JP2003009190A - 解像度測定装置および解像度測定方法 - Google Patents

解像度測定装置および解像度測定方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】たとえば電子カメラなどで撮像された画像の解
像度を自動的に測定することを可能とした解像度測定装
置を提供する。 【解決手段】この解像度測定装置は、解像度の目視測定
に用いられる、いわゆるくさびチャートを構成する線分
の連続性に着目し、そのくさびチャートにおける解像限
界行位置を判定して限界解像度を算出する。より具体的
には、ある水平位置のみの輝度レベルに着目すれば、所
定の空間周波数の矩形波となっており、上下方向につい
ては、その矩形波の周波数が上から下に連続的に増加し
ている周波数スイープ画像とみなせることを考慮し、水
平方向を主走査方向として矩形波の検出(線数の検出)
を行いつつ、垂直方向を副走査方向として周波数スイー
プを行うことにより、解像限界の空間周波数を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば電子カ
メラなどで撮像された画像の解像度を自動的に測定する
ことを可能とした解像度測定装置および解像度測定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被写体像を撮像光学系により固体
撮像素子、たとえばCCD2次元イメージセンサ上に結
像して電気信号に変換し、これにより得られた静止画像
の撮像データを半導体メモリや磁気ディスクのような記
録媒体に記録する、いわゆる電子カメラが広く普及しつ
つある。
【0003】また、この種の電子カメラで撮像された画
像の解像度の測定は、従来より、熟練した検査担当者の
目視により行われている。図11は、この解像度の目視
測定に用いられる代表的なISO12233Resol
utionチャートであり、検査担当者(測定者)は、
まず、カメラの撮像領域枠を三角マーク(白三角や黒三
角)の頂点で示された画枠基準線と一致させて被検カメ
ラによりこのチャートを撮影する。そして、検査担当者
は、この撮影したチャート画像内のたとえばくさびチャ
ートaを目視してその解像度を測定する。
【0004】このくさびチャートaは、黒5本、白4本
の同じ巾の線分からなっており、検査担当者は、被写体
像としてのくさびチャートaを上端から下端に向けて観
察していく。より具体的には、この白黒線の解像状況を
調べ、正しく解像している状況が継続する限界のライン
(行)を検出し、その検出したラインで示される解像度
を左側に添えられたスケールによって読み取る。
【0005】そして、従来では、この解像度の目視測定
によって、たとえば製造時や修理時等における、光学系
や自動合焦系を含めた性能が試験されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、被検カメラで撮像した画像の解像度を目視で測定
したのでは、個人差や状況による誤差が極めて大きいと
いった問題があった。たとえば、くさびチャートを観察
する際の読み取り(判定)誤差は勿論のこと、場合によ
っては、それ以前に、画枠基準線に基づいてチャートを
撮影する時点でカメラの撮影画枠に対してチャートを正
確に合わせることが困難であるため、既に誤差を発生さ
せてしまっていた。
【0007】このような測定誤差の問題はそれ自体極め
て重要であるが、さらに従来の測定法は、これとは別の
本質的な問題点も有していた。すなわち検査担当者が目
視するためにはCRTやLCDなどのディスプレイある
いはプリンターによる印刷出力など何らかの画像出力機
器(出力デバイス)による出力を行なうことが必須であ
るが、このとき出力される画像は出力機器の種類や性能
に依存して影響を受けるという点である。例えば解像限
界の低い出力機器を用いれば、測定される解像度数値は
少なくとも出力機器の限界値以上にはなり得ないことは
自明であるが、一般に出力機器の周波数特性は理想では
有り得ないから、厳密にはどのような性能の良い(と信
ずる)出力機器を用いたとしても、その時測定される解
像度は測定に使用した出力機器の特性に依存した(デバ
イスディペンデントな)ものであることに変りは無く、
撮像装置が記録した画像データ自身によって規定され
る、その撮像装置のみの(=出力機器の特性に依存しな
い:デバイスインディペンデントな)限界能力を測定す
ることはできなかったのである。
【0008】このような問題の解決に向けての試みとし
て、画像出力機器を使用することなく記録画像データを
直接解析する方法も提案されている。それは、(a)マ
ルチバーストチャートやCZP(サーキュラーゾーンプ
レート)チャートなどのいわゆる周波数数スイープ画像
を撮影した画像データや、(b)白黒のステップ画像
(ナイフエッジとも称される)を撮影した画像データの
フーリエ変換データを用いて、その撮影画像の空間周波
数レスポンス(振幅−周波数特性)を求め、その振幅が
判定基準とする所定値(例えば直流振幅の5%とか10
%)に減衰した周波数を限界解像度とする方法であって
(a)の場合にAR法、(b)の場合にSFR法などと
称されている。
【0009】これらは確かにデバイスインディペンドな
測定ではあるが、振幅特性に着目しているため限界解像
度付近に多く生じる折り返し歪(モアレ)による偽解像
の影響を強く受け、本来目視的には全く解像していない
数値を解像しているという結果を出すこともしばしば
で、従来のくさび目視法による評価結果との相関が事実
上取れないという重大な欠点を有していた。
【0010】この発明は、このような事情を考慮してな
されたものであり、たとえば電子カメラなどで撮像され
た画像の解像度を従来のくさび目視法との相関を維持し
つつも出力デバイスや測定者に依存することなく、従っ
てまた再現性高く、自動的に測定することを可能とした
解像度測定装置および解像度測定方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、この発明は、解像度を目視測定するために用い
られるくさびチャートが撮像された画像を解析して前記
くさびチャートの解像限界行位置を判定し、その判定し
た行位置から限界解像度を算出する解像度算出手段を具
備することを特徴とする解像度測定装置を提供する。
【0012】この解像度測定装置においては、解像度を
目視観測するために用いられる、いわゆるくさびチャー
トを構成する線分の連続性に着目し、たとえばくさびチ
ャートの位相が保たれる限界の位置を検出することによ
り、そのくさびチャートの解像限界行位置を判定して、
その判定した行位置から限界解像度を算出する。
【0013】これにより、個人差や状況に左右されるこ
とのない、再現性が高く、かつ原理的に優れた解像度測
定を実現する。
【0014】また、この発明の解像度測定装置は、前記
解像度算出手段により判定された解像限界行位置を示す
マークを前記くさびチャートに重畳させて表示する限界
解像行表示手段をさらに具備することを特徴とする。
【0015】この解像度測定装置においては、検出した
限界解像の行位置をくさびチャートに重畳させて表示す
ることにより、その妥当性を検査担当者に視覚的に確認
させることができ、自動的に測定される解像度に対する
信頼感を高めることを実現する。
【0016】また、この発明の解像度測定装置は、前記
解像度算出手段が、前記判定した解像限界行位置および
前記くさびチャートの上下方向の画素数と撮像画像の同
方向の画素数との比率に基づいて限界解像度を算出する
ことを特徴とする。
【0017】この解像度測定装置においては、限界解像
度の算出時に、撮影画像全体の上下方向の長さとくさび
チャートの同方向の長さとの比率を考慮することによ
り、従来のように、画枠基準線を意識してチャートを撮
影することを不要とし、かつ、このチャート撮影時にお
ける誤差の発生を完全に排除する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施形態を説明する。
【0019】図1は、この発明の実施形態に係る解像度
測定システムの被検カメラとなる電子カメラの構成を示
すブロック図である。
【0020】図中、101は各種レンズからなる撮像レ
ンズ系、102はレンズ系101を駆動するためのレン
ズ駆動機構、103はレンズ系101の絞り及びシャッ
タ装置を制御するための露出制御機構、104はローパ
ス及び赤外カット用のフィルタ、105は被写体像を光
電変換するためのCCDカラー撮像素子、106は撮像
素子105を駆動するためのCCDドライバ、107は
A/D変換器等を含むプリプロセス回路、108はγ変
換などを初めとする各種のディジタル演算処理を行うた
めのディジタルプロセス回路、109はカードインター
フェース、110はメモリカード、111はLCD画像
表示系を示している。また、図中の112は各部を統括
的に制御するためのシステムコントローラ、113は各
種SWからなる操作スイッチ系、114は操作状態及び
モード状態等を表示するための操作表示系、115は発
光手段としてのストロボ、116はレンズ駆動機構10
2を制御するためのレンズドライバ、117は露出制御
機構103及びストロボ115を制御するための露出制
御ドライバ、118は各種設定情報等を記憶するための
不揮発性メモリ(EEPROM)を示している。
【0021】一方、図2は、この発明の実施形態に係る
解像度測定システムが動作するパーソナルコンピュータ
の構成を示すブロック図である。
【0022】図中、201は各部を統括的に制御するた
めのCPU、202はこのコンピュータの主記憶となる
システムメモリ、203はこのコンピュータの外部記憶
となる磁気ディスク装置、204はこのコンピュータに
おけるユーザインタフェースのアウトプットを司るディ
スプレイコントローラ、205はこのコンピュータにお
けるユーザインタフェースのインプットを司るキーボー
ドコントローラ、206はカードインタフェース、20
7はメモリカードを示している。また、ディスプレイコ
ントローラ204は、CPU201が作成した表示デー
タをCRT204a,LCD204bに表示制御し、キ
ーボードコントローラ205は、キーボード205a,
マウス205bの操作をCPU201に伝達する。そし
て、この解像度測定システムは、磁気ディスク装置20
3からシステムメモリ202にロードされてCPU20
1によって実行されるプログラムとして構成される。
【0023】次に、この解像度測定システムが実行する
解像度の自動測定の基本原理について説明する。
【0024】検査担当者は、まず、被検カメラである電
子カメラを用いて、たとえば図3に示すチャートを撮影
する。この撮影されたチャートの画像は、メモリカード
110に格納されるが、検査担当者は、このメモリカー
ド110を電子カメラから取り外してメモリカード20
7としてパーソナルコンピュータに装着し直すことによ
り、このチャート画像をパーソナルコンピュータへ取り
込ませる。なお、この電子カメラからパーソナルコンピ
ュータへの画像の引き渡しは、必ずしもメモリカードを
介在させるものではなく、たとえばデータを送受信する
ための通信機能を双方が備えれば、その通信機能によっ
て行えばよい。
【0025】この図3に示すチャートは、ISO122
33Resolutionチャートであり、解像度の目
視測定に用いられる代表的なチャートである。そして、
この解像度測定システムでは、このチャート画像からく
さびチャートを含む矩形領域bを切り出す。この矩形領
域の切り出しは、検査担当者が、CRT204aまたは
LCD204bに表示されたチャート画像上の所望の位
置にマウス205bで始点および終点を指定することに
より実行する。解像度測定システムは、この指定された
始点および終点それぞれについて、その点を通過する水
平線および垂直線を仮想的に描画し、この仮想的に描画
した各線で囲まれた部分を矩形領域として切り出しを実
行する。図4は、このようにして切り出された矩形画像
の一例を示す図である。
【0026】図4に示すように、このくさびチャート
は、横(水平)方向には、同じ巾の白黒帯が黒5本、白
4本が並んでいる。したがって、ある水平位置(ライ
ン)のみの輝度レベルに着目すれば、所定の空間周波数
の矩形波となっている。つまり、上下(垂直)方向につ
いては、その矩形波の周波数が上から下に連続的に増加
している周波数スイープ画像とみなすことができる。
【0027】そこで、この解像度測定システムは、水平
方向を主走査方向として前述の矩形波の検出(線数の検
出)を行いつつ、垂直方向を副走査方向として周波数ス
イープを行うことにより、解像限界の空間周波数を求め
る。以下、図5乃至図10に示すフローチャートを参照
しながらその具体的な手順を説明する。
【0028】図5および図6は、この解像度測定システ
ムにおける解像度測定のメインフローである。
【0029】なお、解析対象であるチャート画像の画素
配列は、一般的な直交配列(水平,垂直)であること、
および、チャート画像は、くさびチャートのくさび方向
(くさびの周波数スイープに対応する方向)が垂直、周
波数スイープが上から下になるように撮像されることを
前提とする。また、ここでは、水平方向座標iは右向き
を正、垂直方向座標jは下向きを正にとるものとし、チ
ャート画像の垂直画素数をPHt、このチャート画像か
ら切り出された矩形画像の水平、垂直画素数をそれぞれ
Lx+1、Ly+1と定義する。さらにまた、上記切出
しに際しては、図4のように、くさびに添えられたスケ
ール画像のうち最上端のもの(黒線)は含まないように
為されているものとする。
【0030】まず、前述のように切り出された矩形画像
の画像データY(i,j)を読み込むとともに(図5ス
テップA1)、くさびタイプ(本数WCT)および全画
像高PHtを読み込む(ステップA2)。このくさびタ
イプ(本数WCT)および全画像高PHtは、検査担当
者がキーボード205aから入力した値である。
【0031】次に、背景白レベルBWLと背景ノイズレ
ベルNLとを取得する(ステップA3〜ステップA
4)。この背景白レベルBWLは、矩形画像の上端行の
全平均により求め、一方、背景ノイズレベルNLは、矩
形画像の上端行の最小3値の偏差平均(最小3値につい
て、当該画素値と全平均値(=NL)との差(=「偏
差」)を平均したもの)から求める。
【0032】そして、これらのデータが揃ったら、くさ
びチャートの開始ラインWSLの検出処理を実行する
(ステップA5)。図7は、このくさび開始ライン(W
SL)検出の詳細フローである。
【0033】この処理では、まず、閾値ETH0を先に
求めた背景ノイズレベルの5倍にセットする(図7ステ
ップB1)。そして、上端から順に下端まで、つまり垂
直方向座標jを1つずつ加算しながら(ステップB
2)、この垂直方向座標jが最大値に達するまで(ステ
ップB3のY)、最小3値の偏差平均で求める黒側半振
幅が閾値ETH0を越える最初のラインの検出を実行す
る(ステップB4)。
【0034】もし、該当するラインが検出されないま
ま、垂直方向座標jが最大値に達した場合には(ステッ
プB3のY)、“くさび検出不能”のメッセージを記録
し(ステップB5)、この処理を終了する。一方、検出
された場合には(ステップB4のY)、その垂直方向座
標jをくさび開始ライン(WSL)にセットして(ステ
ップB6)、この処理を終了する。
【0035】このくさび開始ライン検出が終了すると、
このくさび開始ラインWSLに予め定められたオフセッ
ト値を加えたものを読み取り判定開始行DtStとして
設定する(図5ステップA6)。また、くさびチャート
の両端用の閾値ETH2と中央用の閾値ETH1の初期
設定を行う(ステップA7〜ステップA8)。両端用の
閾値ETH2は、開始行DtStの(最小3値の偏差平
均で求める)黒側半振幅の1/4に設定し、中央用の閾
値ETH1にも、この閾値ETH2と同じ値をセットす
る。
【0036】そして、各種パラメータの初期化を行った
後(ステップA9)、この解像度測定で主走査方向とす
る水平方向における黒線検出を実行する(図6ステップ
A10)。図8乃至図10は、この黒線検出の詳細フロ
ーである。
【0037】この処理では、図8ステップC1にて、第
j行の黒線数BCTを0にセットした後、まず、ステッ
プC2〜ステップC18にて、最終(右端)黒線の検出
を行い、次いで、図9ステップC19〜ステップC36
にて、1st(左端)黒線の検出を行う。そして、この
最終(右端)黒線と1st(左端)黒線とを検出した後
に、図10ステップC37〜ステップC53にて、この
2つの黒線に挟まれた一般黒線の検出を行う。
【0038】最終(右端)黒線検出では、くさび右端
(減少)検出用および黒線(増加)検出用の基準値の設
定や走査の開始位置を右端側に設定する等の初期化を行
った後(図8ステップC2〜ステップC3)、くさび右
端検出のための減少判定(ステップC4)および黒線検
出のための増加判定(ステップC5)を実行する。も
し、くさび右端および黒線のいずれも検出されなければ
(ステップC4のN,ステップC5のN)、増減検出用
の基準値である局所最小値LMnまたは局所最大値LMxの
いずれかの更新を行い(ステップC6〜ステップC
9)、その画素における画素値の(有意な)増減を示す
フラグZの値(増加:1,減少:0)を右隣の画素のフ
ラグの値にセット(すなわち増減状況を維持)して(ス
テップC10)、走査位置を1画素だけ左にずらした後
(ステップC12)、ステップC4からの処理を繰り返
す。なお、ステップC2の初期化にて、右端の画素のフ
ラグが増加(1)にセットされるため、くさび右端が検
出されるまでは、このフラグの値は増加(1)が継続す
ることになる。
【0039】また、くさび右端が検出されると(ステッ
プC4のY)、増減検出用の基準値である局所最小値LM
nおよび局所最大値LMxを再設定するとともに、増減フ
ラグZの値を減少(0)にセットする(ステップC1
4)。そして、1画素下の次ラインでの解析の効率化を
図るために、走査開始位置の最適化を実行した後(ステ
ップC15)、走査位置を1画素だけ左にずらして(ス
テップC12)、ステップC4からの処理を繰り返す。
【0040】一方、増加が検出されると(ステップC5
のY)、増減フラグZの値を増加(1)にセットする
(ステップC16)。このフラグのセットを行うと、フ
ラグZが減少(0)から増加(1)に変化した旨、つま
り最終(右端)黒線が検出された旨が認識されてこのル
ープを抜け(ステップC11のY)、黒線数BCTに1
をセットし、その位置BEndを登録した後(ステップ
C18)、次の1st(左端)黒線の検出に移行する。
【0041】なお、最終(右端)黒線が検出されないま
ま、走査位置が左端まで達してしまった場合は(ステッ
プC13のY)、“黒線無し”のメッセージを記録して
(ステップC17)、この処理を終了する。
【0042】1st(左端)黒線検出では、くさび左端
(減少)検出用および黒線(増加)検出用の基準値の設
定や走査の開始位置を左端側に設定する等の初期化を行
った後(図9ステップC19〜ステップC20)、くさ
び左端検出のための減少判定(ステップC21)および
黒線検出のための増加判定(ステップC22)を実行す
る。もし、くさび左端および黒線のいずれも検出されな
ければ(ステップC21のN,ステップC22のN)、
増減検出用の基準値である局所最小値LMnまたは局所最
大値LMxのいずれかの更新を行い(ステップC23〜ス
テップC26)、その画素の増減フラグZの値(増加:
1,減少:0)を左隣の画素のフラグの値にセット(す
なわち増減状況を維持)して(ステップC27)、走査
位置を1画素だけ右にずらした後(ステップC29)、
ステップC21からの処理を繰り返す。なお、ステップ
C19の初期化にて、左端の画素のフラグが増加(1)
にセットされるため、くさび左端が検出されるまでは、
このフラグの値は増加(1)が継続することになる。
【0043】また、くさび左端が検出されると(ステッ
プC21のY)、増減検出用の基準値である局所最小値
LMnおよび局所最大値LMxを再設定するとともに、増減
フラグZの値を減少(0)にセットする(ステップC3
1)。そして、1画素下の次ラインでの解析の効率化を
図るために、走査開始位置の最適化を実行した後(ステ
ップC32)、走査位置を1画素だけ右にずらして(ス
テップC29)、ステップC21からの処理を繰り返
す。
【0044】一方、増加が検出されると(ステップC2
2のY)、増減検出用の基準値である局所最小値LMnお
よび局所最大値LMxを再設定するとともに、増減フラグ
Zの値を増加(1)にセットする(ステップC33)。
このフラグのセットを行うと、フラグZが減少(0)か
ら増加(1)に変化した旨、つまり1st(左端)黒線
が検出された旨が認識されてこのループを抜け(ステッ
プC28のY)、黒線数BCTに2をセットし、その位
置BL(1,j)を登録した後(ステップC34)、次
の一般黒線の検出に移行する。
【0045】なお、1st(左端)黒線が検出されない
まま、走査位置が右端(先に登録した最終黒線位置BE
nd)まで達してしまった場合は(ステップC30の
Y)、この最終(右端)黒線位置BEndの値を1st
(左端)黒線位置BL(1,j)に登録し(ステップC
35)、“黒線1本のみ”のメッセージを記録して(ス
テップC36)、この処理を終了する。
【0046】一般黒線検出では、1st(左端)黒線検
出時の走査を引き継いで、その右隣の画素を走査の開始
位置とし(図10ステップC37)、この1st(左
端)黒線検出の最後に再設定された局所最小値LMnおよ
び局所最大値LMxを用いて、減少判定(ステップC3
8)および増加判定(ステップC39)を実行する。も
し、減少・増加のいずれも検出されなければ(ステップ
C38のN,ステップC39のN)、局所最小値LMnま
たは局所最大値LMxのいずれかの更新を行い(ステップ
C40〜ステップC43)、その画素の増減フラグZの
値(増加:1,減少:0)を左隣の画素のフラグの値に
セットして(ステップC44)、走査位置を1画素だけ
右にずらした後(ステップC46)、ステップC38か
らの処理を繰り返す。
【0047】また、減少が検出されると(ステップC3
8のY)、局所最小値LMnおよび局所最大値LMxを再設
定するとともに、増減フラグZの値を減少(0)にセッ
トする(ステップC31)。そして、走査位置を1画素
だけ右にずらして(ステップC46)、ステップC38
からの処理を繰り返す。
【0048】一方、増加が検出されると(ステップC3
9のY)、局所最小値LMnおよび局所最大値LMxを再設
定するとともに、増減フラグZの値を増加(1)にセッ
トする(ステップC33)。このフラグのセットを行う
と、フラグZが減少(0)から増加(1)に変化した
旨、つまり一般黒線が検出された旨が認識されて一旦こ
のループを抜け(ステップC45のY)、その位置BL
(BCT,j)を登録し(ステップC50)、黒線数B
CTに1を追加した後(ステップC51)、ステップC
38からの処理を繰り返す。
【0049】この一般黒線検出は、先に登録された最終
(右端)黒線位置BEndに走査位置が到達するまで繰
り返され、到達すると(ステップC47のY)、この最
終(右端)黒線位置BEndの値を黒線位置BL(BC
T,j)に登録し(ステップC52)、“黒線検出完
了”のメッセージを記録して(ステップC53)、この
処理を終了する。
【0050】以上の黒線検出が終了すると、検出された
黒線数BCTと先に入力されたくさびタイプ(本数WC
T)とが等しいかどうかを調べ(図6ステップA1
1)、等しければ(ステップA11のY)、行が終端L
yに達していないかどうかを調べる(ステップA1
2)。そして、達していなければ(ステップA12の
N)、行を更新し(ステップA13)、くさびチャート
の両端用の閾値ETH2を現行の黒側半振幅の1/4に
再設定して(ステップA14)、ステップA10の黒線
検出を再実行する。また、達していれば(ステップA1
2のY)、このループを抜け、解像限界行LMLを終端
Lyに設定するとともに(ステップA15)、“くさび
に下端なし”のエラーを表示し(ステップA16)、ス
テップA30からの処理に移行する。
【0051】一方、本数が一致しないときには(ステッ
プA11のN)、中央用の閾値ETH1が0まで低くさ
れているかどうかを調べ(ステップA17)、0まで達
していなければ(ステップA17のN)、その行が読取
り判定開始行DtStでなければ(ステップA18の
N)、図5ステップA9の初期化で1に設定されたTH
値可変ステップETHS分だけ中央用の閾値ETH1を
低めた後(ステップA19)、ステップA10の黒線検
出を再実行する。もし、その行が読取り判定開始行Dt
Stであれば(ステップA18のY)、このループを抜
け、“初期本数不適合”のエラーを表示して(ステップ
A20)、この処理を終了する。
【0052】また、中央用の閾値ETH1が0まで達し
ていれば(ステップA17のY)、次にTH値可変ステ
ップETHSが初期値の1のままかどうかを調べ(ステ
ップA21)、1であれば(ステップA21のY)、解
像限界行LMLをその行の1つ前の行に設定し(ステッ
プA22)、このTH値可変ステップETHSを0に更
新する(ステップA23)。
【0053】その後、直前の(すなわち当該行の)黒線
検出時に、“黒線無し”のメッセージが記録されていな
いかどうかを調べ(ステップA24)、記録されていな
ければ(ステップA24のN)、その行が終端Lyでな
ければ(ステップA25のN)、くさびチャートの両端
用の閾値ETH2を現行の黒側半振幅の1/4に再設定
し(ステップA26)、行を更新して(ステップA2
7)、ステップA10の黒線検出を再実行する。この行
が終端Lyであれば(ステップA25のY)、このルー
プを抜け、“くさび下端検出不能”のエラーを表示する
(ステップA28)。また、“黒線無し”のメッセージ
が記録されていれば(ステップA24のY)、くさび下
端行WELをその行に設定する(ステップA29)。
【0054】次に、この最終検出行をくさびチャートを
含む矩形画像に重畳させて描画した後(ステップA3
0)、くさび下端行WELは解像限界行LMLよりも大
きいかどうかを調べ(ステップA31)、大きければ
(ステップA31のY)、解像度の本数を算出し(ステ
ップA32)、その値を表示する(ステップA33)。
この解像本数は、たとえばくさびタイプWCTが5本の
場合は、次の(1)式で算出される。
【0055】
【数1】
【0056】また、くさびタイプWCTが9本の場合
は、次の(2)式で算出される。
【0057】
【数2】
【0058】これらの2式において、 ・分子は、各くさびチャートが上端(低周波端)から下
端(高周波端)まで直線的に対応空間周波数が増加する
いわゆるリニアスイープチャートであることに基き、検
出されたくさびの全長(全行数=WEL−WSL)とく
さび上端から限界解像行までの長さ(行数=LML−W
SL)との比率から、対応周波数(解像本数)を算出す
る式である。(2式が異なるのはくさびのスイープ仕様
の違いに対応している。) ・分母は、撮影倍率の補正項であり、このResolu
tionチャートの本来の使用条件に比しての相対倍率
で分子を除している。相対倍率は、チャート全体の基準
高(高さ方向の画枠基準線間距離=20cm)とくさび
長(6cm)との比率10/3を、検出されたくさびの
全長(全行数=WEL−WSL)に乗じることによって
撮影画像データ上のチャート基準高(対応画素数)を求
め、これと撮影画像の全画像高(画素数)PHtとの比率
として算出している。
【0059】また、解像度限界行LMLがくさび下端行
WELから3行以内にあれば(ステップA34のY)、
“全解像”のエラーを表示して(ステップA35)、こ
の処理を終了する。一方、くさび下端行WELが解像限
界行LMLよりも大きくなければ(ステップA31の
N)、“測定不能”のエラーを表示して(ステップA3
6)、この処理を終了する。
【0060】以上、本解像度測定システムの行なう測定
動作の具体的な実行制御を詳細に説明したが、さらにこ
の中で、本システムの特徴との関連において特に重要な
点について、補足的な説明を行なう。
【0061】(ア)まずカメラの記録画像データをその
まま(出力機器を用いず)処理しているからデバイスイ
ンディペンデントな測定が行なえる。
【0062】(イ)従来のくさび目視法と同じチャート
を用いて、かつ原理的に同じ判定基準を用いているか
ら、くさび目視法との相関性が確保できる。(もちろん
目視法は出力デバイス経由であるから、また評価者の主
観も入るから全く同じ数値が得られるとは限らない。) ここで(イ)について詳述すると、このような目視判定
の場合と原理的に同じ判定基準を達成するポイントが上
記制御に含まれている。すなわち、 (1)当業者が目視判定するときの判定ルールは a)低周波側から見て行き、解像している状況が連続的
に続いている場合に「解像している」とし、少しでも途
切れたら非解像とする。
【0063】b)一見解像しているように見えても、白
黒が反転したり、複数の線が繋がっているときは偽解像
であるから非解像と判断する。
【0064】というものである。ここで本解像度測定シ
ステムの制御が(a)を採用していることは上記制御フ
ローより直ちに明らかであるが、(b)については白黒
の線数に着目することで等価な判断を実現している。す
なわち偽解像が生じた場合(白黒が反転したり、複数の
線が繋がっているとき)にはかならず線数が変化する。
例えばもし完全な反転(白黒逆転)が起こったとすれば
5本くさび(黒線が5本)の黒線は4本になり、ある1
ヶ所で2本の黒線が1本に繋がってしまえば黒線数は1
本減りやはり4本になってしまう。逆に常に本来のくさ
びの線数が維持されているならば、位相反転は生じてお
らず、原理的に解像していると見なすべきである。
【0065】従って上記判定基準b)は b’)視認可能な(検出可能な)白黒線の線数と、本来
のくさびの線数とが一致している場合にのみ解像と判断
する。
【0066】という等価な判定基準に置換えることがで
きる。
【0067】本解像度測定システムはこのa)+b’)
を判定ルールとして採用しているから、これは従来の目
視判定において使用されるものと全く同じ基準であると
言える。
【0068】(2)人による白黒線の目視認識の過程で
は、測定者自身が意識することは無くとも極めて高度な
判断が行われている。具体的にはまず、 ・くさびの高周波領域(振幅が小さい領域)、特に限界
解像度付近では振幅が極めて小さいため、白黒線に対応
する輝度変化の局所的な振幅よりも大きなうねり(カメ
ラの周波数特性(しばしばエッジ強調処理が付加され
る)やシェーディングの影響でくさび全体に生じる低周
波の輝度変化)が生じ、例えばある黒線の値(輝度極小
値)の方が別の白線の値(輝度極大値)よりも大きいと
いった状態が生じ易い。人の目はこのような a)うねりやシェーディングがある場合も含めて、その
わずかな局所的な変化に反応して白黒の線を認識する。
【0069】ことができる。またその一方で、人の目
は、 b)ノイズ等によるレベルの変化とくさびのパターンと
は混同せずに見分けることができる。
【0070】具体例を挙げれば、くさびの低周波領域
(振幅が大きい領域)では、その白黒エッジ付近にはカ
メラの周波数特性(しばしばエッジ強調処理が付加され
る)の影響でかなり大きな振幅の波状の輝度変化(リン
ギング)が付随する。これは限界解像度付近のくさび画
像の振幅(輝度変化)よりもはるかに大きい振幅の場合
もあるが、このような場合も少なくとも当該低周波のく
さび画像の輝度振幅よりは充分小さいため、人の目はこ
れを正しく無視する。
【0071】また、この他一般のノイズ(ランダムノイ
ズなど)がくさび画像全体に重畳されているが、これも
当該周波数におけるくさび画像の振幅(輝度変化)より
も小さい場合は同じく無視される。
【0072】すなわちくさび画像としての輝度変化に対
して相対的に小さな変化は無視することで正しく白黒の
線を認識する。
【0073】これに対して機械的自動測定における輝度
データ処理の場合、単純なレベル検出や差分検出などで
は、このような人の目の高度な認識に相当する白黒線の
検出はできない。
【0074】本解像度測定システムでは、上記制御の説
明に示したとおり、 ◇1ラインに関する輝度データの変化を検出することに
よりその極大値、極小値として白黒線(実際に用いるの
は黒線のみ)を検出するようにし、局所最大値LMxか
らのETH1を超えた減少または局所最小値LMnから
のETH1を超えた増加のみを有効な増減として検出す
るようにした。言い換えれば、累積変化が閾値ETH1
を越えた場合に変化を認識するようにした上で極値判定
を行なうようにした。
【0075】基本的にはこれによって、ノイズやうねり
の影響を排除しつつ極値として白黒線が検出され得るよ
うになっている。
【0076】そしてこの判定に用いる閾値ETH1の値
を ◇測定動作実行初期の、すなわち低周波領域の白黒検出
時には閾値ETH1を比較的大きな値とし、検出が高周
波領域に移行していくに従って、それまでの閾値によっ
て所定の線数が検出不能になった場合に限り閾値ETH
1の値を減じて検出を繰り返すようにしたから、 a)うねりやシェーディングが乗っていても、波(白黒
線)を検出でき、最終的には(限界解像周波数では)E
TH=0で検出を行なうから、レスポンスが最小となっ
た状態の輝度変化まで検出することができる。
【0077】b)各周波数領域における画像の輝度変化
(レスポンス)の程度に応じて、ノイズの影響を適応的
に排除することにより、全周波数領域にわたってくさび
のパターンのみを検出できる。
【0078】ことになり、この点に関しても、従来は到
底為し得なかった、目視判定と等価な判定を行なうこと
ができるものである。
【0079】なお上記制御フローには、この他、実用的
な精度向上や動作安定化の観点から採用されている処理
も勿論あり、例えば ・黒先検出において、両端の検出を一般の黒線検出とは
別の基準で両側から行なうことにより、くさび両端のリ
ンギングの影響を受けないようにするとともに、限界解
像度よりも高周波な部分(おおぼけ部)でも1本の黒線
として安定にくさびの存在を検出できるようにしたの
で、くさび下端WELの検出に誤りを生じない。これに
よってくさび長の検出制度を確保している。
【0080】・くさび開始ライン(WSL)の検出のス
レーシュホールドレベルETH0や、各行における両端
黒線検出のスレーシュホールドレベルETH2の設定
(および一般黒線検出のスレーシュホールドレベルET
H1の初期設定)は、対象とする領域の画素に関するノ
イズも含んだデータ分布(具体的にはノイズレベルや黒
側半振幅)に基づいて設定しているから、各検出を極め
て安定に行なうことができる。
【0081】・一般には、例えばくさび画像のわずかな
傾きによってくさび開始ラインが実質的に複数行にまた
がった場合や、あるいはカメラの垂直エッジ強調画像処
理に起因する垂直リンギングなどの存在が、誤動作の原
因となる恐れがあるが、読取り判定開始行DtStとし
て、くさび開始ラインWSLに対して若干のオフセット
を与えたものを採用することによりこれを回避してい
る。
【0082】などを具体的に指摘することができる。
【0083】このように、この解像度測定システムは、
水平方向を主走査方向として矩形波の検出(線数の検
出)を行いつつ、垂直方向を副走査方向として周波数ス
イープを行うことにより、解像限界の空間周波数を求め
る。つまり、従来のように、個人差や状況に左右される
ことなく解像度を自動測定する。この結果は、検出した
限界解像の行位置をくさびチャートに重畳させて表示す
るといった、検査担当者の目に見える形で提供させるた
め、その自動測定された解像度に対する信頼感を高める
ことも実現する。
【0084】また、前述の(1)式および(2)式に示
すように、解像本数の算出時に、くさび長(くさび下端
行WEL−くさび開始行WSL)と全画像高PHtとの
比率を考慮することにより、従来のように、画枠基準線
を意識してチャートを撮影することも不要とする。
【0085】なお、ここでは、ISO12233Res
olutionチャートに設けられたくさびチャートを
例に説明したが、これに限らず、たとえばEIAJ−A
チャートに設けられる、帯が直線的に描かれたくさびチ
ャートの場合も、この解像度測定の手法は適用可能であ
る。
【0086】また、ここでは、電子カメラで撮影された
チャートの画像をカード経由でパーソナルコンピュータ
に取り込み、そのパーソナルコンピュータで解像度の自
動測定を実行する例、つまり、この解像度測定の手法を
パーソナルコンピュータ上で実現する例を示したが、こ
れに限らず、専用の解像度測定装置として実現しても構
わない。また、この機能を電子カメラ自体に組み込め
ば、たとえば電子カメラが解像度の異なる複数の撮像モ
ードを有する場合に、これらを各別に実測することや、
あるいは製造時や修理時における(たとえば光学系や自
動合焦系などを含めた)性能試験を極めて容易に実施で
きるようになる。
【0087】すなわち、本願発明は、前記実施形態に限
定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱し
ない範囲で種々に変形することが可能である。更に、前
記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示
される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより
種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示され
る全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発
明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決で
き、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場
合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽
出され得る。
【0088】
【発明の効果】以上、詳述したように、この発明によれ
ば、解像度を目視観測するために用いられる、いわゆる
くさびチャートを構成する線分の連続性に着目し、たと
えばくさびチャートの位相が保たれる限界の位置を検出
することにより、そのくさびチャートにおける解像限界
行位置を判定して、その判定した行位置から限界解像度
を算出することから、個人差や状況に左右されることの
ない、再現性が高く、かつ原理的に優れた解像度測定を
実現する。
【0089】また、この検出した限界解像行位置をくさ
びチャートに重畳させて表示することにより、その妥当
性を検査担当者に視覚的に確認させることができ、自動
的に測定される解像度に対する信頼感を高めることを実
現する。
【0090】さらに、限界解像度の算出時に、撮影画像
全体の上下方向の長さとくさびチャートの同方向の長さ
との比率を考慮することにより、従来のように、画枠基
準線を意識してチャートを撮影することを不要とし、か
つ、このチャート撮影時における誤差の発生を完全に排
除する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る解像度測定システム
の被検カメラとなる電子カメラの構成を示すブロック
図。
【図2】同実施形態に係る解像度測定システムが動作す
るパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態の解像度測定システムで用いるIS
O12233Resolutionチャートを示す図。
【図4】同実施形態の解像度測定システムが切り出す矩
形画像の一例を示す図。
【図5】同実施形態の解像度測定システムにおける解像
度測定の第1のメインフロー。
【図6】同実施形態の解像度測定システムにおける解像
度測定の第2のメインフロー。
【図7】同実施形態の解像度測定システムにおけるくさ
び開始ライン(WSL)検出の詳細フロー。
【図8】同実施形態の解像度測定システムにおける黒線
検出の第1の詳細フロー。
【図9】同実施形態の解像度測定システムにおける黒線
検出の第2の詳細フロー。
【図10】同実施形態の解像度測定システムにおける黒
線検出の第3の詳細フロー。
【図11】解像度の目視測定に用いられる代表的なIS
O12233Resolutionチャートを示す図。
【符号の説明】
101…レンズ系 102…レンズ駆動機構 103…露出制御機構 104…フィルタ系 105…CCDカラー撮像素子 106…CCDドライバ 107…プリプロセス回路 108…ディジタルプロセス回路 109…カードインターフェース 110…メモリカード 111…LCD画像表示系 112…システムコントローラ(CPU) 113…操作スイッチ系 114…操作表示系 115…ストロボ 116…レンズドライバ 117…露出制御機構 118…不揮発メモリ(EEPROM) 201…CPU 202…システムメモリ 203…磁気ディスク装置 204…ディスプレイコントローラ 204a…CRT 204b…LCD 205…キーボードコントローラ 205a…キーボード 205b…マウス

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解像度を目視測定するために用いられる
    くさびチャートが撮像された画像を解析して前記くさび
    チャートの解像限界行位置を判定し、その判定した行位
    置から限界解像度を算出する解像度算出手段を具備する
    ことを特徴とする解像度測定装置。
  2. 【請求項2】 解像度を目視測定するために用いられる
    くさびチャートが撮像された画像の中から前記くさびチ
    ャートを含む矩形領域を切り出す切り出し手段と、 前記切り出し手段により切り出された矩形画像を解析し
    て前記くさびチャートの解像限界行位置を判定し、その
    判定した行位置から限界解像度を算出する解像度算出手
    段とを具備することを特徴とする解像度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記解像度算出手段により算出された限
    界解像度の値を表示する解像度表示手段をさらに具備す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の解像度測定
    装置。
  4. 【請求項4】 前記解像度算出手段により判定された解
    像限界行位置を示すマークを前記くさびチャートに重畳
    させて表示する限界解像行表示手段をさらに具備するこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載の解像度測定
    装置。
  5. 【請求項5】 前記解像度算出手段は、前記判定した解
    像限界行位置および前記くさびチャートの上下方向の画
    素数と撮像画像の同方向の画素数との比率に基づいて限
    界解像度を算出することを特徴とする請求項1、2、3
    または4記載の解像度測定装置。
  6. 【請求項6】 前記解像度算出手段は、前記撮影画像内
    における前記くさびチャートの上下両端を検出して前記
    くさびチャートの上下方向の画素数を得ることを特徴と
    する請求項5記載の解像度測定装置。
  7. 【請求項7】 前記解像度算出手段は、各行毎に実行す
    る前記くさびチャートの線数検出の結果に基づいて限界
    解像行を判定することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5または6記載の解像度測定装置。
  8. 【請求項8】 前記解像度算出手段は、低周波域におい
    て前記くさびチャートの位相が保たれる限界の位置を限
    界解像行位置と判定することを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6または7記載の解像度測定装置。
  9. 【請求項9】 前記解像度算出手段は、低周波行から順
    に前記くさびチャートの線数検出を行っていき、その検
    出した線数が予め与えられた前記くさびチャートの線数
    と初めて不一致となった行の直前の行の位置を限界解像
    行位置と判定することを特徴とする請求項8記載の解像
    度測定装置。
  10. 【請求項10】 前記解像度算出手段は、着目行におけ
    る画素データの増減に基づいて線数検出を行うことを特
    徴とする請求項7、8または9記載の解像度測定装置。
  11. 【請求項11】 前記解像度算出手段は、局所最小値お
    よび局所最大値に対して所定の閾値を越えたときに、前
    記画素データの有効な増減と認識することを特徴とする
    請求項10記載の解像度測定装置。
  12. 【請求項12】 前記解像度算出手段は、前記局所最小
    値および局所最大値に対して所定の閾値を越えない範囲
    内の増減を検出したときに、その局所最小値および局所
    最大値の一方を更新することを特徴とする請求項11記
    載の解像度測定装置。
  13. 【請求項13】 前記解像度算出手段は、前記局所最小
    値および局所最大値に対して所定の閾値を越える増減を
    検出したときに、その局所最小値および局所最大値を同
    一値にリセットすることを特徴とする請求項11記載の
    解像度測定装置。
  14. 【請求項14】 前記解像度算出手段は、第1の基準値
    に基づいて前記撮影画像内における前記くさびチャート
    の左右両端のエッジ検出を実行し、第2の基準値に基づ
    いて前記画像画像内における前記くさびチャートの非端
    部の極値検出を実行することにより、前記くさびチャー
    トの線数を検出することを特徴とする請求項7、8、
    9、10、11、12または13記載の解像度測定装
    置。
  15. 【請求項15】 前記解像度算出手段は、着目行におい
    て検出した線数が予め与えられた前記くさびチャートの
    線数と一致しなかったときに、前記第2の基準値を所定
    の値だけ減じてから同一行における線数検出を繰り返す
    ことを特徴とする請求項14記載の解像度算出装置。
  16. 【請求項16】 解像度を目視測定するために用いられ
    るくさびチャートが撮像された画像を解析して前記くさ
    びチャートの解像限界行位置を判定し、その判定した行
    位置から限界解像度を算出することを特徴とする解像度
    測定方法。
  17. 【請求項17】 解像度を目視測定するために用いられ
    るくさびチャートが撮像された画像の中から前記くさび
    チャートを含む矩形領域を切り出し、 この切り出した矩形画像を解析して前記くさびチャート
    の解像限界行位置を判定し、その判定した行位置から限
    界解像度を算出することを特徴とする解像度測定方法。
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