JP2003068387A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2003068387A
JP2003068387A JP2001257982A JP2001257982A JP2003068387A JP 2003068387 A JP2003068387 A JP 2003068387A JP 2001257982 A JP2001257982 A JP 2001257982A JP 2001257982 A JP2001257982 A JP 2001257982A JP 2003068387 A JP2003068387 A JP 2003068387A
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retainer
locking position
locking
connector
connector housing
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Application number
JP2001257982A
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English (en)
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Hideto Nakamura
英人 中村
Kenji Tsuji
健司 辻
Ryotaro Ishikawa
亮太郎 石川
Osamu Kawase
治 川瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リテーナにその押し込み方向の力が作用して
も確実に仮係止位置に保持することが可能なコネクタを
提供する。 【解決手段】 ロックアーム28のロック部30とリテ
ーナ4の側片21に設けられている被ロック部31と
は、仮係止時、係止面30Aと被係止面31Aとがリテ
ーナ4の押し込み方向に直交するような面同士で当り合
っているのでリテーナ4にその押し込み方向の力が作用
しても係止状態は維持され、リテーナ4が不用意に本係
止位置に移動することはない。また、係止状態を解除可
能な解除部41と解除されると共に本係止位置に押し込
み可能な押し込み部40とを備えた係止解除用治具37
を用いることでリテーナ4を本係止位置に移動させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リテーナを用いる
ことによって端子金具を二重係止するコネクタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】リテーナを備えたコネクタの場合、コネ
クタハウジング内のキャビティに端子金具を挿入する
と、キャビティ内に突設された可撓性を有するランスに
よって端子金具が一次係止され、さらにコネクタハウジ
ングにリテーナを組み付けることによってランスの撓み
を規制する。こうして、端子金具に対して二重に係止す
ることによって端子金具の抜けを確実に防いでいる。
【0003】このような構成のコネクタの出荷元ではリ
テーナをコネクタハウジングに対して仮係止位置に保持
させておくことで、コネクタハウジングに対する端子金
具の挿抜を可能にし、その状態のまま端子金具の組み付
け現場まで搬送される。そして、組み付け現場では端子
金具をコネクタハウジングに挿入した後、仮係止位置に
あったリテーナを本係止位置まで押し込んで端子金具の
抜け止めを行なっていた。このような構成のコネクタの
一例として、特開平3−55775号公報に掲載された
ものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リテー
ナを仮係止位置に保持させるとき、保持力が強すぎると
押し込み作業がやり辛くなり、逆に弱すぎるとリテーナ
がコネクタハウジングから外れてしまったり、または容
易に本係止位置に移動してしまう虞がある。このため、
適度な保持力でもってリテーナを保持する必要があった
が、確実に仮係止位置に保持された状態ではなかった。
故に、リテーナを仮係止した状態で運搬されるコネクタ
が運搬中に他の異物等と干渉して、リテーナにその押し
込み方向の力が作用すると不用意にリテーナが本係止位
置に押し込まれてしまうことがある。本係止位置では端
子金具をコネクタハウジングに組み付けることが出来な
いため、リテーナをわざわざ仮係止位置に戻したうえで
端子金具の組み付けを行なう必要があり煩わしい作業と
なっていた。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、その目的はリテーナにその押し込み方向に力が
作用しても確実にリテーナを仮係止位置に保持すること
が可能なコネクタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、端子金具を収容可
能なキャビティが設けられているコネクタハウジング
と、そのコネクタハウジングに対して前記端子金具の挿
抜を許容する仮係止位置と前記端子金具を抜け止め状態
にする本係止位置との間で移動可能なリテーナとからな
り、前記コネクタハウジングには前記リテーナが前記仮
係止位置から前記本係止位置まで移動することを解除可
能に規制する規制手段が設けられているコネクタであっ
て、前記規制手段は、前記リテーナに対してその押し込
み方向に直交あるいは、これを上回る勾配をもった面で
当接することで前記リテーナの前記本係止位置への移動
を規制可能な係止部を有し、且つこの係止部は前記コネ
クタハウジング外部から前記リテーナに対し解離操作可
能に設けられているところに特徴を有する。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において前記リテーナには、前記規制手段に対する係止
解除用治具に形成された押込み部が当接して前記リテー
ナを前記本係止位置まで押し込み可能とする当て面が形
成される一方、前記コネクタハウジングには前記規制手
段としてのロックアームが前記リテーナの押し込み方向
に沿って形成され、且つそのロックアームは前記リテー
ナに前記係止部が係止する係止姿勢と前記リテーナから
前記係止部が解離する解離姿勢との間で撓み変形可能で
あって、且つ前記ロックアームには、前記リテーナに対
する前記押し込み部による押込みに伴い、前記係止解除
用治具に形成された解除部により前記係止部を前記解離
姿勢へと変位させるよう前記ロックアームの変形動作を
案内可能な解除案内面が設けられているところに特徴を
有する。
【0008】請求項3の発明に係るリテーナの係止解除
用治具は、請求項2に記載のコネクタに対して使用され
るものであって前記仮係止位置にある前記リテーナを前
記本係止位置へ押し込み可能な押し込み部と、前記解除
案内面に当接し、前記押し込みに伴って前記ロックアー
ムを解離変形させる解除部とが備えられているところに
特徴を有する。
【0009】請求項4の発明は、請求項3に記載のもの
において、前記コネクタハウジングは雄コネクタハウジ
ングであり、雄型端子金具を収容するハウジング本体と
このハウジング本体に連続し雌コネクタハウジングを嵌
合可能なフード部とから形成され、前記フード部の奥面
には前記雄型端子金具のタブが突出され、また、前記リ
テーナは前記タブを貫通させつつ前記フード部の奥面と
対向する前面壁と、この前面壁の両側から延出され前記
奥面の端部に貫通する挿通口を通して前記ハウジング本
体の両側面に対向する一対の側片と、前記リテーナが前
記仮係止位置にあるときには前記ハウジング本体内に設
けられた撓み可能なランスの手前に位置して前記雄型端
子金具を挿抜可能であるが、前記リテーナが押し込まれ
て本係止位置に至ったときには前記ランスの撓み空間へ
位置して前記雄型端子金具に対する係止を解除する方向
への撓み規制をする撓み規制部とからなり、さらに前記
ハウジング本体の両側面には前記ロックアームが配され
て前記リテーナが前記仮係止位置にあるときに前記側片
と係止可能となっているコネクタに対して使用される係
止解除用治具であって、
【0010】前記フード部の奥面を貫通し前記リテーナ
が仮係止位置にあるときの前記側片に対する前記ロック
アームの係止を解除可能な一対の解除部と、前記リテー
ナの前面壁を横切りつつ両解除部を連結し前記リテーナ
を仮係止位置から本係止位置へと押し込み可能な押し込
み部とを備えるとともに、この押し込み部には前記タブ
との干渉を回避するための逃がし部が設けられていると
ころに特徴を有する。
【0011】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明によれば、リテ
ーナが仮係止位置にあるとき、規制手段のうちの係止部
がリテーナに対してその押し込み方向と直交あるいは、
これを上回る勾配をもった面で当接した状態で係止して
いる。これによりリテーナに押し込み方向の力が作用し
ても係止部がリテーナの押し込み方向に交差する向きに
ずれ難い。したがって、異物等の衝突によりリテーナが
仮係止位置から本係止位置へ不用意に移動するような事
態を緩和することができる。
【0012】請求項2及び請求項3の発明によれば、係
止解除用治具の押し込み部がリテーナの当て面に当てら
れ、押し込み方向に沿って押し込まれると同時に解除部
がロックアームの解除案内面と当接する。そのまま解除
部が押し込まれると係止部が案内されながら解離姿勢へ
と変位するので規制が解除される。したがって、リテー
ナの押し込み方向に係止解除治具を押し込み操作するこ
とによって係止が解除されるので、リテーナに対する仮
係止位置から本係止位置への移動規制の解除及び本係止
位置への押し込みの2つの作業を一つの単純な動作によ
って行なうことができるので作業性が向上する。
【0013】請求項4の発明によれば、板部に逃がし部
を設けたことにより、押し込み部を当て面に当接させる
ために近づけていっても雄タブが押し込み部に干渉する
ことがない。よって、リテーナの当て面だけに押し込み
部を当接させてリテーナを押し込むことが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。この実施形態では、フロントリ
テーナタイプの雄側のコネクタについて示している。な
お、以下の説明においては、図1の右側を前方とし、上
下方向については図1を基準とする。
【0015】本実施形態の雄側のコネクタハウジング1
(以下、コネクタハウジングとする)は、雄型端子金具
2を収容可能なキャビティ3を有するコネクタハウジン
グ1とこのコネクタハウジング1内に正面から装着して
雄型端子金具2を二重係止するリテーナ4とからなって
いる。
【0016】はじめに、雄型端子金具2について説明す
ると、雄型端子金具2は図1に示すように1枚の導電性
金属板材を所定形状に打ち抜いたあと、折り曲げ加工を
施して形成されており、前端部には雌型端子金具に挿入
して接続される雄タブ5を備え、後端側は、電線6の端
末における芯線7が圧着されるワイヤバレル部8と、電
線6の被覆部分をかしめるインシュレーションバレル部
9とを連ねて備えている。また、雄タブ5とワイヤバレ
ル部8との間には箱状に形成された箱部10が設けられ
ており、その下面のうち前後方向の中央部が段差状に凹
んだ係止凹部11が形成されており、ここに後述するラ
ンス12が進入して係止されるようになっている。
【0017】コネクタハウジング1は合成樹脂材からな
っており、扁平な直方体をしたハウジング本体13と、
これより大きめに形成されてハウジング本体13の前側
に連続するフード部14とからなっており、そのフード
部14内には雌側のコネクタ(図示せず)が嵌入するよ
うになっている。また、フード部14の開口縁にはロッ
ク突部44が形成されていて、雌側のコネクタに係止す
ることで抜け止めがなされる。ハウジング本体13に
は、雄型端子金具2を前後方向に沿って挿入可能なキャ
ビティ3が横方向に8列、縦方向に2段整列して設けら
れており、各キャビティ3後端には雄型端子金具2を挿
入するための挿入口15が開口し、一方、前端は雄タブ
5が挿通可能であり、併せて後述するリテーナ4の撓み
規制部25が進入可能なように開口している。全キャビ
ティ3の前端側はキャビティ3同士を仕切るような仕切
り壁18がなく、キャビティ3同士が連通した状態で開
口している。連通した部分において各キャビティ3の天
井壁のみは前方へ延出して、雄型端子金具2が正規位置
まで進入したとき箱部10の前面に当接するような当て
面を有した前止め部45がハウジング本体13の全幅に
亘って形成されている。各キャビティ3を形成している
底壁16の前端にはランス12が延設されている。ラン
ス12は、その先端がキャビティ3内に突出するように
前方に向けて延出し、またこれによってランス12は雄
型端子金具2の通過時に撓み許容空間Aに向けて撓み可
能とともに、雄型端子金具2の係止凹部11と適合し
て、ここに一次係止することができるようにしてある。
また、ランス12には、その両側縁のうちの一方から起
立するようにしてL字状をなす張り出し部12Aが設け
られている。
【0018】ハウジング本体13の前端面17の左右両
端部には、一対の矩形の挿通口19が貫通し、共にハウ
ジング本体13の外側面よりも外側の位置に開口するよ
うになっている。この挿通口19は、リテーナ4の装着
過程においてリテーナ4の後述する側片21を挿通可能
とするとともに、側片21の挿入後においても挿通口1
9のうちの上側になお開口が残るようにしてある。その
残された開口部には後述する係止解除用治具37の解除
部41が入って、側片21の上面に沿うようにして進入
可能となっている。
【0019】一方、リテーナ4も合成樹脂材にて形成さ
れており、図3に示すように長方形状の前面壁20とそ
の前面壁20の左右両側部から後方へ延びる一対の側片
21とを備え、全体として門形状をなしている。前面壁
20の中央には下段側の前止め部45の干渉を避けるた
めに逃がし口46が前面壁20のほぼ全幅に亘って設け
られている。また、前面壁20の上端縁及び逃がし口4
6の下側開口縁のうち、各キャビティ3と対応する位置
には凹部47が設けられており各凹部47には前止め部
45の下縁とによって形成される空間により雄タブ5を
挿入可能にしている。各凹部47の隣には凹部47より
小さめの切欠きが設けられ前止め部45の下縁とともに
ランス用解除治具(図示せず)を挿入可能な解除口49
が形成されている。この解除口49はランス12の張り
出し部12Aに通じるように開口しており、この解除口
49から挿入したランス用解除治具によってランス12
を操作し係止を解除するようになっている。
【0020】リテーナ4は前記した挿通口19に側片2
1を挿通させて、ハウジング本体13に対して横幅方向
に跨ぐようにして装着される。また、前面壁20の下端
及び逃がし口46の上端から、水平な板状をなす上下一
対の撓み規制部25が前面壁20の全幅に亘って後方へ
延設されている。
【0021】リテーナ4の一対の側片21は互いに平行
な面をなして先端側が幅方向に撓み変形可能となってい
る。また、ハウジング本体13の左右両側壁において、
前記した挿通口19と対応する位置に形成されたリテー
ナ装着部26に嵌め入れられるようになっている。リテ
ーナ装着部26のうち側片21の下面と対向する縁には
スライド面27が前後方向に沿って形成され、リテーナ
4の側片21の下面と摺接するようになっていて、これ
によりリテーナ4の押し込み或いは抜き取りの動作が案
内されるようになっている。また、側片21の先端側に
は係止爪23が設けられており、その先端縁には内側へ
向かって傾斜する傾斜面24が形成されている。この係
止爪23が、リテーナ装着部26において前後方向にず
れた位置に突設されている仮係止用突起34及び本係止
用突起35に係止するようになっている。各係止用突起
34,35は前面が傾斜しており、後述する仮係止位置
において、係止爪23が仮係止用突起34に係止してい
るとき、係止爪23の先端は本係止用突起35の前面と
傾斜面同士で当り合っていて、リテーナ4に押し込み方
向の力を作用させることで仮係止の解除が可能なセミロ
ック状態になっている。また、側片21の厚み寸法とリ
テーナ装着部26の深さ寸法とはほぼ同じにされてあっ
て、リテーナ4をコネクタハウジング1に組み付けたと
きリテーナ装着部26の側面と側片21の側面とは面一
をなすようにされている。
【0022】係止爪23が仮係止用突起34に係止して
いるとき、リテーナ4の撓み規制部25は撓み許容空間
Aより前方に退避してランス12の撓みを許容している
状態にある。このときのコネクタハウジング1に対する
リテーナ4の位置を仮係止位置とし、一方、係止爪23
が本係止用突起35に係止しているとき、撓み規制部2
5は撓み許容空間Aに進出してランス12の下方への撓
み(係止を解除する方向への撓み)を規制している状態
にある。このときのリテーナ4の位置を本係止位置とし
ている。
【0023】また、リテーナ4の側片21の上縁には仮
係止用及び本係止用の被ロック部31、32が前後方向
にずれた位置で2箇所に凹設されてあって、そこには次
に述べるロックアーム28のロック部30が係止してリ
テーナ4が保持されるようになっている。
【0024】スライド面27の対向側には片持ちのロッ
クアーム28が前方に向かって、且つリテーナ装着部2
6の外壁面から少し浮いた状態で延び、ロックアーム2
8は撓み変形可能となっている。そのロックアーム28
の先端には下方に向かって突出したロック部30が設け
られていて、リテーナ4が仮係止位置にあるときには仮
係止用の被ロック部31に係止し、また本係止位置にあ
るときは本係止用の被ロック部32に係止するようにな
っている。ロック部30の前面(以下、係止面30Aと
する)及び各被ロック部31,32においてリテーナ4
の押し込み側に対面する係止面(以下、被係止面31
A,32Aとする)は共にリテーナ4の押し込み方向に
対して直交するような面で互いに当接するように形成さ
れている。このように、本実施形態では仮係止側の被係
止面31A及び本係止側の被係止面32Aの両方を垂直
面としたが、仮係止側の被係止面31Aだけを押し込み
方向に対して直交するように形成してもよい。また、前
記ロック部30の前側には解除案内面29が形成されて
いて、この解除案内面29に係止解除用治具37の解除
部41が押し当てられることでロックアーム28が側片
21との係止を解除する方向に撓むようになっている。
【0025】さて、本実施形態のリテーナ4の仮係止状
態を解くための係止解除用治具37は全体構成として図
8、図9に示すように治具本体38と、それを操作する
ために作業者が保持する把持部39からなっている。な
お、以下の説明においては図8の左側を前方とする。
【0026】円柱形状の把持部39に連なって平板状を
なす連結部50が設けられており、この連結部50はフ
ード部14の開口幅と同等の幅を有し、フード部14の
底壁に沿って押し込み可能となっている。その連結部5
0の先端には連結部50と同幅の平板状の押し込み部4
0が直角に起立しており、リテーナ4の前面壁20と当
り合って、リテーナ4の押し込みが可能となっている。
また、押し込み部40には上下2段の各雄タブ5との干
渉を避けるために逃がし部42が備えられている。下段
側に配列している雄タブ5に対する逃がし部42は、押
し込み部40の幅方向にスリット状に設けられていて、
一方、上段側に配列されている雄タブ5に対する逃がし
部42は押し込み部40の上端面をリテーナ4の前面壁
20の高さ寸法より低く設定することで形成されてい
る。
【0027】一方、解除部41は断面が矩形の棒状をし
ており、押し込み部40の上部の左右両端に一対設けら
れ、押し込み部40から90°屈曲するようにして前方
に向かって延びている。各解除部41の先端はロックア
ーム28の解除案内面29に当接するような傾斜部43
が形成されていて、解除部41を前記挿通口19から挿
入して解除案内面29を押す動作に連動させて、側片2
1との係止を解除させる向きにロックアーム28を撓み
変形させることが可能になっている。
【0028】なお、解除部41の先端が解除案内面29
に当接するのと同時に押し込み部40がリテーナ4の前
面壁20に当接するように解除部41の長さが設定され
ている。
【0029】本実施形態は以上のような構成であり、次
にその作用について説明する。リテーナ4をコネクタハ
ウジング1に取付けるとき、一対の側片21の先端をコ
ネクタハウジング1の左右の挿通口19から進入させ
る。その場合リテーナ4を後方へ移動させていくと、側
片21がスライド面27に案内されていきロックアーム
28のロック部30が側片21の前端面に当接するとと
もに係止爪23の先端が仮係止用突起34に当接する。
そこからさらにリテーナ4を押し込んでいくと、一対の
側片21が互いに開き方向に撓み変形し、係止爪23が
仮係止用突起34に乗り上がる。それとともにロックア
ーム28も上方へ撓み変形して側片21の上面に乗り上
がる。その後、リテーナ4が仮係止位置に至ると、側片
21が復帰変形して係止爪23が仮係止用突起34に係
止し、且つロックアーム28も復帰変形してロック部3
0が後側の被ロック部31に係止する。このようにして
リテーナ4は仮係止位置に保持される。
【0030】リテーナ4がコネクタハウジング1に対し
て図1に示すような仮係止位置にあるとき、ロック部3
0と被ロック部32は、リテーナ4の押し込み方向に直
交するような係止面30A及び被係止面31A同士が当
接し合っているので、リテーナ4に対してその押し込み
方向に力が作用しても、ロック部30は押し込み方向に
交差する向きにずれ難くなっている。この状態でコネク
タハウジング1が雄型端子金具2の組み付け作業場に運
ばれる。
【0031】雄型端子金具2の組み付け作業場におい
て、リテーナ4が仮係止状態にあるコネクタハウジング
1に雄型端子金具2を挿入していく。雄型端子金具2が
キャビティ3内に挿入されていく過程でランス12は雄
型端子金具2によって下方に撓み変形する。そして、雄
型端子金具2が正規位置に至ると、ランス12が復帰変
形すると共にその先端が雄型端子金具2の係止凹部11
に係止する。
【0032】このようにして、全てのキャビティ3に雄
型端子金具2を挿入した後に係止解除用治具37を用い
てリテーナ4を本係止位置に押し込む。なお、このとき
図6に示すようにリテーナ4の前面壁20から雄タブ5
が前方に向かって突出した状態となっている。
【0033】係止解除用治具37を前方からコネクタハ
ウジング1内に向けて近づけていき、解除部41の先端
を挿通口19に挿通させる。このとき係止解除用治具3
7は、上述したように連結部50の下面をフード部14
の底面に密着させることで、各解除部41の先端と挿通
口15との位置決めが自動的になされる。解除部41の
下面が側片21の上面に案内されるように係止解除用治
具37を深く挿入させていくと解除部41の先端がロッ
クアーム28の解除案内面29と当接するとともに、押
し込み部40もリテーナ4の前面壁20に当接した状態
となる。なお、挿入過程において、前面壁20から突出
している雄タブ5は押し込み部40の逃がし部42を通
過することで押し込み部40との干渉が回避されてい
る。
【0034】押し込み部40によってリテーナ4を押し
込んでいくと、解除案内面29が解除部41先端の傾斜
部43に沿うようにして乗り上がっていく。そして解除
部41の押し込みとともにロックアーム28が強制的に
上方へ撓まされ、ついにはロック部30が被ロック部3
1から外れて仮係止状態が解除される。この解除と同時
にリテーナ4が押し込まれているために、側片21の係
止爪23も本係止用突起35に乗り上げて係止が解除さ
れた状態になっている。このまま本係止位置までリテー
ナ4を押し込んでいくと係止爪23が本係止用突起35
に係止する。その後、係止解除用治具37を抜いていく
と、解除部41先端に乗り上がるようにして撓み変形し
ていたロックアーム28が復帰変形しロック部30が前
側の被ロック部32に係止して、リテーナ4が本係止位
置に保持される。
【0035】リテーナ4が本係止位置に保持されるとラ
ンス12による雄型端子金具2の係止に併せて、撓み規
制部25が撓み許容空間Aに進入することでランス12
が係止を解除する方向へ撓んでしまうことが規制され、
よって雄型端子金具2に対して二重に抜け止めがなされ
る。
【0036】以上説明したように本実施形態によれば、
仮係止位置において、係止面30Aと被係止面31Aと
がリテーナ4の押し込み方向に直交するような面同士で
当り合うようにしたのでロック部30と被ロック部31
との係止状態は、リテーナ4にその押し込み方向の力が
作用しただけでは解除されない。これにより、リテーナ
4に異物等が衝突してもリテーナ4が仮係止位置から本
係止位置まで不用意に移動してしまうといった事態を緩
和することができる。また、本実施形態では仮係止位置
でのリテーナ4の保持をロックアーム28及び係止爪2
3によって行なわれるようにしたが、ロックアーム28
だけでもよい。ただし、本実施形態のようにすれば係止
力の増強が図れると共に一方が壊れた場合でも、その機
能を維持させることができるという効果が得られる。
【0037】リテーナ4を仮係止位置から本係止位置に
移動させるとき、リテーナ4の押し込み方向に係止解除
用治具37を操作することによって上記の係止状態が解
除され、リテーナ4の押し込みも可能となる。よって、
リテーナ4に対する仮係止位置から本係止位置への移動
規制の解除及び本係止位置への押し込みの2つの作業を
ワンアクションで行なうことが可能なため作業性が向上
する。
【0038】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0039】(1)上記実施形態では、雄側のコネクタ
に本発明を適用した例について示したが、雌側のコネク
タに適用してもよい。
【0040】(2)上記実施形態では、フロントリテー
ナタイプのものとしたが、リテーナ4をキャビティ3に
直交する方向から組み付けて端子金具に直接係止するサ
イドリテーナタイプのコネクタに適用してもよい。 (3)上記実施形態では、仮係止位置においてロックア
ームとリテーナの被ロック部とが直交する面で係止し合
う構成としたが、これに代えて直交する面を上回るよう
な勾配をもった面で当接し合う、即ちオーバーハング状
態で係止し合う構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の雄型端子金具および雄側
コネクタの側断面図
【図2】仮係止位置におけるコネクタハウジング及びリ
テーナの平断面図
【図3】コネクタハウジング及びリテーナの背面図
【図4】仮係止位置におけるコネクタハウジング及びリ
テーナの側面図
【図5】仮係止位置におけるロック部と被ロック部付近
の部分拡大図
【図6】仮係止位置におけるコネクタハウジング及びリ
テーナの側断面図
【図7】本係止位置におけるコネクタハウジング及びリ
テーナの側断面図
【図8】係止解除用治具の側面図
【図9】係止解除用治具の正面図
【図10】治具による係止解除操作を示す側面図
【図11】治具による係止解除操作を示す側面図
【図12】治具による係止解除操作を示す側面図
【符号の説明】
1…コネクタハウジング 4…リテーナ 28…ロックアーム 29…解除案内面 30…ロック部(係止部) 37…係止解除用治具 40…押し込み部 41…解除部 42…逃がし部
フロントページの続き (72)発明者 石川 亮太郎 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 川瀬 治 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 5E063 KA06 KA10 XA05 5E087 EE14 FF02 FF13 GG15 GG24 GG31 GG32 MM05 RR25 RR36 RR47

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子金具を収容可能なキャビティが設け
    られているコネクタハウジングと、そのコネクタハウジ
    ングに対して前記端子金具の挿抜を許容する仮係止位置
    と前記端子金具を抜け止め状態にする本係止位置との間
    で移動可能なリテーナとからなり、前記コネクタハウジ
    ングには前記リテーナが前記仮係止位置から前記本係止
    位置まで移動することを解除可能に規制する規制手段が
    設けられているコネクタであって、 前記規制手段は、前記リテーナに対してその押し込み方
    向に直交あるいは、これを上回る勾配をもった面で当接
    することで前記リテーナの前記本係止位置への移動を規
    制可能な係止部を有し、且つこの係止部は前記コネクタ
    ハウジング外部から前記リテーナに対し解離操作可能に
    設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記リテーナには、前記規制手段に対す
    る係止解除用治具に形成された押込み部が当接して前記
    リテーナを前記本係止位置まで押し込み可能とする当て
    面が形成される一方、前記コネクタハウジングには前記
    規制手段としてのロックアームが前記リテーナの押し込
    み方向に沿って形成され、且つそのロックアームは前記
    リテーナに前記係止部が係止する係止姿勢と前記リテー
    ナから前記係止部が解離する解離姿勢との間で撓み変形
    可能であって、且つ前記ロックアームには、前記リテー
    ナに対する前記押し込み部による押込みに伴い、前記係
    止解除用治具に形成された解除部により前記係止部を前
    記解離姿勢へと変位させるよう前記ロックアームの変形
    動作を案内可能な解除案内面が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のコネクタに対して使用
    されるものであって、前記仮係止位置にある前記リテー
    ナを前記本係止位置へ押し込み可能な押し込み部と、前
    記解除案内面に当接し、前記押し込みに伴って前記ロッ
    クアームを解離変形させる解除部とが備えられているこ
    とを特徴とするリテーナの係止解除用治具。
  4. 【請求項4】 前記コネクタハウジングは雄コネクタハ
    ウジングであり、雄型端子金具を収容するハウジング本
    体とこのハウジング本体に連続し雌コネクタハウジング
    を嵌合可能なフード部とから形成され、前記フード部の
    奥面には前記雄型端子金具のタブが突出され、また、前
    記リテーナは前記タブを貫通させつつ前記フード部の奥
    面と対向する前面壁と、この前面壁の両側から延出され
    前記奥面の端部に貫通する挿通口を通して前記ハウジン
    グ本体の両側面に対向する一対の側片と、前記リテーナ
    が前記仮係止位置にあるときには前記ハウジング本体内
    に設けられた撓み可能なランスの手前に位置して前記雄
    型端子金具を挿抜可能であるが、前記リテーナが押し込
    まれて本係止位置に至ったときには前記ランスの撓み空
    間へ位置して前記雄型端子金具に対する係止を解除する
    方向への撓み規制をする撓み規制部とからなり、さらに
    前記ハウジング本体の両側面には前記ロックアームが配
    されて前記リテーナが前記仮係止位置にあるときに前記
    側片と係止可能となっているコネクタに対して使用され
    る係止解除用治具であって、 前記フード部の奥面を貫通し前記リテーナが仮係止位置
    にあるときの前記側片に対する前記ロックアームの係止
    を解除可能な一対の解除部と、前記リテーナの前面壁を
    横切りつつ両解除部を連結し前記リテーナを仮係止位置
    から本係止位置へと押し込み可能な押し込み部とを備え
    るとともに、この押し込み部には前記タブとの干渉を回
    避するための逃がし部が設けられていることを特徴とす
    る請求項3記載のリテーナの係止解除用治具。
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