱい
まで充填した。そして、23℃、50%RHの雰囲気下
に24時間放置することにより硬化させ、硬化物内部の
接着性を凝集破壊率の測定により確認した。
【0054】実施例1 粘度20,000cStのα,ω−ジヒドロキシポリジ
メチルシロキサン100部に、ロジン酸カリウムで処理
されカリウム残存量が60ppmである一次粒子径1.
1μmの合成炭酸カルシウム30部と、粘度100cS
tの末端をメチル基で封鎖したポリジメチルシロキサン
10部を配合し、混練を行った。その後、湿気遮断下
で、メチルメトキシシラン4.5部およびジイソプロポ
キシビス(エチルアセチルアセテート)チタン2.5部
を加えて均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物
を得た。この組成物に含有されるカリウムの理論量は2
7.8ppmであり、実際のカリウム含有量は26.3
ppmであった。
【0055】比較例1 カリウム残存量が297ppmの表面処理された炭酸カ
ルシウムを用いた以外は実施例1と同様にして、カリウ
ム含有量(理論値)が137.5pmのポリオルガノシ
ロキサン組成物を得た。なお、カリウム含有量の測定値
は、組成物全体に対して134.6ppmであった。
【0056】こうして実施例1および比較例1で得られ
たポリオルガノシロキサン組成物について、前記した測
定・評価を行った。測定結果を、表1に示す。
【表1】
【0057】実施例2 粘度40,000cPのα,ω−ジヒドロキシポリジメ
チルシロキサン100部に、ステアリン酸ナトリウムで
処理されナトリウム残存量が50ppmである一次粒子
径が0.07μmの合成炭酸カルシウム100部を配合
し、混練して主剤を調製した。
【0058】一方、メチルトリス(メチルエチルケトオ
キシム)シラン10部、ビニルトリス(メチルエチルケ
トオキシム)シラン2部、3−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン1部、ジブチルスズジ
ラウレート0.2部、一次粒子径1.1μmの合成炭酸
カルシウム50部および粘度100cPの末端メチル基
ポリジメチルシロキサン15部を、湿気遮断下で均一に
混合して硬化剤を調製した。そして、主剤100部に対
して硬化剤40部を湿気遮断下にて均一に混合し、ポリ
オルガノシロキサン組成物を得た。この組成物に含有さ
れるナトリウムの理論量は17.9ppmであり、実際
のナトリウム含有量は18.4ppmであった。
【0059】比較例2 ナトリウム残存量が300ppmの表面処理された炭酸
カルシウムを用いた以外は実施例2と同様にして、ナト
リウム含有量(理論値)が107.1pmのポリオルガ
ノシロキサン組成物を得た。なお、ナトリウム含有量の
測定値は、組成物全体に対して109.4ppmであっ
た。
【0060】こうして実施例2および比較例2で得られ
たポリオルガノシロキサン組成物について、前記した測
定・評価を行った。測定結果を表2に示す。
【表2】
【0061】実施例3 粘度10,0000cPのα,ω−ジヒドロキシポリジ
メチルシロキサン100部に、ロジン酸カリウムで処理
されカリウム残存量が30ppmである一次粒子径が
0.05μmの合成炭酸カルシウム70部、一次粒子径
1.1μmの合成炭酸カルシウム30部を配合し、混練
して主剤を調製した。
【0062】また、カーボンブラック10部、α,ω−
ジビニルポリジメチルシロキサン60部、N−プロポキ
シオルソシリケート12部、3−アミノプロピルトリエ
トキシシラン10部、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン7部およびジブチルスズオキサイド0.4
部を湿気遮断下で均一に混合し、硬化剤を調製した。そ
して、主剤100部に対して硬化剤40部を湿気遮断下
にて均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物を反
応させ、硬化させることにより、各試験に供した。この
組成物に含有されるカリウムの理論量は13.9ppm
であり、実際のカリウム含有量は12.7ppmであっ
た。
【0063】比較例3 カリウム残存量が289ppmの表面処理された炭酸カ
ルシウムを用いた以外は実施例3と同様にして、カリウ
ム含有量(理論値)が135.0pmのポリオルガノシ
ロキサン組成物を得た。なお、カリウム含有量の測定値
は、組成物全体に対して129.5ppmであった。
【0064】こうして実施例3および比較例3で得られ
たポリオルガノシロキサン組成物について、前記した測
定・評価を行った。測定結果を表3に示す。
【表3】
【0065】表1〜3からわかるように、実施例1〜3
で調製されたポリオルガノシロキサン組成物は、比較例
1〜3で得られた組成物に比べて、保存安定性に優れ、
湿気の存在しない密封条件下で安定である。そして、空
気中の水分と接触することによりはじめて室温で硬化
し、物理的特性に優れたゴム状弾性体を生じる。また、
硬化物は優れた接着耐久性を有している。
【0066】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、湿気の
存在しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と
接触することにより室温で硬化して、機械的特性が良好
で優れた接着耐久性を有するゴム状弾性体を生じる。し
たがって、シーリング材、接着剤、現場成形ガスケット
などとして好適する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/14 C08K 5/54 Fターム(参考) 4J002 CP051 CP081 CP091 CP131 CP191 DE237 EC076 EE046 EG046 EG066 EX038 EX068 EX078 EX088 EZ036 EZ046 EZ056 FB237 FD017 FD148 FD156 GJ01 GJ02 4J035 BA02 CA142 CA172 CA202 CA25M FB03 FB05 HA01 HB05 LA04 LB02 LB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(A1)分子中にケイ素官能基と
    して平均2個を超える数の加水分解性基を有するケイ素
    官能性ポリジオルガノシロキサン、および/または(A
    2)分子中に2個以上のケイ素官能基を有するケイ素官
    能性ポリジオルガノシロキサンおよび架橋剤を含む室温
    硬化性ポリオルガノシロキサン組成物であって、 前記(A)ポリジオルガノシロキサン100重量部に対
    して、(B)硬化触媒0.01〜10重量部と、(C)
    脂肪酸アルカリ金属塩で表面処理した炭酸カルシウム1
    〜200重量部とを含有し、かつ前記アルカリ金属塩の
    含有量が金属分換算で100ppm以下であることを特
    徴とする室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 前記架橋剤の少なくとも一部として、炭
    素官能性シランを0.05〜25重量部の割合で含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の室温硬化性ポリオルガノ
    シロキサン組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸アルカリ金属塩で表面処理した前
    記炭酸カルシウムは、前記脂肪酸アルカリ金属塩で表面
    処理した炭酸カルシウムを脱アルカリ処理してアルカリ
    金属含有量を減少させた炭酸カルシウムであることを特
    徴とする請求項1または2記載の室温硬化性ポリオルガ
    ノシロキサン組成物。
  4. 【請求項4】 前記脂肪酸アルカリ金属塩が、ステアリ
    ン酸のアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシ
    ロキサン組成物。
  5. 【請求項5】 前記炭酸カルシウムのBET比表面積
    が、3m/g以上であることを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロ
    キサン組成物。
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