JP2003000399A - マイナスイオン発生クッション - Google Patents

マイナスイオン発生クッション

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JP2003000399A JP2001192756A JP2001192756A JP2003000399A JP 2003000399 A JP2003000399 A JP 2003000399A JP 2001192756 A JP2001192756 A JP 2001192756A JP 2001192756 A JP2001192756 A JP 2001192756A JP 2003000399 A JP2003000399 A JP 2003000399A
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貴仁 秋谷
Hiroshi Imamura
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 外力を加えない静止状態で、放射線の放射は
ほとんどなく常時安定的にマイナスイオンを発生するこ
とができるクッションの提供。 【解決手段】 クッション芯体と、必要に応じて該クッ
ション芯体の少なくとも身体支持部分の一部をカバーす
るカバー部材を設け、前記クッション芯体、カバー部材
および被覆材の少なくともいずれかに、マイナスイオン
発生粉体組成物として、トルマリン粉末と電融安定化ジ
ルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末を特定混合
比率で配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルマリン粉末を
含有したクッションに係り、更に詳しくは、トルマリン
による空気のマイナスイオン化の効果を高めることがで
きるクッションに関する。
【0002】
【従来の技術】クッションは人間にとって休養、睡眠を
とるために必要不可欠のものであり、安眠を得ることが
でき、しかも人体に害を与えないクッションの基本的構
成としては、身体を安定した状態に支える、身体か
ら発生する熱や湿気を放散させる、の2点が必要条件で
あるといわれている。確かに、これらの条件を満足させ
るクッションは、それなりの効果を示すものであるが、
上記2つの条件を満足させるクッションであっても、必
ずしも十分なものとは言えないものである。
【0003】従来、一般的に市販されているクッション
としては、布製の袋体などの被覆材で、パンヤ、綿、
羽毛、硬綿等の天然素材や、水密性袋体に液状ゲル物
質または液体を充填したウォーターマットや気密性袋体
に空気などを充填したエアーマットや、プラスチックの
発泡または非発泡の粒状物や、各種合成樹脂発泡体
(発泡性合成樹脂を金型などで発泡成形したものや合成
樹脂発泡体のカット成形品)などのクッション芯体を被
覆したものなどが知られている。
【0004】しかしながら、これらのクッション芯体を
単独でまたは複数を組み合わせて、上記基本的構成を満
足するクッションを製造しても、安眠を得ることができ
るとは限らないものである。良い睡眠を得るためには、
クッションの構成も大事であるが、睡眠する人がいかに
リラックスするかに大きく作用されるものである。
【0005】近年注目されているものの一つに、空気を
マイナスイオン化することにより、人体に対して新陳代
謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安眠、鎮痛
などの種々の効果が得られることが知られており、壁材
へ応用したものとして、特開平10−46479号公報
に記載されたような壁材があり、このような壁材を使用
した部屋にいると、新陳代謝の促進、血行促進、疲労回
復などの効果によりリラックスできるということが知ら
れている。
【0006】そこで、本発明者等は、マイナスイオンを
発生すると言われているトルマリン粉末をクッションに
適用し、マイナスイオン発生クッションを製造してみ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、元来、
トルマリン自体はほとんどマイナスイオンを発生しない
ものであるため、単にクッション芯体やクッション芯体
を被覆する被覆材になどにトルマリン粉末を含有させた
だけではマイナスイオンによる効果は得られないもので
ある。そのため、希土類元素を含む鉱石の粉末をトルマ
リン粉末と共にクッション芯体や被覆材に含有させるこ
とにより、マイナスイオンの発生を促進することが試み
られた。しかしながら、希土類元素を含む鉱石を併用し
た場合には、マイナスイオンの発生は促進されるもの
の、その発生が安定せず、さらに放射線を放射するマイ
ナス面があり、必ずしも安全であるとは言い切れないこ
とが判明した。
【0008】また、一般に産出されているトルマリンの
大部分は、ショールトルマリンと呼ばれ、おおよそ黒色
を呈しているため、クッション芯体や被覆材に適用した
場合に鮮明な色合いのクッションを得ることができず、
ショールトルマリンを粉末化したものをクッション芯体
や被覆材に含有させると、外観が非常に濃いグレー色の
クッションしか得られないという問題があった。本発明
は、上記従来技術の問題点を解消し、外力を加えない静
止状態で常時安定的にマイナスイオンを発生するクッシ
ョンを提供するものである。
【0009】クッション芯体や被覆材に含有させるトル
マリンについて、外力を加えない静止状態でマイナスイ
オンを十分に発生させることができる条件等について鋭
意研究実験を行ったところ、ジルコニウム化合物の粉末
とともにトルマリン粉末を使用すると、放射線の放射は
きわめて微量で、しかもトルマリンからのマイナスイオ
ン発生は、トルマリン粉末単独で使用した場合よりもき
わめて多量であることを見いだし、本発明を完成したの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】しかして、上記技術的課
題を解決するため本発明の請求項1記載のクッション
は、クッション芯体と該クッション芯体を被覆する被覆
材とからなるクッションにおいて、クッション芯体およ
び被覆材の少なくともいずれか一方に、トルマリン粉末
(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを
除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径
b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量
部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化
合物の粉末を100Bb/3Aa〜1000Bb
/Aa重量部配合してなるマイナスイオン発生粉体組
成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生
クッションである。
【0011】このマイナスイオン発生クッションによれ
ば、クッション芯体または被覆材の少なくともいずれか
一方に、トルマリン粉末と電融安定化ジルコニウムを除
くジルコニウム化合物の粉末とが特定混合比率で配合さ
れたマイナスイオン発生粉体組成物を含有するクッショ
ンである。この場合のクッション芯体または被覆材に含
有されるマイナスイオン発生粉体組成物にあっては、電
融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末
により、トルマリン粉末のマイナスイオン生成の働きが
向上されている。したがって、常時安定的にマイナスイ
オンが生成されるとともに、希土類元素を含有する鉱石
の粉末を使用していないことより、放射線の放射はほと
んどなく、人体に対して安全なマイナスイオン発生クッ
ションが得られるのである。
【0012】また、本発明の請求項2記載のクッション
は、クッション芯体と、該クッション芯体の少なくとも
身体支持部分の一部をカバーするカバー部材と、前記ク
ッション芯体とカバー部材を被覆する被覆材とからなる
クッションにおいて、クッション芯体、カバー部材およ
び被覆材の少なくともいずれかに、トルマリン粉末(比
重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除く
ジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)と
の混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対
し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の
粉末を100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa
重量部配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を
含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生クッシ
ョンである。
【0013】この請求項2に記載のマイナスイオン発生
クッションにあっても、クッション芯体、カバー部材お
よび被覆材の少なくともいずれかに、トルマリン粉末と
電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉
末とが特定混合比率で配合されたマイナスイオン発生粉
体組成物を含有するクッションである。この場合のクッ
ション芯体、カバー部材または被覆材に含有されるマイ
ナスイオン発生粉体にあっては、電融安定化ジルコニウ
ムを除くジルコニウム粉末により、トルマリン粉末のマ
イナスイオン生成の働きが向上されている。したがっ
て、常時安定的にマイナスイオンが生成されるととも
に、希土類元素を含有する鉱石の粉末を使用していない
ことより、放射線の放射はほとんどなく、人体に対して
安全なマイナスイオン発生クッションが得られるのであ
る。
【0014】この請求項3記載のマイナスイオン発生ク
ッションによれば、クッション芯体と該クッション芯体
を被覆する被覆材とからなるクッションにおいて、クッ
ション芯体および被覆材の少なくともいずれか一方に、
トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化
ジルコニウム合物粉末(比重C、平均粒子径c)との混
合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電
融安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜10
00Cc/Aa重量部配合してなるマイナスイオン
発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナス
イオン発生クッションである。
【0015】この請求項3に記載のマイナスイオン発生
クッションにあっても、クッション芯体および被覆材の
少なくともいずれか一方に、トルマリン粉末と電融安定
化ジルコニウム粉末とが特定混合比率で配合されたマイ
ナスイオン発生粉体組成物を含有するクッションであ
る。この場合のクッション芯体または被覆材に含有され
るマイナスイオン発生粉体にあっては、電融安定化ジル
コニウム粉末によりトルマリン粉末のマイナスイオン生
成の働きが向上されている。したがって、常時安定的に
マイナスイオンが生成されるとともに、希土類元素を含
有する鉱石の粉末を使用していないことより、放射線の
放射はほとんどなく、人体に対して安全なマイナスイオ
ン発生クッションが得られるのである。
【0016】更に、この請求項4記載のマイナスイオン
発生クッションによれば、クッション芯体と、該クッシ
ョン芯体の少なくとも身体支持部分の一部をカバーする
カバー部材と、前記クッション芯体とカバー部材を被覆
する被覆材とからなるクッションにおいて、クッション
芯体、カバー部材および被覆材の少なくともいずれか
に、トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安
定化ジルコニウム合物粉末(比重C、平均粒子径c)と
の混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対
し電融安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa
1000Cc/Aa重量部配合してなるマイナスイ
オン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイ
ナスイオン発生クッションである。
【0017】この請求項4に記載のマイナスイオン発生
クッションにあっても、クッション芯体、カバー部材お
よび被覆材の少なくともいずれかに、トルマリン粉末と
電融安定化ジルコニウム粉末とが特定混合比率で配合さ
れたマイナスイオン発生粉体組成物を含有するクッショ
ンである。この場合のクッション芯体、カバー部材また
は被覆材に含有されるマイナスイオン発生粉体にあって
は、電融安定化ジルコニウム粉末により、トルマリン粉
末のマイナスイオン生成の働きが向上されている。した
がって、常時安定的にマイナスイオンが生成されるとと
もに、希土類元素を含有する鉱石の粉末を使用していな
いことより、放射線の放射はほとんどなく、人体に対し
て安全なマイナスイオン発生クッションが得られるので
ある。
【0018】さらに、本発明の請求項5記載のクッショ
ンは、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクッション
において、マイナスイオン発生粉体に使用するトルマリ
ン粉末が、リチア電気石(エルバイトトルマリン)を微
粉砕したものを50重量%以上含むものであるクッショ
ンである。
【0019】このクッションによれば、前記クッション
に使用されるトルマリン粉末は、エルバイトトルマリン
を微粉砕したものが50重量%以上含むもので構成され
ている。このエルバイトトルマリンを微粉砕したもの
は、光の散乱によってほぼ白色を呈するので、任意の顔
料を含有させて、淡色系の色から農色系の色まで任意の
色に着色したクッション芯体やカバー部材を得ることが
できると共に、被覆材の意匠模様をくすんだ色合いにす
るようなことがないものである。
【0020】また、本発明の請求項6記載のクッション
は、請求項1〜4で提供するクッションにおいて、クッ
ション芯体、カバー部材または被覆材として帯電防止剤
または導電性物質により帯電防止化または導電化された
ものを使用した、マイナスイオン発生クッションであ
る。すなわち、このマイナスイオン発生クッションにあ
っては、帯電防止剤または導電性物質により帯電防止化
または導電化されたクッション芯体、カバー部材または
被覆材が使用される。したがって、クッションは静電気
を帯電するのを防止できるため、発生するマイナスイオ
ンが静電気により中和されてマイナスイオンの発生量が
減少してしまうことがない。そのため、特に静電気の発
生し易い冬場においても安定的にマイナスイオン効果を
示すマイナスイオン発生クッションが得られる利点を有
している。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明が提供するクッショ
ンの詳細について、具体的に説明する。本発明のクッシ
ョンは、基本的には、クッション芯体と該クッション芯
体を被覆する被覆材とからなり、必要に応じて、クッシ
ョン芯体の少なくとも身体支持部分の一部をカバーする
カバー部材を設け、前記クッション芯体、被覆材または
カバー部材の少なくともいずれかに、マイナスイオン発
生粉体組成物を含有してなるマイナスイオン発生クッシ
ョンであり、使用されるマイナスイオン発生粉体組成物
が、 トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定
化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重
B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン
粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除く
ジルコニウム化合物の粉末が、100Bb/3Aa
〜1000Bb/Aa重量部配合されてなるもので
あるか、 トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定
化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合
粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融
安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜100
0Cc/Aa重量部配合してなるものである。
【0022】本発明でいうクッションとは、座布団状の
クッションの他、マットレス(エアマットレス、ウォー
ターマットレスを含む)ばかりでなく、ソファー、椅子
などのクッションも含むものである。この場合、本発明
のクッションに使用するクッション芯体を構成する素材
としては、パンヤ、綿、羽毛、硬綿、等の有機天然素
材;合成樹脂発泡体シート、合成樹脂発泡体細片、合成
樹脂発泡体成形品;発泡ゴムシート、発泡ゴム細片、発
泡ゴム成形品、合成樹脂シートやゴムシート;合成樹脂
シートやゴムシート、あるいは繊維基材の両面に合成樹
脂シートやゴムシートを積層したターポリンや、繊維基
材の片面にゴム層を積層したゴム引布などから製造した
気密性および/または水密性の袋体等が使用できる。こ
れらは単独で使用してもよく、また2種以上を併用する
こともできる。
【0023】パンヤ、綿、羽毛、硬綿などはそのままの
形態で使用され、合成樹脂発泡体細片や合成樹脂発泡体
ビーズも、任意の形状のものが使用できる。合成樹脂発
泡体成形品は、発泡剤などを含有した発泡性合成樹脂を
金型に注入または充填し、加熱して発泡剤を分解または
膨張させて、金型形状の発泡合成樹脂成形品として使用
できる。また、発泡合成樹脂のブロック体を任意のクッ
ション形状に切り出して成形することもできる。発泡ゴ
ム細片や発泡ゴム成形品は、合成樹脂発泡体細片や合成
樹脂発泡体成形品と同様にして得ることができる。
【0024】合成樹脂シートやゴムシート、繊維基材の
両面に合成樹脂シートやゴムシートを積層したターポリ
ンや、繊維基材の片面にゴム層を積層したゴム引布など
から気密性および/または水密性の袋体を製造するに
は、たとえば以下の方法により行うことができる。すな
わち、直方体形状の袋体や円柱形状の袋体を形成する場
合には、合成樹脂シートなどで複数の部材を形成し、こ
れらを相互に融着(高周波融着、超音波融着、熱融着な
ど)するか、接着剤で接着することにより製造すること
ができる。
【0025】発泡合成樹脂シート、発泡合成樹脂細片、
発泡性合成樹脂成形品、発泡ゴムシート、発泡ゴム細
片、発泡ゴム成形品としては、クッション性を抑えて体
圧を分散し褥瘡の発生を防止し、且つ身体の安定性を保
つために、反発弾性が5%以下で、且つ圧縮時のヒステ
リシスロス率が50〜90%である低反発弾性発泡体を
クッション芯体として使用するのが好ましい。ここで言
う反発弾性とは、JIS−K−6401の試験方法によ
るものであり、またヒステリシスロス率とはASTM−
D−3574の試験方法によるものを言う。
【0026】低反発弾性発泡体からクッション芯体を形
成する場合、クッション芯体の全体を低反発弾性発泡体
から形成してもよいが、クッション芯体の30%以上を
低反発弾性発泡体で構成すれば、体圧分散することによ
り褥瘡防止に有効であり、身体の安定性は保てるもので
ある。例えば、クッション芯体を2層に構成し、人体が
接する表面側を低反発弾性発泡体で形成し、裏面側を通
常の弾性発泡体などで形成し、表面側の低反発弾性発泡
体の割合がクッション芯体の30%以上とすることで達
成できるものである。低反発弾性発泡体としては、低反
発弾性ポリウレタンフォームが好ましいものである。
【0027】合成樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキ
シ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、メ
ラミン系樹脂、尿素系樹脂などの熱可塑性樹脂や熱可塑
性樹脂のほか、熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0028】オレフィン系樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどオレフィンモノマーの単独重合
体のほか、エチレンやプロピレンなどのオレフィン系モ
ノマーと他のモノマー、例えば酢酸ビニル、α−オレフ
ィン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ア
ルキルビニルエーテル、アクリロニトリルなどとの共重
合体のほか、これらオレフィン系樹脂を主成分とする他
のポリマーとの混合物が使用できる。塩化ビニル系樹脂
としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと他のモノマ
ー、例えば酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、アルキ
ルビニルエーテル、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、アクリロニトリルなどとの共重合体のほか、
塩化ビニル系樹脂を主成分とする他のポリマーとの混合
物が使用できる。
【0029】ポリウレタン系樹脂としては、ポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
・エーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、ポリメチルバレロラクトンポリオール、ポリカーポ
ネートポリオール等のポリマーポリオールから選ばれる
1種以上のポリオールと、芳香族ポリイソシアネート、
脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネー
ト、環状基を有する脂肪族ポリイソシアネート等の有機
ポリイソシアネートから選ばれる1種以上のポリイソシ
アネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂など
が使用できる。アクリル系樹脂としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、アクリルアミド、アクリロニトリル等のアクリル
系モノマーの群から選ばれる1種以上を重合させてなる
単独重合体や共重合体が使用できる。また上記のアクリ
ル系モノマーの1種以上と他のモノマー、例えばスチレ
ンなどとの共重合体も使用できるし、これらアクリル系
樹脂を主体とする他のポリマーとの混合物も使用でき
る。
【0030】ポリエステル系樹脂としては、テレフタル
酸やイソフタル酸と、脂肪族ジオール、脂環族ジオー
ル、芳香族ジオールから選ばれる1種以上のジオールと
を重合させたものが使用できる。具体的には、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタ
レート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート
(PCT)、テレフタル酸とエチレングリコールと1,
4−シクロヘキサンジメタノールとの共重合体(PET
−G)、イソフタル酸とネオペンチルグリコールとシク
ロヘキサンジオールとを共重合したものなどが挙げられ
る。ポリアミド系樹脂としては、一般的にナイロンと称
されるものが使用でき、具体的には、ナイロン4,ナイ
ロン6,ナイロン8,ナイロン11,ナイロン12,ナ
イロン66,ナイロン69,ナイロン610,ナイロン
611,ナイロン6T等が挙げられ、これらは単独若し
くは2種以上を混合して使用することもできるものであ
る。
【0031】発泡または非発泡のゴム細片や、発泡また
は非発泡のゴム成形品に使用されるゴム素材としては、
天然ゴム、シリコン系ゴム、フッ素系ゴム、スチレン系
ゴム、ブタジエン系ゴム、イソプレン系ゴム、クロロプ
レン系ゴム、アクリロニトリル系ゴム、ポリウレタン系
ゴム、エチレンプロピレン系、熱可塑性ゴムから選ばれ
る1種以上を単独で、または混合して使用することがで
きる。
【0032】クッション芯体には帯電防止剤や導電性物
質を含有させることができる。クッション芯体として静
電気を帯電しないように、帯電防止化したものや、導電
化したものを使用すると、クッションが静電気を帯電す
ることにより、発生するマイナスイオンが中和されてマ
イナスイオンの発生量が少なくなることがない。したが
って、特に静電気の発生しやすい冬場においても、安定
的にマイナスイオン効果を示すクッションが得られるも
ので好ましい。
【0033】帯電防止剤としては、多価アルコールの部
分的脂肪酸エステル、多価アルコールの部分的脂肪酸エ
ステルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレン
オキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサ
イド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付
加物、脂肪酸アミンのエチレンオキサイド付加物、脂肪
族アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノ
ールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトール
のエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール
などのノニオン系帯電防止剤;第1級アミン塩、第3級
アミン、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体な
どのカチオン系帯電防止剤;硫酸化油、金属石鹸、硫酸
化エステル油、硫酸化アミド油;オレフィンの硫酸エス
テル塩、多価アルコールの硫酸エステル塩、アルキル硫
酸エステル塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、ナフタレンスルホン酸とホルマリンの混合物、コハ
ク酸エステルスルホン酸塩、リン酸エステル塩などのア
ニオン系帯電防止剤;カルボン酸誘導体、イミダゾリン
誘導体などの両性帯電防止剤等、一般的に繊維に帯電防
止性を付与するのに使用されるものであればいずれのも
のでも使用できる。
【0034】導電性物質としては、導電性酸化チタン
(酸化チタン表面をSn−Sb系化合物で処理したも
の)粉末、カーボンブラック粉末、銀、銅、ニッケル、
アルミニウム、ステンレス、鉄などの金属よりなる粉
末、金属細片または金属短繊維、有機繊維若しくは無機
繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を、金
属または金属酸化物などで被覆したものが使用できる。
【0035】また、電子共役系ポリマーの粉末や、有機
繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末、もしくは無
機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被覆したものも使
用できる。電子共役系ポリマーとしてはアニリン、ピロ
ール、チオフェンまたはそれらの誘導体の中から選ばれ
た1種のモノマーを重合したものがある。クッション芯
体に導電性物質を含浸させたり、塗布したりするには、
これらの導電性物質を合成樹脂溶液などに含有させてな
る導電性合成樹脂溶液を布帛に含浸させたり、塗布した
りし、その後加熱乾燥させれば良い。
【0036】電子共役系ポリマーとしては、アニリン、
o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、o−エチル
アニリン、m−エチルアニリン、o−トルイジン、m−
トルイジン、o−アニシジン、m−アニシジン、o−ク
ロロアニリン、m−クロロアニリン、ピロール、N−メ
チルピロール、3−メチルピロール、3・4−ジメチル
ピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−メ
トキシチオフェンなどのモノマーを、ドーパントの存在
下に酸化重合剤と接触せしめることにより重合させ、得
ることができる。
【0037】ドーパントとしては、一般に使用されてい
るアクセプター性のものならいずれのものでも使用でき
る。例えば、塩素、臭素、沃素等のハロゲン類;5弗化
リン等のルイス酸;塩化水素、硫酸等のプロトン酸;塩
化第2鉄等の遷移金属化合物;過塩素酸銀、弗化ホウ素
銀等の遷移金属化合物、クロル酢酸、p−トルエンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸(塩)、ナフタレン1・5
ジスルホン酸(塩)などの有機酸(塩)が挙げられる。
【0038】酸化重合剤としては、一般に使用される過
マンガン酸、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カ
リウム等の過マンガン酸(塩)類;三酸化クロム等のク
ロム酸類;硝酸銀等の硝酸塩類;塩素、臭素、沃素等の
ハロゲン類;過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化
物;ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム等の
ペルオキソ酸(塩)類;次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリ
ウム、次亜塩素酸カリウム、塩素酸アトリウム、塩素酸
カリウム等の塩素酸(塩)類;塩化第二鉄等の遷移金属
塩化物;酸化銀等の金属酸化物などが挙げられる。
【0039】有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂
粉末もしくは無機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被
覆するには、電子共役系ポリマーを形成し得るモノマ
ーと、酸化重合剤および必要に応じてドーパントを含有
する処理液に、モノマーが実質的に重合する前に有機繊
維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉
末を浸漬する方法、電子共役系ポリマーを形成し得る
モノマーを含有する処理液と、酸化重合剤と必用により
ドーパントを含有する処理液とに有機繊維もしくは無機
繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬する方
法、酸化重合剤と、必要によりドーパントを含有する
処理液に、有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉
末もしくは無機粉末を浸漬した後、この処理液中に電子
共役系ポリマーを形成し得るモノマーを添加する方法な
どがある。
【0040】このようにして電子共役系ポリマーで被覆
した有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もし
くは無機粉末は、その表面が電子共役系ポリマーで被覆
されるばかりでなく、内部の表面近傍に電子共役系ポリ
マーが浸透して電子共役系ポリマー層が形成されている
ので、導電層が剥離して導電性が損なわれることがな
く、好ましいものである。
【0041】合成樹脂には、必要に応じて可塑剤、安定
剤、界面活性剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、抗酸化剤、充填剤、着色剤等の各種添加剤を添加す
ることができる。
【0042】可塑剤としては、ジ−2−エチルヘキシル
フタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤;トリクレ
ジルホスフェートなどのリン酸エステル系可塑剤;エポ
キシ化大豆油などのエポキシ系可塑剤;ジ−2−エチル
ヘキシルアジペートなどの脂肪酸エステル系可塑剤;ト
リメリット酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤
から選ばれる1種以上のものが使用できる。
【0043】上記以外に、下記化学式(1)、(2)に
示すような導電性可塑剤を使用することもできる。 R1OCO(AO)sR2 (1) (B)k[(CH2)rOCO(AO)mR3][(CH2)pOCO(AO)nR4] (2)
【0044】(式中、Rは置換基を有していてもよい
炭素数2〜22の脂肪族、脂環族、芳香族あるいは複素
環式炭化水素を表し、R,R,Rは炭素数1〜1
5の直鎖、もしくは分岐のアルキル基を表し、Aは炭素
数2〜4のアルキレン基を表す。Bは硫黄原子、酸素原
子、または脂肪族、脂環族あるいは芳香族炭化水素基を
表す。sは1〜25の整数、m、nは1〜7の整数、k
は1または2、r、pは1〜4の整数である。)
【0045】導電性可塑剤は、上記の汎用可塑剤と併用
することもできる。汎用可塑剤と併用する場合には、導
電性可塑剤の添加量(X)と汎用可塑剤の添加量(Y)
が下記(3)式に示す条件を満足する範囲とするのが好
ましい。 30≦(X+Y)≦160,かつ 5<X<40 (3) 導電性可塑剤を使用した場合には、帯電防止剤や導電性
物質を添加した場合と同様に、この合成樹脂組成物を使
用して製品を製造した場合に、製品が静電気を帯電する
ことがなく静電気帯電によりマイナスイオンの発生が抑
制されることもないので、好ましいものである。
【0046】安定剤としては、ステアリン酸バリウムな
どの高級脂肪酸の金属塩;p−t−ブチル安息香酸亜鉛
などのアルキル安息香酸の金属塩;リシノール酸バリウ
ムなどの金属石鹸;トリフェニルホスファイトなどの有
機ホスファイト系安定剤、ジブチル錫ジラウレートなど
の錫系安定剤などが使用できる。
【0047】界面活性剤としては、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のい
ずれも使用可能であるが、ノニオン系界面活性剤が好ま
しい。ノニオン系界面活性剤としては、ソルビタン、グ
リセリンなどの多価アルコールと脂肪酸のエステル、多
価アルコールと脂肪酸および二塩基酸とのエステル、あ
るいはこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イドなどのアルキレンオキサイドを付加した化合物や、
フッ素系界面活性剤が使用できる。
【0048】滑剤としては、ステアリン酸などの脂肪酸
系滑剤、ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロア
ミドなどの脂肪酸アミド系滑剤、ブチルパルミテートな
どのエステル系滑剤、バリウムイソデシルホスフェート
などの有機リン酸金属塩系滑剤、ポリエチレンワック
ス、流動パラフィンから選ばれる1種以上の滑剤を使用
できる。
【0049】発泡剤としては、ブタン、ペンタンなどの
脂肪族炭化水素;熱可塑性樹脂からなる殻に脂肪族炭化
水素などの熱膨張性物質を包含させたマイクロカプセル
型発泡剤、N’,N’−ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン、N’,N’−ジメチル−N’,N’−ジニトロ
ソテレフタルアミド、アゾジカーボンアミド、アゾビス
イソブチロニトリル、ベンゼンスルホニルヒドラジド、
P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)、ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド、ト
ルエンスルホニルヒドラジドなどの熱分解型発泡剤など
が使用できる。
【0050】紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫
外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、
シアノアクリレート系紫外線吸収剤から選ばれる1種以
上を使用することができる。
【0051】光安定剤としては、4−(フェニルアセト
キシ)−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、トリ
ス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)トリアジン−2,4,6−トリカルボキシレートな
どのヒンダードアミン系光安定剤が使用できるものであ
る。
【0052】抗酸化剤としては、一般に使用されている
フェノール系抗酸化剤、チオプロピオン酸エステル系抗
酸化剤、脂肪族サルファイド系抗酸化剤を、1種または
2種以上を使用することができる。
【0053】充填剤としては、加工温度で溶融、分解な
どの物理的、化学的な変化を起こさない、耐熱性に優れ
た無機質および/または有機質の充填剤であればいずれ
のものでも使用できる。具体例としては、炭酸マグネシ
ウム、マグネシウム系ケイ酸塩、酸化アルミニウム、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ハイ
ドロタルサイト、酸化チタンなどの無機質充填剤のほ
か、架橋塩化ビニル樹脂粉末、アクリル系樹脂粉末、ポ
リウレタン粉末などの架橋された合成樹脂の粉末などの
有機質充填剤を挙げることができる。
【0054】着色剤としては、カーボンブラック、群
青、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
酸化チタン、亜鉛華、キナクリドンレッド、ハンザイエ
ローなど、一般に合成樹脂の着色に使用される顔料や染
料であればいずれのものでも使用でき、これらは1種ま
たは2種以上を併用することもできる。
【0055】被覆材としては、一般にクッションカバー
として使用されているものであればいずれのものでも使
用できる。具体的には織布、編布、不織布のほか、これ
らの表面に合成樹脂層を形成した合成樹脂レザーや合成
皮革なども使用できる。これら織布、編布、不織布を構
成する繊維としては、綿、ウールなどの天然繊維、ス
フ、レーヨンなど半合成繊維、ポリエステル繊維、ポリ
アミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ
ウレタン繊維などの合成繊維が使用できる。
【0056】被覆材として静電気を帯電しないように、
帯電防止化したものや、導電化したものを使用すると、
クッションが静電気を帯電することにより発生するマイ
ナスイオンが中和されてマイナスイオンの発生量が少な
くなることがない。したがって、特に静電気の発生しや
すい冬場においても、安定的にマイナスイオン効果を示
すクッションが得られるもので好ましい。
【0057】上記の被覆材を帯電防止化するためには、
原料繊維に帯電防止剤および/または導電性物質を配合
させたり、織布や編布や不織布を構成する繊維の少なく
とも1種を、帯電防止剤および/または導電性物質を含
有する繊維で構成するか、できた被覆材に帯電防止剤を
含浸させたり、塗布したりすればよい。
【0058】帯電防止剤または導電性物質としては、合
成樹脂を帯電防止化または導電化するのに使用するもの
と同様のものが使用できる。また、織布、編布または不
織布に直接電子共役系ポリマーを適用することにより、
導電性織布、導電性編布、導電性不織布を作製し、これ
を使用することもできる。織布、編布、不織布などに適
用する方法としては、有機繊維もしくは無機繊維または
合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面に電子共役系ポリ
マーを形成させるのと同じ方法が使用できる。
【0059】電子共役系ポリマーで被覆した織布、編
布、不織布にあっても、その構成材料である繊維の表面
が電子共役系ポリマーで被覆されるばかりでなく繊維内
部の表面近傍に電子共役系ポリマーが浸透して電子共役
系ポリマー層が形成された導電性織布、導電性編布また
は導電性不織布であるため、導電層が剥離して導電性が
損なわれることがなく好ましいものである。
【0060】カバー部材としては、被覆材と同様な織
布、編布、不織布のほか、連通気泡を有する合成樹脂発
泡体のシートや、同じく連通気泡を有するゴムスポンジ
(ゴム発泡体)が使用できる。特に好ましいカバー部材
としては、無膜ポリウレタンフォームが好ましい。無膜
ポリウレタンフォームは通気性が極めて大きく、就寝中
に頭部に熱がこもることがないので快適な睡眠を得るこ
とができる。
【0061】一方、本発明で使用できるトルマリンは、
一般式:(Na,Ca,K)(Al,Fe,Li,Mg,Mn)3(BO3)3(Al,Cr,Fe,
V)6(Si2O6)3(O,OH,F)4で表される珪酸塩鉱物であり、電
荷の自発分極性を有し、著しい圧電性や集電性を示すこ
とから電気石とも称されている。このトルマリンとして
は、一般式:Na(Li,Al)3(BO3)3Al6(Si2O6)3(OH)4で示さ
れるエルバイトトルマリン(リチア電気石)と呼ばれる
もの、一般式:NaFe3(BO3)3Al6(Si2O6)3(OH)4で示され
るショールトルマリンと呼ばれるもの、一般式:NaMg
3(BO3)3Al6(Si2O6)3(OH)4で示されるドラバイトトルマ
リンと呼ばれるものが知られているが、いずれのものも
使用が可能である。これらのトルマリンは、従来から室
内空気のイオン化にトルマリン粉末が有効であるとして
使用されてきたものである。
【0062】トルマリンの粉末粒子は自発分極により常
に静電気を帯びているので、これに水分子が触れると、
瞬間的に放電して、水素ガスとヒドロキシルイオンとを
生成し、水を弱アルカリ化する作用を有している。そし
て、空気中において、同様に水分が電気分解されて生成
したヒドロキシルイオンが空気中に放出されることによ
って、空気がマイナスイオン化される。このようなマイ
ナスイオン化した空気は、人体に対して新陳代謝の促
進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安眠、鎮痛など数
々の好影響を与えるといわれている。
【0063】したがってトルマリン粉末粒子の大きさ
は、小さいほど空気中の水分子と接触する面積が大きく
なり、マイナスイオン発生が効果的の行われることにな
り好ましいものである。そのようなトルマリン粉末の好
適な大きさは、平均粒子径で、0.01〜1,000μ
mであり、好ましくは0.05〜100μm、最も好ま
しくは0.1〜20μmである。1,000μmを越え
るとマイナスイオン発生効果が少なくなるばかりでな
く、塗料や合成樹脂に含有させて塗膜や合成樹脂成型品
を作製したときに、平滑な表面が得られにくくなり、ま
た、0.01μmより小さくなると、均一に分散させる
ことが困難となる場合がある。
【0064】また、トルマリン粉末の自発分極により帯
電する静電気は、物質を吸着する作用あるいは反発する
作用を有しており、これにより消臭効果、抗菌効果が発
揮される。さらに、トルマリンは、遠赤外線放射率の高
い材料であることが知られている。なお、トルマリンは
その自発分極性を恒常的に有しているので、上記した効
果は、化学反応により失われたり経時的に劣化したりす
ることはない。
【0065】本発明で使用するトルマリンとしては、リ
チア電気石が好ましい。このリチア電気石はエルバイト
トルマリンと呼ばれている。このおおよそ淡色のピン
ク、緑、青色を呈したエルバイトトルマリンを粉末化し
たものは、光の散乱によってほぼ白色を呈するものであ
る。したがって、リチア電気石を粉末化したものを塗料
や合成樹脂に分散させれば、任意の染料や顔料を塗料や
合成樹脂に含有させることによって、塗料や合成樹脂の
色合いを淡色から農色まで自由に設計できるものであ
る。
【0066】例えば、淡色系に着色する場合には、エル
バイトトルマリンを単独で使用するのが最も好ましい
が、ショールトルマリンやドラバイトトルマリンと混合
して使用することも可能である。使用可能なエルバイト
トルマリンとショールトルマリンやドラバイトトルマリ
ンとの混合比率は、50/50〜100/0であり、好
ましくは70/30〜100/0であり、さらに好まし
くは80/20〜100/0である。
【0067】トルマリンと共に本発明で併用するジルコ
ニウム化合物としては、ケイ酸ジルコニウム、金属ジル
コニウム、酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニルアンモニ
ウム、オキシ塩化ジルコニウム、電融安定化ジルコニウ
ム(電融安定化酸化ジルコニウムと称する場合があり、
本明細書において両者は同義である。)、安定化ジルコ
ニアなどがあげられる。特に好ましいのは、電融安定化
ジルコニウムである。
【0068】これらのジルコニウム化合物は、純度10
0%のものが最も好ましいが、必ずしも純度100%で
なくてもマイナスイオン生成機能を励起活性させ、マイ
ナスイオン発生の向上が認められるものである。ジルコ
ニウム化合物の純度は70%以上であれば本発明の効果
が認められ、好ましくは80%以上、最も好ましくは9
0%以上である。
【0069】電融安定化ジルコニウムは、特にトルマリ
ンのマイナスイオン生成機能を活性化させる作用が強
く、最も好ましいものである。
【0070】ケイ酸ジルコニウムは、ジルコンサンドを
鉄ボールなどで粉砕し、粉砕物から鉄粉を除去し、分級
することにより得られる。金属ジルコニウムは、ジルコ
ンサンドから炭化ジルコニウムを調製し、これを四塩化
ジルコニウムとし金属ジルコニウムを得ることができ
る。酸化ジルコニウムは、ジルコンサンドをアルカリ分
解してジルコン酸アルカリとし、これを酸に溶解させジ
ルコニル溶液とし、これから水酸化ジルコニルを得て、
これを酸化することにより得られる。また、酸化ジルコ
ニウムはパデライトを原料とし、これから不純物を除去
して得ることもできる。炭酸ジルコニルアンモニウム
は、ジルコニル溶液から炭酸ジルコニルを得て、これか
ら炭酸ジルコニルアンモニウムを得ることができる。ジ
ルコンサンドを、石炭を添加してアーク溶融すると安定
化ジルコニアを得ることができる。
【0071】電融安定化ジルコニウムは、ジルコンサン
ドをアーク溶融することにより得ることができる。
【0072】本発明で使用するマイナスイオン発生粉体
組成物を得るには、例えば、上記したジルコニウム化合
物または電融安定化ジルコニウムを粉砕して、ジルコニ
ウム化合物の粉末若しくは電融安定化ジルコニウム粉末
とし、これをトルマリン粉末と混合することにより行わ
れ、これにより、トルマリンのマイナスイオン生成機能
が向上でき、しかも放射線放射のないマイナスイオン発
生粉体組成物が得られるものである。
【0073】しかしながら、単に混合しただけでは、必
ずしもマイナスイオン生成機能を向上させることができ
るとは限らないものであることが判明した。本発明者ら
による種々の研究の結果、ジルコニウム化合物の粉末ま
たは電融安定化ジルコニウム粉末が、トルマリン粉末の
個数の三分の一以上存在するときにマイナスイオン生成
機能が向上することが判明した。特に、ジルコニウム化
合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末が、トル
マリン粉末の個数の2倍以上存在するときに最もマイナ
スイオン生成機能が向上するものである。トルマリン粉
末の個数よりもジルコニウム化合物の粉末または電融安
定化ジルコニウム粉末の個数が少なくなるに従って、マ
イナスイオン生成機能は減少し、トルマリン粉末の個数
の三分の一未満になるとマイナスイオンの生成機能は急
速に少なくなる。
【0074】電融安定化ジルコニウム粉末の場合には、
トルマリン粉末に作用してマイナスイオン生成させる機
能が強いので、他のジルコニウム化合物の粉末と異な
り、トルマリン粉末の個数の四分の一未満になるまでは
マイナスイオンの生成機能は急速に少なくなることはな
い。一方、ジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジル
コニウム粉末の個数がトルマリン粉末の個数より10倍
以上多くなった場合には、マイナスイオン生成機能の向
上はわずかとなり、しかもジルコニウム化合物の粉末や
電融安定化ジルコニウム粉末を多量に使用することは、
経済的な面から効果的ではないものである。
【0075】したがって、本発明においては、ジルコニ
ウム化合物の粉末の個数は、トルマリン粉末の1/3〜
10/1の個数を存在させるのが好ましく、電融安定化
ジルコニウム粉末の場合にはトルマリン粉末の1/4〜
10/1の個数を存在させるのが好ましいものである。
【0076】すなわち、トルマリン粉末の比重がA(g
/cc)で平均粒子径a(cm)とした場合、比重B
(g/cc)で平均粒子径b(cm)のジルコニウム化
合物の粉末は、トルマリン粉末100重量部に対して1
00Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部
を混合するのがよい。好ましくは、50Bb/Aa
〜500Bb/Aa重量部を混合するのがよく、最
も好ましくは、100Bb/Aa〜300Bb
Aa重量部を混合するのがよい。
【0077】また、比重C(g/cc)で平均粒子径c
(cm)の電融安定化ジルコニウム粉末にあっては、ト
ルマリン粉末100重量部に対して25Cc/Aa
〜1000Cc/Aa重量部を混合するのがよい。
好ましくは、40Cc/Aa〜400Cc/Aa
重量部を混合するのがよく、最も好ましくは、70C
/Aa〜250Cc/Aa重量部を混合する
のがよい。
【0078】トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の
粉末または電融安定化ジルコニウム粉末を、上記したと
おりの混合比率で混合することにより、マイナスイオン
生成機能は向上する。よりその機能の向上を効率的にす
るには、トルマリン粉末1個に対してジルコニウム化合
物の粉末が1/3個(ジルコニウム化合物の粉末1個に
対してトルマリン粉末3個)〜10個、またはトルマリ
ン粉末1個に対して電融安定化ジルコニウム粉末が1/
4個(電融安定化ジルコニウム粉末1個に対してトルマ
リン粉末4個)〜10個が精密に分散されるのが望まし
い。
【0079】トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の
粉末や電融安定化ジルコニウム粉末とを均一に分散する
方法としては、通常使用されている撹拌翼型の混合機、
空気流型混合機で粉末状態のままで混合してもよいし、
粉末を水などの液体中に分散させ、撹拌翼を使用して混
合してもよく、また、液流で混合してもよい。さらに
は、精密分散状態に混合するための特殊混合機、例え
ば、ラモンドスターラーを使用したラモンドミキサーな
どを使用して混合してもよい。
【0080】通常使用されている混合機を使用する場合
にあっては、混合する粉末の平均粒径が同じである場
合、比重の大きい粉末が下層に集中することになり、精
密分散状態を確保することが難しくなる傾向がある。し
たがって、トルマリン粉末の比重がA、ジルコニウム化
合物の粉末の比重がBの場合、ジルコニウム化合物の粉
末の平均粒径はトルマリン粉末の平均粒径のA/B倍に
するのが好ましく、トルマリン粉末の比重がA、電融安
定化ジルコニウム粉末の比重がCの場合、電融安定化ジ
ルコニウム粉末の平均粒径はトルマリン粉末のA/C倍
にするのが好ましい。
【0081】有機天然素材や無機天然素材からなるクッ
ション芯体にマイナスイオン発生粉体を含有させるに
は、マイナスイオン粉体組成物を含有する塗料を、天然
素材の表面の少なくとも一部に塗布・乾燥させ表面にマ
イナスイオン粉体組成物含有塗膜を形成すればよい。合
成樹脂やゴムからなるクッション芯体の場合には、合成
樹脂組成物やゴム組成物にマイナスイオン発生粉体組成
物を配合し、必要に応じて発泡剤などの添加剤を配合し
て、シート状物を製造してマイナスイオン発生粉体組成
物を含有する合成樹脂シートとしたり、これを粉砕して
マイナスイオン発生粉体組成物を含有する合成樹脂細片
としたり、金型に注入してマイナスイオン発生粉体組成
物を含有する合成樹脂成形品としたりすることができ
る。
【0082】マイナスイオン発生粉体組成物を配合する
塗料としては、漆塗料などの天然樹木から採取される樹
脂を主成分とする塗料、オレフィン系樹脂、塩化ビニル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フ
ェノール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、メラミン系樹
脂、尿素系樹脂などの熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を主
成分とした油性塗料や水性塗料のほか、天然ゴム、シリ
コン系ゴム、フッ素系ゴム、スチレン系ゴム、ブタジエ
ン系ゴム、イソプレン系ゴム、クロロプレン系ゴム、ア
クリロニトリル系ゴム、ポリウレタン系ゴム、エチレン
プロピレン系、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマーを
主成分とした油性塗料や水性塗料など一般に使用されて
いる塗料であれば、いずれのものでも使用できる。
【0083】塗料に配合するマイナスイオン発生粉体組
成物の量は、塗料中に含まれる樹脂固形分100重量部
に対して5〜50重量部である。好ましくは10〜40
重量部であり、さらに好ましくは15〜30重量部であ
る。5重量部未満の場合には、塗料を塗布し乾燥して形
成された塗膜から十分なマイナスイオンが発生されない
場合がある。50重量部を越えて配合した場合には、塗
料の粘度が高くなり塗工性が悪くなる傾向がある。
【0084】合成樹脂組成物やゴム組成物にマイナスイ
オン発生粉体組成物を配合する場合、マイナスイオン発
生粉体組成物の量は、合成樹脂100重量部に対して5
〜50重量部である。好ましくは10〜40重量部であ
り、もっとも好ましくは15〜30重量部である。5重
量部未満の場合には、合成樹脂組成物から成形品を製造
しても、該成形品から十分なマイナスイオンが発生され
ない場合がある。50重量部を越えて配合した場合に
は、合成樹脂組成物から成形品を製造する際に成形しに
くくなるばかりでなく、得られた成形品の物理的強度が
十分でない場合がある。
【0085】これら合成樹脂組成物に、マイナスイオン
発生粉体組成物を配合するには、合成樹脂を製造する原
材料中に配合し、その後合成樹脂を製造するようにして
もよいし、製造された合成樹脂を主成分とする合成樹脂
組成物に配合するようにしてもよい。製造された合成樹
脂組成物に配合する場合には、合成樹脂の溶媒溶液にマ
イナスイオン発生粉体組成物を配合するようにしてもよ
いものである。例えば、ポリウレタン樹脂の場合を例に
とると、ポリウレタン樹脂はポリオールとポリイソシア
ネートとを反応させて製造されるが、ポリオール中にマ
イナスイオン発生粉体組成物を配合し、これにポリイソ
シアネートを反応させることによりマイナスイオン発生
粉体組成物を配合したポリウレタン樹脂が得られるもの
である。
【0086】クッション芯体を2種以上の素材を併用し
て構成する場合、例えば硬綿と合成樹脂発泡シート、綿
と発泡合成樹脂細片、発泡合成樹脂成形品と合成樹脂シ
ートなど任意の組み合わせで併用することができる。こ
のように2種以上の素材を併用する場合には、少なくと
も一方がマイナスイオン発生粉体組成物を含有していれ
ば、クッション芯体としてマイナスイオン発生粉体組成
物を含有していると言えるものである。
【0087】被覆材にマイナスイオン発生粉体組成物を
含有させるには、被覆材の表面または裏面にマイナスイ
オン発生粉体組成物を配合した合成樹脂組成物を部分的
に、もしくは全面に塗布または含浸させてマイナスイオ
ン発生粉体組成物含有合成樹脂層を形成してもよいし、
織布、編布または不織布を構成する糸(繊維)にマイナ
スイオン発生粉体組成物を含有させ、これを織成、編
成、絡合させることによって得ることもできる。被覆材
の通気性を確保するため、マイナスイオン発生粉体組成
物含有合成樹脂層を形成する場合には、スクリーン印刷
法などにより、織布、編布、不織布の裏面側に部分的
(例えば水玉模様状)に形成するのが好ましい。
【0088】カバー部材にマイナスイオン発生粉体組成
物を含有させる場合、織布、編布、不織布からなるカバ
ー部材では、被覆材に含有させるのと同様にすればよ
い。連通気泡を有する合成樹脂発泡体またはゴムスポン
ジにマイナスイオン発生粉体組成物を含有させるには、
発泡性合成樹脂組成物または発泡性ゴム組成物中にマイ
ナスイオン発生粉体組成物を配合し、これを発泡させて
もよいし、マイナスイオン発生粉体組成物を含有する合
成樹脂組成物を、連通気泡を有する合成樹脂発泡体やゴ
ムスポンジに含浸させ、余剰のマイナスイオン発生粉体
組成物含有合成樹脂組成物を絞液した後、乾燥すること
によって、合成樹脂発泡体やゴムスポンジの骨格の周囲
にマイナスイオン発生粉体組成物含有合成樹脂層を形成
するようにしてもよい。
【0089】以下に、本発明が提供するクッションの具
体例について、図に基づいて説明する。
【0090】例えば、ポリウレタンフォームをクッショ
ン芯体として使用し、被覆材(クッションカバー)とし
て織布を使用するマットレスの場合には、その横断面図
である図1に示すように、マイナスイオン発生粉体組成
物を含有せず、表面をプロファイルカットしたポリウレ
タンフォームシート2(例えば、5cm厚程度のもの)
と、電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム
化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトル
マリン粉末とを含有させたポリウレタン樹脂溶液を含浸
させ、余剰のポリウレタン樹脂溶液を絞液し、乾燥固化
させたマイナスイオン発生ポリウレタンフォームシート
3(例えば、5cm厚程度のもの)を、積層接着してマ
イナスイオン発生クッション芯体4となし、これを織布
からなる袋状の被覆材5に充填してマイナスイオン発生
クッション(マイナスイオン発生マットレス)1を構成
する。
【0091】このように、ポリウレタンフォームシート
の一方に電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニ
ウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と
トルマリン粉末とを含有させることによって、静止状態
でより多くのマイナスイオンを発生させることができ
る。もちろん両方のポリウレタンフォームシート2、3
に電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム化
合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマ
リン粉末とを含有させたポリウレタン溶液を含浸させ、
余剰のポリウレタン溶液を絞液し、乾燥固化させたマイ
ナスイオン発生ポリウレタンフォームシート4としても
よいことは言うまでもない。
【0092】また、クッション芯体8としてポリウレタ
ンフォームシート6と無膜ポリウレタンフォーム円柱体
7を使用する別のマットレスの例を掲げると、その横断
面図である図2aに示すようにマイナスイオン発生粉体
組成物を含有しないポリウレタンフォームシート6(例
えば、10cm厚程度のもの)に複数の貫通孔9を形成
し、電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム
化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトル
マリン粉末とを含有させたポリウレタン溶液を含浸させ
て得たマイナスイオン発生無膜ポリウレタンフォームシ
ートから前記貫通孔9に嵌合する無膜ポリウレタンフォ
ーム円柱体7を切り出し、これを前記ポリウレタンフォ
ームシート6の貫通孔9に嵌着させたもの(図2bに斜
視図を示す)を使用し、これらを織布からなる袋状の被
覆材5に充填してマイナスイオン発生クッション(マイ
ナスイオン発生マットレス)1を構成する。
【0093】このクッション1においても、マイナスイ
オン発生無膜ポリウレタンフォームシートから切り出し
た無膜ポリウレタンフォーム円柱体7に電融安定化ジル
コニウム化合物を除くジルコニウム化合物の粉末または
電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有
させることによって、静止状態でより多くのマイナスイ
オンを発生させることができる。また、このマイナスイ
オン発生マットレス1は、無膜ポリウレタン円柱体7が
貫通孔9に嵌合されているので、通気性が確保され、褥
瘡発生の防止に効果的である。もちろんポリウレタンフ
ォームシート6に電融安定化ジルコニウム化合物を除く
ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウ
ム粉末とトルマリン粉末とを含有させて、無膜ポリウレ
タン円柱体7には含有させなくてもよいことは言うまで
もない。
【0094】また、別の例として、ポリウレタンフォー
ムシートを裁断したポリウレタンフォームチップと、極
細繊維を交絡させて得られた柔軟な不織布とを使用した
座布団形状のクッションとする場合には、その横断面図
である図3に示すように、マイナスイオン発生粉体組成
物を含有しないポリウレタンフォームチップ10と、電
融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム化合物
の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン
粉末とを配合したポリウレタン樹脂溶液を含浸させて得
られた電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウ
ム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とト
ルマリン粉末とを含有する極細繊維不織布11を使用
し、これらを織布からなる袋状の被覆材5に、電融安定
化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム化合物の粉末
または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末と
を含有させた極細繊維不織布11が下側に位置するよう
に充填してマイナスイオン発生クッション1を構成す
る。
【0095】このクッションにおいても、極細繊維不織
布11に電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニ
ウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と
トルマリン粉末とを含有させることによって、静止状態
でより多くのマイナスイオンを発生させることができ
る。このクッション1は、極細繊維不織布11を使用し
ているので、極細繊維不織布が存在する側を座部として
使用しても違和感がなく座り心地もよいものである。も
ちろんポリウレタンフォームチップ10に電融安定化ジ
ルコニウム化合物を除くジルコニウム化合物の粉末また
は電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含
有させ、極細繊維不織布11には電融安定化ジルコニウ
ム粉末とトルマリン粉末とを含有させなくてもよい。
【0096】椅子のクッションに使用する例を掲げる。
まず、補強布12を金型にセットし金型の蓋を閉じ、金
型内に発泡性ポリウレタン原液を注入・発泡させた後、
加熱キュアさせて補強布上に発泡ポリウレタンクッショ
ン13が形成された椅子用クッション体14を製造す
る。一方、織布の表面に電融安定化ジルコニウム化合物
を除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジル
コニウム粉末とトルマリン粉末とを配合した塩化ビニル
樹脂ペーストを塗布し、加熱ゲル化することにより得ら
れるマイナスイオン発生塩化ビニルレザー15を製造
し、これを被覆材として使用する。椅子の横断面図であ
る図4に示すように椅子16の座部17に、椅子用クッ
ション体14の補強布12が下側に位置するように仮止
めし、次いで椅子用クッション体の発泡ポリウレタンク
ッション13を、マイナスイオン発生塩化ビニルレザー
からなる被覆材15で被覆し、被覆材周縁を椅子座部に
鋲止めなどの任意の手段で固定してマイナスイオン発生
椅子16が得られる。
【0097】このマイナスイオン発生椅子においても、
塩化ビニルレザーよりなる被覆材15に電融安定化ジル
コニウムを除くジルコニウム化合物または電融安定化ジ
ルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させることに
よって、静止状態でより多くのマイナスイオンを発生さ
せることができる。もちろん発泡ポリウレタンクッショ
ン13や補強布12に電融安定化ジルコニウム化合物を
除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコ
ニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させ、塩化ビニル
レザーよりなる被覆材15には電融安定化ジルコニウム
化合物を除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定
化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させない
ようにすることもできる。
【0098】次にエアークッションの例を掲げる。図5
に本発明のエアークッション30の横断面図を示した。
本発明のエアークッション30は、電融安定化ジルコニ
ウム化合物を除くジルコニウム化合物の粉末または電融
安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを配合した
厚み2mm程度の、ほぼ正方形状の上シート31と、電
融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム化合物
の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン
粉末とを配合していない厚み2mm程度のほぼ正方形状
の下シート32と、織布に塩化ビニル樹脂層を積層した
積層シートを塩化ビニル樹脂層が内側に位置するように
円筒状に形成した吊布33(吊布の側面には通気のため
に小孔が2つ形成されている)とからなる。
【0099】上シート31と下シート32のほぼ中央位
置に吊布33を配置させ、吊布の上端部の塩化ビニル樹
脂層と上シートとを密接させて、高周波ウェルダにより
融着一体化させると共に、吊布の下端部の塩化ビニル樹
脂層と下シートとを密接させて高周波ウェルダにより融
着一体化させた後、上下シートを重ね合わせて4周辺を
高周波ウェルダにて融着一体化し、任意の箇所に口栓を
形成することによりマイナスイオン発生エアークッショ
ン体34とし、このエアークッション体34を織布より
なる袋状の被覆材35に充填してマイナスイオン発生エ
アークッション30が得られる。
【0100】このエアークッションにおいても、エアー
クッション体34の上シート31に電融安定化ジルコニ
ウムを除くジルコニウム化合物または電融安定化ジルコ
ニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させることによっ
て、静止状態でより多くのマイナスイオンを発生させる
ことができる。もちろん下シート32もしくは被覆材3
5に電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウム
化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトル
マリン粉末とを含有させ、上シート31には電融安定化
ジルコニウム化合物を除くジルコニウム化合物の粉末ま
たは電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを
含有させないようにすることもできる。
【0101】更に、ウォーターマットを使用したウォー
ターベッドの例について説明する。図6aにウォーター
マットの横断面図を示した。本図で説明するウォーター
ベッド50は、ウォーターマット収納用の凹部を形成し
たポリウレタンフォーム製のベッド基体51と、前記凹
部に水を充填した水密性袋体からなるウォーターマット
52と、低反発弾性ポリウレタンフォーム製のカバー部
材53と、被覆材54とからなるものである。
【0102】ウォーターマット52は、電融安定化ジル
コニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させた上シート
61と、電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニ
ウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と
トルマリン粉末とを含有させない厚み2mm程度の塩化
ビニル樹脂シートからなる下シート62とから形成され
た扁平な直方体形状の水密性袋体63に水を充填させた
ものである。
【0103】水密性袋体63は、図6bに示すように上
シート61と下シート62との2枚のシートの組み合わ
せからなり、上シート61は、底面に開口64を有する
中空の直方体に賦型したものであり、下シート62は、
賦型された直方体の開口64を封止するものである。
【0104】図6dは、本例に使用する上シートの平面
図である。上シート61は、各辺の両隅に、袋体の立上
り部の長さを確保して、各辺の両隅を直角に切欠き、さ
らにその外縁に底縁折り返し部分の幅を確保して傾斜状
に切欠いた切欠き65を四隅に有する長方形のシートで
ある。そのシート面は、上面部67と、四周立上り部6
8と、底縁部69とに区画するものであり、上シート6
1のシート面を上面部67の縁を形成する折曲線で直角
に折曲げ、さらに立上り部68に付設された底縁部69
を直角に内側に折返し、互いに隣接する立上り部68の
端縁および底縁部69の端縁を溶着接合して図6c(図
中70は溶着接合部を示す)に示すような袋体の本体と
なるべき底面に開口64を有する中空の直方体に賦型す
る。
【0105】立上り部68には、直方体の正面又は背面
と側面間に跨って当布71をあてがい、当布71を袋体
63のシート面に溶着して接合部の封止強度を増大させ
る。下シート62は、上シート61の賦型により形成さ
れた直方体の下面に折返された底縁部69内の開口64
に当てがい、その口縁に溶着接合(図中70は溶着接合
部を示す)して袋体を密封し、図6bに示す袋体63を
完成する。図中72は、袋体の上面シートに開口した口
栓である。
【0106】
【実施例】以下に本発明のクッションの実施例について
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0107】実施例1〜3、比較例1:図1に示したよ
うに、電融安定化ジルコニウム化合物を除くジルコニウ
ム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とト
ルマリン粉末とを含有させたポリウレタン樹脂溶液を含
浸させ、余剰のポリウレタン樹脂溶液を絞液し、乾燥個
化させたマイナスイオン発生プロファイルカットポリウ
レタンフォームシート2(5cm厚)と、ポリウレタン
フォームシート3(5cm厚)を積層接着してマイナス
イオン発生クッション芯体4を得た。このクッション芯
体4を、プリント模様を施した綿織物からなる袋状の被
覆材5に充填してマイナスイオン発生クッション(マイ
ナスイオン発生マットレス)1を作成した。実施例1で
はエルバイトトルマリン粉末1個に対して珪酸ジルコニ
ウム粉末4個の割合であり、実施例2ではエルバイトト
ルマリン粉末1個に対して電融安定化ジルコニウム2個
の割合で、実施例3ではエルバイトトルマリン粉末1個
に対して電融安定化ジルコニウム個の割合である。
【0108】前記のそれぞれのクッション(マイナスイ
オン発生マットレス)について、測定室(温度25℃、
湿度75%、無風状態、測定器以外の電気製品の電源を
切った状態)で、神戸電波社製のイオン発生測定器KS
T−900を使用して120秒間のマイナスイオン発生
数を測定した。その結果を表1に示す。また、クッショ
ンの外観を観察し被覆材のプリント模様が鮮明であるか
否か黙視で判定し、クッション芯体を充填しない状態と
同じ場合は○、くすんだ外観を呈する場合は×とした。
【0109】表1の比較例1から明らかなように、エル
バイトトルマリン粉末のみを配合したポリウレタン溶液
を含浸し、乾燥個化したプロファイルカットポリウレタ
ンシートを使用した場合にはマイナスイオンの発生は見
られず、珪酸ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン
粉末を混合したものでは、マイナスイオンの発生が確認
される。更に、電融安定化ジルコニウム粉末とエルバイ
トトルマリン粉末を混合したものでは、珪酸ジルコニウ
ムを使用したものに比較して多量のマイナスイオンが発
生することが分かる。
【0110】
【表1】
【0111】 *1:大日精化工業社製:レザミン、固形分30% *2:比重4.2、粒径2μm *3:比重5.6、粒径1.5μm *4:比重3.0、粒径3μm
【0112】実施例4:実施例2で使用する配合にカチ
オン系帯電防止剤ニューエレガンA(日本油脂社製)を
1重量%添加した組成のポリウレタン樹脂溶液を使用す
る以外は、実施例2と同様にしてクッションを製造し
た。
【0113】実施例5 ポリエステル繊維90%と、アクリル繊維をピロール処
理して得られたアクリロニトリル−ピロール複合繊維1
0%とを混綿した繊維ウェブを高圧水流で処理し、構成
繊維を絡合して得た目付130g/mの導電性不織布
に実施例2で使用したのと同じポリウレタン樹脂溶液を
含浸させ、絞液後に乾燥固化させてマイナスイオン発生
不織布を作成し、クッション芯体としてはポリウレタン
フォーム細片(3〜10cmの大きさ)を使用し、マイ
ナスイオン発生不織布をクッション芯体の下側に位置す
るように配置し、実施例2で使用した袋体に、充填して
クッションを作成した。
【0114】実施例6 厚み2mmの塩化ビニル樹脂シートを使用し、図6dに
示す上シートを作成し、この上シートを、底面に開口を
有する中空の直方体(図6c)に賦型し、これに下シー
ト及び当布を溶着して袋体を作成した。この袋体をポリ
ウレタンフォームからなるベッド基体に配置する。この
袋体上面の口栓から実施例2に使用したのと同じマイナ
スイオン発生粉体組成物を水100gに対して2g混入し
たマイナスイオン発生水を充填した。次いで、袋体上面
に密度45.0kg/m JIS−K−6401によ
る硬度(25℃)31.9kg、反発弾性(25℃)7
%、ヒステリシスロス率76.2%の低反発弾性ポリウ
レタンフォームのシート(10cm厚)を敷設し、被覆
材で被覆してウォーターベッドを得た。
【0115】実施例7:実施例2における配合のうち、
エルバイトトルマリン粉末に代えてショールトルマリン
粉末(比重3.0、平均粒径3μm)を使用する以外は
実施例2と同じ条件でクッションを製造した。
【0116】実施例4〜7のそれぞれのクッションにつ
いて、実施例1〜3と同様にしてマイナスイオン発生数
を測定すると共に、クッションの外観を観察し被覆材の
プリント模様が鮮明であるか否か黙視で判定した。その
結果を表2に示す。
【0117】
【表2】
【0118】比較例2:エルバイトトルマリン粉末(比
重3.0、平均粒径3μm)と希土類元素を含有するモ
ナザイト粉末(比重4.6、平均粒径2μm)とを、エ
ルバイトトルマリン粉末1個に対しモナザイト粉末が1
個対応するように配合しマイナスイオン発生粉体組成物
「M」を得た。得られたマイナスイオン発生粉体組成物
「M」、実施例1で使用するマイナスイオン発生粉体組
成物及び実施例2で使用するマイナスイオン発生粉体組
成物のそれぞれを15g採取し、それぞれをポリエチレ
ン製袋に入れて、測定用のサンプルを作製した。
【0119】これらのサンプルについて、アロカ社製の
サーベイメーター(ガイガーカウンター)を用いて放射
線の放射量を測定した。その結果を表3に示す。
【0120】
【表3】
【0121】これら実施例及び比較例から明らかなよう
に、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物
の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と、トルマリ
ン粉末とを紙基材、不織布、合成樹脂層または絵柄印刷
層に含有させることにより、静止状態でも確実にマイナ
スイオンを発生するクッションを得られることが確認で
きた。
【0122】また、エルバイトトルマリン粉末を用いる
ことで、被覆材の色合いを、淡いものから農色のものま
で自由に設計できることが確認できた。
【0123】
【発明の効果】以上、実施の形態とともに詳細に説明し
たように、本発明の請求項1記載のクッションによれ
ば、クッション芯体、被覆材のいずれか一方に、トルマ
リン粉末(比重A、平均粒子径a)100重量部に対し
て、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物
の粉末(比重B、平均粒子径b)が、100Bb/3
Aa〜1000Bb/Aa重量部配合されてなる
マイナスイオン発生粉体組成物を含有させているため、
表3に示されるようにマイナスイオン発生数が多く、ト
ルマリンのマイナスイオン発生機能が大幅に向上されて
いるものである。
【0124】また、本発明の請求項2記載のクッション
によれば、クッション芯体、被覆材、カバー部材の少な
くともいずれかに、トルマリン粉末(比重A、平均粒子
径a)100重量部に対して、電融安定化ジルコニウム
を除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径
b)が、100Bb/3Aa〜1000Bb/A
重量部配合されてなるマイナスイオン発生粉体組成
物を含有させているため、表5に示されるようにマイナ
スイオン発生数が多く、トルマリンのマイナスイオン発
生機能が大幅に向上されているものである。
【0125】また、本発明の請求項3記載のクッション
によれば、クッション芯体、被覆材の少なくともいずれ
か一方に、トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)1
00重量部に対して、電融安定化ジルコニウム粉末(比
重C、平均粒子径c)を25Cc/Aa〜1000
Cc/Aa重量部配合されてなるマイナスイオン発
生粉体組成物を含有させているため、他のジルコニウム
化合物の粉末を使用した場合よりもトルマリンのマイナ
スイオン発生機能をより大きく向上させることができ、
したがって、他のジルコニウム化合物よりも少量で、よ
り多くのマイナスイオンを発生させることができる。
【0126】また、本発明の請求項4記載のクッション
によれば、クッション芯体、被覆材、カバー部材の少な
くともいずれかに、トルマリン粉末(比重A、平均粒子
径a)100重量部に対して、電融安定化ジルコニウム
粉末(比重C、平均粒子径c)を25Cc/Aa
1000Cc/Aa重量部配合されてなるマイナス
イオン発生粉体組成物を含有させているため、他のジル
コニウム化合物の粉末を使用した場合よりもトルマリン
のマイナスイオン発生機能をより大きく向上させること
ができ、したがって、他のジルコニウム化合物よりも少
量で、より多くのマイナスイオンを発生させることがで
きる。
【0127】さらに、本発明の請求項5記載のクッショ
ンによれば、前記クッションに使用されるトルマリン粉
末を、エルバイトトルマリンを微粉砕したものが50重
量%以上含まれるもので構成するようにしたので、エル
バイトトルマリン粉末は光の散乱によってほぼ白色を呈
するものであることから、被覆材(クッションカバー)
の色合いを淡色のものから農色のものまで色合いを自由
に設計することができファッション性に優れたものであ
る。
【0128】また、本発明の請求項6記載のクッション
によれば、クッション芯体、被覆材、カバー部材のいず
れかが帯電防止剤や導電性物質により、帯電防止化また
は導電化されたものを使用することにより、湿度が低く
静電気帯電の起こりやすい環境下(例えば冬場)であっ
ても、マイナスイオンを効果的に発生するクッションが
得られるものである。
【0129】また、本発明のマイナスイオン発生クッシ
ョンにおいては、希有元素を含有する鉱石を使用してお
らず、放射線の放射量は極めて微量であり、人体に対し
て安全であり、しかも人体に対して新陳代謝の促進、血
行促進、鎮痛、快眠、鎮咳、制汗、食欲増進、血圧降
下、疲労防止等の効果があるマイナスイオンが多量に発
生するところに特徴があるものである。
【0130】このことは、実施例1、実施例2で使用す
るマイナスイオン発生粉体組成物および比較例2のマイ
ナスイオン発生粉体組成物「M」の対比から明らかなよ
うに、本発明のマイナスイオン発生粉体組成物の放射線
量は、実施例1では0.09μSV/hr、実施例2で
は0.06μSV/hrであり、これは1年間に換算す
るとそれぞれ0.79ミリSV/年、0.53ミリSV
/年となり、一方、比較例2のモナザイト粉末を含有す
るマイナスイオン発生粉体組成物「M」は0.75μS
V/hrであり、同様に1年間に換算すると6.57ミ
リSV/年となる。
【0131】国際放射線防護委員会(ICRP)は、一
般人については、実効線量当量の限度として1年間につ
いて1.0ミリSVとすることを勧告している。本発明
のマイナスイオン発生クッションが、人体に対して安全
であるのに対して、モナザイトを含有するマイナスイオ
ン発生粉体組成物Mを使用したマイナスイオン発生クッ
ションは、国際放射線防護委員会勧告の一般人について
の実効線量当量の限度を超える放射線を放射しているの
で、人体に対しての安全性に懸念があることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクッションの、一実施例の形態(マッ
トレス)にかかる横断面図である。
【図2】図において、aは本発明のクッションの、他の
実施例の形態(マットレス)にかかる横断面図であり、
bはそれに使用するポリウレタンフォームシートの斜視
図である。
【図3】本発明のクッションにおける別の実施例の形態
(座布団)にかかる、横断面図である。
【図4】椅子における本発明のクッションの、更に別の
実施例の形態にかかる横断面図である。
【図5】本発明のクッションの、更に別の実施例の形態
(エアークッション)にかかる横断面図である。
【図6】本発明のクッションの、更に別の実施例の形態
(ウォーターベッド)にかかる横断面図である。図にお
いて、aはウォーターベットの横断面図であり、bはウ
ォーターマット(水密性袋体)の斜視図であり、cはウ
ォーターマット(水密性袋体)の概略構成図であり、d
は本例のウォーターマットに使用する上シートの平面図
である。
【符号の説明】
1 クッション 2 ポリウレタンフォームシート 3 マイナスイオン発生ポリウレタンフォームシー
ト 4、8 マイナスイオン発生クッション芯体 5 被覆材 6 ポリウレタンフォームシート 7 無膜ポリウレタン円柱体 9 貫通孔 10 ポリウレタンフォームチップ 11 ポリウレタンチップ 12 補強布 13 発泡ポリウレタンクッション 14 椅子用クッション体 15 マイナスイオン発生塩化ビニルレザー 16 椅子 17 椅子座部 30 エアークッション 31 上シート 32 下シート 33 吊布 34 マイナスイオン発生エアークッション体 35 袋状被覆材 50 ウォーターベッド 51 ベッド基体 52 ウォーターマット 53 低反発弾性ポリウレタンフォーム製カバー部材 54 被覆材 61 上シート 62 下シート 63 水密性袋体 64 開口 65 切欠き 67 上面部 68 立上り部 69 底縁部 70 溶着接合部 71 当布 72 口栓
フロントページの続き (72)発明者 秋谷 貴仁 栃木県足利市西宮町3003−1 グリーンヒ ル西宮C−302 (72)発明者 今村 弘 埼玉県北埼玉郡騎西町大字根古屋647−18 Fターム(参考) 3B096 AC16 AD07 4C053 AA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クッション芯体と該クッション芯体を被
    覆する被覆材とからなるクッションにおいて、クッショ
    ン芯体および被覆材の少なくともいずれか一方に、トル
    マリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジル
    コニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平
    均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末1
    00重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコ
    ニウム化合物の粉末が、下記(1)式に示される量で配
    合されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させ
    たことを特徴とするマイナスイオン発生クッション。 100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部 (1)
  2. 【請求項2】 クッション芯体と、該クッション芯体の
    少なくとも身体支持部分の一部をカバーするカバー部材
    と、前記クッション芯体とカバー部材を被覆する被覆材
    とからなるクッションにおいて、クッション芯体、カバ
    ー部材および被覆材の少なくともいずれかに、トルマリ
    ン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニ
    ウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒
    子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100
    重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウ
    ム化合物の粉末が、下記(1)式に示される量で配合さ
    れてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたこ
    とを特徴とするマイナスイオン発生クッション。 100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部 (1)
  3. 【請求項3】 クッション芯体と該クッション芯体を被
    覆する被覆材とからなるクッションにおいて、クッショ
    ン芯体および被覆材の少なくともいずれか一方に、トル
    マリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジル
    コニウム合物粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉
    末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安
    定化ジルコニウム粉末が、下記(2)式に示される量で
    配合されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有さ
    せたことを特徴とするマイナスイオン発生クッション。 25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部 (2)
  4. 【請求項4】 クッション芯体と、該クッション芯体の
    少なくとも身体支持部分の一部をカバーするカバー部材
    と、前記クッション芯体とカバー部材を被覆する被覆材
    とからなるクッションにおいて、クッション芯体、カバ
    ー部材および被覆材の少なくともいずれかに、トルマリ
    ン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニ
    ウム合物粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末で
    あって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化
    ジルコニウム粉末が、下記(2)式に示される量で配合
    されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させた
    ことを特徴とするマイナスイオン発生クッション。 25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部 (2)
  5. 【請求項5】 トルマリン粉末が、リチア電気石を微粉
    砕したものを50重量%以上含むものである請求項1か
    ら4のいずれか1項に記載されたマイナスイオン発生ク
    ッション。
  6. 【請求項6】 クッション芯体、カバー部材、被覆材の
    いずれかが帯電防止剤または導電性物質により、帯電防
    止化または導電化されたものである請求項1から4のい
    ずれか1項に記載されたマイナスイオン発生クッショ
    ン。
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