JP2003009912A - 係止材用不織布 - Google Patents

係止材用不織布

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JP2003009912A
JP2003009912A JP2001195073A JP2001195073A JP2003009912A JP 2003009912 A JP2003009912 A JP 2003009912A JP 2001195073 A JP2001195073 A JP 2001195073A JP 2001195073 A JP2001195073 A JP 2001195073A JP 2003009912 A JP2003009912 A JP 2003009912A
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hook
fibers
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nonwoven fabric
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Masahiro Yaho
正広 矢放
Masaru Ogawa
小河  勝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファスナーの結合・剥離の操作を繰り返して
行っても、フック状係止部材に対して結合強力が低下し
ない係止材用不織布を提供する。 【解決手段】 ウェブを構成する長繊維が部分的に熱圧
着によって接合された圧着部を有し、該圧着部が実質的
に連続した平行線状であり、該圧着部間で形成された非
圧着部を有することを特徴とする係止材用不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面ファスナー用と
してフック状係止部材に対して、繰り返し結合可能なル
ープを有する係止材用不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、面ファスナーは、天然繊維あるい
は合成繊維からなる糸でループを形成した織編物とフッ
ク状係止部材とを、それぞれ結合しようとする二つの面
にあらかじめ接着または縫製により固定させておき、フ
ックをループに引掛けることで着脱可能に結合する方法
が知られている。例えば、車両や飛行機等の座席のシー
トカバーの固定や使い捨てオムツの止着用として、トリ
コットなどのループが形成された織編物とフック状係止
部材を結合するもの等が挙げられる。
【0003】しかし、これらの用途に用いられるトリコ
ットなどのループを形成した織編物等では、カットした
時、ほつれ等が発生する為、製造工程上でトラブルを生
じることがあって、別にほつれ止め加工が必要であり、
また結合するループ側を大面積にする必要があってコス
ト高になる等の問題があった。特開平2−193607
号公報に開示されているように、捲縮長繊維の不織布を
用いることにより、上記のような、ほつれ、コスト面の
問題については解消される。
【0004】しかし、一般的な不織布では、貼り直し等
で、結合・剥離の操作を繰り返して行うと、不織布側の
繊維がフックにより剥ぎ取られたり、また、不織布の表
面上を毛羽立たせるという問題が生じる。毛羽立った繊
維は、他のループ糸を隠すように表面を覆ってしまい、
ループ性能を低下させる。また、剥ぎ取られた繊維は、
フックに詰まった状態となり、フックの引っ掛け性能を
低下させる。その為に、結合・剥離の操作を繰り返して
行うと、毛羽立った繊維とフックに詰まった状態の繊維
が結合を阻害して、ファスナーとしての結合強力を低下
させるという問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のような問題を解消し、ファスナーの結合・剥離の操作
を繰り返して行っても、フック状係止部材に対して結合
強力が低下しない係止材用不織布を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、面ファス
ナーについて種々検討した結果、ファスナーの結合強力
は全方位にわたって必要なわけではなく、むしろ、結合
・剥離の特定方向において、繰り返し使用に耐える結合
強力が必要であることを見出した。この知見に基づき、
不織布表面上の繊維を、結合強力が必要な方向に優先し
て平行線状に固定し、且つ、繊維配列方向と交差するよ
うに組み合わせることにより、圧着部としての好適な条
件を見出し、本発明をなすに至った。
【0007】即ち、本発明は下記の通りである。 1.ウェブを構成する長繊維が部分的に熱圧着によって
接合された圧着部を有し、該圧着部が実質的に連続した
平行線状であり、該圧着部間で形成された非圧着部を有
することを特徴とする係止材用不織布。 2.実質的に連続した平行線状の圧着部が、少なくとも
不織布表面層の繊維配列優位方向を横切って形成されて
いることを特徴とする上記1記載の係止材用不織布。
【0008】3.不織布の強力の縦横比が2.0〜8.
0であることを特徴とする上記1又は2記載の係止材用
不織布。 4.ウェブを構成する長繊維が捲縮を有する繊維である
ことを特徴とする上記1、2又は3記載の係止材用不織
布。 5.非圧着部の巾が少なくとも2〜5mmであることを
特徴とする上記1記載の係止材用不織布。
【0009】6.実質的に連続した平行線状の圧着部の
巾が0.3〜1.5mmであることを特徴とする上記1
記載の係止材用不織布。 7.実質的に連続した平行線状の圧着部が、少なくとも
不織布の表面層において熱圧着により形成されているこ
とを特徴とする上記1記載の係止材用不織布。 なお、本発明において、フック状係止部材は、係止材用
不織布の繊維を引掛けることの可能な、フック状あるい
は突起状のものが配列された一般的なファスナーの部材
である。
【0010】以下、本発明につき詳述する。本発明にお
いては、実質的に連続した平行線状の圧着部が、少なく
とも不織布表面層の繊維配列優位方向を横切って形成さ
れていることが好ましい。また、不織布の強力を保持す
る為の接合は、熱圧着以外にも、熱風ボンディングや水
流交絡でも可能であり、実質的に連続した平行線状の圧
着部が少なくとも不織布の表面層に形成されていること
が好ましい。
【0011】繊維配列優位方向とは、不織布表面上の繊
維配列の向きが多い方向のことであり、繊維配列方向を
示す指標として不織布の強力の縦横比で表わすことがで
きる。この縦横比は2.0〜8.0が好ましく、より好
ましくは2.5〜6.0である。強力の縦横比が2.0
以上であると、縦方向への繊維の配列が良好で、全体と
して、ループを形成する繊維が乱れることなく配列され
る為、結合強力に有効なフックへの引掛かりが十分であ
り、高い結合強力が得られる。さらに、ループ内の各繊
維の固定長が揃い、複数本の揃えた合糸のように作用す
るので、フックを剥離する際に、単糸が切れにくくな
り、フック状係止部材との高い結合強力が得られる。強
力の縦横比が8.0以下であると、不織布自体の横強力
も十分に高く、フック状係止部材との剥離時に不織布自
体が引き裂かれたり破壊されることがない。
【0012】また、本発明の不織布を構成する繊維は、
強力等の面から長繊維であることが好ましく、さらにル
ープの形成し易さから捲縮を有する繊維であることが好
ましい。本発明において、実質的に連続した平行線状の
圧着部は、直線状の圧着でもよいが、結合したフック状
係止部材を剥離する時に、繊維が連なって長く剥ぎ取ら
れることがなく、繊維を固定すればよいことから、この
ような効果が得られる限り、点状また断線状の圧着部が
連なったものでもよい。使用する用途、取付部位によっ
て柔軟性を求める場合には、点状また断線状を連ね、実
質的に連続した平行線状となった圧着部が好ましく、繊
維が連なって剥離されるのを防ぐために、その圧着部の
途切れる間隔は大きくとも0.3mm以下であることが
好ましく、0.1mm以下がより好ましい。
【0013】実質的に連続した平行線状の圧着部の巾
は、少なくとも0.3〜1.5mmが好ましく、0.5
〜1.0mmが更に好ましい。平行線状の圧着部の巾が
この範囲であると、不織布としての柔軟性が良好で、か
つ、十分な圧着が行われて、フック状係止部材を剥離し
た時に、繊維が切れて毛羽立つことがなく剥離されるた
め、係止材不織布の表面が毛羽立った繊維で覆われるこ
とがなく、その結果、結合・剥離を繰り返しても結合性
が低下することがない。
【0014】平行線状の圧着部は、熱圧着により形成す
ることが出来、例えば、彫刻を施したロールを用いる方
法、平板を押しあてる方法等で行うことができるが、生
産効率の点でロールを用いる方法が好ましい。ロールを
用いる方法は、一方のロールを彫刻ロールとし、他方の
ロールを平滑な金属ロールとする組合わせ、また、上、
下共彫刻ロールとして、つき合わせる方法等がある。熱
圧着の程度は、得られる不織布の強力あるいは毛羽立ち
性等の要求性能に応じて、上、下ロールの温度、接圧等
を設定することによって定められるが、強度、風合いの
点から、圧着温度は、使用する繊維の融点以下に設定す
るのが好ましい。
【0015】本発明において、非圧着部とは、平行線状
の圧着により形成された圧着部と隣接する該圧着部との
間の非圧着部分を言い、非圧着部分内の繊維は互いに接
合することなく、圧着部間でループを形成している。非
圧着部の巾は、少なくとも2〜5mmであることが好ま
しく、3〜4mmであることがさらに好ましい。非圧着
部の巾が上記の範囲であると、非圧着部内のループが適
度で、フック状係止部材への引掛かりが十分であるため
高い結合強力が得られ、また、フック状係止部材を剥離
した時に、繊維が切れて毛羽立つことがなく剥離される
ため、係止材不織布の表面が毛羽立った繊維で覆われる
ことがなく、その結果、結合・剥離を繰り返しても結合
性が低下することがない。
【0016】本発明において、使用する繊維としては、
圧着部の形成、強度等の点で、熱可塑性繊維、特に、結
晶性熱可塑性繊維が好ましく、例えば、軽量で比較的低
融点で圧着しやすいポリプロピレン繊維等のポリオレフ
ィン系繊維、単糸強度が高く寸法安定性の良いポリエチ
レンテレフタレート繊維等のポリエステル系繊維、単糸
強度が高く布の柔軟性の良いナイロン6あるいはナイロ
ン66等のポリアミド系繊維を、単独あるいは混合した
ものを挙げることができる。また、これらの繊維を複合
繊維として用いることもできるが、コスト面やリサイク
ル可能な点から、単一成分で構成された繊維がより好ま
しい。
【0017】また、フック状係止部材との剥離時の糸切
れをカバーする為に、高い単糸強力を有する長繊維ウェ
ブで不織布が構成されていることが好ましい。本発明に
おいて、不織布を構成する長繊維の繊度は、0.5〜1
1.0dtexが好ましく、より好ましくは1.0〜
5.0dtexである。繊度がこの範囲であると、単糸
が切れにくく、フック状係止部材との高い結合強力が得
られ、また、風合いが柔軟な係止材用不織布が得られ
る。
【0018】本発明において、繊維としては、捲縮を有
する繊維を用いると、不織布を嵩高にし、また、フック
状係止部材の種々のフック形状に対し結合適応性がよく
なるので好ましい。捲縮は、らせん状捲縮を有する連続
フィラメントが好ましく、捲縮数は2個/25mm以上
が好ましい。捲縮のらせん径は、0.3〜1.0mmで
あることが好ましい。捲縮らせん径がこの範囲である
と、単位長当たりの捲縮数が適度で、らせん形状によっ
て得られる空間が大きいので、嵩高性に優れ、捲縮繊維
の効果が有効に発揮される。
【0019】繊維の断面形状は、通常の丸型、および、
これを変形した特殊形状に形成されていてもよい。単一
成分での捲縮繊維では、捲縮発現の点から、特殊形状の
断面を有することが好ましい。この場合、繊維の断面形
状は、少なくとも断面の一部に、凸部または凹部を有す
る形状であればよい。また、単一成分での捲縮繊維は、
繊維製造時に糸条を不均一に冷却する非対称冷却法等に
より、物理的に形成されたものでもよく、さらに、複合
繊維法を用いて、バイメタル効果によって捲縮を形成し
た繊維でもよい。
【0020】本発明において、係止材用の不織布の目付
は、使用目的により任意に選択できるが、10〜150
g/m2が好ましく、実用上の軽さ、強度等を勘案し、
取扱いの便宜さの観点から、20〜60g/m2がさら
に好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例によって
本発明をさらに説明する。なお、測定法、評価法等は下
記の通りである。 (1)結合強力 高さ約0.5mmのきのこ状フックが1cm2 あたり約
400個設けられた幅3cmのフック状係止部材と、実
施例又は比較例で作成した不織布(幅3cm)を、3c
mの長さで700gのローラで加重結合した。
【0022】島津製作所(株)製テンシロンを用いて、
結合していない部分の上下をつかみ、つかみ巾100m
m、試験速度300mm/分で引張試験を行い、最大強
力を読み取り、これを結合部の面積で除した値を結合強
力(N/cm2 )とした。さらに繰り返し結合し試験を
行った。 (2)不織布の強力 幅3cm、長さ20cmの試験片を、島津製作所(株)
製テンシロンを用いて、つかみ巾100mm、試験速度
300mm/分で引張試験を行った。不織布の繊維配列
優位方向を縦方向とし、対する90度の方向を横方向と
して強力を測定し、縦方向の強力値を横方向の強力値で
除した値を強力の縦横比とした。
【0023】(3)不織布の厚み ピーコック厚み測定器を用い、100g/cm2荷重で
測定した。 〔実施例1〕ポリプロピレン(JIS−K7210の表
1の条件14で測定したMFR=40)を原料とし、丸
断面のノズルから溶融押出した長繊維を紡口の近傍にて
側方から冷却しながら、エアーサッカー等の牽引引取装
置で引き取った。牽引引取装置を出た糸条は、帯電装置
を通過させて開繊させた後、移動する金網コンベアー上
にウェブとして捕集した。次いで、このウェブを搬送
し、線状圧着部が彫刻された加熱ロールに通し、ウェブ
を部分的に接合して圧着部を形成し、該圧着部間で形成
された非圧着部を有する不織布を得た。
【0024】得られた不織布は、構成繊維は2.8デシ
テックス、目付は40g/m2 であり、また、線状圧着
部の巾は1.0mm、非圧着部の巾は4.0mmであっ
た。得られた不織布をループ係止材として、フック状係
止部材と結合したところ、十分な結合強力を有してい
た。さらにこの係止材用不織布とフック状係止部材との
結合・剥離を繰り返した。剥離時に非圧着部内のループ
糸がフックにより張力をかけられた時、線状圧着により
両端を固定されているループ糸は非圧着部内で切断され
る為、毛羽立つものの、繊維長も短く、不織布の表面上
の毛羽立ちは少なく、ループが隠れることもなかった。
また、フック内に切れて脱落した繊維が詰まることも少
ないので、繰り返しの結合を阻害することにならなかっ
たと言える。10回繰り返しても同程度の結合強力を保
持していた。
【0025】結果を表1に示す。 〔実施例2〕ポリプロピレン(JIS−K7210の表
1の条件14で測定したMFR=40)を原料とし、異
形のノズルから溶融押出した長繊維を紡口の近傍にて側
方から冷却し、牽引引取装置で引き取った。この糸条は
らせん状捲縮を有していた。牽引引取装置を出た糸条を
実施例1と同様にして不織布を得た。
【0026】得られた不織布は、フック状係止部材との
結合性能は実施例1と同様であった。結果を表1に示
す。 〔実施例3〕ポリプロピレンの代わりに、ナイロン6を
用いた以外は実施例1と同様にして、構成繊維2.0d
tex、目付40g/m2の不織布を得た。
【0027】得られた不織布は、フック状係止部材との
結合性能は実施例1と同様であった。結果を表1に示
す。 〔実施例4〕ポリプロピレンの代わりに、ポリエチレン
テレフタレートを用いた以外は実施例1と同様にして、
構成繊維2.0デシテックス、目付40g/m2の不織
布を得た。
【0028】得られた不織布は、フック状係止部材との
結合性能は実施例1と同様であった。結果を表1に示
す。 〔実施例5〕非圧着部の巾を1mmとしたこと以外は、
実施例1と同様にして不織布を得た。
【0029】得られた不織布をフック状係止部材と結合
したところ、非圧着部内のループが小さい為、フック状
係止部材への引掛かりが少なく、結合強力は初期からや
や低下しており、繰り返し性能は、実施例1よりやや低
くかった。結果を表1に示す。 〔実施例6〕実施例1において、線状圧着部の巾を0.
2mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして不織布
を得た。
【0030】得られた不織布をフック状係止部材と結合
したところ、初期は十分な結合強力を有していたが、結
合・剥離をおこなうと、次第に不織布表面の繊維はフッ
クにより該圧着部で切れずに連なって剥離するようにな
り、不織布の表面上が長い毛羽立った繊維により覆われ
て、10回の繰り返しでは使用に耐えないものとなっ
た。結果を表1に示す。
【0031】〔実施例7〕ウェブ形成時に縦横の繊維配
列差が少なくなるように糸条を開繊させ、布の強力の縦
横比を1.8としたこと以外は、実施例1と同様にして
不織布を得た。得られた不織布をフック状係止部材と結
合したところ、ループ糸のフックへの引掛かりが少な
く、フック状係止部材との結合強力がやや低下し、10
回の繰り返しでは使用に耐えないものとなった。結果を
表1に示す。
【0032】〔実施例8〕ウェブ形成時に縦横の繊維配
列差が多くなるように糸条を開繊させ、布の強力の縦横
比を8.5としたこと以外は、実施例1と同様にして不
織布を得た。得られた不織布をフック状係止部材と結合
したところ、初期は十分な結合強力を有していたが、不
織布の横強力がやや低く、結合・剥離をおこなうと、次
第に不織布表面の繊維が引き裂かれるように剥ぎ取ら
れ、10回の繰り返しでは使用に耐えないものとなっ
た。結果を表1に示す。
【0033】〔比較例1〕実施例1において、繊維相互
の接合を点状の部分熱圧着(0.45mm径、1.5m
m間隔、千鳥配列)のみとし、線状圧着部の加工を施さ
ずに不織布を形成した。非圧着部は膨らみを持つが連続
したものであった。この不織布をフック状係止部材と結
合したところ、初期は十分な結合強力を有していたが、
結合・剥離をおこなうと、一度の剥離で不織布表面の繊
維はフックにより剥ぎ取られ、不織布の表面上が長い毛
羽立った繊維により覆われ、また、切れた長い繊維がフ
ックに詰まり、次に結合しても十分な結合強力は得られ
ず、5回の繰り返しの使用に耐えないものであった。結
果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の係止材用不織布は、ファスナー
の係止材として有用であり、実質的に連続した平行線状
の圧着部間で形成された非圧着部を有するものであるこ
とから、非圧着部内に両端が固定されたループを形成す
ることができる。このループにフック状係止部材のフッ
クが引掛かることにより、係止材として十分な結合強力
を発揮し、また、フック状係止部材との剥離時には、ル
ープの周囲の圧着部が、剥ぎ取られる繊維による表面の
毛羽立ちを途切れさせることで、表面上の毛羽立ちを小
さくし、切断された繊維はフックに詰まることも少な
く、結合・剥離を繰り返しても結合強力の低下がない。
【0036】また、使用する用途の取付部位に柔軟性を
要する時には、点状、また断線状の実質的に連続した線
状圧着部を付与することで、柔軟性を得ることが可能で
ある。
フロントページの続き Fターム(参考) 3B100 DA01 4L047 AA14 AB03 BA08 CB01 CC14 EA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェブを構成する長繊維が部分的に熱圧
    着によって接合された圧着部を有し、該圧着部が実質的
    に連続した平行線状であり、該圧着部間で形成された非
    圧着部を有することを特徴とする係止材用不織布。
  2. 【請求項2】 実質的に連続した平行線状の圧着部が、
    少なくとも不織布表面層の繊維配列優位方向を横切って
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の係止材
    用不織布。
  3. 【請求項3】 不織布の強力の縦横比が2.0〜8.0
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の係止材用
    不織布。
  4. 【請求項4】 ウェブを構成する長繊維が捲縮を有する
    繊維であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
    係止材用不織布。
  5. 【請求項5】 非圧着部の巾が少なくとも2〜5mmで
    あることを特徴とする請求項1記載の係止材用不織布。
  6. 【請求項6】 実質的に連続した平行線状の圧着部の巾
    が0.3〜1.5mmであることを特徴とする請求項1
    記載の係止材用不織布。
  7. 【請求項7】 実質的に連続した平行線状の圧着部が、
    少なくとも不織布の表面層において熱圧着により形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の係止材用不織
    布。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265782A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Asahi Kasei Fibers Corp 係止用長繊維不織布
JP2009527655A (ja) * 2006-02-24 2009-07-30 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 締着装置
US9091005B2 (en) 2006-02-24 2015-07-28 Mitsui Chemicals, Inc. Nonwoven web for fastener female member

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JP2009527655A (ja) * 2006-02-24 2009-07-30 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 締着装置
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