JP2003085764A - 波形等化器およびprml検出器 - Google Patents

波形等化器およびprml検出器

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JP2003085764A
JP2003085764A JP2001333945A JP2001333945A JP2003085764A JP 2003085764 A JP2003085764 A JP 2003085764A JP 2001333945 A JP2001333945 A JP 2001333945A JP 2001333945 A JP2001333945 A JP 2001333945A JP 2003085764 A JP2003085764 A JP 2003085764A
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signal
waveform
mark
waveform equalizer
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JP2001333945A
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English (en)
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Seijun Miyashita
晴旬 宮下
Takeshi Nakajima
健 中嶋
Junichi Minamino
順一 南野
Atsushi Nakamura
敦史 中村
Shinichi Konishi
信一 小西
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アシンメトリな再生波形であっても、また
は、ノイズの多い環境であっても、正確な等化誤差を求
め、かつ、FIRフィルタの係数を適応制御する際の仮
判定値を正確に出力する。 【解決手段】 記録媒体に記録されたマークおよび非マ
ークを再生した再生信号の波形を等化する波形等化器で
あって、マークおよび非マークの物理的な形状に起因す
る、再生信号のアシンメトリを検出して、アシンメトリ
量を表す検出信号を出力する検出部と、再生信号に基づ
いて、マークおよび非マークを判別して判別信号を出力
する判別部と、検出部から出力された検出信号に基づい
て、マークを再生した再生信号に乗算される第1の係数
と、非マークを再生した再生信号に乗算され、第1の係
数と異なる第2の係数とを算出し、判別部から出力され
た判別信号に基づいて、算出した第1または第2の係数
を選択する選択部とを備えた波形等化器等を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の記
録媒体から読み出された信号の波形を等化する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクなどの記録媒体に記録された
情報を再生する情報再生装置では、従来、信号の波形レ
ベルが所定の値より大きければ、「1」、小さければ、
「0」と判定するスライス方式が採用されてきた。しか
し、この方式では、記録密度が大幅に向上した記録媒体
に対して、高い信頼性でデータを再生することが困難で
ある。そこで、近年、高い信頼性でデータを再生するこ
とが可能なPRML(Partial Respons
e Maximum Likelihood)方式が注
目されている。PRML方式は、HDD(ハードディス
クドライブ)を始めとして、ディジタル記録のカメラ一
体型VTRや、記録書き換え可能な光ディスク等の記録
媒体の高密度化信号処理技術として利用される技術であ
る。記録密度が高まるにつれて、S/N(信号対雑音)の
低い再生信号や非線形再生信号から正しいデータを復元
する必要性が強くなっているからである。
【0003】図16は、PRML方式を用いる情報再生
装置181の一般的な構成を示すブロック図である。ま
ず、光ピックアップ183は、光ディスク182に、レ
ーザ光を照射する。情報再生装置181は、その反射光
の強弱を検出して、光ディスク182に記録されている
情報(データ)を読み取り、電気信号に変換し、FEP
(Front End Processor)184に
出力する。FEP184は、読み出された電気信号を増
幅し、ゲイン調整する。FEP184は、さらに、不要
な高域のノイズ成分の除去処理と必要な信号帯域の強調
処理とを行う。FEP184からの出力信号は、A/D
(アナログ/ディジタル)変換器185により、ディジ
タル信号に変換され、波形等化器186に入力される。
波形等化器186は、ディジタル信号を、予め設定され
ていたPR特性に波形等化する。最尤復号器187は、
PR特性に波形等化された信号を復号し、再生データと
して出力する。
【0004】情報再生装置181の波形等化器186
は、所望のPR特性、例えば、PR(3,4,4,3)
特性となるように、波形を生成する。図17は、波形等
化器186の構成の例を示すブロック図である。波形等
化器186は、トランスバーサルフィルタまたは、FI
R(Finite Impulse Respons
e)フィルタと呼ばれている。波形等化器186は、一
般に、複数の遅延素子192と、所望のPR特性を実現
する複数の等化係数(係数A〜E)と、遅延素子192
の出力に等化係数を乗算する複数の乗算器193と、複
数の乗算器193の出力を加算する加算器194とから
構成される。
【0005】精度よく所望のPR特性に等化するため、
FIRフィルタの等化係数(タップ)を自動的に適応制
御する技術が採用されている。この技術は、再生時の各
種のストレス(ディスクのチルト、レーザ光のデフォー
カス、光ヘッドのオフトラック等)に対して有効であ
る。適応制御のアルゴリズムとして、LMS(Leas
t−mean square)アルゴリズム、Norm
alized LMSアルゴリズム、RLS(Recu
rsive Least Square)アルゴリズ
ム、射影アルゴリズム、ニューラルネットワークアルゴ
リズム等の、多くのアルゴリズムが知られている。
【0006】ここで、LMSアルゴリズムを用いた適応
波形等化器を簡単に説明する。このアルゴリズムでは、
適応等化係数を算出するため、LMSで利用する仮判定
値が必要となる。このLMSアルゴリズムは、「所望の
応答」と「伝送路の応答」との自乗誤差を最低にするフ
ィードバック動作である。この「所望の応答」とは、P
R等化目標値である。「伝送路の応答」とは、FIRフ
ィルタから入力され、PRの周波数特性に等化されたデ
ィジタル再生信号である。LMSアルゴリズムでは、F
IRフィルタの係数を適応制御するブロックにおいて得
られる、仮判定値と等化後のディジタル再生信号値との
差を表す信号を、等化誤差信号という。
【0007】FIRフィルタの係数を適応制御するブロ
ックは、等化誤差信号の自乗値を最低にするように、F
IRフィルタの等化係数を随時更新する。これは適応等
化とよばれる。LMSの等化係数の設定式を、次式に示
す(例えば、S.ヘイキン著、適応フィルタ入門、現代
工学社)。
【0008】 w(n(T+1))=w(nT)+A・e(nT)・x(nT) (式1) (但し、T=0,1,2,3,…) w(nT)は現在の係数、w(n(T+1)は更新され
る係数、Aはタップゲイン、e(nT)は等化誤差、x
(nT)はFIRフィルタ入力信号である。nは、係数
の更新周期を選択するパラメータである。上述の式1に
より、FIRフィルタの等化係数が更新される。
【0009】ここで、光ディスク182(図16)のア
シンメトリを説明する。アシンメトリとは、光ディスク
のピットと非ピットとの対称性がないことをいう。光デ
ィスク182(図16)では、ピットと呼ばれる微小な
エンボス部の配置および長さにより、情報が記録され
る。ピットは、基準長をTとしたとき、例えば、3T、
5Tの長さを有する。またピットは、3T、5Tのスペ
ースをおいて配置される。ピットの長さは、正確に3
T、5Tであることがこのましい。しかし、ピットの長
さには多少のばらつきがある。この原因は、例えば、光
ディスクのマスタリングに用いられる記録光のパワーが
わずかにぶれた結果、ピットの長さにばらつきがあるマ
スター原盤が製造されたからである。記録パワーが適正
でない場合には、形成される各ピットがその長さ方向の
前後に、標準値よりも同じ量だけ少しずつ長く、また
は、短くなる。即ち、ピットと非ピットとの対称性がな
くなる。これが、アシンメトリである。以下、本明細書
では、光ディスクにおけるピットと非ピットの関係は、
ハードディスク等の記録部分(マーク)と未記録部分
(スペース)の関係と同じであるとする。なお、再生専
用の光ディスクに対して「ピット」および「非ピット」
という語を用い、記録可能な光ディスクに対しては、情
報を記録している個所(すなわちレーザを強く照射する
個所)を「マーク」、マークとマークの間を「スペー
ス」と呼ぶこともある。本明細書では、「ピット」、
「マーク」は同義であるとする。また、「非ピット」、
「スペース」さらに「非マーク」は同義とする。また、
ピットと非ピットとの対称性がない(すなわちアシンメ
トリな)光ディスクを再生したときの信号を、アシンメ
トリな信号といい、アシンメトリでない光ディスクを再
生したときの信号を、シンメトリな信号という。
【0010】図18は、簡単なアシンメトリのモデルを
示す図である。図18では、3Tマーク、3Tスペー
ス、5Tマーク、5Tスペースのピット配列が示されて
いる。ここでは、基準長は1であり、検出窓(ウィンド
ウ)幅を採用している。図18の(b)は、標準的なピ
ット配列であり、マークおよびスペースともシンメトリ
である。それに対して、図18の(a)は、マーク幅は
一様に、長さxだけ短くなっている。また、図18の
(c)は、マーク幅は一様に、長さyだけ長くなってい
る。いずれの場合も、マークおよびスペースともに対称
性は認められない。このアシンメトリは、使用するレー
ザの波長変動によっても発生するため、一般に、記録時
においてピットと非ピットとの対称性を調整、維持する
ことは困難である。
【0011】次に、光ディスクから読み出したアナログ
データ信号(再生信号)を、2値化する具体的なハード
ウェア構成、および、手順を説明する。図19は、PR
ML検出器210の構成を示すブロック図である。PR
ML検出器210は、適応等化を行って、FIRフィル
タの等化係数を随時更新する。まず、PRML検出器2
10のA/D変換器221は、再生信号をアナログ信号
からディジタル信号に変換する。位相比較器222は、
ある閾値を基準に、2値化データを生成する。次に、P
R仮判定器223は、2値化データを受け取る。PR仮
判定器223は、PR方式の目標値を仮判定し、係数適
応制御器224に出力する。PR方式の目標値は、位相
比較器222で得られる振幅ゼロクロス情報に基づい
て、決定できる(例えば、映像情報メディア学会技術報
告(ITE Technical Report) Vol.24,No.46,PP.13〜1
8 MMS2000-14(Jul.2000)参照)。次に、係数適応制御器
224は、先に説明した適応アルゴリズを用いて、FI
R等化器225の等化係数(タップ)を更新する。そし
て、ビタビ復号器226は、FIR等化器225におい
て所定のPRに等化された波形を2値化データに変換す
る。
【0012】なお、A/D変換器21で使用するクロッ
クは、位相比較器22が、A/D変換器21の出力から
位相誤差を検出し、その位相誤差に基づいて、ループフ
ィルタ、ディジタル信号をアナログ信号に変換するDA
C、および、電圧制御発信器VCO(いずれも図示せ
ず)が所定の処理を行うことにより生成される。
【0013】図20は、PRML検出器220の構成を
示すブロック図である。PRML検出器220は、例え
ば、特開2000−123487号公報に記載されてい
るように、FIR等化器の出力を用いてPR(1,1)
等化による判定値を出力し、その判定値を用いて、FI
R等化器においてPR(a,b,b,a)等化の目標値
を算出する。A/D変換器231は、再生信号をアナロ
グ信号からディジタル信号に変換する。FIR等化器3
2は、ディジタル信号に対して所定のPR等化を行う。
PR仮判定器233は、FIR等化器32の出力を2値
化したデータを利用して、PR方式の目標値を仮判定
し、係数適応制御器234に出力する。係数適応制御器
234は、その仮判定値を用いて、FIR等化器232
のタップを更新する。PRML検出器220は、判定閾
値を少なくすることで、判定誤差が生じる確率を低く抑
えることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来は、以下の(1)
および(2)に示す問題があったため、適切に2値化し
た再生信号を得ることができなかった。すなわち、
(1)光ディスクのピットと非ピットとの対称性がない
場合(すなわちアシンメトリの場合)には、PRML方
式の性能が劣化する。すなわち、従来のPRML方式を
用いる情報再生装置181は、アシンメトリの再生信号
によってエラーを発生させてしまう。
【0015】上述の(1)は、以下のように説明され
る。図21の(A)および(B)は、情報再生装置81
(図16)における、A/D変換器185の出力信号の
ヒストグラムを示す。横軸は再生信号のレベルを示し、
縦軸は信号レベルの頻度を示す。この波形例は、DVD
(Digital Versatile Disc)規
格で用いられている8−16変調を用いている。即ち、
再生波形は、マーク長、およびスペース長が、3T〜1
4T(シンクコードを含む)の波形となる。
【0016】再生信号レベルの中心(例えば、A/D変
換器の有効ビット数が7である場合、表現可能な0〜1
28の中央値64(40h))を基準に位相誤差が検出
され、再生信号をサンプリングするクロックの周波数お
よび、位相が制御される。このような制御では、ヒスト
グラムは、大きく5つの分布を持つように分かれる。こ
れは、PRML方式が、PR(a,b,b,a)ML方
式のようなPRの係数を持つ場合、信号レベル数(信号
の分布)が5つになるからである(a、bは、正の係数
とする)。波形等化器86は、クロックの位相を制御し
て、PR等化を容易にする。
【0017】図21の(A)は、アシンメトリではない
再生信号のヒストグラムを示し、図21の(B)は、ア
シンメトリな再生信号のヒストグラムを示す。図21の
(C)は、波形等化器86が、アシンメトリではない再
生信号(図21の(A))をPR等化(ここでは、PR
(3,4,4,3)等化)した場合の、出力信号のヒス
トグラムを示す。図21の(C)から理解されるよう
に、分散は最小で、かつ、各レベルは明確に分離されて
いる。
【0018】一方、図21の(D)は、アシンメトリな
再生波形をPR等化した場合の、等化器出力信号のヒス
トグラムを示す。図から明らかなように、アシンメトリ
な再生波形をPR等化すると、分散が拡大してしまう。
これは、PRMLは、本来、対称な波形を処理の対象に
しており、各レベルが全て等間隔になるように波形を自
動等化することが原因である。すなわち、所定の不等間
隔状態で分散が最小となるアシンメトリな信号が供給さ
れた場合、強引に等間隔に等化してしまい、かえって分
散が大きくなるからである。
【0019】図22は、図21の(B)のアシンメトリ
な再生波形のヒストグラムに基づく、再生波形の周波数
特性を示すグラフである。加えて、図22は、所望のP
R特性の周波数特性をも示す。図21の(B)の、再生
信号レベルの中心から左側をマーク、右側をスペースと
した。図22のグラフにおいて、横軸を規格化周波数、
縦軸をゲインとした場合、アシンメトリの影響で、マー
ク側の特性とスペース側の特性が異なってしまう。容易
に理解されるように、再生波形を所望のPR特性に等化
するためには、等化器は、マーク側とスペース側で特性
の違う等化を施す必要がある。ところが従来の波形等化
器6は、マーク側とスペース側で同じ等化処理を行って
いたため、精度よく所望のPR特性に等化することがで
きない。その結果、最尤復号器6(図16)の出力信号
における分散が大きくなり、性能の劣化につながってい
た。
【0020】(2)適応等化処理を自動的に行う場合、
LMSで利用する仮判定の結果(仮判定値)が誤りを生
じることがある。具体的に説明すると、まず図19、2
0に示すシステムにおいて、再生信号にノイズが比較的
少なく、信号品質がある程度よい場合には、満足な収束
特性を得ることができた。しかし、上述した各種のスト
レスに起因するノイズが再生信号に混在してジッタが大
きくなると、ビット誤り率BER(Bit Error Rate)が悪
化し、仮判定を誤る確率が高くなる。仮判定を誤ると、
等化誤差信号が異常になるため、LMSの動作自体も異
常になる。よって、適切な適応等化係数が算出できず、
正確にPR等化できない。これでは、ビタビ復号後の2
値化データのビット誤り率が悪化する。
【0021】本発明の目的は、アシンメトリな再生波形
であっても、または、ノイズの多い環境であっても、正
確な等化誤差を求め、かつ、FIRフィルタの係数を適
応制御する際の仮判定値を正確に出力することである。
これにより、より精度のよい所望のPR特性を得ること
ができる。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の波形等化器は、
記録媒体に記録されたマークおよび非マークを再生した
再生信号の波形を等化する波形等化器であって、 前記
再生信号の伝播を遅延させる遅延素子と、前記再生信号
および遅延素子により遅延された前記再生信号の各々
に、所定の係数を乗算する複数の乗算器と、前記マーク
および非マークの物理的な形状に起因する、前記再生信
号のアシンメトリを検出して、アシンメトリ量を表す検
出信号を出力する検出部と、前記再生信号に基づいて、
前記マークおよび非マークを判別して判別信号を出力す
る判別部と、検出部から出力された前記検出信号に基づ
いて、前記マークを再生した前記再生信号に乗算される
第1の係数と、前記非マークを再生した前記再生信号に
乗算され、かつ前記第1の係数と異なる第2の係数とを
算出し、さらに、判別部から出力された判別信号に基づ
いて、算出した前記第1の係数および前記第2の係数の
一方を選択する選択部と、複数の乗算器の出力を加算す
る加算器とを備えている。これにより上記目的が達成さ
れる。
【0023】波形等化器は、FIRフィルタであり、前
記選択部は、前記所定の係数を変更して、前記ピットお
よび非ピットにおける前記再生信号の等化特性を切り替
えてもよい。
【0024】前記所定の係数は奇数個存在し、選択部に
より選択される前記第1の係数および前記第2の係数
は、中央の係数であってもよい。
【0025】前記波形等化器のインパルス応答は、前記
所定の係数に基づいて特定され、前記第1の係数の絶対
値および前記第2の係数の絶対値は、他の前記所定の係
数の絶対値よりも大きくてもよい。
【0026】前記波形等化器は、(a、b、b、a)形
のインパルス応答からなる、パーシャルレスポンス方式
で等化してもよい。
【0027】本発明の波形等化器は、記録媒体に記録さ
れたマークおよび非マークを再生した再生信号の波形を
等化する波形等化器であって、前記再生信号の伝播を遅
延させる遅延素子と、前記再生信号および遅延素子によ
り遅延された前記再生信号の各々に、所定の係数を乗算
する複数の乗算器と、前記所定の係数を複数の乗算器の
各々に適応的に更新する係数学習回路と複数の乗算器の
出力を加算する加算器とを備え、係数学習回路は、等化
する目標となる教師信号を生成する教師信号生成部と、
(a、b、b、a)形のインパルス応答からなる、パー
シャルレスポンス方式で等化した出力信号と、教師信号
生成部により生成された前記教師信号との誤差を表す誤
差信号を検出する誤差検出部と、前記再生信号に基づい
て、前記マークおよび非マークを判別して判別信号を出
力する判別部と、前記所定の係数を保持し、誤差検出部
により検出された前記誤差信号に基づいて、前記誤差の
自乗平均が最小になるよう前記所定の係数を更新して出
力する複数のレジスタであって、前記マークを再生した
前記再生信号に乗算される第1の係数を保持する第1の
レジスタと、前記非マークを再生した前記再生信号に乗
算され、かつ前記第1の係数と異なる第2の係数を保持
する第2のレジスタとを含む、複数のレジスタと、判別
部から出力された前記判別信号に基づいて、第1のレジ
スタに保持された前記第1の係数、および、第2のレジ
スタに保持された前記第2の係数の一方を選択して出力
するレジスタ選択部とを備えている。これにより、上記
目的が達成される。
【0028】前記所定の係数は奇数個存在し、レジスタ
選択部により選択される前記第1の係数および前記第2
の係数は、中央の係数であってもよい。
【0029】前記波形等化器のインパルス応答は、前記
所定の係数に基づいて特定され、前記第1の係数の絶対
値および前記第2の係数の絶対値は、他の前記所定の係
数の絶対値よりも大きくてもよい。
【0030】本発明のPRML検出器は、記録媒体に記
録されたマークおよび非マークを再生した再生信号の波
形を等化する波形等化器と、波形等化器が等化した波形
に基づいて、前記再生信号の2値化データを生成する復
号器とを備えたPRML検出器であって、復号器は、前
記2値化データが得られる前のデータである仮データ列
を出力し、波形等化器は、前記再生信号の伝播を遅延さ
せる遅延素子、前記再生信号および遅延素子により遅延
された前記再生信号の各々に、所定の係数を乗算する複
数の乗算器、および、複数の乗算器の出力を加算する加
算器とを有する等化器と、復号器から出力された仮デー
タ列に基づいて、等化する目標値を決定する目標値判定
器と、等化器の加算器からの出力と、目標値判定器によ
り決定された前記目標値とに基づいて、前記所定の係数
を算出し、算出した前記所定の係数を複数の乗算器の各
々に適応的に更新する係数適応制御器とを備えている。
これにより上記目的が達成される。
【0031】復号器は、複数のデータパスを構成するパ
ス・メモリを有し、等化器の出力に基づいて、パス・メ
モリの前記複数のデータパスが収束した場合には、収束
したデータパスにより得られる2値化データを出力して
もよい。
【0032】パス・メモリのデータパスの途中におい
て、前記複数のデータパスが収束した場合には、収束し
たことを表すマージチェック信号と、前記仮データ列と
を出力してもよい。
【0033】パス・メモリのデータパスの途中におい
て、前記複数のデータパスが収束しない場合には、収束
しないことを表すマージチェック信号を出力してもよ
い。
【0034】係数適応制御器は、パス・メモリから出力
されるマージチェック信号に基づいて、算出した前記所
定の係数の更新を中止してもよい。
【0035】係数適応制御器は、パス・メモリから出力
されるマージチェック信号に基づいて、算出した前記所
定の係数を初期化してもよい。
【0036】前記目標値判定器は、複数のデータ列の各
々と、複数の目標値の各々との対応を規定するテーブル
を有しており、前記目標値判定器は、所定の状態遷移則
に基づいて、前記仮データ列から順にデータ列を抽出
し、抽出した前記データ列と、テーブルとに基づいて、
前記目標値を決定してもよい。
【0037】前記仮データ列が前記所定の状態遷移則に
反する場合、前記目標値判定器は、係数適応制御器に係
数の更新を中止させてもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の実施の形態1および2を説明する。実施の形態1
は、光ディスクに設けられたピットと、非ピット(例え
ば、ピット間のスペース)との非対称性に起因する、再
生信号のアシンメトリな波形に対しても、PRML処理
後のエラーレートを大幅に改善できる波形等化器を説明
する。実施の形態2では、FIRフィルタの等化係数
(タップ)を適応制御する際に必要な仮判定値を、ノイ
ズが多い環境でも正確に求めることができ、それによ
り、仮判定値と、等化後のディジタル再生信号値との差
を表す等化誤差信号を正確に得られるPRML検出器を
説明する。
【0039】(実施の形態1)図1は、PRML(Pa
rtial Response Maximum Li
kelihood)方式の信号処理を行う情報再生装置
1の一般的な構成を示すブロック図である。PRML方
式の信号処理とは、情報を再生する際に発生する再生歪
を修正する波形等化技術と、等化波形自身の持つ冗長性
を積極的に利用して、データ誤りを含んでいる再生信号
から最も確からしいデータ系列を選択する信号処理技術
とを組み合わせた技術である。ここで「最も確からし
い」と判断するための確率的な推定には、ビタビ復号が
用いられる。以下の説明では、DVD(Digital
Versatile Disc)等の光ディスクから
の再生信号に対して、PRML方式の信号処理を行う例
を説明するが、HDD(ハードディスクドライブ)等の
磁気ディスクからの再生信号に対しても利用できる。
【0040】情報再生装置1は、光ピックアップ3と、
フロントエンドプロセッサ(Front End Pr
ocessor;FEP)4と、アナログ/ディジタル
(A/D)変換器5と、波形等化器11と、最尤復号器
6とを備えている。光ピックアップ3は、情報が記録さ
れた光ディスク2にレーザを照射し、光ディスク2から
反射した光の強弱を検出して、電気的な再生信号を出力
する。FEP4は、読み出された再生信号を増幅し、そ
のゲインを調整する。FEP4は、さらに、不要な高域
のノイズ成分の除去処理と必要な信号帯域の強調処理と
を行う。FEP4からの出力信号は、A/D変換器5に
より、ディジタル信号に変換され、波形等化器11に入
力される。波形等化器11は、ディジタル信号を、予め
設定されていたPR特性に波形等化する。最尤復号器6
は、PR特性に波形等化された信号を復号し、再生デー
タとして出力する。なお本明細書では、最尤復号器6
は、ビタビ復号器とも称される。そして、波形等化器1
1がPR等化を行う場合には、波形等化器11および最
尤復号器6は、あわせてPRML検出器とも称される。
【0041】光ディスク2には、情報がピットまたはマ
ークとして記録されている。ピットは、いわゆるアシン
メトリに形成されているとする。すなわち、ピットおよ
びピット間のスペースは、例えば、検出窓(ウィンド
ウ)幅を基準長Tとしたときに、正確に3T、5Tの長
さで形成されていないとする。アシンメトリの具体例
は、図18の(a)または(c)を参照されたい。
【0042】図2は、波形等化器11の具体的な構成を
示すブロック図である。波形等化器11は、直列に接続
された複数の遅延素子12と、所望の特性を実現する等
化係数(係数A〜E)と、遅延素子12の各出力信号に
各等化係数を乗算する複数の乗算器13と、各乗算器出
力信号を加算する加算器14とを備えている。遅延素子
12の遅延量は、A/D変換器5(図1)からの入力信
号Xに対するカットオフ周波数を決定するパラメータで
あり、適切に調整すればよい。遅延素子12の数は、所
望の等化を実現する等化係数(タップ)の数に応じて、
挿入すればよい。図2に示す例では、5タップのフィル
タとしているので、4つの遅延素子を挿入している。タ
ップ数は、要求される性能を満たすように変更できる。
【0043】波形等化器11は、さらに、アシンメトリ
検出器15と、極性判別器16と、係数C選択器17と
を備えている。アシンメトリ検出器15は、入力信号X
からアシンメトリ量を計算する。アシンメトリ量は、入
力信号Xの全体の振幅Aに対する、その信号波形の中心
からのずれ量Bの比率(B/A)である。例えば、全体
の振幅Aを1としたとき、中心からのずれ量Bが0.2
41であれば、アシンメトリ量は24.1%である。極
性判別器16は、入力信号Xの極性を判別する。「入力
信号Xの極性を判別する」とは、入力信号Xに基づい
て、マーク側とスペース側を判別することである。例え
ば、入力信号Xの最上位ビット(MSB)の「0」また
は「1」で、極性を判別してもよい。係数C選択器17
は、アシンメトリ検出器15において検出されたアシン
メトリ量、および、入力信号Xの波形と目標値の差に基
づいて、マーク側用の係数Cとスペース側の係数C’を
算出し、極性判別器16からの信号によって、係数Cと
係数C’を切り替えて出力する。なお、入力信号Xの波
形と目標値との差は、後述のLMS(Least−me
an square)アルゴリズムでは、等化誤差に相
当する。等化誤差に基づいて係数を生成する手順は後述
する。
【0044】本発明の波形等化器11は、中央の係数
(センタータップ)の絶対値が他の係数の絶対値より大
きく、かつ、センタータップを中心にほぼ左右対称の値
を持つインパルス応答を持つ。図3は、インパルス応答
の例を示すグラフである。係数A〜Eを白丸印で示す。
横軸方向の係数間の間隔(タップの間隔)は、遅延素子
12(図2)の遅延量に相当する。縦軸は、タップの値
を示す。特にセンタータップの値は、波形等化器11
(図2)の出力信号のゲインを調整し、各タップの比
は、波形等化器11(図2)のブースト量を決定する。
【0045】波形等化器11(図2)は、光ディスクの
マーク側(例えば、図9の(A)において、再生信号レ
ベル”0”を中心とした負の側)と、スペース側(例え
ば、図9の(A)において、再生信号レベル”0”を中
心とした正の側)とで、センタータップをそれぞれ係数
Cと、係数C’とに切り替える。より具体的には、波形
等化器11(図2)は、ゲインとブースト量を変えて、
マーク側とスペース側でそれぞれにおいて等化を行う。
係数Cの値と係数C’の値との差Asは、アシンメトリ
検出器15(図2)で検出されたアシンメトリ量から算
出される。いうまでもなく、波形等化器11(図2)
が、アシンメトリでない入力波形Xを受け取った場合に
は、アシンメトリ検出器15は、アシンメトリでないと
判断し、係数Cと係数C’は、同じ値になる。よって、
その差Asは0である。
【0046】図4は、アシンメトリな信号(図21の
(B))の波形を等化した場合の再生信号のヒストグラ
ムを示す。従来の波形等化器186(図16)の再生信
号のヒストグラム(図21の(D))と比較すると、分
散が小さくなっていることが理解される。このように、
マーク側とスペース側それぞれにおいて、センタータッ
プの値のみ適応的に切り替え、等化特性を変化させて等
化することにより、アシンメトリな再生信号であって
も、検出点の分散値が小さい等化波形を出力できる。
【0047】入力信号Xからアシンメトリ量に応じて、
波形等化器のセンタータップの変化量を決定すること
は、非常に重要である。本実施の形態ではさらに、LM
S(Least−mean square)アルゴリズ
ムを用いることにより、アシンメトリ量を自動検出し、
マーク側とスペース側で適切な等化係数を決定する適応
波形等化器を説明する。
【0048】図5は、適切な等化係数を決定して更新す
る適応波形等化器41の構成を示すブロック図である。
適応波形等化器41は、直列に接続された複数の遅延素
子42と、所望のPR特性を実現する等化係数(係数A
〜E)を決定する係数学習回路45と、各遅延素子42
の出力信号に等化係数を乗算する複数の乗算器43と、
各乗算器出力信号を加算する加算器44を備える。遅延
素子42、係数A〜E、乗算器43、および、加算器4
4の機能および動作は、波形等化器11(図2)で説明
した遅延素子12、係数A〜E、乗算器13、および、
加算器14と同じであるので、その説明は省略する。
【0049】図6は、係数学習回路45の構成を示すブ
ロック図である。係数学習回路45は、誤差信号検出部
51と、PR等化教師信号生成部52と、相関検出部5
3と、ループゲイン設定部54と、係数演算部55と、
極性判別回路56と、リカバリー回路57とを備えてい
る。係数学習回路45の各構成要素は、上述したLMS
の等化係数の設定式(式(1))に基づいて構成されて
いる。すなわち、改めて示すと、 w(n(T+1))=w(nT)+A・e(nT)・x(nT) (式1) (但し、T=0,1,2,3,…) w(nT)は現在の係数、w(n(T+1)は更新され
る係数、Aはタップゲイン、e(nT)は等化誤差、x
(nT)はFIRフィルタ入力信号である。nは、係数
の更新周期を選択するパラメータである。
【0050】まず、誤差信号検出部51は、FIRフィ
ルタ46の出力信号Yと、PR等化の教師信号を出力す
るPR等化教師信号生成部52からの信号との誤差を検
出する。教師信号は、PR等化の目標となる信号であ
る。この誤差信号が、上述の(数1)の等化誤差e(n
T)に相当する。相関検出部53は、誤差信号e(n
T)と入力信号Xとの相関を検出する。相関は、2信号
の積で表される。したがって、相関検出信号は、(数
1)のe(nT)・x(nT)に相当する。ループゲイ
ン設定部54は、LMSのフィードバック制御の応答速
度を調整する。(数1)では、タップゲインAに相当す
る。係数演算部55は、現在の等化係数W(nT)に、
前段のブロックで算出した更新値(A・e(nT)・x
(nT))を加算し、更新された等化係数を算出する。
【0051】図7は、係数演算部55の構成を示すブロ
ック図である。係数演算部55は、加算器61と、セレ
クタ62〜68と、係数更新用カウンター69と、更新
された係数A〜C,C’、D、Eの値をそれぞれ保持す
るレジスタ群70とを備えている。まず、係数更新用カ
ウンター69は、セレクタ62、65、66を制御し
て、ループゲイン設定部54から出力される値とレジス
タ群70に保持していた値とを加算し、各係数用レジス
タ群70を順次更新する。このカウンターのビット数
は、設計仕様で予め決めることができるので、係数の更
新速度の変更を制御できる。
【0052】以下、本実施の形態にかかる発明の特徴を
説明する。極性判別回路56は、ループゲイン設定部5
4から出力される値が、光ディスクのマーク側の算出値
であるかスペース側の算出値であるかに基づいて、極性
を判別する。そしてセレクタ63、64、67は、極性
判別回路56の判別結果に基づいて、マーク側とスペー
ス側とで、更新するレジスタを切り替える。極性判別回
路56は、図6の入力信号Xまたは出力信号Yのいずれ
からでも、極性を判別できる。セレクタ66より後段
は、レジスタに保持されている算出値をFIRフィルタ
46にタップ係数として出力する機能を有する。より具
体的には、ビット幅(係数の値)を調整した値を保持す
る機能と、学習初期時における初期値を保持する機能で
ある。極性判別回路56は、入力信号Xに基づいてマー
ク側、スペース側の判別して判別信号を出力する。セレ
クタ68は、判別信号がマーク側を示す場合には係数C
を出力し、スペース側を示す場合には係数C’を出力す
る。
【0053】このように構成することにより、アシンメ
トリな信号に対して、マーク側、スペース側それぞれに
おいて、センタータップ(係数C、係数C’)を学習で
き、マーク側、スペース側それぞれにおいて、適切な等
化が実現できる。また、アシンメトリが、マーク側に大
きくあっても、スペース側に大きくあっても、アシンメ
トリの極性を気にすることなく、適切な波形等化が可能
である。
【0054】次に、リカバリー回路57(図6)を説明
する。本実施の形態の波形等化器11(図1)は、セン
タータップの絶対値が他のタップの絶対値より大きく、
センタータップを中心に左右対称に近い値を持つインパ
ルス応答特性を有する。しかし、ディフェクト等の各種
外乱により、係数の学習収束値が、期待しないインパル
ス応答に収束する場合がある。
【0055】図8の(A)は、3種類のインパルス応答
を示す波形図である。3種類のインパルス応答を、それ
ぞれA−TAP、B−TAP、C−TAPとする。一
方、図8の(B)は、3種類のインパルス応答のそれぞ
れの振幅周波数特性を示すグラフである。なお、図8の
(B)は、7タップのFIRフィルタを用いた例であ
る。A−TAPは、センタータップの絶対値が他のタッ
プの絶対値より大きく、センタータップを中心に左右対
称に近い値を持つインパルス応答である。それに対し、
B−TAP、C−TAPでは、いずれも、突出した2つ
のタップの絶対値が他のタップの絶対値より大きく、そ
の2つのタップの値はほぼ同じである。図8の(A)お
よび(B)から明らかなように、インパルス応答(図8
の(A))は異なるものの、振幅周波数特性(図8の
(B))はほぼ同じ傾向を示していることが理解され
る。具体的には、DVD規格の記録変調符号である8−
16変調では、規格化周波数は、0.16程度までが使
用される。したがって、A−TAP,B−TAP,C−
TAPのいずれでも、振幅周波数特性はほぼ同じであ
る。なお、(1,7)RLL(Run Length
Limited)変調符号では、規格化周波数は、0.
25程度までが使用される。この場合も、A−TAP,
B−TAP,C−TAPのいずれでも、振幅周波数特性
はほぼ同じといえる。波形等化器11(図1)は、A−
TAPのような特性のインパルス応答の採用を前提に構
成されているため、B−TAP、C−TAPのような特
性のインパルス応答では不都合が生じる。したがって、
リカバリー回路57(図6)は、上述したB−TAP、
C−TAPのタップの特徴に該当するタップ値が得られ
た場合には、B−TAP、C−TAPのようなインパル
ス応答に陥ったと判断して、学習を初期値に戻し、再学
習を開始する。
【0056】これまでの説明では、波形等化器11(図
1)は、奇数個のタップ係数を有し、中央のタップ係数
のみ、マーク側とスペース側で異なるタップ値を用いて
等化特性を変化させた。しかし、本発明では、このよう
な構成には限定されない。例えば、波形等化器のタップ
係数を偶数個有してもよい。また、マーク側と、スペー
ス側で利用するタップ係数は、中央に位置する値を採用
しなくてもよい。また、一つのタップ係数のみ変化させ
るのではなく、複数のタップ係数をマーク側とスペース
側で変化させてもよい。
【0057】また、記録変調符号として、DVDの8−
16変調を使用した場合を説明したが、本発明は、他の
変調符号、例えば、(1,7)RLL(Run Len
gth Limited)変調符号を使用した場合にも
適用できる。図9の(A)は、(1,7)RLL変調符
号を使用した場合の、アシンメトリな再生波形をA/D
変換器5(図1)でサンプリングした時のヒストグラム
を示す。このヒストグラムも、本実施の形態と同様、再
生信号レベル(0)を基準に位相誤差が検出され、再生
信号をサンプリングするクロックの周波数および位相を
制御した場合の再生信号を示す。位相誤差を検出する基
準を変えると、図21の(A)、(B)、図9の(A)
に示すヒストグラムにはならない。
【0058】また、図9の(B)は、従来の波形等化器
の出力信号のヒストグラムを示す。従来の波形等化器
は、マーク側とスペース側で等化特性を変化しない。図
9の(B)によれば、PR(1,2,2,1)特性に等
化する場合、波形等化器の出力は、7つの信号分布に分
かれることが予測される。しかし、再生波形にアシンメ
トリがあるため、うまく7つの信号レベル帯に分布して
いない。なお、「PR(1,2,2,1)特性に等化す
る」とは、ディスクから読み取った信号が(1,0,
0,1)の場合に、1×1+2×0+2×0+1×1=
2を出力する特性をいう。1を表すマークおよび0を表
すスペースの幅を「2T以上」としたとき、入力される
信号には、(1、0、1)および(0,1,0)のパタ
ーンを含まないので、7種に限定できる。これにより、
波形等化器からの出力信号は、7つの信号分布に分かれ
ることが予測される。
【0059】一方、図9の(C)は、本発明による波形
等化器の出力信号のヒストグラムを示す。図9の(C)
に示すように、本発明による波形等化器の出力の信号分
布は、明確に7つの信号レベル帯に分かれており、分散
が小さい。このように、本発明の波形等化器は、(1,
7)RLL変調符号を用いた場合にも、検出点でのずれ
と、分散を抑え、PRML方式の性能を向上させること
ができる。
【0060】図9の(A)に示すアシンメトリの影響だ
けでなく、ノイズや、各種ストレスの影響により、再生
信号の各レベルの分散が大きくなる場合が発生する。分
散が小さい場合には、極性判別回路56(図6)からの
制御信号により切り替えた時点のサンプル値は、図9の
横軸の再生信号レベル0に近い値になる。ここで、再生
信号レベルを0とすると、タップ係数は、0との乗算と
なり、タップ係数を切り替える前と切り替えた後では、
同じ値となるので、悪影響はないと考えられる。しか
し、各種の原因により、切り替えた時点のサンプル値
(再生信号レベル0付近)が、比較的大きな値を持つケ
ースがある。その場合には、タップ係数を切り替える前
と切り替えた後で、乗算結果が大きく異なることもあ
り、波形等化に悪影響をもたらす。よって、極性判別回
路56(図6)による制御信号により切り替えた時点の
サンプル値は、再生信号レベル0に近い値であることが
望まれる。そこで、悪影響を回避するためには、極性判
別回路56(図6)による制御信号により切り替えた時
点のサンプル値を、1/2、1/4または1/8する
等、小さくすればよい。
【0061】(実施の形態2)図10は、実施の形態2
によるPRML検出器100の構成を示すブロック図で
ある。PRML検出器100の特徴は、ビタビ復号器1
12がPR仮判定結果を出力することである。図19ま
たは図20で説明したように、従来のPR仮判定は、ビ
タビ復号器(最尤復号器)へ入力される前の信号に基づ
いて行われていた。このPR仮判定に、ビタビ復号器内
の、より正確な2値化データ列を使用することで、精度
のよい所望のPR特性を得ることができる。
【0062】PRML検出器100は、FIR等化器1
11と、ビタビ復号器112と、PR等化目標値判定器
113と、係数適応制御器114とを備えている。PR
ML検出器100は、図1を参照して説明した情報再生
装置1の波形等化器11、および、最尤復号器6に相当
する機能を有する。FIR等化器111、PR等化目標
値判定器113、および、係数適応制御器114は、適
応等化器とも称され、波形等化器11(図1)に対応す
る。より具体的には、PRML検出器100のFIR等
化器111は、FIRフィルタ46(図6)に相当し、
PR等化目標値判定器113は、誤差信号検出部51
(図6)に相当し、係数適応制御器114は、主とし
て、相関検出部53、ループゲイン設定部54、係数演
算部55、および、極性判別回路56に相当する。
【0063】FIR等化器111には、AD変換後のデ
ィジタル信号が入力される。このFIR等化器111に
より、所望のPR特性に等化できる。以下に、PR方式
を説明する。
【0064】光ディスクの記録・再生系は、様々な低周
波成分の変動を持つ。記録密度を高くすると、記録・再
生系の周波数帯域の上限近くまで使うことになり、隣接
するマークを読み出すとそれぞれの再生波形が干渉を起
こしやすい。再生波形が干渉を起こすと、読み出し誤り
を生じる。この現象を符号間干渉という。PR等化は、
その符号間干渉を積極的に利用する。これにより、伝達
特性に応じて、サンプリング点におけるデータに意味付
けを行うことができる。これは、ディスクからの再生信
号を、所望の形状(特性)にイコライズできることを意
味する。
【0065】PR等化には、種々の方式が存在する。そ
のため、記録媒体の周波数特性に整合した方式を選択す
る必要がある。光ディスク、特にDVDの場合、光学系
の周波数特性である変調伝達関数(Modulation Transfe
r Function;MTF)に整合し、記録符号の変調周波数
特性を考慮したPR方式を選択する必要がある。DVD
は、EFM(Eight to Fourteen Modulation)またはEF
M−Plus符号のような、最小符号長が3Tの符号語
を利用した再生信号を用いている。DVDの再生信号を
PR等化する場合であって、PR長が4のPR(a,
b,b,a)方式を採用する場合には、5種の信号レベ
ル(0,a,a+b,a+2b,2a+2b)に限定で
きる。よって、ビタビ復号器の状態数は5状態となる。
この「a」、「b」には、整数が入る。また、光ディス
クに、(1,7)RLL(Run Length Limited)符号のよ
うな、最小符号長が2Tの符号語を利用した場合であっ
て、さらにPR長が4のPR(a,b,b,a)方式を
採用する場合には、信号レベルが7つ(0,a,2a,
a+b,2b,a+2b,2a+2b)の値を持ち、ビ
タビ復号器の状態数は、7状態となる。PR長を大きく
すればとするほど、信号レベルが多くなり、ビタビ復号
器の状態数も増える。すなわち、より複雑なシステムに
なる。
【0066】上述のように、適応アルゴリズムを用いて
PR等化する場合、仮判定を誤る確率が大きくなると、
すべての等化目標で正確な等化誤差を算出することが難
しく、満足な収束特性を得ることができない。そこで、
図10に示すように、仮判定として使用する2値化デー
タ列をビタビ復号器12から抽出することにより、仮判
定の誤り率を小さくできる。
【0067】以下では、最小符号長が2Tの符号語とP
R(a,b,b,a)方式を組み合わせたシステムを例
として採用し、所望の等化目標に対して、より正確な等
化誤差を算出し、満足な収束特性が得られることを説明
する。
【0068】図11は、最小符号長が2Tの符号語とP
R(a,b,b,a)方式とを組み合わせた場合の、ビ
タビ復号器112(図10)の状態遷移図を示す。最小
符号長が2Tの符号語を用いる場合には、符号化系列に
“010”と“101”のパターンが存在しないため、
状態数は6、パス数は10と制限される。この6状態
と、10パスから信号レベルを算出すると、信号系列入
力“0000” に対する出力は“0”、入力“000
1”に対する出力は“a”、入力“0011”に対する
出力は“a+b”、入力“0110”に対する出力は
“2b”、入力“0111”に対する出力は“a+2
b”、入力“1000”に対する出力は“a”、入力
“1001”に対する出力は“2a”、入力“110
0”に対する出力は“a+b”、入力“1110”に対
する出力は“a+2b”、入力“1111”に対する出
力は“2a+2b”となる。
【0069】この結果、出力信号レベルは、“0”、
“a”、“a+b”、“2a”、“2b”、“a+2
b”、“2a+2b”の7レベル存在し、各レベルが、
上述したPR等化目標値となる。すなわち、係数適応制
御器114(図10)は、入力信号が等化目標値に等化
されるように、FIR等化器111(図10)のタップ
を更新する。等化は、FIR等化器111(図10)の
出力信号とPR等化目標値との差(等化誤差)を小さく
することにより行う。
【0070】次に、上述のPR等化方式に対するビタビ
復号器112(図10)の動作を説明する。ビタビ復号
器112(図10)は、レベル検出方式のような、入力
データに対してある閾値で“0”か“1”かの判定(い
わゆる硬判定)は行わない。ビタビ復号器112(図1
0)は、過去のディジタル化されたデータ列に基づく、
最も確からしいデータ列の判定(いわゆる軟判定)を行
う。
【0071】図12は、ビタビ復号器112の具体的な
構成を示すブロック図である。ビタビ復号器112は、
概して、ブランチ・メトリック演算回路151と、パス
・メトリック演算回路152と、パス・メモリ153と
を備える。ブランチ・メトリック演算回路151は、1
チャネルクロックごとにFIR等化器111(図10)
から入力される信号(サンプルデータ)と、係数適応制
御器114(図10)から入力される異なる7個の期待
値[d0、d1、d2、d3、d4、d5、d6]との
2乗誤差であるブランチ・メトリックを計算する。これ
ら7つの期待値は、それそれ、“0”、“a”、“a+
b”、“2a”、“2b”、“a+2b”、“2a+2
b”の信号レベルに相当する。具体的には、ブランチ・
メトリック演算回路151は、以下の式2により、ブラ
ンチ・メトリックBM(i)を計算する。
【0072】 BM(i)=(y−di) (式2) ここで、yは、FIR等化器111(図10)から入
力される信号(サンプルデータ)であり、di(i=
0,1,…,6)は7個の期待値[d0、d1、d2、
d3、d4、d5、d6]である。
【0073】次に、パス・メトリック演算回路152
は、ブランチ・メトリックを1チャネルクロックごとに
累積加算し、パス・メトリックを算出する。具体的に
は、パス・メトリック演算回路152は、以下の式3に
よりパス・メトリックを計算する。
【0074】(式3) PM S0=min[PMk−1 S0+BM(0),
PMk−1 S5+BM(1)] PM S1=min[PMk−1 S0+BM(1),
PMk−1 S5+BM(2)] PM S2= PMk−1 S1+BM(3) PM S3=min[PMk−1 S3+BM(6),
PMk−1 S2+BM(5)] PM S4=min[PMk−1 S3+BM(5),
PMk−1 S2+BM(4)] PM S5= PMk−1 S4+BM(3)
【0075】式3において、”min”は、数学記号で
あり、例えば、min[a,b]は、aおよびbのうち
の小さい方(a=bのときはいずれか一方)を表す。
【0076】そして、パス・メトリック演算回路152
は、パス・メトリックが最小になる、すなわち最も確か
らしいデータ系列を選択するための信号[sel0、s
el1、sel2、sel3]を、式4〜式7に基づい
て計算し、パス・メモリ153に出力する。
【0077】(式4) PMk−1 S0+BM(0)≧PMk−1 S5+BM
(1)のとき、Sel0=1 PMk−1 S0+BM(0)<PMk−1 S5+BM
(1)のとき、Sel0=0 (式5) PMk−1 S0+BM(1)≧PMk−1 S5+BM
(2)のとき、Sel1=1 PMk−1 S0+BM(1)<PMk−1 S5+BM
(2)のとき、Sel1=0 (式6) PMk−1 S3+BM(6)≧PMk−1 S2+BM
(5)のとき、Sel2=1 PMk−1 S3+BM(6)<PMk−1 S2+BM
(5)のとき、Sel2=0 (式7) PMk−1 S3+BM(5)≧PMk−1 S2+BM
(4)のとき、Sel3=1 PMk−1 S3+BM(5)<PMk−1 S2+BM
(4)のとき、Sel3=0
【0078】パス・メモリ153は、所定の候補列を格
納しており、パス・メトリック演算回路152から受け
取った選択信号[sel0、sel1、sel2、se
l3]に従ってデータ列を出力する。データ列を格納す
るパス・メモリ153のメモリ長は、長くすると、正し
く選択される確率が高くなるが、逆に長すぎると回路規
模が大きくなる。したがって、正しく選択される確率と
回路規模とはトレードオフ関係にあり、性能と回路規模
とを照らし合わせて決められる。さらに本実施の形態で
は、パス・メモリ153は、その途中から仮判定データ
系列を出力する。出力された仮判定データ系列は、PR
等化目標値の判定のための、仮判定値として使用され
る。
【0079】図13は、パス・メモリ153(図12)
の詳細な構成を示す回路である。パス・メモリ153
は、複数のフリップフロップFFとセレクタとを含む。
状態レジスタであるフリップフロップFFは、図の縦方
向に6つ並んで配置されており、その数「6」が、状態
数に相当する。横方向は、パス・メモリ153のメモリ
長に相当する。なお、図の縦方向に配置された4つのセ
レクタと6つのフリップフロップFFの組で、1つのス
テージが構成される。パス・メモリ153(図12)
は、20〜30のステージで構成されている。パス・メ
モリ153(図12)は、パス・メトリック演算回路1
52(図12)から選択信号sel0、sel1、se
l2、sel3を受け取り、受け取った選択信号に基づ
いて、FFに入力されるデータ“0”または、“1”を
選択する。図では、最も左側のフリップフロップFFに
は、初期値として、上から順に[011101]が入力
される。選択信号は、最も確からしいパスを選択するよ
うに制御される。その結果、パスは一本化され、あるパ
ス・メモリ長において、各ステージのフリップフロップ
FFの出力は、同じになる。すなわち、最終ステージで
は、どのフリップフロップFFの出力も同じ値である。
最終出力は、ビタビ検出出力として、ビタビ復号器11
2から出力される。
【0080】仮判定値の系列を出力するパス・メモリ長
は、使用する符号語とPR方式の組み合わせによって適
切に選択しなければならない。具体的には、誤り率が、
ビタビ復号器におけるパス・メモリの最終ステージに比
べて、大きく劣化しない長さを選択する必要がある。た
だし、仮判定値の系列を出力するパス・メモリ長が長す
ぎると、タップ係数を更新するまでのフィードバックル
ープの遅延が大きくなる。フィードバックループの遅延
は、時として、システム全体の性能を劣化する。そのた
め、これらの2点に鑑みて、仮判定出力するパス・メモ
リ長を適切に選択する必要がある。
【0081】以下、フィードバックシステムにおいてル
ープの性能が劣化したとき、または劣化するおそれがあ
るときに、そのリカバリーを容易にする方法を説明す
る。この方法によれば、本発明におけるビタビ復号器1
12(図10)からの仮判定系列の誤り率が大きくなっ
た場合でも、PRML検出器100が不安定に動作する
ことがなくなる。
【0082】図14は、ビタビ復号器112のパス・メ
モリ153(図12)における、仮判定出力(図13)
を行う詳細な構成を示すブロック図である。すでに説明
したように、ビタビ復号器112(図12)では、最も
確からしいパスを選択していけば、パスは一本化され
る。すなわち、パス・メモリ153(図12)をすべて
伝搬し終える前の、あるフリップフロップFF(状態レ
ジスタ)において、フリップフロップFFの出力は同じ
値に収束する。これを「マージ(Merge)する」と
いう。しかし、最も確からしいパスを選択したにも拘ら
ず、パスが一本化されない場合、すなわち、収束しない
場合がある。このときは、フリップフロップFFは複数
の候補パスを保持したままの状態である。これを「マー
ジしない」という。マージしない場合には、フリップフ
ロップFFがその出力を伝搬し続けると、仮判定出力お
よびビタビ復号器112(図12)の最終出力(ビタビ
検出出力)が誤る可能性が高くなる。
【0083】そこで、本実施の形態では、マージしたか
否かを表すマージチェック信号(Merge Chec
k信号)を出力する。図14は、2つのNOR回路およ
びAND回路を用いて形成した、マージチェック信号を
出力する回路を示す図である。所定のステージの6つの
フリップフロップFFの出力が、第1のNOR回路、お
よび、AND回路の各々に入力され、その出力は第2の
NOR回路に入力される。マージチェック信号は、第2
ののNOR回路からの出力として得られる。マージチェ
ック信号は、マージした場合はローレベルになり、マー
ジしない場合にはハイレベルになる。
【0084】図10に示すように、係数適応制御器11
4(図10)は、マージチェック信号を用いて、仮判定
系列をフィードバックするか否かを決定すればよい。例
えば、マージチェック信号がハイレベルの場合、また
は、あるチャネルクロック区間のハイレベルになる回数
が、所定値以上になった場合、係数適応制御器114
(図10)は、タップ係数の更新を中止するか、タップ
係数を所定の初期値にリセット(初期化)すればよい。
さらに、従来のフィードフォワードによる処理(図1
9)に戻すよう切り替えてもよい。さらに、この場合、
PRML検出を行わないように、位相比較器222(図
19)から出力される2値化データを、そのまま最終の
2値化データとして出力するようにしてもよい。また
は、フィードバック遅延がより小さくなる処理方法(図
20)に切り替えてもよい。マージチェック信号に応じ
て、利用する回路、および、出力を変更することによ
り、さらなるフェイルセーフ対策となる。
【0085】再び図10を参照して、ビタビ復号器11
2の仮判定出力に基づいて、PR等化目標値判定器13
が、どのように所望のPR目標値を判別するかを説明す
る。ここでは上述したPR(a,b,b,a)方式を例
に挙げ、PR等化目標値判定器13が、最小符号長が2
Tの符号語と、PR(a,b,b,a)方式とで定まる
状態遷移図(図11)に基づいてPR目標値を決定する
とする。
【0086】より具体的に説明すると、PR等化目標値
判定器113は、4チャネルビットのテーブルを備えて
いる。各チャネルビットの値は、ビタビ復号器12から
の仮判定出力値である。テーブルには、状態遷移図(図
11)に基づいて、入力値と出力値との対応関係が規定
されている。すなわち、テーブルは“0000”の場合
に対するPR目標値は“0”、“0001” の場合に
対するPR目標値は“a”、“0011” の場合に対
するPR目標値は“a+b”、“0110” の場合に
対するPR目標値は“2b”、“0111” の場合に
対するPR目標値は“a+2b”、“1000” の場
合に対するPR目標値は“a”、“1001” の場合
に対するPR目標値は“2a”、“1100” の場合
に対するPR目標値は“a+b”、“1110” の場
合に対するPR目標値は“a+2b”、および“111
1” の場合に対するPR目標値は“2a+2b”とな
るように規定されている。
【0087】図15は、FIR等化器111(図1)の
出力と、PR等化目標値の決定手順とを説明する図であ
る。FIR等化器111(図1)の出力は、5Tマー
ク、2Tスペース、3Tマークを読み取ったときの信号
波形であり、そのチャネルクロックごとのサンプリング
値をyk[0]〜yk[14]とする。一方、FIR等
化器111(図1)の出力に基づいて得られた、ビタビ
復号器112(図10)からの仮判定出力は、“001
11110011100”とする。上述のテーブルと、
この仮判定出力によれば、PR等化目標値判定器113
(図10)は、(1)第1〜4ビットの“0011”に
対するPR目標値は“a+b”、(2)第2〜5ビット
の“0111” に対するPR目標値は“a+2b”、
(3)第3〜6ビットの“1111” に対するPR目
標値は“2a+2b”、(4)第4〜7ビットの“11
11” に対するPR目標値は“2a+2b”、(5)
第5〜8ビットの“1110”の場合の“a+2b”と
判定する。
【0088】PR等化目標値判定器113(図10)
は、FIR等化器出力yk[2]に対する目標値として
(1)のPR目標値を決定する。また、PR等化目標値
判定器113(図10)は、yk[3] に対する目標値
として(2)のPR目標値を決定する。同様に、yk
[4] に対する目標値として(3)のPR目標値を、y
k[5] に対する目標値として(4)のPR目標値を、
yk[6] に対する目標値として(5)のPR目標値
を、yk[7] に対する目標値として(5)のPR目標
値を決定する。
【0089】係数適応制御器114(図10)は、入力
信号が等化目標値に等化されるように、すなわち、等化
誤差がより小さくなるように、FIR等化器111(図
10)のタップを更新する。等化誤差は、PR等化目標
値と、PR等化目標値に対応するFIR等化器111
(図10)の出力値との差により求めることができる。
【0090】なお、PR等化目標値判定器113(図1
0)によるPR等化目標値判定の際、状態遷移則(図1
1)に適合しない系列が入力された場合には、明らかに
仮り判定系列における誤りと判別できる。この場合に
は、PR等化目標値判定器113(図10)は、係数適
応制御器114(図10)に、FIR等化器111(図
10)のタップ係数の更新を中止させる。タップ係数の
更新を中止することにより、誤ったタップ更新を回避で
きる。
【0091】以上、本発明の実施の形態1および2を説
明した。実施の形態1は、記録媒体上のマークの物理的
形状のアシンメトリが原因となる、データ復号時のエラ
ーを低減する。一方、実施の形態2は、FIR等化器の
係数を適応制御する際の仮判定の精度を向上させて、デ
ータ復号時のエラーを低減する。実施の形態1および2
の発明は、異なる原因によるエラーを低減することを目
的とするため、それらは組み合わせることができる。具
体的には、図10のFIR等化器111に、図2のアシ
ンメトリ検出器15と、極性判別器16と、係数C選択
器17とを組み込めばよい。これにより、実施の形態1
および2の双方の効果を得ることができるとともに、デ
ータ復号時のエラーをさらに低く抑えることができる。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、アシンメトリ量に応じ
て、波形等化器における等化特性を、マーク側とスペー
ス側とで切り替えることで、検出点におけるずれと分散
を抑え、PRML方式の性能を向上させることができ
る。さらに、係数学習回路を設けることにより、アシン
メトリがある場合でも、適切な等化係数を学習させ、決
定できる。本発明の波形等化器を用いることにより、D
VD、MO等の光ディスク、HDD等の磁気ディスクの
PRML信号処理において、データ復号時のエラーを低
く抑えることができる。
【0093】また本発明によれば、PR等化目標を判定
するための仮判定情報を、ビタビ復号器から抽出する。
これにより仮判定の誤り率が低減できる。その結果、仮
判定情報からPR方式の状態遷移則に基づいて目標値を
判定することで、正確な等化誤差を求めることができ、
良好な収束特性を得ることができる。すなわち、データ
復号時のエラーを低く抑えることができる。さらに、本
発明では、ビタビ復号器のパス・メモリにおいて、マー
ジしたか否かを検出することにより、フィードバックシ
ステムのループの性能劣化を防止し、遅延の増大を回避
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PRML方式の信号処理を行う情報再生装置
の一般的な構成を示すブロック図である。
【図2】 波形等化器の具体的な構成を示すブロック図
である。
【図3】 インパルス応答の例を示すグラフである。
【図4】 アシンメトリな信号の波形を等化した場合の
再生信号のヒストグラムを示す。
【図5】 適切な等化係数を決定して更新する適応波形
等化器の構成を示すブロック図である。
【図6】 係数学習回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】 係数演算部の構成を示すブロック図である。
【図8】 (A)は、3種類のインパルス応答を示す波
形図である。(B)は、3種類のインパルス応答のそれ
ぞれの振幅周波数特性を示すグラフである。
【図9】 (A)は、(1,7)RLL変調符号を使用
した場合の、アシンメトリな再生波形をA/D変換器で
サンプリングした時のヒストグラムを示す。(B)は、
従来の波形等化器の出力信号のヒストグラムを示す。
(C)は、本発明による波形等化器の出力信号のヒスト
グラムを示す。
【図10】 実施の形態2によるPRML検出器の構成
を示すブロック図である。
【図11】 最小符号長が2Tの符号語とPR(a,
b,b,a)方式とを組み合わせた場合の、ビタビ復号
器の状態遷移図を示す。
【図12】 ビタビ復号器の具体的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図13】 パス・メモリの詳細な構成を示す回路であ
る。
【図14】 ビタビ復号器のパス・メモリにおける、仮
判定出力を行う詳細な構成を示すブロック図である。
【図15】 FIR等化器の出力と、PR等化目標値の
決定手順とを説明する図である。
【図16】 PRML方式を用いる情報再生装置の一般
的な構成を示すブロック図である。
【図17】 波形等化器の構成の例を示すブロック図で
ある。
【図18】 簡単なアシンメトリのモデルを示す図であ
る。
【図19】 PRML検出器の構成を示すブロック図で
ある。
【図20】 PRML検出器の構成を示すブロック図で
ある。
【図21】 (A)は、アシンメトリではない再生信号
のヒストグラムを示す。(B)は、アシンメトリな再生
信号のヒストグラムを示す。(C)は、波形等化器が、
アシンメトリではない再生信号をPR等化した場合の、
出力信号のヒストグラムを示す。(D)は、アシンメト
リな再生波形をPR等化した場合の、等化器出力信号の
ヒストグラムを示す。
【図22】 図21の(B)のアシンメトリな再生波形
のヒストグラムに基づく、再生波形の周波数特性を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 情報再生装置、 2 光ディスク、 3 光ピックアップ、 4 フロントエンドプロセッサ、 5 A/D変換器、 6 最尤復号器、 11 波形等化器、 15 アシンメトリ検出器、 16 極性判別器、 17 係数C選択器、 45 係数学習回路、 63、64、67、68 セレクタ、 70 レジスタ群、 111 FIR等化器111、 112 ビタビ復号器112、 113 PR等化目標値判定器、 114 係数適応制御器、 151 ブランチ・メトリック演算回路、 152 パス・メトリック演算回路、 153 パス・メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南野 順一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 敦史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小西 信一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D044 BC02 CC04 FG01 FG02 FG05 FG11 GL32 5D090 AA01 BB02 BB03 BB04 CC04 CC12 DD03 EE14 EE17 GG03 5K046 AA07 BB00 CC11 EE02 EF04 EF11 EF27

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録されたマークおよび非マ
    ークを再生した再生信号の波形を等化する波形等化器で
    あって、 前記再生信号の伝播を遅延させる遅延素子と、 前記再生信号および遅延素子により遅延された前記再生
    信号の各々に、所定の係数を乗算する複数の乗算器と、 前記マークおよび非マークの物理的な形状に起因する、
    前記再生信号のアシンメトリを検出して、アシンメトリ
    量を表す検出信号を出力する検出部と、 前記再生信号に基づいて、前記マークおよび非マークを
    判別して判別信号を出力する判別部と、 検出部から出力された前記検出信号に基づいて、前記マ
    ークを再生した前記再生信号に乗算される第1の係数
    と、前記非マークを再生した前記再生信号に乗算され、
    かつ前記第1の係数と異なる第2の係数とを算出し、さ
    らに、判別部から出力された判別信号に基づいて、算出
    した前記第1の係数および前記第2の係数の一方を選択
    する選択部と、 複数の乗算器の出力を加算する加算器とを備えた波形等
    化器。
  2. 【請求項2】 前記波形等化器は、FIRフィルタであ
    り、前記選択部は、前記所定の係数を変更して、前記ピ
    ットおよび非ピットにおける前記再生信号の等化特性を
    切り替える、請求項1に記載の波形等化器。
  3. 【請求項3】 前記所定の係数は奇数個存在し、選択部
    により選択される前記第1の係数および前記第2の係数
    は、中央の係数である、請求項1に記載の波形等化器。
  4. 【請求項4】 前記波形等化器のインパルス応答は、前
    記所定の係数に基づいて特定され、前記第1の係数の絶
    対値および前記第2の係数の絶対値は、他の前記所定の
    係数の絶対値よりも大きい、請求項1に記載の波形等化
    器。
  5. 【請求項5】 前記波形等化器は、(a、b、b、a)
    形のインパルス応答からなる、パーシャルレスポンス方
    式で等化する、請求項1に記載の波形等化器。
  6. 【請求項6】 記録媒体に記録されたマークおよび非マ
    ークを再生した再生信号の波形を等化する波形等化器で
    あって、波形等化器は、 前記再生信号の伝播を遅延させる遅延素子と、 前記再生信号および遅延素子により遅延された前記再生
    信号の各々に、所定の係数を乗算する複数の乗算器と、 前記所定の係数を複数の乗算器の各々に適応的に更新す
    る係数学習回路と複数の乗算器の出力を加算する加算器
    とを備え、 係数学習回路は、 等化する目標となる教師信号を生成する教師信号生成部
    と、(a、b、b、a)形のインパルス応答からなる、
    パーシャルレスポンス方式で等化した出力信号と、教師
    信号生成部により生成された前記教師信号との誤差を表
    す誤差信号を検出する誤差検出部と、 前記再生信号に基づいて、前記マークおよび非マークを
    判別して判別信号を出力する判別部と、 前記所定の係数を保持し、誤差検出部により検出された
    前記誤差信号に基づいて、前記誤差の自乗平均が最小に
    なるよう前記所定の係数を更新して出力する複数のレジ
    スタであって、前記マークを再生した前記再生信号に乗
    算される第1の係数を保持する第1のレジスタと、前記
    非マークを再生した前記再生信号に乗算され、かつ前記
    第1の係数と異なる第2の係数を保持する第2のレジス
    タとを含む、複数のレジスタと、 判別部から出力された前記判別信号に基づいて、第1の
    レジスタに保持された前記第1の係数、および、第2の
    レジスタに保持された前記第2の係数の一方を選択して
    出力するレジスタ選択部とを備える波形等化器。
  7. 【請求項7】 前記所定の係数は奇数個存在し、レジス
    タ選択部により選択される前記第1の係数および前記第
    2の係数は、中央の係数である、請求項6に記載の波形
    等化器。
  8. 【請求項8】 前記波形等化器のインパルス応答は、前
    記所定の係数に基づいて特定され、前記第1の係数の絶
    対値および前記第2の係数の絶対値は、他の前記所定の
    係数の絶対値よりも大きい、請求項6に記載の波形等化
    器。
  9. 【請求項9】 記録媒体に記録されたマークおよび非マ
    ークを再生した再生信号の波形を等化する波形等化器
    と、波形等化器が等化した波形に基づいて、前記再生信
    号の2値化データを生成する復号器とを備えたPRML
    検出器であって、 復号器は、前記2値化データが得られる前のデータであ
    る仮データ列を出力し、 波形等化器は、 前記再生信号の伝播を遅延させる遅延素子、前記再生信
    号および遅延素子により遅延された前記再生信号の各々
    に、所定の係数を乗算する複数の乗算器、および、複数
    の乗算器の出力を加算する加算器とを有する等化器と、 復号器から出力された仮データ列に基づいて、等化する
    目標値を決定する目標値判定器と、 等化器の加算器からの出力と、目標値判定器により決定
    された前記目標値とに基づいて、前記所定の係数を算出
    し、算出した前記所定の係数を複数の乗算器の各々に適
    応的に更新する係数適応制御器とを備えたPRML検出
    器。
  10. 【請求項10】 復号器は、複数のデータパスを構成す
    るパス・メモリを有し、等化器の出力に基づいて、パス
    ・メモリの前記複数のデータパスが収束した場合には、
    収束したデータパスにより得られる2値化データを出力
    する、請求項9に記載のPRML検出器。
  11. 【請求項11】 パス・メモリのデータパスの途中にお
    いて、前記複数のデータパスが収束した場合には、収束
    したことを表すマージチェック信号と、前記仮データ列
    とを出力する、請求項10に記載のPRML検出器。
  12. 【請求項12】 パス・メモリのデータパスの途中にお
    いて、前記複数のデータパスが収束しない場合には、収
    束しないことを表すマージチェック信号を出力する、請
    求項10に記載のPRML検出器。
  13. 【請求項13】 係数適応制御器は、パス・メモリから
    出力されるマージチェック信号に基づいて、算出した前
    記所定の係数の更新を中止する、請求項12に記載のP
    RML検出器。
  14. 【請求項14】 係数適応制御器は、パス・メモリから
    出力されるマージチェック信号に基づいて、算出した前
    記所定の係数を初期化する、請求項12に記載のPRM
    L検出器。
  15. 【請求項15】 前記目標値判定器は、複数のデータ列
    の各々と、複数の目標値の各々との対応を規定するテー
    ブルを有しており、 前記目標値判定器は、所定の状態遷移則に基づいて、前
    記仮データ列から順にデータ列を抽出し、抽出した前記
    データ列と、テーブルとに基づいて、前記目標値を決定
    する、請求項9に記載のPRML検出器。
  16. 【請求項16】 前記仮データ列が前記所定の状態遷移
    則に反する場合、前記目標値判定器は、係数適応制御器
    に係数の更新を中止させる、請求項9に記載のPRML
    検出器。
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