JP2002528087A - 改良aavベクター産生 - Google Patents

改良aavベクター産生

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JP2002528087A
JP2002528087A JP2000578468A JP2000578468A JP2002528087A JP 2002528087 A JP2002528087 A JP 2002528087A JP 2000578468 A JP2000578468 A JP 2000578468A JP 2000578468 A JP2000578468 A JP 2000578468A JP 2002528087 A JP2002528087 A JP 2002528087A
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ヨハン スハウテン ホフェルト
バウト アブラハム
グラジア パウ マリア
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クルセル ホランド ベー ヴェー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、遺伝子治療に使用する、遺伝子工学的ウイルスベクター、特にアデノ関連ウイルス(AAV)ベクターに関する。本発明は、アデノウイルス等のヘルパーウイルスを実質的に含まず、関連するヘルパーウイルスを産出しないでAAVの産出が可能なAAVヘルパー機能を提供する少なくとも1つの遺伝子産物をコードする核酸が付与された、高力価の組替えアデノ関連ウイルス(AAV)パッキング細胞を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、遺伝子治療用の遺伝子操作ウイルスベクターの分野、より詳細には
、アデノ関連ウイルス(AAV)ベクターに関する。
【0002】 アデノ関連ウイルスは、非病原性ヒトパルボウイルスである(Berns、1
990a、Berns、1990bに概説)。このウイルスは、約4.6kbの
一本鎖DNAとして複製される。プラス鎖およびマイナス鎖がパッケージングさ
れ、感染性を有する。AAVの効率的な複製には、細胞のヘルパーウイルスとの
同時感染が必要である。AAVを補助すると同定されているウイルスは、アデノ
ウイルス、単純ヘルペスウイルス(HSV)、サイトメガロウイルス(CMV)
および仮性狂犬病ウイルスである(Berns、1996)。ヘルパーウイルス
の非存在下では、AAVの実質的な複製は認められない。したがって、AAVは
また、ディペンドウイルスとして分類される。ヘルパーウイルスが存在しない場
合、AAVゲノムを宿主ゲノムに組込むことができる。野生型ウイルスは、第1
9番染色体長腕の組込み部位(q13.3−q ter)に強い選好性(70%
)を有する(Kotin et al.、1990、Samulski、199
3、Samulski et al.、1991)。組込み後、ウイルス遺伝子
の発現は、検出不可能である。組込まれたプロウイルスは、導入細胞の***時に
宿主細胞ゲノムの正常な部分として複製されて、娘細胞となる。ウイルスの生活
環のこの段階は、潜伏段階として公知である。この潜伏段階は安定であるが、ヘ
ルパーウイルスによる導入遺伝子の感染の妨げとなり得る。ヘルパーウイルスの
感染後、AAVは、宿主ゲノムから切り出され、複製を開始する。この溶菌サイ
クルの初期段階の間、rep遺伝子が発現する。約12〜16時間後、キャプシ
ドタンパク質VP1、VP2、およびVP3が検出可能な量で産生され、複製さ
れたウイルスDNAがビリオン中にパッケージングされる。AAVゲノムおよび
その遺伝子の略図を図1に示す。ビリオンは、細胞の核に蓄積し、AAVおよび
ヘルパーウイルスの蓄積の結果として細胞溶解した場合に放出される(Bern
s、1990a、Berns、1990b)。したがって、これまでのところ霊
長類の6つの血清型が特徴づけられれている(Berns et al.、19
94、Rutledge et al.、1998)。AAVゲノムは、2つの
遺伝子repおよびcapを含む(図1)。3つのプロモーター(P5、P19
、およびP40)は、4つのRepタンパク質(Rep78、Rep68、Re
p52、およびRep40)および3つのキャプシドタンパク質(VP1、VP
2、およびVP3)をコードするmRNAの合成を駆動する。AAVゲノムは、
逆方向末端反復(ITR)と呼ばれる145bpの配列(ウイルスの組込み、複
製、およびキャプシド形成に必要な全てのシス作用配列を含むと考えられている
)の両端に隣接している(Lusby et al.、1980、Samuls
ki et al.、1989)。
【0003】 増殖性感染の間、最初にP5プロモーターが活性化され、Rep 78および
Rep68の産生を指向する。これらのタンパク質は、ウイルス遺伝子のAVV
複製およびトランス調節に必須である。P19プロモーターからREp52およ
びRep40が発現し、これはAAVゲノムのパッケージングに関与すると考え
られる(Chejanovsky and Carter、1989、Smit
h and Kotin、1998)。キャプシドタンパク質VP1、VP2、
およびVP3がAAV P40プロ−ターの2.6kb転写物から産生され、こ
れは、同一のスプライスドナーおよび2つの異なるスプライスアクセプター部位
の使用によって2つの2.3kb mRNAにスプライシングされる。スプライ
スアクセプター部位は、VP1転写開始シグナルの両端に位置する。VP1は、
VP1翻訳開始コドンの前に直接スプライスアクセプターを使用するメッセンジ
ャーから翻訳される。VP2およびVP3は、VP1 ATGのアクセプター3
‘にスプライシングされるメッセンジャーmRNAから翻訳される。タンパク質
VP2およびVP3は、ACG翻訳開始(Vp2)または下流ATG(VP3)
の使用によってこのメッセンジャーから翻訳される。3つ全てのコード領域がイ
ンフレームであるので、キャプシドタンパク質は、同一のアミノ酸配列を有する
巨大なドメインを共有する。VP3は、VP1およびVP2中に完全に含まれて
いるが、後者の2つはさらなるアミノ末端配列を含む。同様に、VP1は、完全
なVP2タンパク質を含むが、さらなるN末端配列を含む。3つ全てのキャプシ
ドタンパク質は、同一の位置で終結する(Ruffing et al.、19
94)。AAVキャプシドは、直径20nm〜40nmであり(Berns a
nd Bohensky、1987、Srivastava et al.、1
983)、約5%VP1、5%VP2、および90%VP3を含む。この比は、
代替的にスプライシングされたメッセンジャーの相対存在量およびVP2のAC
G開始コドンでの翻訳開始効率の減少を反映すると考えられる。
【0004】 アデノ関連ウィルスベクターを、野生型AAVのrep遺伝子およびcap遺
伝子の目的の配列との置換によって作製することができる。組換えウイルスの作
製のために、ヒト細胞に感染させた関連ヘルパーウイルスは、異なる手段でre
p遺伝子およびcap遺伝子を供給する必要がある。これは、AAVのrep遺
伝子およびcap遺伝子を含むがAAVのITRを欠く、AAVパッケージング
機能を付与するいわゆるパッケージングプラスミドのトランスフェクションによ
って日常的に行われる。組換えAAVを、典型的には、ヘルパーウイルス感染細
胞への組換えAAVを含むプラスミドとパッケージングプラスミドとの同時トラ
ンスフェクションによって作製する。組換えウイルスは、典型的には、細胞トラ
ンスフェクションの48〜72時間後にこの培養物から回収する。この方法で作
製された組換えAAVは、高力価で、野生型AAVを本質的に含まずに作製する
ことができる(Allen et al.、1997、Samulski et
al.、1989)。細胞はまた、ヘルパーウイルス(通常、アデノウイルス
)と共に関連的に感染されるので、このヘルパーウイルスも産生される(Cla
rk et al.、1997、Flotte et al.、1993、He
rzog et al.、1997、Monahan et al.、1998
、Snyder et al.、1997a)。AVV複製およびパッケージン
グはまた、無細胞系を用いて試験管内で行うことができる(Hong et a
l.、1992、Hong et al.、1994、Ni et al.、1
994、Zhou and Muzyczka、1998、Ward et a
l.、1998)。
【0005】 rAAV調製物中のヘルパーウイルスの存在は望ましくない。関連ヘルパーウ
イルスは潜在的な病原体であり、臨床的用途には、たとえ微量の組換えAVV調
製物のヘルパーウイルス汚染でも受け入れられない。いくつかの方法を使用して
組換えAAV調製物からヘルパーウイルスを取り除く。アデノウイルスの場合、
これらには、密度と温度感受性の相違が含まれる。AAV粒子は、1.41〜1
.45g/cmの密度であるのに対してアデノウイルスは2〜5g/cm
あり、最も一般的に使用されるヘルパーウイルスは、1.33g/cmの密度
である。密度勾配遠心沈殿法によって、この相違を利用して2つのウイルスを分
離する(Clark eet al.、1997、Herzog et al.
、1997)。温度感受性の相違を使用して汚染したアデノウイルスを取り除く
こともできる。アデノ関連ウィルス粒子は、アデノウイルス粒子よりも熱処理に
対して耐性を示す。日常的に、組換えAAV調製物を、56℃で1時間インキュ
ベートする。組換えAAVは、この処理に耐性を示すが、アデノウイルス(ヘル
パーウイルス)は耐性を示さない(Flotte et al.、1993、M
onahan eet al.、1998、Snyder et al.、19
97a)。これらの方法はほとんどのヘルパーウイルスの除去に十分であるにも
かかわらず、組換えAAVの臨床への応用には理想的ではない。1つの理由とし
て、臨床への応用は大量の組換えAAVの産生を必要とする。これは、大量のヘ
ルパーウイルスも産生されるので、その後rAAV調製物を完全に取り除かなけ
ればならないことを意味する。さらに、ヘルパーウイルスの非存在を確証するの
は困難である。
【0006】 本発明は、哺乳動物細胞中に目的の遺伝子を移入し且つ発現するように設計さ
れた遺伝子操作ウイルスベクターの作製、産生、および精製に関する。本発明は
、アデノウイルスなどのヘルパーウイルスを本質的に含まない、高力価の組換え
アデノ関連ウィルス(AAV)ベクターの産生法を提供する。 いくつかのウイルスにより、AAVのヘルパー機能を得ることができる。アデノ
ウイルスのヘルパー機能は、絶えず最も良好に特徴づけられている。アデノウイ
ルスでは、完全な許容性のあるAAV感染を必要とする4つの領域が同定されて
いる。これらは、E1、E2a、E4orf6、およびVA領域である。E1で
は、ElaおよびE1b領域由来の遺伝子が重要である。これらの遺伝子の役割
が発見され、特徴づけられた研究が概説されている(Carter、1990)
。HSVはまた、AAVのヘルパーウイルスとして機能することができる。これ
までのところ、同定されたヘルパーウイルス機能を有するHSV遺伝子は、IC
P8およびIPC4遺伝子(ウイルスDNAポリメラーゼおよびおそらくウイル
スヘリカーゼ)を含む(Berns、1996)。本発明は、関連するヘルパー
ウイルスを産生しないで組換えAAVを作製可能なAAVヘルパー機能を提供す
る遺伝子産物をコードする核酸が付与されたアデノ関連ウィルス(AAV)パッ
ケージング細胞を提供する。
【0007】 より詳細には、本発明は、複製可能アデノウイルスを含まない高力価の組換え
AAV株の大量産生に特に適切な方法、細胞株、組換えアデノウイルスベクター
、および組換えDNA分子を提供する。通常の細胞では、AAVの複製およびパ
ッケージングは、検出不可能である。しかし、ヘルパーウイルス機能の非存在下
で低レベルの複製およびパッケージングを誘導することができる。小規模でAA
Vの増殖性複製を誘導するためのいくつかの方法が発表されている。これらには
、細胞***抑制薬での細胞の処置またはUV照射(Yacobson et a
l.、1989)が含まれる(これらに限定されない)が、複製可能ヘルパーウ
イルスを含まない高力価の組換えAAV株の大量産生には適切でない。本発明は
、組換えAAV産生中のヘルパーウイルス産生を完全に回避するための構造的に
より良好な溶液を提供する。ヘルパーウイルス産生の防止により、骨の折れる精
製ならびにその後の調製物の確認および試験が必要なくなる。本発明は、AAV
複製に必要なヘルパーウイルスの排除によりAAV産生中のヘルパーウイルスの
産生を排除する方法を提供する。
【0008】 近年、組換えAAV産生の改良法は、多くの注目を集めている。標準的な方法
よりも組換えAAVの収率を改良するための、AAV遺伝子であるrepおよび
capの種々の発現法が見出されている(Allen et al.、1997
、Conway et al.、1997、Li et al.、1997、V
incent et al.、1997)。さらに、ヘルパーウイルス機能は研
究中であり、組換えAVV調製物の質および収率を共に改良する方法が見出され
ている(Ferrari et al.、1997、Ferrari et a
l.、1996、Xiao et al.、1998b)。本発明の1つの態様
では、アデノウイルスE2A遺伝子およびさらに必要とされるヘルパー機能を発
現し、さらに必要とされるヘルパー機能は、RCAの形成を誘導するパッケージ
ング細胞に既に存在するE2Aヘルパー機能と重複する配列を保有しないパッケ
ージング細胞を供する。好ましくは、E−2A遺伝子は、アデノウイルスts1
25に由来する。本発明の別の実施形態では、アデノウイルスE1領域およびさ
らに必要なヘルパー機能を発現し、さらに必要なヘルパー機能は、RCA形成を
誘導するパッケージング細胞に既に存在するE1ヘルパー機能と重複する配列を
保有しない、パッケージング細胞を提供する。本発明の1つの特定の態様では、
パッケージング細胞はPER細胞株を含む。PER細胞株は、ヒトアデノウイル
ス5 E1領域を含む完全に特徴づけられたプラスミド(WO 97/0032
6)で不死化された正常なヒト胚網膜芽細胞(HER)から作製することができ
る。PER細胞は、PER細胞に存在するE1領域と重複する配列を保有しない
新規のE1欠失アデノウイルスベクター(WO 97/00326)と組み合わ
せたRCAの形成の防止に特に有用である。本発明の1つの態様では、PER細
胞に、RCAの形成を誘導するPER細胞中に既に存在するE1配列と重複する
配列を含まないE1欠損アデノウイルスの挿入によってさらに必要なヘルパーウ
イルス機能を供給する。本発明の別の態様では、PER細胞に、ヘルパーウイル
ス機能をコードする遺伝子を含むプラスミドDNA(このプラスミドがRCAの
形成を誘導するPER細胞中に既に存在するE1配列と重複する配列を含まない
)でのトランスフェクションによってさらに必要なヘルパーウイルス機能を供給
する。このようなPER細胞の例として、Per.C6は、Centre fo
r Applied Microbiology Research(CAMR
)で寄託番号96022940ECACCで寄託されている。rAAV産生用に
最も一般的に使用される細胞株は、HeLaおよび293である。これらの細胞
株は広く一般に使用されているにもかかわらず、いくつかの欠点が存在する。H
eLa細胞は、ヒト癌由来であるので、そのDNA中に1つまたは複数の癌遺伝
子を保有する。いくつかの染色体DNAはこれらの細胞に対して産生されたウイ
ルスベクターと同時にパッケージングされるので、患者の標的細胞中に存在する
ことになると考えられる。HeLa細胞と比較して、293細胞はヒトの癌に由
来しないという利点がある。しかし、293細胞は、いくつかのアデノウイルス
配列で安定にトランスフェクトされ、結果として、E1遺伝子を発現する(Gr
aham et al.、1977a)。このE1遺伝子発現は、組換えAAV
の産生に十分である(Herzog et al.、1997、Snyder
et al.、1997b、Zhou et al.、1998)。しかし、2
93細胞株には欠点がある。E1領域を細胞のDNAに安定に組込むだけではな
い。アデノウイルスゲノムの左半分から、細胞株は、左側のITR、パッケージ
ングシグナル、E1遺伝子、およびタンパク質IXをコードする遺伝子を含む少
なくともアデノウイルス5配列1−4344を保有することが公知である(Lo
uis et al.、1997)。単にE1配列のみの存在ではないので、両
端に最も一般的に使用されるE1欠失アデノウイルスベクターまたは欠失変異体
(d1312(Snyder et al.、1997b)など)と重複する有
意な領域を残している。重複領域は、最も一般的に使用されるE1欠失アデノウ
イルスベクターと293中のアデノウイルス5配列との間での相同組換えに十分
である。このような相同組換えにより、複製可能アデノウイルス(RCA)(H
ehir et al.、1996)の望ましくない産生を誘導し得る。特に大
量調製では、E1欠失アデノウイルスベクター株におけるRCAの存在は問題で
ある(Imler et al.、1996、Lochmuller eet
al.、1994)。(Ferrari et al.、1996)およびWO
96/40240に記載の発明は、組換えAAVの産生のためのアデノウイル
スヘルパー機能を得るための、アデノウイルスd1309由来のXbaI消化D
NAから単離した35,000bp DNAでの293細胞のトランスフェクシ
ョンを含む。この技術は、このXbaIフラグメントが、複製可能アデノウイル
スの偶発的な産生が可能である、293中のアデノウイルス配列と有意に重複す
るので理想的ではない。別の欠点は、d1309はE3領域にDNAが挿入され
ていることである。この技術の巧妙な調整により、アデノウイルス遺伝子を欠く
一方で、組換えAAV産生のためのヘルパーウイルス機能を保持するアデノウイ
ルスヘルパープラスミドが産生されている(WO97/17458、Ferra
ri et al.、1997、Li et al.、1997、Xiao e
t al.、1998a)。RCAを回避するためのこれらのアデノウイルス後
期遺伝子欠失ヘルパープラスミドの使用は、一般に、293細胞に限定される。
上記のように、この細胞株は、いくつかの欠点を有し、293細胞株のさらなる
1つの欠点は、E1領域のみを発現するので、組換えAAVの有効な大量産生に
ヘルパー機能がさらに必要であり、この機能は個別に供給する必要があることで
ある。さらに、293細胞の培養は、困難であると考えられる。
【0009】 本発明の別の実施形態では、例えば、アデノウイルスts125由来のアデノ
ウイルス領域E1およびE2aを発現する安定なパッケージング細胞を提供する
。本発明のこの好ましい実施形態では、E2aの機能的発現を、組換えAAVの
収率を最適にするように調節することができる。さらに必要なヘルパー機能は、
E1、E2a欠失アデノウイルスの形態またはヘルパーウイルス機能をコードす
る遺伝子を含むプラスミドDNAの形態で得られるが、ヘルパーアデノウイルス
ベクターまたはプラスミドDNAは、RCAの形成を誘導する本発明のパッケー
ジング細胞に既に存在するヘルパーウイルス機能と重複する配列を含まない。こ
の好ましい実施形態では、本方法によりRCAの形成を誘導するパッケージング
細胞中に既に存在するE1領域と重複する配列を移入しない場合、E2aヘルパ
ー機能を、パッケージング細胞に付加的に供給することができる。
【0010】 本発明の好ましい実施形態では、アデノウイルス後期遺伝子発現を、後期遺伝
子の転写物での介在またはさらに必要なヘルパー機能をコードするDNA由来の
1つまたは複数のコード遺伝子の除去のいずれかによって本質的に抑制する。
【0011】 本発明の別の態様では、本発明の細胞を、産生用に多数増殖させて、組換えA
AVを回収および精製する。組換えAAVの産生用に、細胞に、組換えAAV
DNA、AAV rep遺伝子およびcap遺伝子を含む遺伝子、ならびにヘル
パーウイルス機能を含むDNAを供給する。本発明の好ましい実施形態では、A
AVのrep遺伝子およびcap遺伝子を、それらが全く同一の分子に存在する
ようにプラスミドDNAに物理的に結合させて、さらに必要なヘルパー機能を得
る。この細胞に、組換えAAV産生の開始直前に、組換えAAVの産生に必要な
DNAを供給することができ、この場合、各産生用に細胞はある方法によってD
NAを供給される必要がある。この方法は、多数の細胞へのDNAのトランスフ
ェクションまたは感染に適切な任意の方法であり得る。本発明の特に好ましい実
施形態では、組換えAAV産生に必要なDNAを、ポリ(2−(ジメチルアミノ
)エチル−10−4−アミノブチル)ホスファゼンまたは他のポリ(オルガノ)
ホスファゼンを用いてPER細胞にトランスフェクトする。あるいは、組換えA
AV産生に必要なDNAの一部を、PER細胞染色体DNAに安定に組込むこと
ができる。
【0012】 本発明の別の態様では、本発明の細胞である組換えAAVを、完全に規定され
た無血清培地を用いた懸濁培養で成長させた本発明のパッケージング細胞を用い
て産生させる。
【0013】 本発明の1つの実施形態では、ヘルパー機能は複製可能ヘルパーウイルスの形
成を誘導する重複を含まない、AAV複製サイクルに必要な全てのヘルパー機能
を含むパッケージング細胞の産生法を提供する。本発明の好ましい実施形態では
、パッケージング細胞を、さらに必要なヘルパー機能との重複を含まないアデノ
ウイルスE1領域で安定に形質転換する。本発明の特に好ましい実施形態では、
パッケージング細胞はE1領域およびE2a領域で安定に形質転換されている。
本発明のこの特に好ましい実施形態では、E2a機能は、シグナルにしたがって
自由にオンとオフに切り替えることができる。本発明の好ましい実施形態では、
E2a遺伝子は、アデノウイルス変異株H5ts125由来であるので、シグナ
ルは、温度で切り替わる。本発明の別の特に好ましい実施形態では、パッケージ
ング細胞を、アデノウイルス5E1領域、E2a遺伝子、およびアデノウイルス
5VA領域(Martinez et al.、1989)またはアデノウイル
ス5E4orf6遺伝子またはその両方で安定に形質転換する。この特に好まし
い実施形態では、アデノウイルス5VA領域および/またはアデノウイルス5E
4orf6遺伝子の転写活性を調節する。これは、転写活性をシグナルにしたが
って自由にオンまたはオフに切り替えることができることを意味する。
【0014】 本明細書中で使用される、用語「さらに必要なヘルパー機能」はまた、コード
遺伝子が組換えAAV産生細胞のDNAに安定に組込まれないか、さらなる発現
が所望される、組換えAAVの有効な(大量)産生を可能にするヘルパーウイル
ス機能をいう。このようなさらに必要なヘルパー機能を、哺乳動物細胞への外来
遺伝物質の導入が可能な任意のウイルスまたは非ウイルス法(ポリ(オルガノ)
ホスファゼン、ポリエチレンイミン、リン酸カルシウム沈殿、エレクトロポレー
ション、組換え、脂質またはリポソーム媒介遺伝子導入が含まれるが、これらに
限定されない)によって得ることができる。
【0015】 本発明の1つの実施形態では、さらなるAAVパッケージング機能のみを必要
とするパッケージング細胞および組換えAAV産生用の組換えAAVベクターを
提供する。このパッケージング細胞は、安定に組込まれたアデノウイルスDNA
由来の必要なアデノウイルスヘルパー機能を含み且つ提供する。本発明の1つの
態様では、ヘルパー機能は、安定に組込まれたE1領域によって得られる。本発
明の別の態様では、ヘルパー機能は、安定に組込まれたE1領域および安定に組
込まれたE2a遺伝子によって得られる。本発明のこの特定の実施形態では、E
2a機能を、シグナルにしたがって自由にオンまたはオフに切り替えることがで
きる。本発明の好ましい実施形態では、E2a遺伝子は、アデノウイルス変異株
H5ts125由来であるので、シグナルは、温度で切り替わる。本発明の別の
特に好ましい実施形態では、パッケージング細胞を、アデノウイルス5E1領域
、E2a遺伝子、およびアデノウイルス5VA領域(Martinez et
al.、1989)またはアデノウイルス5E4orf6遺伝子またはその両方
で安定に形質転換する。この特に好ましい実施形態では、アデノウイルス5VA
領域および/またはアデノウイルス5E4orf6遺伝子の転写活性を調節する
が、これは、転写活性をシグナルにしたがって自由にオンまたはオフに切り替え
ることができることを意味する。
【0016】 本発明は、本発明の細胞を含む細胞培養を提供する。ヒト遺伝子治療用の組換
えベクターの大量産生には、産生細胞株用の容易で拡大可能な培養法が必要であ
り、培地中にいかなるヒトまたは動物の成分も含まない懸濁培養(すなわち、無
血清培地)または他の大量培養(バイオリアクター培養など)が好ましい。多数
の哺乳動物細胞に増殖させるために、いくつかの系が考案されている。これらに
は、回転ボトル培養、細胞キューブ、およびバイオリアクターが含まれるが、こ
れらに限定されない。これらの各系は、利点および欠点を有する。細胞が懸濁液
中で増殖するバイオリアクターは、規格化およびより大きな規模への増加が最も
容易である。しかし、欠点の1つは、懸濁液中の細胞は容易にトランスフェクト
されないことである。多種の異なる細胞の最適な増殖を支持するための多くの異
なる細胞培養を開発する。これらの培地のほとんどは、ダルベッコ改変イーグル
培地(DMEM)の変形に基づき、ウシ血清を補充している。本発明者らは、規
定の無血清培地を用いて本発明の細胞を懸濁培地に適応させた。無血清培地は、
外来因子の質および存在で変化し得る天然の血清源に依存しないので、完全に明
確であるという利点を有する。これらの無血清培地は、血清中での細胞増殖用の
必須成分の代わりの添加物を含む。
【0017】 本発明はまた、本発明の細胞または細胞培養の使用を含む組換えアデノ関連ウ
ィルスの産生法および遺伝子治療におけるこれらのアデノ関連ウィルスベクター
の使用を提供する。
【0018】 本発明は、AAV−2に基づいて記載されているが、他のAAV血清型(1お
よび3〜5)または未だ発見されていない血清型もまた同一の目的に適用するこ
とができることが明白である。他の種で共通のディペンドウイルスもまた、同一
の目的に使用することができ、例えば、イヌアデノ関連ウィルスをヒトの細胞に
感染させることができる。さらに、ヒトAAVは、種特異的アデノウイルスが存
在する限り多くの哺乳動物細胞中で複製し、それぞれの種特異的アデノウイルス
を用いて、本発明の細胞および方法によって他の種由来のディペンドウイルスを
産生することができる。非霊長類ディペンドウイルスの非限定的な例は、トリ、
イヌ、ウシのアデノ関連ウィルスである(Berns、1996)。例えば、遺
伝子産物の機能が類似の場合、アデノウイルス1〜4、6〜51、または他のヒ
トもしくは動物のアデノウイルスを同一の目的で操作することができることも当
業者に明白である。類似のAAVヘルパー機能が得られるが、異なるウイルス(
HSV、CMV、および仮性狂犬病ウイルスなどであるが、これらに限定されな
い)由来であるか、他の天然供給源由来であるか、合成形態で産生される遺伝子
産物を、同一の目的で使用することができる。
【0019】 本発明を、本明細書の実験の部および図面でさらに説明するが、これらは本発
明を限定しない。
【0020】 (実験の部)材料と方法。DNA構築物。パッケージングプラスミドpIM4
5(7.3kb)は、AAV−2 rep遺伝子およびcap遺伝子を含み(M
cCarty et al.、1991)、これはS.Zolotukhin博
士から贈与されたものであった。pACV−βgal(8.3kb)は、AAV
−ITRの間にCMV−LacZ発現カセットを含むプラスミドであり、これは
、J.A.Kleinschmidt博士から贈与されたものであった。プラス
ミドpIG.E1A.E1Bは、ヒトPGKプロモーターの転写調節下でAd5
ElaおよびE1b遺伝子(Ad5のヌクレオチド459〜3510)を含み、
これはWO/97/00326に記載されている。プラスミドpE2aは、以下
に記載の別名プラスミドpcDNA3wtE2Aである。プラスミドpE4or
f6を、pCMV/neoのBamHI部位へのAd5 E4orf6タンパク
質をコードする929bpフラグメントの挿入によって作製した(Hinds
et al.、1990)。
【0021】 pBr/Ad.Bam−rITR(ECACC寄託p97082122)。I
TR配列の平滑末端クローニングを容易にするために、野生型ヒトアデノウイル
ス5型(Ad5)DNAを、過剰なdNTPの存在下でクレノウ酵素で処理した
。クレノウ酵素の不活化およびフェノール/クロロホルム抽出およびエタノール
沈殿の後、DNAを、BamHIで消化した。このDNA調製物を、さらに精製
せずに以下のように調製したpBR322由来のベクターDNAを用いたライゲ
ーション反応に使用した:pBR322 DNAを、EcoRVおよびBamH
Iで消化し、TSAP酵素(Life Technologies)での処理に
よって脱リン酸し、LMPアガロースゲル(SeaPlaque GTG)で精
製した。コンピテントE.coli DH5a(Life Tech.)への形
質転換およびアンピシリン耐性コロニーの分析後、Ad5中のBamHI部位か
ら右側のITRにわたるインサート用に、予想される消化パターンを示す1つの
クローンを選択した。右側のITRでのクローニング境界(cloning b
order)の配列分析により、ITRのほとんどの3‘G残渣は失われている
ことが明らかになり、ITRの残部は妥当であることが見出された。
【0022】 pBr/Ad.Cla−Bam(ECACC寄託番号P97082117)。
野生型アデノ5型DNAを、ClaIおよびBamHIで消化し、20.6kb
フラグメントを、ゲルから電気的溶出によって単離した。pBR322を、同一
の酵素で消化し、Genecleanによってアガロースゲルから精製した。両
フラグメントをライゲートし、コンピテントDH5αに形質転換した。得られた
クローンpBr/Ad.Cla−Bamを、制限酵素消化によって分析し、91
9〜21566bpのアデノウイルス配列有するインサートを含むことが認めら
れた。
【0023】 pBr/Ad.AflII−Bam(ECACC寄託番号P97082114
)。クローンpBr/Ad.Cla−Bamを、EcoRI(pBR322中)
で線状化し、AflIIで部分消化した。AflIIの65℃で20分の熱変性
後、フラグメントの末端をクレノウ酵素で満たした。次いで、DNAを、Pac
I部位を含む平滑末端二本鎖オリゴリンカー(5‘−AATTGTCTTAAT
TAACCGCTTAA−3’)にライゲートした。このリンカーを、以下の2
つのオリゴヌクレオチド:5‘−AATTGTCTTAATTAACCGC−3
’および5‘−AATTGCGGTTAATTAAGAC−3’のアニーリング
およびクレノウ酵素での平滑末端化によって作製した。ライゲートしたDNAを
沈殿させて緩衝液を交換し、これを過剰なPacI酵素で消化して、オリゴのコ
ンカテマーを取り除く。3534から215666bpまでの配列およびベクタ
ー配列を含む22016bpの部分フラグメントを、LMPアガロース(Sea
Plaque)で単離し、再ライゲートして、コンピテントDH5αに形質転換
した。PacI部位を含み、巨大なアデノフラグメントを保持することが見出さ
れた1つのクローンを選択し、5‘末端を配列決定して、AflII部位中のP
acIリンカーの正確な挿入を評価した。
【0024】 pBr/Ad.Bam−rITRpac#2(ECACC寄託番号P9708
2120)およびpBr/Ad.Bam−rITR#8(ECACC寄託番号P
97082121)。クローンpBr/Ad.Bam−rITR中のAd5のI
TR付近のPacI部位の挿入を可能にするために、pBR322バックボーン
中のClaI部位とITR配列の開始部位との間の約190ヌクレオチドを取り
除いた。これを、以下のように行った。pBr/Ad.Bam−rITRをCl
aIで消化して、種々の時間(2、5、10、および15分間)ヌクレアーゼB
al3lで処理した。ヌクレオチドの除去後、同一の緩衝液および条件を用いて
、pBR322 DNA(ClaI部位でも消化されている)に対して個別に反
応を行った。Bal31酵素を、75℃で10分間のインキュベーションによっ
て不活化し、DNAを沈殿させ、より少量のTE緩衝液中に再懸濁した。平滑末
端を確認するために、DNAを、過剰なdNTPの存在下でT4 DNAポリメ
ラーゼでさらに処理した。SalIでのpBR322 DNA(コントロール)
の消化後、10分間または15分間処理したサンプルにおいて満足な分解(約1
50bp)が認められた。10分間または15分間処理したpBr/Ad.Ba
m−rITRサンプルを、上記の平滑末端化PacIリンカーにライゲートした
(pBr/Ad.AflII−Bamを参照のこと)。ライゲーション物を沈殿
によって精製し、過剰なPacIで消化し、LMPアガロースゲルでリンカーか
ら分離した。複製後、DNAを、コンピテントDH5αに形質転換し、コロニー
を分析した。ほぼ所望の長さの欠失を示した10個のクローン選択し、これらを
T−トラック配列決定(T7配列決定キット、Pharmacia Biote
ch)によってさらに分析した。rITRのすぐ下流に挿入されたPacIリン
カーを有するクローンを見出した。PacIでの消化後、ITRに結合したクロ
ーン#2は、28bpであり、クローン#8は27bpである。
【0025】 pWE/Ad.AflII−rITR(ECACC寄託番号P9708211
6)。コスミドベクターpWE15(Clontech)を使用して、より大き
なAd5インサートをクローニングした。第1に、固有のPacI部位を含むリ
ンカーを、pWE15のEcoRI部位に挿入して、pWE15.Pacを作製
した。このために、pBr/Ad.AflII−Bamにおいて記載した二本鎖
PacIオリゴであるがさらにそのEcoRI突出末端を有するものを使用した
。次いで、以下のフラグメントを電気的溶出によってアガロースゲルから単離し
た:PacI消化pWE15.Pac、PacIおよびBamHI消化pBr/
Ad.AflII−Bam、ならびにBamHIおよびPacI消化pBr/A
d.Bam−rITR#2。これらのフラグメントを共にライゲートし、λファ
ージパッケージング抽出(Stratagene)を用い、製造元のプロトコー
ルにしたがってパッケージングした。宿主細菌への感染後、プレート上でコロニ
ーを増殖させ、完全なインサートの存在について分析した。pWE/Ad.Af
lII−rITRは、3534(AflII部位)から右側のITR(ほとんど
の3‘G残基を欠く)を含む塩基までの全アデノウイルス5型配列を含む。
【0026】 pWE/Ad.Δ5‘。構築物pWE/Ad.Δ5’は、2つのアデノウイル
スITRおよび3510と35938bpとの間の全アデノウイルス配列(すな
わち、E1およびパッケージングシグナル以外の完全なアデノウイルスゲノム)
を含む本発明の複製分子の例である。pWE/Ad.Δ5‘を、3つのフラグメ
ント由来のコスミドベクターバックグラウンドに作製した。第1に、Ad由来の
5’ITRを、以下のプライマー: ITR−EPH:5‘−CGG−AAT−TCT−TAATTA−AGT−TA
A−CAT−CAT−CAA−TAA−TAT−ACC−3’および ITR−PIX:5‘−ACG−GCG−CGC−CTT−AAG−CCA−C
GC−CCA−CAC−ATT−TCA−GTA−CGT−ACT−AGT−C
TA−CGT−CAC−CCG−CCC−CGT−TCC−3’を用いて増幅し
た。得られたPCRフラグメントを、EcoRIおよびAscIで消化し、同一
の酵素で消化したベクターpNEB193(New England Biol
abs)にクローニングした。得られた構築物をpNEB/ITR−pIXと呼
ぶ。配列決定により、GenBankの予想配列(アクセッション番号M732
60/M29978)との1つのミスマッチ(すなわち、過剰なG残基がAfl
II部位のすぐ上流に見出された)以外はpIXプロモーター(3511〜35
38のAd5配列)に連結した左側のITR中のAd5配列(1〜103のAd
5配列)の正確な増幅が確認された。このITR−pIXフラグメントを、Ec
oRIおよびAflIIで単離し、Ad5配列3539〜21567を含むEc
oRI−AflIIベクターにライゲートした。後者のフラグメントを、pBr
/Ad.Cla−BamのEcoRIでの消化およびAflIIでの部分消化に
よって得た。得られたクローンを、pAd/LITR(Δ5‘)−BamHIと
呼ぶ。最終的な構築物pWE/Ad.Δ5’を、PacIで消化したコスミドベ
クターpWE15.Pac(前出)の、PacI/BamHIで消化したpAd
/LITR(Δ5‘)−BamHIおよびPacI/BamHIで消化したpB
r/Ad.Bam−rITR.pac#2(前出)へのライゲーションによって
作製した。
【0027】 pWE/Ad.AflII−rITRΔE2A。このコスミドは、E2Aのコ
ード配列の欠失以外はpWE/Ad.AflII−rITR(ECACC寄託番
号P97082116)と本質的に同一である。pWE/Ad.AflII−r
ITR(ECACC寄託番号P97082116)からのE2Aコード配列の欠
失を、以下のように行った。左側および右側でE2Aコード領域に隣接するアデ
ノウイルス配列を、製造元のプロトコールにしたがって、Expand PCR
システム(Boehringer)を用いたPCR反応においてプラスミドpB
R/Ad.Sal.rITR(ECACC寄託番号P97082119)から増
幅した。以下のプライマーを使用した。 右隣接配列(Ad5ヌクレオチド24033〜25180に対応する): ΔE2A.SnaBI:5‘−GGC.GTA.CGT.AGC.CCT.GT
C.GAA.AG−3’ ΔE2A.DBP−start:5‘−CCA.ATG.CAT.TCG.AA
G.TAC.TTC.CTT.CTC.CTA.TAG.GC−3’。 複製DNAフラグメントを、SnaBIおよびNsiI(NsiIを、プライマ
ーΔE2A.DBP−start(下線)において産生した)で消化した。 左隣接配列(Ad5ヌクレオチド21557〜22442に対応する): ΔE2A.DBP−stop:5‘−CCA.ATG.CAT.ACG.GCG
.CAG.ACG.G−3’ ΔE2A.BamHI:5‘−GAG.GTG.GAT.CCC.ATG.GA
C.GAG−3’。 複製DNAフラグメントを、BamHIおよびNsiI(NsiIを、プライマ
ーΔE2A.DBP−stop(下線)において産生した)で消化した。次いで
、消化したDNAフラグメントを、SnaI/BamHI消化pBr/Ad.S
al−rITRにライゲートして、pBR.Ad.Sal−rITRΔE2Aを
得た。配列決定により、プラスミドpBR.Ad.Sal−rITRΔE2A中
に固有のNsiI部位を有するDBPコード配列の正確な置換を確認した。
【0028】 次に、コスミドpWE/Ad.AflII−rITRΔE2Aを作製した。プ
ラスミドpBR.Ad.Sal−rITRΔE2Aを、BamHIおよびSpe
Iで消化した。E2Aコード領域が固有のNsiI部位で置換された3.9Kb
のフラグメントを単離した。pWE/Ad.AflII−rITRコスミドを、
BamHIおよびSpeIで消化した。E2Aコード配列を含むBamHI/S
peIフラグメントが取り除かれた35Kbのフラグメントを単離した。フラグ
メントを、製造元のプロトコールにしたがってλファージを用いてライゲートお
よびパッケージングし、コスミドpWE/Ad.AflII−rITRΔE2A
を得た。
【0029】 pVA。pVA(3.7kb)は、アデノウイルス5型のVAIおよびVAI
I領域(ヌクレオチド10555〜11075)を含むpUC119プラスミド
である。アデノウイルス5型のVA遺伝子を、プライマー5‘−ACGCGTC
GACCTCTGGCCGGTCAGGCGCGCGCAA−3’および5‘−
ACGCGGATCCCGCATCTGCCGCAGCACCGGATGC−3
’を用いて野生型アデノウイルス5型由来の単離DNAについてPCRによって
クローン化した。製造元の説明書にしたがってexpand long Tem
plateTMPCRキット(Boehrnger)を用いてPCRを行った。
プライマー中に存在する得られたフラグメントを、SalIおよびBamHIで
消化して、SalI、BamHI消化pUC119にライゲートした。
【0030】 細胞培養。293細胞(Graham et al.、1977b)およびH
eLa細胞(Cancer Res.、12,264、1952)を、・10%
熱変性ウシ胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Life
technologies Breda、The Netherlands)中
、37℃、10%COで培養した。PER.C6細胞の接着培養物を、10%
ウシ胎児血清およびMgCl(10mM)を補充したDMEM培地中、37℃
、10%COで増殖させた。PER.C6細胞の懸濁培養物を、1×L−グル
タミン(GIBCO BRL)を補充したEx−CellTM525(以後Ex
−CellTMと呼ぶ)中、37℃、10%COで、6ウェル皿(Grein
er、Alphen aan de Rijn、The Netherland
s)での静置培養またはErlenmeyer組織培養フラスコ(Cornin
g)での100RPMの震盪培養のいずれかによって培養した。
【0031】 トランスフェクション。単層培養物のトランスフェクション。HeLa細胞お
よび293細胞を、製造元の説明書にしたがってリン酸カルシウムトランスフェ
クション系(Life technologies、Almere)を用いてト
ランスフェクトした。PER.C6細胞の単層を、製造元の説明書にしたがって
、LipofectAMINETM(Life technologies、B
reda)を用いてトランスフェクトした。
【0032】 懸濁培養物のトランスフェクション。対数増殖期のPER.C6細胞を、遠心
分離(3000g、保持時間5分間)で回収した。細胞を、2×10細胞/m
lの濃度でトランスフェクション混合物(下記)に再懸濁し、37℃、10%C
で3時間インキュベートした。別記しない限り、トランスフェクションを、
連続的震盪(100RPM)で行った。DMRIE−CTM(Life tec
hnologies、Breda)でのトランスフェクション用に、トランスフ
ェクション混合物を、製造元の説明書にしたがって。DMEM中に作製した。ト
ランスフェクション混合物中での3時間のインキュベーション後、細胞を遠心分
離(3000g、保持時間5分間)で回収し、新鮮なEx−CellTM培地に
10細胞/mlの最終濃度に再懸濁した。FuGENETM6(Boehri
nger Mannheim)でのトランスフェクションを、製造元の説明書に
したがって、Ex−CellTM培地中に作製したトランスフェクション混合物
を用いて行った。トランスフェクション混合物との3時間のインキュベーション
後、細胞を、Ex−CellTM培地で10細胞/mlの最終濃度に希釈した
。トランスフェクション混合物を、ポリ(2−(ジメチルアミノ)エチル−10
−4−アミノブチル)ホスファゼン(PPZ)を用いて以下のように作製した。
PPZのストック溶液(2.4mg/ml)を、Hepes中への固体化合物の
溶解(5mM、pH=7.3)によって作製した。PPZの化学式は、
【化1】 である。
【0033】 トランスフェクション混合物を、500μlのEx−CellTM培地に表示
量のPPZの添加によって作製した。この溶液を、表示量のDNAを含む同体積
のEx−CellTMと混合した。混合物を、1時間インキュベートし、これを
使用して2×10PER.C6細胞のペレットを再懸濁した。細胞を、トラン
スフェクション混合物と3時間インキュベートして、Ex−CellTM培地で
10細胞/mlの最終濃度に希釈した。48時間後にトランスフェクトされた
細胞を回収し、β−ガラクトシダーゼ活性について分析した。
【0034】 β−ガラクトシダーゼ活性アッセイ。細胞を、2つの異なる方法でβ−ガラク
トシダーゼ活性について染色した。感染単位数の組織化学的分析および同定では
、以下の手順を使用した。細胞を、PBS(NPBI、Emmer−Compa
scuum)で2回洗浄し、0.2%グルタルアルデヒド(Sigma、Zwi
jndrecht、The Netherlands)のPBS溶液で10分間
固定した。細胞をPBSで2回洗浄し、X−Gal溶液(0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.4)中、2mM MgCl・6HO、5mM KFe(CN) 、5mM K4Fe(CN)・3HOおよび40mg/ml X−Gal
(5−ブロモー4−クロロ−3−インドリル−b−ガラクトピラノシド、Mol
ecular Probes Europe、Leiden、The Neth
erlands))で染色した。37℃で一晩の染色後、青色細胞を、光学顕微
鏡(Olympus CK2−TR)で計数した。PER.C6の懸濁培養にお
けるβ−ガラクトシダーゼ活性の定量については、製造元のプロトコールにした
がって、FluoReporterTM LacZ/Galactosidas
e Quantitation kit(Molecular Probes、
Leiden、The Netherlands)を使用した。各サンプルのβ
−ガラクトシダーゼ活性を、10μlの細胞懸濁液におけるβ−ガラクトシダー
ゼ活性と、既知濃度の精製β−ガラクトシダーゼの連続希釈物との比較によって
評価した。
【0035】 組換えAAV滴定。HeLa細胞を、4×10細胞/cmで播種した。培
地を、rAAVおよびアデノウイルスts149(20pfu/細胞)の連続希
釈物を含む新鮮な培地と翌日に交換した。4時間後、培地を新鮮な培地と交換し
、細胞を37℃、10%COで24時間インキュベートし、その後β−ガラク
トシダーゼ染色を行った。組換えAAV株の力価を、青色細胞が得られた最も高
い希釈度由来の青色細胞数を計数し、この数に希釈係数を乗じることによって計
算した。
【0036】 接着細胞に対する組換えAAV産生。細胞を、翌日に70%の密集度に達する
ように播種した。次いで、細胞をpACV−βgalおよびpIM45(1:4
w/wの比)でトランスフェクトし、アデノウイルスヘルパーウイルスts14
9(m.o.i.=20)、E1欠失アデノウイルスヘルパーウイルスIG.A
d.MLP.Luc(Vincent et sl.、1996)で感染させる
か、アデノウイルスヘルパープラスミドDNAでトランスフェクトした。後者の
場合、アデノウイルスヘルパー遺伝子プラスミドの総数は、pACV−βgal
とpIM45 DNAとの総数の1.5倍(w/w)であった。1つを超えるア
デノウイルスヘルパーウイルスを使用した場合、等量(w/w)の異なるアデノ
ウイルスヘルパープラスミドを使用した。接着PER.C6tsE2A.c5−
9に対する組換えAAV産生を、いくつかの修正以外はPER.C6細胞株につ
いて記載のように行った。細胞株を、39℃、10%COで増殖させた。トラ
ンスフェクション前に、39℃、10%COで翌日に70%の密集度となるよ
うに細胞を播種した。次いで、細胞を、32℃、10%COで1日間培養した
。次いで、PER.C6株で記載のように、細胞を、37℃、10%COでト
ランスフェクトした。トランスフェクションから48時間後に組換えAAVを回
収した。培養培地から細胞を掻き取り、3回の凍結融解サイクルに供した。細胞
片を遠心分離した(2000RPM、保持時間10分)。アデノウイルスts1
49またはE1欠失アデノウイルスベクターを使用した場合、上清を、56℃で
1時間熱変性させた。アデノウイルスDNAフラグメントを使用してアデノウイ
ルス産生を補完する場合、上清を熱変性させなかった。全ての上清を濾過(0.
45μM、Millipore)し、−20℃で保存した。
【0037】 実施例1。初期領域1および初期領域2Aを欠失した組換えアデノウイルスベ
クター産生用の産生細胞株の作製。 本明細書中に、初期領域1(E1)および初期領域2A(E2A)を欠失した組
換えアデノウイルスベクター産生用の細胞株の作製を記載する。産生細胞株は、
それぞれE1およびE2A遺伝子の構成性発現によるトランスでの組換えアデノ
ウイルスベクター由来のE1およびE2A欠失を補完する。予め確立されたAd
5−E1形質転換ヒト胚網膜芽細胞株PER.C6(WO 97/00326)
およびAd5形質転換ヒト胚腎細胞株293(Graham et al.、1
977b)に、E2A発現カセットをさらに付与した。
【0038】 アデノウイルスE2A遺伝子は、一本鎖DNAと高親和性を有する72kDa
DNA結合タンパク質(DBP)をコードする。この特徴のために、DBPの
構成性発現は、細胞毒性を示す。ts125E2A変異体は、アミノ酸413で
Pro→Ser置換するDBPをコードする(Vliet van der e
t al.、1975)。この変異により、DBPをコードするts125E2
Aは、32℃の許容温度で完全に活性であるが、39℃の非許容温度ではssD
NAに結合しない。これにより、39℃の非許容温度で機能的でなく且つ毒性を
示さないが、32℃の許容温度への温度の変更後機能的になるE2Aを構成性発
現する細胞株の作製が可能である。
【0039】 A.野生型E2Aまたは温度感受性ts125E2Aを発現するプラスミドの
作製。pcDNA3wtE2A。完全な野生型初期領域2A(E2A)コード領
域を、供給元(Boehringer Mannheim)の標準的なプロトコ
ールにしたがって、ExpandTMLong Templete PCRシス
テムを用い、プライマーDBPpcr1およびDBPpcr2を用いて、プラス
ミドpBR/Ad.Bam−rITR(ECACC寄託番号P97082122
)から複製した。PCRを、Biometra Trio Thermoblo
ckを用いて、以下のプログラムで行った:94℃で2分間を1サイクル、94
℃で10秒間+51℃で30秒間+68℃で2分間を1サイクル、94℃で10
秒間+58℃で30秒間、68℃で2分間を10サイクル、94℃で10秒間+
58℃で30秒間+68℃で2分間およびサイクルごとに10秒間の伸長を20
サイクル、68℃で5分間を1サイクル。プライマーDBPpcr1:CGG
GAT CCG CCA CCA TGG CCA GTC GGG AAG
AGG AG(5‘→3’)は、固有のBamHI制限部位(下線)、Koza
k配列(斜体)の5‘およびE2Aコード配列の開始コドンを含む。プライマー
DBPpcr2:CGG AAT TCT TAA AAA TCA AAG
GGG TTC TGC CGC(5’→3‘)は、固有のEcoRI制限部位
(下線)、E2Aコード配列の終止コドンの3’を含む。太字は、E2Aコード
領域由来の配列をいう。PCRフラグメントを、BamHI/EcoRIで消化
し、BamHI/EcoRI消化pcDNA3(Invitrogen)にクロ
ーン化し、pcDNA3wtE2Aを得た。
【0040】 pcDNA3tsE2A。完全なts125E2Aコード配列を、温度感受性
アデノウイルス変異体H5ts125(Ensinger and Ginsb
erg、1972、Vliet van der et al.、1975)か
ら単離したDNAから増幅させた。PCR増幅の手順は、wtE2Aの増幅の手
順と同一である。PCRフラグメントをBamHI/EcoRIで消化し、Ba
mHI/EcoRI消化pcDNA3(Invitrogen)にクローン化し
て、pcDNA3tsE2Aを得た。wtE2AおよびtsE2Aのコード配列
を、配列決定によって確認した。
【0041】 B.32℃、37℃、および39℃で培養した組換えアデノウイルスベクター
産生用の産生細胞の増殖特性。 PER.C6細胞を、10%CO内、32℃、37℃、または39℃のいず
れかの温度で10%ウシ胎児血清(FBS、GIBCO BRL)および10m
M MgClが補充されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、GIBC
O BRL)で培養した。0日目、全体で1×10のPER.C6細胞を25
cm組織培養用フラスコ(Nunc)に播種し、細胞を32℃、37℃、また
は39℃のいずれかで培養した。1〜8日目に細胞を計数した。図3は39℃に
おけるPER.C6細胞培養の増殖率および最終細胞密度と37℃の場合との比
較を示す。32℃におけるPER.C6培養の増殖率および最終密度は37℃ま
たは39℃のものと比較して僅かに減少した。顕著な細胞死は、いずれのインキ
ュベーション温度でも観察されなかった。したがって、PER.C6細胞は、t
s125E2Aにとって許容温度である32℃および非許容温度である39℃の
両方でかなり良好に機能する。
【0042】 C.E2A発現ベクターによるPER.C6および293のトランスフェクシ
ョン;コロニー形成および細胞株の産生 トランスフェクション前日に、2×10PER.C6細胞を10%FBSお
よび10mM MgClが加えられたDMEを含む6cm組織培養皿(Gre
iner)に播種し、10%CO、37℃でインキュベートした。翌日、39
℃かつ10%CO中で細胞に対してトランスフェクションを行うこと以外は供
給元(GIBCO BRL)の標準プロトコールにもとづいて、Lipofec
tAMINE PLUS(登録商標)試薬キットを用いて組織培養皿あたり3μ
g、5μg、または8μgのpcDNA3、pcDNA3wtE2Aまたはpc
DNAtsE2AプラスミドDNAを細胞にトランスフェクションさせた。トラ
ンスフェクション後、細胞をts125E2Aの非許容温度である39℃に一定
して保った。3日後、10%FBS、10mM MgCl、および0.25m
g/lのG418(GIBCO BRL)が加えられたDMEに細胞を置き、ト
ランスフェクション10日後に最初のG418耐性コロニーが出現した。表1に
示すように、pcDNA3のトランスフェクション後に得られたコロニー全数(
〜200コロニー)またはpcDNA3tsE2Aのトランスフェクション後に
得られたコロニー全数(〜100コロニー)とpcDNA3wtE2Aのトラン
スフェクション後に得られたコロニー全数(たったの4コロニー)との間に著し
い差があった。これらの結果は、構成的に発現されたE2Aの毒性がE2A(t
s125E2A)の温度感受性突然変異株を用い、かつ細胞を非許容温度である
39℃で培養することによって克服することができることを示している。
【0043】 各トランスフェクションから、いくつかのコロニーをピペットによって組織
培養皿から細胞をこすり取った。続いて、剥がされた細胞を24ウェル組織培養
皿(Greiner)に入れ、10%FBS、10mM MgCl、および0
.25mg/lのG418が加えられたDME中で、39℃、10%COで培
養した。表1に示すように、pcDNA3トランスフェクションコロニーの10
0%(4/4)およびpcDNA3tsE2Aトランスフェクションコロニーの
82%(37/45)が安定な細胞株を確立した(残りの8個のpcDNA3t
sE2Aトランスフェクションコロニーはゆっくりと増殖し、破棄された)。対
照的に、1個のpcDNA3wtE2Aトランスフェクションコロニーを確立す
ることができただけである。他の3つは採取直後に死滅した。
【0044】 次に、異なる細胞株のE2A発現レベルをウェスタンブロッティングによっ
て決定した。細胞株を6ウェル組織培養皿に播種し、準集密的な培養株をPBS
(NPBI)で2回洗浄して溶解し、RIPA(1%NP−40、0.5%デオ
キシコール酸ナトリウム、および0.1%SDSを含むPBSで、さらに1mM
フェニルメチルスルホニルフルオリドおよび0.1mg/mlトリプシン阻害剤
を添加)にこすり取った。氷上で15分間インキュベーションした後、ライセー
トを遠心によって取り除いた。タンパク質濃度は、供給元(BioRad)の標
準プロトコールにもとづいてBio−Radタンパク質アッセイによって決定し
た。等量の全細胞抽出物を10%ゲル上でSDS−PAGEによって分画化した
。タンパク質をImmobilon−Pメンブラン(Millipore)に移
し、αDBPモノクローナル抗体B6(Reich et al., 1983
)とインキュベートした。2次抗体は西洋わさびペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マ
ウス抗体(BioRad)であった。ウェスタンブロッティング法および抗体の
インキュベーションは、Milliporeによって提供されたプロトコールに
もとづいて実施した。抗体複合体は、製造元(Amersham)のプロトコー
ルにもとづいてECL検出システムによって可視化した。図3は、pcDNA3
tsE2Aトランスフェクション由来の細胞株全てが72kDaのEZAタンパ
ク質を発現することを示す(上段のパネル、レーン4〜14; 中段のパネル、
レーン1〜13; 下段のパネル、レーン1〜12)。対照的に、pcDNA3
wtE2Aトランスフェクション由来の細胞株のみがE2Aタンパク質を発現す
ることができなかった(レーン2)。pcDNA3トランスフェクション由来の
細胞株からの抽出物ではE2Aタンパク質が検出されず(レーン1)、負の対照
として用いられる。PER.C6細胞の抽出物はpcDNA3wtE2Aによっ
て過渡的にトランスフェクションされ(レーン3)、ウェスタンブロット法の正
の対照として用いられた。これらのデータは、wtE2Aの構成的発現が細胞に
とって毒性を有し、またこの毒性がE2Aのts125突然変異株を用いること
によって回避することができることを確証している。
【0045】 PER.C6細胞とは対照的に、39℃で293細胞を培養することは問題
がある。したがって、pcDNA3、pcDNA3wtE2A、またはpcDN
A3tsE2Aのいずれかによる293細胞のトランスフェクションを、DBP
をコードするts125E2Aの半許容温度である37℃でCO下で行った。
トランスフェクション前日、293細胞を、10%FBSおよび10mM Mg
cl2を補充した6cm組織培養皿(Greiner)あたり3.6×10
胞の密度で播種した。トランスフェクション開始5時間前、細胞に新鮮な培地を
与えた。細胞は、供給元(GIBCO BRL)の標準的なプロトコールにもと
づいてリン酸カルシウムトランスフェクションシステムによってpcDNA3、
pcDNA3wtE2A、またはpcDNA3tsE2AプラスミドDNAのい
ずれかの7.2μgによってトランスフェクションした。トランスフェクション
の2日後、細胞を選択培地、すなわち、10%FBS、10mM MgCl
および0.25mg/lのG418が加えられたDMEMに置いた。トランスフ
ェクション12日後に最初のコロニーが出現した。表2に示すように、pcDN
A3のトランスフェクション後に得られたコロニー全数(〜100コロニー)お
よびpcDNA3tsE2Aのトランスフェクション後に得られたコロニー全数
(〜25コロニー)は、pcDNA3wtE2Aのトランスフェクション後に得
られたコロニー全数(たったの2コロニー)よりも著しく多かった。これらの結
果は、構成的に発現されたESAが細胞にとって毒性を有し、またこの毒性がt
s125E2Aの使用によって回避することができることを再び示している。さ
らに、このことはPER.C6細胞に特有なものではないことを示すが、一般に
真核細胞(例えば、293細胞)に適用されることを示している。
【0046】 D.ts125E2Aを構成的に発現するPER.C6細胞によるAd5.d
l802におけるE2A欠失の補完 アデノウイルスAd5.dl802は、E2Aコード領域の主要部分が欠失し
たAd5由来ベクターであり、機能的DBPを産生しない(Rice and
Klessing, 1985)。Ad5.dl802は、ts125E2Aを
構成的に発現するPER.C6細胞のE2Aトランス補完活性を試験するために
用いられた。親PER.C6細胞またはPER.C6tsE2Aクローン3−9
を、10%FBSおよび10mM MgClが加えられたDME中で、39℃
、10%COで25cmフラスコ内で培養し、感染多重度(m.o.i)5
でAd5.dl802による感染または膜擬感染のいずれかを行った。続いて、
感染細胞を32℃で培養し、細胞を、細胞の形態およびフラスコからの細胞の剥
離における変化を決定することで細胞変性効果(CPE)の発現によってスクリ
ーニングした。表3は、2日以内にPER.C6tsE2Aクローン3−9が感
染したAd5.dl802において完全なCPE発現が行われたことを示してい
る。これらのデータは、ts125E2Aを構成的に発現しているPER.C6
細胞が許容温度32℃でAd5.dl802ベクターのE2A欠失に対してトラ
ンスで補完することを示す。
【0047】 E.PER.C6tsE2A細胞株の無血清懸濁培養。 ヒト遺伝子治療のために組換えアデノウイルスベクターを大規模で産生するこ
とは、任意のヒトまたは動物構成物質を欠いている培地で、産生細胞株、好まし
くは懸濁培養のアッセイおよびスケールアップ可能な培養方法を必要とする。そ
の目的のために、いくつかのPER.C6tsE2Aクローンを懸濁培養した。
例えば、細胞株PER.C6tsE2Ac5−9(c5〜9と表す)を39℃、
10%COで10%FBSおよび10mM MgClが加えられたDMEを
含む175cmフラスコ(Nunc)で培養した。準集密性(70〜80%集
密)で、細胞をPBS(NPBI)で洗浄し、培地を1×L−グルタミン(GI
BCO BRL)が加えられた25mlの無血清懸濁培地Ex−cell(登録
商標)525(JRH)(以下Ex−cell(登録商標)と示す)と置き換え
た。2日後、細胞を軽く叩くことでフラスコから剥離し、該細胞を5分間、10
00rpmで遠心した。細胞ペレットを、5mlのEx−Cell(登録商標)
に再懸濁し、0.5ml細胞懸濁液を12mlの新鮮なEx−cell(登録商
標)とともに、80cm組織培養フラスコ(Nunc)に移した。2日後、細
胞を収集し(全ての細胞が懸濁状態にある)、Burker細胞計数器で計数し
た。次に、20mlEx−cell(登録商標)の全容量において1mlあたり
3×10細胞密度で、細胞を125ml組織培養エルレンマイヤー(Corn
ing)に播種した。細胞を、39℃、10%CO下、オービタルシェーカー
(GFL)で125rpmでさらに培養した。1〜6日目に細胞をBurker
細胞計数器で計数した。図4では、8つの培養から得た平均増殖曲線を示す。P
ER.C6tsE2Ac5−9は、無血清懸濁培養で良好に機能する。培養5日
以内で1mlあたり約2×10細胞の最大細胞密度が達成された。
【0048】 実施例2。組換えAAVの産生細胞としてのPER細胞。 PER細胞はヒト網膜細胞由来である。網膜はAAV複製を持続させる能力が
あることで知られている。したがって、本発明者らはPER細胞細胞が組換えA
AV産生を許すかどうかを確かめる。LipofectAMINE(登録商標)
を用いてPER.C6細胞をパッケージングプラスミドpIM45、rAAV−
ベクターpACV−βgal(比10:1w/w)でトランスフェクションし、
アデノウイルスts149を感染させた。組換えAAVを二日後に単離し、アデ
ノウイルス感染HeLa細胞で滴定した。PER.C6細胞で産生されたpAC
V−βgalは、1mlあたり2×10感染単位(IU)または細胞あたり2
0IUの力価を有した。このシステムで得られた細胞あたりのウイルスの収量は
、パッケージングプラスミドpIM45による293細胞株で報告されたもの(
Vincent et al., 1997)に匹敵するか、もしくはそれより
も良好である。同時に、発現されたE1タンパク質のパターンおよびレベルがr
AAV産生にとって十分なものであるかどうかについて分析した。この問題に取
り組むために、PER.C6細胞をパッケージングプラスミドpIM45、rA
AV−ベクターpACV−βgal(比10:1w/w)でトランスフェクショ
ンし、E1欠失アデノウイルスベクターIG.Ad.MLP.Luc(Vinc
ent et al., 1996)を感染させた。E1欠失アデノウイルスベ
クターIG.Ad.MLP.Lucを用いたrAVVの収量は、2×10AI
U/mlであり、アデノウイルスts149と同様であった。この結果は、PE
R.C6におけるE1発現のパターンおよびレベルともに十分なrAAV産生を
可能とするものであることを示している。
【0049】 PER.C6上での組換えAAVによるウイルスベクター非存在下での産生。
ウイルスよりもむしろヘルパーとしてアデノウイルスDNAを用いた組換えAA
Vの産生が報告されている(WO 96/40240、WO 97/17458
、(Ferrari et al., 1997; Ferrari et a
l., 1996; laser iridotomy et al., 19
97; Xiao et al., 1998a))。この研究は293細胞株
のみで行われた。本発明者らは、PER.C6細胞株が組換えAAVを産生する
ために使用することができるかどうかについての判断も望んだ。この目的のため
に、本発明者らはE1領域以外の全てのアデノウイルス遺伝子を含む2つの構築
物pWE/Ad.D5‘およびpWE/Ad.AflII−rITRを試験した
。既に述べたように、構築物pWE/Ad.AflII−rITRはE1領域以
外の全てのアデノウイルス遺伝子を含むが、タンパク質IX遺伝子のプロモータ
ーに欠失がある。一方、pWE/Ad.D5’は左側ITRおよび完全長のタン
パク質IXプロモーターを含む。組換えAAVは両方のアデノウイルスDNAフ
ラグメントで産生することができた。組換えAAVの収量は両構築物で異なった
。pWE/Ad.AflII−rITRを用いた組換えAAVの収量は、pWE
/Ad.D5‘を用いたものよりも著しく高かった(表4)。収量における違い
についての1つの理由は、2つの異なるプラスミド由来の関連タンパク質の発現
で違いがあるためである。他の理由は、アデノウイルス5タンパク質IXの発現
が組換えAAV産生に対してネガティブに影響することである。
【0050】 PER.C6の組換えAAV産生のための最小必要条件。 PER.C6細胞上の組換えAAV産生のための最小必要条件を決定するため
に、AAV産生に悪影響を及ぼすことが知られているアデノウイルス遺伝子のプ
ラスミドクローンを得た(すなわち、E2a、E4orf6、およびVA)。し
たがって、AAV産生に影響を与えることが公知の全てのアデノウイルス遺伝子
は、PER.C6に既に存在しているE1領域とともにすぐに利用できるので、
PER.C6上での組換えAAV産生に対するそれらの影響について試験した。
HeLa細胞とは対照的に、PER.C6細胞はpIM45およびpACV−β
galによってトランスフェクションした場合に少量ではあるが検出可能な量の
組換えAAVを産生した。組換えAAVの効率的な産生は、別のヘルパー機能コ
ード遺伝子のトランスフェクションを要求した。3つの発現カセット全てまたは
pE2およびpVAのトランスフェクションによって、組換えAAVが最も多く
得られた(表4)。pE2a単独またはpE4orf6と一緒のトランスフェク
ションでは、組換えAAVの収量は±10%であった。E4のみ、またはVAの
みのトランスフェクションでは有意な量のAAVを産生することはなかった(表
4)。特別のアデノウイルスヘルパー遺伝子が加えられていないPER.C6t
sE2Aでの産生によって、1.3×10の力価が得られた。pEorf6お
よびpVAのみ、またはpE2Aとの組み合わせを加えることで、組換えAAV
の収量が増加した。最も高い収量は、構築物pWE/Ad.aflII−rIT
Rを用いて得られた。
【0051】 組換えAAVの大量産生 哺乳類細胞を大量に増殖させるためにいくつかのシステムが考え出された。そ
れらは、限定されるものではないが、回転ボトル培養、セルキューブおよびバイ
オリアクターを含む。それらのシステムの各々は、利点と欠点とを有している。
細胞が懸濁状態で増殖するバイオリアクターは、標準化およびよりいっそう大量
に規模を拡大することが最も容易である。しかし、1つの欠点は懸濁状態の細胞
が容易にトランスフェクションされないということである。多種多様な異なる細
胞の最適な増殖を支持するために、多くの異なる細胞培養培地が開発されている
。これらの培地のほとんどがダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に変更を
加えたものに基づいており、ウシ血清が補充されている。本発明者らは所定の無
血清培地を用いて懸濁培養にPER.C6細胞を適合させた。無血清培養は、品
質にばらつきがあり、かつ外来の作用因子が含まれる天然由来の血清に依存しな
いので完全に明確にすることができるという利点を有する。無血清培地は、血清
中の細胞増殖用必須成分の代用となる添加物が含まれる。本発明者らは、細胞が
無血清Ex−Cell(登録商標)培地で培養される場合よりも細胞がDMEM
で培養される場合のほうが多くのトランスフェクション試薬、特にリポゾームが
よりいっそう良好に機能することを観察した(不図示)。しかし、懸濁状態で増
殖するPER.C6細胞のトランスフェクションは非リポゾーム試薬FuGEN
E(登録商標)6を用いることによって、またはリポゾーム:DNA複合体(D
MRIE−C)とEx−Cell(登録商標)媒体との接触によって達成するこ
とができる(表5)。別のトランスフェクション試薬は、ポリ(オルガノ)ホス
ファゼンである。これらの試薬によって細胞がトランスフェクションされる能力
については、たいして知られていない。懸濁状態のPER細胞のトランスフェク
ションに対する上記試薬の使用について調べるために、本発明者らは一定量のD
NAとともに増量の化合物ポリ(2−(ジメチルアミノ)エチル)−10−4−
アミノブチル)ホスファゼン(PPZ)によるトランスフェクションを実施した
。培地を希釈する前に、細胞を3時間にわたってトランスフェクション混合物に
晒した。X−Gal染色およびフルオロメトリー分析で測定されるような懸濁細
胞のトランスフェクションは、添加したPPZの量に依存し(表6および表7)
、320μgPPZ(表6)および160μgPPZ(表7)で5%X−Gal
陽性細胞に達した。トランスフェクション混合物中のPPZがよりいっそう多い
ことは、細胞が大量に失われることに関係した。
【0052】 次に、本発明者らは組換えDNAの大量生産に対するPER細胞の潜在能力を
評価した。大量生産潜在能を最初に癒着性PER.C6細胞について評価した。
10枚の170cm(Greiner)皿に対して、DMEM+10%FCS
に1皿あたり2×10のPER.C6を播種した。細胞をpACV−βgal
、pIM45、およびpWE/Ad.AflII−rITR(それぞれ2:8:
30μg)でトランスフェクションした。以下のプロトコールを用いてウイルス
を48時間後に収集した。培地を細胞から除去し、細胞をこすり取って回収し4
ml/皿の新鮮なDMEMに入れた。細胞懸濁液を2回凍結融解し、続いて37
℃、30分間にわたってDNaseI(100μg/ml)とともにインキュベ
ートした。懸濁液をさらに2回凍結融解サイクルに供し、その後に細胞の破片を
遠心(3,000rpm、10分間)で取り除いた。上澄みを13.3mlの飽
和(NH)2SOとともにインキュベートした(4℃、10分間)。SW2
7.1ローターを用いて10,000rpm(4℃、15分間)で遠心すること
によって沈殿物を取り除いた。飽和(NHSOをさらに26.6ml加
えて上清をインキュベートし、さらに4℃で20分間インキュベートした。ウイ
ルスはSW27.1ローターを用いて12,000rpm(4℃、30分間)で
遠心することによってペレットにした。ペレットを5mlのPBS(NPBI)
に再懸濁し、2本の管(Quick−Seal Ultra−Clear tu
be)(Beckman Instruments, Mijdrecht,
The Netherlands)に等しく分けた。ウイルス懸濁液を等量のO
ptiPrep(Nycomed Pharma As, Oslo, Nor
way)によってアンダーレイした。密閉した管を80度の角度で回転させた(
20分間、10rpm)。ウイルスは、Vti80ローター(Beckman
Instruments)を用いて密度勾配遠心(3時間、71,000rpm
)で分離した。分画を回収(1分画あたり200μl)、組換えAAVの存在に
ついて滴定した。陽性の分画をプール(±400〜600μl)し、15mlP
BS(NPBI)で希釈し、続いてセントリプラス100(Centriplu
s 100)およびセントリコン100(Centricon 100)(Am
icon, Capelle A/D Ijssel)でそれぞれ濃縮した。濃
縮した分画を滴定したところ、1mlあたり8.5×10感染単位の力価を有
することがわかった。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】wtAAVの構造およびゲノムの構成を示す図である。
【図2】PER.C6細胞を、25cmの組織培養フラスコあたり1×10 細胞の密度で播種し、32℃、37℃、または39℃のいずれかで培養した。表
示の時点で、細胞をBurker細胞計数器で計数した。PER.C6は、32
℃、37℃、および39℃のいずれでも良好に増殖する。
【図3】pcDNA3(上段のパネル、レーン1)、pcDNA3wtE2A(
上段のパネル、レーン2)、pcDNA3tsE2A(上段のパネル、レーン4
〜14、中段のパネル、レーン1〜13、および下段のパネル、レーン1〜12
)のいずれかでトランスフェクトしたPER.C6、またはpcDNA3tsE
2A(上段のパネル、レーン3)で一時的にトランスフェクトしたPER.C6
細胞から作製した細胞株由来の35mgの全細胞抽出物を用いたウェスタンブロ
ットを示す図である。ブロットを、E2A遺伝子産物に特異的な抗体(B6 a
DBP)で探索し、ECL検出系を用いて視覚化した。全てのPER.C6ts
E2A細胞株は、tsE2Aコード温度感受性DBPタンパク質を発現する。
【図4】tsE2A発現細胞株PER.C6tsE2A.c5−9を、無血清E
x−cellTMの懸濁液中で培養した。表示の時点で、細胞をBurker細
胞計数器で計数した。8つの独立した培養物の結果を示す。PER.C6tsE
2Aは、無血清Ex−cellTM培地の懸濁液中で十分に増殖する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:91) (C12N 7/00 (C12N 5/10 C12R 1:93) C12R 1:91) C12N 5/00 B (C12N 7/00 15/00 A C12R 1:93) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 CA04 DA02 EA02 EA06 GA13 GA18 HA12 HA17 4B065 AA93X AA95Y AB01 AC20 BA02 BA25 BB32 BD01 BD14 CA44

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 関連するヘルパーウイルスを産生しないで組換えアデノ関連ウイ
    ルス(AAV)の産生が可能なAAVヘルパー機能を提供する少なくとも1つの
    遺伝子産物をコードする核酸が付与された、アデノ関連ウイルス(AAV)パッ
    ケージング細胞。
  2. 【請求項2】 前記核酸がアデノウイルス遺伝子産物をコードする、請求項1に
    記載の細胞。
  3. 【請求項3】 前記遺伝子産物がアデノウイルスE1またはその機能的フラグメ
    ントを含む、請求項2に記載の細胞。
  4. 【請求項4】 前記遺伝子産物がアデノウイルスE2Aまたはその機能的フラグ
    メントを含み、前記E2Aがアデノウイルスts125由来であることが好まし
    い、請求項2に記載の細胞。
  5. 【請求項5】 さらに必要なヘルパー機能をコードする少なくとも1つのさらな
    る核酸がさらに付与された、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の細胞。
  6. 【請求項6】 前記遺伝子産物がアデノウイルスE1またはその機能的フラグメ
    ントをコードし、少なくとも1つの前記さらなる核酸がアデノウイルスE2Aま
    たはその機能的フラグメントをコードし、前記E2Aはアデノウイルスts12
    5由来であることが好ましい、請求項5に記載の細胞。
  7. 【請求項7】 アデノウイルスE4orf6またはその機能的フラグメントをコ
    ードする核酸をさらに含む、請求項6に記載の細胞。
  8. 【請求項8】 ヒト胚網膜芽細胞由来である、請求項1〜請求項7のいずれか1
    項に記載の細胞。
  9. 【請求項9】 Centre for Applied Microbiolo
    gy research(CAMR)でアクセッション番号96022940
    ECACCで寄託されているPER.C6細胞またはそれに由来する細胞を含む
    、請求項8に記載の細胞。
  10. 【請求項10】 コスミドpWE/Ad.AflII−rITR(CAMRのE
    CACC寄託番号p97082116)を含む、請求項1〜請求項9のいずれか
    1項に記載の細胞。
  11. 【請求項11】 コスミドpWE/Ad.AflII−rITRΔE2Aを含む
    、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の細胞。
  12. 【請求項12】 プラスミドpcDNA3wtE2Aを含む、請求項1〜請求項
    11のいずれか1項に記載の細胞。
  13. 【請求項13】 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の細胞を含む、細
    胞培養法。
  14. 【請求項14】 任意のヒトまたは動物成分を欠く培地を含む、請求項13に記
    載の細胞培養法。
  15. 【請求項15】 懸濁細胞培養または他の大量培養を含む、請求項13または請
    求項14に記載の細胞培養法。
  16. 【請求項16】 、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の細胞または請
    求項13〜請求項15のいずれか1項に記載の細胞培地法を使用して組換えアデ
    ノ関連ウイルスを産生する方法。
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