JP2003026257A - 折り畳み式保冷箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性も保冷性も十分満足できる保冷箱に
し、断熱性材料を内張することなく、嵩張り防止と軽量
化に役立ち、取扱も極めて簡便であるばかりか、不使用
時には折り畳んで縮小化した状態で取り扱え、保管、運
搬に便利に用いられる。 【解決手段】 容器底板１の前後側面に、折り曲げ自在
に連結した屈折側板２，２を支杆３によって回動自在に
枢着し、該底板１の左右側面に把手部４のある左右側板
５を支杆６によって起伏自在に枢着して、この両側板
２，５を底板上に折り重ねられるように構成すると共
に、前記屈折側板２の上縁に開口枠体７を支杆３_１ に
よって連結し、該開口枠体７に前記左右側板５の上端支
持部８を備える共に、開閉蓋体９を蝶番１１により開閉
自在に枢着したボックス状の折り畳み保冷箱１０であっ
て、該保冷箱１０を構成する各板材が発泡樹脂体の表面
に補強用層を備えたものからなり、各分離接合面にシー
ル部材１２を装着配備した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性、クッショ
ン性に富む発泡樹脂層を有するプラスチック成形品から
なる軽量で強度のある保冷箱、特に家庭用或いは業務用
クーラーボックス、冷凍食品保管箱などに適する折り畳
み式保冷箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、保冷箱として、断熱性プラスチ
ック基材の外観品でシール性を持たせた簡易なものや、
断熱性プラスチック基材の外観品に断熱性材料を内張し
たり、断熱性材料を封入した複数層の多重層構造からな
るもので構成されることが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来では、一体成形型
に成形して外観品としたものが多用されているが、保冷
性も十分満足するまでに至っていないものが多い。しか
も断熱性材料を内張りしたり、多重層にすると構成が複
雑で、貯蔵する内容物の容量も少なくなって、大型化す
る必要に迫られる傾向もできて、外観品が嵩張り或いは
重量も大きくなって取扱が極めて不便であるばかりか、
保冷状態の検知ができず内容物品の品質保証が十分でき
ない欠点があり、保冷性も十分満足するまでに至ってい
ないものが多い。本発明は、上記のような従来技術の諸
欠点を解消しようとするものであり、耐久性も保冷性も
十分満足できる保冷箱にし、断熱性材料を内張すること
なく、嵩張り防止と軽量化に役立ち、取扱も極めて簡便
であるばかりか、不使用時には折り畳んで縮小化した状
態で取り扱え、保管、運搬に便利であって、適正な成形
性を持った発泡樹脂層を有する断熱性プラスチック成形
品として連続的に効率よく、安価に生産できる形態の保
冷箱を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の折り畳み保冷箱
は、底板の前後側面に、折り曲げ自在に連結した屈折側
板を回動自在に枢着し、該底板の左右側面に把手部のあ
る側板を起伏自在に枢着して、この両側板を底板上に折
り重ねられるように構成すると共に、前記屈折側板の上
縁に開口枠体を連結し、該開口枠体に前記左右側板の上
端支持部を備える共に蓋体を開閉自在に枢着したボック
ス状の折り畳み保冷箱であって、該箱を構成する各板材
が発泡樹脂体の表面に補強用層を備えたものからなり、
各分離接合面にシール部材を装着配備してある。この発
明の場合、前記保冷箱は、その各板材の少なくとも一つ
に箱内部の温度を表示する検温部を設けるのがよく、そ
の箱を構成する各板材は、発泡樹脂体の表面に補強用素
材のコーティング層或いは板状の熱可塑性合成樹脂シー
ト若しくは金属薄板を備えたものであって、補強用素材
に発泡樹脂層を一体積層溶着して成形したことで、成形
性良好で連続して容易に生産することができ、製造コス
トも著しく削減することができる。

【０００５】この発明の折り畳み式保冷箱においては、
前記容器底板と開口枠体とに連結された屈折側板の枢着
部が、板材に全巾にわたって貫通埋設される支杆を締め
つけネジによって側板に固着したことを特徴とすること
で、枢着部に耐久性があり、しかも、折り畳みを軽快に
して簡単に取り扱え、作業性も生産性をも簡便化でき
る。

【０００６】また、この発明の折り畳み式保冷箱におい
ては、前記検温部が、前記板材に設けた貫通孔に色また
は透明度の変化を表す示温部材を箱内面側に設け、外表
面側に透明栓体を設けたことを特徴とすることで、保冷
箱の内部の温度変化を箱の外から容易に認知でき内容物
品の品質保証が可能で、要保冷製品の管理をし易くして
安全性を大幅に高めることができる。

【０００７】さらにまた、この発明では、保冷箱を構成
する各板材が、板状の合成樹脂シート或いは金属薄板に
発泡樹脂層を一体積層溶着して成形したことを特徴とす
ることで、発泡樹脂層原料を成形金型に充填する前に樹
脂シート成形或いは金属薄板成形の外観品を合わせてセ
ットする必要がなく、外観品を加熱する必要もなく簡便
な作業と、少ないエネルギーにて発泡樹脂層を有するプ
ラスチック成形品を著しく成形性良好で連続して容易に
生産することができ製造コストも大巾に削減できる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下この発明の実施例を図面を用
いて説明する。図１乃至図５は、この発明の一つの実施
態様を示し、この発明にかかる保冷箱では、容器底板１
の前後側面に、折り曲げ自在に連結した屈折側板２，２
を支杆３によって回動自在に枢着し、該底板１の左右側
面に把手部４のある左右側板５を支杆６によって起伏自
在に枢着して、この両側板２，５を底板上に折り重ねら
れるように構成すると共に、前記屈折側板２の上縁に開
口枠体７を支杆３_１ によって連結し、該開口枠体７に
前記左右側板５の上端支持部８を備える共に、開閉蓋体
９を蝶番１１により開閉自在に枢着したボックス状の折
り畳み保冷箱１０であって、該保冷箱１０を構成する各
板材が発泡樹脂体の表面に補強用層を備えたものからな
り、各分離接合面にシール部材１２を装着配備する共
に、各板材の少なくとも一つに箱内部の温度を表示する
検温部１３を設けて折り畳み式保冷箱としてある。

【０００９】この場合、前記保冷箱１０を構成する各板
材が、発泡樹脂体の表面に補強用素材（図示せず）のコ
ーティング層或いは板状の熱可塑性合成樹脂シート若し
くは金属薄板を備えたものであって、この補強用素材に
発泡樹脂層を一体積層溶着して成形したものを用いるの
がよい。また、前記保冷箱１０において、前記箱の周囲
を構成する屈折側板２，２は、前記容器底板１と開口枠
体７とに連結される枢着部が、板材に全巾にわたって貫
通埋設される支杆３，３_１ を締めつけネジ（図示せ
ず）によって側板に固着して枢着部に耐久性を持たせ、
しかも、屈折側板２，２の折り畳みを軽快にして簡単に
取り扱え、作業性も生産性をも簡便化できるように配慮
してある。

【００１０】さらに、各板体の各分離接合面、例えば、
前記屈折側板２下端と容器底体１との間、屈折側板２上
端と開口枠体７との間、屈折側板２，２同志の間、左右
側板の周囲とこれ接する箇所や、開閉蓋体９と開口枠体
７との間にスポンジ。合成ゴム等のシール部材１２を適
宜装着して箱体に組み立てられた保冷箱１０の内部の気
密性を確実にするようにしてあり、しかも各板材の少な
くとも一つに例えば、左右側板５若しくは屈折側板２の
一つ或いは開閉蓋体９などに保冷箱内部の温度を表示す
る検温部１３を設けるのがよく、この検温部１３として
は、折り畳み式保冷箱１０の板材に設けた貫通孔１４に
色または透明度の変化を表す示温部材、例えば、ある温
度以上になると化学的或いは物理的変化を起し、その変
化に伴って色の変わる可逆性顔料、即ち水銀、ハロゲン
化金属塩（Ａｇ_２ ＨｇＩ_４ ）などのハロゲン化物、
その錯のように結晶転移による変色を利用したもので、
冷却すると復色するものを樹脂に混合した板材や、示温
塗料を板材に塗装したもの、或いは温度により変色する
色素を利用した温度検知用のラベルを樹脂材に貼着した
もので、外部から視覚的に温度を知ることが出来るもの
が用いられ、箱内面側に固着して設け、前記貫通孔１４
の外表面側に透明栓体１５を設けて外気と遮断して箱内
部の温度を確実に検知できるようにしてあり、保冷箱１
０の内部の温度変化を箱の外部から容易に認知でき、ボ
ックスに収容した内容物品の品質保証が可能で、要保冷
製品の管理をし易くして安全性を大幅に高めることがで
きる。

【００１１】なお、前記屈折側板２，２同志は、蝶番１
６で折り曲げ自在に連結してあるが、前記支杆を挿通す
るタイプに連結することもできる。また、前記開閉蓋体
９は、開口枠体７に蝶番１１によって回動自在に連結さ
れているが、蝶番１１或いは１６を用いる場合には図５
（ｃ）に示すようにネジ止め部材１７をインサート成形
して抜け止め防止構造にすることが配慮される。

【００１２】前記保冷箱１０の折り畳みには、図７に示
すように開閉蓋体９を開放した状態の場合で説明する
と、左右側板５，５の側板上端を左右順番に開口枠体７
の側板上端支持部８から外して外側から内側に向かって
押し倒して（図８）容器底板１に折り重ねた後、屈折側
板２，２を折り曲げて（図９）上下方向に重ね合わせて
容積を縮減して（図１０）から開閉蓋体９を閉めればよ
い。前記開閉蓋体９を閉じたままでも左右側板５，５を
外側から内側に向かって押し倒して容器底板１に折り重
ねれば、屈折側板２，２を折り曲げて上下方向に容積を
縮減して保管取り扱いに嵩張らずに使用することができ
る。また、この保冷箱１０の組み立てには、開口枠体７
を容器底板１の上方向に開口枠体７を持ち上げると、容
器底板１の前後側面の折り畳まれている屈折側板２，２
が引き延ばされて立つ上がり、次いで左右側板５，５の
側板上端を右左順番に引き起こして開口枠体７の側板上
端支持部８に側板上端を突き当てれば、周囲の各板２，
５が立ち上がった状態で保持され、ボックス状の保冷箱
１０として用いることが出来る。

【００１３】この場合、前記折り畳み式保冷箱を構成す
る各板材が、発泡樹脂成形体に硬質合成樹脂性のコーテ
ィング材を被覆する表面処理したり、板状の合成樹脂シ
ート或いは金属薄板に発泡樹脂層を一体積層溶着して成
形し、保冷箱の剛性を高めてある。なお、折り畳み式保
冷箱１０としての板状を構成するに当たっては、例え
ば、発泡樹脂体の表面に補強用層の樹脂シートを備えた
例では、樹脂シート（ＡＢＳ樹脂）をクランプ枠にセッ
トしたのち、走行レール上に移送させ、シート加熱位置
に通過の際にシートの上下方向から加熱して軟化させ
て、成形金型（金型温度５０〜８０℃）に押し込むか引
き込むかする圧空または真空成形手段で、成形温度１３
０〜１５０℃で型成形する一次加工し、さらにこの成形
金型をトリミング位置に搬送して冷却せずに樹脂シート
の不要部分を刃体によって打ち抜き切除して仕上げ、次
で成形金型に成形樹脂シートを真空にて密着したまま冷
却しないで発泡樹脂層成形位置に搬入し、発泡樹脂層成
形金型を閉型して成形樹脂シートを内蔵した成形金型内
に発泡樹脂層原料を充填して加熱発泡成形し、発泡樹脂
層を成形樹脂シートに直接融着一体成形したのち、成形
金型内で成形品を冷却位置で冷却する二次加工をし、さ
らに成形品取出位置においてプラスチック成形品を成形
金型から離型して取り出すことを一貫して行うようにす
るもので、発泡樹脂層原料を成形金型に充填する前に樹
脂シート成形の外観品を合わせてセットする必要がな
く、外観品を加熱する必要もなく簡便な作業と、少ない
エネルギーにて発泡樹脂層を有するプラスチック成形品
を著しく成形性良好で連続して容易に生産するのがよ
い。

【００１４】この例では、一次加工工程ラインと、真空
成形位置及びトリミング位置を含んで発泡樹脂層成形機
構がある発泡樹脂層成形位置を連設し、さらに発泡成形
品冷却位置を経て、成形品取出位置から真空成形位置に
発泡樹脂層成形金型を循環搬送させる二次加工工程ライ
ンとを備えて、あらかじめ成形された板状シートに発泡
樹脂層を一体化したプラスチック成形品の一貫生産ライ
ンを構成するのがよい。

【００１５】前記板状シートとしては、ポリスチレン樹
脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ＡＢＳ樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレン樹
脂、セルロース系樹脂、その他のプラスチックの板状シ
ートを成形金型に圧空または真空手段によって押し付け
または引き込み成形すると共に、これら樹脂の真空成形
条件では、おおむね表１に示す状態で一次加工するのが
よい。

【００１６】

【表１】

【００１７】また、一次加工の成形手段としては、前記
発泡樹脂層成形金型の下金型、例えば、めす型上に前記
シートをクランプし、型内空気を排除し大気圧によりシ
ートを型面上に押付けて成形するストレート成形する
か、或いはおす型を用い加熱軟化したシートをおす型で
押上げたのち、真空吸引してシートを型に密着させるド
レープ成形、またはプラグを使用するプラグアシスト成
形や、プラグを使用する前にシートの下から加圧空気を
送り込んでシートを予備伸張するプラグアシストリバー
スドロー成形のほかに、ドロー成形、エア・スリップ成
形、スナップバック成形、リバースドロー成形、エア・
クション成形、プラグアシストエアスリップ成形、フリ
ー成形、マッチドモールド成形、プラグリング成形、ス
リップ成形、接触加熱成形などが適宜選んで用いられ
る。

【００１８】さらに、樹脂シート加熱機構のヒーターで
は、一般に電熱で行われるが３００〜２２００℃の範囲
の熱源から放射される赤外線などのふく射加熱か、熱風
循環炉による対流加熱或いは加熱金属板による接触加熱
によって、シートを加熱軟化させる。例えば上ヒーター
（遠赤外線ヒーター：２．５ｗ／ｃｍ^２ ）、下ヒー
ター（シーズヒーター２．０ｗ／ｃｍ^２ ）にて上下
方向から水平に保持された樹脂シートを加熱軟化され
る。

【００１９】なお、前記成形金型として真空穴は、成形
シートの肉厚および材質によって異なるが、一般に厚み
１．５ｍｍ以上のシートの成形には０．８ｍｍφまで、
またポリエチレンやポリプロピレンのような成形温度に
よる引張強さの小さいものでは０．５ｍｍφ以下で、
０．５ｍｍ以下のシートの成形や穴跡の残存を嫌う場合
は０．３ｍｍφまでの穴が用いられる。この場合、型温
調整も成形品はソリを生じやすいし、収縮するので、型
内にパイプを埋込み冷却水を通して温度調節するのが普
通で、型全体を均一に冷却することが配慮される。

【００２０】さらに、前記発泡樹脂層としては、ポリス
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、発泡ＥＶＡ樹
脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリウレタンなどの熱可塑性
樹脂発泡体、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹
脂、硬質ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂の発泡体、特
に、軟質発泡体はクッション性、断熱性がよいので、ク
ーラーボックスなどの保冷箱に有効に使用される。

【００２１】また、前記真空装置としては、制御パネル
（図示せず）を含む７００ｍｍＨｇ以上の容量のあるア
キュムレータおよび真空系制御機構（真空ポンプ、直空
タンク、および導管電磁弁など）よりなり、モールドテ
ーブルに接続されて或いはアキュムレータおよび圧空系
制御機構を含む圧空装置などで構成されたものが用いら
れる。

【００２２】次に、この実施形態の発泡樹脂層成形機構
としては、コンピュータユニット（図示せず）のデータ
処理によって加熱時間及び真空冷却時間などをタイマを
使用しないで自動的にコントロールするのもであり、必
要に応じては型閉完了、クラッキング、エジェクト、型
閉完了の固定データを設定部で入力しておけるもので、
また成型金型の間隔をも、検出された発泡圧をアナログ
信号として入力してデジタル信号に変換し、データ処理
部で内部固定データと比較処理して前記成形金型を移動
駆動する駆動部を制御して成形金型の開閉操作を調整し
たり、連続的にデジタル表示させながら運転して運転状
況を自動的デジタルで記録表示するほか、その結果をデ
ータ処理して成形金型の開閉作業を理想的条件下で最適
に行え発泡樹脂層を有するプラスチック成形品の製造を
安全で能率よく行うことができるようにすることができ
る。

【００２３】さらに各セクションにおける駆動部を含む
機器類を制御し、しかも設定部でコンピュータユニット
にインプットしたデータと比較し、自動的に運転制御す
ることができるものである。この実施形態では、ＡＢＳ
樹脂を例にとると、成形温度が１３０〜１５０℃で、金
型温度か５０〜８０℃となっているので、真空成形され
発泡スチロール成形機内に搬入された後の外観品の温度
が８０℃以上となっているため、発泡スチロール原料を
型内に充填する前に外観品を加熱する必要もなく、少な
いエネルギーにて成形することができた。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、容器底板の前後側面に、折り
曲げ自在に連結した屈折側板を回動自在に枢着し、該底
板の左右側面に把手部のある左右側板を起伏自在に枢着
して、この両側板を底板上に折り重ねられるように構成
すると共に、前記屈折側板の上縁に開口枠体を連結し、
該開口枠体に前記左右側板の上端支持部を備える共に蓋
体を開閉自在に枢着したボックス状の折り畳み保冷箱で
あって、該箱を構成する各板材が発泡樹脂体の表面に補
強用層を備えたものからなり、各分離接合面にシール部
材を装着配備したことにより、耐久性も保冷性も十分満
足できる保冷箱にし、断熱性材料を内張することなく、
嵩張り防止と軽量化に役立ち、取扱も極めて簡便である
ばかりか、不使用時には折り畳んで縮小化した状態で取
り扱え、保管、運搬に便利であって、適正な成形性を持
った発泡樹脂層を有する断熱性プラスチック成形品とし
て連続的に効率よく、安価に生産できる形態の保冷箱を
提供することができる。また、本発明では、保冷箱を構
成する各板材がの少なくとも一つに箱内部の温度を表示
する検温部を設けたにより、保冷箱の内部の温度変化を
箱の外部から容易に認知でき内容物品の品質保証が可能
で、要保冷製品の管理をし易くして安全性を大幅に高め
ることができる。さらに、箱を構成する各板材は、発泡
樹脂体の表面に補強用素材のコーティング層或いは板状
の熱可塑性合成樹脂シート若しくは金属薄板を備えたも
のであって、補強用素材に発泡樹脂層を一体積層溶着し
て成形したことで、成形性良好で連続して容易に生産す
ることができ、少ないエネルギーで適正な成形性を持っ
た発泡樹脂層を有するプラスチック成形品を連続的に効
率よく高速で生産することができ、しかも発泡樹脂層に
歪みが残らないで外観品位の優れた発泡樹脂層を一体的
に有するプラスチック成形品の保冷箱を能率よく製造す
ることができ、作業工数も軽減し大量生産に適した低コ
ストの製造コストも著しく削減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の保冷箱を示し、（ａ）は中央
縦断面図、（ｂ）は中央横断面図である。

【図２】図１の例を示し、（ａ）はその側面図、（ｂ）
はその背面図である。

【図３】図１の例の折り畳み状態を示し、（ａ）はその
側面図、（ｂ）は組立て途中の状態の側面図である。

【図４】図１の例の折り畳み状態を示し、（ａ）はその
正面図、（ｂ）はその背面図である。

【図５】図１の例で用いられる保冷箱を示し、（ａ）は
その一部切断正面図、（ｂ）はＡ−Ａ線における一部切
断側面図、（ｃ）はＢ−Ｂ線における一部拡大切断側面
図である。

【図６】図１の例で用いられる検温部を示す拡大縦断面
図である。

【図７】図１の例の保冷箱において、開閉蓋を開放した
作動状態を示す斜面図である。

【図８】図７の例の保冷箱において、一方の側板を折り
畳む作動状態を示す斜面図である。

【図９】図７の例の保冷箱において、一方の側板を折り
畳み、さらに他方の側板を折り畳む作動状態を示す斜面
図である。

【図１０】図７の例の保冷箱において、折り畳み完了状
態を示す斜面図である。

【符号の説明】

１ 容器底体 ２ 屈折側板 ３，３_１ 支杆 ４ 把手部 ５ 左右側板 ６ 支杆 ７ 開口枠体 ８ 側板上端支持部 ９ 開閉蓋体 １０ 保冷箱 １１ 蝶番 １２ シール部材 １３ 検温部 １４ 貫通孔 １５ 透明栓体 １６ 蝶番

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器底板の前後側面に、折り曲げ自在に
   連結した屈折側板を回動自在に枢着し、該底板の左右側
   面に把手部のある左右側板を起伏自在に枢着して、この
   両側板を底板上に折り重ねられるように構成すると共
   に、前記屈折側板の上縁に開口枠体を連結し、該開口枠
   体に前記左右側板の上端支持部を備える共に蓋体を開閉
   自在に枢着したボックス状の折り畳み保冷箱であって、
   該箱を構成する各板材が発泡樹脂体の表面に補強用層を
   備えたものからなり、各分離接合面にシール部材を装着
   配備したことを特徴とする折り畳み式保冷箱。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の折り畳み式保冷箱にお
   いて、前記保冷箱を構成する各板材がの少なくとも一つ
   に箱内部の温度を表示する検温部を設けたことを特徴と
   する折り畳み式保冷箱。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２に記載の折り畳
   み式保冷箱において、前記保冷箱を構成する各板材が、
   発泡樹脂体の表面に補強用素材のコーティング層或いは
   板状の熱可塑性合成樹脂シート若しくは金属薄板を備え
   たものであって、補強用素材に発泡樹脂層を一体積層溶
   着して成形したことを特徴とする折り畳み式保冷箱。
4. 【請求項４】 請求項１、請求項２または請求項３に記
   載の折り畳み式保冷箱において、前記箱の容器底板と開
   口枠体とに連結された屈折側板の枢着部が、板材に全巾
   にわたって貫通埋設される支杆を締めつけネジによって
   側板に固着したことを特徴とする折り畳み式保冷箱。
5. 【請求項５】 請求項３または請求項４に記載の折り畳
   み式保冷箱において、検温部が、前記板材に設けた貫通
   孔に色または透明度の変化を表す示温部材を保冷室側に
   設け、外表面側に透明栓体を設けたことを特徴とする折
   り畳み式保冷箱。