JP2003098866A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置及び画像形成装置

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JP2003098866A
JP2003098866A JP2001291295A JP2001291295A JP2003098866A JP 2003098866 A JP2003098866 A JP 2003098866A JP 2001291295 A JP2001291295 A JP 2001291295A JP 2001291295 A JP2001291295 A JP 2001291295A JP 2003098866 A JP2003098866 A JP 2003098866A
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temperature
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fixing
roller
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JP2001291295A
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Takashi Nomura
崇 野村
Takao Kume
隆生 久米
Hideo Nanataki
秀夫 七▲瀧▼
Tetsuya Sano
哲也 佐野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ユニットのコストダウン及びユーザビリ
ティ向上。 【解決手段】 非接触温度センサを本体付けとし、定着
ユニット側に設ける必要がある開口部に開閉自在のシャ
ッターを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁(磁気)誘導
加熱方式の加熱装置及び像加熱装置、そして該像加熱装
置を備えた電子写真装置・静電記録装置などの画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成
装置においてトナー画像を被記録材に加熱定着させる像
加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
【0003】画像形成装置において、電子写真プロセス
・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像
形成プロセス手段で被記録材(転写材シート・エレクト
ロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷
用紙・フォ一マット紙など)に転写方式あるいは直接方
式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像(ト
ナー画像)を被記録材面に永久固着画像として加熱定着
させる定着装置としては熱ローラ方式の装置が広く用い
られていた。また近時は、省エネルギー化やウェイトタ
イムの短縮化等を図るうえで有利なフイルム加熱方式の
装置が実用化されている。同様に電磁誘導加熱方式の装
置も提案されている。
【0004】a)熱ローラ方式の定着装置 これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧
接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該
ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部に画像定着す
べき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入
して挟持搬送させて、定着ローラの熱と、定着ニップ部
の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着
させるものである。
【0005】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンラン
プの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持さ
れるようにハロゲンランプへの通電が制御されて温調さ
れる。
【0006】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力が要求されるフルカラーの
画像形成を行う画像形成装置の定着装置としては、定着
ローラの芯金を高い熱容量を有するものにし、またその
芯金外周にトナー画像を包み込んで均一に溶融するため
のゴム弾性層を具備させ、そのゴム弾性層を介してトナ
ー画像の加熱を行っている。また、加圧ローラ内にも熱
源を具備させて加圧ローラも加熱・温調する構成にした
ものもある。
【0007】しかし、熱ローラ方式の定着装置は画像形
成装置の電源をオンにしたと同時に熱源であるハロゲン
ランプに通電を開始しても、定着ローラの熱容量が大き
い為、定着ローラ等が冷え切っている状態から所定の定
着可能温度に立ち上がるまでにはかなりの待ち時間(ウ
ェイトタイム)を要し、クイックスタート性に欠ける。
また何時でも画像形成動作が実行できるように画像形成
装置のスタンバイ状態時(非画像出力時)であってもハ
ロゲンランプに通電して定着ローラを所定の温調状態に
維持させておく必要があり、電力消費量が大きい等の問
題があった。
【0008】また、上述のフルカラーの画像形成装置の
定着装置のように特に熱容量の大きな定着ローラを用い
るものにおいては、温調と定着ローラ表面の昇温とに遅
延が発生するため、定着不良や光沢ムラ、オフセット等
の問題が発生しやすい。
【0009】b)フィルム加熱方式の定着装置 フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−3
13182号公報・特開平2−157878号公報・開
平4−44075号公報・特開平4−204980号公
報等に提案されている。
【0010】即ち、加熱体としてのセラミックヒータ
と、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィル
ム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成させ、該
ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定着すべ
き未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入し
てフィルムと一緒に挟持搬送させることで該ニップ部に
おいてセラミックヒータの熱をフィルムを介して被記録
材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着トナー画像
を被記録材面に熱圧定着させるものである。
【0011】このフィルム加熱方式の定着装置は、セラ
ミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用い
てオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画
像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミッ
クヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態に
すればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行
可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート
性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電
力)等の利点がある。
【0012】ただ、大きな熱量が要求されるフルカラー
画像形成装置や高速機種用の定着装置としては熱量的に
は不利である。
【0013】c)電磁誘導加熱方式の定着装置 実開昭51−109736号公報には、磁束により定着
ローラに電流を誘導させ、ジュール熱によって発熱させ
る誘導加熱定着装置が開示されている。これは、誘導電
流の発生を利用して直接定着ローラを発熱させることに
より、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方式
の定着装置よりも高効率の定着プロセスを達成してい
る。
【0014】磁場発生手段としての励磁コイルによる交
番磁束によって電磁誘導発熱性の回転体としての円筒状
の定着フイルム自身を発熱させることにより定着プロセ
スをおこなう。
【0015】より被加熱材に近い部分を発熱させること
で、フィルム加熱方式と比較しても未定着トナー像を融
かして定着するために必要な熱を伝達しなければならな
い距離を短くすることができ、熱応答性が非常に優れて
いるため被加熱材に奪われた熱をすぐに供給できる。そ
のためより大きな熱量を必要とするフルカラーの画像形
成装置に適している。
【0016】また熱ローラ方式の定着装置と比較して熱
容量が小さいので、画像形成装置の電源オンから画像形
成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスター
ト性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に少なくするこ
とができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述したそれぞれの定
着装置は加熱方式は異なるが、ローラまたはフィルムの
温度を適正に制御して所定の定着温度に保つことで定着
動作を可能にしている。
【0018】一般的にほとんどの場合、未定着トナー像
に接触するほうの定着ローラ、定着フィルムの温度を検
知して所定の定着温度に維持するように温調制御する。
【0019】温調時には、定着ローラまたは定着フィル
ムの通紙域中央部温度に基づいて、ヒータ(ハロゲンラ
ンプ、セラミックヒータ等)または磁場発生手段を制御
するのが最も精度が良い。
【0020】しかし温度検知手段として用いられるサー
ミスタ等を、定着ローラまたは定着フィルムの通紙域に
当接すると、定着動作時に定着ローラ(またはフィル
ム)表面に付着したトナーが徐々にサーミスタ当接部に
徐々に溜まっていってしまう。
【0021】このトナーが逆に定着ローラ(またはフィ
ルム)表面を汚していくと、遂には定着画像に温度セン
サ幅の汚れが残る画像不良であるブロッブス汚れが発生
する。
【0022】定着装置がウエブ等のクリーナーを備えて
いれば問題ないが、定着装置の構造が複雑になり、コス
ト面でも不利である。
【0023】そこで、クリーナーを備えない場合は以下
の方法でブロッブス汚れを回避することが考えられる。
【0024】定着フィルムを用いる定着方式の場合は、
構造的に温度センサをフィルム内部に配設し、内面から
当接することが可能なので、上記画像不良を回避するこ
とは可能である。
【0025】しかし、定着フィルム内面の温度と実際の
定着フィルム表面(外面)温度には差があるので、温調
精度が悪化し光沢ムラ等の原因となる。
【0026】一方、熱ローラ方式の定着装置の場合は、
芯金とゴム層を含めたローラの厚みが厚いため、ローラ
表面から温度センサを当接する必要がある。
【0027】上述したブロッブス汚れをさけるために、
非通紙域の定着ローラ表面温度に基づき温調制御をおこ
なうことも考えられるが、温調精度が悪化するのは避け
られず、光沢ムラ等の原因となってしまう。
【0028】定着ローラ、加圧ローラのそれぞれにハロ
ゲンヒータを配設して、被加熱材を上下から加熱する方
式の場合は、定着ローラと加圧ローラの熱容量を等しく
することで、加圧ローラ表面の通紙域中央部に基づき温
調する手段も考えられる。
【0029】しかし、定着ローラと加圧ローラの熱容量
を揃えるためには、定着ローラと加圧ローラの径をほぼ
等しくする必要があり、設計の自由度が非常に狭くな
り、定着装置の小サイズ化にも非常に不利である。
【0030】上記のように定着ローラ表面の通紙域に温
度センサを当接することによるブロッブス汚れを回避し
ようとすると、温調精度の悪化、定着装置設計自由度の
制約及び装置の肥大化、コストアップ等の弊害を招いて
しまっていた。
【0031】そこで温度センサを定着ローラに当接せ
ず、ローラ表面より一定の距離を保って配設することが
考えられる。
【0032】この場合は原理的にブロッブス汚れは発生
しないが、非接触タイプの温度センサは接触タイプと比
較してコストが高くなってしまう。
【0033】レーザープリンターのなかでも高速機や、
フルカラー機は画像形成装置の本体寿命が長く設定され
ており、高温で使用され損耗の激しい定着装置は一般的
に交換部品とされ、本体寿命までに数回の交換が必要で
ある。
【0034】この様に数回の交換が必要である定着装置
のコストアップはユーザーへの負担が大きくなるため好
ましくない。
【0035】そのため高コストの部材はなるべく画像形
成装置本体側に配設するのが良いが、定着ローラ表面の
温度検知という目的のため、非接触温度センサとの接続
部に開口部を設ける必要がある。
【0036】この開口部より不注意でユーザーが高温の
定着ローラに触れてしまう可能性があった。
【0037】そこで本発明では、温調精度の向上、定着
装置の小サイズ化、コストダウンをブロッブス汚れを伴
わずに実現し、且つユーザーが高温の定着ローラに触れ
ることを避けることで定着装置脱着時の作業性を向上さ
せるのを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする像加熱装置、画像形成装置である。
【0039】〔1〕:回転体を熱源により加熱、または
磁場発生手段の磁場の作用による電磁誘導発熱させて被
加熱材を加熱する像加熱装置であり、前記像加熱装置は
被加熱材を挿入する挿入口と、排紙口以外にローラ表面
を臨む開口部を有し、前記開口部は開閉可能なシャッタ
ーを有することを特徴とする像加熱装置。
【0040】〔2〕:温度検知手段で前記像加熱装置開
口部より前記回転体の温度を検知し、前記像加熱装置が
脱着可能であることを特徴とする画像形成装置。
【0041】〔3〕:前記像加熱装置の開口部が脱着方
向前面側に配置される〔1〕乃至〔2〕に記載の像加熱
装置および画像形成装置。
【0042】〔4〕:前記シャッターが前記像加熱装置
の離脱に連動して閉じ、装着に連動して開くことを特徴
とする〔1〕乃至〔3〕に記載の像加熱装置および画像
形成装置。
【0043】〔5〕:前記回転体の温度を非接触温度検
知手段により検知し、前記非接触温度検知手段の支持部
材が前記像加熱装置の脱着方向に可動し、前記支持部材
と接触する位置決め部を有することを特徴とする〔1〕
乃至〔4〕に記載の像加熱装置および画像形成装置。
【0044】〈作用〉 (1)装置の回転体表面温度を検知する温度センサを画
像形成装置本体側に配設することにより、交換部品であ
る像加熱装置のコストダウンが実現でき、像加熱装置の
開口部に開閉自在のシャッターを設け、像加熱装置が画
像形成装置本体より離脱した状態では前記開口を閉じる
ことにより、ユーザーが高温の回転体に触れる心配なく
脱着作業をおこなえるため作業性が向上する。
【0045】(2)成装置本体側に配設した非接触温度
センサを、像加熱装置の回転体と位置決めを用いて一定
の距離を保ち配設することで、定着ローラ通紙域の温度
検知を精度良くおこなえ、設計自由度を広くできるため
像加熱装置を小サイズ化できる。更に原理的にブロッブ
ス汚れが発生せず、クリーナーを設ける必要が無いため
コストダウンも実現できる。
【0046】
【発明の実施の形態】[実施形態1]説明の都合上、以
下の実施形態における画像形成装置は熱ローラ方式の定
着装置を備えるものについて実施の形態を述べる。しか
し本発明は熱ローラ方式の定着装置に限定されるもので
はなく、前述のフィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等
についても用いることができる。
【0047】(1)画像形成装置例 以下に図面を用いて本発明の実施形態を述べる。
【0048】図2は電子写真プロセスを用いたカラーレ
ーザプリンタ断面の概略図である。図2に示されたカラ
ーレーザプリンタ(画像形成装置)は中間転写体として
中間転写ベルトを使用し、各色ごとに現像器、露光手
段、像担持体(以下「感光ドラム」と呼ぶ)、帯電器、
クリーニング手段を備えている。
【0049】図2中の第1の感光ドラム1aは矢印d1
の方向に所定の周速で回転駆動されながら1次帯電ロー
ラ3aにて一様に帯電され、レーザスキャナ5aから走
査されるデジタル画像信号に対応して変調されたレーザ
ビームを結像露光光学系を介して受けることにより第1
の色成分(ここではイエロー成分)の静電潜像を形成す
る。
【0050】続いて、第1の現像器である2aを用いて
第1の色トナー(ここではイエロートナーY)によって
静電潜像は現像され第1の色成分に対する可視像を得
る。以上に記した手順を第2色(マゼンタ)、第3色
(シアン)、第4色(ブラック)に対しておこなう。
【0051】実施形態1では、上記中間転写ベルト6は
矢印d2の方向に感光ドラム1aと同じ周速.で回転駆
動される。
【0052】感光ドラム1aから中間転写ベルト6への
イエロー可視像の転写(1次転写)は電源S1から供給
される一次転写バイアスを印加することによりおこな
う。
【0053】マゼンタ、シアン、ブラックについても同
様の手段を用いて順次中間転写ベルト6の上に重ねあわ
せて1次転写することによってカラー画像を得る。
【0054】中間転写ベルト6上に形成されたカラート
ナー像は2次転写ローラ7とのニップ部において搬送さ
れてくる被加熱材P上に一括転写(2次転写)される。
カラー画像を2次転写された被加熱材Pは定着装置8へ
搬送され、定着ローラと加圧ローラのニップ部(定着
部)において熱と圧力によってカラー画像が定着され
る。
【0055】定着装置については(2)項で述べる。
【0056】(2)定着装置(加熱手段)8 図1は実施形態1における定着装置8の横断面模型図で
ある。
【0057】実施形態1における定着装置8は、熱ロー
ラ方式の定着装置である。
【0058】定着ローラ芯金9aにはアルミニウムの中
空金属ローラを用いており、その内空に熱源としてのハ
ロゲンランプ11が挿入配設されている。
【0059】アルミニウム芯金9aの上に弾性層9bと
してシリコンゴムが用いられており、最表層に離型層と
して不図示のPFAのチューブが被覆されている。
【0060】定着ローラ9がハロゲンランプ11の発熱
で加熱され、定着ローラ9外周面が所定の定着温度に維
持されるようにハロゲンランプ11への通電が制御され
て温調される。
【0061】一方、加圧ローラ10も定着ローラ9と同
様にアルミニウム芯金10aの上にシリコンゴムの弾性
層10b、最表層に不図示のPFA離型層が設けられて
いる。
【0062】実施形態1における定着装置8は定着ロー
ラ9にのみハロゲンヒータを備え、加圧ローラ10は熱
源による加熱はおこなわない。
【0063】未定着画像を被記録材に定着する際に問題
となるのは主に画像面側である定着ローラ9の表面温度
であり、限られた電力で定着ローラ9を効果的に加熱す
るために大出力のヒータを1本のみ定着ローラ9側に用
いる。
【0064】実施形態1の定着装置8では定着ローラ
9、加圧ローラ10の外径を異径とし、それぞれ45
φ、40φとしている。
【0065】定着ローラ9は被加熱材に奪われた熱を供
給する時間をより長くとるためと、ニップ幅を確保する
ために大径のものとし、加圧ローラ10は定着装置8の
熱容量を下げ熱応答性を上げるために定着ローラ9より
も小径のものを用いている。
【0066】図4は定着装置8にA4サイズの被加熱材
を横送りで10枚通紙したときの定着ローラ9における
通紙領域と非通紙領域の温度推移である。
【0067】図4中の点線Aは所定の定着温度を維持す
るためハロゲンヒータ11への通電を開始する温度を示
している。
【0068】定着ローラ9の温度が点線Aで示す温度以
下に低下すると、ハロゲンヒータ11への通電が開始さ
れ定着ローラ9が加熱される。
【0069】図4の通紙前の温度推移からも分かるよう
に、一般的に定着ローラ9表面の長手方向の温度分布は
端部が中央に比べて低くなる傾向がある。
【0070】また弾性層の長手方向の熱伝導が良くない
ので、被加熱材に熱が奪われ通紙域の温度が大幅に低下
しても、非通紙部では温度低下せず、ヒーターが点灯す
ることにより逆に温度が上昇する非通紙部昇温が発生す
る。
【0071】以上の理由から、仮に非通紙部に接触タイ
プのサーミスタを当接し、温調をおこなうと以下に記す
問題が起こる。
【0072】1.立上げ時において通紙域が所定の定着
温度に達した後もハロゲンヒータがしばらくの間点灯し
続けるため、オーバーシュートが大きくなり定着装置8
自体を破損させる恐れが有る。
【0073】2.定着動作により通紙域温度が低下して
いるにもかかわらず、ハロゲンヒータが点灯せず温度低
下し続けて定着不良を引き起こしてしまう。
【0074】このような理由から、定着ローラ9表面の
通紙域温度を検知して温調をおこなう必要があり、ブロ
ッブス汚れを防止するために非接触タイプの温度センサ
を用いる。
【0075】図5に今まで述べたさまざまな構成につい
て、ブロッブス汚れ、温調精度、装置サイズ及びコスト
についての比較を○×△で示した。
【0076】図5からも分かるように、ブロッブス汚
れ、温調精度、装置サイズの全てに有利なのは非接触タ
イプの温度センサである。
【0077】しかし非接触タイプの温度センサは接触タ
イプと比較して以下に記す理由からコスト面で不利であ
る。
【0078】非接触タイプの温度センサとしては赤外線
を利用した放射温度センサ、接触タイプのサーミスタを
複数組み合わせたもの等があるが、前者は後者に比べて
非常に高コストである。
【0079】そこで、実施形態1では接触タイプのサー
ミスタを複数組み合わせたものを用いており、これを例
にとって接触タイプと非接触タイプのコスト面での比較
をおこなう。
【0080】実施形態1の非接触温度センサ12は接触
タイプのサーミスタ2本(サーミスタA、サーミスタ
B)から構成されており、サーミスタAが定着ローラ9
表面からの輻射熱を検知するためのものであり、残りの
サーミスタBはサーミスタAの温度を検知するのに用い
られる。
【0081】非接触温度センサ12は定着ローラ9近傍
に配設されるため、サーミスタA自身も加熱され高温と
なり、サーミスタAの出力は測温対象である定着ローラ
の温度を正確に示していない。
【0082】そこでサーミスタBによりサーミスタA自
身の温度を測定し、サーミスタAの出力のうち定着ロー
ラ9表面からの輻射熱分のみを選別することで、定着ロ
ーラ9表面温度を正確に知ることができる。
【0083】定着ローラ9の表面温度をT、サーミス
タAの温度をTとするとサーミスタAの出力温度T
outは、次式で表される。
【0084】Tout=T+Tつまり、サーミスタ
Aの出力温度Toutは定着ローラ温度Tにサーミス
タA自身の温度Tが上乗せされた値となっており、上
式のTをサーミスタBで測定してTを求めている。
【0085】上記非接触タイプの温度センサを接触タイ
プのサーミスタと比較すると、単純に素子自体のコスト
が2倍となるのに加え、サーミスタBが定着ローラ9表
面からの輻射熱の影響を受けないように配慮する必要が
あり構造が複雑となるため更にコストが上がってしま
う。
【0086】ここで、本実施形態におけるカラーレーザ
プリンタの寿命はA4サイズ横送りで1000Kページ
であり、高温で使用され損耗が激しい定着装置8の寿命
は100Kページである。
【0087】定着装置8はプリンタ本体の寿命が尽きる
までに9回の交換がおこなわれることになる。
【0088】このように交換部品である定着装置8がコ
ストアップすると、実際にはユーザーにその10倍の負
担を負わせることになる。
【0089】そこで実施形態1においては、上記非接触
タイプのサーミスタはプリンタ本体に配設する。
【0090】図2に示すように定着装置8の給紙側カバ
ーに開口部が設けられており、その開口部を塞ぐかたち
で両開きの扉13aと扉13bが設けられている。
【0091】この扉は定着装置8単体では不図示のバネ
の力により閉じられる構造となっており、プリンタ本体
に定着装置8が装着される際にはプリンタ本体に設置さ
れた非接触温度センサ12により押し開けることができ
る。
【0092】また、定着装置8をプリンタ本体より離脱
する際にはバネの力により元のように扉13a、扉13
bが閉じることで、高温の定着ローラ9にユーザーが誤
って触れることを防止して定着装置8脱着時の作業性を
向上できる。
【0093】以上実施形態1では非接触タイプの温度セ
ンサで定着ローラ9の通紙域温度を検知することによ
り、ブロッブス汚れを防止しつつ適正な温度制御を可能
とし、且つ定着装置脱着時の作業性を向上することがで
きた。
【0094】[実施形態2]本例において、実施形態1
と共通の構成部材・部分には同一の符号を付して再度の
説明を省略する。
【0095】実施形態2の画像形成装置における定着装
置8は、実施形態1の定着装置とほぼ同じ構成を採用し
ている。
【0096】すなわち定着ローラ9集中加熱型の熱ロー
ラ方式の定着装置であり、定着ローラ9表面の通紙域温
度を参照してハロゲンヒータの通電をコントロールする
ことにより所定の定着温度に温調する。
【0097】また、定着ローラ9表面の通紙域温度を検
知するのは実施形態1と同じ非接触温度センサであり、
定着装置8のコストダウンのため本体側に配設されてい
る。定着装置8には本体側の非接触温度センサとの接合
部に開口部があり、開閉自在なシャッター14が設けら
れている。
【0098】この開口部の断面が凸形状をしており、非
接触温度センサを押し付けて位置決めする仕組みになっ
ている。
【0099】図6に図3の領域A1の拡大図を示す。
【0100】非接触温度センサ15には実施形態1で説
明したサーミスタA、サーミスタBが基盤15a上に配
設されている。
【0101】基盤15aを内包した枠体15bには開口
窓が開けられており、定着ローラ9からの輻射熱が基盤
15a上のサーミスタAに届くようになっている。
【0102】サ−ミスタAの温度を測定するためのサ−
ミスタBは枠体15bの開口窓が無い部分に配置されて
おり、輻射熱の影響を受けないよう配慮されている。
【0103】枠体15bはプリンタ本体に弾性部材15
cを介して取り付けられている。定着装置8の開口と非
接触温度センサの枠体15bはそれぞれ凹形状、凸形状
となっており、定着装置8装着時には両者が勘合する仕
組みとなっている。
【0104】枠体15bはプリンタ本体に弾性層15c
を介して設置されるため、この弾性層15cが一種のダ
ンパの役目を果たし、定着動作時の振動で定着ローラ9
とサーミスタAが配設された基盤15aとの距離が大き
く変化するのを抑制することが可能となる。
【0105】この様にすることで定着ローラ9表面とプ
リンタ本体に配設された非接触温度センサとの距離を常
に一定に保つことができ、精度良く定着ローラ9表面の
温度を測定することができる。
【0106】定着装置8開口部に設けられたスライドシ
ャッター14は、定着装置8上部にあるロックスイッチ
16がプリンタ本体への装着時に押されて押し込まれた
状態でないとオープンできない仕組みとなっている。
【0107】スライドシャッター14をロックすること
で、定着装置8離脱時において、故意にスライドシャッ
ター14を開けようとしない限りシャッター14がオー
プンすることはないので、ユーザーが高温の定着ローラ
9に直接触れる可能性をほとんどなくすことができる。
【0108】これにより定着装置8の脱着作業時の作業
性を向上することができる。
【0109】実施形態2の画像形成装置ではプリンタ本
体側に非接触温度センサ15を設置してコストダウンを
実現し、また非接触温度センサ15と定着ローラ9表面
との距離を保証することにより精度良く定着ローラ9表
面の温度を検知して、実施形態1よりも更に温調精度を
向上させることができた。
【0110】また定着装置8開口部に設けたスライドシ
ャッター14が定着装置8をプリンタ本体装着時以外は
オープンできないようにロックする機構を持たせたこと
で、定着装置8脱着時の作業性を更に高めることができ
た。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば熱
ローラ方式、フィルム加熱方式および電磁誘導加熱方式
の加熱装置、像加熱装置および画像形成装置において、
ローラまたはフィルムの通紙域温度をプリンタ本体側に
配設した非接触の温度センサにより検知し、温調をおこ
なうことで交換部品である定着装置8のコストダウンを
図ることができる。
【0112】また、温度センサを当接することによるブ
ロッブス汚れを防止しつつ、定着ローラとの距離を位置
決めにより保証することで温調精度を向上させることが
できる。
【0113】一方、本体側の非接触温度センサとの接合
部に必要となる定着装置8の開口部は開閉自在とするこ
とで、ユーザーが不注意で高温部に触れることを避け、
定着装置8脱着時の作業性を高めることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の定着装置の横断側面模型図
【図2】本発明に関わるカラーレーザープリンタの概略
断面説明図
【図3】実施形態2の定着装置の横断側面模型図
【図4】A4サイズの被加熱材を10枚通紙したときの
定着ローラ温度推移
【図5】定着装置構成比較
【図6】実施形態2の定着装置における温度センサ接合
部の拡大図
【図7】本発明における定着装置の基本構造を給紙側よ
りみたときの概略図
【図8】定着装置8を非駆動側よりみた側面図
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 感光ドラム 2a,2b,2c,2d 現像器 3a,3b,3c,3d 帯電ローラ 4a,4b,4c,4d クリーニング器 5a,5b,5c,5d レーザスキャナ 6 中間転写ベルト 7 二次転写ローラ 8 定着ローラ 9 加圧ローラ S1,S2,S3,S4 1次転写バイアス電圧源 S5 2次転写バイアス電圧源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 七▲瀧▼ 秀夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 佐野 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA21 AA29 AA31 BA06 BA08 BA25 BA29 BA32 BB18 BB38 BE06 CA07 3K059 AB19 AC33 AD04 AD32 AD35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体を熱源により加熱、または磁場発
    生手段の磁場の作用による電磁誘導発熱させて被加熱材
    を加熱する像加熱装置であり、 前記像加熱装置は被加熱材を挿入する挿入口と、排紙口
    以外にローラ表面を臨む開口部を有し、前記開口部は開
    閉可能なシャッターを有することを特徴とする像加熱装
    置。
  2. 【請求項2】 温度検知手段で前記像加熱装置開口部よ
    り前記回転体の温度を検知し、前記像加熱装置が脱着可
    能であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像加熱装置の開口部が脱着方向前面
    側に配置される請求項1乃至請求項2に記載の像加熱装
    置および画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記シャッターが前記像加熱装置の離脱
    に連動して閉じ、装着に連動して開くことを特徴とす
    る、 請求項1乃至請求項3に記載の像加熱装置および画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体の温度を非接触温度検知手段
    により検知し、前記非接触温度検知手段の支持部材が前
    記像加熱装置の脱着方向に可動し、前記支持部材と接触
    する位置決め部を有することを特徴とする請求項1乃至
    請求項4に記載の像加熱装置および画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7027075B2 (en) 2002-06-10 2006-04-11 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Thermal fixing device and image forming device provided with the same
US7522861B2 (en) 2006-01-30 2009-04-21 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus having contactless type temperature sensor
JP2015175959A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

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