JP2003094465A - セルロースアシレートフィルムの製造方法 - Google Patents

セルロースアシレートフィルムの製造方法

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JP2003094465A
JP2003094465A JP2001289547A JP2001289547A JP2003094465A JP 2003094465 A JP2003094465 A JP 2003094465A JP 2001289547 A JP2001289547 A JP 2001289547A JP 2001289547 A JP2001289547 A JP 2001289547A JP 2003094465 A JP2003094465 A JP 2003094465A
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cellulose
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JP2001289547A
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Ikuko Suda
郁子 須田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースアシレートが非塩素系有機溶剤に
安定な状態で溶解している溶液を得、かつそれによって
優れたセルロースアシレートフィルムを得るに際して、
その製造工程で支持体からセルロースアシレートフィル
ムを容易に剥ぎ取り、面状の良いセルロースアシレート
フィルムを実現する。 【解決手段】 セルロースアシレートドープ溶液を流延
製膜するセルロースアシレートフィルムの製造方法にお
いて、該ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩素系
有機溶媒で15〜30質量%に溶解含有し、ドープ溶液
中にセルロースアシレートの会合体を含有し、会合数5
以上の会合体の該溶液中の重量分率もしくは数存在率が
5〜100%であることを特徴とするセルロースアシレ
ートフィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料または液晶画像表示装置の偏光板保護フィルム等
に有用なセルロースアシレートフィルムの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料や液晶
画像表示装置の偏光板保護フィルム等に使用されるセル
ロースアシレートを製造する際に使用されるセルロース
アシレート溶液の有機溶媒は、メチレンクロライドのよ
うな塩素含有炭化水素が使用されている。メチレンクロ
ライド(沸点40℃)は、従来からセルロースアシレー
トの良溶媒として用いられ、製造工程の製膜及び乾燥工
程において沸点が低いことから乾燥させ易いという利点
により好ましく使用されている。逆にメチレンクロライ
ドは沸点が低く揮発し易いため、密閉設備でも取り扱い
工程で若干漏れ易く回収にも限界があり、完全に大気中
への散逸を防ぎきれないという問題があり、その環境安
全性の点で改善が望まれている。そこで、この解決のた
めにメチレンクロライドを用いて、さらに高濃度のセル
ロースアシレート溶液を作製し溶媒の使用量を減らす事
を検討したが、その流延時の金属支持体から剥離が不十
分でありその改良が望まれていた。さらに、メチレンク
ロライド以外のセルロースアシレートの溶媒の探索がな
されて来た。セルロースアシレート特にセルローストリ
エステルに対する溶解性を示す有機溶媒として知られて
いるものにはアセトン(沸点56℃)、酢酸メチル(沸
点56℃)、テトラヒドロフラン(沸点65℃)、1,
3−ジオキソラン(沸点75℃)、1,4−ジオキサン
(沸点101℃)などがある。しかしながら、これらの
有機溶媒は従来の溶解方法では実際に実用できるに十分
な溶解性は得られていない。
【0003】この解決として、J.M.G.Cowie
等はMakromol.chem.143巻、105頁
(1971)においてセルローストリアセテート(酢化
度60.1%から61.3%)をアセトン中で−80℃
から−70℃に冷却した後、加温することによって0.
5から5質量%の希薄溶液が得られることを報告してい
る。このような低温でセルロースアシレートを溶解する
方法を冷却溶解法という。また、上出健二等は繊維機械
学会誌、34巻、57−61頁(1981)の「三酢酸
セルロースのアセトン溶液からの乾式紡糸」の中で冷却
溶解法を用いての紡糸技術について述べている。
【0004】また、特開平9−95538号公報、特開
平9−95544号及び同9−95557号公報では、
上記技術を背景に、非塩素系有機溶媒を用いて冷却溶解
法によってセルロースアシレートを溶解することが開示
されている。その際に用いられる非塩素系有機溶剤とし
ては、エーテル類、ケトン類あるいはエステルから選ば
れる有機溶媒であり、特に冷却溶解法によりセルロース
アシレートを溶解してフィルムを作製している。これら
の具体的な有機溶媒としてはアセトン、2−メトキシエ
チルアセテート、シクロヘキサノン、エチルホルメー
ト、及びメチルアセテートなどが好ましいとしている。
【0005】一方、セルロースアシレートフイルムは、
一般にソルベントキャスト法またはメルトキャスト法に
より製造される。ソルベントキャスト法では、セルロー
スアシレートを溶媒中に溶解した溶液(ドープ)を支持
体上に流延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成するも
のである。メルトキャスト法では、セルロースアシレー
トを加熱により溶融したものを支持体上に流延し、冷却
してフイルムを形成する。ソルベントキャスト法の方
が、メルトキャスト法よりも平面性の高い良好なフイル
ムを製造することができる。このため、実用的にはソル
ベントキャスト法の方が普通に採用されている。最近の
ソルベントキャスト法では、ドープを支持体上へ流延し
てから、支持体上の成形フイルムを剥離するまでに要す
る時間を短縮して、製膜工程の生産性を向上させること
が課題になっている。特に、ソルベントキャスト法によ
ってセルロースアシレートフィルムを得るに際して、前
述の非塩素系有機溶媒を用いて冷却溶解したセルロース
アシレート溶液の場合に、その支持体からのセルロース
アシレートフィルムの剥離がし難くいことが問題になっ
ている。また更に、近年のセルロースアシレートフィル
ムの需要増大に対して生産性を高めることが求められて
おり、そのために高速度流延が切望されている。この観
点でも、非塩素系有機溶媒による溶液で生産されるセル
ロースアシレートフィルムには、高速流延性の劣るもの
であった。
【0006】これは、セルロースアシレートを金属支持
体であるバンド或いはドラム上に流延し、乾燥或いは冷
却して強度の強いゲル状フィルムとし、有機溶媒を含ん
だ状態で支持体から剥離され、しかる後に十分乾燥され
る工程の際に、支持体からセルロースアシレート膜の剥
離が困難であることが原因である。メチレンクロライド
の塩素系有機溶媒でも見られ前述したようにその改良が
望まれていたが、非塩素系有機溶媒では更に剥離が困難
であり、その改良が望まれていた。一方、セルロースア
シレ−トを非塩素系有機溶媒に溶解する方法として高温
高圧にすることも可能であり、有用な手段である。しか
し、この方法で作製されたセルロースアシレ−ト溶液も
その製造中の流延金属支持体からの剥離は不十分であ
り、その改良が望まれていた。この解決のために、特開
平10−316701では、酸解離指数pKa1.93
〜4.50[好ましくは2.0〜4.4、さらに好まし
くは2.2〜4.3(例えば、2.5〜4.0)、特に
2.6〜4.3(例えば、2.6〜4.0)程度]の酸
またはその塩が剥離剤として好ましいことが記載されて
いる。しかしこの欠点として、セルロースアシレ−ト溶
液でセルロースアシレ−トが含有しているアルカリ土類
金属と微小な塩を作製し、長時間の流延工程において系
に付着する問題を引き起こすものでありその改良が期待
されていた。これらの剥離剤によるとある溶液では剥ぎ
取りがかなり改良されることが見られているが、不十分
であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、セルロー
スアシレートを非塩素系有機溶媒で溶液を調製する場
合、流延した後乾燥のために支持体から剥離が困難な点
を解決し、剥ぎ取りに優れるだけでなく良好な面状のセ
ルロースアシレ−トフィルムを作製することである。
【0008】本発明の目的は、非塩素系有機溶剤を用い
て常温溶解、冷却溶解法または高温高圧溶解法で作製し
たセルロースアシレート溶液を流延し、面状の優れたセ
ルロースセルロースフィルムを提供することにある。さ
らに、本発明の目的は流延した後乾燥のために支持体か
ら容易にフィルムを剥離させ、優れた生産性を付与する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの目的は、以下の
手段によって達成された。 (1)セルロースアシレートドープ溶液を流延製膜する
セルロースアシレートフィルムの製造方法において、該
ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩素系有機溶媒
で15〜30質量%に溶解含有し、ドープ溶液中にセル
ロースアシレートの会合体を含有し、会合数5以上の会
合体の該溶液中の重量分率が5〜100%であることを
特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法。
【0010】(2)会合数5以上の会合体の重量分率が
50〜100%であることを特徴とする上記(1)に記
載の製造方法。
【0011】(3)セルロースアシレートドープ溶液を
流延製膜するセルロースアシレートフィルムの製造方法
において、該ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩
素系有機溶媒で15〜30質量%に溶解含有し、ドープ
溶液中にセルロースアシレートの会合体を含有し、会合
数5以上のものの会合体数存在率が5〜100%である
ことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造
方法。
【0012】(4)会合数5以上のものの会合体数存在
率が10〜100%であることを特徴とする上記(3)
に記載の製造方法。
【0013】(5)セルロースアシレートが、セルロー
スの水酸基への置換度が下記式(I)〜(III)の全て
を満足するセルロースアシレートである単一あるいは混
合体からなるセルロースアシレートであることを特徴と
する上記(1)〜(4)いずれか1項に記載の製造方
法。 (I) 2.6≦SA+SB≦3.0 (II) 2.0≦SA≦3.0 (III 0≦SB≦0.8 ここで、式中SA及びSBはセルロースの水酸基に置換
されているアシル基の置換基を表し、SAはアセチル基
の置換度、またSBは炭素原子数3〜22のアシル基の
置換度である。
【0014】(6)非塩素系有機溶媒が炭素原子数が3
〜12のエーテル類、炭素原子数が3〜12のケトン類
および炭素原子数が3〜12のエステル類から選ばれた
少なくとも一種の溶媒であることを特徴とする上記
(1)〜(5)いずれか1項に記載の製造方法。
【0015】(7)セルロースアシレート溶液の作製に
当たって、下記(i)〜(iii)の少なくとも一種の調製
方法から得られたセルロースアシレート溶液で作製され
ることを特徴とする上記(1)〜(6)いずれか1項に
記載の製造方法。 (i)−10〜55℃で膨潤する工程、その混合物を0
〜57℃に加温して有機溶媒中にセルロースアセテート
を溶解する工程からなるセルロースアセテート溶液の調
製方法。 (ii)−10〜55℃で膨潤する工程、−100〜−1
0℃に冷却する工程、および冷却した混合物を0〜57
℃に加温して有機溶媒中にセルロースアセテートを溶解
する工程からなるセルロースアセテート溶液の調製方
法。 (iii)−10〜55℃で膨潤する工程、0.2〜30
Mpaで60〜240℃に高圧高温で加熱する工程、お
よび加熱した混合物を0〜57℃に冷却して有機溶媒中
にセルロースアセテートを溶解する工程からなる調製方
法。
【0016】(8)セルロースアシレートと非塩素系有
機溶媒を混合してセルロースアシレート溶液を調製する
工程、得られたセルロースアシレート溶液をろ過する工
程、セルロースアシレート溶液を支持体上に流延する工
程、剥ぎ取る工程、溶媒を蒸発させてフィルムを形成す
る乾燥工程、さらに作製されたセルロースアシレートフ
ィルムを巻き取る工程からなることを特徴とする上記
(1)〜(7)いずれか1項に記載の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明で用いられるセルロ
ースアシレートについて詳細に記載する。本発明のセル
ロースアシレートは本発明の効果を発現する限りにおい
て特に限定されない。しかし、その中でも好ましいセル
ロースアシレートは以下の素材を挙げることができる。
すなわち、セルロースアシレートが、セルロースの水酸
基への置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足す
るセルロースアシレートである。 (I) 2.6≦SA+SB≦3.0 (II) 2.0≦SA≦3.0 (III) 0≦SB≦0.8 ここで、式中SA及びSBはセルロースの水酸基に置換
されているアシル基の置換基を表し、SAはアセチル基
の置換度、またSBは炭素原子数3〜22のアシル基の
置換度である。セルロースを構成するβ−1,4結合し
ているグルコース単位は、2位、3位および6位に遊離
の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これ
らの水酸基の一部または全部をアシル基によりエステル
化した重合体(ポリマー)である。アシル置換度は、2
位、3位および6位のそれぞれについて、セルロースが
エステル化している割合(100%のエステル化は置換
度1)を意味する。本発明では、水酸基のSAとSBの
置換度の総和は、より好ましくは2.7〜2.96であ
り、特に好ましくは2.80〜2.95である。また、
SBの置換度は0〜0.8であり、特には0〜0.6で
ある。さらにSBはその28%以上が6位水酸基の置換
基であるが、より好ましくは30%以上が6位水酸基の
置換基であり、31%がさらに好ましく、特には32%
以上が6位水酸基の置換基であることも好ましい。また
更に、セルロースアシレートの6位のSAとSBの置換
度の総和が0.8以上であり、さらには0.85であり
特には0.90であるセルロースアシレートフィルムも
あげることができる。これらのセルロースアシレートフ
ィルムにより溶解性の好ましい溶液が作製でき、特に非
塩素系有機溶媒において、良好な溶液の作製が可能とな
る。
【0018】本発明のセルロースアシレートの炭素数3
〜22のアシル基(SB)としては、脂肪族基でもアリ
ル基でもよく特に限定されない。それらは、例えばセル
ロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカル
ボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳
香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれ
さらに置換された基を有していてもよい。これらの好ま
しいSBとしては、プロピオニル、ブタノイル、ケプタ
ノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ド
デカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ヘキ
サデカノイル、オクタデカノイル、iso‐ブタノイル、
t‐ブタノイル、シクロヘキサンカルボニル、オレオイ
ル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、シンナモイル基
などを挙げることが出来る。これらの中でも、プロピオ
ニル、ブタノイル、ドデカノイル、オクタデカノイル、
t‐ブタノイル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカ
ルボニル、シンナモイルなどである。
【0019】セルロースアシレートの合成方法の基本的
な原理は、右田他、木材化学180〜190頁(共立出
版、1968年)に記載されている。代表的な合成方法
は、カルボン酸無水物−酢酸−硫酸触媒による液相酢化
法である。具体的には、綿花リンタや木材パルプ等のセ
ルロース原料を適当量の酢酸で前処理した後、予め冷却
したカルボン酸化混液に投入してエステル化し、完全セ
ルロースアシレート(2位、3位および6位のアシル置
換度の合計が、ほぼ3.00)を合成する。上記カルボ
ン酸化混液は、一般に溶媒としての酢酸、エステル化剤
としての無水カルボン酸および触媒としての硫酸を含
む。無水カルボン酸は、これと反応するセルロースおよ
び系内に存在する水分の合計よりも、化学量論的に過剰
量で使用することが普通である。アシル化反応終了後
に、系内に残存している過剰の無水カルボン酸の加水分
解およびエステル化触媒の一部の中和のために、中和剤
(例えば、カルシウム、マグネシウム、鉄、アルミニウ
ムまたは亜鉛の炭酸塩、酢酸塩または酸化物)の水溶液
を添加する。次に、得られた完全セルロースアシレート
を少量の酢化反応触媒(一般には、残存する硫酸)の存
在下で、50〜90℃に保つことによりケン化熟成し、
所望のアシル置換度および重合度を有するセルロースア
シレートまで変化させる。所望のセルロースアシレート
が得られた時点で、系内に残存している触媒を前記のよ
うな中和剤を用いて完全に中和するか、あるいは中和す
ることなく水または希硫酸中にセルロースアシレート溶
液を投入(あるいは、セルロースアシレート溶液中に、
水または希硫酸を投入)してセルロースアシレートを分
離し、洗浄および安定化処理によりセルロースアシレー
トを得る。
【0020】本発明のセルロースアシレートフィルム
は、フイルムを構成するポリマー成分が実質的に上記の
定義を有するセルロースアシレートからなることが好ま
しい。『実質的に』とは、ポリマー成分の55質量%以
上(好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80
質量%以上)を意味する。フイルム製造の原料として
は、セルロースアシレート粒子を使用することが好まし
い。使用する粒子の90質量%以上は、0.5〜5mm
の粒子径を有することが好ましい。また、使用する粒子
の50質量%以上が1〜4mmの粒子径を有することが
好ましい。セルロースアシレート粒子は、なるべく球形
に近い形状を有することが好ましい。
【0021】本発明で好ましく用いられるセルロースア
シレートの重合度は、粘度平均重合度200〜700、
好ましくは250〜550、更に好ましくは250〜4
00であり、特に好ましくは粘度平均重合度250〜3
50である。平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田
和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105
〜120頁、1962年)により測定できる。更に特開
平9−95538に詳細に記載されている。
【0022】低分子成分が除去されると、平均分子量
(重合度)が高くなるが、粘度は通常のセルロースアシ
レートよりも低くなるため有用である。低分子成分の少
ないセルロースアシレートは、通常の方法で合成したセ
ルロースアシレートから低分子成分を除去することによ
り得ることができる。低分子成分の除去は、セルロース
アシレートを適当な有機溶媒で洗浄することにより実施
できる。なお、低分子成分の少ないセルロースシレテー
トを製造する場合、酢化反応における硫酸触媒量を、セ
ルロース100重量に対して0.5〜25質量部に調整
することが好ましい。硫酸触媒の量を上記範囲にする
と、分子量部分布の点でも好ましい(分子量分布の均一
な)セルロースアシレートを合成することができる。本
発明のセルロースアシレートの製造時に使用される際に
は、その含水率は2質量%以下であることが好ましく、
さらに好ましくは1質量%以下であり、特には0.7質
量%以下の含水率を有するセルロースアシレートであ
る。一般に、セルロースアシレートは、水を含有してお
り2.5〜5質量%が知られている。本発明でこのセル
ロースアシレートの含水率にするためには、乾燥するこ
とが必要であり、その方法は目的とする含水率になれば
特に限定されない。本発明のこれらのセルロースアシレ
ートは、その原料綿や合成方法は発明協会公開技報(公
技番号 2001−1745、2001年3月15日発
行、発明協会)にて7頁〜12頁に詳細に記載されてい
る。
【0023】本発明のセルロースアシレート溶液には、
各調製工程において用途に応じた種々の添加剤(例え
ば、可塑剤、紫外線防止剤、劣化防止剤、光学異方性コ
ントロール剤、微粒子、剥離剤など)を加えることがで
きる。またその添加する時期はドープ作製工程において
何れでも添加しても良いが、ドープ調製工程の最後の調
製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行っても
よい。これらの詳細は、発明協会公開技報(公技番号
2001−1745、2001年3月15日発行、発明
協会)にて16頁〜22頁に詳細に記載されている素材
が好ましく用いられる。
【0024】次に、本発明のセルロースアシレートの溶
液を作製するに際して用いられる非塩素系有機溶媒につ
いて記載する。本発明においては、セルロースアシレー
トが溶解し流延,製膜できる範囲において、その目的が
達成できる限りは非塩素系有機溶媒は特に限定されな
い。本発明の非塩素系有機溶媒は、炭素原子数が3〜1
2のエステル、ケトン、エーテルから選ばれる溶媒が好
ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構
造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテ
ルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−CO
O−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、主溶媒と
して用いることができ、たとえばアルコール性水酸基の
ような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官
能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれか
の官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。炭
素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホル
メート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メ
チルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセ
テートが挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類
の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロ
ヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが挙げられ
る。炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジイ
ソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエ
タン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テ
トラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールが挙
げられる。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例に
は、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタ
ノールおよび2−ブトキシエタノールが挙げられる。
【0025】以上のセルロースアシレートに用いられる
有機溶媒については、前述のいろいろな観点から選定さ
れるが、好ましくは以下のとおりである。すなわち、本
発明のセルロースアシレートの好ましい溶媒は、互いに
異なる3種類以上の混合溶媒であって、第1の溶媒が酢
酸メチル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセ
トン、ジオキソラン、ジオキサンから選ばれる少なくと
も一種あるいは或いはそれらの混合液であり、第2の溶
媒が炭素原子数が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エ
ステルから選ばれ、第3の溶媒として炭素数が1〜10
のアルコールまたは炭化水素から選ばれ、より好ましく
は炭素数1〜8のアルコールである。なお第1の溶媒
が、2種以上の溶媒の混合液である場合は、第2の溶媒
がなくてもよい。第1の溶媒は、さらに好ましくは酢酸
メチル、アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エチルあるいはこ
れらの混合物であり、第2の溶媒は、メチルエチルケト
ン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセチル酢
酸メチルが好ましく、これらの混合液であってもよい。
【0026】第3の溶媒であるアルコールの好ましく
は、直鎖であっても分岐を有していても環状であっても
よく、その中でも飽和脂肪族炭化水素であることが好ま
しい。アルコールの水酸基は、第一級〜第三級のいずれ
であってもよい。アルコールの例には、メタノール、エ
タノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−
ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペ
ンタノール、2−メチル−2−ブタノールおよびシクロ
ヘキサノールが含まれる。なおアルコールとしては、フ
ッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−フルオロ
エタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールな
ども挙げられる。さらに炭化水素は、直鎖であっても分
岐を有していても環状であってもよい。芳香族炭化水素
と脂肪族炭化水素のいずれも用いることができる。脂肪
族炭化水素は、飽和であっても不飽和であってもよい。
炭化水素の例には、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼ
ン、トルエンおよびキシレンが含まれる。これらの第3
の溶媒であるアルコールおよび炭化水素は単独でもよい
し2種類以上の混合物でもよく特に限定されない。第3
の溶媒としては、好ましい具体的化合物は、アルコール
としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、
およびシクロヘキサノール、シクロヘキサン、ヘキサン
を挙げることができ、特にはメタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール
である。
【0027】以上の3種類の混合溶媒は、第1の溶媒が
20〜95質量%、第2の溶媒が2〜60質量%さらに
第3の溶媒が2〜30質量%の比率で含まれることが好
ましく、さらに第1の溶媒が30〜90質量%であり、
第2の溶媒が3〜50質量%、さらに第3のアルコール
が3〜25質量%含まれることが好ましい。また特に第
1の溶媒が30〜90質量%であり、第2の溶媒が3〜
30質量%、第3の溶媒がアルコールであり3〜15質
量%含まれることが好ましい。なお、第1の溶媒が混合
液で第2の溶媒を用いない場合は、第1の溶媒が20〜
90質量%、第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含ま
れることが好ましく、さらに第1の溶媒が30〜86質
量%であり、さらに第3の溶媒が7〜25質量%含まれ
ることが好ましい。以上の本発明で用いられる非塩素系
有機溶媒は、さらに詳細には発明協会公開技報(公技番
号 2001−1745、2001年3月15日発行、
発明協会)にて12頁〜16頁に詳細に記載されており
いる。本発明の好ましい有機溶媒の組合せは以下挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではない。
【0028】・酢酸メチル/アセトン/メタノール/エ
タノール/ブタノール(75/10/5/5/5、質量
部)、 ・酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プ
ロパノール(75/10/5/5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/アセトン/メタノール/ブタノール/シ
クロヘキサン(75/10/5/5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/メチルエチルケトン/メタノール/ブタ
ノール(80/10/5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/アセトン/メチルエチルケトン/エタノ
ール/イソプロパノール(75/10/10/5/7、
質量部)、 ・酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/イソプ
ロパノール(80/10/5/8、質量部)、 ・酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/イソブ
タノール(80/10/5/7、質量部)、 ・酢酸メチル/シクロペンタノン/アセトン/メタノー
ル/ブタノール(60/15/15/5/6、質量
部)、 ・酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサ
ン(70/20/5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノ
ール/エタノール (50/20/20/5/5、質量
部)、 ・酢酸メチル/1、3ジオキソラン/メタノール/エタ
ノール (70/20/5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エ
タノール (60/20/10/5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノー
ル/イソブタノール/シクロヘキサン (65/10/
10/5/5/5、質量部)、
【0029】・ギ酸メチル/メチルエチルケトン/アセ
トン/メタノール/エタノール (50/20/20/
5/5、質量部)、 ・ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブ
タノール/ヘキサン (65/10/10/5/5/
5、質量部)、 ・アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノー
ル (65/20/10/5、質量部)、 ・アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノー
ル (65/20/10/5、質量部)、 ・アセトン/1,3ジオキソラン/エタノール/ブタノ
ール (65/20/10/5、質量部)、 ・1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/メチルエチ
ルケトン/メタノール/ブタノール (55/20/1
0/5/5/5、質量部) ・アセトン/メチレンクロライド/メタノール(85/
5/5、質量部)、 ・酢酸メチル/メチレンクロライド/メタノール/エタ
ノール(70/10/15/5、質量部)、 ・1、3−ジオキソラン/メチレンクロライド/メタノ
ール/ブタノール(70/15/10/5、質量部)、 ・1、4−ジオキサン/メチレンクロライド/アセトン
/メタノール/ブタノール(70/5/15/5/5、
質量部)、 ・シクロヘキサノン/メチレンクロライド/アセトン/
メタノール/エタノール/イソプロパノール(60/1
0/15/5/5/5、質量部)、 などをあげることができる。本発明に用いるドープに
は、上記本発明の有機溶媒以外に、メチレンクロライド
を本発明の全有機溶媒量の10質量%以下含有させても
よい。
【0030】本発明のセルロースアシレートは、有機溶
媒に15〜30質量%溶解している溶液であることを特
徴とするが、より好ましくは17〜27質量%であり、
特には18〜25質量%溶解しているセルロースアシレ
ート溶液であることが好ましい。これらの濃度にセルロ
ースアシレートを実施する方法は、溶解する段階で所定
の濃度になるように実施してもよく、また予め低濃度溶
液として作製した後に後述する濃縮工程で所定の高濃度
に調整してもよい。さらに、予め高濃度のセルロースア
シレート溶液として後に、種々の添加物を添加すること
で所定の低濃度のセルロースアシレート溶液としてもよ
く、いずれの方法で本発明のセルロースアシレート溶液
濃度になるように実施されれば特に問題ない。
【0031】本発明ではセルロースアシレート溶液中の
会合数が5以上のセルロースアシレート会合体の重量分
率が、5〜100%であることを特徴とする。より好ま
しくは、重量分率が25〜100%、特に好ましくは重
量分率が50〜100%である。
【0032】本発明ではセルロースアシレート溶液中の
会合数が5以上のセルロースアシレート会合体数存在率
が5〜100%であることを特徴とする。より好ましく
は、会合体数存在率が10〜100%である。
【0033】本発明における会合数は、動的光散乱法で
求められる粒径のピーク平均値と、静的光散乱から求め
られる会合体分子量と単分子の分子量から求める。ま
た、会合体数存在率とは会合体の数の割合であり、会合
体の数は会合体の重量分率と会合数から求める。本発明
での粒径のピーク平均値と会合体の重量分率は下記方法
に従って動的光散乱測定した。また、15〜30質量%
の溶液での会合体の重量分率、及び会合体数存在率は、
溶液を希釈しても変わらないことがわかっており、測定
の容易性から希釈溶液(例えば0.1〜15質量%)で測定
を行うことができる。以下、希釈溶液での測定について
詳述する。なお、測定の溶液温度も特に規定しないが、
溶液温度−10〜50℃が好ましい。まず、セルロース
アシレートをドープに使用する溶剤に溶解し、0.5質
量%の溶液を調製した。秤量は吸湿を防ぐためセルロー
スアシレートは120℃で2時間乾燥したものを用い、
25℃、10%RHで行った。溶解方法は、ドープ溶解
時に採用した方法(常温溶解法、冷却溶解法、高温溶解
法)に従って実施した。続いてこれらの溶液、および溶
剤を0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルターで
濾過し、光散乱測定装置(大塚電子(株)製DLS−7
000)を用い、5、25、40℃に於いて測定角度9
0°で動的光散乱測定した。得られたデータをマルカッ
ト法にて解析した。溶媒粘度はウベローデ型粘度計で、
溶媒屈折率はアッベ屈折計を用い、光散乱測定に用いた
溶剤、溶液を用いて測定した。なお、結果に溶液温度に
よる依存は見られなかった。そして、本発明での会合体
分子量、及び単分子量は下記方法に従って静的光散乱測
定した。試料は動的光散乱と同様に作製し、同装置で測
定した。変更点は溶液濃度(0.1質量%、0.2質量
%、0.3質量%、0.4質量%)と、測定角度(30
°から140°まで10度間隔で測定)である。得られ
たデータはBerryプロット法にて解析した。解析に必要
な屈折率はアッベ屈折系で求めた溶剤の値により、屈折
率の濃度勾配(dn/dc)は示差屈折計(大塚電子
(株)製DRM−1021)で、光散乱測定と同じ溶
剤、溶液を用いて測定した。なお、結果に溶液温度によ
る依存は見られなかった。
【0034】次に本発明のセルロースアシレート溶液
(ドープ)の調製については、その溶解方法は特に限定
されず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温
溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。
これらに関しては、例えば特開平5−163301、特
開昭61−106628、特開昭58−127737、
特開平9−95544、特開平10−95854、特開
平10−45950、特開2000−53784、特開
平11−322946、さらに特開平11−32294
7、特開平2−276830、特開2000−2732
39、特開平11−71463、特開平04−2595
11、特開2000−273184、特開平11−32
3017、特開平11−302388などにセルロース
アシレート溶液の調製法、が記載されている。以上記載
したこれらのセルロースアシレートの非塩素系有機溶媒
への溶解方法は、本発明においても適宜本発明の範囲で
あればこれらの技術を適用できるものである。これらの
詳細については、発明協会公開技報(公技番号 200
1−1745、2001年3月15日発行、発明協会)
にて22頁〜25頁に詳細に記載されている方法で実施
される。さらに本発明のセルロースアシレートのドープ
溶液は、溶液濃縮,ろ過が通常実施され、同様に発明協
会公開技報(公技番号 2001−1745、2001
年3月15日発行、発明協会)にて25頁に詳細に記載
されている。
【0035】セルロースアシレートと非塩素系有機溶媒
を混合する際には、セルロースアシレートの90質量%
以上が0.1〜5mmの粒子を使用することが好まし
く、本発明のセルロースアシレート溶液の作製に当たっ
ては、下記(i)〜(iii)の少なくとも一種の調製方法
から得られたセルロースアシレート溶液で作製されるこ
とが好ましい。 (i)−10〜55℃で膨潤する工程、その混合物を0
〜57℃に加温して有機溶媒中にセルロースアセテート
を溶解する工程からなるセルロースアセテート溶液の調
製方法。 (ii)−10〜55℃で膨潤する工程、−100〜−1
0℃に冷却する工程、および冷却した混合物を0〜57
℃に加温して有機溶媒中にセルロースアセテートを溶解
する工程からなるセルロースアセテート溶液の調製方
法。 (iii)−10〜55℃で膨潤する工程、0.2〜30
Mpaで60〜240℃に高圧高温で加熱する工程、お
よび加熱した混合物を0〜57℃に冷却して有機溶媒中
にセルロースアセテートを溶解する工程からなる調製方
法。
【0036】次に、本発明のセルロースアシレート溶液
を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発明の
製造法としては、基本的には、セルロースアシレートと
非塩素系有機溶媒を混合してセルロースアシレート溶液
を調製する工程、得られたセルロースアシレート溶液を
ろ過する工程、セルロースアシレート溶液を支持体上に
流延する工程、剥ぎ取る工程、溶媒を蒸発させてフィル
ムを形成する乾燥工程、さらに作製されたセルロースア
シレートフィルムを巻き取る工程からなる。本発明のセ
ルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備
は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供す
る溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置が用いられ
る。溶解機(釜)から調製されたドープ(セルロースア
シレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれ
ている泡を脱泡して最終調製をする。ドープは流延前に
おいて異物等除去するため濾過される。ドープをドープ
排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液で
きる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、
ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレス
に走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延さ
れ、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドー
プ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得
られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保持しながら
テンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群
で搬送し乾燥を終了して巻き取り機で所定の長さに巻き
取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせは
その目的により変わる。ハロゲン化銀写真感光材料や電
子ディスプレイ用機能性保護膜に用いる溶液流延製膜方
法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電
防止層、ハレーション防止層、保護層等のフィルムへの
表面加工のために、塗布装置が付加されることが多い。
これらの各製造工程については、発明協会公開技報(公
技番号 2001−1745、2001年3月15日発
行、発明協会)にて25頁〜30頁に詳細に記載され、
流延(共流延を含む),金属支持体,乾燥,剥離,延伸
などに分類される。
【0037】本発明においてその各層の内容と流延につ
いては、特に以下の構成が好ましい。すなわち、セルロ
ースアシレート溶液が任意の温度において、少なくとも
一種の液体又は固体の可塑剤をセルロースアシレートに
対して0.1〜20質量%含有しているセルロースアシ
レート溶液であること、及び/又は少なくとも一種の液
体又は固体の紫外線吸収剤をセルロースアシレートに対
して0.001〜5質量%含有しているセルロースアシ
レート溶液であること、及び/又は少なくとも一種の固
体でその平均粒径が5〜3000nmである微粒子粉体
をセルロースアシレートに対して0.001〜5質量%
含有しているセルロースアシレート溶液であること、及
び/又は少なくとも一種のフッ素系界面活性剤をセルロ
ースアシレートに対して0.001〜2質量%含有して
いるセルロースアシレート溶液であること、及び/又は
少なくとも一種の離型剤をセルロースアシレートに対し
て0.0001〜2質量%含有しているセルロースアシ
レート溶液であること、及び/又は少なくとも一種の劣
化防止剤をセルロースアシレートに対して0.0001
〜2質量%含有しているセルロースアシレート溶液であ
ること、及び/又は少なくとも一種の光学異方性コント
ロール剤をセルロースアシレートに対して0.1〜15
質量%含有していること、及び/又は少なくとも一種の
赤外吸収剤をセルロースアシレートに対して0.1〜5
質量%含有しているセルロースアシレート溶液であるこ
とが好ましい。
【0038】また更に、流延工程で2種類以上のセルロ
ースアシレート溶液を同時及び又は逐次共流延する製造
工程からなり作製されるセルロースアシレート溶液及び
セルロースアシレートフィルムにおいて、各層の塩素系
溶媒の組成が同一であるか異なる組成のどちらか一方で
あること、各層の添加剤が一種類であるかあるいは2種
類以上の混合物のどちらか一方であること、各層への添
加剤の添加位置が同一層であるか異なる層のどちらか一
方であること、添加剤の溶液中の濃度が各層とも同一濃
度であるかあるいは異なる濃度のどちらか一方であるこ
と、各層の会合体分子量が同一であるかあるいは異なる
会合体分子量のどちらか一方であること、各層の溶液の
温度が同一であるか異なる温度のどちらか一方であるこ
と、また各層の塗布量が同一か異なる塗布量のどちらか
一方であること、各層の粘度が同一であるか異なる粘度
のどちらか一方であること、各層の乾燥後の膜厚が同一
であるか異なる厚さのどちらか一方であること、さらに
各層に存在する素材が同一状態あるいは分布であるか異
なる状態あるいは分布であること、各層の物性が同一で
あるかあるいは異なる物性のどちらか一方であること、
各層の物性が均一であるか異なる物性の分布のどちらか
一方であることも好ましい。ここで、物性とは発明協会
公開技報(公技番号 2001−1745、2001年
3月15日発行、発明協会)の6頁〜7頁に詳細に記載
されている物性を含むものであり、例えばヘイズ、透過
率、分光特性、レターゼーションRe、同Rth、分子
配向軸、軸ズレ、引裂強度、耐折強度、引張強度、巻き
内外Rt差、キシミ、動摩擦、アルカリ加水分解、カー
ル値、含水率、残留溶剤量、熱収縮率、高湿寸度評価、
透湿度、ベースの平面性、寸法安定性、熱収縮開始温
度、弾性率、及び輝点異物の測定などであり、さらには
ベースの評価に用いられるインピーダンス、面状も含ま
れるものである。また、発明協会公開技報(公技番号
2001−1745、2001年3月15日発行、発明
協会)にて11頁に詳細に記載されているセルロースア
シレートのイエローインデックス、透明度、熱物性(T
g、結晶化熱)なども挙げることが出来る。
【0039】また、本発明では、流延速度が5〜200
m/分であること、及び/又は流延後のセルロースアシ
レートフィルム溶液を金属支持体から剥離しその直後に
金属支持体側に密着していたフィルムの面を最初のロ−
ルに接触させ続いて金属支持体上で空気側にあったウェ
ブの面を第2番目のロ−ルに接触させた後乾燥するこ
と、及び/又は最初に接触するロ−ルがロ−ルの径が中
央になるほど小さくなるものであるかあるいは第2番目
のロ−ルがロ−ルの径が中央になるほど直径が大きくな
るロ−ルであること、及び/又は乾燥された巻き姿がロ
ール状でありその長さが50m〜10000mであるこ
と、及び/又は乾燥された巻き姿がロール状でありその
長さが50m〜10000mであること、及び/又はそ
の幅方向の長さが30cm〜500cmであること、及
び/又はその両端が1μm〜1mmの高さでナーリング
されていることが好ましい。
【0040】本発明のセルロースアシレートフィルム
は、場合により表面処理を行うことによって、セルロー
スアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およ
びバック層)との接着の向上を達成することができる。
例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、
火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができ
る。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜20To
rrの低圧ガス下でおこる低温プラズマでもよく、更に
また大気圧下でのプラズマ処理も好ましい。プラズマ励
起性気体とは上記のような条件においてプラズマ励起さ
れる気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプ
トン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメ
タンの様なフロン類及びそれらの混合物などがあげられ
る。これらについては、詳細が発明協会公開技報(公技
番号 2001−1745、2001年3月15日発
行、発明協会)にて30頁〜32頁に詳細に記載されて
いる。なお、近年注目されている大気圧でのプラズマ処
理は、例えば10〜1000Kev下で20〜500K
gyの照射エネルギーが用いられ、より好ましくは30
〜500Kev下で20〜300Kgyの照射エネルギ
ーが用いられる。これらの中でも特に好ましくは、アル
カリ鹸化処理でありセルロースアシレートフィルムの表
面処理としては極めて有効である。
【0041】アルカリ鹸化処理は、鹸化液を塗布するこ
とで行う。塗布方法としては、ディップコーティング
法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコー
ティング法、バーコーティング法およびE型塗布法を挙
げることができる。アルカリ鹸化処理塗布液の溶媒は、
鹸化液の透明支持体に対して塗布するために濡れ性が良
く、また鹸化液溶媒によって透明支持体表面に凹凸を形
成させずに、面状を良好なまま保つ溶媒を選択すること
が好ましい。具体的には、アルコール系溶媒が好まし
く、イソプロピルアルコールが特に好ましい。また、界
面活性剤の水溶液を溶媒として使用することもできる。
アルカリ鹸化塗布液のアルカリは、上記溶媒に溶解する
アルカリが好ましく、KOH、NaOHがさらに好まし
い。鹸化塗布液のpHは10以上が好ましく、12以上
がさらに好ましい。アルカリ鹸化時の反応条件は、室温
で1秒以上5分以下が好ましく、2秒以上1分以下がさ
らに好ましく、3秒以上30秒以下が特に好ましい。ア
ルカリ鹸化反応後、鹸化液塗布面を水洗することが好ま
しい。また、塗布式鹸化処理と後述の配向膜解塗設を、
連続して行うことができ、工程数を減少できる。
【0042】フィルムと乳剤層との接着を達成するため
に、表面活性化処理をしたのち、直接セルロースアシレ
ートフィルム上に機能層を塗布して接着力を得る方法
と、一旦何がしかの表面処理をした後、あるいは表面処
理なしで、下塗層(接着層)を設けこの上に機能層を塗
布する方法とがある。これらの下塗層についての詳細
は、発明協会公開技報(公技番号 2001−174
5、2001年3月15日発行、発明協会)にて32頁
に記載されている。また本発明のセルロースアシレート
フィルムの機能性層についても各種の機能層が発明協会
公開技報(公技番号 2001−1745、2001年
3月15日発行、発明協会)にて32頁〜45頁に詳細
に記載されている。作製されたセルロースアシレートフ
ィルムは、光学用保護層として用いられるセルロースア
シレートフィルムの場合にはその膜厚が10〜500μ
mであることが好ましく、ハロゲン化銀写真感光材料用
保支持体の場合にはその膜厚が30〜250μmである
ことが好ましい。
【0043】本発明で作製されたセルロースアシレート
の用途についてまず簡単に述べる。本発明の光学フィル
ムは特に偏光板保護フィルム用として有用である。偏光
板保護フィルムとして用いる場合、偏光板の作製方法は
特に限定されず、一般的な方法で作製することができ
る。得られたセルロースアシレートフィルムをアルカリ
処理し、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に
浸漬延伸して作製した偏光子の両面に完全ケン化ポリビ
ニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法があ
る。アルカリ処理の代わりに特開平6−94915号、
特開平6−118232号に記載されているような易接
着加工を施してもよい。保護フィルム処理面と偏光子を
貼り合わせるのに使用される接着剤としては、例えば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリ
ビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等の
ビニル系ラテックス等が挙げられる。偏光板は偏光子及
びその両面を保護する保護フィルムで構成されており、
更に該偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対
面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテ
クトフィルム及びセパレートフィルムは偏光板出荷時、
製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられ
る。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を
保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面
の反対面側に用いられる。又、セパレートフィルムは液
晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏
光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。液晶表示装
置には通常2枚の偏光板の間に液晶を含む基板が配置さ
れているが、本発明の光学フィルムを適用した偏光板保
護フィルムはどの部位に配置しても優れた表示性が得ら
れる。特に液晶表示装置の表示側最表面の偏光板保護フ
ィルムには透明ハードコート層、防眩層、反射防止層等
が設けられるため、該偏光板保護フィルムをこの部分に
用いることが得に好ましい。
【0044】本発明のセルロースアシレートフィルム
は、様々な用途で用いることができ、液晶表示装置の光
学補償シートとして用いると特に効果がある。本発明の
セルロースアシレートフィルムは、様々な表示モードの
液晶セルに用いることができる。TN(Twisted
Nematic)、IPS(In−Plane Sw
itching)、FLC(Ferroelectri
c Liquid Crystal)、AFLC(An
ti−ferroelectric Liquid C
rystal)、OCB(Optically Com
pensatory Bend)、STN(Suppe
r Twisted Nematic)、VA(Ver
tically Aligned)およびHAN(Hy
bridAligned Nematic)のような様
々な表示モードが提案されている。また、上記表示モー
ドを配向分割した表示モードも提案されている。セルロ
ースアシレートフィルムは、いずれの表示モードの液晶
表示装置においても有効である。また、透過型、反射
型、半透過型のいずれの液晶表示装置においても有効で
ある。本発明のセルロースアシレートフィルムを、TN
モードの液晶セルを有するTN型液晶表示装置の光学補
償シートの支持体として用いてもよい。本発明のセルロ
ースアシレートフィルムを、STNモードの液晶セルを
有するSTN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体
として用いてもよい。一般的にSTN型液晶表示装置で
は、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範
囲にねじられており、棒状液晶性分子の屈折率異方性
(△n)とセルギャップ(d)との積(△nd)が30
0〜1500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置
に用いる光学補償シートについては、特開2000−1
05316号公報に記載がある。本発明のセルロースア
シレートフィルムは、VAモードの液晶セルを有するV
A型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として特に
有利に用いられる。本発明のセルロースアシレートフィ
ルムは、OCBモードの液晶セルを有するOCB型液晶
表示装置あるいはHANモードの液晶セルを有するHA
N型液晶表示装置の光学補償シートの支持体としても有
利に用いられる。
【0045】本発明のセルロースアシレートフィルム
は、TN型、STN型、HAN型、GH(Guest−
Host)型の反射型液晶表示装置の光学補償シートと
しても有利に用いられる。これらの表示モードは古くか
ら良く知られている。TN型反射型液晶表示装置につい
ては、特開平10−123478号、WO984832
0号、特許第3022477号の各公報に記載がある。
反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについて
は、WO00−65384号に記載がある。本発明のセ
ルロースアシレートフィルムは、ASM(Axiall
y Symmetric Aligned Micro
cell )モードの液晶セルを有するASM型液晶表
示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いら
れる。ASMモードの液晶セルは、セルの厚さが位置調
整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴
がある。その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様
である。ASMモードの液晶セルとASM型液晶表示装
置については、クメ(Kume)他の論文(Kume
et al., SID 98 Digest 108
9 (1998))に記載がある。以上述べてきたこれ
らの詳細なセルロースアシレートフィルムの用途は発明
協会公開技報(公技番号 2001−1745、200
1年3月15日発行、発明協会)にて45頁〜59頁に
詳細に記載されている。以下に本発明のセルロースアシ
レートについての具体的な実施態様を記述するが、これ
らに限定されるものではない。
【0046】
【実施例】各実施例において、セルロースアシレート、
溶液およびフイルムの化学的性質および物理的性質は、
以下のように測定および算出した。
【0047】(1)フィルムの剥げ残り 得られたフィルムを支持体から剥ぎ取る際の支持体表面
を目視で観察し、セルロースアシレートフィルムの剥げ
残りを以下の如く評価した。 A:支持体に剥げ残りは認められない。 B:支持体に剥げ残りがわずかに認められた。 C:支持体に剥げ残りがかなり認められた。 D:支持体に剥げ残りが多量認められた。
【0048】(2)フィルムの横段ムラ(ムラと略称) 得られたフィルムを目視で観察し、その横段状ムラの欠
陥を以下の如く評価した。 A:フィルムに横段ムラは認められない。 B:フィルムに横段ムラがわずかに認められた。 C:フィルムに横段ムラがかなり認められた。 D:フィルムに横段ムラが多量認められた。
【0049】(3)フィルムのブツ(ブツと略称) 得られたフィルムを目視で観察し、その表面上のブツを
以下の如く評価した。 A:フィルム表面にブツは認められなかった。 B:フィルム表面にブツがわずかに認められた。 C:フィルム表面にかなりのブツが認められた。 D:フィルム表面に凹凸が見られ、ブツが多数認められ
た。
【0050】(4)フイルムのヘイズ ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を
用いて測定した。
【0051】以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。 実施例1 (1−1)セルロースアシレート溶液の作製 攪拌羽根を有する100Lのステンレス性溶解タンク
に、下記の溶媒混合溶液によく攪拌・分散しつつ、表1
に記載のセルロースアシレート粉体(フレーク)を徐々
に添加し、全体が40kgになるように仕込んだ。な
お、溶媒である酢酸メチルとブタノール、アセトン、メ
タノール、エタノールは、すべてその含水率が0.2質
量%以下のものを利用した。まず、セルローストリアセ
テートの粉末は、分散タンクに紛体が投入されタンク内
を1300Paに減圧し、攪拌剪断速度を最初は15m
/sec(剪断応力5×104kgf/m/sec2)の
周速で攪拌するディゾルバータイプの偏芯攪拌軸およ
び、中心軸にアンカー翼を有して周速1m/sec(剪
断応力1×104kgf/m/sec2)で攪拌する条件
下で30分間分散した。分散の開始温度は25℃であ
り、分散熱で昇温しないよう冷却水を流水したことで最
終到達温度は48℃となった。分散終了後、高速攪拌は
停止し、アンカー翼の周速を0.5m/secとしてさ
らに100分間攪拌し、セルローストリアセテートフレ
ークを膨潤させた。膨潤終了までは窒素ガスでタンク内
を0.12MPaになるように加圧した。この際のタン
ク内の酸素濃度は2vol%未満であり防爆上で問題の
ない状態を保った。またドープ中の水分量は0.2質量
%以下であることを確認した。セルロースアシレート溶
液の組成は以下の通りである。
【0052】セルローストリアセテート(置換度2.8
2、粘度平均重合度320、含水率0.4質量%、メチ
レンクロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・
s、平均粒子径1.5mmであって標準偏差0.5mm
である粉体) 添加量は表1に記載)、酢酸メチル(5
8質量部)、アセトン(5質量部)、メタノール(5質
量部)、エタノール(5質量部)、ブタノール(添加量
は表1に記載)、可塑剤A(ジトリメチロールプロパン
テトラアセテート)(1.2 質量部)、可塑剤B(ト
リフェニルフォスフェート)(1.2質量部)、UV剤
a (2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4
−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン(0.2質量部)、UV
剤b(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ter
t−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾー
ル)(0.2質量部)、UV剤c(2(2’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5
−クロルベンゾトリアゾール(0.2質量部)、微粒子
(二酸化ケイ素(粒径20nm)、モース硬度 約7)
(0.05質量部)、クエン酸モノエチルエステル
(0.04質量部)を用いた。なお、ここで使用した主
溶媒である酢酸メチルは、溶解性パラメーターは19.
6であり、併用されるアセトンは溶解性パラメーターは
20.3での溶媒である。さらに、ここで使用したセル
ローストリアセテートは、残存酢酸量が0.1質量%以
下であり、Caが0.05質量%、Mgは0.007質
量%であり、さらにFeは5ppmであった。また6位
アセチル基は0.95であり全アセチル中の32.2%
であった。また、アセトン抽出分は11質量%、重量平
均分子量と数平均分子量の比は0.5であり、分布の均
一なものであった。またヘイズは0.08、透明度は9
3.5%であり、Tgは160℃、結晶化発熱量は6.
2J/gであった。
【0053】(1−2)セルローストリアセテートフィ
ルム溶液 得られた不均一なゲル状溶液を軸中心部を30℃に加温
したスクリューポンプで送液して、そのスクリュー外周
部から冷却して−75℃で3分間となるように冷却部分
を通過させた。冷却は冷凍機で冷却した−80℃の冷媒
を用いて実施した。そして、冷却により得られた溶液は
スクリュ−ポンプで送液中に50℃に加温されてステン
レス製の容器に移送した。50℃で2時間攪拌し均一溶
液とした後、絶対濾過精度0.01mmの濾紙(東洋濾
紙(株)製、#63)でろ過し、さらに絶対濾過精度
2.5μmの濾紙(ポール社製、FH025)にて濾過
した。
【0054】(1−3)セルローストリアセテートフィ
ルムの作製 ろ過済みの50℃のセルローストリアセテート溶液を、
流延ギーサーを通して鏡面ステンレス支持体上に流延し
た。支持体温度は0℃であり、流延スピードは40m/
分でその塗布幅は130cmとした。乾燥は55℃の乾
燥風を送風した。5分後に鏡面ステンレス支持体から剥
ぎ取り(この時の剥ぎ取り直後の固形分濃度は、約30
〜60質量%であった)、しかる後に110℃、5分、
更に140℃で10分乾燥(フィルム温度は約130
℃)して、セルローストリアセテートフィルム(膜厚8
0μm)を得た。
【0055】(1−4)結果 表1に、得られた試料の評価結果を示した。なお、会合
数5以上の会合体の重量分率及び会合体数存在率は溶液
濃度及び溶液温度による差はなく、表1には代表として
0.5質量%、25℃での値を記載する。
【0056】
【表1】
【0057】会合数5以上の会合体が存在しない比較試
料1−8は剥げ残りが著しく発生し、ムラ、及びヘイズ
も大きく劣るものであった。また、セルロースアシレー
トの溶液濃度が低く本発明の範囲外である比較試料1−
9も剥げ残りが著しく悪くムラとヘイズも悪いものであ
った。セルロースアシレートの溶液濃度が高く本発明の
範囲外である比較試料1−10はブツがひどく面状が極
悪でヘイズも悪いものであった。セルロースの水酸基に
置換されているアシル基の置換基を表す、SA(アセチ
ル基の置換度)、及びSB(炭素原子数3〜22のアシ
ル基の置換度)の値が本発明の範囲外である比較試料1
−11は剥げ残り、ムラが悪く、ブツがあり面状が悪か
った。本発明の試料1−1〜1−7は、剥げ残りもな
く、ムラ、ブツもなく又ヘイズも小さくて面状の優れる
ものであった。
【0058】実施例2 本発明の試料1−7について、(1−2)セルロースト
リアセテートフィルム溶液を下記に変更する以外は実施
例1と全く同様にして試料2−7を得た。
【0059】上記(1−2)のセルローストリアセテー
トフィルム溶液から得られた不均一なゲル状溶液をスク
リューポンプで送液して、140℃、1Mpaに加温加
圧した加熱部分を3分間通過させた後、110℃、1M
paに加温加圧して、絶対濾過精度0.01mmの濾紙
(東洋濾紙(株)製、#63)でろ過し、さらに絶対濾
過精度0.0025mmの濾紙(ポール社製、FH02
5)にて濾過した。
【0060】(2−1)結果 得られた本発明の試料2−7は、ろ過性もよく、剥げ残
りもなくムラ、ブツ及びヘイズも優れたものであった。
このことから、本発明においては高温高圧溶解において
も優れたセルロースアセテート溶液とセルロースアセテ
ートフィルムが作製できることが確証された。なお、試
料2−7のセルロースアシレート溶液の希薄溶液中、会
合数5以上のものの重量分率は73%、会合体数存在率
は18%であることを確認した。
【0061】実施例3 実施例1の試料1−5において、可塑剤A及びBを共に
0重量部として除去する以外は実施例1と全く同様にし
て本発明の試料3−5を作製した。得られた試料3−5
は剥げ残りもなくムラ、ブツは共にAでありヘイズは
0.3で優れたものであった。一方、試料3−3の耐折
試験を実施したところ試料1−3は95回であるのに対
し、本発明の範囲ではあるが可塑剤がない試料3−3
は、耐切試験は84回と実用状問題ないが若干劣るもの
であった。従って、本発明ではセルロースアシレートフ
ィルムが可塑剤を含有することが、より好ましい態様で
あることが明らかである。ここで耐折強度の評価は、試
料120mm×120mmを、23℃、65%RH、
2時間調湿し、ISO8776−1988に従って折り
曲げによって切断するまでの往復回数を測定して評価し
た。なお、試料3−5のセルロースアシレート溶液の希
薄溶液中、会合数5以上のものの重量分率は65%、会
合体数存在率は19%であることを確認した。
【0062】実施例4 実施例1の試料1−6においてUV剤a、b、cを共に
0重量部として除去する以外は実施例1と全く同様にし
て本発明の試料4−6を作製した。得られた試料4−6
は、剥げ残りもなく、ムラ、ブツは評価Aであり、ヘイ
ズも0.2で優れたものであった。一方、その光褪色試
験をキセノンランプ2万ルクス、1ヶ月実施したとこ
ろ、試料1−3はヘイズが0.4%であるのに対し、本
発明の範囲であるが試料4−6はそのヘイズが0.6と
若干アップした。従って、本発明ではセルロースアシレ
ートフィルムがUV剤を含有することが、より好ましい
態様であることが明らかである。なお、試料4−6のセ
ルロースアシレート溶液の希薄溶液中、会合数5以上の
ものの重量分率は90%、会合体数存在率は75%であ
ることを確認した。
【0063】実施例5 実施例1の試料1−7において微粒子のシリカを0重量
部として除去する以外は実施例1と全く同様にして本発
明の試料5−7を作製した。得られた試料5−7は剥げ
残りもなくムラ及びブツは評価Aであり、ヘイズも0.
2で優れたものであった。一方、そのフィルムを2枚重
ねて滑りやすさを調べたところ、試料1−4はスムーズ
に2枚を動かすことが出来るのに対し、本発明の範囲で
あるが試料5−4はフィルム同士の動きが若干悪かっ
た。従って、本発明ではセルロースアシレートフィルム
が微粒子を含有することが、より好ましい態様であるこ
とが明らかである。なお、試料5−7のセルロースアシ
レート溶液の希薄溶液中、会合数5以上のものの重量分
率は77%、会合体数存在率は22%であることを確認
した。
【0064】実施例6 実施例1の本発明の試料1−3において、実施例1の
(1−2)セルローストリアセテートフィルムの作製を
以下に変更する以外は、実施例1と全く同様にして本発
明の試料6−3のセルローストリアセテートフィルムを
作製した。すなわち、(1−1)で得られたセルロース
トリアセテート溶液の一部を採液し、酢酸メチルを全体
の10質量%添加して希釈したセルローストリアセテー
ト溶液(溶液A)を作製した。得られた溶液は、特開平
06−134993記載の共流延法に従って試料1−3
のセルローストリアセテート溶液を内部に、そしてその
両側にセルローストリアセテート溶液(溶液A)を積層
共流延し、共流延セルローストリアセテートフィルムを
得た。なおその膜厚は、両側を3μmとし内部を34μ
mとして総厚が40μmとなるようにした。得られた試
料6−3の面状は、試料1−3よりも表面が滑らかで凹
凸がなく更に優れたものであった。従って本発明におい
ては共流延することが更に優れた態様であることが明ら
かである。
【0065】実施例7 特開平11−316378号の[実施例1]において、そ
の第1透明支持体を本発明の実施例1の試料1−6で得
られるセルローストリアセテートフィルム(第2フィル
ム)の厚さを100μmとしたものに変更する以外は、
全く同様にして特開平11−316378号の[実施例
1]を実施して試料7−6を作製した。得られた楕円偏
光板は光学特性の優れたものであった。従って、本発明
の製造工程において特定の洗浄溶液を用いることで、そ
の後に作製されるセルロースアシレートフィルムが光学
偏光板に適応されても問題のない好ましい態様であるこ
とが明らかである。
【0066】実施例8 特開平7−333433の実施例1の富士写真フイルム
(株)製セルローストリアセテートを、本発明の試料1
−5のセルローストリアセテートフィルムに変更する以
外は、特開平7−333433の実施例1と全く同様に
した光学補償フィルターフィルム試料を作製した。得ら
れたフィルターフィルムは左右上下に優れた視野角を有
するものであった。したがって、本発明のセルロースト
リアセテートフィルムが、光学的用途として優れたもの
であることが判る。
【0067】実施例9 本発明は更に、多種の光学用途に利用され、本発明の代
表として試料1−7を、例えば特開平10−48420
の実施例1に記載の液晶表示装置、特開平9−2657
2の実施例1に記載のディスコティック液晶分子を含む
光学的異方性層、ポリビニルアルコールを塗布した配向
膜、特開2000−154261の図2〜9に記載のV
A型液晶表示装置、特開2000−154261の図1
0〜15に記載のOCB型液晶表示装置に用いたところ
良好な性能が得られた。
【0068】実施例10 実施例1の本発明の試料1−6において、そのフィルム
厚さを120μmとする以外は、実施例1と全く同様に
してそのフィルムである本発明の試料10−6を作製し
た。得られたフィルムの一方に、特開平4−73736
号の実施例1の(バック層組成)第一層及び第2層を付
与し、カチオン系ポリマーを導電性層とするバック層を
作製した。更に、得られたバック層を付与したフィルム
ベースの反対の面に、特開平11−38568号の実施
例1の試料105を塗布し、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料を作製した。得られたカラーフィルムは優れた映
像が得られかつその取り扱い性においても問題のないも
のであった。
【0069】実施例11 実施例1の本発明の試料1−5において、ブタノールを
イソプロパノールに変更しその量を6質量部に変更する
以外は、実施例.1と全く同様にしてそのフィルムであ
る本発明の試料11−5を作製した。フィルムは剥げ残
りA、ムラAおよびブツAであり、ヘイズも0.3で小
さくすべての点で優れたものであった。なお、試料11
−5のセルロースアシレート溶液の希薄溶液中、会合数
5以上のものの重量分率は62%、会合体数存在率は1
6%であることを確認した。
【0070】実施例12 実施例1の本発明の試料1−7においてセルローストリ
アセテートを、該セルローストリアセテート(15質量
部)とセルロースアセテートプロピオネート(アセチル
置換度2.45、プロピオネート置換度0.25で全置
換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3
質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 2
75mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準偏
差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン
酸量は共に0.05質量%以下、Caが0.012質量
%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセ
チル基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.1
7であり全置換基の33%、アセトン抽出分は7質量
%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエ
ローネスインデックスは1.3、ヘイズは0.2、透明
度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱量は4.
3J/g)(5質量部)、及びセルロースアセテートブ
チレート(アセチル置換度2.39、ブチレート置換度
0.45で全置換度は2.84、粘度平均重合度34
0、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6
質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3m
mであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量
およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが
0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5
ppm、6位アセチル基及びブチロイル基はそれぞれ
0.72と0.20であり全置換基の32%、アセトン
抽出分は14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の
比は1.3、イエローネスインデックスは0.9、ヘイ
ズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結
晶化発熱量は3.9J/g)(5質量部)に変更する以
外は、実施例1と全く同様にしてそのフィルムである本
発明の試料12−7を作製した。フィルムは剥げ残り
A、ムラAおよびブツAであり、ヘイズも0.3で小さ
くすべての点で優れたものであった。したがって、本発
明ではセルロースアシレートを2種類以上混合して用い
ても優れたセルロースアシレートフィルムを得る事が出
来る。なお、試料12−7のセルロースアシレート溶液
の希薄溶液中、会合数5以上のものの重量分率は74
%、会合体数存在率は19%であることを確認した。
【0071】実施例13 実施例1の本発明の試料1−5において、酢酸メチルを
メチレンクロライドに変更する以外は、実施例1と全く
同様にしてそのフィルムである本発明の試料13−5を
作製した。フィルムは剥げ残りA、ムラAおよびブツA
であり、ヘイズも0.3で小さくすべての点で優れたも
のであった。しかし、試料13−5からメチレンクロラ
イドの臭気を取り除くことはできず、環境安全面から試
料13−5は本発明の非塩素系有機溶剤使用の試料より
劣っていると言える。なお、試料13−5のセルロース
アシレート溶液の希薄溶液中、会合数5以上のものの重
量分率は66%、会合体数存在率は19%であることを
確認した。
【0072】
【発明の効果】本発明に従うと、製造工程でセルロース
アシレート溶液の支持体に流延した後、そのセルロース
アシレートフィルムを剥ぎ取る際に、高速でも剥ぎ取り
性が良好である溶液を提供することが出来る。さらに本
発明のセルロースアシレートフィルム溶液により、ムラ
やブツの発生のないセルロースアシレートフィルムを提
供できる。さらに、光学的異方性に優れ膜強度に優れた
セルロースアシレートフィルムを提供することが出来
る。更に、感材用支持体としても優れたセルロースアシ
レートフィルムを作製できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 1:00 B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 1:10 C08L 1:10 Fターム(参考) 2H023 FA01 2H049 BA06 BB33 BC09 BC22 4F070 AA02 AB09 BA02 BA03 BA09 CA11 CB05 CB11 CB12 4F071 AA09 AA81 AA88 AA89 AH19 BA02 BA03 BB02 BC01 4F205 AA01 AG01 GA07 GB02 GC02 GE22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースアシレートドープ溶液を流延
    製膜するセルロースアシレートフィルムの製造方法にお
    いて、該ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩素系
    有機溶媒で15〜30質量%に溶解含有し、ドープ溶液
    中にセルロースアシレートの会合体を含有し、会合数5
    以上の会合体の該溶液中の重量分率が5〜100%であ
    ることを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 会合数5以上の会合体の重量分率が50
    〜100%であることを特徴とする請求項1に記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 セルロースアシレートドープ溶液を流延
    製膜するセルロースアシレートフィルムの製造方法にお
    いて、該ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩素系
    有機溶媒で15〜30質量%に溶解含有し、ドープ溶液
    中にセルロースアシレートの会合体を含有し、会合数5
    以上のものの会合体数存在率が5〜100%であること
    を特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 会合数5以上のものの会合体数存在率が
    10〜100%であることを特徴とする請求項3に記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 セルロースアシレートが、セルロースの
    水酸基への置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満
    足するセルロースアシレートである単一あるいは混合体
    からなるセルロースアシレートであることを特徴とする
    請求項1〜4いずれか1項に記載の製造方法。 (I) 2.6≦SA+SB≦3.0 (II) 2.0≦SA≦3.0 (III) 0≦SB≦0.8 ここで、式中SA及びSBはセルロースの水酸基に置換
    されているアシル基の置換基を表し、SAはアセチル基
    の置換度、またSBは炭素原子数3〜22のアシル基の
    置換度である。
  6. 【請求項6】 非塩素系有機溶媒が炭素原子数が3〜1
    2のエーテル類、炭素原子数が3〜12のケトン類およ
    び炭素原子数が3〜12のエステル類から選ばれた少な
    くとも一種の溶媒であることを特徴とする請求項1〜5
    いずれか1項に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 セルロースアシレート溶液の作製に当た
    って、下記(i)〜(iii)の少なくとも一種の調製方法
    から得られたセルロースアシレート溶液で作製されるこ
    とを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の製造
    方法。 (i)−10〜55℃で膨潤する工程、その混合物を0
    〜57℃に加温して有機溶媒中にセルロースアセテート
    を溶解する工程からなるセルロースアセテート溶液の調
    製方法。 (ii)−10〜55℃で膨潤する工程、−100〜−1
    0℃に冷却する工程、および冷却した混合物を0〜57
    ℃に加温して有機溶媒中にセルロースアセテートを溶解
    する工程からなるセルロースアセテート溶液の調製方
    法。 (iii)−10〜55℃で膨潤する工程、0.2〜30
    Mpaで60〜240℃に高圧高温で加熱する工程、お
    よび加熱した混合物を0〜57℃に冷却して有機溶媒中
    にセルロースアセテートを溶解する工程からなる調製方
    法。
  8. 【請求項8】 セルロースアシレートと非塩素系有機溶
    媒を混合してセルロースアシレート溶液を調製する工
    程、得られたセルロースアシレート溶液をろ過する工
    程、セルロースアシレート溶液を支持体上に流延する工
    程、剥ぎ取る工程、溶媒を蒸発させてフィルムを形成す
    る乾燥工程、さらに作製されたセルロースアシレートフ
    ィルムを巻き取る工程からなることを特徴とする請求項
    1〜7いずれか1項に記載の製造方法。
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