JP2003005123A - 光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法 - Google Patents

光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法

Info

Publication number
JP2003005123A
JP2003005123A JP2001191371A JP2001191371A JP2003005123A JP 2003005123 A JP2003005123 A JP 2003005123A JP 2001191371 A JP2001191371 A JP 2001191371A JP 2001191371 A JP2001191371 A JP 2001191371A JP 2003005123 A JP2003005123 A JP 2003005123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
mirror
driving
section
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001191371A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3765251B2 (ja
Inventor
Akira Asaoka
昭 浅岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001191371A priority Critical patent/JP3765251B2/ja
Publication of JP2003005123A publication Critical patent/JP2003005123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3765251B2 publication Critical patent/JP3765251B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コスト化を実現するとともに、安定した操
作を継続して行う。 【解決手段】 レーザダイオード10から出射されたレ
ーザ光を、片持ち梁部32により片持ち梁状に支持され
たミラー部20により反射して対象物に照射する。この
ミラー部20を振動させてレーザ光を走査するに際し
て、ミラー部20の曲げ変形量及び捩り変形量を第1及
び第2のピエゾ素子21a,21bにより検出する。こ
の検出結果に基づいて算出された動作周波数及び動作振
幅に応じて、ミラー部20を振動駆動する磁界印加手段
22を駆動する。このとき、第1及び第2の断続器46
a,46bによって、磁界印加手段22を断続的に駆動
し、振動駆動を停止したときに検出される変形量から算
出したミラー部20の振動数に基づいて、このミラー部
の共振周波数を所定の値に同調させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から照射され
た光を弾性変形部材を介して片持ち梁状に支持されたミ
ラー部により反射して対象物に照射するとともに、前記
ミラー部を振動させることによって前記対象物に照射す
る光を走査する光スキャナ装置、及びこのような光スキ
ャナ装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光源から出射されたレーザ光を2
次元方向に走査しながら対象物に照射させる光スキャナ
装置が提案されており、例えば、車両用2次元レーザレ
ーダに適用されている。車両用2次元レーザレーダは、
光スキャナ装置を用いて車両周囲の対象物にレーザ光を
照射させ、この対象物からの反射戻り光を検出して、光
スキャナ装置からの出射レーザ光と対象物からの反射戻
り光との関係に基づいて、対象物までの距離や水平方向
及び水平方向の角度等を検出するものである。このよう
な車両用2次元レーザレーダを車両に搭載すれば、車両
周囲の状況を適切且つ確実に把握することができるの
で、車両の走行時における安全性を高める技術として注
目を集めている。
【0003】従来の光スキャナ装置としては、例えば特
開平9−101474号公報に開示されている構成が知
られている。この従来例は、共振駆動による2次元光ス
キャナ装置に関するものであり、反射ミラーの周囲に互
いに直交する2つの両持ち梁状の捩り振動梁が配設され
ている。そして、振動軸として機能するこれら2つの捩
り振動梁の基底部に圧電アクチュエータを配設し、振動
軸の曲げ及び捩りの共振周波数に応じた交流電圧を圧電
アクチュエータに合成して印加することにより、曲げ及
び捩りの振動を同時に反射ミラーに付与し、これによっ
て2次元走査を可能としている。
【0004】また、この従来例は、捩り振動梁の基底部
に圧電センサを配設した構成とされている。そして、こ
の圧電センサによって反射ミラーの振れ角を応力信号と
して検出し、この応力信号を自励発振回路に印加して圧
電アクチュエータに増幅して帰還することにより、圧電
アクチュエータの発振周波数を各々の捩り振動梁の捩り
固有振動数に一致させるとともに、発振振幅を一定の値
に制御するようにしている。これにより、温度変化等に
よるダンピング係数や共振周波数の変化に対応して、反
射ミラーを安定して振動させることができ、高精度の2
次元走査を実現することが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例における光スキャナ装置は、曲げ及び捩りの2つの
両持ち梁で反射ミラーを支持しており、これら2つの両
持ち梁の捩れの振動を利用する構造とされている。この
ため、共振周波数の前後の周波数域において梁の振幅
(すなわち振れ角)が均等に減衰し、良好な共振特性を
得ることが容易である。したがって、梁の固有振動数に
合わせた周波数を維持しながら反射ミラーの共振を継続
させるに際して、自励発振回路等のような簡略な制御回
路を用いることが可能である。
【0006】しかしながら、上述した従来例における光
スキャナ装置は、反射ミラーを2つの両持ち梁で支持す
る構造とされていることから、装置構成が複雑であり、
低コスト化を図ることに限界がある。
【0007】そこで、装置構成を簡素化して大幅な低コ
スト化を実現する方法として、例えば、反射ミラーを単
独の片持ち梁で支持し、この片持ち梁を曲げ方向と捩り
方向とにそれぞれ振動させることによって、2次元走査
を行うようにする方法が考えられている。しかしなが
ら、この場合には、広範囲の走査に対応して大きな捩れ
振動を得ようとすると、図16に示すように、いわゆる
ハードスプリング効果と称される現象が生じて、共振周
波数の前後の周波数域において梁の振幅の減衰特性が非
対称となり、極めて非線形性の強い振動形態となってし
まうといった問題があった。このような非線形性の強い
共振振動は、自励発振回路を用いた帰還制御により安定
して動作させることが困難である。
【0008】したがって、従来例における光スキャナ装
置は、高周波成分を含む振動などの外乱が生じた場合
に、帰還制御系が発散してしまい、共振周波数よりも僅
かでも高い周波数域で振動させるように制御回路が動作
すると共振が停止してしまう虞があった。また、共振が
停止した後に動作を再開させる場合に、帰還制御系の過
度な応答により、不安定な共振形態となりがちである。
【0009】このため、従来例における光スキャナ装置
は、例えば車両用2次元レーザレーダに適用した場合に
は、高周波成分を含む車両の振動などにより動作が不安
定となり易く、また共振の停止が頻発するなどして、十
分な信頼性を得ることが困難である。
【0010】一方、光スキャナ装置においては、例え
ば、反射ミラーを支持する梁を駆動するために、外部か
ら印加される磁界に応じて変化する応力を発生する磁歪
膜を梁の裏面に形成した構造とすることが考えられる。
この場合には、図17に示すように、磁歪膜に生じるヒ
ステリシスによる影響が顕著となる。
【0011】具体的には、例えば、共振周波数よりも高
い周波数域にずれて共振が停止した後で動作を再開する
ときに、本来の共振周波数よりも遙かに低い周波数から
共振周波数まで反射ミラーを駆動する周波数を逐次スイ
ープする手法、或いは直流磁界を印加することにより磁
歪膜内部の磁気モーメントを共振が停止する前の状態に
反転させた後に共振を再開する手法を採用することが必
要となる。しかしながら、何れの手法によっても、一時
的に反射ミラーの振動動作を停止させることとなってし
まう。
【0012】したがって、このような光スキャナ装置
は、車両の周囲の物体を常時検出することが要求される
車両用2次元レーザレーダに適用することが困難となっ
ている。
【0013】本発明は、上述した従来の実情に鑑みてな
されたものであり、装置構成を簡略化して大幅な低コス
ト化を実現するとともに、安定した走査を継続して行う
ことが可能な光スキャナ装置、及びこのような光スキャ
ナ装置の駆動方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、光源から照射された光を弾性変形部材を介して片持
ち梁状に支持されたミラー部により反射して対象物に照
射するとともに、前記ミラー部を振動させることによっ
て前記対象物に照射する光を走査する光スキャナ装置に
おいて、前記弾性変形部材を変形させて前記ミラー部を
振動させる駆動手段と、前記駆動手段を断続的に動作さ
せる駆動制御手段と、前記弾性変形部材の変形量を検出
する変形量検出手段と、前記変形量検出手段から出力さ
れる信号を処理して、前記ミラー部の振動周波数を検出
する周波数検出手段と、前記駆動制御手段により前記駆
動手段の動作が停止されたときに前記周波数検出手段に
より検出される振動周波数に基づいて前記駆動手段の動
作周波数を調整することにより、前記ミラー部の共振周
波数を所定の値に同調させる周波数同調手段とを備える
ことを特徴とするものである。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の光スキャナ装置において、前記周波数同調手段
が、前記駆動制御手段により前記駆動手段の動作が停止
されたときに前記周波数検出手段によって検出される振
動周波数の値から所定の値を減算し、減算された周波数
の値に基づいて前記駆動手段の動作周波数を調整するこ
とを特徴とするものである。
【0016】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の光スキャナ装置において、少なくとも電
源投入時において、前記駆動手段に対してパルス電圧を
印加するパルス電圧印加手段を更に備え、前記周波数同
調手段が、前記駆動手段にパルス電圧が印加されてから
所定時間経過後の時点で前記周波数検出手段により検出
される振動周波数に基づいて前記駆動手段の動作周波数
を調整することを特徴とするものである。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
に記載の光スキャナ装置において、前記駆動手段が、前
記弾性変形部材を捩り方向に変形させる第1の駆動部
と、前記弾性変形部材を曲げ方向に変形させる第2の駆
動部とを備え、前記変形量検出手段が、前記弾性変形部
材の捩り変形量を検出する捩り変形量検出部と、前記弾
性変形部材の曲げ変形量を検出する曲げ変形量検出部と
を備え、前記周波数検出手段が、前記捩り変形量検出部
から出力される信号を処理して捩り振動周波数を検出す
る捩り周波数検出部と、前記曲げ変形量検出部から出力
される信号を処理して曲げ振動周波数を検出する曲げ周
波数検出部とを備え、前記駆動手段が前記弾性変形部材
を捩り方向と曲げ方向とにそれぞれ変形させることによ
り、光源からの光を前記対象物に対して2次元走査する
ことを特徴とするものである。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の光スキャナ装置において、前記周波数同調手段
が、前記駆動制御手段により前記駆動手段の動作が停止
されたときに前記捩り周波数検出部により検出される捩
り振動周波数に基づいて前記第1の駆動部の動作周波数
を調整することにより、前記ミラー部の捩り共振周波数
を所定の値に同調させるとともに、前記駆動制御手段
が、前記周波数同調手段からの出力に基づいて前記第1
の駆動部の動作を制御するとともに、自励発振回路によ
り生成される信号に基づいて前記第2の駆動部の動作を
制御することを特徴とするものである。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、請求項4
又は5に記載の光スキャナ装置において、前記周波数同
調手段が、前記駆動制御手段により前記駆動手段の動作
が停止されたときに前記捩り周波数検出部によって検出
される捩り振動周波数の値から所定の値を減算し、減算
された周波数の値に基づいて前記第1の駆動部の動作周
波数を調整することにより、前記ミラー部の捩り共振周
波数を所定の値に同調させることを特徴とするものであ
る。
【0020】また、請求項7に記載の発明は、請求項4
乃至6の何れかに記載の光スキャナ装置において、少な
くとも電源投入時において、前記第1の駆動部に対して
パルス電圧を印加するパルス電圧印加手段をさらに備
え、前記周波数同調手段が、前記第1の駆動部にパルス
電圧が印加されてから所定時間経過後の時点で前記捩り
周波数検出部により検出される捩り振動周波数に基づい
て前記第1の駆動部の動作周波数を調整することを特徴
とするものである。
【0021】また、請求項8に記載の発明は、光源から
照射された光を弾性変形部材を介して片持ち梁状に支持
されたミラー部により反射して対象物に照射するととも
に、前記ミラー部を振動させることによって前記対象物
に照射する光を走査する光スキャナ装置の駆動方法にお
いて、前記弾性変形部材を断続的に変形駆動させて前記
ミラー部を振動させるミラー部断続駆動ステップと、前
記弾性変形部材の変形量に基づいて前記ミラー部の振動
周波数を検出する振動周波数検出ステップと、前記ミラ
ー部の駆動を停止したときに検出される振動周波数に基
づいて前記ミラー部の動作周波数を調整することによ
り、前記ミラー部の共振周波数を所定の値に同調させる
周波数同調ステップとを有することを特徴とするもので
ある。
【0022】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の光スキャナ装置の駆動方法において、前記周波
数同調ステップにおいては、前記ミラー部の駆動を停止
したときに検出される振動周波数の値から所定の値を減
算し、減算された周波数の値に基づいて前記ミラー部の
動作周波数を調整することを特徴とするものである。
【0023】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8又は9に記載の光スキャナ装置の駆動方法において、
少なくとも電源投入時に前記ミラー部をパルス駆動し、
前記ミラー部がパルス駆動されてから所定時間経過後の
時点で検出される振動周波数に基づいて前記ミラー部の
動作周波数を調整するパルス駆動ステップを更に備える
ことを特徴とするものである。
【0024】また、請求項11に記載の発明は、請求項
8に記載の光スキャナ装置の駆動方法において、前記ミ
ラー部断続駆動ステップにおいては、前記弾性変形部材
を捩り方向と曲げ方向とにそれぞれ変形させるととも
に、前記振動周波数検出ステップにおいては、前記弾性
変形部材の捩り変形量と曲げ変形量とに基づいて、それ
ぞれ捩り振動周波数と曲げ振動周波数とを検出し、光源
からの光を前記対象物に対して2次元走査することを特
徴とするものである。
【0025】また、請求項12に記載の発明は、請求項
11に記載の光スキャナ装置の駆動方法において、前記
周波数同調ステップにおいては、前記ミラー部の駆動を
停止したときに前記振動周波数検出ステップにおいて検
出した捩り振動周波数に基づいて、前記ミラー部の捩り
方向の動作周波数を調整することにより、前記ミラー部
の捩り共振周波数を所定の値に同調させるとともに、自
励発振回路により生成される信号に基づいて、前記ミラ
ー部の曲げ方向の動作周波数を制御することを特徴とす
るものである。
【0026】また、請求項13に記載の発明は、請求項
11又は12に記載の光スキャナ装置の駆動方法におい
て、前記周波数同調ステップにおいては、前記ミラー部
の駆動を停止したときに前記振動周波数検出ステップに
おいて検出した捩り振動周波数から所定の値を減算し、
減算された周波数の値に基づいて前記ミラー部の捩り共
振周波数を所定の値に同調させることを特徴とするもの
である。
【0027】また、請求項14に記載の発明は、請求項
11乃至13の何れかに記載の光スキャナ装置の駆動方
法において、少なくとも電源投入時に前記ミラー部を捩
り方向にパルス駆動し、前記ミラー部がパルス駆動され
てから所定時間経過後の時点で検出される捩り振動周波
数に基づいて前記ミラー部の捩り方向の動作周波数を調
整するパルス駆動ステップを更に備えることを特徴とす
るものである。
【0028】
【発明の効果】請求項1に係る光スキャナ装置によれ
ば、ミラー部を振動させる駆動手段を駆動制御手段によ
り断続的に駆動して、駆動手段の動作が停止されたとき
に周波数検出手段によって検出される振動周波数に基づ
いて駆動手段の動作周波数を調整することにより、ミラ
ー部を支持する弾性変形部材にハードスプリング効果が
生じた場合であっても、例えばヒステリシスが比較的小
さい磁歪膜を駆動手段として用いることで、温度変化に
対応して常に安定した共振動作を維持することができ
る。また、ミラー部が片持ち梁状に支持された構造とさ
れていることから、装置構成を簡略化して低コスト化を
実現することができる。したがって、特に車両用レーザ
レーダに用いた場合に、車両の振動などに起因する走査
動作の停止を有効に防止することができ、装置の信頼性
を向上して、車両の走行時における安全性を十分に確保
することができる。
【0029】また、請求項2に係る光スキャナ装置によ
れば、請求項1の効果に加えて、ヒステリシスが比較的
小さい磁歪膜を駆動手段として用いることで急激な外乱
振動が加わった場合であっても、周波数検出手段によっ
て検出される振動周波数の値から所定の値が減算された
周波数の値に基づいて駆動手段の動作周波数を調整する
ことができることから、この外乱振動による影響を有効
に抑制して、安定した共振動作を維持することができ
る。したがって、特に車両用レーザレーダに用いた場合
において、車両の振動による影響を更に効果的に低減し
て、装置の動作が停止してしまう不都合を更に適切に防
止することができる。
【0030】また、請求項3に係る光スキャナ装置によ
れば、請求項1又は2の効果に加えて、例えば装置の周
辺の環境温度が極めて高い場合、或いは極めて低い場合
などのような極端な動作環境下においても、電源投入時
にミラー部の共振動作を確実且つ安定して行うことがで
きる。したがって、例えば熱帯地域や寒冷地域などに提
供される車両に搭載して用いられる場合であっても、装
置の信頼性を十分に確保することができる。
【0031】また、請求項4に係る光スキャナ装置によ
れば、請求項1の効果に加えて、ミラー部を捩り方向と
曲げ方向とにそれぞれ駆動制御することができ、光源か
らの光を対象物に対して2次元走査することができる。
【0032】また、請求項5に係る光スキャナ装置によ
れば、請求項4の効果に加えて、ハードスプリング効果
及び磁気的なヒステリシスによる影響が顕著となる捩れ
振動に対してのみ、検出した振動周波数に基づいた同調
制御を行い、曲げ振動に対しては安価な自励発振回路に
よる帰還制御を行うことができる。したがって、装置に
搭載する回路規模を小さくすることができ、小型軽量化
を図ることができるとともに、更なる低コスト化を実現
することができる。
【0033】また、請求項6に係る光スキャナ装置によ
れば、請求項4又は5の効果に加えて、ヒステリシスが
比較的小さい磁歪膜を駆動手段として用いることで急激
な外乱振動が加わった場合であっても、周波数検出手段
によって検出される振動周波数の値から所定の値が減算
された周波数の値に基づいて駆動手段の動作周波数を調
整することができることから、この外乱振動による影響
を有効に抑制して、安定した共振動作を維持することが
できる。したがって、特に車両用2次元レーザレーダに
用いた場合において、車両の振動による影響を効果的に
低減して、装置の動作が停止してしまう不都合を更に適
切に防止することができる。
【0034】また、請求項7に係る光スキャナ装置によ
れば、請求項4乃至6の何れかの効果に加えて、例えば
装置の周辺の環境温度が極めて高い場合、或いは極めて
低い場合などのような極端な動作環境下においても、電
源投入時にミラー部の共振動作を確実且つ安定して行う
ことができる。したがって、例えば熱帯地域や寒冷地域
などに提供される車両に搭載して用いる場合であって
も、装置の信頼性を十分に確保することができる。
【0035】また、請求項8に係る光スキャナ装置の駆
動方法によれば、ミラー部を断続的に振動駆動して、こ
のミラー部の駆動が停止されたときに検出する振動周波
数に基づいて動作周波数を調整することにより、ミラー
部を支持する弾性変形部材にハードスプリング効果が生
じた場合であっても、例えばヒステリシスが比較的小さ
い磁歪膜によりミラー部を駆動することで、温度変化に
対応して常に安定した共振動作を維持することができ
る。また、ミラー部が片持ち梁状に支持された構造とさ
れていることから、装置構成を簡略化して低コスト化を
実現することができる。したがって、特に光スキャナ装
置を車両用レーザレーダに用いた場合に、車両の振動な
どに起因する走査動作の停止を防止することができ、車
両の走行時における光スキャナ装置の信頼性及び安全性
を十分に確保することができる。
【0036】また、請求項9に係る光スキャナ装置の駆
動方法によれば、請求項8の効果に加えて、ヒステリシ
スが比較的小さい磁歪膜によりミラー部を駆動すること
で急激な外乱振動が加わった場合であっても、検出した
振動周波数の値から所定の値が減算された周波数の値に
基づいてミラー部の動作周波数を調整することができる
ことから、この外乱振動による影響を抑制して、安定し
た共振動作を維持することができる。したがって、特に
光スキャナ装置を車両用レーザレーダに用いた場合にお
いて、車両の振動による影響を低減して、光スキャナ装
置の動作が停止してしまう不都合を更に適切に防止する
ことができる。
【0037】また、請求項10に係る光スキャナ装置の
駆動方法によれば、請求項8又は9の効果に加えて、例
えば装置の周辺の環境温度が極めて高い場合、或いは極
めて低い場合などのような極端な動作環境下において
も、電源投入時にミラー部の共振動作を確実且つ安定し
て行うことができる。したがって、光スキャナ装置が例
えば熱帯地域や寒冷地域などに提供される車両に搭載し
て用いられる場合であっても、光スキャナ装置の信頼性
を十分に確保することができる。
【0038】また、請求項11に係る光スキャナ装置の
駆動方法によれば、請求項8の効果に加えて、ミラー部
を捩り方向と曲げ方向とにそれぞれ駆動制御することが
でき、光源からの光を対象物に対して2次元走査するこ
とができる。
【0039】また、請求項12に係る光スキャナ装置の
駆動方法によれば、請求項11の効果に加えて、ハード
スプリング効果及び磁気的なヒステリシスによる影響が
顕著となる捩れ振動に対してのみ、検出した振動周波数
に基づいた同調制御を行い、曲げ振動に対しては安価な
自励発振回路による帰還制御を行うことができる。した
がって、光スキャナ装置に搭載する回路規模を小さくす
ることができ、光スキャナ装置の小型軽量化を図ること
ができるとともに、さらなる低コスト化を実現すること
ができる。
【0040】また、請求項13に係る光スキャナ装置の
駆動方法によれば、請求項11又は12の効果に加え
て、ヒステリシスが比較的小さい磁歪膜によりミラー部
を駆動することで急激な外乱振動が加わった場合であっ
ても、検出される振動周波数の値から所定の値が減算さ
れた周波数の値に基づいてミラー部の動作周波数を調整
することができることから、この外乱振動による影響を
有効に抑制して、安定した共振動作を維持することがで
きる。したがって、特に光スキャナ装置を車両用2次元
レーザレーダに用いた場合において、車両の振動による
影響を効果的に低減して、光スキャナ装置の動作が停止
してしまう不都合を更に適切に防止することができる。
【0041】また、請求項14に係る光スキャナ装置の
駆動方法によれば、請求項11乃至13の何れかの効果
に加えて、例えば光スキャナ装置の周辺の環境温度が極
めて高い場合、或いは極めて低い場合などのような極端
な動作環境下においても、電源投入時にミラー部の共振
動作を確実且つ安定して行うことができる。したがっ
て、例えば熱帯地域や寒冷地域などに提供される車両に
搭載して用いる場合であっても、光スキャナ装置の信頼
性を十分に確保することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。以下では、本発明を、車両
用2次元レーザレーダ装置に適用した例について具体的
に説明する。
【0043】(第1の実施形態)第1の実施形態として
示す2次元レーザレーダ装置は、図1に示すように、対
象物100に対して照射するレーザ光を出射するレーザ
ダイオード10と、このレーザダイオード10を駆動す
るレーザダイオード駆動回路11と、レーザダイオード
駆動回路11に対してレーザダイオード10の発光タイ
ミングを出力する制御回路12とを備える。
【0044】また、この2次元レーザレーダ装置は、レ
ーザダイオード10から出射されたレーザ光が対象物1
00により反射されて戻ってきた戻り光を受光するフォ
トディテクタ13と、フォトディテクタ13からの出力
信号に対して各種信号処理を施す受光回路14とを備え
る。受光回路14は、フォトディテクタ13からの出力
信号に基づいて、所定の信号を制御回路12に出力す
る。そして制御回路12は、受光回路14からの出力信
号に応じて、レーザ光がレーザダイオード10から出射
されてから対象物100に反射してフォトディテクタ1
3によって検出されるまでの伝播遅延時間に基づいて、
自車周囲に存在する対象物100までの距離や水平方向
及び垂直方向の角度等、対象物100の位置情報を算出
する。また、制御回路は、算出した対象物100の位置
情報に基づいて、レーザダイオード10の発光タイミン
グをレーザダイオード駆動回路11に出力する。
【0045】また、この2次元レーザレーダ装置は、レ
ーザダイオード10から出射されたレーザ光を水平方向
及び垂直方向に反射して2次元状に走査するスキャナ部
15と、スキャナ部15によって走査されたレーザ光を
反射して、例えば車両の前方に照射する反射ミラー16
とを備える。
【0046】スキャナ部15は、図1乃至図3に示すよ
うに、レーザ光を反射するミラー部20と、このミラー
部20を捩り方向及び曲げ方向とに駆動する磁歪素子
(図1乃至図3においては図示せず。)と、ミラー部2
0の捩り変形量及び曲げ変形量をそれぞれ検出する第1
のピエゾ抵抗素子21a及び第2のピエゾ抵抗素子21
bと、磁歪素子に対して外部磁界を印加する磁界印加手
段22とを備える。
【0047】また、この2次元レーザレーダ装置は、第
1のピエゾ抵抗素子21a及び第2のピエゾ抵抗素子2
1bからの出力信号に基づいてミラー部20の捩り振動
周波数及び曲げ振動周波数を検出し、この検出結果に応
じて磁界印加手段22により印加する外部磁界を制御す
る駆動制御回路23を備えている。そして、この2次元
レーザレーダ装置は、駆動制御回路23が制御回路12
に接続されて、相互に各種信号の入出力を行うように構
成されており、制御回路12によって装置全体の動作が
制御される構成とされている。
【0048】次に、スキャナ部15の構成について、図
2及び図3を参照しながら詳細に説明する。
【0049】スキャナ部15は、図2及び図3に示すよ
うに、外形を略矩形平板状に形成されており、例えばシ
リコンウエハを各種マイクロマシニング加工技術によっ
て加工することなどによりコ字状に形成されたスリット
部30によって分断されてなるミラー部20と、このミ
ラー部20を囲むフレーム部31とを備える。ミラー部
20は、一端部がフレーム部31と一体に形成されてお
り、フレーム部31に対して片持ち梁状に支持されてい
る。このミラー部20とフレーム部31との境界部(以
下、片持ち梁部32と称する。)は、捩り方向と曲げ方
向とに弾性変形自在とされている。
【0050】ミラー部20は、例えばシリコンウエハの
主面に対してアルミ蒸着により高反射コーティングを施
すことにより形成されており、照射されるレーザ光に対
して十分な反射率を有している。
【0051】また、片持ち梁部32に位置して、ミラー
部20が形成された面とは反対側の面には、図示を省略
する磁歪素子が薄膜状に形成されている。この磁歪素子
は、所定の磁場の下で形成されることにより、例えば図
2中に示す矢印A方向に対して概ね22.5度の傾斜角
を有する方向に磁化容易軸が設定されている。
【0052】また、片持ち梁部32には、図2中に示す
矢印D方向に対するミラー部20の曲げ方向及び捩り方
向の変位量をそれぞれ検出する第1のピエゾ抵抗素子2
1a及び第2のピエゾ抵抗素子21bが形成されてい
る。これら第1及び第2のピエゾ抵抗素子21a,21
bからの出力信号は、フレーム部31の端部に形成され
た電極部33を介して外部に出力される。
【0053】また、スキャナ部15は、図3に示すよう
に、フレーム部31が外フレーム部34に取り付けられ
た状態で、この外フレーム部34の周囲に磁界印加手段
22が配設されてなる。なお、図3(a)は、スキャナ
部15が外フレーム部34に取り付けられた状態におけ
る平面図であり、図3(b)は、この状態における側面
図である。
【0054】磁界印加手段22は、駆動制御回路23に
よる制御に応じて、図2中に示す矢印D方向に対するミ
ラー部20における曲げ方向及び捩り方向のそれぞれの
共振周波数の2成分が重なった交番磁界を磁歪素子に対
して印加する。
【0055】以上のように構成されたスキャナ部15
は、磁界印加手段22によって交番磁界を印加されるこ
とにより磁歪素子が駆動し、片持ち梁部32が図2中の
矢印Bに示す曲げ方向、及び図2中の矢印Cに示す捩り
方向に変形する。これにより、ミラー部20は、曲げ方
向と捩り方向とに振動動作することとなる。また、ミラ
ー部20の振動は、片持ち梁部32に形成された第1及
び第2のピエゾ抵抗素子21a,21bによって検出さ
れ、駆動制御回路23に出力される。
【0056】ここで、スキャナ部15の具体的な一構成
例について説明する。片持ち梁部32によって片持ち梁
状に支持されるミラー部20の外形形状は、例えば、長
さが10mm、幅が5mm、厚さが約20μmとされ
る。また、このミラー部20は、例えば、捩り共振周波
数が2kHzとされ、曲げ共振周波数が200Hzとさ
れる。また、各々の共振周波数におけるミラー部20の
フレーム部31に対する変位角度は、例えば、捩り方向
に5度、曲げ方向に20度とされる。なお、これら変位
角度は、磁界印加手段22によって印加する交番磁界に
応じて自在に制御可能である。
【0057】なお、上述の説明においては、磁歪素子の
磁化容易軸の傾斜角を22.5度としたが、この値に限
定されるものではない。ただし、片持ち梁部32の機械
的特性から、捩り振動に対しては、磁歪素子の磁化容易
軸の傾斜角を45度とすることが望ましく、曲げ振動に
対しては、傾斜角を0度とすることが望ましい。本例に
おいては、ミラー部20を捩り方向と曲げ方向との双方
で振動させることから、0度と45度との中間値である
22.5度を選択することが望ましい。
【0058】また、上述の説明においては、片持ち梁部
32に形成した磁歪素子と磁界発生手段22とによりミ
ラー部20を振動させる構成としたが、ミラー部20を
振動駆動するに際しては、このような構成に限定される
ものではなく、例えば、圧電素子を用いるようにしても
よいし、クーロン力などの各種駆動力を利用するように
してもよい。
【0059】また、図3に示すようにしてスキャナ部1
5を外フレーム部34に取り付けるに際しては、所定の
厚さの(例えば3mm)各種スペーサ等を配設すること
が望ましい。これにより、ミラー部20が大きな振れ角
で振動した場合であっても、このミラー部20が外フレ
ーム部34や2次元レーザレーダ装置の他の各部材に干
渉してしまうことを防止することができる。
【0060】また、上述した磁界印加手段22として
は、例えば、線径が0.1mmのエナメル線が500回
巻回されてなるコイルなどを用いることができる。
【0061】次に、上述した駆動制御回路23の具体的
な回路構成の一例について以下に説明する。
【0062】駆動制御回路23は、図4に示すように、
スキャナ部15に形成された第1及び第2のピエゾ抵抗
素子21a,21bからの出力信号をそれぞれ増幅する
第1及び第2のシグナルコンディショナ41a,41b
と、これら第1及び第2のシグナルコンディショナ41
a,41bによって増幅された信号がそれぞれ入力さ
れ、それぞれミラー部20の曲げ振動周波数及び捩り振
動周波数を検出する第1及び第2の周波数検出器42
a,42bと、これら第1及び第2の周波数検出器42
a,42bにより検出した振動周波数の値がそれぞれ入
力端子ch1及び入力端子ch2に入力されるCPU4
3とを備えている。CPU43には、後述する処理手順
を示すプログラムが記憶されるメモリ部44が接続され
ている。そして、CPU43は、メモリ部44に記憶さ
れたプログラムに従って、入力された振動周波数の値に
応じて各種演算処理を行い、ミラー部20の曲げ振動及
び捩り振動を駆動する電圧値及び周波数値を、それぞれ
出力端子ch3及び出力端子ch4から出力する。
【0063】また、駆動制御回路23は、CPU43の
出力端子ch3及び出力端子ch4から出力される電圧
値及び周波数値がそれぞれ入力され、この入力信号に応
じた正弦波をそれぞれ出力する第1及び第2の発振器4
5a,45bを備え、さらに、第1及び第2の断続器4
6a,46bと、第1及び第2の出力アンプ47a,4
7bと、加算器48とを備えている。
【0064】第1及び第2の発振器45a,45bから
出力された正弦波は、それぞれ第1及び第2の断続器4
6a,46bを介して第1及び第2の出力アンプ47
a,47bに入力される。第1及び第2の出力アンプ4
7a,47bは、入力された正弦波をそれぞれ増幅して
加算器48に出力する。加算器48は、第1及び第2の
出力アンプ47a,47bから入力された正弦波を加算
した後、磁界印加手段22に出力する。これにより、光
スキャナ装置においては、磁界印加手段22から交番磁
界が磁歪素子に対して印加され、ミラー部20が曲げ方
向と捩り方向とにそれぞれ振動することとなる。
【0065】一方、第1及び第2のシグナルコンディシ
ョナ41a,41bから出力される信号は、制御回路1
2にも出力される。そして、制御回路12は、入力され
た信号に基づいて、フォトディテクタ13により検出さ
れた戻り光がどの方向や距離から反射されたものかを検
出する。これにより、2次元レーザレーダ装置は、対象
物100までの距離や水平方向及び垂直方向の角度など
のような対象物100に関する位置情報を検出すること
が可能とされている。
【0066】また、第1及び第2の断続器46a,46
bは、CPU43の出力端子ch5及び出力端子ch6
から出力される信号がそれぞれ入力されており、このC
PU43からの制御に応じて、第1及び第2の発振器4
5a,45bから出力される正弦波の第1及び第2の出
力アンプ47a,47bに対する出力を適宜遮断するこ
とが可能とされている。
【0067】ここで、以上のように構成された2次元レ
ーザレーダ装置が備える駆動制御回路23による処理の
一例について、図5及び図6を参照しながら具体的に説
明する。
【0068】2次元レーザレーダ装置の電源が投入され
て動作が開始されると、図5中のステップS10におい
て、CPU43の出力端子ch5から第1の断続器46
aを遮断する信号を出力する。なお、この時点における
ミラー部20の振動振幅を、図6中において時刻T1で
示す。この時刻T1以降、磁界印加手段22からはミラ
ー部20を捩り方向のみに励起する磁場が磁歪素子に対
して印加されることとなるが、ミラー部20は、残響共
振による影響によって時刻T1以前の周波数から徐々に
曲げ固有振動周波数に漸近させつつ振幅を弱めながら、
振動を継続する。
【0069】次に、ステップS11において、CPU4
3は、時刻T1から所定の時間(例えば20msec)
が経過したか否かを判断する。この結果、所定の時間が
経過している場合には次のステップS12に進み、経過
していなかった場合には、ステップS11の判断処理を
繰り返す。
【0070】ここで、ステップS11からステップS1
2に移行するまでの経過時間を20msecに設定する
のは、本発明者が実験により経験的に決定した最適値で
ある。具体的には、約200Hzの曲げ共振周波数にお
いてミラー部20の変位角を20度に設定した場合に、
時刻T1において捩り方向の駆動を遮断してから20m
sec経過した時点でのミラー部の振動振幅は約16度
であった。このように捩り方向の駆動を遮断したとき
に、16度の曲げ角が得られれば、レーザ光の水平スキ
ャン角度として32度を確保することができ、車両用の
レーザレーダ装置としては十分な水平スキャン角度を確
保することができる。
【0071】一方、本例におけるステップS11からス
テップS12への移行時間を20msecよりも短く設
定すると、ミラー部20における曲げ固有振動周波数へ
の移行が完了せず、次のステップS12において誤った
振動周波数を計測してしまうといった不具合が生じる。
また、本例における移行時間を20msecよりも長く
設定すると、残響振動によるミラー部20の曲げ角度が
小さくなりすぎてしまい、レーザ光の水平スキャン角度
が十分に確保されず、対象物100の検知機能が制約さ
れてしまう。
【0072】以上のような理由から、本例においては、
次のステップS12におけるミラー部20の曲げ固有振
動周波数の検出を正確に計測するための最適な経過時間
として、20msecを設定した。なお、本例における
ミラー部20の振動減衰率は、20%であった。
【0073】次に、ステップS12において、第1のピ
エゾ抵抗素子21aからの出力信号に基づいて、第1の
周波数検出器42aによりミラー部20の曲げ固有振動
周波数と振動振幅とを検出する。なお、この時点におけ
るミラー部20の振動振幅を、図6中において時刻T2
で示す。また、このとき検出された曲げ固有振動周波数
及び振動振幅は、CPU43によってメモリ部44に一
時的に記憶される。
【0074】次に、ステップS13において、CPU4
3は、ステップS12において検出された曲げ固有振動
周波数及び振動振幅と、予めメモリ部44に記録された
初期値とを比較して差を算出し、この差に基づいて調整
した最適振幅値を得る。
【0075】次に、ステップS14において、CPU4
3は、ステップS12で検出した曲げ固有振動周波数と
ステップS13で得た最適振幅値とを出力端子ch3を
介して第1の発振器45aに出力する。この時点では、
ミラー部20は磁界印加手段22によって印加される磁
界によって捩り方向のみの振動をしている。
【0076】次に、ステップS15において、CPU4
3は、出力端子ch5を介して第1の断続器46aを接
続する要求を出力する。これにより、磁界印加手段22
からは、捩り振動とともに曲げ振動に対応した交番磁界
が磁歪素子に印加されることとなり、ミラー部20は、
捩り方向と曲げ方向との2方向に振動する。なお、この
時点におけるミラー部20の振動振幅を図6中において
時刻T3で示す。
【0077】次に、ステップS16において、CPU4
3は、出力端子ch6から第2の断続器46bを遮断す
る信号を出力する。なお、以降で説明する第2の断続器
46bを遮断する動作においては、ミラー部20の振動
振幅の変化が、上述したようにして第1の断続器46a
を遮断した場合と略々同等であることから、このステッ
プS16の時点におけるミラー部20の振動振幅を便宜
的に、図6中において上述の説明で用いた時刻T1で示
す。この時刻T1以降、磁界印加手段22からはミラー
部20を曲げ方向のみに励起する磁場が磁歪素子に対し
て印加されることとなるが、ミラー部20は、残響共振
による影響によって時刻T1以前の周波数から徐々に捩
り固有振動周波数に漸近させつつ振幅を弱めながら、振
動を継続する。
【0078】次に、ステップS17において、CPU4
3は、時刻T1から所定の時間(例えば10msec)
が経過したか否かを判断する。この結果、所定の時間が
経過している場合には次のステップS18に進み、経過
していなかった場合には、ステップS17における判断
を繰り返す。
【0079】ここで、ステップS17からステップS1
8に移行するまでの経過時間を10msecに設定する
のは、本発明者が実験により経験的に決定した最適値で
ある。具体的には、本例における外形形状とされたミラ
ー部20の捩り変位角が5度であり、時刻T1において
曲げ方向の駆動を遮断してから10msec経過した時
点でのミラー部の振動振幅は約4度であった。このよう
に曲げ方向の駆動を遮断したときに、4度の捩り角が得
られれば、レーザ光のスキャン角度として垂直方向に8
度を確保することができ、車両用のレーザレーダ装置と
しては十分な垂直スキャン角度を確保することができ
る。
【0080】一方、本例におけるステップS17からス
テップS18への移行時間を10msecよりも短く設
定すると、ミラー部20における捩り固有振動周波数へ
の移行が完了せず、次のステップS18において誤った
振動周波数を計測してしまうといった不具合が生じる。
また、本例における移行時間を10msecよりも長く
設定すると、残響振動によるミラー部20の捩り角度が
小さくなりすぎてしまい、レーザ光の垂直スキャン角度
が十分に確保されず、対象物100の検知機能が制約さ
れてしまう。
【0081】以上のような理由から、本例においては、
次のステップS17におけるミラー部20の捩り固有振
動周波数の検出を正確に計測するための最適な経過時間
として、10msecを設定した。なお、本例における
ミラー部20の振動減衰率は、20%であった。
【0082】次に、ステップS18において、第2のピ
エゾ抵抗素子21bからの出力信号に基づいて、第2の
周波数検出器42bによりミラー部20の捩り固有振動
周波数と振動振幅とを検出する。なお、この時点におけ
るミラー部20の振動振幅を、図6中において時刻T2
で示す。このとき検出された捩り固有振動周波数及び振
動振幅は、CPU43によってメモリ部44に一時的に
記憶される。
【0083】次に、ステップS19において、CPU4
3は、ステップS18において検出された捩り固有振動
周波数及び振動振幅と、予めメモリ部44に記録された
初期値とを比較して差を算出し、この差に基づいて調整
した最適振幅値を得る。
【0084】次に、ステップS20において、CPU4
3は、ステップS18で検出した曲げ固有振動周波数と
ステップS19で得た最適振幅値とを出力端子ch4を
介して第2の発振器45bに出力する。この時点では、
ミラー部20は磁界印加手段22によって印加される磁
界によって曲げ方向のみの振動をしている。
【0085】次に、ステップS21において、CPU4
3は、出力端子ch6を介して第2の断続器46bを接
続する要求を出力する。これにより、磁界印加手段22
からは、曲げ振動とともに捩り振動に対応した交番磁界
が磁歪素子に印加されることとなり、ミラー部20は、
曲げ方向と捩り方向との2方向に振動する。なお、この
時点におけるミラー部20の振動振幅を図6中において
時刻T3で示す。
【0086】次に、ステップS22において、CPU4
3は、ステップS21の処理から所定の時間(例えば1
00sec)が経過したか否かを判断する。この結果、
所定の時間が経過している場合には処理をステップS1
0に戻して、ミラー部20の曲げ方向及び捩り方向の振
動制御を繰り返す。なお、このようにして再び上述した
処理を繰り返したときに、上述した時刻T1,T2,T
3に相当する時刻を、図6中においてそれぞれ時刻T
1’,T2’,T3’として示す。また、判断の結果、
所定の時間が経過していなかった場合には、ステップS
22における判断を繰り返す。
【0087】本例の2次元レーザレーダ装置は、駆動制
御回路23において以上のような処理が行われることに
より、ミラー部20における曲げ振動と捩り振動との共
振状態を独立して検出し、検出結果に基づいてミラー部
20を曲げ方向と捩り方向とで双方に最適な振動制御を
行うことが可能とされている。これにより、ミラー部2
0を支持する弾性変形部材としての片持ち梁部32にに
ハードスプリング効果が生じた場合であっても、例えば
ヒステリシスが比較的小さい磁歪膜を用いることによ
り、温度変化に対応して常に安定した共振動作を維持す
ることができる。また、ミラー部20が片持ち梁状に支
持された構造とされていることから、装置構成を簡略化
して低コスト化を実現することができる。したがって、
特に車両に搭載して用いる場合に、車両の振動などに起
因する走査動作の停止を防止することができ、装置の信
頼性を向上して、走行時の安全性を十分に確保すること
ができる。
【0088】なお、以上の例では、ミラー部20が曲げ
及び捩りの2方向に振動駆動される構成として、レーザ
光を2次元状に走査する場合について説明したが、本発
明は、以上の例に限定されるものではなく、各種の光ス
キャナ装置に広く適用することができる。例えば、レー
ザ光を直線状に走査する1次元光スキャナ装置に本発明
を適用してもよい。
【0089】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
として、第1及び/又は第2の周波数検出器42a,4
2bによって検出される振動周波数の値から所定の値を
減算した周波数の値に基づいてミラー部20の振動状態
を制御する構成とされた2次元レーザレーダ装置につい
て説明する。
【0090】本例に係る2次元レーザレーダ装置は、例
えば、図4に示した駆動制御回路23における第1及び
/又は第2の周波数検出器42a,42bとCPU43
との間に、それぞれ例えば各種電子回路等により構成し
た減算回路を配設することにより実現することができ
る。また、CPU43における演算処理の中で、第1及
び第2の周波数検出器42a,42bから入力される周
波数の値から、ソフトウエア的に減算処理を行うことに
よっても実現することができる。なお、減算する値は、
例えば、減算回路を構成する電子素子等を組み合わせる
ことにより設定されていてもよいし、CPU43の処理
手順を示すプログラム中に記述されていてもよい。
【0091】ここで、ソフトウエア的に減算処理を行う
構成とされた第2の実施形態の2次元レーザレーダ装置
が備える駆動制御回路23における処理の一例につい
て、図7を参照しながら具体的に説明する。なお、この
駆動制御回路23における処理が上述した第1の実施形
態で説明した処理と異なる点は、減算処理を行う点のみ
であるので、第1の実施形態で説明した処理と同様の処
理については、ここでは詳細な説明は省略する。
【0092】この駆動制御回路23による処理では、図
7に示すように、ステップS14の前段で、ステップS
12で検出した曲げ振動周波数から、CPU43によっ
て所定の値(例えば3Hz)を減算処理するステップS
30を有する。そして、このステップS30で減算した
後の曲げ振動周波数を、ステップS14において第1の
発振器45aに出力する。また、ステップS20の前段
で、ステップS18で検出した捩り振動周波数から、C
PU43によって所定の値(例えば30Hz)を減算処
理するステップS31を有する。そして、このステップ
S31で減算した後の捩り振動周波数を、ステップS2
0において第2の発振器45bに出力する。
【0093】このようにして減算する値は、予めメモリ
部44に記憶しておくようにしてもよいし、また、CP
U43の処理手順を示すプログラム中で適宜算出するよ
うにしてもよい。
【0094】第2の実施形態の2次元レーザレーダで
は、以上のようにして、ミラー部20における振動周波
数の検出値から所定の値を減算処理した周波数値に基づ
いて、このミラー部20の振動制御を行う構成とされて
いる。これにより、ミラー部20の曲げ方向及び捩り方
向の固有振動周波数よりも高い周波数の振動が外乱とし
て印加された場合であっても、この外乱振動による影響
を抑制して、安定した共振動作を維持することができ
る。したがって、特に車両に搭載して用いる場合におい
て、車両の振動による影響を低減して、装置の動作が停
止してしまうことを十分に防止することができる。
【0095】なお、上述の説明で挙げた減算値の具体例
(3Hz及び30Hz)は、搭載する車両に生じる振動
などに基づいて、本発明者により実験的に求められた最
適値である。すなわち、減算を行う値は、予め適宜設定
しておけばよい。
【0096】また、ステップS30及びステップS31
における減算処理は、常に行うようにしなくてもよく、
例えば、第1及び第2のシグナルコンディショナ41
a,41bからの出力信号をCPU43によって監視
し、この出力信号が所定の値を下回った場合についての
み行うようにしてもよい。また、例えば、過度の外乱振
動によって、ミラー部20の共振動作が停止してしまっ
た後で、この共振動作を再開する場合について行うよう
にしてもよい。
【0097】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
として、ミラー部20を捩り方向のみについて上述と同
様の振動制御を行い、曲げ方向については自励発振器に
よる比較的簡略な帰還制御を行う構成とされた2次元レ
ーザレーダ装置について、図8及び図9を参照しながら
説明する。なお、この第3の実施形態の2次元レーザレ
ーダ装置が、上述した第1の実施形態に係る2次元レー
ザレーダ装置と異なる点は、曲げ方向の振動制御のみで
あるので、第1の実施形態と同様な部分については、図
中同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0098】この2次元レーザレーダ装置では、図8に
示すように、駆動制御回路23において、第1のシグナ
ルコンディショナ41aからの出力信号が自励発振器5
0に入力されており、第1の発振器45a及び第1の断
続器46bが省略されている。そして、この2次元レー
ザレーダ装置は、ミラー部20の曲げ方向の振動につい
て、自励発振器50による比較的単純な帰還制御が行わ
れ、図9に示す駆動制御回路23における処理手順のと
おり、ミラー部20の捩り方向の振動についてのみ第1
のピエゾ抵抗素子21aにより検出した周波数に基づい
て振動制御が行われる。
【0099】以上のように構成された2次元レーザレー
ダ装置では、ハードスプリング効果及び磁気的なヒステ
リシスによる影響が顕著となる捩れ振動に対して、検出
した振動周波数に基づいた同調制御を行いことができる
とともに、ハードスプリング効果及び磁気的なヒステリ
シスによる影響が比較的小さい曲げ振動に対しては安価
な自励発振器50による帰還制御を行うことができる。
したがって、装置に搭載する回路規模を小さくすること
ができ、小型軽量化を図ることができるとともに、装置
構成を簡略化して、さらなる低コスト化を実現すること
ができる。
【0100】なお、この2次元レーザレーダ装置は、例
えば、第1の周波数検出器42aや、CPU43におけ
る入出力端子ch1,ch5,ch3などをさらに省略
することもでき、これによって、より一層の低コスト化
・小型軽量化を達成することができる。
【0101】また、この2次元レーザレーダ装置におい
ては、図10に示すように、第2の実施形態と同様にし
て、ステップS20の前段で、ステップS18で検出し
た捩り振動周波数から、CPU43によって所定の値
(例えば30Hz)を減算処理するステップS31を有
し、このステップS31で減算した後の捩り振動周波数
を、ステップS20において第2の発振器45bに出力
するようにしてもよい。これにより、ミラー部20に対
する捩り方向の振動制御を行うに際して、外乱振動によ
る影響を抑制して、安定した共振動作を維持することが
できる。
【0102】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態
として、駆動制御回路23が、磁界印加手段22に対し
てパルス電圧を印加するパルスジェネレータを備える構
成とされた2次元レーザレーダ装置について、図11及
び図12を参照しながら説明する。なお、この第4の実
施形態の2次元レーザレーダ装置が、上述した第1の実
施形態に係る2次元レーザレーダ装置と異なる点は、駆
動制御回路23にパルスジェネレータを備えた点のみで
あるので、第1の実施形態と同様な部分については、図
中同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0103】この2次元レーザレーダ装置では、図11
に示すように、駆動制御回路23に、所定のパルス電圧
をそれぞれ出力する第1及び第2のパルスジェネレータ
60a,60bが設けられている。これら第1及び第2
のパルスジェネレータ60a,60bは、CPU43の
出力端子ch7,ch8から出力されるタイミング信号
がそれぞれ入力される構成とされており、このタイミン
グ信号が入力されたときに、所定のパルス電圧をそれぞ
れ第1及び第2の出力アンプ47a,47bに出力す
る。
【0104】また、この2次元レーザレーダ装置では、
例えば、図12に示すように、電源が投入されて動作が
開始された直後に、駆動制御回路23において一連のパ
ルス駆動処理を行ってミラー部20の振動駆動を安定さ
せ、この後に、第1の実施形態と同様な処理を行うよう
に構成されている。
【0105】すなわち、この2次元レーザレーダ装置で
は、図12に示すステップS40において電源が投入さ
れると、ステップS41において、駆動制御回路23の
CPU43の出力端子ch7から第1のパルスジェネレ
ータ60aに対してパルス電圧を印加する要求が出力さ
れる。
【0106】次に、ステップS42において、第1のパ
ルスジェネレータ60aは、例えばメモリ部44に予め
記憶されている初期振幅値の5倍程度の電圧値で、5m
sec程度のパルス幅を有する矩形波状のパルス電圧を
第1の出力アンプ47aに出力する。ここで、パルス電
圧の電圧値を初期振幅値の5倍とし、パルス幅を5ms
ecとした理由は、ミラー部20の曲げ方向の共振周波
数が200Hzであることから、パルス幅を共振周期の
1周期分の長さに相当する5msecに設定し、このパ
ルス幅のパルス電圧で通常の曲げ方向の振れ角をミラー
部20に発生させる電圧値として、初期振幅値の5倍を
設定した。
【0107】なお、第1及び第2のパルスジェネレータ
60a,60bから出力するパルス電圧の電圧値やパル
ス幅は、ミラー部20の共振特性などに応じて適宜設定
すればよい。また、このステップS42の時点でのミラ
ー部20の振動振幅を、図13において時刻T4で示
す。
【0108】次に、ステップS43において、CPU4
3は、ステップS42でパルス電圧を出力してから所定
の時間(例えば20msec)が経過したか否かを判断
する。この結果、経過している場合には次のステップS
44に進み、経過していない場合にはステップS43の
判断を繰り返す。
【0109】次に、ステップS44において、第1のピ
エゾ抵抗素子21aからの出力信号に基づいて、第1の
周波数検出器42aによりミラー部20の曲げ固有振動
周波数検出する。なお、この時点におけるミラー部20
の振動振幅を、図13において時刻T5で示す。また、
このとき検出された曲げ固有振動周波数は、CPU43
によってメモリ部44に一時的に記憶される。
【0110】次に、ステップS45において、CPU4
3は、ステップS44において検出された曲げ固有振動
周波数と、予めメモリ部44に記録された初期振幅値と
に基づき、出力端子ch3を介して所定の波形信号を第
1の発振器45aに出力する。
【0111】次に、ステップS46において、CPU4
3は、出力端子ch8から第2のパルスジェネレータ6
0bに対してパルス電圧を印加する要求を出力する。
【0112】次に、ステップS47において、第2のパ
ルスジェネレータ60bは、例えばメモリ部44に予め
記憶されている初期振幅値の2倍程度の電圧値で、2m
sec程度のパルス幅を有する矩形波状のパルス電圧を
第2の出力アンプ47bに出力する。ここで、パルス電
圧の電圧値を初期振幅値の2倍とし、パルス幅を2ms
ecとした理由は、ミラー部20の捩り方向の共振周波
数が2kHzであることから、パルス幅を共振周期の1
周期分の長さ(0.5msec)と、第2のパルスジェ
ネレータ60bを構成する回路の応答性とを考慮して、
2msecに設定した。また、このパルス幅のパルス電
圧で通常の捩り方向の振れ角をミラー部20に発生させ
る電圧値として、初期振幅値の2倍を設定した。なお、
このステップS47の時点でのミラー部20の振動振幅
を、図13において便宜的に時刻T4で示す。
【0113】次に、ステップS48において、CPU4
3は、ステップS47でパルス電圧を出力してから所定
の時間(例えば10msec)が経過したか否かを判断
する。この結果、経過している場合には次のステップS
49に進み、経過していない場合にはステップS48の
判断を繰り返す。
【0114】次に、ステップS49において、第2のピ
エゾ抵抗素子21bからの出力信号に基づいて、第2の
周波数検出器42bによりミラー部20の捩り固有振動
周波数検出する。なお、この時点におけるミラー部20
の振動振幅を、図13において時刻T5で示す。また、
このとき検出された捩り固有振動周波数は、CPU43
によってメモリ部44に一時的に記憶される。
【0115】次に、ステップS50において、CPU4
3は、ステップS49において検出された捩り固有振動
周波数と、予めメモリ部44に記録された初期振幅値と
に基づき、出力端子ch4を介して所定の波形信号を第
1の発振器45aに出力する。
【0116】このステップS50以降は、図12に示す
ように、上述した第2の実施形態と同様な処理であるの
で、ここでは説明を省略する。
【0117】以上のような2次元レーザレーダ装置で
は、少なくとも電源投入時において、磁界印加手段22
に対してパルス電圧を印加し、このパルス電圧を印加し
てから所定時間経過後の時点でミラー部20の振動周波
数を検出して、この検出結果に基づいてミラー部20に
対する振動制御を行う。このため、例えば装置の周辺の
環境温度が極めて高い場合、或いは極めて低い場合など
のような極端な動作環境下においても、電源投入時にミ
ラー部20の共振動作を確実且つ安定して行うことがで
きる。したがって、例えば熱帯地域や寒冷地域などに提
供される車両に搭載して用いる場合であっても、装置の
信頼性を十分に確保することができる。
【0118】なお、この2次元レーザレーダ装置におい
ては、例えば、図12に示すステップS30やステップ
S31を省略するようにしてもよい。ただし、第2の実
施形態で説明したように、ステップS30やステップS
31において減算処理を行うようにした場合には、外乱
振動による影響を抑制して、より安定して共振動作を維
持することができる。
【0119】(第5の実施形態)次に、第5の実施形態
として、ミラー部20を捩り方向のみについて上述と同
様の振動制御を行い、曲げ方向については自励発振器に
よる比較的簡略な帰還制御を行うとともに、駆動制御回
路23が、磁界印加手段22に対してパルス電圧を印加
するパルスジェネレータを備える構成とされた2次元レ
ーザレーダ装置について、図14及び図15を参照しな
がら説明する。なお、この第5の実施形態の2次元レー
ザレーダ装置は、上述した第3の実施形態と第4の実施
形態とを組み合わせた場合に相当するものであるので、
第3の実施形態及び第4の実施形態と同様な部分につい
ては、図中同一の符号を付して、詳細な説明を省略す
る。
【0120】この2次元レーザレーダ装置では、図14
に示すように、駆動制御回路23において、第1のシグ
ナルコンディショナ41aからの出力信号が自励発振器
50に入力されており、第1の発振器45a及び第1の
断続器46bが省略されている。そして、この2次元レ
ーザレーダ装置は、ミラー部20の曲げ方向の振動につ
いて、自励発振器50による比較的単純な帰還制御が行
われ、図15に示す駆動制御回路23における処理手順
のとおり、ミラー部20の捩り方向の振動についてのみ
第1のピエゾ抵抗素子21aにより検出した周波数に基
づいて振動制御が行われる。また、この2次元レーザレ
ーダ装置では、駆動制御回路23に、CPU43の出力
端子ch8から出力される要求に応じて、所定のパルス
電圧を第2の出力アンプ47bに出力する第2のパルス
ジェネレータ60bが設けられている。
【0121】そして、この2次元レーザレーダ装置で
は、図15に示すように、ステップS40において電源
が投入されると、駆動制御回路23において、ステップ
S46乃至ステップS50の一連のパルス駆動処理を、
ミラー部20の捩り方向のみについて行う。そして、こ
の一連のパルス駆動処理が終了して、ミラー部20が安
定した振動動作を行うようになると、第3の実施形態と
同様にして、ミラー部20の曲げ方向の振動について、
自励発振器50による比較的単純な帰還制御を行うとと
もに、図15に示す処理手順のとおり、ミラー部20の
捩り方向の振動についてのみ第1のピエゾ抵抗素子21
aにより検出した周波数に基づいた振動制御を行う。
【0122】以上のような2次元レーザレーダ装置で
は、少なくとも電源投入時において、磁界印加手段22
に対してパルス電圧を印加し、このパルス電圧を印加し
てから所定時間経過後の時点でミラー部20の振動周波
数を検出して、この検出結果に基づいてミラー部20に
対する振動制御を行う。このため、例えば装置の周辺の
環境温度が極めて高い場合、或いは極めて低い場合など
のような極端な動作環境下においても、電源投入時にミ
ラー部20の共振動作を確実且つ安定して行うことがで
きる。したがって、例えば熱帯地域や寒冷地域などに提
供される車両に搭載して用いる場合であっても、装置の
信頼性を十分に確保することができる。
【0123】また、ハードスプリング効果及び磁気的な
ヒステリシスによる影響が顕著となる捩れ振動に対し
て、検出した振動周波数に基づいた同調制御を行いこと
ができるとともに、ハードスプリング効果及び磁気的な
ヒステリシスによる影響が比較的小さい曲げ振動に対し
ては安価な自励発振器50による帰還制御を行うことが
できる。したがって、装置に搭載する回路規模を小さく
することができ、小型軽量化を図ることができるととも
に、装置構成を簡略化して、さらなる低コスト化を実現
することができる。
【0124】したがって、この2次元レーザレーダ装置
は、これらの相乗効果により、より安定して高精度にレ
ーザ光を走査することが可能となるだけでなく、装置全
体の低コスト化を一層進めるとともに、信頼性を著しく
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の2次元レーザレーダ装置の全
体構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】前記2次元レーザレーダ装置が備えるスキャナ
部を模式的に示す平面図である。
【図3】前記2次元レーザレーダ装置が備えるスキャナ
部を示す図であり、(a)はミラー部が形成された側か
らみた平面図であり、(b)は側面図である。
【図4】前記2次元レーザレーダ装置が備える駆動制御
回路を示す回路構成図である。
【図5】前記2次元レーザレーダ装置が備える駆動制御
回路における処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】前記駆動制御回路により制御されるミラー部の
振動振幅と経過時間との関係を示す模式図である。
【図7】第2の実施形態の2次元レーザレーダ装置が備
える駆動制御回路における処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図8】第3の実施形態の2次元レーザレーダ装置が備
える駆動制御回路を示す回路構成図である。
【図9】第3の実施形態の2次元レーザレーダ装置が備
える駆動制御回路における処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図10】第3の実施形態の2次元レーザレーダ装置が
備える駆動制御回路における処理の他の例を示すフロー
チャートである。
【図11】第4の実施形態の2次元レーザレーダ装置が
備える駆動制御回路を示す回路構成図である。
【図12】第4の実施形態の2次元レーザレーダ装置が
備える駆動制御回路における処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図13】第4の実施形態の2次元レーザレーダ装置が
備える駆動制御回路により制御されるミラー部の振動振
幅と経過時間との関係を示す模式図である。
【図14】第5の実施形態の2次元レーザレーダ装置が
備える駆動制御回路を示す回路構成図である。
【図15】第5の実施形態の2次元レーザレーダ装置が
備える駆動制御回路における処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図16】従来の光スキャナ装置において問題となる、
反射ミラーに生じるハードスプリング効果を説明する図
であり、反射ミラーの振動周波数と振動振幅との関係を
示す模式図である。
【図17】従来の光スキャナ装置において問題となる、
反射ミラーを駆動するための磁歪膜に生じるヒステリシ
スを説明する図であり、反射ミラーの振動周波数と振動
振幅との関係を示す模式図である。
【符号の説明】
10 レーザダイオード 11 レーザダイオード駆動回路 12 制御回路 13 フォトディテクタ 14 受光回路 15 スキャナ部 16 反射ミラー 20 ミラー部 21 ピエゾ抵抗素子 22 磁界印加手段 23 駆動制御回路 30 スリット部 31 フレーム部 32 片持ち梁部 33 電極部 34 外フレーム部 41 シグナルコンディショナ 42 周波数検出器 43 CPU 44 メモリ部 45 発振器 46 断続器 47 出力アンプ 48 加算器 50 自励発振回路 60 パルスジェネレータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から照射された光を弾性変形部材を
    介して片持ち梁状に支持されたミラー部により反射して
    対象物に照射するとともに、前記ミラー部を振動させる
    ことによって前記対象物に照射する光を走査する光スキ
    ャナ装置において、 前記弾性変形部材を変形させて前記ミラー部を振動させ
    る駆動手段と、 前記駆動手段を断続的に動作させる駆動制御手段と、 前記弾性変形部材の変形量を検出する変形量検出手段
    と、 前記変形量検出手段から出力される信号を処理して、前
    記ミラー部の振動周波数を検出する周波数検出手段と、 前記駆動制御手段により前記駆動手段の動作が停止され
    たときに前記周波数検出手段により検出される振動周波
    数に基づいて前記駆動手段の動作周波数を調整すること
    により、前記ミラー部の共振周波数を所定の値に同調さ
    せる周波数同調手段とを備えることを特徴とする光スキ
    ャナ装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数同調手段は、前記駆動制御手
    段により前記駆動手段の動作が停止されたときに前記周
    波数検出手段によって検出される振動周波数の値から所
    定の値を減算し、減算された周波数の値に基づいて前記
    駆動手段の動作周波数を調整することを特徴とする請求
    項1に記載の光スキャナ装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも電源投入時において、前記駆
    動手段に対してパルス電圧を印加するパルス電圧印加手
    段を更に備え、 前記周波数同調手段は、前記駆動手段にパルス電圧が印
    加されてから所定時間経過後の時点で前記周波数検出手
    段により検出される振動周波数に基づいて前記駆動手段
    の動作周波数を調整することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の光スキャナ装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段は、前記弾性変形部材を捩
    り方向に変形させる第1の駆動部と、前記弾性変形部材
    を曲げ方向に変形させる第2の駆動部とを備え、 前記変形量検出手段は、前記弾性変形部材の捩り変形量
    を検出する捩り変形量検出部と、前記弾性変形部材の曲
    げ変形量を検出する曲げ変形量検出部とを備え、 前記周波数検出手段は、前記捩り変形量検出部から出力
    される信号を処理して捩り振動周波数を検出する捩り周
    波数検出部と、前記曲げ変形量検出部から出力される信
    号を処理して曲げ振動周波数を検出する曲げ周波数検出
    部とを備え、 前記駆動手段が前記弾性変形部材を捩り方向と曲げ方向
    とにそれぞれ変形させることにより、光源からの光を前
    記対象物に対して2次元走査することを特徴とする請求
    項1に記載の光スキャナ装置。
  5. 【請求項5】 前記周波数同調手段は、前記駆動制御手
    段により前記駆動手段の動作が停止されたときに前記捩
    り周波数検出部により検出される捩り振動周波数に基づ
    いて前記第1の駆動部の動作周波数を調整することによ
    り、前記ミラー部の捩り共振周波数を所定の値に同調さ
    せるとともに、 前記駆動制御手段は、前記周波数同調手段からの出力に
    基づいて前記第1の駆動部の動作を制御するとともに、
    自励発振回路により生成される信号に基づいて前記第2
    の駆動部の動作を制御することを特徴とする請求項4に
    記載の光スキャナ装置。
  6. 【請求項6】 前記周波数同調手段は、前記駆動制御手
    段により前記駆動手段の動作が停止されたときに前記捩
    り周波数検出部によって検出される捩り振動周波数の値
    から所定の値を減算し、減算された周波数の値に基づい
    て前記第1の駆動部の動作周波数を調整することによ
    り、前記ミラー部の捩り共振周波数を所定の値に同調さ
    せることを特徴とする請求項4又は5に記載の光スキャ
    ナ装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも電源投入時において、前記第
    1の駆動部に対してパルス電圧を印加するパルス電圧印
    加手段を更に備え、 前記周波数同調手段は、前記第1の駆動部にパルス電圧
    が印加されてから所定時間経過後の時点で前記捩り周波
    数検出部により検出される捩り振動周波数に基づいて前
    記第1の駆動部の動作周波数を調整することを特徴とす
    る請求項4乃至6の何れかに記載の光スキャナ装置。
  8. 【請求項8】 光源から照射された光を弾性変形部材を
    介して片持ち梁状に支持されたミラー部により反射して
    対象物に照射するとともに、前記ミラー部を振動させる
    ことによって前記対象物に照射する光を走査する光スキ
    ャナ装置の駆動方法において、 前記弾性変形部材を断続的に変形駆動させて前記ミラー
    部を振動させるミラー部断続駆動ステップと、 前記弾性変形部材の変形量に基づいて前記ミラー部の振
    動周波数を検出する振動周波数検出ステップと、 前記ミラー部の駆動を停止したときに検出される振動周
    波数に基づいて前記ミラー部の動作周波数を調整するこ
    とにより、前記ミラー部の共振周波数を所定の値に同調
    させる周波数同調ステップとを有することを特徴とする
    光スキャナ装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記周波数同調ステップにおいて、前記
    ミラー部の駆動を停止したときに検出される振動周波数
    の値から所定の値を減算し、減算された周波数の値に基
    づいて前記ミラー部の動作周波数を調整することを特徴
    とする請求項8記載の光スキャナ装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも電源投入時において、前記
    ミラー部をパルス駆動し、前記ミラー部がパルス駆動さ
    れてから所定時間経過後の時点で検出される振動周波数
    に基づいて前記ミラー部の動作周波数を調整するパルス
    駆動ステップを更に備えることを特徴とする請求項8又
    は9に記載の光スキャナの駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記ミラー部断続駆動ステップにおい
    て、前記弾性変形部材を捩り方向と曲げ方向とにそれぞ
    れ変形させて、光源からの光を前記対象物に対して2次
    元走査するとともに、 前記振動周波数検出ステップにおいて、前記弾性変形部
    材の捩り変形量と曲げ変形量とに基づいて、捩り振動周
    波数と曲げ振動周波数とをそれぞれ検出することを特徴
    とする請求項8に記載の光スキャナ装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記周波数同調ステップにおいて、前
    記ミラー部の駆動を停止したときに前記振動周波数検出
    ステップにおいて検出した捩り振動周波数に基づいて、
    前記ミラー部の捩り方向の動作周波数を調整することに
    より、前記ミラー部の捩り共振周波数を所定の値に同調
    させるとともに、自励発振回路により生成される信号に
    基づいて、前記ミラー部の曲げ方向の動作周波数を制御
    することを特徴とする請求項11記載の光スキャナの駆
    動方法。
  13. 【請求項13】 前記周波数同調ステップにおいて、前
    記ミラー部の駆動を停止したときに前記振動周波数検出
    ステップにおいて検出した捩り振動周波数から所定の値
    を減算し、減算された周波数の値に基づいて前記ミラー
    部の捩り共振周波数を所定の値に同調させることを特徴
    とする請求項11又は12に記載の光スキャナ装置の駆
    動方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも電源投入時において、前記
    ミラー部を捩り方向にパルス駆動し、前記ミラー部がパ
    ルス駆動されてから所定時間経過後の時点で検出される
    捩り振動周波数に基づいて前記ミラー部の捩り方向の動
    作周波数を調整するパルス駆動ステップを更に備えるこ
    とを特徴とする請求項11乃至13の何れかに記載の光
    スキャナの駆動方法。
JP2001191371A 2001-06-25 2001-06-25 光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法 Expired - Fee Related JP3765251B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191371A JP3765251B2 (ja) 2001-06-25 2001-06-25 光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191371A JP3765251B2 (ja) 2001-06-25 2001-06-25 光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003005123A true JP2003005123A (ja) 2003-01-08
JP3765251B2 JP3765251B2 (ja) 2006-04-12

Family

ID=19030005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001191371A Expired - Fee Related JP3765251B2 (ja) 2001-06-25 2001-06-25 光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3765251B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2404286A (en) * 2003-07-23 2005-01-26 Ford Global Tech Llc Mechanically operated beam scanner
CN100401127C (zh) * 2005-06-17 2008-07-09 索尼株式会社 位移机构和安装有该位移机构的图像拾取装置
JP2011013277A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Brother Industries Ltd 光スキャナ、この光スキャナを備えた画像表示装置、光スキャナの駆動方法
US8270057B2 (en) 2007-06-14 2012-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Oscillator device, optical deflecting device and method of controlling the same
KR20180026997A (ko) * 2016-09-05 2018-03-14 한양대학교 산학협력단 광학식 거리계 시스템
CN110312944A (zh) * 2016-11-23 2019-10-08 布莱克菲尔德公司 用于光扫描仪的mems扫描模块

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2404286A (en) * 2003-07-23 2005-01-26 Ford Global Tech Llc Mechanically operated beam scanner
CN100401127C (zh) * 2005-06-17 2008-07-09 索尼株式会社 位移机构和安装有该位移机构的图像拾取装置
US8270057B2 (en) 2007-06-14 2012-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Oscillator device, optical deflecting device and method of controlling the same
KR101278862B1 (ko) 2007-06-14 2013-07-01 캐논 가부시끼가이샤 요동체 장치, 광 편향 장치 및 그 제어 방법
JP2011013277A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Brother Industries Ltd 光スキャナ、この光スキャナを備えた画像表示装置、光スキャナの駆動方法
KR20180026997A (ko) * 2016-09-05 2018-03-14 한양대학교 산학협력단 광학식 거리계 시스템
KR101911601B1 (ko) 2016-09-05 2018-10-24 한양대학교 산학협력단 광학식 거리계 시스템
CN110312944A (zh) * 2016-11-23 2019-10-08 布莱克菲尔德公司 用于光扫描仪的mems扫描模块
CN110312944B (zh) * 2016-11-23 2023-11-07 布莱克菲尔德公司 用于光扫描仪的mems扫描模块

Also Published As

Publication number Publication date
JP3765251B2 (ja) 2006-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5524535B2 (ja) アクチュエータの駆動装置
JP3518099B2 (ja) 光スキャナ装置
JP5769941B2 (ja) アクチュエータの駆動装置
KR101278862B1 (ko) 요동체 장치, 광 편향 장치 및 그 제어 방법
JP2011180294A (ja) 光走査装置の駆動制御装置
JP3765251B2 (ja) 光スキャナ装置及び光スキャナ装置の駆動方法
US20080297869A1 (en) Oscillator device and drive control method for oscillation system of oscillator device
US6853532B2 (en) Apparatus and method for driving actuator
JP5188315B2 (ja) 揺動体装置、光偏向装置、及びそれを用いた光学機器
JP3147772B2 (ja) センサ装置
JP2014240895A (ja) 光走査装置、画像形成装置および映像投射装置
JP3659239B2 (ja) レーダ装置
JP2009198839A (ja) 揺動体装置
JP2009265285A (ja) 揺動体装置
JP3785785B2 (ja) 材料物性測定装置
JP3656579B2 (ja) レーダ装置
JP3114397B2 (ja) 光学装置
JP5884577B2 (ja) 光スキャナ
JPH10174464A (ja) 振動アクチュエータ駆動装置
JP2009217148A (ja) 揺動体装置、光偏向器、光偏向器を用いた画像形成装置
JP2000028511A (ja) カンチレバー振幅測定方法および非接触原子間力顕微鏡
JP2002014298A (ja) 光スキャナ及び2次元スキャンシステム
JP2014240894A (ja) 光走査装置、画像形成装置および映像投射装置
JP2009086557A (ja) 揺動体装置、光偏向装置、及びそれを用いた光学機器
JP2995836B2 (ja) 光走査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100203

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees