JP2003073694A - ウェットワイプス用薬液およびそれを用いたウェットワイプス - Google Patents

ウェットワイプス用薬液およびそれを用いたウェットワイプス

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JP2003073694A JP2001314296A JP2001314296A JP2003073694A JP 2003073694 A JP2003073694 A JP 2003073694A JP 2001314296 A JP2001314296 A JP 2001314296A JP 2001314296 A JP2001314296 A JP 2001314296A JP 2003073694 A JP2003073694 A JP 2003073694A
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Takashi Ito
敬史 伊藤
Mamoru Nishida
守 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】従来技術に比べて防腐剤の使用割合を減らし
た場合であっても抗菌・除菌効果が高く、且つ皮膚刺激
性が少ない薬液およびウェットワイプスの提供。 【解決手段】 ε−ポリリジンおよび/またはその塩と
防腐剤とを含有する薬液をウェットワイプス基材に含浸
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウェットワイプス用
薬液およびそれを用いたウェットワイプスに関する。
【0002】
【従来の技術】ウェットワイプスは、保水性の織布、不
織布、紙などの基材に、洗浄剤、保湿剤、消毒剤、香料
などを含有する薬液を含浸させたものであり、家庭、レ
ストラン、オフィス、工場などにおいて、手指など身体
をふいたり、家具や機器などの清掃に使用されている。
【0003】ウェットワイプスにはバクテリアやカビな
どの微生物による腐敗を防止する目的から、防腐剤とし
て抗菌剤や防腐剤などが添加されている。特に、医療機
関などにおいては、病原性微生物を殺菌、除菌する目的
で、抗菌剤や殺菌剤を添加したウェットワイプスが使用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ウェットワイプスに添
加されている抗菌剤、防腐剤、殺菌剤としては、安息香
酸、安息香塩類、パラヒドロキシ安息香酸エステル類、
ソルビン酸、ソルビン酸塩類、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、および塩化セチルピリジニウムな
どが使用されている。
【0005】しかしながら、これらの抗菌剤、防腐剤、
殺菌剤などの防腐剤には、経口毒性が高かったり、皮膚
刺激性を有したりするものも多いため、その使用量は極
力少ないことが望ましい。その一方で、該防腐剤の使用
量を減らすとウェットワイプスの防腐効果(抗菌・除菌
効果)が低下してしまう問題があった。
【0006】安全性に優れたウェットワイプスとして、
天然由来の食品保存料であるε−ポリリジンおよび/ま
たはその塩を抗菌剤に使用したウェットワイプスが提案
されている。しかしながら、ε−ポリリジンおよび/ま
たはその塩は、バクテリア類に対しては優れた増殖抑制
効果を示すもののカビや酵母などの真菌類に対する増殖
抑制効果に劣るため、多量のε−ポリリジンおよび/ま
たはその塩を添加する必要があり、抗カビ効果を要求さ
れる用途においてはコスト高となってしまう問題があっ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述の従来
技術の課題に鑑み鋭意研究を重ねた。その結果、ε−ポ
リリジンおよび/またはその塩と防腐剤とを含有する薬
液であれば、それをウェとワイプスに使用した場合、従
来技術に比べて非常に少ない防腐剤、ε−ポリリジンお
よび/またはその塩の添加割合においても優れた防腐効
果(抗菌・抗カビ)を示すばかりか、肌荒れや皮膚刺激
性も少ないことを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成させた。
【0008】本発明は、下記の構成(1)〜(13)を
有する。
【0009】(1) ε−ポリリジンおよび/またはそ
の塩と防腐剤とを含有するウェットワイプス用薬液。
【0010】(2) ε−ポリリジンおよび/またはそ
の塩の含有割合が、薬液に対して0.00001〜5重
量%の範囲であり、防腐剤の含有割合が、薬液に対して
0.001〜5重量%の範囲である前記第1項記載のウ
ェットワイプス用薬液。
【0011】(3) 防腐剤が、ソルビン酸、ソルビン
酸金属塩、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸金属塩、プロピ
オン酸、プロピオン酸金属塩、安息香酸、安息香酸金属
塩、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安
息香酸エチル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル、パラ
ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、パラヒドロキシ安息
香酸イソブチル、パラヒドロキシ安息香酸ブチル、およ
びフェノキシエタノールから選ばれた1種以上である前
記第1項または2項記載のウェットワイプス用薬液。
【0012】(4) さらに電解質を含有する請求項1
〜3の何れか一項記載のウェットワイプス用薬液。
【0013】(5) 電解質の含有割合が、薬液に対し
て0.000001〜30重量%の範囲である前記第4
項記載のウェットワイプス用薬液。
【0014】(6) 電解質が、酸および塩から選ばれ
た一種以上である前記第4項記載のウェットワイプス用
薬液。
【0015】(7) 酸が、塩酸、リン酸、酢酸、乳
酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フマル
酸、アジピン酸、グルコン酸、プロピオン酸、およびマ
レイン酸から選ばれた1種以上である前記第6項記載の
ウェットワイプス用薬液。
【0016】(8) 塩が、塩酸金属塩、リン酸金属
塩、酢酸金属塩、乳酸金属塩、コハク酸金属塩、酒石酸
金属塩、クエン酸金属塩、リンゴ酸金属塩、フマル酸金
属塩、アジピン酸金属塩、グルコン酸金属塩、プロピオ
ン酸金属塩、およびマレイン酸金属塩から選ばれた1種
以上である前記第6項記載のウェットワイプス用薬液。
【0017】(9) 電解質がpH緩衝剤である前記第
4項記載のウェットワイプス用薬液。
【0018】(10) pH緩衝剤がクエン酸塩、クエ
ン酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸、コハク酸、およびリン酸
から選ばれた1種以上の酸とその塩からなるpH緩衝液
である前記第9項記載のウェットワイプス用薬液。
【0019】(11) 前記第1項〜10項記載のウェ
ットワイプス用薬液と、ウェットワイプス基材とからな
るウェットワイプス。
【0020】(12) ウェットワイプス基材が、セル
ロース系繊維を含有する織布、不織布、もしくは紙であ
る前記第11項記載のウェットワイプス。
【0021】(13) ウェットワイプス用薬液とウェ
ットワイプス基材との重量比(薬液/ウェットワイプス
基材)が、0.5〜5の範囲である前記第11項記載の
ウェットワイプス。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明の薬液は、ε−ポリリジンおよび/またはそ
の塩と防腐剤とを含有する液体であれば特に限定される
ものではないが、肌荒れや皮膚刺激性などのような肌へ
の影響、さらにコストや取扱い易さの面から、ε−ポリ
リジンおよび/またはその塩と防腐剤とを含有する水溶
液であることが好ましい。
【0023】該薬液に対するポリリジンおよび/または
その塩の含有割合は、好ましくは0.00001〜5重
量%、より好ましくは0.0005〜0.1重量%の範
囲である。また、該薬液に対する防腐剤の含有割合は、
好ましくは0.001〜5重量%、より好ましくは0.
001〜1重量%の範囲である。
【0024】本発明の薬液の防腐効果は、該薬液中のポ
リリジンおよび/またはその塩、および防腐剤の含有割
合を調節することにより任意にコントロールできる。す
なわち、ポリリジンおよび/またはその塩、および防腐
剤の含有割合を小さくすれば、薬液に対して防腐効果を
付与することができ、また、含有割合を大きくすれば、
薬液に対して防腐効果に加えて除菌効果をも付与するこ
とができる。
【0025】本発明で用いられるε−ポリリジンは何れ
の方法によって得られたものであっても本発明の薬液に
使用することができるが、具体的には、特許第1245
361号に記載のストレプトマイセス・アルプラス・サ
ブスピーシーズ・リジノポリメラスを、その組成が、グ
ルコース5重量%、酵母エキス0.5重量%、硫酸アン
モニウム1重量%、リン酸水素二カリウム0.08重量
%、リン酸二水素カリウム0.136重量%、硫酸マグ
ネシウム・7水和物0.05重量%、硫酸亜鉛・7水和
物0.004重量%、および硫酸鉄・7水和物0.03
重量%であり、pHが6.8に調整された培地にて培養
し、得られた培養物からε−ポリリジンを分離・採取す
ることによって得られるε−ポリリジンを挙げることが
できる。
【0026】本発明において用いられるε−ポリリジン
は、遊離のε−ポリリジンであってもよく、また、塩
酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸とε−ポリリジン
とで形成されるε−ポリリジンの無機酸塩や、酢酸、プ
ロピオン酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン
酸、アジピン酸、グルコン酸、および乳酸などの有機酸
とε−ポリリジンとで形成されるε−ポリリジンの有機
酸塩や、
【0027】カプロン酸、ラウリン酸、およびステアリ
ン酸などの中鎖および長鎖の飽和脂肪酸とε−ポリリジ
ンとで形成されるε−ポリリジンの飽和脂肪酸塩や、オ
レイン酸、リノール酸、およびアラキドン酸などの中鎖
および長鎖の不飽和脂肪酸とε−ポリリジンとで形成さ
れるε−ポリリジンの不飽和脂肪酸塩であってもよい。
なおこれ以降、前述の各種酸とε−ポリリジンとの塩、
および遊離のε−ポリリジンを併せて「EPL」と記述
する。
【0028】本発明の薬液に使用する防腐剤は特に限定
されないが、ソルビン酸、ソルビン酸金属塩、デヒドロ
酢酸、デヒドロ酢酸金属塩、プロピオン酸、プロピオン
酸金属塩、安息香酸、安息香酸金属塩、パラヒドロキシ
安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸エチル、パラ
ヒドロキシ安息香酸プロピル、パラヒドロキシ安息香酸
イソプロピル、パラヒドロキシ安息香酸イソブチル、お
よびパラヒドロキシ安息香酸ブチル、およびフェノキシ
エタノールから選ばれた1種以上が好ましく使用でき
る。
【0029】本発明の薬液にはさらに電解質を添加して
もよい。電解質の添加によりカチオン性物質であるε−
ポリリジンおよび/またはその塩とアニオン性物質、例
えば、薬液中に添加される脂肪酸金属塩、高級アルキル
硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸
塩、高級アルコールリン酸エステル塩などのアニオン性
界面活性剤類、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など
のムコ多糖類、および、ウェットワイプス基材であるセ
ルロース系繊維類などが吸着したり塩を形成することを
抑制し、防腐効果の低下を防止することができる。
【0030】本発明の電解質を含有する薬液において電
解質の含有割合は特に限定されるものではないが、好ま
しくは0.000001〜30重量%、より好ましくは
0.0001〜10重量%の範囲であることが好まし
い。
【0031】本発明の薬液に使用する電解質は特に限定
されるものではないが、本発明に好ましく使用すること
ができる電解質としては、酸や塩を挙げることができ
る。
【0032】酸としては、塩酸、リン酸、酢酸、乳酸、
コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、ア
ジピン酸、グルコン酸、プロピオン酸、およびマレイン
酸などを挙げることができる。
【0033】塩としては、塩酸金属塩、リン酸金属塩、
酢酸金属塩、乳酸金属塩、コハク酸金属塩、酒石酸金属
塩、クエン酸金属塩、リンゴ酸金属塩、フマル酸金属
塩、アジピン酸金属塩、グルコン酸金属塩、プロピオン
酸金属塩、およびマレイン酸金属塩などを挙げることが
できる。
【0034】さらに、本発明の薬液に使用する電解質と
して、pH緩衝剤が挙げられる。該pH緩衝剤はpH緩
衝能を有する物質であれば特に限定されないが、本発明
の薬液においては、弱酸性物質−弱塩基性物質、弱酸性
物質−強塩基性物質、強酸性物質−弱塩基物質より構成
されるpH緩衝液を使用することが好ましい。具体的に
は、リン酸−リン酸塩金属塩緩衝液、酢酸−酢酸金属塩
緩衝液、乳酸−乳酸金属塩緩衝液、コハク酸−コハク酸
金属塩緩衝液、酒石酸−酒石酸金属塩緩衝液、クエン酸
−クエン酸塩金属塩緩衝液、リンゴ酸−リンゴ酸金属塩
緩衝液などの緩衝液などを挙げることができる。
【0035】本発明の薬液は、本発明の効果を損なわな
い範囲であればアルコールを含有するものであっても良
い。アルコールを添加することによって、脂溶効果や洗
浄効果の補強を期待することができる。該アルコールと
しては、エチルアルコール、イソプロピルアルコールな
どの低級アルコール、およびイソステアリルアルコー
ル、セチルアルコール、ベヘニルアルコールなどの高級
アルコールを挙げることができる。
【0036】さらに、本発明の薬液には、本発明の効果
および安全性を損なわない範囲であれば、竹抽出物、ア
リルカラシ油、プロタミン、茶抽出物、グレープフルー
ツ種子抽出物、リゾチ−ム、キトサン、およびヒノキチ
オ−ルなどの天然由来の抗菌物質や、グリセリン脂肪酸
エステルやショ糖脂肪酸エステルなどEPL抗菌効果補
強物質、およびアルキルグリコシドなどのノニオン性界
面活性剤や、グリシンやアラニンなどのアミノ酸、
【0037】グリセリン、プロピレングリコ−ル、ポリ
エチレングリコ−ル、スクワラン、ヒアルロン酸、ロイ
ヤルゼリー、植物抽出エキスなどウェットワイプス用薬
液に一般的に用いられている保湿剤、デキストリンなど
の可溶化剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、洗浄剤、抗炎
症剤、清涼剤、香料などの添加剤を添加してもよい。
【0038】次に、本発明のもう一つの発明であるウェ
ットワイプスについて詳細に説明する。本発明のウェッ
トワイプスは、本発明のウェットワイプス用薬液とウェ
ットワイプス用基材より構成される。本発明のウェット
ワイプスに使用するウェットワイプス基材は特に限定さ
れないが、具体的には、パルプ、コットン、麻などの天
然セルロース繊維、絹、羊毛などの天然タンパク繊維、
キュプラ、ベンベルグ、レーヨン、アセテートなどの再
生セルロース繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレン
繊維、ビニロン繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニ
ル繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610な
どのポリアミド繊維、
【0039】ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル繊維、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、および
ポリ-L-乳酸繊維などの合成繊維のなかから選ばれた一
種類以上の繊維を使用して形成された、織布、不織布、
紙を挙げることができる。
【0040】その中でも、天然セルロース繊維や再生セ
ルロース繊維などのセルロース系繊維を含有する織布、
不織布、および紙は、親水性や保水性が高いことから、
本発明のウェットワイプス基材として好ましく使用する
ことができる。
【0041】本発明に使用するウェットワイプス基材の
製造方法は特に限定されないが、前述の繊維を、織布で
あれば一重織、二重織、多重織などの公知の方法で製造
すればよい。不織布であれば乾式法、湿式法、ウォータ
ージェット法、スパンボンド法、エアレイド法、ニード
ルパンチ法、フェルト法などの公知の方法で、紙であれ
ば漉網式抄紙法などの公知の方法で製造したものが本発
明に好ましく使用することができる。
【0042】本発明のウェットワイプスは、前述のウェ
ットワイプス基材に本発明の薬液を、浸漬法、展着法、
スプレー法などの公知の方法にて含浸させることにより
製造できる。ウェットワイプスに含浸させる際の該薬液
の量は特に限定されるものではないが、本発明において
は、該薬液とウェットワイプス基材との重量比(本発明
の薬液/ウェットワイプス基材)が0.5〜5の範囲で
あることが好ましく、特に好ましくは1〜3の範囲であ
る。薬液とウェットワイプス基材との重量比がその範囲
内であれば、充分な清拭効果と良好な使用感とが得やす
い。
【0043】本発明のウェットワイプスはバクテリア、
酵母、カビなど広範な微生物に対して高い抗菌効果、除
菌効果を示す。また、薬液中のEPL、防腐剤、および
電解質の添加量を制御することにより、ウェットワイプ
ス保存時の微生物腐敗の防止のみならず、ウェットワイ
プスに殺菌効果、除菌効果を付与することもできる。
【0044】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明す
る。なお、以下の実施例における「%」は特に断りがな
い限り「重量%」である。本実施例において使用した試
料(ε−ポリリジン、合成保存料、電解質、培地)、お
よび実施例中で使用する該試料の略称について表1に示
す。
【0045】
【表1】
【0046】1.ウェットワイプス基材 ウェットワイプス基材は市販のスパンレース不織布(三
昭紙業株式会社製、サンモア・KP9340)を使用し
た。
【0047】2.ウェットワイプスの作製1(実施例1
〜27、比較例1〜6) 表1に示した割合に従い、EPL、防腐剤、電解質を配
合した薬液を作成した。該薬液40gをウェットワイプ
ス基材20gに均一に含浸させて、実施例1〜27およ
び比較例1〜6のウェットワイプスを作製した。
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】3.ウェットワイプス防腐効果試験1 実施例1〜27および比較例1〜6の各ウェットワイプ
スについて、後述の方法にてバクテリアに対する防腐効
果を測定した。 3−1.試験菌液の調整1 滅菌した1/500濃度・普通ブイヨン培地に、滅菌ピ
ペットで大腸菌(Escherichia coli
IFO12734)を培地中の生菌数が10個/mL
レベルの濃度となるように調整し、試験菌液1を得た。
【0058】3−2.試験菌液の調整2 滅菌した1/500濃度・普通ブイヨン培地に、滅菌ピ
ペットで黄色ブドウ球菌(Staphylococcu
s aureus、IFO12732)を培地中の生菌
数が10個/mLレベルの濃度となるように調整し、
試験菌液2を得た。
【0059】3−3.防腐効果試験1 実施例1〜27および比較例1〜6の各ウェットワイプ
スを0.2g切り出し、各々30mL容のネジ蓋つき滅
菌バイアル瓶に入れ、これに前述の試験菌液1を0.1
mLを均一に接種し、温度36±1℃の条件で18時間
培養を行った。培養終了後、該滅菌バイアル瓶に滅菌生
理食塩水(pH7.4)20mLを加えてよく振り、得
られた試験菌抽出液1mL中の生菌数を標準寒天培地法
により測定した。試験結果について表11に示す。
【0060】3−4.防腐効果試験2 試験菌液を試験菌液2に代えた以外は「3−3.防腐
効果試験1」記載の方法に準じて防腐効果試験を行っ
た。試験結果について表11に示す。
【0061】
【表11】 E.coli;大腸菌(Escherichia coli
IFO13500) S.aureus;黄色ブドウ球菌(Staphylococu
s aureus、IFO12732)
【0062】表11から明らかなように、実施例1〜2
7のウェットワイプスは、比較例1〜6のウェットワイ
プスと比較して、大腸菌および黄色ブドウ球菌に対して
優れた防腐効果を有している。
【0063】4.ウェットワイプス防腐効果試験3 実施例1〜27および比較例1〜6の各ウェットワイプ
スについて、後述の方法にてカビに対する防腐効果を測
定した。
【0064】4−1.試験菌液の調整3 滅菌した1/100濃度・ポテトデキストロースブイヨ
ン培地に、滅菌ピペットで黒カビ(Aspergill
us niger、IFO4067)を精製水中の胞子
数が10個/mLレベルの濃度となるように調整し、
試験菌液3を得た。
【0065】4−2.防腐効果試験3 実施例1〜27および比較例1〜6の各ウェットワイプ
スを0.2g切り出し、各々30mL容のネジ蓋つき滅
菌バイアル瓶に入れ、これに前述の試験菌液3を0.1
mLを均一に接種し、温度30±1℃の条件で72時間
培養を行った。培養終了後、該滅菌バイアル瓶に滅菌生
理食塩水(pH7.4)20mLを加えてよく振り、得
られた試験菌抽出液1mL中の生菌数を標準寒天培地法
により測定した。試験結果について表12に示す。
【0066】
【表12】 試験菌;黒カビ(Aspergillus niger
(IFO4091))
【0067】表12から明らかなように、実施例1〜2
7のウェットワイプスは、比較例1〜6のウェットワイ
プスと比較して黒カビに対して優れた防腐効果を有して
いる。
【0068】5.肌あれ性試験 実施例1〜27および比較例1〜6の各ウェットワイプ
スを30mm×30mmの大きさに切り出してパネラー
各人の下腕部内側に接触させ、5分後ウェットワイプス
を取り去った後接触部分を風乾した。この操作を1日あ
たり3回の割合で2週間繰り返し肌の状態を自己申告さ
せた。パネラーは男性10名、女性10名の計20名と
し、肌の違和感、不具合については複数回答可とした。
試験結果について表13に示す。
【0069】
【表13】
【0070】表13から明らかなように、本発明の実施
例1〜27のウェットワイプスは、比較例1〜6のウェ
ットワイプスと比較して肌荒れが生じにくい。
【0071】
【発明の効果】本発明のウェットワイプス用薬液および
ウェットワイプスは、従来技術に比べて防腐剤の使用割
合を減らした場合であっても防腐効果(抗菌・除菌効
果)が高く、且つ皮膚刺激性が少ないことから、家庭、
オフィス、工場、医療機関などで、手指や身体をふいた
り、家具や機器などの清掃に、幅広く好適に使用するこ
とができる。さらに本発明の薬液およびウェットワイプ
スは、高価なε−ポリリジンおよび/またはその塩の添
加割合を軽減したことより、安価に製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 7/10 C11D 7/10 7/26 7/26 17/04 17/04 17/08 17/08 D21H 21/36 D21H 21/36 Fターム(参考) 4C058 AA02 AA23 AA28 AA29 BB07 JJ08 JJ21 4H003 BA12 BA22 DA02 DA10 DA14 EA03 EA04 EA08 EA19 EB07 EB08 EB09 EB28 FA29 FA34 4L055 AG04 AG34 AG42 AH50 BE08 BE10 EA32 FA30 GA27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ε−ポリリジンおよび/またはその塩と
    防腐剤とを含有するウェットワイプス用薬液。
  2. 【請求項2】 ε−ポリリジンおよび/またはその塩の
    含有割合が、薬液に対して0.00001〜5重量%の
    範囲であり、防腐剤の含有割合が、薬液に対して0.0
    01〜5重量%の範囲である請求項1記載のウェットワ
    イプス用薬液。
  3. 【請求項3】 防腐剤が、ソルビン酸、ソルビン酸金属
    塩、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸金属塩、プロピオン
    酸、プロピオン酸金属塩、安息香酸、安息香酸金属塩、
    パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香
    酸エチル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル、パラヒド
    ロキシ安息香酸イソプロピル、パラヒドロキシ安息香酸
    イソブチル、パラヒドロキシ安息香酸ブチル、およびフ
    ェノキシエタノールから選ばれた1種以上である請求項
    1または2記載のウェットワイプス用薬液。
  4. 【請求項4】 さらに電解質を含有する請求項1〜3の
    何れか一項記載のウェットワイプス用薬液。
  5. 【請求項5】 電解質の含有割合が、薬液に対して0.
    000001〜30重量%の範囲である請求項4記載の
    ウェットワイプス用薬液。
  6. 【請求項6】 電解質が、酸および塩から選ばれた一種
    以上である請求項4記載のウェットワイプス用薬液。
  7. 【請求項7】 酸が、塩酸、リン酸、酢酸、乳酸、コハ
    ク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピ
    ン酸、グルコン酸、プロピオン酸、およびマレイン酸か
    ら選ばれた1種以上である請求項6記載のウェットワイ
    プス用薬液。
  8. 【請求項8】 塩が、塩酸金属塩、リン酸金属塩、酢酸
    金属塩、乳酸金属塩、コハク酸金属塩、酒石酸金属塩、
    クエン酸金属塩、リンゴ酸金属塩、フマル酸金属塩、ア
    ジピン酸金属塩、グルコン酸金属塩、プロピオン酸金属
    塩、およびマレイン酸金属塩から選ばれた1種以上であ
    る請求項6記載のウェットワイプス用薬液。
  9. 【請求項9】 電解質がpH緩衝剤である請求項4記載
    のウェットワイプス用薬液。
  10. 【請求項10】 pH緩衝剤がクエン酸塩、クエン酸、
    リンゴ酸、乳酸、酢酸、コハク酸、およびリン酸から選
    ばれた1種以上の酸とその塩からなるpH緩衝液である
    請求項9記載のウェットワイプス用薬液。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10記載のウェットワイプ
    ス用薬液と、ウェットワイプス基材とからなるウェット
    ワイプス。
  12. 【請求項12】 ウェットワイプス基材が、セルロース
    系繊維を含有する織布、不織布、もしくは紙である請求
    項11記載のウェットワイプス。
  13. 【請求項13】 ウェットワイプス用薬液とウェットワ
    イプス基材との重量比(薬液/ウェットワイプス基材)
    が、0.5〜5の範囲である請求項11記載のウェット
    ワイプス。
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