JP2003068665A - アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法 - Google Patents

アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法

Info

Publication number
JP2003068665A
JP2003068665A JP2001260263A JP2001260263A JP2003068665A JP 2003068665 A JP2003068665 A JP 2003068665A JP 2001260263 A JP2001260263 A JP 2001260263A JP 2001260263 A JP2001260263 A JP 2001260263A JP 2003068665 A JP2003068665 A JP 2003068665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antimony
zone
reaction tube
antimony diffusion
single crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001260263A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Aoki
青木  隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2001260263A priority Critical patent/JP2003068665A/ja
Publication of JP2003068665A publication Critical patent/JP2003068665A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】アンチモンの酸化物が付着することを抑制でき
るアンチモン拡散炉、およびアンチモンの拡散方法を提
供する。 【解決手段】内部にシリコン単結晶ウェーハWが配され
る第1ゾーン11と、内部にアンチモン拡散源Aが配さ
れる第2ゾーン12と、を備えた反応管10と、排気口
21を有し、反応管10の第1ゾーン11の下流側端部
に取り付けられたフロントキャップ20と、反応管10
の周囲に配設された加熱装置13と、を備えるアンチモ
ン拡散炉100において、第1ゾーン11の下流側端部
を加熱する端部加熱装置25を設ける。アンチモン拡散
源Aを加熱昇華させてシリコン単結晶ウェーハWにアン
チモンを堆積・拡散させる間、端部加熱装置25により
第1ゾーン11の下流側端部を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンにアンチ
モンを拡散させるためのアンチモン拡散炉及びアンチモ
ン拡散方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶ウェーハにアンチモン
(Sb)を拡散させてn型拡散層を形成する方法に、気
相拡散法がある。この方法は、例えば三酸化アンチモン
(Sb23)などの拡散源をシリコン単結晶ウェーハと
ともにアンチモン拡散炉内に入れ、加熱して三酸化アン
チモンを昇華させる。そして、高温に熱したシリコン単
結晶ウェーハを、アンチモンを含む雰囲気に曝すことに
よって、アンチモンを拡散させる方法である。
【0003】アンチモン拡散炉101は、例えば図3に
示すように構成されており、内部にシリコン単結晶ウェ
ーハWが配される第1ゾーン111およびアンチモン拡
散源Aが配される第2ゾーン112を備えた石英製の反
応管110と、反応管110の周囲に設けられ、アンチ
モン拡散源Aとシリコン単結晶ウェーハWとをそれぞれ
加熱する加熱装置113と、反応管110において第1
ゾーン111の下流側端部に着脱自在に取り付けられる
フロントキャップ(front cap)120と、反応管11
0のアンチモン拡散源Aが配される側の端部に取り付け
られるリヤキャップ(rear cap)130とを備えてい
る。フロントキャップ120には排気口121が、また
リヤキャップ130にはガス供給口131が形成されて
おり、また加熱装置は、高周波加熱あるいは抵抗加熱等
によって加熱を行うようになっている。
【0004】アンチモン拡散処理においては、加熱装置
113によって、反応管110内に配されたシリコン単
結晶ウェーハWとアンチモン拡散源Aとがそれぞれ加熱
される。そして、ガス供給口131から反応管110内
に窒素ガス等のガスが供給され、そのガスがアンチモン
拡散源Aからシリコン単結晶ウェーハW方向に流通して
排気口121を介して排出される。この加熱とガスの流
通とによって、アンチモンが加熱昇華されるとともに、
加熱されたシリコン単結晶ウェーハWがアンチモンを含
む雰囲気中に暴露され、シリコン単結晶ウェーハにアン
チモンが堆積・拡散される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このアンチモン拡散炉
においては、反応管110の第1ゾーン111側の下流
側端部に、アンチモンの酸化物(Sb2O3、Sb2O4 、Sb2O5
、等又はこれらの複合体であり、これらを総称して以
下にSbOx と記載する)が付着することがある。SbOx
反応管110に付着すると、SbOxが石英に浸透して、反
応管110の内表面が失透してしまう。反応管110が
失透すると、加熱装置113による加熱が不均一となっ
て、拡散処理の施されたシリコン単結晶ウェーハのバッ
チ内抵抗率分布が大きくなるなどの支障を来すことがあ
る。また、SbOxが付着した箇所では石英の熱膨張率に差
が生じるため、使用していく間に反応管が次第に脆くな
り、やがて破損する。そこで、反応管110の使用回数
を予め定めておき、定期交換を行うようにするなどして
いるが、破損が生じるまでの反応管110の使用回数に
はばらつきがある。そのため、時にはアンチモンの拡散
処理中に反応管110が破損して拡散処理に支障を来す
ことがあり、不都合である。また反応管110の交換に
も大変な手間やコストがかかる。一方、反応管に付着し
たSbOxの小片が飛散してシリコン単結晶ウェーハに付着
すると、後のデバイス製造工程に支障を来してしまうた
め問題である。
【0006】本発明の課題は、反応管へのアンチモンの
酸化物(SbOx)の付着を抑制できるアンチモン拡散炉、
およびアンチモンの拡散方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】アンチモン拡散炉では、
反応管の下流側端部あるいはフロントキャップにおける
アンチモン酸化物が付着する箇所の温度が低いために、
ガスが当該箇所で冷やされ、ガスに含まれるアンチモン
が析出するものと考えられた。そして、アンチモンを析
出させずにガスを反応管から排出させることが可能であ
れば前記課題が解決できるとの知見に基き検討した結
果、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明による第1の手段は、例
えば図1に示すように、内部にシリコン単結晶ウェーハ
(W)が配される第1ゾーン(11)と、この第1ゾー
ンの上流側に、該第1ゾーンと連通した状態で設けら
れ、内部にアンチモン拡散源(A)が配される第2ゾー
ン(12)と、を備えて構成された反応管(10)と、
排気口(21)を有し、該第1ゾーンの下流側の端部
に、該端部を閉塞するように着脱自在に取付けられるフ
ロントキャップ(20)と、前記反応管の前記第1ゾー
ンおよび第2ゾーンの周囲に配設され、前記シリコン単
結晶ウェーハと前記アンチモン拡散源とをそれぞれ加熱
するための加熱装置(13)と、を備え、加熱により、
前記アンチモン拡散源からアンチモンを昇華させて前記
シリコン単結晶ウェーハに拡散させるためのアンチモン
拡散炉(100)において、前記第1ゾーンの下流側端
部を加熱するための端部加熱装置(25)をさらに備え
ることを特徴とする。尚、アンチモン拡散炉には、反応
管内部の下流側端部付近に、内管を備えたものであって
もよい。また、端部加熱装置は、第1ゾーンの下流側端
部とともに、フロントキャップを加熱してもよい。
【0009】また本発明による第2の手段は、第1の手
段のアンチモン拡散炉の前記反応管の第1ゾーンにシリ
コン単結晶ウェーハを配する一方、前記第2ゾーンにア
ンチモン拡散源を配し、前記シリコン単結晶ウェーハと
前記アンチモン拡散源とを前記加熱装置によりそれぞれ
加熱するとともに、上流側から下流側にガスを流通させ
て、前記アンチモン拡散源から昇華するアンチモンを前
記シリコン単結晶ウェーハに拡散させるアンチモン拡散
方法であって、前記第1ゾーンの下流側端部を前記端部
加熱装置により加熱することを特徴とする。
【0010】尚、第1ゾーンの下流側端部の加熱は、昇
華されたアンチモンが、第1ゾーンの下流側端部とフロ
ントキャップの排気口とを流通している間に行われるこ
とが効果的である。従って、第1ゾーン下流側端部の加
熱は、アンチモンの昇華開始から昇華終了までの間のみ
行うようにしてもよい。
【0011】本発明によれば、アンチモン拡散炉には、
第1ゾーンの下流側端部を加熱するための端部加熱装置
が備えられる。そして、アンチモン拡散処理において、
反応管内に配したシリコン単結晶ウェーハとアンチモン
拡散源とを、加熱装置によりそれぞれ加熱するととも
に、上流側から下流側にガスを流通させる際、第1ゾー
ンの下流側端部を、端部加熱装置により加熱する。従っ
て、第1ゾーンの下流側端部が加熱されるため、反応管
を流通するガスは、第1ゾーンの下流側端部で冷やされ
ることなく、反応管外部に排出される。そのため、第1
ゾーンの下流側端部でガスに含まれているアンチモンが
析出してアンチモンの酸化物(SbOx)となって反応管に
付着することを抑制することができる。その結果、反応
管がSbOxの付着によって失透することを抑制することが
できる。また、反応管やフロントキャップの交換周期を
長くすることが可能となり、手間やコストを削減するこ
とができ、さらにアンチモン拡散処理中に反応管が破損
して、拡散処理に支障をきたすことも防止できる。加え
て、反応管に付着したSbOxが飛散してシリコン単結晶ウ
ェーハに付着することも抑制できるので、好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。 1.アンチモン拡散装置 図一に、本実施の形態のアンチモン拡散炉100の構成
を模式的に示す。アンチモン拡散炉100は、主に反応
管10と、反応管の端部に設けられるフロントキャップ
(front cap)20と、反応管10の周囲に配設される加
熱装置13と、反応管10の下流側端部の周囲に配設さ
れる端部加熱装置25と、反応管10の上流側端部に設
けられるリヤキャップ(rear cap)30とにより構成され
ている。
【0013】反応管10は、石英製であって、ウェーハ
ボート16に並べたシリコン単結晶ウェーハWを内部に
配するための第1ゾーン11と、第1ゾーン11に連通
するように設けられる第2ゾーン12とにより構成され
ている。第2ゾーン12内部にはアンチモン拡散源Aが
配されるようになっている。このアンチモン拡散源Aと
しては、例えばるつぼ15などの容器に入れられた三酸
化アンチモンが配される。アンチモン拡散処理の際、反
応管10の内部には、ガスが第2ゾーン12側から第1
ゾーン11側の方向に流通するようになっているので、
本明細書においては、反応管10の第1ゾーン11側の
端部を、下流側端部とする。
【0014】フロントキャップ20は、サンドブラスト
加工等によって不透明に形成されている石英製のキャッ
プであって、反応管10の下流側端部に着脱可能に備え
られる。このフロントキャップ20には、反応管10に
取り付けられた状態で反応管10の内部の雰囲気を反応
管10外部に排出することが可能な、排気口21が形成
されている。
【0015】加熱装置13は、反応管10の第1ゾーン
11と第2ゾーン12の周囲をそれぞれ取り巻くように
配設されている。第1ゾーン11周囲の加熱装置13を
第1ゾーン加熱装置13a、第2ゾーン12周囲の加熱
装置13を第2ゾーン加熱装置13bとする。これらの
加熱装置13は、例えば抵抗加熱によって、反応管10
の内部に配されるシリコン単結晶ウェーハWと、アンチ
モン拡散源Aとを、それぞれ所定の温度に加熱するよう
になっている。
【0016】リヤキャップ30は、反応管10に着脱自
在に設けられるものであって、反応管10の上流側端部
を閉塞するように設けられる。リヤキャップ30には、
反応管10の外部から反応管10内にガスを流入させる
ことができるガス供給口31が形成されている。
【0017】端部加熱装置25は、反応管10の第1ゾ
ーン11の下流側端部と、フロントキャップ20とを加
熱するように、これらの周囲に配設される。端部加熱装
置25は、第1ゾーン11の下流側端部とフロントキャ
ップ20との周囲を取り囲むように設けてもよく、第1
ゾーン11端部の上側、下側、もしくは左右側方側、ま
たはフロントキャップ20側のいずれの場所に設けても
よく、これらのうち任意の1箇所、あるいは複数箇所に
設けるようにしてもよい。端部加熱装置25は、例えば
赤外線ランプ、あるいは抵抗線でもよく、また、高周波
加熱を行う装置でもよい。
【0018】アンチモン拡散炉100には、必要に応じ
て反応管10の下流側端部に内管17が設けられていて
もよい。内管17は、例えば反応管10の内径よりも外
形が小さくなるように形成された円筒部と、円筒部の下
流側端部に備えられる貫通孔を有する円板とによって構
成される。内管17は、反応管10の下流側端部と第1
ゾーン11との間を仕切るように設けられることによ
り、反応管10端部で冷やされた空気が反応管10内部
に対流することを防ぎ、反応管10内部の温度不均一に
よって発生するシリコン単結晶ウェーハのシート抵抗の
ばらつきを低減させる役割を担う。
【0019】このアンチモン拡散炉100で拡散処理を
行う際は、反応管10の第1ゾーン11内にシリコン単
結晶ウェーハWを配するとともに、第2ゾーン12にア
ンチモン拡散源Aを配する。そして、第1ゾーン加熱装
置13aによってシリコン単結晶ウェーハWを加熱する
一方、第2ゾーン加熱装置13bによってアンチモン拡
散源Aを加熱する。さらに、図示しないガス供給部から
のガス(例えば窒素ガス、酸素ガス等)を、リヤキャッ
プ30のガス供給口31から供給して、ガスを反応管1
0内部において第2ゾーン12側から第1ゾーン11側
の方向に流通させ、フロントキャップ20の排気口21
から排気させる。尚、この拡散処理を行う間、第1ゾー
ン11の下流側端部およびフロントキャップ20を、端
部加熱装置25によって加熱する。
【0020】2.アンチモン拡散方法 アンチモン拡散炉100を使用して、シリコン単結晶ウ
ェーハWにアンチモンを拡散する方法を説明する。本発
明のアンチモン拡散方法によるアンチモン拡散は、FZ
法あるいはCZ法等により製造されたシリコン単結晶イ
ンゴットから、面取り工程、スライス工程、ラッピング
工程、エッチング工程、CVD法による酸化膜成長工
程、鏡面研磨工程を通して製造されたシリコン単結晶ウ
ェーハWに対して行われる。アンチモン拡散は、このよ
うなシリコン単結晶ウェーハWの主面全体に対して行っ
てもよい。また必要に応じて、シリコン単結晶ウェーハ
Wの主面にCVD酸化膜形成、フォトリソグラフィー、
エッチング等の工程を経てパターンが形成されたシリコ
ン単結晶ウェーハW主面の所定の領域に、アンチモンの
拡散を行ってもよい。このようなシリコン単結晶ウェー
ハWを、ウェーハボート16に並べて、アンチモン拡散
炉100の反応管10の第1ゾーン11内に載置して、
アンチモン拡散処理を施す。尚、ウェーハボート16に
列置されるシリコン単結晶ウェーハWの枚数は任意であ
る。
【0021】アンチモン拡散炉100でアンチモンの拡
散処理を行う際は、フロントキャップ20の着脱によ
り、反応管10内部の第1ゾーン11にシリコン単結晶
ウェーハWを載置する。またリヤキャップ30の着脱に
より第2ゾーン12に、アンチモン拡散源Aを載置す
る。
【0022】そして、第1ゾーン加熱装置13aによっ
てシリコン単結晶ウェーハWを約1000〜1200℃に加熱す
る一方、第2ゾーン加熱装置13bでアンチモン拡散源
Aを約800℃程度に加熱するとともに、リヤキャップ3
0のガス供給口31から、窒素などのガスを流通させ
る。第1ゾーン11と第2ゾーン12の時間に対する温
度推移を図2に示す。第2ゾーン12で加熱昇華された
アンチモンを含むガスは、第1ゾーン11に流通して、
フロントキャップ20の排気口21から排気される。そ
れによってアンチモンを含む雰囲気中にシリコン単結晶
ウェーハWが暴露され、アンチモンがシリコン単結晶ウ
ェーハWに堆積・拡散される。所定時間経過後、流通さ
せるガスを、酸素を含んだガスに切り換えることによ
り、シリコン単結晶ウェーハWの表面に酸化膜を形成さ
せてアンチモンの堆積を止める。その後暫くの間、加熱
装置13による加熱を所定の時間継続して、シリコン単
結晶ウェーハWにアンチモンを拡散させた後、加熱装置
13を制御することにより反応炉10の温度を低下させ
て、アンチモンの拡散処理を終了する。尚、これらの温
度、加熱時間、ガスの組成、ガスを切り換えるまでの時
間等の条件は、シリコン単結晶ウェーハWにアンチモン
を所望の濃度および深さで拡散させるために、適宜設定
を行う。また、アンチモン拡散源として第2ゾーン12
に配する三酸化アンチモン等の量は、アンチモンの拡散
されたシリコン単結晶ウェーハWが所望のシート抵抗値
を示すように、適宜変更するが、シリコン単結晶ウェー
ハWに対するアンチモンの堆積を止めた後、アンチモン
の拡散が行われている間に昇華が終了する量とすれば好
適である。
【0023】アンチモン拡散源Aとシリコン単結晶ウェ
ーハWの加熱を開始して拡散処理を始めると略同時に、
端部加熱装置25による、第1ゾーン11の下流側端部
とフロントキャップ20との加熱を開始する(図2参
照)。この加熱においては、第1ゾーン11の下流側端
部を、流通するガスに含まれるアンチモンが析出しない
温度となるように加熱することが好ましい。すなわち、
第1ゾーン11の下流側端部は、温度が500℃以上1000
℃以下となるよう加熱することが好ましい。
【0024】また、反応管10から排出されるガスに含
まれるアンチモンは、第2ゾーン12に載置されるアン
チモン拡散源Aが、加熱により昇華し始めてから、昇華
が終了するまでの間(例えば、るつぼ15に入れられた
三酸化アンチモン等の拡散源が、全て昇華して無くなる
までの間)に、より高い濃度で含まれることとなる。従
って、端部加熱装置25による加熱は、アンチモン拡散
源Aの昇華開始から昇華終了までの間行うことが効果的
である。従って、端部加熱装置25による反応管10の
下流側端部とフロントキャップ20との加熱は、アンチ
モンの拡散処理の開始から終了まで行ってもよく、ある
いは、アンチモン拡散源Aの昇華開始から昇華終了まで
の間のみ、行ってもよい。
【0025】以上のようにアンチモン拡散炉100によ
るアンチモン拡散方法によれば、アンチモン拡散炉10
0には端部加熱装置25が備えられ、第1ゾーン11の
下流側端部と、フロントキャップ20とを加熱してい
る。従って、アンチモン拡散処理において反応管10に
流通されるガスは、第1ゾーン11の下流側端部あるい
はフロントキャップ20を通過する際に冷やされること
なく反応管10の外部に排気される。従って、アンチモ
ンがガスに含まれていても、反応管10の下流側端部に
おいてアンチモンが析出することを抑制でき、反応管1
0やフロントキャップ20にアンチモンの酸化物が付着
することを抑制することができる。従って、アンチモン
の酸化物付着によって反応管10が失透したり、反応管
10の熱膨張率に差が生じて反応管10が破損したりす
ることを抑制できる。その結果、反応管10の交換周期
を長くすることが可能となり、アンチモン拡散処理中に
反応管10が破損して拡散処理に支障をきたすことも防
止できる。また、反応管10の交換に要する手間および
コストを削減することもできる。さらに、反応管10や
フロントキャップ20に付着したアンチモンの酸化物が
飛散してシリコン単結晶ウェーハに付着することも防止
できるので、好適にアンチモンの拡散を行うことができ
る。
【0026】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではない。例えば、端部加熱装置を、赤外線ラ
ンプ等によるランプ加熱とする場合、反応炉の下流側端
部を不透明に形成したり、あるいはグラファイト製など
の不透明な内管を設けるなどして、ランプ光による反応
管の加熱が効率的に行われるようにしてもよい。また、
端部加熱装置と、反応管の第1ゾーン周囲に設けられる
加熱装置とを一体化させてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、アンチモン拡散炉に
は、反応管の第1ゾーンの下流側端部に端部加熱装置が
備えられる。そして、シリコン単結晶ウェーハとアンチ
モン拡散源とを反応管内に配し、加熱装置によってそれ
らをそれぞれ加熱するとともに、反応管の上流側から下
流側にガスを流通させてアンチモン拡散源から昇華する
アンチモンをシリコン単結晶ウェーハに拡散させる際、
第1ゾーンの下流側端部を端部加熱装置により加熱す
る。従って、反応管内を流通するガスが、第1ゾーンの
下流側端部で冷やされることなく反応管外に排出される
ので、ガスに含まれるアンチモンが反応管の端部でアン
チモンの酸化物(SbOx)となって析出することを抑制す
ることができる。その結果、反応管およびフロントキャ
ップに、SbOxが付着することを抑制でき、反応管が失透
することを抑制できる。また、反応管が、SbOxが付着し
た箇所で熱膨張率に差が生じて破損することを抑制でき
る。従って、反応管やフロントキャップの交換周期を長
くすることが可能となり、またアンチモン拡散処理中に
反応管が破損して、拡散処理に支障をきたすことも抑制
できる。さらに、反応管の交換に要するコストや手間を
削減することもできる。加えて、反応管に付着したSbOx
が飛散してシリコン単結晶ウェーハに付着することも抑
制できるので、好適にアンチモンの拡散処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したアンチモン拡散炉の構成を示
す概略側面図である。
【図2】本発明のアンチモン拡散方法において、反応管
の第1ゾーンと、第2ゾーンと、第1ゾーンの下流側端
部の温度推移を示す図である。
【図3】従来のアンチモン拡散炉の構成を示す概略側面
図である。
【符号の説明】
10 反応管 11 第1ゾーン 12 第2ゾーン 13 加熱装置 20 フロントキャップ 21 排気口 25 端部加熱装置 30 リヤキャップ 31 ガス供給口 100 アンチモン拡散炉 W シリコン単結晶ウェーハ A アンチモン拡散源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にシリコン単結晶ウェーハが配される
    第1ゾーンと、この第1ゾーンの上流側に、該第1ゾー
    ンと連通した状態で設けられ、内部にアンチモン拡散源
    が配される第2ゾーンと、を備えて構成された反応管
    と、 排気口を有し、該第1ゾーンの下流側の端部に、該端部
    を閉塞するように着脱自在に取付けられるフロントキャ
    ップと、 前記反応管の前記第1ゾーンおよび第2ゾーンの周囲に
    配設され、前記シリコン単結晶ウェーハと前記アンチモ
    ン拡散源とをそれぞれ加熱するための加熱装置と、を備
    え、 加熱により、前記アンチモン拡散源からアンチモンを昇
    華させて前記シリコン単結晶ウェーハに拡散させるため
    のアンチモン拡散炉において、 前記第1ゾーンの下流側端部を加熱するための端部加熱
    装置をさらに備えることを特徴とするアンチモン拡散
    炉。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアンチモン拡散炉の前記反
    応管の第1ゾーンにシリコン単結晶ウェーハを配する一
    方、前記第2ゾーンにアンチモン拡散源を配し、 前記シリコン単結晶ウェーハと前記アンチモン拡散源と
    を前記加熱装置によりそれぞれ加熱するとともに、 上流側から下流側にガスを流通させて、前記アンチモン
    拡散源から昇華するアンチモンを前記シリコン単結晶ウ
    ェーハに拡散させるアンチモン拡散方法であって、 前記第1ゾーンの下流側端部を前記端部加熱装置により
    加熱することを特徴とするアンチモン拡散方法。
  3. 【請求項3】前記第1ゾーンの下流側端部の加熱を、ア
    ンチモンの昇華開始から昇華終了までの間のみ行うこと
    を特徴とする請求項2記載のアンチモン拡散方法。
JP2001260263A 2001-08-29 2001-08-29 アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法 Pending JP2003068665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260263A JP2003068665A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260263A JP2003068665A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003068665A true JP2003068665A (ja) 2003-03-07

Family

ID=19087490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001260263A Pending JP2003068665A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003068665A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006228973A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Denso Corp 熱処理装置
KR100739973B1 (ko) 2006-08-24 2007-07-16 동부일렉트로닉스 주식회사 반도체 장치 제조용 산화 안티몬 가스화 장비
JP2015097270A (ja) * 2012-07-30 2015-05-21 株式会社日立国際電気 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム。

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006228973A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Denso Corp 熱処理装置
JP4734950B2 (ja) * 2005-02-17 2011-07-27 株式会社デンソー 熱処理装置
KR100739973B1 (ko) 2006-08-24 2007-07-16 동부일렉트로닉스 주식회사 반도체 장치 제조용 산화 안티몬 가스화 장비
JP2015097270A (ja) * 2012-07-30 2015-05-21 株式会社日立国際電気 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム。
JP5792390B2 (ja) * 2012-07-30 2015-10-14 株式会社日立国際電気 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム
KR101750633B1 (ko) * 2012-07-30 2017-06-23 가부시키가이샤 히다치 고쿠사이 덴키 기판 처리 장치, 반도체 장치의 제조 방법 및 기록 매체
US9816182B2 (en) 2012-07-30 2017-11-14 Hitachi Kokusai Electric Inc. Substrate processing apparatus, method for manufacturing semiconductor device, and recording medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1796149B1 (en) Quartz jig and semiconductor manufacturing equipment
US7977258B2 (en) Method and system for thermally processing a plurality of wafer-shaped objects
JP3137164B2 (ja) 熱処理炉
JP2003531489A (ja) ウェハーを熱処理する方法および装置
KR20030086220A (ko) 화학 증착 공정에 사용하기 위한 변형된 서셉터
JP3076791B2 (ja) 半導体製造装置
JP2003068665A (ja) アンチモン拡散炉およびアンチモン拡散方法
US6048793A (en) Method and apparatus for thin film growth
JPH11121311A (ja) 炭化ケイ素材およびその製造方法並びに炭化ケイ素ウエハ
JPH097953A (ja) 単結晶薄膜の製造方法
TWI730446B (zh) 矽晶圓的熱處理方法
JP4144057B2 (ja) 半導体製造装置用部材
JP4525871B2 (ja) ウエハ熱処理装置及びそれを用いたウエハの熱処理方法
US6951585B2 (en) Liquid-phase growth method and liquid-phase growth apparatus
JPH0799164A (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JPH0831707A (ja) 半導体製造装置
JP2005252042A (ja) 基板保持装置
JP7298406B2 (ja) シリコン単結晶引上げ装置内の部材の再生方法及び再生装置並びに再生された部材を用いるシリコン単結晶の製造方法
JPS60152675A (ja) 縦型拡散炉型気相成長装置
JPS6010621A (ja) 減圧エピタキシヤル成長装置
JPH025295B2 (ja)
JP2511845B2 (ja) 気相成長などの処理装置
JPS63207125A (ja) 半導体素子の製造方法
JPH1167751A (ja) 保護膜付きシリコンウェーハの製造方法およびその製造装置
JP2000091237A (ja) 半導体ウェーハの製造方法