JP2003020953A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JP2003020953A
JP2003020953A JP2001205175A JP2001205175A JP2003020953A JP 2003020953 A JP2003020953 A JP 2003020953A JP 2001205175 A JP2001205175 A JP 2001205175A JP 2001205175 A JP2001205175 A JP 2001205175A JP 2003020953 A JP2003020953 A JP 2003020953A
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cylinder
piston
internal combustion
combustion engine
crankshaft
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Takushi Matto
卓志 松任
Makoto Kubota
良 久保田
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関のシリンダの軸線方向の寸法を小型
化するとともに、内燃機関の混合気の燃焼時の等容度を
高めて熱効率を高める。 【解決手段】 シリンダ14に摺動自在に嵌合するピス
トン16を、第1コネクティングロッド19を介して前
記シリンダ14と同軸の補助シリンダ15に摺動自在に
嵌合する補助ピストン17に連結し、補助ピストン17
に設けた中間ピン18を2本の第2コネクティングロッ
ド30,32を介して左右のクランクシャフト半体2
4,28に連結する。左右のクランクシャフト半体2
4,28は、シリンダ14のピストン16摺動範囲の半
径方向外側に配置される。ピストン14の上死点を基準
としたクランク角の増加量に対する燃焼室42の容積の
増加量を小さく抑え、これにより混合気の燃焼時の等容
度を高めて熱効率を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダに摺動自
在に嵌合するピストンをコネクティングロッドを介して
クランクシャフトに連接した内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】図7には従来の一般的な4サイクル単気
筒内燃機関が模式的に示される。
【0003】この内燃機関Eは、シリンダ01と、シリ
ンダ01に摺動自在に嵌合するピストン02と、シリン
ダ01に結合されたシリンダヘッド03と、シリンダ0
1に臨むシリンダヘッド03の下面に形成された燃焼室
04と、クランクシャフト05と、ピストン02をクラ
ンクシャフト05に連接するコネクティングロッド06
とを備える。そしてピストン02はシリンダヘッド03
とクランクシャフト05とに挟まれた位置に配置され
る。
【0004】図7(A)はピストン02が上死点にある
状態を示しており、このときのクランク角θは0°であ
る。図7(C)はピストン02が下死点にある状態を示
しており、このときのクランク角θは180°である。
図7(B)はピストン02が上死点および下死点の中点
にある状態を示しており、このときのクランク角θは9
0°にならず、90°よりも小さい角度θaとなる。そ
の理由は、上死点および下死点ではコネクティングロッ
ド06がシリンダ01の軸線L1上にあるのに対し、前
記中点ではシリンダ01の軸線L1に対してコネクティ
ングロッド06が角度φだけ傾斜するからである。
【0005】図6には上記内燃機関Eの上死点を基準と
したクランク角θと、上死点を基準としたピストン02
の変位xとの関係が鎖線で示される。ここでピストン0
2の上死点および下死点間のストロークは2R(Rはク
ランク半径)である。図7(B)で説明したように、ピ
ストン02が上死点および下死点の中央の中点(ピスト
ン02の変位xがRの点)にあるとき、クランク角θは
90°よりも小さい角度θaとなる。それに対して実線
で示す正弦カーブ(x=Rsin(θ−90°)+R)
では、ピストン02が上死点および下死点の中点にある
とき、クランク角θは90°となる。
【0006】このように、従来の内燃機関Eでは、クラ
ンク角θに対するピストン02の変位xの関係を示すラ
イン(鎖線参照)が、実線で示す正弦カーブよりも上側
に位置していることが分かる。このことは、膨張行程の
初期においてピストン02が上死点から下降するとき、
クランク角θの増加量に対するピストン02の変位xの
増加量が正弦カーブの特性に比べて大きいことを意味し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示す
従来の内燃機関Eは、クランクシャフト05がシリンダ
01の軸線L1方向の下方に配置されているため、エン
ジンEが軸線L1方向に大型化するだけでなく、マスが
軸線L1方向に分散するという課題があった。
【0008】また内燃機関Eの熱効率を高めるには、混
合気の燃焼時の等容度を高めることが望ましい。即ち、
ピストン02の上死点近傍で混合気の燃焼が開始してピ
ストン02が下降すると、ピストン02の上方の燃焼室
04の容積が増加するが、そのときのクランク角θの増
加量に対する燃焼室04の容積の増加量が小さいほど前
記等容度が高められて熱効率が向上する。しかしながら
図7に示す従来の内燃機関Eでは、上死点からのクラン
ク角θの増加量に対する燃焼室04の容積の増加量が大
きくなって等容度が低下するため、内燃機関Eの熱効率
を高める上で不利であった。
【0009】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、内燃機関のシリンダの軸線方向の寸法を小型化する
とともに、内燃機関の混合気の燃焼時の等容度を高めて
熱効率を高めることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、シリンダに摺
動自在に嵌合するピストンをコネクティングロッドを介
してクランクシャフトに連接した内燃機関において、シ
リンダのピストン摺動範囲の半径方向外側にクランクシ
ャフトを配置したことを特徴とする内燃機関が提案され
る。
【0011】上記構成によれば、シリンダのピストン摺
動範囲の半径方向外側にクランクシャフトを配置したの
で、シリンダの軸線上であってピストン摺動範囲外にク
ランクシャフトを設けた従来の内燃機関に比べて、内燃
機関のシリンダの軸線方向の寸法を小型化するとともに
マスの集中化を図ることができる。
【0012】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、コネクティングロッドは、ピ
ストンに一端を連結された第1コネクティングロッド
と、クランクシャフトに一端を連結された第2コネクテ
ィングロッドとからなり、第1コネクティングロッドの
他端および第2コネクティングロッドの他端をシリンダ
の軸線方向に移動する中間ピンを介して相互に連結した
ことを特徴とする内燃機関が提案される。
【0013】上記構成によれば、コネクティングロッド
を、ピストン側に一端を連結した第1コネクティングロ
ッドとクランクシャフト側に一端を連結した第2コネク
ティングロッドに分割し、両コネクティングロッドの他
端をシリンダの軸線方向に移動する中間ピンを介して相
互に連結したので、シリンダの軸線上であってピストン
摺動範囲外にクランクシャフトを設けた従来の内燃機関
に比べて、ピストンの上死点を基準としたクランク角の
増加量に対する燃焼室の容積の増加量を小さく抑えるこ
とができ、これにより混合気の燃焼時の等容度を高めて
熱効率を高めることができる。
【0014】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項2の構成に加えて、クランクシャフトはシリンダ
を挟んで2分割された一対のクランクシャフト半体から
なり、各々のクランクシャフト半体を中間ピンの両端に
それぞれ第2コネクティングロッドを介して連結したこ
とを特徴とする内燃機関が提案される。
【0015】上記構成によれば、シリンダを挟んで2分
割された一対のクランクシャフト半体を中間ピンの両端
にそれぞれ第2コネクティングロッドを介して連結した
ので、クランクシャフトがシリンダと干渉するのを回避
しながら、ピストンおよび第1、第2コネクティングロ
ッドの偏荷重が加わるのを回避して異常摩耗の発生を防
止することができる。
【0016】また請求項4に記載された発明によれば、
請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、クラ
ンクシャフトにより駆動されるバランサー軸に設けたバ
ランサーウエイトをシリンダの周囲に配置したことを特
徴とする内燃機関が提案される。
【0017】上記構成によれば、クランクシャフトに連
動して回転するバランサー軸に設けたバランサーウエイ
トをシリンダの周囲に配置したので、バランサーウエイ
トのマスをシリンダの周囲に集中して振動低減効果を高
めることができる。
【0018】尚、実施例の第1コネクティングロッド1
9および第2コネクティングロッド30,32は本発明
のコネクティングロッドに対応し、実施例の左右のクラ
ンクシャフト半体24,28は本発明のクランクシャフ
トに対応する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0020】図1〜図6は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は自動二輪車用の内燃機関の水平断面図、図2
は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面
図、図4は図2の4−4線断面図、図5は本発明の内燃
機関の作用の説明図、図6はクランク角θとピストン変
位xとの関係を示すグラフである。
【0021】図1〜図4に示すように、自動二輪車用の
4サイクル単気筒エンジンEは、左右に2分割された左
エンジンブロック11および右エンジンブロック12を
備えており、左右のエンジンブロック11,12間にシ
リンダブロック13が挟持される。シリンダブロック1
3は、共通の軸線L1上に配置されたシリンダ14およ
び補助シリンダ15を備えており、シリンダ14にはピ
ストン16が摺動自在に嵌合するとともに、補助シリン
ダ15には補助ピストン17が摺動自在に嵌合する。
【0022】補助ピストン17の概略円筒状の本体部1
7aの内部には一対の腕部17b,17bを介して環状
の支持部17cが設けられており、本体部17aを貫通
する2個の貫通孔17d,17dと前記支持部17cと
に中間ピン18が嵌合する。中間ピン18の両端は、補
助シリンダ15に軸線L1方向に形成した一対のスリッ
ト15a,15aに摺動自在に嵌合する。軸線L1方向
に延びる第1コネクティングロッド19の上端がピスト
ンピン20を介してピストン16に連結され、第1コネ
クティングロッド19の二股になった下端部が補助ピス
トン17の内部において中間ピン18に連結される。従
って、ピストン16および補助ピストン17は第1コネ
クティングロッド19を介して一体に移動し、第1コネ
クティングロッド19は揺動することなく常時軸線L1
上に位置している。
【0023】左エンジンブロック11と、その左側面に
結合される左カバー21とに、2個のボールベアリング
22,23を介して左クランクシャフト半体24が回転
自在に支持されるとともに、右エンジンブロック12
と、その右側面に結合される右カバー25とに、2個の
ボールベアリング26,27を介して右クランクシャフ
ト半体28が回転自在に支持される。勿論、左クランク
シャフト半体24および右クランクシャフト半体28は
共通の軸線L2(図1参照)上に位置している。左クラ
ンクシャフト半体24に設けたクランクピン29と前記
中間ピン18の左端とが第2コネクティングロッド30
で連結され、同様に右クランクシャフト半体28に設け
たクランクピン31と前記中間ピン18の右端とが第2
コネクティングロッド32で連結される。
【0024】左エンジンブロック11および右エンジン
ブロック12に結合されたシリンダヘッド41には、ピ
ストン16の頂面に臨む燃焼室42と、燃焼室42から
延びる吸気ポート43および排気ポート44と、吸気ポ
ート43を開閉する吸気弁45と、排気ポート44を開
閉する排気弁46とが設けられる。吸気ポート43に
は、燃料噴射弁47を備えた吸気管48が接続され、ま
た燃焼室42には点火プラグ49が設けられる。
【0025】シリンダヘッド41とヘッドカバー50と
に囲まれた動弁室51にはカムシャフト52が支持され
ており、このカムシャフト52に設けた従動スプロケッ
ト53は、左クランクシャフト半体24に設けた駆動ス
プロケット54にタイミングチェーン55を介して接続
される。シリンダヘッド41に設けた吸気ロッカーアー
ムシャフト56に吸気ロッカーアーム57の中間部が枢
支されており、この吸気ロッカーアーム57の一端はカ
ムシャフト52に設けた吸気カム58に当接し、他端が
吸気弁45のステムエンドに当接する。またシリンダヘ
ッド41に設けた排気ロッカーアームシャフト59に排
気ロッカーアーム60の中間部が枢支されており、この
排気ロッカーアーム60の一端はカムシャフト52に設
けた排気カム61に当接し、他端が排気弁46のステム
エンドに当接する。
【0026】左エンジンブロック11および左カバー2
1には一対のボールベアリング62,63を介してバラ
ンサー軸64が支持されるとともに、ボールベアリング
65,66を介して出力軸67が支持される。左クラン
クシャフト半体24に設けた第1ギヤ68がバランサー
軸64に設けた第2ギヤ69に噛合し、バランサー軸6
4に設けた第3ギヤ70が出力軸67に設けた第4ギヤ
71に噛合する。そしてバランサー軸64の内端、つま
りシリンダ14に隣接する位置に扇状のバランサーウエ
イト72(図1および図3参照)が設けられる。第1ギ
ヤ68および第2ギヤ69は同一歯数であるため、バラ
ンサー軸64は左クランクシャフト半体24と同速度で
回転する。左カバー21から突出する出力軸67は、例
えばベルト式無段変速機の入力軸に接続される。
【0027】右エンジンブロック12および右カバー2
5には一対のボールベアリング73,74を介してバラ
ンサー軸75が支持されており、右クランクシャフト半
体28に設けた第5ギヤ76がバランサー軸75に設け
た第6ギヤ77に噛合する。そしてバランサー軸75の
内端、つまりシリンダ14に隣接する位置に扇状のバラ
ンサーウエイト78(図1および図2参照)が設けられ
る。第5ギヤ76および第6ギヤ77は同一歯数である
ため、バランサー軸75は右クランクシャフト半体28
と同速度で回転する。右クランクシャフト半体28に
は、その回転数を検出するためのパルサー79に対向す
る速度検出用ギヤ80が設けられる。
【0028】図2から明らかなように、上記構成のエン
ジンEは、右エンジンブロック12に設けた取付部12
aがエンジンハンガー81,82を介して車体フレーム
83に支持される。
【0029】次に、上記構成を備えた本発明の実施例の
作用について説明する。
【0030】図5は本実施例の内燃機関Eを模式的に示
したもので、図7に示す従来の内燃機関に対応するもの
である。
【0031】本実施例の内燃機関Eは、シリンダ14
と、シリンダ14に摺動自在に嵌合するピストン16
と、シリンダ14と同軸の補助シリンダ15に摺動自在
に嵌合する補助ピストン17と、ピストン16および補
助ピストン17を一体化する第1コネクティングロッド
19と、シリンダヘッド41にピストン16に臨むよう
に形成された燃焼室42と、左右のクランクシャフト半
体24,28と、補助ピストン17を中間ピン18を介
して左右のクランクシャフト半体24,28に連結する
2本の第2コネクティングロッド30,32とを備え
る。そして左右のクランクシャフト半体24,28は、
ピストン16の半径方向外側に配置される。
【0032】図5(A)はピストン16が上死点にある
状態を示しており、このときのクランク角θは0°であ
る。図5(C)はピストン16が下死点にある状態を示
しており、このときのクランク角θは180°である。
図5(B)はピストン16が上死点および下死点の中点
にある状態を示しており、このときのクランク角θは9
0°にならず、90°よりも大きい角度θbとなる。そ
の理由は、上死点および下死点では第2コネクティング
ロッド30,32がシリンダ14の軸線L1上にあるの
に対し、前記中点ではシリンダ14の軸線L1に対して
第2コネクティングロッド30,32が角度φだけ傾斜
するからである。尚、第1コネクティングロッド19
は、ピストン16および補助ピストン17を一体化する
だけであり、常に軸線L1上にあって揺動することはな
い。
【0033】図6には上記内燃機関Eの上死点を基準と
したクランク角θと、上死点を基準としたピストン16
の変位xとの関係が破線で示される。ここでピストン1
6の上死点および下死点間のストロークは2R(Rはク
ランク半径)である。図5(B)で説明したように、ピ
ストン16が上死点および下死点の中点(変位がRの
点)にあるとき、クランク角θは90°よりも大きい角
度θbとなる。それに対して実線で示す正弦カーブで
は、ピストン16が上死点および下死点の中点にあると
き、クランク角θは90°となる。
【0034】このように、本実施例の内燃機関Eでは、
クランク角θに対するピストン16の変位xの関係を示
すライン(破線参照)が、実線で示す正弦カーブよりも
下側に位置しており、x<Rsin(θ−90°)+R
が成立することが分かる。このことは、膨張行程におい
てピストンが上死点から下降するとき、クランク角θの
増加量に対するピストン16の変位xの増加量が正弦カ
ーブの特性に比べて小さいことを意味している。
【0035】前述したように、内燃機関Eの熱効率を高
めるには混合気の燃焼時の等容度を高めることが望まし
く、そのためには膨張行程で上死点からピストン16が
下降するときに、クランク角θの増加量に対する燃焼室
42の容積の増加量が小さいほど前記等容度が高められ
て熱効率が向上する。図6のグラフのクランク角θが0
°から180°までの膨張行程部分から明らかなよう
に、破線で示す本実施例の内燃機関Eの上死点からのピ
ストン16の変位xは、鎖線で示す従来の内燃機関Eの
ピストン02の変位xに比べて小さくなっており、従っ
て膨張行程における等容度が高められて熱効率が向上す
る。
【0036】また第1、第2コネクティングロッド1
9,30,32に最も大きな荷重が加わる膨張行程にお
いて、補助ピストン17は左右のクランクシャフト半体
24,28から遠ざかる方向に移動するため、第2コネ
クティングロッド30,32には従来の内燃機関Eとは
逆の引張荷重が作用する。このように第2コネクティン
グロッド30,32に引張荷重が加わることにより、圧
縮荷重が加わる場合に比べて強度上有利になり、これに
より第2コネクティングロッド30,32を細くして軽
量化を図ることができる。
【0037】またシリンダ14のピストン16が摺動す
る範囲の半径方向外側に左右のクランクシャフト半体2
4,28を配置したので、ピストン摺動範囲の外側にク
ランクシャフトを配置した従来の内燃機関Eに比べて、
内燃機関Eのシリンダ14の軸線L1方向の寸法を小型
化するとともにマスの集中化を図ることができる。
【0038】またクランクシャフトを左右のクランクシ
ャフト半体24,28に2分割してシリンダ14の両側
に配置しても、シリンダ14の両側に配置した2本の第
2コネクティングロッド30,32をそれぞれ左右のク
ランクシャフト半体24,28に連結することで、左右
のクランクシャフト半体24,28がシリンダ14と干
渉するのを回避しながら、補助ピストン17、ピストン
16および第1、第2コネクティングロッド19,3
0,32に偏荷重が作用しないようにして異常摩耗の発
生を防止することができる。
【0039】また左右のクランクシャフト半体24,2
8に連動して回転するバランサーウエイト72,78を
シリンダ14の周囲に配置したので、バランサーウエイ
ト72,78のマスをシリンダ14の周囲に集中して振
動低減効果を高めることができる。
【0040】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱することなく種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0041】例えば、実施例では自動二輪車用の内燃機
関Eを例示したが、本発明は多気筒を含む他の任意の用
途の内燃機関に対して適用することができる。
【0042】また実施例のエンジンEはシリンダ14の
両側に左右のクランクシャフト半体24,28を備えて
いるが、左右のクランクシャフト半体24,28の何れ
か一方だけを備えるものであっても良い。
【0043】また実施例では4サイクルの内燃機関Eを
例示したが、発明は頭上弁方式の2サイクルの内燃機関
に対しても適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、シリンダのピストン摺動範囲の半径方向外側
にクランクシャフトを配置したので、シリンダの軸線上
であってピストン摺動範囲外にクランクシャフトを設け
た従来の内燃機関に比べて、内燃機関のシリンダの軸線
方向の寸法を小型化するとともにマスの集中化を図るこ
とができる。
【0045】また請求項2に記載された発明によれば、
コネクティングロッドを、ピストン側に一端を連結した
第1コネクティングロッドとクランクシャフト側に一端
を連結した第2コネクティングロッドに分割し、両コネ
クティングロッドの他端をシリンダの軸線方向に移動す
る中間ピンを介して相互に連結したので、シリンダの軸
線上であってピストン摺動範囲外にクランクシャフトを
設けた従来の内燃機関に比べて、ピストンの上死点を基
準としたクランク角の増加量に対する燃焼室の容積の増
加量を小さく抑えることができ、これにより混合気の燃
焼時の等容度を高めて熱効率を高めることができる。
【0046】また請求項3に記載された発明によれば、
シリンダを挟んで2分割された一対のクランクシャフト
半体を中間ピンの両端にそれぞれ第2コネクティングロ
ッドを介して連結したので、クランクシャフトがシリン
ダと干渉するのを回避しながら、ピストンおよび第1、
第2コネクティングロッドの偏荷重が加わるのを回避し
て異常摩耗の発生を防止することができる。
【0047】また請求項4に記載された発明によれば、
クランクシャフトに連動して回転するバランサー軸に設
けたバランサーウエイトをシリンダの周囲に配置したの
で、バランサーウエイトのマスをシリンダの周囲に集中
して振動低減効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車用の内燃機関の水平断面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】本発明の内燃機関の作用の説明図
【図6】クランク角θとピストン変位xとの関係を示す
グラフ
【図7】従来の内燃機関の作用の説明図
【符号の説明】
14 シリンダ 16 ピストン 18 中間ピン 19 第1コネクティングロッド(コネクティン
グロッド) 24 左クランクシャフト半体(クランクシャフ
ト) 28 右クランクシャフト半体(クランクシャフ
ト) 30 第2コネクティングロッド(コネクティン
グロッド) 32 第2コネクティングロッド(コネクティン
グロッド) 64 バランサー軸 72 バランサーウエイト 75 バランサー軸 78 バランサーウエイト L1 シリンダの軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(14)に摺動自在に嵌合する
    ピストン(16)をコネクティングロッド(19,3
    0,32)を介してクランクシャフト(24,28)に
    連接した内燃機関において、 シリンダ(14)のピストン(16)摺動範囲の半径方
    向外側にクランクシャフト(24,28)を配置したこ
    とを特徴とする内燃機関。
  2. 【請求項2】 コネクティングロッド(19,30,3
    2)は、ピストン(16)に一端を連結された第1コネ
    クティングロッド(19)と、クランクシャフト(2
    4,28)に一端を連結された第2コネクティングロッ
    ド(30,32)とからなり、第1コネクティングロッ
    ド(19)の他端および第2コネクティングロッド(3
    0,32)の他端をシリンダ(14)の軸線(L1)方
    向に移動する中間ピン(18)を介して相互に連結した
    ことを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 【請求項3】 クランクシャフト(24,28)はシリ
    ンダ(14)を挟んで2分割された一対のクランクシャ
    フト半体(24,28)からなり、各々のクランクシャ
    フト半体(24,28)を中間ピン(18)の両端にそ
    れぞれ第2コネクティングロッド(30,32)を介し
    て連結したことを特徴とする、請求項2に記載の内燃機
    関。
  4. 【請求項4】 クランクシャフト(24,28)により
    駆動されるバランサー軸(64,75)に設けたバラン
    サーウエイト(72,78)をシリンダ(14)の周囲
    に配置したことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何
    れか1項に記載の内燃機関。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010196690A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Teruo Kumada 点火式エンジンのピストン・クランク機構
JP2014134119A (ja) * 2013-01-09 2014-07-24 Hino Motors Ltd 内燃機関
JP2015524039A (ja) * 2012-06-26 2015-08-20 コーゲン・マイクロシステムズ・ピーティーワイ・リミテッド ヒートエンジン用のエキスパンダー

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