JP2003080202A - 土木、環境資材の製造方法 - Google Patents
土木、環境資材の製造方法Info
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Abstract
の溶出を防止できると共に、焼却灰を再資源化できる土
木、環境資材の製造方法を提供する 【解決手段】 焼却灰に、ベントナイト、ガラスカレッ
ト、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以上を加えて、
混合、攪拌、造粒し、還元雰囲気下1100℃以下の温
度で焼成する土木、環境資材の製造方法。
Description
に発生する焼却主灰や焼却飛灰等の焼却灰を回収および
再資源化する方法に関し、焼却灰を資源として有効利用
することにより土木、環境資材を製造する方法に関す
る。
表される重金属の溶出を防止しつつ焼却灰を再資源化す
る方法に関する。
埋めたりコンクリートや樹脂を用いて固化するなどし
て、廃棄物として埋め立て処分されている。しかし、焼
却灰中には、六価クロム、鉛、亜鉛等に代表される重金
属類が多く含まれており、これらの重金属類が、埋め立
て後に溶出する可能性がある。そのため、これらの重金
属類の溶出防止処理が必要になる。特に、クロム化合物
は、一般に気化温度が2000℃以上と高いことから揮
発による分離が困難で、焼成しても焼却灰中に0.02
〜0.04%の濃度で残留する。しかも、これら焼成灰
中の六価クロムは埋め立て後に溶出しやすい問題点があ
る。
はなく、資源として再利用しようとする技術も開発され
つつあるが、このような焼却灰の再資源化においても六
価クロムの溶出防止技術は重要である。
は、焼却灰をベントナイトなどと混合、攪拌、焼成した
後、電磁波の照射もしくはオゾン処理することにより、
ベントナイトなどの部分に重金属類を吸着・担持させる
作用を強化して、重金属類の溶出を防止する吸着酸化触
媒材の製造方法が、特開平11−29346号公報に開
示されている。
ト及びバインダと混合し、加水攪拌後、成形、乾燥、焼
成、冷却することによりカドミウムなどの重金属類が漏
出しない固結物の製造方法が、特開平10−31048
0号公報に開示されている。
する技術では、埋め立て量が増大して最終処分場の寿命
が問題となるうえ、重金属類の溶出防止は十分とは言え
ない。また、電磁波の照射やオゾン処理を行う方法で
は、焼却灰の再資源化が可能となるものの、処理のため
の特別な装置が必要でコスト面に課題が残る。さらに、
ガラスカレットなどを用いて固化する方法も、土木用骨
材や濾材などに再資源化することをめざすものである
が、コスト面、重金属類の溶出防止面で未だ十分ではな
い。
安価で、重金属類、特に六価クロムの溶出を防止できる
と共に、焼却灰を再資源化できる土木、環境資材の製造
方法を提供することを課題とする。
に関して鋭意検討した結果、還元雰囲気下で焼成を行う
か、もしくは、焼成後に還元化処理を行うことにより、
上記の課題をいずれも解決できることを見いだし、本発
明に到達した。
ガラスカレット、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以
上を加えたものを原料として、これを混合、攪拌、造粒
し、還元雰囲気下1100℃以下の温度で焼成する土
木、環境資材の製造方法である。
ガラスカレット、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以
上、および還元剤を加えたものを原料として、これを混
合、攪拌、造粒し、1100℃以下の温度で焼成する土
木、環境資材の製造方法である。
ガラスカレット、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以
上を加えたものを原料として、これを混合、攪拌、造粒
し、1100℃以下の温度で焼成したのち、還元剤水溶
液に浸漬する土木、環境資材の製造方法である。
せしめる助剤を混合せしめている発明の第1ないし3に
記載の土木、環境資材の製造方法である。
は可燃物の粉砕物を混合せしめている発明の第1ないし
4に記載の土木、環境資材の製造方法である。
資材の主原料として用いる。ここにいう焼却灰とは、一
般ゴミの焼却時に発生する焼却主灰や焼却飛灰等を意味
し、温度50〜100℃で時間15〜30分をかけて加
熱乾燥されたものである。焼却灰は乾燥処理に続いて、
鉄類を除去するための磁力選別手段とその他の夾雑物を
取り除く篩いがけを経て粉砕され、好ましくは0.1m
m以下の粒径にまで粉砕される。
イトやガラスカレットのようにケイ酸を含有する物との
合計重量の40〜95重量%の範囲で用いることが望ま
しい。好ましくは60〜85重量%、さらに好ましくは
65〜75重量%で用いる。
カレット、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以上を用
いる。これらのケイ酸を含有する物(以下、含ケイ酸物
という)の中から選ばれた1種または2種以上が原料と
して用いられ、これらは焼成により焼却灰どうしの結合
材として作用する。ここで、ベントナイトは粉砕して用
いる。ガラスカレットとは、ガラス瓶などの粉砕物であ
り、ガラス粉とも称される。汚泥とは、屎尿や工場排水
の処理に用いられた活性汚泥が廃棄されたものであり、
これも粉砕して用いる。汚泥焼却灰とは、汚泥が焼却処
理された残存物を言い、焼却後粉砕処理されている。
計重量の5〜60重量%の範囲で混合することが好まし
い。より好ましくは15〜40重量%、さらに好ましく
は25〜35重量%の範囲である。
によっては、ベントナイトとガラスカレットを併用する
ことが望ましい。
か、若しくは焼成後に還元剤水溶液に浸漬することが必
要であるが、還元雰囲気下で焼成を行うことがより望ま
しい。そのためには、焼成の際に外部から空気が流入し
ないようにしても良いが、還元剤を用いることが望まし
い。特に硫酸第一鉄を還元剤として用いることが望まし
い。
いわゆる常温で容易に酸化されるために常温での還元剤
として用いられている。そのため、温度上昇と共に直ち
に酸化されてしまい、1000℃あたりではもはや還元
作用を失っていると予想されたが、全く意外なことに、
そのような高温下でも還元作用を発揮できることが判明
した。
加すれば良いが、攪拌用の加湿水に溶解して添加しても
良い。添加量は、焼却灰と含ケイ酸物の合計100重量
部に対して、固形分で10〜40重量部の範囲で用いる
のが好ましく、さらには15〜35重量部が、より好ま
しくは20〜30重量部で混合するのがよい。
を降下させるための助剤を添加することは好ましい。助
剤は、焼成物内部の空隙を少なくして強度を増加させる
作用を有する。助剤としては酸化リン等、溶融点の比較
的低い物質が挙げられる。
材、紙類などの、加熱により著しく焼成物の空隙を増加
させるものを粉砕して加えても良い。これにより、より
軽量の焼成物を得ることができる。
に触れて二酸化炭素などを発泡する重曹などの無機系発
泡剤や、有機系発泡剤を加えても良い。
によって異なるものの、好ましい組成範囲の例を原料の
全重量に対する各成分重量%で表示すると、焼却灰が6
0〜81%、ベントナイトが2〜20%、ガラスカレッ
トが5〜30%、助剤が2〜7%、可燃物が10〜20
%などが挙げられる。
拌、造粒する。攪拌・造粒において水を加えることが望
ましい。加える水量は全原料100重量部に対して20
〜40重量部程度である。混合・攪拌・造粒に要する時
間は、条件によって異なるが通常1分〜5分程度であ
る。
た任意のミキサを用いて行えばよいが、例えば、ミキサ
中央に垂直に螺旋ねじ形状の攪拌翼(内羽根)を有し、
ミキサ内部の外周面には、平板状でミキサ内面の材料を
中心部に送ると共に付着物を掻き落とすための、螺旋ね
じ形状の攪拌翼とは逆方向回転の複数枚の外周羽根を有
するタイプのミキサを用いることが望ましい。このよう
なミキサを用いることにより、比較的短時間の攪拌・造
粒処理でも望みの粒径にすることが可能になり、例え
ば、本発明の方法による資材が地盤に用いられた場合
は、地盤の透水性能を自在に制御することができる。こ
のようなミキサの例としては、太平洋機工社製のハイフ
ァンクションミキサが挙げられる。また、ミキサの運転
条件は、外周羽根を回転速度40〜80rpm、内羽根
を400〜800rpmとするのが良い。
うことが望ましい。予備乾燥は、50〜100℃の温度
範囲で15分〜30分間行えばよい。
ことが必要である。これ以上高温では、エネルギー効率
が悪化し、焼却炉の寿命が短くなるという問題点があ
る。望ましくは600℃以上1100℃以下であり、よ
り好ましくは800℃以上1100℃以下であり、さら
に好ましくは1000℃以上1050℃以下である。
置するだけでも良いが、水道水などで冷却した金属管の
内部を通過させることが望ましい。
で製造工程が終了するが、焼成を還元雰囲気下で行わな
かった場合は、さらに、還元剤の水溶液に焼成物を浸漬
する処理を行う。もっとも還元雰囲気下で焼成し、さら
に浸漬工程を加えても良い。
分散し、この水溶液に焼成物を浸漬する。還元剤として
は、前記したものと同じ硫酸第一鉄を用いることが望ま
しい。還元剤水溶液の濃度は1〜10重量%であること
が好ましく、より好ましくは1.5〜5重量%である。
浸漬時間は5分〜3時間程度であり、好ましくは10分
から1時間程度である。ただし、必要な浸漬時間は濃度
や液比によっても変化するため、適宜適切な条件を定め
ればよい。
に応じて、製造条件を適宜変更できることはいうまでも
ない。
径の調整が容易で、六価クロムの溶出がないため、アス
ファルト舗装、コンクリート舗装などの盤材、コンクリ
ートに用いる軽量骨材、軽量盛り土材として用いること
ができる。さらに、サンドコンパクションパイル、ドレ
ーン材、サンドマット、覆土材、水質浄化用担体、コン
ポスト用担体、人工軽量土壌等の材料として用いること
ができる。
は、環境庁水質保全局水質管理課が定めた第127号−
II 12.3.2に従って行った。
示第46号(土壌環境基準)により、JIS K010
2 65.2.3に従って行った。基準値は0.05m
g/L以下である。装置はバリアンテクノロジーズジャ
パンリミテッド社製のSpecpr.AA/800ゼー
マン型を用い、その測定限界は0.005mg/Lであ
った。 (実施例1)
い、メッシュ13mmの篩をかけた後、磁力選別機を通
して金属を除去し、さらに0.1mm以下に粉砕した。
これに含ケイ酸物としてベントナイトを混合後の構成比
で20%、硫酸第一鉄を20%を用いて混合原料を構成
し、水をこの混合原料100重量部に対して30重量部
加えた後、これを図1に記載のハイファンクションミキ
サ(太平洋機工社製)により3分間混合、攪拌、造粒し
た。ミキサの運転条件は、外周羽根を回転速度50rp
m、内羽根を500rpmに設定した。得られた直径1
〜15mmの球状の粒状物(粒状物の総クロム含有率は
0.03%)を60℃で20分間予備乾燥した後、電気
炉に投入して焼成した。電気炉の温度は1050℃に設
定した。電気炉の温度が設定温度に達してから試料を投
入し、約20分間の焼成処理を行った。焼成後の粒状物
を、外側に水道水を流通させた金属パイプの中を通過さ
せて室温まで冷却した後、総クロムの定量分析を行っ
た。その結果、総クロムの残留量は0.03%と混合原
料と同じであった。また、六価クロムの溶出量は検出限
界以下の0.005mg/1未満であった。なお、粒状
物の見かけ比重は1.5であり、軽量の粒状物が得られ
た。 (実施例2)
同じ原料を用いて実施例1と同じ処理を行って、焼成後
の粒状物を得た。この粒状物を還元剤水溶液(栗田工業
社製のE−3207)に15分間浸漬し、クロムの残留
量と溶出量を測定した。測定の結果、総クロムの残留量
は0.03%と混合原料と同じであった。また、六価ク
ロムの溶出量は検出限界以下の0.005mg/1未満
であった。 (比較例1)
じ原料を用いて、実施例1の処理と同じ処理を行い、総
クロムの残留・溶出試験を行った。この粒状物の総クロ
ムの残留量は0.03%であり、また、粒状物からの六
価クロムの溶出量は、0.1mg/1であって、六価ク
ロムが溶出してしまう結果が得られた。
の寿命の問題が生じない。また、再資源化のコストが低
い。さらに、製造された土木、環境資材からの六価クロ
ムの溶出が防止できる。
す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 焼却灰に、ベントナイト、ガラスカレッ
ト、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以上を加えたも
のを原料として、これを混合、攪拌、造粒し、還元雰囲
気下1100℃以下の温度で焼成する土木、環境資材の
製造方法。 - 【請求項2】 焼却灰に、ベントナイト、ガラスカレッ
ト、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以上、および還
元剤を加えたものを原料として、これを混合、攪拌、造
粒し、還元雰囲気下、1100℃以下の温度で焼成する
土木、環境資材の製造方法。 - 【請求項3】 焼却灰に、ベントナイト、ガラスカレッ
ト、汚泥、汚泥焼却灰の1種または2種以上を加えたも
のを原料として、これを混合、攪拌、造粒し、1100
℃以下の温度で焼成したのち、還元剤水溶液に浸漬する
土木、環境資材の製造方法。 - 【請求項4】 原料に、さらに融点を降下せしめる助剤
を混合せしめている請求項1ないし3に記載の土木、環
境資材の製造方法。 - 【請求項5】 原料に、さらに発泡剤または可燃物の粉
砕物を混合せしめている請求項1ないし4に記載の土
木、環境資材の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001281098A JP2003080202A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | 土木、環境資材の製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007193070A Division JP2008006441A (ja) | 2007-07-25 | 2007-07-25 | 土木、環境資材の製造方法 |
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-
2001
- 2001-09-17 JP JP2001281098A patent/JP2003080202A/ja active Pending
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