JP2003002087A - 車両の走行装置 - Google Patents

車両の走行装置

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JP2003002087A
JP2003002087A JP2001193163A JP2001193163A JP2003002087A JP 2003002087 A JP2003002087 A JP 2003002087A JP 2001193163 A JP2001193163 A JP 2001193163A JP 2001193163 A JP2001193163 A JP 2001193163A JP 2003002087 A JP2003002087 A JP 2003002087A
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vehicle
engine
braking force
differential
rear wheels
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Application number
JP2001193163A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yutaka Taga
豊 多賀
Shuji Nagano
周二 永野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両停止時に、運転者がブレーキペダルを離
しても制動力を保持する機能を有する車両において、滑
らかに発進できるようにする。 【解決手段】 停止時に制動力を保持する機能と、2輪
駆動と4輪駆動が切り換える機能とを有する車両におい
て、保持されている制動力を解放する指令(S106)
と同時に、トランスファを4輪駆動状態(S108)に
制御する。これにより、前輪と後輪で、制動力と駆動力
が同時に発生することを防止し、発進時の車体姿勢を安
定なものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両停止中に制動
力を保持して車両が動き出さないようにし、運転者が発
進の要求を行ったときに、前記保持された制動力を解除
する、制動力保持機能を有する制動装置を備えた車両の
走行装置に関し、特にその制御に関する。
【0002】
【従来の技術】車両が停止しているときに、運転者がブ
レーキペダルを放しても、制動力を保持し、車両を停止
した状態にしておくことができる制動装置が知られてい
る。このような停止状態において、運転者がアクセルペ
ダルを踏むなど、発進の意思を示したら、前記の制動力
を解放をして発進可能な状態とする。このような制動装
置によれば、坂道の途中で停車したときなど、ブレーキ
ペダル踏力が少なくなっても、停車状態が維持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の制動力保持制御
を行う車両において、発進時にはエンジンの増速と、前
記保持された制動力の解放とのタイミングがずれると車
体に振動やショックが発生する場合があった。特に、2
輪駆動状態の場合は、制動力解放の過程で、制動力が残
っている車輪と、駆動力を発生している車輪が同時に存
在し、車両がスムーズに動き出さず、振動が発生する場
合があった。
【0004】本発明は、前述の問題点を解決するために
なされたものであり、車両の発進時に車体のショックが
発生しないようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前輪、後輪の
4輪にて車両を駆動する4輪駆動走行が可能な車両を対
象とし、前述の課題を解決するために、エンジンの動力
を前輪、後輪に分配する機構の制御を適切に実施するこ
とにより、車体のショックの発生を抑制する。
【0006】前後輪いずれか一方にて駆動する2輪駆動
走行と、前記4輪駆動走行とを切り換えることができる
車両においては、保持された制動力を解放して発進する
際には、4輪駆動走行が可能な状態に制御する。これに
より、4輪全てに駆動力が発生して、滑らかな発進が可
能となる。
【0007】また、常時4輪駆動走行を行う車両におい
ては、前後輪の差動を制限する、または差動作用が働か
ないような状態に制御する。前後輪に回転差が生じ、動
力の分配が偏るような状況においても、差動制限を行う
ことにより、動力分配が実行され、4輪により車両が駆
動される。これにより、振動を低減して、滑らかな発進
が可能となる。差動作用が働かない状態に制御する場合
においても、4輪により車両が駆動されるので、滑らか
な発進が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、
本実施形態にかかる車両用動力装置10の概略構成が示
されている。動力装置10は、エンジン12と回転電機
14の二つの原動機を有する。エンジン12は往復型ガ
ソリンエンジンである。また、回転電機14は、不図示
の走行用バッテリから、同じく不図示のインバータを介
して電力の供給を受け、電動機として機能し、車両を駆
動する。また、回転電機14は、減速時、車両の車輪か
ら駆動され発電機として機能し、車両の運動エネルギを
電気エネルギに変換し、これを走行用バッテリに蓄え
る。また、走行用バッテリの蓄電量が減少した場合は、
エンジン12により回転電機14を駆動し、走行用バッ
テリに対し充電を行う。
【0009】これらの原動機は、所定の条件に従って運
転が制御され、エンジン12、回転電機14のいずれか
一方により車両を駆動する場合、双方により車両を駆動
する場合がある。エンジン12が停止するのは、運行中
において信号待ちなどにより車両が停止した場合、また
極低速走行時のエンジンの効率が悪い領域などである。
このエンジン12の停止状態から、運転が必要となった
ときに、エンジンの再始動制御が行われる。
【0010】これら原動機の出力は、動力伝達装置であ
る自動変速機16に送られる。自動変速機16は、流体
伝動機構、変速機構、制御機構を含む。本実施形態にお
いて、流体伝動機構はトルクコンバータ18であり、変
速機構は、複数の遊星歯車機構を含む歯車変速機部20
であり、この歯車変速機部20は、また各遊星歯車機構
の各要素の動きを拘束するクラッチ、ブレーキを含む。
これらのクラッチおよびブレーキは、制御機構としての
流体圧制御部22からの作動流体の選択的供給によって
制御される。また、この制御流体圧は、エンジン12に
より駆動される機械式の主オイルポンプ24により発生
され、前記流体圧制御部22に送られる。また、車両運
行中において、エンジン12が停止している場合に、自
動変速機16および後述するトランスファにATF(作
動流体)を供給するための補助オイルポンプ26が備え
られている。なお、補助オイルポンプは電気モータによ
り駆動される。
【0011】歯車変速機部20の出力は、トランスファ
28に送られ、ここから前輪推進軸30、後輪推進軸3
2を介して前後輪に分配される。トランスファ28は、
大別して、2輪駆動走行と4輪駆動走行を切り換えるパ
ートタイム方式のもの、常時4輪駆動走行を行うフルタ
イム方式のものがあり、本実施形態においては、前者の
パートタイム方式が用いられ、駆動輪の切り換えは、前
述の流体圧制御部22からの流体圧により制御される湿
式多板クラッチにより行われる。なお、フルタイム方式
の場合の多くは、前後輪の回転差を吸収するセンターデ
フを備えている。
【0012】エンジン12の出力軸には、さらに伝動機
構34介して補機回転電機36が結合されている。伝動
機構34は、ベルト、チェーンなどの無端可撓部材を用
いた機構または歯車列などとすることができる。補機回
転電機36は、エンジン12の運転時は発電機と機能
し、エンジン補機や車両の電装品などに電力を供給する
補機バッテリ(不図示)に充電を行い、また前記電装品
などに直接電力を供給する。また、補機回転電機36
は、エンジン12の始動の際には、補機バッテリからの
電力を受け電動機としても機能する。
【0013】エンジン12、回転電機14および自動変
速機16などの制御は、走行速度など車両の運行状況
や、エンジンや自動変速機の状態、運転者の要求などに
基づき制御装置38が行う。運転者の要求の中で、変速
機の動作状態の選択については、車室内に備えられたシ
フトレバー40により行われる。シフトレバー40は、
変速機の動作状態に対応したいくつかのシフトポジショ
ンを有し、ポジションセンサ40aがシフトポジション
を検出して、これに対応した信号を制御部38に送出す
る。運転者はシフトレバー40を移動させることによ
り、シフトポジションの選択が可能となっている。シフ
トポジションの例としては、主に駐車時に用いられ、変
速機16を機械的にロックして車両が移動しないように
するPポジション、車両を後退走行可能とするRポジシ
ョン、変速機16を中立状態すなわち原動機の駆動トル
クを駆動輪へと伝達しない状態とするNポジション、車
両を前進走行可能とするDポジションなどがある。Dポ
ジションにおいては、車両速度、運転者の加速要求など
に応じて適切な変速段が制御装置38により選定され、
流体圧制御部22の動作により変速動作が実行される。
前進走行を可能とするポジションには、Dポジションの
他、変速される段を限定したものとするポジション、例
えばLポジション、2ポジションなどがある。
【0014】また、エンジン12のクランクシャフトに
は、回転速度を検出するためのエンジン回転速度センサ
42が設けられ、この出力が制御部38に送出される。
また、運転者の制動要求は、車室内に備えられたブレー
キペダル44の操作量をブレーキセンサ44aで検出
し、これに基づき制御装置38で認識される。また、運
転者の加速要求は、アクセルペダル46の操作量をアク
セルセンサ46aで検出し、これの出力に基づき制御装
置で認識される。
【0015】本実施形態の動力装置を搭載する車両は、
前述の回転電機14による回生制動と、通常の摩擦制動
の双方により制動力を得ることができる。4個の車輪に
はそれぞれに制動装置が備えられ、この制動装置は車輪
と共に回転するブレーキディスクなどの回転部材と、車
体側に固定されるブレーキパッドなどの摩擦部材が備え
られている。図1においては、前記制動装置を前輪、後
輪でまとめ、前輪制動装置48、後輪制動装置50とし
て記している。これらの制動装置48,50には、制御
装置38からの指令に基づき制動流体圧制御部52から
流体圧が供給され、これにより摩擦部材が回転部材に押
し付けられて制動力が発生される。本実施形態の制動装
置は、車両停止時に、運転者がブレーキペダル44から
足を離した場合にあっても制動力を維持する制動力保持
制御が実施される。そして、この保持制御は、アクセル
ペダル46が踏み込まれるなど、運転者の発進要求が合
った時点で解除される。
【0016】図2には、自動変速機16の変速機構の概
略が示されている。この自動変速機16は、副変速機O
Dと、単純連結3遊星ギア列からなる前進4速後進1速
の主変速機Mとを組み合わせた5速構成となっている。
図2にはまたトルクコンバータ18も示されており、図
示するように直結クラッチLCを備えている。副変速機
ODは、サンギアS0、キャリアC0、リングギアR0
に関連して第1のワンウェイクラッチF−0とこれに並
列する多板クラッチC−0およびこれと直列する多板ブ
レーキB−0を備えている。一方、主変速機Mは、サン
ギアS1〜S3、キャリアC1〜C3、リングギアR1
〜R3からなる各変速要素を適宜直結した単純連結の3
組のギアユニットP1,P2,P3を備え、各ギアユニ
ットの変速要素に関連して多板クラッチC−1,C−
2、バンドブレーキB−1、多板ブレーキB−2〜B−
4、ワンウェイクラッチF−1および第2のワンウェイ
クラッチF−2が配設されている。なお、図示されてい
ないが各クラッチおよびブレーキは、サーボ流体圧の制
御でそれらの摩擦材を係合解放操作する流体圧アクチュ
エータであるピストンを持ったサーボ手段を備えてい
る。
【0017】また、自動変速機16の入力回転速度を検
出するために、入力回転センサD1が副変速機ODのサ
ンギアS0上に設けられている。回転センサは、歯車状
の円板と、この円板の周縁に設置され、歯車の歯の有無
によってオン信号、オフ信号を出力するピックアップと
を含む。第1速から第4速においては、サンギアS0
は、トルクコンバータ12のタービンと一体となって回
転するので、変速機16の入力回転速度の検出を行うこ
とができる。また、クラッチC−1またはC−2の回転
速度を検出するためのクラッチ回転センサD2が、クラ
ッチC−1またはC−2のドラム上に設けられている。
さらに、自動変速機14の出力回転速度を検出するため
に、プロペラシャフトまたはこれと一体となって回転す
る軸上に出力回転センサD3が設けられている。これら
のセンサD2,D3の構造は、入力回転センサD1と同
様のものである。
【0018】図3は、図2に示す変速機において、ある
変速段を選択する場合の各係合要素の作動状態を示す図
である。図において、「○」は、当該係合要素が係合し
た状態、ワンウェイクラッチに関してはロックした状態
であることを示している。「△」は、当該係合要素の係
合が行われるが、動力伝達とは関係のないものであるこ
とを示している。なお、シフトレバーの位置に対応し
て、選択される変速段の範囲は限定される。
【0019】図3に示されるように、変速状態が中立状
態(P,Nポジション)のときには、クラッチC−1,
C−2が双方とも解放状態となっている。これに対し、
Dポジション、Rポジションなどの駆動力が伝達可能
で、走行可能状態となった場合には、クラッチC−1
(前進の場合)、クラッチC−2(後退の場合)が係合
状態となる。クラッチC−1またはクラッチC−2の係
合動作は、シフトレバー30を操作して実行されるが、
実際の係合は、シフトレバー30が操作された後、移行
期間があってから完了する。これは、クラッチC−1ま
たはC−2に流体圧が供給され、クラッチの摩擦プレー
トが完全に密着するまでに時間を要するからである。
【0020】図4は、クラッチC−1,C−2にATF
を供給する回路を示す図である。ATFは、エンジンに
より駆動させる主オイルポンプ24または補助オイルポ
ンプ26により供給される。二つのオイルポンプ24,
26から吐出されるATFが流れる流路は、チェック弁
54にて合流する。チェック弁54は、いずれか一方の
オイルポンプから吐出されたATFを後流へと送り出
す。好適には、その時点での吐出圧が高いオイルポンプ
からの流体を後流へと送る。チェック弁54の後流には
1次調圧弁56が配置され、この1次調圧弁56によ
り、これ以降の流体圧回路の基準の圧力となるライン圧
に調圧がなされている。また、1次調圧弁56は、電磁
弁58により制御されている。
【0021】1次調圧弁56により調圧されたライン圧
は、マニュアル弁60の入力弁に導かれる。マニュアル
弁60は、運転者が操作するシフトレバーと機械的に接
続されており、シフトレバーの操作により前進側のシフ
ト位置が選択されると、ライン圧がクラッチC−1に向
けて供給される。また、シフトレバーにより後退のシフ
ト位置が選択されるとライン圧はクラッチC−2に供給
される。
【0022】また、マニュアル弁60と前進側のクラッ
チC−1の間の流路には、大オリフィス62と切換弁5
8が直列に配置される。切換弁64の開閉は、前述の制
御装置38に制御されるソレノイド66により行われ
る。この切換弁64は、大オリフィス62を介して供給
されるライン圧を、前進クラッチC−1に対して選択的
に供給または遮断するためのものである。
【0023】また、切換弁64に並列する流路が形成さ
れ、この流路には、チェックボール68と小オリフィス
70が並列に設けられている。小オリフィス70の流路
断面積は、大オリフィス62のそれよりも狭く設定され
ている。そして、切換弁64が閉じられた場合は、大オ
リフィス62を通過したATFは、小オリフィス70を
経由してクラッチC−1に到達する。なお、チェックボ
ール68は、クラッチC−1が係合しているときに、こ
こに供給する流体の量を減少させる機能を有する。ま
た、クラッチC−1を解放するときには、オイルの流路
面積を拡大して、クラッチC−1からのATFの排出を
促進する機能を備えている。
【0024】さらに、クラッチC−1と切換弁64の間
の流路から分岐して、オリフィス72を介してC1アキ
ュームレータ74が配置されている。C1アキュームレ
ータ74は、ピストンとスプリングを備え、シフトレバ
ーが、中立位置(N)から前進位置(D)に操作され、
クラッチC−1を操作する際に、クラッチC−1のスト
ロークを緩慢に増大させるために設けられている。
【0025】また、チェック弁54と1次調圧弁56の
間の流路から分岐して、蓄圧制御弁76を介してアキュ
ームレータ78が配置されている。アキュームレータ7
8もピストンとスプリングを有している。このアキュー
ムレータ78は、エンジンの再始動時など、主オイルポ
ンプ24の吐出量がまだ所定値に達していない時点で、
蓄えておいた高圧のATFを、蓄圧制御弁76の制御に
より放出する。この放出により、クラッチC−1を早期
に係合することができる。
【0026】前述のように本実施形態においては、トラ
ンスファ28の切り換えも流体圧制御部22から供給さ
れる流体圧で制御される。具体的には、1次調圧弁56
とマニュアル弁60の間の流路から分岐した流路にトラ
ンスファ制御弁80を設ける。この弁80の制御によ
り、トランスファ28の動力分配作用の制御を行うこと
ができる。
【0027】図5には、エンジンが自動的に一時停止し
た状態から再始動にかかる動力装置10の制御の一例が
示されている。まず、シフトポジションが駆動ポジショ
ン、すなわちエンジンの動力が駆動輪に伝達可能なポジ
ションとなっているかが判断される(S100)。これ
は、ポジションセンサ40aからの出力に基づきなさ
れ、選択されたポジションがD,R,2およびLなどと
なっているかにより判断される。駆動ポジションとなっ
ていない場合は、エンジンが再始動しても、その出力ト
ルクが駆動輪に伝達されないので、駆動力と制動力の両
方が作用する問題は生じない。よって、エンジン再始動
に備える必要はなく、リターンする。駆動ポジションと
判断された場合、エンジンの再始動条件が成立したかを
判断する(S102)。本実施形態の場合、ブレーキペ
ダルがオフ、バッテリの蓄電量低下、アクセルペダルが
オン、車速が0でない、のいずれかが成立した場合、再
始動条件の成立を判断する。信号待ちでエンジンが自動
的に一時停止した際に、ブレーキペダルのオフが判断さ
れれば、運転者は発進しようとしていると判断できるの
で、アクセルペダルの操作がなされる前にエンジンを再
始動しておくのが好ましい。また、アクセルペダルがオ
ンされれば、運転者は発進の意思が有るものと判断でき
るので、エンジンの再始動が必要となる。また、バッテ
リの蓄電量が低下している場合、これに充電を行うため
にエンジンの運転を行うのが好ましい。エンジンの再始
動条件が成立していなければ、エンジン停止状態を継続
する(S104)。
【0028】次に、制動力保持制御が解除されたかを判
断する(S106)。具体的には、制御装置38が制動
流体圧制御部52に対し、制動系の流体圧を解放する指
令を行ったかにより判断する。制動力の解除が指令され
ると、トランスファを4輪駆動状態に制御する(S10
8)。エンジンが再始動したときに、その出力トルクが
前後輪の4輪に分散され、車体の振動、ショックの発生
が抑制される。本実施形態の場合は、流体圧制御部22
からの流体圧の供給によりクラッチの制御が実行される
が、電磁クラッチなどを用いて2輪、4輪駆動の切り換
えを行うこともできる。
【0029】4輪駆動状態となった後、エンジンの再始
動を行う(S110)。また、ステップS106で、制
動力保持制御が解除されていないと判断された場合は、
現在のトランスファの状態でエンジンの始動制御を行う
(S110)。
【0030】フルタイム式のトランスファを備える車両
においては、2輪駆動と4輪駆動を切り換えるという概
念がない。よって、フルタイム式の場合には、2輪駆
動、4輪駆動の切り換えに代えて、トランスファに備わ
っているセンターデフの差動作用の制限が行われる。こ
れは、例えば、前輪側、後輪側の回転要素の間に摩擦を
生じさせる要素を配置し、この間に発生する摩擦力を調
整することにより達成される。より具体的には、前後輪
の回転要素間に摩擦クラッチを配置し、このクラッチの
係合力を調整することにより、差動作用の制限が達成さ
れる。クラッチが完全に係合した状態になると、デフが
ロックした状態となり、エンジンの駆動力が確実に前後
輪に分配され、ショック等の発生を抑えることができ
る。
【0031】図6は、エンジン再始動時のクラッチC−
1に供給される流体圧および制動系の流体圧と、これら
の制御に関連する信号などの特性を示した図である。エ
ンジン12の再始動指令出力で、エンジン回転速度が上
昇し、それに伴って、エンジンに連結され、駆動されて
いる主オイルポンプ24も回転が上昇し、流体圧が上が
る。この主オイルポンプ24による圧力の上昇より早期
に圧力を高めるために、蓄圧制御弁76を解放し、アキ
ュームレータ78に蓄えた作動流体を放出する。これに
よりC−1クラッチが早期に係合される。また、補助オ
イルポンプ26を駆動して流体の供給を行い、C−1ク
ラッチの早期係合を助ける。図示するように、補助オイ
ルポンプ26は、エンジン始動指令と同時にオン制御さ
れ、エンジンの回転速度が上昇するまでの間、不足する
作動流体の供給を補う。
【0032】エンジン回転速度が所定の速度に達した
ら、制動流体圧を減じる指示を行い、保持されている制
動力の解放を行う。図示するように、制動系の流体圧
は、徐々に減少し、0まで低下する。また、制動力の解
放の指示と同時に、4輪駆動状態とする制御を行う。こ
の信号に対応してトランスファ制御弁74が制御され、
トランスファ28が前後輪に動力を分配する状態、すな
わち車両が4輪駆動走行を行う状態に制御される。この
制御により、制動系の流体圧が0となる前に、4輪駆動
走行を行う状態が達成される。また、補助オイルポンプ
26、アキュームレータ78からの流体圧の供給によっ
て、トランスファ内の駆動輪切り換え用のクラッチに十
分な流体圧が供給される。なお、エンジン12が自動停
止している状態で、4輪駆動状態に制御されている場合
は、エンジン再始動時についても、この状態が引き続き
維持される。
【0033】4輪全てに駆動力が分担されることによ
り、前輪と後輪でほぼ同時に駆動力が発生し、安定した
姿勢で発進することができる。つまり、2輪駆動時のよ
うに、前輪には制動力が作用し、同時に後輪には駆動力
が作用するという状況の発生を防止することができ、こ
の状況により発生する、車体の揺れなどの発生を抑制す
ることができる。
【0034】以上のエンジン再始動時の制御に関し、後
退時の場合、前述のクラッチC−1に供給される流体圧
を、後退用のクラッチC−2に供給する。
【0035】以上の説明においては、エンジン再始動に
伴うトランスファの制御について記載したが、エンジン
は運転しており、制動力保持制御された車両停止状態か
らの発進制御についても同様に実行することができる。
すなわち、保持された制動力を解放する指令と同時に、
4輪駆動状態にトランスファを制御する。
【0036】以上の制御は、所定のプログラムに従って
制御装置38が動作することにより実行される。したが
って、制御装置38は、車両運行中のエンジンの自動停
止、再始動の判断を行い、この動作を制御する制御装置
として機能する。また、流体圧制御部22を介して、エ
ンジンの出力を前後輪に分配するトランスファの動作の
制御も行う。さらに、制動装置38は、制動流体圧制御
部52を介して制動力の制御も行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の車両用動力装置の概略構成を示
す図である。
【図2】 変速機の概略構成を示す図である。
【図3】 図2に示す変速機のギア選択を示す図であ
る。
【図4】 変速機の流体圧回路の一部の概略を示す図で
ある。
【図5】 エンジン再始動時のトランスファ制御に係る
フローチャートである。
【図6】 エンジン再始動時の変速機の流体圧および制
動系の流体圧などの変化を表す図である。
【符号の説明】
10 車両用動力装置、12 エンジン、16 自動変
速機、22 流体圧制御部、28 トランスファ、38
制御装置、52 制動流体圧制御部、74トランスフ
ァ制御弁。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/00 B60K 41/00 301F 41/28 41/28 B60T 7/12 B60T 7/12 A F02D 17/00 F02D 17/00 Q 29/02 321 29/02 321A (72)発明者 永野 周二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA30 AA59 AB01 AC00 AC01 AC26 AD02 AD10 AD22 AD23 AD31 AD41 AD51 AE00 AE02 AE41 3D043 AA01 AA08 AB17 EA02 EA16 EA25 EB06 EB09 EB13 EE02 EE06 EE07 EE09 EF18 EF19 3D046 AA01 BB02 BB03 CC02 EE01 GG02 GG04 3G092 AC02 AC03 GA01 HE01Z HF12Z HF21Z HF26Z 3G093 AA03 AA05 AA07 BA21 BA22 CA01 CA02 CB05 DA01 DA06 DB05 DB11 DB15 EA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力を発生するエンジンと、 エンジンの発生する動力を当該車両の前輪、後輪の一方
    のみに伝達するか、双方に伝達するかを切り換える駆動
    輪切換え装置と、 当該車両が停車している間、制動力を保持し、車両の発
    進要求により保持されていた制動力を解放する制動装置
    と、を有し、 前記駆動輪切換え装置は、前記制動力が解除されるとき
    において、前記前輪、後輪に動力伝達可能な状態に制御
    される、車両の走行装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両の走行装置におい
    て、前記駆動輪切換え装置はトランスファである、車両
    用動力装置。
  3. 【請求項3】 動力を発生するエンジンと、 エンジンの発生する動力を当該車両の前輪および後輪へ
    と伝達し、また前後輪の回転差を吸収するセンターデフ
    と、 前記センターデフの差動作用を制限可能なセンターデフ
    クラッチと、 当該車両が停車している間制動力を保持し、車両の発進
    要求により保持されていた制動力を解放する制動装置
    と、を有し、 前記センターデフクラッチは、前記制動力が解除される
    ときにおいて、前記差動作用を制限するように制御され
    る、車両の走行装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両の走行装置におい
    て、前記センターデフクラッチは、前記エンジンの再始
    動時において、前記センターデフをロックする、車両の
    走行装置。
  5. 【請求項5】 動力を発生するエンジンと、 エンジンの発生する動力を当該車両の前輪および後輪へ
    分配するトランスファ装置と、 当該車両が停車している間制動力を保持し、車両の発進
    要求により保持されていた制動力を解放する制動装置
    と、を有し、 前記トランスファ装置は、前後輪の回転差を吸収する差
    動機構を有し、 前記トランスファ装置は、前記制動力が解除されるとき
    において、前記差動作用を制限するように制御される、
    車両の走行装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の車両の走行装置におい
    て、前記トランスファ装置は、前記エンジンの再始動時
    において、前輪と後輪の回転差を生じないリジット状態
    に制御される、車両の走行装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の車両の走行装
    置であって、 当該車両運行中に所定のエンジン停止条件が成立したと
    きにエンジンを一時停止し、前記エンジン停止条件が不
    成立となったときにエンジンの再始動を指令する制御装
    置を有し、 前記の駆動輪切換え装置の制御は、前記エンジンの再始
    動に伴って実行される、車両の走行装置。
  8. 【請求項8】 請求項3または4に記載の車両の走行装
    置であって、 当該車両運行中に所定のエンジン停止条件が成立したと
    きにエンジンを一時停止し、前記エンジン停止条件が不
    成立となったときにエンジンの再始動を指令する制御装
    置を有し、 前記のセンターデフの差動制限は、前記エンジンの再始
    動に伴って実行される、車両の走行装置。
  9. 【請求項9】 請求項3または4に記載の車両の走行装
    置であって、 当該車両運行中に所定のエンジン停止条件が成立したと
    きにエンジンを一時停止し、前記エンジン停止条件が不
    成立となったときにエンジンの再始動を指令する制御装
    置を有し、 前記のトランスファの差動機構の差動制限は、前記エン
    ジンの再始動に伴って実行される、車両の走行装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7125087B2 (en) 2003-07-23 2006-10-24 Transtron Inc. Brake fluid pressure retaining device
DE102017120311A1 (de) 2016-09-08 2018-03-08 Mazda Motor Corporation Vorrichtung zum steuern eines fahrzeugs
US10598278B2 (en) 2017-09-26 2020-03-24 Hyundai Motors Company Method for maintaining idle noise refinement and vehicle thereof

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