JP2003054389A - トラクタのリフト装置 - Google Patents

トラクタのリフト装置

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JP2003054389A
JP2003054389A JP2001242709A JP2001242709A JP2003054389A JP 2003054389 A JP2003054389 A JP 2003054389A JP 2001242709 A JP2001242709 A JP 2001242709A JP 2001242709 A JP2001242709 A JP 2001242709A JP 2003054389 A JP2003054389 A JP 2003054389A
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tractor
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lifted
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JP2001242709A
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English (en)
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Takuya Matsuda
卓也 松田
Bunji Horie
文治 堀江
Hiroshi Imura
弘 井村
Takashi Gokenya
孝 五軒矢
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要な場所で容易にトラクタ車体を持ち上げ
ることのできるトラクタのリフト装置を提供する。 【解決手段】 前輪、及び、後輪8又は履帯ユニットに
よって走行可能に支持されたトラクタ車体2に、所定範
囲で上下揺動自在なロワーリンク37と、トラクタ車体
2を持ち上げた状態で支えるスタンド48とを備え、ス
タンド48は、上部がトラクタ車体2に回動自在に枢支
されると共に下部が接地され、後輪8等が接地した状態
からトラクタを前後方向に進行させることにより、スタ
ンド48がトラクタ車体2に対して相対的に回動して、
該スタンド48によってトラクタ車体2が持ち上げられ
て後輪8等を浮上させるように構成し、このスタンド4
8の回動動作に連動すると共に、後輪8等を浮上させた
状態で、揺動域の端部に位置するロワーリンク37に係
合してスタンド48の前記回動動作を停止させる連動体
55を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ車体を持
ち上げて、該トラクタ車体を走行可能に支持する前輪又
は後輪若しくは履帯ユニット等を接地面から浮上させる
トラクタのリフト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラクタにあっては、前後輪等のトレッ
ド調節やタイヤ交換等を行う場合において、トラクタの
車体を持ち上げて、前輪又は後輪を地面から浮上させる
のに、ねじジャッキ又は油圧ジャッキ等のジャッキや、
クレーンによって行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】クレーンでトラクタ車
体を持ち上げるには、設備のあるところでないと行えな
いという問題があり、ジャッキによってトラクタ車体を
持ち上げる場合には、比較的時間がかかると共に、比較
的大型のジャッキを持ち運ぶのが不便であり、また、取
り扱いが面倒であるという問題がある。本発明は、前記
問題点に鑑みて、必要な場所で容易にトラクタ車体を持
ち上げることのできるトラクタのリフト装置を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明が技術的課題を解
決するために講じた技術的手段は、走行体によって走行
可能に支持されたトラクタ車体に、所定範囲で上下揺動
自在なロワーリンクと、トラクタ車体を持ち上げた状態
で支えるスタンドとを備え、スタンドは、上部がトラク
タ車体に回動自在に枢支されると共に下部が接地され、
走行体が接地した状態からトラクタを前後方向に進行さ
せることにより、スタンドがトラクタ車体に対して相対
的に回動して、該スタンドによってトラクタ車体が持ち
上げられて走行体を浮上させるように構成し、このスタ
ンドの回動動作に連動すると共に、走行体を浮上させた
状態で、揺動域の端部に位置するロワーリンクに係合し
てスタンドの前記回動動作を停止させる連動体を備えて
いることを特徴とする。
【0005】また、他の技術的手段は、上部が、走行体
によって走行可能に支持されたトラクタ車体に回動自在
に枢支されると共に下部が接地するスタンドを備え、走
行体が接地した状態から、トラクタを前後方向に進行さ
せてスタンドをトラクタ車体に対して相対的に回動させ
ることにより、又はアクチュエータの動力によってスタ
ンドをトラクタ車体に対して強制的に回動させることに
より、該スタンドによってトラクタ車体が持ち上げられ
て走行体を浮上させるように構成されており、このスタ
ンドによってトラクタ車体が持ち上げられた状態を表示
するマーカーを備えていることを特徴とする。
【0006】また、他の技術的手段は、走行体によって
走行可能に支持されたトラクタ車体の前部に取付部を設
け、この取付部に一端側が回動自在に枢支されると共に
他端側が接地するスタンドを備え、走行体が接地した状
態からトラクタを前後方向に進行させることにより、ス
タンドがトラクタ車体に対して相対的に回動し、該スタ
ンドによってトラクタ車体が持ち上げられて走行体を浮
上させるように構成され、このスタンドは、非使用時
に、前記取付部に該取付部から上方突出状に取り付けら
れてフロントガードとして機能する姿勢に姿勢変更可能
とされていることを特徴とする。
【0007】また、取付部は、スタンドの一端側を上下
両方から挿通可能な挿通空間を有し、この挿通空間にス
タンドの一端側を上方から挿通して取付部に固定するこ
とでスタンドがフロントガード姿勢とされ、挿通空間に
スタンドの一端側を下方側から挿通して取付部に枢支す
ることでスタンドが使用姿勢とされるように構成されて
いてもよい。また、取付部の、スタンドの一端側を挿通
する挿通空間は、該スタンドの一端側を斜めに挿入すべ
く、前後方向の余裕が設けられていてもよい。
【0008】また、スタンドを枢支部回りに回動させる
ことにより、スタンドが、スタンド使用姿勢と、フロン
トガード姿勢に変更可能とされていてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1〜図14は第1の実施の形態
を示しており、図1において、1はトラクタであり、該
トラクタの車体2は、ボンネット3で覆われた前部のエ
ンジン4と、このエンジン4の後部に接続された伝動ケ
ース5とで主構成されている。なお、伝動ケース5は、
エンジン4の後部に、フライホイールハウジングを介し
て接続されるクラッチハウジングと、このクラッチハウ
ジングの後部に接続されるミッションケース等から構成
される。
【0010】前記トラクタ1は、トラクタ車体2が、左
右一対の前輪7(走行体)及び左右一対の後輪8(走行
体)によって走行可能に支持された二軸形トラクタであ
り、また、該トラクタ1は、前輪7が操向輪とされ、後
輪8が駆動輪とされる二輪駆動トラクタ1、又は、前輪
7も駆動輪とされる四輪駆動トラクタ1である。また、
このトラクタ1は、左右の後輪8の代わりに、履帯ユニ
ット9(走行体)を取り付けることにより、トラクタ車
体2が、左右一対の前輪7及び左右一対の履帯ユニット
9によって走行可能に支持される半履帯トラクタとされ
る。
【0011】前記履帯ユニット9は、後車軸14に固定
された上部の駆動スプロケット10と、下部の前後一対
のアイドラ11と、前後のアイドラ11間に配置された
複数個の転輪12と、これら駆動スプロケット10,ア
イドラ11及び転輪12に亘って巻き掛けられた無端帯
状のクローラベルト13とを有し、駆動スプロケット1
0を回転駆動することで、クローラベルト13を循環回
走するように構成されている。クローラベルト13に
は、図14に示すように、駆動スプロケット10に係合
して、駆動スプロケット10からクローラベルト13へ
とトルクを伝達する係合孔15が周方向に所定間隔をお
いて形成されている。
【0012】この係合孔15(の左右方向中央A1)
は、クローラベルト13の左右方向の中央A2から左右
方向一側にB(トレッド変更幅の1/4)だけオフセット
されて形成されている。これは、クローラベルト13を
左右逆にして取り付けることにより、図14に実線及び
仮想線で示すように、トレッドの変更ができるようにす
るためである。これによって、左右の履帯ユニット9の
トレッドを変更するのに、左右の履帯ユニット9を左右
方向にスライドさせる構造とする必要が無く、コスト低
減が図れる。
【0013】エンジン4には、該エンジン4から前方突
出状として前車軸フレーム16が固定されており、この
前車軸フレーム16の前後方向中途部に、前車軸ケース
の左右方向中央部が前後方向の軸心回りに揺動自在に支
持され、この前車軸ケースの左右両側にそれぞれ前輪7
が設けられている。前車軸フレーム16は、左右一対の
側壁16aの前端側を前壁16bによって連結されて主
構成され、左右側壁16aの後端側がエンジン4の側面
にボルト等によって固定される。
【0014】また、トラクタ車体2の後部には、左右の
後輪8又は左右の履帯ユニット9を覆う左右のフェンダ
17が設けられ、この左右フェンダ17間には、運転席
18が設けられ、この運転席18の前方には、操縦ハン
ドル19が設けられている。図1〜図9において、20
は、左右前輪7のトレッド調節又はタイヤ交換等をする
場合において、トラクタ車体2の前部を持ち上げて、前
輪7を地面から浮上させると共に、その状態を維持させ
るためのスタンド(これを前スタンドという)である。
【0015】前スタンド20は、左右一対の接地足21
を備えており、この左右の接地足21の一端側(基端
側、上端側)は、前車軸フレーム16の前端側の左右両
側に設けられた取付部23に着脱自在に取り付けられ、
接地足21の他端側(先端側、下端側)は、接地足21
から一体的に延設された連結部材22によって連結され
ている。なお、連結部材22は接地足21とは別体で形
成し、各接地足21に溶接固定又はボルト固定されてい
てもよい。
【0016】左右各取付部23は、前車軸フレーム16
に固定されたプレート24と、前車軸フレーム16の側
壁16a前端側とで構成されている。プレート24は前
車軸フレーム16の側壁16a前端側に左右方向に間隔
をおいて対向配置された側壁部24aと、この側壁部2
4aの後端側と前車軸フレーム側壁16aとを連結する
後壁部24bとから平面視L字形に形成されている。ま
た、プレート24の側壁部24aと、前車軸フレーム側
壁16aには、それぞれ挿通孔25が上下一対形成さ
れ、プレート側壁部24aに形成された挿通孔25と、
前車軸フレーム側壁16aに形成された挿通孔25とは
左右方向同心状に形成されている。
【0017】また、前スタンド20の左右接地足21の
一端側にも、前記挿通孔25に対応する挿通孔26が一
対形成されている。前スタンド20を使用してトラクタ
車体2を持ち上げて前輪7を接地面Dから浮上させる場
合には、前スタンド20の、左右一側の接地足21の一
端側を左右一側の取付部23の前車軸フレーム側壁16
aとプレート側壁部24aとの間の挿通空間28に挿入
すると共に、左右他側の接地足21の一端側を左右他側
の取付部23の前車軸フレーム側壁16aとプレート側
壁部24aとの間の挿通空間28に挿入する。
【0018】そして、前車軸フレーム側壁16a、プレ
ート側壁部24a及び接地足21の一端側に形成された
挿通孔25,26の上下一方にピン27を貫通させるこ
とにより、前スタンド20を取付部23に左右方向の軸
心廻りに回動自在に支持すると共に、接地足21の他端
側を接地させる。このとき、図3、図5及び図6に示す
ように、前輪7及び後輪8(又は履帯ユニット9)が接
地している状態にあっては、接地足21の回動枢支点か
ら他端側までの長さが、接地足21の回動枢支点から接
地面D(前輪7の接地点)までの鉛直方向の距離よりも
長いので、前スタンド20は、前方に向かうにしたがっ
て下方に移行するように傾斜する傾斜姿勢とされる。
【0019】この状態からトラクタ1を、後輪8等によ
って前進(図6矢示E方向に進行)させると、前スタン
ド20が、前述した傾斜姿勢から、接地足21の他端側
を支点として起き上がって(前方に揺動して、又は、回
動枢支点を中心としてトラクタ車体2に対して相対的に
後方に回動して)起立し、これによって、トラクタ車体
2の前部が持ち上げられて前輪7が接地面Dから浮上し
(図8参照)、トラクタ車体2は後輪8等と前スタンド
20とで支持される。このとき、図例では、前スタンド
20の戻りを規制するため、前スタンド20が鉛直方向
に沿う姿勢からやや前傾姿勢となる状態で、トラクタ1
の前進を停止させるようにしているが、前スタンド20
が鉛直方向に沿う姿勢となる状態で、トラクタ1の前進
を停止させるようにしてもよい。
【0020】なお、前スタンド20を、前輪7及び後輪
8(又は履帯ユニット9)が接地している状態におい
て、後方に向かうにしたがって下方に移行するように傾
斜する傾斜姿勢とし、トラクタ1を後進させることによ
って、前スタンド20でトラクタ車体2を持ち上げるよ
うにしてもよい。また、前スタンド20を使用しないと
きには、該前スタンド20の一端側を下側として該前ス
タンド20を上下方向に配置し、前スタンド20の、左
右一側の接地足21の一端側を左右一側の取付部23の
前車軸フレーム側壁16aとプレート側壁部24aとの
間に挿入すると共に、左右他側の接地足21の一端側を
左右他側の取付部23の前車軸フレーム側壁16aとプ
レート側壁部24aとの間に挿入する。
【0021】そして、前車軸フレーム側壁16a、プレ
ート側壁部24a及び接地足21の一端側に形成された
挿通孔25,26の上下両方にピン27を貫通させるこ
とにより、前スタンド20を取付部23に、該取付部2
3から上方突出状として、取り付ける。これにより、前
スタンド20はフロントガード及びウエイトとして機能
すると共に、収納場所が確保されるように構成されてい
る。したがって、前スタンド20は、リフト部材(車体
持ち上げ部材)として機能する使用姿勢と、フロントガ
ード等として機能する非使用姿勢(フロントガード姿
勢)とに姿勢変更可能とされている。
【0022】図1、図3、図5、図7及び図9に示すよ
うに、前車軸ブラケット16の前部の左右一側(図例で
は左側)には、前スタンド20によってトラクタ車体2
が持ち上げられた状態を表示するマーカー装置29を備
えている。このマーカー装置29は、マーカー30と支
持体31とから主構成され、支持体31は円筒体によっ
て形成され、取付部23の外側面後部に上下方向に配置
されて、該取付部23に溶接等によって固定されてい
る。マーカー30は丸棒材を折曲等することによって形
成されており、支持体31に上下方向の軸心回りに回動
自在に挿通される支軸部30aと、この支軸部30aの
上端から上下方向に略直交する方向に延出された表示部
30bと、支軸部30aの下端から上下方向に略直交す
る方向に延出された接当部30cとを備えている。
【0023】また、支持体31の上端面は、図4に示す
ように、上下方向の軸心に対して傾斜する面でカットさ
れた傾斜面31aとされており、その傾斜面31aは、
前方に向かうに従って左右方向外方に移行する方向に下
方傾斜するように形成されていて、図3に示すように、
マーカー30の表示部30bが、前方に向かうに従って
左右方向外方に移行する傾斜方向を向くと共に、接当部
30cが、前方に向かうに従って左右方向内方に移行す
る傾斜方向を向くようになっている。この状態におい
て、前スタンド20の一端側を取付部23に枢着して、
該前スタンド20を、図3及び図6等に示す、トラクタ
車体2を持ち上げる前の後傾姿勢(車体持上前姿勢)に
すると、マーカー30の接当部30cが前スタンド20
の接地足21の背面に接当する(又は、若干間隔をおい
て対向させるようにしてもよい)。
【0024】そして、トラクタ車体2を前スタンド20
によって持ち上げるべく、トラクタ1を前進させ、これ
によって前スタンド20が起き上がると、マーカー30
の接当部30cが前スタンド20によって相対的に後方
に押動され、図7に示すように、マーカー30が上下方
向の軸心回りに回動して、表示部30bが徐々に前方を
向くように揺動する。このとき、表示部30bは支持体
31上端の傾斜面31aを上るように揺動する。
【0025】そして、前スタンド20が、図8に示す、
所定のセット位置(トラクタ車体2の持ち上げ完了位
置)にくると、図9に示すように、表示部30bは前方
を向き(前車軸フレーム側壁16a及びプレート側壁2
4aと平行となり)、前スタンド20が所定のセット位
置にあることを、運転席18から容易に確認できるよう
になっている。なお、この前スタンド20の所定のセッ
ト位置は、本実施の形態の位置に限定されることはな
く、例えば、接地足21が鉛直方向に沿う状態となる位
置であってもよい。
【0026】また、本実施の形態では、表示部30bが
前方を向いたときに、前スタンド20が所定のセット位
置にあることを、確認できるようにしているが、この表
示部30bの向きは本実施の形態の向きに限定されるこ
とはなく、例えば、前スタンド20が所定のセット位置
にあるときに、表示部30bが左右方向外方を向くよう
にしてもよい。前述したように、本実施の形態では、ト
ラクタ車体2の持ち上げ状態をマーカー30によって、
運転席18から容易に確認できるようになっており、こ
のように、トラクタ車体2の持ち上げ時に、前スタンド
20の動きを停止させるべく、前スタンド20に接当す
るストッパ(当たり)を設けないでマーカー装置29を
設けたのは、トラクタ1は重量が大きいので、ストッパ
に大きな荷重が作用し、ストッパが損傷する惧れがある
からである。
【0027】また、マーカー30は、前スタンド20に
よる押圧力が解除されれば、自重によって、表示部30
bが傾斜面31aを滑り降り、図3に示す元の位置に戻
るようになっている。なお、前スタンド20を1本の接
地足によって主構成し、前輪7を片方ずつ持ち上げるよ
うにしてもよい。図10及び図11に示すように、トラ
クタ車体2の後部には、ロータリ耕耘機等の作業機を昇
降自在に装着するための三点リンク機構35が設けられ
ており、この三点リンク機構35は、上部の1本のトッ
プリンク36と、下部の左右一対のロワーリンク37と
を備えている。
【0028】トップリンク36の前端側は、トラクタ車
体2の後面上部に設けられたブラケットに、球継手を介
して左右方向の軸心回りに回動自在に取り付けられ、左
右のロワーリンク37の前端側は、トラクタ車体2の、
後端側の側面下部に、球継手を介して左右方向の支軸3
8回りに回動自在に取り付けられていて、トラクタ車体
2に上下揺動自在に支持されている。なお、トップリン
ク36の後端側及び左右ロワーリンク37の後端側は作
業機に取り付けられる。また、左右ロワーリンク37
は、後方に向かうに従って左右方向の間隔が漸次広くな
るように形成されている。
【0029】トラクタ車体2の後部上には、左右一対の
リフトアーム39が配置されている。左右のリフトアー
ム39の前端側は、トラクタ車体2の後部上に設けられ
たブラケット40に左右方向の支軸41を介して軸心回
りに一体回動自在に取り付けられている。左右一側のリ
フトアーム39の後端側には、リフトロッド42の上端
側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着され、このリ
フトロッド42の下端側は左右一側のロワーリンク37
の前後方向中途部に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢
着されている。
【0030】また、左右他側のリフトアーム39の後端
側には、油圧シリンダ43の上端側が左右方向の軸心廻
りに回動自在に枢着され、この油圧シリンダ43の下端
側は左右一側のロワーリンク37の前後方向中途部に左
右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されている。したが
って、左右のリフトアーム39を上下に揺動させること
で左右のロワーリンク37が一体的に上下に揺動される
ように構成されている。また、トラクタ車体2の後端側
には、左右のリフトアーム39を上下揺動させる油圧シ
リンダ(又はその他のアクチュエータ)からなる昇降駆
動装置44が設けられている。
【0031】この昇降駆動装置44は、本実施の形態で
は、単動形油圧シリンダによって構成されており、この
昇降駆動装置44のシリンダ本体44aの基端側は、ト
ラクタ車体2の後面下部に設けられたブラケット45に
左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着され、昇降駆動装
置44のピストンロッド44bの先端側は、リフトアー
ム39の中途部に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着
されている。この昇降駆動装置44にあっては、油圧ポ
ンプからシリンダ本体44aに圧油が供給されるように
制御弁を切り換えることにより、シリンダ本体44a内
のピストンの移動によってピストンロッド44bが突出
方向に移動して、リフトアーム39が上方に揺動される
と共に、リフトロッド42及び油圧シリンダ43を介し
て左右のロワーリンク37が上方に揺動され、制御弁を
中立位置に切り換えることにより、任意の位置でリフト
アーム39及びロワーリンク37が停止され、シリンダ
本体44aから圧油が排出されるように制御弁を切り換
えると、作業機やロワーリンク37等の自重により、シ
リンダ本体44aから圧油が排出されてロワーリンク3
7が下がるように構成されており、左右ロワーリンク3
7は所定範囲(昇降駆動装置44のシリンダ本体44a
内のピストンの移動範囲)で上下揺動されるように構成
されている。
【0032】また、この昇降駆動装置44にあっては、
シリンダ本体44a内のピストンとピストンロッド44
bとは連結されておらず、ロワーリンク37を手で持ち
上げると、ロワーリンク37は上方に揺動されるように
なっている。図10〜図13において、48は、後輪8
又は履帯ユニット9のトレッド調節時や交換時等におい
て、トラクタ車体2の後部を持ち上げて、後輪8又は履
帯ユニット9を接地面Dから浮上させると共に、その状
態を維持させるためのスタンド(これを後スタンドとい
う)である。
【0033】この後スタンド48は、トラクタ車体2に
左右方向の軸心廻りに回動自在に支持される枢支部49
と、この枢支部49に着脱自在に取り付けられた左右一
対の接地足50とを備えてなる。なお、接地足50は、
1本であってもよいし、3本以上設けてもよい。また、
接地足50は枢支部49に溶接等によって固定状とされ
ていてもよい。枢支部49は円筒体によって構成され、
トラクタ車体2の後端下部側に設けられた左右一対のブ
ラケット51間に配置されており、この枢支部49は、
該枢支部49に挿通された枢軸52を介してブラケット
51に左右方向の軸心廻りに回動自在に支持されてい
る。
【0034】また、枢支部49の下部側には、左右一対
のホルダ53が設けられ、この各ホルダ53に接地足5
0の一端側(基端側、上端側)がボルト等によって着脱
自在に取り付けられており、接地足50の他端側(先端
側、下端側)は接地する。ホルダ53は、枢支部49に
径方向外方側に突出状で且つ径方向外方に向かうに従っ
て左右方向外方に移行する傾斜状に固定されていて、左
右の接地足50は一端側から他端側に向かうに従って間
隔が漸次大きくなるように設けられている。
【0035】後スタンド48の枢支部49には、連動体
55が固定されている。この連動体55は、側面視く字
形に形成されて、前端側が後スタンド48の枢支部49
に溶接等によって固定されていて後スタンド48と一体
回動するアーム部56を備え、このアーム部56の後端
側には、左右のロワーリンク37に亘って係合する係合
部57が設けられている。係合部57は、棒材から形成
されていて、アーム部56から左右方向両外側方に突出
状とされ、このアーム部56から突出した部分が、左右
のロワーリンク37の下面側に、摺動自在に接当するこ
とで、係合している。
【0036】図10に示すように、前輪7及び後輪8
(又は履帯ユニット9)が接地している状態にあって
は、接地足50の回動枢支点から他端側までの長さが、
接地足50の回動枢支点から接地面Dまでの鉛直方向の
距離よりも長いので、後スタンド48は、前方に向かう
にしたがって下方に移行するように傾斜する傾斜姿勢と
される。このとき、左右のロワーリンク37は、下げた
位置(揺動域の下部側)に位置されており、連動体55
の係合部57は、左右ロワーリンク37の下側に接当し
ている。
【0037】この状態から、トラクタ1を前輪7によっ
て前進(図6矢示E方向に進行)させると、後スタンド
48が、前述した傾斜姿勢から、接地足50の他端側を
支点として起き上がって(前方に揺動して、又は、回動
枢支点を中心としてトラクタ車体2に対して相対的に後
方に回動して)起立し、これによって、トラクタ車体2
の後部が持ち上げられて後輪8等が接地面Dから浮上す
るようになっている。また、このとき、連動体55が後
スタンド48と一緒に上方に回動して左右のロワーリン
ク37を押し上げる。
【0038】そして、トラクタ車体2の後部が、後スタ
ンド48によって持ち上げられたときに、ロワーリンク
37がその揺動域の上限に位置して連動体55の回動が
規制され、これによって後スタンド48の前記回動が停
止されるようになっている。なお、トラクタ車体2を下
げるときは、トラクタ1を、前輪7によって後進させれ
ばよい。また、前記構成のものにおいて、後スタンド4
8を前輪7及び後輪8(又は履帯ユニット9)が接地し
ている状態において、後方に向かうにしたがって下方に
移行するように傾斜する傾斜姿勢とし、トラクタ1を後
進させることによって、後スタンド48でトラクタ車体
2を持ち上げるようにしてもよい。
【0039】この場合、連動体55を後スタンド48と
一体回動させるようにしていると、後スタンド48のト
ラクタ車体2に対する前方への回動により、連動体55
が下方に回動することとなるので、ロワーリンク37を
その揺動域の下限位置に位置させておき、後スタンド4
8によってトラクタ車体2の後部が持ち上げられたとき
に、連動体55の係合部57がロワーリンク37に接当
して、後スタンド48の回動動作を規制するようにする
か、又は、トラクタ1を後進させることで後スタンド4
8がトラクタ車体2に対して前方へ回動すると、連動体
55が上方に回動してロワーリンク37を押し上げるよ
うに、後スタンド48と連動体55との間に運動変換機
構を設ける。
【0040】また、後スタンド48の枢支部49を、ロ
ワーリンク37の前端側の回動支点よりも後方に位置さ
せると共に、連動体55を枢支部49から前方に突出状
に設けることで、後スタンド48のトラクタ車体2に対
する前方へ回動により、連動体55でロワーリンク37
を押し上げるように構成してもよく、後スタンド48の
トラクタ車体2に対する回動動作に連動して連動体55
が回動し、トラクタ車体2が持ち上げられたときに、連
動体55が、揺動域の端部に位置するロワーリンク37
に係合することにより、後スタンド48の回動動作が停
止されるように構成されていればよい。
【0041】また、後スタンド48によってトラクタ車
体2を持ち上げて後輪8等を浮上させるにあたっては、
左右の接地足50によって、左右の後輪8等を同時に上
げるようにしても良いが、左右一方の接地足50のみを
取り付けて、左右の後輪8等を片側ずつ上げるようにし
てもよい。この場合、接地足50を1本のみ用意し、こ
の1本の接地足50を左右のホルダ53に付け替えるよ
うにしてもよい。また、後スタンド48の非使用時にあ
っては、接地足50をホルダ53から取り外して、枢支
部49及び連動体55はそのまま残しておくことによ
り、大きな収納スペースが必要とされないという効果を
奏するが、枢支部49をブラケット51から取り外し
て、後スタンド48及び連動体55を取り外すようにし
てもよい。
【0042】なお、連動体55の回動によってロワーリ
ンク37が押し上げられるように構成する場合、前記連
動体55の係合部57は、ロワーリンク37に相対移動
可能に連動連結されることで、ロワーリンク37に係合
するようにしてもよく、連動体55の回動によってロワ
ーリンク37が押し上げられるように、連動体55が左
右のロワーリンク37に係合するようになっていればよ
い。また、後スタンド48の回動軸心とロワーリンク3
7の揺動軸心とを一致させて、後スタンド48をロワー
リンク37と同軸回りに回動させるようにしてもよく、
この場合、連動体55の後端側はロワーリンク37に連
結固定されていてもよい。
【0043】また、トラクタ車体2の後部側に、前述し
たトラクタ1の前部のマーカー装置29と略同様の機構
を有するマーカー装置を設けて、後スタンド48による
トラクタ車体2の後部の持ち上げ状態を、運転席18か
ら容易に確認できるようにしてもよい。図15〜図19
は第2の実施の形態を示しており、スタンド60は、長
さの長いメインスタンド61と、長さの短いサブスタン
ド62とから構成されており、スタンド60の長さを変
えることにより、トラクタ車体2の前部を持ち上げるの
に使用される場合と、トラクタ車体2の後部を持ち上げ
るのに使用される場合とに兼用(使い分け)できるよう
にしたものである。
【0044】この実施の形態のトラクタ1にあっては、
前車軸フレーム16の前端側に、ウエイト取付枠63が
設けられており、このウエイト取付枠63の左右両側に
スタンド60を取り付ける取付部64が設けられてい
る。メインスタンド61は、筒体によって構成された左
右一対の接地足65を備えており、この左右の接地足6
5の一端側(基端側、上端側)は、取付部64に着脱自
在に取り付けられ、接地足65の他端側(先端側、下端
側)は、連結部材66によって連結されている。
【0045】サブスタンド62は、左右一対の接続足6
7を備えており、この左右各接続足67は、筒体67a
と、この筒体67aの一端側に固定された挿入部材67
bとから主構成され、左右の挿入部材67bを左右のメ
インスタンド61の一端側に挿入し、該挿入部材67b
及びメインスタンド61に亘ってピン68を貫通させ
て、挿入部材67bをメインスタンド61に対して抜け
止め固定することにより、サブスタンド62がメインス
タンド61に接続可能とされている。また、サブスタン
ド62の各接続足67の他端側には、左右一対の取付板
69が固定されており、各接続足67に設けられた左右
方向内方側の取付板69同志が連結部材70によって連
結されている。
【0046】また、前記各接続足67の左右取付板69
間には、ロワーリンク37の後端側の作業機連結部が挿
入可能とされていると共に、該作業機連結部が連結ピン
71によって左右の取付板69に左右方向の軸心廻りに
回動自在に枢支連結可能とされている。ウエイト取付枠
63は、左右側壁72aと、この左右側壁72aの前端
同志を連結する前壁72bとから平面視後方開放状のコ
字形に形成された主枠材72と、この主枠材72の左右
側壁72aを連結すると共に、前車軸フレーム16の前
端側に固定された補強枠材73とから構成されている。
【0047】左右各取付部64は、メインスタンド取付
部75とサブスタンド取付部76とを備えている。メイ
ンスタンド取付部75は、コ字形プレート77とウエイ
ト取付枠63の側壁72aとから構成され、サブスタン
ド取付部76は、上下方向に配置された筒体によって構
成されている。前記コ字形プレート77は、ウエイト取
付枠63の側壁72aに左右方向対向状に配置された側
壁77aとこの側壁77aの前後から左右方向内方に延
出されてウエイト取付枠63の側壁72aに溶接等によ
って固定された前後壁77b,77cとから平面視左右
方向内方が開放状とされたコ字形に形成されており、こ
のコ字形プレート77と、ウエイト取付枠63の側壁7
2aとで、メインスタンド取付部75が上下開放状の筒
状に形成されており、このメインスタンド取付部75内
が、メインスタンド61の接地足65の一端側を挿通さ
せる挿通空間78とされている。
【0048】メインスタンド61を使用しないときに
は、該メインスタンド61の一端側を下側としてメイン
スタンド61を上下方向に配置し、メインスタンド61
の、左右一側の接地足65の一端側を左右一側のメイン
スタンド取付部75の挿通空間78に挿入すると共に、
左右他側の接地足65の一端側を左右他側のメインスタ
ンド取付部75の挿通空間78に挿入する。そして、ウ
エイト取付枠63の側壁72a、プレート側壁77a及
び接地足65の一端側に上下一対のピン68を貫通させ
ることにより、メインスタンド61をメインスタンド取
付部75に、該取付部75から上方突出状として、取り
付ける。
【0049】これにより、メインスタンド61はフロン
トガード及びウエイトとして機能すると共に、収納場所
が確保されるように構成されている。また、サブスタン
ド62を使用しないときには、該サブスタンド62の接
続足67の一端側を下側としてサブスタンド62を上下
方向に配置し、サブスタンド62の挿入部材67bを、
サブスタンド取付部76に上方から挿通してピン等によ
って抜け止めすることにより、サブスタンド62をサブ
スタンド取付部76に、該取付部76から上方突出状と
して取り付ける。
【0050】これにより、サブスタンド62もフロント
ガード及びウエイトとして機能すると共に、収納場所が
確保されるように構成されている。前記構成のスタンド
60にあっては、トラクタ車体2の前部を持ち上げる場
合には、メインスタンド61のみが使用され、トラクタ
車体2の後部を持ち上げる場合には、メインスタンド6
1にサブスタンド62を接続して使用される。トラクタ
車体2を持ち上げて前輪7を接地面Dから浮上させる場
合には、メインスタンド61の、左右一側の接地足65
の一端側を左右一側のメインスタンド取付部75の挿通
空間78に挿入すると共に、左右他側の接地足65の一
端側を左右他側のメインスタンド取付部75の挿通空間
78に挿入する。
【0051】そして、ウエイト取付枠63の側壁72
a、プレート側壁77a及び接地足65の一端側に1本
のピン68を貫通させることにより、メインスタンド6
1をメインスタンド取付部75に左右方向の軸心廻りに
回動自在に支持すると共に、接地足65の他端側を接地
させる。このとき、メインスタンド61は、前記第1の
実施の形態の前スタンド20と同様に、前方に向かうに
したがって下方に移行するように傾斜する傾斜姿勢とさ
れる。
【0052】このため、挿通空間78はメインスタンド
61の一端側を斜めに挿入するために、前後方向の余裕
(遊び)が設けられている。前記状態からトラクタ1
を、後輪8等によって前進させると、第1の実施の形態
の前スタンド20と同様に、メインスタンド61は傾斜
姿勢から起き上がって起立し、トラクタ車体2の前部が
持ち上げられて前輪7が接地面Dから浮上し、トラクタ
車体2は後輪8等とメインスタンド61とで支持され
る。したがって、メインスタンド61は、リフト部材
(車体持ち上げ部材)として機能する使用姿勢と、フロ
ントガードとして機能する非使用姿勢(フロントガード
姿勢)とに姿勢変更可能とされている。
【0053】また、本実施の形態にあっても、メインス
タンド61によってトラクタ車体2が持ち上げられた状
態を表示するマーカー装置29を備えている。このマー
カー装置29は前述したマーカー装置29と同様の構成
及び機能であるので、説明を省略する。また、トラクタ
車体2を持ち上げて後輪8又は履帯ユニット9を接地面
Dから浮上させる場合には、図19に示すように、メイ
ンスタンド61にサブスタンド62を接続し、昇降駆動
装置44のピストンロッド44bを突出させて、左右の
ロワーリンク37をその揺動範囲の上限位置とし、サブ
スタンド62の左右接続足67の一方の取付板69に、
左右一方のロワーリンク37後端側の作業機連結部を枢
支連結し、左右接続足67の他方の取付板69に、左右
他方のロワーリンク37後端側の作業機連結部を枢支連
結し、メインスタンド61の他端側を接地させる。
【0054】この状態において、図19に実線で示すよ
うに、後輪8(又は履帯ユニット9)が接地している状
態にあっては、スタンド60の回動枢支点から他端側ま
での長さが、スタンド60の回動枢支点から接地面D
(後輪8等の接地点)までの鉛直方向の距離よりも長い
ので、スタンド60は、後方に向かうに従って下方に移
行するように傾斜する傾斜姿勢とされる。この状態から
トラクタ1を、前輪7等によって後進(図19矢示F方
向に進行)させると、スタンド60が、前述した傾斜姿
勢から、接地側を支点として起き上がって(後方に揺動
して、又は、回動枢支点を中心としてトラクタ車体2に
対して相対的に前方に回動して)起立し、これによっ
て、トラクタ車体2の後部が持ち上げられて後輪8等が
接地面Dから浮上し、トラクタ車体2は前輪7とスタン
ド60とで支持される。
【0055】なお、このスタンド60による後輪8等の
持ち上げ状態を表示するマーカー装置を設けてもよい。
また、スタンド60は、サブスタンド62をメインスタ
ンド61に長さ方向移動・固定自在に設けることで、伸
縮自在としてもよい。図20は、後スタンド80の他の
例を示したものであり、後スタンド80の一端側をトラ
クタ車体2の後部に設けたブラケット81に左右方向の
軸心廻りに回動自在に枢支連結し、後スタンド81が後
方に向かうに従って下方に移行するように傾斜する傾斜
姿勢となるように、後スタンド81の他端側を接地さ
せ、この状態で、トラクタ1を後進させることにより、
後スタンド81でトラクタ車体2の後部側を持ち上げる
ようにしたものである。
【0056】図21は、前スタンド82の他の例を示し
たものであり、前スタンド82の一端側を前車軸フレー
ム16の前端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着
して上下揺動自在に支持し、このスタンド82を枢支部
83回りに回動させることで、リフタ部材として機能す
るスタンド使用姿勢(仮想線で示す)と、フロントガー
ドとして機能する非使用姿勢(実線で示す)とに姿勢変
更可能とされたものである。この例のものでは、前スタ
ンド82をフロントガード及びウエイトとして機能する
非使用姿勢としたときに、該位置に前スタンド82を位
置決め固定するための手段(例えば、前スタンド82と
前車軸フレーム16とに亘って貫通するピン)が設けら
れる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、走行体によって走行可
能に支持されたトラクタ車体に、所定範囲で上下揺動自
在なロワーリンクと、トラクタ車体を持ち上げた状態で
支えるスタンドとを備え、スタンドは、上部がトラクタ
車体に回動自在に枢支されると共に下部が接地され、走
行体が接地した状態からトラクタを前後方向に進行させ
ることにより、スタンドがトラクタ車体に対して相対的
に回動して、該スタンドによってトラクタ車体が持ち上
げられて走行体を浮上させるように構成しているので、
必要な場所で容易にトラクタ車体を持ち上げることがで
きる。
【0058】また、前記スタンドの回動動作に連動する
と共に、走行体を浮上させた状態で、揺動域の端部に位
置するロワーリンクに係合してスタンドの前記回動動作
を停止させる連動体を備えていることにより、スタンド
の回動を規制するストッパを別途設ける必要がなく、安
価に提供できる。また、上部が、走行体によって走行可
能に支持されたトラクタ車体に回動自在に枢支されると
共に下部が接地するスタンドを備え、走行体が接地した
状態から、トラクタを前後方向に進行させてスタンドを
トラクタ車体に対して相対的に回動させることにより、
又はアクチュエータの動力によってスタンドをトラクタ
車体に対して強制的に回動させることにより、該スタン
ドによってトラクタ車体が持ち上げられて走行体を浮上
させるように構成することにより、必要な場所で容易に
トラクタ車体を持ち上げることができる。
【0059】また、このスタンドによってトラクタ車体
が持ち上げられた状態を表示するマーカーを備えること
により、スタンドによってトラクタ車体が持ち上げられ
た状態を運転席から容易に確認することができる。ま
た、トラクタ車体が持ち上げられた時に、スタンドが接
当することにより該スタンドの回動を規制するストッパ
を設けると、トラクタは重量が大であるので、ストッパ
が損傷する惧れがあるが、マーカーによって確認する方
法であると、このようなことがない。
【0060】また、走行体によって走行可能に支持され
たトラクタ車体の前部に取付部を設け、この取付部に一
端側が回動自在に枢支されると共に他端側が接地するス
タンドを備え、走行体が接地した状態からトラクタを前
後方向に進行させることにより、スタンドがトラクタ車
体に対して相対的に回動し、該スタンドによってトラク
タ車体が持ち上げられて走行体を浮上させるように構成
することにより、必要な場所で容易にトラクタ車体を持
ち上げることができる。また、このスタンドを、非使用
時に、前記取付部に該取付部から上方突出状に取り付け
られてフロントガードとして機能する姿勢に姿勢変更可
能とすることにより、スタンドの非使用時における収納
場所を確保できると共に、スタンドを非使用時にフロン
トガードとして使用でき、便利である。
【0061】また、取付部は、スタンドの一端側を上下
両方から挿通可能な挿通空間を有し、この挿通空間にス
タンドの一端側を上方から挿通して取付部に固定する、
または、挿通空間にスタンドの一端側を下方側から挿通
して取付部に枢支することでスタンドを、使用姿勢とフ
ロントガード姿勢とに姿勢変更できる。また、スタンド
を枢支部回りに回動させることにより、スタンドが、ス
タンド使用姿勢と、フロントガード姿勢に変更可能とさ
れていることにより、スタンドを容易に姿勢変更できる
と共に、構造を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るトラクタの側面図であ
る。
【図2】非使用時におけるスタンドの正面図である。
【図3】(a)は、スタンドの取り付け部分の平面図で
あり、(b)は、スタンドの取り付け部分の側面図であ
る。
【図4】図3(a)のC−C線矢示断面図である。
【図5】スタンドの車体持上げ前の状態を示す斜視図で
ある。
【図6】スタンドの車体持上げ前の状態を示す側面図で
ある。
【図7】(a)はスタンドの取り付け部分の平面図、
(b)は、スタンドの取り付け部分の側面図である。
【図8】トラクタ前部を持ち上げた状態を示す側面図で
ある。
【図9】(a)はスタンドの取り付け部分の平面図、
(b)は、スタンドの取り付け部分の側面図である。
【図10】トラクタ後部を持ち上げるリフト装置の側面
図である。
【図11】トラクタ後部を持ち上げるリフト装置の背面
図である。
【図12】スタンド及び連動体の斜視図である。
【図13】トラクタ後部を持ち上げた状態を示す側面図
である。
【図14】履帯ユニットの背面断面図である。
【図15】第2の実施の形態に係るトラクタの側面図で
ある。
【図16】スタンドの取付部分の側面図である。
【図17】スタンドの取付部分の平面図である。
【図18】スタンドの正面図である。
【図19】トラクタの後部の持ち上げ状態を示す側面図
である。
【図20】後スタンドの他の例を示す側面図である。
【図21】前スタンドの他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 トラクタ車体 7 前輪(走行体) 8 後輪(走行体) 9 履帯ユニット(走行体) 20 スタンド 23 取付部 30 マーカー 37 ロワーリンク 44 アクチュエータ(昇降駆動装置) 48 スタンド 49 枢支部 50 接地足 55 連動体 64 取付部 78 挿通空間
フロントページの続き (72)発明者 井村 弘 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 五軒矢 孝 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 3D026 EA08 EA14 EA18 EA53 EA73 EA84

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行体によって走行可能に支持されたト
    ラクタ車体に、所定範囲で上下揺動自在なロワーリンク
    と、トラクタ車体を持ち上げた状態で支えるスタンドと
    を備え、スタンドは、上部がトラクタ車体に回動自在に
    枢支されると共に下部が接地され、走行体が接地した状
    態からトラクタを前後方向に進行させることにより、ス
    タンドがトラクタ車体に対して相対的に回動して、該ス
    タンドによってトラクタ車体が持ち上げられて走行体を
    浮上させるように構成し、このスタンドの回動動作に連
    動すると共に、走行体を浮上させた状態で、揺動域の端
    部に位置するロワーリンクに係合してスタンドの前記回
    動動作を停止させる連動体を備えていることを特徴とす
    るトラクタのリフト装置。
  2. 【請求項2】 上部が、走行体によって走行可能に支持
    されたトラクタ車体に回動自在に枢支されると共に下部
    が接地するスタンドを備え、走行体が接地した状態か
    ら、トラクタを前後方向に進行させてスタンドをトラク
    タ車体に対して相対的に回動させることにより、又はア
    クチュエータの動力によってスタンドをトラクタ車体に
    対して強制的に回動させることにより、該スタンドによ
    ってトラクタ車体が持ち上げられて走行体を浮上させる
    ように構成されており、このスタンドによってトラクタ
    車体が持ち上げられた状態を表示するマーカーを備えて
    いることを特徴とするトラクタのリフト装置。
  3. 【請求項3】 走行体によって走行可能に支持されたト
    ラクタ車体の前部に取付部を設け、この取付部に一端側
    が回動自在に枢支されると共に他端側が接地するスタン
    ドを備え、走行体が接地した状態からトラクタを前後方
    向に進行させることにより、スタンドがトラクタ車体に
    対して相対的に回動し、該スタンドによってトラクタ車
    体が持ち上げられて走行体を浮上させるように構成さ
    れ、このスタンドは、非使用時に、前記取付部に該取付
    部から上方突出状に取り付けられてフロントガードとし
    て機能する姿勢に姿勢変更可能とされていることを特徴
    とするトラクタのリフト装置。
  4. 【請求項4】 取付部は、スタンドの一端側を上下両方
    から挿通可能な挿通空間を有し、この挿通空間にスタン
    ドの一端側を上方から挿通して取付部に固定することで
    スタンドがフロントガード姿勢とされ、挿通空間にスタ
    ンドの一端側を下方側から挿通して取付部に枢支するこ
    とでスタンドが使用姿勢とされるように構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のトラクタのリフト装
    置。
  5. 【請求項5】 取付部の、スタンドの一端側を挿通する
    挿通空間は、該スタンドの一端側を斜めに挿入すべく、
    前後方向の余裕が設けられていることを特徴とする請求
    項4に記載のトラクタのリフト装置。
  6. 【請求項6】 スタンドを枢支部回りに回動させること
    により、スタンドが、スタンド使用姿勢と、フロントガ
    ード姿勢に変更可能としたことを特徴とする請求項3に
    記載のトラクタのリフト装置。
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