JP2003081318A - シール蓋付き缶体 - Google Patents
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Abstract
で擦り切り機能を実現し、さらにリサイクルに適したシ
ール蓋付き缶体を提供する。 【解決手段】天蓋4の開口穴3の形状を直線状の擦り切
り端部31を備えた形状とし、シール蓋5の熱溶着部
を、天蓋4の周縁全周に連続して熱溶着した第1ヒート
シール部8と、開口穴3の周縁部に熱溶着した第2ヒー
トシール部9とによって構成したことを特徴とする。
Description
体や粒状物等を収容する缶体に関し、特に内容物を計量
するための擦り切り部を有すると共に、天蓋の開口穴を
覆うシール蓋を備えたシール蓋付き缶体に関する。
の上端に巻締固定される円形の開口穴を有する天蓋と、
開口穴を覆うシール蓋と、を有する構成となっている
(特開平7−232778号公報参照)。天蓋の開口穴
には樹脂製の擦り切りリングが接着され、擦り切りリン
グには開口穴を横切るように直線的に延びる擦り切り部
が設けられ、スプーンで掬った粉ミルク等の粉末をスプ
ーンの縁の高さに摺りきって、所定量を計量可能となっ
ていた。また、特開2001−130561号公報で
は、缶容器に巻き締められる缶蓋のパネル部に、開口部
と擦り切り板部とを有し、開口部と擦り切り板部を覆う
シール部材を第1の接着部を介して剥離自在に設け、擦
り切り板部とシール部材との間に形成される空隙を封止
する第2の接着部を擦り切り縁に沿って設けた缶蓋が記
載されている。
付き缶体は、天蓋,擦り切りリングおよびシール蓋と部
品点数が多く、構造も複雑なものとなっており、コスト
も嵩むという問題があった。また、金属製の天蓋に異材
質の樹脂製の擦り切りリングが接着されており、分別廃
棄の点でも問題がある。さらに、特開2001−130
561号公報に記載の缶蓋では、第2の接着部が擦り切
り縁に沿ってのみ形成されているため、第1の接着部と
第2の接着部との間から、粉体食品が擦り切り板部に侵
入するという問題がある。
するためになされたもので、擦り切りリングを用いるこ
となく、簡単な構成で擦り切り機能を実現し、さらにリ
サイクルに適したシール蓋付き缶体を提供することにあ
る。また、擦り切り板部上に粉体食品が侵入しないシー
ル蓋付き缶体を提供することにある。
に、本発明にあっては、缶胴と、該缶胴の上端に巻締固
定される開口穴を備えた天蓋と、該天蓋の開口穴を覆い
天蓋に熱溶着されるシール蓋と、を備えたシール蓋付き
缶体において、前記開口穴の形状を直線状部分を備えた
形状とし、該直線状部分により内容物の擦り切り部を構
成し、前記シール蓋の熱溶着部を、天蓋の周縁全周に連
続して熱溶着した第1ヒートシール部と、前記開口穴の
周縁部に熱溶着した第2ヒートシール部によって構成し
たことを特徴とする。
部よりもシール幅が小さいことが好ましい。また、第2
ヒートシール部は開口穴の周縁部全周に形成されること
が好ましい。また、第2ヒートシール部には破線状に切
れ目が入った構成としてもよい。この場合切れ目の形成
は、シール蓋の第2ヒートシール部より内側で第1ヒー
トシール部を含む領域に凹凸模様を形成し、この凹凸模
様によって第2ヒートシール部の切れ目を形成するよう
にしてもよい。
に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の実施の
形態に係るシール蓋付き缶体を示している。すなわち、
このシール蓋付き缶体1は、缶胴2と、この缶胴2の上
端に巻締固定される開口穴3を備えた天蓋4と、天蓋4
の開口穴3を覆い天蓋4にヒートシールされるシール蓋
5と、を備えている。缶胴2の下端には、図2(B)に
示すように地蓋6が巻き締められるが、内容物の充填前
は開口しており、内容物を充填した後に地蓋6が缶胴2
に巻き締められる。
の周縁から上方に立ち上がる周壁部42と、この周壁部
42上端から径方向外方に延びて缶胴2上端のフランジ
部21と共に巻き締められて巻締部7を形成するカール
部43と、から構成されている。パネル部41の周縁に
は所定幅の円環状の環状凸部44が突出形成されいる。
この環状凸部44は断面略台形状で、頂部44aの平坦
面にシール蓋5が溶着される。開口穴3はこの環状凸部
44の内側の領域を部分的に開口したもので、開口穴3
の形状を直線状部分30を備えた形状とし、この直線状
部分により内容物を掬うスプーンの擦り切り部31を構
成している。この実施の形態では、擦り切り部31の両
端は環状凸部44と同心的に形成される円弧部32と接
続されており、全体的にD字形状となっている。
距離だけ離れた位置に設けられ、円弧部32は2分の1
円弧よりも長い円弧形状となっている。また、円弧部3
2と直線状の擦り切り部31の角部にはアールが設けら
れている。また、開口穴3の孔縁部は全周的に缶体の内
側に丸めたカール部33となっている。カール部33は
一巻き巻いた構成で、カール部33とパネル部41の内
面との間にはくさび状の隙間gが設けられ、カール部3
3の端部33aがパネル部41内面に密接している。ま
た、スプーンを摺り切る際には、スプーンは直線状の擦
り切り部30のカール部30下側縁に摺接することにな
る。
全体を覆う円形状で、シール蓋5の熱溶着部は、天蓋4
の周縁全周に連続して熱溶着される第1ヒートシール部
8と、開口穴4の周縁部に熱溶着した第2ヒートシール
部9とによって構成されている。ヒートシールの方式
は、たとえば天蓋4を高周波で加熱する。高周波加熱方
式によれば、加熱コイルは1本ですみ、外周部の第1ヒ
ートシール部8と内側の半月形状を同時に接着できる。
第1ヒートシール部8は、環状凸部44の上面に熱溶着
されるもので、環状凸部44上面の全幅にわたって気密
に接着されている。一方、第2ヒートシール部9は第1
ヒートシール部8よりも幅が小さく、この実施の形態で
は開口穴3を縁取るカール部の上側縁に線接触状態で溶
着されている。
口していない領域の天面とシール蓋5との間の隙間に粉
ミルク等の粉末状の内容物が入り込まないようにするた
めのもので、この実施の形態では所定間隔で切れ目9a
が設けられた破線状に延びており、気密性までは有して
いない。また、シール蓋5については、図2(A)に示
すように、第1ヒートシール部8より内側で第2ヒート
シール部9を含む領域に凹凸模様10を形成してもよ
い。このように凹凸模様10を設ければ、通常のヒート
シールをするだけで、切れ目9aを形成することができ
る。すなわち、シール面に対して凸となっている部分が
接着され、凹となっている部分が切れ目となる。また、
シール蓋5には、開口用のタブ51が設けられている。
構造について説明する。天蓋4は、ブリキ(SPTE)
等の金属材4aの内外面が合成樹脂製の塗膜4b,4c
によってコーティングされ、さらに外面の塗膜4bの上
にヒートシール用のPE層4dがコーティングされてい
る。シール蓋5は、アルミ箔5aの内面及び外面にPE
Tフィルム5b,5cが積層され、さらに内側のPET
フィルム5bには、ヒートシール用のPE層5dが積層
されている。図4には、本発明のシール蓋付き缶体の製
造工程を示している。缶胴2については、ブリキ素材1
00の外面に塗装焼き付けを行い、丸めて円筒体を成形
し接合部を溶接する(溶接製胴)。次いで上下両端のフ
ランジ部の縁曲げ加工を行う。シール蓋5については、
ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートのフィルム
101,102を製膜し、フィルム101,102とア
ルミニウム箔103とをラミネートし加熱して積層フィ
ルム104の製作する。この積層フィルム104を所定
形状に打ち抜いてシール蓋5を成形する。この打ち抜き
時にタブ51についても成形される。
110の表裏面に、それぞれ、エポキシフェノール系塗
料、ポリエステルアミノ系塗料を塗装焼付により合成樹
脂の塗膜を形成する。次に、ブリキ素材110の表面に
ポリエチレンによるスポットコート111がなされる。
スポットコート111は天蓋4の環状凸部44の外径を
直径とする円形にコーティングされる。次いで、天蓋形
状に打ち抜くと共に外径端部のカール成形を行い、カー
ル部43にコンパウンドを塗布して乾燥し、開口穴3を
打ち抜き成形する。その後、シール蓋5をヒートシール
して開口穴3を閉塞し、缶胴2の上端部に巻締固定して
缶体本体11を成形する。一方、地蓋6は、ブリキ素材
110を打ち抜き・カール成形を行い、カール部にコン
パウンドを塗布し乾燥させ、缶体本体11とは別に梱包
する。
11の底部から粉ミルク等の粉体が充填された後、地蓋
6が巻締固定される。内容物の粉体は、開口穴3周縁の
第2ヒートシール部9によってシールされ、開口してい
ない天蓋4上面とシール蓋5との間の隙間に粉体が進入
するのを防止することができる。また、第1ヒートシー
ル部8によって天蓋4の天面全体が気密にシールされ、
内容物の変質が防止される。使用時には、タブ51を引
き上げてシール蓋5を天蓋4から剥離する。この剥離の
際に、第2ヒートシール部9は線状でシール幅は細く、
しかも破線状に切れ目9aがあるので剥離強度は弱く、
実際に剥離する際に要する力は、ほぼ第1ヒートシール
部8を剥離する力で容易に剥がすことができる。内容物
を計量する際には、内容物を掬ったスプーンを天蓋4の
擦り切り部31を使って摺り切ることによって、スプー
ン一杯分を正確に計量することができる。また、廃棄時
には、天蓋4と缶胴2および地蓋6がすべて同一の金属
材料でできているので、特に分別することなく廃棄処理
することができ、リサイクル性がよい。
は、開口穴の形状を直線状の擦り切り部を備えた形状と
し、天蓋自体によって擦り切り部を構成したので、従来
のような樹脂製の摺り切りリングが不要となり、部品点
数を削減できると共に、分別廃棄性も向上する。特に、
天蓋と缶胴と同じ材質とすることにより、リサイクル性
がより向上させることができる。また、シール蓋の熱溶
着部を、天蓋の周縁全周に連続して熱溶着した第1ヒー
トシール部と、前記開口穴の周縁部に熱溶着した第2ヒ
ートシール部によって構成したことにより、第1ヒート
シール部によって天蓋の天面全体を気密にシールするこ
とができ、衛生的に保つことができる。また、第2ヒー
トシール部を設けることにより、天蓋の開口していない
領域の天面とシール蓋の間の隙間への内容物の進入を防
止できる。
トシール部を第1ヒートシール部よりもシール幅を小さ
くすることにより、シール蓋の剥離強度がいたずらに大
きくなることを避けることができ、シール蓋を容易に剥
がすことができる。請求項4に記載の発明によれば、第
2ヒートシール部を破線状に切れ目が入った構成とする
ことにより、内容物の進入を阻止しつつ剥離強度を可及
的に小さくすることができる。請求項5に記載の発明に
よれば、シール蓋の第1ヒートシール部より内側で第2
ヒートシール部を含む領域には凹凸模様を形成し、この
凹凸模様の凹凸によって第2ヒートシール部の切れ目を
形成するようにすれば、切れ目を容易に形成することが
できる。
蓋付き缶体の一部破断上面図、同図(B)は同図(A)
のB−B線部分断面図、同図(C)は同図(B)のC部
拡大図、同図(D)は第2ヒートシール部の部分拡大図
である。
た缶体の上面図、同図(B)は同図(A)の半断面正面
図である。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 缶胴と、該缶胴の上端に巻締固定される
開口穴を備えた天蓋と、該天蓋の開口穴を覆い天蓋に熱
溶着されるシール蓋と、を備えたシール蓋付き缶体にお
いて、 前記開口穴の形状を直線状部分を備えた形状とし、該直
線状部分により内容物の擦り切り部を構成し、 前記シール蓋の熱溶着部を、天蓋の周縁全周に連続して
熱溶着した第1ヒートシール部と、前記開口穴の周縁部
に熱溶着した第2ヒートシール部とによって構成したこ
とを特徴とするヒートシール蓋付き缶体。 - 【請求項2】第2ヒートシール部は、第1ヒートシール
部よりもシール幅が小さいことを特徴とする請求項1に
記載のシール蓋付き缶体。 - 【請求項3】第2ヒートシール部は開口部の周縁部の全
周に熱溶着したことを特徴とする請求項1または2に記
載のシール蓋付き缶体。 - 【請求項4】第2ヒートシール部は破線状に切れ目が入
っている請求項1乃至3のいずれかの項に記載のシール
蓋付き缶体。 - 【請求項5】シール蓋の第2ヒートシール部より内側で
第1ヒートシール部を含む領域には凹凸模様が形成され
ており、凹凸模様の凹凸によって第2ヒートシール部の
切れ目が形成されている請求項1乃至4のいずれかの項
に記載のシール蓋付き缶体。
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JP2001272665A JP2003081318A (ja) | 2001-09-07 | 2001-09-07 | シール蓋付き缶体 |
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JP (1) | JP2003081318A (ja) |
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- 2001-09-07 JP JP2001272665A patent/JP2003081318A/ja active Pending
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