JP2003077151A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

光ピックアップ及び光ディスク装置

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JP2003077151A
JP2003077151A JP2001265435A JP2001265435A JP2003077151A JP 2003077151 A JP2003077151 A JP 2003077151A JP 2001265435 A JP2001265435 A JP 2001265435A JP 2001265435 A JP2001265435 A JP 2001265435A JP 2003077151 A JP2003077151 A JP 2003077151A
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Masahiro Saito
政宏 齊藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、光ピックアップ及び光ディスク装
置に関し、例えばミニディスク装置、DVDの記録再生
装置等に適用して、回折格子の位置ずれによるトラッキ
ングエラー信号のオフセットを十分に抑圧することがで
きるようにする。 【解決手段】 本発明は、光学距離の異なる少なくとも
3つの領域AR1、AR21及びAR22、AR3の繰
り返しにより回折格子14を構成し、0次の回折光と、
±1次の回折光との位相差がほぼ0度又は180度とな
るように、これら3つの領域AR1、AR21及びAR
22、AR3における光学距離、幅W1、W21及びW
22、W3を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ピックアップ及
び光ディスク装置に関し、例えばミニディスク装置、D
VDの記録再生装置等に適用することができる。本発明
は、光学距離の異なる少なくとも3つの領域の繰り返し
により回折格子を構成し、0次の回折光と、±1次の回
折光との位相差がほぼ0度又は180度となるように、
これら3つの領域における光学距離、幅を設定すること
により、回折格子の位置ずれによるトラッキングエラー
信号のオフセットを十分に抑圧することができるように
する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク装置においては、いわ
ゆる3スポット法によりトラッキング制御するようにな
されたものがあり、このような光ディスク装置において
は、回折格子を用いてレーザービームより0次、±1次
の回折光を生成し、これら0次、±1次の回折光を光デ
ィスクに照射するようになされている。
【0003】すなわち図9は、この種の光ディスク装置
に適用される光ピックアップを示す側面図である。この
光ピックアップ1において、半導体レーザー2は、所定
波長のレーザービームL1を出射し、続くコリメータレ
ンズ3は、このレーザービームL1を平行光線に変換す
る。続く回折格子4は、このコリメータレンズ3より出
射されるレーザービームを0次、±1次の回折光に変換
し、ビームスプリッタ5は、これら0次、±1次の回折
光によるレーザービームL1を透過して対物レンズ6に
出射する。
【0004】対物レンズ6は、これら0次、±1次の回
折光によるレーザービームL1を光ディスク7の情報記
録面に集光に、その結果光ディスク7より得られる戻り
光を受光してビームスプリッタ5に導く。ビームスプリ
ッタ5は、この戻りを反射してコリメータレンズ8に出
射し、このコリメータレンズ8は、この戻り光を受光素
子9の受光面に集光する。
【0005】光ピックアップ1では、このようにして光
ディスク7に照射される0次、±1次の回折光によるレ
ーザービームL1が、光ディスク7の半径方向に所定距
離だけオフセットしてビームスポットを形成するよう
に、またこれら0次、±1次の回折光による戻り光の光
量をそれぞれ検出できるように受光素子9の受光面が形
成され、また必要に応じて各受光面が分割されて形成さ
れ、これらによりいわゆる3スポット法によりトラック
エラー信号を生成できるようになされている。
【0006】このようにして0次、±1次の回折光を生
成する回折格子4においては、図10に示すように、透
明基板であるガラス基板4A上に、所望する回折角に対
応する繰り返しピッチPにより選択的に誘電体層4Bを
積層して形成される。従来の光ディスク装置において
は、この繰り返し方向における誘電体層4Bの幅Tが、
繰り返しピッチPのほぼ1/2となるように設定され
る。
【0007】また図11に示すように、0次の回折光の
光強度に対して、±1次の回折光の光強度が、10
〔%〕程度となるように、誘電体層4Bの厚みが制御さ
れるようになされている。
【0008】因みに、これらにより例えばミニディスク
に適用する場合には、回折格子4は、繰り返しピッチP
が14〔μm〕、誘電体層4Bの幅Tが7.0〔μm〕
に設定され、誘電体層4Bが屈折率1.5の誘電体によ
り、厚さ250〔nm〕で形成されて、波長790〔n
m〕のレーザービームが使用されるようになされてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の光ディ
スク装置においては、格子を横切る方向に回折格子4が
位置ずれすると、トラッキングエラー信号にオフセット
が発生する問題があり、光ディスク装置においては、こ
のオフセットによりトラッキング制御の精度が低下す
る。
【0010】このような位置ずれによるトラッキングエ
ラー信号のオフセットの発生を十分に抑圧することがで
きれば、その分、光ピックアップの組み立て作業におけ
る許容度を拡大することができ、光ピックアップの生産
性を向上することができ、さらには設計作業も簡略化す
ることができると考えられる。また受光素子のばらつき
等についても、許容範囲が拡大し、これによっても生産
性を向上できると考えられる。
【0011】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、回折格子の位置ずれによるトラッキングエラー信号
のオフセットを十分に抑圧することができる光ピックア
ップ及び光ディスク装置提案しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め請求項1の発明においては、光ピックアップに適用し
て、回折格子が、少なくとも光学距離の異なる第1、第
2、第3の領域が、順次循環的に繰り返されて形成さ
れ、0次の回折光と、±1次の回折光との位相差がほぼ
0度又は180度となるように、第1、第2、第3の領
域の光学距離、繰り返し方向の第1、第2、第3の領域
の幅が設定されてなるようにする。
【0013】また請求項6の発明においては、光ディス
ク装置に適用して、光ピックアップの回折格子は、少な
くとも光学距離の異なる第1、第2、第3の領域が、順
次循環的に繰り返され、0次の回折光と、±1次の回折
光との位相差がほぼ0度又は180度となるように、第
1、第2、第3の領域の光学距離、繰り返し方向の第
1、第2、第3の領域の幅が設定されてなるようにす
る。
【0014】請求項1の構成によれば、光ピックアップ
に適用して、回折格子が、少なくとも光学距離の異なる
第1、第2、第3の領域が、順次循環的に繰り返されて
形成され、0次の回折光と、±1次の回折光との位相差
がほぼ0度又は180度となるように、第1、第2、第
3の領域の光学距離、繰り返し方向の第1、第2、第3
の領域の幅が設定されてなることにより、回折格子が格
子を横切る方向に変位した場合に、1次回折光及び−1
次回折光の集光位置に対して0次回折光が同じように影
響を与えることになる。すなわち1次回折光の集光位置
で光強度が増大した場合には、−1次回折光の集光位置
でも光強度が増大させることができ、これにより回折格
子の位置ずれによる1次回折光及び−1次回折光の集光
位置における光強度差の相違を小さくすることができ
る。これに対して従来構成による回折格子においては、
回折格子が格子を横切る方向に変位した場合に、1次回
折光と−1次回折光とに対して0次回折光が異なる影響
を与えることが判った。これにより請求項1の構成によ
れば、このような1次回折光の集光位置における光強度
と−1次回折光の集光位置における光強度とが、回折格
子の位置ずれによっては異ならないようにすることがで
き、この光強度の相違によるトラッキングエラー信号の
オフセットの発生を十分に抑圧することができる。
【0015】これにより請求項6の構成によれば、回折
格子の位置ずれによるトラッキングエラー信号のオフセ
ットを十分に抑圧することができる光ディスク装置を提
供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0017】(1)第1の実施の形態 (1−1)第1の実施の形態の構成 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光ディスク装
置に適用される光ピックアップの回折格子を示す断面図
である。この実施の形態に係る光ディスク装置の光ピッ
クアップには、この回折格子14が適用される点を除い
て、図9の光ピックアップと同一に構成される。
【0018】この回折格子14は、光学距離の異なる第
1の領域AR1、第2の領域AR21及びAR22、第
3の領域AR3が順次循環的に繰り返され、これら第1
〜第3の領域AR1〜AR3の光学距離、繰り返し方向
の幅W1、W21、W22、W3の設定により、この回
折格子14を透過するレーザービームにおいて、0次の
回折光と、前記±1次の回折光との位相差がほぼ0度又
は180度に設定されるようになされている。
【0019】具体的に、この実施の形態においては、回
折格子14は、透明板材であるガラス基板14A上に誘
電体層14Bの選択的な積層を繰り返すことにより、こ
れら第1〜第3の領域AR1〜AR3が形成される。回
折格子14は、この誘電体層14Bの屈折率が1.5に
設定され、これら第1〜第3の領域AR1〜AR3の繰
り返しピッチPが14.0〔μm〕に設定される。回折
格子14は、第1の領域AR1が、厚みT1=0.52
〔μm〕、幅W1=0.6〔μm〕により形成され、第
2の領域AR21及びAR22が、厚みT2=0.8
〔μm〕、幅W21、W22=0.7〔μm〕により形
成される。また第3の領域AR3が、何らガラス基板1
4A上に誘電体層14Bを積層しないようにして、幅1
2.1〔μm〕により形成される。
【0020】回折格子14は、始めにガラス基板に、膜
厚0.52〔μm〕により第1及び第2の領域が形成さ
れた後、さらにこの上層に選択的に誘電体が堆積され
て、第2の領域が形成されるようになされている。
【0021】これにより回折格子14は、第2領域AR
21及びAR22が同一形状により、第1の領域AR1
の両側に形成され、これにより0次回折光を中心にして
−1次回折光側と+1次回折光側とで対称形状に同一の
周期構造が繰り返されるようになされている。
【0022】また回折格子14は、これら第1〜第3の
領域AR1〜AR3の光学距離、繰り返し方向の幅W1
〜W3の設定により、0次の回折光の光強度が全ての回
折光の60〔%〕以上となるように設定され、また0次
の回折光の光強度に対して、±1次の回折光の光強度が
8〜15〔%〕となるように設定されるようになされて
いる。
【0023】(1−2)第1の実施の形態の動作 以上の構成において、この実施の形態に係る光ピックア
ップにおいては、半導体レーザーより出射されたレーザ
ービームが回折格子14により0次、±1次の回折光に
変換され、この0次、±1次の回折光によるレーザービ
ームが光ディスクに照射され、またその結果得られる0
次、±1次の回折光による戻り光が受光素子により受光
されて、3スポット法によりトラッキングエラー信号が
生成される。
【0024】このようにして0次、±1次の回折光を生
成する回折格子14においては、0次の回折光と、前記
±1次の回折光との位相差がほぼ0度又は180度とな
るように設定されていることにより、回折格子14が格
子を横切る方向に位置ずれした場合に、1次回折光の集
光位置と−1次回折光の集光位置とに対して、0次回折
光が同じように影響を与えることになる。すなわち1次
回折光の集光位置で光強度が増大した場合には、−1次
回折光の集光位置でも光強度が増大させることができ、
これにより回折格子の位置ずれによる1次回折光及び−
1次回折光の集光位置における光強度の相違を、従来に
比して格段的に小さくすることができる。これにより光
ディスク装置では、回折格子の位置ずれによるトラッキ
ングエラー信号のオフセットを十分に抑圧することがで
きる。
【0025】すなわち回折格子に入射するレーザービー
ムにおいては、ガウシアン分布により代表される一様な
強度分布をもっており、光ディスクの情報記録面に集光
される各n次の回折光においても、同様の強度分布によ
り情報記録面に集光されることになる。これにより各回
折光の集光位置における光強度においては、隣接、隣々
接する回折光の影響を受けることになる。
【0026】図10について上述した従来構成による回
折格子4においては、図11に示すように、偶数次の回
折光が十分に抑圧されていることにより、±1次回折光
の集光位置における光振幅は、それぞれ±1次回折光と
0次回折光の振幅を合成したもので近似することができ
る。
【0027】従来構成による回折格子4においては、±
1次回折光と0次回折光の複素振幅による位相差が90
度であり、これにより回折格子4が格子方向に位置ずれ
した場合には、+1次回折光と−1次回折光とに0次回
折光が異なる影響を与える。これにより+1次回折光の
集光位置と−1次回折光の集光位置とで、光強度が相違
し、トラッキングエラー信号にオフセットが発生するこ
とが判った。
【0028】ここで+1次回折光及び−1次回折光の集
光位置における光強度の差分値の絶対値を、これら光強
度の加算値により割り算し、この割り算して得られる値
を百分率により表して強度バランスを定義する。図2
は、±1次回折光と0次回折光との位相差を順次変化さ
せて、この強度バランスを計算した結果を示す特性曲線
図であり、従来構成による±1次回折光と0次回折光の
位相差が90度の場合にあっては、最大で0.59
〔%〕の強度バランスを生じることが判った。なおこの
シュミレーションでは、±1次回折光と0次回折光の振
幅は、絶対値が一定なものとして処理した。これによ
り、従来構成による回折格子は、格子を横切る方向への
位置ずれによる影響を最も受けやすい構造になってお
り、±1次回折光と0次回折光との位相差をほぼ0度又
は180度に設定すれば、強度バランスが最も小さくな
ることが判る。
【0029】かくするにつき、実用上の観点から、好ま
しくは強度バランスを0.3以下、より好ましくは強度
バランスを0.15以下に設定して、十分にトラッキン
グエラー信号のオフセットを小さくすることができ、こ
の強度バランスを確保するために、±1次回折光と0次
回折光との位相差を0度±30度又は180度±30度
の範囲に設定して、回折格子の位置ずれによるトラッキ
ングエラー信号のオフセットを十分に小さくすることが
できる。
【0030】図3は、この実施の形態に係る回折格子1
4について、位置ずれに対する強度バランスの変化を示
す特性曲線図である。この回折格子14の場合、±1次
回折光と0次回折光との複素振幅位相差は、169度で
あり、格子を横切る方向に回折格子14が位置ずれした
とき、強度バランスは、最大で0.14〔%〕に抑圧す
ることができ、これにより回折格子の位置ずれによるト
ラッキングのオフセットの発生を従来に比して格段的に
小さくすることができた。
【0031】また0次回折光強度の全体強度に対する割
合を、62.0〔%〕、0次回折の光強度に対する±1
次回折光の集光位置における光強度を、10.0〔%〕
に設定することができ、これにより従来構成による回折
格子とほぼ同一の実用的な光量分布を確保することがで
き、従来構成による回折格子をこの実施の形態に係る回
折格子に置き換えて、格段的にトラッキング制御の精度
を向上し、さらには生産性を向上することができる。
【0032】なお、回折格子14においては、第2領域
AR21及びAR22が同一形状により、第1の領域A
R1の両側に形成されて、0次回折光を中心にして−1
次回折光側と+1次回折光側とで対称形状に同一の周期
構造が繰り返されていることにより、このような光学距
離の異なる3種類の領域の周期構造により0次、±1次
の回折光を作成するようにして、±1次の回折光におけ
る特性の相違を小さくすることができる。
【0033】(1−3)第1の実施の形態の効果 以上の構成によれば、光学距離の異なる3つの領域AR
1、AR21及びAR22、AR3の繰り返しにより回
折格子14を構成し、0次の回折光と、±1次の回折光
との位相差がほぼ0度又は180度となるように、これ
ら3つの領域AR1、AR21及びAR22、AR3に
おける光学距離、幅を設定することにより、回折格子の
位置ずれによるトラッキングエラー信号のオフセットを
十分に抑圧することができる。
【0034】また0次の回折光の光強度に対して、±1
次の回折光の光強度が、8〜15〔%〕に設定され、さ
らには0次の回折光の光強度が、全ての回折光の60
〔%〕以上に設定されていることにより、従来構成によ
る回折格子と互換性を維持しつつ、回折格子の位置ずれ
によるトラッキングエラー信号のオフセットを十分に抑
圧することができる。
【0035】(2)第2の実施の形態 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク装
置に適用される回折格子を示す断面図である。この回折
格子24は、図1について上述した回折格子14に代え
て適用される。この図4に示す構成において、回折格子
14と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複
した説明は省略する。
【0036】この回折格子24は、回折格子14と同様
に、光学距離の異なる第1〜第3の領域AR1、AR2
1及びAR22、AR3が、順次循環的に繰り返されて
形成され、0次の回折光と、±1次の回折光との位相差
がほぼ0度又は180度となるように、これら第1〜第
3の領域AR1、AR21及びAR22、AR3の光学
距離、繰り返し方向の幅W1、W21及びW22、W3
が設定されるようになされている。
【0037】またこれら第1〜第3の領域AR1〜AR
3の光学距離、繰り返し方向の幅W1〜W3の設定によ
り、0次の回折光の光強度が全ての回折光の60〔%〕
以上となるように設定され、また0次の回折光の光強度
に対して、±1次の回折光の光強度が8〜15〔%〕と
なるように設定されるようになされている。
【0038】具体的に、回折格子24は、第1の実施の
形態に係る回折格子14と同様に、ガラス基板14Aに
対して、誘電体層の選択的な堆積を繰り返して形成さ
れ、この実施の形態では、屈折率1.5の誘電体層が適
用され、繰り返しピッチPが14.0〔μm〕に設定さ
れるようになされている。また第1の領域AR1が膜厚
T1=1.4〔μm〕、幅W1=11.3〔μm〕によ
り形成され、第2の領域AR21及びAR22が、第1
の領域AR1の両側に、それぞれ膜厚T2=0.68
〔μm〕、幅W21=W22=0.85〔μm〕により
形成されるようになされている。また第3の領域AR3
が、ガラス基板14Aに何ら誘電体層を形成しないよう
にして作成されるようになされている。
【0039】図5は、この回折格子24による特性を示
す特性曲線図であり、この回折格子24では、0次回折
光と±1次回折光との複素振幅位相差が11度となり、
回折格子24が格子を横切るようにシフトして、強度バ
ランスが最大で0.066〔%〕に変化した。また全体
強度に対して0次回折光強度を60.1〔%〕に設定す
ることができ、0次回折光強度に対して±1次回折光位
置の強度を9.0〔%〕に設定することができた。
【0040】図4に示す構成によっても、第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0041】(3)第3の実施の形態 図6は、本発明の第3の実施の形態に係る光ディスク装
置に適用される回折格子を示す断面図である。この回折
格子34は、図1について上述した回折格子14に代え
て適用される。この図6に示す構成において、回折格子
14と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複
した説明は省略する。
【0042】この回折格子34は、回折格子14と同様
に、光学距離の異なる第1〜第3の領域AR1、AR2
1及びAR22、AR31及び32が、順次循環的に繰
り返されて形成され、0次の回折光と、±1次の回折光
との位相差がほぼ0度又は180度となるように、これ
ら第1〜第3の領域AR1、AR21及びAR22、A
R31及びAR32の光学距離、繰り返し方向の幅W
1、W21及びW22、W31及びW32が設定される
ようになされている。
【0043】またこの回折格子34では、屈折率1.5
の誘電体層により第1の領域AR1が、膜厚T1=0.
8〔μm〕、幅W1=1.8〔μm〕により形成され、
何ら誘電体層を作成していない第3の領域AR31及び
AR32が、この第1の領域AR1の両側に幅W31=
W32=5.2〔μm〕により形成され、さらにこの第
3の領域AR31及びAR32の外側に、それぞれ第2
の領域AR21及びAR22が、膜厚T2=1.52
〔μm〕、幅W21=W22=0.9〔μm〕により形
成されるようになされている。なおこれら領域の繰り返
しピッチPにおいては、14〔μm〕である。
【0044】またこれらにより回折格子34は、0次の
回折光の光強度が全ての回折光の60〔%〕以上となる
ように設定され、また0次の回折光の光強度に対して、
±1次の回折光の光強度が8〜15〔%〕となるように
設定されるようになされている。
【0045】図7は、この回折格子34による特性を示
す特性曲線図であり、この回折格子34では、0次回折
光と±1次回折光との複素振幅位相差が173度とな
り、回折格子34が格子を横切るようにシフトして、強
度バランスが最大で0.033〔%〕に変化した。また
全体強度に対して0次回折光強度を60.0〔%〕に設
定することができ、0次回折光強度に対して±1次回折
光位置の強度を14.2〔%〕に設定することができ
た。
【0046】図6に示す構成によっても、第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、誘電体層の膜厚の制
御により光路距離の異なる第1〜第3の領域を作成する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図8に
示すように、屈折率n1、n2の異なる誘電体膜を堆積
させて光路距離の異なる領域を作成するようにしてもよ
い。
【0048】また上述の実施の形態においては、光路距
離の異なる第1〜第3の領域により回折格子を作成する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、4種類
以上の領域により回折格子を作成するようにしてもよ
い。
【0049】また上述の実施の形態においては、ガラス
基板上に誘電体を堆積させて回折格子を作成する場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、ガラス基板に
代えて種々の透明基板を広く適用することができる。
【0050】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、光学距離
の異なる少なくとも3つの領域の繰り返しにより回折格
子を構成し、0次の回折光と、±1次の回折光との位相
差がほぼ0度又は180度となるように、これら3つの
領域における光学距離、幅を設定することにより、回折
格子の位置ずれによるトラッキングエラー信号のオフセ
ットを十分に抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ディスク装
置の光ピックアップに適用される回折格子を示す断面図
である。
【図2】図1の回折格子の動作の説明に供する特性曲線
図である。
【図3】図1の回折格子の特性を示す特性曲線図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク装
置の光ピックアップに適用される回折格子を示す断面図
である。
【図5】図4の回折格子の特性を示す特性曲線図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る光ディスク装
置の光ピックアップに適用される回折格子を示す断面図
である。
【図7】図6の回折格子の特性を示す特性曲線図であ
る。
【図8】他の実施の形態に係る光ディスク装置の光ピッ
クアップに適用される回折格子を示す断面図である。
【図9】光ピックアップを示す側面図である。
【図10】従来の光ピックアップに適用される回折格子
を示す断面図である。
【図11】従来の回折格子の特性を示す特性曲線図であ
る。
【符号の説明】
1……光ピックアップ、4、14、24、34……回折
格子、4A、14……ガラス基板、4B、14B……誘
電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D118 AA07 AA18 BA01 CD03 CF16 CG24 CG33 CG44 5D119 AA29 AA39 BA01 EA02 EB14 EC41 JA22 5D789 AA29 AA39 BA01 EA02 EB14 EC41 JA22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー光源より出射されるレーザービー
    ムを回折格子に入射し、少なくとも0次、±1次の回折
    光を生成し、前記0次、±1次の回折光による前記レー
    ザービームを光ディスクに照射して前記光ディスクをア
    クセスする光ピックアップにおいて、 前記回折格子は、 少なくとも光学距離の異なる第1、第2、第3の領域
    が、順次循環的に繰り返され、 前記0次の回折光と、前記±1次の回折光との位相差が
    ほぼ0度又は180度となるように、前記第1、第2、
    第3の領域の前記光学距離、前記繰り返し方向の前記第
    1、第2、第3の領域の幅が設定されたことを特徴とす
    る光ピックアップ。
  2. 【請求項2】前記0次の回折光と、前記±1次の回折光
    との位相差が、0度±30度又は180度±30度の範
    囲であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックア
    ップ。
  3. 【請求項3】前記0次の回折光の光強度に対して、前記
    ±1次の回折光の光強度が、8〜15〔%〕であること
    を特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】前記0次の回折光の光強度が、全ての回折
    光の光強度の60〔%〕以上であることを特徴とする請
    求項1に記載の光ピックアップ。
  5. 【請求項5】前記回折格子は、 透明基板上に、誘電体を選択的に積層して形成され、前
    記第1の領域が、前記透明基板上に何ら前記誘電体を積
    層しない領域であり、 前記第2及び第3の領域が、異なる厚みにより、前記透
    明基板上に前記誘電体を積層した領域であることを特徴
    とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  6. 【請求項6】光ピックアップより出射されるレーザービ
    ームを光ディスクに照射して前記光ディスクをアクセス
    する光ディスク装置において、 前記光ピックアップは、 レーザー光源より出射される前記レーザービームを回折
    格子に入射し、少なくとも0次、±1次の回折光を生成
    し、前記0次、±1次の回折光による前記レーザービー
    ムを出射し、 前記回折格子は、 少なくとも光学距離の異なる第1、第2、第3の領域
    が、順次循環的に繰り返され、 前記0次の回折光と、前記±1次の回折光との位相差が
    ほぼ0度又は180度となるように、前記第1、第2、
    第3の領域の前記光学距離、前記繰り返し方向の前記第
    1、第2、第3の領域の幅が設定されたことを特徴とす
    る光ディスク装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100369133C (zh) * 2004-06-22 2008-02-13 索尼株式会社 光学拾取装置与光盘装置
US7564762B2 (en) 2004-06-11 2009-07-21 Nec Corporation Optical head device and optical information recording or reproducing device
KR20190126725A (ko) * 2018-05-02 2019-11-12 한양대학교 산학협력단 Euv 리소그래피용 마스크 및 그 제조 방법

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KR102237572B1 (ko) * 2018-05-02 2021-04-07 한양대학교 산학협력단 Euv 리소그래피용 마스크 및 그 제조 방법

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