JP2003079724A - 穿刺補助具 - Google Patents

穿刺補助具

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JP2003079724A
JP2003079724A JP2001277744A JP2001277744A JP2003079724A JP 2003079724 A JP2003079724 A JP 2003079724A JP 2001277744 A JP2001277744 A JP 2001277744A JP 2001277744 A JP2001277744 A JP 2001277744A JP 2003079724 A JP2003079724 A JP 2003079724A
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Tsunenori Ariga
恒紀 有賀
Shinya Miike
信也 三池
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INCUBASE JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医療行為を行う施術者が、血管に注射針を穿
刺する際に、血管が注射針から逃げることを防止するこ
とにより、再三の穿刺を行わなくてすむようにし、施術
者の労力軽減を図り、患者の痛みという肉体的苦痛の負
担軽減を図る。 【解決手段】 穿刺補助具1は、一対の接触部9a,9
bと、通過部11と、支持部13及び支点部15からな
る押圧機構とを備え、一対の接触部9a,9bは、静脈
血管7の穿刺位置を挟んで対向して前腕4の表面に接触
し、通過部11は、注射針5が静脈血管7の穿刺位置に
到達するように接触部9a,9b間に形成された切欠の
空隙であり、押圧機構は、施術者が、支点部15を支点
とし、支持部13を持って下方に加えた力を接触部9
a,9bへの押圧力として伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穿刺補助具に関
し、例えば、医療行為を行う施術者が注射器の注射針や
カテーテルを血管に穿刺するときの穿刺補助具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】医療行為は、人間を含む動物の生命にか
かわるものであり、適切かつ確実に実施されることが要
求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高齢者に対
する静脈内注射においては、施術者は、患者の注射する
腕を駆血バンドで絞めつけた後、当該腕を下げさせた
り、注射部位をたたいたり、患者に手指を反復屈伸させ
るなどの血管を極力浮き出させる行為を行う。そして、
施術者は、個々の患者に対して、静脈が最大限に浮き出
たと判断した段階になると、静脈針を穿刺するようにし
ている。
【0004】しかしながら、高齢者の患者の血管壁は堅
く、血管周囲の組織も老化により良好な状態でないこと
が多いため、静脈針の針先から血管が逃げてしまい、穿
刺がうまくいかないことがしばしば起こる。
【0005】このような場合には、再三の穿刺が試みら
れるため、患者の痛みに伴う肉体的苦痛は増大してしま
う。また、血液検査の場合に、再三の穿刺が行われてし
まうと、採決した血液に組織液が混入してしまい、正確
な検査結果が得られない原因となる。
【0006】一方、長期入院患者に継続的に静脈内に薬
物を投与する場合には、カテーテルを留置するが、継続
的な薬物注入によって穿刺位置に血管痛や静脈炎が発生
することが通例である。そのため、穿刺位置を変えてカ
テーテルを穿刺し直す必要がある。
【0007】このような場合にも、再三の穿刺が行われ
ると、患者に痛みという肉体的苦痛を与えてしまうばか
りか、穿刺位置に余分な損傷を与えることにもなり、血
管痛や静脈炎の発生を早める一因になる。
【0008】以上のように、身体部位に内在する血管に
注射針やカテーテルのような穿刺手段を穿刺する場合に
は、血管が穿刺手段から逃げてしまうと、上記のような
問題が生じてしまう一方、薬品により血管の強度を穿刺
手段から逃げることのないように変更することは、施術
者にとっては繁雑な作業である。
【0009】そこで、本発明の目的は、施術者が血管に
穿刺手段を穿刺する際に、簡易な作業によって血管が穿
刺手段から逃げることを防止し、施術者の労力軽減を図
るとともに、再三の穿刺を不要とすることにより患者の
痛みという肉体的苦痛の負担軽減を図る穿刺補助具を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
弾性穿刺部位に内在する血管に穿刺手段を穿刺するとき
の穿刺補助具であって、一対の接触部と、通過部と、押
圧機構とを備えている。
【0011】前記一対の接触部は、前記血管の穿刺位置
を挟んで対向して前記弾性穿刺部位の表面に接触する。
前記通過部は、前記穿刺手段が前記血管の穿刺位置に到
達するように前記接触部間に形成されている。前記押圧
機構は、前記接触部に押圧力を伝達する。
【0012】これにより、一対の接触部が血管の穿刺位
置を挟んで対向して弾性穿刺部位の表面に接触し、一対
の接触部が押圧機構からの押圧力により弾性穿刺部位に
押し付けられ、弾性穿刺部位内に食い込んだ接触部間に
血管が固定される。
【0013】請求項2に係る発明は、請求項1におい
て、前記通過部が空隙により形成されることを特徴とす
るものである。
【0014】これにより、穿刺手段が何らの障害の無い
空隙を通過して血管の穿刺位置に到達する。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
おいて、前記穿刺手段が前記血管の穿刺位置に到達する
までの移動の所定方向からの目視を排除するための目視
阻止手段を備えている。
【0016】これにより、上記移動の目視が排除された
方向からは、穿刺手段が血管の穿刺位置に到達する様子
は見ることができない。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項1から3の
いずれかにおいて、前記押圧機構が、前記一対の接触部
の接触面に対して所定の仰角をなして前記一対の接触部
のそれぞれの一端に接続される支持部を有することを特
徴とするものである。
【0018】これにより、施術者は支持部を持って作業
を行える。そして、施術者は、接触部自体へ力を加える
必要はなく、接触部が弾性穿刺部位に向かうように支持
部に力を加えればよい。
【0019】請求項5に係る発明は、請求項4におい
て、前記支持部の端部が、前記一対の接触部の接触面を
含む平面上に位置することを特徴とするものである。
【0020】これにより、弾性穿刺部位の表面形状との
関係によるが、何らの力を加えなくても一対の接触部と
支持部の端部が弾性穿刺部位の表面に接触することも多
く、その場合には3箇所の接触のため接触部の位置決め
及びそのずれ防止が確実となる。さらに、支持部の端部
を支点にして押圧力が接触部へ伝達されるので、接触部
が弾性穿刺部位に向かうように支持部に小さな力が加え
られればよい。
【0021】請求項6に係る発明は、請求項4又は5に
おいて、前記支持部の端部が前記一対の接触部のそれぞ
れから等距離に位置する部分を有することを特徴とする
ものである。
【0022】これにより、その大きさ、延びる方向など
の血管の形状、及び、弾性穿刺部位の表面形状との関係
によるが、支持部の端部は接触部間を結ぶ直線に対して
垂直2等分線上に位置する部分を有することになるの
で、例えば、血管が一方向に延びる形状をなし、支持部
の端部が弾性穿刺部位に接触する場合には、接触部間に
血管が固定されることに加えて、支持部の端部が一方向
に延びた血管の真上から血管を圧迫する固定が可能にな
る。
【0023】請求項7に係る発明は、請求項1から6の
いずれかにおいて、前記一対の接触部が同一方向に延び
ていることを特徴とするものである。
【0024】これにより、同一方向に延びた一対の接触
部であることから、接触部間も面積がある領域となり、
その間に血管が固定される。特に、血管が一方向に延び
ている場合には、一対の接触部が血管に対して同一方向
に沿って血管の固定が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図面に基づき説明する。
【0026】図1は本発明の第1の実施の形態に係る穿
刺補助具の使用状態を説明するための図であり、図2は
図1の穿刺補助具の拡大平面図であり、図3は図1の穿
刺補助具の拡大側面図であり、図4は図3のIV−IV
ライン断面図である。
【0027】穿刺補助具1は、概ね細長い板状であり、
施術者が注射器3の注射針5を患者の前腕4の静脈血管
7に穿刺する際に使用される。穿刺補助具1は、一対の
接触部9a,9bと、通過部11と、押圧機構12とを
備える。
【0028】通過部11は穿刺補助具1の先端側からV
字状に切り欠いた空隙であり、切り欠いた両側が接触部
9a,9bとなっている。通過部11は、穿刺補助具1
の先端側からU字状に切り欠いた空隙でもよく、適切な
形状、面積の領域とすることが可能であるが、大人及び
子供の両者への汎用性、並びに、種々の注射針の長さ・
太さ及び注射筒の太さを考慮し、約20度〜30度の注
射針穿刺角度が得られる領域とすることが実用的であ
る。接触部9a,9bは、所定幅及び所定長さの接触面
10を有している。接触面10は皮膚に刺さらない程度
の幅が必要であり、一方、その長さは数cm程度の適当
な長さであれば、静脈血管7への押さえがよく効くこと
になるが、実用性を考慮すると最長としても約10cm
の長さが限界である。
【0029】押圧機構12は、接触部9a,9bのそれ
ぞれの一端に接続する支持部13と、支持部13の端部
である支点部15とから構成される。支持部13は、ア
ーチ型であり、接触部9a,9bの接触面10に対して
仰角α分だけ持ち上がって接触部9a,9bに接続して
いる。支点部15は、接触部9a,9bの接触面10を
含む平面上に位置し、一対の接触部9a,9bのそれぞ
れから等距離に位置する部分を有している。
【0030】以下、穿刺補助具1の使用方法について説
明する。
【0031】施術者は、患者が高齢者であれば、注射す
る患者の前腕4を駆血バンドで絞めつけた後、当該前腕
4を下げさせたり、注射部位をたたいたり、患者に手指
を反復屈伸させるなどの血管を極力浮き出させる行為を
行う。
【0032】施術者は、穿刺位置8の特定を行い、その
穿刺位置8を有する静脈血管7に沿って穿刺補助具1を
前腕4の皮膚表面に置く。その際、施術者は、静脈血管
7の穿刺位置8を挟んで対向する関係となるようにして
一対の接触部9a,9bを患者の前腕4の表面に接触さ
せる一方、支点部15を静脈血管7の真上に位置するよ
うに前腕4の表面に接触させる。このように支点部15
を静脈血管7の真上に位置するように置くことができる
のは、静脈血管7がほぼ真っ直ぐに延び、支点部15
が、接触部9a,9b間を結ぶ直線16に対する垂直2
等分線17上に位置する部分を有し、垂直2等分線17
が静脈血管7の穿刺位置8を通過する直線となるからで
ある。
【0033】施術者は、支持部13を下方に向けて押下
し、接触部9a,9bを前腕4に軽く食い込ませて静脈
血管7を接触部9a,9b間に固定する。この際、施術
者は、支点部15を押し付ける際の力の支点として、支
持部13に小さな力を加えるだけで接触部9a,9bに
押圧力を効率的に伝達できる。
【0034】ここで、支点部15が上記支点とされた場
合には、支点部15から力が下方に向けて働いて前腕4
との間において作用・反作用によりバランスがとられる
ことになるので、支点部15の真下の静脈血管7は圧迫
される。その結果、静脈血管7は接触部9a,9b間に
挟まれて固定されるのみならず、支点部15によっても
固定される。
【0035】そして、支点部15により圧迫された静脈
血管7は伸展するので弦を張った状態になり、接触部9
a,9b間に挟まれた静脈血管7の穿刺位置8の部分が
弾性穿刺部位の表面である皮膚により接近又は密着する
ことになる。
【0036】以上のような静脈血管7の固定が可能にな
った状態において、施術者は、穿刺位置8に注射器3の
注射針5を穿刺する。そのため、患者が高齢者であって
も、固定により注射針5の針先から静脈血管7が逃げる
ということは起こりにくくなり、再三の穿刺は不要であ
る。よって、再三の穿刺による施術者の労力軽減が図ら
れるとともに、再三の穿刺による患者の負担軽減が図ら
れる。さらに、長期入院患者に対して継続的に静脈内に
薬物を投与するカテーテル穿刺の場合において、穿刺位
置を変える目的でカテーテルを穿刺し直すに際し、再三
の穿刺は不要であるため、施術者の労力軽減が図られる
とともに、患者に痛みという肉体的苦痛を与えずに済
み、さらに穿刺位置に余分な損傷を与えないことから血
管痛や静脈炎発生を早める要因を抑えることができる。
【0037】図5は本発明の第2の実施の形態に係る穿
刺補助具の平面図であり、図6は図5のVI−VIライ
ン断面図である。図2の穿刺補助具1と異なる部分を説
明する。
【0038】穿刺補助具21は、断面が山形の両側下端
を一対の接触部23a,23bとし、上記山形の頂上側
を刳り貫いた長方形状の孔を空隙の通過部25としてい
る。
【0039】このように、通過部25を孔にすることに
より、図2の切欠による通過部11と異なり、接触部2
3a,23bは一体となっており、支持部13からの押
圧力が接触部23a,23bに均一かつ確実に伝わる。
よって、静脈血管7の接触部23a,23b間の固定が
より確実になり、再三の穿刺は不要である。
【0040】図7は本発明の第3の実施の形態に係る穿
刺補助具の平面図であり、図8は図7の穿刺補助具の側
面図である。図2及び図3の穿刺補助具1と異なる部分
を説明する。
【0041】穿刺補助具31は、接触部33a,33b
の先端部に取り付けられる板状のカバー37を備える。
接触部33a,33bの先端はカバー37の下端に繋が
っており、通過部35は三角形の孔による空隙となって
いる。カバー37は前方(図面向かって左側)から穿刺
位置8に注射針5が通過部35を通って到達することを
直接目視できないような角度にて立ち上がっている。
【0042】このようなカバー37を設けることによ
り、施術者が注射器3の注射針5を静脈血管7の穿刺位
置8に穿刺する際に、患者は、注射針5が穿刺位置8に
到達するまでの移動を直接目視する必要がなく、目隠し
の効果が得られ、針先に対する恐怖を患者に与えること
が抑えられる。そして、カバー37が透明や半透明でな
ければ上記目隠し効果は特に大きい。また、小児向けの
好ましい例として、カバー37にキャラクターを付して
もよく、カバー37による目隠し効果以上に注射針5に
対する恐怖感を軽減できる。
【0043】図9は本発明の第4の実施の形態に係る穿
刺補助具の平面図であり、図10は図9のX−Xライン
断面図である。
【0044】穿刺補助具41は、静脈血管7に対して直
角方向からの使用を施術者に行わしめるものであり、接
触部43a,43bを繋ぐ接続部44を含むコの字型の
部位のうちの対向する部位からなる接触部43a,43
bと、接続部44及び接触部43a,43bにより囲ま
れて形成される空隙の通過部47と、接触部43bの側
部に接続する支持部45とを備える。
【0045】支持部45は図10に示すように腕の曲面
に沿うカーブをなす形状をしている。このような支持部
45の形状により、施術者は、患者の腕を支持する際に
指によって支持部45を押え付け、接触部43a,43
bへの押圧力を与えることができる。なお、支持部45
は、接触部43a,43bにより形成される面上に位置
するように、すなわち穿刺補助具41全体が平面上に位
置するように、平板状であってもよい。ここで、支持部
45の端部は支点の役割は果たさず、支持部45のみに
より押圧機構12が構成されている。
【0046】このように、支持部45が静脈血管7の延
びる方向において接触部43a,43bに接続しなくて
も、支持部45の端部が支点部とならなくても、接触部
43a,43b間に静脈血管7を固定することは可能で
ある。すなわち、支点が用いられるのは、接触部への押
圧力の伝達を「てこの原理」を利用して小さな力にて効
率的に行うためであり、押圧機構12は、接触部自体に
直接力が加えられる代わりに、接触部が前腕4に向かう
押圧力を接触部に伝達できる構造であればよい。
【0047】なお、第1から第4の実施の形態のいずれ
においても、通過部は空隙としたが、注射針5が通過す
るのであれば例えば薄膜を張った構成にしてもよい。そ
の場合には、薄膜は透明や半透明のように穿刺位置を視
認できる材質であることが好ましい。但し、注射針5の
針先の鈍磨を防ぎ、衛生面を考慮すれば、通過部は空隙
が好ましい。
【0048】また、第1から第3の実施の形態におい
て、支持部13の端部を支点部15とし、接触部の接触
面を含む平面上に位置付けたが、平面上に位置付けず例
えば平面から上方にずれていたとしても、接触部が接触
する部分の前腕4の形状及び支持部13の端部が接触す
る部分の前腕4の形状によっては支持部13の端部が支
点として機能することは言うまでもない。
【0049】さらに、第1から第3の実施の形態におい
て、支持部13の端部を支点部15とし、静脈血管7の
真上に位置させるようにしたが、真上に位置させなくて
も支点部15として機能させることができるのは言うま
でもない。例えば支持部13の端部も分岐させて静脈血
管7を挟んで対向するように位置付けたとしても、分岐
した支持部13のそれぞれの端部が支点部として機能す
る。
【0050】さらに、第1から第3の実施の形態におい
て、支持部13の端部が接触部間を結ぶ直線に対する垂
直2等分線上に位置する部分を有するようにし、静脈血
管7の真上に位置させるようにしたが、静脈血管7の延
び方によっては接触部間の垂直2等分線上ではなくて
も、静脈血管7の真上に位置することになるのは言うま
でもなく、静脈血管7の延び方に合わせた形状の支持部
13(端部も含む)とすればよい。
【0051】さらに、第1から第4の実施の形態におい
て、穿刺補助具の材質は、限定されないが、使用に際し
て血液の接触が容易に起こり得るので、感染を回避する
ためにディスポーザブル製品とすることが好ましい。具
体的には、大量成形が可能なこと、軽量、安価、機能と
しての弾力性などを考慮して、ポリウレタン、塩化ビニ
ール、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ナイロン、ビニロンなどの樹脂成形品とすることが好ま
しい。また、穿刺補助具の材質は、金属製、竹製、木製
であってもよいが、金属製の場合には一般に高価で重量
があり、加工工程が複数必要な点、竹製及び木製の場合
には所定の弾力性と曲げ強度を持たせるための加工技術
及び加工工程が必要であり、大量生産には不向きと考え
られる点を考慮する必要がある。
【0052】さらに、第1から第3の実施の形態におい
て、支持部13をアーチ型にしたが、接触部の接触面に
平行にした板状であってもよい。但し、板状の場合に
は、支持部13を下方に押え付けたときに接触部が浮き
上がらない程度の剛性が必要である。ここで、支持部1
3を板状にしたことにより、押圧機構は支点を有しない
機構となる。
【0053】図11は本発明の第5の実施の形態に係る
穿刺補助具を示した図である。
【0054】穿刺補助具51は、前腕4の周囲以上の長
さを有してその両端によって結び目57を作ることがで
きる紐55により構成される押圧機構54と、紐55に
所定の間隔を持たせて取り付けられた一対の突起状の接
触部53a,53bと、接触部53a,53bと紐55
との間に形成された空間からなる通過部59とを備え
る。
【0055】穿刺補助具51の前腕4への装着は、施術
者が、静脈血管7を挟む位置の前腕4の皮膚表面に接触
部53a,53bを配置し、紐55を前腕4に巻き付け
て端部同士を引き寄せて絞めつけ、両手を使って結び目
57を作って固定する。なお、この押圧機構54も、支
点を有しない機構である。
【0056】このようにしても、接触部53a,53b
間に静脈血管7を固定できる。なお、結び目57が緩ま
ないような工夫をすることが好ましく、例えば結び目5
7を接着力の大きなマジックテープ(登録商標)に代え
る工夫を行ってもよい。
【0057】図12は本発明の第6の実施の形態に係る
穿刺補助具を示した図である。
【0058】穿刺補助具61は、第1円弧部69、第2
円弧部71及び両者を回動自在に屈曲可能ならしめる継
手67からなる押圧機構65と、第1円弧部69の内側
の所定位置に取り付けられた突起状の一対の接触部63
a,63bと、接触部63a,63bと第1円弧部69
との間に形成された空間からなる通過部73とを備え
る。
【0059】第1円弧部69及び第2円弧部71は、金
属等の材質であり、継手67によって開閉でき、閉じた
状態ではリング状をなす。そのため、施術者は、その間
に患者の前腕4を挟むように第1円弧部69の端部と第
2円弧部71の端部を近づけて閉じることにより、接触
部63a,63bへの押圧力を伝達でき、静脈血管7を
接触部63a,63b間に固定できる。ここで、継手6
7は、施術者が第1円弧部69の端部と第2円弧部71
の端部に力を加える際の支点としての機能を果たしてい
る。
【0060】なお、第2円弧部71を図示しない静脈注
射用枕に接続可能としてもよく、さらには、図示しない
静脈注射用枕を第2円弧部71に代えて用い、継手67
により繋がった第1円弧部69を静脈注射用枕に接続す
る構成としてもよい。
【0061】但し、作業性、製造コスト及び機能性から
すれば、第6の実施の形態に比べて第1の実施の形態等
の方が好ましく、さらに装置の大型化を招く必要がない
点からも第6の実施の形態に比べて第1の実施の形態等
の方が好ましい。
【0062】図13は本発明の第7の実施の形態に係る
穿刺補助具を示した平面図であって図2に対応する図で
あり、図14は図13の穿刺補助具を示した側面図であ
って図3に対応する図である。図2及び図3と異なる部
分について説明する。
【0063】穿刺補助具80の支点部15には、横長貫
通孔81が一対の接触部9a,9bの対向方向に延びて
形成され、上下に突出した円盤部を有する軸部83が横
長貫通孔81にスライド可能に取り付けられている。
【0064】ところで、静脈血管7が種々の延び方であ
っても支点部15が静脈血管7の真上に位置するには、
支点部15が一対の接触部9a,9bの対向方向に延び
た形状であればよい。ところが、支点部15が上記対向
方向に延びた形状であればあるほど、静脈血管7に対す
る圧迫に不要な支点部の接触部分が大きくて圧迫する力
は分散してしまう。
【0065】そこで、上記のような横長貫通孔81及び
軸部83からなるスライド機構が支点部15に設けられ
ることにより、接触面積を可能な限り小さくした軸部8
3の下端側円盤部がスライドにより静脈血管7の真上の
みに位置することが可能になり、圧迫する力の静脈血管
7への集中が可能になる。
【0066】なお、第1から第7の実施の形態におい
て、穿刺補助具が使用される対象を人間に限って説明し
たが、穿刺補助具が使用される対象は犬や猫などの動物
であってもよい。
【0067】また、本発明は上記した実施の形態に限定
されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術思
想の範囲内において種々の変更が可能なのはいうまでも
ない。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、一対の接触部
が血管の穿刺位置を挟んで対向して弾性穿刺部位の表面
に接触し、一対の接触部が押圧機構からの押圧力により
弾性穿刺部位に押し付けられ、血管が弾性穿刺部位内に
食い込んだ接触部間に固定されるので、施術者が穿刺手
段を血管に穿刺するときに、血管が穿刺手段から逃げて
しまうことの防止が可能になる。よって、施術者は、簡
単な手法によって、確実に穿刺手段を血管に穿刺するこ
とができ、再三の穿刺は不要となって労力軽減が図られ
る。また、再三の穿刺が不要になったことにより、患者
は痛みを度々受ける必要がなく、負担軽減が図られる。
【0069】請求項2の発明によれば、施術者が穿刺手
段を何らの障害の無い空隙を通過させて血管の穿刺位置
に到達させることができるので、穿刺手段が鈍磨するこ
ともなく、衛生面が損なわれることもない。
【0070】請求項3の発明によれば、穿刺手段が血管
の穿刺位置に到達する様子が所定方向からは目視できな
いので、所定方向に目視方向が一致する人は、穿刺の様
子について視覚を通じて恐怖を感じない。また、特に患
者の目視方向が上記所定方向に一致すれば、患者は自ら
に対する穿刺を目視できないことなり、小児患者に多く
見られる穿刺への恐怖感を減らすことができる。
【0071】請求項4の発明によれば、施術者は、支持
部を持って作業を行え、接触部自体へ力を加える必要は
なく、接触部が弾性穿刺部位に向かうように支持部に力
を加えればよいだけなので、作業性が高い状態にて確実
に接触部に押圧力の伝達が行われる。そして、上記の作
業性の高さにより、施術者は適切な穿刺位置に確実に穿
刺することができる。
【0072】請求項5の発明によれば、何らの力を加え
なくても一対の接触部と支持部の端部が弾性穿刺部位の
表面に接触することも多く、その場合には3箇所の接触
のため接触部の位置決め及びそのずれ防止が確実となる
上に、支持部の端部を支点にして押圧力が接触部へ伝達
されるため接触部が弾性穿刺部位に向かうように支持部
に小さな力が加えられればよいので、さらに簡単かつ確
実な作業による固定が可能になる。
【0073】請求項6の発明によれば、支持部の端部に
よって血管を圧迫して固定できる場合には、固定箇所が
増えて穿刺手段から血管が逃げることをさらに防止でき
る上に、支持部の端部にて血管が押え付けられることに
より血管が伸展して弦を張った状態になり、接触部間に
挟まれた血管の穿刺位置の部分が弾性穿刺部位の表面に
より接近又は密着して血管が接触部間にさらに確実に固
定される。
【0074】請求項7の発明によれば、同一方向に延び
た一対の接触部であることから、接触部間が面積のある
領域となり、その間に血管が固定されるので、確実な固
定となる。特に、血管が一方向に延びている場合には、
一対の接触部が血管に対して同一方向に沿えばよく、穿
刺位置前後の固定により血管が確実に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る穿刺補助具の
使用状態を説明するための図である。
【図2】図1の穿刺補助具の拡大平面図である。
【図3】図1の穿刺補助具の拡大側面図である。
【図4】図3のIV−IVライン断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る穿刺補助具の
平面図である。
【図6】図5のVI−VIライン断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る穿刺補助具の
平面図である。
【図8】図7の穿刺補助具の側面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る穿刺補助具の
平面図である。
【図10】図9のX−Xライン断面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係る穿刺補助具
を示した図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態に係る穿刺補助具
を示した図である。
【図13】本発明の第7の実施の形態に係る穿刺補助具
を示した平面図であって図2に対応する図である。
【図14】図13の穿刺補助具の側面図であって図3に
対応する図である。
【符号の説明】
1、21、31、41、51、61、80 穿刺補助
具 5 注射針 7 静脈血管 8 穿刺位置 9a,9b,23a,23b,33a,33b,43
a,43b,53a,53b,63a,63b 接触
部 11、25、35、47、59、73 通過部 12、54、65 押圧機構 13、45 支持部 15 支点部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性穿刺部位に内在する血管に穿刺手段
    を穿刺するときの穿刺補助具であって、 前記血管の穿刺位置を挟んで対向して前記弾性穿刺部位
    の表面に接触する一対の接触部と、 前記穿刺手段が前記血管の穿刺位置に到達するように前
    記接触部間に形成された通過部と前記接触部に押圧力を
    伝達する押圧機構とを備えた、穿刺補助具。
  2. 【請求項2】 前記通過部は、空隙により形成されるこ
    とを特徴とする、請求項1記載の穿刺補助具。
  3. 【請求項3】 前記穿刺手段が前記血管の穿刺位置に到
    達するまでの移動の所定方向からの目視を排除するため
    の目視阻止手段を備えた、請求項1又は2記載の穿刺補
    助具。
  4. 【請求項4】 前記押圧機構は、前記一対の接触部の接
    触面に対して所定の仰角をなして前記一対の接触部のそ
    れぞれの一端に接続される支持部を有する、請求項1か
    ら3のいずれかに記載の穿刺補助具。
  5. 【請求項5】 前記支持部の端部は、前記一対の接触部
    の接触面を含む平面上に位置することを特徴とする、請
    求項4記載の穿刺補助具。
  6. 【請求項6】 前記支持部の端部は、前記一対の接触部
    のそれぞれから等距離に位置する部分を有することを特
    徴とする、請求項4又は5記載の穿刺補助具。
  7. 【請求項7】 前記一対の接触部は、同一方向に延びて
    いることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記
    載の穿刺補助具。
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