JP2003072824A - 燃料タンクのシール構造 - Google Patents

燃料タンクのシール構造

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JP2003072824A
JP2003072824A JP2001261140A JP2001261140A JP2003072824A JP 2003072824 A JP2003072824 A JP 2003072824A JP 2001261140 A JP2001261140 A JP 2001261140A JP 2001261140 A JP2001261140 A JP 2001261140A JP 2003072824 A JP2003072824 A JP 2003072824A
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Tateaki Nakajima
健彰 中島
Shoichi Sotozono
正一 外薗
Kiyobumi Shida
清文 志田
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで防水性と燃料透過防止性を有する
燃料タンクのシール構造を提供することを課題とする。 【解決手段】 ポンプモジュール2a等を組み込むため
に燃料タンク本体3に形成された開口部3aにおけるシ
ール構造1であって、開口部3aを閉塞する蓋体4に使
用するシールを、防水材料(NBR/PVC等)からな
る防水シール5と、燃料透過防止材料(FKM等)から
なる燃料透過防止シール6との分割構造とすることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンク本体に
形成された開口部における燃料タンクのシール構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に使用される燃料タンクには、
ガソリン等の燃料を供給するためのポンプモジュールを
燃料タンク本体内に収容するタイプのものがある。この
タイプの燃料タンクには、ポンプモジュールを組み込む
ために、燃料タンク本体の上部に開口部が形成されてい
る。この開口部は、ポンプモジュールが取り付けられた
蓋体によって閉塞されている。また、この開口部におけ
るシール構造は、蓋体と燃料タンク本体との間に1つの
環状シールが配設されており、この環状シールによって
燃料タンク本体からの燃料漏れを防止するとともに、外
部からの水の浸入を防止している。この環状シールは、
燃料のシール材として一般に使用されるアクリロニトリ
ル−ブタジエンゴムとポリ塩化ビニルとのブレンド材
(以下、NBR/PVCと記載する)等から成形されて
いる。
【0003】従来の燃料タンクのシール構造の一例とし
て、図5に示すシール構造について説明する。図5は、
従来の燃料タンクのシール構造の正断面図である。燃料
タンク52のシール構造51は、燃料タンク本体53の
上部に開口された開口部53aが蓋体54で閉塞されて
おり、この燃料タンク本体53と蓋体54との間にNB
R/PVCで成形された環状のシール55が配設されて
いる。燃料タンク本体53の開口部53aの周縁には、
取付部53bが溶接されており、取付部53bには雌ね
じ部53dが刻設されている。また、蓋体54は、開口
部53aを覆うとともにポンプモジュール52aが取り
付けられた円板形状の蓋部54aを有しており、その蓋
部54aの外周部を取付部54bが上から押えつけてい
る。取付部54bは、複数個のボルト挿通孔54cが開
口されている。シール55は、内周側に断面視して略正
方形状の燃料漏れ防止部55aを有するとともに、外周
側に薄い板状の防水部55bを有しており、その中間部
分には取付部53bが挿通する挿通孔55cが開口され
ている。
【0004】そして、複数個のフランジ部57を持つボ
ルト56が取付部54bに螺入することによって、蓋体
54が燃料タンク本体53に締結し、蓋体54によって
シール55を燃料タンク本体53に押え付けている。こ
のシール構造51では、外部に燃料が漏れ出るのを防止
するために、燃料漏れ防止部55aが燃料タンク本体5
3のフランジ部53cと蓋体54の蓋部54aの外端と
の間に挟まれて変形し、その変形に対するゴムの弾性力
によって燃料タンク本体53からの燃料漏れを防止して
いる。さらに、このシール構造51では、鉄製の燃料タ
ンク本体53(塗装されていない部分)やボルト56等
を防錆するとともに燃料タンク本体53内に水が浸入す
るのを防止するために、防水部55bが蓋体54の取付
部54bの外端の押付部54eによって燃料タンク本体
53に押え付けられて、その防水部55bの端部が燃料
タンク本体53に圧着し、外部からの水の浸入を防止し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シール
55をNBR/PVCで成形しているので、そのNBR
/PVCの特性により、燃料タンク本体53内の蒸発燃
料がシール55に浸透し、浸透した蒸発燃料がシール5
5を透過して大気中に放出されてしまう。そこで、燃料
を透過しない特性を有するフッ素ゴム(以下、FKMと
記載する)でシール55のような形状と機能を有するシ
ールを成形した場合、FKMは高単価であるため、シー
ル55と比較して非常に高コストとなる。また、FKM
は成形性が悪いため、シール55のような複雑な形状に
成形することは難しい。
【0006】そこで、本発明の課題は、低コストで防水
性と燃料透過防止性を有する燃料タンクのシール構造を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明の請求項1に係る燃料タンクのシール構造は、燃料タ
ンク本体に形成された開口部におけるシール構造であっ
て、前記開口部を閉塞する蓋体に使用するシールを、防
水材料からなる防水シールと、燃料透過防止材料からな
る燃料透過防止シールとの分割構造とすることを特徴と
する。
【0008】この燃料タンクのシール構造によれば、蓋
体に使用するシールにおいて、開口部から出た燃料や蒸
発燃料が接触する箇所に燃料透過防止シールを設け、外
部からの水が浸入する箇所に防水シールを設けることに
よって、極力少ない使用量の燃料透過防止材料で燃料や
蒸発燃料の透過を防止するとともに、水の浸入も防止す
る。また、このシール構造では、形状が複雑となる箇所
を防水材料で成形することによって、燃料透過防止材料
による形状を単純な形状とすることができる。
【0009】本発明の請求項2に係る燃料タンクのシー
ル構造は、請求項1に係る燃料タンクのシール構造にお
いて、前記防水材料は、NBR/PVCまたは水素添加
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(以下、水素添加N
BRと記載する)であり、前記燃料透過防止材料は、フ
ッ素ゴム(FKM)であることを特徴とする。
【0010】この燃料タンクのシール構造によれば、高
単価な材料であるFKMで燃料透過防止シールを成形す
るとともに低単価な材料であるNBR/PVCまたは水
素添加NBRで防水シールを成形するので、低コストで
防水性と燃料透過防止性とを実現できる。
【0011】なお、防水材料は、耐燃料性材料の中でも
水を通さない材料であり、例えば、NBR/PVCや水
素添加NBRである。また、燃料透過防止材料は、耐燃
料性材料の中でも燃料や蒸発燃料を通さない材料であ
り、例えば、FKMである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る燃料タンクのシール構造の実施の形態について説明
する。
【0013】本発明に係る燃料タンクのシール構造は、
高単価の燃料透過防止材料の使用量を極力減らすため
に、燃料タンク本体からの燃料や蒸発燃料が接触する箇
所にのみ燃料透過防止シールを配設し、他の箇所には防
水シールを配設する分割構造で燃料タンク本体の開口部
を閉塞する蓋体に使用するシールを構成した。特に、こ
の燃料タンクのシール構造では、最適な材料として、燃
料透過防止材料としてFKMを使用し、防水材料として
NBR/PVCまたは水素添加NBRを使用する。
【0014】本実施の形態では、本発明に係る燃料タン
クのシール構造を、自動車におけるポンプ内蔵タイプの
燃料タンクのシール構造に適用する。本実施の形態に係
るシール構造は、燃料タンク本体と蓋体との間の内周側
にFKMで成形された燃料透過防止シールに配設し、外
周側にNBR/PVCで成形された防水シールを配設す
る構成である。
【0015】それでは、図1乃至図4を参照して、シー
ル構造1の構成について説明する。図1は、燃料タンク
のシール構造の正断面図である。図2は、図1の防水シ
ールであり、(a)が平面図であり、(b)が正面図で
あり、(c)が(a)におけるA−A線断面図である。
図3は、図1の燃料透過防止シールであり、(a)が平
面図であり、(b)が正面図であり、(c)が(a)に
おけるB−B線断面図である。図4は、燃料タンクのシ
ール構造の分解斜視図である。なお、図中のポンプモジ
ュールは、概略的な外観形状を示しており、本発明に直
接関係のない詳細な形状を示していない。また、図4で
は、ポンプモジュールを省略している。
【0016】まず、図1および図4を参照して、シール
構造1を説明する上で必要となる燃料タンク2の構成に
ついて説明する。燃料タンク2は、燃料(ガソリン)を
貯蔵する燃料タンク本体3を備えており、この燃料タン
ク本体3の開口部3aが蓋体4によって閉塞されてい
る。また、燃料タンク2は、燃料を汲み上げるポンプモ
ジュール2aを備えており、このポンプモジュール2a
が燃料タンク本体3に内蔵されている。さらに、燃料タ
ンク2は、蓋体4で使用するシールとして防水シール5
および燃料透過防止シール6を備えており、防水シール
5によって外部からの水の浸入を防止するとともに、燃
料透過防止シール6によって燃料漏れと燃料や蒸発燃料
の透過を防止する。そして、燃料タンク2では、燃料タ
ンク本体3と蓋体4との間に防水シール5および燃料透
過防止シール6が配置され、シールリング8,・・を介
したボルト7,・・・によって蓋体4が燃料タンク本体
3に締結される。
【0017】次に、図1および図4を参照して、燃料タ
ンク本体3について説明する。燃料タンク本体3は、鉄
製であり、自動車内の燃料タンク2の収納スペース(図
示せず)に応じた適宜の形状で成形されている。燃料タ
ンク本体3の上部には、ポンプモジュール2aを収納す
るための円形状の開口部3aが開口されており、その開
口部3aの周りに防水シール5および燃料透過防止シー
ル6が載置される周縁平面部3bが形成されている。ま
た、開口部3aを形成する周縁に、周縁平面部3bから
斜めに立ち上がったフランジ部3cが形成されている。
また、周縁平面部3bには、蓋体4との取り付け箇所と
なる取付部30が溶接されている。取付部30は、ドー
ナツ形状の鉄板を波型に成形したものであり、その8箇
所ある凸部30b,・・・にボルト7,・・・が螺入す
る8個の雌ねじ部30a,・・・がほぼ等間隔で刻設さ
れている。なお、雌ねじ部30a,・・・を全くの等間
隔にすると間違えた方向でも組み付けることができるの
で、組み付け時の間違いを無くすためにわざと不等間隔
としている。
【0018】次に、図1および図4を参照して、蓋体4
について説明する。蓋体4は、樹脂製であり、開口部3
aを覆う蓋部40と、その蓋部40の外周部に取付部4
1とを有している。蓋部40は、円板形状であり、蓋体
4が燃料タンク本体3に取り付けられたときに周縁平面
部3bの一部まで覆う径を有している。蓋部40の端部
は、段状の係合部40aが形成されており、防水シール
5の端部と係合する。また、蓋部40の下面には、ポン
プモジュール2aが一体に取り付けられる。一方、取付
部41は、薄い環状の鉄製であり、蓋体4が燃料タンク
本体3に取り付けられたときに周縁平面部3bをほぼ覆
う径を有している。取付部41の外周側は、内周側から
延びるボルト締結平面部41aから折れ曲がった斜部4
1bに連続して押付部41cが形成されており、この押
付部41cによって防水シール5の外端部を押え付け
る。また、取付部41のボルト締結平面部41aには、
ボルト7,・・・が螺入する8個のボルト孔41d,・
・・がほぼ等間隔で開設されている。蓋体4では、この
ボルト締結平面部41aの内周側の下面が蓋部40の外
周側の上面を上から押えつけている。
【0019】次に、図1、図2および図4を参照して、
防水シール5について説明する。防水シール5は、外部
から水の浸入を防止することを主目的としたシールであ
り、NBR/PVCを材料として成形されている。防水
シール5は、環状であり、組み付けられたときに、内周
側が蓋体4の係合部40aと係合する径を有し、外周側
が蓋体4の押付部41cに押え付けられる程度の径を有
する。
【0020】防水シール5の内周側は、周縁平面部3b
に載置される側が少し長い断面視してコ状の係合部5a
が形成されており、蓋部40の係合部40aと係合す
る。この係合部5aの上面には断面視して半円状の突部
5bが形成されており、組み付けられたときに突部5b
が取付部41に押え付けられて変形し、その突部5bの
弾性力によってシールする。
【0021】また、防水シール5の係合部5aの上部に
連続してボルト締結部5cが形成されており、取付部3
0の凸部30bに合わせて四角形状の孔5dが8箇所設
けられている。これにより、取付部41は、取付部30
にボルト7,・・・により直接締め付けられる。
【0022】さらに、防水シール5の外周側は、ボルト
締結部5cから折れ曲がった斜部5eに連続して載置部
5fが形成されており、載置部5fが周縁平面部3bに
載置されるとともに押付部41cに押え付けられる。こ
の載置部5fの上面の外端には断面視して半円状の突部
5gが形成されており、組み付けられたときに突部5g
が押付部41cに押え付けられて変形し、その突部5g
の弾性力によってシールする。
【0023】なお、NBR/PVCは、従来から自動車
の耐燃料性材料として一般的に用いられている材料であ
り、自動車における様々な環境下で耐熱性、耐油性や耐
久性等に優れるとともに、防水性でも優れている。ま
た、NBR/PVCは、FKMより成形性に優れてお
り、低単価である。
【0024】次に、図1、図3および図4を参照して、
燃料透過防止シール6について説明する。燃料透過防止
シール6は、燃料タンク本体3からの燃料漏れおよび燃
料や蒸発燃料の透過を防止することを主目的としたシー
ルであり、FKMを材料として成形されている。燃料透
過防止シール6は、環状であり、組み付けられたとき
に、燃料タンク本体3のフランジ部3cより長くかつ防
水シール5の内径より短い径を有する。
【0025】燃料透過防止シール6は、断面視して肉厚
のH形状であり、上部に2つの突部6a,6aを有し、
下部に2つの突部6b,6bを有している。突部6a,
6a,6b,6bは、組み付けられたときに、蓋部40
に押え付けられて変形して、その弾性力によってシール
する。
【0026】なお、FKMは、耐燃料性材料として自動
車における様々な環境下で耐熱性、耐油性や耐久性等に
優れるとともに、燃料や蒸発燃料の透過を防止する特性
でも優れている。ちなみに、燃料透過防止シール6は、
FKMの成形性を考慮して単純な形状かつFKMの単価
を考慮して出来る限り少ない使用量となるように、設計
されている。
【0027】図1および図4を参照して、シールリング
8について説明する。シールリング8は、外部からの水
の浸入を防止するとともにワッシャとしても機能し、N
BR/PVC等のゴムを材料として成形されている。シ
ールリング8は、断面がコの字を伏せた形状のワッシャ
の内側にリブ形状を持つシール部材を備え、ボルト孔8
aにボルト7を挿通して使用される。
【0028】次に、図1乃至図4を参照して、蓋体4、
防水シール5および燃料透過防止シール6の燃料タンク
本体3への組み付け手順について説明する。
【0029】まず、燃料透過防止シール6を、燃料タン
ク本体3のフランジ部3cを囲むように、周縁平面部3
bに載置する。さらに、防水シール5を、燃料透過防止
シール6を囲むように、周縁平面部3bに載置する。こ
のとき、防水シール5は、四角形状の孔5d,・・・が
取付部30の凸部30b,・・・に嵌るように載置され
ている。
【0030】続いて、蓋体4を、蓋部40の係合部40
aを防水シール5の係合部5aに係合させつつ、防水シ
ール5および燃料透過防止シール6上に載置する。この
とき、蓋部40は、係合部40aが係合部5aに係合し
ながら、燃料透過防止シール6に載置されている。一
方、取付部41は、ボルト締結平面部41aが防水シー
ル5の突部5bと当接するとともに、押付部41cが防
水シール5の突部5gと当接している。
【0031】さらに、各シールリング8を各ボルト7に
挿通し、そのボルト7で蓋体4を取付部30の雌ねじ部
30aに締め付ける。このシールリング8,・・・を介
したボルト7,・・・による締め付けを、8箇所で行
う。
【0032】このボルト7,・・・による締め付けによ
って、蓋体4は、防水シール5および燃料透過防止シー
ル6を介して、燃料タンク本体3に堅固に締結される。
このとき、防水シール5および燃料透過防止シール6
は、蓋体4によって燃料タンク本体3に押し付けられて
いる。
【0033】そのため、防水シール5では、ボルト締結
部5cは蓋体4のボルト締結平面部41aと燃料タンク
本体3の取付部30とが直接密着するまわりにあるだけ
でこの部分ではシールとして機能していないが、係合部
5aの下面および載置部5fの下面が燃料タンク本体3
の周縁平面部3bに密着している。さらに、防水シール
5では、突部5bが蓋体4の蓋部40に押し潰されて変
形するとともに、突部5gが蓋体4の押付部41cに押
し潰されて変形している。一方、ボルト7,・・・で
は、シールリング8,・・・の内側のシール部材のリブ
形状が上下に挟まれて変形している。その結果、シール
構造1では、防水シール5の各部の密着や突部5b,5
gの弾性力等によって外部からの水の浸入路を塞いでい
るので、水が燃料タンク本体3内に浸入しないし、燃料
タンク本体3の塗装されていない箇所やボルト7等が錆
びない。
【0034】一方、燃料透過防止シール6では、突部6
a,6a,6b,6bが蓋体4の蓋部40と燃料タンク
本体3の周縁平面部3bとの間に挟まれて押し潰されて
変形している。その結果、シール構造1では、燃料透過
防止シール6の突部6a,6a,6b,6bの弾性力に
よって燃料タンク本体3からの燃料の排出路を塞いでい
るので、燃料が外部に漏れ出さない。さらに、シール構
造1では、燃料透過防止シール6の材料特性によって燃
料や蒸発燃料が透過できないので、燃料や蒸発燃料が大
気中に放出しない。
【0035】このシール構造1によれば、シールする目
的別に防水シール5と燃料透過防止シール6とに分けた
ので、非常に少ない使用量のFKMによって燃料や蒸発
燃料の透過を防止することができる。また、このシール
構造1によれば、複雑な形状の箇所をNBR/PVCで
成形したので、成形性の悪いFKMによる燃料透過防止
シール6の形状を単純な形状とすることができる。
【0036】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は、前記の実施の形態に限定されることな
く、様々な形態で実施される。例えば、本実施の形態で
は本発明に係る燃料タンクのシール構造を自動車の燃料
タンクのシール構造に適用したが、特殊車両等の他の燃
料タンクのシール構造にも適用可能である。また、本実
施の形態では防水用材料としてNBR/PVCを使用
し、燃料透過防止材料としてFKMを使用したが、前記
した防水用材料としての特性や燃料透過防止材料として
の特性を有する材料であれば、水素添加NBR等の他の
材料を使用してもよい。また、本実施の形態では防水シ
ールと燃料透過防止シールを前記したような形状とした
が、蓋体の形状や燃料タンク本体の開口部周辺の形状に
応じて、適宜の形状としてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る燃料タンクのシ
ール構造は、防水シールと燃料透過防止シールとの分割
構造とすることによって、燃料透過防止材料の使用量を
極力少なくして燃料や蒸発燃料の透過を防止でき、燃料
透過防止シールの形状を単純化できる。さらに、このシ
ール構造では、防水シールによって外部からの水の浸入
を防止でき、燃料透過防止シールによって燃料漏れを防
止できる。
【0038】本発明の請求項2に係る燃料タンクのシー
ル構造は、高単価な材料であるFKMで燃料透過防止シ
ールを成形するとともに低単価な材料であるNBR/P
VCまたは水素添加NBRで防水シールを成形するの
で、低コストで防水性と燃料透過防止性と兼ね備える。
また、燃料透過防止シールの形状を単純化できるので、
比較的成形性の悪いFKMでも容易に成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る燃料タンクのシール構造の
正断面図である。
【図2】図1の防水シールであり、(a)は平面図であ
り、(b)は正面図であり、(c)は(a)におけるA
−A線断面図である。
【図3】図1の燃料透過防止シールであり、(a)は平
面図であり、(b)は正面図であり、(c)は(a)に
おけるB−B線断面図である。
【図4】本実施の形態に係る燃料タンクのシール構造の
分解斜視図である。
【図5】従来の燃料タンクのシール構造の正断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・シール構造 2・・・燃料タンク 2a・・・ポンプモジュール 3・・・燃料タンク本体 3a・・・開口部 4・・・蓋体 5・・・防水シール 6・・・燃料透過防止シール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志田 清文 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D038 CA07 CA15 CA22 CA25 CB01 CC06 3E084 AA05 AB04 BA02 CA01 CC03 FA09 FD20 GA08 GB12 HA03 HA04 HB09 HC03 HD01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク本体に形成された開口部にお
    けるシール構造であって、 前記開口部を閉塞する蓋体に使用するシールを、防水材
    料からなる防水シールと、燃料透過防止材料からなる燃
    料透過防止シールとの分割構造とすることを特徴とする
    燃料タンクのシール構造。
  2. 【請求項2】 前記防水材料は、アクリロニトリル−ブ
    タジエンゴムとポリ塩化ビニルとのブレンド材(NBR
    /PVC)または水素添加アクリロニトリル−ブタジエ
    ンゴム(水素添加NBR)であり、 前記燃料透過防止材料は、フッ素ゴム(FKM)であ
    る、 ことを特徴とする請求項1に記載の燃料タンクのシール
    構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007296901A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Nippon Seiki Co Ltd 燃料タンクの密封構造
US8419021B2 (en) 2008-10-31 2013-04-16 Ti Group Automotive Systems, L.L.C. Ring seal with insert

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