JP2003093150A - 毛髪化粧料用容器 - Google Patents

毛髪化粧料用容器

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JP2003093150A
JP2003093150A JP2001292834A JP2001292834A JP2003093150A JP 2003093150 A JP2003093150 A JP 2003093150A JP 2001292834 A JP2001292834 A JP 2001292834A JP 2001292834 A JP2001292834 A JP 2001292834A JP 2003093150 A JP2003093150 A JP 2003093150A
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container
layer
oxygen barrier
hair
evoh
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Soichi Suganuma
壮一 菅沼
Toru Matsubayashi
通 松林
Yutaka Inoue
豊 井上
Akira Wakasugi
章 若杉
Shigeharu Iyoda
重治 伊豫田
Tomomi Kaneiwa
友美 金岩
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Hoyu Co Ltd
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Hoyu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素バリア層としてEVOH層を備える毛髪
化粧料用容器において、特段のコストアップ等を伴わな
い手段によって、水の浸透に基づくEVOH層の酸素バ
リア性低下を十分に防止すること。 【解決手段】 複層構造の容器壁における任意の中間層
部位にEVOHを用いた2層以上の酸素バリア層を備
え、最内層側の酸素バリア層にはエチレン含有量が34
モル%以下であるモノマー組成のEVOHを用いると共
に、最外層側の酸素バリア層にはエチレン含有量が36
モル%以上であるモノマー組成のEVOHを用いた毛髪
化粧料用容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毛髪化粧料用容器に
関する。更に詳しくは、本発明は、容器壁の酸素バリア
性を十分に確保することによって毛髪化粧料の保存安定
性を高めた毛髪化粧料用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪化粧料には酸化染料が含まれる場合
があり、又、還元剤が含まれる場合もある。これらの酸
化染料や還元剤が毛髪化粧料の流通・保存時において酸
素と反応すると、変色又は劣化を起こすので、毛髪化粧
料用容器には空気中の酸素を透過させない酸素バリア性
が要求される。一方、毛髪化粧料には過酸化水素等の酸
化剤が含まれる場合もある。毛髪化粧料の流通・保存時
においてこのような酸化剤が容器外へ透過・揮散する
と、その毛髪化粧料の酸化作用が低減して、本来の目的
を果たせなくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記のように
酸素バリア性を必要とする特定の毛髪化粧料の容器につ
いて、空気中の酸素や過酸化水素に由来する酸素に対す
るバリア性を付与することは、非常に重要である。
【0004】しかし従来、毛髪化粧料用容器に着目し
て、このような技術的課題及びその解決手段を提案した
発明は見受けられない。又、一般的に、例えばフッ素樹
脂の使用は高い酸素バリア性を期待できるが、非常に高
価であり、しかも他樹脂との接着性に乏しいため、実用
的ではない。
【0005】そこで本発明は、酸素バリア性を必要とす
る毛髪化粧料を収容する容器において、空気中の酸素や
過酸化水素に由来する酸素に対する十分なバリア性を示
し、水の浸透に基づく酸素バリア性の低下を起こすこと
なく、毛髪化粧料の保存安定性に優れた毛髪化粧料用容
器を提供することを、解決すべき課題とする。
【0006】
【着眼点】第1の着眼点 本願発明者は、他の技術的分野においてこのような場合
に往々にして使用されるEVOH(エチレン・ビニルア
ルコール共重合体)に着目した。前記のフッ素樹脂とは
異なり、EVOHはコスト面及び特性面の要求をバラン
ス良く満足させる材料である。
【0007】一般的な意味で、EVOH層を含む多層構
造の容器壁を備える化粧料用容器を開示した公知文献は
散見される。しかしこれらの文献の開示では、EVOH
層が酸化染料や還元剤の酸化防止と言う毛髪化粧料用容
器に特有な要求に対応できる酸素バリア性を示すか否か
は不明であり、EVOH層が過酸化水素が溶存する水溶
液に由来する酸素に対しても有効な酸素バリア性を示す
か否かも全く不明であり、更に、如何なる材料構成上の
特徴を持ったEVOH層がこのような要求に対応し得る
のかも不明である。
【0008】本願発明者は、これらの点を実験的に究明
し、EVOHが、とりわけ特定の材料構成上の特徴を備
えたEVOHが、毛髪化粧料用容器の酸素バリア層とし
て有効に機能することを、初めて明らかにした。
【0009】第2の着眼点 ところで、EVOHは水の浸透を許し易く、そのことに
よって酸素バリア性が大きく低下すると言う問題も配慮
する必要がある。従来、EVOHを用いた酸素バリア層
を設ける場合には、専ら水バリア層を付加して酸素バリ
ア層を水から遮断しており、そのこと自体は一定の有効
性を有するとしても、その他の技術的要素、例えばEV
OH自体のモノマー組成等の最適な選択は考慮されてい
ない。
【0010】しかし、EVOHは、そのモノマー組成に
おけるエチレン含有量の差異によって、各レベルの相対
湿度における酸素透過度が複雑な挙動を示すことが実験
的に判明した。そして本願発明者は、モノマー組成にお
いてそれぞれエチレン含有量が異なるEVOHを用いた
2層以上の酸素バリア層を設けた場合、非常に優れた酸
素バリア性が得られることを究明した。
【0011】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、複層構造の容器壁における任意の中間
層部位にEVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合
体)を用いた2層以上の酸素バリア層を備え、最内層側
の酸素バリア層にはエチレン含有量が34モル%以下で
あるモノマー組成のEVOHを用いると共に、最外層側
の酸素バリア層にはエチレン含有量が36モル%以上で
あるモノマー組成のEVOHを用いた、毛髪化粧料用容
器である。
【0012】(第1発明の作用・効果)第1発明におい
ては、最内層側、即ち水を基本溶媒とする毛髪化粧料が
充填されている容器内部に近い側の酸素バリア層には、
エチレン含有量が34モル%以下と比較的少ないEVO
Hを用いる。このようなEVOHは、毛髪化粧料溶液に
近い側に位置する内層側に用いた場合(毛髪化粧料溶液
に接触する訳ではない)、相対的に酸素バリア性が高
い。
【0013】最外層側、即ち相対湿度が比較的低い容器
外部に近い側の酸素バリア層には、エチレン含有量が3
6モル%以上と比較的多いEVOHを用いる。このよう
なEVOHは、容器外部に近い側に位置する外層側に用
いた場合、相対的に酸素バリア性が高い。
【0014】従って、これら最内層側及び最外層側の酸
素バリア層は、最も有効に酸素バリア性を発揮する。そ
の結果、毛髪化粧料に含まれる酸化染料や還元剤の酸素
との反応に基づく変色又は劣化や、毛髪化粧料に含まれ
る過酸化水素等の酸化剤の容器外への透過・揮散が有効
に抑制されることとなる。その結果、毛髪化粧料の保存
安定性が向上する。なお、第1発明のようなEVOHの
使い分けは、特段にコストアップもしくは技術的困難を
伴なわない。
【0015】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係る毛髪化粧料用容器が、以下(1)〜
(3)のいずれか1以上の層部位にCOC(環状オレフ
ィン系共重合体)を用いた水バリア層を備える、毛髪化
粧料用容器である。 (1)前記2層以上の酸素バリア層の内側層。 (2)前記2層以上の酸素バリア層の中間層。 (3)前記2層以上の酸素バリア層の外側層。
【0016】(第2発明の作用・効果)COCを用いた
水バリア層は水に対するバリア性が高いので、これをE
VOHを用いた2層以上の酸素バリア層の内側又は外
側、あるいは中間に設けることにより、酸素バリア層へ
の水の浸透を防止して、結果的に毛髪化粧料用容器の酸
素バリア性の低下を有効に防止できる。
【0017】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明に係る複層構造の容器壁が、
ポリオレフィン系樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又
はポリエステル系樹脂を用いた最内層を備える、毛髪化
粧料用容器である。第3発明において、「ポリオレフィ
ン系樹脂」とは、COC(環状オレフィン系共重合体)
を含まない概念である。
【0018】(第3発明の作用・効果)ポリオレフィン
系樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又はポリエステル
系樹脂は、一定の水バリア性を示すと共に、最内層材料
として要求される耐薬品性も備える。従って、第3発明
の毛髪化粧料用容器は、更に良好な酸素バリア性を示す
と共に、毛髪化粧料用容器として一般的に要求される耐
薬品性も確保することができる。
【0019】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第3発明に係る複層構造の容器壁が、ポ
リオレフィン系樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又は
ポリエステル系樹脂を用いた最外層を備える、毛髪化粧
料用容器である。
【0020】(第4発明の作用・効果)ポリオレフィン
系樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又はポリエステル
系樹脂は、一定の水バリア性を示すと共に、最外層材料
として要求される印刷性,耐水性,表面処理性及び表面
光沢性も備える。従って、第4発明の毛髪化粧料用容器
は、更に良好な酸素バリア性を示すと共に、毛髪化粧料
用容器として一般的に要求される印刷性,耐水性,表面
処理のし易さ及び表面の光沢も確保することができる。
【0021】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第4発明に係る毛髪化粧料用容器が酸素
バリア性を必要とする毛髪化粧料用の容器として用いら
れるものである、毛髪化粧料用容器である。
【0022】(第5発明の作用・効果)毛髪化粧料用容
器は、酸素バリア性を必要とする毛髪化粧料用の容器と
して、特に好ましく使用される。
【0023】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
前記第5発明に係る酸素バリア性を必要とする毛髪化粧
料が、酸化染毛剤の第1剤又は第2剤、毛髪脱色剤の第
1剤又は第2剤、あるいはパーマネントウェーブ用剤の
第1剤又は第2剤である、毛髪化粧料用容器である。
【0024】(第6発明の作用・効果)酸素バリア性を
必要とする毛髪化粧料としては、第6発明に列挙するも
のが特に好適である。
【0025】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第6発明のいずれかに係る毛髪化粧料用
容器がエアゾール容器の内袋である、毛髪化粧料用容器
である。
【0026】(第7発明の作用・効果)第1発明〜第6
発明に係る毛髪化粧料用容器の用途もしくは使用形態は
限定されないが、例えば、第7発明のようにエアゾール
容器の内袋として好ましく使用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第7発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは第1発明〜第7発明を一括して指してい
る。
【0028】〔酸素バリア層〕本発明に係る毛髪化粧料
用容器は複層構造の容器壁を備え、その容器壁における
任意の中間層部位に、EVOHを用いた2層以上の酸素
バリア層を備える。即ち、2層以上の酸素バリア層は最
内層又は最外層以外の任意の中間層部位に設けることが
できる。基本的には、2層以上の酸素バリア層の内側に
後述の水バリア層を設けることが好ましい。本発明にお
いて、酸素バリア層に用いるEVOHには以下の特定の
制約がある。
【0029】即ち、EVOHはモノマーとしてエチレン
成分とビニルアルコール成分とを共重合させたものであ
るが、本発明においては、2層以上の酸素バリア層の
内、最内層側の酸素バリア層にはエチレン含有量が34
モル%以下であるモノマー組成のEVOHを用い、より
好ましくは、エチレン含有量が29モル%以下であるモ
ノマー組成のEVOHを用いる。又、2層以上の酸素バ
リア層の内、最外層側の酸素バリア層にはエチレン含有
量が36モル%以上であるモノマー組成のEVOHを用
い、より好ましくは、エチレン含有量が39モル%以上
であるモノマー組成のEVOHを用いる。
【0030】酸素バリア層を3層以上に設ける場合にお
いて、上記した最内層側及び最外層側以外の層部位に設
ける酸素バリア層に用いるEVOHのエチレン含有量は
任意に設定できるが、通常は、そのエチレン含有量を3
4モル%と36モル%との中間の適宜な値、例えば35
モル%程度とすることが好ましい。
【0031】上記のようなEVOHを用いて構成される
酸素バリア層の層厚は限定されないが、ピンホールの懸
念をなくするには、各酸素バリア層を25μm以上の膜
厚とすることが好ましく、40μm以上の膜厚とするこ
とがとりわけ好ましい。EVOHはある程度硬質の樹脂
であるため、毛髪化粧料用容器がボトルタイプである場
合には酸素バリア層の層厚の上限は余り気にする必要が
ないが、毛髪化粧料用容器が柔軟性を求められるチュー
ブタイプである場合には、各酸素バリア層の合計層厚を
150μm程度以下とすることが、より好ましい。
【0032】〔水バリア層〕本発明に係る毛髪化粧料用
容器は、その複層構造の容器壁において、好ましくは更
に1層又は2層以上のCOC(環状オレフィン系共重合
体)を用いた水バリア層を備える。
【0033】環状オレフィン系共重合体としては公知の
ものを任意に利用でき、その種類は限定されないが、脂
環族炭化水素化合物、より好ましくはエチレン系不飽和
結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物から
選択され、とりわけ好ましくはビシクロ〔2,2,1〕
ヘプト−2−エン誘導体から適宜選択される。例えば、
特開2001−157705号公報において「COC」
として開示されたいずれの化合物をも選択することがで
きる。
【0034】水バリア層は、(1)2層以上の酸素バリ
ア層の内側、即ち2層以上の酸素バリア層における最内
層側の酸素バリア層の内側に設けることができる。又、
水バリア層は、(2)2層以上の酸素バリア層の任意の
中間層部位に設けることもできる。更に水バリア層は、
(3)2層以上の酸素バリア層の外側、即ち2層以上の
酸素バリア層における最外層側の酸素バリア層の外側に
設けることもできる。水バリア層に関する以上の(1)
〜(3)の実施形態の内の2以上の実施形態を同時に行
うこともできる。
【0035】〔毛髪化粧料用容器の最内層及び最外層〕
本発明に係る毛髪化粧料用容器における複層構造の容器
壁は、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂,ポリアクリ
ロニトリル系樹脂又はポリエステル系樹脂を用いた最内
層を備える。又、本発明に係る毛髪化粧料用容器におけ
る複層構造の容器壁は、好ましくは、ポリオレフィン系
樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又はポリエステル系
樹脂を用いた最外層を備える。最外層を構成するポリオ
レフィン系樹脂層は、表面処理のし易さ、印刷に対する
適性、表面光沢の維持等の点から、2層に構成されてい
ても良い。
【0036】ポリオレフィン系樹脂の種類は限定されな
いが、高密度ポリエチレン(HDPE),中密度ポリエ
チレン(MDPE),低密度ポリエチレン(LDP
E),直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE),ポリ
プロピレン(PP),エチレン−プロピレン共重合体,
エチレン−ブテン共重合体,エチレン−ヘキセン共重合
体,エチレン−オクテン共重合体,エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA),エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体,アイオノマー樹脂等を任意に選択すること
ができる。とりわけ、HDPE,MDPE,LDPE,
LLDPE,PPが好ましい。
【0037】ポリアクリロニトリル系樹脂の種類は限定
されないが、例えば三井東圧化学(株)社の商品名「バ
レックス」等を適宜に選択することができる。ポリエス
テル系樹脂の種類も限定されないが、例えばポリエチレ
ンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレー
ト(PEN),ポリブチレンテレフタレート(PBT)
等を適宜に選択することができる。
【0038】〔毛髪化粧料用容器の構成〕以上の各種実
施形態から、本発明に係る毛髪化粧料用容器における容
器壁の層構成の好ましい幾つかの例を以下に列挙する。
下記の層構成例では、左端が最内層、右端が最外層を示
す。又、「EVOH」は本発明に係る前記特定のEVO
Hを示し、「PO」はポリオレフィン系樹脂を示す。以
下の各例において2層以上に設けられているPO層やC
OC層は、互いに全く同一の材料からなる場合もあり、
同一種であるがモノマー構成や平均分子量等の具体的内
容が異なる材料からなる場合もある。
【0039】a)PO/EVOH/PO/EVOH/P
O b)PO/COC/EVOH/PO/EVOH/COC
/PO c)PO/COC/EVOH/PO/EVOH/COC
/PO/PO d)PO/COC/EVOH/PO/EVOH/PO e)PO/COC/EVOH/PO/EVOH/PO/
PO f)PO/EVOH/PO/EVOH/COC/PO。
【0040】上記のように複層構造とされる毛髪化粧料
用容器において、各層間は層間接着させても良く、接着
剤を用いて接着させても良い。接着剤を用いる場合、層
間に接着剤層を設ける方法と、各層の構成材料に予め接
着剤をブレンドしておく方法とがある。少なくとも酸素
バリア層に関しては、EVOHの酸素バリア性が若干低
下する懸念を避けるため、接着剤ブレンド法よりも層間
に接着剤層を設ける方法が好ましい。
【0041】接着剤の種類は限定されないが、例えば変
性ポリオレフィンを好ましく使用できる。変性ポリオレ
フィンとしては、例えば、不飽和カルボン酸,酸無水
物,エステル又はアミド等で変性された、PP,HDP
E,LDPE,LLDPE,EVA等を好ましく使用で
きる。
【0042】毛髪化粧料用容器の形状は、この種の化粧
料用容器において公知である例えばスタンディングパウ
チ容器,パウチ容器,ボトル容器,チューブ容器,エア
ゾール容器の内袋等の任意の形状を自由に選択すること
ができる。とりわけ、ボトル容器,チューブ容器又はエ
アゾール容器の内袋が好ましい。
【0043】〔毛髪化粧料用容器の用途〕本発明に係る
毛髪化粧料用容器の用途は限定されないが、好ましくは
酸素バリア性を必要とする毛髪化粧料用の容器として用
いられる。酸素バリア性を必要とする毛髪化粧料として
は、酸化染毛剤の第1剤又は第2剤、毛髪脱色剤の第1
剤又は第2剤、あるいはパーマネントウェーブ用剤の第
1剤又は第2剤が代表的に例示される。その他にも、毛
髪化粧料用容器は、シャンプー,リンス,コンディショ
ナー,整髪剤,ヘアーリキッド,ヘアートニック,酸性
染毛料,ヘアトリートメント,酸性染毛料用リムーバ
ー,育毛剤等の容器としても利用することができる。
【0044】毛髪化粧料が、少なくとも酸化染料とアル
カリ剤を含有する酸化染毛剤第1剤である場合、本発明
に係る毛髪化粧料用容器によって容器外部からの酸素の
透過・侵入を防止することができるため、酸化染料と酸
素との反応を防止できる。従って、酸化染毛剤第1剤の
保存安定性を向上させることができる。毛髪化粧料が、
少なくとも還元剤とアルカリ剤を含有するパーマネント
ウェーブ用剤第1剤である場合にも、同様に、容器外部
から透過・侵入した酸素と還元剤との反応による還元剤
の劣化を防止できるため、パーマネントウェーブ用剤第
1剤の保存安定性を向上させることができる。
【0045】毛髪化粧料が、少なくとも酸化剤を含有す
る酸化染毛剤第2剤である場合、本発明に係る毛髪化粧
料用容器によって、酸化剤の容器外部への透過・揮散を
防止して、酸化染毛剤第2剤の保存安定性を向上させる
ことができる。毛髪化粧料が、少なくとも酸化剤を含有
するパーマネントウェーブ用剤第2剤である場合にも、
同様に、酸化剤の容器外部への透過・揮散を防止して、
パーマネントウェーブ用剤第2剤の保存安定性を向上さ
せることができる。
【0046】本発明に係る毛髪化粧料用容器に収容され
る毛髪化粧料の剤型は限定されない。例えば、ジェル
状,ゲル状,クリーム状,ペースト状等の粘稠な剤型
や、液体状の剤型とすることができる。
【0047】
【実施例】末尾の表1に示す実施例1,実施例2及び比
較例1,比較例2に係る無着色の毛髪化粧料用容器を作
製した。これらの容器は、いずれも同様のブロー成形方
法により製造されたチューブ容器であって、容量はいず
れも50mL、容器壁の厚さはいずれも約450μmで
ある。
【0048】そしてこれらの容器は、表1の「材質構
成」の欄に示すような単層又は複層構造を有する。即
ち、比較例2はLDPEの単層からなる。例えば実施例
2は、最内層がLDPE層で、AD(接着剤)を介して
EVOH層を設け、更にADを介してLDPE層を設
け、更にAD(接着剤)を介してEVOH層を設け、更
にADを介して最外層がLDPE層である。該当する各
例に係る内層側及び外層側のEVOH層に用いたEVO
Hのエチレン含有量を、表1に示す。
【0049】各例に係る容器壁の層別の厚さ(μm単
位)は、最内層側(表1の左端に表記した層側)より順
に、次の数値の通りである。 実施例1:LDPE=80/AD=20/COC=40
/AD=20/EVOH=25/AD=20/LDPE
=40/AD=20/EVOH=25/AD=20/C
OC=40/AD=20/LDPE=80。 実施例2:LDPE=140/AD=20/EVOH=
25/AD=20/LDPE=40/AD=20/EV
OH=25/AD=20/LDPE=140。 比較例1:層別の厚さは実施例2と同一である。 比較例2:LDPE=450。
【0050】なお、上記したAD(接着剤)層として、
実際には三井石油化学工業(株)社の商品名「アドマ
ー」を用いている。この「アドマー」は、ポリオレフィ
ンを官能基の導入によってグラフト反応させた接着性ポ
リオレフィンであり、熱反応によってガスバリア性樹脂
等を強力に接着できる。
【0051】以上の各例に係る毛髪化粧料用容器に、そ
れぞれ以下に示す同一組成の酸化染毛剤第1剤を充填
し、蓋をして45°Cの恒温槽にて3ケ月間保存した。第1剤組成 パラフェニレンジアミン 2.0重量% レゾルシン 1.0重量% ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル 3.0重量% セトステアリルアルコール 8.0重量% 流動パラフィン 2.0重量% アンモニア水 pH9とする量 精製水 残部。
【0052】上記した3ケ月間保存後の各例に係る毛髪
化粧料用容器を開蓋して内容物たる毛髪化粧料を排出
し、その毛髪化粧料の着色度合いを目視により評価し
た。この評価を通じて、毛髪化粧料の着色が著しい程、
保存安定性が不良であると言う判断によって、毛髪化粧
料用容器の酸素バリア性、ひいては第1剤の保存安定性
を評価することができる。
【0053】その結果を表1の「評価」欄に示すが、同
欄において、「◎」は「毛髪化粧料の着色が全く認めら
れなかった」ことを示す。「○」は「毛髪化粧料の着色
がほとんど認められなかった」ことを示す。「△」は
「毛髪化粧料の着色が少し認められた」ことを示す。
「×」は「毛髪化粧料にかなりの着色が認められた」こ
とを示す。
【0054】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 豊 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12ホーユー株式会社総合研究所内 (72)発明者 若杉 章 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12ホーユー株式会社総合研究所内 (72)発明者 伊豫田 重治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12ホーユー株式会社総合研究所内 (72)発明者 金岩 友美 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12ホーユー株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3E086 AD01 AD03 AD04 BA04 BA15 BA24 BB05 CA35

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複層構造の容器壁における任意の中間層
    部位にEVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合
    体)を用いた2層以上の酸素バリア層を備え、最内層側
    の酸素バリア層にはエチレン含有量が34モル%以下で
    あるモノマー組成のEVOHを用いると共に、最外層側
    の酸素バリア層にはエチレン含有量が36モル%以上で
    あるモノマー組成のEVOHを用いたことを特徴とする
    毛髪化粧料用容器。
  2. 【請求項2】 前記毛髪化粧料用容器が、以下(1)〜
    (3)のいずれか1以上の層部位にCOC(環状オレフ
    ィン系共重合体)を用いた水バリア層を備えることを特
    徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料用容器。 (1)前記2層以上の酸素バリア層の内側層。 (2)前記2層以上の酸素バリア層の中間層。 (3)前記2層以上の酸素バリア層の外側層。
  3. 【請求項3】 前記複層構造の容器壁が、ポリオレフィ
    ン系樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又はポリエステ
    ル系樹脂を用いた最内層を備えることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料用容器。
  4. 【請求項4】 前記複層構造の容器壁が、ポリオレフィ
    ン系樹脂,ポリアクリロニトリル系樹脂又はポリエステ
    ル系樹脂を用いた最外層を備えることを特徴とする請求
    項1〜請求項3のいずれかに記載の毛髪化粧料用容器。
  5. 【請求項5】 前記毛髪化粧料用容器が酸素バリア性を
    必要とする毛髪化粧料用の容器として用いられるもので
    あることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに
    記載の毛髪化粧料用容器。
  6. 【請求項6】 前記酸素バリア性を必要とする毛髪化粧
    料が、酸化染毛剤の第1剤又は第2剤、毛髪脱色剤の第
    1剤又は第2剤、あるいはパーマネントウェーブ用剤の
    第1剤又は第2剤であることを特徴とする請求項5に記
    載の毛髪化粧料用容器。
  7. 【請求項7】 前記毛髪化粧料用容器がエアゾール容器
    の内袋であることを特徴とする請求項1〜請求項6のい
    ずれかに記載の毛髪化粧料用容器。
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