JP2003117533A - 植物粉砕処理システム - Google Patents

植物粉砕処理システム

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JP2003117533A
JP2003117533A JP2001319392A JP2001319392A JP2003117533A JP 2003117533 A JP2003117533 A JP 2003117533A JP 2001319392 A JP2001319392 A JP 2001319392A JP 2001319392 A JP2001319392 A JP 2001319392A JP 2003117533 A JP2003117533 A JP 2003117533A
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plant
crushed
container
liquid powder
storage container
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English (en)
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Kazuhiko Katsuragawa
一彦 桂川
Toshihiko Katsuragawa
敏彦 桂川
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KEIKOSHA KK
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物粉砕処理システムにおいて、不要な植物
の酵素との反応速度及び土に対する還元速度を上げると
ともに造粒することができること。 【解決手段】 収容容器12に収容した破砕した状態の
植物Cを加熱するヒータで所定の温度範囲に維持した状
態で、収容容器12に収容した破砕した状態の植物Cを
攪拌しながら、スクリュー8の回転によって質量の大き
い重量塊A,Bを上方に搬送し、そこから破砕した状態
の植物C上に繰返し落下させ、破砕した状態の植物Cを
液状粉体としたものである。この液状粉体を真空乾燥機
40に移して真空ポンプ42で真空乾燥し、適当な水分
量になったところで押し出し成形機43で前面45の複
数の孔46から押し出して造粒する。このようにして、
不要な植物を粉砕した後、真空乾燥して適度な水分量と
してから造粒して後の処理・保存を極めて容易にするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物粉砕処理シス
テムに関するもので、破砕した木材、草等の植物を更に
液状の粉体とした植物液状粉体を造粒した造粒体の製造
装置である植物粉砕処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】木材、特に、間伐材は、チップにして道
路に敷設したり、コンクリート壁面に貼り付けるブロッ
クとして使用されている。しかし、その維持コストが高
く採算が良くない。また、間伐材チップを肥料目的で施
肥するにしても、土に戻るのに3〜5年以上を要し効率
的でない。
【0003】また、ゴルフ場の芝は、刈り取りを終える
と所定の場所に山積みして腐らせることになり、その腐
敗臭が気になることがある。また、河川の雑草は処理が
困難であるから、自然の状態となっており、害虫、ねず
み等の生息地となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記木材、特
に、間伐材に関する従来技術は、現在では敬遠勝ちであ
る。ゴルフ場の芝、河川の雑草等は手が出せない状態と
なっている。
【0005】そこで、本発明は、不要な植物を粉砕した
後造粒して後の処理・保存を極めて容易にすることがで
きる植物粉砕処理システムの提供を課題とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
植物粉砕処理システムは、質量の大きい重量塊と、破砕
した状態の植物を収容する収容容器と、前記収容容器内
に配設され、縦軸回転によって前記重量塊を上方に搬送
すると共に落下させる搬送手段と、前記搬送手段を回転
させる電動機とを具備し、前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物を攪拌しながら、前記搬送手段から落下
させる前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状
態の植物上に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状
粉体とする植物粉砕機と、前記植物粉砕機の前記収容容
器にバルブを介して接続され、前記液状粉体を前記植物
粉砕機から移して真空ポンプで真空乾燥する真空乾燥機
と、前記液状粉体の水分量が適当な値になったら、前記
真空乾燥機の中から外へ向かって前面の複数の孔から押
し出しスクリューで粉体を押し出して造粒する押し出し
成形機とを有するものである。
【0007】したがって、収容容器に収容した破砕した
状態の植物を攪拌しながら、質量の大きい重量塊の落下
エネルギで前記収容容器に収容した破砕した状態の植物
を粉砕することができる。通常、植物の繊維まで粉砕さ
れ、数十ミクロン以下、好ましくは数ミクロン以下の粉
体となり、かつ、自己の水分で水溶性の粉体となる。
【0008】ここで、質量の大きい重量塊とは、鉄球、
鉄塊、岩石、セラミックス等とすることができる。特
に、角が丸味を持ったものよりも、丸味を持たないもの
の方が処理の効率を上げることができる。発明者等の実
験によれば、概略、鉄球1/3、鉄塊2/3の割合が効
率よく粉砕できた。また、前記鉄球1/3、鉄塊2/3
の割合中心に、鉄球1/4〜1/2、鉄塊1/2〜3/
4の割合であれば好適であることが確認された。勿論、
鉄球または鉄塊の単独の使用も可能である。
【0009】前記破砕した状態の植物を収容する収容容
器とは、破砕した状態の植物のみではなく粉砕した植物
の収容も行うことになる。したがって、微粉体を収容で
きる形態が必要となる。
【0010】このようにして形成した液状粉体は水分が
90%前後あり、そのまま放置しておくと固まるのに時
間がかかり、腐敗が進行して環境に悪影響を与えること
になる。そこで、収容容器にバルブを介して接続された
真空乾燥機に液状粉体を植物粉砕機から移して、バルブ
を閉じて真空ポンプで液状粉体を真空乾燥する。真空乾
燥機に取り付けられた真空ポンプで減圧すると、見る見
るうちに脱水されて水分量は約90%から約60%程度
にまで減少する。この程度になるとスラリー状態になる
ので、押し出し成形機の押し出しスクリューを回転させ
て前面の複数の孔から真空乾燥された粉体を押し出して
造粒する。このようにして形成された造粒体は、適度に
乾燥しているので最早植物成分の腐敗が進行することは
なく、土への還元反応だけがそのまま進行する。したが
って、環境を汚染することもなく、長期保存することも
可能である。そして、造粒体は後の処理が容易である。
即ち、松の間伐材から形成した造粒体は松林に堆肥とし
て施肥するというように、間伐材は同種類の樹木の林に
堆肥として施肥することができる。また、畑や造成地に
まいても良いし、土地を埋め立てるのに用いても良い。
【0011】このようにして、不要な植物を粉砕した
後、真空乾燥して適度な水分量としてから造粒して後の
処理・保存を極めて容易にすることができる植物粉砕処
理システムとなる。
【0012】請求項2の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、質量の大きい重量塊と、破砕した状態の植物を
収容する収容容器と、前記収容容器内に配設され、縦軸
回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共に落下さ
せる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電動機とを
具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前記重量塊
を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下
させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とする植物粉
砕機と、前記液状粉体を前記植物粉砕機から移してウォ
ータージャケットまたはヒーターで加熱し、さらにブロ
アで熱風を送り込んで水分を蒸発させながら空気と共に
水分を排出させる加熱温風乾燥機と、前記液状粉体の水
分量が適当な値になったら、前記加熱温風乾燥機の中か
ら外へ向かって前面の複数の孔から押し出しスクリュー
で粉体を押し出して造粒する押し出し成形機とを有する
ものである。
【0013】したがって、植物粉砕機の部分については
請求項1の発明にかかる植物粉砕処理システムと同様で
あり、乾燥機が真空乾燥機ではなく加熱熱風乾燥機を用
いているところが大きく異なる。即ち、乾燥機にはウォ
ータージャケットまたはヒーターを取り付けて加熱し、
さらにブロアで熱風を送り込んで加熱する。このよう
に、乾燥機中の液状粉体を加熱することによって水分を
蒸発させ、ブロアの熱風と共に水分を乾燥機から排出さ
せる。なお、この場合、発明者等の実験によると、乾燥
機と一体になっている押し出し成形機を逆回転させなが
ら乾燥機中の液状粉体を攪拌すると、さらに効果的に乾
燥することができた。この実験では、水分率約90%の
液状粉体が1時間程度で水分率約60%となった。水分
率60%程度なら木質物等の押し出し造粒であれば、十
分可能であった。
【0014】このようにして、加熱熱風乾燥機を用いる
ことによって、効率良く造粒体を得ることができ、後の
処理・保存を極めて容易にすることができる植物粉砕処
理システムとなる。
【0015】請求項3の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、質量の大きい重量塊と、破砕した状態の植物を
収容する収容容器と、前記収容容器内に配設され、縦軸
回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共に落下さ
せる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電動機とを
具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前記重量塊
を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下
させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とする植物粉
砕機と、本体にはシャフトを有して前記シャフトの周り
には一定角度をおいて複数の攪拌棒が放射状に取り付け
られており、前記本体の一端には前記液状粉体を投入す
る液状粉体投入口とブロアで熱風を送り込む熱風送風口
が設けられ、前記本体の他端には前記ブロアの熱風によ
って前記液状粉体が吹き上げられて乾燥造粒される乾燥
造粒パイプが設けられた熱風乾燥機と、前記熱風乾燥機
の乾燥造粒パイプが接続されて乾燥造粒体が蓄積される
サイクロンとを有するものである。
【0016】この植物粉砕処理システムにおいては、植
物粉砕機で形成された液状粉体を乾燥機に溜めてシャフ
トを回転させて攪拌棒で攪拌しながらブロアで熱風を送
り込んで液状粉体を吹き飛ばし、乾燥造粒パイプを上が
っていく間に乾燥造粒されるものである。したがって、
請求項1,請求項2にかかる植物粉砕処理システムと比
較して押し出し成形機が必要なくなり、より簡単な構成
で造粒体を得ることができる。
【0017】請求項4の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成に
おいて、前記造粒された造粒体に必要な肥料成分及び/
または殺虫・殺菌成分を添加するとともにさらに細粒化
して肥料とする細粒造粒機を付加したものである。
【0018】これによって、肥料として不足している成
分、例えばケイ酸、カリウム、窒素、リン酸を加えるこ
とによってより優れた肥料とすることができ、殺虫・殺
菌成分を添加することによって植物に害を与える害虫・
黴菌を駆除することができ、さらに1〜3mmの細粒と
することによって施肥が容易になる。また、押し出し成
形機で造粒された造粒体は保存性が良いので、ある程度
量が溜まった時点で細粒化することによって、効率良く
最終形態の細粒にすることができる。
【0019】このようにして、不要な植物を粉砕・乾燥
・造粒・細粒化することによって、元の植物に適した肥
料とできる植物粉砕処理システムとなる。
【0020】請求項5の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項2の構成において、前記液状粉体を前記
植物粉砕機から前記加熱温風乾燥機に移送するのにホー
スポンプを使用するものである。
【0021】発明者等の実験では、容積190リットル
の植物粉砕機に130リットル以上溜められた液状粉体
を、ホースポンプを使って加熱温風乾燥機に移送したと
ころ、僅か6分半で移送することができた。このよう
に、圧送しなくても十分実用的な移送ができることがわ
かった。
【0022】請求項6の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成に
おいて、前記植物粉砕機の前記収容容器の投入口の手前
に、大きな植物を予め切断する大物切断カッターを配置
したものである。
【0023】植物粉砕機においては、様々な形態の植物
が粉砕される。ゴルフ場等において刈り取った芝は細か
いのでそのまま植物粉砕機にかけることができる。ま
た、間伐材においても専用の前処理機械があるため、あ
る程度小さくなった状態で植物粉砕機にかけることがで
きる。しかし、その他の植物においては、伐採したまま
の状態で運ばれてきたりして、そのまま収容容器に投入
すると大きすぎて粉砕の効率が低下してしまうものがあ
る。そこで、収容容器の投入口の手前に、大きな植物を
予め切断する大物切断カッターを配置することによっ
て、そのまま収容容器に投入するには大きすぎる植物を
ある程度切断して、植物粉砕機における粉砕の効率を上
げることができる。
【0024】なお、大物切断カッターの排出口から収容
容器の投入口まで切断した植物を運び上げるコンベアを
設けることによって、運転の効率が一層向上する。
【0025】請求項7の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項6のいずれか1つの構成に
おいて、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
所定の温度に加熱する加熱手段を設けたものである。
【0026】これによって、破砕した状態の植物を目的
に応じた温度に維持しながら粉砕することができる。収
容容器に収容した破砕した状態の植物を粉砕するとき、
その温度を60〜90℃とすることにより、有害微生物
及び有害酵母を死滅させることができる。特に、前記温
度を70〜80℃とすることにより、粉砕した植物の成
分を生かしたまま、有害微生物を死滅させることができ
る。また、前記温度を30〜60℃とすることにより、
粉砕した植物の成分に特定の酵母を添加したとき、その
酵母の増殖を活発にすることができる。例えば、ゴルフ
場の芝を粉砕すると、屋外に放置したときと同様に悪臭
が発生する。このとき、ワイン等の酵母を増殖させると
芳香が付き、原材料の性状を根底から変化させることが
できる。
【0027】請求項8の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項7の構成において、前記加熱手段で植物
を加熱する温度は、30〜90℃の範囲としたものであ
る。
【0028】これによって、30〜60℃の範囲では酵
素の作用を活発化でき、また、60〜90℃の範囲では
植物に寄生している細菌を死滅させることができる。そ
して、木材等においては、90℃付近で木材に含まれて
いるタンニンを分解することができ、土に戻す速度を速
くすることができる。
【0029】請求項9の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項8のいずれか1つの構成に
おいて、前記重量塊を上方に搬送すると共に落下させる
搬送手段は、前記収容容器内に立設されたシャフトと前
記シャフトの外周に上下方向に沿って取り付けられた螺
旋板からなるスクリューであるものである。
【0030】したがって、収容容器の下部に溜まった重
量塊及び破砕した状態の植物を回転する螺旋板で掬い取
って上方に搬送し、最上部位置に移動させ、慣性によっ
て落下させるように作用する。さらに、搬送手段を回転
させる電動機を収容容器の側方に配置することによっ
て、搬送手段の最上部位置の高さを収容容器の最上部ま
で高くすることができるので、重量塊の落下エネルギー
が大きくなり、植物をより効率的に粉砕することができ
る。これによって、確実に重量塊によって植物を粉砕し
て植物液状粉体とすることができる。
【0031】請求項10の発明にかかる植物粉砕処理シ
ステムは、請求項1乃至請求項9のいずれか1つの構成
において、前記電動機は水平に載置されて前記電動機の
回転軸に固定されたウォームギアと前記搬送手段の回転
軸に固定されたピニオンギアを噛み合わせることによっ
て前記搬送手段を回転させるものである。
【0032】これによって、最小限の部品で電動機の回
転力を搬送手段に伝達することができ、最小限の部品で
搬送手段を回転させることができる。したがって、故障
が少なく信頼性の高い植物粉砕処理システムとなる。さ
らに、搬送手段を回転させる電動機を収容容器の側方に
配置したことから、縦軸回転によって重量塊を上方に搬
送すると共に落下させる搬送手段の高さを収容容器の最
上部まで高くすることができ、重量塊の落下エネルギー
が大きくなり、植物をより効率的に粉砕することができ
る。また、電動機を搬送手段の回転軸の上に取り付けて
いないことから、回転軸に加重がかからず搬送手段が滑
らかに回転する。
【0033】請求項11の発明にかかる植物粉砕処理シ
ステムは、請求項1乃至請求項4,請求項6乃至請求項
10のいずれか1つの構成において、前記収容容器を密
閉可能な構造とし、前記植物粉砕機の前記収容容器と前
記真空乾燥機との間の前記バルブを開放して前記収容容
器の上端から圧縮気体を圧入することによって、前記収
容容器内に溜まった前記植物液状粉体を前記バルブを介
して前記真空乾燥機へ圧送するものである。
【0034】これによって、自然落下で移送させる場合
のように収容容器の隅に残ったり、破砕された植物の間
に溜まったりして残ることがなく、収容容器内に溜まっ
た植物液状粉体を余すことなくしかも短時間で排出する
ことができ、新たに破砕された植物を追加して粉砕を再
開することができる。
【0035】請求項12の発明にかかる植物粉砕処理シ
ステムは、請求項1,請求項2,請求項4乃至請求項1
0のいずれか1つの構成において、前記押し出し成形機
を前面を下にして略垂直に設置したものである。
【0036】これによって、押し出し成形機を略水平に
設置した場合に比較して、常に垂直方向に重力がかかっ
ているため造粒をより均一に行うことができ、また余分
な水分が自然に落下排出される。さらに、真空乾燥機の
中を空にするのも容易であるため、メンテナンスも行い
易い。このように、押し出し成形機を前面を下にして略
垂直に設置することによって、より優れた造粒システム
となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0038】実施の形態1 まず、本発明の実施の形態1について、図1乃び図2を
参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1にかか
る植物粉砕処理システムの全体構成図である。図2は本
発明の実施の形態1にかかる植物粉砕処理システムの大
物切断カッターを示す正面透視図である。
【0039】図1に示されるように、本実施の形態1の
植物粉砕処理システム1は、大物切断カッター30、植
物粉砕機2、真空乾燥機に造粒機としての押し出し成形
機43を設けた真空乾燥造粒機40からなっている。
【0040】大物切断カッター30は切断する植物を投
入する投入口31を有し、また切断した植物を植物粉砕
機2の投入口3まで運び上げるコンベア32を備えてい
る。さらに、大物切断カッター30の内部について、図
2を参照して説明する。図2に示されるように、投入口
31から投入された植物は、フィードローラ33,34
の間を通ってロータリーカッター35によって切断され
る。切断された植物は排出口36から排出されて、前述
したコンベア32によって運び上げられる。刈られた芝
や前処理された間伐材のように切断が不要な植物は、直
接コンベア32によって運び上げられ、植物粉砕機2の
投入口3から投入される。
【0041】図1に示されるように、植物粉砕機2は、
収容容器12の中に、仕切り板12a及び軸受け15に
穿設された孔に嵌合してスクリュー8のシャフト9が立
設されている。そして、シャフト9の外周には螺旋板1
0が取り付けられており、シャフト9の上方から見て時
計回りに回転することによって、螺旋板10が、鉄球、
鉄塊、岩石、セラミックス等からなる質量の大きい重量
塊A,Bと、破砕した状態の植物Cを掬い上げて回転に
よって重量塊A,Bを上方に搬送すると共に最上部から
落下させる。即ち、スクリュー8は搬送手段として機能
する。さらに、収容容器12の外周には、収容容器12
に収容した破砕した状態の植物Cを加熱する図示しない
ヒータ等からなる加熱手段を具備している。なお、植物
粉砕機2の本体26と収容容器12は一体となってお
り、仕切り板12aから上の部分を収容容器12と呼
ぶ。
【0042】本実施の形態1の重量塊Aは鋼球または鋳
物球等の鉄球からなり、また、重量塊Bは角が丸く仕上
げられていない、所謂、鋼体または鋳物体の鉄塊からな
る。重量塊Aは重量によって破砕した状態の植物Cを細
粒化するものであり、重量塊Bは重量及び切断によって
破砕した状態の植物Cを細粒化するものである。通常、
角が丸味を持ったものよりも、丸味を持たないものの方
が処理の効率を上げることができる。発明者等の実験に
よれば、概略、重量塊Aが1/4乃至1/2、重量塊B
が1/2乃至3/4の割合が効率よく粉砕できた。特
に、重量塊Aが1/3、重量塊Bが2/3の割合が効率
よく粉砕できた。
【0043】破砕した状態の植物Cを収容する収容容器
12及び本体26は、直径400〜500mm程度の円
筒状であり、鉄材またはステンレス材から構成されてい
る。その上端部には円錐形に拡がった投入口3が取り付
けられており、さらに開閉自在の開閉蓋4が設けられて
いる。この開閉蓋4が閉じられることによって、収容容
器12は密閉状態となる。収容容器12の上部には、安
全弁5が取り付けられており、図示しないコンプレッサ
によって圧縮空気を収容容器12内に送り込んで加圧す
る際に、内圧が収容容器12の耐圧限界に近づいたとき
には、危険防止のためにこの安全弁5から圧縮空気を逃
がして内圧を下げる。安全弁5と反対側には圧力計6が
取り付けられており、収容容器12内の圧力を監視でき
るようになっている。また、収容容器12の上部正面に
は耐圧ガラスが嵌め込まれた覗き窓7が設けられてお
り、スクリュー8の最上部の様子を観察できるようにな
っている。さらに、収容容器12の下部正面にはメンテ
ナンス扉11が設けられていて、このメンテナンス扉1
1を開けることによって、収容容器12の下部のメンテ
ナンスを行うことができるようになっている。
【0044】シャフト9には、仕切り板12の下面に密
着して円板13が一体に固定されていて、シャフト9が
傾くことなく円滑に回転できるように保持している。そ
して、電動機18が横向きに配置されて回転軸18aに
ウォームギア25が取り付けられ、スクリュー8のシャ
フト9の下端にピニオンギア24が一体に固定されて、
これら2つのギア24,25の噛み合わせによって電動
機18の回転力がスクリュー8に伝達される構造になっ
ている。これによって部品数が少なくなり最小限の部品
で電動機18の回転力をスクリュー8に伝達することが
でき、最小限の部品でスクリュー8を回転させることが
できることから、故障の少ない信頼性の高い植物粉砕機
2となる。
【0045】なお、シャフト9の回転機構としては、シ
ャフト9に大スプロケットを固定して一体に回転するよ
うにし、本体26の左側面には電動機18を下向きに固
定して電動機18の回転軸18aには小スプロケットを
固定して、小スプロケット前記大スプロケットにチェー
ンベルトを掛けて、電動機18の回転軸18aの回転を
減速しながらシャフト9に伝達するようにしても良い。
【0046】本体26は厚手の鋼板からなる基板27に
固定されており、これによって植物粉砕機2全体が安定
して稼動する。このようにして、粉砕されて植物液状粉
体となったものを排出するための排出通路について説明
する。図1に示されるように、仕切り板12a(即ち収
容容器12の底板)の一角に孔が開けられて、排出筒1
9が取り付けられ、小型収容容器20の一端に接続され
ている。なお、排出筒19の内径は、重量塊A及び重量
塊Bが入ることができないように小さく設計されてい
る。小型収容容器20内には小型スクリュー21が回転
自在に設けられており、小型収容容器20の前記排出筒
19が接続されている位置と反対側の位置にはバルブ2
2が取り付けられて、真空乾燥造粒機40に接続されて
いる。
【0047】真空乾燥造粒機40の上部は、パイプ41
によって真空ポンプ42に接続されている。また、真空
乾燥造粒機40の下端には押し出し成形機43が真空乾
燥造粒機40の中から外を向いて取り付けられている。
押し出し成形機43の内部には押し出しスクリュー44
が回転可能に取り付けられており、押し出し成形機43
の前面45には複数の押し出し用の孔46が開けられて
いる。なお、必要時には前面45には蓋が被せられて密
封できるようになっている。
【0048】このように構成された本実施の形態1にお
ける植物粉砕処理システム1は、次のように動作するこ
とができる。
【0049】まず、投入口3から質量の大きい重量塊A
が1/3,重量塊Bが2/3の割合で重量塊A及び重量
塊Bが投入される。大きな植物を投入口31から大物切
断カッター30内に投入して適当な大きさに切断する。
切断された植物Cは、コンベア32によって運び上げら
れ、投入口3から収容容器12内に投入される。刈り取
られた芝、前処理された間伐材等の切断の必要のない植
物Cは、直接コンベア32によって運び上げられ、投入
口3から収容容器12内に投入される。なお、このと
き、収容容器12の上端の開閉蓋4は開いており、バル
ブ22は閉まっている。次に、開閉蓋4を閉めて、電動
機18を駆動させる。これによって、電動機18の回転
軸18aが回転して、回転軸18aに固定されたウォー
ムギア25も一体に回転し、これと噛み合ったピニオン
ギア24を回転させてスクリュー8のシャフト9を上方
から見て時計回り方向に回転させる。
【0050】これによって、スクリュー8の螺旋板10
の下端が収容容器12の下部の重量塊A,重量塊B,破
砕された植物Cを掬い上げて、スクリュー8の回転に伴
って次々と掬い上げられる結果、螺旋板10の上を押し
上げられて、上方へ搬送される。そして、螺旋板10の
上端に達した重量塊A,重量塊B,破砕された植物Cは
そこから落下して、重量塊A,重量塊Bによって収容容
器12の下部の破砕された植物Cが落下エネルギーで粉
砕される。これが繰り返されることによって、破砕され
た植物Cは繰り返し受ける落下エネルギーにより粉体化
され、特に、植物ではその含有水分により液状化され
る。すなわち、植物液状粉体となる。
【0051】この間、図示しないヒータによって収容容
器12が加熱され、収容容器12の内部には重量塊A,
重量塊B,破砕された植物Cが収容されているから、そ
れらが加温される。それらの温度は図示しない温度セン
サによって検出され、温度制御されている。
【0052】このようにして、本実施の形態1の植物粉
砕機2においては、収容容器12の側方に配置された電
動機18によって、スクリュー8が回転して重量塊A,
重量塊B,破砕された植物Cを掬い上げて上方へ搬送
し、落下させることによって、破砕された植物Cを細か
く粉砕して、植物液状粉体とすることができる。したが
って、破砕された植物Cの液状粉体化は、重量塊A,重
量塊Bを収容容器12内に収容した破砕された植物C上
に繰り返し落下させるものであるから、クラッシャーの
ように挟まれる量によってその加圧力が変化しないか
ら、常に安定した植物の液状粉体化が可能となる。ま
た、加熱手段としてのヒータで所定の温度範囲に維持し
た状態で処理ができるから、酵素の活性化温度、細菌ま
たは微生物の死滅温度の選択により、目的に合致した液
状粉体が得られる。殊に、収容容器12に収容した破砕
された植物Cを攪拌しながら粉砕し、液状粉体化するも
のであるから、効率良く粉砕ができる。
【0053】所定の粒度の植物液状粉体となったとき、
バルブ22を開いて、真空乾燥造粒機40の押し出し成
形機43の前面45に蓋をして密封し、図示しないコン
プレッサによって圧縮空気を収容容器12の上部から圧
入し、植物液状粉体を排出筒19,小型収容容器20を
通して、真空乾燥造粒機40内に空気圧で圧送する。こ
れによって、自然落下で移送する場合のように収容容器
12の隅に残ったり、破砕された植物Cの間に溜まった
りして残ることがなく、収容容器12内に溜まった植物
液状粉体を余すことなくしかも短時間で移送することが
でき、新たに破砕された植物Cを追加して粉砕を再開す
ることができる。
【0054】なお、小型収容容器20に取り付けられた
小型スクリュー21は、大粒の植物が小型収容容器20
内に入ってきたりして移送がスムースに行かない場合に
回転させることによって、移送を円滑に行わせることが
できる。
【0055】ここでは、所定の温度で植物液状粉体を形
成する場合について説明した。しかし、本発明を実施す
る場合には、さらに収容容器12内で生成する植物液状
粉体に酵素を投入し、酵素の活動を活発にする30〜6
0℃の温度とすることにより、特定の酵素により、肥料
としたり、土壌の耐性菌を増殖させることができる。
【0056】続いて、再びバルブ22を完全に閉じて、
植物粉砕機2では新しい植物Cを投入するとともに、新
しい重量塊Bを補給して粉砕力が衰えないようにして、
再び植物Cの粉砕を開始する。一方、真空乾燥造粒機4
0においては、真空ポンプ42を稼動させてパイプ41
を介して真空乾燥造粒機40内の空気及び水分を吸引し
て、植物液状粉体の真空乾燥を行う。なお、真空ポンプ
42の吸引口の手前には図示しない水分トラップが設け
られていて、吸引された水分が真空ポンプ42内に入ら
ないようにしている。
【0057】真空ポンプ42で減圧すると、植物液状粉
体は見る見るうちに脱水されて水分量は約90%から約
40%程度にまで減少する。この程度になるとスラリー
状態になるので、押し出し成形機43の前面45の蓋を
外して、押し出しスクリュー44を回転させて前面45
の複数の孔46から真空乾燥された粉体を押し出して造
粒する。なお、図に示されるように、押し出し成形機4
3は真空乾燥造粒機40の内部においては、真空乾燥さ
れた粉体が自由に押し出しスクリュー44に流れ込める
ように、筒状の部分の大部分が除去されている。このよ
うにして形成された造粒体は、適度に乾燥しているので
最早植物成分の腐敗が進行することはなく、土への還元
反応だけがそのまま進行する。したがって、環境を汚染
することもなく、長期保存することも可能である。そし
て、造粒体は後の処理が容易である。即ち、松の間伐材
から形成した造粒体は松林に堆肥として施肥するという
ように、間伐材は同種類の樹木の林に堆肥として施肥す
ることができる。また、畑や造成地にまいても良いし、
土地を埋め立てるのに用いても良い。
【0058】このようにして、不要な植物を粉砕した
後、真空乾燥して適度な水分量としてから造粒して後の
処理・保存を極めて容易にすることができる植物粉砕処
理システムとなる。
【0059】実施の形態2 次に、本発明の実施の形態2について、図1及び図3を
参照して説明する。図3は本発明の実施の形態2にかか
る植物粉砕処理システムの真空乾燥造粒機を示す正面図
である。なお、実施の形態1と同一の部分に付いては同
一の符号を付して、説明を省略する。
【0060】図3に示されるように、本実施の形態2の
植物粉砕処理システムが実施の形態1の植物粉砕処理シ
ステム1と異なるのは、真空乾燥造粒機40の押し出し
成形機47が前面49を下にして略垂直に真空乾燥造粒
機40の底面に取り付けられている点である。その他の
部分については、実施の形態1と同様である。
【0061】バルブ22を開けて、押し出し成形機47
の前面49に蓋をかぶせて密閉し、実施の形態1の植物
粉砕機2と同様の植物粉砕機から植物液状粉体を真空乾
燥造粒機40に圧送して、バルブ22を閉じる。そし
て、真空ポンプ42を稼動させて植物液状粉体の真空乾
燥を行い、適当な水分量になったら押し出し成形機47
の前面49の蓋を外して押し出しスクリュー48を回転
させ、前面49の複数の孔50から真空乾燥した植物液
状粉体を押し出して造粒を行う。
【0062】ここで、押し出し成形機47を前面49を
下にして略垂直に設置したことによって、押し出し成形
機47を略水平に設置した場合に比較して、常に垂直方
向に重力がかかっているため造粒をより均一に行うこと
ができ、また余分な水分が自然に落下排出される。さら
に、真空乾燥造粒機40の中を空にするのも容易である
ため、メンテナンスも行い易い。このように、押し出し
成形機47を前面を下にして略垂直に設置することによ
って、より優れた造粒システムとなる。なお、図に示さ
れるように、押し出し成形機47は真空乾燥造粒機40
の内部においては、真空乾燥された粉体が自由に押し出
しスクリュー48に流れ込めるように、筒状の部分の大
部分が除去されている。
【0063】実施の形態3 次に、本発明の実施の形態3について、図1を参考にし
て説明する。本実施の形態3が図1に示される実施の形
態1と異なるのは、乾燥機が真空乾燥機40ではなく加
熱熱風乾燥機である点である。さらに、この加熱熱風乾
燥機は、押し出し成形機の本体を兼用している。即ち、
植物粉砕機2から押し出し成形機の本体に約160リッ
トルの液状粉体をホースポンプを用いて移送し、本体に
10kW程度のウォータージャケットまたはヒーターを
取り付けて加熱する。さらに、1.5kWの高圧ブロア
を用いて本体内に熱風を送り込んで加熱する。このよう
にして、押し出し成形機中の液状粉体を加熱することに
よって水分を蒸発させ、ブロアの熱風と共に水分を押し
出し成形機から排出させる。なお、この場合、発明者等
の実験によると、乾燥機と一体になっている押し出し成
形機の押し出しスクリューを逆回転させながら液状粉体
を攪拌すると、さらに効果的に乾燥することができた。
この実験では、水分率約90%の液状粉体が1時間程度
で水分率約60%となった。水分率60%程度なら木質
物等の押し出し造粒であれば、十分可能であった。
【0064】このようにして、加熱熱風乾燥機を用いる
ことによって、効率良く造粒体を得ることができ、後の
処理・保存を極めて容易にすることができる植物粉砕処
理システムとなる。
【0065】実施の形態4 本実施の形態4が図1に示される実施の形態1と異なる
のは、真空乾燥造粒機40の後ろに造粒体を保存してお
く貯蔵庫と、造粒体がある程度溜まった時点で必要な肥
料成分及び/または殺虫・殺菌成分を添加するとともに
さらに細粒化して肥料とする細粒造粒機を付加した点で
ある。
【0066】これによって、肥料として不足している成
分、例えばケイ酸、カリウム、窒素、リン酸を加えるこ
とによってより優れた肥料とすることができ、殺虫・殺
菌成分を添加することによって植物に害を与える害虫・
黴菌を駆除することができ、さらに1〜3mmの細粒と
することによって施肥が容易になる。また、押し出し成
形機で造粒された造粒体は保存性が良いので、ある程度
量が溜まった時点で細粒化することによって、効率良く
最終形態の細粒にすることができる。
【0067】例えば、ゴルフ場のフェアウェイ等から刈
り取った芝草を、図1に示される植物粉砕機2で粉砕し
て液状粉体とし、続いて真空乾燥造粒機40で真空乾燥
して、さらに押し出し成形機42で押し出して造粒す
る。造粒体は貯蔵庫で保存してある程度(例えば10ト
ン)量が溜まったら、肥料として不足している成分を追
加して細粒造粒機で細粒化する。例えば、カリウム分が
不足している場合には、塩化カリウム水溶液を造粒体と
混合して練り込みながら細粒造粒機で4mm以下に細粒
化する。こうして形成された肥料は、再びゴルフ場のフ
ェアウェイ等の芝草に施肥することができる。
【0068】このようにして、不要な植物を粉砕・乾燥
・造粒・細粒化することによって、元の植物に適した肥
料とできる植物粉砕処理システムとなる。
【0069】実施の形態5 次に、本発明の実施の形態5について、図4を参照して
設明する。図4は、本発明の実施の形態5にかかる植物
粉砕処理システムの後半部分を示す斜視図である。な
お、前半部分の植物粉砕機については、実施の形態1〜
4と同様である。
【0070】図4に示されるように、本実施の形態5の
熱風乾燥機51は、円筒形の本体54の中心軸を貫通し
てシャフト55が取り付けられており、シャフト55の
周囲には本体54の内部において3箇所に放射状に8本
ずつの攪拌棒56が固定されている。そのうちの1本ず
つには攪拌棒56の先端に掃引棒60が3箇所において
固定されている。本体54の一端には植物粉砕機で形成
された液状粉体を投入するための液状粉体投入口52
と、図示しないブロアで熱風を送り込むための熱風送風
口53が設けられている。また、本体54の他端には、
乾燥造粒パイプ57が略垂直方向に立設されて、その上
端は略水平方向に曲げられてサイクロン58に接続され
ている。サイクロン58の下端は造粒体取り出し口59
になっていて、造粒体取り出し口59は開閉自在となっ
ている。
【0071】さて、植物粉砕機で形成された液状粉体が
液状粉体投入口52から本体54内に投入されると、図
示しない電動機によってシャフト55が毎分100回転
程度の回転数で回転し、一体に回転する攪拌棒56によ
って液状粉体が攪拌される。この状態で、熱風送風口5
3から図示しないブロアで熱風が送り込まれると、液状
粉体が吹き飛ばされて、乾燥造粒パイプ57内を上がっ
ていく間に乾燥造粒される。造粒体は、サイクロン58
内に蓄積される。このように熱風で吹き飛ばしながら乾
燥造粒することによって、細かくて均一な造粒体とな
る。また、押し出し成形機が不要なため、より簡単な構
成で造粒体を得ることができる。なお、掃引棒60は攪
拌棒56と一体に本体54の内壁に沿って回転する。こ
れによって、本体54の底に溜まったり内壁に付着した
ゲル状体等を粉砕もしくは掻き落して本体54の内容物
を均一に保つことができる。
【0072】上記各実施の形態において、例えば、ゴル
フ場の芝を粉砕すると、屋外に放置したときと同様に悪
臭が発生する。このとき、ワイン等の酵母を増殖させる
と芳香が付き、原材料の性状を根底から変化させること
ができる。殊に、収容容器12内に収容した破砕した状
態の植物Cを攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化するも
のであるから、効率よく増殖させることができる。
【0073】また、質量の大きい重量塊A,Bとして
は、角が丸味を持ったものよりも、丸味を持たないもの
の方が処理の効率を上げることができる。したがって、
重量塊Bのように角が丸く仕上げられていない、所謂、
鋼体または鋳物体の鉄塊からなるものを中心に使用し、
それが重量塊Aのように球状になったとき、新規に重量
塊Bのみを補充する方法が望ましい。
【0074】さらに、破砕した状態の植物Cを収容する
収容容器12は、破砕した状態の植物Cのみではなく粉
砕した植物の収容も行うことになる。したがって、微粉
体を収容できる形態が必要となる。また、その効率をよ
くするために、内壁をシェル構造とし、攪拌及び刺激が
加わるようにするのが好ましい。
【0075】また、収容容器12に収容した破砕した状
態の植物Cを加熱するヒータ等からなる加熱手段とは、
本発明を実施する場合には、公知のヒータまたはスチー
ム、湯温等を使用することができる。この温度は温度制
御することによって所定の温度範囲内に保たれる。ヒー
タまたはスチーム、湯温等の配設は、収容容器12内の
重量塊A,Bが衝突しない位置とする必要がある。
【0076】さらに、上記各実施の形態においては、ヒ
ータ等の加熱手段を設けた場合について説明したが、加
熱手段は必ずしも備えていなくても良い。
【0077】上記各実施の形態では、植物液状粉体を数
十ミクロン以下、好ましくは、数ミクロン以下とする事
例で説明したが、本発明を実施する場合には、セルロー
スの分解を速めるために細粉化しているが、数百ミクロ
ン以下で実現できないものではない。植物液状粉体の粒
子の平均的値を意味するものであるから、効率的に数十
ミクロン以下が好ましいが、数百ミクロン以下でも実現
可能である。
【0078】また、上記各実施の形態では、植物粉砕処
理システムとして説明したが、この発明は家庭用生ごみ
処理機或いは業務用の生ごみ処理機、産業用の生ごみ処
理機として使用することができる。特に、家庭用生ごみ
処理機としてディスポーザとしての機能を持たせた場合
には、木の箸、骨、ごみ等も粉砕することができ、従来
のディスポーザよりもトラブルの発生が少なくなる。し
かし、水道水は処理時間を考慮して間欠的に流すのが望
ましい。
【0079】以上説明したように、本発明の実施の形態
の植物粉砕処理システムは、破砕した生ごみ、ゴルフ場
の芝、木材チップ、河川の雑草等を液状化させたものを
乾燥造粒物としたもので、ペレット化、シート化するこ
とができる。特に、乾燥造粒物とすることにより、保存
や、二次処理がしやすくなり、また、そのまま堆肥とし
ての使用も可能である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかる植物粉砕処理システムは、質量の大きい重量塊
と、破砕した状態の植物を収容する収容容器と、前記収
容容器内に配設され、縦軸回転によって前記重量塊を上
方に搬送すると共に落下させる搬送手段と、前記搬送手
段を回転させる電動機とを具備し、前記収容容器に収容
した破砕した状態の植物を攪拌しながら、前記搬送手段
から落下させる前記重量塊を前記収容容器に収容した破
砕した状態の植物上に落下させ、前記破砕した状態の植
物を液状粉体とする植物粉砕機と、前記植物粉砕機の前
記収容容器にバルブを介して接続され、前記液状粉体を
前記植物粉砕機から移して真空ポンプで真空乾燥する真
空乾燥機と、前記液状粉体の水分量が適当な値になった
ら、前記真空乾燥機の中から外へ向かって前面の複数の
孔から押し出しスクリューで粉体を押し出して造粒する
押し出し成形機とを有するものである。
【0081】したがって、収容容器に収容した破砕した
状態の植物を攪拌しながら、質量の大きい重量塊の落下
エネルギで前記収容容器に収容した破砕した状態の植物
を粉砕することができる。通常、植物の繊維まで粉砕さ
れ、数十ミクロン以下、好ましくは数ミクロン以下の粉
体となり、かつ、自己の水分で水溶性の粉体となる。
【0082】このようにして形成した液状粉体は水分が
90%前後あり、そのまま放置しておくと固まるのに時
間がかかり、腐敗が進行して環境に悪影響を与えること
になる。そこで、収容容器にバルブを介して接続された
真空乾燥機に液状粉体を植物粉砕機から移して、バルブ
を閉じて真空ポンプで液状粉体を真空乾燥する。真空乾
燥機に取り付けられた真空ポンプで減圧すると、見る見
るうちに脱水されて水分量は約90%から約60%程度
にまで減少する。この程度になるとスラリー状態になる
ので、押し出し成形機の押し出しスクリューを回転させ
て前面の複数の孔から真空乾燥された粉体を押し出して
造粒する。このようにして形成された造粒体は、適度に
乾燥しているので最早植物成分の腐敗が進行することは
なく、土への還元反応だけがそのまま進行する。したが
って、環境を汚染することもなく、長期保存することも
可能である。そして、造粒体は後の処理が容易である。
即ち、松の間伐材から形成した造粒体は松林に堆肥とし
て施肥するというように、間伐材は同種類の樹木の林に
堆肥として施肥することができる。また、畑や造成地に
まいても良いし、土地を埋め立てるのに用いても良い。
【0083】このようにして、不要な植物を粉砕した
後、真空乾燥して適度な水分量としてから造粒して後の
処理・保存を極めて容易にすることができる植物粉砕処
理システムとなる。
【0084】請求項2の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、質量の大きい重量塊と、破砕した状態の植物を
収容する収容容器と、前記収容容器内に配設され、縦軸
回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共に落下さ
せる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電動機とを
具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前記重量塊
を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下
させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とする植物粉
砕機と、前記液状粉体を前記植物粉砕機から移してウォ
ータージャケットまたはヒーターで加熱し、さらにブロ
アで熱風を送り込んで水分を蒸発させながら空気と共に
水分を排出させる加熱温風乾燥機と、前記液状粉体の水
分量が適当な値になったら、前記加熱温風乾燥機の中か
ら外へ向かって前面の複数の孔から押し出しスクリュー
で粉体を押し出して造粒する押し出し成形機とを有する
ものである。
【0085】したがって、植物粉砕機の部分については
請求項1の発明にかかる植物粉砕処理システムと同様で
あり、乾燥機が真空乾燥機ではなく加熱熱風乾燥機を用
いているところが大きく異なる。即ち、乾燥機にはウォ
ータージャケットまたはヒーターを取り付けて加熱し、
さらにブロアで熱風を送り込んで加熱する。このよう
に、乾燥機中の液状粉体を加熱することによって水分を
蒸発させ、ブロアの熱風と共に水分を乾燥機から排出さ
せる。なお、この場合、発明者等の実験によると、乾燥
機と一体になっている押し出し成形機を逆回転させなが
ら乾燥機中の液状粉体を攪拌すると、さらに効果的に乾
燥することができた。この実験では、水分率約90%の
液状粉体が1時間程度で水分率約60%となった。水分
率60%程度なら木質物等の押し出し造粒であれば、十
分可能であった。
【0086】このようにして、加熱熱風乾燥機を用いる
ことによって、効率良く造粒体を得ることができ、後の
処理・保存を極めて容易にすることができる植物粉砕処
理システムとなる。
【0087】請求項3の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、質量の大きい重量塊と、破砕した状態の植物を
収容する収容容器と、前記収容容器内に配設され、縦軸
回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共に落下さ
せる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電動機とを
具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前記重量塊
を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下
させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とする植物粉
砕機と、本体にはシャフトを有して前記シャフトの周り
には一定角度をおいて複数の攪拌棒が放射状に取り付け
られており、前記本体の一端には前記液状粉体を投入す
る液状粉体投入口とブロアで熱風を送り込む熱風送風口
が設けられ、前記本体の他端には前記ブロアの熱風によ
って前記液状粉体が吹き上げられて乾燥造粒される乾燥
造粒パイプが設けられた熱風乾燥機と、前記熱風乾燥機
の乾燥造粒パイプが接続されて乾燥造粒体が蓄積される
サイクロンとを有するものである。
【0088】この植物粉砕処理システムにおいては、植
物粉砕機で形成された液状粉体を乾燥機に溜めてシャフ
トを回転させて攪拌棒で攪拌しながらブロアで熱風を送
り込んで液状粉体を吹き飛ばし、乾燥造粒パイプを上が
っていく間に乾燥造粒されるものである。したがって、
請求項1,請求項2にかかる植物粉砕処理システムと比
較して押し出し成形機が必要なくなり、より簡単な構成
で造粒体を得ることができる。
【0089】請求項4の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成に
おいて、前記造粒された造粒体に必要な肥料成分及び/
または殺虫・殺菌成分を添加するとともにさらに細粒化
して肥料とする細粒造粒機を付加したものである。
【0090】これによって、請求項1乃至請求項3のい
ずれか1つに記載の効果に加えて、肥料として不足して
いる成分、例えばケイ酸、カリウム、窒素、リン酸を加
えることによってより優れた肥料とすることができ、殺
虫・殺菌成分を添加することによって植物に害を与える
害虫・黴菌を駆除することができ、さらに1〜3mmの
細粒とすることによって施肥が容易になる。また、押し
出し成形機で造粒された造粒体は保存性が良いので、あ
る程度量が溜まった時点で細粒化することによって、効
率良く最終形態の細粒にすることができる。
【0091】このようにして、不要な植物を粉砕・乾燥
・造粒・細粒化することによって、元の植物に適した肥
料とできる植物粉砕処理システムとなる。
【0092】請求項5の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項2の構成において、前記液状粉体を前記
植物粉砕機から前記加熱温風乾燥機に移送するのにホー
スポンプを使用するものである。
【0093】請求項2に記載の効果に加えて、発明者等
の実験では、容積190リットルの植物粉砕機に130
リットル以上溜められた液状粉体を、ホースポンプを使
って加熱温風乾燥機に移送したところ、僅か6分半で移
送することができた。このように、圧送しなくても十分
実用的な移送ができることがわかった。
【0094】請求項6の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成に
おいて、前記植物粉砕機の前記収容容器の投入口の手前
に、大きな植物を予め切断する大物切断カッターを配置
したものである。
【0095】植物粉砕機においては、様々な形態の植物
が粉砕される。ゴルフ場等において刈り取った芝は細か
いのでそのまま植物粉砕機にかけることができる。ま
た、間伐材においても専用の前処理機械があるため、あ
る程度小さくなった状態で植物粉砕機にかけることがで
きる。しかし、その他の植物においては、伐採したまま
の状態で運ばれてきたりして、そのまま収容容器に投入
すると大きすぎて粉砕の効率が低下してしまうものがあ
る。そこで、収容容器の投入口の手前に、大きな植物を
予め切断する大物切断カッターを配置することによっ
て、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の効果
に加えて、そのまま収容容器に投入するには大きすぎる
植物をある程度切断して、植物粉砕機における粉砕の効
率を上げることができる。
【0096】なお、大物切断カッターの排出口から収容
容器の投入口まで切断した植物を運び上げるコンベアを
設けることによって、運転の効率が一層向上する。
【0097】請求項7の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項6のいずれか1つの構成に
おいて、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
所定の温度に加熱する加熱手段を設けたものである。
【0098】これによって、請求項1乃至請求項6のい
ずれか1つに記載の効果に加えて、破砕した状態の植物
を目的に応じた温度に維持しながら粉砕することができ
る。収容容器に収容した破砕した状態の植物を粉砕する
とき、その温度を60〜90℃とすることにより、有害
微生物及び有害酵母を死滅させることができる。特に、
前記温度を70〜80℃とすることにより、粉砕した植
物の成分を生かしたまま、有害微生物を死滅させること
ができる。また、前記温度を30〜60℃とすることに
より、粉砕した植物の成分に特定の酵母を添加したと
き、その酵母の増殖を活発にすることができる。例え
ば、ゴルフ場の芝を粉砕すると、屋外に放置したときと
同様に悪臭が発生する。このとき、ワイン等の酵母を増
殖させると芳香が付き、原材料の性状を根底から変化さ
せることができる。
【0099】請求項8の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項7の構成において、前記加熱手段で植物
を加熱する温度は、30〜90℃の範囲としたものであ
る。
【0100】これによって、請求項7に記載の効果に加
えて、30〜60℃の範囲では酵素の作用を活発化で
き、また、60〜90℃の範囲では植物に寄生している
細菌を死滅させることができる。そして、木材等におい
ては、90℃付近で木材に含まれているタンニンを分解
することができ、土に戻す速度を速くすることができ
る。
【0101】請求項9の発明にかかる植物粉砕処理シス
テムは、請求項1乃至請求項8のいずれか1つの構成に
おいて、前記重量塊を上方に搬送すると共に落下させる
搬送手段は、前記収容容器内に立設されたシャフトと前
記シャフトの外周に上下方向に沿って取り付けられた螺
旋板からなるスクリューであるものである。
【0102】したがって、請求項1乃至請求項8のいず
れか1つに記載の効果に加えて、収容容器の下部に溜ま
った重量塊及び破砕した状態の植物を回転する螺旋板で
掬い取って上方に搬送し、最上部位置に移動させ、慣性
によって落下させるように作用する。さらに、搬送手段
を回転させる電動機を収容容器の側方に配置することに
よって、搬送手段の最上部位置の高さを収容容器の最上
部まで高くすることができるので、重量塊の落下エネル
ギーが大きくなり、植物をより効率的に粉砕することが
できる。これによって、確実に重量塊によって植物を粉
砕して植物液状粉体とすることができる。
【0103】請求項10の発明にかかる植物粉砕処理シ
ステムは、請求項1乃至請求項9のいずれか1つの構成
において、前記電動機は水平に載置されて前記電動機の
回転軸に固定されたウォームギアと前記搬送手段の回転
軸に固定されたピニオンギアを噛み合わせることによっ
て前記搬送手段を回転させるものである。
【0104】これによって、請求項1乃至請求項9のい
ずれか1つに記載の効果に加えて、最小限の部品で電動
機の回転力を搬送手段に伝達することができ、最小限の
部品で搬送手段を回転させることができる。したがっ
て、故障が少なく信頼性の高い植物粉砕処理システムと
なる。さらに、搬送手段を回転させる電動機を収容容器
の側方に配置したことから、縦軸回転によって重量塊を
上方に搬送すると共に落下させる搬送手段の高さを収容
容器の最上部まで高くすることができ、重量塊の落下エ
ネルギーが大きくなり、植物をより効率的に粉砕するこ
とができる。また、電動機を搬送手段の回転軸の上に取
り付けていないことから、回転軸に加重がかからず搬送
手段が滑らかに回転する。
【0105】請求項11の発明にかかる植物粉砕処理シ
ステムは、請求項1乃至請求項4,請求項6乃至請求項
10のいずれか1つの構成において、前記収容容器を密
閉可能な構造とし、前記植物粉砕機の前記収容容器と前
記真空乾燥機との間の前記バルブを開放して前記収容容
器の上端から圧縮気体を圧入することによって、前記収
容容器内に溜まった前記植物液状粉体を前記バルブを介
して前記真空乾燥機へ圧送するものである。
【0106】これによって、請求項1乃至請求項4,請
求項6乃至請求項10のいずれか1つに記載の効果に加
えて、自然落下で移送させる場合のように収容容器の隅
に残ったり、破砕された植物の間に溜まったりして残る
ことがなく、収容容器内に溜まった植物液状粉体を余す
ことなくしかも短時間で排出することができ、新たに破
砕された植物を追加して粉砕を再開することができる。
【0107】請求項12の発明にかかる植物粉砕処理シ
ステムは、請求項1,請求項2,請求項4乃至請求項1
1のいずれか1つの構成において、前記押し出し成形機
を前面を下にして略垂直に設置したものである。
【0108】これによって、請求項1乃至請求項10の
いずれか1つに記載の効果に加えて、押し出し成形機を
略水平に設置した場合に比較して、常に垂直方向に重力
がかかっているため造粒をより均一に行うことができ、
また余分な水分が自然に落下排出される。さらに、真空
乾燥機の中を空にするのも容易であるため、メンテナン
スも行い易い。このように、押し出し成形機を前面を下
にして略垂直に設置することによって、より優れた造粒
システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1にかかる植物粉
砕処理システムの全体構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1にかかる植物粉
砕処理システムの大物切断カッターを示す正面透視図で
ある。
【図3】 図3は本発明の実施の形態2にかかる植物粉
砕処理システムの真空乾燥造粒機を示す正面図である。
【図4】 図4は、本発明の実施の形態5にかかる植物
粉砕処理システムの後半部分を示す斜視図である。
【符号の説明】
A,B 重量塊 C 植物 1 植物粉砕処理システム 2 植物粉砕機 3 投入口 8 搬送手段(スクリュー) 9 シャフト 10 螺旋板 12 収容容器 18 電動機 18a 電動機の回転軸 22 バルブ 24 ピニオンギア 25 ウォームギア 30 大物切断カッター 40 真空乾燥機 42 真空ポンプ 43,47 押し出し成形機 44,48 押し出しスクリュー 45,49 前面 46,50 複数の孔 51 熱風乾燥機 52 液状粉体投入口 53 熱風送風口 57 乾燥造粒パイプ 58 サイクロン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C05G 1/00 B09B 3/00 ZABZ 3/02 303Z Fターム(参考) 4D004 AA06 AA12 BA04 CA04 CA14 CA22 CA42 CB12 CB13 CB16 CB36 DA03 DA06 4D063 FF15 FF35 GA10 4H061 AA02 CC41 CC47 DD07 EE64 GG13 GG19 GG26 GG43 LL02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量の大きい重量塊と、破砕した状態の
    植物を収容する収容容器と、前記収容容器内に配設さ
    れ、縦軸回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共
    に落下させる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電
    動機とを具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態
    の植物を攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前
    記重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物
    上に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とす
    る植物粉砕機と、 前記植物粉砕機の前記収容容器にバルブを介して接続さ
    れ、前記液状粉体を前記植物粉砕機から移して真空ポン
    プで真空乾燥する真空乾燥機と、 前記液状粉体の水分量が適当な値になったら、前記真空
    乾燥機の中から外へ向かって前面の複数の孔から押し出
    しスクリューで粉体を押し出して造粒する押し出し成形
    機とを有する植物粉砕処理システム。
  2. 【請求項2】 質量の大きい重量塊と、破砕した状態の
    植物を収容する収容容器と、前記収容容器内に配設さ
    れ、縦軸回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共
    に落下させる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電
    動機とを具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態
    の植物を攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前
    記重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物
    上に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とす
    る植物粉砕機と、 前記液状粉体を前記植物粉砕機から移してウォータージ
    ャケットまたはヒーターで加熱し、さらにブロアで熱風
    を送り込んで水分を蒸発させながら空気と共に水分を排
    出させる加熱温風乾燥機と、 前記液状粉体の水分量が適当な値になったら、前記加熱
    温風乾燥機の中から外へ向かって前面の複数の孔から押
    し出しスクリューで粉体を押し出して造粒する押し出し
    成形機とを有する植物粉砕処理システム。
  3. 【請求項3】 質量の大きい重量塊と、破砕した状態の
    植物を収容する収容容器と、前記収容容器内に配設さ
    れ、縦軸回転によって前記重量塊を上方に搬送すると共
    に落下させる搬送手段と、前記搬送手段を回転させる電
    動機とを具備し、前記収容容器に収容した破砕した状態
    の植物を攪拌しながら、前記搬送手段から落下させる前
    記重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物
    上に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とす
    る植物粉砕機と、 本体にはシャフトを有して前記シャフトの周りには一定
    角度をおいて複数の攪拌棒が放射状に取り付けられてお
    り、前記本体の一端には前記液状粉体を投入する液状粉
    体投入口とブロアで熱風を送り込む熱風送風口が設けら
    れ、前記本体の他端には前記ブロアの熱風によって前記
    液状粉体が吹き上げられて乾燥造粒される乾燥造粒パイ
    プが設けられた熱風乾燥機と、 前記熱風乾燥機の乾燥造粒パイプが接続されて乾燥造粒
    体が蓄積されるサイクロンとを有する植物粉砕処理シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記造粒された造粒体に必要な肥料成分
    及び/または殺虫・殺菌成分を添加するとともにさらに
    細粒化して肥料とする細粒造粒機を付加したことを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の植
    物粉砕処理システム。
  5. 【請求項5】 前記液状粉体を前記植物粉砕機から前記
    加熱温風乾燥機に移送するのにホースポンプを使用する
    ことを特徴とする請求項2に記載の植物粉砕処理システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記植物粉砕機の前記収容容器の投入口
    の手前に、大きな植物を予め切断する大物切断カッター
    を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれか1つに記載の植物粉砕処理システム。
  7. 【請求項7】 前記収容容器に収容した破砕した状態の
    植物を所定の温度に加熱する加熱手段を設けたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の
    植物粉砕処理システム。
  8. 【請求項8】 前記加熱手段で植物を加熱する温度は、
    30〜90℃の範囲としたことを特徴とする請求項7に
    記載の植物粉砕処理システム。
  9. 【請求項9】 前記重量塊を上方に搬送すると共に落下
    させる搬送手段は、前記収容容器内に立設されたシャフ
    トと前記シャフトの外周に上下方向に沿って取り付けら
    れた螺旋板からなるスクリューであることを特徴とする
    請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の植物粉砕
    処理システム。
  10. 【請求項10】 前記電動機は水平に載置されて前記電
    動機の回転軸に固定されたウォームギアと前記搬送手段
    の回転軸に固定されたピニオンギアを噛み合わせること
    によって前記搬送手段を回転させるものであることを特
    徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の
    植物粉砕処理システム。
  11. 【請求項11】 前記収容容器を密閉可能な構造とし、
    前記植物粉砕機の前記収容容器と前記真空乾燥機との間
    の前記バルブを開放して前記収容容器の上端から圧縮気
    体を圧入することによって、前記収容容器内に溜まった
    前記植物液状粉体を前記バルブを介して前記真空乾燥機
    へ圧送することを特徴とする請求項1乃至請求項4,請
    求項6乃至請求項10のいずれか1つに記載の植物粉砕
    処理システム。
  12. 【請求項12】 前記押し出し成形機を前面を下にして
    略垂直に設置したことを特徴とする請求項1,請求項
    2,請求項4乃至請求項11のいずれか1つに記載の植
    物粉砕処理システム。
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