JP2003025530A - 印刷位置ずれ検査用マーク及びそれを用いた印刷位置ずれ検査方法 - Google Patents

印刷位置ずれ検査用マーク及びそれを用いた印刷位置ずれ検査方法

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JP2003025530A
JP2003025530A JP2001220594A JP2001220594A JP2003025530A JP 2003025530 A JP2003025530 A JP 2003025530A JP 2001220594 A JP2001220594 A JP 2001220594A JP 2001220594 A JP2001220594 A JP 2001220594A JP 2003025530 A JP2003025530 A JP 2003025530A
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Yoshitaka Hikami
好孝 氷上
Masato Matsui
真人 松井
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Dac Engineering Co Ltd
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Dac Engineering Co Ltd
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラインセンサの分解能以下の印刷位置ずれで
も検出可能な、印刷位置ずれ検査用マークを用いた印刷
位置ずれ検査方法を提供する。 【構成】 被検査印刷物に印刷された第1のマーク
(b)のセンサが捉えた画像を被検査画像(d)とする
とともに、正常に印刷された第1のマーク(a)のセン
サが捉えた画像をマスター画像(c)とし、マスター画
像(c)と被検査画像(d)の両画像の該当部分の濃度
レベルを比較し、被検査画像(d)上にマスター画像
(c)に存在しない濃度レベル(E1xd)を検出する
ことにより、印刷位置ずれが生じていると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷位置ずれ検
査用マーク、それを用いた印刷位置ずれ検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】紙等のシートに多色刷印刷を行なう場
合、一般的には、異なる色を順番に印刷して重ねる方法
が採用されている。このため、何等かの原因で、異なる
色同士がずれて印刷される印刷位置ずれが生じる場合が
あり、この印刷色相互の印刷位置ずれを判別するための
検査が行なわれている。この検査は、異なる色毎に、図
23に示すような、通称「トンボ」といわれるマークを
印刷物の余白の同じ位置に重なるように印刷し、このマ
ーク同士のずれを、拡大鏡で目視することにより行なわ
れている。
【0003】、しかしながら、この検査は、検査者の五
感に頼って行なわれるため、精度にバラツキが生じるの
みならず、検査者の手作業に頼っており、自動化が困難
なことから生産性が悪く、自動化の可能なシート状多色
刷印刷物の印刷位置ずれ検査方法が望まれていた。そこ
で、検査の自動化が可能な印刷位置ずれ検査方法とし
て、例えば、特開平7−276612号に記載の方法等
が提案されている。この方法は、図24に示すように、
印刷図柄の印刷と同時に、印刷するシートの余白に、位
置ずれ監視用マークを、印刷色の種類の数だけ等間隔に
配列して印刷し、印刷終了後の検査で、撮像装置を用い
て監視用マークを読み取り、隣接する各監視用マークの
中心部間の距離dを測定し、この距離が許容値を超える
と、印刷位置ずれが生じていると判定する方法である。
この方法では、隣接する監視用マークの中心部間の距離
dをセンサで直接測定するため、この測定に使用される
撮像装置の分解能により、測定精度が左右されてしま
う。
【0004】ところで、多色刷印刷物は、印刷の過程
で、本来印刷されないところに印刷色が付着して生じる
汚れや、印刷色が抜け落ちて生じる印刷抜けが発生する
ことがあり、これらの印刷欠陥部分を自動的に検出する
検査方法として、特開平6−201611号に記載の方
法等が開発されている。この方法は、正常に印刷された
印刷図柄をラインセンサで読み取って多階調の濃度レベ
ルで表現されたマスター画像とするとともに、検査対象
の多色刷印刷物の印刷された印刷図柄を、ラインセンサ
で読み取って多階調の濃度レベルで表現された被検査画
像とし、この被検査画像とマスター画像とを比較して、
被検査画像上に、マスター画像に存在しない濃度レベル
を検出すると、検査対象の多色刷印刷物に汚れや印刷抜
けが存在していると判定する方法である。
【0005】ここで、マスター画像や被検査画像は、印
刷図柄をラインセンサの分解能で格子状に区切り、各画
素につきラインセンサが読み取った濃度レベルをその画
素単位の濃度レベルとして表したものである。従って、
一つの画素が単一の濃度レベルであれば、その画素は、
その濃度レベルで表されるが、一つの画素にいくつかの
濃度レベルの異なる部分が混在すると、その画素の濃度
レベルは、その混在している濃度レベルの異なる部分の
面積に応じて、混在している部分の濃度レベルの平均で
表わされる。例えば、図25において、印刷物における
画素Aは、単一の濃度レベルaであるので、これをライ
ンセンサで読み取った画像における画素Aの濃度レベル
は濃度レベルaで表わされるが、印刷物における画素B
は、濃度レベルaと濃度レベルbとが半々に混在してお
り、ラインセンサで読み取った画像における画素Bの濃
度レベルは濃度レベルaと濃度レベルbとの平均である
濃度レベルcとなる。
【0006】そうすると、上述の印刷欠陥部分の検査に
おいて、汚れや印刷抜けの部分の大きさが、検査に用い
られるラインセンサの分解能で区切った画素よりも小さ
い場合に、ラインセンサで読み取った被検査画像におけ
る当該画素の濃度レベルは、汚れや印刷抜けの部分の濃
度レベルと同じとはならず、他の混在する部分の濃度レ
ベルと平均された濃度レベルとなるものの、マスター画
像にはこのような濃度レベルの部分が存在しないことか
ら、汚れや印刷抜けが存在していると判断することがで
きる。即ち、この方法によれば、汚れや印刷抜けの大き
さが、ラインセンサの分解能以下の大きさであっても、
検出することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記の印刷欠
陥部分の検査と同時に、この検査に用いられるラインセ
ンサを用いて、前述の印刷位置ずれ検査を行なう場合、
上記の印刷欠陥部分の検査では、ラインセンサの分解能
以下の大きさの印刷欠陥部分でも検査することができる
のに対して、前述の印刷位置ずれ検査では、上述したよ
うに、測定に使用されるセンサの分解能により、測定精
度が左右されてしまうことから、印刷位置ずれ検査用と
して、印刷欠陥部分の検査とは別の装置を使用しなけれ
ばならず、処理に時間を要していた。この発明は、この
ような問題点を解決するためになされたものであって、
ラインセンサの分解能以下の印刷位置ずれでも検出可能
な、印刷位置ずれ検査用マークや、それを用いた印刷位
置ずれ検査方法を提供することにより、印刷欠陥部分の
検査と同時に印刷位置ずれ検査を行なえるようにするも
のである。尚、本明細書において、「濃度レベルが高
い」とは、対象となっている色の明度が高い、即ち対象
となっている色が明るいことをいい、「濃度レベルが低
い」とは、対象となっている色の明度が低い、即ち対象
となっている色が暗いことをいう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、印刷位置ずれ
検査に用いるマークを工夫することで、上述したライン
センサの分解能以下の大きさの印刷欠陥部分でも検査可
能な印刷欠陥部分の検査の原理を応用できるようにした
ものである。最初に、この検査に用いられる印刷位置ず
れ検査用マークについて説明し、その後、このマークを
用いた印刷位置ずれ検査方法について説明する。尚、以
下の説明において、説明に用いられる略号として、
「S」または「S数字」は地色、「A」または「A数
字」は第1色部、「B」または「B数字」は第2色部、
そして、「C」または「C数字」は外側第1色部を表わ
す。また、本明細書では、第1色部、第2色部は、必ず
しも色の印刷される順番を意味しない。
【0009】この発明の印刷位置ずれ検査用の第1のマ
ークは次のようなマークである。即ち、多色刷りの被検
査印刷物に使用される印刷色で、印刷位置ずれ検査の対
象となる2色のそれぞれを用いた第1色部と第2色部で
構成されるマークであって、被検査印刷物の地色上に、
この地色に対して濃度レベル差を有する第1色部と第2
色部を、正常に印刷される場合には、相互に重ならず、
且つ、相互間に地色を露出させないようにするととも
に、正常に印刷されない場合には、第1色部と第2色部
の印刷の位置ずれが、相互間に地色の出現をもたらすよ
うに配置してなる印刷位置ずれ検査用マークである。
【0010】この第1のマークは図1(a)に示すよう
な、印刷される紙等の表面の地色Sの上に、第1色部と
第2色部を隣接させて形成したマークであり、正常に印
刷される場合には、第1色部Aと第2色部Bとは、相互
に重ならず、且つ、相互間に地色を露出させないように
形成する。そして、正常に印刷されない場合には、例え
ば、第1色部Aと第2色部Bとが図1(b)に示すよう
に、左右に広がるように印刷位置ずれを起こすと、第1
色部と第2色部の相互間に地色Sの出現がもたらされる
ようなマークである。
【0011】この発明の印刷位置ずれ検査用の第2のマ
ークは次のようなマークである。即ち、多色刷りの被検
査印刷物に使用される印刷色で、印刷位置ずれ検査の対
象となる2色のそれぞれを用いた第1色部と第2色部で
構成されるマークであって、被検査印刷物の地色上に、
この地色に対して濃度レベル差を有する第1色部と第2
色部を、正常に印刷される場合には、相互に重ならず、
且つ、相互間に地色を露出させないようにするととも
に、正常に印刷されない場合には、第1色部と第2色部
の印刷の位置ずれが、これらの境界部における第1色部
または第2色部の一方による他方の隠蔽をもたらすよう
に配置してなる印刷位置ずれ検査用マークである。
【0012】この第2のマークは図2(a)に示すよう
な、印刷される紙等の表面の地色Sの上に、第1色部A
と第2色部Bを隣接させて形成したマークであり、正常
に印刷される場合には、第1色部Aと第2色部Bとは、
相互に重ならず、且つ、相互間に地色Sを露出させない
ようにして形成する。そして、例えば、このマークの印
刷時に、まず、第1色部Aを印刷した後に、第2色部B
を印刷した場合に、正常に印刷されない場合には、第1
色部Aと第2色部Bとが図2(b)に示すような、左右
に接近するように印刷位置ずれを起こすと、第1色部A
の少なくとも一部(図2(b)では全部)が第2色部B
により隠蔽されるようなマークである。
【0013】上記の第1のマークと第2のマークは、印
刷される紙等の表面の地色の上に、第1色部と第2色部
を隣接させて形成されたマークであり、第1色部と第2
色部とは、相互に重ならず、且つ、相互間に地色を露出
させないようにして形成される点では共通である。ま
た、印刷位置ずれはいずれの方向に生じるかは、事前に
はわからないので、印刷位置ずれ検査用マークとして
は、全ての方向の印刷位置ずれ検出に使用できるものが
望ましい。そこで、以下に、そのようなマークについて
述べる。
【0014】第3のマークは、正常に印刷される場合
に、第1色部と、その周りを枠状に囲みつつ第1色部と
重ならず、且つ第1色部との間に隙間を生じることなく
形成された第2色部とで構成されてなる第1または第2
の印刷位置ずれ検査用マークである。図3にこの例を示
す。
【0015】第4のマークは、正常に印刷される場合
に、第3の印刷位置ずれ検査用マークにおいて、第2色
部の周りを枠状に囲みつつ、第2色部と重ならず、且つ
第2色部との間に隙間を生じることなく形成された第1
色部と同色を用いた外側第1色部を設けてなる印刷位置
ずれ検査用マークである。図4にこの例を示す。
【0016】第5のマークは、第3または第4の印刷位
置ずれ検査用マークにおいて、正常に印刷される場合
に、第1色部の外形と、第2色部の外形と、外側第1色
部が設けられている場合は、この外側第1色部の外形と
が、相互に相似形の正多角形または円形である印刷位置
ずれ検査用マークである。図5(a)、(b)にこの例
を示す。
【0017】第6のマークは、第5の印刷位置ずれ検査
用マークにおいて、正八角形としてなる印刷位置ずれ検
査用マークである。図6(a)、(b)にこの例を示
す。
【0018】第7のマークは、主マークとこの主マーク
の近傍に配置した一つ以上の従マークとで構成される印
刷位置ずれ検査用マークである。そして、正常に印刷さ
れる場合に、主マークは、相対向する2辺を有する第1
色部と、第1色部の2辺に、第1色部と重ならず、且
つ、第1色部との間に隙間を生じることなく第1色部の
外側に隣接して形成された2つの部分からなる第2色部
とで形成される。このマークは、即ち、2つの部分でな
る第2色部の間に、第1色部がサンドイッチ状にはさま
れている。また、従マークは、主マークを、第1色部と
第2色部の印刷の位置ずれの検出に必要な異なる角度回
転させたマークである。図7にこの例を示す。図中、M
1は主マークを、M2は従マークを表わす。従マークM
2は1個で、主マークM1を90度回転させた形状であ
る。
【0019】第8のマークは、正常に印刷される場合
に、第7の印刷位置ずれ検査用マークにおいて、第1色
部の前記2辺の内、近接している方に第2色部を介して
対面する辺を一方の辺として相対向する2辺を有すると
ともに、第2色部と重ならず、且つ、第2色部との間に
隙間を生じることなく第2色部の外側に隣接して形成さ
れた2つの部分からなる第1色部と同色を用いた外側第
1色部を、主マークに設けてなる印刷位置ずれ検査用マ
ークである。このマークは、即ち、2つの部分でなる外
側第1色部の間に、第7のマークがサンドイッチ状には
さまれ、第1色部に用いられている色と、第2色部に用
いられている色とが交互に配列されている。図8にこの
例を示す。図中、M1は主マークを、M2は従マークを
表わす。このマークも、図7のマークと同様、従マーク
M2が1個で、この従マークM2は、主マークM1を9
0度回転させた形状である。
【0020】次に、上述のマークを用いた印刷位置ずれ
検査方法について説明する。第1の検査方法は、被検査
印刷物に使用されている2色相互の位置関係を、そのま
ま反映した上述の第1のマークの第1色部と第2色部と
の相互間を、センサによって監視し、第1色部と第2色
部の印刷の位置ずれによってもたらされた地色の露出に
よって相互間に生じた第1色部または第2色部と異なる
濃度レベルを捉えることにより、印刷位置ずれが生じて
いると判定してなる印刷位置ずれ検査方法である。
【0021】この第1の検査方法は、被検査印刷物の印
刷の際、印刷図柄と同時に、印刷図柄を構成する印刷色
で、印刷位置ずれ検査の対象となる2色で第1色部と第
2色部が構成されている上述の第1のマークを、印刷位
置ずれ検査用マークとして印刷する紙の地色上の予め定
めた場所で、印刷図柄の余白となる部分に印刷してお
く。そして、被検査印刷物の検査の際、この検査用マー
クの第1色部と第2色部の相互間をセンサによって監視
し、この相互間に地色が露出していることを検知するこ
とにより、印刷位置ずれを検査するものである。
【0022】この第1の検査方法によれば、使用される
センサは、検査用マークの濃度測定が可能なセンサであ
ればよく、従って、撮像センサ等の高価なセンサを用い
なくても実現可能な印刷位置ずれ検査方法を提供するこ
とができる。
【0023】上記の第1の検査方法では、印刷位置ずれ
検査用マークの第1色部と第2色部のいずれかが、印刷
される紙の地色の濃度レベルに非常に近い場合、第1色
部と第2色部の印刷の位置ずれによってもたらされた地
色の露出の検知が困難な場合がある。そこで、次に、こ
のような場合に有効な第2の検査方法について説明す
る。
【0024】第2の検査方法は、被検査印刷物に使用さ
れている2色相互の位置関係を、そのまま反映した上述
の第2のマークの前記境界部を、センサによって監視
し、第1色部と第2色部の印刷の位置ずれによってもた
らされた境界部における第1色部または第2色部の一方
による他方の隠蔽により、境界部に生じた前記他方の濃
度レベルと異なる濃度レベルを捉えることにより、印刷
位置ずれが生じていると判定してなる印刷位置ずれ検査
方法である。
【0025】この第2の検査方法は、第1の検査方法と
同様にして、上述の第2のマークを印刷位置ずれ検査用
マークとして、印刷する紙の地色上に印刷しておく。そ
して、被検査印刷物の検査の際、この検査用マークの第
1色部と第2色部の境界部をセンサによって監視し、境
界部における第1色部または第2色部の一方による他方
の隠蔽により、境界部に他方の濃度レベルと異なる濃度
レベルが生じていることを検知することにより、印刷位
置ずれを検査するものである。
【0026】上記の各検査方法は、紙に印刷された検査
用マークをセンサによって監視する方法であるが、検査
用マークの印刷された位置にセンサを正確に位置決めす
る必要があり、センサ位置決めに手間がかかって実用的
でない。そこで、次に、被検査印刷物毎にセンサ位置決
めを行なう必要のない方法について説明する。これらの
方法は、印刷された検査用マークを、ラインセンサ等の
撮像センサを用いて撮像して被検査画像を作成し、この
被検査画像と、正常に印刷された検査用マークを撮像し
たマスター画像とを比較する方法である。尚、以下の説
明において、説明に用いられる略号として、「m」はマ
スター画像を生成するために用いられる正常な状態であ
ることを表わし、「x」は、検査対象となる印刷物に印
刷された状態であることを表わす。また、「p」は紙に
印刷された状態であることを表わし、「d」はラインセ
ンサ等の撮像センサを用いて撮像して得られた画像であ
ることを表わす。
【0027】第3の検査方法は、被検査印刷物に使用さ
れている2色相互の位置関係を、そのまま反映した上述
の第1のマークの、センサが捉えた画像を被検査画像と
するとともに、正常に印刷された第1のマークのセンサ
が捉えた画像をマスター画像とし、マスター画像と被検
査画像の両画像の該当部分の濃度レベルを比較し、被検
査画像上に、マスター画像に存在しない濃度レベルを検
出することにより、印刷位置ずれが生じていると判定し
てなる印刷位置ずれ検査方法である。
【0028】この第3の検査方法においても、第1の検
査方法と同様、被検査印刷物の印刷の際、印刷図柄と同
時に、印刷図柄を構成する2色で第1色部と第2色部が
構成されている上述の第1のマークを、印刷位置ずれ検
査用マークとして、印刷する紙の地色上に印刷してお
く。そして、検査の際は、まず、正常に印刷された検査
用マーク(以下マスターマークと称する)を用意し、こ
のマスターマークを撮像センサ等のセンサが捉えた画像
をマスター画像とし、被検査印刷物に印刷された検査用
マーク(以下被検査マークと称する)を撮像センサ等の
センサが捉えた画像を被検査画像とする。そして、この
マスター画像と被検査画像の両画像の該当部分の濃度レ
ベルを比較し、被検査画像上に、マスター画像に存在し
ない濃度レベルを検出することにより、印刷位置ずれを
検査するものである。
【0029】例えば、被検査印刷物が、シートにこのシ
ートの地色よりも濃度レベルが低い2色で印刷されてお
り、図5(a)のマークを印刷位置ずれ検査用マークと
して用いた場合、マスターマークは、図9(a)に示す
ように、シートの地色S1mp上に印刷された、第1色
部A1mpと第2色部B1mpで形成される。また、マ
スター画像は、図9(c)となる。これに対して、被検
査印刷物の印刷が2色相互間で印刷位置ずれを生じた結
果、被検査マークが図9(b)のように印刷されたとす
る。即ち、被検査マークには、第1色部A1xpと第2
色部B1xpの間に、地色S1xpが露出した隙間E1
xpが出現している。この図9(b)の被検査マークの
被検査画像は、図9(d)のようになり隙間E1xdが
出現している。そこで、マスター画像と被検査画像とを
比較すると、被検査画像上に、マスター画像に存在しな
い隙間E1xdが存在する。この隙間E1xdの濃度レ
ベルは、地色S1xdの濃度レベルと通常同じであり、
この濃度レベルはマスター画像には存在しないので、マ
スター画像に存在しない濃度レベルを検出することにな
り、印刷位置ずれが生じていることがわかる。
【0030】ここで、図9(b)の被検査マークの隙間
E1xpの幅がセンサの分解能よりも狭い場合でも、前
述したように、図9(d)の被検査画像の隙間E1xd
の幅は、センサの分解能と同じ幅となる。但し、被検査
画像の隙間E1xdの濃度レベルは、被検査マークの地
色S1xpと、第1色部A1xpや第2色部B1xpの
濃度レベルが混合されたものとなり、被検査マークの隙
間E1xp、即ち、地色S1xpの濃度レベルそのもの
ではない。しかし、このような被検査画像の隙間E1x
dの濃度レベルはマスター画像には存在しないので、こ
の場合も、マスター画像に存在しない濃度レベルを検出
することになり、印刷位置ずれが生じていることがわか
る。即ち、この第3の検査方法によれば、被検査印刷物
における2色相互間の印刷位置ずれが、検査に用いられ
るセンサの分解能よりも狭い場合でも、検知することが
可能となる。
【0031】この第3の検査方法で、図5(b)のマー
クを印刷位置ずれ検査用マークとして用いた場合のマス
ター画像を、図10(a)に、被検査画像を、図10
(b)に示す。この場合は、図10(b)の被検査画像
からわかるとおり、2色相互間の印刷位置ずれによる隙
間が、E21xdとE22xdの2箇所に生じることに
なり、印刷位置ずれが検知しやすくなる利点がある。
【0032】上記の第3の検査方法では、上記の第1の
検査方法で述べたと同様に、印刷位置ずれ検査用マーク
の第1色部と第2色部のいずれかが、印刷される紙の地
色の濃度レベルに非常に近い場合、第1色部と第2色部
の印刷の位置ずれによってもたらされた地色の露出の検
知が困難な場合がある。そこで、次に、このような場合
に有効な第4の検査方法について説明する。
【0033】第4の検査方法は、被検査印刷物に使用さ
れている2色相互の位置関係を、そのまま反映した上述
の第2のマークの、センサが捉えた画像を被検査画像と
するとともに、正常に印刷された第2のマークのセンサ
が捉えた画像をマスター画像とし、マスター画像と被検
査画像の両画像の該当部分の濃度レベルを比較し、被検
査画像上に、マスター画像には存在しない第1色部また
は第2色部の一方による他方の隠蔽を検出することによ
り、印刷位置ずれが生じていると判定してなる印刷位置
ずれ検査方法である。
【0034】この第4の検査方法においても、第2の検
査方法と同様、被検査印刷物の印刷の際、印刷図柄と同
時に、印刷図柄を構成する2色で第1色部と第2色部が
構成されている上述の第2のマークを、被検査マークと
して印刷する紙の地色上に印刷する。同時にマスターマ
ークを用意し、これをセンサが捉えた画像であるマスタ
ー画像と、被検査マークをセンサが捉えた画像である被
検査画像の両画像の該当部分の濃度レベルを比較し、被
検査画像上に、マスター画像には存在しない第1色部ま
たは第2色部の一方による他方の隠蔽を検出することに
より、印刷位置ずれを検査するものである。
【0035】この第4の検査方法で、例えば、上記の第
3の検査方法の説明の例に用いたのと同じ図5(a)の
マークを印刷位置ずれ検査用マークとして用いた場合、
マスターマークのマスター画像は、図11(a)に示す
ように、第1色部A3mdと第2色部B3mdで構成さ
れる。また、被検査印刷物の印刷は、第2色部が先に印
刷され、第1色部がその後に印刷されたものとする。そ
して、被検査印刷物の印刷が印刷位置ずれを生じた結
果、被検査マークの被検査画像が図11(b)のように
なったとする。この図11(b)では、先に印刷された
第2色部B3xdの一部であるD3xdが、後から印刷
された第1色部A3xdで隠蔽されている。そこで、マ
スター画像と被検査画像の両画像の該当部分の濃度レベ
ルを比較すると、被検査画像上に、マスター画像には存
在しない、後から印刷された第1色部A3xdによる、
先に印刷された第2色部B3xdの一部の隠蔽が存在す
るので、この隠蔽を検出することにより、印刷位置ずれ
が生じていることがわかる。
【0036】この第4の検査方法で、図5(b)のマー
クを印刷位置ずれ検査用マークとして用いた場合のマス
ター画像を、図12(a)に、被検査画像を、図12
(b)に示す。この場合は、図12(b)の被検査画像
からわかるとおり、第3実施例と同様、2色相互間の印
刷位置ずれによる隠蔽が、D41xdとD42xdの2
箇所に生じることになり、印刷位置ずれが検知しやすく
なる利点がある。
【0037】第5の検査方法は、第3または第4の検査
方法において、正常に印刷された印刷位置ずれ検査用マ
ークのセンサが捉えた画像をマスター画像とするのに代
えて、被検査印刷物に使用されている検査用マークをセ
ンサにより捉えた被検査画像に修正を加えて、マスター
画像として用いてなる印刷位置ずれ検査方法である。
【0038】第3または第4の検査方法では、正常に印
刷された印刷位置ずれ検査用マーク、即ち、マスターマ
ークをセンサで読み取りマスター画像を作成している
が、印刷位置ずれ検査用マークとして検査の基準とでき
るようなマスターマークを印刷するのは手数がかかり、
コスト的に負担となる。そこで、第5の検査方法では、
被検査印刷物に印刷された被検査マークを撮像センサ等
のセンサで読み取って作成した被検査画像を、コンピュ
ータ処理により、マスターマークをセンサで読み取って
作成した場合のマスター画像と同じとなるように修正し
て、マスター画像として用いるものである。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例につき、図
面に基づき詳しく説明する。まず、本発明のシート状多
色刷印刷物の印刷位置ずれ検査方法の第1実施例につい
て説明する。図13は、第1実施例に用いられる検査装
置を示した説明図である。この装置は、印刷位置ずれ検
査のみならず、シート状多色刷印刷物の印刷欠陥をも検
査する機能を備えているが、ここでは、印刷位置ずれ検
査機能を主に詳細に説明する。図中、SH5は、検査対
象のシート状の被検査多色刷印刷物であり、この被検査
多色刷印刷物SH5は、図中、右から左へ向かって連続
的に供給されている。送給路の途上適所には、被検査多
色刷印刷物SH5の印刷面側に、センサ1と照明用光源
2とが配置されている。センサ1の配置位置より被検査
多色刷印刷物SH5の送給方向下流側には、ロータリー
エンコーダ3とラベリング装置4が配置されている。ラ
ベリング装置4は、欠陥が存在する部分のシート体の側
部位置に、欠陥指摘ラベルを貼着する装置である。ま
た、ロータリーエンコーダ3は、シート状の被検査多色
刷印刷物SH5の走行量を検出する装置であり、シート
状の被検査多色刷印刷物SH5が所定長移動するたびに
パルスを発生する。そして、このパルスは処理部5に入
力されて、ラベリング装置4直下に到達するタイミング
を検出できるようにして、欠陥個所へのラベルの貼着を
的確に行なえるように構成されている。
【0040】検査対象のシート状の被検査多色刷印刷物
SH5は、図14に示すように、その表面の地色が白色
であり、この表面上には印刷エリア11内に赤色と黒色
とでなる図柄13が印刷されており、印刷エリア11の
外側の余白エリア12には、印刷位置ずれ検査用の被検
査マークM5が印刷されている。また、被検査マークM
5の第1色部は赤色、第2色部は黒色とする。この検査
方法で用いられる図13のセンサ1は、被検査マークM
5の濃度測定が可能なセンサで、被検査マークM5の濃
度が測定できる位置に配置されている。図13の処理部
5は、このセンサ1より送出される濃度レベルを判定し
て、印刷位置ずれ検査に必要な各種処理を行なう。その
ため、これらの処理に必要な、CPUやメモリ、キーボ
ードやディスプレイ等のハードウェアやソフトウェアを
備えている。
【0041】図15(a)は、第1実施例に用いられる
被検査マークM5が正常に印刷された状態である。この
マークは、被検査多色刷印刷物SH5の地色S5xp上
に印刷された、中心に位置する円形の第1色部A5xp
と、その外側に隙間なく且つ重ならずこれを囲んだ同心
の円環状の第2色部B5xpとで構成される。この被検
査マークM5は、上述の通り、地色S5xpは白色であ
り、第1色部A5xpは赤色、第2色部B5xpは黒色
である。また、これらの色の印刷順序は問われないもの
の、ここでは、先に第2色部B5xpの黒色が印刷さ
れ、その後、第1色部A5xpの赤色が印刷されるもの
とする。この正常に印刷された被検査マークM5の濃度
レベルは、第1色部A5xpの赤色と第2色部B5xp
の黒色の混合したレベルである。図13の処理部5はこ
の正常状態における濃度レベルの許容値幅を予め記憶し
ており、センサ1が測定した濃度レベルが処理部5の記
憶している濃度レベルの許容値幅内にあれば、処理部5
は印刷位置ずれが生じていないと判定する。
【0042】被検査多色刷印刷物SH5が印刷位置ずれ
を生じると、被検査マークM5は、例えば、図15
(b)のように印刷される。即ち、第1色部A5xpと
第2色部B5xpとの間に、地色S5xpが露出した隙
間E5xpが出現する。この場合の被検査マークM5の
濃度レベルは、地色S5xpn白色と第1色部A5xp
の赤色または第2色部B5xpの黒色あるいはその双方
との混合したレベルとなるので、処理部5が記憶してい
る正常状態における濃度レベルの許容値幅から外れるこ
とになり、処理部5は印刷位置ずれが生じていると判定
する。
【0043】この検査方法によれば、センサ1は、被検
査マークM5の濃度測定が可能なセンサであればよく、
従って、撮像センサなどの高価なセンサを用いなくても
実現可能な印刷位置ずれ検査方法を提供することができ
る。
【0044】上記の第1実施例では、被検査マークの第
1色部と第2色部のいずれかが、印刷される紙の地色の
濃度レベルに非常に近い場合、第1色部と第2色部の印
刷の位置ずれによってもたらされた地色の露出の検知が
困難な場合がある。そこで、次に、このような場合に有
効な第2実施例について説明する。
【0045】第2実施例に用いられる検査装置は、図1
3の第1実施例と全く同じものを使用する。また、検査
対象のシート状の被検査多色刷SH5に印刷される図柄
の形状も、使用される被検査マークの形状も、図14の
第1実施例と全く同じとする。但し、印刷に用いられて
いる色は黄色と黒色とし、先に黒色が印刷され、その
後、黄色が印刷されるものとする。印刷に用いられてい
る色が第1実施例と異なることから、被検査マークに使
用される色も第1実施例と異なるので、図14におい
て、被検査マークをM6とする。また、被検査マークM
6の第1色部は黒色、第2色部は黄色とする。
【0046】図16(a)は、第2実施例に用いられる
被検査マークM6が正常に印刷された状態である。図1
6(a)において、上述の通り、地色S5xpは白色で
あり、第1色部A6xpは黒色、第2色部B6xpは黄
色である。この正常に印刷された被検査マーク15の濃
度レベルは、第1色部A6xpの黒色と第2色部B6x
pの黄色の混合したレベルである。図13の処理部5
は、第1実施例と同様に、この正常状態における濃度レ
ベルの許容値幅を予め記憶しており、センサ1が測定し
た濃度レベルが処理部5の記憶している濃度レベルの許
容値幅内にあれば、処理部5は印刷位置ずれが生じてい
ないと判定する。
【0047】被検査多色刷印刷物SH5が印刷位置ずれ
を生じると、被検査マークM6は、例えば、図16
(b)のように印刷される。即ち、先に印刷された黒色
の第1色部A6xpが、後から印刷された黄色の第2色
部B6xpに完全に隠蔽されているので、この第1色部
A6xpは検出されず、被検査マークM6の濃度レベル
は、地色S5xpの白色と第2色部B5xpの黄色との
混合したレベルとなる。従って、処理部5が記憶してい
る正常状態における濃度レベルの許容値幅から外れるこ
とになり、処理部5は印刷位置ずれが生じていると判定
する。
【0048】上記の第1実施例および第2実施例は、紙
に印刷された被検査マークをセンサによって監視する方
法であるが、被検査マークの印刷された位置にセンサを
正確に位置決めする必要があり、センサ位置決めに手間
がかかる。そこで、次に、センサ位置決めを行なう必要
のない方法について説明する。これらの方法は、被検査
多色刷印刷物に印刷された検査用マークである被検査マ
ークを、ラインセンサ等の撮像センサを用いて撮像して
被検査画像を作成し、この被検査画像と、正常に印刷さ
れた検査用マークであるマスターマークを撮像したマス
ター画像とを比較する方法である。
【0049】図17は、第3実施例の印刷位置ずれ検査
方法に用いられる検査装置を示した説明図である。この
装置は、第1実施例とほとんど同じであり、印刷位置ず
れ検査のみならず、シート状多色刷印刷物の印刷欠陥を
も検査する機能を備えているが、ここでは、印刷位置ず
れ検査機能を主に詳細に説明する。図中、SH7は、検
査対象のシート状の被検査多色刷印刷物である。また、
シート状の被検査多色刷印刷物の送給路の途上適所に
は、被検査多色刷印刷物SH7の印刷面側に、CCDラ
インセンサ21と照明用光源22とが配置されている。
ここでは反射照明を利用しているが、被検査多色刷印刷
物SH7の種類によっては、透過照明、または反射照明
と透過照明とを併用してもよい。また、これら照明とし
ては、可視光、赤外線、紫外線やガンマー線等が使用で
きる。CCDラインセンサ21は、1024ビットの線
状センサであり、その長手方向をシート状の被検査多色
刷印刷物SH7の幅方向に沿わせて配置している。この
CCDラインセンサ21の長さには限界があるので、通
常は、複数個のCCDラインセンサ21を横に1列に配
設して、シート状の被検査多色刷印刷物SH7の全幅を
撮像し得るようにしている。CCDラインセンサ21の
配置位置より被検査多色刷印刷物SH7の送給方向下流
側には、第1実施例と同様、ロータリーエンコーダ23
とラベリング装置24が配置されている。ラベリング装
置24は、欠陥が存在する部分のシート体の側部位置
に、欠陥指摘ラベルを貼着する装置である。また、ロー
タリーエンコーダ23は、シート状の被検査多色刷印刷
物SH7が所定長移動するたびにパルスを発生し、この
パルスは処理部25に入力されて、CCDラインセンサ
21より送出される多階調濃度レベルライン画像データ
を多階調濃度レベル面画像データに変換する際の、改行
信号として用いられる。また、第1実施例と同様、この
パルスは処理部25に入力されて、ラベリング装置24
直下に到達するタイミングを検出できるようにして、欠
陥個所へのラベルの貼着を的確に行なえるように構成さ
れている。
【0050】この検査方法で用いられるCCDラインセ
ンサ21は、モノクロの撮像センサを用いており、処理
部25は、このCCDラインセンサ21より送出される
無彩色の多階調濃度レベルライン画像データを多階調濃
度レベル面画像データに変換するとともに、印刷位置ず
れ検査に必要な各種処理を行なう。そのため、これらの
処理に必要な、CPUやメモリ、キーボードやディスプ
レイ等のハードウェアや、ソフトウェアを備えている。
尚、撮像センサとして、カラーセンサを用いる方法も考
えられる。
【0051】検査対象のシート状の被検査多色刷印刷物
SH7は、第1実施例と同様、図18に示すように、そ
の表面の地色が白色であり、この表面上には印刷エリア
31内に赤色と黒色とでなる図柄33が印刷されてい
る。これらの色の印刷順序は問われないものの、ここで
は、先に黒色が印刷され、その後、赤色が印刷されたも
のとする。この検査方法では、印刷位置ずれ検査用マー
クとして、前述した、図5(a)のマークを使用する。
また、この、図5(a)のマークの第1色部は赤色、第
2色部は黒色とする。ここで、図5(a)のマークの上
下方向が、シート状の被検査多色刷印刷物SH7の走行
方向に対応し、図5(a)のマークの左右方向が、シー
ト状の被検査多色刷印刷物SH7の幅方向に対応してい
るものとする。印刷エリア31の外側の余白エリア32
には、図5(a)のマークを用いた被検査マークM7が
印刷されている。また、別途、図5(a)のマークを正
常に印刷したマスターマークが作成される。
【0052】図19(a)は、マスターマークをCCD
ラインセンサ21で撮像して得られたマスター画像であ
る。このマスター画像は、地色S7mdを背景として、
第1色部A7mdと第2色部B7mdで形成されてい
る。ここで、地色S7mdの濃度レベルをZ7、第1色
部A7mdの濃度レベルをX7、第2色部B7mdの濃
度レベルをY7とする。すると、これらの色の濃度レベ
ルは、第2色部B7md(Y7)、第1色部A7md
(X7)、地色S7md(Z7)の順に高くなる。
【0053】次に、多色刷印刷物SH7の印刷時に印刷
位置ずれが生じ、黒色に対して赤色が、多色刷印刷物S
H7の走行方向に向かって左にずれたとする。すると、
この多色刷印刷物SH7に印刷されている被検査マーク
M7をCCDラインセンサ21で撮像して得られた被検
査画像は、図19(b)のようになる。図19(b)の
被検査画像では、地色S7xdを背景として、第1色部
A7xdと第2色部B7xdとの間に、地色S7xdが
露出した隙間E7xdが出現している。各部分の濃度
は、地色S7xdがZ7、第1色部A7xdがX7、第
2色部B7xdがY7、そして隙間E7xdが地色S7
xdと同じZ7となる。
【0054】そこで、次に、図17の処理部25が、こ
れらのマスター画像(図19(a))を基準とし、これ
に被検査画像(図19(b))を電子的に重ね合わせて
比較し、重なり合う部分同士で、被検査画像(図19
(b))上に、マスター画像(図19(a))に存在し
ない濃度レベルが存在するか否かをチェックする。マス
ター画像(図19(a))に存在しない被検査画像(図
19(b))濃度レベルは、この場合、地色S7xdが
露出した隙間E7xdの出現により生ずるので、この濃
度レベルはZ7となり、第1色部A7xdや第2色部B
7xdの濃度レベルX7やY7よりも濃度レベルが高く
なる。従って、検査の方法としては、マスター画像(図
19(a))よりも濃度レベルの高い部分が、被検査画
像(図19(b))に存在するか否かをチェックすれば
よい。マスター画像(図19(a))と被検査画像(図
19(b))との比較の方法としては、実際には、マス
ター画像の図形と被検査画像の図形とを図形同士で比較
して、被検査画像(図19(b))にマスター画像(図
19(a))よりも濃度レベルの高いエリアが存在する
か否かにより行なうが、分かりやすくするために、ここ
では次のようにして説明する。まず、マスター画像(図
19(a))の上下の中央を左右に走るR7aライン上
と、被検査画像(図19(b))の上下の中央を左右に
走るR7bライン上における濃度レベルをグラフにす
る。すると、マスター画像の濃度レベルグラフは、点線
で表した図19(c)のように、また、被検査画像の濃
度レベルグラフは、実線で表した図19(d)のように
なる。そこでマスター画像の濃度レベルグラフ(図19
(c))に被検査画像の濃度レベルグラフ(図19
(d))を重ね合わせて比較し、重なり合う部分同士
で、マスター画像の濃度レベルグラフ(図19(c))
よりも濃度レベルの高い部分が被検査画像の濃度レベル
グラフ(図19(d))の上に存在しないかチェックす
る。
【0055】図19(e)は、図19(c)と図19
(d)を重ね合わせたものであるが、この図19(e)
から明らかなように、被検査画像(図19(b))の隙
間E7xdに相当する図19(e)中の斜線の部分E7
の濃度レベルが、地色S7mdと同じZ7であり、マス
ター画像の濃度レベルグラフ(図19(c))よりも被
検査画像の濃度レベルグラフ(図19(d))の濃度レ
ベルが高い部分となる。この部分は濃度レベルも十分高
く検知が容易である。また、被検査マーク(図19
(b))のD7xdに相当する図19(e)中の斜線の
部分D7の濃度レベルも、黒色の濃度レベルY7の上に
赤色の濃度レベルX7が被さることで、赤色の濃度レベ
ルX7よりは濃度レベルが低くなるものの、黒色の濃度
レベルY7よりは濃度レベルが高くなり、マスター画像
よりも濃度レベルの高い部分とは言える。しかし、E7
と比較すると濃度レベルは相当低くなり、検知するのは
E7よりは難しくなる。いずれにしろ、少なくとも、E
7の部分は検知できることから、マスター画像よりも濃
度レベルの高い部分が、被検査画像に存在するといえ
る。被検査マークが正常に印刷されればマスター画像と
被検査画像とは、原理的には全く同じとなることから、
マスター画像よりも濃度レベルの高い部分が、被検査画
像に存在することはないので、マスター画像よりも濃度
レベルの高い部分が、被検査画像に存在すれば、印刷ず
れが生じていることがわかる。
【0056】前述したように、この検査方法では、被検
査マークに生じた第1色部と第2色部との間に、地色が
露出した隙間の幅が、CCDラインセンサ21の分解能
より狭い場合でも、被検査画像には、分解能の幅を有す
る隙間が形成される。但し、その濃度レベルは、被検査
マークに生じた隙間の濃度レベルとは同じではないもの
の、このような濃度レベルの部分は、マスター画像には
存在しないので、印刷ずれが生じていることがわかる。
即ち、この検査方法によれば、被検査印刷物における2
色相互間の印刷位置ずれが、検査に用いられるセンサの
分解能よりも狭い場合でも、検知することが可能とな
る。
【0057】上述した第3実施例では、印刷位置ずれ検
査用マークとして、図5(a)のマークを使用している
が、図5(b)のマークでもよい。この場合は、前述し
たように、2色相互間の印刷位置ずれによる隙間が2箇
所に生じることになり、印刷位置ずれが検知しやすくな
る利点がある。また、図7や図8のマークでもよい。実
際の検査には、第3実施例で用いた正方形のものより、
図6(a)や(b)のマークの使用が好ましい。図20
(a)、(b)は、これらの検査用マークを使用した場
合の、印刷位置ずれを生じた被検査マークの例である。
図6(a)、(b)は、正八角形状の検査用マークであ
り、2色相互間の印刷位置ずれの生じる方向にかかわら
ず、印刷位置ずれを検知しやすい形状であり、実用的で
ある。それは次の理由による。即ち、上述の第3実施例
の説明からわかるとおり、これらの検査方法は、印刷位
置ずれの際には、被検査マークの第1色部と第2色部と
の間に隙間が生じる事を利用している。そして、この隙
間の検知は、マスター画像を基準として、これと被検査
画像とを比較し、重なり合う部分同士で、マスター画像
には存在しない濃度レベルの部分として、この隙間を検
知することにより行なっている。このマスター画像には
存在しない濃度レベルの検出は、実際の検査方法では、
上述したようにマスター画像と被検査画像との図形同士
で比較して、被検査画像にマスター画像よりも濃度レベ
ルの高いエリアが存在するか否かにより行なうので、エ
リアとしては、X軸方向とY軸方向の寸法が大きい程検
知しやすい。そのため、角数の多い正多角形を使用する
ことにより、マスター画像には存在しない濃度レベルの
エリアのX軸方向とY軸方向の寸法の大きくなる可能性
が高くなるからである。ただ、被検査多色刷印刷物の印
刷エリアの外側の余白エリアが少なく、正八角形状のよ
うな、角数の多い正多角形の印刷が困難な場合は、図2
1(a)、(b)に示すような菱形でもよい。
【0058】上述した第3実施例では、第1実施例で述
べたと同様に、印刷位置ずれ検査用マークの第1色部と
第2色部のいずれかが、印刷される紙の地色の濃度レベ
ルに非常に近い場合、第1色部と第2色部の印刷の位置
ずれによってもたらされた地色の露出の検知が困難な場
合がある。そこで、次に、このような場合に有効な検査
方法について説明する。
【0059】第4実施例に用いられる検査装置は、図1
7の第3実施例と全く同じものを使用する。また、検査
対象のシート状の被検査多色刷印刷物SH7に印刷され
る図柄の形状も、使用される被検査マークの形状も、図
18の第3実施例と全く同じとする。但し、印刷に用い
られている色は黄色と黒色とし、先に黒色が印刷され、
その後、黄色が印刷されるものとする。印刷に用いられ
ている色が第3実施例と異なることから、被検査マーク
に使用される色も第3実施例と異なるので、図18にお
いて、被検査マークをM8とする。また、被検査マーク
M8の第1色部は黄色、第2色部は黒色とする。また、
マスターマークも作成される。
【0060】図22(a)は、マスターマークをCCD
ラインセンサ21で撮像して得られたマスター画像であ
る。このマスター画像は、地色S8mdを背景として、
第1色部A8mdと第2色部B8mdで形成されてい
る。ここで、地色S8mdの濃度レベルをZ8、第1色
部A8mdの濃度レベルをX8、第2色部B8mdの濃
度レベルをY8とする。すると、これらの色の濃度レベ
ルは、第2色部B8md(Y8)、第1色部A8md
(X8)、地色S8md(Z8)の順に高くなるが、地
色が白で第1色部は黄色であるので、濃度レベルX8と
濃度レベルZ8とは接近している。
【0061】次に、多色刷印刷物SH7の印刷時に印刷
位置ずれが生じ、黒色に対して黄色が、多色刷印刷物S
H7の走行方向に向かって被検査マークM8の第2色部
の枠の幅だけ左にずれたとする。すると、この多色刷印
刷物SH7に印刷されている被検査マークM7をCCD
ラインセンサ21で撮像して得られた被検査画像は、図
22(b)のようになる。図22(b)の被検査画像で
は、先に印刷された第2色部B8xdの一部であるD8
xdが、後から印刷された第1色部A8xdで隠蔽され
ている。また、図22(b)から分かる通り、第1色部
A8mdと第2色部B8mdとの間に、第3実施例と同
様に、地色S8mdの隙間E8xdが生じているが、第
1色部A8mdの濃度レベルX8と、地色S8mdの濃
度レベルZ8とは接近しているので、濃度レベル差を検
知するのは困難である。
【0062】そこで、次に、図17の処理部25が、マ
スター画像図(図22(a))と、被検査画像図(図2
2(b))の両画像の該当部分の濃度レベルを比較し、
被検査画像(図22(b))上に、マスター画像(図2
2(b))には存在しない第1色部A8xdまたは第2
色部B8xdの一方による他方の隠蔽が存在するか否か
をチェックする。このチェック方法としては次のように
行なう。上述のように、被検査画像(図22(b))の
第2色部B8xdの一部であるD8xdが、第1色部A
8xdで隠蔽されている。これは、この被検査画像(図
22(b))をマスター画像(図22(a))と比較す
ると、被検査画像(図22(b))の一部で、濃度レベ
ルがX8の部分D8xdが対応するマスター画像(図2
2(a))の部分F8mdに、D8xdの濃度レベルX
8よりも低い濃度レベルY8が存在することになる。そ
こで、第3実施例とは違って、被検査画像(図22
(b))を基準として、これにマスター画像(図22
(a))を電子的に重ね合わせて比較し、重なり合う部
分同士で、被検査画像(図22(b))よりも濃度レベ
ルの低い部分が、マスター画像(図22(a))に存在
するか否かをチェックすればよい。被検査画像(図22
(b))とマスター画像(図22(a))との比較の方
法としては、実際は、被検査画像の図形とマスター画像
の図形とを図形同士で比較して、マスター画像(図22
(a))に被検査画像(図2(b))よりも濃度レベル
の低いエリアが存在するか否かにより行なうが、分かり
やすくするために、第3実施例と同様に、ここでは次の
ようにして説明する。まず、マスター画像(図22
(a))の上下の中央を左右に走るR8aライン上と、
被検査画像(図22(b))の上下の中央を左右に走る
R8bライン上における濃度レベルをグラフにする。す
ると、マスター画像の濃度レベルグラフは、実線で表し
た図22(c)のように、また、被検査画像の濃度レベ
ルグラフは、点線で表した図22(d)のようになる。
そこで、被検査画像の濃度レベルグラフ(図22
(d))にマスター画像の濃度レベルグラフ(図22
(c))を重ね合わせて比較し、重なり合う部分同士
で、被検査画像の濃度レベルグラフ(図22(d))よ
りも濃度レベルの高い部分がマスター画像の濃度レベル
グラフ(図22(c))の上に存在しないかチェックす
る。
【0063】図22(e)は図22(d)に図22
(c)を重ね合わせたものであるが、この図22(e)
から明らかなように、マスター画像(図22(a))の
F8mdに相当する図22(e)中の斜線の部分F8
が、被検査画像の濃度レベルグラフ(図22(d))よ
りも、マスター画像の濃度レベルグラフ(図22
(c))の濃度レベルが低い部分となり、被検査画像よ
りも濃度レベルの低い部分が、マスター画像に存在す
る。被検査マークが正常に印刷されればマスター画像と
被検査画像とは、原理的には全く同じとなることから、
被検査画像よりも濃度レベルの低い部分が、マスター画
像に存在することはないので、被検査画像よりも濃度レ
ベルの低い部分が、マスター画像に存在すれば、印刷ず
れが生じていることがわかる。
【0064】上述した第4実施例では、印刷位置ずれ検
査用マークとして、図5(a)のマークを使用している
が、図5(b)のマークでもよい。この場合は、前述し
たように、2色相互間の印刷位置ずれによる隙間が2箇
所に生じることになり、印刷位置ずれが検知しやすくな
る利点がある。また、図7や図8のマークでもよい。ま
た、第3実施例と同様の理由で、図6(a)や(b)の
マークの使用が好ましい。あるいは、被検査多色刷印刷
物の印刷エリアの外側の余白エリアが少ない場合は、図
21(a)、(b)に示すような菱形でもよい。
【0065】第3実施例または第4実施例の検査方法で
は、正常に印刷された印刷位置ずれ検査用マーク、即
ち、マスターマークをセンサで読み取りマスター画像を
作成しているが、印刷位置ずれ検査用マークとして検査
の基準とできるようなマスターマークを印刷するのは手
数がかかり、コスト的に負担となる。そこで、被検査印
刷物に印刷された被検査マークをセンサで読み取って作
成した被検査画像を、コンピュータ処理により、マスタ
ーマークをセンサで読み取って作成した場合のマスター
画像と同じとなるように修正して、マスター画像として
用いてもよい。あるいは、同じ検査が繰り返される場合
に、前回の検査に用いたマスター画像を用いるようにし
てもよい。
【0066】
【発明の効果】請求項1から請求項8記載の印刷位置ず
れ検査用マークを用いることにより、ラインセンサの分
解能以下の印刷位置ずれでも検出可能な、且つ、印刷欠
陥部分の検査も同時に行なえる印刷位置ずれ検査方法を
実現することができる。
【0067】請求項4記載の印刷位置ずれ検査用マー
ク、請求項5または請求項6に記載の外側第1色部を有
する印刷位置ずれ検査用マーク、もしくは、請求項8記
載の印刷位置ずれ検査用マークを用いることにより、2
色相互間の印刷位置ずれによる隙間や重なりが、少なく
とも2箇所に生じることになり、印刷位置ずれが検知し
やすくなる印刷位置ずれ検査方法を実現することができ
る。
【0068】請求項9または請求項10に記載の印刷位
置ずれ検査方法によれば、使用されるセンサは、検査用
マークの濃度測定が可能なセンサであればよく、従っ
て、撮像センサ等の高価なセンサを用いなくても実現可
能な印刷位置ずれ検査方法を提供することができる。
【0069】請求項11記載の印刷位置ずれ検査方法に
よれば、ラインセンサの分解能以下の印刷位置ずれでも
検出可能であり、且つ、印刷欠陥部分の検査も同時に行
なえる印刷位置ずれ検査方法を提供することができる。
【0070】請求項10または請求項12に記載の印刷
位置ずれ検査方法によれば、印刷位置ずれ検査用マーク
の第1色部と第2色部のいずれかが、印刷される紙の地
色の濃度レベルに非常に近い場合でも実現可能な印刷位
置ずれ検査方法を提供することができる。
【0071】請求項13に記載の印刷位置ずれ検査方法
によれば、正常に印刷された印刷位置ずれ検査用マーク
であるマスターマークを作成しなくても実現可能な請求
項11または請求項12に記載の印刷位置ずれ検査方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷位置ずれ検査用の第1のマークの
例の平面図で、(a)は正常に印刷された場合、(b)
は印刷位置ずれが生じている場合を示す。
【図2】本発明の印刷位置ずれ検査用の第2のマークの
例の平面図で、(a)は正常に印刷された場合、(b)
は印刷位置ずれが生じている場合を示す。
【図3】本発明の印刷位置ずれ検査用の第3のマークの
例の平面図
【図4】本発明の印刷位置ずれ検査用の第4のマークの
例の平面図
【図5】本発明の印刷位置ずれ検査用の第5のマークの
例の平面図で、(a)は第1色部および第2色部で構成
される場合、(b)は第1色部、第2色部および外側第
1色部で構成される場合を示す。
【図6】本発明の印刷位置ずれ検査用の第6のマークの
例の平面図で、(a)は第1色部および第2色部で構成
される場合、(b)は第1色部、第2色部および外側第
1色部で構成される場合を示す。
【図7】本発明の印刷位置ずれ検査用の第7のマークの
例の平面図
【図8】本発明の印刷位置ずれ検査用の第8のマークの
例の平面図
【図9】本発明の第3の印刷位置ずれ検査方法におけ
る、(a)はマスターマークの平面図、(b)は被検査
マークの平面図、(c)はマスター画像の平面図、
(d)は被検査画像の平面図を示す。
【図10】本発明の第3の印刷位置ずれ検査方法で、図
5(b)のマークを使用した場合の、(a)はマスター
画像の平面図、(b)は被検査画像の平面図を示す。
【図11】本発明の第4の印刷位置ずれ検査方法におけ
る、(a)はマスター画像の平面図、(b)は被検査画
像の平面図を示す。
【図12】本発明の第4の印刷位置ずれ検査方法で、図
5(b)のマークを使用した場合の、(a)はマスター
画像の平面図、(b)は被検査画像の平面図を示す。
【図13】第1実施例に用いられる検査装置を示した説
明図
【図14】第1実施例に用いられる被検査多色刷印刷物
の平面図
【図15】第1実施例の印刷位置ずれ検査方法におけ
る、(a)は正常に印刷された被検査マークの平面図、
(b)は印刷位置ずれが生じている被検査マークの平面
図を示す。
【図16】第2実施例の印刷位置ずれ検査方法におけ
る、(a)は正常に印刷された被検査マークの平面図、
(b)は印刷位置ずれが生じている被検査マークの平面
図を示す。
【図17】第3実施例に用いられる検査装置を示した説
明図
【図18】第3実施例に用いられる被検査多色刷印刷物
の平面図
【図19】第3実施例の印刷位置ずれ検査方法におけ
る、(a)はマスター画像の平面図、(b)は被検査画
像の平面図、(c)はマスター画像の濃度レベルグラ
フ、(d)は被検査画像の濃度レベルグラフ、(e)は
(c)と(d)とを重ね合わせた濃度レベルグラフを示
す。
【図20】第3実施例に用いられる検査用マークの他の
例で、(a)は図6(a)のマークの印刷位置ずれが生
じている被検査マークの平面図、(b)は図6(b)の
マークの印刷位置ずれが生じている被検査マークの平面
図である。
【図21】第3実施例に用いられる検査用マークの他の
例で、(a)は菱形状の検査用マークの平面図、(b)
は外側第1色部を有する菱形状の検査用マークの平面図
である。
【図22】第4実施例の印刷位置ずれ検査方法におけ
る、(a)はマスター画像の平面図、(b)は被検査画
像の平面図、(c)はマスター画像の濃度レベルグラ
フ、(d)は被検査画像の濃度レベルグラフ、(e)は
(d)と(c)とを重ね合わせた濃度レベルグラフを示
す。
【図23】通称「トンボ」といわれるマークの平面図
【図24】従来例の多色刷印刷物の平面図
【図25】画素の濃度の説明図
【符号の説明】
1 センサ 2 照明用光源 3 ロータリーエンコーダ 4 ラベリング装置 5 処理部 11 印刷エリア 12 余白エリア 13 図柄 21 CCDラインセンサ 22 照明用光源 23 ロータリーエンコーダ 24 ラベリング装置 25 処理部 31 印刷エリア 32 余白エリア 33 図柄
フロントページの続き Fターム(参考) 2C250 EB22 EB23 EB26 EB29 EB46 2F065 AA03 AA07 AA14 BB13 BB28 CC02 DD02 FF01 FF44 FF61 KK01 MM03 PP12 QQ25 QQ42 RR06 SS04 UU09 2H084 AA40 AE06 AE07 CC12 CC18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多色刷りの被検査印刷物に使用される印
    刷色で、印刷位置ずれ検査の対象となる2色のそれぞれ
    を用いた第1色部と第2色部で構成されるマークであっ
    て、 前記被検査印刷物の地色上に、この地色に対して濃度レ
    ベル差を有する前記第1色部と前記第2色部を、 正常に印刷される場合には、相互に重ならず、且つ、相
    互間に地色を露出させないようにするとともに、 正常に印刷されない場合には、前記第1色部と前記第2
    色部の印刷の位置ずれが、前記相互間に地色の出現をも
    たらすように配置してなる印刷位置ずれ検査用マーク。
  2. 【請求項2】 多色刷りの被検査印刷物に使用される印
    刷色で、印刷位置ずれ検査の対象となる2色のそれぞれ
    を用いた第1色部と第2色部で構成されるマークであっ
    て、 前記被検査印刷物の地色上に、この地色に対して濃度レ
    ベル差を有する前記第1色部と前記第2色部を、 正常に印刷される場合には、相互に重ならず、且つ、相
    互間に地色を露出させないようにするとともに、 正常に印刷されない場合には、前記第1色部と前記第2
    色部の印刷の位置ずれが、これらの境界部における前記
    第1色部または前記第2色部の一方による他方の隠蔽を
    もたらすように配置してなる印刷位置ずれ検査用マー
    ク。
  3. 【請求項3】 正常に印刷される場合に、前記第1色部
    と、その周りを枠状に囲みつつ前記第1色部と重なら
    ず、且つ前記第1色部との間に隙間を生じることなく形
    成された前記第2色部とで構成されてなる請求項1また
    は2記載の印刷位置ずれ検査用マーク。
  4. 【請求項4】 正常に印刷される場合に、前記第2色部
    の周りを枠状に囲みつつ、前記第2色部と重ならず、且
    つ前記第2色部との間に隙間を生じることなく形成され
    た前記第1色部と同色を用いた外側第1色部を設けてな
    る請求項3記載の印刷位置ずれ検査用マーク。
  5. 【請求項5】 正常に印刷される場合に、前記第1色部
    の外形と、前記第2色部の外形と、前記外側第1色部が
    設けられている場合は、この外側第1色部の外形とが、
    相互に相似形の正多角形または円形である請求項3また
    は4記載の印刷位置ずれ検査用マーク。
  6. 【請求項6】 正八角形としてなる請求項5記載の印刷
    位置ずれ検査用マーク。
  7. 【請求項7】 主マークとこの主マークの近傍に配置し
    た一つ以上の従マークとで構成され、 正常に印刷される場合に、 前記主マークは、 相対向する2辺を有する前記第1色部と、 前記第1色部の前記2辺に、前記第1色部と重ならず、
    且つ、前記第1色部との間に隙間を生じることなく前記
    第1色部の外側に隣接して形成された2つの部分からな
    る前記第2色部とで形成され、 前記従マークは、 前記主マークを、前記第1色部と前記第2色部の印刷の
    位置ずれの検出に必要な異なる角度回転させた請求項1
    または2記載の印刷位置ずれ検査用マーク。
  8. 【請求項8】 正常に印刷される場合に、前記第1色部
    の前記2辺の内、近接している方に前記第2色部を介し
    て対面する辺を一方の辺として相対向する2辺を有する
    とともに、前記第2色部と重ならず、且つ、前記第2色
    部との間に隙間を生じることなく前記第2色部の外側に
    隣接して形成された2つの部分からなる前記第1色部と
    同色を用いた外側第1色部を、前記主マークに設けてな
    る請求項7記載の印刷位置ずれ検査用マーク。
  9. 【請求項9】 被検査印刷物に使用されている2色相互
    の位置関係を、そのまま反映した請求項1記載の検査用
    マークの前記相互間を、センサによって監視し、前記第
    1色部と前記第2色部の印刷の位置ずれによってもたら
    された前記地色の露出によって前記相互間に生じた前記
    第1色部または前記第2色部と異なる濃度レベルを捉え
    ることにより、印刷位置ずれが生じていると判定してな
    る印刷位置ずれ検査方法。
  10. 【請求項10】 被検査印刷物に使用されている2色相
    互の位置関係を、そのまま反映した請求項2記載の検査
    用マークの前記境界部を、センサによって監視し、前記
    第1色部と前記第2色部の印刷の位置ずれによってもた
    らされた前記境界部における前記第1色部または前記第
    2色部の一方による他方の隠蔽により、前記境界部に生
    じた前記他方の濃度レベルと異なる濃度レベルを捉える
    ことにより、印刷位置ずれが生じていると判定してなる
    印刷位置ずれ検査方法。
  11. 【請求項11】 被検査印刷物に使用されている2色相
    互の位置関係を、そのまま反映した請求項1記載の検査
    用マークの、センサが捉えた画像を被検査画像とすると
    ともに、正常に印刷された前記検査用マークの前記セン
    サが捉えた画像をマスター画像とし、 前記マスター画像と前記被検査画像の両画像の該当部分
    の濃度レベルを比較し、前記被検査画像上に、前記マス
    ター画像に存在しない濃度レベルを検出することによ
    り、印刷位置ずれが生じていると判定してなる印刷位置
    ずれ検査方法。
  12. 【請求項12】 被検査印刷物に使用されている2色相
    互の位置関係を、そのまま反映した請求項2記載の検査
    用マークの、センサが捉えた画像を被検査画像とすると
    ともに、正常に印刷された前記検査用マークの前記セン
    サが捉えた画像をマスター画像とし、 前記マスター画像と前記被検査画像の両画像の該当部分
    の濃度レベルを比較し、前記被検査画像上に、前記マス
    ター画像には存在しない前記第1色部または前記第2色
    部の一方による他方の隠蔽を検出することにより、印刷
    位置ずれが生じていると判定してなる印刷位置ずれ検査
    方法。
  13. 【請求項13】 正常に印刷された前記検査用マークの
    前記センサが捉えた画像をマスター画像とするのに代え
    て、前記被検査印刷物に使用されている前記検査用マー
    クを前記センサにより捉えた前記被検査画像に修正を加
    えて、前記マスター画像として用いてなる、請求項11
    または12記載の印刷位置ずれ検査方法。
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