JP2003054800A - 張力制御装置および張力制御方法 - Google Patents

張力制御装置および張力制御方法

Info

Publication number
JP2003054800A
JP2003054800A JP2001246769A JP2001246769A JP2003054800A JP 2003054800 A JP2003054800 A JP 2003054800A JP 2001246769 A JP2001246769 A JP 2001246769A JP 2001246769 A JP2001246769 A JP 2001246769A JP 2003054800 A JP2003054800 A JP 2003054800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arm
web
tension
dancer roller
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001246769A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideto Yamashita
秀人 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001246769A priority Critical patent/JP2003054800A/ja
Publication of JP2003054800A publication Critical patent/JP2003054800A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】連続的に走行するウェブにダンサーロールによ
って所定の張力を付与する際に、ダンサーロールが所定
位置から移動することによって発生するウェブの張力変
動を抑制可能な張力制御装置および張力制御方法を提供
する。 【解決手段】ウェブ80を走行させる基準ロール部10
およびフィードロール部20と、走行するウェブ80が
巻回されるダンサロール31、所定の支軸34を中心に
回転自在に保持されダンサロール31を回転自在に保持
するアーム32、およびアーム32に所定の力を付与す
るアクチュエータ40を有するダンサーローラ装置30
と、アーム32が所定位置に位置するように基準ロール
部10およびフィードロール部20の速度制御を行い、
アーム32の所定位置からの回転角度に応じて、ダンサ
ーローラ31からウェブ80に作用する力が一定になる
ようにアクチュエータ40に発生させる力を制御する制
御装置50とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続走行するウェ
ブの張力を制御する張力制御装置および張力制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、連続走行するウェブの張力制御
は、ダンサーローラ装置によって行われている。従来、
この種のダンサーローラ装置には、主としてウェイトの
移動によってウェブの張力を調整するものと、エアシリ
ンダに送り込む圧縮空気の圧力によってウェブの張力を
調整するものとが知られている。ウェイトの移動によっ
てウェブの張力を調整するダンサーローラ装置は、たと
えば、図8に示すように、鉛直平面内で回動自在に設け
られたアーム100の先端に、ウェブ110をラップす
るダンサローラ101を回動自在に設け、かつ、このア
ーム100にウェイト103を設けることにより、ダン
サーローラ101を介してウェブ110に張力を与え
る。一方、上記したエアシリンダに送り込む圧縮空気の
圧力によってウェブの張力を調整するダンサーローラ装
置は、たとえば、特開昭59−4557号公報に開示さ
れている。このダンサーローラ装置は、たとえば、図9
に示すように、支軸200によって回動自在に支持され
鉛直下方に垂下されたアーム201の先端に、ウェブ2
10をラップするダンサーローラ202を回動自在に設
けるとともに、アーム201に圧縮空気が供給され一定
の推力を発生するエアシリンダ220を設けることによ
りアーム201に所定のモーメントを与え、ウェブ21
0に張力を与える。ウェブ210の走行速度はダンサー
ローラ202が一定位置に位置するように速度制御され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なエアシリンダ220に送り込む圧縮空気の圧力によっ
てウェブ210の張力を調整するダンサーローラ装置に
おいては、ダンサーローラ202の位置が一定に保たれ
ている場合には、ウェブ210に一定の力を与えること
ができる。一方、外乱等によってウェブ210の走行速
度が変化することによってダンサーローラ202が所定
位置から移動した場合には、ダンサーローラ202を保
持するアーム201が鉛直方向に対して傾斜するため、
ダンサーローラ202の重量の水平成分等の力がエアシ
リンダ220に作用する。この力の作用よって、ダンサ
ーローラ202からウェブ210に作用する力が変動し
てしまう。ダンサーローラ202からウェブ210に作
用する力が変動すると、ダンサーローラ202が一定位
置に復帰するまでの間にウェブ210の張力が大きく変
動してしまう。ウェブ210の張力が大きく変動する
と、特に、ウェブ210の厚さが薄い場合には、ウェブ
210に余分な張力が加わってしまう。たとえば、ウェ
ブ210が磁気記録媒体のベースフィルム等の場合に、
ベースフィルムに余分な張力が加わると、ベースフィル
ムに歪みが発生し、磁気記録媒体の品質に悪影響を与え
る可能性があった。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、その目的は、連続的に走行するウェブにダ
ンサーローラによって所定の張力を付与する際に、ダン
サーローラが所定位置から移動することによって発生す
るウェブの張力変動を抑制可能な張力制御装置および張
力制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の張力制御装置
は、連続走行しているウェブの張力を設定張力に制御す
る張力制御装置であって、前記ウェブの走行経路に設け
られ、当該ウェブを走行させる第1および第2の走行手
段と、前記第1の走行から前記第2の走行手段に向かっ
て走行する前記ウェブが巻回されるダンサーローラ、所
定の支軸を中心に回転自在に保持され前記ダンサーロー
ラを回転自在に保持するアーム、および、前記アームに
前記ウェブに張力が発生する向きに設定張力に応じた所
定の力を付与するアクチュエータを有するダンサーロー
ラ装置と、前記ウェブを所定速度で走行させ、かつ、前
記アームが所定位置に位置するように前記第1および第
2の走行手段の速度制御を行う第1の制御手段と、前記
アームの前記所定位置からの回転角度に応じて、前記ダ
ンサーローラから前記ウェブに作用する力が一定になる
ように前記アクチュエータに発生させる力を制御する第
2の制御手段とを有する。
【0006】好適には、前記アームの回転角度を検出
し、検出信号を前記第2の制御手段に出力する角度検出
器を有する。
【0007】好適には、前記アクチュエータは、エアシ
リンダと、前記エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力
を前記第2の制御装置からの制御指令に応じて調整する
電空変換器とを有する。
【0008】さらに好適には、前記第2の制御手段は、
前記アームの所定位置からの回転に応じて変動し、当該
アームから前記アクチュエータに作用する当該アームお
よび前記ダンサーローラの重量に基づく力を補正する補
正量を算出し、当該補正量に基づいて前記アクチュエー
タに出力する制御指令を補正する。
【0009】本発明の張力制御方法は、走行するウェブ
が巻回されるダンサーローラ、所定の支軸を中心に回転
自在に保持され前記ダンサーローラを回転自在に保持す
るアーム、および、前記アームに前記ウェブに張力が発
生する向きに設定張力に応じた所定の力を付与するアク
チュエータを有するダンサーローラ装置によって連続走
行しているウェブの張力を制御する張力制御方法であっ
て、前記ウェブを所定速度で走行させ、かつ、前記アー
ムが所定位置に位置するように前記ウェブの走行制御を
行っている間に、前記アームの前記所定位置からの回転
角度に応じて、前記ダンサーローラから前記ウェブに作
用する力が一定になるように前記アクチュエータに発生
させる力を制御する。
【0010】本発明では、第1および第2の走行手段に
よって所定速度で走行しているウェブには、ダンサーロ
ーラ装置のアクチュエータから所定の力を発生させるこ
とによって設置張力が付与される。外乱等によりウェブ
の走行速度が変動すると、ダンサーローラが所定位置か
ら移動し、アームが回転する。アームが回転することに
より、アクチュエータがアームから受ける力が変動す
る。このため、ダンサーローラからウェブに作用する力
が変動しようとする。第2の制御手段は、アームの回転
角度に応じて、ダンサーローラからウェブに作用する力
が一定、すなわち、変動しないようにアクチュエータに
発生する力を制御する。これにより、ウェブの張力の変
動が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の張力制御
装置の一実施形態の構成図である。図1に示す張力制御
装置1は、ウェブ80の張力を設定張力に制御しながら
連続走行させるためのものであり、基準ロール部10
と、フィードロール部20と、ダンサーローラ装置30
と、制御装置50とを有する。なお、基準ロール部10
は本発明の第1の走行手段の一実施態様であり、搬送ロ
ーラ部20は本発明の第2の走行手段の一実施態様であ
り、制御装置50は本発明の第1および第2の制御手段
の一実施態様である。
【0012】ウェブ80には、たとえば、高分子材料か
ら形成された所定幅の可撓性のフィルム、あるいは、こ
のフィルム表面に磁性層が形成された磁気記録媒体が用
いられる。
【0013】基準ロール部10は、基準ロール11と、
この基準ロール11上に設置されたニップロール12
と、基準ローラ11を回転させる電動モータ13と、電
動モータ13を駆動するドライバ14とを有する。
【0014】基準ロール11は、回転自在に保持されて
おり、外周面によってウェブ80を支持し、所定の方向
に回転することによりウェブ80を摩擦力によって走行
させる。ニップロール12は、基準ロール11上に設置
されており、図示しないエアシリンダによりウェブ80
を介して基準ロール11に圧接される。ニップロール1
2をウェブ80を介して基準ロール11に圧接すること
により、ウェブ80が基準ロール11の外周面でスリッ
プするのを防止する。
【0015】電動モータ13は、その出力軸が基準ロー
ル11の中心軸と連結されており、基準ロール11を回
転させる。ドライバ14は、制御装置50から入力され
る速度指令Vsに応じた駆動電流を電動モータ13に供
給し、電動モータ13を駆動する。
【0016】フィードロール部20は、フィードロール
21と、この搬送ローラ21上に設置されたニップロー
ル22と、フィードロール21を回転させる電動モータ
23と、電動モータ23を駆動するドライバ24とを有
する。
【0017】フィードロール21は、回転自在に保持さ
れており、外周面によってウェブ80を支持し、基準ロ
ール11と同じ方向に回転することにより、基準ロール
11から送られてきたウェブ80を摩擦力によってさら
に下流に向けて走行させる。ニップロール22は、フィ
ードロール21上に設置されており、図示しないエアシ
リンダによりウェブ80を介してフィードロール21に
圧接される。ニップロール22をウェブ80を介してフ
ィードロール21に圧接することにより、ウェブ80が
フィードロール21の外周面でスリップするのを防止す
る。
【0018】電動モータ23は、その出力軸がフィード
ロール21の中心軸と連結されており、フィードロール
21を回転させる。ドライバ24は、制御装置50から
入力される速度指令Vfに応じた駆動電流を電動モータ
23に供給し、電動モータ23を駆動する。
【0019】図2は、ダンサーローラ装置30の構成の
一例を示す構成図である。図2に示すように、ダンサー
ローラ装置30は、アーム32と、アーム32の先端に
回転自在に保持されたダンサーローラ31と、アーム3
2にピストンロッド41が連結されたエアシリンダ40
と、エアシリンダ40に圧縮空気41aを供給する電空
変換器41とを有する。
【0020】アーム32は、上端部がフレームFLに支
持軸34によって回転自在に支持されており、鉛直下方
に垂下している。このアーム32は、支持軸34を中心
に旋回自在となっている。また、アーム32には、支持
軸34を中心とするアーム32の回転角度を検出する角
度検出器33が設けられている。この角度検出器33
は、検出したアーム角度信号33sを制御装置50に出
力する。
【0021】ダンサーローラ31は、アーム32の下端
部に回転自在に保持されている。このダンサーローラ3
1は、外周面に複数のガイドローラgrによってガイド
されたウェブ80が巻き付けられる。
【0022】エアシリンダ40は、フレームFLにクレ
ビスピンを介して連結されており、このエアシリンダ4
0に矢印A1およびA2方向に伸縮自在に内蔵されたピ
ストンロッド41がアーム32の中途に枢着されてい
る。なお、エアシリンダ40は、応答性を高める観点か
ら、ピストンロッド41とエアシリンダ40との間の摺
動摩擦が低いものを用いることが好ましい。
【0023】電空変換器41は、エア源42から供給さ
れる圧縮空気の圧力を、制御装置50から入力される制
御指令raに応じて調整してエアシリンダ40に供給す
る。これにより、エアシリンダ40は、制御指令raに
応じた推力を出力する。エアシリンダ40が所定の力で
アーム32を押圧することにより、ダンサーローラ31
に巻き付けられたウェブ80の所定の張力が発生する。
【0024】図1に示す制御装置50は、角度補正量算
出部51と、加算器52と、アーム位置記憶部53と、
位置比較部54と、速度換算換算部55と、加算器56
と、張力設定器57と、速度設定器58とを有する。
【0025】制御装置50は、電動モータ13および2
3を制御するアーム位置記憶部53、位置比較部54、
速度換算換算部55、加算器56および速度設定器58
からなる本発明の第1の制御手段に対応する部分と、エ
アシリンダ40の発生する力を制御する張力設定器5
7、角度補正量算出部51および加算器52からなる本
発明の第2の制御手段に対応する部分とに分かれてい
る。
【0026】速度設定器58は、ウェブ80の基準速度
(走行速度)を設定するためのものであり、この速度設
定器58に設定された基準速度に応じた基準速度指令V
sがドライバ14および加算器56に出力される。これ
により、電動モータ13は、基準速度指令Vsに応じた
回転数で駆動される。また、加算器56に出力された基
準速度指令Vsは、速度換算部55から出力される補正
速度指令Vmと加算され、新たな速度指令Vfとしてド
ライバ24に出力される。これにより、電動モータ23
は、新たな速度指令Vfに応じた回転数で駆動される。
補正速度指令Vmが0の場合には、電動モータ13およ
び23は同一の回転数で駆動される。
【0027】アーム位置記憶部53は、アーム32の支
持軸34を中心とする回転方向における基準位置情報を
記憶している。この基準位置情報は、アーム32が鉛直
方向に垂下したときのアーム32の位置である。
【0028】位置比較部54は、上記したアーム32に
設けられた角度検出器33の検出するアーム角度信号3
3sが入力され、このアーム角度信号33sとアーム位
置記憶部53の記憶している基準位置とに基づいて、ア
ーム32の鉛直方向からの傾斜角度θを算出する。この
傾斜角度θが制御偏差となる。
【0029】速度換算換算部55は、位置比較部54に
よって算出された傾斜角度θに基づいて、アーム32の
位置が鉛直方向である基準位置になるように、補正速度
指令Vmを算出し、加算器56に出力する。上記したよ
うに、加算器56に出力された補正速度指令Vmは、基
準速度指令Vsに加算され、ドライバ24に出力され
る。これにより、アーム32の位置は鉛直方向に保たれ
るように制御される。
【0030】張力設定器57は、エアシリンダ40によ
って走行するウェブ80に付与する張力の値を設定す
る。張力設定器57によって設定された設定張力信号5
7sは、加算器52に出力される。加算器52に出力さ
れた設定張力信号57sは、角度補正量算出部51から
の補正量51sが0の場合には、そのまま電空変換器4
1に出力される。これにより、エアシリンダ40は、設
定張力信号57sに応じた推力を発生し、ウェブ80に
設定張力が発生する。
【0031】角度補正量算出部51は、角度検出器33
からアーム角度信号33sが入力される。この角度補正
量算出部51はアーム角度信号33sによって特定され
るアーム32の鉛直方向からの傾斜角度θに応じて、ダ
ンサーローラ31からウェブ80に作用する力が一定に
なるようにエアシリンダ40に発生させる力を補正する
ための補正量51sを算出し、加算器52に出力する。
加算器52では、この補正量51sを設定張力信号57
sに加算して補正し、制御指令raとして電空変換器4
1に出力する。
【0032】次に、上記角度補正量算出部51における
補正量51sの算出方法について説明する。図3は、ダ
ンサーローラ装置30において、ダンサーローラ31を
動かすために必要な力を説明するための図である。ま
ず、ダンサーローラ31を保持するアーム32が鉛直方
向に位置する場合に、ダンサーローラ31を動かすため
に必要なエアシリンダ40の推力F0 を考える。なお、
推力F0 にはウェブ80の張力分は含まれないとする。
図3において、支持軸34の直径をd、支持軸34とこ
の支持軸34を回転自在に保持するブッシュとの間の摩
擦係数をμ、支持軸34からエアシリンダ40とアーム
32との連結位置までの距離をL、アーム32およびダ
ンサーローラ31の重量をWとする。
【0033】支持軸34とこの支持軸34を回転自在に
保持するブッシュとの間の摩擦力fは、f=μWで表さ
れる。また、F0 L=μW×d/2なる関係が成り立
つ。したがって、推力F0 は次式(1)で表される。
【0034】F0 =μWd/(2L) …(1)
【0035】式(1)から分かるように、ダンサーロー
ラ31を保持するアーム32が鉛直方向に位置する場合
には、推力F0 は、重量W、摩擦係数μ、支持軸34の
直径d、および、支持軸34からエアシリンダ40とア
ーム32との連結位置までの距離Lによって決まる摩擦
力である。
【0036】一方、ウェブ80に外乱等が生じてウェブ
80に弛みが生じ、図4に示すように、アーム32が鉛
直方向から傾斜角度θで傾斜した場合に、ダンサーロー
ラ31を動かすために必要なエアシリンダ40の推力F
θを考える。推力Fθは、アーム32が鉛直方向から傾
斜することにより、アーム32およびダンサーローラ3
1の重量Wに基づく力によって変動するため、上記の推
力F 0 とは異なる。すなわち、アーム32が傾斜する
と、アーム32を通じてエアシリンダ40に作用する力
は、支持軸34とブッシュとの間の摩擦力だけでなく、
アーム32およびダンサーローラ31の重量Wに基づく
力が作用する。このため、ダンサーローラ31からウェ
ブ80に作用する力を一定にするためには、エアシリン
ダ40の発生する力を補正する必要がある。エアシリン
ダ40の発生する力が一定のままであると、ダンサーロ
ーラ31からウェブ80に作用する力が低下するため、
張力が低下する。逆に、ウェブ80に張りが発生し、図
4に示したのとは逆向きにダンサーローラ31が鉛直方
向から傾斜した場合には、アーム32およびダンサーロ
ーラ31の重量Wに基づく力がエアシリンダ40に逆向
きに作用するため、ダンサーローラ31からウェブ80
に作用する力が上昇し、張力が上昇する。
【0037】図5は、アーム32が鉛直方向から傾斜角
度θで傾斜した場合に、ダンサーローラ31を動かすた
めに必要な推力Fθを説明するための図である。エアシ
リンダ40のクレビスピンが無限遠にあり、エアシンダ
40の推力は水平方向に作用すると仮定した場合、推力
Fθは図5に示す関係をもつ。したがって、推力Fθは
次式(2)により算出することができる。
【0038】 Fθ=W・tanθ+W・d・μ/(2Lcosθ2 ) …(2)
【0039】角度補正量算出部51では、角度検出器3
3で検出されるアーム32の傾斜角度θに基づいて、上
記式(2)から推力Fθを演算し、これを補正量51s
として加算器52に出力する。加算器52では、設定張
力信号57sに補正量51sを加算して、電空変換器4
1に出力する。これにより、アーム32が基準位置から
傾斜角度θで傾斜しても、ダンサーローラ31からウェ
ブ80に作用する力が一定に保たれ、ウェブ80の張力
の変動の発生が抑制される。
【0040】次に、上記張力制御装置1の動作一例につ
いて説明する。まず、張力設置器57により所望の張力
を設定し、速度設定器58によりウェブ80の基準速度
を設定し、ウェブ80を走行させる。
【0041】基準速度で走行するウェブ80に対して、
ダンサーローラ31から設定張力に応じた力が付与され
る。このとき、アーム32が鉛直方向の基準位置に位置
するように、フィードロール21の速度制御が行われ
る。
【0042】外乱等によってウェブ80の走行速度が基
準速度から変化すると、アーム32が鉛直方向から傾斜
すると、この傾斜角度θが角度検出器33によって検出
される。
【0043】角度検出器33によって検出された傾斜角
度θは、制御装置50の位置比較部54および角度補正
量算出部51に入力される。位置比較部54への傾斜角
度θの入力によって、アーム32を鉛直方向の基準位置
に移動させる補正速度指令Vmが算出され、アーム32
は鉛直方向に戻されるようにフィードバック制御され
る。
【0044】一方、角度補正量算出部51では、傾斜角
度θに基づいて、ダンサーローラ31からウェブ80に
作用する力を一定に維持するためのエアシリンダ40の
推力を補正する補正量51sを算出する。この結果、外
乱等によってアーム32が基準位置から傾斜してから上
記のフィードバック制御により再び基準位置に復帰する
までの間に、エアシリンダ40の推力が継続して補正さ
れる。このため、エアシリンダ40の推力が一定の場合
に比べて、ウェブ80の張力変動量が大幅に抑制され
る。
【0045】図6は、本実施形態に係る張力制御装置1
を用いてウェブ80の張力制御を行なった場合の張力変
動を測定した結果を示すグラフである。また、図7は、
エアシリンダ40の推力を一定にしてウェブ80の張力
制御を行なった場合の張力変動を測定した結果を示すグ
ラフである。図6および図7において、グラフCV1は
アーム32の傾斜角度θを示しており、グラフCV2は
ウェブ80の張力を示している。また、張力制御を行っ
ている間に、アーム32を傾斜角度θを約12°まで傾
斜させて強制的に外乱を与えた。
【0046】図6および図7から分かるように、本実施
形態では、外乱を与えたときのウェブ80の張力変動が
約3Nであり、従来制御では約10Nとなっており、外
乱を与えたときの張力変動が大幅に抑制されるのが分か
る。また、図6に示すウェブ80の張力変動は、定常状
態において約1Nであり、図7に示すウェブ80の張力
変動は、定常状態において約3Nであり、本実施形態に
係る張力制御を行った場合には、定常状態においても張
力変動を抑制することができることが分かる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、連続的に走行するウェ
ブにダンサーローラによって所定の張力を付与する際
に、ダンサーローラが所定位置から移動することによっ
て発生するウェブの張力変動を抑制することができる。
この結果、ウェブに過大な張力が印加されることがなく
なり、ウェブの品質低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の張力制御装置の一実施形態の構成を示
す構成図である。
【図2】ダンサーローラ装置の構成の一例を示す構成図
である。
【図3】ダンサーローラ装置30において、ダンサーロ
ーラ31を動かすために必要な力を説明するための図で
ある。
【図4】アーム32が鉛直方向から傾斜角度θで傾斜し
た状態を示す図である。
【図5】アーム32が鉛直方向から傾斜角度θで傾斜し
た場合に、ダンサーローラ31を動かすために必要な推
力Fθを説明するための図である。
【図6】張力制御装置1を用いてウェブ80の張力制御
を行なった場合の張力変動を測定した結果を示すグラフ
である。
【図7】エアシリンダ40の推力を一定にしてウェブ8
0の張力制御を行なった場合の張力変動を測定した結果
を示すグラフである。
【図8】ウェイトの移動によってウェブの張力を調整す
るダンサーローラ装置の一例を示す図である。
【図9】エアシリンダに送り込む圧縮空気の圧力によっ
てウェブの張力を調整するダンサーローラ装置の一例を
示す図である。
【符号の説明】
1…張力制御装置、10…基準ロール部、11…基準ロ
ール、20…フィードロール部、21…フィードロー
ル、30…ダンサーローラ装置、31…ダンサーロー
ラ、32…アーム、33…支持軸、34…角度検出器、
40…エアシリンダ、50…制御装置、80…ウェブ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続走行しているウェブの張力を設定張力
    に制御する張力制御装置であって、 前記ウェブの走行経路に設けられ、当該ウェブを走行さ
    せる第1および第2の走行手段と、 前記第1の走行から前記第2の走行手段に向かって走行
    する前記ウェブが巻回されるダンサーローラ、所定の支
    軸を中心に回転自在に保持され前記ダンサーローラを回
    転自在に保持するアーム、および、前記アームに前記ウ
    ェブに張力が発生する向きに設定張力に応じた所定の力
    を付与するアクチュエータを有するダンサーローラ装置
    と、 前記ウェブを所定速度で走行させ、かつ、前記アームが
    所定位置に位置するように前記第1および第2の走行手
    段の速度制御を行う第1の制御手段と、 前記アームの前記所定位置からの回転角度に応じて、前
    記ダンサーローラから前記ウェブに作用する力が一定に
    なるように前記アクチュエータに発生させる力を制御す
    る第2の制御手段とを有する張力制御装置。
  2. 【請求項2】前記アームの回転角度を検出し、検出信号
    を前記第2の制御手段に出力する角度検出器を有する請
    求項1に記載の張力制御装置。
  3. 【請求項3】前記アクチュエータは、エアシリンダと、 前記エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力を前記第2
    の制御装置からの制御指令に応じて調整する電空変換器
    とを有する請求項1に記載の張力制御装置。
  4. 【請求項4】前記第2の制御手段は、前記アームの所定
    位置からの回転に応じて変動し、当該アームから前記ア
    クチュエータに作用する当該アームおよび前記ダンサー
    ローラの重量に基づく力を補正する補正量を算出し、当
    該補正量に基づいて前記アクチュエータに出力する制御
    指令を補正する請求項1に記載の張力制御装置。
  5. 【請求項5】走行するウェブが巻回されるダンサーロー
    ラ、所定の支軸を中心に回転自在に保持され前記ダンサ
    ーローラを回転自在に保持するアーム、および、前記ア
    ームに前記ウェブに張力が発生する向きに設定張力に応
    じた所定の力を付与するアクチュエータを有するダンサ
    ーローラ装置によって連続走行しているウェブの張力を
    制御する張力制御方法であって、 前記ウェブを所定速度で走行させ、かつ、前記アームが
    所定位置に位置するように前記ウェブの走行制御を行っ
    ている間に、前記アームの前記所定位置からの回転角度
    に応じて、前記ダンサーローラから前記ウェブに作用す
    る力が一定になるように前記アクチュエータに発生させ
    る力を制御する張力制御方法。
  6. 【請求項6】前記アームの回転角度を前記支軸に設けら
    れた角度検出器によって検出し、当該検出角度に基づい
    て前記前記アクチュエータの制御を行う請求項5に記載
    の張力制御方法。
  7. 【請求項7】前記アクチュエータにエアシリンダを用
    い、 前記エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力を電空変換
    器を用いて調整する請求項5に記載の張力制御方法。
  8. 【請求項8】前記アームの所定位置からの回転に応じて
    変動し、当該アームから前記アクチュエータに作用する
    当該アームおよび前記ダンサーローラの重量に基づく力
    を補正する補正量を算出し、当該補正量に基づいて前記
    アクチュエータに出力する制御指令を補正する請求項5
    に記載の張力制御方法。
JP2001246769A 2001-08-15 2001-08-15 張力制御装置および張力制御方法 Pending JP2003054800A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001246769A JP2003054800A (ja) 2001-08-15 2001-08-15 張力制御装置および張力制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001246769A JP2003054800A (ja) 2001-08-15 2001-08-15 張力制御装置および張力制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003054800A true JP2003054800A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19076243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001246769A Pending JP2003054800A (ja) 2001-08-15 2001-08-15 張力制御装置および張力制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003054800A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010013211A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd ダンサシステム
KR100969672B1 (ko) 2008-06-27 2010-07-14 건국대학교 산학협력단 연속공정 롤투롤 시스템에서의 댄서를 이용한 정밀장력제어 장치 및 방법
KR101000826B1 (ko) 2008-09-25 2010-12-14 건국대학교 산학협력단 고속 롤투롤 시스템의 펜듈럼 덴서를 사용한 장력제어 방법
JP2014031272A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Jcc Engineering Co Ltd テンション制御装置、搬送装置、およびテンション制御方法
JP2014185031A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Komatsu Ntc Ltd 張力変動抑制方法および張力変動抑制装置
CN112193900A (zh) * 2020-09-23 2021-01-08 西安航天华阳机电装备有限公司 一种伺服驱动张力辊的微张力控制***及方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100969672B1 (ko) 2008-06-27 2010-07-14 건국대학교 산학협력단 연속공정 롤투롤 시스템에서의 댄서를 이용한 정밀장력제어 장치 및 방법
JP2010013211A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd ダンサシステム
KR101000826B1 (ko) 2008-09-25 2010-12-14 건국대학교 산학협력단 고속 롤투롤 시스템의 펜듈럼 덴서를 사용한 장력제어 방법
JP2014031272A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Jcc Engineering Co Ltd テンション制御装置、搬送装置、およびテンション制御方法
JP2014185031A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Komatsu Ntc Ltd 張力変動抑制方法および張力変動抑制装置
CN112193900A (zh) * 2020-09-23 2021-01-08 西安航天华阳机电装备有限公司 一种伺服驱动张力辊的微张力控制***及方法
CN112193900B (zh) * 2020-09-23 2024-03-26 西安航天华阳机电装备有限公司 一种伺服驱动张力辊的微张力控制***及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7284486B2 (en) Device and method for controlling the position of the lateral edge of a continuous web
JP2907182B2 (ja) ダンサローラ装置
US20120018564A1 (en) Device for Compensating Variations in Tension and/or for Adjusting the Tensile Stress on a Conveyed Flexible Material Strand
US20130037647A1 (en) Winding Machine and Method for Controlling the Winding Machine
US6457709B1 (en) Method and apparatus for automatically self-centering endless belts
JP2003054800A (ja) 張力制御装置および張力制御方法
CN1279645A (zh) 用于保持侧向位置的带材导向装置及相关的方法
US6012668A (en) Method for the controlled winding or unwinding of an elongated object on or from a reel body
US11993411B2 (en) Film dispenser for a wrapping apparatus and related methods
JP2001272551A (ja) 光ファイバ引張装置及び光ファイバの付与張力制御方法
KR100975914B1 (ko) 초전도 선재의 권선 장치
US11975532B2 (en) Transport device, printing apparatus, and transport controlling method
JPH09202533A (ja) 線材用張力調整装置
WO2017043347A1 (ja) 張力調整機構および張力制御装置
JPH061504A (ja) スレーブドライブローラの速度の可変制御方法及び装置
JP3775744B2 (ja) ワイヤカット放電加工機のワイヤの張力制御装置
JP2002234648A (ja) 輪転印刷機
JPH1160003A (ja) 巻取装置
US7216829B2 (en) Device for controlling the bearing pressure of a textile bobbin on a support roller or drive roller
JP7056928B2 (ja) フィルムの原反径の計測システム
JPH07291532A (ja) 線材の自動張力調節装置
CN220245015U (zh) 一种染色纸机张力***调节机构
JPH1157564A (ja) スムージング装置
JP2007203339A (ja) フィードバックテンション装置
CN219044732U (zh) 一种用于印刷机放料***的悬杆控制装置