JP2003072854A - 包装用緩衝体及び包装用緩衝体の製造方法 - Google Patents

包装用緩衝体及び包装用緩衝体の製造方法

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Tamiji Masatoki
民治 政時
Yoshikazu Ito
義和 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高緩衝性能、環境保全、資源の有効利用、低
コスト等の要求を満たす発泡スチロール(EPS)に代
わる包装用緩衝体及び包装用緩衝体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 紙材と繊維材とを裁断し、裁断した紙材
と繊維材に結着剤及び/又は発泡剤を混合して任意形状
のブロック体に成形し、成形したブロック体を乾燥させ
た包装用緩衝体及びこの包装用緩衝体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装用緩衝体及び包
装用緩衝体の製造方法に関するものであり、詳しくは、
輸送、荷役、倉庫保管等のため包装容器に収納された製
品に加えられる予期せぬ衝撃から製品を保護するために
製品と共に容器に入れられる包装用緩衝体及び包装用緩
衝体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術において、包装容器に収納され
て輸送、荷役、倉庫保管される電気製品等を予期せぬ衝
撃から保護するために包装容器内には製品を囲むように
してブロック状の緩衝体を入れるのが通例である。従
来、上記緩衝体の材料としては発砲スチロール(以下、
EPS;Expanded PloyStyreneと
いう)が専ら使用されてきた。
【0003】EPSは緩衝性能(衝撃エネルギーの吸収
性能)が高く、化学的に安定で、軽量かつ安価である等
の特長により緩衝材として大量に使用され、かつ、使用
後は大量に廃棄されてきた。
【0004】近年、従来の大量生産、大量消費、大量廃
棄の使い捨て社会に代わって、廃棄物を減量しあるいは
再利用(リユース)することにより地球上に有限な資源
を有効利用する所謂循環型社会の実現が求められるよう
になった。
【0005】EPSは緩衝材としての上記特長とは裏腹
に、嵩張る、化学的に分解しにくい、燃焼熱が高い、リ
サイクルが難しい等の理由により廃棄物減量の敵と呼ば
れ最近のゴミ戦争の恰好の標的と見做され始めている。
そのため、循環型社会の実現と化石資源の有効利用とい
う観点から、EPSに代わる緩衝材を求める要望が強く
なってきた。
【0006】EPSの代替材料として、コーンスターチ
(でんぷん)等を原料とする生(自然)分解性プラスチ
ックが開発されたが、価格が高い(EPSの2〜3倍)
ため普及するに至っていない。
【0007】一方、青果物等の固定包装用や卵パックと
して長年使用されてきたパルプモールドがある。このパ
ルプモールドは新聞、段ボール等の古紙をパルパーと称
される装置を用いて水に溶解してパルプにしてこのパル
プを型(モールド)で漉いて成形した後、乾燥炉に入れ
て水分を除去するという複雑な工程を有する所謂湿式製
法で製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パルプ
モールドは、自然分解すること、リサイクル可能である
こと、嵩張らないこと、化学的処理が容易なこと等から
EPS代替材料として着目されている。しかし、パルプ
モールドは、EPSと同程度の緩衝性を有していないた
め数十Kg以上の重量物の包装には適しない。また、乾
燥工程で多大の時間と熱エネルギーを消費するためコス
トが高く、設計や試作・評価に時間を要し、リードタイ
ムが長いという問題がある。
【0009】また、古紙を細かく裁断して得られた紙材
を結合材で固める乾式製法によるセルモールドと称する
緩衝体が考えられているが、これは紙材間の隙間が生じ
にくいため重量が重く、更に、結合材とのなじみが十分
でなく表面積が小さいため粉落ちし易い等の欠点があ
る。
【0010】従って、パルプモールド及びセルモールド
の持つ上記欠点を解消すると共に、EPS代替材料とな
る緩衝体及びこの緩衝体を廉価に製造することに解決し
なければならない課題を有する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る包装用緩衝体及び包装用緩衝体の製造
方法は次のように構成することである。
【0012】(1)裁断された紙材と、裁断された繊維
材と、前記紙材と前記繊維材を結着する結着剤とを混合
して発泡成形させてなることを特徴する包装用緩衝体。 (2)前記紙材は、雑誌、新聞、段ボール紙、ミックス
ペーパなどの低級古紙であることを特徴とする(1)に
記載の包装用緩衝体。 (3)前記繊維材は、綿、麻、羊毛、木毛などの天然繊
維材であることを特徴とする(1)に記載の包装用緩衝
体。 (4)前記繊維材は、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエステルなどの化学繊維材であることを特徴とする
(1)に記載の包装用緩衝体。 (5)前記結着剤は、コーンスターチなどのでんぷん系
の糊、PVA(PolyVinyl Alcoho
l)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系などの自然分
解性材料であることを特徴とする(1)に記載の包装用
緩衝体。 (6)前記自然分解性材料には、防腐剤及び/又は防虫
剤及び/又は防かび剤及び/又は防臭剤を含有させるこ
とを特徴とする(5)に記載の包装用緩衝体。 (7) 前記紙材の混合比は、30%以上60%以下と
することを特徴とする(1)に記載の包装用緩衝体。 (8)前記裁断された紙材の大きさは、一辺の長さが1
mm以上5mm以下の正方形状であることを特徴とする
(1)に記載の包装用緩衝体。 (9)前記裁断された紙材の大きさは、一辺の長さが2
mm以上6mm以下の長方形状であることを特徴とする
(1)に記載の包装用緩衝体。 (10)前記裁断された繊維材の大きさは、一辺の長さ
が2mm以上6mm以下の長方形状であることを特徴と
する(1)に記載の包装用緩衝体。
【0013】(11)紙材と繊維材とを裁断し、該裁断
した紙材と繊維材に結着剤及び/又は発泡剤を混合して
任意形状のブロック体に成形し、該成形したブロック体
を乾燥させて緩衝体を生成することを特徴とする包装用
緩衝体の製造方法。 (12)前記紙材は、雑誌、新聞、段ボール紙、ミック
スペーパなどの低級古紙であることを特徴とする(1
1)に記載の包装用緩衝体の製造方法。 (13)前記繊維材は、綿、麻、羊毛、木毛などの天然
繊維材であることを特徴とする(11)に記載の包装用
緩衝体の製造方法。 (14)前記繊維材は、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエステルなどの化学繊維材であることを特徴とする
(11)に記載の包装用緩衝体の製造方法。 (15)前記結着剤は、コーンスターチなどのでんぷん
系の糊、PVA(PolyVinyl Alcoho
l)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系などの自然分
解性材料であることを特徴とする(11)に記載の包装
用緩衝体の製造方法。 (16)前記自然分解性材料には、防腐剤及び/又は防
虫剤及び/又は防かび剤及び/又は防臭剤を含有させる
ことを特徴とする(15)に記載の包装用緩衝体の製造
方法。 (17) 前記紙材の混合比は、30%以上60%以下
とすることを特徴とする(11)に記載の包装用緩衝体
の製造方法。 (18) 前記裁断された紙材の大きさは、一辺の長さ
が1mm以上5mm以下の正方形状であることを特徴と
する(11)に記載の包装用緩衝体の製造方法。 (19) 前記裁断された紙材の大きさは、一辺の長さ
が2mm以上6mm以下の長方形状であることを特徴と
する(11)に記載の包装用緩衝体の製造方法。 (20) 前記裁断された繊維材の大きさは、一辺の長
さが2mm以上6mm以下の長方形状であることを特徴
とする(11)に記載の包装用緩衝体の製造方法。
【0014】上記のような包装用緩衝体及び包装用緩衝
体の製造方法により、裁断された紙材と繊維材と結着剤
や発泡剤とを混合して成形することで、適当な空間を保
持したブロック状に一体化された包装用緩衝体となり、
緩衝性に優れた緩衝体を得ることができるようになる。
製造工程では、従来の様な湿式工程を含まない簡単な乾
式製法であるので製造コストが少なくてよい。
【0015】更に、紙材として雑誌、新聞、段ボール
紙、ミックスペーパなどの低級古紙を用い、繊維材には
再利用の用途が少ないとされる古着等の廃品を利用する
ことで原料コストを抑制することができる。また、裁断
した紙材と繊維材の混合比率や大きさを変化することに
より任意の緩衝性能を得ることができる。
【0016】また、繊維材として綿、麻、羊毛、木毛な
どの天然繊維材を用い、結着剤にコーンスターチなどの
でんぷん系の糊、PVA(PolyVinyl Alc
ohol)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系などの
材料を用いることで、使用後廃棄されても自然分解し、
環境汚染の原因となることはない。加えて、結着剤に防
腐剤、防虫剤、防かび剤、防臭剤などを適宜含ませるこ
とで、包装する品物が腐敗したり、虫が付いたりするこ
とがなくなる。
【0017】また、紙材の混合比を30%以上60%以
下とすることで、緩衝体に求められる最適な緩衝性能、
重量、強度等を得ることができる。
【0018】また、一辺の長さが約1〜5mmの正方形
状又は一辺の長さが2〜6mmの長方形状に裁断した紙
材と、一辺の長さが約2〜6mmの長方形状に裁断した
繊維材とを用い、これらを結着剤や発泡剤と混合するこ
とで、互いに渾然となじみ、均等で適度な空隙を保持し
たブロック状に一体化された包装用緩衝体を製造するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る包装用緩衝体
及び包装用緩衝体の製造方法の実施例について詳細に説
明する。
【0020】本発明に係る包装用緩衝体は次のような製
造工程を経て製造される。まず、雑誌、新聞、段ボール
紙、ミックスペーパ等の廃紙を収集し、これを裁断器を
用いて細分化し紙材を作る。裁断された紙材の大きさは
一辺の長さが1〜5mmの正方形又は一辺の長さが2〜
6mmの長方形(短冊)の形状が望ましい。このように
再利用率の低い低級紙を使用することにより資源の有効
利用となる。
【0021】また、綿、麻、羊毛(ウール)、木毛等の
植物性繊維又は動物性繊維で作られた古着等を裁断器を
用いて細分化し繊維材を作り開繊する(ほぐす)。裁断
された繊維材の一辺の長さは2〜6mmの短冊形が望ま
しい。なお、ポリエチレンテレフタレート(PETP;
Polyethylene terephthalat
e)、ポリエステルなどの化学繊維材を用いることも可
能であるが、化学繊維材で作られた古着等は緩衝体を廃
棄した後埋め立てた場合の易分解性の観点からは天然繊
維材の方が望ましい。
【0022】裁断された繊維材の大きさを一辺の長さが
2〜6mmに限定した理由は下記の通りである。繊維材
の大きさを2mm以下に細かくすると裁断に要する時間
とコストが大きくなる。また、細かくしすぎると充填密
度が高くなり緩衝性が低下すると共に緩衝体の重量が重
くなる。緩衝体は輸送される対象製品を保護するために
止むを得ず製品と共に包装容器内に入れて輸送するので
あるから輸送コストの観点から見れば軽い程良いことは
言うに待たない。
【0023】繊維材の大きさが一辺の長さ6mm以上に
なると充填密度が低くなり所定の緩衝性が得られないば
かりでなく、紙材と均一に混合せず分布状態に片寄りが
発生し緩衝体の緩衝性のバラツキの原因となる。
【0024】上記のように作成した紙材及び繊維材を所
定の混合比で混合する。混合比は要求される緩衝性能に
応じて50%±20%の範囲内で適宜決定する。
【0025】裁断した紙材と繊維材とを混合することに
より生ずる適度の空隙と繊維の柔軟性とにより良好な緩
衝性が得られる。紙材の比率を多くすると緩衝体の重量
は軽くなるが緩衝体の固さが増す。反対に、繊維材の比
率を増加すれば緩衝体の柔らかさと強度が増すが全体の
重量が増える。
【0026】裁断した紙材の混合比が30%以下及び7
0%以上場合は、裁断した繊維材及び紙材を単独で使用
した緩衝体と変わらない特性となり、それぞれの短所が
出すぎるので、上記範囲内の混合比とするのである。し
かし、保護対象となる製品の属性によっては混合比は必
ずしも上記範囲に限定するものではない。例えば、TV
等の重量物の包装に際してはある程度の強度が要求され
るため、重量を犠牲にして繊維材の混合比率を増やす場
合もある。
【0027】上記のように作成された紙材と繊維材を十
分に混合した後、コーンスターチなどのでんぷん糊と天
然ゴムとを混ぜた結着剤や発泡剤を添加する。このでん
ぷん糊などの結着剤には防腐剤、防虫剤、防かび剤、防
臭剤などを適宜含有させるようにしてもよい。結着剤の
添加量は緩衝体の成形物の粉落ちが生じない程度とする
ことが望ましいが、重量比で概ね10〜30%とする。
なお、結着剤としては、PVA(PolyVinyl
Alcohol)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系
などの自然分解性材料であればでんぷん系の糊以外でも
良いことは勿論である。
【0028】結着剤の添加の方法は、でんぷんと天然ゴ
ムとをあらかじめ溶媒に溶解して糊状にした結着剤を上
記裁断した紙材と繊維材の混合物に添加してもよいし、
粉末状又は固形状のでんぷんを上記混合物に添加し均一
に混合した後、後述する加圧成形時に加熱溶融して糊状
にしてもよい。
【0029】結着剤としてでんぷん及び天然ゴムのよう
な天然物を使用し、プラスチック類や合成ゴム等の人工
物を使用しない理由は、リサイクル時の易溶性や廃棄
(埋め立て)する時の易分解性を考慮したためである。
従って、エチルセルロース、セルロースアセテート、P
VA(Polyvinyl alcohol;ポリビニ
ールアルコール)等のような易分解性材料は結着剤とし
ての使用を妨げるものではない。
【0030】結着剤(及び発泡剤)と紙材と繊維材との
混合物を緩衝設計で求められる所定の形状及び大きさに
成形する。成形は上記混合物を型に入れ加圧及び必要に
応じて加熱して成形する。
【0031】上記混合物が溶融した糊状の結着剤を混合
したものである場合には、必要に応じて加圧成形前に半
乾燥状態にしてもよい。
【0032】図1は、上記製造方法により製造した緩衝
体の緩衝性能を示す最大歪−緩衝係数線図である。この
線図において、横軸には歪みε(%)を取り、縦軸には
緩衝係数Cfと動的応力σ(Kg/cm )を取って
いる。
【0033】緩衝係数Cfは緩衝体が衝撃エネルギーを
吸収する能力を表す係数であり包装設計をするための重
要なファクターである。衝撃係数Cfが1である緩衝体
が最もよく、1に近い程緩衝性能が良いことを示す。例
えば同じ衝撃エネルギーを吸収するためには、衝撃係数
Cf=2の緩衝体はCf=1の緩衝体の2倍の厚みを必
要とすることを表している。つまり、衝撃係数Cfが小
さい程薄い材料で設計可能であることを示す。
【0034】図1に示すように、本発明に係る包装用緩
衝体は、20Kg程度の重量物の緩衝体に要求される動
的応力が3〜8Kg/cm の領域において、優れた
緩衝性能を示している。
【0035】図2は、図1に示す最大歪−緩衝係数線図
を求めるために2種類の天然繊維A,Bについて測定し
た動的応力σと最大加速度Gとの関係を表す動的応力−
最大加速度曲線である。いずれの場合も、動的応力が6
〜7Kg/cm 付近で最小の最大加速度G値が得ら
れた。
【0036】図2に示す曲線は天然繊維の種類(綿、麻
等)、繊維材の長さ、混合比、古紙の種類等によって所
望の値に調整することが可能である。
【0037】
【発明の効果】上記のような包装用緩衝体及び包装用緩
衝体の製造方法により、裁断された紙材と繊維材と結着
剤や発泡剤とを混合して成形することで、適当な空間を
保持したブロック状に一体化され緩衝性に優れた包装用
緩衝体となる。製造工程では、従来の様な湿式工程を含
まない簡単な乾式製法であるので製造工程が簡単で時間
がかからず、熱エネルギー、水等に要する製造コストが
低いので価格を安くすることができる。また、湿式製法
によるものに比して固くなりにくい。
【0038】また、紙材を雑誌、新聞、段ボール紙、ミ
ックスペーパなどの低級古紙を用い、繊維材などに古着
等の廃品を利用することで原料コストを抑制することが
できるというメリットがある。繊維材として綿、麻、羊
毛、木毛などの天然繊維材を用い、コーンスターチなど
のでんぷん系の糊、PVA(PolyVinyl Al
cohol)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系など
自然分解性を持つ結着剤を混合して成形することで、使
用後廃棄されても自然分解し、環境汚染の原因となるこ
とはない。従って、EPS(発泡スチロール)が忌避さ
れる原因である環境破壊及び環境汚染要素を全く持たな
い環境配慮型包装を目指して、しかも、枯渇資源とされ
る化石(石油)資源を使用することなく安い原材料でE
PSと同等の緩衝性能を持つ緩衝体を実現し、かつ、リ
サイクル及びリユーズが可能であるため環境保全と省資
源とコスト削減に寄与する所大であり地球上から廃棄物
の山を皆無とする所謂ゼロエミッションの目指す方向と
も一致している。
【0039】また、裁断した紙材と繊維材の混合比率や
大きさを変化することにより任意の緩衝性能を得ること
ができが、紙材を一辺の長さが約1〜5mmの正方形状
又は一辺の長さが2〜6mmの長方形状に裁断し、繊維
材を一辺の長さが約2〜6mmの長方形状に裁断し、紙
材の混合比を30%以上60%以下とすることで、求め
られる最適な緩衝性能、重量、強度等を得ることができ
る。更に、保護対象物の大きさ、形状、重量、種類は問
わないのでパルプモールドやセルモールドと異なり数十
Kgを越える重量物用の緩衝体としても適しており、か
つ粉落ちが無い。また、結着剤に防腐剤、防虫剤、防か
び剤、防臭剤などを適宜含ませることで、腐りやすいも
のや虫がつき易いものの包装用にも最適である。総じて
本発明は、地球環境を汚さず、有限な資源を浪費せず、
使用者にとってリーズナブルな価格で、製造者にとって
低コストで、EPSと同等あるいはそれ以上の性能を有
する緩衝体を包装技術の分野に提供する画期的なもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装用緩衝体の緩衝性能を示す最
大歪−緩衝係数線図である。
【図2】図1の線図を算出するために用いた繊維材の動
的応力−最大加速度曲線のグラフである。
【符号の説明】
Cf:衝撃係数、σ:動的応力、ε:歪み。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裁断された紙材と、 裁断された繊維材と、 前記紙材と前記繊維材を結着する結着剤とを混合して発
    泡成形させてなることを特徴する包装用緩衝体。
  2. 【請求項2】前記紙材は、雑誌、新聞、段ボール紙、ミ
    ックスペーパなどの低級古紙であることを特徴とする請
    求項1に記載の包装用緩衝体。
  3. 【請求項3】前記繊維材は、綿、麻、羊毛、木毛などの
    天然繊維材であることを特徴とする請求項1に記載の包
    装用緩衝体。
  4. 【請求項4】前記繊維材は、ポリエチレンテレフタレー
    ト、ポリエステルなどの化学繊維材であることを特徴と
    する請求項1に記載の包装用緩衝体。
  5. 【請求項5】前記結着剤は、コーンスターチなどのでん
    ぷん系の糊、PVA(PolyVinyl Alcoh
    ol)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系などの自然
    分解性材料であることを特徴とする請求項1に記載の包
    装用緩衝体。
  6. 【請求項6】前記自然分解性材料には、防腐剤及び/又
    は防虫剤及び/又は防かび剤及び/又は防臭剤を含有さ
    せることを特徴とする請求項5に記載の包装用緩衝体。
  7. 【請求項7】前記紙材の混合比は、30%以上60%以
    下とすることを特徴とする請求項1に記載の包装用緩衝
    体。
  8. 【請求項8】前記裁断された紙材の大きさは、一辺の長
    さが1mm以上5mm以下の正方形状であることを特徴
    とする請求項1に記載の包装用緩衝体。
  9. 【請求項9】前記裁断された紙材の大きさは、一辺の長
    さが2mm以上6mm以下の長方形状であることを特徴
    とする請求項1に記載の包装用緩衝体。
  10. 【請求項10】前記裁断された繊維材の大きさは、一辺
    の長さが2mm以上6mm以下の長方形状であることを
    特徴とする請求項1に記載の包装用緩衝体。
  11. 【請求項11】紙材と繊維材とを裁断し、 該裁断した紙材と繊維材に結着剤及び/又は発泡剤を混
    合して任意形状のブロック体に成形し、 該成形したブロック体を乾燥させて緩衝体を生成するこ
    とを特徴とする包装用緩衝体の製造方法。
  12. 【請求項12】前記紙材は、雑誌、新聞、段ボール紙、
    ミックスペーパなどの低級古紙であることを特徴とする
    請求項11に記載の包装用緩衝体の製造方法。
  13. 【請求項13】前記繊維材は、綿、麻、羊毛、木毛など
    の天然繊維材であることを特徴とする請求項11に記載
    の包装用緩衝体の製造方法。
  14. 【請求項14】前記繊維材は、ポリエチレンテレフタレ
    ート、ポリエステルなどの化学繊維材であることを特徴
    とする請求項11に記載の包装用緩衝体の製造方法。
  15. 【請求項15】前記結着剤は、コーンスターチなどので
    んぷん系の糊、PVA(PolyVinyl Alco
    hol)、セルロース、ゼラチン、天然ゴム系などの自
    然分解性材料であることを特徴とする請求項11に記載
    の包装用緩衝体の製造方法。
  16. 【請求項16】前記自然分解性材料には、防腐剤及び/
    又は防虫剤及び/又は防かび剤及び/又は防臭剤を含有
    させることを特徴とする請求項15に記載の包装用緩衝
    体の製造方法。
  17. 【請求項17】前記紙材の混合比は、30%以上60%
    以下とすることを特徴とする請求項11に記載の包装用
    緩衝体の製造方法。
  18. 【請求項18】前記裁断された紙材の大きさは、一辺の
    長さが1mm以上5mm以下の正方形状であることを特
    徴とする請求項11に記載の包装用緩衝体の製造方法。
  19. 【請求項19】前記裁断された紙材の大きさは、一辺の
    長さが2mm以上6mm以下の長方形状であることを特
    徴とする請求項11に記載の包装用緩衝体の製造方法。
  20. 【請求項20】前記裁断された繊維材の大きさは、一辺
    の長さが2mm以上6mm以下の長方形状であることを
    特徴とする請求項11に記載の包装用緩衝体の製造方
    法。
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