JP2003097567A - 車軸用軸受装置 - Google Patents
車軸用軸受装置Info
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- F16C23/00—Bearings for exclusively rotary movement adjustable for aligning or positioning
- F16C23/06—Ball or roller bearings
- F16C23/08—Ball or roller bearings self-adjusting
- F16C23/088—Ball or roller bearings self-adjusting by means of crowning
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/22—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
- F16C19/34—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
- F16C19/38—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
- F16C19/383—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
- F16C19/385—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings
- F16C19/386—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings in O-arrangement
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F16C33/583—Details of specific parts of races
- F16C33/585—Details of specific parts of races of raceways, e.g. ribs to guide the rollers
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Support Of The Bearing (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両用ハブユニット等の車軸用軸受装置に関
し、締付手段による締付けによって、円すいころ35の
転動面と内輪軌道面との転がり接触面にエッジ応力が発
生するのを防ぎ、軸受性能の低下を防止できる。 【解決手段】 内輪と31,32外輪の間に円すいころ
を介装し、内輪31,32の軸方向外端面を締付手段4
にて締付け、円すいころに予圧を付与して内輪31,3
2を軸部2に固定してなる車軸用軸受装置において、内
輪32の軌道面を軸方向断面において全幅に渡って凸曲
させてなるクラウニングを施し、かつ、クラウニングを
締付手段4による締付側のクラウニング量が他側のクラ
ウニング量より小さい複合曲線にて形成したことを特徴
とするものである。
し、締付手段による締付けによって、円すいころ35の
転動面と内輪軌道面との転がり接触面にエッジ応力が発
生するのを防ぎ、軸受性能の低下を防止できる。 【解決手段】 内輪と31,32外輪の間に円すいころ
を介装し、内輪31,32の軸方向外端面を締付手段4
にて締付け、円すいころに予圧を付与して内輪31,3
2を軸部2に固定してなる車軸用軸受装置において、内
輪32の軌道面を軸方向断面において全幅に渡って凸曲
させてなるクラウニングを施し、かつ、クラウニングを
締付手段4による締付側のクラウニング量が他側のクラ
ウニング量より小さい複合曲線にて形成したことを特徴
とするものである。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ハブユニッ
ト等の車軸用軸受装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図5に、車両用の従動輪側におけるハブ
ユニットの一例を示す。 【0003】図5において、1は車輪が取り付けられる
ハブホイールであり、ハブホイール1の回転軸となる軸
部2の外周面には、車両インナ側から圧入して複列軸受
3が外嵌装着されている。 【0004】複列軸受3は、一対の内輪31,32、ス
テアリングナックルを介して車体に固定し内周に軌道3
8,39を形成した単一な外輪33、各内輪31,32
の軌道に沿って配置した複数の円すいころ34,35、
各列の円すいころ34,35を保持した保持器36,3
7、軸方向両端を閉蓋したシールリング7,8にて構成
されている。 【0005】複列軸受3は、軸部2の外周面に車両イン
ナ側から圧入した後、軸部2の車両インナ側軸端部を径
方向外向きに屈曲変形させてかしめることで、当該かし
め部4と軸部2の車両アウタ側の保持部2aとで固定さ
れ、かつ、円すいころ34,35に予圧が付与された状
態で、軸方向の抜け止めが行われる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】図6は従来の複列軸受
3の内輪部分の拡大図を示しており、図7はその車両イ
ンナ側の内輪32の拡大図を示している。 【0007】図6,7に示すように、各内輪31,32
の軌道面6は平坦面となっている。 【0008】複列軸受3の固定にあたって、軸部2の車
両インナ側軸端部をかしめた際に、内輪31,32にか
しめ荷重が作用し、特に車両インナ側内輪32に大きな
かしめ荷重Pが加わる。 【0009】すなわち、図8に示すように、かしめ荷重
Pによって、内輪32の軌道面6の車両インナ側6aが
盛り上がると共に、軌道面6の軸方向中央部6bが凹状
に屈曲してなる弾性変形が発生する。 【0010】この結果、円すいころ35の両端のエッジ
部分と、内輪32の軌道面6の接触面圧が増大するエッ
ジロードが発生する。このように、エッジ応力が大きく
なると、円すいころ35のエッジ部分や、内輪32の軌
道面6が応力集中によって剥離し、軸受性能が低下する
という問題があった。 【0011】この発明は、締付手段による締付けによっ
て、円すいころの転動面と内輪軌道面との転がり接触面
にエッジ応力が発生するのを防ぎ、軸受性能の低下を防
止できる車軸用軸受装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の車軸用軸受装置
は、軸部の外周面に装着した内輪と、前記内輪の外周に
同心状に回転可能に配置した外輪と、前記内輪と前記外
輪の間に介装した円すいころとを備え、前記内輪の軸方
向外端面を締付手段にて締付け、前記円すいころに予圧
を付与して前記内輪を前記軸部に固定してなる車軸用軸
受装置において、前記内輪の軌道面を軸方向断面におい
て全幅に渡って凸曲させてなるクラウニングを施し、か
つ、前記クラウニングを前記締付手段による締付側のク
ラウニング量が他側のクラウニング量より小さい複合曲
線にて形成したことを特徴とするものである。 【0013】本発明の車軸用軸受装置によると、内輪の
軌道面を全幅に渡って凸曲させてクラウニングを施し、
かつ、当該クラウニングを締付手段による締付側のクラ
ウニング量が他側のクラウニング量より小さい複合曲線
にて形成したことにより、締付手段にて締付けて内輪を
軸部に固定した際に、軌道面の角度の変化をクラウニン
グにて吸収できると共に、クラウニング量の小さい締付
側の軌道面が盛り上がることで、全体として滑らかな軌
道面となり、円すいころにエッジ応力が発生するのを防
止できる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について、
図1ないし図3を用いて説明する。 【0015】なお、ハブユニットの全体構成は、図5に
示した例と同様であり、同一部分には同一符号を付して
その説明を省略する。 【0016】図1はハブユニットの複列軸受3の内輪部
分の拡大図を示している。 【0017】車両アウタ側の内輪31の軌道面6は平坦
面となっており、車両インナ側の内輪32の軌道面5
は、軸方向断面において全幅に渡るクラウニング、すな
わち、フルクラウニングが施されている。 【0018】クラウニング面は、例えば、軸方向中間部
の曲率半径が大きく、軸方向両端部の曲率半径が小さ
な、ルンドベルグプロファイル(Lundberg's profile)
により与えられる曲線とする。ルンドベルグプロファイ
ルは、書籍名「TRIBOLOGY international june 1981」
の131ページ〜136ページに記載されている題名
「Roller bearings under radial and eccentric load
s」、著者名「P.M.Johns andR.Gohar」に示されてい
る。 【0019】図2は、取付け前における車両インナ側の
内輪32の拡大図を示している。 【0020】軌道面5のクラウニングは、軸方向断面に
おいて、車両アウタ側と車両インナ側とでクラウニング
量δ1,δ2の異なる複合曲線にて形成されている。 【0021】車両アウタ側のクラウニング量δ1は、例
えば、図8に示したように、内輪32の軌道面6が平坦
面の場合に、軌道面6の軸方向中央部6bが凹状に屈曲
する量δ3を測定し、その屈曲量δ3より大きくなるよう
に設定する。 【0022】また、かしめ部4側である車両インナ側の
クラウニング量δ2は、車両アウタ側のクラウニング量
δ1より小さく形成されている。 【0023】そして、内輪31,32の端面どうしを互
いに付き合わせることで、複列の内輪が構成されてい
る。 【0024】複列軸受3の固定にあたって、軸部2の車
両インナ側軸端部をかしめた際に、内輪31,32に作
用するかしめ荷重Pによって、内輪32の軌道面5が弾
性変形する。すなわち、図3に示すように、内輪32の
軌道面5の車両インナ側5aが盛り上がると共に、軌道
面5の軸方向中央部が凹状に屈曲しようとする。 【0025】しかし、軌道面5に全幅に渡ってフルクラ
ウニングを施したことにより、軌道面5の角度の変化を
クラウニングにて吸収でき、かつ、車両インナ側のクラ
ウニング量δ2を、車両アウタ側のクラウニング量δ1よ
り小さくしたことで、クラウニング量δ2の小さな車両
インナ側5aがかしめ荷重Pによって盛り上がっても、
図3に示すように、結果として滑らかな軌道面となる。
すなわち、軌道面5の軸方向中央部が屈曲するのを防止
でき、幅方向全体に渡って滑らかな軌道面5となり、円
すいころ35の転動面との転接状態を、エッジロードが
発生しない正規なものにすることができる。 【0026】このように構成された車軸用軸受装置によ
ると、内輪32の軌道面5を全幅に渡って凸曲させてク
ラウニングを施し、かつ、当該クラウニングをかしめ部
4側のクラウニング量δ2が他側のクラウニング量δ1よ
り小さい複合曲線にて形成したことにより、軸部2の車
両インナ側軸端部をかしめて一対の内輪31,32を軸
部2に固定した際に、軌道面5の角度の変化をクラウニ
ングにて吸収でき、中央部が凹状に屈曲するのを防ぐこ
とができると共に、クラウニング量の小さいかしめ部4
側の軌道面が盛り上がることで、全体として滑らかな軌
道面5となり、円すいころ35にエッジ応力が発生する
のを防止できる。このため、内輪32の軌道面5と円す
いころ35の転動面とが、全幅に渡って略均等に転接
し、転接部の面圧が部分的に過大にならず、内輪32や
円すいころ35に剥離が発生し寿命が低下するのを防止
できる。 【0027】なお、従動輪用ハブユニットからなる軸受
装置に限るものではなく、駆動輪用ハブユニットに本願
発明の構成を適用してもよい。しかも、ハブユニットに
限らず、各種車軸用軸受装置にも適用できる。 【0028】また、締付手段はかしめに限るものではな
く、ナット等にて締結して、内輪31,32を軸部2に
固定するものであってもよい。すなわち、内輪32の軌
道面のクラウニングを、ナットによる締付側のクラウニ
ング量が他側のクラウニング量より小さくなるように形
成したものであってもよい。 【0029】さらに、図4に示すように、車両アウタ側
の内輪31が、軸部2に一体形成された車軸用軸受装置
であってもよい。なお、図4において、図5と同一部分
は同一符号を付してその説明を省略する。 【0030】車両インナ側の内輪32の軌道面には、全
幅に渡ってクラウニングが施され、かつ、当該クラウニ
ングは、かしめ部4側のクラウニング量が他側のクラウ
ニング量より小さい複合曲線にて形成してある。そし
て、軸部2の車両インナ側軸端部をかしめて、内輪32
を軸部2に固定する。 【0031】このように構成された車軸用軸受装置にお
いても、かしめ荷重によって、内輪32の軌道面が弾性
変形するのを防止でき、円すいころ35にエッジ応力が
発生するのを防ぎ、軸受性能の低下を防止できる。 【0032】 【発明の効果】本発明の車軸用軸受装置によれば、締付
手段による締付けによって、円すいころの転動面と内輪
軌道面との転がり接触面にエッジ応力が発生するのを防
ぎ、軸受性能の低下を防止できるという効果が得られ
る。
ト等の車軸用軸受装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図5に、車両用の従動輪側におけるハブ
ユニットの一例を示す。 【0003】図5において、1は車輪が取り付けられる
ハブホイールであり、ハブホイール1の回転軸となる軸
部2の外周面には、車両インナ側から圧入して複列軸受
3が外嵌装着されている。 【0004】複列軸受3は、一対の内輪31,32、ス
テアリングナックルを介して車体に固定し内周に軌道3
8,39を形成した単一な外輪33、各内輪31,32
の軌道に沿って配置した複数の円すいころ34,35、
各列の円すいころ34,35を保持した保持器36,3
7、軸方向両端を閉蓋したシールリング7,8にて構成
されている。 【0005】複列軸受3は、軸部2の外周面に車両イン
ナ側から圧入した後、軸部2の車両インナ側軸端部を径
方向外向きに屈曲変形させてかしめることで、当該かし
め部4と軸部2の車両アウタ側の保持部2aとで固定さ
れ、かつ、円すいころ34,35に予圧が付与された状
態で、軸方向の抜け止めが行われる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】図6は従来の複列軸受
3の内輪部分の拡大図を示しており、図7はその車両イ
ンナ側の内輪32の拡大図を示している。 【0007】図6,7に示すように、各内輪31,32
の軌道面6は平坦面となっている。 【0008】複列軸受3の固定にあたって、軸部2の車
両インナ側軸端部をかしめた際に、内輪31,32にか
しめ荷重が作用し、特に車両インナ側内輪32に大きな
かしめ荷重Pが加わる。 【0009】すなわち、図8に示すように、かしめ荷重
Pによって、内輪32の軌道面6の車両インナ側6aが
盛り上がると共に、軌道面6の軸方向中央部6bが凹状
に屈曲してなる弾性変形が発生する。 【0010】この結果、円すいころ35の両端のエッジ
部分と、内輪32の軌道面6の接触面圧が増大するエッ
ジロードが発生する。このように、エッジ応力が大きく
なると、円すいころ35のエッジ部分や、内輪32の軌
道面6が応力集中によって剥離し、軸受性能が低下する
という問題があった。 【0011】この発明は、締付手段による締付けによっ
て、円すいころの転動面と内輪軌道面との転がり接触面
にエッジ応力が発生するのを防ぎ、軸受性能の低下を防
止できる車軸用軸受装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の車軸用軸受装置
は、軸部の外周面に装着した内輪と、前記内輪の外周に
同心状に回転可能に配置した外輪と、前記内輪と前記外
輪の間に介装した円すいころとを備え、前記内輪の軸方
向外端面を締付手段にて締付け、前記円すいころに予圧
を付与して前記内輪を前記軸部に固定してなる車軸用軸
受装置において、前記内輪の軌道面を軸方向断面におい
て全幅に渡って凸曲させてなるクラウニングを施し、か
つ、前記クラウニングを前記締付手段による締付側のク
ラウニング量が他側のクラウニング量より小さい複合曲
線にて形成したことを特徴とするものである。 【0013】本発明の車軸用軸受装置によると、内輪の
軌道面を全幅に渡って凸曲させてクラウニングを施し、
かつ、当該クラウニングを締付手段による締付側のクラ
ウニング量が他側のクラウニング量より小さい複合曲線
にて形成したことにより、締付手段にて締付けて内輪を
軸部に固定した際に、軌道面の角度の変化をクラウニン
グにて吸収できると共に、クラウニング量の小さい締付
側の軌道面が盛り上がることで、全体として滑らかな軌
道面となり、円すいころにエッジ応力が発生するのを防
止できる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について、
図1ないし図3を用いて説明する。 【0015】なお、ハブユニットの全体構成は、図5に
示した例と同様であり、同一部分には同一符号を付して
その説明を省略する。 【0016】図1はハブユニットの複列軸受3の内輪部
分の拡大図を示している。 【0017】車両アウタ側の内輪31の軌道面6は平坦
面となっており、車両インナ側の内輪32の軌道面5
は、軸方向断面において全幅に渡るクラウニング、すな
わち、フルクラウニングが施されている。 【0018】クラウニング面は、例えば、軸方向中間部
の曲率半径が大きく、軸方向両端部の曲率半径が小さ
な、ルンドベルグプロファイル(Lundberg's profile)
により与えられる曲線とする。ルンドベルグプロファイ
ルは、書籍名「TRIBOLOGY international june 1981」
の131ページ〜136ページに記載されている題名
「Roller bearings under radial and eccentric load
s」、著者名「P.M.Johns andR.Gohar」に示されてい
る。 【0019】図2は、取付け前における車両インナ側の
内輪32の拡大図を示している。 【0020】軌道面5のクラウニングは、軸方向断面に
おいて、車両アウタ側と車両インナ側とでクラウニング
量δ1,δ2の異なる複合曲線にて形成されている。 【0021】車両アウタ側のクラウニング量δ1は、例
えば、図8に示したように、内輪32の軌道面6が平坦
面の場合に、軌道面6の軸方向中央部6bが凹状に屈曲
する量δ3を測定し、その屈曲量δ3より大きくなるよう
に設定する。 【0022】また、かしめ部4側である車両インナ側の
クラウニング量δ2は、車両アウタ側のクラウニング量
δ1より小さく形成されている。 【0023】そして、内輪31,32の端面どうしを互
いに付き合わせることで、複列の内輪が構成されてい
る。 【0024】複列軸受3の固定にあたって、軸部2の車
両インナ側軸端部をかしめた際に、内輪31,32に作
用するかしめ荷重Pによって、内輪32の軌道面5が弾
性変形する。すなわち、図3に示すように、内輪32の
軌道面5の車両インナ側5aが盛り上がると共に、軌道
面5の軸方向中央部が凹状に屈曲しようとする。 【0025】しかし、軌道面5に全幅に渡ってフルクラ
ウニングを施したことにより、軌道面5の角度の変化を
クラウニングにて吸収でき、かつ、車両インナ側のクラ
ウニング量δ2を、車両アウタ側のクラウニング量δ1よ
り小さくしたことで、クラウニング量δ2の小さな車両
インナ側5aがかしめ荷重Pによって盛り上がっても、
図3に示すように、結果として滑らかな軌道面となる。
すなわち、軌道面5の軸方向中央部が屈曲するのを防止
でき、幅方向全体に渡って滑らかな軌道面5となり、円
すいころ35の転動面との転接状態を、エッジロードが
発生しない正規なものにすることができる。 【0026】このように構成された車軸用軸受装置によ
ると、内輪32の軌道面5を全幅に渡って凸曲させてク
ラウニングを施し、かつ、当該クラウニングをかしめ部
4側のクラウニング量δ2が他側のクラウニング量δ1よ
り小さい複合曲線にて形成したことにより、軸部2の車
両インナ側軸端部をかしめて一対の内輪31,32を軸
部2に固定した際に、軌道面5の角度の変化をクラウニ
ングにて吸収でき、中央部が凹状に屈曲するのを防ぐこ
とができると共に、クラウニング量の小さいかしめ部4
側の軌道面が盛り上がることで、全体として滑らかな軌
道面5となり、円すいころ35にエッジ応力が発生する
のを防止できる。このため、内輪32の軌道面5と円す
いころ35の転動面とが、全幅に渡って略均等に転接
し、転接部の面圧が部分的に過大にならず、内輪32や
円すいころ35に剥離が発生し寿命が低下するのを防止
できる。 【0027】なお、従動輪用ハブユニットからなる軸受
装置に限るものではなく、駆動輪用ハブユニットに本願
発明の構成を適用してもよい。しかも、ハブユニットに
限らず、各種車軸用軸受装置にも適用できる。 【0028】また、締付手段はかしめに限るものではな
く、ナット等にて締結して、内輪31,32を軸部2に
固定するものであってもよい。すなわち、内輪32の軌
道面のクラウニングを、ナットによる締付側のクラウニ
ング量が他側のクラウニング量より小さくなるように形
成したものであってもよい。 【0029】さらに、図4に示すように、車両アウタ側
の内輪31が、軸部2に一体形成された車軸用軸受装置
であってもよい。なお、図4において、図5と同一部分
は同一符号を付してその説明を省略する。 【0030】車両インナ側の内輪32の軌道面には、全
幅に渡ってクラウニングが施され、かつ、当該クラウニ
ングは、かしめ部4側のクラウニング量が他側のクラウ
ニング量より小さい複合曲線にて形成してある。そし
て、軸部2の車両インナ側軸端部をかしめて、内輪32
を軸部2に固定する。 【0031】このように構成された車軸用軸受装置にお
いても、かしめ荷重によって、内輪32の軌道面が弾性
変形するのを防止でき、円すいころ35にエッジ応力が
発生するのを防ぎ、軸受性能の低下を防止できる。 【0032】 【発明の効果】本発明の車軸用軸受装置によれば、締付
手段による締付けによって、円すいころの転動面と内輪
軌道面との転がり接触面にエッジ応力が発生するのを防
ぎ、軸受性能の低下を防止できるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における車軸用軸受装置
の部分断面図である。 【図2】本発明の一実施の形態における車軸用軸受装置
の内輪の拡大断面図である。 【図3】本発明の一実施の形態における車軸用軸受装置
の内輪のかしめ後の拡大断面図である。 【図4】本発明の変形例における車軸用軸受装置の断面
図である。 【図5】駆動輪用のハブユニットからなる車軸用軸受装
置の断面図である。 【図6】従来例における車軸用軸受装置の部分断面図で
ある。 【図7】従来例における車軸用軸受装置の内輪の拡大断
面図である。 【図8】従来例における車軸用軸受装置の内輪のかしめ
後の拡大断面図である。 【符号の説明】 2 軸部 3 軸受 4 かしめ部(締付手段) 5,6 軌道面 31,32 内輪 33 外輪 34,35 円すいころ
の部分断面図である。 【図2】本発明の一実施の形態における車軸用軸受装置
の内輪の拡大断面図である。 【図3】本発明の一実施の形態における車軸用軸受装置
の内輪のかしめ後の拡大断面図である。 【図4】本発明の変形例における車軸用軸受装置の断面
図である。 【図5】駆動輪用のハブユニットからなる車軸用軸受装
置の断面図である。 【図6】従来例における車軸用軸受装置の部分断面図で
ある。 【図7】従来例における車軸用軸受装置の内輪の拡大断
面図である。 【図8】従来例における車軸用軸受装置の内輪のかしめ
後の拡大断面図である。 【符号の説明】 2 軸部 3 軸受 4 かしめ部(締付手段) 5,6 軌道面 31,32 内輪 33 外輪 34,35 円すいころ
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(72)発明者 柏木 信一郎
大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋
精工株式会社内
Fターム(参考) 3J012 AB04 BB03 CB10 FB12 HB02
3J101 AA16 AA25 AA32 AA43 AA54
AA62 BA51 BA53 BA55 BA64
FA31 FA35 GA02 GA03
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 軸部の外周面に装着した内輪と、前記内
輪の外周に同心状に回転可能に配置した外輪と、前記内
輪と前記外輪の間に介装した円すいころとを備え、 前記内輪の軸方向外端面を締付手段にて締付け、前記円
すいころに予圧を付与して前記内輪を前記軸部に固定し
てなる車軸用軸受装置において、 前記内輪の軌道面を軸方向断面において全幅に渡って凸
曲させてなるクラウニングを施し、かつ、前記クラウニ
ングを前記締付手段による締付側のクラウニング量が他
側のクラウニング量より小さい複合曲線にて形成したこ
とを特徴とする車軸用軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001296147A JP2003097567A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 車軸用軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001296147A JP2003097567A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 車軸用軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003097567A true JP2003097567A (ja) | 2003-04-03 |
Family
ID=19117442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001296147A Pending JP2003097567A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 車軸用軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003097567A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007192342A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Jtekt Corp | 車輌用軸受装置 |
JP2008045597A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-02-28 | Ntn Corp | 円すいころ軸受およびパイロット部軸支持構造 |
US7677809B2 (en) * | 2004-04-14 | 2010-03-16 | Jtekt Corporation | Tapered roller bearing, a tapered roller bearing assembly and a pinion-shaft supporting assembly using the same |
DE102014220826A1 (de) * | 2014-10-15 | 2016-04-21 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Rollenhülse eines Wälzlagers mit einer Laufbahnprofilierung |
DE202016105899U1 (de) | 2015-10-23 | 2017-01-02 | Nsk Ltd. | Zweireihige Wälzlagereinheit für eine Radhalterung |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-09-27 JP JP2001296147A patent/JP2003097567A/ja active Pending
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Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080805 |
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A977 | Report on retrieval |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100329 |