JP4732571B2 - 摩擦撹拌接合用接合工具及び摩擦撹拌接合法 - Google Patents

摩擦撹拌接合用接合工具及び摩擦撹拌接合法 Download PDF

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アルミニウム材やその合金材等の金属材からなる接合部材を接合する際に用いられる摩擦撹拌接合用の接合工具及びこれを用いた摩擦撹拌接合法に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦撹拌接合は、固相接合の範疇に入り、接合される金属材の種類に制限を受けないとか、接合に伴う熱歪みが少ない等の優れた利点を有し、近年、船舶、自動車、鉄道車両における床材、壁材、天井材、サスペンションアーム等を製作する際に用いられてきている。
【0003】
この摩擦撹拌接合の接合方法を、2個の平板状のアルミニウム合金製接合部材を突合せ接合する場合について説明する。
【0004】
図6及び図7において、(110A)は従来の摩擦撹拌接合用の接合工具である。この接合工具(110A)は、径大の円柱状回転子(111)と、該回転子(111)の先端部の端面(112)の回転中心部に一体に突設された径小のピン状プローブ(113)とを備えたものである。この接合工具(110A)を用い、その回転子(111)を回転させることによりプローブ(113)を回転させる。そして、該プローブ(113)を両接合部材(101a)(101b)の突合せ部(103)中に挿入するとともに、回転子(111)の先端部を両接合部材(101a)(101b)の表面に圧接する。そして、この状態を維持しながら回転子(111)の先端部を突合せ部(103)に沿って移動させる。
【0005】
すると、プローブ(113)の回転により発生する摩擦熱と、回転子(111)の先端部の端面(112)と両接合部材(101a)(101b)の表面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって、両接合部材(101a)(101b)は回転子(111)の先端部及びプローブ(113)との接触部分近傍にて軟化する。そして、該軟化部中の肉が、回転子(111)の先端部及びプローブ(113)の回転力を受けて撹拌混合されるとともに回転子(111)の先端部の移動に伴って該回転子(111)の先端部及びプローブ(113)の通過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現象が回転子(111)の先端部の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(101a)(101b)が突合せ部(103)において接合一体化(接合部104)されるものである。
【0006】
ところで、この摩擦撹拌接合法によれば、回転子(110A)の先端部を突合せ部(103)に沿って移動させると、摩擦熱にて軟化した両接合部材(101a)(101b)の軟化部中の肉は、回転子(111)の先端部の進行圧力を受けて両接合部材(101a)(101b)の外面側に排出されるという不具合が生じる。このようになると、肉不足による接合欠陥(例えば空洞部)が接合部(104)の内部に発生したり、肉の排出に伴うバリが接合部(104)の表面に発生したり、更には肉の排出に伴って接合部(104)の肉厚が減少したりして、接合状態の良好な接合継手を得ることができなくなる。
【0007】
そこで、このような問題を解決するため、従来では、同図6及び図7に示すように、回転子(111)の先端部を移動させるときに該回転子(111)の回転軸線(Q’)を接合方向の後方側(即ち、移動方向の後方側)に傾斜させることによって、図7に示すように該回転子(111)の先端部の端面(112)の接合方向前端部を接合部材(101a)(101b)の表面から浮き上がらせ、この状態を維持したままで該回転子(111)の先端部を突合せ部(103)に沿って移動させることが行われていた。なお、Tは両接合部材(101a)(101b)のプローブ挿入位置における表面の法線を示しており、θはこの法線Tに対する回転子(111)の回転軸線(Q’)の接合方向後方側への傾斜角である。
【0008】
この方法では、回転子(111)の先端部の端面(112)の接合方向前端部を両接合部材(101a)(101b)の表面から浮き上がらせた状態に維持したままで、回転子(111)の先端部を移動させることによって、両接合部材(101a)(101b)の肉を回転子(111)の端面(112)で受け止め、これにより当該肉が排出されないよう当該肉を保持し、かかる問題を解決しようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の接合工具(110A)は、図7に示すように、回転子(111)の先端部の端面(112)は平坦面に形成されていたので、接合部材(101a)(101b)の肉を保持することが困難であった。
【0010】
一方、接合工具として図8に示したもの(10B)が用いられる場合がある。この接合工具(110B)は、回転子(111)の先端部の端面(112)がその外周縁から該端面(112)の回転中心部側に向かって一定勾配をもって窪んだ断面逆V字状の凹面に形成されるとともに、該回転子(111)の先端部の端面(112)の回転中心部にプローブ(113)が一体に突設されているものである。
【0011】
しかしながら、この接合工具(110B)を用いて接合を行う場合であっても、接合部材(101a)(101b)の肉の保持力が小さく、かかる問題を完全に解決することができなかった。
【0012】
さらに、この方法によれば、回転子(111)の回転軸線(Q’)を接合方向後方側に傾斜させた状態のままで移動させなければならないので、接合操作が困難になり、殊に接合線が曲線状になっている場合には接合操作が極めて困難になっていた。
【0013】
この発明は、このような技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、摩擦熱にて軟化した接合部材の軟化分中の肉をしっかりを保持することができて、接合状態の良好な接合継手を得ることのできる摩擦撹拌接合用接合工具及びこれを用いた摩擦撹拌接合法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る接合工具は、先端部が接合部材の表面に圧接される径大の回転子と、接合部材の接合予定部中に挿入される径小のプローブとを備えた摩擦撹拌接合用の接合工具において、回転子の先端部の端面)が、その外周縁から該端面の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、この端面の回転中心部に、プローブが突設されるとともに、この端面に、プローブを取り巻く態様で渦巻き状又は環状の溝条が設けられていることを特徴としている。
【0015】
この接合工具において、回転子の先端部の端面が、その外周縁から該端面の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されることにより、この端面の内側に、摩擦熱にて軟化した接合部材の軟化部中の肉を収容保持し得るようになる。さらに、この端面に溝条が設けられることにより、収容された肉が溝条内に食い込むようになって、肉の保持力が向上する。この結果、端面の内側に収容保持された肉が接合部材の表面側に排出され難くなり、もって接合状態の良好な接合継手を得ることができるようになる。特に、この溝条が渦巻き状のものである場合には、該溝条内に食い込んだ肉が回転子の回転動作に伴いプローブ側に吸い込まれるように塑性流動されるようになり、この結果、端面の内側に収容保持された肉が更に排出され難くなって、肉の保持力が更に向上し、もってより一層高品質の接合継手が得られるようになる。
【0016】
請求項2の発明に係る接合工具は、先端部が接合部材の表面に圧接される径大の回転子と、接合部材の接合予定部中に挿入される径小のプローブとを備えた摩擦撹拌接合用の接合工具において、回転子の先端部の端面が、その外周縁から該端面の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、この端面の回転中心部に、プローブが突設されるとともに、回転子の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ側に段階的に接近する段状部が形成されていることを特徴としている。
【0017】
この接合工具においては、回転子の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ側に段階的に接近する段状部が形成されていることにより、該回転子の先端部を接合部材の表面に圧接させると、その外周面に形成されている段状部の肩部が接合部材の表面に押し付けられ、これにより該回転子の先端部の外周面が接合部材の表面に強く密着するようになる。この結果、端面の内側に収容保持された接合部材の肉が排出され難くなり、もって接合状態の良好な接合継手を得ることができるようになる。
【0018】
また、請求項3の発明に係る摩擦撹拌接合法は、上記請求項1又は2記載の接合工具を用いて接合を行う摩擦撹拌接合法であって、プローブを接合部材の接合予定部中に挿入するとともに、回転子の先端部を接合部材の表面に圧接し、この状態で、回転子の回転軸線を接合方向の前方側及び後方側に傾けないで該回転子の先端部を接合予定部に沿って接合部材に対して相対的に移動させることにより、接合を行うことを特徴としている。
【0019】
この摩擦撹拌接合法によれば、回転子の回転軸線を接合方向の前方側及び後方側に傾けないで該回転子の先端部を接合予定部に沿って相対移動させることにより、接合作業が容易になる。したがって、接合予定部が直線状に延びている場合はもとより、これが曲線状に延びている場合であっても、回転子の先端部をこの接合予定部に沿って容易に相対移動させ得るようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1〜図3は、この発明(請求項1)の第1実施形態を示している。図1において、(1a)(1b)は2個の平板状の金属製接合部材である。この実施形態では、各接合部材(1a)(1b)はともにアルミニウム又はその合金からなるものであって、一方の接合部材(1a)の肉厚と他方の接合部材(1b)の肉厚は同寸に設定されている。そして、一方の接合部材(1a)の幅方向の端部と他方の接合部材(1b)の幅方向の端部とが、表面同士が面一に連なる態様にして突き合わされており、且つ、この突合せ状態で支持部材(図示せず)によって両接合部材(1a)(1b)がその裏面側から支持されている。
【0022】
この実施形態では、こうして突合せ状態に配置された両接合部材(1a)(1b)の突合せ部(3)を該突合せ部(3)に沿って摩擦撹拌接合する場合について示すものである。したがって、両接合部材(1a)(1b)の突合せ部(3)が接合予定部となる。
【0023】
図1において、(10A)は摩擦撹拌接合用の接合工具である。この接合工具(10A)は、先端部が両接合部材(1a)(1b)の表面に圧接される径大の円柱状回転子(11)と、突合せ部(3)中に挿入される径小のピン状プローブ(13)とを備えている。前記回転子(11)及びプローブ(13)は、両接合部材(1a)(1b)よりも硬質で且つ接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱材料から形成されている。
【0024】
この接合工具(10A)において、図2及び図3に示すように、回転子(11)の先端部の外周面と端面(13)との角部(11a)は、全周に亘って丸く面取りされており、これにより、当該角部(11a)の圧接に伴う両接合部材(1a)(1b)の表面の傷付きを防止し得るものとなされている。そして、該回転子(11)の先端部の端面(12)は、その外周縁から該端面(12)の回転中心部側に向かって一定勾配をもって窪んだ断面逆V字状の凹面に形成されている。そして、この端面(12)の回転中心部に、前記プローブ(13)が回転子(11)の回転軸線(Q)上に突出して一体に設けられている。
【0025】
さらに、この回転子(11)の先端部の端面(12)には、図3(イ)に示すように、プローブ(13)の基端部の位置を中心にした2本の渦巻き状の溝条(15)(15)が、互いに180°の位相差をもって、プローブ(13)の基端部の外周縁から端面(12)の外周縁に及ぶ領域に亘って該プローブ(13)を取り巻く態様で設けられている。この各溝条(15)は、図3(ロ)に示すように、断面コ字状のものであって、接合時に、この溝条(15)内に、摩擦熱にて軟化した両接合部材(1a)(1b)の軟化部中の肉を食い込ませることで、該端面(12)の内側に収容された肉に対する保持力を向上させるためのものである。この溝条(15)は、幅w1が0.5〜2.0mm、平均深さh1が0.5×w1〜2×w1mm、回転子(11)の回転軸線(Q)を含む断面において凹面に沿う方向のピッチp1が0.5×w1〜3×w1mmの範囲内に設定されていることが、かかる作用を確実に奏し得るようになる点で、望ましい。
【0026】
一方、プローブ(13)の外周面には、摩擦熱にて軟化した両接合部材(1a)(1b)の軟化部中の肉を撹拌するための断面三角形状の撹拌用凸部(13a)が、該プローブ(13)の略全長に亘って螺旋状に設けられている。この第1実施形態では、このプローブ(13)は、M5のネジの軸部状に形成されたものであって、ネジ山を撹拌用凸部(13a)とするものである。
【0027】
以上の構成の接合工具(10A)を用いて両接合部材(1a)(1b)の突合せ部(3)を接合する場合には、図1に示すように、まず回転子(11)をその回転軸線(Q)を中心に所定の回転方向Rに回転させ(その回転方向は後述する)、これによりプローブ(13)を一体回転させる。そして、回転しているプローブ(13)を突合せ部(3)中に表面側から挿入するとともに、回転している回転子(11)の先端部を両接合部材(1a)(1b)の表面に圧接させ、更に、回転子(11)の回転軸線(Q)を両接合部材(1a)(1b)のプローブ挿入位置における表面の法線Tに一致させる。このとき、回転子(11)の先端部は、両接合部材(1a)(1b)の表面に圧接されることで、図2に示すように両接合部材(1a)(1b)中に僅かに埋入された状態になる。そして、この状態を維持しながら、回転子(11)の先端部を突合せ部(3)に沿って移動させる。この移動方向Mが接合方向となる。なお、この発明では、プローブ(13)の突合せ部(3)中への挿入は、両接合部材(1a)(1b)の長さ方向の一端面から行っても良いことはもちろんである。
【0028】
すると、プローブ(13)の回転により発生する摩擦熱と、回転子(11)の先端部の端面(12)と両接合部材(1a)(1b)の表面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって、両接合部材(1a)(1b)は、回転子(11)の先端部及びプローブ(13)との接触部分近傍において軟化する。そして、両接合部材(1a)(1b)の軟化部中の肉は、回転子(11)の先端部からの圧接力を受けることによって該回転子(11)の先端部の端面(12)内に収容保持され、もって当該肉が両接合部材(1a)(1b)の外面側に排出され難くなる。さらには、こうして回転子(11)の先端部からの圧接力を受けることによって、当該肉が溝条(15)内に食い込んで、当該肉の排出がより強く阻止されるようになる。
【0029】
こうして回転子(11)の先端部の端面(12)の内側に収容保持された両接合部材(1a)(1b)の肉は、回転子(11)の先端部及びプローブ(13)の回転力を受けることによって撹拌混合されるとともに、回転子(11)の先端部の移動に伴って該先端部及びプローブ(13)の通過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現象が回転子(11)の先端部の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(1a)(1b)が突合せ部(3)において接合一体化され、もって所望する突合せ接合継手が得られる。図1において、(4)は、両接合部材(1a)(1b)の突合せ部(3)に形成された接合部を示している。
【0030】
ここで、この第1実施形態では、回転子(11)の回転方向Rは、図3(イ)に示すように、回転子(11)の先端側から見て、溝条(15)がプローブ(13)の周りをプローブ(13)から遠ざかりながら回転する方向に、設定されている。このように設定することにより、溝条(15)内に食い込んだ肉が端面(12)の回転動作に伴いプローブ(13)側に吸い込まれるように塑性流動されるようになり、このため、肉の排出をより一層強く阻止できるようになって、より一層良好な接合部(4)を形成できるようになる。
【0031】
以上の摩擦撹拌接合法においては、接合工具(10A)として、回転子(11)の先端部の端面(12)が上述したような凹面に形成されており且つこの端面(12)に上述した渦巻き状の溝条(15)が設けられたものが用いられているから、接合の際に回転子(11)の回転軸線(Q)を接合方向(M)後方側に傾斜させなくても、両接合部材(1a)(1b)の肉を端面(12)の内側にしっかりと収容保持することができる。したがって、この接合工具(10A)によれば、回転子(11)の回転軸線(Q)を両接合部材(1a)(1b)のプローブ挿入位置における表面の法線Tに一致させた状態で、回転子(11)の先端部の移動操作(接合操作)を行うことができる。このため、突合せ部(3)がこの実施形態のように直線状に延びている場合はもとより、これが曲線状に延びている場合(図示せず)であっても、回転子(11)の先端部の移動操作を容易に行うことができるようになる。
【0032】
さらに、この接合工具(10A)によれば、両接合部材(1a)(1b)の肉を端面(12)の内側にしっかりと収容保持できるようになっているから、肉不足による接合欠陥(空洞部等)を防止できるし、肉の排出に伴うバリの発生を防止できるし、更には、肉の排出に伴って接合部(4)の肉厚が減少する不具合を防止することもできる。したがって、この接合工具(10A)を用いて接合を行うことにより、接合状態の良好な突合せ接合継手を得ることができる。
【0033】
なお、この発明では、渦巻き状の溝条(15)は、1本であっても良いし、3本等の複数本であっても良いことはもちろんである。
【0034】
図4は、この発明(請求項1)の第2実施形態の接合工具(10B)を示している。同図には、上記第1実施形態の接合工具(10A)と同じ要素に、同一の符号が付されている。
【0035】
この接合工具(10B)においては、回転子(11)の先端部の端面(12)には、該端面(12)の回転中心部を中心にした、互いに半径の異なる3本の環状の溝条(16)(16)(16)が、プローブ(13)を取り囲む態様で同心状に設けられている。この溝条(16)における望ましい幅w2、平均深さh2及びピッチp2は、上記第1実施形態の接合工具(10A)の溝条(15)の場合と同じである。
【0036】
この接合工具(10B)の他の構成は、上記第1実施形態の接合工具(10A)と同一である。また、この接合工具(10B)を用いて接合を行う接合方法についても、上記第1実施形態で示された接合方法と同じであり、重複する説明を省略する。
【0037】
この接合工具(10B)によれば、回転子(11)の先端部からの圧接力を受けることによって、両接合部材(1a)(1b)の肉が回転子(11)の先端部の端面(12)の内側に収容保持される。さらに、当該肉が溝条(16)内に食い込むことにより、当該肉の排出がより強く阻止されるようになり、もって接合状態の良好な突合せ接合継手を得ることができるようになる。
【0038】
なお、この発明では、環状の溝条(16)は、1個であっても良いし、3本等の複数個であっても良いことはもちろんである。
【0039】
図5は、この発明(請求項2)の第3実施形態の接合工具(10C)を示している。同図には、上記第1実施形態の接合工具(10A)と同じ要素に、同一の符号が付されている。
【0040】
この接合工具(10C)においては、回転子(11)の先端部の端面(12)には溝条(15)が設けられておらず、回転子(11)の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ(13)側に段階的に接近する断面L字状の2段の段状部が、該回転子(11)の回転軸線(Q)を中心にして全周に亘って形成されている。図5(ロ)において、(17)(17)は段状部の肩部を示している。
【0041】
この接合工具(10C)の他の構成は、上記第1実施形態の接合工具(10A)と同一であり、またこの接合工具(10C)を用いて接合を行う接合方法についても、上記第1実施形態で示された接合方法と同じであり、重複する説明を省略する。
【0042】
この接合工具(10C)によれば、回転子(11)の先端部の外周面に2段の段状部が形成されているので、接合の際に、該回転子(11)の先端部を両接合部材(1a)(1b)の表面に圧接することによって、これら2段の段状部の肩部(17)(17)を両接合部材(1a)(1b)の表面に押し付けることができるようになり、これにより、該回転子(11)の先端部の外周面を両接合部材(1a)(1b)の表面に強く密着させることができるようになる。この結果、端面(12)の内側に収容保持された両接合部材(1a)(1b)の肉が排出され難くなり、もって接合状態の良好な突合せ接合継手を得ることができるようになる。
【0043】
この接合工具(10C)において、各段状部は、段差sが0.3〜1mmの範囲内に設定されていることが、上述した作用を確実に奏し得るようになる点で、望ましい。
【0044】
なお、この発明では、段状部の段数は、1段であっても良いし、3段等の複数段であっても良いことはもちろんである。
【0045】
以上、この発明の第1〜第3実施形態について説明したが、この発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
【0046】
例えば、接合工具の回転子(11)の先端部の端面(12)は、その外周縁から該端面(12)の回転中心部側に向かって窪んだ断面円弧状の凹面に形成されていても良い。
【0047】
また、接合工具は、回転子(11)の先端部の外周面に段状部が形成され、且つ該回転子(11)の先端部の端面(12)に渦巻き状の溝条(15)又は環状の溝条(16)が設けられたものであっても良い。
【0048】
また、接合操作については、接合工具の回転子(11)の先端部の位置を固定しておき、突合せ部(3)が順次、回転子(11)の先端部を通過するように両接合部材(1a)(1b)を移動させることにより、接合を行っても良い。
【0049】
【実施例】
次に、この発明の具体的実施例を示す。
【0050】
<実施例1>
平板状のアルミニウム合金からなる2個の同形同寸の接合部材(材質:A6063−T5、寸法:長さ200mm×幅100mm×厚さ4mm)を準備した。そして、一方の接合部材の幅方向の端部と他方の接合部材の幅方向の端部とを、表面同士が面一に連なる態様で突き合わせた。そして、両接合部材の突合せ部を、図1〜図3に示された上記第1実施形態の接合工具(10A)を用いて上記第1実施形態の接合方法に従って全長に亘って接合した。ここでは、回転子の回転軸線Qを両接合部材のプローブ挿入位置における表面の法線Tに一致させた状態で、すなわち、法線Tに対する回転子の回転軸線Qの接合方向後方側への傾斜角θを0°に設定して、接合を行った。
【0051】
この接合の際に使用された接合工具(10A)は、プローブ(13)がM5のネジの軸部状に形成されているものであって、回転子(11)の先端部の外径が15mm、プローブ(13)の長さが4mmのものである。また、この接合工具(10A)の溝条(15)の寸法及びこの接合の際に適用された接合条件は、次の通りである。
【0052】
[接合工具の溝条の寸法]
・溝条の幅w1…1mm
・溝条の平均深さh1…1mm
・溝条のピッチp1…1mm
[接合条件]
・回転子の回転数…1000rpm
・接合速度…600mm/min
<実施例2>
両接合部材の突合せ部を、図4に示された上記第2実施形態の接合工具(10B)を用いて全長に亘って接合した。この接合の際に使用された接合工具(10B)の溝条の寸法及びこの接合の際に適用された接合条件は、次の通りである。他の接合工具の寸法及び接合条件は、上記実施例1と同じである。
【0053】
[接合工具の溝条の寸法]
・溝条の幅w2…1mm
・溝条の平均深さh2…1mm
・溝条のピッチp2…1mm
<実施例3>
両接合部材の突合せ部を、図5に示された上記第3実施形態の接合工具(10C)を用いて全長に亘って接合した。この接合の際に使用された接合工具(10C)の段状部の寸法及びこの接合の際に適用された接合条件は、次の通りである。他の接合工具の寸法及び接合条件は、上記実施例1と同じである。
【0054】
[接合工具の段状部の寸法]
・段状部の段差s…0.5mm
<比較例1>
両接合部材の突合せ部を、図7に示された接合工具(110A)を用いて全長に亘って接合した。他の接合条件は上記実施例1と同じである。
【0055】
<比較例2>
両接合部材の突合せ部を、図8に示された接合工具(110B)を用いて全長に亘って接合した。他の接合条件は上記実施例1と同じである。
【0056】
<比較例3>
両接合部材の突合せ部を、図8に示された接合工具(110B)を用いて全長に亘って接合した。ここでは、法線Tに対する回転子の回転軸線の接合方向後方側への傾斜角θを3°に設定して、接合を行った。他の接合条件は上記実施例1と同じである。
【0057】
以上の実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた突合せ接合継手について、接合部の表面状態を肉眼にて調べ、また接合部の内部欠陥の有無をX線試験により調べた。この結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0004732571
【0059】
なお、表1中の「接合部の表面状態」の欄において、×は接合部の表面状態が不良であるものを示している。一方、△、○、◎は接合部の表面状態が良好であるものを示すとともに、この順に表面状態が良好であることを示している。
【0060】
表1に示すように、実施例1〜3では、いずれも、接合部の表面状態が良好であり、しかも接合部に空洞部等の内部欠陥が生じておらず、更には接合部の肉厚が殆ど減少していなかったことから、接合の際に回転子の回転軸線を接合方向後方側に傾斜させなくても、良好な接合部を形成できることが分かった。特に、実施例1では、表面状態の極めて良好な接合部を形成することができ、したがって極めて高品質の突合せ接合継手を得ることができることを確認し得た。
【0061】
一方、比較例1及び2では、接合部に空洞部等の内部欠陥が生じてしまい、良好な接合部を形成できないことが分かった。また、比較例1では、接合部の表面にバリが発生してしまい、表面状態が不良になることが分かった。
【0062】
【発明の効果】
上述の次第で、請求項1の発明に係る接合工具は、回転子の先端部の端面が、その外周縁から該端面の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、この端面の回転中心部に、プローブが突設されるとともに、この端面に、プローブを取り巻く態様で渦巻き状又は環状の溝条が設けられているものなので、この接合工具によれば、接合時に、回転子の先端部の端面の内側に、摩擦熱にて軟化した接合部材の軟化部中の肉を収容保持することができるし、その上、収容された肉を溝条内に食い込ませることができるから、該肉をしっかりと保持することができて、肉の排出を抑制できるようになる。したがって、この接合工具によれば、接合の際に、回転子の回転軸線を接合方向の後方側に傾斜させなくても、良好な接合部を形成することができる。特に、溝条が渦巻き状のものである場合には、肉をよりしっかりと保持することができる。したがって、肉の排出をより一層抑制することができるようになって、より一層良好な接合部を形成できるようになる。
【0063】
請求項2の発明に係る接合工具は、回転子の先端部の端面が、その外周縁から該端面の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、この端面の回転中心部に、プローブが突設されるとともに、回転子の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ側に段階的に接近する段状部が形成されているものなので、この接合工具によれば、接合時に、回転子の先端部を接合部材の表面に圧接させることにより、その外周面に形成されている段状部の肩部を接合部材の表面に押し付けることができて、該回転子の先端部の外周面を接合部材の表面に強く密着させることができる。したがって、端面の内側に収容保持された接合部材の肉の排出を抑制することができるようになる。したがって、この接合工具によれば、接合の際に、回転子の回転軸線を接合方向の後方側に傾斜させなくても、良好な接合部を形成することができる。
【0064】
また、請求項3の発明に係る摩擦撹拌接合法は、上記請求項1又は2記載の接合工具を用いて接合を行う摩擦撹拌接合法において、プローブを接合部材の接合予定部中に挿入するとともに、回転子の先端部を接合部材の表面に圧接し、この状態で、回転子の回転軸線を接合方向の前方側及び後方側に傾けないで該回転子の先端部を接合線に沿って接合部材に対して相対的に移動させることにより、接合を行うものであるから、接合予定部が直線状に延びている場合はもとより、これが曲線状に延びている場合であっても、回転子の先端部をこの接合予定部に沿って容易に相対移動させることができるようになって、接合操作を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の接合工具を用いて接合を行う場合における接合途中の状態を示す斜視図である。
【図2】図1中のII−II線拡大断面図である。
【図3】(イ)は第1実施形態の接合工具を先端側から視た底面図、(ロ)は(イ)中のIII−III線断面図である。
【図4】(イ)は第2実施形態の接合工具を先端側から視た底面図、(ロ)は(イ)中のIV−IV線断面図である。
【図5】(イ)は第3実施形態の接合工具の半断面側面図、(ロ)は(イ)中のA部分の拡大断面図である。
【図6】従来の接合工具を用いて接合を行う場合における接合途中の状態を示す斜視図である。
【図7】図6中のVII−VII線の拡大断面図である。
【図8】従来のもう一つの接合工具を示す、図7に対応する拡大断面図である。
【符号の説明】
1…接合部材
3…突合せ部(接合予定部)
4…接合部
10A…第1実施形態の接合工具
10B…第2実施形態の接合工具
10C…第3実施形態の接合工具
11…回転子
12…端面
13…プローブ
15…渦巻き状の溝条
16…環状の溝条
17…段状部の肩部

Claims (8)

  1. 先端部が接合部材(1)の表面に圧接される径大の回転子(11)と、接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入される径小のプローブ(13)とを備えた摩擦撹拌接合用の接合工具(10A)において、
    回転子(11)の先端部の端面(12)が、その外周縁から該端面(12)の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、
    この端面(12)の回転中心部に、プローブ(13)が突設されるとともに、
    この端面(12)に、プローブ(13)を取り巻く態様で渦巻き状の溝条(15)が設けられており、
    回転子(11)の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ側に段階的に接近する段状部が形成されていることを特徴とする摩擦撹拌接合用接合工具。
  2. 段状部の段差(s)が0.3〜1mmの範囲内に設定されている請求項1記載の摩擦撹拌接合用接合工具。
  3. 先端部が接合部材(1)の表面に圧接される径大の回転子(11)と、接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入される径小のプローブ(13)とを備えた摩擦撹拌接合用の接合工具(10B)において、
    回転子(11)の先端部の端面(12)が、その外周縁から該端面(12)の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、
    この端面(12)の回転中心部に、プローブ(13)が突設されるとともに、
    この端面(12)に、プローブ(13)を取り巻く態様で環状の溝条(16)が設けられており、
    回転子(11)の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ側に段階的に接近する段状部が形成されていることを特徴とする摩擦撹拌接合用接合工具。
  4. 段状部の段差(s)が0.3〜1mmの範囲内に設定されている請求項3記載の摩擦撹拌接合用接合工具。
  5. 先端部が接合部材(1)の表面に圧接される径大の回転子(11)と、接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入される径小のプローブ(13)とを備えた摩擦撹拌接合用の接合工具(10C)において、
    回転子(11)の先端部の端面(12)が、その外周縁から該端面(12)の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成されており、
    この端面(12)の回転中心部に、プローブ(13)が突設されるとともに、
    回転子(11)の先端部の外周面に、先端側に進むにつれてプローブ側に段階的に接近する段状部が形成されていることを特徴とする摩擦撹拌接合用接合工具。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の接合工具を用いて接合を行う摩擦撹拌接合法であって、
    回転しているプローブ(13)を接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入するとともに、プローブ(13)の回転により発生する摩擦熱と、回転している回転子(11)の先端部の端面(12)と両接合部材(1a)(1b)の表面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって軟化した接合部材(1)の軟化部中の肉が、回転子(11)の先端部からの圧接力を受けることによって該回転子(11)の先端部の端面(12)内に収容保持されるように、回転子(11)の先端部を接合部材(1)の表面に圧接し、この状態で、回転子(11)の回転軸線(Q)を接合方向の前方側及び後方側に傾けないで該回転子(11)の先端部を接合予定部(3)に沿って接合部材(1)に対して相対的に移動させることにより、接合を行うことを特徴とする摩擦撹拌接合法。
  7. 請求項1又は2記載の接合工具を用いて接合を行う摩擦撹拌接合法であって、
    回転子(11)の先端側から見て、渦巻き状の溝条(15)がプローブ(13)の周りをプローブ(13)から遠ざかりながら回転する方向(R)に、回転子(11)及びプローブ(13)を一体に回転させ、
    回転しているプローブ(13)を接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入するとともに、プローブ(13)の回転により発生する摩擦熱と、回転している回転子(11)の先端部の端面(12)と両接合部材(1a)(1b)の表面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって軟化した接合部材(1)の軟化部中の肉が、回転子(11)の先端部からの圧接力を受けることによって該回転子(11)の先端部の端面(12)内に収容保持されるように、回転子(11)の先端部を接合部材(1)の表面に圧接し、この状態で、回転子(11)の回転軸線(Q)を接合方向の前方側及び後方側に傾けないで該回転子(11)の先端部を接合予定部(3)に沿って接合部材(1)に対して相対的に移動させることにより、接合を行うことを特徴とする摩擦撹拌接合法。
  8. 摩擦撹拌接合用接合工具を用いて接合を行う摩擦撹拌接合法であって、
    接合工具は、先端部が接合部材(1)の表面に圧接される径大の回転子(11)と、接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入される径小のプローブ(13)とを備えるとともに、
    回転子(11)の先端部の端面(12)が、その外周縁から該端面(12)の回転中心部側に向かって窪んだ凹面に形成され、
    この端面(12)の回転中心部に、プローブ(13)が突設されるとともに、
    この端面(12)に、プローブ(13)を取り巻く態様で渦巻き状の溝条(15)が設けられており、
    この接合工具の回転しているプローブ(13)を接合部材(1)の接合予定部(3)中に挿入するとともに、プローブ(13)の回転により発生する摩擦熱と、回転している回転子(11)の先端部の端面(12)と両接合部材(1a)(1b)の表面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって軟化した接合部材(1)の軟化部中の肉が、回転子(11)の先端部からの圧接力を受けることによって該回転子(11)の先端部の端面(12)内に収容保持されるように、回転子(11)の先端部を接合部材(1)の表面に圧接し、この状態で、回転子(11)の回転軸線(Q)を接合方向の前方側及び後方側に傾けないで該回転子(11)の先端部を接合予定部(3)に沿って接合部材(1)に対して相対的に移動させることにより、接合を行う摩擦撹拌接合法であり、
    且つ、回転子(11)の先端側から見て、渦巻き状の溝条(15)がプローブ(13)の周りをプローブ(13)から遠ざかりながら回転する方向(R)に、回転子(11)及びプローブ(13)を一体に回転させて、接合を行うことを特徴とする摩擦撹拌接合法。
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