JP2003011691A - 農作業機の緊急停止レバー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンで駆動される走行用車輪とロータリ
を有する農作業車において、作業者のハンドル把持姿勢
に応じてクラッチレバーで簡単かつ安全に主クラッチ切
操作ができ、更にトレーラ牽引作業時に、それらのクラ
ッチレバーが操縦者の膝に当ることなく安全に運転でき
ることを目的とする。 【解決手段】 上記農作業車において、主クラッチレバ
ー９と連動連動するループ状の主クラッチ切レバー１１
を側面視でハンドル杆５の上方に、左右のハンドル杆６
を連結して設け、かつ、その主クラッチ切レバー１１と
連動連動する緊急停止レバー１２を、ハンドル杆６の左
右いずれか一方に側面視でハンドル杆６の下方に短く形
成して設けて、課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンにて駆動
される走行用車輪及びロータリを有する歩行型の農作業
機に係り、詳しくは機体後方に設けられた主クラッチ切
レバー及び緊急停止レバー装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、特開平８−１７５２１２号公報で
公知のように、前後方向に沿う左右１対のハンドル杆に
第１握り部をそれぞれ形成し、前後に揺動操作して走行
用主クラッチを入切操作する主クラッチレバーをハンド
ル杆に設け、１対のハンドル杆の後端を左右内方側に屈
折して横向きの第２握り部をそれぞれ形成し、走行用主
クラッチを切り操作するためのクラッチ補助操作部を、
両第２握り部間に位置させて、主クラッチレバーに連動
連結したものは既に知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】既に知られている、前
記第１握り部に主クラッチレバーを、第２握り部間にク
ラッチ補助操作部を設け、両者を連動連結したものは、
側面視でハンドル杆に対する上下位置関係が明確でな
く，例えば、畦際で旋回時、ハンドルを高く持ち上げた
場合のクラッチ切操作に不便であるばかりでなく、トレ
ーラ牽引の発進時、ハンドル杆が急に下方に移動してク
ラッチ補助操作部が操縦者の膝に当る恐れがある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情によ
りなされたものであって、エンジン（１）にて駆動され
る走行用車輪（３）及びロータリ（４）を有し、機体後
方に延設されたハンドル杆（６）に軸支され、前後に操
作することにより、作業・走行及び停止に可能な主クラ
ッチレバー（９）を有する歩行型の農作業機において、
前記主クラッチレバー（９）と連動連結するループ状の
主クラッチ切レバー（１１）を、側面視で前記ハンドル
杆（６）の上方に、左右のハンドル杆（６）を連結して
設け、かつ、前記主クラッチ切レバー（１１）と連動連
結する緊急停止レバー（１２）を側面視で前記ハンドル
杆（６）の下方に設け、更に、前記緊急停止レバー（１
２）を左右いずれか一方のハンドル杆（６）から内向き
に短く形成し、機体中央部に所定の空間を設けて、上記
の問題を解決した。

【０００５】（作用）本発明の農作業機によって一般農
作業及び移動する時は、前記主クラッチレバー（９）を
前後に操作して作業・走行切り替え及び停止を行い、ク
ラッチのみの切操作を行う時は前記ループ状の主クラッ
チ切レバー（１１）で、更に、畦際で旋回時、ハンドル
杆（６）を高く持ち上げた場合は前記緊急停止レバー
（１２）で行うことができる。

【０００６】又、前記緊急停止レバー（１２）は左右い
ずれか側のみのハンドル杆（６）から内向きに短く形成
され、機体中央部に所定の空間を設けられているので、
トレーラ牽引時に急発進してハンドル杆（６）が下方に
下がっても操縦者の膝に当ることはない。

【０００７】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するものであるが、何ら本発明の構成を限定するもので
はない。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態例について説明する。

【０００９】図１は、本発明の実施の形態の農作業機の
全体側面図である。

【００１０】機体の前方に搭載されたエンジン１の動力
は，機体中央部の動力伝達装置２を経て一方では車輪３
を駆動して機体を前後進させ、他方では機体後部に装着
されたロータリ４のタイン５を駆動して、圃場を耕耘す
る。

【００１１】機体中央の上部には、前記動力伝達装置２
を挟んで左右１対のハンドル杆６が後方に伸び、最後部
は図２に示すように左右がループ状に連結されている。

【００１２】図２は、前記ハンドル杆６の最後部の側面
図、図３はその平面図を示す。

【００１３】図２，図３において、ハンドル杆６の左側
に箱型のコントロールボックス８が装着され、その上面
には前方に向け開口したＵ字形の案内溝７が設けられて
いる。

【００１４】コントロールボックス８の下部には主クラ
ッチレバー９を前後・左右に揺動操作させる支軸及びシ
フタが配備され、主クラッチレバー９の支軸と反対側の
下部は索１０を通じて前方の主クラッチ及び機体中央部
の動力伝達装置２の変速シフタに連結されている。

【００１５】図３の主クラッチレバー９はＵ字形の案内
溝７に沿って前後・左右に揺動するが、本実施例の場
合、前方に倒した場合（９ａ）クラッチ入、後方に倒し
た場合（９ｂ）クラッチ切の状態となる。

【００１６】主クラッチレバー９をＵ字形の案内溝７の
後部の連結部で、左側の案内溝を選択して前方に倒すと
前進速度は低速で走行し、同時にロータリ４のタイン５
も駆動され耕耘状態になる。

【００１７】また、主クラッチレバー９をＵ字形の案内
溝７の後部の連結部で右側の案内溝を選択して前方に倒
すと前進速度は高速で走行し、トレーラ牽引または本機
体の移動に利用される。（この時はロータリ４のタイン
５は駆動されない）。

【００１８】更に、図２及び図３に示すように、前記主
クラッチレバー９の揺動支軸上に、主クラッチレバー９
の前後方向の揺動と連動して、全く同様の前後揺動をす
るループ状の主クラッチ切レバー１１が左右のハンドル
杆６に跨って側面視でハンドル杆６の下方に配設されて
いる。

【００１９】また、身長の低い作業者、畦際旋回時にハ
ンドル杆６を高く持ち上げた時の緊急クラッチ切の操作
を考慮して、図３に示すように、前記主クラッチ切レバ
ー１１と連動連結して全く同一の前後揺動をする緊急停
止レバー１２を左側のハンドル杆６のみに、側面視でハ
ンドル杆６の下方に内向きに短く装着し、機体後部の中
央部分は大きく所定の空間を保持している。

【００２０】

【発明の効果】上記構造により、請求項１記載の発明に
よれば、主クラッチ切操作が作業者のハンドル杆の保持
姿勢により、主クラッチレバー，主クラッチ切レバーま
たは緊急停止レバーのいずれか一つのレバーを切操作す
るだけで機体を停止することができる。

【００２１】また、主クラッチ切レバーを側面視でハン
ドル杆の下方に位置して設けたので身長の低い作業者も
使いやすく、特に畦際でロータリのタインを地中から高
く持ち上げて旋回する姿勢の時は、クラッチ切の操作が
容易で、かつ安全である。

【００２２】また請求項２記載の発明によれば、前記主
クラッチ切レバーは左ハンドル杆から内向きに短く突出
して装着され、機体中央部に所定の空間を保持したの
で、トレーラ牽引の発進時、車輪から来る反力によるハ
ンドル杆の下方への急激な下がりに対して作業者の膝に
当ることもなく、安全が確保される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の、農作業機の全体側面図
である。

【図２】本発明の実施の形態の、後部ハンドル部の側面
図である。

【図３】本発明の実施の形態の、後部ハンドル部の平面
図である。

【符号の説明】

１ エンジン ３ 車輪 ４ ロータリ ６ ハンドル杆 ９ 主クラッチレバー １１ 主クラッチ切レバー １２ 緊急停止レバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 満 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 １ 三菱農機株式会社内 Ｆターム(参考） 3D036 EB03 EB15 EC18 GD01 GD07 GF02 GH06 GH12 GJ14 3J070 AA03 BA41 CA53 CC03 DA24

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンジンにて駆動される走行用車輪及び
   ロータリを有し、機体後方に延設されたハンドル杆に軸
   支され、前後に操作することにより、作業・走行及び停
   止に可能な主クラッチレバーを有する、歩行型の農作業
   機において、 前記主クラッチレバーと連動連結するループ状の主クラ
   ッチ切レバーを、側面視で前記ハンドル杆の上方に、左
   右のハンドル杆を連結して設け、かつ、 前記主クラッチ切レバーと連動連結する緊急停止レバー
   を側面視で前記ハンドル杆の下方に設けたことを、 特徴とする農作業機の緊急停止レバー装置。
2. 【請求項２】 前記緊急停止レバーを左右のいずれか一
   方のハンドル杆から内向きに短く形成し、機体中央部に
   所定の空間を設けたことを、 特徴とする請求項１記載の農作業機の緊急停止レバー装
   置。