JP2003072176A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2003072176A
JP2003072176A JP2001266246A JP2001266246A JP2003072176A JP 2003072176 A JP2003072176 A JP 2003072176A JP 2001266246 A JP2001266246 A JP 2001266246A JP 2001266246 A JP2001266246 A JP 2001266246A JP 2003072176 A JP2003072176 A JP 2003072176A
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    • B41J19/00Character- or line-spacing mechanisms
    • B41J19/18Character-spacing or back-spacing mechanisms; Carriage return or release devices therefor
    • B41J19/20Positive-feed character-spacing mechanisms
    • B41J19/202Drive control means for carriage movement

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、プーリー及び/又はモータ
などの偏心により、記録ヘッドが速度変動する場合にお
いても、記録された画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又
は生じることを防止し、高精度な画像を記録し得る画像
記録装置を提供することである。また、本発明の他の目
的は、複数の記録ヘッドを有していると共に記録ヘッド
が速度変動する場合においても、高精度な画像を記録し
得るとともに、本体の小型化が可能な画像記録装置を提
供し得る。 【解決手段】 画像記録装置1は、記録ヘッド30と、
主走査方向に沿って往復移動可能なキャリッジ20と、
前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させるキ
ャリッジ駆動手段10と、を有している。キャリッジ駆
動手段10は、キャリッジ20の往路移動の際の周期的
な速度変動と、復路移動の際の周期的な速度変動との位
相がずれるようにキャリッジを往復移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に対して
インクを吐出することにより画像を記録する画像記録装
置に関している。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタのような画像記
録装置は、紙等の記録媒体に対して、インクを吐出して
画像を記録する。前記画像記録装置は、前記記録媒体に
インクを吐出するための記録ヘッドと、前記記録ヘッド
を保持するキャリッジと、前記記録媒体を搬送する搬送
手段と、前記搬送手段による記録媒体の搬送方向(副走
査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に前記記
録ヘッドを移動させるキャリッジ駆動手段と、を有して
いる。
【0003】このような画像記録装置は、前記キャリッ
ジを主走査方向に沿って駆動させ、この駆動にともなっ
て移動する前記記録ヘッドに、記録媒体に対してインク
滴を塗布させる。このことによって、前記画像記録装置
は、主走査方向に沿って略等ピッチでインク滴を着弾さ
せ、前記記録ヘッドの幅分の画像の記録を行うように動
作する。前記画像記録装置は、上記動作を、順次副走査
方向に沿って搬送される前記記録媒体に対して繰り返す
ことで、前記記録媒体に画像が記録される。
【0004】以下に図12を参照して、従来の画像記録
装置を説明する。図12は、従来の画像記録装置を示す
側面図である。前記画像記録装置において、前記キャリ
ッジ駆動手段110は、図12に示すように、1対のプ
ーリー111と、無端ベルト112と、モータ113
と、キャリッジ支持部114とを有している。また、前
記キャリッジは、図12中において、参照符号120で
指摘されている。なお、図12中において、前記副走査
方向は、参照符号ASで指摘している矢印に沿った方向
であり、前記主走査方向は、参照符号AMで指摘してい
る矢印に沿った方向である。
【0005】一対のプーリー111は、以下に示す画像
記録領域ZPと反転領域ZRとを有するように前記主走
査方向に沿って互いに離間して配置されている。画像記
録領域ZPは、記録媒体200の画像が記録される領域
である。この画像記録領域ZPの主走査方向に沿った幅
は、記録媒体200の主走査方向沿った幅に略一致して
いる。反転領域ZRは、前記主走査方向に沿って移動し
たキャリッジ120の移動方向を反転させる領域であ
る。より具体的には、反転領域ZRは、移動中のキャリ
ッジ120が画像記録領域ZPを越えた場合、再び画像
記録領域ZPに向けて移動し得るように方向転換(反
転)する際に移動する領域である。従って、反転領域Z
Rは、各々のプーリー111側に設けられている。言い
換えると、反転領域ZRは、1対のプーリー111間に
おいて、画像記録領域ZPを挟んで両側に配置されてい
る。
【0006】無端ベルト112は、リング状に構成され
ており、一対のプーリー111の間に掛け渡されてい
る。
【0007】モータ113は、1対のプーリー111の
うちの一方に連結されており、自身の駆動力をプーリー
111に提供する。
【0008】キャリッジ支持部114は、無端ベルト1
12に固定されており、キャリッジ120を支持してい
る。即ち、キャリッジ120は、キャリッジ支持部11
4を介して無端ベルト112に固定されている。
【0009】上記構成のキャリッジ駆動手段110は、
モータ113の駆動により、プーリー111に掛け渡さ
れた無端ベルト112を動作させることで、キャリッジ
120を前記主走査方向に沿って往復移動させ得る。従
って、キャリッジ駆動手段110は、キャリッジ120
に固定されている前記記録ヘッドを、前記主走査方向に
沿って往復移動させ得る。
【0010】上記画像記録装置は、前記記録ヘッドの往
復移動中において、往路と復路との両方でインクを吐出
して画像を記録する往復印字形式のものがある。また、
前記画像記録装置において、記録ヘッド30の配列は、
様々な種類がある。例えば、特開平10−250058
号公報に記載されているような、主走査方向に沿って複
数の記録ヘッドが配置している画像記録装置もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のような画像記録
装置は、前記記録ヘッドを移動させながらインクを吐出
させる。このため、前記画像記録装置は、高精度な画像
を記録するために、記録ヘッド30を、画像記録領域Z
Pにおいて、常に等速度で移動させることが好ましい。
このためには、キャリッジ駆動手段110は、完全に偏
心の無いプーリー111及びモータ113を有している
必要がある。しかしながら、プーリー111及びモータ
113を、完全に偏心の無い状態にすることは、非常に
困難である。
【0012】完全に偏心の無いプーリー111及びモー
タ113を備えている理想状態のキャリッジ駆動手段1
10を有している画像記録装置の動作を、図13を参照
して、以下で説明する。なお、以下の説明は、上記画像
記録装置が、往復印字形式、特に、1パス往復印字形式
で画像を記録する場合において説明する。図13は、偏
心の無いプーリー111及びモータ113を有している
画像記録装置の記録ヘッド130から吐出されたインク
滴の着弾位置を示す図である。
【0013】図13において、参照符号Vfは、記録ヘ
ッド130の往路時においての設定移動速度、参照符号
Vrは、記録ヘッド130の復路時においての設定移動
速度を指摘している。なお、往路時並びに復路時の設定
移動速度Vf、Vrは、キャリッジ120を常に等速度
で移動させるために、同一に設定されている。さらに、
この画像記録装置は、上述のように、偏心のないプーリ
ー111及びモータ113を有しているキャリッジ駆動
手段110により、キャリッジ120を介して記録ヘッ
ド130を駆動している。このため、実際の往復移動に
おいて記録ヘッド130の速度は、設定移動速度Vfと
Vrと同一である。
【0014】まず、往路移動時の記録ヘッド130の動
作について説明する。図13中の記録ヘッド130は、
上述のように理想状態のキャリッジ駆動手段110によ
り移動されるため、設定通りの速度である設定移動速度
Vfで移動する。
【0015】記録ヘッド130は、記録媒体200から
距離Dg離間している。このため、インク滴は、記録ヘ
ッド130から吐出されてから記録媒体200に着弾す
るまで、以下の式1で求まる時間tかかる。
【0016】 式1 t=Dg/Vi (Vi:インクの吐出速度) そして、往路時においてインク滴は、設定移動速度Vf
で移動中の記録ヘッド130から吐出されるため、記録
ヘッド130の進行方向に向かって吐出位置からずれ
る。従って、記録ヘッド130から吐出されたインク滴
は、往路時において、前記吐出位置から、式2により求
まる距離Dfずれた位置が着弾位置になる。
【0017】式2 Df=Vf×t 次に、復路移動時の記録ヘッド130の動作について説
明する。
【0018】図13中の記録ヘッド130は、上述のよ
うに理想状態のキャリッジ駆動手段110により移動さ
れるため、設定通りの速度である設定移動速度Vrで移
動する。記録ヘッド130は、復路時においても、往路
時と同様な吐出速度でインク滴を吐出する。このため、
前記インク滴が記録媒体200に着弾するまでの時間
は、往路時と同様に時間tである。
【0019】また、復路時においてインク滴は、設定移
動速度Vrで移動中の記録ヘッド130から吐出される
ため、記録ヘッド130の進行方向に向かって吐出位置
からずれる。従って、記録ヘッド130から吐出された
インク滴は、往路時において、前記吐出位置から、式3
により求まる距離Drずれた位置が着弾位置になる。
【0020】式3 Dr=Vr×t なお、記録ヘッド130は、上述のように往路時と復路
時において同一の速度(設定移動速度Vf=Vr)であ
る。このため、上記式2,3から分かるように距離Dr
と距離Dfとは、同一の距離になる。
【0021】従って、図13中に示すように、記録ヘッ
ド130が往路並びに復路で吐出したインク滴を、主走
査方向に沿った同一の位置である所望の着弾位置Piに
着弾させたい場合には、記録ヘッド130は往路並びに
復路で、着弾位置Piから同一の距離離間した位置から
インクを吐出すればいいことになる。上述の位置から記
録ヘッド130がインク滴を吐出した場合、往路におい
て吐出されたインク滴300fと、復路において吐出さ
れたインク滴300rとは、主走査方向において同一の
着弾位置Piに着弾する。言い換えると、インク滴300
rとインク滴300fとは、副走査方向に沿って一列に
配列された状態で着弾する。従って、記録ヘッド130
は、等ピッチな所望の着弾位置の各々に対して、設定移
動速度を元に算定された吐出位置からインク滴を往復路
において吐出することで、前記主走査方向全体に渡った
前記所望の着弾位置において、副走査方向に沿って一列
に配列された状態でインク滴を着弾し得る。このため、
前記画像記録装置は、特別な制御、及び/又は、加工を
施すことなく、前記主走査方向に沿った各所望の位置に
インク滴を等ピッチで着弾させ得る。
【0022】しかしながら、前述のように、プーリー1
11並びにモータ113を偏心無く加工することは、非
常に困難である。従って、プーリー111並びモータ1
13は、意図せず偏心してしまう。キャリッジ駆動手段
110は、キャリッジを等速度移動させるためにモータ
113を常に一定の回転数で回転させるが、プーリー1
11並びにモータ113が偏心している場合、キャリッ
ジ120の移動速度に変動が生じてしまう。言い換える
と、キャリッジ駆動手段110は、キャリッジ120を
常に設定移動速度Vf、Vrで移動させるように設定す
るが、上記偏心のため、キャリッジ120を画像記録領
域ZP全体に渡って設定移動速度Vf、Vrで一定して
搬送することが出来ない。
【0023】往路及び復路のキャリッジ120の速度変
動は、プーリー111の半径をrとした場合、図14に
示すようになる。図14は、横軸をキャリッジ120の
主走査方向の位置、縦軸をキャリッジ120の速度にと
ったキャリッジ120の速度変動を示す図である。
【0024】図14において、往路でのキャリッジ12
0の速度変動は、曲線Cfで示されており、復路での速
度変動は、曲線Crで示されている。なお、往路時の設
定移動速度Vfと、復路時の設定移動速度Vrとは、同
速度である。また、プーリー111並びにモータ113
を駆動することでキャリッジ120を往復移動させるた
め、往路と復路とでの速度変動の幅を同一になる。従っ
て、速度変動の振幅(前記設定移動速度Vf、Vrに対
する速度の変動の幅)ΔVfとΔVrとは、略同一の値
になる。
【0025】往復路において、前記キャリッジ120の
速度変動の周期は、プーリー111の1回転毎に繰り返
される。また、キャリッジ120の速度は、前記速度変
動の(1/2)周期毎に、往復路各々において設定移動
速度Vf、Vrに対して増大と減少とを繰り返す。例え
ば、図14中に示されているように、キャリッジ120
の移動速度は、キャリッジ120が画像記録領域ZPに
入った位置(図14中において0で指摘されている位
置)からπr移動されるまでの間、設定移動速度Vf、
Vrに対して遅い。そして、キャリッジ120の移動速
度は、キャリッジ120の移動距離がπrを過ぎてか
ら、2πrに達するまでの間、設定移動速度Vf、Vr
に対して速い。
【0026】また、キャリッジ120は、無端ベルト1
12に固定されている。このため、キャリッジ120の
速度変動は、図14中に示されているように、往路と復
路とで同一の位相になる。このように、キャリッジ12
0の速度変動が、往復路で同一の位相になった場合、前
記主走査方向に沿った各位置において、往復路で略同一
の速度になる。なお、記録ヘッド130の移動速度は、
キャリッジ120に取り付けられているため、キャリッ
ジ120と同じ速度変動をする。
【0027】以下に図14に示す速度変動の周期で移動
する記録ヘッド130から吐出されたインク滴の着弾位
置について、図15と図16とを参照して説明する。図
15は、図14中に示されている速度変動で移動する記
録ヘッド130が、画像記録領域ZPに入った位置に対
して(1/2)πrの位置を移動する際に吐出したイン
ク滴の着弾位置を示す図である。図16は、図14中に
示されている速度変動で移動する記録ヘッド130が、
画像記録領域ZPに入った位置に対して(3/2)πr
の位置を移動する際に吐出したインク滴の着弾位置を示
す図である。
【0028】まず、図15を参照して、記録ヘッド13
0が、前記(1/2)πrの位置でインク滴を吐出した
際の着弾位置について説明する。
【0029】往路時の前記(1/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド130の移動速度は、図14中に示され
ているように、設定移動速度VfからΔVf減じた速度
(Vf−ΔVf)である。このとき記録ヘッド130か
ら吐出されたインク滴300fの記録媒体200に着弾
するまでの時間は、前述した式1で求まる時間tと同様
である。
【0030】そして、インク滴300fは、移動速度
(Vf―ΔVf)で移動中の記録ヘッド130から吐出
されるため、設定移動速度Vfで移動している場合の着
弾位置Piに対して、以下で示す式4で求まる距離ΔD
fずれた位置が着弾位置になる。
【0031】式4 ΔDf=(―ΔVf)×t 即ち、図15中に示すように、インク滴300fの着弾
位置は、自身の進行方向と反対側に、着弾位置Piから
ΔDfずれた位置になる。
【0032】復路時の前記(1/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド130は、図14中に示されているよう
に、移動速度は、設定移動速度VrからΔVr減じた速
度(Vr−ΔVr)である。記録ヘッド130から吐出
されたインク滴300rの記録媒体200に着弾するま
での時間は、前述した式1で求まる時間tと同様であ
る。
【0033】そして、インク滴300rは、移動速度
(Vr―ΔVr)で移動中の記録ヘッド130から吐出
されるため、設定移動速度Vrで移動している場合の着
弾位置Piに対して、以下で示す式5で求まる距離ΔD
rずれた位置が着弾位置になる。
【0034】式5 ΔDr=(―ΔVr)×t 即ち、図15中に示すように、インク滴300rの着弾
位置は、自身の進行方向と反対側に、着弾位置Piから
ΔDrずれた位置になる。
【0035】このように、前記(1/2)πrの位置に
おいて記録ヘッド130から吐出されたインク滴300
f、300rは、互いに主走査方向に沿って距離ΔDf
と距離ΔDrとを加えた距離(ΔDf+ΔDr)も離間
してしまう。
【0036】次に、図16を参照して、記録ヘッド13
0が、前記(3/2)πrの位置でインク滴を吐出した
際の着弾位置について説明する。
【0037】往路時の前記(3/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド130は、図14中に示されているよう
に、移動速度は、設定移動速度VfにΔVfを加えた速
度(Vf+ΔVf)である。このとき記録ヘッド130
から吐出されたインク滴300fの記録媒体200に着
弾するまでの時間は、前述した式1で求まる時間tと同
様である。
【0038】そして、往路時においてインク滴300f
は、移動速度(Vf+ΔVf)で移動中の記録ヘッド1
30から吐出されるため、設定移動速度Vfで移動して
いる場合の着弾位置Piに対して、以下で示す式6で求
まる距離ΔDfずれた位置が着弾位置になる。
【0039】式6 ΔDf=ΔVf×t 即ち、図16中に示すように、インク滴300fの着弾
位置は、自身の進行方向側に、着弾位置PiからΔDf
ずれた位置になる。
【0040】復路時の前記(3/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド130は、図14中に示されているよう
に、移動速度は、設定移動速度VrにΔVr加えた速度
(Vr+ΔVr)である。このとき記録ヘッド130か
ら吐出されたインク滴300rの記録媒体200に着弾
するまでの時間は、前述した式1で求まる時間tと同様
である。
【0041】そして、復路時においてインク滴300r
は、移動速度(Vr+ΔVr)で移動中の記録ヘッド1
30から吐出されるため、設定移動速度Vrで移動して
いる場合の着弾位置Piに対して、以下で示す式7で求
まる距離ΔDrずれた位置が着弾位置になる。
【0042】式7 ΔDr=ΔVr×t 即ち、図16中に示すように、インク滴300rの着弾
位置は、自身の進行方向側に、着弾位置PiからΔDr
ずれた位置になる。
【0043】このように、前記(3/2)πrの位置に
おいて記録ヘッド130から吐出されたインク滴300
f、300rもまた、互いに主走査方向に沿って距離Δ
Dfと距離ΔDrとを加えた距離(ΔDf+ΔDr)離
間してしまう。
【0044】しかし、前記画像記録装置において、記録
ヘッド130は、図14中のπrの位置でインクを吐出
した場合、前述した図13中の理想状態のキャリッジ駆
動手段により移動された記録ヘッドと同様に、インク滴
300f、300rを、主走査方向に沿った同位置に着
弾される。
【0045】従って、この画像記録装置は、前記主走査
方向に沿った各着弾位置において、副走査方向に延在す
る着弾したインク滴(インクドット)のライン(以後イ
ンクドットラインとする)が、主走査方向における幅が
狭いものと、主走査方向における幅が太いものとの2つ
が混在して記録することになる。
【0046】通常の人間は、単色の画像を認知する際
に、ある大きさ以上の領域と、前記領域と隣接するある
大きさ以上の領域との画像を構成するドットの比が、所
定の大きさ以上になると、画像中に階調差、即ち濃度差
があることを認知する。このことを上記画像記録装置で
記録された画像において考えてみる。この画像におい
て、インク滴300rと、300fとは、所定位置の着
弾配置(主走査方向における幅が狭いインクドットライ
ン)と、前記所定位置からずれた着弾配置(主走査方向
における幅が太いインクドットライン)とが混在し、か
つ一定周期交互に繰り返すように記録されている。これ
らの幅の狭いインクドットラインと、幅の太いインクド
ットラインとを対比した場合、人間の目には、両者の間
に濃度差があると認知される可能性を有している。言い
換えると、前記画像は、隣接するインクドットライン同
士に主走査方向に沿った拡がりに差がある。このため、
通常の人間は、前記画像に濃度差が有ると認知する可能
性を有している。従って、上記画像記録装置で記録され
た画像は、全体の画像として、濃度ムラを有している画
像と認知されてしまう可能性を有している。
【0047】以下に、上述したように複数の記録ヘッド
が主走査方向に沿って配置されている画像記録装置は、
例えば、特開平10−250058号公報に記載の画像
記録装置である。この画像記録装置が、前記プーリー並
びにモータが偏心していた場合について説明する。
【0048】前記特開平10−250058号公報に記
載の画像記録装置は、図17中に示されているように、
前記偏心による速度変動の影響を受けないように、隣接
した記録ヘッド130と互いに、前記速度変動の1周期
の間に移動する距離分離間している。言い換えると、各
記録ヘッド130は、隣接する記録ヘッド130と、プ
ーリー111が一回転移動した際に記録ヘッド130が
移動する距離だけ離間して配置されている。また、この
画像記録装置は、1パス片方向印字形式で印字を行う。
【0049】従って、各記録ヘッド130は、記録ヘッ
ド130の進行方向において前方の記録ヘッド130が
インクを吐出した位置においての移動速度と、前記位置
において続いてインクを吐出する隣接した記録ヘッド1
30の移動速度とは、常に同一の速度に成り得る。
【0050】しかしながら、この前記特開平10−25
0058号公報に記載の画像記録装置は、上述のように
隣接する記録ヘッド同士の吐出時の速度を同一にするた
めに、プーリー111が一回転した際に記録ヘッド13
0が移動する距離だけ離間して配置されているため、画
像記録装置自体の小型化をすることが困難である。ま
た、この画像記録装置は、往復移動に発生する濃度ムラ
に関してなんら解決手段を開示していない。
【0051】上記課題を鑑みて、本発明の目的は、プー
リー及び/又はモータなどの偏心により、記録ヘッドが
速度変動する場合においても、記録された画像に濃度ム
ラ(色ムラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な
画像を記録し得る画像記録装置を提供することを目的と
する。
【0052】また、本発明の他の目的は、複数の記録ヘ
ッドを有していると共に記録ヘッドが速度変動する場合
においても、高精度な画像を記録し得るとともに、本体
の小型化が可能な画像記録装置を提供することを目的と
する。
【0053】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の画像記録装置は、下記の如く
構成されている。
【0054】本発明の画像記録装置は、記録媒体に対し
てインクを吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭
載し、前記記録媒体の搬送方向に対して直交する主走査
方向に沿って往復移動可能なキャリッジと、前記キャリ
ッジを前記主走査方向に沿って移動させるキャリッジ駆
動手段と、を有し、前記キャリッジを往復移動させると
ともに前記記録ヘッドからインクを吐出させることで前
記記録媒体に対して画像記録を行う記録装置において、
前記キャリッジ駆動手段は、前記キャリッジの往路移動
の際の周期的な前記キャリッジの速度変動と、前記キャ
リッジの復路移動の際の周期的な前記キャリッジの速度
変動との位相がずれるように前記キャリッジを往復移動
させる。
【0055】上記構成により、前記キャリッジ駆動手段
は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの速度
変動の位相がずれるように、前記キャリッジを往復移動
させる。このため、主走査方向に沿った各着弾位置にお
いて、副走査方向に沿ったインクドットラインの前記主
走査方向に沿った幅は、往路移動時と復路移動時とでの
前記速度変動が完全に同位相である場合に比べて、狭く
され得る。従って、上記画像記録装置は、プーリー及び
/又はモータなどの偏心により、記録ヘッドが速度変動
する場合においても、記録された画像に濃度ムラ(色ム
ラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な画像を記
録し得る。
【0056】また、本発明の他の態様の画像記録装置
は、記録媒体に対してインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体の搬送方向に対
して直交する主走査方向に沿って往復移動可能なキャリ
ッジと、前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動
させるキャリッジ駆動手段と、を有し、前記キャリッジ
を往復移動させ、往路と復路との少なくとも一方におい
て、前記記録ヘッドからインクを吐出させることで前記
記録媒体に対して画像記録を行う記録装置において、マ
ルチパス印字モードにおけるパス数をXとした場合、先
のキャリッジ移動時の速度変動の位相に対して、次のキ
ャリッジ移動時のキャリッジの速度変動の位相が(1/
X)2πラジアンずれるように前記キャリッジを移動さ
せる。
【0057】上記構成により、前記記録ヘッドは、往路
と復路とで吐出したインク滴を、主走査方向に沿った前
記各着弾位置においてインクドットにより形成される副
走査方向に沿ったインクドットラインを、常に主走査方
向に沿って幅を有するように形成し得る。このため、こ
の画像記録装置は、インクドットラインが、主走査方向
に沿って幅が狭いものと、前記幅が太いものとが混在せ
ず、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録さ
れた画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを
防止し、高精度な画像を記録し得る。
【0058】また、本発明の他の態様の画像記録装置
は、記録媒体に対してインクを吐出し、記録媒体の搬送
方向に沿って搭載されている複数の記録ヘッドと、前記
記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体の搬送方向に対して
直交する主走査方向に沿って往復移動可能なキャリッジ
と、前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させ
るキャリッジ駆動手段と、を有し、前記キャリッジを移
動させるとともに前記記録ヘッドからインクを吐出させ
ることで前記記録媒体に対して画像記録を行う記録装置
において、前記複数の記録ヘッドは、互いに隣接する記
録ヘッドとの主走査方向における間隔が、前記キャリッ
ジの速度変動の1周期の間に移動する距離の整数倍に相
当する距離以外の距離になるように配置されている。
【0059】上記構成により、前記複数の記録ヘッド
は、互いに上記ような主走査方向に沿った距離離間する
ように配置されている。また、各記録ヘッドは、用紙の
搬送方向(副走査方向)に沿って配置されている。ま
た、記録媒体は、1パス往復印字において、画像の記録
に伴って前記キャリッジが片方向に移動される毎に、副
走査方向に移動される。従って、副走査方向の上流に位
置する記録ヘッドにより画像が記録された記録媒体の部
分は、上記のように搬送され、続いて、副走査方向の下
流の隣接記録ヘッドにより順次画像が記録される。言い
換えると、往路と復路とにおいて、記録媒体の画像が記
録される部分は、主走査方向に沿って前記距離離間した
各ヘッドにより、順次交代で画像が記録されていく。こ
のため、上記画像が記録される部位は、往路と復路とに
おいて、異なる記録ヘッドが、異なる移動速度において
画像が記録される。
【0060】従って、主走査方向に沿った前記各着弾位
置において、インクドットにより形成される副走査方向
に沿ったインクドットラインの前記主走査方向に沿った
幅は、各記録ヘッドが互いに前記キャリッジの速度変動
の1周期の間に移動する距離で離間している場合に比べ
て、狭くされ得る。従って、上記画像記録装置は、プー
リー及び/又はモータなどの偏心により、記録ヘッドが
速度変動する場合においても、記録された画像に濃度ム
ラ(色ムラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な
画像を記録し得る。また、互いに隣接する前記記録ヘッ
ド間の距離を、前記キャリッジの速度変動の1周期の間
で移動する距離より小さくし得るため、前記キャリッジ
を小型化することが可能であるとともに、往復印字が可
能である。
【0061】本発明の他の態様の記録ヘッドは、同じ色
のインクを吐出する2つの記録ヘッドと、前記2つの記
録ヘッドを主走査方向に沿って配列して保持すると共
に、前記主走査方向に沿って往復可能なキャリッジと、
前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させるキ
ャリッジ駆動手段と、を有し、前記キャリッジを往路移
動させるときには、一方の記録ヘッドからインクを吐出
して画像の記録を行い、前記キャリッジの復路移動させ
るときには、他方の記録ヘッドからインクを吐出して画
像の記録を行う画像記録装置において、前記2つの記録
ヘッドは、互いの配列間隔を前記キャリッジの速度変動
の(1/2)周期の間に移動する距離の奇数倍に相当す
る距離になるように、前記キャリッジ上に配置されてい
る。
【0062】上記構成により、前記記録ヘッドは、往路
と復路とで吐出したインク滴を、主走査方向に沿った前
記各着弾位置において、インクドットにより形成される
副走査方向に沿ったインクドットラインを、主走査方向
に沿った略同一の幅の範囲内に形成し得るため、上記画
像記録装置は、プーリー及び/又はモータなどの偏心に
より、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録
された画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じること
を防止し、高精度な画像を記録し得る。さらに、この画
像記録装置は、往路時と復路時とで色の重ね合わせの順
番が同一にし得るため、前記主走査方向に沿った前記各
着弾位置において、副走査方向に沿って隣接するインク
ドットラインの色は、略同一にし得る。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0064】(第1の実施の形態)まず、第一の実施の
形態について図1を用いて説明する。図1は、本実施の
形態に従った画像記録装置を示す概略的な側面図であ
る。
【0065】本実施の形態の画像記録装置1は、記録媒
体200に対して、インクを吐出して画像を記録する。
画像記録装置1は、記録媒体200にインクを吐出する
ための記録ヘッド30と、記録ヘッド30を保持するキ
ャリッジ20と、記録媒体200を搬送する搬送手段
(図示せず)と、前記搬送手段による記録媒体200の
搬送方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査
方向)に記録ヘッド30を移動させるキャリッジ駆動手
段10と、記録ヘッド30とキャリッジ駆動手段10と
の駆動を制御する制御部40と、を有している。なお、
図1中において、前記副走査方向は、参照符号ASで指
摘している矢印に沿った方向であり、前記主走査方向
は、参照符号AMで指摘している矢印に沿った方向であ
る。
【0066】記録ヘッド30は、インク滴を吐出するた
めの列状に配置された複数の吐出口を有している。記録
ヘッド30は、前記吐出口が副走査方向に沿っていると
ともに、記録媒体200と対面するようにキャリッジ2
0に配置されている。
【0067】キャリッジ20は、以下で説明する図2中
に示すように、底部において、キャリッジ駆動手段10
に連結するためのキャリッジ連結部21を有している。
キャリッジ連結部21は、円柱形状を有しており、主走
査方向及び副走査方向に対して直交する方向の両側に延
びている。
【0068】キャリッジ駆動手段10は、1対のプーリ
ー11と、無端ベルト12と、モータ13と、キャリッ
ジ支持部14とを有している。
【0069】一対のプーリー11は、半径rの寸法を有
している。また、プーリー11は、以下に示す画像記録
領域ZPと反転領域ZRとを有するように前記主走査方
向に沿って互いに離間して配置されている。画像記録領
域ZPは、記録媒体200の画像が記録される領域であ
る。この画像記録領域ZPの主走査方向に沿った幅は、
記録媒体200の主走査方向沿った幅に略一致してい
る。従って、記録ヘッド30は、この画像記録領域ZP
に画像を記録すべくインクを吐出する。そのため、本明
細書中において、前記画像記録領域ZPは、記録ヘッド
30が画像を記録すべく移動される領域のことも指す。
【0070】前述の反転領域ZRは、前記主走査方向に
沿って移動したキャリッジ20の移動方向を反転させる
領域である。より具体的には、反転領域ZRは、移動中
のキャリッジ20が画像記録領域ZPを越えた場合、再
び画像記録領域ZPに向けて移動し得るように方向転換
(反転)する際に移動する領域である。従って、反転領
域ZRは、各々のプーリー11側に設けられている。言
い換えると、反転領域ZRは、1対のプーリー11間に
おいて、画像記録領域ZPを挟んで両側(紙面において
左右)に配置されている。
【0071】無端ベルト12は、リング状に構成されて
おり、一対のプーリー11の間に掛け渡されている。従
って、リング状の無端ベルト12は、プーリー11の回
転に従って、回転する。
【0072】モータ13は、1対のプーリー11のうち
の一方に連結されており、自身の駆動力をプーリー11
に提供する。
【0073】キャリッジ支持部14は、無端ベルト12
に固定されており、キャリッジ20を摺動可能に支持し
ている。以下で図2を参照して、より詳しく説明する。
図2は、キャリッジ支持部14を示す拡大された側面図
である。
【0074】キャリッジ支持部14は、キャリッジ20
のキャリッジ連結部21を支持するための支持孔15を
有している。支持孔15は、主走査方向に沿って延びて
おり、キャリッジ連結部21を挿入出来、キャリッジ連
結部21を摺動可能に支持するために、キャリッジ連結
部21の直径と略同一の副走査方向に沿った寸法を有し
ている。また、支持孔15は、キャリッジ連結部21が
主走査方向に沿ってπr(rは、プーリー11の半径の
寸法)移動し得るような主走査方向に沿った寸法を有し
ている。
【0075】なお、キャリッジ駆動手段10において、
プーリー11とモータ13とは、効率よく回転すべく、
偏心の無いように加工される。しかし、プーリー11並
びにモータ13を完全に偏心の無い状態に加工すること
は困難である。このため、プーリー11並びにモータ1
3は、自身の回転軸が偏心している。
【0076】制御部40は、キャリッジ駆動手段10と
記録ヘッド30とに接続されており、キャリッジ駆動手
段10と記録ヘッド30との駆動を制御する。
【0077】以下に、上記構成の画像記録装置1の動作
について説明する。なお、上記動作の説明は、画像記録
装置1が、1パス往復印字形式で画像を記録する場合を
例にとり説明する。
【0078】画像記録装置1は、まず、前記搬送手段が
記録媒体200を副走査方向に沿って搬送する。記録媒
体200の画像記録領域ZPが、記録ヘッド30と対面
する位置まで搬送されると、前記搬送が一時停止され
る。
【0079】前記搬送が一時停止されると、制御部40
は、キャリッジ駆動手段10のモータ13に対して駆動
命令を出す。モータ13は、前記命令を受けると駆動を
開始し、プーリー11を回転させる。プーリー11の回
転により、無端ベルト12は、回転し、キャリッジ支持
部14を主走査方向に沿って移動させる。キャリッジ支
持部14は、移動開始前において、反転領域ZR中(図
1中において右側)に配置されている。そして、キャリ
ッジ支持部14は、前記無端ベルト12の回転により画
像記録領域ZPに向けて移動(図1中において左側に移
動)を開始する。即ち、キャリッジ支持部14の移動
は、往復移動のうち、往路移動を開始する。
【0080】キャリッジ支持部14が往路移動を開始す
ると、支持孔15もまた、主走査方向に沿って移動する
ため、支持孔15の進行方向の逆側の端部(図1中にお
いて右側)に、キャリッジ連結部21が突き当たる。そ
して、キャリッジ20は、キャリッジ支持部14の往路
移動に従って移動される。また、記録ヘッド30は、キ
ャリッジ20に取り付けられているため、キャリッジ2
0の往路移動に伴って移動される。
【0081】なお、制御部40は、前記往路移動におい
て、記録ヘッド30を画像記録領域ZP中において常に
等速度で移動させるために、モータ13の回転数を一定
の回転数に設定する。
【0082】記録ヘッド30が上記移動により、画像記
録領域ZPに入ると、制御部40は、記録ヘッド30に
対してインク吐出命令を出す。記録ヘッド30は、この
命令により、記録媒体200に対してインク滴を吐出す
る。より詳しくは、前記命令により、記録ヘッド30
は、主走査方向に沿った所定の間隔でインク滴が記録媒
体200に着弾すべく、主走査方向に沿った移動に伴っ
て、所定のタイミングでインク滴を吐出していく。上記
のように吐出されたインク滴は、記録ヘッド30の列状
に配置された複数の吐出口より吐出されるため、主走査
方向に沿った各着弾位置において、副走査方向に沿って
列状に記録される。言い換えると、前記各着弾位置にお
いて、記録媒体200に着弾したインク滴であるインク
ドットは、副走査方向に沿ったインクドットラインを形
成する。そして、記録ヘッド30は、前記移動に伴っ
て、主走査方向に沿って、自身の副走査方向に沿った記
録幅分の画像を記録していく。
【0083】続いて、記録ヘッド30は、さらに移動さ
れ、画像記録領域ZPから出る。言い換えると、記録ヘ
ッド30は、移動開始時と反対側の反転領域ZR(図1
において左側)に入る。記録ヘッド30が反転領域ZR
に入ると、制御部40は、記録ヘッド30にインク停止
命令を出し、記録ヘッド30のインクの吐出を停止させ
る。さらに、制御部40は、キャリッジ駆動手段10に
対して、キャリッジ20の移動方向を反転させるように
命令を出す。この命令により、モータ13は、逆回転
し、キャリッジ支持部14を往路移動の進行方向とは逆
方向(図1において右側へ)の復路移動を開始させる。
【0084】キャリッジ支持部14が復路移動を開始す
ると、支持孔15もまた、主走査方向に沿って復路移動
するため、支持孔15の進行方向の逆側の端部(図1中
において左側)に、キャリッジ連結部21が突き当た
る。このことにより、キャリッジ20は、キャリッジ支
持部14の復路移動に従って移動される。即ち、キャリ
ッジ連結部21は、往路時において接触している支持孔
15の端部と逆側の端部に接触させることになる。従っ
て、キャリッジ20は、無端ベルト12上の位置が、往
路移動時に対して、支持孔の主走査方向に沿った距離で
あるπrだけ移動したことになる。なお、この復路移動
においても、記録ヘッド30は、キャリッジ20に固定
されているためキャリッジ20の復路移動に伴って移動
される。
【0085】この画像記録装置1が1パス往復印字記録
形式であるため、前記搬送手段は、記録ヘッド30が反
転領域ZR中にあるとき、記録ヘッド30の副走査方向
に沿った画像記録幅分だけ、記録媒体200を副走査方
向に沿って搬送する。この搬送により、記録媒体200
は、副走査方向に沿った次の記録される領域が記録ヘッ
ド30に対面する。
【0086】制御部40は、前記復路移動において、前
記往路移動時と同一であるように記録ヘッド30を画像
記録領域ZP中において常に等速度で移動させるため
に、モータ13の回転数を一定の回転数に設定する。
【0087】記録ヘッド30が上記復路移動により、画
像記録領域ZPに入ると、制御部40は、往路移動時と
同様に、記録ヘッド30に対してインク吐出命令を出
し、記録ヘッド30に所定のタイミングでインク滴を吐
出させる。
【0088】そして、記録ヘッド30は、前記移動によ
り、再び画像記録領域ZPを出て、開始時に位置してい
た反転領域ZRに入る。記録ヘッド30が反転領域ZR
に入ると、前記往路時と同様に、制御部40の命令によ
り、記録ヘッド30は、インクの吐出を停止する。そし
て、前記搬送手段は、前述のように記録媒体200を搬
送する。また、モータ13は、逆回転し、キャリッジ支
持部14を復路移動の進行方向とは逆方向の往路移動を
開始させる。
【0089】画像記録装置1は、上記動作を繰り返し、
記録媒体200の副走査方向全体に渡って、画像を記録
する。
【0090】上述のように、画像記録装置1は、記録ヘ
ッド30の移動に伴って記録ヘッド30に所定のタイミ
ングでインク滴を吐出させるため、主走査方向に沿って
略一定の間隔で配列された各着弾位置に、順次インク滴
を着弾させていく。言い換えると、記録媒体200に記
録される前記各インクドットラインは、主走査方向に沿
って、略一定の間隔で配列されるように記録されてい
く。しかしながら、上記構成に示すように、プーリー1
1並びにモータ13が偏心しているため、画像記録領域
ZP中を記録ヘッド30が移動する間、モータ13の回
転数が一定に保たれているにもかかわらず、キャリッジ
駆動手段10は、キャリッジ20を主走査方向に沿っ
て、等速度で移動させることが出来ない。即ち、キャリ
ッジ20の移動速度は、周期的な速度変動を起こしてし
まう。以下に、本実施の形態においてのキャリッジ20
の速度変動について、図3を参照して説明する。
【0091】図3は、本実施の形態において、横軸をキ
ャリッジ20の主走査方向の位置、縦軸をキャリッジ2
0の速度にとったキャリッジ20の速度変動を示す図で
ある。なお、図3において、参照符号Vfは、記録ヘッ
ド130の往路時においての設定移動速度、参照符号V
rは、記録ヘッド130の復路時においての設定移動速
度を指摘している。なお、往路時並びに復路時の設定移
動速度Vf、Vrは、プーリー11並びにモータ13が
偏心していない場合においての、モータ13を前述のよ
うに一定の回転数で回転させた際の前記回転数に対応し
たキャリッジ20の移動速度を示している。上述のよう
に、モータ13の回転数が往復路で一定に設定されるた
め、設定移動速度Vf、Vrは、同一の速度に設定され
ている。
【0092】図3において、往路でのキャリッジ20の
速度変動は、曲線Cfで示されており、復路での速度変
動は、曲線Crで示されている。曲線Cf、Crから分
かるように、往復路での速度変動は、周期的に繰り返さ
れている。この周期的な速度変動は、プーリー11並び
にモータ13の偏心に起因するため、往路と復路とでの
キャリッジ20の速度変動の幅は、同一になる。従っ
て、速度変動の振幅(前記設定移動速度Vf、Vrに対
する速度の変動の幅)ΔVfとΔVrとは、略同一の値
になる。
【0093】図3に示すように、往復路において、前記
キャリッジ20の速度変動の周期は、プーリー11の1
回転毎に繰り返される。また、キャリッジ20の速度
は、前記速度変動の周期の(1/2)周期毎に、往復路
各々において設定移動速度Vf、Vrに対して増大と減
少とを繰り返す。例えば往路時において、図3中に示さ
れているように、キャリッジ20の移動速度は、キャリ
ッジ20が画像記録領域ZPに入った位置(図3中にお
いて0で指摘されている位置)からπr移動されるまで
の間、設定移動速度Vfに対して遅い。そして、キャリ
ッジ20の移動速度は、キャリッジ20の移動距離がπ
rを過ぎてから、2πrに達するまでの間、設定移動速
度Vfに対して移動速度は速い。
【0094】本実施の形態において、キャリッジ20
は、復路移動時において、無端ベルト上の位置が、反転
領域ZR中で主走査方向に沿った距離πrだけ往路移動
時に対して移動される。この移動により、復路での画像
記録領域ZP中の速度変動は、往路での速度変動に対し
て(1/2)周期ずらされる。従って、キャリッジ20
が復路において画像記録領域ZPに入った位置から(5
/2)πr移動された位置(図3中において(3/2)
πrで指摘されている位置)において、図3中に示され
ているように、復路時でのキャリッジ20の移動速度
は、設定移動速度VrよりΔVr遅い。なお、この位置
において、往路時でのキャリッジ20の移動速度は、設
定移動速度VfよりΔVf速い。また、キャリッジ20
が画像記録領域ZPから出る位置から(1/2)πr前
の位置(図3中において(1/2)πrで指摘されてい
る位置)において、復路時でのキャリッジ20の移動速
度は、設定移動速度VrよりΔVr速い。なお、この位
置において、往路時でのキャリッジ20の移動速度は、
設定移動速度VfよりΔVf遅い。このように、本実施
の形態の画像記録装置1において、キャリッジ20の速
度変動は、往路と復路とで逆位相にされる。なお、上述
したように、速度VfとVrとの値は同一であるし、速
度ΔVfとΔVrの値も同一である。さらに、前記速度
変動が、往路と復路とで位相がπラジアンずれている。
そのため、キャリッジ20は、画像記録領域ZP中にお
いて、往路時の速度と復路時の速度との和が、基準速度
Vf、Vrの倍になるように駆動されるとも言える。
【0095】以下に、上記速度変動で移動される記録ヘ
ッド30により、吐出されたインク滴の着弾位置につい
て、図4と図5とを参照して説明する。図4は、図3中
に示されている速度変動で移動する記録ヘッド30が、
画像記録領域ZPに入った位置に対して(1/2)πr
の位置を移動する際に吐出したインク滴の着弾位置を示
す図である。図5は、図3中に示されている速度変動で
移動する記録ヘッド30が、画像記録領域ZPに入った
位置に対して(3/2)πrの位置を移動する際に吐出
したインク滴の着弾位置を示す図である。なお、記録ヘ
ッド30は、記録媒体200から距離Dg離間している
ものとする。
【0096】まず、記録ヘッド30が、前記(1/2)
πrの位置でインク滴を吐出した際の着弾位置について
説明する。
【0097】往路時の前記(1/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド30の移動速度は、図3中に示されてい
るように、設定移動速度VfからΔVf減じた速度(V
f−ΔVf)である。このとき記録ヘッド30から吐出
されたインク滴300fの記録媒体200に着弾するま
での時間は、従来の技術で述べた式1で求まる時間tと
同様である。
【0098】そして、インク滴300fは、移動速度
(Vf―ΔVf)で移動中の記録ヘッド30から吐出さ
れるため、設定移動速度Vfで移動している場合の着弾
位置Piに対して、従来の技術で示した式4(ΔDf=
(―ΔVf)×t)で求まる距離ΔDfずれた位置が着
弾位置になる。
【0099】即ち、図4中に示すように、インク滴30
0fの着弾位置は、自身の進行方向と反対側に、着弾位
置PiからΔDfずれた位置になる。
【0100】復路時の前記(1/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド30は、図3中に示されているように、
移動速度は、設定移動速度VrにΔVrを加えた速度
(Vr+ΔVr)である。このとき、記録ヘッド30か
ら吐出されたインク滴300rの記録媒体200に着弾
するまでの時間は、前述した式1で求まる時間tと同様
である。
【0101】そして、インク滴300rは、移動速度
(Vr+ΔVr)で移動中の記録ヘッド30から吐出さ
れるため、設定移動速度Vrで移動している場合の着弾
位置Piに対して、以下で示す式5’で求まる距離ΔD
rずれた位置が着弾位置になる。
【0102】式5’ ΔDr=ΔVr×t 即ち、図4中に示すように、記録ヘッド30からのイン
ク滴300rの着弾位置は、自身の進行方向側に、着弾
位置PiからΔDrずれた位置になる。
【0103】このように、前記(1/2)πrの位置に
おいて記録ヘッド30から吐出されたインク滴300
f、300rは、互いに主走査方向において略同位置に
着弾する。従って、着弾したインク滴300f、300
rによるインクドットラインは、副走査方向に沿って略
直線状に形成される。言い換えると、このインクドット
ラインは、主走査方向における幅が狭く形成される。
【0104】次に、記録ヘッド30が、前記(3/2)
πrの位置でインク滴を吐出した際の着弾位置について
説明する。
【0105】往路時の前記(3/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド30は、図3中に示されているように、
移動速度は、設定移動速度VfにΔVfを加えた速度
(Vf+ΔVf)である。このとき記録ヘッド30から
吐出されたインク滴300fの記録媒体200に着弾す
るまでの時間は、前述した式1で求まる時間tと同様で
ある。
【0106】そして、往路時においてインク滴300f
は、移動速度(Vf+ΔVf)で移動中の記録ヘッド3
0から吐出されるため、設定移動速度Vfで移動してい
る場合の着弾位置Piに対して、従来の技術で示した式
6(ΔDf=ΔVf×t)で求まる距離ΔDfずれた位
置が着弾位置になる。
【0107】即ち、図5中に示すように、前記記録ヘッ
ド30からのインク滴300fの着弾位置は、自身の進
行方向側に、着弾位置PiからΔDfずれた位置にな
る。
【0108】復路時の前記(3/2)πrの位置におい
て、記録ヘッド30は、図3中に示されているように、
移動速度は、設定移動速度VrからΔVr減じた速度
(Vr―ΔVr)である。このとき記録ヘッド30から
吐出されたインク滴300rの記録媒体200に着弾す
るまでの時間は、前述した式1で求まる時間tと同様で
ある。
【0109】そして、復路時においてインク滴300r
は、移動速度(Vr―ΔVr)で移動中の記録ヘッド3
0から吐出されるため、設定移動速度Vrで移動してい
る場合の着弾位置Piに対して、以下で示す式7’で求
まる距離ΔDrずれた位置が着弾位置になる。
【0110】式7’ ΔDr=(−ΔVr)×t 即ち、図5中に示すように、前記記録ヘッド30からの
インク滴300rの着弾位置は、自身の進行方向側と反
対側に、着弾位置PiからΔDrずれた位置になる。
【0111】このように、前記(3/2)πrの位置に
おいて記録ヘッド30から吐出されたインク滴300
f、300rは、互いに主走査方向において同位置に着
弾する。従って、着弾したインク滴300f、300r
によるインクドットラインは、副走査方向に沿って略直
線状に形成される。言い換えると、このインクドットラ
インは、主走査方向における幅が狭く形成される。
【0112】上記構成で示すように、本実施の形態の画
像記録装置1において、キャリッジ20は、復路移動時
において、無端ベルト上の位置が、反転領域ZR中で主
走査方向に沿った距離πrだけ往路移動時に対して移動
されている。このため、キャリッジ20が復路移動され
るときのキャリッジの速度変動は、キャリッジ20が往
路移動するときの速度変動に対して、(1/2)周期ず
らされている。言い換えると、キャリッジ20が復路移
動されるときのキャリッジの速度変動の位相は、キャリ
ッジ20が往路移動するときの速度変動の位相に対し
て、πラジアンずらされている。
【0113】このため、上記動作に示すように、記録ヘ
ッド30は、主走査方向に沿ったどの位置でも、前記イ
ンクドットラインを略直線状に記録し得る。言い換える
と、記録ヘッド30は、主走査方向に沿って幅が狭い前
記インクドットラインを記録し得る。従って、上記画像
記録装置1により形成される画像は、前記各所望の位置
において、各インクドットライン同士に主走査方向に沿
った拡がりに差がない。このため、通常の人間は、前記
画像に濃度差が有ると認知しない。従って、上記画像記
録装置1は、プーリー11並びにモータ13の偏心によ
り、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録さ
れた画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを
防止し、高精度な画像を記録し得る。
【0114】なお、本実施の形態において、キャリッジ
支持部14の支持孔15は、キャリッジ連結部21が主
走査方向に沿ってπr移動し得るような、主走査方向に
沿った寸法を有している。しかし、この寸法は、往路移
動時と復路移動時との前記キャリッジの速度変動の位相
がずれるように、前記キャリッジを往復移動させ得れば
限定されることはない。即ち、前記寸法は、2πr以外
の前記寸法であるならば、主走査方向に沿った所望の各
着弾位置において、前記インクドットラインの前記主走
査方向に沿った幅は、従来の技術で説明した画像記録装
置のように往路移動時と復路移動時とでの前記速度変動
が完全に同位相である場合に比べて、狭くされ得る。従
って、支持孔15が主走査方向に沿って2πr以外の寸
法を有している場合、画像記録装置1は、プーリー11
並びにモータ13の偏心により、記録ヘッドが速度変動
する場合においても、記録された画像に濃度ムラ(色ム
ラ)が生じることを低減又は防止し、高精度な画像を記
録し得る。なお、本実施の形態において、キャリッジ支
持部14の支持孔15は、上記説明に示したように、キ
ャリッジ連結部21が主走査方向に沿ってπr移動し得
るような、主走査方向に沿った寸法を有している場合が
好ましい。
【0115】また、本実施の形態において、画像記録装
置1の記録形式が、1パス往復印字形式である場合につ
いて説明したが、画像記録領域ZPの副走査方向におい
ての同位置で複数回記録ヘッドを走査して画像を記録す
るマルチパス往復印字形式にすることも可能である。画
像記録装置1がマルチパス往復印字形式のうち、前記副
走査方向においての同位置で2回記録ヘッドを走査して
画像を記録する2パス往復印字形式で画像を記録した場
合のインクの着弾位置を、図6を参照して説明する。図
6は、画像記録装置1が2パス往復印字形式で画像を記
録した場合において、図3中に示されている速度変動の
周期で移動する記録ヘッド30が、画像記録領域ZPに
入った位置に対して(1/2)πrの位置を移動する際
に吐出したインク滴の着弾位置を示す図である。
【0116】往路時の前記(1/2)πrの位置におい
て、インク滴300fの着弾位置は、1パス往復印字形
式と同様に、上述した式4(ΔDf=(―ΔVf)×
t)で求まる距離ΔDfだけずれた位置になる。
【0117】即ち、図6中に示すように、インク滴30
0fの着弾位置は、自身の進行方向と反対側に、着弾位
置PiからΔDfずれた位置になる。
【0118】復路時の前記(1/2)πrの位置におい
て、インク滴300rの着弾位置は、1パス往復印字形
式と同様に、上述した式5’(ΔDr=ΔVr×t)で
求まる距離ΔDrだけずれた位置が着弾位置になる。
【0119】即ち、図6中に示すように、インク滴30
0rの着弾位置は、自身の進行方向に、着弾位置Piか
らΔDrずれた位置になる。
【0120】このように、画像記録装置1が2パス往復
印字形式で画像を記録した場合においても、記録ヘッド
30から吐出されたインク滴300f、300rは、互
いに主走査方向において同位置に着弾する。従って、着
弾したインク滴300f、300rによるインクドット
ラインは、副走査方向に沿って略直線状に形成される。
言い換えると、このインクドットラインは、主走査方向
における幅が狭く形成される。
【0121】また、本実施の形態において、往路移動時
と復路移動時との前記キャリッジの速度変動の位相がず
れるように、キャリッジ20の無端ベルト12上の位置
を移動させたが、記録ヘッド30を摺動可能に構成し、
主走査方向に沿って移動させることも可能である。
【0122】また、本実施の形態において、キャリッジ
連結部21は、支持孔15の内壁に支持されて構成され
ているが、キャリッジ連結部21が摺動する際に発生す
る摩擦による振動を低減するために、支持孔15の内壁
の主走査方向全体に渡って、レールなどの摩擦低減部材
を配置し、この摩擦低減部材により支持されることが可
能である。前記摩擦低減部材は、上記レールだけではな
く、上記摩擦が低減しえるような前記内壁のための各種
のコーティングも含み、摩擦を低減し得る公知の摩擦低
減部材であれば限定されることはない。
【0123】また、支持孔15は、キャリッジ連結部2
1が支持孔15の端部に接触する際の衝撃を緩衝するた
めに、主走査方向に沿った両端にダンパーなどの緩衝部
材を配置し得る。前記緩衝部材は、ダンパーだけでな
く、各種ゴム、各種ばねなどの公知の弾性部材も含んで
いる。
【0124】また、前記制御部40は、キャリッジ連結
部21が支持孔15の端部に接触する際の衝撃を緩衝す
るために、キャリッジ支持部14の進行方向の反転動作
の際に、画像記録領域ZPにおける回転数より低い回転
数でモータ13を始動させて、キャリッジ連結部21を
支持孔15の端部に接触させた後に、モータ13を画像
記録領域ZPにおける回転数にすることも可能である。
言い換えると、制御部40は、モータ13を画像記録領
域ZPにおける回転数より十分に低い回転数にし、この
回転数から徐々に回転数を上げるように制御し、前記反
転動作を行わせることも可能である。また、制御部40
は、前記衝撃を緩衝するために、キャリッジ20が反転
領域ZRに入った際に、モータ13の回転を遅くする、
又は回転駆動を停止させて、キャリッジ20の慣性移動
により、キャリッジ連結部21を支持孔15の端部に接
触させるように制御することも可能である。
【0125】(第2の実施の形態)以下に、本発明に従
った第2の実施の形態について図7を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に従ったキャリッジ支持部14を
示す拡大された側面図である。本実施の形態に従った画
像記録装置1は、第1の実施の形態とキャリッジ支持部
14の構成が異なっている。
【0126】キャリッジ支持部14は、キャリッジ20
の位置を調節するためのソレノイド駆動手段16を有し
ている。ソレノイド駆動手段16は、コイル17と、可
動部18とを有している。ソレノイド駆動手段16は、
キャリッジ支持部14に固定されており、制御部40の
制御により電磁駆動力により可動部18を主走査方向に
沿って往復移動し得るように構成されている。なお、本
実施の形態において、ソレノイド駆動手段16は、主走
査方向に沿った可動部18の可動域をπrに設定されて
いる。可動部18は、コイル17に移動可能に接続され
ており、キャリッジ20を固定している。従ってキャリ
ッジ支持部14は、ソレノイド駆動手段による可動部1
8の移動に伴ってキャリッジ20を移動させる。
【0127】以下に、本実施の形態に従った画像記録装
置1の動作について説明する。
【0128】本実施の形態の画像記録装置1は、ソレノ
イド駆動手段16が、移動開始前において、可動部18
を主走査方向に沿った可動域の一方側に移動する。続い
て、本実施の形態の画像記録装置1は、第1の実施の形
態と同様に、キャリッジ20を往路移動させると共に、
記録ヘッド30にインクを吐出させて画像を記録する。
【0129】キャリッジ20は、前記往路移動により画
像記録領域中を移動した後、開始時とは反対側の反転領
域ZRに入る。キャリッジ20が反転領域ZRに入る
と、ソレノイド駆動手段16は、可動部18を前記可動
域の他方向側に移動する。上記動作により、本実施の形
態の画像記録装置1は、第1の実施の形態と同様に、キ
ャリッジ20の無端ベルト上の位置を往路時と復路時と
においてπrずらし得る。これにより、本実施の形態の
画像記録装置1の記録ヘッド30は、前記所望の各位置
で、前記インクドットラインを略直線状に記録し得る。
言い換えると、各インクドットラインは、主走査方向に
おける幅が狭く形成される。従って、上記画像記録装置
1は、プーリー11並びにモータ13の偏心により、記
録ヘッド30が速度変動する場合においても、記録され
た画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを防
止し、高精度な画像を記録し得る。
【0130】なお、本実施の形態において、キャリッジ
20の無端ベルト上の位置を移動させるために、ソレノ
イド駆動手段16を用いているが、キャリッジ20を反
転領域ZR中において、キャリッジ20の無端ベルト1
2上の位置を往路時と復路時とで主走査方向に沿った距
離をずらし得れば、例えば、モータとベルトとの組み合
わせによる駆動手段など、他の公知の並進駆動手段に代
えることが可能である。
【0131】(第3の実施の形態)以下に第3の実施の
形態に従った画像記録装置1について説明する。第3の
実施の形態に従った画像記録装置1は、第2の実施の形
態と、ソレノイド駆動手段16の構成が異なっている。
【0132】本実施の形態のソレノイド駆動手段16
は、可動部18を主走査方向に沿った可動域が2πrに
設定されているとともに、主走査方向に沿った任意の位
置で可動部18の位置を保持出来るように構成されてい
る。
【0133】以下に、本実施の形態に従った画像記録装
置1が、4パス往復印字形式で画像を記録した場合の動
作について説明する。前記4パス往復印字形式は、副走
査方向においての同位置に対して、4回記録ヘッドを走
査して画像を記録する画像記録形式である。
【0134】本実施の形態の画像記録装置1は、ソレノ
イド駆動手段16が、移動開始前において、可動部18
を主走査方向に沿った可動域の一方側に移動する。続い
て、本実施の形態の画像記録装置1は、第1の実施の形
態と同様に、キャリッジ20を往路移動(1パス目の移
動)させると共に、記録ヘッド30にインクを吐出させ
て画像を記録する。
【0135】キャリッジ20は、前記往路移動により画
像記録領域中を移動した後、開始時とは反対側の反転領
域ZRに入る。この移動によりキャリッジ20が反転領
域ZRに入ると、ソレノイド駆動手段16は、可動部1
8を前記可動域の他方側に向かって、キャリッジ20の
速度変動周期の(1/4)周期の間にキャリッジが移動
する距離、即ち(1/2)πr、移動され、その位置に
保持し、ヘッドの記録幅の1/4に相当する量だけ記録
媒体200を搬送する。
【0136】続いて、キャリッジ20が復路移動(2パ
ス目の移動)を開始し、記録ヘッド30は、画像を記録
する。この移動によりキャリッジ20が反転領域ZRに
入ると、ソレノイド駆動手段16は、可動部18をさら
に前記他方側に(1/2)πr移動し、その位置を保持
し、ヘッドの記録幅の1/4に相当する量だけ記録媒体
200を搬送する。同様にして、キャリッジ20が3パ
ス目と4パス目との往復移動によって反転領域ZRに入
るたびに、ソレノイド駆動手段16は、可動部18を前
記可動域の他方側に向かって、(1/2)πr移動させ
るとともに、その位置を保持し、ヘッドの記録幅の1/
4に相当する量だけ記録媒体200を搬送する。このと
き、可動部18は、前記可動域の他方側に位置してい
る。
【0137】この搬送が終了すると、再び、画像記録装
置は、上述のように4パス分の往復移動して画像を記録
する。なお、このとき、可動部18は、可動部の他方側
に位置しており、これ以上前述のような一方側から他方
側への移動できないため、逆方向(他方側から一方側)
に向かって、各反転領域ZRにおいて、1パス毎に(1
/2)πr移動される。
【0138】本実施の形態の画像記録装置1は、上記動
作を繰り返すことにより画像を記録する。以下に、上記
動作で移動されるキャリッジ20の速度変動を図8を参
照して説明する。図8は、本実施の形態において、横軸
をキャリッジ20の主走査方向の位置、縦軸をキャリッ
ジ20の速度にとったキャリッジ20の速度変動示す図
である。
【0139】図8において、1パス目でのキャリッジ2
0の速度変動は、曲線CP1で示されており、以下同様
に、2、3,4パス目でのキャリッジ20の速度変動
は、曲線CP2,CP3,CP4で示されている。
【0140】上記説明並びに図8中に示されているよう
に、各パスにおけるキャリッジ20の速度変動の周期
は、次のパスにおける前記速度変動の周期に対して(1
/4)周期ずらされている。従って、画像記録領域ZP
のインク滴の着弾する所望の各位置において、キャリッ
ジ20の移動速度は、1パス目と3パス目との往路移動
時で、同一の速度であることがない。同様に、キャリッ
ジ20の移動速度は、2パス目と4パス目との復路移動
でも、同一の速度であることがない。従って、前記各位
置に形成されるインクドットラインは、確実に主走査方
向に幅を有して形成される。このため、本実施の形態に
従った画像記録装置1は、インクドットラインが、一直
線状に形成されたものと、前記幅を有したものとが混在
せず、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録
された画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じること
を防止し、高精度な画像を記録し得る。
【0141】なお、本実施の形態において、前記画像記
録装置1は、4パス往復印字形式で画像を記録し、各パ
スが次のパスに対して速度変動の周期を(1/4)周期
ずらすように構成されている。しかし、本実施の形態の
画像記録装置1は、4パス往復印字形式に限定されるも
のではなく、2パスならば、(1/2)周期ずらすなど
のように、X回数のパスで往復印字する場合、各パスが
次のパスに対して速度変動の周期を(1/X)周期ずら
すように、ソレノイド駆動手段16を制御し得るなら
ば、マルチパス往復印字形式においてのパス数において
限定されることはない。言い換えると、本実施の形態の
画像記録装置は、X回数のパスで往復印字する場合、先
のキャリッジ移動時の速度変動の位相に対して、次のキ
ャリッジ移動時のキャリッジの速度変動の位相が(1/
X)2πラジアンずれるように制御され得るならば、前
記パス数において、限定されることはない。
【0142】(第4の実施の形態)以下に第4の実施の
形態に従った画像記録装置1について説明する。第4の
実施の形態に従った画像記録装置1は、第1乃至第3の
実施の形態とは異なり、図9中に示されているように、
キャリッジ20が無端ベルト12上に固定されている。
また、本実施の形態のキャリッジ駆動手段10は、クラ
ッチ19と、クラッチ制御手段50と、プーリー回転検
出手段61と、モータ回転検出手段62とを有してい
る。図9は、本実施の形態に従ったキャリッジ駆動手段
10を示す概略的な側面図である。
【0143】クラッチ19は、モータ13とこのモータ
13の駆動力が伝達されるプーリー11との間に設けら
れている。クラッチ19は、プーリー11とモータ13
との接続をon/offすることで、モータ13の駆動
力を選択的にプーリー11に伝達する。
【0144】クラッチ制御手段50は、クラッチ19に
対して命令を出し、プーリー11とモータ13との接続
のon/offを制御する。
【0145】プーリー回転検出手段61は、プーリー1
1の回転数をカウントする。モータ回転検出手段62
は、モータ13の回転数をカウントする。プーリー回転
検出手段61と、モータ回転検出手段62とは、互いに
協働して、互いの回転数の差を検出する回転差検出手段
60を構成している。
【0146】以下に、本実施の形態に従った画像記録装
置1の動作について説明する。
【0147】本実施の形態の画像記録装置1は、第1の
実施の形態と同様に、往路と復路とでキャリッジ20の
速度変動の位相をずらしてキャリッジ20を往路移動さ
せると共に、記録ヘッド30にインクを吐出させて画像
を記録する。
【0148】本実施の形態の画像記録装置1は、以下で
説明するようにクラッチ19を動作させて、プーリー1
1とモータ13とに相対的な回転差をつけることで、前
記速度変動の位相をずらす。
【0149】キャリッジ20は、前記往路移動により画
像記録領域ZP中を移動した後、開始時とは反対側の反
転領域ZRに入る。キャリッジ20が反転領域ZRに入
ると、クラッチ制御手段は、クラッチ19に命令を出
し、プーリー11とモータ13との接続をoffする。
そして、回転差検出手段60が、クラッチ19がoffさ
れてからのプーリー11とモータ13との相対的な回転
量の差が(1/2)回転の奇数倍になったことを検出す
ると、クラッチ制御手段50は、クラッチをonする命令
を出す。
【0150】具体的には、まず、キャリッジ20が反転
領域ZR中にある際、クラッチ制御手段50が、クラッ
チ19をoffする。これにより、キャリッジ20は、モ
ータ13の駆動力が伝達されなくなるが、慣性で主走査
方向に移動され続ける。従って、プーリー11は、回転
を続ける。なお、このとき、プーリー11は、プーリー
回転検出手段61により、クラッチ19がoffされた時
からの回転量がカウントされている。そして、制御部4
0は、モータ13の回転を維持させる。このとき、モー
タ13は、モータ回転検出手段62により、クラッチ1
9がoffされた時からの回転量がカウントされている。
そして、クラッチ制御手段50は、プーリー回転検出手
段61とモータ回転検出手段62とでカウントしている
プーリー11とモータ13との回転量との差が(1/
2)回転の奇数倍になった際に、クラッチをonする。
【0151】上記動作により、本実施の形態の画像記録
装置1は、第1の実施の形態と同様に、復路移動される
ときのキャリッジの速度変動の位相と、往路移動すると
きのキャリッジ20の速度変動の位相とをπラジアンの
奇数倍ずらし得る。これにより、本実施の形態の画像記
録装置1の記録ヘッド30は、前記各着弾位置で、前記
インクドットラインを略直線状に記録し得る。言い換え
ると、各インクドットラインは、主走査方向における幅
が狭く形成される。従って、上記画像記録装置1は、モ
ータ13の偏心により、記録ヘッド30が速度変動する
場合においても、記録された画像に濃度ムラ(色ムラ)
を低減又は生じることを防止し、高精度な画像を記録し
得る。
【0152】なお、本実施の形態において、キャリッジ
20が反転領域ZR中にあるときにおいて、キャリッジ
20が慣性移動している際に、制御部40とクラッチ制
御手段50とを制御したが、プーリー11とモータ13
とが相対的に(1/2)回転の奇数倍だけ回転量に差が
出るように、制御部40とクラッチ制御手段50とを制
御し得れば、この制御のタイミングにおいて限定される
ことはない。例えば、クラッチ制御手段50は、キャリ
ッジ20の停止した状態でクラッチ19をoffして、
上記回転差が出るように、制御部40とクラッチ制御手
段50とを制御することも可能である。この場合、プー
リー回転検出手段61が必要ないため、キャリッジ駆動
手段10をより簡単に構成し得る。
【0153】また、プーリー11とモータ13とは、反
転領域ZR中において、進行方向が反転する前に、クラ
ッチのon/offにより前記回転量の差がつけられて
いるが、反転した後に、画像記録領域ZPに再び入る前
に、クラッチのon/offして前記回転量の差をつけ
ることも可能である。
【0154】また、本実施の形態において、プーリー1
1とモータ13とは、(1/2)回転の奇数倍の前記相
対的な回転量の差がつけられるように制御されている
が、上記回転量の差に限定されることはなく、往路時と
復路時とのキャリッジ20の速度変動の位相がずれるよ
うに、前記回転量に差がつけられるように制御されれば
よい。即ち、プーリー11とモータ13とは、1回転の
整数倍の回転量以外の回転量の差がつけられるように制
御され得ればよい。このように、プーリー11とモータ
13とが制御された場合、本実施の形態の画像記録装置
1は、主走査方向に沿った所望の各着弾位置において、
インクドットにより形成される副走査方向に沿ったイン
クドットラインの前記主走査方向に沿った幅は、往路移
動時と復路移動時での前記速度変動が完全に同位相であ
る場合に比べて、狭くされ得る。従って、上記画像記録
装置は、モータなどの偏心により、記録ヘッドが速度変
動する場合においても、記録された画像に濃度ムラ(色
ムラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な画像を
記録し得る。
【0155】また、本実施の形態の画像記録装置1は、
マルチパス往復印字形式で画像を記録した場合、第3の
実施の形態のように、X回数のパスで往復印字した際に
各パスが次のパスに対して速度変動を(1/X)周期ず
らすように、前記回転量に差をつけることが可能であ
る。例えば、本実施の形態の画像記録装置1が、4パス
往復印字形式で画像を記録する場合、各反転領域ZRで
前記速度変動を(1/4)周期、即ち前記回転量の差を
(1/4)回転、ずらすように、クラッチ制御手段50
を制御する。これにより、本実施の形態に従った画像記
録装置1は、インクドットラインが、一直線状に形成さ
れたものと、主走査方向に幅を有したものとが混在せ
ず、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録さ
れた画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを
防止し、高精度な画像を記録し得る。
【0156】(第5の実施の形態)以下に第5の実施の
形態に従った画像記録装置1について説明する。第5の
実施の形態に従った画像記録装置1は、第4の実施の形
態とは異なり、キャリッジ駆動手段10が、プーリー回
転検出手段61の代わりに、キャリッジ20の主走査方
向に沿った位置を検出する位置検出手段63を有してい
る。
【0157】第5の実施の形態の画像記録装置1は、第
4の実施の形態と同様に、往路と復路とでキャリッジ2
0の速度変動の位相をずらしてキャリッジ20を往路移
動させると共に、記録ヘッド30にインクを吐出させて
画像を記録する。
【0158】しかしながら、本実施の形態の画像記録装
置1は、第4の実施の形態のようにプーリー11とモー
タ13とに相対的な回転量の差を検出して、クラッチの
on/offを制御するのではなく、クラッチ19をof
fした時点からのモータ13の回転量に相当するキャリ
ッジ20の移動距離と、クラッチ19をoffした時点か
らの位置検出手段63によって検出されたキャリッジ2
0の移動距離との差を検出して、クラッチのon/of
fを制御することで、前記速度変動の位相をずらす。
【0159】具体的には、まず、キャリッジ20が反転
領域ZR中にある際、クラッチ制御手段50が、クラッ
チ19をoffする。これにより、キャリッジ20は、モ
ータ13の駆動力が伝達されなくなるが、慣性で主走査
方向に移動され続ける。従って、プーリー11は、回転
を続ける。なお、このとき、位置検出手段63は、クラ
ッチ19がoffされた時からのキャリッジ20の移動距
離の計測を開始する。そして、制御部40は、モータ1
3の回転を維持させる。このとき、モータ13は、モー
タ回転検出手段62により、クラッチ19がoffされた
時からの回転量がカウントされている。そして、クラッ
チ制御手段50は、位置検出手段63とモータ回転検出
手段62によりカウントされた回転数によりキャリッジ
20が移動されるべき距離との差が、(1/2)回転の
奇数倍でのキャリッジ20の移動される距離になった際
に、クラッチをonする。
【0160】上記動作により、本実施の形態の画像記録
装置1は、第4の実施の形態と同様に、復路移動される
ときのキャリッジの速度変動の位相と、往路移動すると
きのキャリッジ20の速度変動の位相とをπラジアンの
奇数倍ずらし得る。これにより、本実施の形態の画像記
録装置1の記録ヘッド30は、前記所望の各位置で、前
記インクドットラインを略直線状に記録し得る。言い換
えると、各インクドットラインは、主走査方向における
幅が狭く形成される。従って、上記画像記録装置1は、
モータ13の偏心により、記録ヘッド30が速度変動す
る場合においても、記録された画像に濃度ムラ(色ム
ラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な画像を記
録し得る。
【0161】(第6の実施の形態)以下に第6の実施の
形態に従った画像記録装置1について説明する。第6の
実施の形態に従った画像記録装置1は、第4の実施の形
態とは異なり、キャリッジ駆動手段10が、プーリー回
転検出手段61の代わりに、タイマー65と、メモリー
66とを有している。
【0162】タイマー65は、反転領域ZR中におい
て、クラッチ19がoffされている間の時間を計測す
る。
【0163】メモリー66は、反転領域ZR中の規定タ
イミングにおける、プーリー11の回転量と、モータ1
3の回転量との差が、(1/2)回転の奇数倍の回転量
になる時間が予め記憶されている。
【0164】第6の実施の形態の画像記録装置1は、第
4の実施の形態と同様に、往路と復路とでキャリッジ2
0の速度変動の位相をずらしてキャリッジ20を往路移
動させると共に、記録ヘッド30にインクを吐出させて
画像を記録する。
【0165】具体的には、クラッチ制御手段50が、キ
ャリッジ20が反転領域ZRに在るとき、規定タイミン
グ(例えば、キャリッジ20が反転領域ZRに入ったと
きからの時間)でクラッチ19をメモリー66に設定さ
れた時間だけクラッチをoffするように制御する。従っ
て、プーリー11とモータ13との回転量との差は、
(1/2)回転の奇数倍になる。従って、キャリッジ駆
動手段10は、往路移動時と復路移動時との前記キャリ
ッジの速度変動の位相がπラジアンの奇数倍ずれるよう
に、前記キャリッジを往復移動させる。このため、前記
記録ヘッドは、前記所望の各位置で、前記インクドット
ラインを略直線状に記録し得る。言い換えると、各イン
クドットラインは、主走査方向における幅が狭く形成さ
れる。
【0166】なお、本実施の形態において、メモリー6
6は、反転領域ZR中において、プーリー11の回転量
と、モータ13の回転量との差が、(1/2)回転の奇
数倍の回転量になる時間を記憶しているが、前記時間
は、前記回転量の差が(1/2)回転の奇数倍になる時
間以外にもすることが出来る。例えば、画像記録装置1
を4パス往復印字形式で駆動した場合において、前記時
間を、前記回転量の差が(1/4)回転の奇数倍になる
時間に設定すると、前述の第3の実施の形態で説明した
ように、インクドットラインを形成し得る。このため、
上記時間に設定された場合の画像記録装置1は、前記主
走査方向に沿った各位置に形成されるインクドットライ
ンが、一直線状に形成されたものと、前記幅を有したも
のとが混在せず、記録ヘッドが速度変動する場合におい
ても、記録された画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は
生じることを防止し、高精度な画像を記録し得る。
【0167】(第7の実施の形態)以下に第7の実施の
形態に従った画像記録装置1について図10を参照して
説明する。図10は、本実施の形態に従った記録ヘッド
30を示す概略的な側面図である。第7の実施の形態に
従った画像記録装置1は、第1乃至第6の実施の形態と
は異なり、図10中に示されているように、記録媒体の
搬送方向(副走査方向:図中上下方向)に沿って配置さ
れるとともに、それぞれ主走査方向に沿って配置される
複数の記録ヘッド30を有している。また、キャリッジ
20が無端ベルト12上に固定されている。
【0168】複数の記録ヘッド30は、それぞれ隣接す
る記録ヘッド30との間隔が、キャリッジ20の速度変
動の(1/2)周期の間で移動する距離の奇数倍に相当
する距離になるように配置されている。即ち、各記録ヘ
ッド30は、図10中に示されているように、隣接する
記録ヘッド30と、距離がπr離間して配置されてい
る。これらの記録ヘッド30は、特に図10中におい
て、往路の進行方向に沿って先頭の記録ヘッド30(紙
面において左側の記録ヘッド30)から順に、参照符号
30a、30b、30c、30dで指摘されている。な
お、本実施の形態の記録ヘッド30は、カラー印字に対
応している。具体的には、記録ヘッド30a、3は、ブ
ラック、記録ヘッド30bは、シアン、記録ヘッド30
cが、マゼンダ、記録ヘッド30dがイエローを吐出す
るように構成されている。
【0169】以下に、本実施の形態に従った画像記録装
置1の動作について説明する。特に、この画像記録装置
1が1パス往復印字する場合について説明する。この画
像記録装置1は、最初の往路移動時において、記録ヘッ
ド30aが第1の実施の形態で示すように、主走査方向
に沿ってインクを吐出していく。そして、キャリッジ2
0は、反転領域ZR(開始時と反対側の反転領域ZR)
に入ると、反転し、復路移動が開始する。
【0170】なお、この反転中に、制御手段40は、上
記第1乃至第5の実施の形態のような、往路と続く復路
とのキャリッジ20の速度変動の周期をずらすための特
別な制御を、キャリッジ駆動手段10対して行わない。
また、この反転中に、記録媒体20は、副走査方向に、
記録ヘッド30aの幅分搬送される。従って、記録ヘッ
ド30aにより画像が記録された部分は、副走査方向に
おいて、記録ヘッド30bにより記録可能な位置に移動
される。
【0171】続いて、復路移動において記録ヘッド30
bは、上述のようにインクを吐出していく。このとき、
記録ヘッド30aは、副走査方向において、次の画像記
録部分に画像記録すべく、インクを吐出している。な
お、記録ヘッド30bは、記録ヘッド30aに対して距
離がπr離間しているため、往路の記録ヘッド30aの
速度変動の周期と(1/2)周期ずれた速度変動で移動
されている。従って、記録ヘッド30bは、主走査方向
において、前記往路移動により形成されたインクドット
と、略同位置にインクドットを形成する。そして、キャ
リッジ20は、反転領域ZR(開始時の反転領域ZR)
に入ると、反転し、往路移動を開始する。
【0172】なお、この反転中においても、制御手段4
0は、上記特別な制御を行わない。また、この反転中
に、記録媒体20は、副走査方向に、記録ヘッド30b
の幅分搬送される。従って、記録ヘッド30bにより画
像が記録された部分が、副走査方向において、記録ヘッ
ド30cにより記録可能な位置に移動される。
【0173】続いて、往路移動において記録ヘッド30
cは、上述のようにインクを吐出していく。このとき、
記録ヘッド30a、30bは、副走査方向において、各
々の次の画像記録部分に画像記録すべく、インクを吐出
している。なお、記録ヘッド30cは、記録ヘッド30
bに対して距離がπr離間しているため、復路の速度変
動の周期と(1/2)周期ずれた速度変動で移動されて
いる。即ち、記録ヘッド30cは、最初の往路時の記録
ヘッド30aと略同一の速度変動の周期で移動され、印
字する。従って、記録ヘッド30cは、主走査方向にお
いて、前記復路移動により形成されたインクドットと、
略同位置にインクドットを形成する。そして、キャリッ
ジ20は、反転領域ZR(開始時と反対側の反転領域Z
R)に入ると、反転し、復路移動を開始する。
【0174】なお、この反転中においても、制御手段4
0は、上記特別な制御を行わない。また、この反転中
に、記録媒体20は、副走査方向に、記録ヘッド30c
の幅分搬送される。従って、記録ヘッド30cにより画
像が記録された部分が、副走査方向において、記録ヘッ
ド30dにより記録可能な位置に移動される。
【0175】続いて、往路移動において記録ヘッド30
dは、上述のようにインクを吐出していく。このとき、
記録ヘッド30a、30b、並びに30cは、副走査方
向において、各々の次の画像記録部分に画像記録すべ
く、インクを吐出している。なお、記録ヘッド30d
は、記録ヘッド30cに対して距離がπr離間している
ため、復路の速度変動の周期と(1/2)周期ずれた速
度変動で移動されている。即ち、記録ヘッド30dは、
最初の復路時の記録ヘッド30bと略同一の速度変動の
周期で移動され、印字する。従って、記録ヘッド30d
は、主走査方向において、上記往復路移動により形成さ
れたインクドットと、略同位置にインクドットを形成す
る。そして、キャリッジ20は、反転領域ZR(開始時
と反対側の反転領域ZR)に入ると、反転し、往路移動
を開始する。
【0176】なお、この反転中においても、制御手段4
0は、上記特別な制御を行わない。また、この反転中
に、記録媒体20は、副走査方向に、記録ヘッド30d
の幅分搬送される。この記録ヘッド30dにより画像が
記録された部分は、全ての色インク(ブラック、シア
ン、マゼンダ、及びイエロー)が塗布されたため、完成
した画像の部分といえる。
【0177】本実施の形態の画像記録装置1は、上記動
作を順次繰り返すことにより、記録媒体20の画像記録
領域全体に渡って画像を記録する。本実施の形態の画像
記録装置1は、上述の動作で示したように、制御手段4
0が上記特別な制御を行うことなく、各記録ヘッドごと
に、速度変動を(1/2)周期ずらすことが可能である
ため、簡単な構成であるにもかかわらず、主走査方向に
渡って、副走査方向に延びる各インクドットラインを略
直線状(主走査方向において狭い記録幅)に記録し得
る。従って、上記画像記録装置1は、プーリー11並び
にモータ13の偏心により、記録ヘッド30が速度変動
する場合においても、記録された画像に色ムラ(濃度ム
ラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な画像を記
録し得る。
【0178】なお、本実施の形態において、上述のよう
に画像記録装置1は、副走査方向での各記録部位におい
て、色の重ね合わせの順番が同一に記録し得る。このた
め、各インクドットラインの色は、略同一になり、色の
重ね合わせの順番が不均一な場合に比べて、色むらの発
生を低減し得る。
【0179】また、本実施の形態の画像記録装置1は、
互いに隣接する前記記録ヘッド間の距離を従来の画像記
録装置のように前記キャリッジの速度変動の1周期の間
で移動する距離にすることなく、記録された画像に濃度
ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを防止し得るた
め、前記キャリッジを小型化することが可能である。
【0180】なお、前述隣接する記録ヘッド30同士の
距離は、上記以外に設定することも可能であり、この場
合、前述の隣接する記録ヘッド30同士の距離は、速度
変動の(1/2)周期の間にキャリッジが移動し得る距
離の奇数倍に設定することが好ましい。しかしながら、
前述の隣接する記録ヘッド30同士の距離は、往路時と
復路時とにおいての速度変動の位相とずらすことによ
り、記録された画像に濃度ムラを低減又は生じることを
防止し、高精度な画像を記録し得るならば限定されるこ
とはない。
【0181】また、本実施の形態の画像記録装置1は、
1パス往復印字形式で画像を記録した際について説明し
ているが、1パス片方向印字形式で画像を記録すること
も可能である。この場合、キャリッジ20には、第2の
実施の形態で説明したようなソレノイド駆動手段16が
設けられている。そして、各記録ヘッド30が、片方向
の印字を終えて、次の片方向印字をする前に、前回の片
方向印字の際の前記キャリッジの速度変動に対して位相
がずれるように、キャリッジ20の無端ベルト12上の
位置が移動される。なお、この移動は、好ましくは、距
離πr移動される。
【0182】なお、本実施の形態の画像記録装置1は、
全記録ヘッド30が単色のみを吐出し得るように構成し
得ることはいうまでもない。
【0183】(第8の実施の形態)以下に第8の実施の
形態に従った画像記録装置1について説明する。第8の
実施の形態に従った画像記録装置1は、第7の実施の形
態とは異なり、キャリッジ20上の任意の中心に対し
て、主走査方向に沿って対称に配置されている複数の記
録ヘッド30を有している。なお、本実施の形態におい
て、上記中心は、キャリッジ20の主走査方向の中央に
位置している。前述の記録ヘッド30の配置は、具体的
には図11中に示されているように、前記中心から対称
に、記録ヘッド30d、30d’を挟むように、記録ヘ
ッド30cと30c’とが対称に配置されている。ま
た、前記記録ヘッド30c、30c’を挟むように、記
録ヘッド30bと30b’が対称に配置されている。ま
た、記録ヘッド30bと30b’とを挟むように、記録
ヘッド30aと30a’も対称に配置されている。な
お、記録ヘッド30d、30d’との間隔は、πr、記
録ヘッド30cと30c’との間隔は、3πrである。
記録ヘッド30bと30b’との間隔は、5πr、記録
ヘッド30aと30a’との間隔は、7πrである。
【0184】また、本実施の形態の画像記録装置1は、
カラー印字に対応しており、記録ヘッド30a、30
a’がブラック、記録ヘッド30b、30b’がシア
ン、記録ヘッド30c、30c’がマゼンダ、記録ヘッ
ド30d、30d’がイエローのインクを吐出するよう
に構成され得る。
【0185】以下に本実施の形態に従った画像記録装置
1の動作について説明する。特に、この画像記録装置1
が1パス往復印字する場合について説明する。
【0186】まず、往路移動時において、前記中心及び
中心より復路での進行方向側の記録ヘッド30a、30
b、30c、30dが順にインクを吐出して画像を記録
する。続いて、復路時において、中心位置及び中心位置
より進行方向側の記録ヘッド30a’、30b’、30
c’、30d’が順にインクを吐出して画像を記録す
る。即ち、吐出されるインクの色の順番は、往路時と復
路時とで、同一である。
【0187】上記動作により、往路と復路とにおいて、
記録ヘッド30a、30b、30c、30dの主走査方
向に沿った位置に対して、記録ヘッド30a’、30
b’、30c’、30d’は、前記(1/2)周期にお
いて移動されるキャリッジ20の移動距離であるπrの
奇数倍ずれているため、往路と復路とでの速度変動の位
相がπラジアンずらされる。従って、各インクドットラ
インは、略直線状(主走査方向において幅の狭い状態)
に記録し得る。従って、上記画像記録装置1は、プーリ
ー11並びにモータ13の偏心により、記録ヘッド30
が速度変動する場合においても、記録された画像に濃度
ムラを低減又は生じることを防止し、高精度な画像を記
録し得る。
【0188】なお、本実施の形態において、上述のよう
に画像記録装置1の複数の記録ヘッド30から吐出され
るインクの色の順番は、往路時と復路時とで、同一であ
る。従って、往路時と復路時とで色の重ね合わせの順番
が同一であるため、前記主走査方向に沿った各着弾位置
において、副走査方向に沿って隣接するインクドットラ
インの色は、略同一になり、色の重ね合わせの順番が不
均一な場合に比べて、色むらの発生を低減し得る。
【0189】なお、本実施の形態において、同色同士の
記録ヘッドの間隔は、往路と復路とでのキャリッジの速
度変動の位相をπラジアンずらし得れば限定されること
はない。言い換えると、同色同士の記録ヘッドの間隔
は、前記キャリッジの速度変動の(1/2)周期におい
て移動されるキャリッジ20の移動距離であるπrの奇
数倍であれば限定されることはない。
【0190】また、本実施の形態において、各色を吐出
する記録ヘッド30は、各色毎に2つ配置されている
が、前記中心に最も近接して配置される記録ヘッド3
0,30’は、互いの距離が他の記録ヘッドと比較して
近いため、人間の目に目立たない色(例えば、イエロー
などのライト系の色)を吐出させる場合においては、1
ヘッドにまとめることが可能である。この場合、画像記
録装置1は、記録ヘッドを省略することができるため、
より製造コストを抑え得る。
【0191】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0192】従って、本発明の画像記録装置について、
以下のことが言える。
【0193】(1)記録媒体に対してインクを吐出する
記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体
の搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って往復移
動可能なキャリッジと、前記キャリッジを前記主走査方
向に沿って移動させるキャリッジ駆動手段と、を有し、
前記キャリッジを往復移動させるとともに前記記録ヘッ
ドからインクを吐出させることで前記記録媒体に対して
画像記録を行う記録装置において、前記キャリッジ駆動
手段は、前記キャリッジの往路移動の際の周期的な前記
キャリッジの速度変動と、前記キャリッジの復路移動の
際の周期的な前記キャリッジの速度変動との位相がずれ
るように前記キャリッジを往復移動させることを特徴と
する画像記録装置。
【0194】上記構成により、前記キャリッジ駆動手段
は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの速度
変動の位相がずれるように、前記キャリッジを往復移動
させる。このため、主走査方向に沿った各着弾位置にお
いて、副走査方向に沿ったインクドットラインの前記主
走査方向に沿った幅は、往路移動時と復路移動時とでの
前記速度変動が完全に同位相である場合に比べて、狭く
され得る。従って、上記画像記録装置は、プーリー及び
/又はモータなどの偏心により、記録ヘッドが速度変動
する場合においても、記録された画像に濃度ムラ(色ム
ラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な画像を記
録し得る。
【0195】(2)前記キャリッジが復路移動されると
きのキャリッジの速度変動の位相は、前記キャリッジが
往路移動するときの速度変動の位相に対して、πラジア
ンの奇数倍ずらされる(1)に記載の画像記録装置。
【0196】上記構成により、前記キャリッジ駆動手段
は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの速度
変動の位相がπラジアンの奇数倍ずれるように、前記キ
ャリッジを往復移動させる。このため、前記記録ヘッド
は、前記所望の各位置で、主走査方向に沿って幅が狭い
前記インクドットラインを記録し得る。
【0197】(3)前記キャリッジは、前記記録媒体に
対して画像を記録する領域である画像記録領域中におい
て、往路時の速度と復路時の速度との和が、基準速度の
倍になるように駆動される(2)に記載の画像記録装
置。
【0198】上記構成により、前記記録ヘッドは、前記
各着弾位置で、主走査方向に沿って幅が狭い前記インク
ドットラインを記録し得る。
【0199】(4)前記キャリッジ駆動手段は、一対の
プーリーと、前記プーリーの少なくとも一方に駆動力を
提供するためのモータと、前記プーリー間に掛け渡され
た無端ベルトと、を有し、前記キャリッジは、前記無端
ベルトに対して前記主走査方向に沿って相対的に移動可
能となるよう保持されるものであって、前記キャリッジ
は、往路移動するときの前記主走査方向に沿った無端ベ
ルト上の位置と、復路移動するときの前記主走査方向に
沿った無端ベルト上の位置とが、前記キャリッジの速度
変動の1周期の整数倍の時間で前記キャリッジが移動さ
れる距離以外の距離だけずれるように移動される(1)
に記載の画像記録装置。
【0200】上記構成により、前記キャリッジは、無端
ベルト上において、往路と復路とで、前記主走査方向に
沿った位置が、前記キャリッジの速度変動の1周期の整
数倍の時間で前記キャリッジが移動される距離以外の距
離だけずれるように移動される。このため、前記キャリ
ッジ駆動手段は、往路移動時と復路移動時との前記キャ
リッジの速度変動の位相がずれらし得る。このため、主
走査方向に沿った前記各着弾位置において、インクドッ
トにより形成される副走査方向に沿ったインクドットラ
インの前記主走査方向に沿った幅は、往路移動時と復路
移動時での前記速度変動が完全に同位相である場合に比
べて、狭くされ得る。従って、上記画像記録装置は、プ
ーリー及び/又はモータなどの偏心により、記録ヘッド
が速度変動する場合においても、記録された画像に濃度
ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを防止し、高精度
な画像を記録し得る。
【0201】(5)往復路の前記キャリッジの無端ベル
ト上の位置の差は、前記キャリッジの速度変動の(1/
2)周期の奇数倍に相当する時間で前記キャリッジが移
動される距離である(4)に記載の画像記録装置。
【0202】上記構成により、前記キャリッジ駆動手段
は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの速度
変動の位相がπラジアンの奇数倍ずれるように、前記キ
ャリッジを往復移動させる。このため、前記記録ヘッド
は、前記各着弾位置で、主走査方向に沿って幅が狭い前
記インクドットラインを記録し得る。
【0203】(6)前記キャリッジ駆動手段は、一対の
プーリーと、前記プーリーの少なくとも一方に駆動力を
提供するためのモータと、前記プーリー間に掛け渡され
た無端ベルトと、前記モータと当該モータの駆動力が伝
達されるプーリーとの間に設けられ、前記モータの駆動
力を選択的にプーリーに伝達するクラッチと、前記クラ
ッチのon/offを制御するクラッチ制御手段と、前記モー
タと前記プーリーとの相対的な回転量の差を検出する回
転差検出手段と、を有し、前記クラッチ制御手段は、前
記キャリッジが画像記録領域以外の領域である反転領域
中に在るとき、前記クラッチをoffし、前記回転差検出
手段が、前記クラッチをoffしてから、前記モータと前
記プーリーとの相対的な回転量の差が発生したことを検
出したときに、前記クラッチをonするように、前記クラ
ッチを制御する(1)に記載の画像記録装置。
【0204】上記構成により、前記クラッチ制御手段
は、前記キャリッジが反転領域中に在るとき、前記プー
リーとモータとの相対的な回転差が発生するまで、クラ
ッチをoff状態にする。このため、前記キャリッジ駆動
手段は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの
速度変動の位相がずれるように、前記キャリッジを往復
移動させる。このため、主走査方向に沿った前記各着弾
位置において、インクドットにより形成される副走査方
向に沿ったインクドットラインの前記主走査方向に沿っ
た幅は、往路移動時と復路移動時での前記速度変動が完
全に同位相である場合に比べて、狭くされ得る。従っ
て、上記画像記録装置は、モータなどの偏心により、記
録ヘッドが速度変動する場合においても、記録された画
像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを防止
し、高精度な画像を記録し得る。
【0205】(7)前記回転差検出手段が検出する回転
量の差は、1/2回転である(6)に記載の画像記録装
置。
【0206】上記構成により、前記キャリッジ駆動手段
は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの速度
変動の位相がπラジアンの奇数倍ずれるように、前記キ
ャリッジを往復移動させる。このため、前記記録ヘッド
は、前記各着弾位置で、主走査方向に沿って幅が狭い前
記インクドットラインを記録し得る。
【0207】(8)前記回転差検出手段は、モータ回転
検出手段を有しており、前記クラッチ制御手段は、前記
キャリッジが画像記録領域以外の領域である反転領域中
において停止した際に、前記クラッチをoffし、前記モ
ータ回転検出手段が、前記クラッチをoffしてから前記
モータが1/2回転したことを検出した際に、前記クラ
ッチをonするように、前記クラッチを制御する(7)に
記載の画像記録装置。
【0208】上記構成により、クラッチ制御手段は、キ
ャリッジの停止してから、クラッチのoffした状態で、
前記モータが1/2回転してからクラッチをonするよう
に制御する。このため、前記プーリーとモータとは、往
路と復路とで1/2回転だけ回転差を確実に付けること
が出来る。従って、前記キャリッジ駆動手段は、往路移
動時と復路移動時との前記キャリッジの速度変動の位相
がπラジアンの奇数倍ずれるように、前記キャリッジを
往復移動させる。このため、前記記録ヘッドは、前記各
着弾位置で、主走査方向に沿って幅が狭い前記インクド
ットラインを記録し得る。
【0209】(9)前記キャリッジ駆動手段は、一対の
プーリーと、前記プーリーの少なくとも一方に駆動力を
提供するためのモータと、前記プーリー間に掛け渡され
た無端ベルトと、前記モータと当該モータの駆動力が伝
達されるプーリーとの間に設けられ、前記モータの駆動
力を選択的にプーリーに伝達するクラッチと、前記クラ
ッチのon/offを制御するクラッチ制御手段と、前記モー
タの回転量を検出するモータ回転検出手段と、前記主走
査方向に沿った前記キャリッジの位置を検出する位置検
出手段と、を有し、前記クラッチ制御手段は、前記キャ
リッジが画像記録領域以外の領域である反転領域中に在
るとき、クラッチをoffし、モータ回転検出手段によっ
て検出される前記クラッチをoffした時点からのモータ
の回転量に相当するキャリッジの移動距離と、前記クラ
ッチをoffした時点からの前記位置検出手段によって検
出されたキャリッジの移動距離との差が、前記キャリッ
ジの速度変動の(1/2)周期で前記キャリッジが移動
される距離の奇数倍の距離になった際にクラッチをonす
るように制御する(2)に記載の画像記録装置。
【0210】上記構成により、前記クラッチ制御手段
は、前記キャリッジが前記反転領域に在るとき、クラッ
チをoffしてからのモータの回転量に相当するキャリッ
ジの移動距離と、キャリッジの実際の移動距離との差
が、前記キャリッジの速度変動の(1/2)周期で前記
キャリッジが移動される距離の奇数倍の距離になった際
にクラッチをonするように制御する。従って、前記キャ
リッジ駆動手段は、往路移動時と復路移動時との前記キ
ャリッジの速度変動の位相がπラジアンの奇数倍ずれる
ように、前記キャリッジを往復移動させる。このため、
前記記録ヘッドは、前記各着弾位置で、主走査方向に沿
って幅が狭い前記インクドットラインを記録し得る。
【0211】(10)前記キャリッジ駆動手段は、一対
のプーリーと、前記プーリーの少なくとも一方に駆動力
を提供するためのモータと、前記プーリー間に掛け渡さ
れた無端ベルトと、前記モータと当該モータの駆動力が
伝達されるプーリーとの間に設けられ、前記モータの駆
動力を選択的にプーリーに伝達するクラッチと、前記ク
ラッチのon/offを制御するクラッチ制御手段と、前記ク
ラッチのoffされている間の時間を計測するタイマー
と、画像記録領域以外の領域である反転領域中におい
て、前記プーリーの回転量と、前記モータの回転量との
差が、(1/2)回転の奇数倍の回転量になる時間が予
め記憶されているメモリーと、を有し、前記クラッチ制
御手段は、前記キャリッジが前記反転領域に在るとき、
前記クラッチをoffするとともに前記タイマーの計測を
開始し、前記タイマーによって計測した時間が、前記メ
モリーに設定された時間に達したときに、前記クラッチ
をonするように、前記クラッチを制御する(2)に記載
の画像記録装置。
【0212】上記構成により、前記クラッチ制御手段
は、前記キャリッジが反転領域に在るとき、前記クラッ
チを前記メモリーに設定された時間だけクラッチをoff
するように制御する。従って、前記キャリッジ駆動手段
は、往路移動時と復路移動時との前記キャリッジの速度
変動の位相がπラジアンの奇数倍ずれるように、前記キ
ャリッジを往復移動させる。このため、前記記録ヘッド
は、前記各着弾位置で、主走査方向に沿って幅が狭い前
記インクドットラインを記録し得る。
【0213】(11)記録媒体に対してインクを吐出す
る記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒
体の搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って往復
移動可能なキャリッジと、前記キャリッジを前記主走査
方向に沿って移動させるキャリッジ駆動手段と、を有
し、前記キャリッジを往復移動させ、往路と復路との少
なくとも一方において、前記記録ヘッドからインクを吐
出させることで前記記録媒体に対して画像記録を行う記
録装置において、マルチパス印字モードにおけるパス数
をXとした場合、先のキャリッジ移動時の速度変動の位
相に対して、次のキャリッジ移動時のキャリッジの速度
変動の位相が(1/X)2πラジアンずれるように前記
キャリッジを移動させる画像記録装置。
【0214】上記構成により、前記記録ヘッドは、往路
と復路とで吐出したインク滴を、主走査方向に沿った前
記各着弾位置においてインクドットにより形成される副
走査方向に沿ったインクドットラインを、常に主走査方
向に沿って幅を有するように形成し得る。このため、こ
の画像記録装置は、インクドットラインが、主走査方向
に沿って幅が狭いものと、前記幅が太いものとが混在せ
ず、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録さ
れた画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じることを
防止し、高精度な画像を記録し得る。
【0215】(12)、記録媒体に対してインクを吐出
し、記録媒体の搬送方向に沿って搭載されている複数の
記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体
の搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って往復移
動可能なキャリッジと、前記キャリッジを前記主走査方
向に沿って移動させるキャリッジ駆動手段と、を有し、
前記キャリッジを移動させるとともに前記記録ヘッドか
らインクを吐出させることで前記記録媒体に対して画像
記録を行う記録装置において、前記複数の記録ヘッド
は、互いに隣接する記録ヘッドとの主走査方向における
間隔が、前記キャリッジの速度変動の1周期の間に移動
する距離の整数倍に相当する距離以外の距離になるよう
に配置されていることを特徴とする。
【0216】上記構成により、前記複数の記録ヘッド
は、互いに上記ような主走査方向に沿った距離離間する
ように配置されている。また、各記録ヘッドは、用紙の
搬送方向(副走査方向)に沿って配置されている。ま
た、記録媒体は、1パス往復印字において、画像の記録
に伴って前記キャリッジが片方向に移動される毎に、副
走査方向に移動される。従って、副走査方向の上流に位
置する記録ヘッドにより画像が記録された記録媒体の部
分は、上記のように搬送され、続いて、副走査方向の下
流の隣接記録ヘッドにより順次画像が記録される。言い
換えると、往路と復路とにおいて、記録媒体の画像が記
録される部分は、主走査方向に沿って前記距離離間した
各ヘッドにより、順次交代で画像が記録されていく。こ
のため、上記画像が記録される部位は、往路と復路とに
おいて、異なる記録ヘッドが、異なる移動速度において
画像が記録される。
【0217】従って、主走査方向に沿った前記各着弾位
置において、インクドットにより形成される副走査方向
に沿ったインクドットラインの前記主走査方向に沿った
幅は、各記録ヘッドが互いに前記キャリッジの速度変動
の1周期の間に移動する距離で離間している場合に比べ
て、狭くされ得る。従って、上記画像記録装置は、プー
リー及び/又はモータなどの偏心により、記録ヘッドが
速度変動する場合においても、記録された画像に濃度ム
ラ(色ムラ)を低減又は生じることを防止し、高精度な
画像を記録し得る。また、互いに隣接する前記記録ヘッ
ド間の距離を、前記キャリッジの速度変動の1周期の間
で移動する距離より小さくし得るため、前記キャリッジ
を小型化することが可能であるとともに、往復印字が可
能である。
【0218】(13)前記複数の記録ヘッドは、前記主
走査方向に沿った方向において、それぞれ隣接する記録
ヘッドとの間隔が、前記キャリッジの速度変動の(1/
2)周期の間で移動する距離の奇数倍に相当する距離に
なるように配置される(12)に記載の画像記録装置。
【0219】上記構成により、それぞれ隣接する記録ヘ
ッドとの間隔が、前記キャリッジの速度変動の(1/
2)周期の間で移動する距離の奇数倍に相当する距離に
なるように配置されている。従って、前記記録ヘッド
は、主走査方向に沿った前記各着弾位置において、主走
査方向に沿って幅が狭い前記インクドットラインを記録
し得る。
【0220】(14)同じ色のインクを吐出する2つの
記録ヘッドと、前記2つの記録ヘッドを主走査方向に沿
って配列して保持すると共に、前記主走査方向に沿って
往復可能なキャリッジと、前記キャリッジを前記主走査
方向に沿って移動させるキャリッジ駆動手段と、を有
し、前記キャリッジを往路移動させるときには、一方の
記録ヘッドからインクを吐出して画像の記録を行い、前
記キャリッジの復路移動させるときには、他方の記録ヘ
ッドからインクを吐出して画像の記録を行う画像記録装
置において、前記2つの記録ヘッドは、互いの配列間隔
を前記キャリッジの速度変動の略(1/2)周期の間に
移動する距離の奇数倍に相当する距離になるように、前
記キャリッジ上に配置されている画像記録装置。
【0221】上記構成により、前記記録ヘッドは、往路
と復路とで吐出したインク滴を、主走査方向に沿った前
記各着弾位置において、インクドットにより形成される
副走査方向に沿ったインクドットラインを、主走査方向
に沿った略同一の幅の範囲内に形成し得るため、上記画
像記録装置は、プーリー及び/又はモータなどの偏心に
より、記録ヘッドが速度変動する場合においても、記録
された画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は生じること
を防止し、高精度な画像を記録し得る。さらに、この画
像記録装置は、往路時と復路時とで色の重ね合わせの順
番が同一にし得るため、前記主走査方向に沿った前記各
着弾位置において、副走査方向に沿って隣接するインク
ドットラインの色は、略同一にし得る。
【0222】
【発明の効果】本発明は、プーリー及び/又はモータな
どの偏心により、記録ヘッドが速度変動する場合におい
ても、記録された画像に濃度ムラ(色ムラ)を低減又は
生じることを防止し、高精度な画像を記録し得る画像記
録装置を提供し得る。
【0223】また、本発明は、複数の記録ヘッドを有し
ていると共に記録ヘッドが速度変動する場合において
も、高精度な画像を記録し得るとともに、本体の小型化
が可能な画像記録装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施の形態に従った画像記録装
置を示す概略的な側面図である。
【図2】図2は、図1中のキャリッジ支持部14を示す
拡大された側面図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態において、横軸をキ
ャリッジ20の主走査方向の位置、縦軸をキャリッジ2
0の速度にとったキャリッジ20の速度変動を示す図で
ある。
【図4】図4は、図3中に示されている速度変動で移動
する記録ヘッド30が、画像記録領域ZPに入った位置
に対して(1/2)πrの位置を移動する際に吐出した
インク滴の着弾位置を示す図である。
【図5】図5は、図3中に示されている速度変動で移動
する記録ヘッド130が、画像記録領域ZPに入った位
置に対して(3/2)πrの位置を移動する際に吐出し
たインク滴の着弾位置を示す図である。
【図6】図6は、画像記録装置1が2パス往復印字形式
で画像を記録した場合において、図3中に示されている
速度変動の周期で移動する記録ヘッド30が、画像記録
領域ZPに入った位置に対して(1/2)πrの位置を
移動する際に吐出したインク滴の着弾位置を示す図であ
る。
【図7】図7は、第2実施の形態に従ったキャリッジ支
持部14を示す拡大された側面図である。
【図8】図8は、第2の実施の形態において、横軸をキ
ャリッジ20の主走査方向の位置、縦軸をキャリッジ2
0の速度にとったキャリッジ20の速度変動示す図であ
る。
【図9】図9は、第4の実施の形態に従ったキャリッジ
駆動手段10を示す概略的な側面図である。
【図10】図10は、第7の実施の形態に従った記録ヘ
ッド30を示す概略的な側面図である。
【図11】図11は、第8の実施の形態に従った記録ヘ
ッド30を示す概略的な側面図である。
【図12】図12は、従来の画像記録装置を示す側面図
である。
【図13】図13は、偏心の無いプーリー111及びモ
ータ113を有している画像記録装置の記録ヘッド13
0から吐出されたインク滴の着弾位置を示す図である。
【図14】図14は、横軸をキャリッジ120の主走査
方向の位置、縦軸をキャリッジ120の速度にとったキ
ャリッジ120の速度変動を示す図である。
【図15】図15は、図14中に示されている速度変動
で移動する記録ヘッド130が、画像記録領域ZPに入
った位置に対して(1/2)πrの位置を移動する際に
吐出したインク滴の着弾位置を示す図である。
【図16】図16は、図14中に示されている速度変動
の周期で移動する記録ヘッド130が、画像記録領域Z
Pに入った位置に対して(3/2)πrの位置を移動す
る際に吐出したインク滴の着弾位置を示す図である。
【図17】図17は、他の従来の画像記録装置を示す側
面図である。
【符号の説明】
10 キャリッジ駆動手段 11 プーリー 12 無端ベルト 13 モータ 19 クラッチ 20 キャリッジ 30、30a、30b、30c、30d、30a’、3
0b’、30c’、30d’記録ヘッド 40 制御部 50 クラッチ制御手段 60 回転差検出手段 61 プーリー回転検出手段 62 モータ回転検出手段 63 位置検出手段 65 タイマー 66 メモリー 200 記録媒体 300f、300r インク滴
フロントページの続き Fターム(参考) 2C055 KK00 KK06 KK11 2C056 EA06 EC11 EC31 EC74 EC75 FA10 HA10 2C062 LA01 2C480 CA17 CA55 CB02 DA04 DA19 DA22 DB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対してインクを吐出する記録
    ヘッドと、 前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体の搬送方向に対
    して直交する主走査方向に沿って往復移動可能なキャリ
    ッジと、 前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させるキ
    ャリッジ駆動手段と、を有し、 前記キャリッジを往復移動させるとともに前記記録ヘッ
    ドからインクを吐出させることで前記記録媒体に対して
    画像記録を行う記録装置において、 前記キャリッジ駆動手段は、前記キャリッジの往路移動
    の際の周期的な前記キャリッジの速度変動と、前記キャ
    リッジの復路移動の際の周期的な前記キャリッジの速度
    変動との位相がずれるように前記キャリッジを往復移動
    させる画像記録装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体に対してインクを吐出する記録
    ヘッドと、 前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体の搬送方向に対
    して直交する主走査方向に沿って往復移動可能なキャリ
    ッジと、 前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させるキ
    ャリッジ駆動手段と、を有し、 前記キャリッジを往復移動させ、往路と復路との少なく
    とも一方において、前記記録ヘッドからインクを吐出さ
    せることで前記記録媒体に対して画像記録を行う記録装
    置において、 マルチパス印字モードにおけるパス数をXとした場合、
    先のキャリッジ移動時の速度変動の位相に対して、次の
    キャリッジ移動時のキャリッジの速度変動の位相が(1
    /X)2πラジアンずれるように前記キャリッジを移動
    させる画像記録装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体に対してインクを吐出し、記録
    媒体の搬送方向に沿って搭載されている複数の記録ヘッ
    ドと、 前記記録ヘッドを搭載し、前記記録媒体の搬送方向に対
    して直交する主走査方向に沿って往復移動可能なキャリ
    ッジと、 前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させるキ
    ャリッジ駆動手段と、を有し、 前記キャリッジを移動させるとともに前記記録ヘッドか
    らインクを吐出させることで前記記録媒体に対して画像
    記録を行う記録装置において、 前記複数の記録ヘッドは、互いに隣接する記録ヘッドと
    の主走査方向における間隔が、前記キャリッジの速度変
    動の1周期の間に移動する距離の整数倍に相当する距離
    以外の距離になるように配置されている画像記録装置。
  4. 【請求項4】 同じ色のインクを吐出する2つの記録ヘ
    ッドと、 前記2つの記録ヘッドを主走査方向に沿って配列して保
    持すると共に、前記主走査方向に沿って往復可能なキャ
    リッジと、 前記キャリッジを前記主走査方向に沿って移動させるキ
    ャリッジ駆動手段と、を有し、 前記キャリッジを往路移動させるときには、一方の記録
    ヘッドからインクを吐出して画像の記録を行い、前記キ
    ャリッジの復路移動させるときには、他方の記録ヘッド
    からインクを吐出して画像の記録を行う画像記録装置に
    おいて、 前記2つの記録ヘッドは、互いの配列間隔を前記キャリ
    ッジの速度変動の略(1/2)周期の間に移動する距離
    の奇数倍に相当する距離になるように、前記キャリッジ
    上に配置されている画像記録装置。
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