JP2003073042A - エレベータ群管理制御装置 - Google Patents

エレベータ群管理制御装置

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JP2003073042A
JP2003073042A JP2001267616A JP2001267616A JP2003073042A JP 2003073042 A JP2003073042 A JP 2003073042A JP 2001267616 A JP2001267616 A JP 2001267616A JP 2001267616 A JP2001267616 A JP 2001267616A JP 2003073042 A JP2003073042 A JP 2003073042A
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passing
speed
passenger
cars
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JP2001267616A
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English (en)
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Tetsuji Ikeda
哲二 池田
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Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エレベータの運行効率を低下させずに、高速す
れ違い時に発生する風圧を低減して横揺れを防止する。 【解決手段】群管理制御装置2の高速すれ違い検出部4
は各かご毎に運行状態を監視している。この高速すれ違
い検出部4により、乗客が乗っている状態で隣接するか
ごが規定速度ですれ違うことが予め検出されると、その
隣接するかごがすれ違うまでの時間に基づいて、低速走
行指令出力部5から低速走行指令が出力され、少なくと
も一方のかごの走行速度がすれ違い直前に低速制御され
る。これにより、すれ違い時の瞬間だけ低速走行とな
り、エレベータの運行効率を低下させずに、すれ違い時
の風圧による横揺れを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数台のかごが同
一昇降路内に配置されたエレベータの群管理制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】複数台のかごが同一昇降路内に配置され
たエレベータでは、隣接するかご同士がすれ違ったとき
に風圧による横揺れが発生する。特に、走行速度が60
0m/分以上の近年の超高速エレベータにあっては、す
れ違い時の風圧が非常に大きく、横揺れが激しく生じて
乗客に不快感を与えてしまうことがある。
【0003】このようなすれ違い時の風圧による横揺れ
を防止するため、従来、かごを流線型にして風圧を低減
する方法や、アクティブマスダンパーなどを用いて機械
的に横揺れを防止する方法が考えられている。
【0004】また、例えば特公昭60−52066号公
報や特開平8−34571号公報などに開示されている
ように、一方のかごの出発を停止させたり、かごの走行
速度を落とすことにより、隣接するかご間の風圧の発生
を防止することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、かごの
形状を工夫したり、ダンパーなどを用いて機械的に横揺
れを防止する方法では、600m/分以上で高速にすれ
違うかご間の風圧を完全には抑えきれず、横揺れが発生
してしまう問題がある。
【0006】また、上記各公報に開示されているよう
に、かごの走行制御を行う方法も知られているが、上記
特公昭60−52066号公報では、同一方向で走行す
るかごを対象としており、逆方向のすれ違い対策はなさ
れていない。また、特開平8−34571号公報には、
逆方向のすれ違いに対して、一方のかごの走行速度を下
げることについて記載されているが、低速走行によって
エレベータの運行効率を悪くなるといった問題がある。
超高速エレベータでは、乗客を待たせずに少しでも早く
指定の階へ運ぶことが重要であり、かごの走行を制御す
る場合にその点を考慮しなければならない。
【0007】そこで、本発明は、高速すれ違い時に風圧
により横揺れが大きく発生するのは走行中の数秒のみで
あることに着目し、その間での走行制御を行ってエレベ
ータの運行効率を低下させずに横揺れを防止可能とする
エレベータ群管理制御装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するため、請求項1に係るエレベータ群管理制御装置で
は、各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作により入力
される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路内に設置さ
れた少なくとも2台以上のかごを規定速度で運行制御す
るエレベータ群管理制御装置において、かご内に乗客が
乗っている状態で、そのかごと隣接するかごが上記規定
速度ですれ違うことを予め検出するすれ違い検出手段
と、このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出され
た場合に、すれ違いが生じるまでの時間に基づいて、少
なくとも一方のかごをすれ違い直前に上記規定速度より
も低速で走行させる制御手段とを具備して構成される。
【0009】このような構成によれば、隣接するかごが
規定速度ですれ違うことが予め検出された場合に、少な
くとも一方のかごの走行速度がすれ違い直前に低速制御
される。したがって、すれ違う瞬間だけ低速走行とな
り、これによりエレベータの運行効率を下げることな
く、すれ違い時の風圧を低減して横揺れを防止できる。
【0010】また、請求項2に係るエレベータ群管理制
御装置では、上記請求項1の構成において、上記隣接す
るかご内に乗客が乗っているか否かを検出する乗客検出
手段を備えて、この乗客検出手段により上記隣接するか
ご内に乗客が乗っていないことが検出された場合に、す
れ違いが生じるまでの時間に基づいて、上記隣接するか
ごをすれ違い直前に上記規定速度よりも低速で走行させ
ることを特徴とする。
【0011】このような構成によれば、上記請求項1と
同様にすれ違い時の風圧を低減して横揺れを防止できる
と共に、隣接するかご内に乗客がいない場合にそのかご
に対する走行速度を制御するようにしたので、一方のか
ご内にいる乗客を待たせることなく、指定の階へ規定速
度で運ぶことができる。
【0012】また、請求項3に係るエレベータ群管理制
御装置では、各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作に
より入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路内
に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で運
行制御するエレベータ群管理制御装置において、かご内
に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接するかごが
上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ違い検
出手段と、このすれ違い検出手段によってすれ違いが検
出された場合に、すれ違いが発生するまでの時間に基づ
いて、上記隣接するかごの加速度を通常の加速度よりも
下げて上記規定速度に達するまでの時間を遅らせる制御
手段とを具備して構成される。
【0013】このような構成によれば、隣接するかごが
規定速度ですれ違うことが予め検出された場合に、その
かごの加速度が通常よりも低く設定されて、規定速度に
達するまでの時間が遅くなるように制御される。したが
って、規定速度よりも低い速度ですれ違うことになり、
そのときの風圧を低減して横揺れを防止できる。
【0014】また、請求項4に係るエレベータ群管理制
御装置では、上記請求項3の構成において、上記隣接す
るかご内に乗客が乗っているか否かを検出する乗客検出
手段を備えて、この乗客検出手段により上記隣接するか
ご内に乗客が乗っていないことが検出された場合に、す
れ違いが発生するまでの時間に基づいて、上記隣接する
かごの加速度を通常の加速度よりも下げて上記規定速度
に達するまでの時間を遅らせることを特徴とする。
【0015】このような構成によれば、上記請求項3と
同様にすれ違い時の風圧を低減して横揺れを防止できる
と共に、隣接するかご内に乗客がいない場合にそのかご
に対する加速度を制御するようにしたので、一方のかご
内にいる乗客を待たせることなく、指定の階へ規定速度
で運ぶことができる。
【0016】また、請求項5に係るエレベータ群管理制
御装置では、各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作に
より入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路内
に設置された少なくとも2台以上のかごに対する割り当
て評価演算を行って、評価値の高いかごを乗り場呼びに
応答させるエレベータ群管理制御装置において、かご内
に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接するかごが
上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ違い検
出手段と、このすれ違い検出手段によってすれ違いが検
出された場合に、上記隣接するかごに対する評価値を一
定量だけ下げて、上記隣接するかご以外で評価値が高い
かごを乗り場呼びに応答させる制御手段とを具備して構
成される。
【0017】このような構成によれば、隣接するかごが
規定速度ですれ違うことが予め検出された場合に、その
隣接するかごに対する評価値が下げられて他のかごに乗
り場呼びの割り当てがなされる。したがって、すれ違い
時の風圧を低減して横揺れを防止できると共に効率良く
運行することができる。
【0018】また、請求項6に係るエレベータ群管理制
御装置では、各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作に
より入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路内
に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で運
行制御するエレベータ群管理制御装置において、かご内
に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接するかごが
上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ違い検
出手段と、このすれ違い検出手段によってすれ違いが検
出された場合に、すれ違いが発生するまでの時間に基づ
いて、上記隣接するかごが停止中にあるときの出発タイ
ミングを遅らせる制御手段とを具備して構成される。
【0019】このような構成によれば、隣接するかごが
規定速度ですれ違うことが予め検出された場合に、その
かごが停止中にあるときの出発が遅延制御される。した
がって、出発後に規定速度よりも低い速度ですれ違うこ
とになり、そのときの風圧を低減して横揺れを防止でき
る。
【0020】また、請求項7に係るエレベータ群管理制
御装置では、上記請求項6の構成において、上記隣接す
るかご内に乗客が乗っているか否かを検出する乗客検出
手段を備えて、この乗客検出手段により上記隣接するか
ご内に乗客が乗っていないことが検出された場合に、す
れ違いが発生するまでの時間に基づいて、上記隣接する
かごが停止中にあるときの出発タイミングを遅らせるこ
とを特徴とする。
【0021】このような構成によれば、上記請求項6と
同様にすれ違い時の風圧を低減して横揺れを防止できる
と共に、隣接するかご内に乗客がいない場合にそのかご
に対する出発タイミングを遅らせるようにしたので、一
方のかご内にいる乗客を待たせることなく、指定の階へ
規定速度で運ぶことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0023】本発明のエレベータ群管理制御装置は、各
階の乗り場に設けられた呼び釦の操作により入力される
乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路内に設置された少
なくとも2台以上のかごを規定速度で運行制御するもの
である。以下では、計算を容易にするため、規定速度:
600m/分(10m/s)、加速度:1m/s、停
止階床数:2階床、昇降行程:200mのビルに3台の
シャトルエレベータが設置されている場合を想定して、
逆方向で走行するエレベータのかご同士がすれ違う場合
での対策について各実施形態に分けて説明する。
【0024】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態に係るエレベータ群管理制御装置のシステム構
成を示す図である。
【0025】このエレベータ群管理制御システムは、図
1に示すように、各階(ここでは1FとRF)の乗り場
に呼び釦1−1、1−2がそれぞれ設けられ、これらの
呼び釦1−1、1−2の操作によって入力される乗り場
呼び信号を群管理制御装置2が受ける。
【0026】群管理制御装置2は、割当制御部3、高速
すれ違い検出部4、低速走行指令出力部5から構成さ
れ、単体制御装置6−1、6−2、6−3内の走行制御
部7−1、7−2、7−3に制御信号を出して、同一昇
降路内に設置されたかご8−1、8−2、8−3を運行
制御する。群管理制御装置2はエレベータ全体を統括的
に制御し、単体制御装置6−1、6−2、6−3は群管
理制御装置2の下でかご8−1、8−2、8−3を個別
に制御する。この群管理制御装置2と単体制御装置6−
1、6−2、6−3は公知のマイコン制御によって実現
される。
【0027】また、かご8−1、8−2、8−3には、
それぞれ荷重検出部9−1、9−2、9−3が設けられ
ており、これらの荷重検出部9−1、9−2、9−3に
て検知されるかご内の荷重情報が単体制御装置6−1、
6−2、6−3に与えられ、その荷重情報に基づいてか
ご内の乗客の有無が検出されるようになっている。
【0028】このような構成において、各階の乗り場に
て乗客が呼び釦1−1、1−2を押下すると、その乗り
場での呼び信号が群管理制御装置2の割当制御部3に与
えられる。割当制御部3では、上記呼び信号を受ける
と、単体制御装置6−1、6−2、6−3からかご8−
1、8−2、8−3の走行状態及びかご呼び情報を取得
して、かご8−1、8−2、8−3に対する割当評価を
行い、最も評価値の高いかご(つまり、最も早く乗り場
に向かわせることのできるかご)を乗り場呼びに応答さ
せるべく、該当する単体制御装置に対して乗り場呼び割
当信号を出力する。単体制御装置6−1、6−2、6−
3では、上記乗り場呼び割当信号を受けることにより、
自身が管理しているかごを乗り場に移動させる。
【0029】ここで、同一昇降路内をかご8−1、8−
2、8−3が上下に移動する場合において、隣接するか
ご同士(つまり、図1の例ではかご8−1とかご8−
2、かご8−2とかご8−3)が高速(ここでは規定速
度600m/分)ですれ違うときに風圧により横揺れが
発生する問題がある。そこで、このようなすれ違い時の
風圧による横揺れを防止するため、第1の実施形態で
は、高速すれ違い検出部4にて隣接するかごが規定速度
で高速にすれ違うことを検出し、低速走行指令出力部5
により単体制御装置に対して低速走行指令を出力して、
少なくとも一方のかごを規定速度より低く走行させるこ
とを特徴としている。
【0030】次に、群管理制御装置2の高速すれ違い検
出部4の動作を図2、図3を用いて説明する。
【0031】図2は群管理制御装置2の高速すれ違い検
出部4の動作を示すフローチャートである。
【0032】群管理制御装置2の高速すれ違い検出部4
は、かご8−1、8−2、8−3の走行状態を定期的に
監視しており、まず、各かご8−1、8−2、8−3毎
に乗客が乗っているか否かを判断する(ステップS
1)。かご内の乗客の有無は、各かご8−1、8−2、
8−3に設置された荷重検出部9−1、9−2、9−3
にて検知される荷重情報に基づいて判断される。すなわ
ち、例えばかご8−1に着目すると、かご8−1に設置
された荷重検出部9−1にて検知される荷重情報を単体
制御装置6−1から取得し、その荷重情報が所定量以上
であればかご8−1内に乗客が乗っているものと判断す
る。
【0033】このようにして、かご内に乗客が乗ってい
ることが検出された場合において(ステップS1のYe
s)、高速すれ違い検出部4は全てのかご8−1、8−
2、8−3毎にエリア別の走行時間を計算する(ステッ
プS2)。この場合、本実施形態では、かごの規定速度
を600m/分、加速度を1m/sとしているため、
走行開始から最高速度に達するまでの時間10秒で、そ
の後1秒毎に10mづつ進むことになる。したがって、
例えばA号機とB号機の2台のかごがあり、A号機のか
ごが5秒後に1F(1階)から上方向に走行し、B号機
のかごが10秒後にRF(最上階:2階)から下方向に
走行する場合の25m毎の各エリアヘの到達時間を計算
すると、図3のようになる。図3(a)はA号機のかご
におけるエリア別の通過時間と走行時間、同図(b)は
B号機のかごにおけるエリア別の通過時間と走行時間の
対応関係を示している。
【0034】次に、高速すれ違い検出部4は、上記各エ
リア別走行時間に基づいて、当該かご(現在監視対象と
なっいるかご)と隣接するかごとの間で高速すれ違いが
発生するか否かを判断する(ステップS3)。上記高速
すれ違いとは、規定速度(600m/分)あるいはそれ
以上の速度で、同一昇降路内を隣接するかごが逆方向に
走行してすれ違うことを言う。図3の例では、1Fから
の距離125mの地点でA号機のかごとそれに隣接する
B号機のかごともに高速走行時の通過時間が22.5秒
のため、この地点で高速すれ違いが発生するものと判断
される。高速すれ違いの発生が予測された場合において
(ステップS3のYes)、高速すれ違い検出部4はそ
のすれ違いが発生するまでの時間を求めて低速走行指令
出力部5に出力する(ステップS4)。
【0035】低速走行指令出力部5は、上記高速すれ違
い検出部4にて求められた高速すれ違いが発生するまで
の時間に基づいて、少なくとも一方のかごの走行速度を
下げるべく、そのかごに対応した走行制御部に対して低
速走行指令を出す。
【0036】ここで、低速走行指令出力部5について図
3および図4を用いて具体例を挙げて説明する。
【0037】図3の例でA、B号機の2台のかごがとも
に、図4(a)に示すように通常走行パターンで走行し
たとすると、1Fから125mの地点で22.5秒後に
高速すれ違いが発生することが予想される。したがっ
て、A号機とB号機の走行時間で言えば、A号機は走行
を開始してから17.5秒、B号機は走行を開始してか
ら12.5秒で互いに高速ですれ違うことになる。
【0038】そこで、低速走行指令により両者の走行速
度を480m/分まで落とすものとすると、600m/
分から480m/分に減速するまでに2秒かかるので、
1秒間の余裕をみて、480m/分に減速させるために
は、すれ違い発生時間の3秒前に減速を行う必要があ
る。このタイミングで低速走行指令出力部5から低速走
行指令を出力して、A号機のかごを走行開始から14.
5秒後に減速させる。このときのA号機のかごの走行パ
ターンは図4(b)のようになる。一方、B号機のかご
に対しては走行開始から9.5秒後に減速させる。この
ときのB号機のかごの走行パターンは図4(c)に示す
ようになる。
【0039】このように、隣接するかごが高速ですれ違
うことを予め検出し、そのすれ違い前に低速走行指令を
出してかごの走行速度を減速させることで、高速すれ違
い時に発生する風圧を低減して横揺れを防止することが
でき、かご内の乗客に不快感を与えることがなくなる。
また、すれ違う瞬間だけ低速走行となるため、エレベー
タの運行効率を下げることもない。
【0040】なお、上記の例では、A号機とB号機の両
方の走行速度を減速させたが、どちらか一方のかごを減
速させることでも良い。一方のかごの走行速度を下げる
場合には、600m/分から360m/分まで減速すれ
ば、すれ違い時の風圧を抑えることができる。この場
合、減速時の速度は、両者のかごの相対的な走行速度と
かご間の間隔などを条件として、すれ違い時の風圧を低
減でるような速度値が所定の計算式によって求められ
る。
【0041】また、減速を開始するタイミングは、すれ
違いが発生するまでに、上記所定の計算式によって求め
られた速度に減速させるのに必要な時間から求められ
る。上述したように、例えば600m/分から480m
/分に減速する場合には2秒かかるので、1秒間の余裕
をみて、すれ違い発生時の3秒前(2秒+1秒)に減速
を行うことになる。上記1秒間の余裕は、必ずしも必要
なわけではなく、例えばすれ違い発生時の2秒前に減速
を行うことでも良い。
【0042】また、上記の例では、すれ違い発生地点か
らの残りの距離が短いために、減速状態のまま走行させ
るようにしたが、すれ違い地点を過ぎた後に、残りの距
離に応じて元の規定速度に復帰させることも可能であ
り、このような制御とすればエレベータの運行効率をさ
らに良くすることができる。
【0043】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。
【0044】図5は本発明の第2の実施形態に係るエレ
ベータ群管理制御装置のシステム構成を示す図である。
基本的な構成は図1(第1の実施形態)と同様のため、
同一の部分には同一符号を付して、その説明は省略する
ものとする。
【0045】上記第1の実施形態との相違点は、図1の
低速走行出力部5の部分が、隣接するかご内に乗客が乗
っていない場合にのみ、そのかごに対して低速走行指令
を出力することした隣接低速走行指令出力部10になっ
た点である。
【0046】高速すれ違い検出部4にて高速すれ違いが
検出されるまでの処理(図2参照)は上記第1の実施形
態と同様であるため、以下では隣接低速走行指令出力部
10の処理について上記図3の例を用いて説明する。
【0047】図3の例でA、B号機の2台のかごがとも
に、図4(a)に示すように通常走行パターンで走行し
たとすると、1Fから125mの地点で22.5秒後に
高速すれ違いが発生することが予想される。
【0048】ここで、A号機のかごが乗客なし、B号機
のかごが乗客ありで走行しているとする。上述したよう
に、かご内の乗客の有無は各かご8−1、8−2、8−
3に設置された荷重検出部9−1、9−2、9−3にて
検知される荷重情報に基づいて判断される。隣接低速走
行指令出力部10は、高速すれ違い検出部4にて検出さ
れたA号機のかごとB号機のかごがすれ違う時間と両か
ご内の乗客の有無に基づいて、乗客の乗っているB号機
のかごは低速走行させず、乗客の乗っていないA号機の
かごを低速走行させるべく、A号機のかごに対応した走
行制御部に低速走行指令を出力する。
【0049】すなわち、例えばA号機のかごの走行速度
を360m/分まで落とすものとすると、600m/分
から360m/分に減速するまでに4秒かかるので、1
秒間の余裕をみて、360m/分に減速させるために
は、すれ違い発生時間の5秒前に減速を行う必要があ
る。なお、この場合には、一方のかごのみを低速走行さ
せるため、両方のかごを低速走行するときよりも大きく
減速する必要があり、その減速時の速度は上述したよう
に両者のかごの相対的な走行速度とかご間の間隔などを
条件として、所定の計算式によって求められる。また、
減速を開始するタイミングは、すれ違いが発生するまで
に、上記所定の計算式によって求められた速度に減速さ
せるのに必要な時間から求められる。このタイミングで
低速走行指令出力部5から低速走行指令を出力して、上
記の例では、A号機のかごを走行開始から12.5秒で
減速を開始する。このときのA号機のかごの走行パター
ンは図4(d)のようになる。
【0050】このように、乗客の乗っていないかごに対
してすれ違い事前に低速走行指令を出力することで、す
れ違い時の風圧による横揺れを防止して乗客の不快感を
解消でき、さらに乗客の乗っているかごは低速走行せず
に、そのまま規定速度で移動することになるため、かご
内の乗客を指定の階へ速やかに運ぶことができ、本処理
によって乗客のかご内待ち時間が長くなることを回避で
きる。
【0051】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について説明する。
【0052】図6は本発明の第3の実施形態に係るエレ
ベータ群管理制御装置のシステム構成を示す図である。
基本的な構成は図1(第1の実施形態)と同様のため、
同一の部分には同一符号を付して、その説明は省略する
ものとする。
【0053】上記第1の実施形態との相違点は図1の低
速走行出力部5の部分が、かごの加速度を下げて、規定
速度(高速)に達するまでの時間を遅くして、高速すれ
違いを回避させる低加速度走行指令出力部11になった
点である。
【0054】高速すれ違い検出部4にて高速すれ違いが
検出されるまでの処理(図2参照)は上記第1の実施形
態と同様であるため、以下では低加速度走行指令出力部
11の処理について上記図3の例を用いて説明する。
【0055】図3の例でA、B号機の2台のかごがとも
に、図4(a)に示すように通常走行パターンで走行し
たとすると、1Fから125mの地点で22.5秒後に
高速すれ違いが発生することが予想される。
【0056】ここで、A号機のかごは5秒後に出発、B
号機のかごは10秒後に出発するものとする。各かごの
出発時間は群管理制御装置2にて管理されている。低加
速度走行指令出力部11は、高速すれ違い検出部4にて
検出されたA号機のかごとB号機のかごがすれ違う時間
と両かごの出発時間に基づいて、後から出発するB号機
のかごの加速度を下げるべく、B号機のかごに対応した
走行制御部に低加速度走行指令を出力する。
【0057】すなわち、低加速度走行指令によりB号機
のかごの加速度を通常の1m/sから0.5m/s
に変更するものとすると、最高速度(規定速度600m
/分)に達するまでに、走行開始から20秒かかるた
め、A号機のかごと高速ですれ違うことを回避できる。
【0058】このように、高速すれ違いを検出した場合
に、後から出発するかごに対して低加速度走行指令を出
力して、そのかごの走行速度が規定速度に達するまでの
時間を遅らせることで、すれ違い時の風圧による横揺れ
を防止して、乗客の不快感を解消できる。この場合、加
速度を下げているが、すれ違い後は規定速度で高速に走
行することになるため、エレベータの運行効率を著しく
低下させるようなことはない。
【0059】なお、上記の例では、加速度を通常の1m
/sから0.5m/sに下げているが、その下げ率
は上記減速度の速度制御と同様に両者のかごの相対的な
走行速度とかご間の間隔などを条件として、所定の計算
式によって求められる。
【0060】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について説明する。
【0061】図7は本発明の第4の実施形態に係るエレ
ベータ群管理制御装置のシステム構成を示す図である。
基本的な構成は図6(第3の実施形態)と同様のため、
同一の部分には同一符号を付して、その説明は省略する
ものとする。
【0062】上記第3の実施形態との相違点は図6の低
加速度走行指令出力部11の部分が、隣接するかごにが
乗客の乗っていない場合に対してのみ低加速度走行指令
を出力する隣接低加速度走行指令出力部12になった点
である。
【0063】高速すれ違い検出部4にて高速すれ違いが
検出されるまでの処理(図2参照)は上記第1の実施形
態と同様であるため、以下では隣接低加速度走行指令出
力部12の処理について上記図3の例を用いて説明す
る。
【0064】図3の例でA、B号機の2台のかごがとも
に、図4(a)に示すように通常走行パターンで走行し
たとすると、1Fから125mの地点で22.5秒後に
高速すれ違いが発生することが予想される。
【0065】ここで、A号機のかごは5秒後に出発、B
号機のかごは10秒後に出発するものとする。各かごの
出発時間は群管理制御装置2にて管理されている。ま
た、A号機のかごが乗客あり、B号機のかごが乗客なし
であるとする。上述したように、かご内の乗客の有無は
各かご8−1、8−2、8−3に設置された荷重検出部
9−1、9−2、9−3にて検知される荷重情報に基づ
いて判断される。隣接低加速度走行指令出力部12は、
高速すれ違い検出部4にて検出されたA号機のかごとB
号機のかごがすれ違う時間と両かごの出発時間、そし
て、両かご内の乗客の有無に基づいて、後から出発する
B号機のかごを制御対象とし、このB号機のかご内に乗
客が乗っていないことが検出された場合にのみ、その加
速度を下げるべく、B号機のかごに対応した走行制御部
に低加速度走行指令を出力する。
【0066】すなわち、低加速度走行により高速走行と
なるまでの時間を遅らせることで、高速すれ違いを回避
するため、後から出発するかごしか本処理の制御対象と
できない。したがって、図3の例ではB号機が乗客なし
の場合のみB号機に低加速度走行指令が出力されること
になる。この場合、上記第3の実施形態で説明したよう
に、低加速度走行指令によりB号機のかご加速度を通常
の1m/sから0.5m/sに変更するものとする
と、最高速度(規定速度600m/分)に達するまで
に、走行開始から20秒かかるため、A号機のかごと高
速ですれ違うことを回避できる。
【0067】このように、隣接するかごの高速すれ違い
を検出した際、後から出発するかご内に乗客が乗ってい
ない場合に、そのかごに対して、事前に低加速度走行指
令を出力することで、すれ違い時の風圧による横揺れを
防止でき、乗客の不快感を解消でき、さらに乗客の乗っ
ているかごは低加速制御せずに、そのまま規定速度で移
動することになるため、かご内の乗客を指定の階へ速や
かに運ぶことができ、本処理によって乗客のかご内待ち
時間が長くなる回避できる。
【0068】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態について説明する。
【0069】図8は本発明の第5の実施形態に係るエレ
ベータ群管理制御装置のシステム構成を示す図である。
基本的な構成は図1(第1の実施形態)と同様のため、
同一の部分には同一符号を付して、その説明は省略する
ものとする。
【0070】第5の実施形態では、群管理制御装置2が
高速すれ違い検出部4と高速すれ違い防止割当制御部1
3からなる。高速すれ違い検出部4は、隣接するかこが
規定速度(600m/分)で高速にすれ違うことを予め
検出するものであり、これは上記第1の実施形態と同じ
である。高速すれ違い防止割当制御部13は、この高速
すれ違い検出部4によって隣接するかごが高速ですれ違
うことが検出された場合に、そのかごに対する評価値を
下げて、評価値が高い当該かご以外のかごを乗り場呼び
に応答させるように割り当て制御を行う。
【0071】すなわち、乗り場にて乗客が乗り場呼びを
登録すると、乗り場呼び釦1−1、1−2の押下に伴
い、その階での乗り場呼び情報が群管理制御装置2の高
速すれ違い防止割当制御部13に伝えられる。高速すれ
違い防止割当制御部13は、各かご8−1、8−2、8
−3に対して仮の割当演算を行う。ここで、高速すれ違
い検出部4により隣接するかごが高速ですれ違うことが
検出されたとすると、各単体制御装置6−1、6−2、
6−3からかごの走行状態やかご呼び情報等を受けて、
上記仮演算によって算出された割当評価値の中で高速で
すれ違うかごの割当評価を一定量低くする。そして、そ
の割当評価値に基づいて当該かご以外に評価値の高いか
ごを選出し、そのかごに対応した走行制御部に対して乗
り場呼びの割当信号を出力する。
【0072】次に、上述の構成による群管理制御装置2
の高速すれ違い防止割当制御部13の動作例を図9を用
いて説明する。
【0073】今、A号機のかごは1F(1階)にてRF
(最上階:2階)のかご呼びを受けてUP方向で戸開中
であり、B号機のかごはRFで戸閉待機中であり、C号
機のかごは1FとRFの中間階をRFのかご呼びを受け
てUP方向に走行中であったとする。
【0074】このような場合に、RFの乗り場呼びが登
録されると、高速すれ違い防止割当制御部13はA〜C
の各号機のかごに仮の割当を行い、高速すれ違い検出部
4にてB号機のかごに割り当てた場合の高速すれ違いが
検出される。したがって、高速すれ違い防止割当制御部
13はB号機のかごに対する評価値を一定量低くして割
当評価を再演算して、最も評価値の高いC号機のかごに
乗り場呼びの割当信号を出力する。この場、C号機のか
ごはRF出発時間がA号機のかごの1F出発時間よりも
15秒(走行時間10秒+戸開時間5秒)以上遅れるた
め、高速すれ違いとならない。
【0075】このように、乗り場呼び登録に対する割当
評価時に高速すれ違いの発生するかごの割当評価を一定
量低くして割当制御を行うことで、低速走行によりエレ
ベータの運行効率を低下させずに、高速すれ違いを防止
でき、かご内の乗客に横揺れによる不快感を与えること
を解消できる。
【0076】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態について説明する。
【0077】図10は本発明の第6の実施形態に係るエ
レベータ群管理制御装置のシステム構成を示す図であ
る。基本的な構成は図1(第1の実施形態)と同様のた
め、同一の部分には同一符号を付して、その説明は省略
するものとする。
【0078】上記第1の実施形態との相違点は図1の低
速走行出力部5の部分が、後から出発する戸開中のかご
を戸開拘束して出発時間を遅らせることにより、高速す
れ違いを回避させる出発遅延指令出力部14になった点
である。
【0079】高速すれ違い検出部4にて高速すれ違いが
検出されるまでの処理(図2参照)は上記第1の実施形
態と同様であるため、以下では出発遅延指令出力部14
の処理について上記図3の例を用いて説明する。
【0080】図3の例でA、B号機の2台のかごがとも
に、図4(a)に示すように通常走行パターンで走行し
たとすると、1Fから125mの地点で22.5秒後に
高速すれ違いが発生することが予想される。
【0081】ここで、A号機のかごは5秒後に出発、B
号機のかごは10秒後に出発するものとする。各かごの
出発時間は群管理制御装置2にて管理されている。出発
遅延指令出力部14は、高速すれ違い検出部4にて検出
されたA号機のかごとB号機のかごがすれ違う時間と両
かごの出発時間に基づいて、後から出発するB号機のか
ごの出発時間を遅らせるべく、B号機のかごに対応した
走行制御部に出発遅延指令を出力する。
【0082】すなわち、B号機のかごを出発遅延指令に
より10秒間戸開放にして出発を停止制御したとする
と、最高速度(規定速度)に達するまでに20秒(10
秒+10秒)かかるため、A号機のかごと高速ですれ違
うことがなくなる。なお、出発を遅らせる時間は、最短
で高速すれ違いを回避できるように、所定の計算式に基
づいて求められる。
【0083】このように、隣接するかごの高速すれ違い
を予め検出した場合に、後から出発するかごに対して出
発遅延指令を出力することで、高速すれ違いを回避で
き、風圧による横揺れを防止して、かご内の乗客に不快
感を与えることがなくなる。この場合、高速すれ違い発
生時間に合わせて出発タイミングを多少遅らせるだけで
あり、出発後は通常通り規定速度で走行することになる
ので、エレベータの運行効率を著しく低下させるような
ことはない。
【0084】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の
実施形態について説明する。
【0085】図11は本発明の第7の実施形態に係るエ
レベータ群管理制御装置のシステム構成を示す図であ
る。基本的な構成は図10(第6の実施形態)と同様の
ため、同一の部分には同一符号を付して、その説明は省
略するものとする。
【0086】上記第6の実施形態との相違点は、図10
の出発遅延指令出力部14の部分が、隣接するかごに乗
客が乗っていない場合に対してのみ出発遅延指令を出力
することとした隣接出発遅延指令出力部15になった点
である。
【0087】高速すれ違い検出部4にて高速すれ違いが
検出されるまでの処理(図2参照)は上記第1の実施形
態と同様であるため、以下では隣接出発遅延指令出力部
15の処理について上記図3の例を用いて説明する。
【0088】図3の例でA、B号機の2台のかごがとも
に、図4(a)に示すように通常走行パターンで走行し
たとすると、1Fから125mの地点で22.5秒後に
高速すれ違いが発生することが予想される。
【0089】ここで、A号機のかごは5秒後に出発、B
号機のかごは10秒後に出発するものとする。各かごの
出発時間は群管理制御装置2にて管理されている。ま
た、A号機のかごが乗客あり、B号機のかごが乗客なし
であるとする。上述したように、かご内の乗客の有無は
各かご8−1、8−2、8−3に設置された荷重検出部
9−1、9−2、9−3にて検知される荷重情報に基づ
いて判断される。隣接出発遅延指令出力部15は、高速
すれ違い検出部4にて検出されたA号機のかごとB号機
のかごがすれ違う時間と両かごの出発時間、そして、両
かご内の乗客の有無に基づいて、後から出発するB号機
のかごを制御対象とし、このB号機のかご内に乗客が乗
っていないことが検出された場合にのみ、そのかごの出
発時間を遅らせるべく、B号機のかごに対応した走行制
御部に出発遅延指令を出力する。
【0090】すなわち、出発遅延指令により高速走行と
なるまでの時間を遅らせることで高速すれ違いを回避す
るため、後から出発するかごしか本処理の制御対象とで
きない。したがって、図3の例ではB号機が乗客なしの
場合のみB号機に出発遅延指令が出力されることにな
る。この場合、上記第6の実施形態で説明したように、
B号機のかごを出発遅延指令により10秒間戸開放によ
り出発を停止制御すると、最高速度に達するまでに20
秒(10秒+10秒)かかるため、A号機のかごと高速
ですれ違うことがなくなる。
【0091】このように、隣接するかごの高速すれ違い
を検出した際に、後から出発するかごに乗客がいない場
合に、そのかごに対して出発遅延指令を出力すること
で、すれ違い時の風圧による横揺れを防止して乗客の不
快感を解消でき、さらに乗客の乗っているかごは出発制
御せずに、そのまま定刻で出発することになるため、か
ご内の乗客を指定の階へ速やかに運ぶことができ、本処
理によって乗客のかご内待ち時間が長くなる回避でき
る。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、隣接するかごが規定速度ですれ違うことを予
め検出し、少なくとも一方のかごをすれ違い直前に規定
速度よりも低い速度で走行制御するようにしたため、す
れ違い時の風圧を低減して横揺れを防止することができ
る。この場合、すれ違い時の瞬間だけ低速走行になるの
で、エレベータの運行効率を下げることもない。
【0093】また、請求項2記載の発明によれば、隣接
するかごに乗客の乗っていない場合にのみ、そのかごを
すれ違い直前に規定速度よりも低い速度で走行制御する
ようにしたため、上記同様にすれ違い時の風圧による横
揺れを防止できると共に、かご内の乗客を待たせずに指
定の階へ運ぶことができる。
【0094】また、請求項3記載の発明によれば、隣接
するかごが規定速度ですれ違うことを予め検出し、その
かごの加速度を下げて規定速度に達するまでの時間を遅
らせるようにしたため、規定速度よりも低い速度ですれ
違うことになり、そのときの風圧を低減して横揺れを防
止でき、すれ違い後は規定速度で高速に走行することに
なるため、エレベータの運行効率を低下させることもな
い。
【0095】また、請求項4記載の発明によれば、隣接
するかごに乗客の乗っていない場合にのみ、そのかごの
加速度を下げて規定速度に達するまでの時間を遅らせる
ようにしたため、上記同様にすれ違い時の風圧による横
揺れを防止できると共に、かご内の乗客を待たせずに指
定の階へ運ぶことができる。
【0096】また、請求項5記載の発明によれば、隣接
するかごが規定速度ですれ違うことを予め検出して、そ
のかごの乗り場呼びに対する割当評価を低くして他のか
ごを応答させるように割当制御を行うようにしたため、
すれ違い時の風圧を低減して横揺れを防止できると共に
効率良く運行することができる。
【0097】また、請求項6記載の発明によれば、隣接
するかごが規定速度ですれ違うことを予め検出して、そ
のかごが停止中にあるときの出発を遅らせるようにした
ため、出発後に規定速度よりも低い速度ですれ違うこと
になり、そのときの風圧を低減して横揺れを防止でき、
出発後は通常通り規定速度で走行することになるので、
エレベータの運行効率を低下させることもない。
【0098】また、請求項7記載の発明によれば、隣接
するかごに乗客の乗っていない場合にのみ、そのかごの
出発を遅らせるようにしたため、上記同様にすれ違い時
の風圧による横揺れを防止できると共に、かご内の乗客
を待たせずに指定の階へ運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエレベータ群管
理制御装置のシステム構成を示す図。
【図2】上記図1のエレベータ群管理制御装置に設けら
れる高速すれ違い検出部の処理動作を示すフローチャー
ト。
【図3】隣接するかご間のエリア別走行時間計算例を示
す図。
【図4】隣接するかご間の走行パターン計算例を示す
図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るエレベータ群管
理制御装置のシステム構成を示す図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るエレベータ群管
理制御装置のシステム構成を示す図。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るエレベータ群管
理制御装置のシステム構成を示す図。
【図8】本発明の第5の実施形態に係るエレベータ群管
理制御装置のシステム構成を示す図。
【図9】上記図8の群管理制御装置2に設けられる高速
すれ違い防止割当制御部の動作例を示す図。
【図10】本発明の第6の実施形態に係るエレベータ群
管理制御装置のシステム構成を示す図。
【図11】本発明の第7の実施形態に係るエレベータ群
管理制御装置のシステム構成を示す図。
【符号の説明】
1…乗り場呼び 2…群管理制御装置 3…割当制御部 4…高速すれ違い検出部 5…低速走行指令出力部 6−1〜6−3…単体制御装置 7−1〜7−3…走行制御部 8−1〜8−3…かご 9−1〜9−3…荷重検出部 10…隣接低速走行指令出力部 11…低加速度走行指令出力部 12…隣接低加速度走行指令出力部 13…高速すれ違い防止割当制御部 14…出発遅延指令出力部 15…隣接出発遅延指令出力部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で
    運行制御するエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、すれ違いが生じるまでの時間に基づいて、少なく
    とも一方のかごをすれ違い直前に上記規定速度よりも低
    速で走行させる制御手段とを具備したことを特徴とする
    エレベータ群管理制御装置。
  2. 【請求項2】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で
    運行制御するエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、上記隣接するかご内に乗客が乗っているか否かを
    検出する乗客検出手段と、 この乗客検出手段により上記隣接するかご内に乗客が乗
    っていないことが検出された場合に、すれ違いが生じる
    までの時間に基づいて、上記隣接するかごをすれ違い直
    前に上記規定速度よりも低速で走行させる制御手段とを
    具備したことを特徴とするエレベータ群管理制御装置。
  3. 【請求項3】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で
    運行制御するエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、すれ違いが発生するまでの時間に基づいて、上記
    隣接するかごの加速度を通常の加速度よりも下げて上記
    規定速度に達するまでの時間を遅らせる制御手段とを具
    備したことを特徴とするエレベータ群管理制御装置。
  4. 【請求項4】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で
    運行制御するエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、上記隣接するかご内に乗客が乗っているか否かを
    検出する乗客検出手段と、 この乗客検出手段により上記隣接するかご内に乗客が乗
    っていないことが検出された場合に、すれ違いが発生す
    るまでの時間に基づいて、上記隣接するかごの加速度を
    通常の加速度よりも下げて上記規定速度に達するまでの
    時間を遅らせる制御手段とを具備したことを特徴とする
    エレベータ群管理制御装置。
  5. 【請求項5】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごに対する割り
    当て評価演算を行って、評価値の高いかごを乗り場呼び
    に応答させるエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、上記隣接するかごに対する評価値を一定量だけ下
    げて、上記隣接するかご以外で評価値が高いかごを乗り
    場呼びに応答させる制御手段とを具備したことを特徴と
    するエレベータ群管理制御装置。
  6. 【請求項6】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で
    運行制御するエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、すれ違いが発生するまでの時間に基づいて、上記
    隣接するかごが停止中にあるときの出発タイミングを遅
    らせる制御手段とを具備したことを特徴とするエレベー
    タ群管理制御装置。
  7. 【請求項7】 各階の乗り場に設けられた呼び釦の操作
    により入力される乗り場呼び信号を受けて、同一昇降路
    内に設置された少なくとも2台以上のかごを規定速度で
    運行制御するエレベータ群管理制御装置において、 かご内に乗客が乗っている状態で、そのかごと隣接する
    かごが上記規定速度ですれ違うことを予め検出するすれ
    違い検出手段と、 このすれ違い検出手段によってすれ違いが検出された場
    合に、上記隣接するかご内に乗客が乗っているか否かを
    検出する乗客検出手段と、 この乗客検出手段により上記隣接するかご内に乗客が乗
    っていないことが検出された場合に、すれ違いが発生す
    るまでの時間に基づいて、上記隣接するかごが停止中に
    あるときの出発タイミングを遅らせる制御手段とを具備
    したことを特徴とするエレベータ群管理制御装置。
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