JP2003011628A - 車輪速度信号発生装置、異常信号出力方法及びタイヤ異常検出装置 - Google Patents

車輪速度信号発生装置、異常信号出力方法及びタイヤ異常検出装置

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JP2003011628A
JP2003011628A JP2001201305A JP2001201305A JP2003011628A JP 2003011628 A JP2003011628 A JP 2003011628A JP 2001201305 A JP2001201305 A JP 2001201305A JP 2001201305 A JP2001201305 A JP 2001201305A JP 2003011628 A JP2003011628 A JP 2003011628A
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signal
wheel speed
rotor
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tire
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Hidekazu Ono
英一 小野
Masanori Miyashita
政則 宮下
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の走行状態に影響を与えず、コストをか
けることなくタイヤの異常を検出する。 【解決手段】 電流発生回路14は、温度センサ13で
検出されたトレッドの温度が所定の閾値以上になると、
ロータコイル12に電流を供給する。ロータコイル12
は、電流発生回路14から電流が供給されると、その内
部を貫く方向に磁束を発生する。ピックアップコイル1
8は、ヨーク17がロータコイル12に対向した場合
は、ヨーク17がロータコイル12に対向していない場
合に比べて、波形の異なる車輪速度信号(異常信号を含
んだ車輪速度信号)を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪速度信号発生
装置、異常信号出力方法及びタイヤ異常検出装置に係
り、特に、車輪速度信号を用いてタイヤの異常を検出す
る車輪速度信号発生装置、異常信号出力方法及びタイヤ
異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特開2
000−255230号公報では、緊急走行状態におい
て車輪速度に比例した振動を発生することによって、振
動の影響を受けた車輪速度信号から緊急走行状態を検出
する方法(以下「従来技術1」という。)が提案されて
いる。
【0003】従来技術1によると、緊急走行状態を示す
振動の信号を車輪速度信号に重ね合わせるために、空気
圧が低下した状態で走行した場合に特徴的なユニフォミ
ティ外乱が生じるようにタイヤゴムが設計されている。
【0004】しかし、緊急走行状態において車輪速度信
号に重ね合わせる信号は、電気的に発生した信号ではな
く、実際の車輪運動に振動を与えることによって発生し
た信号である。このため、走行の安定性に悪影響を及ぼ
すおそれがあり、却って危険な状態になってしまうとい
う問題があった。また、上述した振動を発生させるため
には、専用のタイヤを装着しなければならず、コストが
高くなってしまう問題があった。
【0005】一方、特開平10−54770号公報で
は、タイヤ内部の気体温度を計測し、計測結果を示すデ
ータを無線で送信して、送信されたデータに基づいてタ
イヤの異常を警報する装置(以下「従来技術2」とい
う。)が提案されている。
【0006】しかし、通常、タイヤ内部の気体温度はト
レッド内部温度と比較すると温度変化の遅れが存在する
ので、緊急時の警報が遅れる可能性がある。また、計測
したデータを送信するために無線装置を使用しているの
で、高価なシステムになるという問題もあった。
【0007】本発明は、上述した課題を解決するために
提案されたものであり、車両の走行状態に影響を与え
ず、コストをかけることなくタイヤの異常を検出する車
輪速度信号発生装置、異常信号出力方法及びタイヤ異常
検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
タイヤに異常が生じたときに異常信号を出力する異常信
号出力手段と、車輪の回転速度に応じた車輪速度信号を
発生すると共に、前記異常信号出力手段により出力され
た異常信号の影響を受けた車輪速度信号を発生する信号
発生手段と、を備えている。
【0009】請求項1記載の発明によれば、異常信号出
力手段は、タイヤに異常があるかを検出し、タイヤに異
常が生じると異常信号を出力する。タイヤの異常として
は、例えばタイヤのトレッド内部の温度が所定の閾値以
上になった場合等である。信号発生手段は、車輪の回転
速度に応じた車輪速度信号を発生する。ここで、車輪速
度信号は、異常信号出力手段によって異常信号出力が出
力されると、異常信号の影響を受けるようになる。した
がって、無線機等の特別な装置を用いることなく、タイ
ヤの異常が生じたことを検出するための車輪速度信号を
発生することができる。
【0010】請求項2記載の発明は、回転体の外周に沿
って形成された磁性体からなる複数の歯を有し、車輪の
回転に応じて回転するシグナルロータと、前記シグナル
ロータの特定の歯に対応するように設けられたロータコ
イルと、タイヤに異常が生じたときに前記ロータコイル
に異常信号を出力する異常信号出力手段と、前記シグナ
ルロータに形成された歯との間に生じる磁束の変化に応
じて車輪速度信号を発生すると共に、前記ロータコイル
に対向したときに前記ロータコイルを流れる異常信号の
影響を受けた車輪速度信号を発生するピックアップと、
を備えている。
【0011】請求項2記載の発明によれば、シグナルロ
ータが車輪の回転と共に回転すると、シグナルロータの
歯とピックアップとの間にエアギャップに変化が生じ
て、その間に生じている磁束に変化が生じる。この結
果、ピックアップは、磁束の変化、すなわち車輪の回転
速度に応じた車輪速度信号を発生する。
【0012】一方、異常信号出力手段は、タイヤの異常
状態を検出したときに、ロータコイルに電流を出力す
る。ロータコイルは、異常信号出力手段によって電流が
供給されると、内部を貫くような方向に磁束を発生す
る。このため、ロータコイルとピックアップとが対向す
る毎に、ロータコイルとピックアップとの間の磁束に更
に変化が生じる。この結果、ピックアップは、周期的な
異常信号を含んだ車輪速度信号を発生する。
【0013】なお、ロータコイルは1つに限定されるも
のではなく、2以上であってもよい。このとき、このと
き、ロータコイルは、隣り合う他のロータコイルと等間
隔に配置されているのが好ましい。
【0014】請求項3記載の発明は、回転体の外周に沿
って隣り合う極性が異なるように配設された複数の磁石
を有し、車輪の回転に応じて回転するシグナルロータ
と、特定の磁石に対応するように設けられたロータコイ
ルと、タイヤに異常が生じたときに前記ロータコイルに
異常信号を出力する異常信号出力手段と、前記シグナル
ロータの磁石との間に生じる磁束の変化に応じて車輪速
度信号を発生すると共に、前記特定の磁石に対向したと
きに前記ロータコイルを流れる異常信号の影響を受けた
車輪速度信号を発生するピックアップと、を備えてい
る。
【0015】請求項3記載の発明によれば、シグナルロ
ータが車輪の回転と共に回転すると、シグナルロータと
ピックアップとの間の磁束に変化が生じる。ピックアッ
プは、磁束の変化、すなわち車輪の回転速度に応じた車
輪速度信号を発生する。
【0016】一方、異常信号出力手段は、タイヤの異常
状態を検出したときに、ロータコイルに電流を出力す
る。ロータコイルは、異常信号出力手段によって電流が
供給されると、内部を貫くような方向に磁束を発生す
る。このため、ロータコイルが設けられた特定の磁石と
ピックアップとが対向する毎に、シグナルロータとピッ
クアップとの間の磁束に更に変化が生じる。この結果、
ピックアップは、周期的に異常信号を含んだ車輪速度信
号を発生する。
【0017】なお、ロータコイルは1つに限定されるも
のではなく、2以上であってもよい。このとき、ロータ
コイルは、隣り合う他のロータコイルと等間隔に配置さ
れているのが好ましい。
【0018】請求項4記載の発明は、タイヤに異常が生
じたときに異常信号を発生し、発生された異常信号を車
輪速度信号に重畳し、異常信号が重畳された車輪速度信
号を出力することを特徴とする。
【0019】請求項4記載の発明によれば、タイヤに異
常が生じたときに発生される異常信号を車輪速度信号に
重畳して出力することにより、無線機等の特別な装置を
用いることなく、タイヤの異常が生じたことを検出する
ための車輪速度信号を得るすることができる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1から3の
いずれか1項記載の車輪速度信号発生装置と、前記車輪
速度信号発生装置で発生された車輪速度信号の中に前記
異常信号の影響を受けた車輪速度信号が含まれていたと
きに、タイヤの異常があることを検出するタイヤ異常検
出手段と、を備えている。
【0021】請求項5記載の発明によれば、車輪速度信
号発生装置で発生された車輪速度信号の中には、周期的
な異常信号を含んだ車輪速度信号がある。タイヤ異常検
出手段は、車輪速度信号発生装置で発生された車輪速度
信号の中に異常信号が含まれているかを判定し、異常信
号が含まれている場合には、タイヤの異常があると検出
する。この結果、無線機やスリップリング等の高価な装
置を用いることなく、タイヤの異常を検出することがで
きる。なお、タイヤの異常があると検出したときは、表
示手段にタイヤの異常警報を行ったり、音声によって異
常警報を発するのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
の形態に係るタイヤ異常検出装置は、図1に示すよう
に、車輪の回転角速度に応じた車輪速度信号を出力する
車輪速度センサ10と、車輪速度信号に含まれるノイズ
除去等の所定の信号処理を行う入力処理回路20と、入
力処理回路20で信号処理の施された車輪速度信号に基
づいてタイヤの異常判定を行うマイクロコンピュータ3
0と、タイヤの異常時に警報表示を行うLCD(Liquid
Crystal Display)40と、を備えている。
【0024】車輪速度センサ10は、車輪と共に回転す
るシグナルロータ11と、シグナルロータ11の回転に
応じた車輪速度信号を発生するピックアップ15とで構
成されている。シグナルロータ11は磁性体で構成さ
れ、シグナルロータ11の外周は歯形状に形成されてい
る。シグナルロータ11の外周の1つの歯には、ロータ
コイル12が巻回されている。そして、シグナルロータ
11は、車輪と共に回転するようになっている。
【0025】さらに、タイヤのトレッドには、トレッド
の温度を検出する温度センサ13が埋め込まれている。
タイヤのホイールには、トレッドの温度に基づいてロー
タコイル12に電流を流すための電流発生回路14が装
着されている。ここでは、電流発生回路14は、温度セ
ンサ13で検出されるトレッドの温度が所定の閾値より
低い場合は電流を発生せず、当該トレッドの温度が所定
の閾値以上になると電流を発生する。
【0026】ピックアップ15は、シグナルロータ11
の径方向であって、シグナルロータ11の外周部の歯に
適当なエアギャップをもって対向するように固定されて
いる。具体的には、ピックアップ15は、磁束を発生す
る永久磁石16と、永久磁石16からの磁束をシグナル
ロータ11に導くヨーク17と、ヨーク17に巻回され
たピックアップコイル18と、で構成されている。
【0027】シグナルロータ11が回転していないとき
は、シグナルロータ11とヨーク17のエアギャップは
一定であり、ヨーク17を貫く磁束は一定である。シグ
ナルロータ11が回転しているときは、シグナルロータ
11とヨーク17のエアギャップは変化し、ヨーク17
を貫く磁束はシグナルロータ11の回転速度に応じて変
化する。ピックアップコイル18は、ヨーク17内部を
貫く磁束の変化に応じて交流電圧(車輪速度信号)を発
生し、この車輪速度信号を入力処理回路20に供給す
る。
【0028】入力処理回路20は、例えば、ピックアッ
プコイル18で発生された車輪速度信号に含まれる高帯
域のノイズを除去したり、さらに、車輪速度信号をパル
ス状に波形整形して、信号処理済みの車輪速度信号をマ
イクロコンピュータ30に供給する。
【0029】マイクロコンピュータ30は、入力処理回
路20から供給される車輪速度信号に基づいて車輪速度
を検出したり、タイヤの異常の有無を判定し、タイヤの
異常があるときはLCD40に警報表示を行う。
【0030】以上のように構成されたタイヤ異常検出装
置は、タイヤのトレッド内部の温度が所定の閾値より低
く、タイヤに異常が発生していないときは、以下のよう
に動作する。
【0031】車両が走行を開始すると、車輪の回転速度
に応じてシグナルロータ11が回転する。シグナルロー
タ11が回転すると、シグナルロータ11とヨーク17
との間のエアギャップが周期的に変化し、このためヨー
ク17を貫く磁束もシグナルロータ11の回転速度に応
じて周期的に変化する。この結果、ピックアップコイル
18は、シグナルロータ11の回転速度に応じた車輪速
度信号を発生して入力処理回路20に供給する。
【0032】一方、温度センサ13は、タイヤのトレッ
ドの温度を検出し、検出結果を電流発生回路14に供給
する。電流発生回路14は、温度センサ13で検出され
たトレッドの温度が所定の閾値より高いかを判定する
が、ここではタイヤに異常はなく、トレッドの温度が所
定の閾値以上になっていないので、電流を発生しない。
【0033】入力処理回路20は、車輪速度信号からノ
イズを除去したり、ノイズ除去済みの車輪速度信号をパ
ルス状に波形整形して、例えば図2に示すように、車輪
速度に応じたパルス幅を有する車輪速度信号をマイクロ
コンピュータ30に供給する。なお、車輪速度信号のパ
ルス幅は、車輪の回転角速度が速くなるほど短くなり、
車輪の回転速度が遅くなると長くなる。
【0034】マイクロコンピュータ30は、入力処理回
路20からの車輪速度信号のパルス幅に基づいて車輪速
度を検出すると共に、車輪速度信号に周期的な異常信号
が含まれていないかをチェックする。そして、マイクロ
コンピュータ30は、図2に示すように、車輪速度信号
に周期的な異常信号が含まれていない場合は、タイヤに
異常は発生していないと判定する。
【0035】ここで、タイヤ異常の1つとしてタイヤバ
ースト現象がある。タイヤバースト現象はタイヤの空気
圧の低下によって発生するものであり、タイヤの空気圧
を測定することによって簡単な予測をすることができ
る。しかし、タイヤバーストに至る直前の走行状態で
は、タイヤ内部の温度は極めて高温になり、空気圧は温
度上昇に伴って高くなる。したがって、現実的には、タ
イヤの空気圧のみからタイヤバースト現象を予測するこ
とは困難である。
【0036】一方、タイヤのトレッド内部の温度はタイ
ヤバースト現象に大きく関連しており、トレッド部の温
度上昇を観測することによって事前にタイヤバースを予
測し、警報することが可能である。
【0037】そこで、タイヤ異常検出装置は、タイヤの
トレッド内部の温度が所定の閾値以上になって、タイヤ
に異常が発生したときは、以下のように動作する。
【0038】車両が走行している場合、上述したよう
に、ピックアップコイル18は、シグナルロータ11の
回転速度に応じた車輪速度信号を発生して入力処理回路
20に供給する。一方、電流発生回路14は、温度セン
サ13で検出されたトレッドの温度が所定の閾値以上に
なると、ロータコイル12に電流を供給する。ロータコ
イル12は、電流発生回路14から電流が供給される
と、その内部を貫く方向に磁束を発生する。
【0039】したがって、ヨーク17を貫く磁束は、ヨ
ーク17がロータコイル12に対向した場合と、ヨーク
17がロータコイル12に対向していない場合とでは異
なる。したがって、ピックアップコイル18は、ヨーク
17がロータコイル12に対向した場合は、ヨーク17
がロータコイル12に対向していない場合に比べて、波
形の異なる車輪速度信号(異常信号を含んだ車輪速度信
号)を発生する。異常信号を含んだ車輪速度信号は、ヨ
ーク17がロータコイル12に対向する毎に、すなわち
車輪が1回転する毎に発生する。
【0040】ピックアップコイル18は、このようにし
て発生された車輪速度信号を、入力処理回路20に供給
する。入力処理回路20は、車輪速度信号のノイズ除去
や波形整形等を行って、例えば図3に示すように、車輪
速度に応じたパルス幅Wを有する車輪速度信号と、パル
ス幅W1(≠W)を有する周期的な車輪速度信号とをマ
イクロコンピュータ30に供給する。
【0041】そして、マイクロコンピュータ30は、入
力処理回路20から供給される車輪速度信号に周期的な
異常信号が含まれているかをチェックし、当該異常信号
が含まれていると判定したときは、タイヤの異常がある
と判定する。例えば、マイクロコンピュータ30は、車
輪速度信号の各パルス幅の偏差を算出し、偏差が所定値
より大きいときは当該車輪速度信号のパルスに異常信号
が含まれていると判定し、LCD40にタイヤ異常警報
を行う。この結果、ドライバは、タイヤに異常が生じて
いることを認識することができる。
【0042】以上のように、タイヤ異常検出装置は、タ
イヤのトレッド内部の温度が所定の閾値以上になったと
きに車輪速度信号に周期的な異常信号を含ませることに
よって、無線機やスリップリングを設けることなく、安
価なシステムでタイヤの異常を検出することができる。
また、タイヤ異常検出装置は、車輪運動に対して何ら振
動を与えないので、車両の走行状態に何ら影響を生じさ
せることなく、タイヤの異常を検出することができる。
【0043】なお、本実施の形態では、ロータコイル1
2はシグナルロータ11の1つの歯に巻回されているも
のとして説明したが、車輪速度信号に周期的な異常信号
を含ませることができれば、本発明は上述した形態に限
定されるものではない。例えば、シグナルロータ11の
2以上の歯であって、互いに隣合う歯に対して等間隔に
なるような歯に対してロータコイル12を巻回してもよ
い。
【0044】[第2の実施の形態]つぎに、本発明の第
2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の
形態と同一の部位には同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0045】第2の実施の形態に係るタイヤ異常検出装
置は、図4に示すように、車輪の回転角速度に応じた車
輪速度信号を出力する半導体式車輪速度センサ(アクテ
ィブセンサ)60と、車輪速度信号に所定の信号処理を
施す入力処理回路20と、車輪速度信号に基づいてタイ
ヤの異常判定を行うマイクロコンピュータ30と、タイ
ヤの異常時に警報表示を行うLCD40と、を備えてい
る。
【0046】半導体式車輪速度センサ60は、車輪と共
に回転する磁気ロータ61と、磁気ロータ61の回転に
応じた車輪速度信号を発生する磁気半導体素子68とで
構成されている。磁気ロータ61は円形状に形成され、
磁気ロータ61の外周部には、N極の永久磁石62N
(以下「磁石62N」という。)とS極の永久磁石62
S(以下「磁石62S」という。)とが交互に配列され
ている。1つの磁石62Sの側には、ロータコイル63
が配設されている。そして、磁気ロータ61は、車輪と
共に回転するようになっている。
【0047】さらに、タイヤのトレッドには、トレッド
の温度を検出する温度センサ64が埋め込まれている。
タイヤのホイールには、トレッドの温度に基づいてロー
タコイル63に電流を流すための電流発生回路65が装
着されている。ここでは、電流発生回路65は、温度セ
ンサ64で検出されるトレッドの温度が所定の閾値より
低い場合は電流を発生せず、当該トレッドの温度が所定
の閾値以上になると電流を発生する。
【0048】磁気半導体素子68は、磁気ロータ61の
径方向であって、磁気ロータ61の外周部に適当なエア
ギャップをもって対向するように固定されている。磁気
半導体素子68は、例えばMR(Magnetic Resistanc
e)素子やホール素子で構成され、磁気ロータ61の回
転によって生じる磁界の変化を検出し、磁界の変化に応
じたパルス幅を有する車輪速度信号を発生して、入力処
理回路20に供給する。なお、本実施の形態では、磁気
半導体素子68は、磁気ロータ61が1回転すると、4
8個のパルス状の車輪速度信号を発生するものとする。
【0049】入力処理回路20は、半導体式車輪速度セ
ンサ60で発生された車輪速度信号に対してノイズ除去
処理や波形整形処理等を施し、マイクロコンピュータ3
0に供給する。
【0050】マイクロコンピュータ30は、入力処理回
路20からの車輪速度信号のパルス幅に基づいて車輪速
度を検出したり、タイヤの異常の有無を判定し、タイヤ
の異常があるときはLCD40に警報表示を行う。
【0051】ところで、磁気ロータ61の外周部に形成
されている磁石62Nと磁石62Sは、多少ばらついて
配列されている。したがって、マイクロコンピュータ3
0は、車輪速度信号のパルス幅に基づいて単純に車輪速
度を演算しようとすると、磁石62Nと磁石62Sの配
列の影響を受けてしまう。その結果、車輪速度信号の信
号周期Δtに磁気ロータ61の回転速度に応じた変動が
生じる。車輪速度に生じる変動は、ユニフォミティー学
習の手法を用いることによって、磁気ロータ61の回転
角に応じたパルス間隔の補正を行って補償することがで
きる。
【0052】そこで、マイクロコンピュータ30は、具
体的には、図5に示すステップST1以下の処理を実行
して、車輪速度信号の各パルス間隔を補正するための補
正係数ωn,m(n:回転検出番号(1から48)、m:
磁気ロータ61の回転数)を演算し、補正係数ωn,m
大きく変化したときは車輪速度信号に異常信号が含まれ
ていると判定して、タイヤの異常を検出することができ
る。
【0053】ステップ1では、マイクロコンピュータ3
0は、磁気ロータ61が1回転する間の48個の車輪速
度信号の周期の平均値Sを算出すべく、式(1)を演算
して、ステップST2に移行する。
【0054】
【数1】
【0055】ステップ2では、マイクロコンピュータ3
0は、パルス信号周期の平均値Sに対する前回(1回転
前)の補正係数ωn,m-1を用いた信号周期(ωn,m-1・Δ
t)のずれの割合Δthを求めるべく、式(2)を演算
して、ステップST3に移行する。
【0056】
【数2】
【0057】ステップ3では、マイクロコンピュータ3
0は、補正係数ωn,mの収束速度を調整する補正感度係
数kをΔthに乗じ、1回のパルス入力に対するΔth
補正係数ωn,mへの影響度合いを調整して、補正係数ω
n,mを更新する。具体的には、式(3)を演算して、ス
テップST4に移行する。
【0058】
【数3】
【0059】例えば、補正感度係数kの値を小さくすれ
ば補正係数ωn,mの収束速度は遅くなるが、路面振動等
のランダムな速度変動による補正係数ωn,mの変動量を
小さくすることができる。この結果、半導体式車輪速度
センサ60により車輪速度を測定する場合、路面振動に
よる車輪速度のランダム変動が補正係数ωn,mに及ぼす
影響をなくすことが可能となる。
【0060】ステップST4では、マイクロコンピュー
タ30は、車輪速度信号の周期Δt nを補正すべく、式
(4)を演算して、ステップST5に移行する。
【0061】
【数4】
【0062】ステップST5では、マイクロコンピュー
タ30は、ステップST3で求めた補正係数ωn,mを用
いてタイヤの異常判定を行う。マイクロコンピュータ3
0は、例えば、補正係数ωn,mの1つが他の補正係数ω
n,mに比べて所定値以上大きくなった場合や、補正係数
ωn,mの時間変化の1つが他の補正係数ωn,mの時間変化
に比べて所定値以上に大きくなった場合に、タイヤの異
常があると判定し、LCD40にタイヤの異常があるこ
とを示す警報表示を行わせる。
【0063】以上のように、タイヤ異常検出装置は、ユ
ニフォミティー学習の手法において、信号周期Δtn
補正するための補正係数ωn,mを用いてタイヤの異常検
出を行っている。したがって、タイヤ異常検出装置は、
車輪速度信号のパルス毎に更新された補正係数ωn,m
用いてタイヤの状態を逐次観測することができ、タイヤ
の異常を早期に検出することができる。
【0064】また、タイヤ異常検出装置は、車輪速度信
号の各パルス間隔を補正するための補正係数ωn,mを利
用してタイヤの異常を検出しているので、タイヤの異常
を行うための特別な装置を用いる必要がなく、コストを
抑制することもできる。
【0065】なお、本実施の形態では、ユニフォミティ
ー学習における補正係数ωn,mを用いてタイヤの異常検
出を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明は上記補
正係数ωn,mを使用する場合に限定されるものではな
い。すなわち、車輪速度信号のパルス間隔を補正する係
数であれば他の係数を用いてもよい。
【0066】さらに、磁気ロータ61に設けられたロー
タコイル63は、1つに限定されるものではなく、複数
であってもよい。このとき、各ロータコイル63は、磁
気ロータ61の外周部の内側に沿って、隣り合う他のロ
ータコイル63と等間隔に設置すればよい。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る車輪速度信号発生装置は、
タイヤに異常が生じたときに異常信号を出力し、車輪の
回転速度に応じた車輪速度信号を発生すると共に、前記
異常信号出力手段により出力された異常信号の影響を受
けた車輪速度信号を発生することにより、車両の走行状
態に影響を与えず、かつコストをかけることなく、タイ
ヤの異常が生じたことを検出するための車輪速度信号を
発生することができる。
【0068】本発明に係る異常信号出力方法は、タイヤ
に異常が生じたときに発生された異常信号を車輪速度信
号に重畳し、異常信号が重畳された車輪速度信号を出力
することにより、車両の走行状態に影響を与えず、かつ
コストをかけることなく、タイヤの異常が生じたことを
検出するための異常信号を出力することができる。
【0069】本発明に係るタイヤ異常検出装置は、車輪
速度信号発生装置で発生された車輪速度信号の中に異常
信号の影響を受けた車輪速度信号が含まれていたとき
に、タイヤの異常があることを検出することにより、車
両の走行状態に影響を与えず、かつコストをかけること
なく、容易にタイヤの異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るタイヤ異常検
出装置の構成を示す図である。
【図2】タイヤに異常がない場合の車輪速度信号を示す
図である。
【図3】タイヤに異常が発生した場合の車輪速度信号を
示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るタイヤ異常検
出装置の構成を示す図である。
【図5】タイヤ異常検出装置に備えられたマイクロコン
ピュータの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 車輪速度センサ 11 シグナルロータ 12,63 ロータコイル 13,64 温度センサ 14,65 電流発生回路 15 ピックアップ 16 永久磁石 17 ヨーク 18 ピックアップコイル 30 マイクロコンピュータ 60 半導体式車輪速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01P 3/487 G01P 3/487 L 3/488 3/488 F L

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤに異常が生じたときに異常信号を
    出力する異常信号出力手段と、 車輪の回転速度に応じた車輪速度信号を発生すると共
    に、前記異常信号出力手段により出力された異常信号の
    影響を受けた車輪速度信号を発生する信号発生手段と、 を備えた車輪速度信号発生装置。
  2. 【請求項2】 回転体の外周に沿って形成された磁性体
    からなる複数の歯を有し、車輪の回転に応じて回転する
    シグナルロータと、 前記シグナルロータの特定の歯に対応するように設けら
    れたロータコイルと、 タイヤに異常が生じたときに前記ロータコイルに異常信
    号を出力する異常信号出力手段と、 前記シグナルロータに形成された歯との間に生じる磁束
    の変化に応じて車輪速度信号を発生すると共に、前記ロ
    ータコイルに対向したときに前記ロータコイルを流れる
    異常信号の影響を受けた車輪速度信号を発生するピック
    アップと、 を備えた車輪速度信号発生装置。
  3. 【請求項3】 回転体の外周に沿って隣り合う極性が異
    なるように配設された複数の磁石を有し、車輪の回転に
    応じて回転するシグナルロータと、 特定の磁石に対応するように設けられたロータコイル
    と、 タイヤに異常が生じたときに前記ロータコイルに異常信
    号を出力する異常信号出力手段と、 前記シグナルロータの磁石との間に生じる磁束の変化に
    応じて車輪速度信号を発生すると共に、前記特定の磁石
    に対向したときに前記ロータコイルを流れる異常信号の
    影響を受けた車輪速度信号を発生するピックアップと、 を備えた車輪速度信号発生装置。
  4. 【請求項4】 タイヤに異常が生じたときに異常信号を
    発生し、 発生された異常信号を車輪速度信号に重畳し、 異常信号が重畳された車輪速度信号を出力することを特
    徴とする異常信号出力方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれか1項記載の車
    輪速度信号発生装置と、 前記車輪速度信号発生装置で発生された車輪速度信号の
    中に前記異常信号の影響を受けた車輪速度信号が含まれ
    ていたときに、タイヤの異常があることを検出するタイ
    ヤ異常検出手段と、 を備えたタイヤ異常検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010101899A (ja) * 2009-12-04 2010-05-06 Advics Co Ltd 車両速度演算装置
WO2012029183A1 (ja) * 2010-09-03 2012-03-08 トヨタ自動車株式会社 車両制御システム及び制御装置
CN106970240A (zh) * 2015-11-26 2017-07-21 住友电装株式会社 车轮速度传感器

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