JP2003025531A - 平版印刷版の製版方法、平版印刷方法、平版印刷原版および疎水性ポリマー微粒子 - Google Patents

平版印刷版の製版方法、平版印刷方法、平版印刷原版および疎水性ポリマー微粒子

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JP2003025531A
JP2003025531A JP2001214240A JP2001214240A JP2003025531A JP 2003025531 A JP2003025531 A JP 2003025531A JP 2001214240 A JP2001214240 A JP 2001214240A JP 2001214240 A JP2001214240 A JP 2001214240A JP 2003025531 A JP2003025531 A JP 2003025531A
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plate
hydrophilic
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JP2001214240A
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English (en)
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Itaru Sakata
格 坂田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑なリスフィルムを介した画像露光を
必要とせず、湿式現像処理を行わず、インク着肉性が良
好でありインクかすれのない鮮明な画像部と、汚れの発
生が認められない非画像部からなる印刷物を得る。 【解決手段】 親水性支持体上に、熱分解性結合を含む
疎水性ポリマーからなる微粒子と親水性ポリマーとを含
む画像形成層が設けられている平版印刷原版を画像状に
加熱して疎水性ポリマーの結合を熱分解し、これにより
加熱した部分における画像形成層と親水性支持体とを接
着する工程、そして、平版印刷原版を水性媒体で処理
し、加熱していない部分の画像形成層を除去する工程に
より平版印刷版を製版して印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版の製版
方法に関する。特に本発明は、ディジタル信号に基づい
たレーザー光の走査露光によって画像を記録し、印刷機
により現像できる平版印刷版の製版方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版は、印刷過程でイン
クを受容する親油性の画像部と湿し水を受容する親水性
の非画像部とから成る。従来の平版印刷版は、親水性支
持体上に親油性の感光性樹脂層を設けたPS版に、リス
フィルムを介してマスク露光した後、非画像部を現像液
によって溶解除去することにより製版することが普通で
あった。近年では、コンピュータを用いて画像情報をデ
ジタル情報として電子的に処理し、蓄積して、出力す
る。従って、デジタル画像情報に応じた画像形成処理
は、レーザ光の様な指向性の高い活性放射線を用いる走
査露光により、リスフィルムを介することなく、平版印
刷版用原版に対して直接画像形成を行うことが望まし
い。このようにデジタル画像情報からリスフィルムを介
さずに印刷版を製版する技術は、コンピュータ・トゥ・
プレート(CTP)と呼ばれている。従来のPS版によ
る印刷版の製版方法を、コンピュータ・トゥ・プレート
(CTP)技術で実施しようとすると、レーザ光の波長
領域と感光性樹脂の感光波長領域とが一致しないとの問
題がある。
【0003】また、従来のPS版では、露光の後、非画
像部を溶解除去する工程(現像処理)が不可欠である。
さらに、現像処理された印刷版を水洗したり、界面活性
剤を含有するリンス液で処理したり、アラビアガムや澱
粉誘導体を含む不感脂化液で処理する後処理工程も必要
であった。これらの付加的な湿式の処理が不可欠である
という点は、従来のPS版の大きな検討課題となってい
る。前記のデジタル処理によって製版工程の前半(画像
形成処理)が簡素化されても、後半(現像処理)が煩雑
な湿式処理では、簡素化による効果が不充分である。特
に近年は、地球環境への配慮が産業界全体の大きな関心
事となっている。環境への配慮からも、湿式の後処理
は、簡素化するか、乾式処理に変更するか、さらには無
処理化することが望ましい。
【0004】処理工程をなくす方法の一つに、露光済み
の印刷版用原版を印刷機のシリンダーに装着し、シリン
ダーを回転しながら湿し水とインキを供給することによ
って、印刷版用原版の非画像部を除去する機上現像と呼
ばれる方法がある。すなわち、印刷版用原版を露光後、
そのまま印刷機に装着し、通常の印刷過程の中で処理が
完了する方式である。このような機上現像に適した平版
印刷版用原版は、湿し水やインキ溶剤に可溶な感光層を
有し、しかも、明室に置かれた印刷機上で現像されるの
に適した明室取り扱い性を有することが必要とされる。
従来のPS版では、このような要求を満足することは、
実質的に不可能であった。
【0005】特許2938397号公報には、親水性バ
インダーポリマー中に熱可塑性疎水性重合体微粒子を分
散させた感光層を親水性支持体上に設けた平版印刷原版
が記載されている。同公報の記載によると、製版におい
て、赤外線レーザ露光して熱可塑性疎水性重合体微粒子
を熱により合体(融着)させて画像形成した後、印刷機
の版胴上に版を取り付け、湿し水及び/またはインキを
供給することにより機上現像できる。この平版印刷版用
原版は感光域が赤外領域であることにより、明室での取
り扱い性も有している。しかしながら、上記のような高
分子重合体粒子を露光によって生じる熱で融着、合体さ
せる画像形成方法では、機上現像をしやすくすると耐刷
力が得にくく、耐刷力を高めると機上現像性や、印刷で
の汚れ難さが劣化するといった、両立させるのが困難な
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複雑
なリスフィルムを介した画像露光を必要とせずに、画像
を記録する平版印刷版の製版方法を提供することであ
る。また、本発明の目的は、画像を記録してから湿式現
像処理を行わずに印刷する平版印刷方法を提供すること
でもある。さらに本発明の目的は、耐刷性のある平版印
刷版を製版することでもある。さらにまた本発明の目的
は、感度および解像度が高い平版印刷原版を提供するこ
とでもある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(5)の平版印刷版の製版方法、下記(6)の平版印刷
方法、下記(7)の平版印刷原版および下記(8)の疎
水性ポリマー微粒子を提供する。 (1)親水性支持体上に、熱分解性結合を含む疎水性ポ
リマーからなる微粒子と親水性ポリマーとを含む画像形
成層が設けられている平版印刷原版を画像状に加熱し
て、疎水性ポリマーの結合を熱分解する工程、そして、
平版印刷原版を水性媒体で処理し、加熱していない部分
の画像形成層を除去する工程からなる平版印刷版の製版
方法。
【0008】(2)画像形成層がさらに光熱変換剤を含
み、レーザー光で走査することにより平版印刷原版を画
像状に加熱する(1)に記載の製版方法。 (3)疎水性ポリマーが架橋構造を有し、熱分解性結合
が架橋構造に含まれている(1)に記載の製版方法。 (4)疎水性ポリマーが、炭化水素主鎖を有する(1)
に記載の製版方法。 (5)熱分解性結合が、ウレタン結合である(1)に記
載の製版方法。
【0009】(6)親水性支持体上に、熱分解性結合を
含む疎水性ポリマーからなる微粒子と親水性ポリマーと
を含む画像形成層が設けられている平版印刷原版を画像
状に加熱して、疎水性ポリマーの結合を熱分解する工
程、平版印刷原版を印刷機に装着して印刷機を稼動さ
せ、湿し水、インク、または擦りにより加熱していない
部分の画像形成層を除去し、これにより平版印刷版を製
版する工程、さらに湿し水と油性インクとを供給し、製
版された平版印刷版で印刷する工程からなる平版印刷方
法。
【0010】(7)親水性支持体上に、熱分解性結合を
含む疎水性ポリマーからなる微粒子、親水性ポリマーお
よび光熱変換剤を含む画像形成層が設けられている平版
印刷原版。 (8)炭化水素主鎖が架橋構造を有し、熱分解性結合が
架橋構造に含まれている疎水性ポリマーからなる疎水性
ポリマー微粒子。
【0011】
【発明の実施の形態】[平版印刷原版の基本構成]図1
は、好ましい平版印刷原版の基本構成を示す断面模式図
である。図1に示す平版印刷原版は、親水性支持体
(1)上に、画像形成層(2)が設けられている。画像
形成層(2)は、疎水性ポリマー微粒子(21)、親水
性ポリマー(22)および光熱変換剤(23)を含む。
疎水性微粒子(21)は、炭化水素主鎖が架橋構造を有
し、熱分解性結合が架橋構造に含まれている疎水性ポリ
マーからなる。
【0012】[疎水性ポリマー微粒子]疎水性ポリマー
微粒子は、熱分解性結合を含む疎水性ポリマーからな
る。疎水性ポリマーは、架橋構造を有していることが好
ましい。熱分解性結合は、主鎖よりも架橋構造に含まれ
ていることが好ましい。
【0013】熱分解性結合の例には、ウレタン結合(−
NH−CO−O−)、硫酸エステル結合(−SO2 −O
−)、炭酸エステル結合(−O−CO−O−)、ウレア
結合(−NH−CO−NH−)およびアセタール結合
(−O−C(−R)2 −O−)が含まれる。ウレタン結
合が特に好ましい。アセタール結合のRは、水素原子ま
たは炭素原子数が1乃至6のアルキル基である。
【0014】疎水性ポリマーの主鎖は、炭化水素(ポリ
オレフィン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエーテルおよびそ
れらの組み合わせから選ばれることが好ましい。炭化水
素主鎖が特に好ましい。
【0015】疎水性ポリマーの主鎖は、架橋構造(後
述)以外にも置換基を有することができる。置換基の例
には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキ
シル、カルボキシル、スルホ、硫酸エステル基、ホスホ
ノ、リン酸エステル基、シアノ、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、−O−R、−CO−R、−NH−R、−N
(−R)2 、−N+ (−R)3 、−CO−O−R、−O
−CO−R、−CO−NH−R、−NH−CO−Rおよ
び−P(=O)(−O−R)2 が含まれる。上記Rは、
それぞれ、脂肪族基、芳香族基または複素環基である。
カルボキシル、スルホ、硫酸エステル基、ホスホノおよ
びリン酸エステル基は、水素原子が解離していても、塩
の状態になっていてもよい。主鎖の複数の置換基が結合
して、脂肪族環または複素環を形成してもよい。形成さ
れる環は、主鎖とスピロ結合の結合の関係になっていて
もよい。形成される環は、置換基を有していてもよい。
置換基の例には、上記主鎖の置換基に加えて、オキソ
(=O)が含まれる。
【0016】本明細書において、脂肪族基は、アルキル
基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
基、アルキニル基または置換アルキニル基を意味する。
アルキル基は、環状構造または分岐構造を有していても
よい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至40であるこ
とが好ましく、1乃至30であることがより好ましく、
1乃至20であることがさらに好ましく、1乃至15で
あることがさらにまた好ましく、1乃至12であること
が最も好ましい。置換アルキル基のアルキル部分は、ア
ルキル基と同様である。置換アルキル基の置換基の例に
は、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ
ル、カルボキシル、スルホ、硫酸エステル基、ホスホ
ノ、リン酸エステル基、シアノ、芳香族基、複素環基、
−O−R、−CO−R、−NH−R、−N(−R)2
−N + (−R)3 、−CO−O−R、−O−CO−R、
−CO−NH−R、−NH−CO−Rおよび−P(=
O)(−O−R)2 が含まれる。上記Rは、それぞれ、
脂肪族基、芳香族基または複素環基である。カルボキシ
ル、スルホ、硫酸エステル基、ホスホノおよびリン酸エ
ステル基は、水素原子が解離していても、塩の状態にな
っていてもよい。
【0017】アルケニル基は、環状構造または分岐構造
を有していてもよい。アルケニル基の炭素原子数は、2
乃至40であることが好ましく、2乃至30であること
がより好ましく、2乃至20であることがさらに好まし
く、2乃至15であることがさらにまた好ましく、2乃
至12であることが最も好ましい。置換アルケニル基の
アルケニル部分は、アルケニル基と同様である。置換ア
ルケニル基の置換基は、置換アルキル基の置換基と同様
である。アルキニル基は、環状構造または分岐構造を有
していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至
40であることが好ましく、2乃至30であることがよ
り好ましく、2乃至20であることがさらに好ましく、
2乃至15であることがさらにまた好ましく、2乃至1
2であることが最も好ましい。置換アルキニル基のアル
キニル部分は、アルキニル基と同様である。置換アルケ
ニル基の置換基は、置換アルキル基の置換基と同様であ
る。
【0018】本明細書において、芳香族基は、アリール
基または置換アリール基を意味する。アリール基は、フ
ェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニル
であることがさらに好ましい。置換アリール基のアリー
ル部分は、アリール基と同様である。置換アリール基の
置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、
I)、ヒドロキシル、カルボキシル、スルホ、硫酸エス
テル基、ホスホノ、リン酸エステル基、シアノ、脂肪族
基、芳香族基、複素環基、−O−R、−CO−R、−N
H−R、−N(−R)2 、−N+ (−R)3 、−CO−
O−R、−O−CO−R、−CO−NH−R、−NH−
CO−Rおよび−P(=O)(−O−R)2 が含まれ
る。上記Rは、それぞれ、脂肪族基、芳香族基または複
素環基である。カルボキシル、スルホ、硫酸エステル
基、ホスホノおよびリン酸エステル基は、水素原子が解
離していても、塩の状態になっていてもよい。本明細書
において、複素環基は、無置換複素環基または置換複素
環基を意味する。複素環は、3員環乃至7員環であるこ
とが好ましい。複素環の例には、オキシラン環およびピ
リジン環が含まれる。置換複素環の置換基は、置換アリ
ール基の置換基と同様である。
【0019】架橋構造は、前述したように熱分解結合を
含むことが好ましい。疎水性ポリマーは、熱分解結合を
含む架橋構造に加えて、熱分解結合を含まない架橋構造
を有していてもよい。疎水性ポリマーは、下記(I)ま
たは(II)で表される繰り返し単位を、熱分解結合を含
む架橋構造として有することが好ましい。
【0020】
【化1】
【0021】式(I)および(II)において、R1 およ
びR2 は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数
が1乃至10のアルキル基である。R1 およびR2 は、
水素原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル基であ
ることが好ましく、水素原子または炭素原子数が1乃至
3のアルキル基であることがさらに好ましく、水素原子
またはメチルであることが最も好ましい。
【0022】式(I)および(II)において、L1 、L
2 およびL3 は、それぞれ独立に、単結合または二価の
連結基である。単結合よりも二価の連結基の方が好まし
い。二価の連結基は、−CO−、−O−、−S−、−N
H−、−N=CR−(Rは、水素原子、脂肪族基または
芳香族基)、−SO2 −、アルキレン基、アリーレン基
およびそれらの組み合わせから選ばれることが好まし
い。上記アルキレン基の炭素原子数は、1乃至12であ
ることが好ましく、1乃至8であることがさらに好まし
く、1乃至6であることが最も好ましい。アルキレン基
は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。上記
アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレンであるこ
とが好ましく、フェニレンであることがさらに好まし
く、p−フェニレンであることが最も好ましい。アリー
レン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基の
置換基は、前述した置換アリール基の置換基と同様であ
る。以下に、二価の連結基の例を示す。Rは水素原子、
脂肪族基または芳香族基であり、ALはアルキレン基で
あり、ARはアリーレン基である。
【0023】L−1:−CO−O−AL− L−2:−AR− L−3:−CO−O−CR=N− L−4:−CO−O−AL−O−CO−AL−CR=N
− L−5:−CO−NH−AL− L−6:−CO−O−AL−O−AL− L−11:−N=CR−CR=N− L−12:−AL−CR=N− L−13:−N=CR−AL−CR=N− L−14:−AL−AR− L−15:−AR−SO2 −AR− L−16:−AR−AL−AR− L−17:−AR−O−AR− L−18:−AR−S−AR− L−19:−AR−AR− L−20:−AL−
【0024】式(I)および(II)のL1 およびL
2 は、L−1〜L−6から選ばれる(左側が主鎖に結合
し、右側が熱分解性結合に結合する)ことが好ましい。
式(II)のL3 は、L−11〜L−20から選ばれるこ
とが好ましい。
【0025】式(I)および(II)において、X1 およ
びX2 は、それぞれ独立に、熱分解性結合である。熱分
解性結合の例には、ウレタン結合(−NH−CO−O
−)、硫酸エステル結合(−SO2 −O−)、炭酸エス
テル結合(−O−CO−O−)、ウレア結合(−NH−
CO−NH−)およびアセタール結合(−O−C(−
R)2 −O−)が含まれる。ウレタン結合が特に好まし
い。アセタール結合のRは、水素原子または炭素原子数
が1乃至6のアルキル基である。以下に、熱分解性結合
を含む架橋構造を有する繰り返し単位の例を示す。以下
の例では、熱分解反応も表示する。
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】
【化19】
【0044】
【化20】
【0045】
【化21】
【0046】
【化22】
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
【化26】
【0051】疎水性ポリマーは、熱分解性結合を含む架
橋構造を有する繰り返し単位に加えて、熱分解性結合を
含まない繰り返し単位を有することが好ましい。以下
に、熱分解性結合を含まない繰り返し単位の例を示す。
【0052】
【化27】
【0053】
【化28】
【0054】
【化29】
【0055】
【化30】
【0056】
【化31】
【0057】
【化32】
【0058】
【化33】
【0059】
【化34】
【0060】
【化35】
【0061】
【化36】
【0062】
【化37】
【0063】
【化38】
【0064】
【化39】
【0065】
【化40】
【0066】
【化41】
【0067】
【化42】
【0068】
【化43】
【0069】
【化44】
【0070】
【化45】
【0071】
【化46】
【0072】
【化47】
【0073】
【化48】
【0074】
【化49】
【0075】
【化50】
【0076】
【化51】
【0077】
【化52】
【0078】
【化53】
【0079】
【化54】
【0080】
【化55】
【0081】
【化56】
【0082】
【化57】
【0083】熱分解性結合を含む架橋構造を有する繰り
返し単位と熱分解性結合を含まない繰り返し単位とを組
み合わせる場合、熱分解性結合を含む架橋構造を有する
繰り返し単位/熱分解性結合を含まない繰り返し単位の
割合は、モノマーの重量比で、0.1/99.9乃至9
9.9/0.1であることが好ましく、1/99乃至7
0/30であることがさらに好ましい。以下に、熱分解
性結合を含む架橋構造を有する繰り返し単位と、熱分解
性結合を含まない繰り返し単位とからなる疎水性ポリマ
ーの例を示す。かっこ内の番号は、熱分解性結合を含む
架橋構造を有する繰り返し単位と、熱分解性結合を含ま
ない繰り返し単位との例示番号に相当する。繰り返し単
位の割合は、モノマーの重量比(%)である。
【0084】 P−1:−(9)19− −(102)81− P−2:−(6)17− −(102)83− P−3:−(9)6 − −(201)94− P−4:−(6)6 − −(201)94− P−5:−(1)28− −(102)72− P−6:−(1)28− −(201)72− P−7:−(9)20− −(110)80− P−8:−(6)20− −(110)80− P−9:−(1)25− −(110)75− P−10:−(10)18− −(102)82
【0085】 P−11:−(10)12− −(201)88− P−12:−(10)15− −(110)85− P−13:−(11)10− −(102)90− P−14:−(11)8 − −(201)92− P−15:−(11)8 − −(110)92− P−16:−(3)12− −(102)88− P−17:−(3)7 − −(201)93− P−18:−(3)10− −(110)90− P−19:−(9)18− −(101)82− P−20:−(6)17− −(102)83
【0086】疎水性ポリマーは、前述した繰り返し単位
に対応するモノマー(一般に、エチレン性不飽和モノマ
ー)の重合反応(ラジカル共重合反応)によって合成で
きる。架橋構造は、主鎖ポリマーの合成後に導入しても
よい。重合は、乳化重合反応であることが好ましい。乳
化重合反応であると、疎水性ポリマーの合成と同時に微
粒子を形成することができる。乳化重合反応は、ラテッ
クスの製造に一般に用いられている反応条件を採用すれ
ばよい。均質な微粒子を形成するため、乳化重合反応に
おいて界面活性剤を使用することが好ましい。カチオン
界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、両性界面活性剤のいずれも使用できる。界面活性剤
の使用量は、モノマーの総量の0.01乃至10質量%
であることが好ましい。重合反応は、重合開始剤(連鎖
移動剤)を用いることが好ましい。重合開始剤の使用量
は、モノマーの総量の0.05乃至10質量%であるこ
とが好ましい。
【0087】形成される疎水性ポリマー微粒子は、5乃
至500nmの粒子サイズを有することが好ましく、1
0乃至300nmの粒子サイズを有することがさらに好
ましい。粒子サイズ分布は、なるべく均一であることが
好ましい。二種類以上の疎水性ポリマー微粒子を混合し
て用いてもよい。疎水性ポリマー微粒子は、画像形成層
に5乃至90質量%含まれていることが好ましく、10
乃至80質量%含まれていることがさらに好ましく、1
5乃至70質量%含まれていることが最も好ましい。
【0088】[親水性ポリマー]親水性ポリマーは、画
像形成層において、疎水性ポリマー微粒子のバインダー
として機能させることが好ましい。親水性ポリマーの親
水性基としては、ヒドロキシル、カルボキシルまたはア
ミノが好ましい。親水性ポリマーとしては、様々な天然
または半合成ポリマーあるいは合成ポリマーが使用でき
る。天然または半合成ポリマーとしては、多糖類(例、
アラビアゴム、澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロー
ス、そのナトリウム塩、セルロースアセテート、アルギ
ン酸ナトリウム)またはタンパク質(例、カゼイン、ゼ
ラチン)を用いることができる。
【0089】ヒドロキシルを親水性基として有する合成
ポリマーの例には、ポリヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリヒドロキ
シプロピルメタクリレート、ポリヒドロキシプロピルア
クリレート、ポリヒドロキシブチルメタクリレート、ポ
リヒドロキシブチルアクリレート、ポリアリルアルコー
ル、ポリビニルアルコールおよびポリ−N−メチロール
アクリルアミドが含まれる。カルボキシルを親水性基と
して有する合成ポリマーの例には、ポリマレイン酸、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸およびそれらの塩が含
まれる。その他の親水性基(例、アミノ、多数のエーテ
ル結合、親水性複素環基、アミド結合、スルホ)を有す
る合成ポリマーの例には、ポリエチレングリコール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルピロリドン、アクリルアミド、メタクリルアミドおよ
び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
およびその塩が含まれる。
【0090】親水性合成ポリマーの繰り返し単位を二種
類以上有するコポリマーを用いてもよい。親水性合成ポ
リマーの繰り返し単位と、疎水性合成ポリマー(例、ポ
リ酢酸ビニル、ポリスチレン)の繰り返し単位とを含む
コポリマーを用いてもよい。コポリマーの例には、酢酸
ビニル−マレイン酸コポリマー、スチレン−マレイン酸
コポリマーおよびビニルアルコール−酢酸ビニルコポリ
マー(ポリ酢酸ビニルの部分ケン化ポリマー)が含まれ
る。ポリ酢酸ビニルの部分ケン化により、ビニルアルコ
ール−酢酸ビニルコポリマーを合成する場合は、ケン化
度は60質量%以上であることが好ましく、80質量%
以上であることがさらに好ましい。二種類以上の親水性
ポリマーを併用してもよい。画像形成層中に親水性ポリ
マーは、2乃至40質量%含まれることが好ましく、3
乃至30質量%含まれることがさらに好ましい。
【0091】[光熱変換剤]画像形成層は、光熱変換剤
を含むことが好ましい。光熱変換剤は、光を吸収し、光
エネルギーを熱エネルギーに変換して、発熱する機能を
有する物質である。光熱変換剤は、疎水性ポリマー微粒
子の内部に存在させることができる。光熱変換剤を微粒
子の外部(親水性バインダー中)に添加してもよい。光
熱変換剤が吸収する光の波長(最大吸収波長)は、70
0nm以上(赤外光)であることが特に好ましい。赤外
光を吸収できる顔料、染料または金属微粒子を、光熱変
換剤として好ましく用いることができる。
【0092】赤外吸収顔料については、カラーインデッ
クス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技
術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(C
MC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CM
C出版、1984年刊)に記載がある。特に好ましい赤
外吸収顔料は、カーボンブラックである。赤外吸収顔料
を疎水性ポリマー微粒子の内部に添加する場合は、顔料
に疎水化(親油化)処理を行うことができる。疎水化処
理としては、親油性樹脂を顔料表面にコートする方法が
ある。赤外吸収顔料を親水性ポリマー中に分散させる場
合は、顔料に親水化処理を行うことができる。親水化処
理としては、親水性樹脂を顔料表面にコートする方法、
界面活性剤を顔料表面に付着させる方法、あるいは、反
応性物質(例、シリカゾル、アルミナゾル、シランカッ
プリング剤、エポキシ化合物、イソシアナート化合物)
を顔料表面に結合させる方法を採用できる。顔料の粒径
は、0.01乃至1μmであることが好ましく、0.0
1乃至0.5μmであることがさらに好ましい。顔料を
親水性ポリマー中に分散させる場合、インク製造やトナ
ー製造に用いられる公知の分散技術が適用できる。
【0093】赤外吸収染料については、「染料便覧」有
機合成化学協会編集、昭和45年刊、「化学工業」19
86年5月号P.45〜51の「近赤外吸収色素」、
「90年代機能性色素の開発と市場動向」第2章2.3
項(1990)シーエムシーに記載がある。好ましい赤
外吸収染料は、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロ
ンアゾ染料、ナフトキノン染料(特開昭58−1127
93号、同58−224793号、同59−48187
号、同59−73996号、同60−52940号、同
60−63744号の各公報記載)、アントラキノン染
料、フタロシアニン染料(特開平11−235883号
公報記載)、スクアリリウム染料(特開昭58−112
792号公報記載)、ピリリウム染料(米国特許388
1924号同4283475号の各明細書、特開昭57
−142645号、同58−181051号、同58−
220143号、同59−41363号、同59−84
248号、同59−84249号、同59−14606
3号、同59−146061号、特公平5−13514
号、同5−19702号の各公報記載)、カルボニウム
染料、キノンイミン染料およびメチン染料(特開昭58
−173696号、同58−181690号、同58−
194595号の各公報記載)である。
【0094】赤外吸収染料については、米国特許475
6993号、同5156938号の各明細書および特開
平10−268512号公報にも記載がある。市販の赤
外吸収染料(例えば、エポライトIII−178、エポラ
イトIII−130、エポライトIII−125、エポリン社
製)を用いてもよい。メチン染料がさらに好ましく、シ
アニン染料(英国特許434875号、米国特許497
3572号の各明細書、特開昭58−125246号、
同59−84356号、同59−216146号、同6
0−78787号の各公報記載)が最も好ましい。シア
ニン染料は、下記式で定義される。Bo−Le=Bs上
記式において、Bsは、塩基性核であり;Boは、塩基
性核のオニウム体であり;そして、Leは、奇数個のメ
チンからなるメチン鎖である。赤外吸収染料の場合、L
eは、7個のメチンからなるメチン鎖であることが好ま
しい。
【0095】赤外吸収染料を画像形成層の親水性ポリマ
ー中に添加する場合は、親水性の染料を用いることが好
ましい。親水性の赤外吸収染料の例を以下に示す。
【0096】
【化58】
【0097】
【化59】
【0098】
【化60】
【0099】
【化61】
【0100】
【化62】
【0101】
【化63】
【0102】赤外吸収染料を疎水性ポリマー微粒子内に
添加する場合は、比較的疎水性の染料を用いることが好
ましい。疎水性の赤外吸収染料の例を以下に示す。
【0103】
【化64】
【0104】
【化65】
【0105】
【化66】
【0106】
【化67】
【0107】金属は、一般に自己発熱性を有している。
従って、赤外、可視または紫外領域に吸収をもつ金属、
特に赤外領域に吸収をもつ金属は、光熱変換機能を有し
ている。金属微粒子を構成する金属は、光照射によって
熱融着することが好ましい。具体的には、融点が100
0℃以下であることが好ましい。金属微粒子を構成する
金属としては、Si、Al、Ti、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Mo、Ag、
Au、Pt、Pd、Rh、In、Sn、W、Te、P
b、Ge、Re、Sbおよびそれらの合金が好ましく、
Re、Sb、Te、Ag、Au、Cu、Ge、Pbおよ
びSnがより好ましく、Ag、Au、Cu、Sb、Ge
およびPbがさらに好ましく、Ag、AuおよびCuが
最も好ましい。
【0108】合金の場合、低融点金属(例、Re、S
b、Te、Au、Ag、Cu、Ge、Pb、Sn)と、
自己発熱性が高い金属(例、Ti、Cr、Fe、Co、
Ni、W、Ge)とを組み合わせることもできる。ま
た、光吸収が大きい金属(例、Ag、Pt、Pd)の微
粒子と他の金属の微粒子とを組み合わせて用いることも
できる。金属微粒子は、表面を親水性化処理することに
よって、親水性ポリマー中に分散することが好ましい。
表面親水性化処理としては、親水性物質(例、界面活性
剤)による表面処理、親水性物質との表面化学反応、あ
るいは親水性ポリマー被膜の形成のような手段を採用で
きる。保護コロイド性の親水性高分子皮膜を設けるなど
の方法を用いることができる。親水性物質との表面化学
反応が好ましく、表面シリケート処理が最も好ましい。
鉄微粒子の表面シリケート処理では、70℃のケイ酸ナ
トリウム(3%)水溶液に鉄微粒子を30秒浸漬する方
法によって表面を充分に親水性化することができる。他
の金属微粒子も同様の方法で表面シリケート処理を行う
ことができる。金属微粒子に代えて、金属酸化物微粒子
または金属硫化物微粒子を用いることもできる。微粒子
の粒径は、10μm以下であることが好ましく、0.0
03乃至5μmであることがさらに好ましく、0.01
乃至3μmであることが最も好ましい。
【0109】[画像形成層の他の任意成分]画像形成層
には、画像形成後の画像部と非画像部との区別を目的と
して、着色剤を添加することができる。着色剤として
は、可視領域に大きな吸収を有する染料または顔料を用
いる。着色剤の例には、オイルイエロー#101、オイ
ルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグ
リーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#60
3、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイル
ブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)
製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレッ
ト(CI42555)、メチルバイオレット(CI42
535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI1
45170B)、マラカイトグリーン(CI4200
0)およびメチレンブルー(CI52015)が含まれ
る。着色剤として用いられる染料については、特開昭6
2−293247号公報に記載がある。酸化チタンのよ
うな無機顔料も着色剤として用いることができる。着色
剤の添加量は、画像形成層の0.01乃至10質量%で
あることが好ましい。
【0110】画像形成層には、機上現像の安定性を広げ
るため、ノニオン界面活性剤(特開昭62−25174
0号、特開平3−208514号の各公報記載)または
両性界面活性剤(特開昭59−121044号、特開平
4−13149号の各公報記載)を添加することができ
る。ノニオン界面活性剤の例には、ソルビタントリステ
アレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタント
リオレート、ステアリン酸モノグリセリドおよびポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルが含まれる。両性
界面活性剤の例には、アルキルジ(アミノエチル)グリ
シン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−
アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリニウムベタインおよびN−テトラデシル−
N,N−ベタイン型界面活性剤(アモーゲンK、第一工
業(株)製)が含まれる。非イオン界面活性剤および両
性界面活性剤は、画像形成層に0.05乃至15質量%
含まれることが好ましく、0.1乃至5質量%含まれる
ことがさらに好ましい。
【0111】画像形成層に柔軟性を付与するため、可塑
剤を添加してもよい。可塑剤の例には、ポリエチレング
リコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオク
チル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸
トリオクチルおよびオレイン酸テトラヒドロフルフリル
が含まれる。
【0112】[画像形成層の形成]画像形成層は、各成
分を適当な液状媒体中に溶解、分散または乳化して塗布
液を調製し、親水性支持体上に塗布し、および乾燥して
液状媒体を除去することにより形成することができる。
塗布液に使用する液状媒体の例には、エチレンジクロラ
イド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノー
ル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2
−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−
メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、γ−ブチルラクトン、トルエンおよび水が含まれ
る。二種類以上の液体を混合して用いてもよい。塗布液
の全固形分濃度は、1乃至50質量%であることが好ま
しい。
【0113】塗布液には、塗布性を良化するための界面
活性剤を添加することができる。フッ素系界面活性剤
(特開昭62−170950号公報記載)が特に好まし
い。界面活性剤の添加量は、塗布液の固形分量に対して
0.01乃至1質量%であることが好ましく、0.05
乃至0.5質量%であることがさらに好ましい。画像形
成層の乾燥塗布量は、0.5乃至5.0g/m2 である
ことが好ましい。
【0114】[親水性支持体]親水性支持体としては、
金属板、プラスチックフイルムまたは紙を用いることが
できる。具体的には、表面処理されたアルミニウム板、
親水処理されたプラスチックフイルムまたは耐水処理さ
れた紙が好ましい。さらに具体的には、陽極酸化処理さ
れたアルミニウム板、親水性層を設けたポリエチレンテ
レフタレートフイルムまたはポリエチレンでラミネート
された紙が好ましい。
【0115】陽極酸化処理されたアルミニウム板が特に
好ましい。アルミニウム板は、純アルミニウム板または
アルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板
である。アルミニウム合金に含まれる異元素の例には、
ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜
鉛、ビスマス、ニッケルおよびチタンが含まれる。異元
素の割合は、10質量%以下であることが好ましい。市
販の印刷版用のアルミニウム板を用いてもよい。アルミ
ニウム板の厚さは、0.05乃至0.6mmであること
が好ましく、0.1乃至0.4mmであることがさらに
好ましく、0.15乃至0.3mmであることが最も好
ましい。
【0116】アルミニウム板表面には、粗面化処理を行
うことが好ましい。粗面化処理は、機械的方法、電気化
学的方法あるいは化学的方法により実施できる。機械的
方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト
研磨法またはバフ研磨法を採用できる。電気化学的方法
としては、塩酸または硝酸などの酸を含む電解液中で交
流または直流により行う方法を採用できる。混合酸を用
いた電解粗面化方法(特開昭54−63902号公報記
載)も利用することができる。化学的方法としては、ア
ルミニウム板を鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸
漬する方法(特開昭54−31187号公報記載)が適
している。粗面化処理は、アルミニウム板の表面の中心
線平均粗さ(Ra)が0.2乃至1.0μmとなるよう
に実施することが好ましい。粗面化されたアルミニウム
板は、必要に応じてアルカリエッチング処理を行う。ア
ルカリ処理液としては、水酸化カリウムまたは水酸化ナ
トリウムの水溶液が一般に用いられる。アルカリエッチ
ング処理の後は、さらに中和処理を行うことが好まし
い。
【0117】アルミニウム板の陽極酸化処理は、支持体
の耐摩耗性を高めるために行う。陽極酸化処理に用いら
れる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の
電解質が使用できる。一般には、硫酸、塩酸、蓚酸、ク
ロム酸あるいはそれらの混酸が電解質として用いられ
る。陽極酸化の処理条件は一般に、電解質の濃度が1乃
至80質量%溶液、液温が5乃至70℃、電流密度が5
乃至60A/dm2 、電圧が1乃至100V、そして、
電解時間が10秒乃至5分の範囲である。陽極酸化処理
により形成される酸化皮膜量は、1.0乃至5.0g/
2 であることが好ましく、1.5乃至4.0g/m2
であることがさらに好ましい。
【0118】[水溶性オーバーコート層]親油性物質に
よる画像形成層表面の汚染防止のため、画像形成層の上
に、水溶性オーバーコート層を設けることができる。水
溶性オーバーコート層は、印刷時に容易に除去できる材
料から構成する。そのためには、水溶性の有機ポリマー
から水溶性オーバーコート層を構成することが好まし
い。水溶性の有機ポリマーの例には、ポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、そのアルカリ
金属塩もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸、そのアル
カリ金属塩もしくはアミン塩、ポリアクリルアミド、ポ
リヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−2−アクリルア
ミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、そのアル
カリ金属塩もしくはアミン塩、アラビアガム、セルロー
スエーテル(例、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシエチルセルロース、メチルセルローズ)、デキスト
リンおよびその誘導体(例、ホワイトデキストリン、酵
素分解エーテル化デキストリンプルラン)が含まれる。
水溶性の有機ポリマーの繰り返し単位を二種類以上有す
るコポリマーを用いてもよい。コポリマーの例には、ビ
ニルアルコール−酢酸ビニルコポリマー(ポリ酢酸ビニ
ルの部分ケン化ポリマー)およびビニルメチルエーテル
−無水マレイン酸コポリマーが含まれる。ポリ酢酸ビニ
ルの部分ケン化により、ビニルアルコール−酢酸ビニル
コポリマーを合成する場合は、ケン化度は65質量%以
上であることが好ましい。二種類以上の水溶性有機ポリ
マーを併用してもよい。
【0119】オーバーコート層に、前記の光熱変換剤を
添加してもよい。オーバーコート層に添加する光熱変換
剤は、水溶性であることが好ましい。オーバーコート層
の塗布液には、ノニオン界面活性剤(例、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンド
デシルエーテル)を添加することができる。オーバーコ
ート層の塗布量は、0.1乃至2.0g/m2 であるこ
とが好ましい。
【0120】[画像状加熱工程]平版印刷版原版は、画
像状に加熱して画像を形成する。直接的には、熱記録ヘ
ッドによって、平版印刷版原版を画像状に加熱できる。
その場合は、光熱変換剤は不要である。ただし、熱記録
ヘッドは画像の解像度が一般に低いため、光熱変換剤を
用いて画像露光による光エネルギーを熱エネルギーに変
換することが望ましい。一般に、画像露光に用いる露光
装置の方が、熱記録ヘッドよりも高解像度である。露光
方法には、アナログデータである原稿(オリジナル)を
介しての露光と、オリジナルのデータ(通常はデジタル
データ)に対応させた走査露光とがある。オリジナルを
介しての露光では、光源としてキセノン放電灯または赤
外線ランプが用いられる。キセノン放電灯のような高出
力の光源を使用すれば、短時間のフラッシュ露光も可能
である。走査露光は、レーザー、特に赤外線レーザーを
用いることが一般的である。赤外線の波長は、700乃
至1200nmであることが好ましい。赤外線は、固体
高出力赤外線レーザー(例えば、半導体レーザー、YA
Gレーザー)が好ましい。
【0121】図2は、レーザーによる平版印刷原版の画
像状加熱を示す断面模式図である。図2に示すように、
平版印刷原版の画像形成層(2)にレーザー(Lazer )
を走査露光すると、光熱変換剤(23)によりレーザー
の光エネルギーが熱エネルギー(Heat)に変換される。
【0122】図3は、画像状加熱後の平版印刷原版の状
態を示す断面模式図である。図3に示すように、平版印
刷原版の加熱部分(画像部)において、疎水性ポリマー
微粒子に含まれていたポリマーが熱分解する。その結
果、微粒子の硬度が低下し、加熱部分で疎水性ポリマー
微粒子が融合し、親水性支持体(1)に付着している疎
水性領域(21a)を形成する。これに対して、平版印
刷原版の非加熱部分(非画像部)の疎水性ポリマー微粒
子(21b)には変化がない。
【0123】なお、加熱した平版印刷原版を冷却するこ
とにより、平版印刷原版の加熱部分(画像部)におい
て、熱分解していた疎水性ポリマーが部分的に再結合し
てもよい。疎水性ポリマーが再結合すると、親水性支持
体に付着している疎水性領域の硬度が上昇する。そのた
め、疎水性領域が安定して、取り扱い(例えば、印刷機
への装着)が容易になる。
【0124】[製版および印刷工程]画像状に加熱した
平版印刷原版は、水または適当な水溶液を現像液として
現像することにより、平版印刷版を製版できる。ただ
し、現像処理を実施しなくても、画像状に加熱した平版
印刷原版を直ちに印刷機に装着し、インクと湿し水を用
いて通常の手順で印刷するだけでも、製版と印刷を連続
して実施することができる。すなわち、平版印刷原版を
印刷機に装着して、印刷機を稼動させると、湿し水、イ
ンク、または擦りにより加熱した部分の画像形成層を除
去することができる。
【0125】図4は、印刷中の平版印刷版の状態を示す
断面模式図である。図4に示すように、平版印刷原版を
印刷機に取り付けて、油性インク(Ink )と湿し水(Wa
ter )を印刷機から供給すると、湿し水(Water )によ
って非加熱部分(非画像部)の疎水性ポリマー微粒子、
親水性ポリマーおよび光熱変換材料は全て除去されて、
親水性支持体(1)の表面が露出する。湿し水(Water
)が親水性支持体(1)の表面に付着するため、油性
インク(Ink )は付着できない。これに対して、加熱部
分(画像部)では、疎水性領域(21c)が親水性支持
体(1)の表面に付着した状態で残存するため、油性イ
ンク(Ink )が疎水性領域(21c)に付着する。
【0126】なお、レーザー露光装置を有する印刷機
(特許2938398号公報記載)を用いると、平版印
刷原版を印刷機シリンダー上に取りつけた後に、印刷機
に搭載されたレーザーにより露光し、その後に湿し水又
はインクをつけて機上現像する(露光〜印刷を連続して
処理する)ことも可能である。
【0127】
【実施例】[実施例1] (疎水性ポリマー微粒子の調製)コンデンサーと攪拌機
とを備えた三口の500ml丸底フラスコに、ドデシル
硫酸ナトリウムの30重量%水溶液2.1gと蒸留水3
30gとを入れ、攪拌しながら内温が60℃になるまで
加熱した。60℃に温度を安定させ、窒素気流下、ペル
オキソ二硫酸アンモニウム0.18gを蒸留水6gに溶
解した水溶液を加えた。次に、下記のモノマー(M−
9)7.9gを、メチルメタクリレート34.0gに溶
解した溶液を、流量0.26ml/分で攪拌および加熱
しながら約3時間かけて滴下した。
【0128】
【化68】
【0129】滴下終了後、さらにペルオキソ二硫酸アン
モニウム0.18gを蒸留水7gに溶解した水溶液を加
え、続けて3時間加熱攪拌を続け、下記の疎水性ポリマ
ー(P−1)からなる微粒子の分散液(固形分濃度:約
11質量%)を得た。
【0130】
【化69】
【0131】(アルミニウム支持体の作製)JIS−A
−1050に従う厚さ0.24mmのアルミニウム板
に、平均粒径が約2.1μmのパミストンと水との懸濁
液を供給しながら、回転ナイロンブラシを用いてアルミ
ニウム板をブラシグレインニング処理した。ブラシグレ
インニング処理の第1ブラシは、毛長が100mm、毛
径が0.95mm、植毛密度が70本/cm2 であっ
た。第2ブラシは、毛長が80mm、毛径が0.295
mm、植毛密度が670本/cm2 であった。また、ブ
ラシロールの回転数は、いずれのブラシも、250rp
mに設定した。アルミニウム板は、よく水洗した後、6
0℃の10質量%水酸化ナトリウム水溶液中に25秒間
浸漬してエッチング処理を施した。流水で水洗した後、
20質量%硝酸水溶液中で中和洗浄して、さらに水洗し
た。
【0132】次に、VA=12.7Vの条件の正弦波形
電流を用い、1質量%硝酸水溶液中で160クローン/
dm2 の電気量で電界粗面化処理を行った。アルミニウ
ム板の表面粗さを測定機(Surftest501 、Mitutoyo
(株)製)を用いて測定したところ、中心線表面粗さ
(Ra)が0.79μmであった。アルミニウム板を4
0℃の1質量%水酸化ナトリウム水溶液に30秒間浸漬
した後、60℃の30質量%硫酸水溶液中に浸漬し40
秒間デスマット処理した。その後、20質量%硫酸水溶
液中で、電流密度が2A/dm2 の直流電流により、酸
化皮膜量が1.6g/m2 となるように陽極酸化し、ア
ルミニウム支持体を作製した。
【0133】(下塗り層の形成)アルミニウム支持体表
面に、下記の組成の下塗り層塗布液を塗布し、80℃で
30秒間乾燥して、下塗り層を形成した。下塗り層の乾
燥塗布量は、10g/m 2 であった。
【0134】 ──────────────────────────────────── 下塗り層塗布液組成 ──────────────────────────────────── β−アラニン 0.10g メタノール 40g 純水 60g ────────────────────────────────────
【0135】(画像記録層の形成)下記の組成からなる
画像記録層塗布液を調製した。
【0136】 ──────────────────────────────────── 画像記録層塗布液組成 ──────────────────────────────────── ポリアクリル酸の10質量%水溶液 0.2g 染料(IR−11)の5質量%水溶液 0.4g 疎水性ポリマー(P−1)からなる微粒子の分散液 1.6g ────────────────────────────────────
【0137】画像記録層塗布液を、アルミニウム支持体
の下塗り層の上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、40
℃で40分間乾燥して、画像記録層を形成した。画像記
録層の厚さは、1.0μmであった。このようにして、
平版印刷原版を製造した。
【0138】(製版、印刷および評価)作製した平版印
刷原版に、波長830nmの赤外線LDレーザー(ビー
ム径:28μm)を照射し、コンピュータのデジタル信
号に基づく画像に対応する走査露光を行った。これを現
像せずに、印刷機(ハイデルSOR−M)に取り付け、
20000枚の印刷を行った。得られた印刷物につい
て、感応評価を行ったところ、全ての印刷物において、
インク着肉性が良好であり、インクかすれのない鮮明な
画像が得られた。また、非画像部にも汚れの発生が認め
られなかった。
【0139】[実施例2] (疎水性ポリマー微粒子の調製)コンデンサーと攪拌機
とを備えた三口の500ml丸底フラスコに、ドデシル
硫酸ナトリウムの30重量%水溶液2.1gと蒸留水3
30gとを入れ、攪拌しながら内温が60℃になるまで
加熱した。60℃に温度を安定させ、窒素気流下、ペル
オキソ二硫酸アンモニウム0.18gを蒸留水6gに溶
解した水溶液を加えた。次に、下記のモノマー(M−
6)7.2gを、メチルメタクリレート34gに溶解し
た溶液を、流量0.26ml/分で攪拌および加熱しな
がら約3時間かけて滴下した。
【0140】
【化70】
【0141】滴下終了後、さらにペルオキソ二硫酸アン
モニウム0.18gを蒸留水7gに溶解した水溶液を加
え、続けて3時間加熱攪拌を続け、下記の疎水性ポリマ
ー(P−2)からなる微粒子の分散液(固形分濃度:約
11質量%)を得た。
【0142】
【化71】
【0143】(平版印刷原版の製造)調製した疎水性ポ
リマー(P−2)からなる微粒子の分散液を用いた以外
は、実施例1と同様にして、平版印刷原版を製造した。
画像記録層の厚さは、1.0μmであった。
【0144】(製版、印刷および評価)作製した平版印
刷原版に、波長830nmの赤外線LDレーザー(ビー
ム径:28μm)を照射し、コンピュータのデジタル信
号に基づく画像に対応する走査露光を行った。これを現
像せずに、印刷機(ハイデルSOR−M)に取り付け、
20000枚の印刷を行った。得られた印刷物につい
て、感応評価を行ったところ、全ての印刷物において、
インク着肉性が良好であり、インクかすれのない鮮明な
画像が得られた。また、非画像部にも汚れの発生が認め
られなかった。
【0145】[比較例1]疎水性ポリマー(P−1)か
らなる微粒子の分散液に代えて、ポリメチルメタクリレ
ートラテックスを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、平版印刷原版を製造した。画像記録層の厚さは、
1.0μmであった。
【0146】(製版、印刷および評価)作製した平版印
刷原版に、波長830nmの赤外線LDレーザー(ビー
ム径:28μm)を照射し、コンピュータのデジタル信
号に基づく画像に対応する走査露光を行った。これを現
像せずに、印刷機(ハイデルSOR−M)に取り付け、
20000枚の印刷を行った。得られた印刷物につい
て、感応評価を行ったところ、印刷の後半で画像部分に
かすれが認められた。また、印刷初期には非画像部が充
分に除去されず、汚れが発生した。
【0147】
【発明の効果】本発明によれば、複雑なリスフィルムを
介した画像露光を必要とせずに、湿式現像処理を行わず
に、インク着肉性が良好でありインクかすれのない鮮明
な画像部と、汚れの発生が認められない非画像部からな
る印刷物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】好ましい平版印刷原版の基本構成を示す断面模
式図である。
【図2】レーザーによる平版印刷原版の画像状加熱を示
す断面模式図である。
【図3】画像状加熱後の平版印刷原版の状態を示す断面
模式図である。
【図4】印刷中の平版印刷版の状態を示す断面模式図で
ある。
【符号の説明】
1 親水性支持体 2 画像形成層 21 疎水性ポリマー微粒子 21a 疎水性領域 21b 非画像部の疎水性ポリマー微粒子 21c 残存した疎水性領域 22 親水性ポリマー 23 光熱変換剤 Laser レーザー Heat 熱エネルギー Ink 油性インク Water 湿し水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/032 G03F 7/032 Fターム(参考) 2H025 AB03 AC08 BH04 CB04 CB07 CB10 CB13 CB14 CB15 CC20 FA10 2H084 AA14 AE03 CC05 2H096 AA07 AA08 BA16 BA20 CA03 EA04 2H114 AA04 AA22 AA24 AB01 DA53 DA56 DA58 DA60 EA04 GA03 GA05 GA06 GA09 GA34 GA36 GA38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性支持体上に、熱分解性結合を含む
    疎水性ポリマーからなる微粒子と親水性ポリマーとを含
    む画像形成層が設けられている平版印刷原版を画像状に
    加熱して、疎水性ポリマーの結合を熱分解する工程、そ
    して、平版印刷原版を水性媒体で処理し、加熱していな
    い部分の画像形成層を除去する工程からなる平版印刷版
    の製版方法。
  2. 【請求項2】 画像形成層がさらに光熱変換剤を含み、
    レーザー光で走査することにより平版印刷原版を画像状
    に加熱する請求項1に記載の製版方法。
  3. 【請求項3】 疎水性ポリマーが架橋構造を有し、熱分
    解性結合が架橋構造に含まれている請求項1に記載の製
    版方法。
  4. 【請求項4】 疎水性ポリマーが、炭化水素主鎖を有す
    る請求項1に記載の製版方法。
  5. 【請求項5】 熱分解性結合が、ウレタン結合である請
    求項1に記載の製版方法。
  6. 【請求項6】 親水性支持体上に、熱分解性結合を含む
    疎水性ポリマーからなる微粒子と親水性ポリマーとを含
    む画像形成層が設けられている平版印刷原版を画像状に
    加熱して、疎水性ポリマーの結合を熱分解する工程、平
    版印刷原版を印刷機に装着して印刷機を稼動させ、湿し
    水、インク、または擦りにより加熱していない部分の画
    像形成層を除去し、これにより平版印刷版を製版する工
    程、さらに湿し水と油性インクとを供給し、製版された
    平版印刷版で印刷する工程からなる平版印刷方法。
  7. 【請求項7】 親水性支持体上に、熱分解性結合を含む
    疎水性ポリマーからなる微粒子、親水性ポリマーおよび
    光熱変換剤を含む画像形成層が設けられている平版印刷
    原版。
  8. 【請求項8】 炭化水素主鎖が架橋構造を有し、熱分解
    性結合が架橋構造に含まれている疎水性ポリマーからな
    る疎水性ポリマー微粒子。
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