JP2003033999A - 多層チューブ - Google Patents

多層チューブ

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JP2003033999A
JP2003033999A JP2001222454A JP2001222454A JP2003033999A JP 2003033999 A JP2003033999 A JP 2003033999A JP 2001222454 A JP2001222454 A JP 2001222454A JP 2001222454 A JP2001222454 A JP 2001222454A JP 2003033999 A JP2003033999 A JP 2003033999A
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tube
propylene
bag
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Nobuyuki Mori
信行 森
Kimiharu Uda
公晴 宇田
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Gunze Kobunshi KK
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Gunze Kobunshi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】過酷な高温高圧滅菌操作を受けてもチューブ内
面にブロッキングを生ぜず、且つ、優れた落下衝撃強
度、透明性を持ち、優れたガスバリヤー性を有する、医
療用液体収納バッグに適するチューブを提供する。 【解決手段】最内層がプロピレンを主成分とするブロッ
ク共重合体、プロピレンを主成分とするランダム共重合
体、及び熱可塑性エラストマーの特定量比の組成物から
なる。また、最外層はポリアミドからなるものが好まし
く、中間層は、変成ポリオレフィンからなるものが好ま
しい。最内層の表面粗度は、0.3〜0.8μm程度の
ものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐ブロッキング
性、落下衝撃強度、透明性に優れた多層チューブであ
り、血液バッグ、輸液バッグ、連続的携帯式腹膜透析法
(以下、「CAPD」という。)用バッグ等、医療用液
体収納バッグに適し、特に、腹膜透析に用いられる医療
用液体収納バッグの形成に適した多層チューブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】腹膜透析による治療法は、人工腎臓によ
る透析法に比し、装置、器具が小型で簡易であり、治療
費も安いこと、腹膜癒着の防止が可能となったこと、患
者の負担が少ないこと等の利点がある。この腹膜透析法
のうち、特に、CAPDは、患者自身が自宅や職場で透
析液の容器(バッグ)の交換を行うことができるため、
社会復帰がし易く、大いに注目されている。
【0003】このCAPDは、患者の腹腔内にカテーテ
ルチューブを留置し、このカテーテルチューブの体外端
にトランスファーチューブを接続し、これに透析液が充
填された注液バッグのバッグチューブを接続し、各チュ
ーブを通じてバッグ内の透析液を腹腔内に注入し、所定
時間透析を行った後、腹腔内の透析液を前記各チューブ
を通じて、排液バッグ内に排出、回収するものである。
これらのバッグは滅菌処理が施されるが、エチレンオキ
サイドガス(EOG)滅菌や、γ線滅菌は不適当であ
り、オートクレーブ滅菌(高温高圧水蒸気滅菌)が施さ
れている。
【0004】オートクレーブ滅菌を行う際、排液バッグ
は空の状態で行うので、オートクレーブの熱により、対
向する内面同士にブロッキング(結着)が生ずる。この
ようなブロッキングが生じると、透析液排液回収の際
に、排液バッグが拡張せず排液の流入速度が極端に低下
し、また、ブロッキングしたフイルム材を引き剥がすの
にも手間がかかるという問題がある。
【0005】このようなブロッキングを防止する手段と
して、バッグ本体内面にバッグ本体縦方向に延びる多数
本の凹凸条を設けた密封型輸液バッグが開示されている
(実公平2−9812号公報)。この場合、バッグ本体
内面の全面に凹凸条を設けると、バッグ本体の透明性、
すなわちバッグ内の視認性が損なわれ、回収した透析液
中の混入異常等を確認し難い。このため、実用的にはバ
ッグ本体内面の片面にのみ凹凸条が設けられる。
【0006】更に、この縦方向に多数本の凹凸条を設け
る手法は、単層フイルムの場合はフイルム成形時に加工
可能であるが、多層チューブの場合には各層の構成比等
に影響が出ることことから、適用するのは困難である。
また、片面をエンボス加工の手法で凹凸条を付与する方
法も考えられるが、この場合はフラットフイルムに限ら
れ、そのため、ゴミ等の付着・混入の懸念があり問題で
ある。
【0007】また、バッグ材料として多用されている塩
ビ樹脂は、焼却時に発生するダイオキシンに関わる環境
問題を抱えており、近年、材料の非塩ビ化が進められて
いるが、滅菌後のブロッキング問題は解決せず、一定量
のエアーを注入して、ブロッキング防止をしているのが
現状である。
【0008】以上述べたように、CAPDにおいては、
排液バッグ内の視認性を確保するとともに、収納液体の
変質防止にも留意する必要がある。また、排液バッグ
は、患者が使用する際、2〜3リットルの排液が注入さ
れた状態となり、その段階での破袋防止のため、十分な
落下衝撃強度が要求されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に、CA
PDにおける排液バッグ内の視認性(チューブ透明性)
を確保するとともに、バッグ内面のブロッキングを防止
し、且つ、十分な落下衝撃強度を有する医療用液体収納
バッグの形成に適した多層チューブを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、多層チ
ューブの最内層に特定の組成からなる樹脂を使用するこ
とにある。即ち、最内層が、a)プロピレンを主成分と
するブロック共重合体20〜80重量%、b)プロピレ
ンを主成分とするランダム共重合体10〜80重量%、
c)熱可塑性水添スチレン系エラストマー又は熱可塑性
オレフィン系エラストマー10〜50重量%の組成物
(但し、a+b+c=100重量%)からなることを特
徴とする、耐ブロッキング性、落下衝撃強度、透明性に
優れた多層チューブである。
【0011】多層チューブの最外層は、ポリアミド系樹
脂からなることが好ましい。そして、ポリアミド系樹脂
は、ナイロン6又はナイロン6−66共重合体であるこ
とが好ましい。
【0012】最外層と最内層の間にある中間層は、変成
ポリオレフィン系樹脂からなることが好ましい。
【0013】また、本発明の多層チューブは、最内層
が、a)プロピレンを主成分とするブロック共重合体2
0〜80重量%、b)プロピレンを主成分とするランダ
ム共重合体10〜80重量%、c)熱可塑性水添スチレ
ン系エラストマー又は熱可塑性オレフィン系エラストマ
ー10〜50重量%の組成物(但し、a+b+c=10
0重量%)からなり、最外層がポリアミド系樹脂からな
り、中間層が変成ポリオレフィン系樹脂からなることを
特徴とする多層チューブである。
【0014】本発明の多層チューブは、未延伸の状態で
も使用することができる。また、本発明の多層チューブ
は、医療用液体収納バッグ形成用として好適に使用され
るものである。
【0015】多層チューブの耐ブロッキング性を示す指
標として、表面粗度(表面平均粗さ)を利用することが
できる。表面粗度は、例えば、キーエンス製レーザー表
面形状測定装置により行うことができる。測定条件は、
例えば、測定方向を押出方向に対して直角方向、使用レ
ンズ倍率を1250倍、スキャンピッチを0.1μm、
スキャン距離を50μm、スムージング処理をA1でn
数を4カ所/1点である。この測定条件で測定した、本
発明の多層チューブの最内層の表面粗度は0.3〜0.
8μm程度である。この数値は、凹凸の高さの平均を測
定したものである。表面粗度が0.8μmより大きいと
耐ブロッキング性には優れるが透明性が乏しく、また、
表面粗度が0.3μmより小さいと透明性には優れるが
耐ブロッキング性が良くない。従って、本発明の多層チ
ューブの最内層の表面粗度としては、0.3〜0.8μ
m程度のものがよい。
【0016】a)のプロピレンを主成分とするブロック
共重合体は、フイルムに耐ブロッキング性を付与するた
めに使用する。該ブロック共重合体は、プロピレンとエ
チレンやその他のオレフィンとをブロック重合したもの
である。典型的なものは、エチレン・プロピレンブロッ
ク共重合体である。
【0017】耐ブロッキング性を付与するためには、一
般的には、フイルム表面を何らかの方法で凹凸状態に粗
面化(マット化)にする必要がある。従来、一般的に用
いられるマット化法は、適当な無機、有機物等の微粒子
をポリマーにブレンドし、表面に微細な凹凸を作るもの
である。この方法は、フイルムを延伸させた場合に効果
を発現しやすいが、無延伸フイルムの場合、十分なマッ
ト効果を得にくいという問題がある。
【0018】これに対し、本発明者等は、オレフィン系
ブロック共重合体を含む樹脂組成物は海島構造形態をと
り、フイルム表面近傍に位置する島構造により、フイル
ム表面に凹凸を形成し、フイルム(チューブ)内面がマ
ット状となる結果、耐ブロッキング性が発現することに
基づき、前記プロピレンを主成分とするブロック共重合
体を使用する多層チューブを発明したものである。
【0019】一般的に表面をマット化することは、表面
の凹凸による光線の散乱を生ずる結果、フイルムの不透
明化に結びつく傾向が顕著になる。従って、実用に際し
ては、透明性を如何に確保しながら、耐ブロッキング性
を如何に付与するかが課題になる。
【0020】b)のプロピレンを主成分とするランダム
共重合体は、チューブの透明性を確保ないし調整する目
的で使用する。即ち、該プロピレンを主成分とするラン
ダム共重合体を、プロピレンを主成分とするブロック共
重合体に添加することにより、概ねその添加量に比例し
て、フイルム、チューブの透明度を向上させることがで
きる。
【0021】該プロピレンを主成分とするランダム共重
合体は、プロピレンとエチレンやブテン、その他オレフ
ィンとランダムに共重合したものである。典型的には、
エチレン・プロピレンランダム共重合体である。
【0022】フイルム(チューブ)に所望の落下衝撃強
度を付与するために、本発明では、c)の熱可塑性エラ
ストマーを使用する。本発明に使用できる熱可塑性エラ
ストマー(TPE)は、スチレン系ないしオレフィン系
の熱可塑性エラストマーである。スチレン系TPEで
は、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマ
ー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマ
ー、スチレン−ブタジエンランダムコポリマー等が挙げ
られる。これらのエラストマーのブタジエン、イソプレ
ン部位に残る二重結合に水素添加したものを使用する。
又、ブロックが放射状のもの(水素添加物)も好適に使
用できる。これらの二種以上のエラストマーのブレンド
物も使用可能である。
【0023】オレフィン系エラストマーとしては、プロ
ピレンとエチレンとを共重合したもの、プロピレンとブ
テン−1とを共重合したもの、エチレンとブテン−1と
を共重合したもの、プロピレン、エチレン及びブテン−
1を共重合したもの、プロピレン、エチレンにヘキサジ
エン、ノルボルネン、シクロペンタジエンやその他のオ
レフィンを共重合したも等を挙げることができる。ポリ
マー中に二重結合を残す場合には、水素添加して使用す
る。オレフィン系エラストマーとして、種類の異なるも
のをブレンドする単純ブレンド型、インラインで多段階
に重合するリアクター型等も使用することができる。こ
れらの二種以上のブレンド物も使用可能である。
【0024】これらのスチレン系エラストマー又はオレ
フィン系エラストマーは、上記落下衝撃強度を付与する
以外に、フイルム(チューブ)のヒートシール性、耐熱
性、透明性の観点からも好ましいものである。また、滅
菌に対する耐熱性の観点からも、熱可塑性水添スチレン
系エラストマーや熱可塑性オレフィン系エラストマーは
優れた性能を有する。
【0025】a)、b)、c)三成分のブレンド比率に
関しては、耐ブロッキング性、即ち、表面粗度、透明性
発現及び落下衝撃強度の観点から、a)成分は20〜8
0重量%が好ましく、40〜60重量%がより好まし
く、b)成分は10〜80重量%が好ましく、20〜5
0重量%がより好ましく、c)成分は10〜50重量%
が好ましく、15〜30重量%がより好ましい。但し、
a成分、b成分及びc成分の合計は100重量%であ
る。
【0026】本発明では、バリヤー性付与の目的で、最
外層にポリアミド系樹脂を使用する。ポリアミド系樹脂
はジアミンとジカルボン酸を重縮合したもの、あるいは
ω-アミノカルボン酸又は相当するラクタムの重縮合又
は開環重合によって合成されたものである。これらの代
表的なものとして、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイ
ロン6・10、ナイロン7、ナイロン12等又はこれら
の共重合体等が挙げられる。ナイロン6、ナイロン6・
66の共重合体が好適に使用できる。
【0027】本発明では、最内層と最外層の中間層に接
着層として変性ポリオレフィン系樹脂を使用することが
好ましい。変性ポリオレフィン系樹脂として、オレフィ
ン類の単独または、共重合体等に、例えば、マイレン
酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸またはその酸無水
物、エステルもしくは金属塩等の誘導体を共重合、例え
ば、グラフト共重合した変性重合体を挙げることができ
る。これら変性重合体に他の成分、例えば、他のポリオ
レフィン系樹脂、スチレン系樹脂、熱可塑性エラストマ
ー等を混合して使用することができる。好ましい例とし
て、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、無水マレ
イン酸グラフトポリエチレン等の樹脂を挙げることがで
きる。
【0028】本発明の好ましい多層チューブとして、最
内層が、a)プロピレンを主成分とするブロック共重合
体20〜80重量%、b)プロピレンを主成分とするラ
ンダム共重合体10〜80重量%、c)熱可塑性水添ス
チレン系エラストマー又は熱可塑性オレフィン系エラス
トマー10〜50重量%の組成物(但し、a+b+c=
100重量%)からなり、最外層がポリアミド系樹脂か
らなり、そして、中間層が変成ポリオレフィン系樹脂か
らなる多層チューブを挙げることができる。
【0029】本発明の多層チューブは、未延伸の状態で
も使用することができるし、延伸した状態でも使用する
ことができる。特に、医療用液体収納バッグ形成用とし
ては、未延伸の状態で使用する場合が多い。
【0030】本発明の多層チューブの製造方法として
は、例えば、多層管状ダイを使用して共押出成形するこ
とができる。冷却は水冷にて多層チューブを成形する。
内層に使用する原料の内、a)プロピレンブロック共重
合体としては、商品名:ノバテックPP(グレード名:
BC4FC)(日本ポリケム(株)製)、b)プロピレ
ンランダム共重合体としては、商品名:サンアロマー
(グレード名:PF430B)(モンテル・エスディー
ケイ・サンライズ(株)製)、c)熱可塑性水添スチレ
ン、ブタジエンエラストマーとしては、商品名:ダイナ
ロン(グレード名:6200P)(JSR(株)製、エ
チレン−ブチレン−エチレン共重合体)、又は、商品
名:ダイナロン(グレード名:2324P)(JSR
(株)製、スチレン−ブチレン−スチレン共重合体)を
使用し、且つ、a+b+c=100重量%となるように
混合して使用した。
【0031】中間層の原料としては、商品名:アドマー
(グレード名:QF580)(三井化学(株)製)を使
用、又、最外層の原料のナイロン6としては、商品名:
NOVAMID(グレード名:1022CK7)(三菱
エンジニアリングプラスチック(株)製)を使用した。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明を、以下、実施形態に基づ
いて説明する。実施例及び比較例を示す前に、評価方法
について説明する。 (1)耐ブロッキング性の指標である、表面粗度の測定 該測定は、キーエンス製レーザー表面形状測定装置によ
り行ったもので、測定条件は、測定方向は押出方向に対
して直角方向、使用レンズ倍率は1250倍、スキャン
ピッチは0.1μm、スキャン距離は50μm、スムー
ジング処理はA1でn数は4カ所/1点である。即ち、
エチレン、プロピレンブロック共重合体により発現した
凹凸を表面粗度を測定することにより数値化したもので
あり、この場合の数値とは、凹凸の高さの平均を測定し
たものである。
【0033】(2)ヘイズの測定 JIS−K−6714に準拠した。表面に凹凸が発現す
ることにより、チューブの透明度は損なわれるため、プ
ロピレンを主成分とするランダム共重合体をブレンドす
ることにより凹凸の高さを調整し、透明度(ヘイズ)を
上げる効果を発現させる。ヘイズ値としては、少なくと
も、40%以下が必要である。
【0034】(3)バリヤー性の測定 JIS−K−7126(B法)に準拠した。排液バッグ
内液体の変質を極力防止するためにバリヤー性の特性が
必要となる。バリヤー値としては、少なくとも、200
cc/m・day・atm(23℃、65%)以下が
必要である。
【0035】(4)落下衝撃強度の測定 チューブの四方を、寸法が200mm×450mmにヒ
ートシールし、これを121℃、20分間の高温高圧蒸
気滅菌操作を行い、チューブに実用上の負荷を加える。
その後、水3000cc(水温36℃)を注入し、1m
の高さより、チューブの水平、垂直落下を行い、チュー
ブ破袋の有無を確認する(サンプル数は各5回ずつ)。
全数破袋無しの場合○、1個でも破袋した場合は×とし
て評価した。
【0036】
【実施例1】最内層を形成する成分として、a)プロピ
レンブロック共重合体、商品名:ノバテックPP(グレ
ード名:BC4FC)(日本ポリケム(株)製)50重
量部、b)プロピレンランダム共重合体、商品名:サン
アロマー(グレード名:PF430B)(モンテル・エ
スディーケイ・サンライズ(株)製)30重量部及び
c)熱可塑性水添スチレン、ブタジエンエラストマー、
商品名:ダイナロン(グレード名:6200P)(JS
R(株)製、エチレン−ブチレン−エチレン共重合体)
20重量部を混合したもの、中間層を形成する成分とし
て、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、商品名:アド
マー(グレード名:QF580)(三井化学(株)製)
を使用、最外層を形成する成分として、ナイロン6、商
品名:NOVAMID(グレード名:1022CK7)
(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製)を使用
し、多層管状ダイを使用して共押出成形した。押し出し
た多層チューブを水冷して冷却し、多層チューブを得
た。
【0037】この多層チューブの厚みは、最内層が70
μm、中間層が5μm、最外層が45μmであった。ヘ
イズは25%、バリヤー性は24cc/m・day・
atm(23℃、65%)であり、表面粗度は0.44
μmであり、落下衝撃強度は良好であった。
【0038】
【実施例2〜5、比較例1〜4】実施例1と同様に、実
施例2〜5及び比較例1〜4を実施した。その結果を、
実施例1を含めて、表1に実施例の多層チューブの構
成、表2に比較例の多層チューブの構成を、表3に得ら
れた評価結果を示した。表3から、実施例1〜5は、い
ずれも優れた耐ブロッキング性、落下衝撃強度、透明性
(ヘイズ)及びバリヤー性を示すことが分かる。それに
対し、本発明の範囲を外れたものとして示した比較例1
〜4は全てのケースで、耐ブロッキング性等上記必要特
性のいずれかにおいて不満足な結果しか得られないこと
が分かる。
【0039】即ち、エラストマーを添加しない比較例1
においては、落下衝撃強度が好ましくない。ランダム共
重合体及びエラストマーを添加しない比較例2において
は、落下衝撃強度及びヘイズが良くない。ブロック共重
合体を使用せずプロピレンのホモポリマーを使用した比
較例3においては、ヘイズは良いが耐ブロッキング性が
良くない。また、ポリ塩化ビニル単独層からなる比較例
4では、ヘイズは良好であるもののバリヤー性が極端に
良くないことが分かる。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の多層チュー
ブは、特定の範囲の表面粗度を有しているので耐ブロッ
キング性に優れ、更に、特定のポリマー材料の組み合わ
せにより、優れた落下衝撃強度と透明性を有し、更に
は、バリヤー性を備えたチューブであり、過酷な高温高
圧滅菌操作にも耐える効果があり、医療用液体収納バッ
グ、特に、連続的携帯式腹膜透析法における排液バッグ
に適したものである。また、非塩ビ対応の医療用バッグ
としても実用性の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/34 C08L 23/14 C08L 23/14 53/00 53/00 C08L 53:02 //(C08L 53/00 23:16 53:02 A61J 1/00 390M 23:16) Fターム(参考) 4C077 AA06 BB01 CC08 DD12 DD21 EE03 KK01 KK25 NN14 PP08 PP13 4F100 AK03C AK07A AK12A AK46B AK48B AL01A AL02A AL03A AL06C AL09A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B EH20 GB17 JB16A JD02 JK10 JN01 4J002 BB05X BB053 BB15X BB153 BP013 BP02W GB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最内層が、a)プロピレンを主成分とする
    ブロック共重合体20〜80重量%、b)プロピレンを
    主成分とするランダム共重合体10〜80重量%、c)
    熱可塑性水添スチレン系エラストマー又は熱可塑性オレ
    フィン系エラストマー10〜50重量%の組成物、但
    し、a+b+c=100重量%、からなることを特徴と
    する多層チューブ。
  2. 【請求項2】最外層がポリアミド系樹脂からなることを
    特徴とする請求項1記載の多層チューブ。
  3. 【請求項3】ポリアミド系樹脂がナイロン6又はナイロ
    ン6−66共重合体である請求項2に記載の多層チュー
    ブ。
  4. 【請求項4】最外層と最内層の間にある中間層が、変成
    ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項
    1から請求項3のいずれかに記載の多層チューブ。
  5. 【請求項5】最内層が、a)プロピレンを主成分とする
    ブロック共重合体20〜80重量%、b)プロピレンを
    主成分とするランダム共重合体10〜80重量%、c)
    熱可塑性水添スチレン系エラストマー又は熱可塑性オレ
    フィン系エラストマー10〜50重量%の組成物、但
    し、a+b+c=100重量%、からなり、最外層がポ
    リアミド系樹脂からなり、中間層が変成ポリオレフィン
    系樹脂からなることを特徴とする多層チューブ。
  6. 【請求項6】各層が無延伸のシートからなることを特徴
    とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の多層チ
    ューブ。
  7. 【請求項7】用途が医療用液体収納バッグであることを
    特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の多
    層チューブ。
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Cited By (6)

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