JP2003022314A - 不動産価格関数推定方法、不動産価格関数推定装置、及び不動産価格関数推定プログラム - Google Patents

不動産価格関数推定方法、不動産価格関数推定装置、及び不動産価格関数推定プログラム

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JP2003022314A
JP2003022314A JP2001207052A JP2001207052A JP2003022314A JP 2003022314 A JP2003022314 A JP 2003022314A JP 2001207052 A JP2001207052 A JP 2001207052A JP 2001207052 A JP2001207052 A JP 2001207052A JP 2003022314 A JP2003022314 A JP 2003022314A
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real estate
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JP2001207052A
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Chihiro Shimizu
千弘 清水
Shinya Hayakawa
信也 早川
Takeshi Tamura
田村  剛
Hitoshi Seike
仁 清家
Taiji Asami
泰司 浅見
Kiyohiko Nishimura
清彦 西村
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Recruit Co Ltd
Original Assignee
Recruit Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、複雑な市場構造に対応した
市場分割を行い、分割されたセグメントごとに不動産の
価格を予測する最適な関数を推定する価格関数の推定方
法を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る価格関数推定方法は、統計
分析により不動産物件の予測価格を算出する価格関数の
推定方法において、物件データに対して構造変化テスト
を行うことにより、市場構造が同質な物件データからな
るセグメントを設定する段階と、前記設定されたセグメ
ントごとに、複数の統計モデルの中から前記価格関数の
推定に用いる統計モデルを選択する段階と、前記設定さ
れたセグメントごとに、前記物件データに対して前記選
択された統計モデルを用いて前記価格関数を推定する段
階と、を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不動産の価格を算
出する関数を推定する方法及び不動産の価格を算出する
関数を推定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マンション、戸建て、あるいは土
地などの不動産の価格は、以下のような方法で算出され
ていた。例えば、いわゆる不動産鑑定士が行う場合は、
評価対象物件の近隣地域に存在する不動産物件の中か
ら、評価対象物件と類似する物件を抽出し、これを評価
対象物件と比較することにより価格を算出していた。
【0003】また、所定のシステムを構築して不動産の
価格を算出する場合は、物件の路線価格等を参考にして
分析対象となる市場を複数のセグメントに分割し、この
分割されたセグメント毎に統計的分析を行うことにより
不動産の価格を算出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した不動
産鑑定士による価格の算出方法では、価格を算出する作
業における各個人の経験や勘に基づく部分が多いため、
再現性が困難で、また、客観性に欠けるという問題があ
った。さらに、評価を依頼した者は、算出された価格が
妥当であるか否かを判断する必要があるが、経験や勘に
基づく価格算出作業には、不透明な部分が多く、算出さ
れた価格のみをもって当該価格の妥当性を判断すること
は困難であった。
【0005】また、所定のシステムを用いた価格の算出
方法では、市場ごとに価格が算出されていたが、分析対
象となる市場を単純な方法で分割していたため、本来複
雑な不動産物件の市場構造に対応することができなかっ
た。従って、同一市場内でも、算出される価格の精度に
ばらつきがあるとともに、例えば、路線を境に駅からの
距離と価格との関係が異なるような場合に、適正な価格
が予測されないといった問題があった。
【0006】そこで、本発明の第一の目的は、複雑な市
場構造に対応した市場分割を行い、分割されたセグメン
トごとに不動産の価格を予測する最適な関数を推定する
価格関数の推定方法を提供することにある。
【0007】さらに、本発明の第二の目的は、不動産の
価格関数の推定方法を用いて算出された価格を判断する
際に有用な情報を、依頼者に提示することができる不動
産価格予測装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る不動産価格
の関数推定方法は、不動産価格の形成に影響を与える各
種要因を考慮して構造変化テストを行うことにより、市
場構造が同質のセグメントを設定し、この設定されたセ
グメントごとに関数推定に使用する統計モデルや変数を
選択することにより、最適な価格関数を推定することを
特徴とする。
【0009】すなわち、所定の条件下で不動産の物件の
価格に関するデータに対して構造変化テストを行うこと
により、不動産物件における市場構造が同質なセグメン
トを設定し、設定された各セグメントのデータを対象
に、各種統計手法を用いてモデルや変数の選択を行うこ
とにより、価格関数を推定することとしている。
【0010】これにより、不動産の市場構造に順応した
最適なセグメントを設定することができるとともに、不
動産の市場構造を反映したモデルや変数の選択が可能に
なり、その結果、最適な価格関数を推定することができ
るようになる。
【0011】構造変化テスト(structural break tes
t)とは、回帰係数の相当性テストを意味する。例え
ば、y=a0+b1x1+b2x2・・・・・・という線形モデル式は、マン
ション市場を数理統計学的に再現する意味を持ち、この
式によりマンション市場の構造を構造推定することがで
きる。具体的には、構造変化テストとは、任意に分割さ
れたA市場とB市場について、2つの推定されるパラメ
ータ(b1、b2)が一緒かどうかを検定するものである。
【0012】市場構造は、上記の(式)y=a0+b1x1+b2x2
・・・・・・という線形モデル式によって数理統計学的に表さ
れ、パラメータ(b1、b2)の値が等しい場合、市場構造
は同質という。
【0013】所定の条件には、不動産物件の市場構造に
影響を与える要素を条件として設定することが望まし
い。例えば、市場を構成する消費者及び供給者の行動
は、商品の内容に応じて、また、時間の流れや地域によ
っても刻々と変化するものである。従って、本発明で
は、構造変化テストの条件として、不動産種別、時間、
及び地域を設定することが望ましい。
【0014】不動産の物件の価格に関するデータには、
物件の価格に影響を与えると考えられるあらゆるデータ
が該当し、例えば、住所データ、物件の属性を表す物件
属性データ、及び地域情報データに基づいて作成される
要因データ等が該当する。
【0015】統計モデルには、例えば、最小二乗法、最
尤法、ニューラルネットワーク、共分散構造分析、GM
M(Generalized Methods of Moment)、及びSpatial S
tatisticsなどがあり、線形のモデル及び非線形のモデ
ルが対象となる。本発明では、線形モデルを前提に最適
な市場セグメントを設定することとしているが、価格関
数の精度をより上げるために、非線形のモデルも含めて
最も予測精度の高いモデルを選択することとしている。
【0016】すなわち、本発明に係る価格関数の推定方
法は、統計分析により不動産物件の予測価格を算出する
価格関数の推定方法において、不動産物件の価格に関す
るデータに対して構造変化テストを行うことにより、市
場構造が同質な不動産物件の価格に関するデータからな
るセグメントを設定する段階と、前記設定されたセグメ
ントごとに、複数の統計モデルの中から前記価格関数の
推定に用いる統計モデルを選択する段階と、前記設定さ
れたセグメントごとに、前記不動産物件の価格に関する
データに対して前記選択された統計モデルを用いて前記
価格関数を推定する段階と、を有することを特徴とす
る。
【0017】また、前記セグメントを設定する段階は、
前記不動産物件の価格に関するデータに対して不動産種
別を条件に構造変化テストを行うことにより、不動産種
別について構造が同質な価格データからなる第1のセグ
メントを設定する段階と、前記第1のセグメントに属す
る不動産物件の価格に関するデータに対して時間を条件
に構造変化テストを行うことにより、不動産種別及び時
間について構造が同質な不動産物件の価格に関するデー
タからなる第2のセグメントを設定する段階と、前記第
2のセグメントに属する不動産物件の価格に関するデー
タに対して地域を条件に構造変化テストを行うことによ
り、不動産種別、時間、及び地域について構造が同質な
不動産物件の価格に関するデータからなる第3のセグメ
ントを設定する段階と、を有し、前記価格関数を推定す
る段階は、前記第3のセグメントに属する不動産物件の
価格に関するデータに対して前記選択された統計モデル
を用いて前記価格関数を推定することを特徴とするま
た、前記不動産種別は、不動産の規模であることが望ま
しい。
【0018】また、前記統計モデルを選択する段階は、
不動産物件の価格に関するデータに対してn個の統計モ
デルを用いてn個のテスト用価格関数を作成する段階
と、不動産物件の価格に関するデータにおける不動産物
件の取引価格と前記作成されたn個のテスト用価格関数
により推定される推定価格とに基づいて乖離率を算出
し、算出された乖離率から前記作成されたテスト用価格
関数の予測精度を表すFitting Rateを算出する段階と、
前記算出されたFitting Rateに基づいて前記n個の統計
モデルの中から予測精度が一番高い統計モデルを選択す
る段階と、を有することを特徴とする。
【0019】また、前記価格関数の推定方法は、前記設
定されたセグメントごとに、複数の変数変換方法の中か
ら前記価格関数の推定に用いる最適な変数変換方法を選
択する段階と、前記設定されたセグメントごとに、前記
不動産物件の価格に関するデータに対して前記選択され
た統計モデル及び前記選択された変数変換方法を用いて
前記価格関数を推定する段階と、をさらに有することを
特徴とするまた、前記価格関数の推定方法は、不動産物
件の住所データと物件の属性を示す物件属性データとを
入力する段階と、入力された住所データに基づいて前記
不動産物件の座標データを特定する段階と、特定された
座標データと地域情報を格納したデータベースとに基づ
いて前記不動産物件の価格を形成する要因データを作成
する段階と、をさらに有し、前記不動産物件の価格に関
するデータには、前記住所データ、前記物件属性デー
タ、前記特定された座標データ、及び前記作成された要
因データが含まれることを特徴とする。
【0020】また、前記価格関数の推定方法は、前記不
動産物件の価格に関するデータを入力する段階をさらに
有し、前記不動産物件の価格に関するデータが入力され
る頻度に応じて、前記価格関数を推定することを特徴と
する。
【0021】また、本発明に係る価格関数推定装置は、
統計分析により不動産物件の予測価格を算出する価格関
数の推定装置において、不動産物件の価格に関するデー
タに対して構造変化テストを行うことにより、市場構造
が同質な不動産物件の価格に関するデータからなるセグ
メントを設定する手段と、前記設定されたセグメントご
とに、複数の統計モデルの中から前記価格関数の推定に
用いる統計モデルを選択する手段と、前記設定されたセ
グメントごとに、前記不動産物件の価格に関するデータ
に対して前記選択された統計モデルを用いて前記価格関
数を推定する手段と、を有することを特徴とする。
【0022】また、本発明に係るプログラムは、統計分
析により不動産物件の予測価格を算出する価格関数の推
定プログラムであって、不動産物件の価格に関するデー
タに対して構造変化テストを行うことにより、市場構造
が同質な不動産物件の価格に関するデータからなるセグ
メントを設定する機能と、前記設定されたセグメントご
とに、複数の統計モデルの中から前記価格関数の推定に
用いる統計モデルを選択する機能と、前記設定されたセ
グメントごとに、前記不動産物件の価格に関するデータ
に対して前記選択された統計モデルを用いて前記価格関
数を推定する機能と、をコンピュータに実現させること
を特徴とする。
【0023】また、本発明に係る不動産価格予測装置
は、不動産物件の価格に関するデータに対して構造変化
テストを行うことにより、市場構造が同質な不動産物件
の価格に関するデータからなるセグメントを設定し、こ
の設定されたセグメントごとに複数の統計モデルの中か
ら前記価格関数の推定に用いる統計モデルを選択し、前
記設定されたセグメントごとに前記不動産物件の価格に
関するデータに対して前記選択された統計モデルを用い
て価格関数を推定し、この推定された価格関数を格納す
る格納手段と、評価対象物件の住所データと物件属性デ
ータとを入力する入力手段と、前記入力された住所デー
タに基づいて前記評価対象物件の座標データを特定する
手段と、前記入力された物件属性データと前記特定され
た座標データに基づいて、前記評価対象物件が属する前
記セグメントを特定し、特定されたセグメントに対応す
る価格関数を前記格納手段から読み出す手段と、前記特
定された座標データと地域情報を格納したデータベース
とに基づいて、前記評価対象物件の居住環境を指標とし
て算定する手段と、前記入力された物件属性データ、前
記算定された指標、及び前記読み出された価格関数を用
いて前記評価対象物件の予測価格を予測する手段と、を
備えることを特徴とする。
【0024】また、本発明に係る不動産管理システム
は、統計分析により不動産物件の予測価格を算出する価
格関数の推定プログラムであって、不動産物件の価格に
関するデータに対して構造変化テストを行うことによ
り、市場構造が同質な不動産物件の価格に関するデータ
からなるセグメントを設定する機能と、前記設定された
セグメントごとに、複数の統計モデルの中から前記価格
関数の推定に用いる統計モデルを選択する機能と、前記
設定されたセグメントごとに、前記不動産物件の価格に
関するデータに対して前記選択された統計モデルを用い
て前記価格関数を推定する機能と、をコンピュータに実
現させることを特徴とする価格関数の推定プログラムを
有し、担保物件または売却物件を特定する物件情報を入
力する手段と、入力された物件情報と、前記価格関数の
推定プログラムを実行することにより算出される価格関
数とを用いて、前記担保物件または前記売却物件の価格
を算出する手段と、算出された価格と融資条件または売
却条件とから、前記担保物件または前記売却物件の融資
金額または売却金額を算出する手段とを備えることを特
徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]次に、本発明
の第1の実施形態(以下、「本実施形態」という。)に
ついて、図面を参照しつつ説明する。第1の実施形態で
は、物件データに対して、不動産種別、時間、及び地域
を条件に構造変化テストを行うことにより市場構造が同
質のセグメントを特定し、この特定されたセグメントに
基づいて関数推定に使用するモデルや変数を選択するこ
とにより、最適な不動産価格関数を推定する不動産価格
関数推定装置について説明する。 (不動産価格関数推定装置の概略構成)図1は、本実施
形態に係る不動産価格関数推定装置の機能構成を示すブ
ロック図である。本実施形態に係る不動産価格関数推定
装置(以下、「本装置」という)は、不動産価格データ
入力手段1、物件位置特定手段2、不動産価格形成要因
取得手段3、不動産価格関数推定手段4、不動産価格関
数格納手段5、不動産価格データベース6(以下、「不
動産価格DB」という)、地域情報データベース7(以
下、「地域情報DB」という)、及び不動産価格関数デ
ータベース8(以下、「不動産価格関数DB」という)
を含んで構成される。
【0026】不動産価格データ入力手段1は、不動産の
価格に関するデータ(以下、「不動産価格データ」とい
う)、すなわち、物件の住所データ及び不動産価格に影
響を与えると考えられる物件属性データ(建築年、広
さ、エレベータの有無といった設備条件等)を、本装置
に入力する機能を有する。入力されたデータは、不動産
価格DB6に格納される。
【0027】物件位置特定手段2は、不動産価格データ
入力手段1により入力された物件の位置(座標)を特定
する機能を有する。本実施形態における物件の位置と
は、緯度・経度によって表される座標を意味する。物件
位置特定手段2は、物件の住所データに基づいて地理情
報装置(GIS)、電子地図、及びGPS(Global Positi
oning Systems)等を利用することにより、物件の座標
データを特定する。物件位置特定手段2により特定され
た座標データは、不動産価格DB6に格納され、これに
より、不動産価格DB6は、「座標データを有する不動
産価格DB」となる。
【0028】不動産価格形成要因取得手段3は、物件位
置特定手段2により特定された座標データと地域情報デ
ータベース7とに基づいて、物件の不動産価格を形成す
る要因データ(以下、「要因データ」という)を取得又
は作成する機能を有する。不動産価格形成要因取得手段
3により取得又は作成された要因データは、座標データ
を有する不動産価格DB6に格納され、これにより、不
動産価格DB6は、「地域情報を有する不動産価格D
B」となる。
【0029】不動産価格関数推定手段4は、地域情報を
有する不動産価格DB6を分析対象として、不動産価格
関数を推定する機能を有する。具体的には、不動産価格
関数推定手段4は、市場セグメント手段と、モデル最適
化手段と、変数最適変換手段とを備える。市場セグメン
ト手段は、地域情報を有する不動産価格DB6に基づい
て、統計テストにより市場構造が同質のセグメントを特
定する機能を有する。モデル最適化手段は、不動産価格
関数を推定するための複数のモデル(アルゴリズム)か
ら、最適なモデルを選択する機能を有する。変数最適変
換手段は、不動産価格関数において使用する変数を最適
な変換方法で変換する機能や、変数のカテゴリー化を自
動的に行う機能等を有する。
【0030】不動産価格関数格納手段5は、不動産価格
関数推定手段4により、セグメント毎に推定された関数
を不動産価格関数DB8に格納する機能を有する。すな
わち、不動産価格関数の変数や係数の値を、不動産価格
関数DB8に格納する。
【0031】不動産価格DB6は、上述したように、物
件の住所データ及び物件属性に関する不動産価格データ
を格納するためのものであり、本実施形態では、新築マ
ンションデータベース6a、中古マンションデータベー
ス6b、戸建住宅データベース6c、賃料データベース
6d、土地データベース6e、及びその他不動産価格デ
ータベース6fを備える。新築マンションデータベース
6aや土地データベース6eは、新築マンションや土地
の住所データ及び物件属性に関する各種データを格納す
る。その他不動産価格データベース6fは、例えば、市
場における取引事例実績に基づく価格データ(実勢価
格)、公示地価・基準地価、固定資産税評価額、相続税
路線価、といった公的地価情報等を格納する。
【0032】不動産価格DB6には、不動産価格入力手
段1により不動産価格データが入力された後、物件位置
特定手段2により座標データが格納され、その後、不動
産価格形成要因取得手段3により要因データが格納され
ることにより、不動産価格関数推定手段4の分析データ
となる。
【0033】地域情報DB7は、不動産価格関数の変数
を構成する要因データを取得又は作成するために必要な
各種データを格納し、具体的には、物理的地域データベ
ース7a(以下、「物理的地域DB」という)と主観的
地域データベース7b(以下、「主観的地域DB」とい
う)とを備える。物理的地域DB7aは、座標データつ
き街情報データベース、ネットワーク情報データベー
ス、及び空間データベースを備え、物理的な要因データ
を取得又は生成するためのデータ(例えば、商業施設、
公共施設、自然環境、及び土地利用強度等に関するデー
タ等)を格納する。主観的地域DB7bは、各地域につ
いての文化的な要因データや歴史的な要因データを取得
又は生成するためのデータ(例えば、地域に対する専門
家のランキング、消費者の反響等に関するデータ等)を
格納する。
【0034】不動産価格関数DB8は、不動産価格関数
推定手段4によって推定された不動産価格関数を格納す
るためのものであり、不動産価格関数の変数や係数の値
が市場セグメント手段によって特定されたセグメント毎
に格納される。具体的には、例えば、「不動産価格=a0
+ a1×専有面積+ a2×バルコニー+ a3×築年+ a4×部屋
数+ a5×総戸数+ a6×市場滞留時間+ a7×角ダミー+ a8
×商業集積+ a9×アクセシビリティ+ a10×公共施設集
積+ a11×緑被率+ a12×騒音+・・・+e」によって表され
る不動産価格関数の変数や係数の値が格納される。
【0035】ここで、本装置100は、制御手段と入力
手段と記憶手段と出力手段とを備えた一般的構成の処理
装置において、上記各手段の動作を規定したソフトウェ
アによって実現されることを想定している。すなわち、
不動産価格データ入力手段、物件位置特定手段、不動産
価格形成要因取得手段、不動産価格関数推定手段、及び
不動産価格関数蓄積手段の各動作を規定したプログラム
は、制御手段により実行されることにより、他のハード
ウェアと共働して、不動産価格関数推定装置に各種機能
を実現させる。
【0036】なお、本装置100は、物理的に専用化し
た装置によって実現することもでき、1つの手段が有す
る機能を2つ以上の物理的手段により実現する場合や、
2つ以上の手段が有する機能を1つの物理的手段により
実現する場合も含まれる。また、本装置100は、単一
のコンピュータにより構成されるものであってもよい
し、ネットワーク上に分散した複数のコンピュータによ
り構成されるものであってもよい。
【0037】(不動産価格関数推定装置における処理の
流れ) (不動産価格データ入力手段)次に、図1を参照しなが
ら、本装置における処理の流れについて詳細に説明す
る。最初に、不動産価格データ入力手段1が、不動産価
格データを入力する。図2(A)は、不動産価格データ
入力手段1により入力された不動産価格データの一例で
ある。同図によれば、中古マンション物件の、住所、マ
ンション名、価格、専有面積、及び築年(建築年数)等
のデータが入力されている。不動産価格データ入力手段
1は、例えば、不動産価格データを格納した所定のデー
タベース又は記憶媒体等を読み込むことによりデータを
入力することができる。入力されたデータは不動産価格
DB6に登録される。
【0038】(物件位置特定手段)次に、物件位置特定
手段2が、不動産価格DB6に格納された各物件の座標
データ(緯度・経度)を取得する。図3は、各物件の座
標データを特定する物件位置特定処理の流れを説明する
ための図である。同図によれば、各物件の座標データを
得る方法として、地理情報システム(GIS)、電子地
図、及びGPSを利用する方法が記載されている。すな
わち、不動産価格DB6から該当する物件のデータを読
み出すと(S301)、読み出された物件の住所データに
基づいて地理情報システム(S302)、電子地図(S
303)、またはGPS(S304)によって物件の座
標データが特定され(S305)、特定された座標デー
タは不動産価格DB6に格納される(S306)。
【0039】地理情報システム(GIS)は、データベー
スやリアルタイム入力された各種データを、デジタル・
マップ上へビジュアルに表現する機能を有し、対象物・
人の分布状況・配置などを一望することができるもので
ある。本実施形態では、地理情報システムのジオコード
作業により、座標データを取得する。具体的には、地理
情報システムが不動産価格DB6に格納された文字住所
データを解読し、住所データに対応する座標データを特
定して、不動産価格DB6に出力する。
【0040】電子地図は、電子地図上に所定の位置が指
定されると、当該位置の座標データを出力する機能を有
する。本実施形態では、例えば、不動産価格データの入
力担当者が、不動産価格DBに格納された住所データに
基づいて、物件の位置を電子地図に直接プロットする
と、電子地図の所定の機能によって物件の座標データが
特定され、不動産価格DB6に出力される。
【0041】GPS、すなわち全地球測位システムは、
カー・ナビゲーション・システムの位置測定手段として
知られており、GPS衛星からの電波を受信することに
より、測定位置を測定する機能を有する。本実施形態で
は、不動産価格データの入力担当者が、不動産価格DB
6に格納された住所データに基づいて特定される物件が
存在する現地に出向き、現地でGPSを使用して当該物
件の座標データを取得する。取得された座標データは、
不動産価格DB6に格納される。なお、GPSがカメラ
機能又は双眼鏡機能を持つ場合、入力担当者は物件が存
在する現地ではなく物件を目視できる場所へ出向けばよ
い。この場合、入力担当者は、物件をカメラ機能つきG
PS等で確認することにより、座標データを取得するこ
とができる。
【0042】図2(B)は、物件位置特定手段2により
座標データが格納された不動産価格DB6のデータ構成
の一例を表した図である。同図(B)によれば、物件ご
とにx座標データ及びy座標データが格納されているこ
とがわかる。
【0043】なお、物件位置特定手段2は、特定された
物件の位置に基づいて、価格予測に必要な最寄駅デー
タ、最寄駅までの道路距離データ、及び周辺諸環境のデ
ータ等を取得する機能を有している。本実施形態では、
上述した地理情報システムを利用する。具体的には、地
理情報システムが、特定された物件の座標データを入力
すると、この座標データに基づいて最寄駅や道路距離等
のデータを検索及び測定して出力する。取得されたデー
タは、不動産価格DB6に格納される。図2(C)は、不
動産価格DB6のデータ構成の一例を表した図である。
同図(C)によれば、座標データに基づいて取得された
最寄駅データや最寄駅からの距離(駅距離)データ等
が、物件毎に格納されていることがわかる。 (不動産価格形成要因取得手段)次に、不動産価格形成
要因取得手段4が、不動産価格関数の変数を構成する要
因データを取得又は作成する。不動産価格形成要因取得
手段4は、物件位置特定手段2によって特定された座標
データに基づいて地域情報DB7を検索することによ
り、各物件の要因データを取得又は作成する。
【0044】図4は、不動産価格形成要因取得手段3の
処理の流れを記載したフローチャートである。不動産価
格形成要因取得手段3は、座標データを有する不動産価
格DBから該当する物件の座標データを取得し(S40
1)、取得した座標データに基づいて物理的地域DB7
a及び/又は主観的地域DB7bを検索することによ
り、不動産価格を形成する要因を表す地域情報データを
取得する(S402、S403)。そして、不動産価格
形成要因取得手段3は、取得された地域情報データを直
接投入、総合得点化、又は複合指標化等することによ
り、不動産価格を形成する要因データを作成する(S4
04)。作成された要因データは、不動産価格DB6に
格納される(S405)。
【0045】ここで、物理的地域DB7aは、座標デー
タつき街情報データベース、ネットワーク情報データベ
ース、及び空間データベースを備えており、座標値つき
街情報データベースは、商業施設等のデータを座標デー
タと対応させて格納する。ネットワーク情報データベー
スは、電車及びバスの時刻表や道路地図等のデータを格
納する。空間データベースには、用途地域等その他のデ
ータを格納する。
【0046】不動産価格形成要因取得手段3は、物理的
地域DB7aから、商業集積、公共施設集積、自然環
境、及び土地利用強度などの要因データを作成する。ま
た、主観的地域DB7bから、地域に対する主観的価値
などの要因データを作成する。以下、各種要因データに
ついて具体的に説明する。
【0047】商業集積は、大規模小売店舗、コンビニエ
ンスストア、専門店、銀行等の商業施設の集積の程度を
表す要因データである。具体的には、任意の半径以内
(例えば、300m以内)における商業施設の数、床面
積、売上高などによって表される。集計方法は、任意の
半径以内、道路距離による半径以内など、最適な影響範
囲を抽出することが望ましい。
【0048】公共施設集積は、区役所、出張所、体育
館、及び公民館等の公共施設の集積の程度を意味する要
因データである。具体的には、任意の半径以内(例え
ば、300m以内)における公共施設の数、床面積などが
該当する。集計方法は、商業集積と同様に、任意の半径
以内、道路距離による半径以内など、最適な影響範囲を
抽出することが望ましい。
【0049】自然環境に属する要因データには、緑被
率、緑視率、大気汚染度、および騒音等の自然環境の水
準を示すものが該当する。土地利用強度に属する要因に
は、建て込み度、災害(震災)の影響の出方、水害等の
発生確率、土砂災害の発生確率等の、土地利用強度など
が該当する。
【0050】地域に対する主観的価値は、地域の人気と
いったものを示すもので、集計方法は、文化的要因や歴
史的要因を定量的な価値の反映できる指標として変数化
することができる。具体的には、不動産の営業担当者、
不動産業者、投資家等の専門家によるランキングや、居
住者や転出者の投票等を通じて得点化を測る。本実施形
態では、主観的価値の例として、物件に対する消費者や
専門家の反響を表す「反響指標」を設定している。
【0051】図8は、地域情報つき不動産価格DB6の
例である。同図によれば、各物件について、商業集積、
アクセシビリティ(交通利便性)、公共施設集積、緑被
率、騒音、反響指数、沿線ダミー(○○電鉄線)等の要
因データが格納されていることがわかる。
【0052】また、不動産価格形成要因取得手段3は、
地域情報データを取得して物理的な要因データ(以下、
「物理的変数」という。)を作成する機能を備えてい
る。物理的変数の作成機能には、具体的には、変数を別
データから推定する機能、変数の総合化機能、及び写真
データ等を利用して変数を取得する機能などがある。
【0053】第一に、変数を別データから推定する機能
は、変数と直接的に関連のあるデータではなく、因果性
の認められるデータから変数を予測するものである。図
5は、変数を別データから推定する機能を説明するため
の図である。例えば、土壌汚染に関する変数について説
明する。土壌汚染の程度は不動産価格の予測上重要な要
素であり、土壌汚染の程度を測定する方法としては、
(1)土壌汚染の程度を直接測定する方法がある。しか
し、本実施形態では、別データからの推定として、
(2)従前の土地利用が工場であれば土壌汚染の可能性
があるといった因果性に基づいた予測を行う。このよう
に予測される変数は、「土壌汚染可能性ダミー」として
設定される。
【0054】変数を別データから推定する方法の他の例
としては、変数が道路交通騒音量の場合、騒音量を直接
測定する以外に、騒音の音源となる道路交通量と建物の
建て込み度から推定するといった方法がある。
【0055】第二に、変数の総合化機能は、類似のカテ
ゴリーに分類可能な変数が多数ある場合に、これらをカ
テゴリーに分類して総合得点化し、総合得点と不動産価
格との関係を分析するものである。図6は、変数の総合
化機能を説明するための図である。例えば、商業集積の
程度と不動産価格との間には密接な関係があるが、商業
集積の程度を表す変数が多数ある場合には、不動産価格
との関係について、十分に説明しきれないような場合が
ある。かかる場合、類似のカテゴリーに分類される要因
(特定範囲内におけるコンビニ、大規模小売店、及び専
門店の数、売り場面積、及び売上高等)を総合得点化
し、その総合得点と価格との関係を分析することによ
り、商業集積の程度を算出する。総合得点は、主成分分
析及び因子分析等を行うことにより作成することができ
る第三に、写真データ等を利用して変数を取得する機能
は、写真データを解析することにより、自然環境等の変
数を取得するものである。図7は、写真データ等を利用
して変数を取得する機能を説明するための図である。同
図によれば、まず、衛星写真データから熱量等の解析を
行う。その一方で、航測写真データから任意の半径以内
の緑を測定し、測定結果から更に樹木以外の緑を除去す
る。そして、熱量等の解析結果と自然林の緑の測定結果
とに基づいて自然林の緑の測定を行う。なお、樹木以外
の緑を除去する際には、国土数値情報等に基づいて河川
の除去を行い、建物付GISデータに基づいて建物の除去
を行うことができる。
【0056】さらに、不動産価格形成要因取得手段3
は、物理的変数の作成に関する最適化機能を有する。例
えば、物理的変数が、交通利便性の「最寄駅までの距離
(以下、「駅距離」という。)」である場合について説
明する(交通利便性)。
【0057】不動産価格形成要因取得手段3は、「駅距
離」について、「徒歩圏地域」「バス圏地域」「自動車
圏地域」等の異なる交通手段を用いる地域においても、
同一尺度で比較することができるように最適化を行う。
具体的には、時間換算されたものを距離換算する方法
や、金銭換算する方法がある。金銭換算する場合の例を
下記に記載する。 徒歩圏 :平均賃金/時間 × 最寄駅までの時間 バス圏 :平均賃金/時間 ×最寄駅までのバス乗車時
間 + バス賃金 自動車圏:(平均賃金/時間 ×最寄駅までの自動車時
間) +(自動車費用(燃料費等)/最寄駅までの距
離) 次に、物理的変数が交通利便性の「都心までの接近性」
である場合について説明する(交通利便性)。「都心
までの接近性」は、各主要ターミナル駅までの時間距離
によって表すことができる。各主要ターミナル駅までの
時間距離とは、代表的なターミナル駅(例、「東京
駅」)又は最寄りのターミナル駅(例、「練馬駅」)ま
での時間距離を意味する。ここで、不動産価格形成要因
作成手段3は、「都心までの接近性」を、総合化指標に
よって表すことにより最適化を行うことができる。
【0058】総合化指標の第1の例としては、複数の主
要ターミナル駅までの所要時間がある。具体的には、対
象となる単一の駅について、新線の開発があった場合に
ついて考える。この場合、当該駅までの所要時間に変化
がなかったとしても、新線の開発により、別の主要ター
ミナル駅までの所要時間が短縮されることもあり、これ
により、地域ポテンシャルが高まり、不動産価格が上昇
する場合もある。従って、例えば、東京圏における複数
の主要ターミナル駅までの所要時間の単純平均や、各主
要ターミナル駅の乗降客数等のポテンシャルに応じた加
重平均指標を作成することにより、最適化を図ることが
できる。
【0059】総合化指標の第2の例としては、各主要タ
ーミナル駅までの所要時間に乗車料金を加えた指標が該
当する。すなわち、都心までの接近性としては、時間的
なコストとともに乗車料金などの金銭的コストも考慮す
る必要がある場合がある。かかる場合には、金銭化をは
かることで単一指標として比較することが可能になる。
具体的には、「『平均賃金/時間』×『主要ターミナル
駅までの時間』+乗車料金」として計算する。また、各
駅ごとに計算された上記指標を単純平均するだけでな
く、乗降客数で加重平均する変数も設定することができ
る。
【0060】(不動産価格関数推定手段)次に、不動産
価格関数推定手段4について説明する。不動産価格関数
推定手段4は、市場構造が同質のセグメントを自動的に
決定し、この決定されたセグメント毎のデータに基づい
て構造変化テストを行い、不動産価格関数を構成する変
数及びモデルを最適化することにより、不動産価格関数
を推定する機能を有する。
【0061】不動産価格関数推定手段4の処理につい
て、以下の条件下で、2001年6月の不動産価格を予測す
る不動産価格関数を推定する場合を例にあげて説明す
る。 不動産価格関数推定日=2001年6月1日 不動産価格DB=2001年1月〜4月のデータ(格納済
み) 新たに入力されるデータ=2001年5月のデータ 推定される不動産価格関数=2001年6月用の不動産価格
関数 なお、本実施形態では、毎月更新される不動産価格デー
タに基づいて、不動産価格関数が毎月推定されるものと
するが、例えば、不動産価格データの更新が毎週行われ
るような場合には、不動産価格関数を毎週推定すること
ができる。
【0062】図8は、2001年6月1日の時点で本装置1
00が有する不動産価格DB6の例である。同図によれ
ば、2001年1月〜5月の不動産価格データが格納されてい
る。不動産価格DB6に格納されたデータ(以下、「分
析データ」という。)は、すべて数値データであり、価
格や専有面積といった連続データと、ダミー変数(例:
角部屋は1、それ以外は0)とから構成される。
【0063】図9は、不動産価格関数推定手段4の処理
の流れを示すフローチャートである。最初に、不動産価
格関数推定手段4は、不動産価格DB6の分析データを
読み出して(S901)、最適なセグメントを確定する
市場セグメント処理(S902)を行い、次に、不動産
価格関数の作成に使用する最適なモデルを複数のモデル
の中から選択するモデル最適化処理(S903)と、不
動産価格関数における変数を最適化する変数最適化処理
(S904)とを行う。そして最後に、モデル最適化処
理にて選択されたモデルと、変数最適化処理にて最適化
された変数とに基づいて、実際の予測に使用する不動産
価格関数を推定する処理を行う(S905)。
【0064】(市場セグメント処理)図10は、市場セ
グメント処理の主な流れを表すフローチャートである。
不動産価格関数推定手段4は、市場セグメント処理にお
いて3つの構造変化テストを行う。まず、不動産価格関
数推定手段4は、不動産価格DBから分析データを読み
出して(S1011)、不動産種別を条件にしたセグメ
ントを確定する構造変化テストを行う(S1012)。
これにより、不動産種別の構造が同質の不動産価格DB
を確定する。次に、時間を条件にしたセグメントを確定
する構造変化テストを行い(S1013)、これによ
り、不動産種別と時間的構造が同質な不動産価格DBが
確定する。最後に、不動産価格関数推定手段4は、地域
(空間)を条件にしたセグメントを確定する構造変化テ
ストを行い(S1014)、これにより、不動産種別、
時間、及び地域の各構造が同質の不動産価格DBを確定
する。以上3つの構造変化テストを行うことにより、不
動産価格関数を推定するための最適なセグメントが確定
する(S1015)。
【0065】なお、本発明における構造変化テスト(安
定性の検定)とは、線形モデル(y=a0+b1x1+b2x2------
-)を前提に、任意に分割されたAとBといった市場に対
して、b1、b2といった推定されるパラメータが同一か否
かを検定するものである。本実施形態では、AIC(Ak
aike's Information Criterion:赤池情報量規準)によ
りパラメータの検定を行う。式:AIC=−2×log
(尤度の最大値)+2×(自由なパラメータの数)にて
定義されるAICは、情報量規準の推定値であり、2つ
以上のモデルのAICの値の差がモデルの相対的なよさ
の指標となる。すなわち、AICの値が小さいモデルの
ほうが、よりよいモデルということになる。本実施形態
では、分析データ数が多くなるほどモデルの説明力が上
昇するということを前提に、データ量が増えてAICが
大きくなる場合は、構造変化があったものとみなすこと
としている。すなわち、推定されるべきパラメータが相
当でないため、AICが大きくなったと判断する。
【0066】図11は、セグメントと不動産価格関数と
の関係を説明するための図である。同図によれば、ま
ず、不動産価格DB6から不動産種別が異なるn個のD
Bが分割され、更に不動産種別(1)に対して時間的構
造が異なるn個のDBが分割され、更に、不動産種別
(1)時間(1)に対して地域的構造が異なるn個のD
Bが分割されている。これにより、各条件にて市場構造
が同質なセグメントが確定する。そして、不動産価格関
数は、最終的に分割されたセグメント毎のデータを分析
データとして推定される。同図によれば、不動産価格関
数は、各セグメントと1対1対応の関係にあることがわ
かる。
【0067】(不動産種別を条件とした構造変化テス
ト)図12は、不動産種別を条件に構造変化テストを行
う場合の処理の流れを示すフローチャートである。本発
明では、ワンルーム、ファミリータイプといった恣意的
な区分によってセグメントを特定するのではなく、所定
の統計量に基づいてセグメントを特定することを目的と
する。すなわち、不動産価格推定手段4は、分析データ
に対して物件の規模(平方メートル、(以下、「m2」
という。))を条件に所定の構造変化テストを行うこと
により、不動産種別の構造が同質のセグメントを特定す
る。
【0068】具体的には、まず、不動産価格DB6から
分析データを読み込み(S1201)、予め設定された
条件に従って、分析データを2つに分割し(S120
2)、2つのデータ群をセットする(S1203、S1
205)。本実施形態では、「規模=10m2」という条件
に従って、分析データを、10m2以上のデータ群(DB_a)
と、10m2未満のデータ群(DB_b)とに分割する。
【0069】図13は、構造変化テストにおいて使用さ
れる分析データファイルのデータ構造の一例を示す図で
ある。同図では、規模を条件に、不動産価格DB6が、
2つのデータ群(DB_a、DB_b)に分割されていることが
わかる。DB_aは、規模(S_01〜S_11:1群)にのみデー
タが存在し、DB_bは、規模(S_S〜S_(S+1):2群)にの
みデータが存在している。
【0070】次に、不動産価格関数推定手段4は、分割
された各データ群に対して回帰分析を行い(S120
4、S1206)、その結果(X)を得る(S120
5)。また、不動産価格関数推定手段4は、分割する前
の分析データ全体に対しても回帰分析を行い(S120
8)、その結果(Y)を得る(S1209)。
【0071】最後に、不動産価格関数推定手段4は、分
割した場合の結果(X)と分割しない場合の結果(Y)
に対して、AICによる判定を行う。
【0072】すなわち、AIC(X)の値がAIC
(Y)の値よりも小さい場合は、構造変化ありという判
定を行い、AIC(X)の値がAIC(Y)の値よりも
小さくない場合は、構造変化なしという判定を行う。構
造変化ありと判定した場合は、2つのデータ群の構造が
異なるため、2つのデータ群の分割を確定する(S12
11)。これに対し、構造変化なしと判定した場合は、
2つのデータ群の構造が同質であるから、2つのデータ
群を分割しない。
【0073】不動産価格関数推定手段4は、分割条件を
順次更新して同様の構造変化テストを繰り返すことによ
り、データを分割すべき値を確定するとともに、分析デ
ータを複数のデータ群に分割する。例えば、5m2ずつ条
件を増加していく設定がされている場合において、規模
=10m2において構造変化がないと判定された場合は、条
件を規模=15m2に設定して再度構造変化テストを行う。
そして、規模=15m2では構造変化があると判定された場
合は、この段階でデータ群の分割を確定し、次は、15m2
以上のデータ群を対象に、条件を規模=20m2に設定して
同様に構造変化テスト行う。
【0074】このように、分析データに対して、規模を
条件として構造変化テストを繰り返し行うことにより、
不動産種別における構造が同質の不動産価格DBを特定
することができる。図11によれば、不動産価格DBが
n個のDBに分割されていることがわかる。
【0075】なお、不動産種別における構造変化の有無
を判定する指標として、本実施形態では、AICを用い
ることとしたが、本発明はこれに限られず、例えば、B
IC(Bayesian Information Criterion:ベイズ情報量
規準)、自由度調整ずみ決定係数r’2、マロウズ(Mall
ows)のCp統計量等の指標を適用することも可能であ
る。
【0076】(時間を条件とした構造変化テスト)次
に、時間を条件に構造変化テストを行う場合について説
明する。図14は、時間を条件に構造変化テストを行う
場合の処理の流れを示すフローチャートである。本実施
形態では、2001年5月の不動産価格データが新たに入力
されるため、2001年1月〜4月の分析データ(時間的構造
が同質とする)に対して、2001年5月の分析データの構
造が同質であるか否かを構造変化テストによって判断す
る場合について説明する。なお、時間を条件とした構造
変化テストは、不動産種別による構造変化テストによっ
て分割されたDBごとに行われる。
【0077】まず、不動産価格関数推定手段4は、分析
データを読み込んで(S1401)、予め設定された条
件に従って分析データを分割し(S1402)、データ
群A(DB_a)とデータ群B(DB_b)とをセットする(S
1403、S1405)。
【0078】具体的には、不動産価格関数推定手段4
は、分析データ(2001年1月〜5月)を読み込んで、条件
「時間=2001年6月」に従って分析データを分割し、200
1年1月〜4月のデータ群A(DB_a)と、2001年5月のデ
ータ群B(DB_b)とをセットする。
【0079】次に、不動産価格関数推定手段4は、それ
ぞれのデータ群に対して回帰分析を行い(S1404、
S1406)、各データ群の回帰分析の結果に対して誤
差項の分散の相当性テストを行う(S1407)。次
に、不動産価格関数推定手段4は、誤差項の分散の相当
性テストの結果、誤差項の分散が一致するか否かを判定
し(S1408)、一致する場合は線形制約テストを行
い(S1409)、不一致の場合は漸近度比検定を行う
(S1410)。
【0080】そして、不動産価格関数推定手段4は、線
形制約テスト又は漸近度比検定を行った後、回帰係数の
相当性テストを行い(S1411)、回帰係数が一致す
る場合は、構造変化がないと判定し(S1413)、2
つのデータ群の構造が同質であるから、2つのデータ群
を分割しない。これに対し、回帰係数が一致しない場合
は、構造変化があると判定し、2つのデータ群の構造が
異なるため、2つのデータ群の分割を確定する。具体的
には、2001年1月〜4月のデータ群と2001年5月のデータ
群を分割する。
【0081】(地域を条件とした構造変化テスト)最後
に、地域を条件に構造変化テストを行う場合について説
明する。本実施形態では、行政区画の「町丁目」を地域
的構造の単位とし、各「町丁目」に対応する地域コード
を予め設定した地域コードを使用することにより構造変
化テストを行う。例えば、尾山台1丁目の地域コード=
1001であり、尾山台2丁目の地域コード=1002と設定さ
れている。なお、この地域コードは図示しない地域コー
ドDBに格納されている。また、本実施形態では、基準
となる地域とこの基準となる地域に隣接する地域とにつ
いて、構造変化テストを行い、構造変化がない場合は2
つの地域を統合し、構造変化がある場合は2つの地域を
統合しない。構造変化テストにおいては、基準となる地
域と、この基準となる地域に隣接する地域を、構造変化
テストの対象として選択する。
【0082】図15は、地域を条件に構造変化テストを
行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。ま
ず、不動産価格関数推定手段4は、分析データを読み出
して(S1501)、地域コードDBに基づき、分析対
象の基準となる地域のデータを抽出する(S150
2)。次に、不動産価格関数推定手段4は、地域コード
DBに基づいて基準となる地域に隣接する地域が存在す
るか否かを判定し(S1503)、隣接する地域が存在
する場合は、抽出された地域と隣接する地域を対象に構
造変化テストを行う(S1504)。構造変化テスト
は、図14にて説明した構造変化テストの手順に従って
行う。
【0083】そして、構造変化テストの結果、構造変化
があるか否かを判定し(S1505)、構造変化がない
場合は、両地域は同質の構造を有するため、両地域を統
合する(S1506)。次に、不動産価格関数推定手段
4は、分析データが終わりか否かを判定し(S150
7)、分析データが終わりでない場合は、当該基準とな
る地域に対して他の隣接する地域があるか否かを判定
し、同様に構造変化テストを行う。
【0084】図16は、構造変化テストの結果、地域が
統合されていく様子を説明するための図である。不動産
価格関数推定手段4は、まず基準となる地域コード=10
01を抽出すると、次に、地域コード1001に隣接する地域
が存在するか否かを判定する。地域コード1001に対して
地域コード1002が隣接する地域として存在するので、不
動産価格関数推定手段4は、地域コード1001のデータ群
と地域コード1002のデータ群について、図14の手順に
より構造変化テストを行う。
【0085】すなわち、分析データを読み込んで(S1
401)、地域コード1001のデータ群(DB_a)と、地域
コード1002のデータ群(DB_b)との2つのデータ群をセ
ットし(S1402、1403、1405)、それぞれに
ついて回帰分析を行う(S1404、1406)。そし
て、回帰分析の結果に対して誤差項の分散の相当性テス
トを行い(S1407)、誤差項の分散が一致する場合は
線形制約テストを行い(S1409)、これに対し、誤差
項の分散が不一致の場合は漸近度比検定を行う(S14
10)。
【0086】そして、不動産価格関数推定手段4は、回
帰係数の相当性テストを行った後(S1411)、回帰係
数が一致する場合は(S1402)、構造変化なしと判定
し、データ群A(DB_a)とデータ群B(DB_b)とを結合
する。すなわち、地域コード1001のデータ群と地域コー
ド1002のデータ群とを結合する。なお、回帰係数が一致
しない場合は、構造変化ありと判定し、データ群(DB_
a)とデータ群(DB_b)とを結合しない。
【0087】次に、不動産価格関数推定手段4は、分析
データは終わっていないので、地域コード1001に他の隣
接する地域があるか否かを判定し(S1503)、例え
ば地域コード1010を対象に構造変化テストを行う。ここ
で、地域コード1001と1002とが統合された場合は、統合
されたデータを基準として、地域コード1001と1002にそ
れぞれ隣接する地域を対象に、構造変化テストを行う。
隣接する地域がない場合は、処理を中止する。
【0088】図16によると、地域コード1001の地域に
対して、地域コード1002、1011、及び1012の地域が構造
変化テストによって結合され、1つのセグメントを確定
していることがわかる。また、地域コード1012の地域を
統合した段階で、地域コード1001を基準とした構造変化
テストを終了し、地域コード1003を基準とした新たな構
造変化テストを行っていることがわかる。この結果、地
域コード1003の地域に対して、地域コード1004、1013、
及び1023の地域が新たに統合され、別のセグメントが確
定されている。
【0089】以上のように、本実施形態では、不動産種
別による構造変化テストを、規模によって行うため、例
えばワンルームやファミリータイプといった恣意的な定
義にとらわれないセグメントの特定が可能になる。
【0090】また、本実施形態では、時間による構造変
化テストを行うので、金利・税制またはマクロ経済環境
の変化等による市場構造の変化を適切に把握することが
でき、これにより、時間的にも構造が同質なセグメント
を特定することができる。
【0091】また、地域を条件とした構造変化テストで
は、町丁目単位に構造変化テストを行うため、地域にお
ける供給者や消費者の行動の変化を検出した上で、地域
構造が同質な市場セグメントを特定することができる。
【0092】また、本実施形態では、不動産価格に影響
を与える不動産種別、時間、及び地域を条件に構造変化
を行うので、セグメントを木目細やかに特定することが
でき、これにより、不動産価格関数の予測精度を向上さ
せることが可能になる。
【0093】なお、構造変化テストの条件は、本実施形
態では、「不動産種別、時間、及び地域」の3つを設定
したが、本発明はこれに限られず、不動産の市場構造の
変化と関連のある要因(例えば、「駅距離」)であれ
ば、任意に設定することができる。
【0094】(モデル最適化処理)モデル最適化処理で
は、複数のモデルの中から不動産価格関数の推定に使用
するモデルを選択する。まず、セグメント毎に分割され
た分析データに対して、予め用意した複数のモデルを適
用して複数の不動産価格関数を作成し、この作成された
複数の不動産価格関数の中から、予測精度、すなわち誤
差が最小の関数を選択することにより最適なモデルを選
択する。これにより、セグメント毎に、最適なモデルを
選択した不動産価格関数を推定することができる。
【0095】以下、モデルの最適化処理について具体的
に説明する。モデル最適化処理は、下記の数式1に基づ
いて、複数のモデルの中から最適なモデルを選択する機
能を有する。
【0096】(数式1) 不動産価格=a0+ a1×専有面
積+ a2×バルコニー+ a3×築年+ a4×部屋数+ a5×総戸
数+ a6×市場滞留時間+ a7×角ダミー+ a8×商業集積+
a9×アクセシビリティ+ a10×公共施設集積+ a11×緑被
率+ a12×騒音+・・・+eテストするモデルには、例えば、
最小二乗法、最尤法、ニューラルネットワーク、共分散
構造分析、GMM、及びSpatial Statistics等があり、
これらのモデルは任意に設定することができる。
【0097】図17は、モデル最適化処理の流れを示す
フローチャートである。不動産価格関数推定手段4は、
まずテスト用価格関数iの構築処理を行い、次にテスト
用価格関数の検証処理を行い、最後に予測用価格関数の
推定処理を行う。
【0098】すなわち、まず、不動産価格関数推定手段
4は、テスト用価格関数iの構築処理を行う(S170
1)。具体的には、不動産価格DB6からテスト用分析
データを読み込み(S1702)、複数のモデル(i=
n)についてテスト用価格関数iを推定する(S170
3)。
【0099】次に、不動産価格関数推定手段4は、テス
ト用価格関数iの検証処理を行う(S1704)。具体
的には、不動産価格関数推定手段4は、不動産価格DB
6から検証用分析データを読み込み(S1705)、テ
スト用価格関数iの乖離率を算出した後、算出した乖離
率に基づいてFitting Rateを算出する(S1706)。
【0100】乖離率は、検証用分析データにおける実際
の取引価格=MPと、検証用分析データに対するテスト
用価格関数iによる推定価格=PPi(i=1・・・ ・・・
・・・n)を算出し、以下の式によって算出する。
【0101】乖離率=(MP/PPi)×100乖離率
の値が100であれば、取引価格とモデルによる推定価
格とが一致することになるため、乖離率の値が100に
近いほど予測精度が高いことになる。
【0102】また、予測値と実際の売買価格の一致率を
示すFitting Rateは、以下の式によって算出され、Fitt
ing Rateの値が0に近いほど、予測精度が高いことにな
る。
【0103】Fitting Rate=(乖離率の平均−100)
の絶対値 従って、不動産価格推定手段4は、Fitting Rateの値が
0に一番近いモデルを、最適なモデルとして選択する
(S1707)。
【0104】最後に、不動産価格関数推定手段4は、予
測用価格関数推定処理を行う(S1708)。具体的に
は、不動産価格DB6から、予測用分析データを読み込
み(S1709)、S1707にて選択されたモデルの
手法にて予測用価格関数を推定する(S1710)。
【0105】以下、2001年6月の不動産価格を算出する
価格関数を推定する場合における、モデル最適化処理に
ついて、具体的に説明する。
【0106】まず、不動産価格関数推定手段4は、不動
産DB6から、テスト用分析データとして「2001年1月
〜4月」のデータを読み込み、複数のモデル(i=1...
n)による分析を行ってテスト用価格関数iを推定す
る。本実施形態では、i=26、すなわち26個のモデ
ルを準備するものとする。
【0107】次に、不動産価格関数推定手段4は、検証
用分析データとして「2001年5月」の実際の取引価格デ
ータを読み込むとともに、「2001年5月」のデータから
テスト用価格関数iによる推定価格を算出することによ
り、テスト用価格関数の乖離率とFitting Rateとを算出
する。なお、「2001年5月」の分析データは、2630件の
取引により構成されているものとする。
【0108】図18は、2001年5月の分析データに対す
るテスト用価格関数iの乖離率の分布の一例を表す図で
ある。同図によれば、モデル15の値が一番100に近
く、モデル15が予測精度の高い最適なモデルであるこ
とがわかる。
【0109】また、図19は、2001年5月の分析データ
に対するテスト用価格関数iのFitting Rateの分布の一
例を表す図である。同図によれば、モデル15のFittin
g Rateが一番0に近く、モデル15が最適なモデルであ
ることがわかる。
【0110】最後に、不動産価格関数推定手段4は、モ
デル15を採用して、予測用分析データとして「2001年
1月〜5月」のデータを対象に、2001年6月の予測用不動
産価格関数を推定する。
【0111】(変数の最適変換処理)変数の最適変換処
理は、上述したモデル最適化処理において実行される処
理であり、各種変数について最適な変数変換を行う機能
や、ダミー変数のカテゴリー化を自動的に行う機能等を
有する。
【0112】最適な変数変換を行う機能は、具体的に
は、連続データについて、対数変換、指数変換、及びBO
X-COX変換等複数の変換方法に基づいたデータ変換を行
い、複数の変換方法の中から予測精度が最も高い変換方
法を自動的に採択するものである。なお、各変換方法に
おいては、不動産価格に影響を与える適切な変数のみが
抽出される。
【0113】また、ダミー変数のカテゴリー化を自動的
に行う機能は、カテゴリカルデータに基づくダミー変数
(「角ダミー」「沿線ダミー」等)を作成する際に、最
適なグリッドを抽出することにより、適切な変数を設定
するものである。例えば、「徒歩圏ダミー」について、
物件の所在地から駅までの距離が所定の時間未満だと
「1」、それ以外だと「0」という値を設定する場合
に、最適な所定の時間(例えば「10分」)を自動的に設
定するものである。これにより、「徒歩圏」のようにイ
メージ的な変数であって、その定義をすることが困難で
ある場合にも、「徒歩圏」の具体的な条件を探索するこ
とにより、イメージを特定化して適切な変数を作成する
ことができる。また、「南向きはいい」というイメージ
がある場合には、ダミー変数として「南向きダミー」が
作成され、物件が南向きである場合は「1」、そうでな
い場合は「0」が設定される。かかる場合に、南向きと
して考えられる複数のパターン(「南」、「南」+
「南東」、「南」+「南北」、又は「南」+「南東」
+「南北」等)の中から最適なパターンを探索すること
により、適切な変数を作成することができる。なお、最
適なパターンが探索されない場合には、当該ダミー変数
は設定されない。
【0114】このように、一定の統計量に基づき、線形
構造において構造が同一と考えられる分析対象に対し
て、さらに各種推計法を適用することとし、モデル最適
化処理において変数も最適化することとしているので、
もっとも予測精度の高いモデルを選定することが可能に
なる。
【0115】(不動産価格関数格納手段)不動産価格関
数格納手段5は、市場別に推定された不動産価格関数の
データ、すなわち変数データと係数データを、不動産価
格関数DB8に格納する。不動産価格関数は、不動産価
格データが更新されるタイミングで更新され、不動産価
格関数DB8に格納される。これにより、例えば、不動
産価格予測装置(図示せず)が、所定の物件に対する価
格予測要求を受け付けると、当該物件が属するセグメン
トを特定し、特定されたセグメントの不動産価格関数を
不動産価格関数DB8から読み込むことにより、当該物
件の価格を予測するといった利用が可能になる。なお、
この利用方法については、第2の実施形態にて説明す
る。
【0116】上記実施形態は、本発明を説明するための
例示であり、本発明を上記実施形態にのみ限定する趣旨
ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さま
ざまな形態で実施することができる。例えば、上記実施
形態では、市場セグメント処理における構造変化テスト
において、不動産種別、時間、及び地域を条件に行うこ
ととしたが、本発明はこれに限られず、不動産価格に影
響を与える可能性のある条件を任意に設定することがで
きる。 <第2の実施形態>以下、本発明の第2の実施形態を、
図面を参照しつつ説明する。第2の実施形態は、第1の
実施形態に係る不動産価格関数推定装置を利用して、所
望の不動産物件(以下、「評価対象物件」という)の価
格を予測する不動産価格予測装置について説明する。
【0117】図20は、第2の実施形態に係る不動産価
格予測装置の機能構成を示すブロック図である。不動産
価格予測装置200は、評価対象物件データ入力手段2
01、評価対象物件位置特定手段202、評価対象物件
の市場セグメント手段203、居住環境アセスメント手
段204、不動産価格予測手段205、及び予測結果出
力手段206を備え、不動産価格関数推定装置100と
アクセス可能に構成されている。
【0118】評価対象物件データ入力手段201は、評
価対象物件に関するデータ、具体的には、評価対象物件
に関する住所データ及び物件属性データを入力する。評
価対象物件位置特定手段202は、入力された評価対象
物件の座標データを特定する。座標データの特定は、第
1の実施形態にて説明したように、地理情報システム、
電子地図、及びGPSを利用することができる。
【0119】評価対象物件の市場セグメント手段203
は、入力された評価対象物件の物件属性データと特定さ
れた座標データとに基づいて、当該評価対象物件が属す
るセグメントを特定し、不動産価格関数推定装置100
から特定されたセグメントに対応する不動産価格関数を
読み込む。
【0120】居住環境アセスメント手段204は、特定
された座標データと、地域情報データベース7とに基づ
いて評価対象物件の居住環境データを取得・指標化し、
不動産価格関数にて使用する変数を設定する。居住環境
データの取得・指標化及び変数の設定については、第1
の実施形態にて説明した、不動産価格形成要因取得手段
3の機能を利用することができる。
【0121】不動産価格予測手段205は、評価対象物
件について、評価対象物件の市場セグメント手段203
により特定された不動産価格関数を実行することによ
り、評価対象物件の価格を予測する。予測結果出力手段
206は、評価対象物件の価格予測の結果を出力すると
ともに、価格予測の根拠に関するデータ等を出力する。
【0122】次に、不動産価格予測装置200を用いて
評価対象物件の予測を行う場合の運用について、具体的
に説明する。第2の実施形態では、金融機関が所定の物
件(中古マンション)について融資を行う際に、不動産
価格予測装置200を用いて評価対象物件の予測を行う
場合について説明する。
【0123】図21は、不動産価格データ入力画面の一
例を表す図である。同図によれば、入力画面には、住
所、申込者、不動産、融資判定、及び受付といった項目
21aが設けられ、担当者が、評価対象物件に関する各
項目についてデータを入力することができるように構成
されている。
【0124】利用者が、評価対象物件のデータを入力し
て、「市場価格算出」ボタン21bを選択すると、不動
産価格予測装置200は、上述した各手段を実行するこ
とにより、評価対象物件の不動産価格を推定する。
【0125】図22は、予測結果出力手段15が出力す
る不動産価格予測結果表の一例を表す図である。同図に
よれば、評価対象物件の周辺図と、評価対象物件に関す
る条件、及び、評価対象物件の周辺事例の一覧が出力さ
れている。評価対象物件に関する条件欄には、利用者が
不動産価格データ入力画面にて入力した各種条件が出力
され、「算出市場単価」及び「算出市場価格」には、本
装置によって算出された市場単価及び市場価格が出力さ
れている。
【0126】ここで、不動産価格データ入力画面をみる
と、「市場単価=23.34(万)」及び「市場価格=1,400
(万)」と入力されている。これに対し、不動産価格予
測結果表画面では、「算出市場単価=24.58(万)」及
び「算出市場価格=1,481(万)」と出力されている。
これにより、担当者は、当該物件の価値が、現在利用者
が判定している価値とほぼ同じ、若しくは現在担当者が
判定している価値よりも若干高く算出されていることが
わかる。また、担当者は、周辺図とともに周辺事例の一
覧をあわせて確認することができるので、評価対象物件
についての確認が容易である。
【0127】図23は、予測結果出力手段15が不動産
価格予測結果表に付随して出力する予測資料の一例を表
す図である。同図は、予測地域の中古マンション価格の
動向を表したものである。具体的には、3つの地域につ
いて、1989年9月〜2001年3月における中古マンションの
価格の動向を表している。担当者は、評価対象物件が建
築された1989年9月の時点では中古マンションの価格が
高騰しているが、2001年3月の時点では価格が値下がっ
ていることを読み取ることができる。
【0128】図24は、予測結果出力手段15が出力す
る予測根拠資料の一例を表す図である。同図によれば、
どの変数(不動産価格形成要因)が、評価対象物件の価
格に影響を与えたのかを把握することができる。また、
比較対象物件の得点が同時に示されているので、評価対
象物件の特性が把握しやすい。例えば、評価対象物件
は、比較対象物件と比べて、「都心までの接近性」及び
「教育環境」の得点が上回っているが、他の要素につい
ては下回っていることがわかる。
【0129】図25は、予測結果出力手段15が出力す
る予測根拠資料の他の例を表す図である。同図では、マ
ンションの築後年数と価格との関係がグラフ化されてい
る。担当者は、評価対象物件が該当するセグメントのタ
イプと現在の築後年数から、予測結果を検討することが
できる。
【0130】なお、上述した評価対象物件位置特定手段
11では、評価対象物件を座標データにて確定するもの
として説明したが、本発明はこれに限られず、他の方法
によって確定することもできる。具体的には、最寄駅、
最寄駅までの距離、都心までの近接性、重視する環境価
値等といった条件を、文字又はイメージとして入力させ
ることにより確定することもできる。
【0131】例えば、「都心までの近接性=渋谷まで50
分」「重視する環境価値=徒歩10分以内に公園が存在」
という条件が入力された場合は、評価対象物件の市場セ
グメント手段12が、不動産価格DB6から上記条件に
合致する物件を検索することにより、両者の条件に合致
するセグメント及び不動産価格関数を特定する。
【0132】以上によれば、担当者は、所望する物件の
データを入力するだけで、当該物件の推定価格を得るこ
とができるとともに、価格予測における根拠が提示され
るので、算出された価格が適正か否かについて判断する
ことが容易になる。
【0133】<第3の実施形態>以下、本発明の第3の
実施形態を、図面を参照しつつ説明する。第3の実施形
態は、第1の実施形態にて推定された不動産価格関数を
用いて不動産(物件)の価格予測及び管理を行う不動産
管理システムについて説明する。
【0134】(不動産管理システムの機能構成図)図2
6は、本発明の第3の実施形態に係る不動産管理システ
ムの構成を示すブロック図である。図に示された不動産
管理システムは、不動産価格予測装置300と、ユーザ
400(借替希望ユーザ400a、売却希望ユーザ40
0b、購入希望ユーザ400c)と、不動産会社500
と、銀行600を備える。不動産価格予測装置300
は、不動産価格関数推定装置100、物件管理手段30
1、反響管理手段302、物件データベース303、反
響データベース304を備える。不動産価格関数推定装
置100は、先に図1に示した装置と同一である。不動
産価格予測装置300と、当該システムのクライアント
(ユーザ400(400a〜400c)、不動産会社5
00、及び銀行600)は、ネットワーク通信システ
ム、郵送等の各種通信手段によってデータの送受信を行
う。
【0135】不動産価格予測装置300は、各利用者か
ら不動産物件の価格予測及び販売の依頼を受け付けた場
合は、評価対象物件の価格予測を行い、その結果を関連
情報とともに保存し、そして利用者に対して通知する機
能を有する。不動産価格予測装置300は、売却希望ユ
ーザ400bから媒介依頼を受け付けた場合は、評価対
象物件の価格予測を行い、そして不動産会社500に媒
介依頼を要求する。このように、売却希望ユーザ400
bと不動産会社500は、不動産価格予測装置300を
介して通信可能に構成されている。さらに、不動産価格
予測装置300は、購入希望ユーザ400cから物件の
申し込みを受けた場合、不動産会社500に申し込み情
報を通知する。この場合、不動産価格予測装置300
は、購入希望ユーザ400c又は不動産会社500から
ローンの申し込みを受け付けると、銀行600に当該物
件の価格予測結果や審査資料を送信することができる。
このように、購入希望ユーザ400c、不動産会社50
0及び銀行600は、不動産価格予測装置300を介し
て通信可能に構成されている。。
【0136】物件管理手段301は、クライアントによ
るアクセス内容(問合せ、資料請求)に応じた処理を実
行する。物件管理手段301は、評価対象物件の価格予
測処理を受け付けた場合、不動産価格関数推定装置10
0を起動し、評価対象物件の価格予測処理を実行する。
不動産価格関数推定装置100は、クライアントから出
力される物件情報、例えば物件の住所、広さ、築年数、
階数等の情報を参照して、価格予測処理を実行する。物
件管理手段301は、価格予測処理の結果を物件データ
ベース303に格納する。なお、不動産価格関数推定装
置100が評価対象物件を特定する物件情報を、例えば
不動産価格関数推定装置100の不動産価格DB6に備
える場合、クライアントは、物件情報として住所のみを
入力すればよい。物件管理手段301は、物件の閲覧及
び購入の処理を受け付けた場合、物件データベース30
3をアクセスして、クライアントにより指定される検索
条件に合致する物件を特定し、結果をクライアントに通
知する。物件管理手段301は更に、購入処理の実行に
伴い、銀行600に対する融資申し込みの処理を実行す
ることができる。
【0137】物件データベース303には、売却希望の
マンション及び戸建住宅、土地等の不動産物件に関する
物件情報を備える。さらに物件データベース303は、
不動産価格予測装置300をアクセスする不動産会社5
00及び銀行600の一覧及びそのサービス内容を備え
ることができる。
【0138】反響管理手段302は、購入希望ユーザ4
00cのアクセス履歴等を管理する。反響管理手段30
2は、アクセス元である購入希望ユーザ400cを特定
する情報とアクセス内容を関連付けて、反響データベー
ス304に格納する。反響管理手段302は、反響デー
タベース304に格納された情報に基づいて、例えば物
件データベース303に登録された物件の問合せや資料
請求数による市場反響の程度、売却希望及び購入希望の
発生頻度等の統計情報を収集することができる。
【0139】物件管理手段301は、ユーザ400か
ら、ローン申し込みを依頼された場合、入力された個人
情報とともに、物件データベース303に格納された物
件情報及び物件の価格予測額を銀行600に通知する。
銀行600に通知される情報は、例えば物件を価格予測
する際の参考情報である近接事例(関連する取引事例
(実勢価格)、公示地価・基準地価、固定資産税評価
額、相続税路線価)、トレンド情報(関連する価格動向
事例、マーケット情報等)などを含むことができる。
【0140】銀行600は、不動産を担保に融資を希望
する顧客が来店した場合、不動産価格予測装置300を
アクセスして、担保物件を価格予測できる。例えば銀行
600の情報系システムに、不動産価格予測装置300
を通信可能に構成して融資の可否及び融資額決定を制御
する機能、即ち審査機能を設ける。銀行600では、こ
の審査機能により、担保物件を特定する物件情報が入力
されると、その物件情報が不動産価格予測装置300に
通知される。不動産価格予測装置300の物件管理手段
301は、通知された物件情報に基づいて、価格予測処
理を実行する。
【0141】物件管理手段301は、価格予測処理の結
果を銀行600に通知する。なお物件管理手段301
は、銀行600から要求された価格予測処理に関し、物
件情報を銀行の外部に閲覧可能にしないために物件デー
タベース303への格納処理を省略することができる。
価格予測結果を受け付けた銀行600では、審査機能の
制御により、価格予測結果を参照した融資金額の算出を
行うことができる。この融資金額の算出に際し、審査機
能は、銀行600内に設定された融資額決定ルール情報
(融資条件)、例えば顧客の取引状況情報(預金残高情
報、収入情報、資産情報等)、融資限度額情報(価格予
測価格の80%上限等)、オプション情報(金利調整に
よる限度額調整、手数料調整による限度額調整等)の情
報を参照する。これらの情報は、例えば情報系システム
上に融資の際の参照情報及び顧客情報として登録され
る。
【0142】銀行600に設けられた審査機能は、例え
ば洗替処理を実行する機能を有することもできる。ここ
で、洗替処理とは、銀行600が持つ物件の担保価値を
評価しなおす処理を意味する。審査機能は、洗替処理と
して、ある担保物件に関する物件情報を銀行600に設
けられた担保データベースから読み取り、不動産価格予
測装置300に通知する。不動産価格予測装置300で
は、価格予測処理が実行され、価格予測結果が銀行60
0に通知される。審査機能は、通知された価格予測結果
を参照して、担保物件に対する新たな担保価値、即ち価
格予測額を担保データベースに格納する。このとき、上
書き格納の他、その変更履歴を差分データとして格納す
ることができる。また、審査機能は、新たな価格予測額
と担保データベースに格納されていた最新の価格予測額
との間に所定の値以上の開きが生じた場合、審査担当者
に告知する機能を備えることができる。
【0143】(不動産価格予測装置のワークフロー)次
に、不動産価格予測装置300を用いたワークフローに
ついて説明する。本実施形態では、売却希望ユーザ40
0bが、当該不動産の売却を実行する場合のワークフロ
ーについて説明する。
【0144】まず、売却希望ユーザ400bは、評価対
象物件に関する物件情報(住所、面積等)をシステム上
の所定の画面から入力することにより、自己の所有する
不動産物件の評価と取り扱い種別(例えば媒介依頼)
を、不動産価格予測装置300に対して依頼する(26
a)。不動産価格予測装置300の物件管理手段301
は、売却希望ユーザから物件の評価と媒介依頼を受け付
けると、不動産会社500に媒介依頼を要求する(26
b)。物件管理手段301は、入力された物件情報を参
照して、価格予測処理の実行及びその実行結果の物件デ
ータベース303への格納を実行することができる。な
お、物件管理手段301は、物件データベース303に
格納された不動産会社一覧及びそのサービス内容をユー
ザに提示して、取り扱い種別の指定及び不動産会社の選
択を促すことができる。
【0145】一方、売却希望ユーザ400bが、所望の
不動産会社に媒介を希望した場合は、媒介を受け付けた
不動産会社が、評価対象物件に関する情報をWeb上の
所定の画面から入力することにより、当該物件の評価を
不動産価格予測装置300に対して依頼することもでき
る(26c)。
【0146】不動産価格予測装置300は、不動産会社
500から物件の評価を受け付けると、入力された物件
情報に基づいて不動産価格関数推定装置100を起動す
る。不動産管理手段301は、価格予測処理が完了する
と、その価格予測結果を不動産会社500に送信し(2
6d)、そして価格予測結果を物件データベース303
に格納する。物件管理手段301は、価格予測結果とと
もに参考情報である近接事例(関連する取引事例)、ト
レンド情報(関連する価格動向事例、マーケット情報
等)など不動産会社500に送信することができる。
(26d)。
【0147】不動産会社500は、参考情報を受信する
と、これらの内容を検討した後、売却希望ユーザ400
bと媒介契約を結ぶことができる。そして、価格予測資
料と評価対象物件の販売計画を作成して、売却ユーザに
送信する(26e)。
【0148】物件管理手段301が、広告処理機能を備
える場合、不動産会社500は、評価対象物件を宣伝広
告するため、Web又は雑誌への掲載指示を行うことが
できる。(26f)。この場合、物件データベース30
3には、例えば広告掲載すべき物件を特定する広告入稿
情報を格納することができる。物件管理手段301は、
広告掲載指示を受け付けると、物件データベース303
を参照して広告対象の物件情報を抽出し、例えば不動産
価格予測装置300に管理されるWeb上への掲載又は
入稿窓口への入稿通知を実行し、Web又は雑誌による
広告宣伝を設定する。なお、購入希望ユーザ400cが
広告宣伝を参照して、購入希望を不動産価格予測装置3
00に通知すると、その購入希望の内容、例えば物件特
定情報及び個人情報等が反響データベース304に格納
される。反響管理手段302は、反響データベース30
4に格納された個人情報中に電子メールアドレスが含ま
れる場合、例えば広告宣伝の内容を購入希望ユーザ40
0cに電子メールを送信することができる。反響管理手
段302は、例えば購入希望ユーザ400cから通知さ
れる購入希望条件に基づいて物件データベース303を
検索する、検索機能を持つことができる。この場合、反
響管理手段302は、検索機能を実行することにより、
購入希望ユーザ400cの購入希望条件に合致する売却
物件を特定することができる。
【0149】ところで、反響管理手段302は、反響デ
ータベース304を参照して、反響データを不動産会社
500に送信することができる(26g)。不動産会社
500は、受信した反響データを参照して販売状況を報
告する販売状況報告書を作成し、これを売却希望ユーザ
に送信することができる(26h)。
【0150】一方、不動産の購入を希望する購入希望ユ
ーザ400cは、Web上の所定の画面から、希望の物
件を指定することにより、物件の申し込みを不動産価格
予測装置300に要求することができる(26i)。不
動産価格予測装置300は、Webを介して購入希望ユ
ーザ400cから物件の申込みを受け付けると、購入希
望ユーザ400cに関する個人情報及び購入希望条件等
を反響データベース304に格納するとともに、不動産
会社500に物件申込があった旨を送信することができ
る。なお、不動産の購入を希望する購入希望ユーザ40
0cは、反響データベース304を参照して、不動産会
社500に対して、直接物件の申込をすることもできる
(26j)。
【0151】不動産価格予測装置300を介して又は購
入希望ユーザ400cから直接、物件の申込を受け付け
た不動産会社500は、購入希望ユーザ400cの購入
希望条件にローン審査の指示が含まれる場合、ローン審
査の申込みを銀行600に対して行う(26k)。な
お、不動産価格予測装置300の物件管理手段301
が、ローン審査申込の機能を備える場合、購入希望ユー
ザ400cは、不動産価格予測装置300に対してロー
ン審査の申込みを行なうことができる(29l)。この
場合、物件管理手段301は、申込み対象の物件に関す
る物件情報及び価格予測結果を物件データベース303
から、そして購入希望ユーザ400cの個人情報及び購
入希望条件を反響データベース304から読み取り、銀
行600に送信する。ローン審査の申込を受け付けた銀
行600は、審査機能の制御に基づいて、ローン審査の
処理を実行する。
【0152】ローン審査の申込を受け付けた銀行600
は、受け付けた情報に基づいて審査を行い、審査結果を
不動産会社500に送信する(26m)。審査結果に応
じて、不動産会社500は、購入希望ユーザ400cと
物件の売買契約を結ぶ。その後、購入希望ユーザは、ロ
ーンに必要な書類を銀行600に郵送することにより、
銀行とローン契約を行う(26n)。ローン契約を行っ
た銀行600は、ローンの対象である物件に関する情報
を銀行が保有する担保データベースに格納する。なお、
審査機能は、審査の依頼を不動産価格予測装置300か
ら受け付けた場合、審査結果を不動産価格予測装置30
0に送信する。不動産価格予測装置300の物件管理手
段301は、審査結果を受け付けた場合、審査結果に含
まれる物件情報及び購入希望ユーザ400cの情報に基
づいて、審査結果を通知すべき購入希望ユーザ400c
を特定し、例えば電子メールにより審査結果を通知す
る。ところで、銀行600は、当該物件の洗替えを行う
ため、毎年、担保データベースに格納された物件の情報
を不動産価格予測装置300に送信する(26o)。不
動産価格予測装置300は、当該物件情報を受け付ける
と、当該物件の担保評価を行い、現時点での担保価値を
送信する(26p)。
【0153】以上のシステム構成及び処理によれば、銀
行600は、不動産価格予測装置300をアクセスし
て、正確な担保価値を迅速に算出できる。このため、こ
の担保価値を参照して、迅速に融資処理及び洗替え処理
を実行することができる。また、不動産会社500は、
不動産価格予測装置300を介して、売却物件及び購入
希望ユーザを迅速に把握でき、更には反響に応じた対
応、例えば反響が少ない場合の値下げ処理等を速やかに
実行することができる。更に、物件情報及び個人情報等
を参照してローン審査の手続きをすることができるた
め、ローン審査に必要な情報を都度入力する処理が必要
ない。
【0154】また、不動産会社500は、媒介契約後に
入力された物件に対して、広告の出稿指示のみで、We
b又は紙メディアに当該物件の広告を掲載させることが
できる。
【0155】
【発明の効果】本発明によれば、不動産の物件の価格に
関するデータに対して構造変化テストを行うことによ
り、市場構造が同質なセグメントを設定し、設定された
各セグメント毎にモデルや変数の選択を行うこととした
ので、不動産の市場構造に順応した最適なセグメントを
設定することができるとともに、不動産の市場構造を反
映したモデルや変数の選択が可能になり、その結果、最
適な価格関数を推定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る不動産価格関数推定装置の
機能構成を示すブロック図である。
【図2】 不動産価格データ入力手段1により入力され
た不動産価格データの一例である。
【図3】 各物件の座標データを特定する物件位置特定
処理の流れを説明するための図である。
【図4】 不動産価格形成要因取得手段3の処理の流れ
を記載したフローチャートである。
【図5】 変数を別データから推定する機能を説明する
ための図である。
【図6】 変数の総合化機能を説明するための図であ
る。
【図7】 写真データ等を利用して変数を取得する機能
を説明するための図である。
【図8】 2001年6月1日の時点で本装置100が有す
る不動産価格DB6の例である。
【図9】 不動産価格関数推定手段4の処理の流れを示
すフローチャートである。
【図10】 市場セグメント処理の主な流れを表すフロ
ーチャートである。
【図11】 市場セグメントと不動産価格関数との関係
を説明するための図である。
【図12】 不動産種別を条件に構造変化テストを行う
場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】 構造変化テストにおいて使用される分析デ
ータファイルのデータ構造の一例を示す図である。
【図14】 時間を条件に構造変化テストを行う場合の
処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】 地域を条件に構造変化テストを行う場合の
処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】 構造変化テストの結果、地域が統合されて
いく様子を説明するための図である。
【図17】 モデル最適化処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図18】 2001年5月の分析データにおける乖離率の
分布の一例を表す図である。
【図19】 2001年5月のテスト用価格関数のFitting R
ateの分布の一例を表す図である。
【図20】 第2の実施形態に係る不動産価格予測装置
の機能構成を示すブロック図である。
【図21】 不動産価格データ入力画面の一例を表す図
である。
【図22】 予測結果出力手段15が出力する不動産価
格予測結果表の一例を表す図である。
【図23】 予測結果出力手段15が不動産価格予測結
果表に付随して出力する予測資料の一例を表す図であ
る。
【図24】 予測結果出力手段15が出力する予測根拠
資料の一例を表す図である。
【図25】 予測結果出力手段15が出力する予測根拠
資料の他の例を表す図である。
【図26】 第3の実施形態に係る不動産価格予測シス
テムの機能構成を示すブロック図である。 1…不動産価格データ入力手段 2…物件位置特定手段 3…不動産価格形成要因取得手段 4…不動産価格関数推定手段 5…不動産価格関数格納手段 6…不動産価格DB 7…地域情報DB 8…不動産価格関数DB 100…不動産価格関数推定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 剛 東京都中央区銀座8丁目4番17号 株式会 社リクルート内 (72)発明者 清家 仁 東京都中央区銀座8丁目4番17号 株式会 社リクルート内 (72)発明者 浅見 泰司 東京都世田谷区三軒茶屋1−27−16−A (72)発明者 西村 清彦 東京都品川区東五反田1−2−26−403

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 統計分析により不動産物件の予測価格を
    算出する価格関数の推定方法において、 不動産物件の価格に関するデータに対して構造変化テス
    トを行うことにより、市場構造が同質な不動産物件の価
    格に関するデータからなるセグメントを設定する段階
    と、 前記設定されたセグメントごとに、複数の統計モデルの
    中から前記価格関数の推定に用いる統計モデルを選択す
    る段階と、 前記設定されたセグメントごとに、前記不動産物件の価
    格に関するデータに対して前記選択された統計モデルを
    用いて前記価格関数を推定する段階と、を有することを
    特徴とする価格関数の推定方法。
  2. 【請求項2】 前記セグメントを設定する段階は、 前記不動産物件の価格に関するデータに対して不動産種
    別を条件に構造変化テストを行うことにより、不動産種
    別について構造が同質な価格データからなる第1のセグ
    メントを設定する段階と、 前記第1のセグメントに属する不動産物件の価格に関す
    るデータに対して時間を条件に構造変化テストを行うこ
    とにより、不動産種別及び時間について構造が同質な不
    動産物件の価格に関するデータからなる第2のセグメン
    トを設定する段階と、 前記第2のセグメントに属する不動産物件の価格に関す
    るデータに対して地域を条件に構造変化テストを行うこ
    とにより、不動産種別、時間、及び地域について構造が
    同質な不動産物件の価格に関するデータからなる第3の
    セグメントを設定する段階と、を有し、 前記価格関数を推定する段階は、 前記第3のセグメントに属する不動産物件の価格に関す
    るデータに対して前記選択された統計モデルを用いて前
    記価格関数を推定することを特徴とする請求項1記載の
    価格関数の推定方法。
  3. 【請求項3】 前記不動産種別は、不動産の規模である
    ことを特徴とする請求項2記載の価格関数の推定方法。
  4. 【請求項4】 前記統計モデルを選択する段階は、 不動産物件の価格に関するデータに対してn個の統計モ
    デルを用いてn個のテスト用価格関数を作成する段階
    と、 不動産物件の価格に関するデータにおける不動産物件の
    取引価格と前記作成されたn個のテスト用価格関数によ
    り推定される推定価格とに基づいて乖離率を算出し、算
    出された乖離率から前記作成されたテスト用価格関数の
    予測精度を表すFitting Rateを算出する段階と、 前記算出されたFitting Rateに基づいて前記n個の統計
    モデルの中から予測精度が一番高い統計モデルを選択す
    る段階と、を有することを特徴とする請求項1記載の価
    格関数の推定方法。
  5. 【請求項5】 前記設定されたセグメントごとに、複数
    の変数変換方法の中から前記価格関数の推定に用いる最
    適な変数変換方法を選択する段階と、 前記設定されたセグメントごとに、前記不動産物件の価
    格に関するデータに対して前記選択された統計モデル及
    び前記選択された変数変換方法を用いて前記価格関数を
    推定する段階と、をさらに有することを特徴とする請求
    項1から4いずれか記載の価格関数の推定方法。
  6. 【請求項6】 不動産物件の住所データと物件の属性を
    示す物件属性データとを入力する段階と、 入力された住所データに基づいて前記不動産物件の座標
    データを特定する段階と、 特定された座標データと地域情報を格納したデータベー
    スとに基づいて前記不動産物件の価格を形成する要因デ
    ータを作成する段階と、をさらに有し、 前記不動産物件の価格に関するデータには、前記住所デ
    ータ、前記物件属性データ、前記特定された座標デー
    タ、及び前記作成された要因データが含まれることを特
    徴とする請求項1から5いずれか記載の価格関数の推定
    方法。
  7. 【請求項7】 前記不動産物件の価格に関するデータを
    入力する段階をさらに有し、 前記不動産物件の価格に関するデータが入力される頻度
    に応じて、前記価格関数を推定することを特徴とする請
    求項1から6いずれか記載の価格関数の推定方法。
  8. 【請求項8】 統計分析により不動産物件の予測価格を
    算出する価格関数の推定装置において、 不動産物件の価格に関するデータに対して構造変化テス
    トを行うことにより、市場構造が同質な不動産物件の価
    格に関するデータからなるセグメントを設定する手段
    と、 前記設定されたセグメントごとに、複数の統計モデルの
    中から前記価格関数の推定に用いる統計モデルを選択す
    る手段と、 前記設定されたセグメントごとに、前記不動産物件の価
    格に関するデータに対して前記選択された統計モデルを
    用いて前記価格関数を推定する手段と、を有することを
    特徴とする価格関数推定装置。
  9. 【請求項9】 統計分析により不動産物件の予測価格を
    算出する価格関数の推定プログラムであって、 不動産物件の価格に関するデータに対して構造変化テス
    トを行うことにより、市場構造が同質な不動産物件の価
    格に関するデータからなるセグメントを設定する機能
    と、 前記設定されたセグメントごとに、複数の統計モデルの
    中から前記価格関数の推定に用いる統計モデルを選択す
    る機能と、 前記設定されたセグメントごとに、前記不動産物件の価
    格に関するデータに対して前記選択された統計モデルを
    用いて前記価格関数を推定する機能と、をコンピュータ
    に実現させることを特徴とする価格関数の推定プログラ
    ム。
  10. 【請求項10】 不動産物件の価格に関するデータに対
    して構造変化テストを行うことにより、市場構造が同質
    な不動産物件の価格に関するデータからなるセグメント
    を設定し、この設定されたセグメントごとに複数の統計
    モデルの中から前記価格関数の推定に用いる統計モデル
    を選択し、前記設定されたセグメントごとに前記不動産
    物件の価格に関するデータに対して前記選択された統計
    モデルを用いて価格関数を推定し、この推定された価格
    関数を格納する格納手段と、 評価対象物件の住所データと物件属性データとを入力す
    る入力手段と、 前記入力された住所データに基づいて前記評価対象物件
    の座標データを特定する手段と、 前記入力された物件属性データと前記特定された座標デ
    ータに基づいて、前記評価対象物件が属する前記セグメ
    ントを特定し、特定されたセグメントに対応する価格関
    数を前記格納手段から読み出す手段と、 前記特定された座標データと地域情報を格納したデータ
    ベースとに基づいて、前記評価対象物件の居住環境を指
    標として算定する手段と、 前記入力された物件属性データ、前記算定された指標、
    及び前記読み出された価格関数を用いて前記評価対象物
    件の予測価格を予測する手段と、を備えることを特徴と
    する不動産価格予測装置。
  11. 【請求項11】 統計分析により不動産物件の予測価格
    を算出する価格関数の推定プログラムであって、不動産
    物件の価格に関するデータに対して構造変化テストを行
    うことにより、市場構造が同質な不動産物件の価格に関
    するデータからなるセグメントを設定する機能と、前記
    設定されたセグメントごとに、複数の統計モデルの中か
    ら前記価格関数の推定に用いる統計モデルを選択する機
    能と、前記設定されたセグメントごとに、前記不動産物
    件の価格に関するデータに対して前記選択された統計モ
    デルを用いて前記価格関数を推定する機能と、をコンピ
    ュータに実現させることを特徴とする価格関数の推定プ
    ログラムを有し、 担保物件または売却物件を特定する物件情報を入力する
    手段と、 入力された物件情報と、前記価格関数の推定プログラム
    を実行することにより算出される価格関数とを用いて、
    前記担保物件または前記売却物件の価格を算出する手段
    と、 算出された価格と融資条件または売却条件とから、前記
    担保物件または前記売却物件の融資金額または売却金額
    を算出する手段とを備えることを特徴とする不動産管理
    システム。
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