JP2003094176A - 摩擦撹拌接合装置 - Google Patents

摩擦撹拌接合装置

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JP2003094176A JP2001286755A JP2001286755A JP2003094176A JP 2003094176 A JP2003094176 A JP 2003094176A JP 2001286755 A JP2001286755 A JP 2001286755A JP 2001286755 A JP2001286755 A JP 2001286755A JP 2003094176 A JP2003094176 A JP 2003094176A
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健 岡本
Mitsuhiro Matsuzaki
光洋 松崎
Yasuhiro Koga
靖弘 古賀
Shinji Okumura
信治 奥村
Takahide Hirayama
卓秀 平山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体を回転中心軸に正確に保持でき、軸受
および回転体が保護でき、かつ、接合部の凝固割れを防
止できる摩擦撹拌接合装置を得る。 【解決手段】 本発明の摩擦撹拌接合装置は、被接合部
材15、16を突合わせて固定する架台14と、回転体13の先端
部に設けられ被接合部材15、16と接触するプローブ52と
を備え、 架台14は、接合線17を一定温度に保つ第1の
冷却手段が設けられ、回転体13の後段に回転体13を駆動
するツールヘッド12を設け、ツールヘッド12は、3次元
方向に移動可能な走行体11に設けられ、かつ、ツールヘ
ッド12を冷却する第2の冷却手段18を具えた構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦撹拌接合装置
に関し、特に冷却装置と回転治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、摩擦撹拌接合は円筒形のツールを
その中心軸円周方向に回転させながら、被接合部材15、1
6の接合線に沿って圧着、移動させ、その際にツールと母材間
に生ずる摩擦熱と塑性流動を利用して、被接合材を接合
するものがある(たとえば、特許第2712838、特許第279223
3号)。図8は、このような従来の摩擦撹拌装置の構成を
示す模式図である。図において、13は回転する摩擦撹拌
接合用の回転体、15および16は接合される被接合部材、17
は被接合部材15、16を突合わせた際の接合線である。接合
線17には接合後に接合金属も形成される。61は回転体13
の移動方向を示す矢印61である。回転体13は回転しなが
ら、端面を突き合わせた被接合部材15、16の接合線17表面
側に挿入され、摩擦熱と塑性流動を発生しながら図5中
の矢印61の方向に接合金属を形成しながら移動する。し
たがって、被接合部材15、16の接合線17部分の空隙を満
たし、被接合部材15、16を接合できる。 また、この摩擦攪拌接合手法にあっては、安定した継手
特性が得られ難く、実用化には殆ど至っていないのが、
現状である。因みに、上述のような摩擦攪拌接合によれ
ば、接合部の裏・表面は略平坦となるはずであるが、実
際には、少しの条件のずれ、例えばプローブ型回転工具
におけるプローブの差し込み深さや、接合されるべき材
料の寸法精度等の如何により、突き合わせ接合面に、バ
リが突出して形成されるようになる。また、材料の寸法
精度や拘束状態にバラツキがある場合には、接合面に凹
凸が生じたり、ルート部にトンネル状の融合不良が発生
する等して、静的及び疲労強度に少なからぬ影響をもた
らし、健全な接合部の形成を困難としている。更には、
接合強度の低下や外観の悪化等の問題も惹起している。
このような問題に対して、特開平11-10363にプローブ型
回転工具の改良が提案されている。図9に示すようにプ
ローブ52を設けた回転体13のショルダ51の端面53に周溝
を設けている。被接合部位の表面(突き合わせ接合部に
おける表面)に接するロッド状のショルダ51の端面53に
おいて、所定の周溝が、プローブ52の周りに形成されて
いるところから、高速回転するプローブ52による攪拌作
用にて塑性流動する材料(以降、塑性流動体という)
が、このような周溝の存在によって、ショルダ51の端面
53が接する接合領域内に効果的に押さえ込まれ、以てそ
のような塑性流動体が、ショルダ51の端面53の外側にバ
リとして排出されるのを抑制して欠陥を解消している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の摩擦
撹拌接合では、回転体13がその中心軸からぶれるためプ
ローブ52が接合線17上を正確に移動できない問題があっ
た。 また、被接合部材15,16と回転体13との間に発生す
る高温の摩擦熱の伝導から回転体13と回転体13を保持す
る軸受を保護できず、長時間の連続運転を行うことがで
きなかった。また、被接合部材15,16の接合線に形成さ
れた接合金属が凝固割れを生ずる問題があった。また、
特開平11-10363では、ショルダ51の端面53に周溝を設け
ているため被接合部材15,16と接する端面53の面積が、
プローブ52周辺のみとなって小さくなることから、発生
する摩擦熱が小さくなり、接合線17の周辺部位が塑性加
工に十分な状態とならず、塑性流動が活性化せずに融合
不良が発生するといった問題があった。そこで、本発明
は回転体13を回転中心軸に正確に保持でき、長時間の連
続運転が可能で、かつ凝固割れや欠陥のない接合部が得
られる摩擦撹拌接合装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の摩擦撹拌接合装置は、つぎの構成にしてい
る。 (1)被接合部材15、16を突合わせて固定する架台14と、
回転体13の先端部に設けられ前記被接合部材15、16と接
触するプローブ52とを備え、前記回転体13を回転させて
前記プローブ52を前記被接合部材15、16の接合線17又は
その近傍にショルダ51が接触するまで挿入し、前記プロ
ーブ52および前記ショルダ51との接触部を摩擦熱にて軟
化させ、前記被接合部材15、16を撹拌することにより塑性
流動を起こし、前記プローブ52を挿入状態で前記接合線1
7に沿って相対的に移動させて前記被接合部材15、16を接
合する摩擦撹拌接合装置において、前記架台14は、前記
接合線17を一定温度に保つ第1の冷却手段が設けられ、
前記回転体の前段に前記回転体を駆動するツールヘッド
12を設け、前記ツールヘッド12は、3次元方向に移動可
能な走行体11に設けられ、かつ、前記ツールヘッド12を
冷却する第2の冷却手段18を具えている。 本装置によれば、架台に第1の冷却手段を設けて一定温
度以下に保つようにしたので、被接合部材の接合線に形
成された接合金属を適正に冷却できるため、接合金属の
内部応力が小さくなり、したがって、接合部の凝固割れ
と架台自体の熱変形および被接合部材の熱変形を防止で
きる。また、回転体の前段に軸受とシャフトをもつツー
ルヘッドをもうけたので、回転体が回転中心軸からぶれ
ることがなく保持されるため、プローブを接合線上に正
確に移動することができる。 (2)前記第1の冷却手段は、前記架台14の内部に設け
たパイプ18に冷媒20を通すようにし、前記第2の冷却手
段18は、パイプ19に冷媒20を供給しシャフト32と前記ス
ラスト軸受33と前記ラジアル軸受34に直接または間接的
に吹きつけるようにしたものである。 本装置によれば、スラスト軸受33とラジアル軸受34
を設定温度に冷却するので、摩擦撹拌接合中の温度伝播
による軸受の昇温を防止できる。このため、高温焼きつ
きがなく長時間の連続運転が可能になる。 (3)前記ツールヘッド12は、前記回転体13を回転させ
るサーボモータ31と、前記サーボモータ31とシャフト32
を連結するシャフト32と、前記シャフト32を支持するス
ラスト軸受33およびラジアル軸受34とを同軸上に具えた
ものである。 本装置によれば、回転体と連結するシャフト32をスラス
ト軸受33およびラジアル軸受34とを同軸上に具えて剛性
を増したので、回転体が回転中心軸からぶれることなく
安定に保持される。 (4)前記プローブ52は、硬度・融点・耐摩耗性の特性が
前記被接合部材15、16の特性より高い工具鋼または耐熱
性のステンレス鋼からなり、かつ前記プローブ52の長さ
が前記被接合部材15、16の板厚よりも短い寸法にしたも
のである。本装置によれば、プローブの材質を特性の高
い工具鋼または耐熱性のステンレス鋼としたので、プロ
ーブが軟化することがなく被接合部材の正確な接合線が
得られる。また、プローブの長さを被接合部材の板厚よ
りも短い寸法にしたので、プローブと架台との接触がな
く、プローブ52の先端と架台との焼付きを防止するする
ことができる。 (5)前記走行体11は垂直多関節型マニピュレータ、水
平多関節型マニピュレータ、極座標マニピュレータまた
は平行リンク型マニピュレータのいずれかにしたもので
ある。本装置によれば、走行体11が正確な位置決めがで
きるため、正確な接合線をももつ被接合部材が得られ
る。 (6) 被接合部材15、16を突合わせて固定する架台14と、
回転体13の先端部に設けられ前記被接合部材15、16と接
触するプローブ52とを備え、前記回転体13を回転させて
前記プローブ52を前記被接合部材15、16の接合線17又は
その近傍に前記回転体13のショルダ51の端面53が接触す
るまで挿入し、前記プローブ52および前記端面53との接
触部を摩擦熱にて軟化させ、前記被接合部材15、16を撹拌
することにより塑性流動を起こし、前記プローブ52を挿
入状態で前記接合線17に沿って相対的に移動させて前記
被接合部材15、16を接合する摩擦撹拌接合装置において、
前記ショルダ51の端面53に外周部から中心に向かう螺旋
状の突起または溝を設けたものである。本回転体のショ
ルダによれば、端面53に螺旋状の突起または溝が設けて
あるので、被接合部材15,16との接触面積が確保され
る。このため、塑性加工に十分な摩擦熱が発生して塑性
流動がスムーズに行われる。また、外周部から中心に向
かう螺旋状としたので、塑性流動体が接合領域の内側に
向かって塑性流動が促進されて、端面53の外周部の外側
にバリとして排出されるのを抑制または阻止できる。そ
して、塑性流動が不十分な場合や接合部における材料不
足に基づく欠陥を解消できる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に基づい
て詳述する。 (第1実施例)本発明の第1実施例を図1に示す。図1
は、摩擦撹拌接合装置の全体構成を示す模式図である。
図において、11は走行体、12はツールヘッド、13
は回転体、14は架台、15、16は被接合部材、17
は接合線、18は軸受冷却手段、19はパイプである。
本発明の摩擦撹拌接合装置は、冷却手段を備えた架台1
4と、摩擦撹拌接合を行う回転体13と、回転体13を
保持し駆動するツールヘッド12と、ツールヘッド12
を接合線17の位置に沿って移動させる垂直多関節型マ
ニピュレータの走行体11とで構成されている。なお、
ツールヘッド12を冷却する第2の冷却手段18が、走
行体11を経由して設けられている。なお、被接合部材
15、16として、アルミニウム材を用いている。 (1)架台 架台14は、図2の拡大した斜視図に示すように、冷却
手段として内部に冷媒20を供給するパイプ19と、温
度センサ21と、固定クランプ23からなっている。被
接合部材15、16は、架台14の上に接合線17を付
き合わせた状態で固定クランプ23を用いて固定されて
いる。パイプ19内に冷媒20である大気圧以上の圧縮
気体がパイプ19の一方から送り込まれており、他方か
ら排出される。温度設定機構を具備した温度センサ21
は、架台14の温度を計測し、設定温度に応じてパイプ
19内の冷媒20の流量を調整し、架台14および被接
合部材15、16を適正な温度に冷却する。 (2) 回転体の先端に設けたプローブ プローブ52を設けた回転体13を図3に示す。プロー
ブ52は、より大きな径を持つショルダ51を介して回
転体13に設けられている。回転体13、ショルダ51
およびプローブ52の各材質は、硬度・融点・耐摩耗性
の特性が、被接合部材15、16の特性よりも高い工具
鋼(SKD61)または耐熱性のステンレス鋼(SUS
440)を用いている。また、プローブ52の長さは、
被接合部材15、16の板厚よりも0.5から1mm短
い寸法にしている。 (3) ツールヘッド ツールヘッド12の内部構造を図4に示す。図におい
て、31はサーボモータ、32はシャフト、33はスラ
スト軸受、34はラジアル軸受、42はパイプ、43は
冷媒である圧縮乾燥気体である。ツールヘッド12は、
軸方向に1個のスラスト軸受33と周方向に2個のラジ
アル軸受34を同軸上に具え、一方の先端に回転体13
と他方の先端に回転源であるサーボモータと31からな
る。ツールヘッド12に軸方向に固定された金属管また
は樹脂管を用いたパイプ42の表面に設けた小孔より冷
媒43をシャフト32とスラスト軸受33とラジアル軸
34に直接または間接的に吹き付る軸受冷却手段18を
具備し、スラスト軸受33とラジアル軸受34を設定温
度に冷却する。つぎに、本発明の摩擦撹拌接合装置の動
作について説明する。 回転しているプローブ52を被接合部材15、16
の間に押し付ける。 摩擦熱により、被接合部材15、16が軟化するの
で、ショルダ51が被接合部材15、16の表面に接触
するまでプローブ52を被接合部材15、16に挿入す
る。 プローブ52とショルダ51の接触部の摩擦熱で軟
化した被接合部材15、16の接触部近傍はプローブ5
2とショルダ51の回転によって撹拌される。この時、
接合によって発生し架台14に伝播した熱は、図2に示
す架台14の内部に設置されたパイプ19内を流れる冷
媒20の吸熱作用によって吸収され一定温度以下に保た
れる。この時、架台14の温度は、被接合部材15、1
6や回転体13の材料が軟化する温度以下に設定されて
いる。 以上のように動作するので、摩擦撹拌接合用の回転体1
3を回転中心軸からぶれることなく保持し、摩擦撹拌接
合時の発熱から軸受および摩擦撹拌接合用の回転体13
を冷却して保護し、かつ、被接合部材を適正に冷却して
凝固割れと被接合部材の変形を防止することができる。
なお、本実施例では、アルミニウム材を用いたが、これ
に限らずプローブや回転体の融点が低くければ、他の金
属でよい。また、冷媒20として大気圧以上の圧縮気体
を用いたが、防錆水、アルコール水溶液、エチレングリ
コールなどの加圧液体でも良い。また、走行体11に垂
直多関節型マニピュレータを用いたが、この他に水平多
関節型マニピュレータ、極座標マニピュレータまたは平
行リンク型マニピュレータなどを用いてもよい。 (第2実施例)本発明の第2実施例を図5に示す。図5
は、本発明の第2実施例を示すプローブ52を設けた回
転体13のショルダ51の断面図である。図において、53
は接合部材15,16と接触するショルダ51の端面、55は
螺旋状の突起である。突起55は、U字型断面形状をし
ており、端面53の中心部に立設された所定高さのプロー
ブ52の周りに配置されている。つぎに本実施例の動作
について述べる。図6は、接合状況を示す模式図であ
る。54は接合後の接合表面である。いま、ショルダ51
のプローブ52が回転しながら接合線17に挿入されて
いく。端面53が接する被接合部材15,16のある一点をみ
ると、回転体13の回転途中において、端面53に設けられ
た螺旋状の突起55がその点上を通過し塑性流動体を取り
こむ。その後、突起55が設けられていない面が通過して
被接合部材15,16と接触して摩擦熱を発生させる。以
後、端面53が点上を通りすぎるまでこの作用が繰り返さ
れる。つまり端面53の全面が被接合部材15,16と接触す
ることになる。よって端面53が被接合部材15,16と接す
る面積が確保されており、塑性加工に十分な摩擦熱が発
生し、塑性流動がスムーズに行われることとなり、融合
不良等の欠陥が防止される。また、螺旋状の突起55の存
在によって、ショルダ51の端面53の外側にバリとして排
出されようとする塑性流動体を、接合部の領域の内側に
向かって流動させることができるので、接合部における
材料不足がなくなる。したがって、接合後は外観のよい
接合表面54を得ることができる。このように、バリ発
生の抑制乃至は阻止によって、接合面の特性や強度等の
接合特性が著しく高められ、健全な接合部を得ることが
できる。なお、突起55の断面形状としては、例示のよう
なU字型断面形状に限らず、V字型断面形状、円弧状や
矩形の断面形状等、各種の断面形状を用いてもよい。本
実施例の変形例として、端面53の突起を螺旋状の溝に代
えた例を、図7に示す。56は溝であり、その断面形状
をV字型としたものである。螺旋状の突起の場合と同様
な作用、効果を有している。螺旋状の溝56の断面形状
としては、例示のようなV字型断面形状に限らず、U字
型断面形状、円弧状や矩形の断面形状等、各種の断面形
状を用いても上述のような優れた効果がある。なお、本
実施例では、接合されるべき2つの被接合部材15,16と
して、その突き合わせ接合される板状部分について述べ
たが、これに限られるものではなく、各種の形状におい
て構成されるものであり、リブや脚部が立設されたり、
箱型形状とされたりしたものにも適用される。そして、
そのような被接合部材15,16の接合されるべき板状部分
の厚さは、一般に0.5〜15mm程度とされる。ま
た、被接合部材15,16の材質としても、摩擦攪拌接合の
適用され得る公知の材質の何れもが、採用され得るもの
であるが、一般に金属材料、中でもアルミニウム若しく
はアルミニウム合金からなるアルミニウム材料の接合
に、本発明による摩擦攪拌接合用の保持具が有利に採用
される。
【0006】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の摩擦撹拌接
合装置は、被接合部材を突合わせて固定する架台と、回
転体の先端部に設けられ被接合部材と接触するプローブ
とを備え、架台は、接合線を一定温度に保つ第1の冷却
手段が設けられ、回転体の前段に回転体を駆動するツー
ルヘッドを設け、ツールヘッドは、3次元方向に移動可
能な走行体に設けられ、かつ、ツールヘッドを冷却する
第2の冷却手段を具えた構成にしたので、つぎの効果が
得られる。 (1)架台に第1の冷却手段を設けて接合線を一定温度
以下に保つようにしたので、接合部の凝固割れと架台自
体の熱変形および被接合部材の熱変形を防止できる。 (2)回転体の前段に、シャフトを2種類の軸受で支持
したツールヘッドを設けたので、回転体が回転中心軸か
らぶれることなく安定に保持でき、正確な接合線が得ら
れる。また、ツールヘッドに第2の冷却手段を設けて、
シャフトや軸受を適正な温度になるようにしたので、軸
受の昇温を防止することができ、長時間の連続運転が可
能になる。 (3)プローブの材質を特定したので、プローブが軟化
することがなく良好な接合部が得られる。また、プロー
ブの長さを被接合部材の板厚よりも短い寸法にしたの
で、プローブの先端と架台との焼付きを防止することが
できる。 (4)走行体11は垂直多関節型マニピュレータ、水平多
関節型マニピュレータ、極座標マニピュレータまたは平
行リンク型マニピュレータのいずれかにしたので、被接
合部材の正確な接合線が得られる。 (5)プローブを保持するショルダの端面に外周部から
中心に向かう螺旋状の突起または溝を設けたので、被接
合部材との接触面積が確保され、塑性加工に十分な摩擦
熱が発生して塑性流動がスムーズに行われる。また、外
周部から中心に向かう螺旋状としたので、塑性流動体が
接合領域の内側に向かって塑性流動が促進されて、バリ
の抑制でき、欠陥のない優れた接合部が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩擦撹拌装置の全体構成を示す模式図
【図2】図1における被接合物を保持する架台の詳細を
示す模式図
【図3】図1における回転体の詳細を示す模式図
【図4】図1におけるツールヘッドの詳細を示す模式図
【図5】プローブを設けた回転体の端面を示す断面図
【図6】接合状況を示す模式図
【図7】プローブを設けた回転体の他の端面を示す断面
【図8】従来の摩擦撹拌装置の構成を示す模式図
【図9】従来のプローブを設けた回転体の端面を示す断
面図
【符号の説明】
11:走行体 12:ツールヘッド 13:回転体 14:架台 15、16:被接合部材 17:接合線 18:軸受冷却機構 19:パイプ 20:冷媒 21:温度センサ 23:固定クランプ 31:サーボモータ 32:シャフト 33:スラスト軸受 34:ラジアル軸受 42:パイプ 43:冷媒(圧縮乾燥気体) 51:ショルダ 52:プローブ 53:端面 54:接合表面 55:突起 56:溝 61:接合方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 信治 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 (72)発明者 平山 卓秀 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 Fターム(参考) 4E067 AA05 BG00 CA01 CA03 CA04 DC04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被接合部材15、16を突合わせて固定する
    架台14と、回転体13の先端部に設けられ前記被接合部材1
    5、16と接触するプローブ52とを備え、前記回転体13を回
    転させて前記プローブ52を前記被接合部材15、16の接合
    線17又はその近傍に前記回転体13のショルダ51の端面53
    が接触するまで挿入し、前記プローブ52および前記ショ
    ルダ51との接触部を摩擦熱にて軟化させ、前記被接合部
    材15、16を撹拌することにより塑性流動を起こし、前記プ
    ローブ52を挿入状態で前記接合線17に沿って相対的に移
    動させて前記被接合部材15、16を接合する摩擦撹拌接合
    装置において、前記架台14は、前記接合線17を一定温度
    に保つ第1の冷却手段が設けられ、前記回転体の前段に
    前記回転体13を駆動するツールヘッド12を設け、前記ツ
    ールヘッド12は、3次元方向に移動可能な走行体11に設
    けられ、かつ、前記ツールヘッド12を冷却する第2の冷
    却手段18を具えたことを特徴とする摩擦撹拌接合装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の冷却手段は、前記架台14の内
    部に設けたパイプ18に冷媒20を通すようにし、前記第2
    の冷却手段18は、パイプ19に冷媒20を供給しシャフト32
    と前記スラスト軸受33と前記ラジアル軸受34に直接また
    は間接的に吹きつけることを特徴とする請求項1記載の
    摩擦撹拌接合装置。
  3. 【請求項3】 前記ツールヘッド12は、前記回転体13を
    回転させるサーボモータ31と、前記サーボモータ31とシ
    ャフト32を連結するシャフト32と、前記シャフト32を支
    持するスラスト軸受33およびラジアル軸受34とを同軸上
    に具えことを特徴とする請求項1または2記載の摩擦撹
    拌接合装置。
  4. 【請求項4】 前記プローブ52は、硬度・融点・耐摩耗性
    の特性が前記被接合部材15、16の特性より高い工具鋼ま
    たは耐熱性のステンレス鋼からなり、かつ前記プローブ5
    2の長さが前記被接合部材15、16の板厚よりも短い寸法で
    あることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に
    記載の摩擦撹拌接合装置。
  5. 【請求項5】 前記走行体11は垂直多関節型マニピュレ
    ータ、水平多関節型マニピュレータ、極座標マニピュレ
    ータまたは平行リンク型マニピュレータのいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記
    載の摩擦撹拌接合装置。
  6. 【請求項6】 被接合部材15、16を突合わせて固定する
    架台14と、回転体13の先端部に設けられ前記被接合部材1
    5、16と接触するプローブ52とを備え、前記回転体13を回
    転させて前記プローブ52を前記被接合部材15、16の接合
    線17又はその近傍に前記回転体13のショルダ51の端面53
    が接触するまで挿入し、前記プローブ52および前記ショ
    ルダ51の端面53との接触部を摩擦熱にて軟化させ、前記
    被接合部材15、16を撹拌することにより塑性流動を起こ
    し、前記プローブ52を挿入状態で前記接合線17に沿って
    相対的に移動させて前記被接合部材15、16を接合する摩
    擦撹拌接合装置において、前記ショルダ51の端面53に外
    周部から中心に向かう螺旋状の突起55を設けたことを特
    徴とする摩擦攪拌接合装置。
  7. 【請求項7】前記螺旋状の突起55に代えて外周部から中
    心に向かう螺旋状の溝56を設けたことを特徴とする請求
    項6記載の摩擦攪拌接合装置。
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