JP2003056371A - 車両の誤操作検出装置及び車両の制御装置 - Google Patents

車両の誤操作検出装置及び車両の制御装置

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JP2003056371A
JP2003056371A JP2001243288A JP2001243288A JP2003056371A JP 2003056371 A JP2003056371 A JP 2003056371A JP 2001243288 A JP2001243288 A JP 2001243288A JP 2001243288 A JP2001243288 A JP 2001243288A JP 2003056371 A JP2003056371 A JP 2003056371A
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Japan
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vehicle
operator
erroneous operation
accelerator
brake
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JP2001243288A
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English (en)
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Toshimoto Kawai
利元 河合
Naoto Kushi
直人 櫛
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の誤操作の有無をより簡便且つ高精度に検
出し、より的確な車両制御を行う。 【解決手段】変速機のシフト位置を切り換えるためのシ
フトレバー11aと、制動装置を操作するブレーキペダ
ル12aと、加速操作子であるアクセルペダル13aと
の各操作態様及び操作履歴に基づいて、アクセルペダル
13aの誤操作を検出する制御部14を備えている。制
御部14は、シフトレバー11aによるシフト位置の
「リバース」以外から「リバース」への変更後、ブレー
キペダル12aによるブレーキ操作が一度も行われてお
らず、且つ、アクセルペダル13aによる操作量及び操
作速度が共に所定値以上であるとき、アクセルペダル1
3aが誤操作された旨を検出する。この検出結果に基づ
いてスロットルバルブ15の開速度制限又は開度制限を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアクセルペ
ダルとブレーキペダルとの踏み間違い等、運転者による
車両の誤操作を検出する車両の誤操作検出装置、及び同
誤操作に基づく車両の意図しない挙動を防ぐべく、その
検出結果に基づいて原動機出力等を制御する車両の制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としては、たとえば
特開平9―287488号公報に記載されたものが知ら
れている。
【0003】ちなみにこの装置では、車速センサにより
車両の速度を検知し、車両が停止あるいは徐行等、車速
が所定値未満であると判断される場合に、アクセルペダ
ルの踏み込み量に対するスロットルバルブの開度量を抑
制する制御を行うようにしている。このような制御を行
うことで、アクセルペダルとブレーキペダルとを踏み間
違えるような誤操作が行われたとしても、同誤操作に基
づく車両の急発進等は防止されるようになる。
【0004】もっとも、交差点での信号待ちの後など、
運転者の意思において車両を急発進させようとする場合
には、こうした制御が逆に不要となる。そこで同装置に
おいては、上記制御の実行を許可または禁止する制御ス
イッチを設け、運転者によってこの制御スイッチが所定
に操作(オン操作)されているときにのみ、上記制御が
実行されるようにしている。
【0005】さらに、上記装置では、車両の前方の左右
及び車両の後方の左右に障害物検知センサを備え、この
障害物検知センサの検知範囲内に障害物が検知された場
合においても、上記同様、アクセルペダルの踏み込み量
に対するスロットルバルブの開度量を抑制する制御を行
うようにしている。これにより、上述のような誤操作に
基づく車両の急発進等が防止され、ひいては障害物への
接触等も防止されるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置にあっては
このように、たとえアクセルペダルとブレーキペダルと
を踏み間違えるような誤操作が行われたとしても、運転
者自身による上記制御スイッチの予めの操作を通じて、
あるいは上記障害物検知センサによる障害物の検知を通
じて、同誤操作に起因する車両の急発進等を防止するこ
とはできる。
【0007】しかし、このような構成を採る場合、運転
者は、停止あるいは徐行中に急な発進の要求が生じる都
度、上記制御スイッチをオフにし、車両が発進した後に
また同制御スイッチをオンにするという操作を行わなけ
ればならず、運転者に余分な負担を強いることとなって
いた。さらに、一旦上記制御スイッチがオフにされた
後、運転者の不注意により同制御スイッチがオンにされ
ない状態で上記ペダル踏み間違い等の誤操作が行われた
場合には、本来実行されるべき上記車両制御も実行され
ないことになる。
【0008】また、同従来の装置の場合、上記障害物検
知センサを備える必要があるために車両コストの上昇が
無視できない。しかも、障害物検知センサのセンシング
範囲は車両前方あるいは車両後方へ車幅よりも広い領域
を有するため、実際には車両が障害物に接触するような
おそれがない状況にあっても出力を抑制するように上記
車両制御が行われることがある。例えば、車両側方に他
車両があり本車両が前進しようとしている場合であって
も、障害物検知センサによりこの他の車両が障害物とし
て検知されてしまう可能性もある。このような状況で
は、運転者の加速したという意思によりアクセルペダル
が踏み込まれても、通常のアクセル操作に対応した車両
の加速は得られない。
【0009】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は車両の誤操作の有無をより簡便且
つ高精度に検出することのできる車両の誤操作検出装
置、及びその検出結果に基づくより的確な車両制御を行
うことのできる車両の制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1記載の発明は、車両を操縦するための複数の操作子
に対する運転者の誤操作を検出する車両の誤操作検出装
置において、前記複数の操作子の操作履歴及び操作態様
の組み合わせに基づいてそれら操作子の誤操作を検出す
る誤操作検出手段を備えることを要旨としている。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
両の誤操作検出装置において、前記車両はその操作子と
して、変速機のシフト位置を切り換えるためのシフト操
作子と、制動装置を操作するブレーキ操作子と、加速操
作子であるアクセル操作子とを少なくとも備え、前記誤
操作検出手段は、前記シフト操作子による前記シフト位
置の切り換え履歴と前記ブレーキ操作子の操作履歴と前
記アクセル操作子の操作態様とに基づいて前記アクセル
操作子の誤操作を検出するものであることを要旨として
いる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の車
両の誤操作検出装置において、前記誤操作検出手段は、
前記シフト操作子によるシフト位置のリバース位置への
変更後、前記ブレーキ操作子によるブレーキ操作が一度
も行われておらず、且つ、前記アクセル操作子による操
作量及び操作速度が共に所定値以上であるとき、前記ア
クセル操作子が誤操作された旨を検出するものであるこ
とを要旨としている。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項2記載の車
両の誤操作検出装置において、前記誤操作検出手段は、
当該車両の速度が所定値未満である条件において、前記
シフト操作子によるシフト位置の変更後、前記ブレーキ
操作子によるブレーキ操作が一度も行われておらず、且
つ、前記アクセル操作子による操作量及び操作速度が共
に所定値以上であるとき、前記アクセル操作子が誤操作
された旨を検出するものであることを要旨としている。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の車両の誤操作検出装置において、当該車
両の加速度を検出する手段をさらに備え、前記誤操作検
出手段は、前記検出される加速度が所定値以上となるこ
とを条件に前記誤操作の検出を有効とすることを要旨と
している。
【0015】請求項6記載の発明は、車両を操縦するた
めの複数の操作子の操作履歴及び操作態様の組み合わせ
に基づいてそれら操作子の誤操作を検出する誤操作検出
手段と、この誤操作検出手段によって前記操作子の誤操
作が検出されるとき、前記車両の原動機の出力を制限す
る出力制限手段と、を備える車両の制御装置であること
を要旨としている。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項6記載の車
両の制御装置において、当該車両はその操作子として、
変速機のシフト位置を切り換えるためのシフト操作子
と、制動装置を操作するブレーキ操作子と、加速操作子
であるアクセル操作子とを少なくとも備え、前記誤操作
検出手段は、前記シフト操作子による前記シフト位置の
切り換え履歴と前記ブレーキ操作子の操作履歴と前記ア
クセル操作子の操作態様とに基づいて前記アクセル操作
子の誤操作を検出するものであることを要旨としてい
る。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項7記載の車
両の制御装置において、前記誤操作検出手段は、前記シ
フト操作子によるシフト位置のリバース位置への変更
後、前記ブレーキ操作子によるブレーキ操作が一度も行
われておらず、且つ、前記アクセル操作子による操作量
及び操作速度が共に所定値以上であるとき、前記アクセ
ル操作子が誤操作された旨を検出するものであることを
要旨としている。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項7記載の車
両の制御装置において、前記誤操作検出手段は、当該車
両の速度が所定値未満である条件において、前記シフト
操作子によるシフト位置の変更後、前記ブレーキ操作子
によるブレーキ操作が一度も行われておらず、且つ、前
記アクセル操作子による操作量及び操作速度が共に所定
値以上であるとき、前記アクセル操作子が誤操作された
旨を検出するものであることを要旨としている。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項6〜9の
いずれかに記載の車両の制御装置において、当該車両の
加速度を検出する手段をさらに備え、前記誤操作検出手
段は、前記検出される加速度が所定値以上となることを
条件に前記誤操作の検出を有効とすることを要旨として
いる。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項7〜10
のいずれかに記載の車両の制御装置において、前記誤操
作検出手段による誤操作の検出後、前記アクセル操作子
による操作量及び操作速度が共に所定値以上であった履
歴があり、且つ、少なくとも前記アクセル操作子による
操作量が所定値以上であるとき、前記アクセル操作子の
誤操作が継続されている旨を検出する手段をさらに備
え、前記出力制限手段は、前記誤操作が継続されている
旨が検出されている期間、前記車両の原動機の出力制限
を継続することを要旨としている。
【0021】請求項12記載の発明は、請求項6〜11
のいずれかに記載の車両の制御装置において、前記原動
機が内燃機関であり、前記出力制限手段は、その出力制
限として、同機関の回転速度の上昇を抑制する制御を行
うものであることを要旨としている。
【0022】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の車両の制御装置において、前記機関の回転速度の上昇
を抑制する制御が、同機関の吸入空気量調量弁であるス
ロットルバルブの開度を制限する制御、及び同スロット
ルバルブの開速度を制限する制御、及び前記機関への燃
料供給をカットする制御、の少なくとも一つであるであ
ることを要旨としている。
【0023】次に、上記各手段による作用効果について
説明する。上記複数の操作子の操作履歴や操作態様に
は、車両の正常な操縦を維持する上で論理的に起こりえ
ない組み合わせといったものが存在することが発明者等
によって確認されている。
【0024】従って、それら操作子の操作履歴や操作態
様について、車両の正常な操縦を維持する上で論理的に
起こりえない組み合わせが実行されたか否かを常時監視
するようにすれば、上記請求項1、6に記載の発明のよ
うな誤操作検出手段を備えることで、それら操作子の誤
操作の有無を的確に検出することができるようになる。
しかも、このような誤操作検出手段には、前記制御スイ
ッチや障害物検知センサ等の特別な装置が一切不要であ
るため、その実現が容易であるとともに、コスト的にも
有利である。特に、上記請求項6記載の発明によれば、
誤操作検出手段によってそれら操作子の誤操作が検出さ
れるとき、車両原動機の出力が制限されるようになるた
め、車両の正常且つ円滑な操縦が維持されるようにもな
る。なお、同車両の制御としては、こうした原動機の出
力制限に加え、誤操作が行われた旨をブザー等、適宜の
警報装置を駆動して運転者に知らしめるようにしてもよ
い。
【0025】また、上記請求項2あるいは7記載の発明
では、上記操作子として、シフト操作子、ブレーキ操作
子、及びアクセル操作子を対象とし、シフト操作子によ
るシフト位置の切り換え履歴とブレーキ操作子の操作履
歴とアクセル操作子の操作態様とに基づいてアクセル操
作子の誤操作を検出する構成としている。このような構
成により、例えば前述したアクセルペダル(アクセル操
作子)とブレーキペダル(ブレーキ操作子)とを踏み間
違えるような誤操作についてもこれを簡便且つ的確に検
出することができるようになる。そして、特に請求項7
記載の発明によれば、こうしたアクセル操作子の誤操作
に起因する車両の急発進等をも好適に抑制することがで
きるようになる。
【0026】また、上記請求項3あるいは8記載の発明
では、まず、シフト操作子によるシフト位置のリバース
位置への変更後、ブレーキ操作子によるブレーキ操作が
一度も行われていないといったアクセル操作子の誤操作
がおこりうる状況が検出される。そして、前記各操作子
が前記状態にある場合においてアクセル操作子による操
作量及び操作速度が共に所定値以上であるとき、前記ア
クセル操作子が誤操作された旨を検出するようにしてい
る。こうした構成とすることにより、論理的に前記アク
セル操作子が誤操作されうる状況においてのみ同アクセ
ル操作子の誤操作が検出されるため、同アクセル操作子
の誤操作をより的確に検出することができるようにな
る。そして、特に請求項8記載の発明によれば、例え
ば、当該車両の後進による運転操作にともない、シフト
操作子によるシフト位置がリバース位置へ変更された後
であって、前記アクセル操作子の誤操作が行われた場合
における車両の急発進等を好適に抑制することができる
ようになる。
【0027】また、上記請求項4あるいは9記載の発明
では、当該車両の速度が所定値未満である場合のみ各操
作子の操作履歴や操作態様に基づくアクセル操作子の誤
操作が検出される。例えば、シフト操作子によるシフト
位置のドライブ位置への変更後であって当該車両が所定
速度以上で走行している場合は、運転者の当該車両を加
速させるといった意思のもとに、アクセル操作子による
操作量及び操作速度が共に所定値以上となるような同ア
クセル操作子の操作はごく自然に行われるものである。
従って、上記構成を採用することにより、このような運
転者の意思による前記アクセル操作子の操作と誤操作と
が混同されることなく、同アクセル操作子の誤操作を検
出することができるようになる。そして、特に請求項9
記載の発明によれば、運転者の意思による当該車両の加
速を阻害することなく、前記アクセル操作子の誤操作に
起因する車両の急発進等を好適に抑制することができる
ようになる。
【0028】また、上記請求項5あるいは10記載の発
明では、各操作子に基づきアクセル操作子の誤操作が検
出された場合であっても、当該車両の加速度が所定値未
満であれば同アクセル操作の誤操作の検出を有効としな
い。こうした構成とすることにより、論理的に前記アク
セル操作子が誤操作されていると判断され、さらに、こ
のような状況で実際に当該車両が急加速しているかが検
出されるため、論理的な判断結果の妥当性が実際の車両
の挙動に基づいて確認されることとなる。従って、前記
アクセル操作子の誤操作をより的確に検出することがで
きるようになる。そして、特に請求項10記載の発明に
よれば、実際に当該車両が急加速した場合における同車
両の急発進等を好適に抑制することができるようにな
る。
【0029】また、上記請求項11記載の発明では、ア
クセル操作子の操作履歴及び操作態様に基づいて前記ア
クセル操作子の誤操作の継続が検出されている期間は、
当該車両の出力制限を継続する構成としている。こうし
た構成により、例えば運転者がアクセルペダル(アクセ
ル操作子)とブレーキペダル(ブレーキ操作子)とを間
違えて同アクセルペダルを踏み込み続けており、同アク
セルペダルによる操作量が最大値に達し、それにともな
い操作速度が所定値未満となる場合においても当該車両
の出力制限が継続される。従って、運転者が前記アクセ
ル操作子の誤操作を認識し、それを回避するような同ア
クセル操作子の操作を行うまでは当該車両の出力制限が
継続されることにより、同車両の急発進の継続を好適に
抑制することができるようになる。
【0030】また、上記請求項12記載の発明では、内
燃機関を搭載した車両のアクセル操作子の誤操作が検出
されるときは、同機関の回転速度の上昇を抑制すること
で同機関の出力を制限する構成としている。こうした構
成により、内燃機関を搭載した車両において、前記アク
セル操作子の誤操作による当該車両の急発進を好適に抑
制することができるようになる。
【0031】また、上記請求項13記載の発明では、ス
ロットルバルブの開度を制限する制御、及び同スロット
ルバルブの開速度を制限する制御、及び内燃機関への燃
料供給をカットする制御、の少なくとも一つを行うこと
により同機関の回転速度の上昇を抑制する構成としてい
る。こうした構成によれば、当該車両に新たな出力制御
装置等を設ける必要がないため、同車両のコスト上昇が
回避できるとともに、アクセル操作子の誤操作による同
車両の急発進等を的確に抑制することができるようにな
る。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明を具
体化した第1の実施の形態を図1〜図5に示す。
【0033】まず、図1を参照して、本実施の形態にか
かる車両の誤操作検出装置及び車両の制御装置の概要に
ついて説明する。なお、本実施の形態では、原動機とし
て内燃機関を搭載する車両を想定しており、同図1は、
こうした車両についてその誤操作の有無を検出し、その
検出結果に基づいて内燃機関の出力を制御する装置の概
略図を示している。
【0034】図1に示されるように、この実施の形態で
は、車両を操縦するための複数の操作子のうち、変速機
(図示略)のシフト位置を切り替えるためのシフトレバ
ー(シフト操作子)11a、制動装置(図示略)を操作
するブレーキペダル(ブレーキ操作子)12a、加速操
作子であるアクセルペダル(アクセル操作子)13aを
監視の対象としている。そして、これら各操作子の操作
履歴や操作態様を監視するために、上記シフトレバー1
1aのシフト位置を検出するシフトポジションセンサ1
1、ブレーキペダル12aの踏み込み量を検出するブレ
ーキセンサ12、及びアクセルペダル13aの踏み込み
量を検出するアクセルセンサ13の各検出信号を制御部
(ECU)14に取り込むようにしている。
【0035】また、この制御部14では通常、アクセル
ペダル13aの踏み込み量に対応してスロットルバルブ
15の開度が増加するように、同スロットルバルブ15
を開閉するモータ15aを制御している。即ちこの制御
部14は、アクセルセンサ13から送られる信号に基づ
きスロットルバルブ15の開度を変え吸入空気量を調量
することで内燃機関Eの出力制御を行っている。
【0036】次に、図2〜図4を参照して、特に上記誤
操作の検出、並びに同検出結果に基づく内燃機関の出力
制御に際して制御部14で行われる処理について説明す
る。なお、図2〜図4は、同制御部14において実行さ
れる出力増加制限処理についてその処理手順を示したも
のである。この出力増加制限処理は例えば8〜16ms
等の所定の時間周期で繰り返し実行されるものであり、
基本的に、ステップS101〜S105にかかるシフト
位置判定処理と、ステップS201〜S205にかかる
ブレーキ操作判定処理と、ステップS301〜S307
にかかるアクセル操作判定処理とにより構成されてい
る。
【0037】まず、シフト位置判定処理であるステップ
S101〜105の処理について説明する。ステップS
101では制御部14に記憶されている上記各センサの
前回の検出データに基づき同処理の前回の処理でのシフ
ト位置が判定される。そして、そのシフト位置が「リバ
ース(R)」以外であった場合は、ステップS102へ
移り、現在のシフト位置判定が行われる。また、前回の
処理でのシフト位置が「リバース」であった場合は、現
在のシフト位置判定は行われず、ステップS105へ移
って「リバース(R)シフト履歴フラグ」のオン、オフ
が判断される。なお、この「リバースシフト履歴フラ
グ」とは、上記シフトレバー11aのシフト位置が「リ
バース」以外、即ち、通常の車両であれば「パーキング
(P)」、「ニュートラル(N)」、「ドライブ
(D)」、「セカンド(2)」、「ファースト(L)」
等からリバースへ変更されたことを示すフラグである。
【0038】また、ステップS102では、上記シフト
ポジションセンサ11による今回の検出信号に基づいて
現在のシフト位置が判定される。そして、現在のシフト
位置が「リバース」であれば、ステップS103へ移っ
て上記「リバースシフト履歴フラグ」がセット(オン)
される。また、現在のシフト位置が「リバース」以外で
あった場合は、ステップS104へ移って「リバースシ
フト履歴フラグ」及び「ブレーキ操作履歴フラグ」がク
リア(オフ)される。なお、この「ブレーキ操作履歴フ
ラグ」とは、ブレーキペダル12aが踏み込まれたこと
を示すフラグである。
【0039】これらステップS101及びS102の処
理により、シフト位置が「リバース」以外から「リバー
ス」に変更されたことが検知され、上記「リバースシフ
ト履歴フラグ」がセットされる。従って、シフト位置が
「リバース」以外から「リバース」へ変更され、「リバ
ースシフト履歴フラグ」がセットされている場合は、常
にステップS101からステップS105へと移り、ス
テップS201からのブレーキ操作判定処理によりブレ
ーキ操作判定が行われる。また、シフト位置が「リバー
ス」以外にある場合は「リバースシフト履歴フラグ」が
オフであるためステップS105からステップS205
へと移り、「出力増加制限フラグ」がクリアされる。な
お、この「出力増加制限フラグ」とは、アクセルペダル
13aとブレーキペダル12aとの踏み間違いによる誤
操作が行われるおそれがあることを示すフラグである。
【0040】ところで、シフト位置が「リバース」以外
から「リバース」へ変更された状態は、例えば車庫入れ
等の低速走行中であると考えられる。また、このような
状況では、アクセルペダル13aとブレーキペダル12
aとの踏み間違いによる誤操作が起こりやすいともいえ
る。そのため、この処理では、上記ステップS101及
びS102でシフト位置が「リバース」へ変更されたこ
とが判定された場合には、こうした誤操作がおこりうる
状況であるとして、出力増加制限制御の対象とされる。
【0041】また、「リバースシフト履歴フラグ」がセ
ットされておりシフト位置が「リバース」以外へ変更さ
れた場合、即ち、シフト位置が「リバース」以外から
「リバース」へ変更され、再びシフト位置が「リバー
ス」以外へ変更された場合はステップS104で「リバ
ースシフト履歴フラグ」がクリアされる。このように、
シフト位置の「リバース」から「リバース」以外への変
更にともない「リバースシフト履歴フラグ」がオフにさ
れることにより、出力増加制限の必要がない「リバー
ス」以外のシフト位置で出力増加制限が実行されてしま
うことが防止される。
【0042】次に、ブレーキ操作判定処理であるステッ
プS201〜S205の処理(図3)について説明す
る。ステップS201では、上記ブレーキ操作が行われ
たことを示す「ブレーキ操作履歴フラグ」のオン、オフ
が判断される。そして、この「ブレーキ操作履歴フラ
グ」がオンの場合にはステップS205へ移って上記
「出力増加制限フラグ」がクリアされ、同「ブレーキ操
作履歴フラグ」がオフの場合には次のステップS202
へ移る。
【0043】ステップS202では、ブレーキセンサ1
2による今回の検出信号に基づいて現在ブレーキペダル
12aが踏み込まれているか否かを判定する。そして、
ブレーキペダル12aが踏み込まれていると判定される
場合は、ステップS203で上記「ブレーキ操作履歴フ
ラグ」がセットされ、踏み込まれていないと判定される
場合は、ステップS204で上記誤操作が行われている
可能性があることを示す「出力増加制限フラグ」がセッ
トされる。
【0044】これらステップS201及びS202の処
理により、シフト位置が「リバース」に変更された後に
ブレーキペダル12aを踏む操作が行われたかが判定さ
れ、こうしたブレーキ操作が一度でも行われたと判定さ
れる場合は、それを示す「ブレーキ操作履歴フラグ」が
セットされる。これにより、シフト位置が変更され、上
記ステップS104で「ブレーキ操作履歴フラグ」がク
リアされるまでの間は、常にステップS201からS2
05へ移り、上記ステップS105で「リバースシフト
履歴フラグ」がオフである場合と同様に、「出力増加制
限フラグ」がクリアされる。即ち、シフト位置が「リバ
ース」であってもブレーキ操作が行われた場合は、運転
者がブレーキペダル12aの位置を認識できており、ア
クセルペダル13aとブレーキペダル12aとを踏み間
違えるような誤操作が行われるおそれはないとして、出
力増加制限を行う対象から除外される。
【0045】また、「ブレーキ操作履歴フラグ」がセッ
トされておりシフト位置が「リバース」以外に変更され
た場合、即ち、シフト位置が「リバース」にあるときに
ブレーキ操作が行われ、その後、シフト位置が「リバー
ス」以外に変更された場合はステップS104で「ブレ
ーキ操作履歴フラグ」がクリアされる。これは、シフト
位置が再度「リバース」に変更されたときに、ブレーキ
操作が行われていないにもかかわらず「ブレーキ操作履
歴フラグ」がオンであることに起因して出力増加制限が
実行されないといったことを防止するためである。
【0046】これらステップS101〜S205のシフ
ト位置判定処理及びブレーキ操作判定処理では、シフト
位置とブレーキ操作とにより、シフト位置が「リバー
ス」以外から「リバース」に変更された状態でブレーキ
ペダル12aが一度も踏み込まれていないという状況に
あるか否かを検知している。そして、このような状況と
は、アクセルペダル13aとブレーキペダル12aとの
踏み間違いによる誤操作が行われるおそれがある状況で
あり、その予防として「出力増加制限フラグ」がセット
される。例えば、運転者が車両を後進させるためにシフ
ト位置を「リバース」以外から「リバース」へ変更する
際にブレーキペダル12aを開放していた場合を想定す
る。この場合、運転者がシフト位置変更後に後方確認の
ために視線を後方へ向ける等の動作によってブレーキペ
ダル12aとアクセルペダル13aの位置の認識があい
まいになるといったことは十分に考えうることである。
従って、上記シフト位置変更後にブレーキ操作が行われ
ていない状況は、ブレーキペダル12aと間違えてアク
セルペダル13aを急激に踏み込む等の誤操作が行われ
るおそれがあるとして「出力増加制限フラグ」がセット
され、出力増加制限を行う対象とされる。即ち、この
「出力増加制限フラグ」は実際のアクセル操作について
誤操作であるか否かの判定を行うための条件フラグとな
っている。
【0047】次に、アクセル操作判定処理であるステッ
プS301〜S307の処理(図4)について説明す
る。ステップS301では、上記アクセルペダル13a
の誤操作が行われるおそれがあることを示す「出力増加
制限フラグ」がセットされているかが判断される。この
フラグがセットされている場合とは上述のように、アク
セルペダル13aの誤操作が行われる可能性がある場合
であり、ステップS302及びS304においてアクセ
ル操作についての判定が行われる。
【0048】まず、ステップS302ではアクセルペダ
ル13aの踏み込み量が、またステップS304ではア
クセルペダル13aの踏み込み速度がそれぞれ所定値以
上であるか否かがアクセルセンサ13による検出信号に
基づいて判定される。そして、これら踏み込み速度及び
踏み込み量が共に所定値以上であった場合、そのアクセ
ル操作は誤操作であると判断され、ステップS305で
後述する「出力増加制限継続フラグ」がセットされた後
に、ステップS307で出力増加制限処理が実行され
る。
【0049】ここで、アクセルペダル13aの踏み込み
速度及び踏み込み量が共に所定値以上であるということ
は、運転者がアクセルペダル13aを深くしかも急激に
踏み込んだことに他ならないが、運転者の意思による急
加速ということも想定されるため、これだけではアクセ
ル操作が誤操作であるとは言い難い。しかしながらここ
での例では、このアクセル操作判定に至るまでの上記ス
テップS101〜S205におけるシフト位置判定処理
及びブレーキ操作判定処理により、シフト位置が「リバ
ース」へ変更されており、且つ、シフト位置変更後に一
度もブレーキペダル12aが踏まれていないことが確認
されている。このような状況では、通常の運転であれば
運転者がアクセルを急激に深く踏み込むことは非常に想
定し難く、むしろ運転者はブレーキペダル12aを踏み
込んだつもりであったのが、実際にはアクセルペダル1
3aが踏み込まれてしまったと考えるのが妥当である。
従って本実施の形態では、これらステップS302及び
S304においてアクセルペダル13aの踏み込み速度
及び踏み込み量が共に所定値以上であると判定される場
合のアクセル操作は、ブレーキペダル12aとアクセル
ペダル13aとの踏み間違いによる誤操作であると判断
して、出力増加制限を実行するようにしている。そし
て、この出力増加制限処理では、前記スロットルバルブ
15の開速度を通常のアクセル操作に対応する開き速度
よりも遅くする開速度制限、あるいは同スロットルバル
ブ15の開度を所定値未満に制限する開度制限が行われ
る。そのため、通常のアクセル操作に対応した量の空気
が内燃機関Eの燃焼室に吸入されず、その出力が制限さ
れるようになる。
【0050】また、ステップS301で「出力増加制限
フラグ」がセットされていない旨判断される場合、ある
いはステップS302でアクセルペダル13aの踏み込
み量が所定値に満たない旨判断される場合には、S30
3で「出力増加制限継続フラグ」がクリアされ、且つ、
ステップS306で同「出力増加制限継続フラグ」がセ
ットされていないことが判断された後、出力増加制限処
理は実行せずに本処理を一旦終了する。また、ステップ
S304でアクセルペダル13aの踏み込み速度が所定
値に満たない旨判断される場合には、ステップS306
で「出力増加制限継続フラグ」がセットされていないこ
とを条件に、この場合にも出力増加制限処理は実行せず
に本処理を一旦終了する。ちなみに、アクセルペダル1
3aの踏み込み量が所定値未満であれば車両が急発進す
るおそれはない。また、たとえアクセルペダル13aの
踏み込み量が所定値以上であっても、その踏み込み速度
が所定値未満であれば、車両の速度を増加させたいとい
う運転者の意思によるアクセル操作であると想定される
ため、この場合も出力増加制限処理は実行されない。
【0051】他方、上記ステップS304でアクセルペ
ダル13aの踏み込み速度が所定値に満たないと判定さ
れる場合であれ、ステップS306で「出力増加制限継
続フラグ」がセットされている旨判断される場合には出
力増加制限処理が行われる。これは次の理由による。
【0052】運転者がアクセルペダル13aを急激に踏
み込んでいるときはその踏み込み量及び踏み込み速度が
共に所定値以上となる。しかし、アクセル踏み込み量が
最大値に達してもなお運転者がアクセルペダル13aを
踏み続けている場合は、アクセル踏み込み量は最大値に
維持されるものの、アクセル踏み込み速度は減少し最終
的にはゼロとなる。即ちこの場合、アクセル踏み込み量
が所定値以上でアクセル踏み込み速度が所定値未満とな
るため、アクセル踏み込み量及びアクセル踏み込み速度
が示す状況は、上述の運転者の意思によるアクセル操作
であると判断される場合と同等となる。しかしながら、
実際に起こっている状況は、こうしたアクセル踏み込み
量及びアクセル踏み込み速度が示す状況とは異なるもの
である。従って、現在のアクセル踏み込み量及びアクセ
ル踏み込み速度だけに基づいて出力増加制限処理を行う
か否かを判断したのでは、こうした状況が看過されてし
まう可能性がある。
【0053】そこで本実施の形態では、このような事態
の発生を防ぐため、ステップS302及びS304でア
クセルペダル13aの踏み込み量及び踏み込み速度が共
に所定値以上であったというアクセル操作履歴に基づい
て、ステップS305で上記「出力増加制限継続フラ
グ」がセットされるようにしている。そして、この「出
力増加制限継続フラグ」のオン、オフをステップS30
6で判断するようにしたことにより、上述のようにアク
セル踏み込み速度が所定値未満であると判定されるにも
かかわらず、運転者の意図しない急発進等が生じる状況
を確実に防止することが可能となる。
【0054】なお、上記アクセルペダル13aの誤操作
があって「出力増加制限継続フラグ」がセットされた場
合であれ、その後、「出力増加制限フラグ」がクリアさ
れたか、あるいはアクセルペダル13aの踏み込み量が
所定値に満たなくなった場合は、ステップS303でこ
の「出力増加制限継続フラグ」がクリアされる。この場
合は、運転者がアクセルペダル13aの誤操作に気付い
てブレーキペダル12aを踏み込み直したことにより
「出力増加制限フラグ」がクリアされたこと、あるいは
誤操作に気付きアクセルペダル13aを開放しようとし
てアクセル踏み込み量が所定値に満たなくなったことが
想定される。このように運転者が誤操作を認識し、その
操作が中止された時点ですでに出力増加制限処理を行う
必要はないため、本実施の形態では、上記条件のもとに
ステップS303で「出力増加制限継続フラグ」をクリ
アし、過剰な出力増加制限が行われないようにしてい
る。
【0055】次に、図5を併せ参照して、上記誤操作の
検出、並びにその検出結果に基づく出力増加制限処理が
実際にはどのようなに行われるか、その動作例について
説明する。
【0056】図5に例示するタイムチャートは、次のよ
うな状況を想定したものである。即ち、 (イ)運転者がシフト位置を「リバース」に変更したと
きにブレーキペダル12aを踏み込んでおらず、シフト
位置が「リバース」にある状態で誤操作によりアクセル
ペダル13aを急激に踏み込んだ。 (ロ)そして、しばらくその状態が継続された後に、運
転者がアクセルペダル13aの誤操作に気付き、ブレー
キペダル12aを踏み込んだ。というものである。この
ような状況で本実施の形態の出力増加制限処理により前
記各フラグがどのようにオン、オフされ、出力増加制限
が行われるかを示したものが図5のタイムチャートとな
る。
【0057】いま、運転者がシフト位置を「リバース」
以外から「リバース」へ変更したとすると、時刻t1に
おいて車両が車庫入れ等の低速走行であると判断され
(ステップS101及びS102)、同時刻t1におい
て「リバースシフト履歴フラグ」がセットされる(ステ
ップS103)。そして、この時刻t1においてはブレ
ーキペダル12aが踏み込まれていないため、アクセル
ペダル13aの誤操作が行われるおそれがあると判断さ
れ(ステップS201及びS202)、同時刻t1をも
って「出力増加制限フラグ」がセットされる(ステップ
S204)。
【0058】その後、運転者がブレーキペダル12aを
踏み込もうとしたが、間違えてアクセルペダル13aを
踏み込み、その結果、アクセル踏み込み量及びアクセル
踏み込み速度が共に所定値以上となったことが時刻t2
において判断されると、同時刻t2において、アクセル
ペダル13aの誤操作が行われたことが判断される(ス
テップS302及び304)。そして、同時刻t2にお
いて「出力増加制限継続フラグ」がセットされるととも
に(ステップS305)、前述した出力増加制限処理と
して、スロットルバルブ15の開速度制限又はスロット
ルバルブ15の開度制限が実行される(ステップS30
7)。これにより内燃機関Eの出力が実質的に制限さ
れ、ひいては車両の挙動も制限されるようになる。
【0059】その後、上述した運転者のアクセルペダル
13aとブレーキペダル12aとを踏み間違えるといっ
た誤操作が継続されている、即ち、上記時刻t2以降も
運転者がアクセルペダル13aを踏み込み続けているこ
とにより、その踏み込み量が最大値に達しアクセル踏み
込み速度が所定値未満となったことが、時刻t3におい
て判断される(ステップS302及びS304)。この
ようにアクセル踏み込み速度が所定値に満たなくなった
場合であっても、上記「出力増加制限継続フラグ」がセ
ットされている旨判断され、出力増加制限が継続して行
われる(ステップS306及びS307)。そして、運
転者が上記誤操作に気付いてアクセルペダル13aを開
放したとすると、時刻t4において、アクセル踏み込み
量が所定値に満たなくなった旨判断され「出力増加制限
継続フラグ」がクリアされるとともに、同「出力増加制
限継続フラグ」がオフである旨判断され出力増加制限が
終了する(ステップS302及びS304及びS30
6)。
【0060】その後、運転者が車両の速度を減少させ
る、あるいは同車両を停止させるためにブレーキペダル
12aを踏み込んだとすると、時刻t5において同ブレ
ーキペダル12aが踏み込まれたことが判断され「ブレ
ーキ操作履歴フラグ」がセットされる(ステップS20
2及びS203)。そして、上記「ブレーキ操作履歴フ
ラグ」がセットされている、即ち、運転者がアクセルペ
ダル13aとブレーキペダル12aとの位置を正確に認
識した旨判断され、アクセルペダル13aの誤操作が行
われるおそれが解消したとして、同時刻t5において
「出力増加制限フラグ」がクリアされる(ステップS20
5)。従って、上記時刻t5以降、運転者がシフト位置
を「リバース」から「リバース」以外へ変更した旨判断
される時刻t6までの間は、運転者がブレーキペダル1
2aを開放したとしても出力増加制限は行われず、スロ
ットルバルブ15はアクセルペダル13aの操作に対応
した通常の開閉動作をすることとなる。
【0061】その後、運転者がシフト位置を「リバー
ス」から「リバース」以外へ変更したとすると、時刻t
6においてその旨判断され、「リバースシフト履歴フラ
グ」及び「ブレーキ操作履歴フラグ」がクリアされる
(ステップS104)。即ち、運転者がシフト位置を
「リバース」から「リバース」以外へ変更した時点で上
記各フラグは初期状態に戻され、シフト位置が再度「リ
バース」以外から「リバース」へ変更されたときは、そ
れ以降のブレーキペダル12a等の操作態様に基づいて
各判定が行われることとなる。
【0062】以上詳述したように、この実施の形態にか
かる車両の誤操作検出装置及び車両の制御装置によれ
ば、以下に列記するような優れた効果が得られるように
なる。 (1)シフトレバー11aによるシフト履歴と、ブレー
キペダル12aによるブレーキ操作及び操作履歴との組
合せによりアクセルペダル13aの誤操作が行われる可
能性があるか否かが判定される。そして、同誤操作が行
われるおそれがある場合には、アクセルペダル13aに
よるアクセル踏み込み量及び踏み込み速度に基づいて、
同アクセルペダル13aの操作が誤操作であるか否かが
判定される。そして、この判定結果に基づいて車両の出
力増加制限制御が行われる。従って、アクセルペダル1
3aとブレーキペダル12aとの踏み間違い等による誤
操作が的確に判断されるとともに、運転者の意図しない
車両挙動を確実に防止することができる。
【0063】(2)シフト位置が「リバース」以外から
「リバース」に変更された後に、ブレーキペダル12a
が踏み込まれていないことを条件に出力増加制限をする
ようにしたことで、特に車庫入れ等における運転者の意
図しない車両挙動を確実に防止することができる。
【0064】(3)車両に通常に備えられている上記各
センサを用いて車両の誤操作を検出する構成であるた
め、従来の装置とは異なり車両自体のコストの上昇を抑
えることができる。
【0065】(4)出力増加制限機能をオン、オフする
制御スイッチ等を設ける必要もないため、前述した運転
者の制御スイッチ入れ忘れによる弊害もない。 (5)運転者のアクセル操作が実際に誤操作であった場
合にのみ出力増加制限処理が行われる構成であるため、
車両の過剰な出力増加制限も回避される。
【0066】(6)アクセルペダル13aの誤操作が継
続されている場合でも、その旨を的確に検出して出力増
加制限処理が継続されるようにしたことで、運転者の意
図しない車両挙動が継続することを確実に防止すること
ができる。
【0067】なお、上記第1の実施の形態は、これを適
宜変更した、例えば次のような形態として実現すること
もできる。 ・上記実施の形態では、シフト位置が「リバース」以外
から「リバース」へ変更された後にブレーキペダル12
aが踏み込まれていない状況は、アクセルの誤操作が行
われるおそれがあるとして「出力増加制限フラグ」をセ
ットしたが、同フラグがセットされる条件はこれに限ら
れるものではない。前記フラグは、運転者によるアクセ
ルペダル13aの誤操作が行われるおそれのある状況、
即ち、アクセルペアダル13aの位置とブレーキペダル
12aの位置とに対する運転者の認識があいまいになり
やすい状況においてセットされればよい。例えば、シフ
ト位置が「リバース」以外から「リバース」へ変更後に
ブレーキペダル12aが踏み込まれたが、その後、アク
セルペダル13a及びブレーキペダル12aが開放され
た状態が一定時間以上継続されていたとする。こうした
場合にも、アクセルペダル13aの位置とブレーキペダ
ル12aの位置とに対する運転者の認識はあいまいにな
りやすい。従って、このような状況が判断されることを
もって上記「出力増加制限フラグ」がセットされる構成
としてもよい。
【0068】(第2の実施の形態)本発明を具体化した
第2の実施の形態について、先の第1の実施の形態との
相違点を中心に図1及び図6〜図8に従って説明する。
【0069】本実施の形態にかかる車両の誤操作検出装
置及び車両の制御装置は、図1に破線にて付記するよう
に、車速を検知する車速センサ21と、内燃機関Eの回
転速度を検知するNe(機関回転速度)センサ22とを
さらに備えている。
【0070】次に、図6〜図8を参照して、本実施の形
態にかかる装置の制御部14において行われる処理につ
いてその詳細を説明する。なお、図6〜図8は、同制御
部14において実行される出力増加制限処理についてそ
の処理手順を示したもので、この出力増加制限処理も第
1の実施の形態にかかる出力増加制限処理と同様に、例
えば8〜16ms等の所定の時間周期で繰り返し実行さ
れる。また、本実施の形態にかかる出力増加制限処理
(図6〜図8)も、基本的には、第1の実施の形態にか
かる出力増加制限処理(図2〜図4)とほぼ同様である
が、以下に示すような若干の変更が加えられている。
【0071】まず、本実施の形態では、シフト位置判定
処理の前に行われる車速判定(ステップS401)と、
ブレーキ操作判定処理の後に行われる車速変化量の判定
(ステップS504)とが新たに追加されている。
【0072】また、第1の実施の形態にかかる出力増加
制限処理では、シフト位置が「リバース」である場合を
出力増加制限の対象としていたが、本実施の形態では、
出力増加制限の対象とするシフト位置が「ニュートラル
(N)」又は「パーキング(P)」以外に変更されてい
る。それにともない、図2に示されるフローチャートの
各ステップ(ステップS101〜S105)の監視対象
及び各フラグ名称が、図6に示すように変更されている
(ステップS402〜S406)。
【0073】まず、本実施の形態の出力増加制限処理に
おいて、ステップS401では、車速センサ21からの
検出信号に基づき車速を判定する処理が行われる。そし
て、車速が所定値未満である旨判断される場合はステッ
プS402へ移ってシフト位置の判定を行い、一方、所
定値以上である旨判断される場合は本処理を一旦終了す
る。
【0074】そこで、本実施の形態では、シフト位置が
「ニュートラル(N)」又は「パーキング(P)」以
外、即ち、通常の車両であれば「リバース(R)」、
「ドライブ(D)」、「セカンド(2)」、「ファース
ト(L)」等のシフト位置が出力増加制限の対象とな
る。なお、シフト位置が「リバース」にあり車両の車庫
入れ等の後進時には、加速のためにアクセルペダル13
aを深くしかも急激に踏み込むという操作は、通常の運
転であれば行われることはない。しかしながら、シフト
位置が「ドライブ」にあり車両が通常の走行をしている
場合には、上述したアクセルペダル13aの操作は車両
を加速させるために運転者の意思により当然のごとく行
われ、特に、車両が所定速度以上で移動している場合に
は、上記操作は頻繁に行われる。このような、運転者の
意思によりアクセルペダル13aの深く急激な踏み込み
が頻繁に行われる状況が出力増加制限の対象とされる
と、運転性(ドライバビリティ)の悪化につながるため
好ましくない。従って、上記ステップS401で、車速
に基づき運転者の意思によるアクセルペダル13aの深
く急激な踏み込みが頻繁に行われる状況であるか否かを
判定することにより、過剰な出力制限制御による運転性
の悪化を回避することができるようにしている。ただ
し、シフト位置が「ドライブ」にあり車速が所定値未満
であっても、例えば、信号待ちの後等には運転者の意思
による急発進が行われる可能性は十分にありえる。これ
に対し、上記ステップS401ではあくまでアクセルペ
ダル13aの操作を出力増加制限のための監視対象とす
るか否かを判定しているだけである。従って、後に行わ
れる各判定においてアクセルペダル13aの操作が誤操
作でないと判断されれば、車速が所定値未満の場合に行
われる運転者の意思による急発進が出力増加制限により
妨げられることはない。
【0075】次に、ステップS402〜S406にかか
るシフト位置判定処理について説明する。先の第1の実
施の形態にかかるシフト位置判定処理では、シフト位置
が「リバース」以外から「リバース」へ変更されたか否
かが判定された(ステップS101及びS102)。一
方、本実施の形態にかかるシフト位置判定処理において
は、シフト位置が「ニュートラル」又は「パーキング」
から「ニュートラル」又は「パーキング」以外へ変更さ
れたか否かが判定される(ステップS402及びS40
3)。即ち、本実施の形態にかかるシフト位置判定処理
では、内燃機関Eの動力が駆動輪に伝達されないシフト
位置から、内燃機関Eの動力が駆動輪に伝達されるシフ
ト位置へと変更されたか否かを判定している。このよう
に出力制限制御の対象とするシフト位置が変更されたこ
とにより、より広範囲に渡る運転状況においてアクセル
ペダル13aの誤操作が検出されるとともに、同誤操作
による運転者の意図しない車両挙動が抑制されることと
なる。なお、上述以外のシフト位置判定処理に関して
は、第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明を省
略する(ステップS404〜S406)。
【0076】次に、ステップS501〜S506(図
7)にかかるブレーキ操作判定処理について説明する。
本実施の形態では、上述したように車速の変化量が所定
値以上であるか否かの判定(ステップS504)が新た
に追加されている。このステップS504において、車
速の変化量が所定値未満である旨判断された場合は、ス
テップS505へ移って「出力増加制限フラグ」がクリ
アされ、同変化量が所定値以上である旨判断された場合
は、ステップS506へ移って「出力増加制限フラグ」
がセットされる。上記ステップS504の判定が行われ
るということは、それ以前の各判定(ステップS401
〜S502)により、シフト位置が「ニュートラル」又
は「パーキング」から「ニュートラル」又は「パーキン
グ」以外へ変更された後にブレーキペダル12aが踏み
込まれておらず、アクセルペダル13aの誤操作がおこ
りうる状況にある旨判断されたということである。しか
し、こういった状況であっても実際に車両の加速が増し
ていないのであれば、スロットルバルブ15の制御等に
よる内燃機関Eの出力増加制限は必ずしも行う必要はな
い。即ち、ステップS504では、シフトレバー11等
の操作態様及び操作履歴の組合せにより、論理的にアク
セルペダル13aの誤操作がおこりうると判断し出力増
加制限の対象としたことの妥当性を、実際の車両の挙動
により確認している。このように、論理的な判断結果が
事実に基づいて検証されることでより高い精度をもって
車両の出力増加制限が行われることとなる。
【0077】また、本実施の形態では、車両が急発進し
たことを車速の変化量、即ち加速度に基づいて判定する
といった構成を採用しているが、内燃機関Eの回転速度
を検知するNeセンサ22(図1)からの検出信号であ
る機関回転速度の変化量に基づいて車両の加速を判断す
る構成とすることもできる。
【0078】なお、上述以外のブレーキ操作判定処理、
並びにステップS301以降(図8)に行われるアクセ
ル操作判定処理、及びスロットルバルブ15の制御は、
第1の実施の形態において行われるものと同様であるた
め説明を省略する。
【0079】以上詳述したように、この実施の形態にか
かる車両の誤操作検出装置及び車両の制御装置によれ
ば、先の第1の実施の形態による前記(1)〜(6)の
効果に加えて、さらに以下に列記するような効果が得ら
れるようになる。
【0080】(7)シフト位置が「ニュートラル」ある
いは「パーキング」からニュートラルあるいはパーキン
グ以外に変更された後に、ブレーキペダル12aが踏み
込まれていないことを条件に出力増加制限をするように
したことで、車庫入れ等も含めたより広範囲に渡る運転
状況において、運転者の意図しない車両挙動を確実に防
止することができる。
【0081】(8)車両が所定速度以上で走行している
旨判断された場合は、出力増加制限の対象としないとし
たことで、車両の通常走行時には頻繁に行われる運転者
の意思による同車両の加速を阻害することなく、アクセ
ルペダル13aの誤操作を検出することができるように
なる。
【0082】(9)シフトレバー11a等の操作態様及
び操作履歴の組合せから、アクセルペダル13aの誤操
作が行われるおそれがある旨判断し出力増加制限の対象
としたことの妥当性が、実際の車両の車速変化量に基づ
いて検証される。こうしたことにより、車両の出力増加
制限をより高い精度をもって行うことができるようにな
る。
【0083】なお、上記第2の実施の形態も、これを適
宜変更した、例えば次のような形態として実現すること
ができる。 ・上記実施の形態では、シフト位置が「ニュートラル」
又は「パーキング」から「ニュートラル」又は「パーキ
ング」以外へ変更された後にブレーキペダル12aが踏
み込まれていない状況は、アクセルの誤操作が行われる
おそれがあるとして「出力増加制限フラグ」をセットし
たが、同フラグがセットされる条件はこれに限られるも
のではない。前記フラグは、運転者によるアクセルペダ
ル13aの誤操作が行われるおそれのある状況、即ち、
アクセルペアダル13aの位置とブレーキペダル12a
の位置とに対する運転者の認識があいまいになりやすい
状況においてセットされればよい。例えば、シフト位置
が「ニュートラル」又は「パーキング」以外から「ニュ
ートラル」又は「パーキング」へ変更後にブレーキペダ
ル12aが踏み込まれたが、その後、アクセルペダル1
3a及びブレーキペダル12aが開放された状態が一定
時間以上継続されていたとする。こうした場合にも、ア
クセルペダル13aの位置とブレーキペダル12aの位
置とに対する運転者の認識はあいまいになりやすい。従
って、このような状況が判断されることをもって上記
「出力増加制限フラグ」がセットされる構成としてもよ
い。
【0084】・上記実施の形態では、車速が所定値以上
である旨判断した場合は出力増加制限処理を一旦終了す
る(ステップS401)としたが、例えば、次に示すよ
うな構成とすることもできる。車速が所定値以上である
旨判断された場合(ステップS401)も以降のシフト
位置判定処理(ステップS402〜)を行うようにす
る。そして、その後の各処理にてアクセルペダル13a
の誤操作が検出された場合は、出力増加制限として行わ
れるスロットルバルブ15の開速度制限又は開度制限
(ステップS307)に代えて、ブザー等の適宜の警報
装置を駆動して運転者に誤操作が検出された旨を知らし
める。こうした構成を採用した場合、車両の通常走行時
にもアクセルペダル13aの誤操作が検出されるように
なり、誤操作が検出された場合は警報装置により運転者
へその旨伝達されるため、運転者の意図しない車両挙動
を回避することができるようになる。
【0085】・上記実施の形態では、シフト位置が「リ
バース」「ドライブ」「セカンド」「ファースト」等に
ある場合を出力増加制限の対象としたが、例えば、次に
示すような構成とすることもできる。上記実施の形態に
かかる出力増加制限処理(図6〜図8)においては、シ
フト位置が「ドライブ」「セカンド」「ファースト」等
のように車両を前進させるシフト位置である場合を出力
増加制限の対象とし、シフト位置が「リバース」のよう
に車両を後進させるシフト位置である場合は、前記第1
の実施の形態にかかる出力増加制限処理(図2〜図4)
を適用する。こうした構成を採用した場合、車両の前進
時と後進時とにおける誤操作検出条件の差別化が図られ
ることとなり、各シフト位置で行われる運転操作に適し
た判定条件に基づいてアクセルペダル13aの誤操作検
出が行われる。従って、より高い精度をもって同誤操作
を検出することができるようになる。
【0086】・上記実施の形態では、車速センサ21か
らの検出信号に基づき車速の変化量を算出したが、車両
の急発進を判定することができるのであれば、例えば、
新たに加速度センサを備え、同センサからの検出信号に
基づいて車両の加速度を算出するとしてもよい。
【0087】・上記実施の形態では、車速の変化量が所
定値以上であるか否かを判定したが(ステップS50
4)、同判定を必ずしも行わない構成としてもよい。 ・また、アクセルペダル13aの操作が誤操作であると
の判断の妥当性を確認することができるのであれば、上
記判定は上記出力増加制限処理中の任意の位置に変更可
能である。例えば、図8のステップS302の前やステ
ップS307の前等で同判定を行うようにしてもよい。
【0088】その他、上記各実施の形態に共通に変更可
能な要素としては、次のようなものがある。 ・各実施の形態では、スロットルバルブの開速度制限又
はスロットルバルブの開度制限を実行する(ステップS
307)としたが、スロットルバルブの開速度制限及び
スロットルバルブの開度制限を共に実行する構成として
もよい。
【0089】・各実施の形態では、スロットルバルブ1
5の開速度制限又はスロットルバルブ15の開度制限を
実行する(ステップS307)ことで内燃機関Eの出力
を制限するとしたが、同出力の制限は前記スロットルバ
ルブ15の制御のみには限られない。要は、内燃機関E
の出力が、通常よりも低く制限されるものであればよ
く、例えば燃料噴射弁からの燃料噴射を停止するフュー
エルカット等により上記出力の制限を行ってもよい。
【0090】・各実施の形態では、アクセルペダル13
aの踏み込み量及び踏み込み速度に基づき運転者による
上記誤操作が継続されているか否かを判定したが、同誤
操作が継続されているか否かの判定はアクセルペダル1
3aの踏み込み速度及び踏み込み量だけに基づいて行わ
れるものではない。アクセルペダル13aとブレーキペ
ダル12aとの踏み間違いによる誤操作の継続が判定で
きるのであれば、例えば所定の機関回転速度を超えた状
態が一定時間以上継続されている等を同判定のための条
件としてもよい。
【0091】・各実施の形態では、シフトレバー11
a、ブレーキペダル12a、アクセルペダル13aとい
った各操作子の操作履歴及び操作態様を監視してアクセ
ルペダル(アクセル操作子)13aの誤操作の有無を検
出した。しかし、誤操作の検出対象とする操作子、ある
いは監視対象とする操作子やその操作履歴、操作態様は
任意である。要するに、車両を操縦するための複数の操
作子の操作履歴及び操作態様の組合せに基づいて任意の
操作子の誤操作を検出するものであればよい。他に例え
ば、ウインカー(方向指示器)やステアリング等の操作
子も含めたより大きな規模で、それら操作子の誤操作を
検出する構成とすることもできる。
【0092】・各実施の形態では、原動機として内燃機
関を搭載する車両について言及したが、他に例えば、原
動機として電気モータを搭載する車両、あるいは内燃機
関と電気モータとの双方を搭載するいわゆるハイブリッ
ド車両等についても本発明は同様に適用可能である。そ
してこの場合、車両の制御装置としても、それら原動機
に応じて、その出力を適宜に制御する構成となる。
【0093】・また、車両の制御装置としては、それら
原動機の出力制限に加え、誤操作が行われた旨をブザー
等、適宜の警報装置を駆動して運転者に知らしめる構成
としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両の誤操作検出装置及び車両
の制御装置の第1の実施の形態及び第2の実施の形態に
ついてその基本構成を示す概略図。
【図2】第1の実施の形態の出力増加制限処理を示すフ
ローチャート。
【図3】第1の実施の形態の出力増加制限処理を示すフ
ローチャート。
【図4】第1の実施の形態の出力増加制限処理を示すフ
ローチャート。
【図5】同実施の形態の出力増加制限態様を示すタイミ
ングチャート。
【図6】第2の実施の形態の出力増加制限処理を示すフ
ローチャート。
【図7】第2の実施の形態の出力増加制限処理を示すフ
ローチャート。
【図8】第2の実施の形態の出力増加制限処理を示すフ
ローチャート。
【符号の説明】 11…シフトポジションセンサ、11a…シフトレバ
ー、12…ブレーキセンサ、12a…ブレーキペダル、
13…アクセルセンサ、13a…アクセルペダル、14
…制御部、15…スロットルバルブ、15a…モータ、
21…車速センサ、22…Neセンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G065 CA17 DA05 DA06 EA04 FA06 GA10 GA11 GA29 GA31 GA46 JA04 JA09 JA11 KA02 3G301 HA01 JA00 JA34 KA12 LA03 LB01 LC03 MA24 NA08 NB03 NB15 NE06 NE17 PE01Z PF01Z PF02Z PF03Z PF05Z PF07Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両を操縦するための複数の操作子に対す
    る運転者の誤操作を検出する車両の誤操作検出装置にお
    いて、 前記複数の操作子の操作履歴及び操作態様の組み合わせ
    に基づいてそれら操作子の誤操作を検出する誤操作検出
    手段を備えることを特徴とする車両の誤操作検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両の誤操作検出装置にお
    いて、 前記車両はその操作子として、変速機のシフト位置を切
    り換えるためのシフト操作子と、制動装置を操作するブ
    レーキ操作子と、加速操作子であるアクセル操作子とを
    少なくとも備え、 前記誤操作検出手段は、前記シフト操作子による前記シ
    フト位置の切り換え履歴と前記ブレーキ操作子の操作履
    歴と前記アクセル操作子の操作態様とに基づいて前記ア
    クセル操作子の誤操作を検出するものであることを特徴
    とする車両の誤操作検出装置。
  3. 【請求項3】前記誤操作検出手段は、前記シフト操作子
    によるシフト位置のリバース位置への変更後、前記ブレ
    ーキ操作子によるブレーキ操作が一度も行われておら
    ず、且つ、前記アクセル操作子による操作量及び操作速
    度が共に所定値以上であるとき、前記アクセル操作子が
    誤操作された旨を検出する請求項2記載の車両の誤操作
    検出装置。
  4. 【請求項4】前記誤操作検出手段は、当該車両の速度が
    所定値未満である条件において、前記シフト操作子によ
    るシフト位置の変更後、前記ブレーキ操作子によるブレ
    ーキ操作が一度も行われておらず、且つ、前記アクセル
    操作子による操作量及び操作速度が共に所定値以上であ
    るとき、前記アクセル操作子が誤操作された旨を検出す
    る請求項2記載の車両の誤操作検出装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の車両の誤
    操作検出装置において、 当該車両の加速度を検出する手段をさらに備え、 前記誤操作検出手段は、前記検出される加速度が所定値
    以上となることを条件に前記誤操作の検出を有効とする
    ことを特徴とする車両の誤操作検出装置。
  6. 【請求項6】車両を操縦するための複数の操作子の操作
    履歴及び操作態様の組み合わせに基づいてそれら操作子
    の誤操作を検出する誤操作検出手段と、 この誤操作検出手段によって前記操作子の誤操作が検出
    されるとき、前記車両の原動機の出力を制限する出力制
    限手段と、 を備える車両の制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の車両の制御装置において、 当該車両はその操作子として、変速機のシフト位置を切
    り換えるためのシフト操作子と、制動装置を操作するブ
    レーキ操作子と、加速操作子であるアクセル操作子とを
    少なくとも備え、 前記誤操作検出手段は、前記シフト操作子による前記シ
    フト位置の切り換え履歴と前記ブレーキ操作子の操作履
    歴と前記アクセル操作子の操作態様とに基づいて前記ア
    クセル操作子の誤操作を検出するものであることを特徴
    とする車両の制御装置。
  8. 【請求項8】前記誤操作検出手段は、前記シフト操作子
    によるシフト位置のリバース位置への変更後、前記ブレ
    ーキ操作子によるブレーキ操作が一度も行われておら
    ず、且つ、前記アクセル操作子による操作量及び操作速
    度が共に所定値以上であるとき、前記アクセル操作子が
    誤操作された旨を検出する請求項7記載の車両の制御装
    置。
  9. 【請求項9】前記誤操作検出手段は、当該車両の速度が
    所定値未満である条件において、前記シフト操作子によ
    るシフト位置の変更後、前記ブレーキ操作子によるブレ
    ーキ操作が一度も行われておらず、且つ、前記アクセル
    操作子による操作量及び操作速度が共に所定値以上であ
    るとき、前記アクセル操作子が誤操作された旨を検出す
    る請求項7記載の車両の制御装置。
  10. 【請求項10】請求項6〜9のいずれかに記載の車両の
    制御装置において、 当該車両の加速度を検出する手段をさらに備え、 前記誤操作検出手段は、前記検出される加速度が所定値
    以上となることを条件に前記誤操作の検出を有効とする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  11. 【請求項11】請求項7〜10のいずれかに記載の車両
    の制御装置において、 前記誤操作検出手段による誤操作の検出後、前記アクセ
    ル操作子による操作量及び操作速度が共に所定値以上で
    あった履歴があり、且つ、少なくとも前記アクセル操作
    子による操作量が所定値以上であるとき、前記アクセル
    操作子の誤操作が継続されている旨を検出する手段をさ
    らに備え、 前記出力制限手段は、前記誤操作が継続されている旨が
    検出されている期間、前記車両の原動機の出力制限を継
    続することを特徴とする車両の制御装置。
  12. 【請求項12】前記原動機が内燃機関であり、前記出力
    制限手段は、その出力制限として、同機関の回転速度の
    上昇を抑制する制御を行う請求項6〜11のいずれかに
    記載の車両の制御装置。
  13. 【請求項13】前記機関の回転速度の上昇を抑制する制
    御が、同機関の吸入空気量調量弁であるスロットルバル
    ブの開度を制限する制御、及び同スロットルバルブの開
    速度を制限する制御、及び前記機関への燃料供給をカッ
    トする制御、の少なくとも一つである請求項12記載の
    車両の制御装置。
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