JP2003025470A - 導電性メッシュ織物及びその製造方法 - Google Patents

導電性メッシュ織物及びその製造方法

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JP2003025470A JP2001212932A JP2001212932A JP2003025470A JP 2003025470 A JP2003025470 A JP 2003025470A JP 2001212932 A JP2001212932 A JP 2001212932A JP 2001212932 A JP2001212932 A JP 2001212932A JP 2003025470 A JP2003025470 A JP 2003025470A
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conductive metal
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conductive mesh
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Susumu Takagi
進 高木
Hidemasa Araya
英正 新家
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス或いは透明樹脂板と、導電性金属層が
外周に付与された長繊維から成るメッシュ織物を、カル
ボキシル基含有接着樹脂により接着して成る積層体にお
いて、導電性金属のマイグレートの少ない、耐久性のあ
る電子表示機器前面板などに用いられる導電性メッシュ
織物を得る。 【解決手段】 ガラス或いは透明樹脂板と、表面が微細
凹凸形状である金属酸化膜を表面に有する導電性金属層
が外周に付与された長繊維から成るメッシュ織物を、カ
ルボキシル基含有接着樹脂により接着して成る積層体に
おいて、導電性金属層表面にマイグレート防止処理部及
び/または防錆被膜が形成されて成る導電性メッシュ織
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明樹脂板と積層
され、テレビジョン、コンピュータ、プラズマディスプ
レィなどの前面板として用いられる、電子表示機器から
放射される電磁波を遮蔽し、且つ、電子表示機器画面に
防眩性を与える導電性メッシュ織物において、銅などの
金属のマイグレーションによる変色を低減し、長期にわ
たって前面板の劣化を防止するする導電性メッシュ織物
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可視光透過性の電磁波遮蔽透光板として
は、特開平6―194641号公報に記載のITO膜の
ように透明導電膜を配置する方法、特公平5−6360
号公報に記載のように合成高分子からなるモノフィラメ
ントから成るメッシュ織物に金属を付与した導電性メッ
シュを用いる方法、特開平10−163673号公報に
記載のようにフォトファブリケーションを利用して導電
性の細線をフィルム上に規則的に配置させる方法などが
ある。しかし、いずれの方法も導電性(電磁波遮蔽性)
を重視した方法であり、防眩性という点では未だ十分な
レベルにあるとは言えない。つまり、表示機器前面板と
してこれらのスクリーンまたはフィルムを使用した場
合、前面板内外からの正反射光(鏡面反射)により画像
が見づらく、コントラスト性に欠ける等の不具合が生じ
る。一方、防眩性フィルタとして特開昭63−2056
88号公報には、フィルタ表面に凹凸を付与しフィルタ
内外からの光を拡散させ防眩性、コントラスト性を向上
させる方法が紹介されている。しかし、該フィルタ自身
には導電性(電磁波遮蔽性)が無く、ITO膜などとの
併用が必要であり、技術的難易度およびコスト的にも高
いものとなってしまう。上記問題点を解決するため、実
公平5−8619号公報には光透過率20〜80%を有
する布帛の繊維表面を金属被膜で被覆し、該金属被膜の
表面層が酸化反応により黒色層に形成された導電性遮蔽
スクリーンが紹介されている。この方法により、金属被
膜表面に微細な凹凸状のつや消し黒化表面を有する導電
性遮蔽スクリーンを得る事ができる。この導電性遮蔽ス
クリーンを表示機器の電磁波シールド性光透過窓材(前
面板)に利用する場合、特開平11−74683号公報
に記載されているように、2枚の透明基板の間に導電性
メッシュを介在させて、透明接着樹脂で接合一体化して
使われる。しかし、長期間に渡って使用されると、前面
板が変色するという問題が発生する虞があった。この理
由としては透明接着樹脂として使われるエチレン−酢酸
ビニル共重合体などの含カルボキシル基樹脂と金属の界
面において金属のマイグレーションが発生する為と推測
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の課題を
解決し、無電解メッキにより基材表面に金属被膜を被覆
させた導電性メッシュ織物と樹脂板とをカルボキシル基
を含有する透明接着樹脂を用いて積層接着して成る電子
機器表示用前面板として用いる積層板において、優れた
電磁波遮蔽効果、防眩性、表面導通性を有し、前面板と
して使用された際の変色防止効果に優れた導電性メッシ
ュ織物を提供することである。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明の前記の諸課題は、以下
の手段により解決された。 (1)ガラス或いは透明樹脂板と、表面が微細凹凸形状
である金属酸化膜を表面に有する導電性金属層が外周に
付与された長繊維から成るメッシュ織物を、カルボキシ
ル基含有接着樹脂により接着して成る積層体において、
導電性金属層表面にマイグレート防止処理部及び/また
は防錆被膜が形成されて成る導電性メッシュ織物。 (2)導電性金属層とカルボキシル基含有接着樹脂との
界面において、乾熱、湿熱耐久試験後の△E値が5未満
であることを特徴とする、(1)記載の導電性メッシュ
織物。 (3)微細凹凸形状が0.01〜0.1μmの深さであ
ることを特徴とする(1)乃至(2)記載の導電性メッ
シュ織物。 (4)ガラス或いは透明樹脂板と、表面が微細凹凸形状
である金属酸化膜を表面に有する導電性金属層を外周に
付与された長繊維から成るメッシュ織物を、カルボキシ
ル基含有接着樹脂を用いて接着して成る積層体におい
て、導電性金属層にマイグレート防止処理剤及び/また
は防錆剤を付与することを特徴とする導電性メッシュ織
物の製造方法。 (5)微細凹凸形状を有する導電金属層が銅の酸化処理
により成ることを特徴とする(4)記載の導電性メッシ
ュ織物の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の導電性メッシュ織物はポリエステルやポリアミド
などの合成繊維、または、絹などの天然繊維から成る長
繊維糸を用いて製造された50〜300本/インチの糸
密度を有するメッシュ織物であって、該メッシュ織物を
精練、熱セット、コンディショニングなどの前処理後、
無電解メッキ法により該メッシュ織物に銅などの金属被
膜を形成後、酸化剤により該金属被膜を黒色化させた
後、マイグレート防止処理剤及び/または防錆剤を付与
することにより金属被膜のマイグレート防止処理を行う
ことを特徴とした導電性メッシュ織物及びその製造方法
に関する。
【0006】本発明におけるメッシュ織物の素材は、ポ
リエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維や、
6ナイロンや66ナイロンなどのポリアミド繊維等の合
成繊維、或いは、絹などの天然繊維の長繊維を用いるこ
とが好ましく、特に加工性や、耐久性の点でポリエステ
ル繊維が好ましい。また、毛羽などの発生をおさえるた
めに、長繊維からなる糸を用いることが好ましく、形態
としては、モノフィラメント糸やマルチフィラメント糸
を用いることもでき、特に限定はされない。また、その
糸密度は50〜300本/インチであることが好まし
い。300本/インチより大きい場合、ディスプレイ前
面に設置したとき光透過性が低いため画面が暗くなる。
逆に50本/インチより小さい場合、光透過性は高く画
面も明るくなるが、十分な電磁波遮蔽効果が得られな
い。可視光透過率は50〜75%であることが好まし
い。可視光透過率が50%より小さいと、表示画面が暗
く認識しにくくなり、また、可視光透過率が75%より
大きくなると、使用する糸が細くなり、且つ、メッシュ
織物の開口を大きくしなければ成らず、製織、及び、加
工性が悪くなる虞がある。
【0007】また、用いられる金属は導電性、電磁波シ
ールド性を有するものであれば特に限定されることはな
く、例えば、金、銀、銅、ニッケル、クロムなどを用い
ることができるが、コスト、加工性、シールド性の点か
ら銅が好ましい。金属被膜は、均一な厚みの被膜を形成
するために無電解メッキ法、或いは、無電解メッキ法に
電気メッキ法を併用して形成されることが好ましい。基
材表面上に形成される金属被膜の厚さは0.1〜1μm
の範囲にあることが好ましい。金属被膜厚みが0.1μ
m未満では表面導電性に欠け、十分な電磁波遮蔽効果が
得られない。また1μmより厚いとメッシュ織物本来の
柔軟性が損なわれ、剛直なものになってしまい、更に、
得られる電磁波遮蔽性能も特に向上しないためコストア
ップになってしまう。メッシュ織物表面に金属被膜を形
成させた後、酸化処理により金属酸化被膜を形成させ
る。酸化処理に用いる酸化剤としては塩素酸塩、過塩素
酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩などが挙げられる。ま
た、酸化剤の分解を防止あるいは酸化性能の安定のため
水酸化塩を加えておくことが好ましい。酸化処理条件と
しては、例えば、金属被膜に銅を用いる場合、70〜9
0℃で2〜10分の浸漬処理により酸化銅被膜を得るこ
とができる。酸化処理により得られる酸化銅は針状の結
晶状態でそのため銅被膜表面に凹凸(エッチング)が形
成される。エッチングの深さの程度は0.01〜0.1
μmであることが好ましい。0.01μm未満だと防眩
性が十分得られず、0.1μmより大きいと銅被膜の劣
化により電磁波遮蔽効果および表面導通性能の低下が起
こる。エッチングの深さは、処理液の酸化剤濃度、処理
温度、処理時間などにより適宜に調整できることはいう
までもない。
【0008】酸化処理により金属酸化被膜を形成させた
後にマイグレート防止処理を行う。本発明に用いられる
マイグレート防止剤としては金属イオンのマイグレーシ
ョンを防止するマイグレート防止処理剤、或いは、金属
イオンと結合し防錆被膜を形成する防錆剤等が挙げられ
る。マイグレート防止処理剤としては、シュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などのジカル
ボン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリ
ロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン四酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸
(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTH
A)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジ
ヒドロキシエチルグリシン(DHEG)などのアミノカ
ルボン酸塩が挙げられるが、特に限定はなく単独あるい
は混合して用いても構わない。また防錆剤としては、ベ
ンゾトリアゾールまたはベンゾトリアゾールモノエタノ
ールアミン塩、ベンゾトリアゾールジエチルアミン塩な
どのベンゾトリアゾール誘導体や、トリアジンチオール
化合物など主成分とする防錆剤が挙げられるが特に限定
はなく単独あるいは混合液として用いても構わない。マ
イグレート防止処理条件としては一般に処理剤濃度0.
1〜50%、処理温度20〜90℃、0.5〜10分の
浸漬処理により目的とする黒色導電被膜を得ることがで
きる。マイグレート防止処理と防錆被膜形成処理を併用
するとマイグレート防止効果は更に向上する。このよう
なマイグレート防止処理を行うことにより、金属のマイ
グレートを防止、或いは、大幅に低減でき、前面板とし
て使用したときにも変色が少なく、防眩性、電磁波シー
ルド性などの優れた性能を長期間維持することが可能と
なる。
【0009】カルボキシル基含有接着樹脂とは、透明で
弾性のあるもの、例えば、通常合わせガラス用接着剤と
して用いられているものが好ましく、具体的には、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチ
レン−メタアクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタ
アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレン−
メタアクリル酸共重合体、部分鹸化エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、カルボキシルエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−メタアクリル−無水マレイン酸共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−メタアクリレート共重合体
などのエチレン系共重合体が挙げられる。また、その他
に、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル
樹脂、ウレタン樹脂なども用いる事ができるが、性能面
で最もバランスがとれ、使いやすいのはエチレン−酢酸
ビニル共重合体である。
【00010】
【実施例】 以下更に本発明の導電性メッシュ織物の実
施例を説明する。
【評価方法】耐久性試験(乾熱試験:試料を80℃で1
000時間放置、湿熱試験:試料を60℃95%RHで
1000時間放置)を行い、耐久性試験前後の試料につ
いて下記の性能を調査した。 (1)表面凹凸 表面凹凸を走査型プローブ顕微鏡システム(セイコーイ
ンスツルメンツ株式会社製 SPI3800N)を用い
て測定した。単位はμm。 (2)表面反射率 分光光度計(グレダグマクベス株式会社製 マクベスカ
ラーアイCE3100)を用いて400〜700nmで
の試料表面の反射率(%)を測定し、その平均値を算出
した。 (3)可視光透過率 分光光度計(グレダグマクベス株式会社製 マクベスカ
ラーアイCE3100)を用いて試料を設置しない状態
と設置した状態で400〜700nmでの透過率(%)
を測定し、その平均値を算出した。 (4)変色度測定 エチレン−酢酸ビニル共重合体を塗布した試料を、ポリ
エステルフィルムを基材としたパウチフィルム内にはさ
んで成る積層体を用いて耐久性試験を行い、耐久性試験
前後の積層体について評価した。変色の度合いはL**
*表色系(JIS Z 8729)における下記の式
1で示される△E値を算出した。
【式1】 ここでL* 、a* 、b* は耐久性試験前のL***
値である。 (5)黒色度測定 試料を分光光度計(グレダグマクベス株式会社製 マク
ベスカラーアイCE3100)を用いて測定し、L**
*表色系で表した。経験的にL*<20、|a*|<
5、|b*|<5であれば対象物は黒とみなす。 (6)導電性メッシュ織物表面導電性 三菱化学株式会社製抵抗値測定器ロレスタEP(MCP
−T360)を用い、四探針法JISK7194による
導電性を測定した。 (7)電磁波遮蔽効果 測定方法は関西電子工業振興センターの生駒電波測定所
の考案による測定セルを用い、ヒューレットパッカード
社製トラッキングジェネレーター付スペクトラムアナラ
イザーHP8591EMにより10MHz〜1GHz発
振を前述測定セル受信部にて測定サンプルを経て受信
し、スペクトラムアナライザーで計量した。
【0011】
【実施例1】 繊度13dtexのポリエステルモノフ
ィラメントを135本/インチの糸密度で製織した後、
この織物を用い、引き続き、塩化パラジウム0.3g/
L、塩化第一錫30g/L、36%塩酸300ml/L
を含む40℃の水溶液に2分間浸漬後水洗した。続いて
酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に30℃で5分間浸漬
後水洗した。次に硫酸銅7.5g/L、37%ホルマリ
ン30ml/L、ロッシェル塩85g/Lから成る無電
解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬後水洗した。これに
よりポリエステルフィラメント上に厚さ約0.5μmの
銅被膜を形成させた。銅被膜形成後、酸化処理として亜
塩素酸ソーダ10%水酸化ナトリウム3%溶液を用い8
0℃10分浸漬処理を行い約0.1μmの黒色酸化銅被
膜を形成させた後、シュウ酸2%溶液で常温2分間処理
し目的とする導電性メッシュ織物を得た。評価結果を表
1に示す。
【0012】
【実施例2】繊度13dtexのポリエステルモノフィ
ラメントを135本/インチの糸密度で製織した後、こ
の織物を用い、引き続き無電解メッキ法として、塩化パ
ラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%
塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬
後水洗した。続いて酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に
30℃で5分間浸漬後水洗した。次に硫酸銅7.5g/
L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85
g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬
後水洗した。これによりポリエステルフィラメント上に
厚さ約0.5μmの銅被膜を形成させた。銅被膜形成
後、酸化処理として亜塩素酸ソーダ10%水酸化ナトリ
ウム3%溶液を用い80℃で10分浸漬処理を行い約
0.1μmの黒色酸化銅被膜を形成させた後、ベンゾト
リアゾールモノエタノールアミン塩溶液2%溶液で常温
2分間処理し目的とする導電性メッシュ織物を得た。得
られた導電性メッシュ織物について実施例1と同様の評
価を行った結果を表1に示す。
【0013】
【実施例3】繊度13dtexのポリエステルモノフィ
ラメントを135本/インチの糸密度で製織した後、こ
の織物を用い、引き続き無電解メッキ法として、塩化パ
ラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%
塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬
後水洗した。続いて酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に
30℃で5分間浸漬後水洗した。次に硫酸銅7.5g/
L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85
g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬
後水洗した。これによりポリエステルフィラメント上に
厚さ約0.5μmの銅被膜を形成させた。銅被膜形成
後、酸化処理として亜塩素酸ソーダ10%水酸化ナトリ
ウム3%溶液を用い80℃10分浸漬処理を行い約0.
1μmの黒色酸化銅被膜を形成させた後、シュウ酸2%
溶液で常温2分間処理した後更にベンゾトリアゾールモ
ノエタノールアミン塩溶液2%溶液で常温2分間処理し
目的とする導電性メッシュ織物を得た。得られた導電性
メッシュ織物について実施例1と同様の評価を行った結
果を表1に示す。
【0014】
【比較例1】繊度13dtexのポリエステルモノフィ
ラメントを135本/インチの糸密度で製織した後、こ
の織物を用い、引き続き無電解メッキ法として、塩化パ
ラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%
塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬
後水洗した。続いて酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に
30℃で5分間浸漬後水洗した。次に硫酸銅7.5g/
L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85
g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬
後水洗した。これによりポリエステルフィラメント上に
厚さ約0.5μmの銅被膜を形成させた。銅被膜形成
後、酸化処理として亜塩素酸ソーダ10%水酸化ナトリ
ウム3%溶液を用い80℃で10分浸漬処理を行い約
0.1μmの黒色酸化銅被膜を形成させた。評価結果を
表1に示す。
【0015】
【比較例2】 繊度13dtexのポリエステルフィラ
メントを135本/インチの糸密度で製織した後、無電
解メッキ法により厚さ約0.5μmの銅被膜を形成させ
た。銅被膜形成後、更に、電気メッキ法により厚さ約
0.5μmの黒色ニッケル被膜を形成させた。評価結果
を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明の方法により得られる導電性メッ
シュ織物は優れた防眩性、耐食性、表面導通性、電磁波
遮蔽性能を発現し、電子表示機器用前面板として用いた
場合アースを取り易く、容易に電磁波シールド対策をと
ることができる。また得られる酸化被膜はそれ自身黒色
であり、従来の様に、後加工において黒色被膜を積層さ
せるなどの必要がないため、加工においてフィラメント
径が増加することが無く、可視光透過率が低下すること
がない。また、前面板製造の際使用される接着樹脂への
金属マイグレートによる変色が少なく、長期にわたり画
像の劣化を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA17B AB17B AG00A AK01A AK12 BA02 DD07B DG01B DG12B EJ12B GB90 JG01B JN01A YY00B 4L031 AA01 AA18 AA20 AB32 BA04 CA02 CB12 DA15 4L033 AA02 AA03 AA07 AA08 AB05 AC06 AC15 BA18 5E321 AA21 BB23 BB25 BB41 CC16 GG05 GH01 GH10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス或いは透明樹脂板と、表面が微細凹
    凸形状である金属酸化膜を表面に有する導電性金属層が
    外周に付与された長繊維から成るメッシュ織物を、カル
    ボキシル基含有接着樹脂により接着して成る積層体にお
    いて、導電性金属層表面にマイグレート防止処理部及び
    /または防錆被膜が形成されて成る導電性メッシュ織
    物。
  2. 【請求項2】導電性金属層とカルボキシル基含有接着樹
    脂との界面において、乾熱、湿熱耐久試験後の△E値が
    5未満であることを特徴とする、請求項1記載の導電性
    メッシュ織物。
  3. 【請求項3】微細凹凸形状が0.01〜0.1μmの深
    さであることを特徴とする請求項1乃至2記載の導電性
    メッシュ織物。
  4. 【請求項4】ガラス或いは透明樹脂板と、表面が微細凹
    凸形状である金属酸化膜を表面に有する導電性金属層を
    外周に付与された長繊維から成るメッシュ織物を、カル
    ボキシル基含有接着樹脂を用いて接着して成る積層体に
    おいて、導電性金属層にマイグレート防止処理剤及び/
    または防錆剤を付与することを特徴とする導電性メッシ
    ュ織物の製造方法。
  5. 【請求項5】微細凹凸形状を有する導電金属層が銅の酸
    化処理により成ることを特徴とする請求項4記載の導電
    性メッシュ織物の製造方法。
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