JP2003024439A - シリンジ外筒体及びプレフィルドシリンジ並びに薬液投与キット - Google Patents

シリンジ外筒体及びプレフィルドシリンジ並びに薬液投与キット

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JP2003024439A
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syringe
outer cylinder
syringe outer
cylinder body
injection needle
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JP2001217699A
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English (en)
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Michihiro Katayama
通博 片山
Tomohito Ichinose
智史 一瀬
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用前後の手間が省かれると共に、突刺事故
の防止が図られ、点滴作業をスムースに、かつ的確に行
なうことができるシリンジ外筒体及びプレフィルドシリ
ンジ並びに薬液投与キットの提供。 【解決手段】 合成樹脂製シリンジ筒と、側壁に注出口
を備えた合成樹脂製薬液注入針とを一体成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリンジ外筒体、特
に予め薬液が充填密封された状態で市場に供されるプレ
フィルドシリンジ用として好適な外筒体及び当該外筒体
を用いたプレフィルドシリンジ並びに薬液投与キットに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリンジ外筒体は、単に前端部に
注射針装着用の突出部が形成されていたに過ぎなかっ
た。そのため、従来プレフィルドシリンジを用いて薬液
を患者に直接投与したり、あるいは点滴バッグなどに混
注するに際しては、当然に注射針の装着操作が不可欠と
なっていた。
【0003】然しながら、この注射針の装着操作は、処
理量の多い医療従事者にとってはかなり煩らわしい準備
作業上の手間であり、時として手指等への突刺事故を招
くと云う問題もあった。特に、従来の注射針は金属針で
あったため、使用済み後においては、非金属製のシリン
ジ外筒から取り外して分別廃棄しなければならず、その
煩瑣さと突刺事故の危険性は看過し得ない問題となって
いた。加えて上記の注射針の装着操作時には雑菌等の混
入の恐れもあり、医療現場としてはその改善が求められ
ていたのが実状であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の如き従
来の問題と実状に鑑みてなされたものであり、いちいち
注射針を装着する必要がなく、しかも密封系を保持し、
雑菌等の混入の恐れもなく、そのまま直ちに点滴バッグ
等に刺通装着して混注することができると共に、使用済
み後においても分別廃棄の必要がなく、極めて安全性に
優れたシリンジ外筒体及びプレフィルドシリンジ並びに
薬液投与キットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明シリンジ外筒体
は、合成樹脂製シリンジ外筒の前端部に、側壁に注出口
を備えた合成樹脂製薬液注入針を一体成形せしめること
により前記目的を達成したものである。
【0006】また、本発明プレフィルドシリンジは、前
記シリンジ外筒体に、予め薬液を充填密封せしめること
により前記目的を達成したものである。
【0007】また、本発明薬液投与キットは、前記プレ
フィルドシリンジとプランジャーとを含めることにより
前記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面と
共に説明する。
【0009】図1は本発明プレフィルドシリンジの概略
断面説明図である。該図1において、10は合成樹脂製
のシリンジ外筒で、その前端部には同じく合成樹脂製の
薬液注入針20が、当該シリンジ外筒10と一体に成形
されている。
【0010】斯かる一体成形体の具体的成形方法として
は射出成形が簡便で望ましい。また、シリンジ外筒10
及び薬液注入針20は、透明乃至半透明とするのが、内
容薬液50の状態を外部から観察し得る上で好ましい。
更にまた、シリンジ外筒10及び薬液注入針20として
は、薬液充填後の加熱滅菌時に、その樹脂成分が薬液中
に溶出しない耐熱性を有するものが好ましい。
【0011】而して、上記の如き条件に適合したシリン
ジ外筒10及び薬液注入針20を得ることができる合成
樹脂としては、例えばシクロオレフィンポリマー(CO
P)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(P
E)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリカーボネイ
ト(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等
が好ましいものとして挙げられる。
【0012】薬液注入針20は、その側壁に注出口21
が形設されており、その先端は注出口が設けられること
なく、鋭利な状態となっている。
【0013】この薬液注入針20の外径及び長さは、市
販のあらゆる注射針、翼状針、三方活栓等の医療用具、
その他の直接投与用の針と嵌合しない寸法に設定するの
が過誤投与を防止する上で有利であり、具体的な外径と
しては最大径部で4mm以下、長さとしては15mm以上と
するのが望ましい。また、薬液注入針20の先端角度と
しては30〜45°とするのが、点滴容器のゴム栓刺通
抵抗を低減させ、スムースな刺通操作を可能ならしめる
上で好ましい。
【0014】注出口21の開口部面積は、一般に使用さ
れている最も太い注射針(18G)の開口部面積より大
きくするのが、点滴容器への注入時の負荷が少なく、ス
ムースな注入操作を可能ならしめる上で好ましい。
【0015】斯かる注出口21の形設個数としては特に
限定されないが、通常1〜3個とするのが、成形性及び
強度の点で好ましい。
【0016】また、注出口21の具体的形設部位として
は、先端から根元方向に4mm以上離れた位置で、かつ根
元から先端方向に11mm以上離れた位置とするのが、点
滴容器のゴム栓を完全刺通して薬液50を当該点滴容器
内にスムースに注入し得ると共に、ゴム栓刺通時にゴム
屑等の混入を防止する上で有利である。
【0017】30はゴム製等の保護キャップで、薬液注
入針20に被冠装着されている。この保護キャップ30
により、針の突刺事故が防止されると共に、使用前にお
いては密封系が確保され、雑菌等の侵入が防止せられ
る。
【0018】40はゴム製等のガスケットで、シリンジ
外筒10内に充填された薬液50を封止しており、これ
により密封系が確保される。ガスケットの摺動性を向上
させるためにシリンジ内壁にシリコン油等の潤滑剤を塗
布してもよい。ガスケットとしては、プラスチック等の
材料でコーティング又はラミネートを施したものが好ま
しい。
【0019】因に、シリンジ外筒10に充填される液液
50は特に限定されないが、各種疾病の治療、予防又は
診断に用いるもの、具体的には、シスプラチン、イホス
ファミド、エトポシド、カルボプラチン、ネダプラチ
ン、塩酸イリノテカン、パクリタキセル、ドセタキセ
ル、テガフール、フルオロウラシル等の抗悪性腫瘍薬、
アムリノン、塩酸ドパミン、塩酸ドブタミン、塩酸ピル
ジカニド等の不整脈用剤、アルガトロバン、オザグレル
ナトリウム、アルプロスタジル、バトロキソビン等の抗
凝固剤、リンゲル液等の血液代用剤、果糖、ブドウ糖、
マルトース等の糖類、各種タンパク、各種アミノ酸、各
種ビタミン等を挙げることができる。
【0020】60は表面に薬剤名等が適宜印刷表示され
ているシュリンクラベルで、シリンジ外筒10外周及び
保護キャップ30の根元部外周に被覆され、当該薬剤名
の確認により誤投与が防止されるようになっている。
【0021】尚、上記の如き実施の態様に係るプレフィ
ルドシリンジは、プランジャー(図示省略)と共に適宜
包装され、薬液投与キットとして市場に供される。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、薬液注入針とシリンジ
外筒が一体成形されているため、注射針をいちいち装着
することなく、そのまま直ちに点滴容器等のゴム栓に刺
通使用することができるので、従来の如き煩らわしい手
間が省けると共に、突刺事故防止が図られ、医療従事者
の準備作業軽減に大きく寄与する。特に一刻を争う緊急
時に於ける点滴作業をスムースに、かつ的確に行ない得
る上で、その利便性には極めて大なるものがある。
【0023】しかも、本発明によれば、注射針の装着が
不要なため、使用時まで薬液の密封系が保持される結
果、雑菌等による汚染が防止される。加えて、薬液注入
針もシリンジ筒と同質の合成樹脂製であるため、金属針
の如く、使用済み後においていちいち取り外して分別廃
棄する必要もないため、前記準備作業のみならず事後に
おける手間及び突刺事故の危険性も大きく低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明プレフィルドシリンジの概略断面説明
図。
【符号の説明】
10:シリンジ筒 20:薬液注入針 21:注出口 30:保護キャップ 40:ガスケット 50:薬液 60:シュリンクラベル
フロントページの続き (72)発明者 一瀬 智史 大阪府高槻市明田町4−38 第一製薬株式 会社製剤技術研究所大阪製剤技術センター 内 Fターム(参考) 4C066 BB01 CC01 DD08 EE14 FF05 HH13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製シリンジ外筒の前端部に、側
    壁に注出口を備えた合成樹脂製薬液注入針が一体成形さ
    れていることを特徴とするシリンジ外筒体。
  2. 【請求項2】 射出成形による一体成形体であることを
    特徴とする請求項1記載のシリンジ外筒体。
  3. 【請求項3】 透明乃至半透明であることを特徴とする
    請求項1又は2記載のシリンジ外筒体。
  4. 【請求項4】 加熱滅菌条件に対応した耐熱性を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載のシリン
    ジ外筒体。
  5. 【請求項5】 薬液注入針に保護キャップが装着されて
    いることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の
    シリンジ外筒体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項記載のシリン
    ジ外筒体に、予め薬液が充填密封されていることを特徴
    とするプレフィルドシリンジ。
  7. 【請求項7】 外周部がシュリンクラベルで被覆されて
    いることを特徴とする請求項6記載のプレフィルドシリ
    ンジ。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載のプレフィルドシリ
    ンジとプランジャーとを含む薬液投与キット。
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