JP2002537126A - 合成樹脂製の極細繊維を表面に結合させたチェーンタイプのベルトプレスを有するスラッジ濾過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 合成樹脂製極細繊維を結合させたチェーンタイプのベルトプレスを有するスラッジ濾過装置であって、濾過ベルトとともにスラッジを押圧するプ押圧ベルト（５０）によりスラッジをスラッジケーキとし、前記濾過ベルトは、ローラ（４０，４１，４２，４３）の複数のスプロケットと噛合するチェーン（２０）と、チェーン（２０）に固定される吸水及び濾過部（３４）とを含み、前記吸水及び濾過部（３４）は、濾過ユニット（３３）と、濾過ユニット（３３）と着脱自在に連結する長溝（１２）とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の技術分野） 本発明は、スラッジ濾過装置に関するものであり、特には、表面に極細合成樹
脂製繊維を結合させたチェーンタイプのベルトプレスを有し、ベルトプレスの濾
過ユニットは容易にかつ着脱自在に取り付けられ、スラッジは濾過ベルトのみな
らず圧縮ローラによって押圧される押圧ベルトを含むベルトプレスによって圧縮
されるスラッジ濾過装置に関するものである。

【０００２】 （発明の背景技術） 種々産業分野において、通常、かなり多量の廃水が排出され、その廃水の処理
工程では、必然的に水分を含んだスラッジが相当量生成される。スラッジから含
有水分を抽出すると、いわゆる「スラッジケーキ」になるが、後処理を容易にす
るため、スラッジケーキの水分含有量はできるだけ減少させるのが好ましい。

【０００３】 従来技術のスラッジ濾過装置では、２枚の濾過用織布又は網体がメインフレー
ムの下部及び上部にそれぞれ配置されていて、濾過用織布又は網体は、スラッジ
の水分を除去するために、一対のローラにより張力を付勢された状態で、複数の
ローラの周囲に沿って移動するようになっている。

【０００４】 このような従来技術のスラッジ濾過装置では、次のようないくつかの問題点が
あった。

【０００５】 第一に、濾過用織布又は網体は、常時、スラッジ粒子で酷く汚れやすい。従っ
て、適時、大量の水を使用して洗浄しなければならない。

【０００６】 第二に、濾過用織布又は網体は、スラッジの水分を除去するために張力を付勢
されるから、張力及びローラの回転力によって、継続的にかつ甚だしく伸張され
、ローラに当接して擦過される。その結果、濾過用織布又は網体は、比較的早い
段階で磨耗して損傷し、その寿命は短くなってしまう。

【０００７】 第三に、従来技術では、外れ防止装置のトラブルがしばしば発生して、濾過用
織布又は網体を破損させる原因となり、スラッジの脱水工程を繰り返し短時間、
又、時には長時間、停止させていた。

【０００８】 第四に、従来技術のスラッジ濾過装置は、駆動装置、張力調整装置、洗浄装置
、外れ防止装置などを含む複雑な構造を有している。従って、大人数の作業者が
継続的かつ頻繁に装備の点検及びメンテナンスを行わなければならず、規模の大
きい複雑な設備を苦労して管理するために多くの労働時間を費やさなければなら
ない。さらに、点検とメンテナンスを頻繁に行う際に、装備のケースを度々開け
る必要があるので、開蓋した装備から汚染された空気が排出され、工場内環境に
回避できない悪臭と空気汚染をもたらす。

【０００９】 第五に、スラッジケーキの含有水分量を迅速にかつ効率良く減少するためには
、濾過用織布又は網体上のスラッジを一対のローラ間で押圧する（押圧方法）或
いは吸水装置によって吸水する（吸水方法）のが好ましい。しかしながら、上記
従来技術では、これら押圧方法及び吸水方法の両方ともに装置に適用することが
できなかった。なぜならば、これらの方法によると、水のみならずスラッジも濾
過用織布又は網体を通過してしまい、塵や泥の塊によって濾過用織布又は網体が
目詰まりしてしまい、すぐに使用できなくなってしまうためである。このため、
従来技術では、スラッジの水分を除去するために、濾過用織布又は網体の目の面
積を織布又は網体に張力を付勢すること（張力方法）によってのみ拡張しなけれ
ばならなかった。しかし、従来技術の張力方法では、作業性は比較的低く、多数
回工程を繰り返す必要があった。しかも、上記従来技術によって生成したスラッ
ジケーキの含有水分量は比較的多かった。

【００１０】 上述した従来技術における問題点を解決すべく、本発明の出願人は、韓国実用
新案第１９９７−１８８２１号を出願し、押圧ローラ及び濾過ベルトを有するス
ラッジ濾過装置を開示した。第１９９７−１８８２１号の濾過ベルトは、耐薬品
性の極細合成樹脂製繊維を取り付けた複数の濾過ユニット、及び、スラッジ水を
通過させる複数の貫通孔が穿設され、そのゴムベルトの長さ方向に沿って順次濾
過ユニットが取り付けられた肉厚のゴムベルトを有する。

【００１１】 １８８２１号のスラッジ濾過装置では、先ず、スラッジの水分が濾過ユニット
の合成樹脂製の極細繊維に吸収され、その後、スラッジ及び濾過ユニットは一対
のローラ間で押圧され、水分が抽出されて、スラッジケーキが生成される。この
ため、１８８２１号において生成されたスラッジケーキの含有水分量は前記従来
技術のものよりも減少させることができるのである。

【００１２】 しかしながら、１８８２１号にも、次のようにいくつかの問題点がある。

【００１３】 第一に、１８８２１号の装置では、ゴムベルトはその底部に可撓性ロッドを固
定してあり、金属製ワイヤーによって濾過ユニットを柔軟性ロッドに縛り付ける
ようにして、濾過ユニットをゴムベルトに取り付けてある。濾過ユニットが磨耗
したり、損傷したりして、新しいものと交換しなければならない場合には、作業
者は手作業でロッドから古いユニットを取り外し、その後に新しいユニットを再
度縛り付けなければならない。そのため、交換作業には多くの時間と労力を要す
る。

【００１４】 第二に、１８８２１号の装置では、濾過ユニット上のスラッジを押圧するのは
ローラのみであるので、生成したスラッジケーキの水分含有量を減少させるには
限界がある。

【００１５】 （発明の開示） 従来技術及び韓国実用新案第１９９７−１８８２１号における問題点を鑑み、
本発明の目的は、合成樹脂製の極細繊維を結合させたチェーンタイプのベルトプ
レスを有し、濾過ユニットが容易にかつ迅速に交換可能であって、メンテナンス
及び修理が比較的少ない時間と労力ですむように設計されたスラッジ濾過装置を
提供することにある。

【００１６】 又、本発明の他の目的は、合成樹脂製の極細繊維を結合させたチェーンタイプ
のベルトプレスを有し、如何なる従来技術よりも含有水分量の少ないスラッジケ
ーキを生成することのできるスラッジ濾過装置を提供することにある。

【００１７】 さらに、本発明の他の目的は、合成樹脂製の極細繊維を結合させたチェーンタ
イプのベルトプレスを有し、トラブルやメンテナンスのために処理を停止する全
体の時間を可能な限り短縮することを実現できるスラッジ濾過装置を提供するこ
とにある。

【００１８】 本発明によれば、合成樹脂製の極細繊維を結合させたチェーンタイプのベルト
プレスを有するスラッジ濾過装置は、フレームと、スラッジ供給器から供給され
るスラッジを受けて搬送する濾過ベルトと、巻き掛けられた濾過ベルトを駆動さ
せるためフレームに固定された駆動ローラと、装置のケースが閉じた状態で外部
から濾過ベルトの張力を調整する張力調整手段と、巻き掛けられた濾過ベルトを
案内するためフレームに固定された案内ローラとからなり、 前記スラッジ濾過装置は、さらに、スラッジを濾過ベルトとともに押圧して、
スラッジをスラッジケーキとする押圧ベルトからなり、前記押圧ベルトは駆動ロ
ーラにより駆動され、複数の圧縮ローラにより押圧され、 前記濾過ベルトは、駆動ローラ、張力調整ローラ及び案内ローラの複数のスプ
ロケットと噛合されているチェーンと、スラッジを濾過してスラッジに含まれる
水分を吸収するチェーンに固定された吸水及び濾過部とを含み、前記吸水及び濾
過部は、所定の幅と厚さの耐薬品性の合成樹脂製の極細繊維と、繊維の端部周囲
において結束することによって極細繊維を保持する結束ロッドと、結束ロッドを
着脱自在に取り付けることができる保持片とを各々が有する濾過ユニットと、各
々が前記保持片を着脱自在に取り付けられる断面三角形状の長溝と、各々が前記
長溝と一体化して形成された極細繊維を保持する保持プレートとを含み、前記保
持プレートはそれぞれ、前記長溝の上端の両側から水平方向に延びており、極細
繊維から抽出された水分を通過させるための水分通過孔を複数設けてある。

【００１９】 好適な実施形態においては、スラッジ濾過装置は、さらに、前もって上流にお
いてスラッジケーキを除去された極細繊維から残留しているスラッジ粒子を洗い
落とし、掃き落とす清掃手段と、清掃手段及びその他の部分から除去された粒子
及び廃水を受ける浴槽と、前もって上流において清浄された極細繊維から吸水し
、乾燥するために最も下流に配置された吸水及び乾燥装置とからなる。

【００２０】 他の好適な実施形態においては、上記スラッジ濾過装置は、さらに、装置のケ
ースが閉じた状態で外部から濾過ベルトの張力を調整する張力調整手段と、巻き
掛けられた押圧ベルトの案内ローラとからなり、前記圧縮ローラは押圧ベルトに
沿って直線状に配設してあり、前記圧縮ローラの圧縮強さは濾過ベルトの下流方
向に向かって漸次増大するようにしてある。

【００２１】 さらに他の好適な実施形態においては、上述のスラッジ濾過装置において、前
記押圧ベルトは、その周囲の両端部にＶ字形状の突出帯部を有しており、押圧ベ
ルト駆動ローラ、押圧ベルト張力調整ローラ、押圧ベルト案内ローラ及び圧縮ロ
ーラのうち少なくとも１つは、その周囲の両端部にそれぞれＶ字形状の溝部を有
し、前記Ｖ字形状の溝部は、前記Ｖ字形状の突出帯部と対応する形状で、押圧ベ
ルトが走行路から外れないようにＶ字形状の突出帯部に嵌合するようになってい
る。

【００２２】 さらに他の好適な実施形態においては、上述のスラッジ濾過装置において、前
記チェーンは、各々が直線状に結合された連結ユニットと、この連結ユニットと
一体的に形成され、濾過ベルトの流れ方向と直角方向で水平方向に延びる保持片
を有し、それにより、前記連結ユニット及び前記スプロケットの歯を各々互いに
噛合でき、濾過ベルトが走行路から外れるのを防止することができる。

【００２３】 （発明を実施するための最良の形態） 以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。

【００２４】 図１は、合成樹脂製極細繊維が結合されたベルトプレスを有し、本発明の実施
形態に従って構成されたスラッジ濾過装置の全体概略図である。図面において、
符号“１”は、濾過ベルト用駆動ローラ４０及び張力調整ローラ４１の両方を取
り付けた（図１中の装置の左右両端部を参照）フレームを示す。図２は、図１に
示されるように駆動ローラ４０と張力調整ローラ４１の周りに巻き掛けられる濾
過ベルトの断面図を示す。

【００２５】 図１を参照すると、濾過ベルトの張力は、張力調整ローラ４１と連結されたウ
ォーム装置５４を調整することにより調整できる。濾過ベルトの上部には、押圧
ベルト５０が駆動ローラ４４及び張力調整ローラ４５の周りに巻き掛けられてい
る。ベルトプレスは、濾過ベルト及び押圧ベルト５０を含み、作動時には、圧縮
ローラ５１によって互いに押圧し合うようになっている。ローラ５１の圧縮強さ
は、下流方向（すなわち、濾過ベルトの時計回り方向）に漸次増大するようにな
っており、濾過ベルトの極細繊維３０上にあるスラッジから水分を効率良く除去
する。

【００２６】 図６を参照すると、ローラ４４、４５、５１及び５２のうち少なくとも１つは
、両端部周方向にV字形状の溝部５３を有する。又、押圧ベルト５０は、両端部
周方向にＶ字形状の突出帯部５３ａを有する。溝部５３と突出帯部５３とは対応
する形状となっているので、確実に互いに嵌合して、装置の作動中に、ローラ４
４、４５、５１及び５２に巻き掛けられた押圧ベルト５０を走行路から外れない
ようにすることができる。

【００２７】 図１を参照すると、押圧ベルト５０の張力は、張力調整ローラ４５と連結する
第１のウォーム装置５４ａを調整することにより調整可能である。押圧ベルト５
０と濾過ベルトとを密接する押圧強さは、圧縮ローラ５１と連結する第２のウォ
ーム装置５４ｂを調整することにより調整可能である。

【００２８】 濾過ベルトのウォーム装置５４及び第１、第２のウォーム装置５４ａ、５４ｂ
は全て、装置のケースの外部から操作できるようになっているので、汚染された
空気が周囲環境に排出されない。又、図示しているようなウォーム構造の代わり
に、油圧シリンダーを使用して構成することもできる。

【００２９】 図１において、符号６１は、スラッジケーキが濾過ベルトから取り除かれた後
に、濾過ベルトからスラッジの残渣又は残留した埃を洗い流すために濾過ベルト
に水を供給する第１シャワーを示し、符号６２は、同様にスラッジケーキが取り
除かれた後に、極細繊維３０からスラッジの残留粒子を掃き落とすためのブラシ
を示している（図２参照）。又、符号６０は、極細繊維３０を叩いたり、掻いた
りして、そこから残留塵を除去する洗浄ロッド６３が配置された洗浄槽を示して
いる。さらに，ロッド６３から濾過ベルトの下流方向には、極細繊維３０を含む
濾過ベルトをさらに洗浄するために第２の洗浄装置６１ａが配置されている。さ
らに又、第２の洗浄装置６１ａより下流には、濾過ベルトの極細繊維３０を乾燥
するための吸水及び乾燥装置６４が配置されている。

【００３０】 図２及び図３を参照して、以下、本発明の主要部の１つである濾過ベルトにつ
いて説明する。図２は、濾過ベルトの断面図であり、図３は、濾過ユニット３３
を取り外した状態の濾過ベルトの斜視図である。

【００３１】 図２を参照すると、本発明の濾過ベルトは、吸水及び濾過部３４及び吸水及び
濾過部３４を搭載するチェーン２０を含む。

【００３２】 吸水及び濾過部３４は、所定の幅と厚さの束（フラックス）の耐薬品性の極細
繊維を結束した結束ロッド３１と、結束ロッド３１を取り付ける保持片３２とを
有する濾過ユニット３３を含む。又、吸水及び濾過部３４は、濾過ユニット３３
を吸水及び濾過部３４に一体的に結合するために保持片３２が取り付けられる長
溝１２と、長溝１２の上部の左右方向に水平に延出する支持プレート１０とを含
む。支持プレート１０は、図３に示されるように、溝１２と一体的に形成されて
いる。

【００３３】 図２は、濾過ユニット３３が断面三角形状である長溝１２に着脱自在に挿入さ
れてことを示すが、図面の最も左側部分の溝１２には濾過ユニット３３は挿入さ
れていない。保持片３２も、長溝に適合するように断面三角形状としてある。

【００３４】 図３の下部には、束（フラックス）が所定の幅と厚さである極細繊維３０と、
極細繊維３０を束ねる結束ロッド３１と、着脱自在に結束ロッド３１を取り付け
るための保持片３２とを含む濾過ユニット３３の構造を示している。図３の上部
に示されるように、支持プレート１０にはその長さ方向に沿って所定の大きさの
水通過孔が配設されている。作動中に支持プレート１０が互いに接触して、産業
分野における騒音を発生しないようにするために、隣接する支持プレート１０は
、作動中に互いに接触しないような十分な間隔を空けて、互いに分離してある。

【００３５】 図２に戻ると、チェーンの保持片２２と長溝１２の底部とを溶接することによ
って、チェーン２０は吸水及び濾過部３４と接合してある。すなわち、チェーン
２０は、複数の連結ユニット２１と、連結ユニット２１と一体的に形成され、溶
接或いはその他の接合方法により長溝１２と接合された複数の保持片２２とを有
する。

【００３６】 図１に示すように、チェーン２０はローラのスプロケット４０ａ、４１ａ、４
２ａ及び４３ａと噛合するようになっている。図２では、チェーン２０の連結ユ
ニット２１（実線）がスプロケット（点線）と噛合する状態を拡大図で示してい
る。

【００３７】 以下、本発明の実施形態によるスラッジ濾過装置の作動について説明する。

【００３８】 本発明のスラッジ濾過装置においては、先ず、スラッジ供給部（図１の左上部
に示される）により、濾過ベルト上にスラッジが供給される。その後、濾過ベル
トの極細繊維３０が毛細現象によりスラッジから水分を吸収する。本発明の装置
に適したスラッジの密度は、７重量％以上であろう。スラッジの密度が７重量％
以下である場合には、濃縮方法或いは堆積方法によりスラッジを７重量％ほどに
濃縮できるようにすることが好ましい。

【００３９】 濾過ベルトは駆動ローラ４０により時計周りに移動するが、一方、押圧ベルト
５０は駆動ローラ４４により反時計回りに移動する。従って、濾過ベルト上のス
ラッジは、下流方向に移動する間に、圧縮ローラ５１の押圧力下で濾過ベルトと
押圧ベルト５０の間で押圧され、スラッジケーキにされる。生成したスラッジケ
ーキは含有水分量が極めて少ない。上述のように、ローラ５１の押圧力の強さは
、下流方向に向かって漸次増大しているので、スラッジを脱水する効果をより高
めることができる。又、本発明の装置においては、スラッジは圧縮ローラ５１だ
けでなく、押圧ベルト５０によっても押圧されるので、スラッジを脱水する効果
を従来技術よりもさらに向上させることができる。

【００４０】 図６に示すように、Ｖ字形状の突出帯部５３ａとローラ４４、４５，５１及び
５２のＶ字形状の溝部５３とを組み合わせることにより、前述のように、押圧ベ
ルト５０が作動中に外れるのを防ぐことができる。又、チェーン２０とスプロケ
ット４０ａ、４１ａ、４２ａ及び４３ａとを組み合わせることにより、前述のよ
うに、濾過ベルトが作動中に外れるのを防ぐことができる。図４は、吸水及び濾
過部３４とチェーン２０との関係を示しており、例として、図５は、スプロケッ
ト４０ａが周囲に一体的に結合された駆動ローラ４０を示している。従って、図
４及び図５から、チェーン２０の連結ユニット２１がスプロケットの歯に噛合す
ることが想起されるであろう。

【００４１】 処理工程に戻ると、押圧ベルト５０を通過したスラッジケーキは、濾過ベルト
から離れ、スラッジケーキ受け部（図示しないが、図１中の濾過ベルトの最右側
部分に相当する）に受け入れられる。その後、スラッジケーキが上に無い状態の
濾過ベルトは、濾過ベルトにあるスラッジの残渣や残留している塵を洗浄するた
めの第１のシャワー６１、濾過ベルトからスラッジの残留粒子を掃き落とすため
のブラシ６２、濾過ベルトから未だ残っている塵を払い落とすための洗浄槽６０
に配設された洗浄ロッド６３、第２のシャワー６１ａ、及び、濾過ベルトの極細
繊維３０を乾燥させるための吸水及び乾燥装置６４を順次通過していく。このよ
うにして、本装置における処理工程は１サイクルを完了する。そして、次のサイ
クルのために、濾過ベルトは元の位置に戻り、上述のように、スラッジ供給装置
から落とされるスラッジを受け取る。そして、処理工程は前記と同様のサイクル
を繰り返す。

【００４２】 上述のようなスラッジ濾過装置によれば、本発明は次のような作用効果を発揮
することができる。

【００４３】 第一に、濾過ユニット３３の保持片３２が吸水及び濾過部３４の長溝１２に嵌
合するようにして濾過ユニット３３は着脱自在に濾過ベルトと連結されるので、
磨耗したり、破損したりする可能性のある濾過ユニット３３は容易にかつ迅速に
新しいものと交換することができる。

【００４４】 第二に、濾過ベルトの下流方向に向かって漸次押圧強さが増大するようにした
圧縮ローラ５１だけでなく、濾過ベルトと協働する押圧ベルトも濾過ベルト上の
スラッジを押圧することに関与するので、スラッジと極細繊維３０を乾燥させる
効果はさらに向上し、如何なる従来技術と比べてもより含有水分量が極めて少な
いスラッジケーキを得ることができる。

【００４５】 第三に、本発明の装置においては、複雑な外れ防止装置を必要としない。その
結果、外観がより小型であり、耐久性があり、かつより簡易な装置を得ることが
でき、又、処理の停止時間、メンテナンスに要する時間と費用を最小限に抑える
こともできる。

【００４６】 上記のものを種々変更できることは当業者にとって明らかであるが、添付の請
求の範囲の観点を超えて変更される発明をもたらすものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 合成樹脂製の極細繊維を結合させたベルトプレスを有し、本発明の実施形態に
従って構成されたスラッジ濾過装置の全体概略図である。

【図２】 本発明の主要部である濾過ベルトの断面図である。

【図３】 濾過ベルトの分解斜視図である。

【図４】 濾過ベルトの部分分解平面図である。

【図５】 濾過ベルト駆動用ローラの図１のII-II線に沿った断面図である。

【図６】 押圧ベルトと嵌合した駆動ローラの断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4D026 BA03 BB05 BC15 BC18 BD03 BD06 BD09 BE06 BF09 BF26 4D059 AA05 BE10 BE16 BE51 CB17 CB18

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂製極細繊維を結合させたチェーンタイプのベルトプ
   レスを有するスラッジ濾過装置であって、前記装置は、 フレーム（１）と、 スラッジ供給装置により供給されたスラッジを受けて搬送する濾過ベルトと、 フレームに固定され、巻き掛けられた濾過ベルトを駆動する駆動ローラと、 フレームに固定され、装置のケースが閉じた状態で外部から濾過ベルトの張力
   を調整する張力調整手段（４１、５４）と、 フレームに固定され、巻き掛けられた濾過ベルトを案内する案内ローラ（４２
   、４３）とからなり、 前記スラッジ濾過装置は、さらに、スラッジをスラッジケーキとするために濾
   過ベルトとともにスラッジを押圧する押圧ベルト（５０）からなり、前記押圧ベ
   ルト（５０）は、駆動ローラ（４４）により駆動され、複数の圧縮ローラ（５１
   ）により押圧され、 前記濾過ベルトは、 駆動ローラ（４０）、張力調整ローラ（４１）及び案内ローラ（４２、４３）
   の複数のスプロケット（４０ａ、４１ａ、４２ａ、４３ａ）と噛合するチェーン
   （２０）と、 チェーン（２０）に固定され、スラッジを濾過して含有水分を吸収する吸水及
   び濾過部（３４）とを含み、 前記吸水及び濾過部（３４）は、 所定の幅と厚さの合成樹脂製の耐薬品性極細繊維（３０）と、繊維（３０）の
   端部をまとめて結束することにより極細繊維（３０）を保持する結束ロッド（３
   １）と、結束ロッド（３１）を着脱自在に嵌合する保持片（３２）と、を各々備
   えた濾過ユニット（３３）と、 各々が断面三角形状を呈し、保持片（３２）を着脱自在に嵌合する長溝（１２
   ）と、 各々が長溝（１２）と一体的に形成され、極細繊維（３０）を支持する支持プ
   レート（１０）とを含み、 前記支持プレート（１０）は、各々、長溝（１２）の上端部の両側から水平方
   向に延出し、極細繊維（３０）から抽出される水分を通過させる複数の水分通過
   孔（１１）を有する スラッジ濾過装置。
2. 【請求項２】 前記スラッジ濾過装置は、さらに、 予め上流においてスラッジケーキを取り除いた極細繊維（３０）から残存する
   スラッジ粒子を洗い落とし、掃き落とす清掃手段（６１、６１ａ、６２、６３）
   と、 清掃手段及び他の部分から取り除いた粒子及び廃水を受ける槽（６０）と、 濾過ベルトの最も下流に配置され、予め上流において清掃された極細繊維（３
   ０）から吸水し、乾燥する吸水及び乾燥装置（６４）と からなる請求項１に記載のスラッジ濾過装置。
3. 【請求項３】 前記スラッジ濾過装置は、さらに、 装置のケースが閉じた状態で外部から押圧ベルト（５０）の張力を調整する張
   力調整手段（４５、５４ａ）と、 巻き掛けられた押圧ベルト（５０）の案内ローラ（５２）と、 からなり、 前記圧縮ローラ（５１）は、押圧ベルトに沿って直線状に配設され、前記圧縮
   ローラ（５１）の圧縮強さは、濾過ベルトの下流方向へ向かって漸次増大するよ
   うにした請求項１に記載のスラッジ濾過装置。
4. 【請求項４】 前記押圧ベルト（５０）は、両端部周方向にＶ字形状の突出
   帯部（５３ａ）を有し、 押圧ベルト駆動ローラ（４４）、押圧ベルト張力調整ローラ（４５）、押圧ベ
   ルト案内ローラ（５２）及び圧縮ローラ（５１）のうち少なくとも１つは、両端
   部周方向にそれぞれＶ字形状の溝部（５３）を有し、 前記Ｖ字形状の溝部（５３）は、対応する形状として、Ｖ字形状の突出帯部（
   ５３ａ）と嵌合し、押圧ベルト（５０）が走行路から外れないようにした請求項
   ３に記載のスラッジ濾過装置。
5. 【請求項５】 前記チェーン（２０）は、互いに直線状に連結した連結ユニ
   ット（２１）と、連結ユニット（２１）と一体的に形成され、濾過ベルトの流れ
   方向と直角方向で水平方向に延出する支持片（２２）とを有し、これにより、前
   記連結ユニット（２１）と前記スプロケット（４０ａ、４１ａ、４２ａ、４３ａ
   ）の歯は各々互いに噛合することができ、濾過ベルトが走行路から外れないよう
   にした請求項１に記載のスラッジ濾過装置。