JP2003115206A - 車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具

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JP2003115206A
JP2003115206A JP2001306600A JP2001306600A JP2003115206A JP 2003115206 A JP2003115206 A JP 2003115206A JP 2001306600 A JP2001306600 A JP 2001306600A JP 2001306600 A JP2001306600 A JP 2001306600A JP 2003115206 A JP2003115206 A JP 2003115206A
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half mirror
lamp
lens
light
vapor deposition
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JP2001306600A
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Hideaki Yamamoto
英明 山本
Koichi Nakamura
浩一 中村
Teruaki Inaba
輝明 稲葉
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Koito Manufacturing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/20Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by refractors, transparent cover plates, light guides or filters
    • F21S41/28Cover glass

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 3次元的に湾曲する大きなレンズの広い部分
に対して、均一な膜厚のハーフミラーを設けた車両用灯
具を提供する。 【解決手段】 車両用灯具(100)において、光源
(38)の前方に配置したインナレンズ(32)の表面
にハーフミラー(40a)をスパッタリング蒸着により
設けるとともに、インナレンズの前方に配置したアウタ
レンズ(34)の裏面の非有効面(36)にもハーフミ
ラー(40b)をスパッタリング蒸着により設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源の前方に配置
されたレンズに薄い金属膜を蒸着してハーフミラーを設
けた車両用灯具(以下、単に灯具という。)に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭60−262301号公報には、
点灯時と非点灯時のコントラストを確保するようにした
灯具が開示されている。この灯具は、図10に示したよ
うに、インナレンズ20に互いに平行な多数のリブ21
を形成し、これらのリブ21の先端21aにはハーフミ
ラーとなるホットスタンプ箔Aが貼られている。このた
め、非点灯時には、外部からアウタレンズ22を透過し
てきた光の一部は、ホットスタンプ箔Aで再び外部へ反
射されるので、外部からは縞模様のコントラストが見
え、点灯時には、光源25から放射された光は、ホット
スタンプ箔Aでほとんど遮断されず、アウタレンズ22
の全体から均一に出射される。
【0003】このようなハーフミラーは、レンズ基板の
表面又は裏面に、前述したホットスタンプ箔Aのような
薄い金属フィルムのハーフ透過膜を貼ったり、金属を薄
く蒸着(以下、ハーフ蒸着という。)することによって
形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近は、図10に示し
た従来例のように、インナレンズ20上の細い帯状の部
分にハーフミラーを設けて、縞模様のコントラストを得
るだけでなく、灯具の非点灯時には灯具の内部が見えに
くくなるようにするとともに、金属調の硬いイメージの
見栄えを与えるため、インナレンズ上の広い部分にハー
フミラーを設けることが求められている。
【0005】しかし、平面部材に、前述したハーフ透過
膜を貼ってハーフミラーを形成することは簡単である
が、3次元的に湾曲する大型のレンズの広い部分に、ハ
ーフ透過膜を貼るときは、ハーフ透過膜にしわができて
しまうため容易ではなかった。そこで、3次元的に湾曲
する大型のレンズ等にハーフミラーを設けるためには、
金属をハーフ蒸着することが考えられる。
【0006】従来、金属の蒸着には、通常、図11の
(A)に示したよう抵抗加熱蒸着が行われていた。抵抗
加熱蒸着とは、真空容器1中で金属3を電気抵抗2で加
熱し、蒸発した金属原子5を基板4表面に堆積させるも
のである。このような抵抗加熱蒸着では、基板4が小さ
いときは問題ないが、基板4が大きいときは、金属3か
ら金属原子5が略放射状に飛び出すため、図11の
(B)に示したように、膜厚14が厚いところと薄いと
ころができてしまい、均一な膜厚の金属膜が得にくいと
いう問題があった。また、この蒸着は1秒程度で済んで
しまい、膜厚の制御がむずかしいという問題もあった。
【0007】このような訳で、3次元的に湾曲する大型
のレンズの広い部分に対して、ハーフ透過膜を貼ること
や、抵抗加熱蒸着を行うことで、均一な膜厚のハーフミ
ラーを設けることは困難であった。
【0008】そこで、本発明は、3次元的に湾曲する大
型のレンズの広い部分に対して、均一な膜厚のハーフミ
ラーを設けた車両用灯具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明の灯具では、光源の前方に配置
した光透過性を有するプラスチック製の光学部材に、ス
パッタリング蒸着によりハーフミラーを設けたことを特
徴とする。これによって、スパッタリング蒸着では、光
学部材と同程度の面積を有する金属板の表面全体から均
一に金属原子が飛び出してくるので、3次元的に湾曲す
る大型の光学部材に対して、均一な厚さのハーフミラー
を設けることができる。
【0010】請求項2に係る発明の灯具では、請求項1
に係る発明において、請求項1に係る発明において、前
記ハーフミラーは、前記光学部材に部分的に設けられた
ことを特徴とする。これによって、灯具の点灯時には、
ハーフミラーを設けていない個所から損失なくな光を出
射することができ、ハーフミラーを設けた個所からも相
当の光を出射することができる。一方、灯具の非点灯時
には、ハーフミラーを配置した部分のみ反射光で輝いて
見えるので、灯具の前面に縞模様が見える。
【0011】請求項3に係る発明では、請求項2に係る
発明において、前記ハーフミラーは、前記光学部材の非
有効面(光源から放射された光の透過を意図しない部
分)に設けられたことを特徴とする。これによって、灯
具の点灯時には、前記光学部材の有効面を通して、光源
から放射された光のほとんどを損失なく出射でき、か
つ、灯具からの漏れ光が前記非有効面を透過して、この
部分がぼんやりと光る。一方、灯具の非点灯時には、前
記非有効面の内側は外部から見えにくくなる。
【0012】請求項4に係る発明では、請求項1、2又
は3に係る発明において、前記ハーフミラーは、アルミ
ニウムの蒸着膜から形成されたことを特徴とする。これ
によって、灯具の非点灯時には、アルミニウムのハーフ
ミラーは、やや青味がかった金属色を呈する。
【0013】請求項5に係る発明では、請求項1、2又
は3に係る発明において、前記ハーフミラーは、クロム
の蒸着膜から形成されたことを特徴とする。これによっ
て、クロム蒸着膜は耐食性が高くて付着性が良いので、
アルミニウムを蒸着してハーフミラーを形成するときに
必要であった除湿乾燥工程と紫外線照射工程とプラズマ
処理工程を省略して、ポリカーボネート(PC)成形工
程後に直ちにスパッタリング工程に入ることができ、こ
の後に保護膜形成工程も必要なくなる。また、灯具の非
点灯時には、クロムのハーフミラーは、やや黒味がかっ
た金属色を呈する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、添付した図1−図9を参照して詳細に説明
する。
【0015】図2に、本発明の一実施例の灯具の正面図
を、図1に、図2におけるL−L線に沿う水平断面図を
示す。この灯具100は、ターンシグナルランプ30と
テールストップランプ31とを一体化し、車両の後端部
左右両側に設けられるリアコンビネーションランプに関
するものである。
【0016】この灯具100においては、ランプボディ
35にターンシグナルランプ30とテールストップラン
プ31の各反射鏡部30a、31aを形成しており、ラ
ンプボディ35の側方は車両側面まで延びており、この
ランプボディ35の前面は無色透明で車両側方まで湾曲
した3次元形状のアウタレンズ34で閉鎖されている。
アウタレンズ34の内側でテールストップランプ31の
反射鏡部31aの前面には、アウタレンズ34と同様に
3次元形状に湾曲した無色透明なインナレンズ32を固
定し、アウタレンズ34の内側でターンシグナルランプ
30の反射鏡部30aの前面にも図示しない無色透明の
インナレンズを同様に固定している。そして、ターンシ
グナルランプ30はアンバー色に着色された光源39
を、テールストップランプ31は赤色に着色された光源
38を備えている。
【0017】そして、テールストップランプ31の前面
に配置された光学部材であるインナレンズ32には、表
面全体にハーフミラー40aを設けるとともに、ターン
シグナルランプ30の前面に配置された光学部材である
インナレンズにも、表面全体にハーフミラーを設けてい
る。同じく光学部材であるアウタレンズ34の裏面で、
このレンズ34の非有効面36にもハーフミラー40b
を設けている。このアウタレンズ34の非有効面とは、
ターンシグナルランプ30とテールストップストップラ
ンプ31の各反射鏡部30a、31aが面しない部分、
すなわち、テールストップランプ31の光源38又はタ
ーンシグナルランプ30の光源39から放射された光の
透過を意図しない部分を意味する。
【0018】これらのハーフミラー40a、40bによ
って、灯具30の非点灯時には、灯具30の内部を外部
から見えにくくするとともに、金属調の硬いイメージの
見栄えを与えている。一方、テールストップランプ31
の点灯時には、光源38から放射された赤色の光は、ハ
ーフミラー40aを透過して外部へ出射するとともに、
テールストップランプ31の前面からアウタレンズ34
の内側側方へ漏れた光がハーフミラー40bを透過する
ことにより、アウタレンズ34の非有効面36もぼんや
りと赤く光る。ターンシグナルランプ30の点灯時に
も、光源39から放射されたアンバー色の光は、同様に
ターンシグナルランプ30の前面のハーフミラーを透過
して外部へ出射するとともに、アウタレンズ34の非有
効面36もぼんやりとアンバー色に光らせる。
【0019】また、テールストップランプ31の両側の
ランプボディ35には、リフレックスリフレクタ42a
及びリアサイドリフレックスリフレクタ42bが固定さ
れている。通常は、アウタレンズ34の非有効面に設け
られたハーフミラー40bのため、リフレックスリフレ
クタ42a及びリアサイドリフレックスリフレクタ42
bは外部から見えないようになっているが、これらのリ
フレクタ42a、42bがヘッドランプ等で照射される
と、入射光と反射光ともハーフミラー40bを透過する
ので、入射光の来た方向へ反射光を反射する。
【0020】ところで、このように3次元的に湾曲する
大型のレンズ32、34等の表面又は裏面の広い部分
に、均一な厚さに金属膜をハーフ蒸着したハーフミラー
40a、40bを設けるためには、従来の抵抗加熱蒸着
ではなく、スパッタリング蒸着を行う。
【0021】スパッタリング蒸着とは、図3の(A)に
示したように、低圧のアルゴンガス雰囲気の容器6内
に、蒸着したい金属板(ターゲット)8を固定した陰極
7と、レンズ基板10を固定した陽極9とを配置し、陰
極7と陽極9との間に電圧をかけて放電を起こして、ア
ルゴンガスを電離し、アルゴンイオン11を陰極7上の
金属板8に衝突させ、このときの衝撃で金属板8から飛
び出す金属原子5をレンズ基板10の表面に堆積させる
ものである。スパッタリング蒸着は、レンズ基板10と
同程度の広い面積を有する金属板8の表面全体から均一
に金属原子5が飛び出してくるので、図3の(B)に示
したように、金属を均一な膜厚14で高純度に蒸着を行
うことができ、しかも蒸着速度が抵抗加熱蒸着に比べて
遅くできるので金属膜の膜厚の制御が容易であり、さら
に金属膜の付着性もよいという利点がある。ここで、金
属板8をレンズ基板10と同じ曲率で3次元的に湾曲さ
せておくと、いっそう均一な厚さの金属膜が得られる。
【0022】図4に、アルミニウムをスパッタリング蒸
着してレンズを製造する工程図を示す。また、図6の
(A)には図4に示した工程を経て製造されたレンズの
断面図を示す。レンズを製造する工程は、まず、レンズ
の原料であるポリカーボネート(PC)を射出成形等に
より所定の形状のレンズ基板10に成形するPC成形工
程S1を行う。次に、成形されたレンズ基板10に対し
て、表面に金属膜を付着しやすく、しかもはがれ難いよ
うにするため、120°Cで20分程度の除湿乾燥工程
S2と、紫外線(UV)照射工程S3と、プラズマ処理
工程S4を行い、この後にスパッタリング工程S5に進
む。スパッタリング工程S5では、前述したように、レ
ンズ基板10にアルミニウムを所定の電力で数秒程度の
スパッタリング蒸着によりハーフ蒸着する。レンズ基板
10にアルミニウムをハーフ蒸着してハーフミラー40
を形成した後に、800Wで18秒程度でプラズマ重合
させることにより、有機シリコンの重合膜等の保護膜4
6でハーフミラー40を被覆する保護膜形成工程S6を
行い、レンズを完成させる(図5の(A)参照)。
【0023】図5に、クロムをスパッタリング蒸着して
レンズを製造する工程図を示す。また、図6の(B)に
は、図5に示した工程を経て製造されたレンズの断面図
を示す。クロム蒸着膜は耐食性及び付着性が良いので、
図5に示したように、まずPC成形工程S11でポリカ
ーボネートから射出成形等によりレンズ基板10を成形
した後に、レンズ基板表面に特別の処理をすることな
く、直ちにスパッタリング工程S12へ進み、クロムを
レンズ基板10にスパッタリング蒸着する。そして、ス
パッタリング工程S12でレンズ基板10にクロムのハ
ーフ蒸着によりハーフミラー40を形成すると、ハーフ
ミラー40を保護膜で被覆することなく、レンズは完成
する(図5の(B)参照)。
【0024】このように、クロムを蒸着すると、アルミ
ニウムの蒸着のときに必要であった除湿乾燥工程S2、
紫外線照射工程S3、プラズマ処理工程S4及び保護膜
形成工程S6が不要となるので、本発明の灯具をいっそ
う安価で短い工期で容易に製造できる。また、アルミニ
ウムをハーフ蒸着したハーフミラー40は、やや青味が
かった金属色をしているのに対して、クロムをハーフ蒸
着したハーフミラー40は、やや黒味がかった金属色を
している等、金属によって微妙に色が変わるので、需要
者の好みによってアルミニウム、クロム又はその他の金
属を使い分ける。
【0025】ところで、スパッタリング工程S5、S1
2の時に供給する電力が大きいほどハーフミラー40の
膜厚が厚くなり、その透過率が小さくなるので、この電
力と蒸着時間を調整して、ハーフミラー40の膜厚を制
御する。ハーフミラー40の膜厚は10−30nm程度
が望ましく、このとき、透過率は5−50%程度、反射
率は10−70%程度となる。実際には、ハーフミラー
40が薄い(すなわち透過率の高い)ものほど、膜厚と
透過率のばらつきが大きく、設計膜厚から外れた不良品
が出易く、製造が難しくなるという技術的見地や、ハー
フミラー40が薄いと金属感がなくなるという意匠的見
地を勘案して、ハーフミラー40の透過率は10−30
%程度が特に望ましい。
【0026】図7−図9に、本発明のその他の実施例を
示す。ハーフミラー40を設ける位置に関しては、図7
の(A)に示したように、インナレンズ32の表面全体
に設けるが、アウタレンズ34には設けないもの、図7
の(B)に示したように、インナレンズ32の裏面全体
に設けるが、アウタレンズ34には設けないもの、図7
の(C)に示したように、インナレンズ32に設けない
が、アウタレンズ34の裏面全体に設けるもの等、種々
の実施例を得ることだできる。
【0027】また、ハーフミラー40を部分的に設ける
場合は、インナレンズ32又はアウタレンズ34にマス
ク部材を貼り付けてスパッタリング蒸着をすることによ
り、図8の(A)に示したように、インナレンズ32の
表面に部分的に設けるが、アウタレンズ34には設けな
いもの、図8の(B)に示したように、インナレンズ3
2の裏面に部分的に設けるが、アウタレンズ34には設
けないもの、図8の(C)に示したように、インナレン
ズ32に設けないが、アウタレンズ34の裏面に部分的
に設けるもの等、種々の実施例を得ることができる。
【0028】もちろん、ハーフミラー40を設ける光学
部材としては、インナレンズ32又はアウタレンズ34
に限らず、光源38の前方に配置したその他の光透過性
を有するフィルタ等の光学部材であってもよい。
【0029】さらに、インナレンズ32又はアウタレン
ズ34に設けるハーフミラー40を部分的に設けるとき
は、図9の(A)に示したように、水平方向の縞模様状
に設けるもの、図9の(B)に示したように、水平方向
及び上下方向に所定間隔をおいて分散して配置したも
の、図9の(C)に示したように、放射状に配置したも
の、その他、意匠的見地から決定される模様等、種々の
実施例を得ることができる。
【0030】このようにハーフミラー40を部分的に設
けるときは、灯具の点灯時には、ハーフミラー40を設
けていない個所から損失なく光を出射することができる
ので、小電力でも必要な光量を得やすい。このため、ハ
ーフミラー40の膜厚を、通常のハーフミラーよりも厚
く、完全な鏡面となる程度の厚さにしても問題はないか
ら、ハーフミラー40の膜厚を厳格に規定することが要
求されず、灯具の製造が容易となる。一方、灯具の非点
灯時には、ハーフミラー40を配置した部分はハーフミ
ラー40からの反射光により輝いて見え、ハーフミラー
40を配置しない部分は反射光がないので内容物がその
まま見える。このため、灯具の非点灯時には、ハーフミ
ラー40の配置によって、灯具の前面には種々の模様を
見ることができ、しかも、ハーフミラー40を適切に配
置しておけば、灯具の内部があからさまに見えることは
ない。
【0031】ところで、本発明は、前記実施例に限られ
るものではなく、種々の変更が可能である。たとえば、
図1及び図2に示した実施例では電球を着色したが、ア
ウタレンズ34又はインナレンズ32を着色するように
変更してもよい。もちろん、本発明は、リアコンビネー
ションランプ以外のランプにも適用できることは言うま
でもない。また、レンズ32、34の材料としては、ポ
リカーボネートに限らず、アクリル等、透明度が高く成
形性が良く、金属膜の付着性がよいプラスチックであれ
ば利用することができる。さらに、レンズ32、34に
蒸着する金属としては、アルミニウム、クロムの他、錆
びにくくレンズ基板10への付着性がよい金属であれ
ば、利用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、光源の前方に配置した光学部材に、
スパッタリング蒸着によりハーフミラーを設けたことか
ら、3次元的に湾曲する大型の光学部材の広い部分に対
して、均一な厚さのハーフミラーを設けた灯具が得られ
るので、灯具の非点灯時には灯具の内部が見えないよう
にするとともに、金属調の硬いイメージの見栄えを与え
ることができる。
【0033】請求項2に係る発明によれば、前記光学部
材にハーフミラーを部分的に設けたから、灯具の点灯時
には、ハーフミラーを設けていない個所から損失なくな
光を出射することができるので、小電力でも必要な光量
を得やすい。一方、灯具の非点灯時には、ハーフミラー
の配置により、灯具の前面に種々の模様を見ることがで
きる。また、ハーフミラーの膜厚は、通常のハーフミラ
ーよりも厚くなってもよいので、ハーフミラーの膜厚が
厳格に規定されず、本発明の灯具の製造が容易となる。
【0034】請求項3に係る発明によれば、さらに、前
記光学部材には、ハーフミラーが前記光学部材の非有効
面に設けられているので、灯具の点灯時には、前記光学
部材の有効面を通して、光源から放射された光のほとん
どを損失なく出射できて、いっそう小電力で必要な光量
を得やすく、かつ、灯具からの漏れ光が前記非有効面を
透過して、この部分がぼんやりと光るという独特の感じ
を与える。一方、灯具の非点灯時には、前記非有効面の
内側は外部から見えなくするとともに、この部分には金
属調の硬いイメージの見栄えを与えることができる。
【0035】請求項4に係る発明によれば、さらに、前
記光学部材にはアルミニウムを蒸着してハーフミラー設
けたから、灯具の非点灯時には、ハーフミラーがやや青
味がかった金属色を呈するので、青味がかった金属色を
好む需要者の要求に答えることができる。
【0036】請求項5に係る発明によれば、さらに、前
記光学部材にはクロムを蒸着してハーフミラー設けたか
ら、クロム蒸着膜は丈夫で付着性が良いので、除湿乾燥
する工程、紫外線照射をする工程と、プラズマ処理を行
う工程を省略して、ポリカーボネートからレンズ基板を
成形した後に、直ちにクロムをレンズ基板にスパッタリ
ング蒸着する工程に入ることができ、しかも保護膜で被
覆する工程も必要ない。このため、短期間の工期で安価
に本発明の灯具を製造できる。また、灯具の非点灯時に
は、ハーフミラーがやや黒味がかった金属色を呈するの
で、黒味がかった金属色を好む需要者の要求に答えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2におけるL−L線に沿う断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る灯具の正面図である。
【図3】スパッタリング蒸着を説明する図である。
【図4】アルミニウムをレンズ基板にスパッタリング蒸
着する工程図を示す。
【図5】クロムをレンズ基板にスパッタリング蒸着する
工程図を示す。
【図6】図3及び図4に示した工程を経て得られたレン
ズの断面図を示す。
【図7】光源の前方に配置した光学部材に対してハーフ
ミラーを部分的に設けた実施例を示す図である。
【図8】同じくハーフミラーを部分的に設けた別の実施
例を示す図である。
【図9】同じくハーフミラーを部分的に設けたさらに別
の実施例を示す図である。
【図10】光源の前方に配置した光学部材に対してハー
フミラーを設けた従来例を示す図である。
【図11】抵抗加熱蒸着を説明する図である。
【符号の説明】
100 車両用灯具 30 ターンシグナルランプ 31 テールストップランプ 32 インナレンズ(光学部材) 34 アウタレンズ(光学部材) 36 非有効面 40、40a、40b ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 輝明 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小糸 製作所静岡工場内 Fターム(参考) 3K080 AA01 AB18 BA01 BB06 BB09 BB20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源の前方に配置した光透過性を有す
    るプラスチック製の光学部材に、スパッタリング蒸着に
    よりハーフミラーを設けたことを特徴とする車両用灯
    具。
  2. 【請求項2】 前記ハーフミラーは、前記光学部材に
    部分的に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の
    車両用灯具。
  3. 【請求項3】 前記ハーフミラーは、前記光学部材の
    非有効面に設けられたことを特徴とする請求項2に記載
    の車両用灯具。
  4. 【請求項4】 前記ハーフミラーは、アルミニウムの
    蒸着膜で形成されたことを特徴とする請求項1、2又は
    3に記載の車両用灯具。
  5. 【請求項5】 前記ハーフミラーは、クロムの蒸着膜
    で形成されたことを特徴とする請求項1、2又は3に記
    載の車両用灯具。
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Cited By (7)

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