JP2003001238A - 土壌洗浄方法および装置 - Google Patents

土壌洗浄方法および装置

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JP2003001238A JP2001188812A JP2001188812A JP2003001238A JP 2003001238 A JP2003001238 A JP 2003001238A JP 2001188812 A JP2001188812 A JP 2001188812A JP 2001188812 A JP2001188812 A JP 2001188812A JP 2003001238 A JP2003001238 A JP 2003001238A
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Kimio Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌洗浄を行う際の処理コストを削減し、さ
らに土壌洗浄を行った際に排出される汚染水の処理の困
難さを軽減する、土壌洗浄方法および装置を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 ミキサー4に、難水溶性有機物で汚染
された土壌、土壌を洗浄するための洗浄水、および非イ
オン性界面活性剤を投入して混合し、この混合液を攪拌
することにより土壌を洗浄する。次に、洗浄後の混合液
をバブルバス6に移し、この混合液に気泡を供給して、
難水溶性有機物を含む油状物層、汚染水層、および土壌
層に分離して、各層から、難水溶性有機物を含む油状
物、汚染水、および土壌のそれぞれを回収する。そし
て、回収された汚染水に、二価の鉄塩および/または三
価の鉄塩、並びに高分子凝集剤を添加、混合し、該汚染
水を凝集沈殿槽13に移す。さらに凝集沈殿槽13にお
いて該汚染水を攪拌した後、静置して濃縮汚染土と排水
に分離し、それぞれを回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌洗浄方法およ
び装置(土壌洗浄用システム)に関する。詳しくは、難
水溶性有機物で汚染された土壌を洗浄する土壌洗浄方法
と、該方法で使用される装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現代における深刻な環境問題の一つとし
て、土壌汚染が挙げられる。かかる土壌汚染による環境
ストレスは、汚染された土壌周辺のみならず、そこから
流出した汚染水、あるいは揮発した大気等を介して広範
囲にわたり、その影響は生態系において極めて深刻な被
害を及ぼす。
【0003】この様な土壌汚染による環境ストレスを回
避する方法としては、汚染土壌の消却処理、囲い込み処
理、セメント固化処理、土壌洗浄処理、化学的分解処
理、バイオレメディエーション、真空抽出処理、原位置
ガラス固化処理等による方法が挙げられる。これらの方
法は、土壌汚染の原因物質、汚染土壌が起きた場所、汚
染土壌の規模、処理費用等の諸条件から適宜選択して行
われてきている。
【0004】上述した方法の内、土壌洗浄処理による方
法は、難水溶性有機物によって汚染された土壌を処理す
るのに適した方法の一つとして挙げられる。しかしなが
ら、従来より知られている土壌洗浄処理においては、土
壌洗浄に使用する洗浄水を多量に用いる必要があった。
【0005】また、油等の難水溶性有機物の処理は、界
面活性剤で行うのが一般的であるが、界面活性剤によっ
て油等を処理すると排出される汚染水が乳化してしま
い、油分と水の分離が困難であった。さらに、乳化した
汚染水の油分を除去するためには、乳化処理剤等を使用
する必要があるが、この際に使用する乳化処理剤は、ゲ
ル化等に伴う後処理が必要で、通常使用性が悪く、また
コストが高いといった欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下行われたものであり、土壌洗浄を行う際の処理コス
トを削減し、さらに土壌洗浄を行った際に排出される汚
染水の処理の困難さを軽減する、土壌洗浄方法および装
置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この様な状況に鑑みて、
本発明者らは鋭意研究努力を重ねた結果、非イオン性界
面活性剤を用いて、好ましくは、非イオン性界面活性剤
と共にリモネンを用いて、難水溶性有機物で汚染された
土壌を洗浄することにより、難水溶性有機物を油状物と
して気泡により浮上させて、回収することが可能となる
ことを見いだした。さらに、土壌の洗浄する過程におい
て排出される汚染水に、二価及び/又は三価の鉄塩、並
びに高分子凝集剤を混合・攪拌し、汚染水中の難水溶性
有機物を沈降させることにより、難水溶性有機物がほと
んど除去され、さらに土壌洗浄に再利用できる排水とす
ることが可能となることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。即ち、本発明は以下に示すものである。
【0008】(1)難水溶性有機物で汚染された土壌を
洗浄する土壌洗浄方法であって、(a)難水溶性有機物
で汚染された土壌、非イオン性界面活性剤、および水を
混合し、この混合液を攪拌することにより土壌を洗浄す
る工程と、(b)前記工程(a)後の混合液に気泡を供
給して、難水溶性有機物を含む油状物層、汚染水層、お
よび土壌層に分離する工程と、(c)各層から、難水溶
性有機物を含む油状物、汚染水、および土壌のそれぞれ
を回収する工程と、(d)回収された汚染水に、二価の
鉄塩および/または三価の鉄塩、並びに高分子凝集剤を
混合した後、この混合液を濃縮汚染土と排水に分離し、
それぞれを回収する工程を含むことを特徴とする、土壌
洗浄方法。 (2)さらに、(e)前記工程(b)で回収された土壌
および水を混合し、この混合液を攪拌洗浄した後、土壌
と汚染水に分離し、それぞれを回収する工程を含む、
(1)記載の土壌洗浄方法。 (3)前記非イオン性界面活性剤とともにリモネンを前
記の土壌および水と混合することを特徴とする、(1)
または(2)記載の土壌洗浄方法。 (4)前記二価の鉄塩は塩化鉄(II)であり、前記三価
の鉄塩は塩化鉄(III)である、(1)〜(3)のいず
れか一に記載の土壌洗浄方法。 (5)前記排水を工程(a)において再利用することを
特徴とする、(1)〜(4)のいずれか一に記載の土壌
洗浄方法。
【0009】(6)工程(a)の混合液における、難水
溶性有機物で汚染された土壌と土壌を洗浄するための洗
浄水の重量比は、1:1〜1:2の範囲内である、
(1)〜(5)のいずれか一に記載の土壌洗浄方法。 (7)工程(e)の混合液における、土壌と水の重量比
は、1:1〜1:2の範囲内である、(2)〜(6)の
いずれか一に記載の土壌洗浄方法。 (8)工程(a)の混合液における非イオン性界面活性
剤の混合率は、1000〜1500ppmの範囲内であ
る、(1)〜(7)のいずれか一に記載の土壌洗浄方
法。
【0010】(9)難水溶性有機物で汚染された土壌、
土壌を洗浄するための洗浄水、非イオン性界面活性剤、
および水が投入されるミキサーと、難水溶性有機物を含
む油状物、土壌、汚染水からなる混合液が投入されるバ
ブルバスと、二価の鉄塩および/または三価の鉄塩、高
分子凝集剤、並びに難水溶性有機物を含む汚染水が投入
される凝集沈殿槽とを含む土壌洗浄用システムであっ
て、前記ミキサーは難水溶性有機物で汚染された土壌を
洗浄するための攪拌手段を備えており、前記バブルバス
は前記混合液を、難水溶性有機物を含む油状物層、汚染
水層、および土壌層に分離するための、前記混合液に気
泡を供給する手段を備え、前記凝集沈殿槽は前記汚染水
を攪拌するための攪拌手段を備えた、土壌洗浄用システ
ム。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の土壌洗浄方法および土壌
洗浄用システムを図1を参照しながら説明する。図1の
システムは本発明の土壌洗浄用システムの一形態を示す
ものであり、ここで、ベルトコンベアー1,3、スクリ
ーン2、スラリーポンプ5,9、スクリューコンベア
7,11、ミキサー8、分離槽10、沈殿槽12、フィ
ルタープレスもしくは遠心分離機14、油状物回収槽1
5等の装置は任意の構成要素である。また、このシステ
ムを用いて本発明の土壌洗浄方法を説明するが、本発明
の土壌洗浄方法はこのシステムを用いることに限定され
ない。
【0012】まず、難水溶性有機物で汚染された土壌
は、非イオン性界面活性剤、および水(以下、この工程
で用いる水を「洗浄水」ともいう)とと共に、ミキサー
4等に投入して攪拌することにより、汚染された土壌の
土粒子から難水溶性有機物を脱離させ、洗浄する(工程
(a))。この際に、リモネン、好ましくはd−リモネ
ンを非イオン性界面活性剤とともに、前記の土壌及び洗
浄水と攪拌することが好ましい。リモネンを加えて攪拌
洗浄することにより、上述した難水溶性有機物を脱離さ
せる効果の向上を図ることが可能となるからである。
【0013】難水溶性有機物で汚染された土壌とは、原
油、及びその加工品である燃料油、軽油、重油等の石油
系炭化水素類、植物性加工油、及び各種難水溶性の有機
化合物等によって汚染された土壌を示している。通常こ
れら難水溶性有機物は土粒子に付着した場合、土粒子か
ら脱離させることが困難となる。
【0014】また、非イオン性界面活性剤およびリモネ
ンとしては、土粒子に付着した難水溶性有機物を脱離さ
せ、その難水溶性有機物を気泡により浮上させて難水溶
性有機物を含む油状物を形成することが可能であれば特
に限定されるものではない。ここで非イオン性界面活性
剤としては、環境に悪影響を及ぼさないものが好まし
い。またリモネンとしては、d−リモネンが好ましい。
d−リモネンは柑橘類の皮から抽出することが可能な化
合物であることから、人体や自然環境において無害であ
る。
【0015】この工程(a)の混合液における、難水溶
性有機物で汚染された土壌と土壌を洗浄するための洗浄
水の重量比は、1(土壌):1(洗浄水)〜1(土
壌):2(洗浄水)、好ましくは1(土壌):1(洗浄
水)〜1(土壌):1.2(洗浄水)の範囲内である。
また、この工程(a)の混合液における非イオン性界面
活性剤の混合率は、1000〜1500ppm、好まし
くは1300〜1500ppmの範囲内である。これ
は、上記の重量比および混合率で洗浄を行った場合、汚
染された土壌の洗浄および洗浄時に排出される汚染水の
処理が、有効かつ効率的に行うことができるからであ
る。
【0016】また、このような洗浄を行う際に使用され
るミキサーは、通常この様な洗浄を行う際に使用される
ミキサーが特段の制限無く挙げられるが、例えば、図1
に示される様な槽中の羽が回転するミキサー4、あるい
は槽自体が回転するミキサーが挙げられる。
【0017】次に、上記工程により洗浄された土壌を含
む混合液をバブルバス6等に投入し、該混合液に気泡を
供給して、難水溶性有機物を含む油状物層、汚染水層、
および土壌層に分離する(工程(b))。ここで、この
混合液に供給される気泡は、難水溶性有機物の分離能を
高めるため、微細な気泡であることが好ましい。また、
上記混合液に気泡を供給する方法としては、特に限定さ
れるものではないが、エアーコンプレッサーからのエア
ーを、バブルバス等の底面に備えた有孔板を通して、も
しくはバブルバス等の底面に並べられたエアレーション
用の散気管を通すことにより、混合液に気泡を供給する
方法が挙げられる。
【0018】この気泡を供給して各層に分離するバブル
バスは、特に限定するものではないが、例えば上述した
気泡を供給する手段が備えられた、図1に示されるバブ
ルバス6が挙げられる。バブルバスを使用することによ
り、バブルバス槽内の混合液に気泡を供給し、かかる槽
内に上から順に、難水溶性有機物を含む油状物層、汚染
水層、土壌層を形成することができる。
【0019】次に、各層から、難水溶性有機物を含む油
状物、汚染水、および土壌のそれぞれを回収する(工程
(c))。難水溶性有機物を含む油状物を回収する方法
としては、特に限定されるものではないが、上記工程に
より浮上した油状物をオーバーフローさせて回収する方
法や、浮上した該油状物を吸着部材に吸着させて、除去
する方法が挙げられる。この様な吸着部材としては、例
えばオイルスポンジ等のオイル吸着部材が好ましい。
【0020】土壌を回収する方法としては、特に限定さ
れるものではないが、下に沈降した土壌をスクリューコ
ンベアー7等を使用して回収する方法が挙げられる。ま
た、土壌を回収する工程においては、回収した土壌に前
記油状物や汚染水が含まれるのを減少させるため、回収
した土壌を脱水することが好ましい。汚染水を回収する
方法としては、特に限定されるものではないが、槽内の
汚染水層が形成される位置に設けた排出口を開放するこ
とによって回収することができる。
【0021】次に、回収された汚染水に、二価の鉄塩お
よび/または三価の鉄塩、並びに高分子凝集剤を添加し
た後、凝集沈殿槽13等に投入して攪拌し、この混合液
を濃縮汚染土と排水に分離し、それぞれを回収する(工
程(d))。ここで、回収された汚染水には、土粒子等
が含まれているため、回収された汚染水を沈殿槽12等
に移送して、比較的大きな粒子に沈降させて、汚染水か
らこれらを除く工程を経た後、工程(d)を行うことが
好ましい。また、ここで沈殿槽に沈降した粒子は、間欠
的に回収してミキサー4に戻すことが好ましい。
【0022】ここで回収された汚染水には、難水溶性有
機物が非イオン性界面活性剤により乳化している。かか
る乳化した難水溶性有機物を除去するため、乳化処理剤
と同等の油分除去効果を有する二価の鉄塩および三価の
鉄塩、あるいはそれらの内のいずれか一方を添加する。
【0023】汚染水に混合する二価の鉄塩、三価の鉄塩
としては、特に限定されるものではないが、それぞれ塩
化鉄(II)、塩化鉄(III)であることが好ましい。ま
た、汚染水に混合する高分子凝集剤としては、特に限定
されるものではないが、凝集力が強力であり、また、人
体および環境に対して無害であることが好ましい。
【0024】上記の化合物を混合し、この混合液を濃縮
汚染土と排水に分離する方法としては、特に限定される
ものではないが、例えば、まず、汚染水に二価の鉄塩お
よび/または三価の鉄塩を均一になるように混合し、そ
して高分子凝集剤を添加して、攪拌、混合した後、混合
液を静置して濃縮汚染土を沈降させ、濃縮汚染土と排水
に分離する方法が挙げられる。
【0025】この排水と濃縮汚染土を分離する凝集沈殿
槽は、特に限定されるものではないが、図1に示される
様な凝集沈殿槽13が挙げられる。この凝集沈殿槽13
には、凝集剤による凝集力を向上させるため、槽中に回
転する羽等の攪拌手段が設けられている。
【0026】この様にして分離された排水および濃縮汚
染土を回収する方法は、特に限定されるものではない
が、濃縮汚染土については、フィルタープレスもしくは
遠心分離機14等により脱水した後、回収することが好
ましい。また、排水については、濃縮汚染土が混入しな
いように上澄み部分を回収することが好ましい。また、
ここで回収された排水は、難水溶性有機物がほとんど除
去されていることから、土壌を洗浄またはすすぎ洗いす
るための洗浄水等として再利用することが可能であるこ
とから、積極的に再利用することが好ましい。
【0027】さらに、上述した工程(c)で回収された
土壌は、土壌をすすぎ洗いするための洗浄水と混合し、
この混合液をミキサー8で攪拌洗浄した後、土壌と汚染
水に分離し、それぞれを回収することが好ましい(工程
(e))。この工程(e)により、土壌中の難水溶性有
機物を除去することが可能となる。洗浄を行う際の洗浄
装置としては、特に限定されるものではないが、図1に
示される様な槽中の羽が回転するミキサー8や槽自体が
回転するミキサー等が挙げられる。また、土壌の洗浄、
洗浄による汚染水の処理を効率良く行うため、この工程
(e)の混合液における土壌と土壌を洗浄(すすぎ洗
い)するための洗浄水の重量比は、1(土壌):1(洗
浄水)〜1(土壌):2(洗浄水)、好ましくは1(土
壌):1(洗浄水)〜1(土壌):1.2(洗浄水)の
範囲内である。
【0028】上記工程(e)で土壌を洗浄した混合液
は、分離槽10等で土壌と汚染水とに分離し、それぞれ
を回収する。ここで土壌を回収する方法としては、スク
リューコンベアー11で脱水を行いながら回収する方法
が挙げられる。また、ここで回収された汚染水には、土
粒子が含まれているため、汚染水を沈殿槽12に移送し
て比較的大きい粒子を沈殿槽底面に沈降させることが好
ましい。そして上述したように、微粒子を含む汚染水を
凝集沈殿槽13に移送し、凝集沈殿、脱水工程を経て、
濃縮汚染土と、排水(再利用水)に分離する。
【0029】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明がこれら実施例にのみ限定されな
いことは言うまでもない。図1は、本発明の土壌洗浄方
法を行う際のシステムの一例を示す概略図である。ま
ず、難水溶性有機物で汚染された土壌を、スクリーン2
を通して篩い分けを行った。そして槽中の羽が回転する
ミキサー4に、難水溶性有機物で汚染された土壌(10
00kg)、土壌を洗浄するための洗浄水(1000k
g)、並びにd−リモネンとあわせて非イオン性界面活
性剤(混合液における非イオン性界面活性剤の濃度;1
500ppm)を投入した。そして、ミキサー4により
これらを混合、攪拌し、汚染された土壌の洗浄を約10
分間行い、土粒子に付着した難水溶性有機物を脱離させ
た。
【0030】なお、この際使用した難水溶性有機物で汚
染された土壌は、n−ヘキサン抽出法によって測定した
結果、難水溶性有機物で汚染された土壌1kgあたり、
37000mgの難水溶性有機物を含んでいた。
【0031】次ぎに、攪拌洗浄後の混合液をスラリーポ
ンプ5により、バブルバス6に移送し、バブルバス槽内
の該混合液に気泡を供給した。この気泡はエアーコンプ
レッサー16による送気を行うことによって供給されて
いる。バブルバス6に該混合液を約10分間置く処理を
行うことにより、難水溶性有機物を含む油状物層、汚染
水層、土壌層に分離し、しかる後各層から回収を行っ
た。
【0032】スクリューコンベアー7により脱水しつつ
回収された土壌(約850kg)は、土壌をすすぎ洗い
するための洗浄水(1000kg)と共に、槽中の羽が
回転するミキサー8に投入し、攪拌洗浄を約10分間行
った。この攪拌洗浄を行った混合液をスラリーポンプ9
を介して分離槽10に移送し、分離槽10で混合液を静
置して排水と土壌に分離させ、それぞれを回収した。こ
の洗浄後の土壌は、n−ヘキサン抽出法によって測定し
た結果、洗浄後の土壌1kgあたり、難水溶性有機物が
130mgであって、ほとんど完全に除去されているこ
とが確認された。
【0033】バブルバス6から回収された汚染水(約9
00kg)、および分離槽10から回収された汚染水
(約900kg)を、沈殿槽12に移送し、沈殿槽12
において汚染水中の土壌等の沈殿可能な物質を取り除い
た。なお、これらを合わせた汚染水は、n−ヘキサン抽
出法によって測定した結果、汚染水1Lあたり、210
mgの難水溶性有機物を含んでいた。
【0034】この沈殿槽12による処理を行った汚染水
を、凝集沈殿槽13に移送した。ここで移送する途中
で、汚染水に塩化鉄(III)を625ppmの濃度で添
加して送流攪拌した後、高分子凝集剤を3.75ppm
の濃度で添加した。
【0035】上記のように各化合物を添加した汚染水
を、凝集沈殿槽13において槽内の回転する羽によって
攪拌を行い、そして静置して排水と濃縮汚染土に分離し
た。そして、濃縮汚染土は、フィルタープレスもしくは
遠心分離機14によって水切りを行った後、回収した。
【0036】また、排水は凝集沈殿槽13の上澄み部分
を回収し、かかる排水についてn−ヘキサン抽出法によ
って測定した結果、排水1Lあたりの難水溶性有機物が
5mg以下であることが確認され、ほとんど完全に除去
されていることが判明した。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
排水処理の負荷を軽減し、処理操作を容易にし、さらに
処理コストを削減することが可能な土壌洗浄方法および
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例における土壌洗浄方法を行う際のシス
テムを示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・ベルトコンベアー 2・・・スクリーン 3・・・ベルトコンベアー 4・・・ミキサー 5・・・スラリーポンプ 6・・・バブルバス 7・・・スクリューコンベア 8・・・ミキサー 9・・・スラリーポンプ 10・・・分離槽 11・・・スクリューコンベア 12・・・沈殿槽 13・・・凝集沈殿槽 14・・・フィルタープレスもしくは遠心分離機 15・・・油状物回収槽 16・・・エアーコンプレッサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 17/04 C09K 17/14 H 17/14 17/48 H 17/48 101:00 // C09K 101:00 B09B 5/00 ZABS (72)発明者 佐藤 紀美夫 神奈川県横浜市鶴見区小野町88番地 日本 鋼管工事株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA41 AB05 CA15 CA40 CB21 CC03 CC05 CC11 CC15 DA03 DA10 4D015 BA19 BB12 CA06 CA10 DA13 DB45 EA32 FA12 FA13 FA15 4D037 AA12 AB06 AB14 BA03 BA11 BB08 CA02 CA08 4H026 AA07 AA10 AB04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難水溶性有機物で汚染された土壌を洗浄
    する土壌洗浄方法であって、(a)難水溶性有機物で汚
    染された土壌、非イオン性界面活性剤、および水を混合
    し、この混合液を攪拌することにより土壌を洗浄する工
    程と、(b)前記工程(a)後の混合液に気泡を供給し
    て、難水溶性有機物を含む油状物層、汚染水層、および
    土壌層に分離する工程と、(c)各層から、難水溶性有
    機物を含む油状物、汚染水、および土壌のそれぞれを回
    収する工程と、(d)回収された汚染水に、二価の鉄塩
    および/または三価の鉄塩、並びに高分子凝集剤を混合
    した後、この混合液を濃縮汚染土と排水に分離し、それ
    ぞれを回収する工程を含むことを特徴とする、土壌洗浄
    方法。
  2. 【請求項2】 さらに、(e)前記工程(b)で回収さ
    れた土壌および水を混合し、この混合液を攪拌洗浄した
    後、土壌と汚染水に分離し、それぞれを回収する工程を
    含む、請求項1記載の土壌洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記非イオン性界面活性剤とともにリモ
    ネンを前記の土壌および水と混合することを特徴とす
    る、請求項1または2記載の土壌洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記二価の鉄塩は塩化鉄(II)であり、
    前記三価の鉄塩は塩化鉄(III)である、請求項1〜3
    のいずれか一項記載の土壌洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記排水を工程(a)において再利用す
    ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載
    の土壌洗浄方法。
  6. 【請求項6】 工程(a)の混合液における、難水溶性
    有機物で汚染された土壌と水の重量比は、1:1〜1:
    2の範囲内である、請求項1〜5のいずれか一項記載の
    土壌洗浄方法。
  7. 【請求項7】 工程(e)の混合液における、土壌と水
    の重量比は、1:1〜1:2の範囲内である、請求項2
    〜6のいずれか一項記載の土壌洗浄方法。
  8. 【請求項8】 工程(a)の混合液における非イオン性
    界面活性剤の混合率は、1000〜1500ppmの範
    囲内である、請求項1〜7のいずれか一項記載の土壌洗
    浄方法。
  9. 【請求項9】 難水溶性有機物で汚染された土壌、非イ
    オン性界面活性剤、および水が投入されるミキサーと、 難水溶性有機物を含む油状物、土壌、汚染水からなる混
    合液が投入されるバブルバスと、 二価の鉄塩および/または三価の鉄塩、高分子凝集剤、
    並びに難水溶性有機物を含む汚染水が投入される凝集沈
    殿槽とを含む土壌洗浄用システムであって、 前記ミキサーは難水溶性有機物で汚染された土壌を洗浄
    するための攪拌手段を備えており、 前記バブルバスは前記混合液を、難水溶性有機物を含む
    油状物層、汚染水層、および土壌層に分離するための、
    前記混合液に気泡を供給する手段を備え、 前記凝集沈殿槽は前記汚染水を攪拌するための攪拌手段
    を備えた、土壌洗浄用システム。
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