JP2003107678A - ペリクル - Google Patents

ペリクル

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JP2003107678A
JP2003107678A JP2001297596A JP2001297596A JP2003107678A JP 2003107678 A JP2003107678 A JP 2003107678A JP 2001297596 A JP2001297596 A JP 2001297596A JP 2001297596 A JP2001297596 A JP 2001297596A JP 2003107678 A JP2003107678 A JP 2003107678A
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pellicle
frame
holes
hole
gas
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JP2001297596A
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English (en)
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Shigeto Shigematsu
茂人 重松
Minoru Fujita
稔 藤田
Hiroaki Nakagawa
広秋 中川
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ペリクル内部への塵埃等の侵入を防止または抑
制でき、ペリクル内外の圧力差を緩和し得ると共に、短
時間でペリクル内の気体の置換が可能で、さらには耐光
性に優れるペリクルを提供する。 【解決手段】ペリクル枠21を内側部材21bと外側部
材21aとに分割し、内側部材21bを耐光性に優れる
自然発色アルマイト化アルミニウムまたはセラミックで
構成し、外側部材21aを耐力の大きいアルミニウム合
金7075−T6で構成する。ペリクル枠21の内部に
それぞれ3箇所の屈曲部を有する2つの通気孔32−2
7b−30、29b−27a−34を設け、通気孔32
−27b−30、29b−27a−34の内表面にダス
トを吸着するための粘着層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペリクルに関し、よ
り詳細には、短波長の露光光、特に波長157nmのF2エキ
シマレーザ光を露光光として使用する場合に好適に使用
されるペリクルに関する。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ工程では、マスク或
いはレチクル上に塵埃等が付着するのを防止するため
に、マスクパターンを囲う大きさの枠の一端にペリクル
膜を張架したペリクルが使用されている。このようなペ
リクルがマスク上に装着された状態では、ペリクル内部
は極めて気密性が高く、気圧変化や温度変化によって、
薄膜のペリクル膜がたるんだり、或いは膨らんだ状態に
なる場合がある。このようにペリクル膜が平滑性を失っ
た場合には、ペリクル膜の光学的特性を変化させるだけ
でなく、凹凸の程度が激しい場合には、ペリクル膜がマ
スクに接触したり、ペリクルを収納するケースの蓋に当
たってペリクル膜が損傷するというような問題が生じ
る。
【0003】このような問題を解決するものとして、例
えば、ペリクル枠に少なくとも一つの通気孔が形成さ
れ、該通気孔には塵埃等の通過を阻止するフィルタ部材
が前記枠部材、マスク基板及びペリクル膜で囲まれた空
間内に脱落しないように設けられたもの(実公昭63−
39703号公報参照)や、ペリクル枠側面の少なくと
も一部に開口部を設け、その内面を粘着状にしたもの
(特開平5−113658号公報参照)、枠内部に空洞
を設けここで通気ガス中の異物を捕捉する(特開平5−
107747号公報参照)等が提案されている。
【0004】これらは何れもペリクル枠に通気孔を設
け、ペリクル内外の圧力差を緩和している。しかしなが
ら、フィルタを設けたペリクルでは、微小な塵埃等を確
実に捕捉するためにはフィルターの目を細かくしなけれ
ばならず、このためフィルターのガス透過速度が遅く、
圧力差が緩和されるまで時間がかかるという問題があ
る。一方、開口部の内面を粘着状にしたペリクルは、通
気孔の粘着状内表面でペリクル内部に進入しようとする
塵埃等を捕捉しようとするものであるが、通気孔がスト
レートであり、またその距離も短いため、外部からの塵
埃等を通気孔内で捕捉することは困難であると共に、通
気孔がストレート形状では、ペリクル外部から内部への
気体の流れは層流であり、通気孔内表面付近の塵埃等は
捕捉できるとしても、全ての塵埃等を捕捉することまで
は不可能であった。また、前記の特開平5−10774
7号公報のように、ペリクル枠に部分的に空洞を設ける
方法でも、短時間で置換を行うためには、大きな空洞を
通気口の途中に何個も設ける必要があり、そのため枠の
強度を大幅に低下させていた。さらに、この方法ではガ
ス流量を上げると、空洞部での異物分離が出来無くなる
という問題があった。
【0005】また、リソグラフィの波長は短波長化が進
み次世代は波長157nmのF2エキシマレーザ光と考えられ
ている。ところが、157nm光においては、マスクパター
ンを覆ったペリクル内部空間の不活性ガスパージが必要
となる。
【0006】しかし、前述の特公昭63−39703号
公報や特開平5−113658号公報等の方法で内部空
間のガスパージを行おうとすれば、膜面に膨らみが生じ
るあるいはペリクル内部に微小異物が混入する等の不都
合を生じる。こういった不都合を回避するためにはパー
ジの流量を極端に少なくする必要があり、長時間掛かる
といった問題も生じる。
【0007】一方、ペリクル枠体には、従来軽量かつ安
価で機械的強度もあるアルミニウム材が用いられている
が、アルミニウム材の表面は耐蝕性、耐摩耗性に問題が
あり、また金属光沢を有するため異物検査をするのが容
易ではないという問題もある。
【0008】この問題に対処するため、従来は黒色アル
マイト処理したアルミニウム材をペリクル枠体として用
いることが行われていた。この方法は、一般にはアルミ
ニウム材の表面に多孔質なアルマイト層を形成したの
ち、黒色の有機染料を孔中に吸着させ、孔をふさぐ方法
(いわゆる染色法)である。
【0009】しかしながら近年の露光光源の短波長化に
伴い、上述の有機染料による黒色アルマイト処理枠で
は、有機染料の耐光性が十分でないため、枠に露光光が
照射されると黒色化部分が退色してアルミニウム肌が露
出したり、アルマイトが破壊され、発塵する恐れが生じ
てきた。
【0010】この問題を解決するため、自然発色法によ
りアルマイト化処理を施したアルミニウム材あるいはセ
ラミックス材をペリクル枠として用いる方法も提案され
ている(特開平07―248615号公報および実開平
07−39047号公報参照)。
【0011】この方法によれば耐光性の面では十分とな
るが、新たに以下の問題が発生する。すなわち、従来剛
性の面からペリクル枠に採用されているアルミニウム合
金7075−T6では自然発色による黒色アルマイト処
理は不可能であり、その他のアルミニウム合金では剛性
が不足となり、ペリクル取扱い時やマスクへの貼付時に
歪みが発生する恐れが生じる。
【0012】またセラミックス枠は脆く、やはりペリク
ル取扱い時やマスクへの貼付時に枠体が折れる或いは欠
ける等の恐れがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑みてなされたものであり、ペリクル内部への塵埃
等の侵入を防止または抑制でき、ペリクル内外の気圧差
を容易に緩和し得ると共に、短時間でペリクル内のガス
置換も可能で、露光光特にFエキシマレーザ光に対し
て耐光性があるペリクルを提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、ペリクル内部を置換
する不活性ガスを供給する通気孔とペリクル内のガスを
排気する通気孔とを設置でき、短時間でペリクル内のガ
スを置換できるペリクルを提供することにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、露光光特にF
エキシマレーザ光に対して耐光性があり、しかも機械
的強度のあるペリクルを提供することにある
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、枠体
と、該枠体の一つの面に張架されたペリクル膜とを有す
るペリクルであって、前記枠体の少なくとも内側表面が
自然発色アルマイト化アルミニウム又はセラミックであ
り、かつ、前記ペリクルの内部と外部とを連通し屈曲部
を有すると共に内表面が粘着性を有する複数の通気孔が
設けられていることを特徴とするペリクルが提供され
る。
【0017】好ましくは、前記枠体は少なくとも300
MPa以上の耐力を有する。なお、耐力とは、銅やアル
ミニウムのような降伏点をもたない材料の強度を表す際
に一般的に用いるパラメータであり、その測定方法はJ
IS Z 2241−1998あるいはISO 689
2−1984に記載されている。すなわち、金属試験片
の引っ張り試験を行った際に、耐力σ0.2〔単位:M
Pa〕は以下の式で求められる。
【数2】σ0.2=F0.2/A0 ここで、F0.2は、伸び計を用いて、引っ張り試験時
にかけた力と伸びた量との関係線図を求め、0.2%の
永久伸びに相当する伸び軸上の点Bから試験初期の直線
部分ACに平行に線BDを引き、これが線図と交わる点
の示す力〔単位:N〕(図18参照)、A0は、試験片
の原断面積〔単位:mm2〕である。なお、本明細書に
おいて耐力σ0.2の測定には、JIS Z 2201
−1998或いはISO 6892−1984にて推奨
されている 幅12.5mm、標点距離(引っ張り試験
中、常に伸びが観測される部分の長さを言う)50m
m、平行部の長さ75mm、厚さ2mmの寸法の試験片
(いわゆるJIS Z2201−1998における13
B号試験片)を用いている。
【0018】また、好ましくは、前記枠体が内側部材と
外側部材とを備え、前記内側部材は、少なくともその内
側表面が自然発色アルマイト化アルミニウムである部材
又はセラミックからなる部材であり、前記外側部材は、
アルミニウム合金7075−T6からなる。
【0019】また、好ましくは、前記複数の通気孔に
は、屈曲部がそれぞれ3箇所以上設けられている。
【0020】また、好ましくは、前記通気孔が、枠体を
構成する四辺が交差する少なくとも一つの角部を通って
屈曲部を形成する。
【0021】また、好ましくは、前記複数の通気孔が、
不活性ガスを供給する通気孔と前記ペリクル内のガスを
排出する通気孔とからなり、前記ペリクル内のガスを排
出する通気孔の断面積Aが前記ペリクル内外の差圧ΔP
に対し下記の式(1)を満たす。
【数3】 ΔP=4πlμV/5A<1.7mmAq (1) ここで、ΔPはペリクル内外の差圧〔単位:mmA
q〕、lは通気孔の長さ〔単位:m〕、μは不活性ガス
の粘度〔単位:Pa・s〕、Vは不活性ガスの流量〔単
位:m/s〕、Aは通気孔の断面積〔単位:m〕で
ある。
【0022】また、好ましくは、前記枠体が、内側部材
及び外側部材を組合せた枠体であり、前記内側部材及び
外側部材のすくなくとも一方に溝を設けて、前記複数の
通気孔のうち少なくとも一つの通気孔の少なくとも一部
を形成する。
【0023】また、好ましくは、前記複数の通気孔のう
ち少なくとも一つの通気孔が、前記枠体に複数の孔を穿
ち、該複数の孔を組み合わせると共に前記複数の孔の不
要部分を閉塞して一つの連通した孔に形成した通気孔で
ある。
【0024】また、好ましくは、前記複数の通気孔が、
不活性ガスを供給する通気孔と前記ペリクル内のガスを
排出する通気孔とからなり、前記不活性ガスを供給する
通気孔と前記ペリクル内のガスを排出する通気孔とが共
に前記記枠体内に設けられている。
【0025】また、好ましくは、ペリクルは、前記枠体
のペリクル膜を張架された面に対向する他の面に設けら
れた粘着剤層を介してマスクに装着され、前記不活性ガ
スを供給する通気孔とペリクル内のガスを排出する通気
孔のうちの一方を前記枠体に設け、他方を前記枠体とマ
スク間の粘着剤層に設ける。
【0026】また、好ましくは、上記ペリクルは、波長
157nmのF2エキシマレーザ露光機用に用いられ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のペリクルを添付図面を用
いて詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明のペリクルの一例を示す側
断面図であり、21はペリクル枠、2はペリクル膜、3
は接着剤層、4は粘着層を示し、ペリクル枠21の粘着
層4側をマスクMに装着して使用する。尚、本明細書に
おいては、上方および下方とは、図1に示すペリクルの
側面を基準に、ペリクル膜側を上方、マスク側を下方と
し、ペリクル膜が張架される面をペリクル枠21の上面
5とし、マスクに装着される面をペリクル枠体21の下
面6とする。ペリクル枠21の上面5には接着剤層3が
設けられ、ペリクル膜2は接着剤層3を介してペリクル
枠21に張架されている。
【0029】本発明の実施の形態のペリクルでは、ペリ
クル枠21中に、枠体の内側面と外側面を連通し且つ屈
曲部を有すると共に内面に粘着剤が塗布された通気孔
が、複数設けられている。
【0030】ここで、枠状部材の外側部分に用いる70
75−T6は、アルミニウム合金の中でもっとも高い耐
力をもつAl−Zn−Mg−Cu系合金(化学成分 S
i:0.4重量%以下、Fe:0.5重量%以下、C
u:1.2〜2.0重量%、Mn:0.3重量%以下、
Mg:2.1〜2.9重量%、Cr:0.18〜0.2
8重量%、Zn:5.1〜6.1重量%、Zr+Ti:
0.25重量%以下、Al:残部)であり、現状ペリク
ル枠体として最も多く使われている。この7075―T
6材の耐力は一般的には500MPa以上である。
【0031】しかしながら前述したように、この707
5―T6の表面を黒色にする方法は、いわゆる染色法の
みであり、露光光が当たった際の耐光性に問題があっ
た。一方、本発明の枠状部材の内側部分の少なくとも内
表面には、自然発色アルマイト化アルミニウム又はセラ
ミックを用いる。
【0032】ここで自然発色法とは、いわゆる有機染料
を用いずに金属表面に色をつける方法の総称で、代表的
な例としては、合金発色法や電解液発色法などがある。
【0033】合金発色法とは、アルミニウム合金を酸中
で陽極酸化する過程において、合金成分を金属間化合物
としてアルマイト中に溶出させる方法で、この金属間化
合物が黒色であれば、黒色のアルマイト層が形成でき
る。
【0034】具体的には、B(添加量0.8〜6重量
%)、Ge(添加量0.3〜5重量%)、Si(添加量
0.5〜11重量%)、Mn(添加量0.3〜1.5重
量%)等を添加したアルミニム合金で黒色アルマイト層
を形成することができ、さらに具体的には、Al−Mn
系のアルミニウム合金である3003合金(化学成分S
i:0.6重量%以下、Fe:0.7重量%以下、C
u:0.05〜0.20重量%、Mn:1.0〜1.5
重量%、Zn:0.1重量%以下、Al:残部)を硫酸
中で陽極酸化することで黒色のアルマイト層を形成する
方法等を例示できる。
【0035】しかしながら、上記で例示したようなアル
ミニウム合金は、7075−T6合金より耐力が大幅に
劣り、例えば3003合金の耐力は、加工後の熱処理法
にも依るが、およそ40〜190MPaであり、707
5−T6合金の半分以下しか無い。
【0036】電解液発色法は、特定の電解液中で陽極酸
化を行うことにより、着色されたアルマイト層を得る方
法である。
【0037】アルマイト層を黒色系に発色させる電解液
の例としては、シュウ酸0.3〜1重量%及び水溶性シ
ュウ酸塩0.3〜10重量%水溶液、マレイン酸10重
量%水溶液、ホルムアミドとホウ酸の混液(重量比1:
0.27)等を挙げることができる。
【0038】上述したような自然発色法によりアルミニ
ウム表面をアルマイト処理したものは、有機染料を用い
ないため短波長の露光光に対し耐光性を有し、退色或い
はアルマイト層の破壊による発塵の恐れがない。
【0039】なお、自然発色法における黒色アルマイト
層の厚みは、好ましくは1〜100μm、より好ましく
は3〜70μm程度である。アルマイト層がこれより薄
いと、耐食性に劣る,発色が十分でない等の問題を生
じ、逆に厚すぎると、歪みの蓄積によりクラック等の欠
陥を生じやすい、陽極酸化処理に時間がかかり処理コス
トが高価になる等の不都合が生じる。
【0040】一方、本発明で用いる黒色系のセラミック
としては、例えばγ―Fe23、Fe34等に代表され
るフェライト類、(Cr,Fe)23のα−Al23
固溶体、(Co,Ni)O(Cr,Fe)23系スピネ
ル固溶体、SnO2(Sb)固溶体、ZrSiO4(C
o,Ni)固溶体等を挙げることができるが、これに限
定されず、黒色系のセラミックで有れば使用可能であ
る。
【0041】こういったセラミックスは短波長の露光光
に対して本質的に耐光性を有するため、劣化による発塵
を生ずることがない。
【0042】なお本発明において、枠状部材の外側部材
として用いるアルミニウム合金7075−T6と内側部
材として用いる自然発色アルマイト化アルミニウム又は
セラミックスとの厚みの比は、枠としての機械的強度の
面から、外側部材の7075−T6が厚い方が好まし
く、具体的には枠全体の厚みを1.00とした場合に、
外側部材が0.60〜0.95程度になることが好まし
い。こうすることで、枠としての耐力を少なくとも30
0MPa以上に維持することが可能となる。
【0043】本発明のペリクル枠に設けられる通気孔
は、好ましくは、ペリクル枠内部に複数設けられる。複
数の通気孔はペリクル内に不可性ガスを供給する通気孔
とペリクル内のガスを排気する通気孔からなり、ペリク
ル内のガスを排出する通気孔の断面積Aがペリクル内外
の差圧ΔPに対し下記の式(1)の関係を満たすことに
より、不活性ガス置換時にペリクル内部が加圧されない
ため、ペリクル膜の膨れ防止に有効である。通気孔の数
は、(式1)の関係を満たす範囲内で、供給および排気
のための通気孔の数はそれぞれ1〜3であることが好ま
しい。これにより、排気のための通気孔はペリクル内部
からの気体の排出孔となって、ペリクル内部の気体が速
やかに排出され、気体の置換が速やか且つ容易に行われ
ることになる。
【0044】本発明では、ペリクル枠において、上記特
徴を有する通気孔は、例えば、以下の方法によって形成
することができる。
【0045】第一の方法としては、ペリクル枠を、内側
及び外側に分割し、内側部材及び外側部材の2つの枠状
部材の組合せとし、この枠状部材同士の接触面の少なく
とも一方には屈曲部を有する溝と共に枠状部材を組み合
わせたときに枠体の内側面と外側面を連通する開口部を
設けることによって、通気孔を形成することができる。
【0046】図2は、本発明に用いるペリクル枠の一例
の斜視図を示す。このペリクル枠21は、図3に示すよ
うに、外側部材21aに内側部材21bを、外側部材の
内側面22a及び内側部材21bの外側面22bが接触
面となるように嵌合することによって、一つのペリクル
枠21を形成している。
【0047】この態様においては、ペリクル枠21の外
側面23は外側部材21aの外側面で構成され、ペリク
ル枠21の内側面24は内側部材21bの内側面で構成
され、ペリクル枠21の上面25は外側部材21a及び
内側部材21bのそれぞれの上面25a及び25bで構
成され、同様にペリクル枠21の下面26は外側部材2
1a及び内側部材21bのそれぞれの下面26a及び2
6bで構成されている。この上面25にペリクル膜が接
着剤層を介して張架され、また下面26に粘着層が形成
され、マスクに装着される。
【0048】図3に示すように、ペリクル枠を構成する
外側部材21aの内側面22aには、溝27aが形成さ
れている。この溝27aは、一方の端部28aが設けら
れている内側面22aと相対する内側面に位置する他方
の端部(図示せず)から外側部材21aの側面を貫通し
て外側面23に開口部29bを形成し外部と連通してい
る。
【0049】また図3から明らかなように、内側部材2
1bの外側面22bにも外側部材21aと同様に、溝2
7bが形成されている。この溝27bは、一方の端部3
0が内側部材21bの側面を貫通して内側面24に開口
部(図示せず)を形成して内部と連通している。
【0050】一方、この態様においては、外側部材21
aには、外側部材21aの側壁31を貫通する開口部3
2が設けられている。この開口部32は、外側部材21
aと内側部材21bが嵌合されたときに、内側部材21
bの端部30が設けられている外側面22bと相対する
外側面に位置する他方の端部(図示せず)と合致する位
置に設けられており、これにより内側部材21bの溝2
7bは一方の端部30からペリクル内側に通じる開口に
よってペリクル内側と連通すると共に、他方の端部から
外側部材21aの側面を貫通して成る開口部32に通じ
てペリクル外側に連通して、ペリクルによって区画され
る内側と外側を連通することが可能となる。
【0051】同様に、内側部材21bにも、内側部材2
1bの側壁33を貫通する開口部34が設けられてい
る。これにより、この外側部材21aの内側面22aに
設けられた溝27aも、その端部28aと合致する位置
に設けられた開口部34によって、溝27aとペリクル
内側が連通すると共に、他方の端部から通じる開口29
bによって溝27aとペリクル外側が連通して、ペリク
ルによって区画される内側と外側を連通することが可能
となる。
【0052】この場合も、通気孔32−27b−30と
通気孔29b−27a−34の径の大きさを変え、小さ
い方を吹き込み孔、大きい方を排出孔として用いた方が
好ましい。
【0053】この方法による場合には、枠状部材の外側
部材21aをアルミニウム合金7075−T6で、内側
部材21bを自然発色アルマイトアルミニウム又はセラ
ミックで構成する。すなわち外側部材21aに採用する
アルミニウム合金7075−T6は機械的強度に優れて
いると共に、内側部材21bに採用する自然発色アルマ
イトアルミニウムまたはセラミックは耐光性に優れ、短
波長の露光光を照射された場合にも退色等の変質が防止
されていることから、このような異素材の枠状部材を組
み合わせることにより、機械的強度及び耐光性を兼ね備
えたペリクルを提供することが可能となるのである。
【0054】第二の方法として、枠体に複数の孔を穿
ち、該複数の孔を組み合わせると共に不要部分に枠材料
を埋め込むことにより閉塞させて、一つの連通した孔に
形成する以下の方法も考えられる。
【0055】図4は外側部材をアルミニウム合金707
5−T6で、内側部材を自然発色アルマイトアルミニウ
ム又はセラミックで構成したペリクル枠1の通気口が形
成されている部分の断面図を示している。図4に示すよ
うに、外側面からペリクル枠中にドリル等の工具で複数
の孔A−B,C−D,E−F,G−H,I−Jをそれぞ
れ穿孔する。このうち、点々でハッチングされた部分、
すなわちD−I,A−K,C−K,E−B,G−Fの部
分の孔にペリクル枠を形成した材料と同様の材料、例え
ばアルミニウム等の棒を嵌め込み、これらの孔を完全に
塞ぐことによって、ペリクル枠中に、(外面口)J−D
−K−B−F−H(内面口)という、D,K,B,Fの
4箇所の屈曲部を有する通気孔J−D−K−B−F−H
を形成することができる。
【0056】同様に、外側面からペリクル枠中にドリル
等の工具で複数の孔A’−B’,C’−D’,E’−
F’,G’−H’,I’−J’をそれぞれ穿孔する。こ
のうち、点々でハッチングされた部分、すなわちD’−
I’,A’−K’,C’−K’,E’−B’,G’−
F’の部分の孔にペリクル枠を形成した材料と同様の材
料、例えばアルミニウム等の棒を嵌め込み、これらの孔
を完全に塞ぐことによって、ペリクル枠中に、(外面
口)J’−D’−K’−B’−F’−H’(内面口)と
いう、D’,K’,B’,F’の4箇所の屈曲部を有す
る通気孔J’−D’−K’−B’−F’−H’を形成す
ることができる。
【0057】この際、穿孔する工具の径を変えることに
より、ガス吹き込み孔J’−D’−K’−B’−F’−
H’と、これより孔径の大きいガス排出孔J−D−K−
B−F−Hという2種類の径の通気孔を容易に形成でき
る。
【0058】上記方法で形成されるペリクル枠体は、一
方の面(上面)には接着剤を用いてペルクル膜を貼り、
他方の面(下面)には粘着材を塗布してマスク上に装着
する。ペリクル枠およびマスクは、不活性ガスでペリク
ル内部を含む雰囲気を置換後、不活性ガスで置換された
雰囲気内でレーザー照射される。
【0059】この際に、本発明のペリクルでは、ペリク
ル枠体の不活性ガスを供給する通気孔に不活性ガス供給
手段を接続して、ペリクル枠内の酸素濃度を早期に低下
することにより、早期に一定の酸素濃度以下とできるの
で、作業性も良い。
【0060】本発明のペリクルのペリクル枠に設けられ
た通気孔は、従来の通気孔に比して行路が長く、しかも
屈曲部を3箇所以上有しているので、この部分で気体の
流れが攪乱されて気体中に存在する微小な塵埃等を有効
に粘着性の通気孔内表面に導くことが可能となり、ペリ
クル内部に外部からの塵埃等が侵入することが有効に防
止できるのである。
【0061】しかも、この通気孔は、ペリクル枠内部に
複数個設けられており、かつ従来ペリクルのように外部
からの塵埃等の進入防止のためのフィルタ貼付も必要無
いため、ペリクル内部の雰囲気をペリクル外部と同一に
維持することが容易になるとともに、ペリクル内部の気
体の置換を比較的短時間で行うことも容易になる。これ
により、例えばペリクルを長期保存するような場合等に
窒素置換等を行っておくことにより、ペリクル膜の劣化
を防止することも容易となるのである。
【0062】ペリクル枠の外側部材をアルミニウム合金
7075−T6で、内側部材を自然発色アルマイト化ア
ルミニウム又はセラミックで構成することにより、機械
的強度及び、露光光特にFエキシマレーザ光に対して
の耐光性を兼ね備えたペリクル枠を提供することができ
る。
【0063】なお、ペリクル枠の内側部材または内側部
分は、すべて自然発色アルマイト化アルミニウム又はセ
ラミックで構成されている必要はなく、少なくともペリ
クル枠の内側部材または内側部分の内側表面が自然発色
アルマイト化アルミニウム又はセラミックで構成されて
いればよい。
【0064】上述したペリクル枠内部に設けられた通気
孔と、ペリクル枠の上面又は下面に設けられた接着剤層
又は粘着剤層に形成された通気孔や、ペリクル枠の上面
又は下面に設けられた溝から成る通気孔を組み合わせて
用いることもできる。
【0065】例えば、ペリクル枠の上面又は下面にペリ
クルの内側と外側と連通すると共に屈曲部を有する溝を
形成し、この溝を形成した上面又は下面上に接着剤層又
は粘着剤層を設けることにより、前述したような屈曲部
を有すると共に、行路の長い通気孔を形成することもで
きるし、また接着剤層又は粘着剤層自体に同様の溝を形
成し、ペリクル膜又はマスクとの接触によって、前述し
たような屈曲部を有すると共に、行路の長い通気孔を形
成することもできる。
【0066】なお、吹き込み孔あるいは排出孔の一方に
ペリクル枠内部に設けられた通気孔を使用し、他方に接
着剤層又は粘着剤層に形成された通気孔や、ペリクル枠
の上面又は下面に設けられた溝から成る通気孔を使用す
ることができる。
【0067】このように、接着剤層又は粘着剤層に通気
孔を形成し、また、ペリクル枠の上面又は下面に設けら
れた溝によって通気孔を形成することにより、ペリクル
枠内部に設けられた通気孔との組合せで複数の通気孔を
容易に設けることができ、ペリクル内部とペリクル外部
との気体の流通が容易に行われ、ペリクル内部の気体の
置換も短時間で可能となる。しかも本発明により形成さ
れる通気孔は屈曲部を有すると共に行路が長く、更に通
気孔の内表面が粘着性であるため、通気孔内を通過する
気体は、屈曲部でその流れが乱されて気体中に存在する
塵埃等のほとんどが通気孔内表面に付着し、ペリクル内
部に塵埃等が侵入することが有効に防止されるのであ
る。
【0068】ペリクル枠の上面または下面に設ける溝の
形態としては、例えば、図5に示すように、ペリクル枠
21の上面5または下面6の全面にわたって、外側に向
いた開口(外側開口)41から角渦巻き状に、内側に向
いた開口(内側開口)42まで続く溝43を設けてもよ
いし、図6に示すように、ペリクル枠21の上面5また
は下面6に外側開口41から二方向に分かれ、内側開口
42付近で再び合流する溝43を設けることもできる。
【0069】また、接着剤層または粘着剤層に通気孔を
設ける場合は、前述したように、接着剤層または粘着剤
を角渦巻き状の溝が残るように塗布したり、或いは内外
に二列に塗布し内側と外側の列にそれぞれ出入り口が一
つずつ対向辺に形成されるように塗布したりすることも
できる。
【0070】また、接着剤層または粘着剤層に通気孔を
形成する場合には、図7及び図8に示すように、ペリク
ル枠21の上面5又は下面6に接着剤又は粘着剤45
を、塗布幅を広く、或いは少なくとも通気孔を形成する
部分で広くして、通気孔46がU形、段状、段違い状、
凹凸状に形成されるように塗布することもできる。
【0071】また、接着剤層又は粘着剤層に通気孔を設
ける場合には、前述した方法以外にもペリクル枠の上面
又は下面に接着剤又は粘着剤を全面に塗布した後、カッ
ティング等により不要部分を除去することによって形成
することもできる。なお通気孔を設ける場合の接着剤層
または粘着剤層の厚みは、0.1mm乃至3.0mmの
範囲にあることが好ましい。また接着剤層又は粘着剤層
に設けた通気孔を供給孔として使用する場合には、勿論
これに限定されるものではないが、例えばガス供給源の
先端を通気孔とほぼ同等の大きさのノズルにして差し込
む 等の方法により、ガス供給源と接続することができ
る。
【0072】本発明においては、前述したように、ペリ
クル枠を貫通する通気孔を複数個設けることがペリクル
内部の気体の流入及び流出をスムーズに行う上で好まし
いが、ペリクル枠を貫通する通気孔を一つ設け、ペリク
ル枠上面又は下面、或いは接着剤層又は粘着剤層に設け
られた通気孔を組み合わせることによって、複数個の通
気孔にすることも勿論可能である。
【0073】また、前述した通り、ペリクル枠を内側部
材と外側部材の2つの枠状部材に分割する場合には、内
側部材として自然発色アルマイト化アルミニウム又はセ
ラミック、外側部材として7075−T6アルミニウム
合金の組合せであることが好ましい。
【0074】更に、枠状部材を組み合わせる方法として
は、エポキシ系、シアノ系、アクリル系等の接着剤を用
いる接着の他、圧接や溶接等によって一体化してペリク
ル枠とすることができる。
【0075】本発明において通気孔内表面に粘着性を付
与するには、通気孔内表面に粘着剤を塗布すればよく、
勿論これに限定されないが、例えばポリスチレン、ポリ
イソブチレン、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンフェノキシ樹
脂等を挙げることができ、これら粘着剤を通気孔内にマ
イクロシリンジ等で注入してもよいし、枠体を分割する
場合は形成された溝に塗布することにより容易に粘着性
を付与することができる。
【0076】また、ペリクル枠の上面又は下面に設けら
れた溝から成る通気孔の場合にも、上述と同様に、形成
された溝に粘着剤を塗布する等の方法により、容易に粘
着性を付与することができる。さらに、粘着層や接着層
に形成された通気孔の場合には、それ自体が粘着性をも
つのでとりたてて粘着性を付与する必要は無いが、これ
を補強する意味で上述と同様、溝への粘着剤の塗布、マ
イクロシリンジ等による粘着剤の注入等を行っても良
い。
【0077】また、通気孔を形成する溝は、従来公知の
切削加工等により形成することができる。溝の大きさは
ペリクル枠の大きさ、枠体の幅等によっても相違する
が、一般には、0.3乃至6.0mmの幅及び0.3乃
至1.5mmの深さ、特に0.5乃至5.0mmの幅及
び0.5乃至1.0mmの深さであることが好ましく、
また通気孔の長さは、勿論これに限定されないが、ペリ
クル枠の水平方向断面の一周の長さの10%以上、特に
30乃至200%の長さを有していることが好ましい。
溝の形状は、勿論これに限定されないが、切削加工等の
し易さから、矩形溝・半円溝・三角溝 等を例示するこ
とができる。
【0078】本発明のペリクルにおいては、上述した態
様に限定されずに、種々の態様を採用することができ
る。
【0079】例えば、ペリクル枠を内外に分割したもの
では接触面がペリクル枠側面と平行である場合に限られ
ず、やはり斜めになっていたり、段差を有することも勿
論可能である。 更に、各枠状部材の接触面のそれぞれ
に、組み合わせたときに互いに重なり合わない形状の溝
を設けて、複数の通気孔を形成することもできる。
【0080】
【実施例】次に、自然発色アルマイト化アルミニウム、
セラミックスおよび有機染料アルマイト化アルミニウム
のF2エキシマレーザ耐光性に関する実施例について説
明する。
【0081】(実施例1)Al−Mn系のアルミニウム
合金である3003材(化学成分 Si:0.6重量%
以下、Fe:0.7重量%以下、Cu:0.05〜0.
20重量%、Mn:1.0〜1.5重量%、Zn:0.
1重量%以下、Al:残部)を用い、硫酸中で陽極酸化
する いわゆる硫酸アルマイト法(硫酸濃度15重量
%、電解温度10℃、電流密度1A/dm2)にて膜厚2
0μmの黒色系アルマイト皮膜を形成した。この部材に
2エキシマレーザ光(波長157nm)を照射して耐
光性を調べた。ここでF2エキシマレーザの照射条件
は、パルスエネルギー密度:1.0(mJ/cm)/
pulse、発振周波数:500Hzである。またF2
エキシマレーザ耐光性の評価は、5000J/cm2
で 1000J/cm2毎にレーザ照射部を目視観察す
ることにより行った。その結果、本部材では5000J
/cm2までF2レーザを照射しても何の変化も認められ
ないことが判った。
【0082】(実施例2)F2エキシマレーザを照射す
る部材を、黒色系のセラミックスであるγ−Fe23
変更したこと以外は実施例1と全く同様にして、この部
材のF2エキシマレーザ耐光性を調べた。その結果、本
部材でも 5000J/cm2までのF2エキシマレーザ
照射で何の変化も認められなかった。
【0083】(比較例1)Al−Zn−Mg−Cu系の
アルミニウム合金である7075−T6材(化学成分
Si:0.4重量%以下、Fe:0.5重量%以下、C
u:1.2〜2.0重量%、Mn:0.3重量%以下、
Mg:2.1〜2.9重量%、Cr:0.18〜0.2
8重量%、Zn:5.1〜6.1重量%、Zr+Ti:
0.25重量%以下、Al:残部)を用い、硫酸アルマ
イト処理(硫酸濃度15重量%、電解温度20℃、電流
密度1A/dm2)により膜厚20μmのアルマイト皮膜
を形成した。合金成分が実施例1のアルミニウム合金と
は異なるため、この比較例1のアルマイト皮膜は黒色の
発色はしていない。このアルマイト皮膜のポアー中に黒
色の有機染料(Sandoz社製MLW)を含浸させ、3kg
/cmの加圧蒸気中にて20分の封孔処理を行って、
染色法による黒色アルマイト皮膜を形成した。この部材
に、実施例1と全く同じ条件にてF2エキシマレーザを
照射したところ、1000J/cm2までは外観上何の
変化もみられなかったものの、2000J/cm2で照
射部の退色が確認され、5000J/cm2照射後は、
照射部が白色化しアルマイト処理層よりアルミニウム面
が露出してしまった。
【0084】次に、異物除去能の比較に関する実施例に
ついて説明する。 (実施例3)図9に示すように、ペリクル枠を内側及び
外側に分割した2つの枠状部材を作成し、内側枠状部材
と接触する外側枠状部材の内表面に幅3mm,深さ0.
6mmの溝を形成し、両者を組み合わせることにより
開口面積3mm×0.6mm、長さ120mmで3カ所
の屈曲部がある通気孔51をもつペリクル枠21を作製
した。
【0085】この通気孔51の内壁に SEBS(スチ
レン−エチレン−ブチレン−スチレン)系粘着剤TD3
−212(旭化学合成社製)を塗布厚み10μmで塗布
し、図10に示すように、ペリクル枠21全体をクリー
ンルーム外のダストを多量に含んだ空気中に設置した。
この状態で通気孔51の一方の端52からダストカウン
ター53(DAN化学社製、Model82−730
0)にて吸引し(吸引量2×10-6/sec)、通
気孔51を通過してきたクリーンルーム外空気の清浄度
を調べた。その後、ダストカウンター53のチューブを
ペリクル枠21から外し、このテストに用いたクリーン
ルーム外の空気を直接吸引することにより、もともとの
クリーンルーム外空気の清浄度を確認し、これをブラン
クデータとした。これらの測定は、1分間×3回繰り返
して行った。結果を表1にまとめた。なお表1中〔〕内
に示した除去率は、通気孔51がどの程度ダストを捕捉
したかを百分率で表したものであり、(通気孔を通さな
い時のダストカウント数−当該通気孔を通過したダスト
カウント数)/(通気孔を通さない時のダストカウント
数)×100(%)で計算している。
【0086】ダスト除去率でみると、この実施例の通気
孔51では0.5μm以上のダストは完全に除去できて
おり、また0.3〜0.5μmサイズのダストもおよそ
99.9%は除去できていることが判る。
【0087】(比較例3)通気孔51の内壁にSEBS
系粘着剤TD3−212を塗らないこと以外は実施例3
と全く同様にして、ペリクル枠21を作製し、通気孔5
1を通過してきたクリーンルーム外空気の清浄度を調べ
た。結果を表1にまとめた。0.3〜0.5μmサイズ
のダストの除去率は約56%、また0.5〜1.0μm
サイズのダストの除去率は約70% と、実施例1に比
べると、通気孔内壁に粘着剤を塗らないことでダスト除
去能が大幅に低下することが判る。
【0088】(比較例4)実施例3と同様にして、図1
1に示すような 屈曲部が全く無い通気孔54(開口面
積3mm×0.6mm、長さ120mm)をもつペリク
ル枠21を作製した。この通気孔54の内壁に、SEB
S系粘着剤TD3−212(旭化学合成社製)を塗布厚
み10μmで塗布し、実施例1と全く同様にして、通気
孔54を通過してきたクリーンルーム外空気の清浄度を
調べた。結果を表1にまとめた。0.3〜0.5μmサ
イズのダストの除去率,0.5〜1.0μmサイズのダ
ストの除去率はともに約95%にとどまっており、実施
例3に比べると、通気孔が屈曲部をもたないことで ダ
スト除去能が低下していることが判る。
【0089】
【表1】
【0090】次に、ペリクル内部空間の置換時間と膜膨
れのシミュレーション結果について説明する。 (実施例4)図12のペリクルモデルにおいて、内部空
間をAir(窒素:79%、酸素:21%)とし、ガス
供給孔61から純窒素を流した場合の内部空間の酸素濃
度及び内部空間と外部(大気圧)との差圧をシミュレー
ションにより求めた。計算に用いたシミュレーションソ
フトは「Rflow」〔(株)アールフロー社(Rfl
ow Co. ,Ltd.)製、2001年3月30日
リリース版〕、用いたガス物性は、常温・常圧でのAi
r〔密度ρ=1.2kg/m3、粘度μ=2×10-5
a・sec、拡散係数D=1×10-52/sec〕で
ある。
【0091】また差圧と膜膨らみとの関係については、
現在エキシマレーザ用に用いられているペリクル膜材料
CYTOP〔(株)旭硝子社製、膜厚0.8μm〕を貼
付した図12の形状のペリクル枠体12を準備し、実験
により求めた。その結果を図13に示す。
【0092】以上の条件により求めた窒素ガス導入速
度、排出孔開口面積とガス置換時間(ペリクル内部空間
の酸素濃度が100ppm以下になるまでの時間)、膜
膨れ量の関係を表2にまとめる。
【0093】
【表2】
【0094】ガス置換時間及びペリクル膜膨れ量の許容
値については、本ペリクル使用時の種々の事情により異
なるので一概に言えないが、一例として、ガス置換時間
300秒以内、ペリクル膜膨れ量3mm以下と仮定する
と、図12の構成のペリクルでは窒素ガス導入速度2×
10-6/sec,排出孔面積4mm2近傍に設定す
れば良いことが判る。
【0095】(実施例5)図14の様に窒素ガス供給孔
61と排出孔62をそれぞれ2つにしたこと以外は、実
施例4と全く同様にして、窒素ガス導入速度、排気孔開
口面積とガス置換時間、膜膨れ量の関係を求めた。結果
を表2にまとめた。実施例4と同様、ガス置換時間30
0秒以内、ペリクル膜膨れ量3mm以下を許容値と仮定
すると、図14の構成のペリクルでは、窒素ガス導入速
度1×10 -63/sec以上,排出孔面積2mm2以上
×2の領域に許容値を満足できる条件があることが判
る。なお、本実施例5、次の実施例6および表2の記載
において、排出孔面積がamm2×bとあるのは、面積
がamm2の排出孔がb本設けられていることを意味す
る。
【0096】(実施例6)図15の様に、窒素ガス供給
孔61と排出孔62をそれぞれ3つにしたこと以外は、
実施例4と全く同様にして 窒素ガス導入速度、排出孔
開口面積とガス置換時間、膜膨れ量の関係を求めた。結
果を表2にまとめた。実施例4と同様、ガス置換時間3
00秒以内、ペリクル膜膨れ量3mm以下を許容値と仮
定すると、図15の構成のペリクルでは、窒素ガス導入
速度1×10 -63/sec以上,排出孔面積2mm2
上×3の領域に許容値を満足できる条件があることが判
る。
【0097】(比較例5)図16のように、一つの通気
孔63をもつ従来の形状のペリクル枠21をAir中で
ガラス基板に貼り付け(つまりペリクル内部空間をAi
rにして)、この通気孔63から窒素ガスを導入速度1
×10-63/secで吹き込んだところ、瞬時に膜膨
れが生じ、さらには膜がやぶれてしまった。
【0098】(比較例6)図16に示す従来の形状のペ
リクル枠21をAir中でガラス基板に貼り付け(つま
りペリクル内部空間をAirにして)、これを純窒素中
に設置し、ペリクル内部空間の酸素濃度変化を測定した
結果を図17に示す。比較例5に示したようにガスフロ
ーができない従来タイプのペリクルでは、60分経過後
も内部空間の酸素濃度は1%程度までしか下がっていな
いことが判る。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、ペリクル内部への塵埃
等の侵入を防止または抑制でき、ペリクル内外の圧力差
を緩和し得ると共に、短時間でペリクル内の気体の置換
が可能で、さらには耐光性に優れるペリクルが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペリクルの一例の側断面図である。
【図2】本発明に用いるペリクル枠の一例を示す斜視図
である。
【図3】ペリクル枠が分割された状態を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明のペリクルの通気孔を作成する方法の一
例を説明するための断面図である。
【図5】枠状部材に設ける溝の形状の一例を説明するた
めの断面図である。
【図6】枠状部材に設ける溝の形状の他の一例を説明す
るための断面図である。
【図7】接着剤層または粘着剤層に設ける通気孔の形状
の一例を説明するための部分拡大図である。
【図8】接着剤層または粘着剤層に設ける通気孔の形状
の他の一例を説明するための部分拡大図である。
【図9】実施例3で使用したペリクル枠を示す概略斜視
図である。
【図10】実施例3におけるダスト除去率の測定方法を
説明するための概略図である。
【図11】比較例4で使用したペリクル枠を示す概略斜
視図である。
【図12】実施例4で使用したペリクル枠を示す概略斜
視図である。
【図13】ペリクル内部空間と外部(大気圧)との間の
差圧と膜膨らみとの関係を示す図である。
【図14】実施例5で使用したペリクル枠を示す概略斜
視図である。
【図15】実施例6で使用したペリクル枠を示す概略斜
視図である。
【図16】比較例5、比較例6で使用したペリクル枠を
示す概略斜視図である。
【図17】比較例6において、ペリクル内部空間の酸素
濃度変化を測定した結果を示す図である。
【図18】耐力を説明するための図である。
【符号の説明】
2…ペリクル膜 3…接着材層 4…粘着層 5…上面 6…下面 21…ペリクル枠 21a…外側部材 21b…内側部材 M…マスク 32−27b−30、29b−27a−34…通気孔 51、54、63…通気孔 61…ガス供給孔 62…ガス排出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 広秋 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井化学株式会社内 Fターム(参考) 2H095 BC37 BC38 2H097 CA13 LA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠体と、該枠体の一つの面に張架されたペ
    リクル膜とを有するペリクルであって、 前記枠体の少なくとも内側表面が自然発色アルマイト化
    アルミニウム又はセラミックであり、かつ、前記ペリク
    ルの内部と外部とを連通し屈曲部を有すると共に内表面
    が粘着性を有する複数の通気孔が設けられていることを
    特徴とするペリクル。
  2. 【請求項2】前記枠体は少なくとも300MPa以上の
    耐力を有することを特徴とする請求項1記載のペリク
    ル。
  3. 【請求項3】前記枠体が内側部材と外側部材とを備え、 前記内側部材は、少なくともその内側表面が自然発色ア
    ルマイト化アルミニウムである部材又はセラミックから
    なる部材であり、 前記外側部材は、アルミニウム合金7075−T6から
    なることを特徴とする請求項1または2記載のペリク
    ル。
  4. 【請求項4】前記複数の通気孔には、屈曲部がそれぞれ
    3箇所以上設けられていることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載のペリクル。
  5. 【請求項5】前記通気孔が、枠体を構成する四辺が交差
    する少なくとも一つの角部を通って屈曲部を形成するこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のペリ
    クル。
  6. 【請求項6】前記複数の通気孔が、不活性ガスを供給す
    る通気孔と前記ペリクル内のガスを排出する通気孔とか
    らなり、前記ペリクル内のガスを排出する通気孔の断面
    積Aが前記ペリクル内外の差圧ΔPに対し下記の式を満
    たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    のペリクル。 【数1】 ΔP=4πlμV/5A<1.7mmAq ここで、ΔPはペリクル内外の差圧〔単位:mmA
    q〕、lは通気孔の長さ〔単位:m〕、μは不活性ガス
    の粘度〔単位:Pa・s〕、Vは不活性ガスの流量〔単
    位:m/s〕、Aは通気孔の断面積〔単位:m〕で
    ある。
  7. 【請求項7】前記枠体が、内側部材及び外側部材を組合
    せた枠体であり、前記内側部材及び外側部材のすくなく
    とも一方に溝を設けて、前記複数の通気孔のうち少なく
    とも一つの通気孔の少なくとも一部を形成したことを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のペリクル。
  8. 【請求項8】前記複数の通気孔のうち少なくとも一つの
    通気孔が、前記枠体に複数の孔を穿ち、該複数の孔を組
    み合わせると共に前記複数の孔の不要部分を閉塞して一
    つの連通した孔に形成した通気孔であることを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれかに記載のペリクル。
  9. 【請求項9】前記複数の通気孔が、不活性ガスを供給す
    る通気孔と前記ペリクル内のガスを排出する通気孔とか
    らなり、前記不活性ガスを供給する通気孔と前記ペリク
    ル内のガスを排出する通気孔とが共に前記記枠体内に設
    けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    かに記載のペリクル。
  10. 【請求項10】前記枠体のペリクル膜を張架された面に
    対向する他の面に設けられた粘着剤層を介してマスクに
    装着され、 前記不活性ガスを供給する通気孔とペリクル内のガスを
    排出する通気孔のうちの一方を前記枠体に設け、他方を
    前記枠体とマスク間の粘着剤層に設けた請求項1〜8い
    ずれかに記載のペリクル。
  11. 【請求項11】波長157nmのF2エキシマレーザ露
    光機用に用いられることを特徴とする請求項1〜10い
    ずれかに記載のペリクル。
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