JP2003013334A - 伸縮性紡績糸、織編物およびその製造方法 - Google Patents

伸縮性紡績糸、織編物およびその製造方法

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JP2003013334A JP2001199409A JP2001199409A JP2003013334A JP 2003013334 A JP2003013334 A JP 2003013334A JP 2001199409 A JP2001199409 A JP 2001199409A JP 2001199409 A JP2001199409 A JP 2001199409A JP 2003013334 A JP2003013334 A JP 2003013334A
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fiber
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忠人 小野寺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】染色加工が容易でシボ斑のない外観を有し、バ
ルキー、ソフトな伸縮性織編物を呈する紡績糸 および
織編物を提供すること。 【解決手段】SHWが25%以上の高収縮ポリエステル短
繊維を含む混紡繊維とポリウレタン糸等の伸縮性長繊維
との複合紡績糸(精紡交撚糸、コアヤーン、または交撚
糸)とする。また、少なくともこれら複合紡績糸で構成
された織編物とし、生機セットなしで染色加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】熱処理後に嵩高となる伸縮性
紡績糸であり、またこれら紡績糸で構成されたソフト風
合、ウォーム感を有する織編物に関する。更には染色加
工の際、シボ斑抑制が容易で、均一な生地外観を呈し、
バルキー性に富むインナー、シャツ、アウター衣料、芯
地等に適する伸縮性織編物、およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】伸縮性長繊維を含む糸としてポリウレタ
ン糸とナイロンやポリエステル等のマルチフィラメント
糸とのカバリング糸、エア交絡処理によるエアカバリン
グ糸、引き揃え合撚糸、更に鞘部に綿等短繊維を用い、
芯糸にポリウレタン糸を用いるコアヤーン、紡績糸とポ
リウレタン糸を引き揃えて合撚糸とするプライヤーン等
が一般的である。これらはソックス、パンティホース、
インナーウエア、水着、スキーウエア、アスレチックウ
エア、エアロビクス、アウターウエアー、テーピング、
芯地等広範囲に用いられている。
【0003】伸縮伸長率の高い糸として、近年貼り合せ
型や偏芯型のコンジュゲートタイプの潜在捲縮性伸縮糸
も公知で、ドレープ性に優れたドレス,ジャケット、パ
ンツ、シャツ、ブラウス等のアウターウエア用主体に使
用されている。これらはポリウレタン糸に比べ伸縮性に
優れるが,一般にソフト、嵩高性やふくらみ感に欠け
る。
【0004】コアヤーンやプライヤーンはカバリング糸
や潜在捲縮性伸縮糸に比べ、嵩高であるが、風合は硬
く、ソフト感に欠ける。また、カバリング糸や潜在捲縮
性伸縮糸はシルキーでソフト、ドレープ性に富むが、膨
らみ感やナチュラル感に欠ける。コンジュゲート型潜在
捲縮性紡績糸はこれらコアヤーン等の紡績糸とカバリン
グ糸の特性を具備するが、紡績工程における擦過因によ
るネップ発生が不可避で、糸質に劣る欠点を有する。
【0005】更にポリエステル繊維によるカバリング糸
やコアヤーン、プライヤーンではスパンデックスの高収
縮力によるシボ斑が生地表面に発現し、解消が困難であ
る。通常生機セットを行い、しぼ斑発現を抑制するが、
十分な伸縮性を有するポリエステル繊維の場合、殆ど不
可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、しぼ斑抑制
が容易で、均一で高品質な生地外観を有し、ソフト、嵩
高、膨らみ感に優れる伸縮性紡績糸や織編物を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【発明が解決するための手段】即ち本発明は、 1.沸水収縮率が25%以上の短繊維(A)と他の短繊
維(B)との混紡繊維、と伸縮伸長率25%以上の長繊
維(C)とからなることを特徴とする伸縮性紡績糸。 2.沸水処理後の糸番手増加率が25%以上であること
を特徴とする1記載の伸縮性紡績糸。 3.短繊維(A)がポリエステル繊維であることを特徴
とする1または2記載の伸縮性紡績。 4.短繊維(B)が吸湿発熱性繊維であることを特徴と
する1〜3のいずれかに記載の伸縮性紡績糸。 5.長繊維(C)がポリウレタン弾性糸であることを特
徴とする1〜4のいずれかに記載の伸縮性紡績糸。 6.長繊維(C)が、沸水処理後の伸縮伸長率が25%
以上であることを特徴とする1〜5のいずれかに記載の
伸縮性紡績糸。 7.熱処理により短繊維(A)が主として混紡繊維の芯
側に、短繊維(B)が主として混紡繊維の表面に配され
ることを特徴とする1〜6のいずれかに記載の伸縮性紡
績糸。 8.1記載の伸縮性紡績糸を少なくとも一部に用いてな
ることを特徴とする伸縮性織編物。 9.沸水収縮率が25%以上の短繊維(A)と他の短繊
維(B)との混紡繊維、と伸縮 伸長率25%以上の長繊
維(C)とからなる伸縮性紡績糸を少なくとも一部に用
いて製編織し、次いで生機セットを施すことなく、染色
加工することを特徴とする伸縮性織編物の製造方法。
【0008】以下、本発明を詳述する。高収縮性短繊維
(A)は沸水収縮率25%以上、好ましくは30%以
上、更に好ましくは35%以上であることが必要であ
る。他の短繊維(B)との混紡において混紡率を低下で
き、繊維(B)の特性を生かせるからである。25%未
満では収縮力が弱く、混紡糸の特徴を発揮できない。高
収縮性短繊維(A)としてイソフタル酸共重合型ポリエ
ステル、アクリル繊維等がある。繊度、カット長、断面
形状、練り込み剤等は目的に合わせ採用する。
【0009】混紡繊維(B)として天然繊維(綿、ウー
ル、絹、麻等)、合成繊維(ポリエステル、ナイロン、
アクリル等)、再生繊維(レーヨン、キュプラ、ポリノ
ジック、リオセル等)、半合成繊維(アセテート、トリ
アセテート、プロミックス)、また、アクリレート系吸
湿発熱性繊維等が採用される。沸水収縮率が7%以下、
好ましくは5%以下、−7%以上であることが必要であ
る。
【0010】本発明では高収縮短繊維(A)と他の短繊
維(B)を混紡して用いる。(A)の混紡率はその沸水収
縮率にもよるが15%以上60%未満が好ましく、更に
は20%以上50%以下であることが該混紡糸の熱処理
後の嵩高性や短繊維(B)の特性を発揮しやすいことか
ら好ましい。これらの混紡は公知の混綿工程や練篠工程
等で行われ、特に制約はない。
【0011】伸縮性長繊維(C)はポリウレタン系やポ
リエーテル・エステル系繊維、沸水処理後の伸縮伸長率
が25%以上、好ましくは30%以上である貼り併せ型
や偏芯型のコンジュゲート糸等が対象である。伸縮性長
繊維(C)の複合紡績糸(D)に占める割合は5〜40%
程度が望ましい。これ以上でも以下でも潜在捲縮性伸縮
性紡績糸としての嵩高性と伸縮性が得られにくい。
【0012】潜在捲縮・伸縮性紡績糸(D)の製造方法
として高収縮性短繊維と伸縮性長繊維(C)との精紡交
撚方法(コアヤーン、静電気混繊、サイロスパン、
等)、高収縮性混紡糸と伸縮性長繊維(C)との引き揃
え合撚法(高収縮性混紡糸が単糸、または双糸合撚)、
伸縮性長繊維(C)が芯糸に配される意匠撚糸法やカバ
リング法等が採用される。
【0013】潜在捲縮・伸縮性紡績糸(D)は、織編物
形態で捲縮や伸縮性が発現される他、糸形態で捲縮や伸
縮性を発現した後、織編物に供することができる。糸形
態での熱処理は、糸の長さ方向に均一な収縮発現が為さ
れるようカセ形状またはソフトチーズ形状で130℃ま
での真空蒸気中や液熱等の熱処理、または染色により行
われる。捲縮の発現された紡績糸による織編物はその後
精練、リラックス処理を経た後、所定の加工工程を経て
仕上られる。
【0014】捲縮の発現された嵩高伸縮性紡績糸は伸縮
性長繊維(C)が主に芯部に配されるが、短繊維は糸の
芯部には高収縮繊維(A)が、表層部には他の繊維(B)
が多く配される形態になる。このような糸形態を得るた
めには熱収縮後の糸の嵩高性、即ち番手増加率が25%
以上、好ましくは30%以上であることが必要である。
25%未満では本発明の特徴が発揮されない。
【0015】本発明は、捲縮発現後の糸は嵩高な紡績糸
となるため伸縮伸長糸の被覆性が高く、伸縮伸長糸1本
と紡績糸2本で構成される一般的なプライヤーンに対
し、紡績糸は1本のみでもよい。このため細番手の合撚
糸として使用でき、低コスト化できるのも特徴である。
【0016】本発明においては糸の表層部に配される繊
維(B)として綿や再生セルロース系の吸湿性繊維やキ
ュプラ、ポリノジック、リオセル等の易フィブリル性繊
維等が好ましく採用され得る。また、アクリレート系等
の吸湿発熱性繊維であると嵩高捲縮糸形態が保温効果を
高め、より好ましい糸、または生地形態となる。更に高
収縮繊維が中空断面形状であると保温効果は一段と効果
的である。また、高収縮繊維(A)をポリエステルとす
ることで洗濯時の寸法安定性を向上させることが可能
で、特にウォッシャブル伸縮性織編物として効果的に作
用する。
【0017】潜在捲縮・伸縮性紡績糸(D)が経糸に使
用される場合は残留収縮率を維持する目的で70℃以下
の糊液温度、90℃以下の乾燥温度で処理するのが好ま
しい。
【0018】染色加工工程においては、生機セットを施
すことなく生地を沸水温度以下で糊抜き精練、またはリ
ラックス処理し、潜在捲縮・伸縮性紡績糸(D)の捲縮
を発現させた後、130℃までの高圧液熱リラックス処
理で紡績糸の残留収縮発現と生地の弛緩処理を行なう。
本発明の公知技術に対する優位性は、糊抜き精練・リラ
ックス工程において潜在捲縮・伸縮性紡績糸(D)中の
高収縮短繊維(A)が収縮し、他の混紡繊維(B)が糸の
外側に配されるようにバルキー化すること、およびポリ
ウレタンの収縮と共に紡績糸(D)が収縮することであ
る。
【0019】従来糸においては、この工程において混紡
糸(D)中の例えばポリウレタン糸は収縮し、その結
果、経糸密度が増し、織り込まれた緯糸の糸長を吸収す
るために生地表面に緯糸が浮くようになる。この現象が
生地表面全体に不均一に現れるため、凹凸が生じ、いわ
ゆるしぼ斑となる。従来法ではこのしぼ斑抑制の目的で
ポリウレタンの収縮力を緩和させる180℃以下の生機
セットを行なう必要があった。しかし、耐熱性ポリウレ
タン等伸縮回復力が強い緯糸ではこの熱セット温度でも
セット効果が弱く、しぼ斑を解消できなかった。熱セッ
ト温度を190℃以上に高めると生地風合が損ね、好ま
しくなかった。
【0020】本発明においてはポリウレタンの収縮と同
時に高収縮短繊維が収縮し、生地中の緯糸長を短くし、
組織からの緯糸の浮き出しを減少させる働きをする。同
時に、紡績糸は嵩高になり、ソフト風合化する。このよ
うに本発明では生機セット工程を省略できるため、生機
セットによる経糸風合が損ねる織物規格において本発明
は極めて有効に作用する。糊抜き精練、またはリラック
ス工程と高圧液熱弛緩処理は同一工程内で実施してもよ
く、また別工程で行なってもよい。
【0021】
【実施例】[測定方法] ・わたの熱水収縮率:JIS L1015−1992 ・糸の熱水収縮率: JIS L1095−1990 C法 ・ 糸の伸縮伸長率: JIS L1090−1992 A法 但し、実施例3のわた、糸の値は130℃15分処理時
の値(他は100℃15分処理時の値)を示す。 ・糸の番手増加率:{処理前の番手(a)−熱水処理後
の番手(b)}÷処理前の番手(a)x100% 但し、比較例3は番手換算を行なった。 ・生地の伸長率:JIS L1096−1999 B法(定
荷重法)
【0022】[実施例1]沸水収縮率が54%であるイ
ソフタル酸8モル%共重合ポリエステル繊維 (中空率
15%、1.6T38mm )40%と綿60%で構成さ
れる混紡祖糸と、ポリエーテル系ポリウレタン44T
(破断 強度1.33cN/dtex、破断伸度420%、1
00%伸長時の応力2.47cN/dtex)とを用い、ポ
リウレタン糸を3.0倍でドラフトし、撚り数820t
/m(k=3.62)の英式綿番手30sのコアヤーン
を紡績した。紡績糸の構成は高収縮ポリエステル繊維3
7%、綿55.5%、ポリウレタン糸7.5%であっ
た。
【0023】[比較例1]イソフタル酸を含まないポリ
エステル短繊維(沸水収縮率1.4%)以外は実施例1
と同一条件でコアヤーンを紡績した。紡績糸の構成は実
施例1と同一であった。
【0024】[実施例2]実施例1と同一の高収縮ポリ
エステル短繊維40%と1.6T38mmの東洋紡績
(株)社製ポリノジック繊維「タフセル」60%で構成
される混紡糸英式綿番手30s(Z撚、撚り係数3.4
=733t/m、沸水収縮率34%)と実施例1と同一
のポリウレタン糸をドラフト3.5で合糸し、その後S
撚り方向に1378t/mの撚を施した(残存撚り係数
は4.64)。その後60℃20分の撚り止め真空セッ
トを施した。紡績糸の構成はポリノジック56%、ポ
リエステル38%、ポリウレタン6%であった。尚、染
色仕上げ後の生地から緯糸を解き、糸形態を観察したと
ころ、ポリウレタン糸は糸表層部に殆ど現れず、嵩高な
短繊維によく被覆されており、品位は良好であった。
【0025】[比較例2]イソフタル酸を含まないポリ
エステル短繊維(沸水収縮率1.4%)および撚り止め
セットなし以 外は実施例2と同一条件で合撚糸とし
た。合撚糸の構成は実施例2と同一であった。尚、染色
仕上げ後の生地から緯糸を解き、糸形態を観察したとこ
ろ、ポリウレタン糸が糸表層部に現出し、短繊維による
ポリウレタンの被覆性は不十分であった。
【0026】[比較例3]実施例1と同一のポリウレタ
ン糸を芯にポリエステル仮撚加工糸173T96fを鞘
に配し,ドラフト率3.5で800t/m施撚のシング
ルカバリング糸を用意し、90℃20分の撚り止めセッ
トを施した。ポリウレタン6.5%、ポリエステル9
3.5%の構成糸であった。
【0027】[実施例3]ジエチレングリコール2.5
モル%、およびイソフタル酸10モル%を共重合したポ
リエステル繊維50%とイソフタル酸を含まないポリエ
ステル繊維50%の貼り合せ型潜在捲縮性伸縮性ポリエ
ステル繊維55T24フィラメント(130℃における
沸水収縮率が52%)と、実施例2と同一高収縮混紡糸
で番手のみ60s(英式綿番手、Z撚り、撚り係数3.
5)とした紡績糸2本で構成されるプライヤーン(S撚
り、800t/m)を用意した。高収縮ポリエステル短
繊維31%、ポリノジック47%、ポリエステルフィラ
メント22%で構成された紡績糸であった。
【0028】これらを、経糸に実施例2で用いた高収縮
ポリエステル短繊維とポリノジック繊維の混紡糸30s
を配したひら織物の緯糸に打込んだ。その際の生機密度
は経34本/cm、緯23本/cmであった。次いで2
種の精練・リラックス工程条件を採用し、各工程におい
て有り巾で仕上げた。それら緯糸の沸水収縮率、および
仕上り生地品位、風合、伸縮性を評価した。その結果
は、実施例1〜3は沸水処理後の番手変化率が35%以
上を示し、比較例に対し十分嵩高な糸に変化したことを
示す。また、生機セットなし工程による生地品位は実
施例のみがしぼ斑のない均一な生地表面を呈し、良好で
あった。比較例3は全面に大きなしぼ斑が発生し、比較
例1,2は生地中央部が低く、両側が大きなしぼ外観を
呈し、いずれも品位が著しく不良であった。風合は実施
例がいずれもソフトで膨らみ感に富むものであった。特
に、実施例2はフィブリルによるピーチスキン調外観と
風合を呈し、良好であった。比較例は実施例に比べ、い
ずれも風合の劣るものであった。
【0029】生機セット工程による生地品位は、比較
例はいずれもしぼ斑が軽度で良好であったが、生機セッ
トにより経糸の収縮力を失い、精練リラックスによる収
縮発現はなく、フラットでふくらみ感に欠ける生地であ
った。本発明では従来の伸縮糸では得られない生地を構
成する糸の潜在特性を十分に発揮させながら、均一でふ
くらみ感に富む生地を得ることができる。
【0030】工程 拡布状連続精錬(80℃15分)
―高圧液流リラックス(120℃20分、10%アルカ
リ減量)―中間セット(180℃30秒)―高圧液流染
色(130℃30分)―柔軟処理―仕上げセット(17
0℃30秒) 工程 生機セット(170℃30秒)―高圧液流リラ
ックス(120℃20分、10%アルカリ減量加工)―
高圧液流染色(130℃30分)―柔軟処理―仕上げセ
ット(170℃30秒)
【0031】
【表1】 [実施例4]ジエチレングリコール2.5モル%、およ
びイソフタル酸10モル%を共重合した高収縮ポリエ
ステル短繊維(1.6T38mm、中空率20%、沸水
収縮率62%)、綿、東洋紡績(株)製アクリレート系
吸湿発熱性繊維「エクス」(1.6T38mm)で構成
される混紡粗糸と、ポリエーテル系ポリウレタン44T
(破断 強度1.33cN/dtex、破断伸度420%、1
00%伸長時の応力2.47cN/dtex)とを用い、ポ
リウレタン糸を3.0倍でドラフトし、撚り数1102
t/m(k=4.43)の英式綿番手40sのコアヤー
ンを紡績した。紡績糸の構成は高収縮ポリエステル繊維
23%、綿40%、吸湿発熱性繊維「エクス」30%,
ポリウレタン糸7%であった。この糸をソフト捲き型チ
ーズ染色機にて過酸化晒処理後100℃で15分間の捲
縮発現処理を施し、130℃20分の分散染色(黒)を
行った。処理後の糸の番手増加率は38.8%、伸縮伸
長率は43%を示した。糸表層部が綿で多く覆われ、黒
色が余り目立たず、ポリエステル繊維が芯部に多く配さ
れた嵩高な捲縮伸縮糸であった。次いでこの糸で20G
の 天竺を編み、精練後150℃30秒の熱セットを行
い、仕上げた。この生地を20℃65%RHの雰囲気中に
放置したところ、120分後には11.6%の吸湿率を
示した。また、20℃90%RHの雰囲気中に放置したと
ころ、10分後には生地内温度が27.2℃に上昇し
た。このことからこの生地は十分な吸湿発熱性を有し、
また中空ポリエステル繊維が保温効果を高め、嵩高でク
ッション感のある着心地のよい生地であった。
【0032】
【発明の効果】本発明においては、しぼ斑がなく、均一
な外観を呈する高捲縮性伸縮織編物とそれを可能にする
潜在捲縮・伸縮性複合紡績糸が得られる。また、しぼ斑
を抑制するための生機セットが不要であることから交編
織品を構成する他の繊維の熱特性等を損ねることなく染
色加工が可能である。また捲縮が顕在化された糸、また
は織編物は嵩高でクッション効果を有し、伸縮性長繊維
を被覆する効果も高く、生地品位。が良好な織編物を提
供することを提供することを可能とした。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸水収縮率が25%以上の短繊維(A)と
    他の短繊維(B)との混紡繊維、と伸縮伸長率25%以
    上の長繊維(C)とからなることを特徴とする伸縮性紡
    績糸。
  2. 【請求項2】沸水処理後の糸番手増加率が25%以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の伸縮性紡績糸。
  3. 【請求項3】短繊維(A)がポリエステル繊維であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の伸縮性紡績。
  4. 【請求項4】短繊維(B)が吸湿発熱性繊維であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の伸縮性紡
    績糸。
  5. 【請求項5】長繊維(C)がポリウレタン弾性糸である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の伸縮
    性紡績糸。
  6. 【請求項6】長繊維(C)が、沸水処理後の伸縮伸長率
    が25%以上であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の伸縮性紡績糸。
  7. 【請求項7】熱処理により短繊維(A)が主として混紡
    繊維の芯側に、短繊維(B)が主として混紡繊維の表面
    に配されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の伸縮性紡績糸。
  8. 【請求項8】請求項1記載の伸縮性紡績糸を少なくとも
    一部に用いてなることを特徴とする伸縮性織編物。
  9. 【請求項9】沸水収縮率が25%以上の短繊維(A)と
    他の短繊維(B)との混紡繊維、と伸縮伸長率25%以
    上の長繊維(C)とからなる伸縮性紡績糸を少なくとも
    一部に用いて製編織し、次いで生機セットを施すことな
    く、染色加工することを特徴とする伸縮性織編物の製造
    方法。
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