JP2003028284A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2003028284A
JP2003028284A JP2001217267A JP2001217267A JP2003028284A JP 2003028284 A JP2003028284 A JP 2003028284A JP 2001217267 A JP2001217267 A JP 2001217267A JP 2001217267 A JP2001217267 A JP 2001217267A JP 2003028284 A JP2003028284 A JP 2003028284A
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speed
gear
engine
engine speed
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JP2001217267A
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Masahiro Sekii
賢博 関井
Yoshihisa Yamamoto
義久 山本
Masamichi Unoki
正道 宇野木
Tsutomu Mizutani
勉 水谷
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種走行状態に対応した学習補正を行うこと
ができる自動変速機の変速制御装置を提供する。 【解決手段】 スロットル全開時のアップシフトにおい
て、車輌の走行状態を、例えば図中実線で示すような登
坂路であることを検出する。図中一点鎖線で示す標準の
走行状態に比べると、走行抵抗が大きく、車輌加速度a
2が小さいため、エンジン回転数Ne2の上昇も遅くな
る。そのため、標準の走行状態とは個別の登坂路に対応
する変速用マップに基づいて出力される変速判断Us
M2に、登坂路に対応する補正値NoH2により補正し
て変速判断Us1を出力する。変速時のエンジン回転
数NeI2がエンジン目標回転数NeK±βの範囲外で
あれば、補正値NoH2を補正量α2により学習補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと共に車
輌に搭載される自動変速機の変速制御装置に係り、詳し
くはパワーオンアップシフト、特にエンジン最大出力要
求時(スロットル全開時)のアップシフトにおける変速
点の学習制御に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機は、予め車速とエン
ジン出力要求(一般的にはスロットル開度)で定まるマ
ップ(変速線図)に基づき変速判断が出力されている。
特にエンジンの最大出力が要求されるスロットル全開状
態の変速においては、エンジン回転数が許容最高回転と
なることが望ましいが、エンジン及び自動変速機の製造
時の個体誤差、エンジンの経年劣化によるトルク低下等
の経時変化、及びエンジンの吸気温、吸気圧等により、
上記エンジン回転数が許容最高回転数に達しなかった
り、又は超えてしまう(いわゆるオーバレブ)場合があ
る。
【0003】従来、上記対策として例えば特公平7−2
3745号公報等に示されるものがある。このものは、
変速中のエンジン回転速度の最大値を検出し、該エンジ
ン最高回転数が予め設定された基準の値となるように、
変速点を変更・補正するものである。
【0004】図10は変速点学習制御の基本概念を示す
タイムチャートである。図10に示すように、スロット
ルを開いてアップシフトする状態(パワーオンアップシ
フト)にあって、車速No及びスロットル開度に基づく
マップの変速点Mp1により変速判断指令Us1が出力
するが、油圧サーボのピストンストローク等により、実
際の上記摩擦係合要素の切換えによる変速は遅れて、エ
ンジン回転数Ne1は上昇し続け、実際のアップシフト
に伴い、変速後段側のギヤ比に対応するようにエンジン
回転数が低下し、そして再びスロットル開度に応じてエ
ンジン回転数が上昇する。
【0005】図10(a)に示すように、エンジン最高
回転数Nemaxが予め設定されているエンジン目標回
転数(設定帯)NeK±βの範囲にある場合、変速点M
p1は補正されることなく、維持される。また、図10
(b)に示すように、エンジン最高回転数Ne1max
が上記エンジン目標回転数NeK±βより高くなった場
合、エンジンが許容回転数以上(いわゆるオーバーレ
ブ)になる虞れがあるとして、変速点が早くなる方向に
学習補正される(Mp1→Mp2)。これにより、次の
変速時においては、該学習補正された変速点Mp2に基
づき変速判断指令Us2が出力され、破線で示すよう
に、摩擦係合要素の切換えによる実際の変速も早目に進
行して、該補正後のエンジン回転数Ne2の最高回転数
Ne2maxは、上記エンジン目標回転数NeK±βの
範囲内に入る。
【0006】図10(c)に示すように、エンジン最高
回転数Ne1maxが上記エンジン目標回転数NeK±
βより低下している場合、スロットル全開に対応するエ
ンジン出力が出ていないと判断して、変速点が遅くなる
方向に学習補正される(Mp1→Mp2)。これによ
り、次の変速時においては、該学習された変速点Mp2
に基づき変速判断指令Us2が出力され、破線で示すよ
うに、実際の変速も遅れて進行し、該補正後のエンジン
回転数Ne2の最高回転数Ne2maxは、上記エンジ
ン目標回転数NeK±βの範囲内に入る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、通常の
場合は、エンジン最高回転数に基づき変速点の学習補正
が行われても、該エンジン最高回転数が目標回転数にな
るように補正が行われるが、例えば登坂路や降坂路の走
行、気圧の低い高地の走行、エンジンオイルが低油温或
いは高油温である状況での走行等、つまりエンジン回転
数に影響が生じるような走行では、変速中におけるエン
ジン回転数にも影響が生じて、エンジン最高回転数Ne
maxがエンジン目標回転数NeK±βの範囲より高く
或いは低くなってしまう。
【0008】図11は走行状態が相違した場合を示す図
で、(a)は標準の走行状態におけるタイムチャート、
(b)は降坂路の走行状態におけるタイムチャートであ
る。上述の図10(c)に示したように、エンジン最高
回転数Ne1maxがエンジン目標回転数NeK±βの
範囲より低くなってしまった際は、変速点が遅くなるよ
うに学習補正されている。つづいて、例えば平坦路、か
つ低地、かつ通常油温である状況、つまりエンジン回転
数Neに何れかの要因による影響がない状況で走行(以
下、標準の走行状態とする。)している場合に次の変速
が行われると、図11(a)に示すように、補正後の変
速判断指令Us2が出力され、所定時間TA後の実際の
変速開始Utにおけるエンジン最高回転数Nemaxが
エンジン目標回転数NeK±βの範囲内に入る。
【0009】しかしながら、上記標準の走行状態の場合
ではなく、例えば降坂路を走行している場合に、同様に
次の変速が行われると、図11(b)に示すように、同
様に補正後の変速判断指令Us2が出力され、所定時間
TA後の実際の変速開始Utにおけるエンジン最高回転
数Nemaxがエンジン目標回転数NeK±βの範囲よ
り高くなってしまう。これは、標準の走行状態における
車両加速度a1よりも降坂路における車輌加速度a3の
ほうが大きいためであり、エンジンに対する負荷が軽減
されてしまうためである。それにより、同じ所定時間T
Aの間において、通常走行よりも降坂路の走行のほうが
エンジン回転数Neが上昇してしまい、許容エンジン回
転数を超えてしまう。また反対に、例えば登坂路、気圧
の低い高地、エンジンオイルの低油温や高油温などにお
ける走行では、エンジンに対する負荷が増加されてしま
い、エンジン回転数Neが標準の走行状態の場合に比し
て上昇せずに許容最高回転数に達しなくなってしまう。
【0010】更に、上述のようなエンジン回転数に影響
を与えるような走行状態において学習補正をしてしまう
と、上述のような標準の走行状態(エンジン回転数に影
響を与えないような走行状態)における次の変速時に、
エンジン最高回転数Nemaxがエンジン目標回転数N
eK±βの範囲外になって、いわゆる誤学習となってし
まう。そこで、例えば特開平9−280351号公報等
に開示されているように、エンジン回転数に影響を与え
るような走行状態では、上述のような学習補正を禁止
し、標準の走行状態における学習補正のみを行うことが
提案されているが、エンジン回転数に影響を与えるよう
な走行状態においては学習補正が行われないため、上述
のようにエンジン回転数が許容最高回転数に達しなかっ
たり、又は超えてしまう(いわゆるオーバレブ)場合が
生じるという問題があった。
【0011】そこで本発明は、各種走行状態に対応した
学習補正を行うことができる自動変速機の変速制御装置
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、予め決められた変速条件(例えばM1)に基づき変
速が実行され、変速判断後のエンジン回転数(Nema
x、又はNeIn)が目標の回転数範囲(NeK±β)
外である際に、前記変速判断後のエンジン回転数(Ne
max、又はNeIn)が前記目標の回転数範囲(Ne
K±β)内となるように学習補正する自動変速機の変速
制御装置において、走行状態を検出する走行状態検出手
段(30)と、前記予め決められた変速条件(例えばM
1)を有し、前記予め決められた変速条件(例えばM
1)を出力する変速条件出力手段(31)と、各種走行
状態に対応する複数の補正値(NoHn)を有し、前記
走行状態検出手段(30)により検出された前記走行状
態に基づいて前記複数の補正値(NoHn)より対応す
る補正値(例えばNoH1ないしNoH6)を選択する
補正値選択手段(32)と、前記補正値選択手段(3
2)により選択された前記補正値(例えばNoH1ない
しNoH6)に基づいて前記予め決められた変速条件
(NoD)を補正し、前記走行状態に対応する実行用変
速条件(NoA)を決定する実行用変速条件決定手段
(33)と、前記実行用変速条件(NoA)に従って変
速判断(Us)を出力する変速判断手段(34)と、前
記変速判断出力(Us)に基づき、実際の変速(Ut)
を実行する変速実行手段(37)と、変速時のエンジン
回転数(Nemax、又はNeIn)を検出する変速時
エンジン回転数検出手段(35)と、前記変速時のエン
ジン回転数(Nemax、又はNeIn)と前記目標の
回転数(NeK±β)とを比較して、前記補正値(例え
ばNoH1ないしNoH6)を所定量(αn)補正する
学習補正手段(36)と、を備えることを特徴とする自
動変速機の変速制御装置にある。
【0013】請求項2に係る本発明は、前記変速条件出
力手段(31)は、前記各種走行状態に対応する複数の
予め決められた変速条件(Mn)を有し、前記走行状態
検出手段(30)により検出された前記走行状態に基づ
いて前記複数の予め決められた変速条件(Mn)より対
応する変速条件(例えばM1ないしM6)を選択する変
速条件選択手段(31a)を備え、前記各種走行状態に
対応する複数の補正値(NoHn)は、前記各種走行状
態に対応する複数の予め決められた変速条件(例えばM
1ないしM6)をそれぞれ補正するための補正値(例え
ばNoH1ないしNoH6)からなる、請求項1記載の
自動変速機の変速制御装置にある。
【0014】請求項3に係る本発明は、前記変速条件出
力手段(31)は、1つの予め決められた変速条件(例
えばM1)を有し、前記各種走行状態に対応する複数の
補正値(NoHn)は、前記1つの予め決められた変速
条件(例えばM1)を前記各種走行状態に対応してそれ
ぞれ補正するための補正値(NoHn)からなる、請求
項1記載の自動変速機の変速制御装置にある。
【0015】請求項4に係る本発明は、前記補正値(N
oHn)を補正する前記所定量(αn)は、前記各種走
行状態に対応する予め設定された量(例えばα1ないし
α6)からなる、請求項1ないし3のいずれか記載の自
動変速機の変速制御装置にある。
【0016】請求項5に係る本発明は、各種走行状態に
対応する複数の変速条件(Mn)に基づき変速が実行さ
れ、変速判断後のエンジン回転数(Nemax、又はN
eIn)が目標の回転数範囲(NeK±β)外である際
に、前記変速判断後のエンジン回転数(Nemax、又
はNeIn)が前記目標の回転数範囲(NeK±β)内
となるように学習補正する自動変速機の変速制御装置に
おいて、走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記
走行状態検出手段により検出された前記走行状態に基づ
いて前記複数の変速条件(Mn)より対応する変速条件
(例えばM1ないしM6)を選択する変速条件選択手段
と、前記選択された変速条件(例えばM1ないしM6)
に従って変速判断(Us)を出力する変速判断手段と、
前記変速判断出力(Us)に基づき、実際の変速(U
t)を実行する変速実行手段と、変速時のエンジン回転
数(Nemax、又はNeIn)を検出する変速時エン
ジン回転数検出手段と、前記変速時のエンジン回転数
(Nemax、又はNeIn)と前記目標の回転数(N
eK±β)とを比較して、前記選択された変速条件(例
えばM1ないしM6)を補正する学習補正手段と、を備
えることを特徴とする自動変速機の変速制御装置にあ
る。
【0017】請求項6に係る本発明は、前記学習補正手
段は、前記選択された変速条件(例えばM1ないしM
6)を、前記各種走行状態に対応する予め設定された量
により補正してなる、請求項5記載の自動変速機の変速
制御装置にある。
【0018】請求項7に係る本発明は、前記各種走行状
態は、前記変速時のエンジン回転数(Nemax、又は
NeIn)に影響を与える走行状態である、請求項1な
いし6のいずれか記載の自動変速機の変速制御装置にあ
る。
【0019】請求項8に係る本発明は、前記変速時のエ
ンジン回転数(Nemax、又はNeIn)に影響を与
える走行状態は、標準の走行状態における車輌の基準加
速度(a1)に比して車輌の加速度(an)が相違する
走行状態である、請求項7記載の自動変速機の変速制御
装置にある。
【0020】請求項9に係る本発明は、前記変速時のエ
ンジン回転数(Nemax、又はNeIn)に影響を与
える走行状態は、標準の走行状態に比して走行抵抗が相
違する走行状態である、請求項7記載の自動変速機の変
速制御装置にある。
【0021】請求項10に係る本発明は、前記変速時の
エンジン回転数(Nemax、又はNeIn)に影響を
与える走行状態は、標準の走行状態に比してエンジン出
力が低下する走行状態である、請求項7記載の自動変速
機の変速制御装置にある。
【0022】請求項11に係る本発明は、前記変速時エ
ンジン回転数検出手段(35)は、実際の変速開始時
(Ut)のエンジン回転数(NeIn)を検出してな
る、請求項1ないし10のいずれか記載の自動変速機の
変速制御装置にある。
【0023】請求項12に係る本発明は、前記変速条件
は、車速(No)及びエンジンの出力要求(TH)にて
定まる変速マップ(Mn)からなる、請求項1ないし1
1のいずれか記載の自動変速機の変速制御装置にある。
【0024】請求項13に係る本発明は、前記補正値
(NoHn)は、前記変速時のエンジン回転数(Nem
ax、又はNeIn)が前記エンジン目標回転数(Ne
K±β)より大きい場合、前記車速(No)が低くなる
方向に補正する値からなり、前記変速時のエンジン回転
数(Nemax、又はNeIn)が前記エンジン目標回
転数(NeK±β)より小さい場合、前記車速(No)
が高くなる方向に補正する値からなる、請求項12記載
の自動変速機の変速制御装置にある。
【0025】請求項14に係る本発明は、前記変速実行
手段(37)による変速は、エンジンの最大出力要求時
におけるアップシフトである、請求項1ないし13のい
ずれか記載の自動変速機の変速制御装置にある。
【0026】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、これは、発明の理解を容易に
するための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成
に何等影響を及ぼすものではない。
【0027】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、走行状
態を検出し、各種走行状態に対応する複数の補正値より
該走行状態に基づいて対応する補正値を選択し、予め決
められた変速条件を該補正値に基づいて補正して変速判
断を出力し、変速時のエンジン回転数と目標の回転数と
を比較して該補正値を所定量補正するので、車輌の各種
走行状態に拘わらず、各種走行状態に対応した個別の学
習補正を行うことができる。また、走行状態の相違によ
って発生する誤学習を防止することができる。
【0028】請求項2に係る本発明によると、各種走行
状態に対応する複数の予め決められた変速条件を有し
て、走行状態に基づいて対応する変速条件を選択し、補
正値によりそれぞれ補正するので、各種横行状態に対応
する適正な学習補正を行うことができる。
【0029】請求項3に係る本発明によると、1つの予
め決められた変速条件を有して、各種走行状態に対応す
る複数の補正値により該変速条件をそれぞれ補正するの
で、各種横行状態に対応する適正な学習補正を行うこと
ができる。
【0030】請求項4に係る本発明によると、補正値を
補正する所定量は、各種走行状態に対応する予め設定さ
れた量からなるので、各種走行状態によって変化する変
速時のエンジン回転数のばらつきによる誤学習を防止す
ることができる。
【0031】請求項5に係る本発明によると、走行状態
を検出し、各種走行状態に対応する複数の変速条件よ
り、該走行状態に基づいて対応する変速条件を選択し、
該変速条件に従って変速判断を出力し、変速時のエンジ
ン回転数と目標の回転数とを比較して、該変速条件を補
正するので、車輌の各種走行状態に拘わらず、各種走行
状態に対応した個別の学習補正を行うことができる。ま
た、走行状態の相違によって発生する誤学習を防止する
ことができる。
【0032】請求項6に係る本発明によると、学習補正
手段は、選択された変速条件を、各種走行状態に対応す
る予め設定された量により補正するので、各種走行状態
によって変化する変速時のエンジン回転数のばらつきに
よる誤学習を防止することができる。
【0033】請求項7に係る本発明によると、各種走行
状態は、変速時のエンジン回転数に影響を与える走行状
態であるので、変速時のエンジン回転数に影響を与える
ような走行状態に対応した個別の学習補正を行うことが
できる。また、変速時のエンジン回転数に影響を与える
ような走行状態と変速時のエンジン回転数に影響を与え
ないような走行状態との相違によって発生する誤学習を
防止することができる。
【0034】請求項8に係る本発明によると、変速時の
エンジン回転数に影響を与える走行状態は、標準の走行
状態における車輌の基準加速度に比して車輌の加速度が
相違する走行状態であるので、上記基準加速度に比して
車輌の加速度が相違する走行状態に対応した個別の学習
補正を行うことができる。また、車輌の加速度が相違す
ることによって発生する誤学習を防止することができ
る。
【0035】請求項9に係る本発明によると、変速時の
エンジン回転数に影響を与える走行状態は、標準の走行
状態に比して走行抵抗が相違する走行状態であるので、
標準の走行状態に比して、例えば登坂路、降坂路等のよ
うに走行抵抗が相違する走行状態に対応した個別の学習
補正を行うことができる。また、走行抵抗が相違するこ
とによって発生する誤学習を防止することができる。
【0036】請求項10に係る本発明によると、変速時
のエンジン回転数に影響を与える走行状態は、標準の走
行状態に比してエンジン出力が低下する走行状態である
ので、標準の走行状態に比して、例えば高地、高油温、
低油温等のようにエンジン出力が低下する走行状態に対
応した個別の学習補正を行うことができる。また、エン
ジン出力が低下することによって発生する誤学習を防止
することができる。
【0037】請求項11に係る本発明によると、変速時
エンジン回転数検出手段は、実際の変速開始時のエンジ
ン回転数を検出するので、例えばエンジン吹き上げによ
りエンジン最高回転数がエンジン目標回転数範囲を越え
るようなことがあっても、誤学習することを防止するこ
とができる。
【0038】請求項12に係る本発明によると、変速条
件は、車速及びエンジンの出力要求にて定まる変速マッ
プからなるので、例えば自動変速機の出力回転数とスロ
ットル開度とに基づいて変速点を判断することができ
る。
【0039】請求項13に係る本発明によると、前記補
正値は、前記変速時のエンジン回転数が前記エンジン目
標回転数より大きい場合、前記車速が低くなる方向に補
正する値からなり、前記変速時のエンジン回転数が前記
エンジン目標回転数より小さい場合、前記車速が高くな
る方向に補正する値からなるので、変速時のエンジン回
転数を常に適正な方向に学習補正して、常に適正なエン
ジン回転数にて効率よく変速することができる。
【0040】請求項14に係る本発明によると、エンジ
ンの最大出力要求時におけるアップシフトに適用するの
で、変速時のエンジン回転数を常に許容最高回転数にな
るようにして、エンジンを最大出力状態で、かつエンジ
ン回転数が過回転になることを防止するように変速制御
を行うことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0042】5速自動変速機1は、図2に示すように、
トルクコンバータ4、3速主変速機構2、3速副変速機
構5及びディファレンシャル8を備えており、かつこれ
ら各部は互に接合して一体に構成されるケースに収納さ
れている。トルクコンバータ4は、ロックアップクラッ
チ4aを備えており、エンジンクランクシャフト13か
ら、トルクコンバータ内の油流を介して又はロックアッ
プクラッチによる機械的接続を介して主変速機構2の入
力軸3に入力する。そして、前記一体ケースにはクラン
クシャフトと整列して配置されている第1軸3(具体的
には入力軸)及び該第1軸3と平行に第2軸6(カウン
タ軸)及び第3軸(左右車軸)14a,14bが回転自
在に支持されており、また該ケースの外側にバルブボデ
ィが配設されている。
【0043】主変速機構2は、シンプルプラネタリギヤ
7とダブルピニオンプラネタリギヤ9からなるプラネタ
リギヤユニット15を有しており、シンプルプラネタリ
ギヤ7はサンギヤS1、リングギヤR1、及びこれらギ
ヤに噛合するピニオンP1を支持したキャリヤCRから
なり、またダブルピニオンプラネタリタリギヤ9は上記
サンギヤS1と異なる歯数からなるサンギヤS2、リン
グギヤR2、並びにサンギヤS2に噛合するピニオンP
2及びリングギヤR2に噛合するピニオンP3を前記シ
ンプルプラネタリギヤ7のピニオンP1と共に支持する
共通キャリヤCRからなる。
【0044】そして、エンジンクランクシャフト13か
らトルクコンバータ4を介して連動している入力軸3
は、入力(フォワード)クラッチC1を介してシンプル
プラネタリギヤ7のリングギヤR1に連結し得ると共
に、第2の(ダイレクト)クラッチC2を介してシンプ
ルプラネタリギヤ7のサンギヤS1に連結し得る。ま
た、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のサンギヤS2
は、第1のブレーキB1にて直接係止し得ると共に、第
1のワンウェイクラッチF1を介して第2のブレーキB
2にて係止し得る。更に、ダブルピニオンプラネタリギ
ヤ9のリングギヤR2は、第3のブレーキB3及びそれ
に並列している第2のワンウェイクラッチF2にて係止
し得る。そして、共通キャリヤCRが、主変速機構2の
出力部材となるカウンタドライブギヤ18に連結してい
る。
【0045】一方、副変速機構5は、第2軸を構成する
カウンタ軸6の軸線方向リヤ側に向って、出力ギヤ1
6、第1のシンプルプラネタリギヤ10及び第2のシン
プルプラネタリギヤ11が順に配置されており、またカ
ウンタ軸6はベアリングを介して一体ケースに回転自在
に支持されている。前記第1及び第2のシンプルプラネ
タリギヤ10,11は、シンプソンタイプからなる。
【0046】また、第1のシンプルプラネタリギヤ10
は、そのリングギヤR3が前記カウンタドライブギヤ1
8に噛合するカウンタドリブンギヤ17に連結してお
り、そのサンギヤS3がカウンタ軸6に回転自在に支持
されているスリーブ軸12に固定されている。そして、
ピニオンP3はカウンタ軸6に一体に連結されたフラン
ジからなるキャリヤCR3に支持されており、また該ピ
ニオンP3の他端を支持するキャリヤCR3はUDダイ
レクトクラッチC3のインナハブに連結している。ま
た、第2のシンプルプラネタリギヤ11は、そのサンギ
ヤS4が前記スリーブ軸12に形成されて前記第1のシ
ンプルプラネタリギヤのサンギヤS3に連結されてお
り、そのリングギヤR4は、カウンタ軸6に連結されて
いる。
【0047】そして、UDダイレクトクラッチC3は、
前記第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3と
前記連結されたサンギヤS3,S4との間に介在してお
り、かつ該連結されたサンギヤS3,S4は、バンドブ
レーキからなる第4のブレーキB4にて係止し得る。更
に、第2のシンプルプラネタリギヤのピニオンP4を支
持するキャリヤCR4は、第5のブレーキB5にて係止
し得る。
【0048】ついで、図2及び図3に沿って、本5速自
動変速機の機構部分の作用について説明する。
【0049】D(ドライブ)レンジにおける1速(1S
T)状態では、フォワードクラッチC1が接続し、かつ
第5のブレーキB5及び第2のワンウェイクラッチF2
が係止して、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギ
ヤR2及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のキャリ
ヤCR4が停止状態に保持される。この状態では、入力
軸3の回転は、フォワードクラッチC1を介してシンプ
ルプラネタリギヤのリングギヤR1に伝達され、かつダ
ブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2は停止状
態にあるので、両サンギヤS1、S2を逆方向に空転さ
せながら共通キャリヤCRが正方向に大幅減速回転され
る。即ち、主変速機構2は、1速状態にあり、該減速回
転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5にお
ける第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3に
伝達される。該副変速機構5は、第5のブレーキB5に
より第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が
停止され、1速状態にあり、前記主変速機構2の減速回
転は、該副変速機構5により更に減速されて、出力ギヤ
16から出力する。
【0050】2速(2ND)状態では、フォワードクラ
ッチC1に加えて、第2のブレーキB2(及び第1のブ
レーキB1)が作動し、更に、第2のワンウェイクラッ
チF2から第1のワンウェイクラッチF1に作動が切換
わり、かつ第5のブレーキB5が係止状態に維持されて
いる。この状態では、サンギヤS2が第2のブレーキB
2及び第1のワンウェイクラッチF1により停止され、
従って入力軸3からフォワードクラッチC1を介して伝
達されたシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1の回
転は、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2
を正方向に空転させながらキャリヤCRを正方向に減速
回転する。更に、該減速回転は、カウンタギヤ18,1
7を介して副変速機構5に伝達される。即ち、主変速機
構2は2速状態となり、副変速機構5は、第5のブレー
キB5の係合により1速状態にあり、この2速状態と1
速状態が組合されて、自動変速機1全体で2速が得られ
る。なおこの際、第1のブレーキB1も作動状態となる
が、コーストダウンにより2速になる場合、該第1のブ
レーキB1は解放される。
【0051】3速(3RD)状態では、フォワードクラ
ッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイク
ラッチF1並びに第1のブレーキB1はそのまま係合状
態に保持され、第5のブレーキB5の係止が解放される
と共に第4のブレーキB4が係合する。即ち、主変速機
構2はそのままの状態が保持されて、上述した2速時の
回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に
伝えられ、そして副変速機構5では、第1のシンプルプ
ラネタリギヤのリングギヤR3からの回転がそのサンギ
ヤS3及びサンギヤS4の固定により2速回転としてキ
ャリヤCR3から出力し、従って主変速機構2の2速と
副変速機構5の2速で、自動変速機1全体で3速が得ら
れる。
【0052】4速(4TH)状態では、主変速機構2
は、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び
第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB
1が係合した上述2速及び3速状態と同じであり、副変
速機構5は、第4のブレーキB4を解放すると共にUD
ダイレクトクラッチC3が係合する。この状態では、第
1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3とサンギ
ヤS3,S4が連結して、プラネタリギヤ10,11が
一体回転する直結回転となる。従って、主変速機構2の
2速と副変速機構5の直結(3速)が組合されて、自動
変速機全体で、4速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0053】5速(5TH)状態では、フォワードクラ
ッチC1及びダイレクトクラッチC2が係合して、入力
軸3の回転がシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1
及びサンギヤS1に共に伝達されて、主変速機構2は、
ギヤユニットが一体回転する直結回転となる。この際、
第1のブレーキB1が解放されかつ第2のブレーキB2
は係合状態に保持されるが第1のワンウェイクラッチF
1が空転することにより、サンギヤS2は空転する。ま
た、副変速機構5は、UDダイレクトクラッチC3が係
合した直結回転となっており、従って主変速機構2の3
速(直結)と副変速機構5の3速(直結)が組合され
て、自動変速機全体で、5速回転が出力ギヤ16から出
力する。
【0054】更に、本自動変速機は、加速等のダウンシ
フト時に作動する中間変速段、即ち3速ロー及び4速ロ
ーがある。
【0055】3速ロー状態は、フォワードクラッチC1
及びダイレクトクラッチC2が接続し(第2ブレーキB
2が係合状態にあるがワンウェイクラッチF1によりオ
ーバランする)、主変速機構2はプラネタリギヤユニッ
ト15を直結した3速状態にある。一方、第5のブレー
キB5が係止して副変速機構5は1速状態にあり、従っ
て主変速機構2の3速状態と副変速機構5の1速状態が
組合されて、自動変速機1全体で、前述した2速と3速
との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0056】4速ロー状態は、フォワードクラッチC1
及びダイレクトクラッチC2が接続して、主変速機構2
は、上記3速ロー状態と同様に3速(直結)状態にあ
る。一方、副変速機構5は、第4のブレーキB4が係合
して、第1のシンプルプラネタリギヤ10のサンギヤS
3及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のサンギヤS
4が固定され、2速状態にある。従って、主変速機構2
の3速状態と副変速機構5の2速状態が組合されて、自
動変速機1全体で、前述した3速と4速との間のギヤ比
となる変速段が得られる。
【0057】なお、図3において点線の丸印は、コース
ト時エンジンブレーキの作動状態(4、3又は2レン
ジ)を示す。即ち、1速時、第3のブレーキB3が作動
して第2のワンウェイクラッチF2のオーバランによる
リングギヤR2の回転を阻止する。また、2速時、3速
時及び4速時、第1のブレーキB1が作動して第1のワ
ンウェイクラッチF1のオーバランによるサンギヤS1
の回転を阻止する。
【0058】また、R(リバース)レンジにあっては、
ダイレクトクラッチC2及び第3のブレーキB3が係合
すると共に、第5のブレーキB5が係合する。この状態
では、入力軸3の回転はダイレクトクラッチC2を介し
てサンギヤS1に伝達され、かつ第3のブレーキB3に
よりダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2が
停止状態にあるので、シンプルプラネタリギヤのリング
ギヤR1を逆転方向に空転させながらキャリヤCRも逆
転し、該逆転が、カウンタギヤ18,17を介して副変
速機構5に伝達される。副変速機構5は、第5のブレー
キB5に基づき第2のシンプルプラネタリギヤのキャリ
ヤCR4が逆回転方向にも停止され、1速状態に保持さ
れる。従って、主変速機構2の逆転と副変速機構5の1
速回転が組合されて、出力軸16から逆転減速回転が出
力する。
【0059】図4は、制御部U(詳しくは後述する。)
に格納されている例えば平坦路、かつ低地、かつ通常油
温である状況、つまり標準の走行状態である場合の変速
用マップ(変速線図)M1であり、図5は、上記制御部
Uに格納されている例えば登坂路の走行状態である場合
の変速用マップ(変速線図)M2である。なお、制御部
Uの変速条件出力手段31には、各種走行状態に対応す
る予め決められた変速条件(以下、変速用マップとす
る。)が複数格納されており、例えば図4及び図5に示
すような変速用マップM1、M2の他にも、例えば降坂
路、高地、(エンジンオイルの)低油温及び高油温にそ
れぞれ対応する不図示の変速用マップM3、M4、M
5、M6が同様に制御部Uの変速条件出力手段31に格
納されている。
【0060】各変速用マップは、例えば図4及び図5に
示す変速用マップM1、M2のように、車速即ち出力回
転数Noとエンジン負荷(出力要求)であるスロットル
開度THとの関数にて変速点が求められる。図中、実線
はアップシフトを示し、点線はダウンシフトを示し、該
線を横切る時に変速判断(指令)が出力される。例え
ば、スロットル開度THを一定にして加速する場合、車
速Noが上がって実線をまたぐ毎に、前述した自動変速
機が1→2、2→3、3→4、4→5とアップシフト信
号(変速判断)が出力され、また急にアクセルペダルを
閉じた場合にも実線をまたげば、同様にアップシフト信
号が出力される。逆に急にアクセルペダルを開けたとき
や、ブレーキを踏む等により減速している場合には、点
線を基準にダウンシフト信号が出力される。また、標準
の走行状態である場合の変速用マップM1に比して登坂
路の走行状態である場合の変速用マップM2は、登坂に
よる走行抵抗がエンジン回転数Neに影響することを考
慮し、変速点が全体的に車速Noの高い方に設定されて
いる。
【0061】上記自動変速機1にあっては、2⇔3速及
び3⇔4速シフトにおいて、一方の摩擦係合要素が解放
すると共に他方の摩擦係合要素が係合する、いわゆるク
ラッチツークラッチによる変速が行われる。具体的に
は、2→3変速にあっては、第5のブレーキB5が解放
すると共に第4のブレーキB4が係合し(3→2変速時
は係合と解放が反対)、また3→4変速にあっては、第
4のブレーキB4が解放すると共に第3のクラッチC3
が係合する(4→3変速時は係合と解放が反対)。
【0062】上記クラッチツークラッチ変速、例えば2
→3変速にあっては、図示しない油圧回路のシフトバル
ブが前記変速マップに基づく変速判断により切換えられ
て、第5のブレーキB5の係合力が下がり始めると同時
に第4のブレーキB4の係合力が増加し始める。この
際、まず2速の回転状態のままで、新たに係合する第4
のブレーキB4はトルクを摩擦により伝達しながら滑っ
ている状態にあり(トルク相)、そして該ブレーキB4
のトルク容量がエンジントルクを上回ると、エンジント
ルクが上記ブレーキB4のトルク容量に負け、エンジン
回転数がその差を埋める形で下がっていき、回転変速差
がなくなった時点で変速が終了する(イナーシャ相)。
【0063】図1は、本発明に係る制御ブロック図であ
り、車載コンピュータからなる制御部(ECU)Uを有
している。該制御部Uは、スロットル開度センサ24、
エンジン回転数センサ25、入力回転数センサ26、出
力回転数(車速)センサ27、エンジン油温センサ2
8、気圧センサ29からの信号が入力されており、自動
変速機の実際の変速操作を行う油圧回路等からなる変速
実行手段37におけるソレノイドバルブに電気信号出力
する。
【0064】該制御部Uは、上記各センサに基づいて車
輌の走行状態を検出する走行状態検出手段30と、各種
走行状態に対応する複数の変速用マップ(例えばM1か
らM6)を有して、上記走行状態検出手段30により検
出された走行状態に基づいて変速用マップ(例えばM1
ないしM6のいずれか)を選択する変速マップ選択手段
(変速条件選択手段)31aを備えて変速条件を出力す
る変速条件出力手段31と、各種走行状態に対応する複
数の補正値(例えばNoH1からNoH6)を有して、
上記走行状態検出手段30により検出された走行状態に
基づいて補正値を選択する補正値選択手段32と、補正
値選択手段32により選択された補正値で変速マップ選
択手段31aにより選択された変速用マップを補正し、
上記走行状態に対応する実行用変速マップ(実行用変速
条件)を決定する実行用変速マップ決定手段33と、該
実行用変速マップに従って変速判断を出力する変速判断
手段34と、前記変速実行手段37に基づく実際の変速
が開始される時を判断し、該変速開始時のエンジン回転
数を検出する変速開始時エンジン回転数検出手段35
と、前記変速開始時のエンジン回転数とエンジン目標回
転数とを比較して、前記補正値を所定量補正する学習補
正手段36と、を備えており、これら各手段の内容は、
図6のフローチャート、図7の表、図8の表、及び図9
のタイムチャートに沿って後に詳述する。
【0065】なお、本実施の形態において、変速条件出
力手段31は各種走行状態に対応する複数の変速条件
(変速用マップ)を有して、走行状態に対応する変速条
件を選択して出力しているが、変速条件(変速マップ)
が1つであってもよい、その場合は、各種走行状態に対
応する補正値によって該変速条件を補正するようにして
もよい(例えば登坂路の走行状態であれば、比較的大き
な補正値によって変速用マップM1における実線及び破
線を例えば車速の大きいほうに補正し、変速用マップM
2に類似させる形で補正する。)。また、本実施の形態
において、補正値選択手段32は各種走行状態に対応す
る複数の補正値を有して、走行状態に対応する補正値に
より変速条件を補正しているが、各種走行状態に対応す
る複数の変速条件を有している場合には、必ずしも補正
値が無くてもよく、変速条件を補正するようにしてもよ
い(つまり、変速条件が固定値ではなく、可変値であっ
てもよい)。
【0066】ついで、図6、図7、図8及び図9に沿っ
て、本発明に係る変速制御装置について説明する。図6
は本発明に係る変速制御を示すフローチャート、図7は
各種走行状態に対応する補正値を示す表、図8は各種走
行状態における補正量を示す表、図9は標準の走行状態
及び登坂路の走行状態における変速制御の一例を示すタ
イムチャートである。
【0067】まず、走行状態検出手段30は、上記制御
部Uに接続されている各センサより走行パラメータを読
み込み(S1)、車輌の走行状態を判別し(S2)、つ
まり走行状態を検出する。走行状態は、例えば図7及び
図8に示すように、「ノーマル」、「登坂路」、「降坂
路」、「高地」、「高油温」、「低油温」が予め設定さ
れている。「ノーマル」は標準の走行状態、つまり例え
ば平坦路、かつ低地、かつ通常油温である走行状態であ
り、その他の走行状態は、標準の走行状態に比して変速
中のエンジン回転数Neに影響が生じるような走行状態
である。即ち、標準の走行状態における車輌の基準加速
度a1に比して車輌の加速度an(a2ないしa6)が
相違するような走行状態である。
【0068】具体的に「ノーマル」に比較すると、「登
坂路」では走行抵抗が増加するため、車輌の加速度a2
が低く、変速中のエンジン回転数Neの上昇が遅くなり
(図9参照)、「降坂路」では走行抵抗が減少するた
め、車両の加速度a3が高く、変速中のエンジン回転数
Neが上昇が早くなる。また、「高地」では気圧が低下
するためにエンジン出力が低下し、変速中のエンジン回
転数Neの上昇が遅くなり、同様に「高油温」及び「低
油温」(エンジンオイルの高油温及び低油温であり、つ
まりエンジンが高温及び低温である状態)でも、公知の
ようにエンジン出力が低下し、変速中のエンジン回転数
Neの上昇が遅くなる。なお、走行抵抗(車輌の加速
度)は、エンジン回転数センサ25に現在の変速段のギ
ヤ比を乗じた値と出力回転数センサ27との比較によ
り、気圧は気圧センサ29により、油温はエンジン油温
センサ28により、それぞれ検出することができる。
【0069】なお、本実施の形態では、説明の便宜上、
符号「n」を各種走行状態を示す符号として使用してお
り、図7又は図8に示すように、「n」に代えて、
「1」は「ノーマル」、「2」は「登坂路」、「3」は
「降坂路」、「4」は「高地」、「5」は「高油温」、
「6」は「低油温」、の走行状態をそれぞれ示してい
る。
【0070】つづいて、走行状態検出手段30により走
行状態が例えば「登坂路」であると判別(検出)される
と、変速条件出力手段31に有する複数の変速用マップ
Mnの中から変速マップ選択手段31aが「登坂路」に
対応する変速用マップM2を選択する(S3)。そし
て、補正値選択手段32が、例えば図7に示すように、
「登坂路」に対応する補正値NoH2を選択する(S
4)。その後、スロットル開度センサ24及び車速(出
力回転数)センサ27に基づき、スロットル開度TH及
び車速Noが読込まれ(S5)、前記変速用マップM2
により読込んだ基準車速NoD(前記図5に示すように
変速の種類毎に設定されている)に対して後述する補正
値NoH2を付加することにより変速車速NoAが決定
される(NoA=NoD+NoH2)(S6)。即ち、
図9のタイムチャートにおいて、変速用マップM2に基
づく基準車速NoDは変速点MpM2における車速であ
り、変速車速NoAは補正値NoH2を付加された変速
点Mp1における車速である。
【0071】ついで、本変速制御は、アクセルペダルが
踏込まれてスロットルが開いている(パワーオン)状
態、特にスロットル全開状態でエンジンの最大出力要求
されている状態(いわゆるキックダウン制御を行うよう
なアクセル開度の領域であり、以下「キックダウン開
度」とする。)におけるアップシフト(例えば2→3変
速)が判断される(S7)。即ち、スロットル開度TH
が約100[%]であるキックダウン開度THKDであり
(TH>THKD)、かつ変速判断がアップシフト指令で
あるかが判断される。アップシフト判断は、図5におけ
る変速マップの実線を左方向から右方向に横切る変速判
断であるが、現在の車速Noが前記ステップS6にて決
定された変速車速NoAより大きいこと(No>No
A)、即ち図9のタイムチャートにおいて車速Noが右
上がりになっていることにより判断される。
【0072】前記ステップS7においてYES(即ちキ
ックダウンによるアップシフト判断)の場合、制御部U
からアップシフトの変速判断Us1が出力され(S
8)、またNOの場合、本変速制御が実行されることな
くリターンされる。上記ステップS8の変速判断Us1
は、前回の学習制御で補正(NoH2)された変速点
Mp1(図9参照)に基づき出力される。
【0073】ここで、変速時におけるエンジン回転数の
検出について説明する。変速判断Usの出力信号は、図
示しない油圧回路のソレノイドバルブに作動する電気信
号からなり、該出力信号に基づきソレノイドバルブが作
動し、更に該ソレノイドバルブからの油圧に基づきシフ
トバルブが切換えられて、例えば2個の摩擦係合要素の
油圧サーボへの油圧が切換えられる。従って、該変速判
断が出力されても、直ちに実際の変速(前記イナーシャ
相)が開始されることはなく、上記油圧の遅れ及び摩擦
係合要素のトルク容量の増加(前記トルク相参照)等に
より時間遅れがあり、この状態では、自動変速機は、変
速前の変速段に保持され、入力軸回転数Niは、エンジ
ン回転数Neの上昇に伴い上昇する。
【0074】上記アップシフトの変速判断が例えば2→
3変速、3→4速等のクラッチツークラッチ変速に係る
ものの場合では、油圧サーボにおけるピストンのストロ
ークのバラツキ等により、解放側摩擦係合要素(例えば
2→3変速における第5のブレーキB5)の解放タイミ
ングと、係合側摩擦係合要素(例えば第4のブレーキB
4)の係合タイミングとが整合しない場合、特に解放タ
イミングに対して係合タイミングが遅過ぎる場合もあ
り、この場合にはエンジンの吹き上がりを生じることが
ある(不図示)。該吹き上がりによるエンジン回転数N
eの上昇は、トルクコンバータ4を介して入力軸3に伝
播し、入力軸回転数Niも略々同様に上昇し、その後、
係合側摩擦係合要素のトルク容量が増大して、エンジン
負荷を増大してエンジン回転数が降下し、これにより入
力軸回転数も下降する。
【0075】この状態で、ステップS9にて実際の変速
が開始されたか、即ち前述したトルク相からイナーシャ
相に入ったかが判断される。該実際の変速開始Utは、
前記入力回転センサ25により求められる入力軸回転数
Niが、当該変速の変速前側(例えば2速)のギヤ比G
に、前記出力回転数をセンサ27により求められる車速
(出力回転数)Noとを乗じた値に、検出誤差を考慮し
て設定される所定値Cを減じた値より小さくなることに
より行われる(Ni<G×No−C)。上記車速(出力
回転数)Noとギヤ比Gとに基づき演算された算出ギヤ
比は、車速Noが略々一定であることにより一定である
が、実際には上記エンジン吹き上がりによるギヤ比変化
がある場合もある。該エンジンの吹き上がりにより生じ
るギヤ比変化では、変速前の変速段のギヤ比からの変化
が開始されているが、このギヤ比の変化は、目標の変速
段へのギヤ比の変化ではなく、その反対側への変速段へ
のギヤ比の変化が開始されることにより生ずる。従っ
て、実際の変速開始Utとは、変速前の変速段から目標
の変速段側へのギヤ比の変化が開始された時点を指し、
目標の変速段とは反対側へのギヤ比の変化は含まない。
つまり、変速開始制御Utn時におけるエンジン回転数
NeInがエンジン目標回転数NeK±βの範囲内にあ
れば、エンジン吹き上げによるエンジン最高回転数Ne
maxが上記範囲NeK±βを超えたとしても、後述す
るステップS11又はステップS14によって変速点の
変更は行われない。
【0076】以上のように変速開始が判断されると(ス
テップS9のYES)、該変速開始時におけるエンジン
回転数NeI2が前記エンジン回転数センサ25により
検出されて記憶される(S10)。
【0077】なお、本実施の形態においては、実際の変
速開始Utnにおけるエンジン回転数の検出を、上述の
ように車速Noとギヤ比Gとに基づき演算された算出ギ
ヤ比によって実際の変速開始Utnを判断してエンジン
回転数NeInを検出しているが、特にエンジン吹きが
発生しにくいようなものであれば、従来のようにエンジ
ン最高回転数Nemaxによって実際の変速開始Utn
におけるエンジン回転数の検出を行ってもよい。
【0078】ついで、該記憶されたエンジン回転数Ne
I2と、エンジン回転数の許容最高回転数NeKに所定
不感帯βを加えたエンジン目標回転数(NeK+β)と
を比較する(S11)。例えば図10(b)に示すよう
に(ただしエンジン最高回転数Ne1maxを上記変速
開始時のエンジン回転数NeIに置き代えられる)、上
記記憶されたエンジン回転数NeI2が上記エンジン目
標回転数NeK+βの範囲を超えている場合(ステップ
S11のYES)、前記補正値NoH2に補正量α2を
減じて、次回の補正値NoH2とする(S13)。
【0079】また、上記ステップS11でNOの場合、
上記記憶されたエンジン回転数NeI2がエンジン許容
最高回転数NeKに所定不感帯βを減じたエンジン目標
回転数(NeK−β)とを比較して(S14)、例えば
図10(c)に示すように(ただしエンジン最高回転数
Ne1maxを上記変速開始時のエンジン回転数NeI
に置き代える)、上記記憶されたエンジン回転数が上記
エンジン目標回転数NeK−βより小さい場合(ステッ
プS14のYES)、学習補正手段36に記憶されてい
る図8に示す表の中より「登坂路」の補正量α2を選択
し(S15)、前記補正値NoH2に補正量α2を加え
て、次回の補正値NoH2とする(S10)。即ち、図
9に示す変速制御の一例において、ステップS6に基づ
いてステップS8にて変速判断された変速点Mp1
補正量α2が加えられて、次回の変速点Mp2が学習
補正されて得られる。
【0080】つまり、変速開始時のエンジン回転数Ne
I2が、前記エンジン目標回転数NeK±βから外れた
場合、車速Noに係る変速点が1回の変速制御に対して
補正量α2分だけ学習補正される。
【0081】そして、ステップS11,S14において
いずれもNOの場合、即ち、例えば図10(a)に示す
ように(ただしエンジン最高回転数Nemaxを上記変
速開始時のエンジン回転数NeIに置き代える)、変速
開始時のエンジン回転数NeI2が上記エンジン目標回
転数NeK±βの範囲内にある場合、補正値NoH2は
そのままに維持される。上記学習補正された新たな補正
値NoH2は、次回の変速が「登坂路」である場合にス
テップS4において選択されて、ステップS6にて変速
用マップの車速側の変速点(Mp1→Mp2)を変
更することになり、次回の本変速制御(キックダウンに
よる所定クラッチツークラッチ変速に係るアップシフト
制御)において、該変更された変速点Mp2に基づく
変速判断Utが出力される。
【0082】なお、以上の説明では、「登坂路」につい
て説明したが、その他の場合(「ノーマル」、「降坂
路」、「高地」、「高油温」、「低油温」)においても
同様に変速制御が行われるので、その説明を省略する。
また、図8に示す補正量αnは、「ノーマル」の走行状
態に選択される補正量α1に比して、その他の補正値α
2ないし補正値α6がそれぞれ小さい値に設定されてい
る。これは、「ノーマル」の走行状態に比してその他の
走行状態においては、エンジン回転数の影響にばらつき
があるためであり、補正量を小さくして徐々に学習補正
することで誤学習を防止している。つまり、各種走行状
態に対応する補正量αnを予め設定することで、各種走
行状態によって変化する変速時のエンジン回転数NeI
n(又はNemax)のばらつきに対応し、誤学習を防
止することができる。なお、上述したように変速条件を
補正するような場合であっても、該変速条件を補正する
量を予め設定することで、同様な効果を得ることができ
る。
【0083】以上のように、本発明に係る自動変速機の
変速制御装置は、走行状態を検出し、各種走行状態に対
応する複数の変速用マップMn、ないし複数の補正値N
oHnより該検出された走行状態に対応させて選択し、
該選択された変速用マップMnないし補正値NoHnを
それぞれ学習補正するので、各種走行状態に対応する学
習補正を行うことができる。それにより、変速時のエン
ジン回転数NeIn(又はNemax)に影響が生じる
ような走行状態であっても、上記エンジン回転数が許容
最高回転数に達しなかったり、又は超えてしまう(いわ
ゆるオーバレブ)ようなことを防止することができる。
また、各種走行状態において、それぞれ個別に学習補正
をおこなうので、エンジン回転数Neに影響が生じる場
合に学習補正することで発生するエンジン回転数NeI
nに影響が生じない走行状態での誤学習を防止すること
ができる。また、変速時のエンジン回転数NeIn(又
はNemax)を目標の回転数範囲内に学習補正するこ
とができるので、特にフルスロットル状態のアップシフ
トにおいて、変速時のエンジン回転数NeInを常に許
容最高回転数になるようにして、エンジンを最大出力状
態で、かつエンジン回転数Neが過回転になることを防
止するように変速制御を行うことができる。
【0084】なお、前述した従来の技術に係る特公平7
−23745号公報において、エンジン回転速度を、自
動変速機の出力軸回転速度の検出値にギヤ比を乗じるこ
とによって演算にて求める旨の記載(請求項5参照)が
あるが、これは、エンジン回転速度を直接検出しない場
合の検出方法として例示されているものであって、あく
までエンジン最高回転速度を求めるものであり、変速開
始時のエンジン回転数を求めるものではない。
【0085】また、本実施の形態においては、キックダ
ウン領域によるアップシフトについて説明したが、エン
ジン目標回転数を適宜選択して設定することにより、必
ずしもフルスロットル状態に限るものではなく、その他
のパワーオンアップシフトにおいても適用可能である。
【0086】また、本実施の形態においては、上述の6
種類の走行状態を制御例として挙げているが、これに限
らず、例えば気温、車輌の搭乗人数ないし積載重量、向
い風又は追い風、等のエンジン回転数に影響が生じるよ
うな、その他の多くの走行状態に対応するようにしても
よく、更に多くの走行状態を検出し、対応することが望
ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御を示す制御ブロック図。
【図2】本発明を適用し得る自動変速機を示すスケルト
ン図。
【図3】上記自動変速機の動作を示す図。
【図4】標準の走行状態における変速用マップを示す
図。
【図5】登坂路の走行状態における変速用マップを示す
図。
【図6】本発明に係る変速制御を示すフローチャート。
【図7】各種走行状態に対応する補正値を示す表。
【図8】各種走行状態における補正量を示す表。
【図9】標準の走行状態及び登坂路の走行状態における
変速制御の一例を示すタイムチャート。
【図10】変速点学習制御の基本概念を示す図で、
(a)はエンジン最高回転数が目標値に対して適正な場
合を示すタイムチャート、(b)はエンジン最高回転数
が目標値を上回った場合を示すタイムチャート、(c)
はエンジン最高回転数が目標値を下回った場合を示すタ
イムチャート。
【図11】走行状態が相違した場合を示す図で、(a)
は標準の走行状態におけるタイムチャート、(b)は降
坂路の走行状態におけるタイムチャート。
【符号の説明】
30 走行状態検出手段 31 変速条件出力手段 31a 変速条件選択手段(変速マップ選択手段) 32 補正値選択手段 33 実行用変速条件決定手段(実行用変速マップ決
定手段) 34 変速判断手段 35 変速(開始)時エンジン回転数検出手段 36 学習補正手段 37 変速実行手段 Mn 予め決められた変速条件(変速マップ) a1 車輌の基準加速度 an 車輌の加速度 NeIn 変速判断後のエンジン回転数(変速時のエ
ンジン回転数) Nemax 変速判断後のエンジン回転数(エンジン
最大回転数) NeK±β 目標の回転数範囲(エンジン目標回転
数) No 車速 NoD 予め決められた変速条件(変速用マップの車
速) NoA 実行用変速条件(決定された変速車速) NoHn 補正値 TH エンジンの出力要求(スロットル開度) Us 変速判断 Ut 実際の変速(実際の変速開始時) αn 所定量(補正量)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:52 F16H 59:52 (72)発明者 宇野木 正道 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 水谷 勉 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA02 NB01 PA02 PA35 RA07 RB16 SB25 TA01 TA11 TB18 VB01W VB04W VB09W VC01W VC02W

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め決められた変速条件に基づき変速が
    実行され、変速判断後のエンジン回転数が目標の回転数
    範囲外である際に、前記変速判断後のエンジン回転数が
    前記目標の回転数範囲内となるように学習補正する自動
    変速機の変速制御装置において、 走行状態を検出する走行状態検出手段と、 前記予め決められた変速条件を有し、前記予め決められ
    た変速条件を出力する変速条件出力手段と、 各種走行状態に対応する複数の補正値を有し、前記走行
    状態検出手段により検出された前記走行状態に基づいて
    前記複数の補正値より対応する補正値を選択する補正値
    選択手段と、 前記補正値選択手段により選択された前記補正値に基づ
    き、前記変速条件出力手段により出力された前記予め決
    められた変速条件を補正し、前記走行状態に対応する実
    行用変速条件を決定する実行用変速条件決定手段と、 前記実行用変速条件に従って変速判断を出力する変速判
    断手段と、 前記変速判断出力に基づき、実際の変速を実行する変速
    実行手段と、 変速時のエンジン回転数を検出する変速時エンジン回転
    数検出手段と、 前記変速時のエンジン回転数と前記目標の回転数とを比
    較して、前記補正値を所定量補正する学習補正手段と、 を備えることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変速条件出力手段は、前記各種走行
    状態に対応する複数の予め決められた変速条件を有し、
    前記走行状態検出手段により検出された前記走行状態に
    基づいて前記複数の予め決められた変速条件より対応す
    る変速条件を選択する変速条件選択手段を備え、 前記各種走行状態に対応する複数の補正値は、前記各種
    走行状態に対応する複数の予め決められた変速条件をそ
    れぞれ補正するための補正値からなる、 請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記変速条件出力手段は、1つの予め決
    められた変速条件を有し、 前記各種走行状態に対応する複数の補正値は、前記1つ
    の予め決められた変速条件を前記各種走行状態に対応し
    てそれぞれ補正するための補正値からなる、 請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正値を補正する前記所定量は、前
    記各種走行状態に対応する予め設定された量からなる、 請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の変速制
    御装置。
  5. 【請求項5】 各種走行状態に対応する複数の変速条件
    に基づき変速が実行され、変速判断後のエンジン回転数
    が目標の回転数範囲外である際に、前記変速判断後のエ
    ンジン回転数が前記目標の回転数範囲内となるように学
    習補正する自動変速機の変速制御装置において、 走行状態を検出する走行状態検出手段と、 前記各種走行状態に対応する複数の変速条件を有し、前
    記走行状態検出手段により検出された前記走行状態に基
    づいて前記複数の変速条件より対応する変速条件を選択
    する変速条件選択手段と、 前記選択された変速条件に従って変速判断を出力する変
    速判断手段と、 前記変速判断出力に基づき、実際の変速を実行する変速
    実行手段と、 変速時のエンジン回転数を検出する変速時エンジン回転
    数検出手段と、 前記変速時のエンジン回転数と前記目標の回転数とを比
    較して、前記選択された変速条件を補正する学習補正手
    段と、 を備えることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記学習補正手段は、前記選択された変
    速条件を、前記各種走行状態に対応する予め設定された
    量により補正してなる、 請求項5記載の自動変速機の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 前記各種走行状態は、前記変速時のエン
    ジン回転数に影響を与える走行状態である、 請求項1ないし6のいずれか記載の自動変速機の変速制
    御装置。
  8. 【請求項8】 前記変速時のエンジン回転数に影響を与
    える走行状態は、標準の走行状態における車輌の基準加
    速度に比して車輌の加速度が相違する走行状態である、 請求項7記載の自動変速機の変速制御装置。
  9. 【請求項9】 前記変速時のエンジン回転数に影響を与
    える走行状態は、標準の走行状態に比して走行抵抗が相
    違する走行状態である、 請求項7記載の自動変速機の変速制御装置。
  10. 【請求項10】 前記変速時のエンジン回転数に影響を
    与える走行状態は、標準の走行状態に比してエンジン出
    力が低下する走行状態である、 請求項7記載の自動変速機の変速制御装置。
  11. 【請求項11】 前記変速時エンジン回転数検出手段
    は、実際の変速開始時のエンジン回転数を検出してな
    る、 請求項1ないし10のいずれか記載の自動変速機の変速
    制御装置。
  12. 【請求項12】 前記変速条件は、車速及びエンジンの
    出力要求にて定まる変速マップからなる、 請求項1ないし11のいずれか記載の自動変速機の変速
    制御装置。
  13. 【請求項13】 前記補正値は、前記変速時のエンジン
    回転数が前記エンジン目標回転数より大きい場合、前記
    車速が低くなる方向に補正する値からなり、前記変速時
    のエンジン回転数が前記エンジン目標回転数より小さい
    場合、前記車速が高くなる方向に補正する値からなる、 請求項12記載の自動変速機の変速制御装置。
  14. 【請求項14】 前記変速実行手段による変速は、エン
    ジンの最大出力要求時におけるアップシフトである、 請求項1ないし13のいずれか記載の自動変速機の変速
    制御装置。
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US8265840B2 (en) 2006-10-05 2012-09-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for automatic transmission
KR20190046012A (ko) * 2017-10-25 2019-05-07 현대자동차주식회사 Cvt의 변속 제어방법

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