JP2002525946A - 埋め込み式遠隔識別可能な識別システム - Google Patents

埋め込み式遠隔識別可能な識別システム

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JP2002525946A JP2000571402A JP2000571402A JP2002525946A JP 2002525946 A JP2002525946 A JP 2002525946A JP 2000571402 A JP2000571402 A JP 2000571402A JP 2000571402 A JP2000571402 A JP 2000571402A JP 2002525946 A JP2002525946 A JP 2002525946A
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ラケイブ,ダニエル
シェンケ,ケイ−ユーウェ
エー. バンデスティーグ,グレッグ
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 埋め込み可能で非侵入的及び非破壊的に測定可能な識別マーカ(10)が記載されており、無線周波数及び機械的アクセスを実質的に減らす被覆層(2)にもかかわらず、マーカは読出し可能である。マーカ(10)は、16ビットを超えるデータを格納することができる。マーカ(10)は、好ましくは、遠隔で読取り可能であり、電磁放射線により消去可能でなく、視覚的にカモフラージュ可能であり、その格納情報は、高温への暴露に耐え、重要な安全用途で用いるのに適する。また、識別マーカ(10)の検出システムも記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、物体の遠隔識別システム、前記システム用の識別マーカ、物体の遠
隔識別方法、本発明用の移動磁界を生成する装置、及び前記マーカを検出する検
出装置に関する。本発明による前記マーカは、前記マーカに対して制限された機
械的及び無線周波数(RF)アクセスを可能にする被覆層の下に組み込むことも
できる。また、本発明による前記マーカは、その情報内容が破壊されたり変更さ
れたりすることなく、高温で組み込んで処理することもできる。本発明による前
記マーカは、重要な安全構成部品と共に使用することもできる。
【0002】 発明の背景技術 航空機交換部品などの高額及び/又は重要物品用の認証及び識別システムの必
要性が一般にある。前記システムでは、前記部品の出所(製造業者、製造日付、
検定マーク及び日付など)を確認するのに必要なデータを格納できる十分大きい
情報記憶容量を有する、品質の悪い他の部品に容易にコピー、変更又は移動され
ない前記部品用の製造方法に好ましくは適合したマーキング装置を設けているべ
きであり、前記マーキング装置は機械的性質、特に使用応力条件下における前記
部品の寿命に影響を及ぼさないことが好ましい。
【0003】 航空機の翼及び胴体は、例えばEP−A−056 289に記載のようなアル
ミニウム積層物の外層を含むこともできる。このような構造は、それらの強度に
関して、前記積層物の全層の無傷の状態次第である。更に、空気力学的理由で、
前記積層物の表面上に突起があることは望ましくない。米国特許第4,733,
079号及び第4,795,906号では、航空機部品の赤外線反射特性を変え
てコードを生成し赤外線源及び検出器を用いて前記特性の差を検出する方法が提
案されている。この方法及びバーコードなどの光学的又はほぼ光学的検出方法の
他の形態を用いた同様な方法の欠点は、前記マーキングが前記部品の表面上にな
ければならないということである。前記マーキングは、容易に入手でき、低質部
品に何回も変更したり容易に移動したりすることができる。また、前記マーキン
グは、風、砂、及び防氷と洗浄処理の磨耗作用を受けやすく、個々又は一緒にこ
れらの全部によって、前記マーキングが外面に深く刻まれていない限り(望まし
くない場合もある)、前記マーキングが時間と共に消えてしまうこともある。
【0004】 米国特許第5,524,758号では、前記部品用ではなく前記部品の包装用
の認証システムが提案されている。コードは、前記包装の外壁を形成する多層材
料の内部にある開封テープの下に入れてある。認証は、包装品を破壊することに
より行われるだけである。このシステムは、一旦その方法が知られるとコピー可
能であるという欠点を有する。更に、前記包装品を開封しその中身を他のものと
交換してその包装品を注意深く再封止することもできる。熟練者は、認証が破壊
又は前記部品の重大な損傷を要する場合、前記航空機部品自体にこの既知の方法
を適用しようとしないであろう。
【0005】 バッテリを必要とせずに検出器からの無線周波数(「RF」)信号からエネル
ギーを受け取るトランスポンダが知られている。翼及び胴体部品の表面の下に電
磁マーカを入れると、アルミニウム層がRFバリヤとしての機能を果たすので電
磁波検出が非常に難しくなり、よって、前記マーカと前記検出器との間の信号転
送を妨げる。更に、このようなトランスポンダは、半導体メモリ及び処理素子を
含む。このような素子は、前記素子が許容可能な処理温度に制限される。航空機
翼の前記アルミニウム積層物を焼き付けるのに使用される温度は非常に高いので
、このような素子がその後確実に機能しない。また、半導体素子に格納されてい
る任意のデータが、電磁放射線が十分に高いエネルギーである場合に前記電磁放
射線により破壊されることがある。航空機上に落雷中、非常に高い電流がその胴
体及び翼の薄い外層内に流れることがある。これらの電流は、その表面のすぐ下
にある任意の半導体素子に重大な影響を及ぼす恐れがある大きい局部電磁界を生
成することがある。従って、このようなトランスポンダは、特に重要な安全用途
のためのデータの十分な永久記憶装置を与えると考えられない。航空機構成部品
に対する落雷の影響及び航空機の内部でも遮蔽する必要性については、IEE、
1998年4月、Computing & Control Engineer
ing JournalのJean−Philippe Parmentier
による論文「商用航空機配線におけるEM結合の影響の初期の現実的シミュレー
ション」に記載されている。
【0006】 RFバリヤ下でマーカを提供する方法の一つは、米国特許第5,523,75
0号に記載されているが、これは、前記バリヤを貫通して内部と外部との間で信
号用導体として作用する金属部品を必要とする。航空機の翼又は胴体部品の外層
の中をこのように貫通することは、望ましくない。
【0007】 航空機部品に取り付ける電子タグは、米国特許第5,469,363号に記載
されている。このタグは、前記部品の金属表面の下に前記タグを隠す可能性を無
くすメガヘルツ周波数動作用アンテナを含む。その代わりに、前記タグを前記部
品の外面に貼付し、使用前に取り外す。これは、前記タグを取り外した後で最終
機器への設置前に別の部品を認証された部品と取り替えることもできるという欠
点を有する。認証された部品は、転売することもできる。更に、事故の場合、前
記航空機部品の認証の永久記録が残らない。
【0008】 こうして、前記先行技術の欠点の少なくとも一部を克服するマーカ及びマーキ
ングシステムを提供する必要があることが分かる。このようなマーカ(頑丈であ
ることが好ましい)は、遠隔で読み出すことができ、そのマーカを動作させるバ
ッテリを必要としない。更に、このようなマーカは、多くの製造工程中の温度に
耐えることができ、事故の際に生じる場合がある高温にも耐え得ることが好まし
い。また、安価な製造コストを有する遠隔で読取り可能なマーカを提供すること
が望ましい。
【0009】 発明の開示 本発明は、識別マーカを含む物品を含むことができ、前記マーカは格納情報を
含み、前記物品は第1の導電層を含み、前記導電層は前記マーカに対する機械的
及びRFアクセスを制限しており、前記マーカは、前記導電層の下に視覚的にカ
モフラージュ可能であり、前記導電層を通って非破壊的及び非侵入的に測定可能
である。
【0010】 また、本発明は、重要な安全構成部品の検証及び追跡用の埋め込み可能な識別
マーカの使用を含むこともでき、前記マーカは、受動素子のみから成り、視覚的
にカモフラージュ可能である。
【0011】 また、本発明は、重要な安全構成部品の検証及び追跡用の埋め込み可能な識別
マーカの使用を含むこともでき、前記マーカは、情報内容を損失することなく1
20℃を超える温度で処理可能であり、視覚的にカモフラージュ可能である。
【0012】 また、本発明は、重要な安全構成部品の検証及び追跡用の埋め込み可能な検証
マーカの使用を含むこともでき、前記マーカは、機械的及びRFバリヤを通って
非破壊的及び非侵入的に読み出すことができる格納情報を含み、前記マーカは視
覚的にカモフラージュ可能である。
【0013】 本発明は、識別マーカを各々が含む物体を識別するシステムを含むことができ
、前記マーカは、機械的及びRFバリヤを通って非破壊的及び非侵入的に読み出
すことができる格納情報を含み、前記マーカは視覚的にカモフラージュ可能であ
る。
【0014】 上述の本発明による前記マーカは、遠隔で読出し可能であることが好ましい。
好ましい方法では、実質的に一定の大きさを有する回転磁界を使用する。本発明
はトランスポンダを必ずしも除外せず請求の範囲のみに制限されないけれども、
本発明による前記マーカ及び検出システムと共に前記マーカを形成する素子は、
トランスポンダ又はトランスポンダシステムとかなり異なることが好ましい。ト
ランスポンダは、メッセージ(例えば、呼掛け及び応答メッセージ)が通信プロ
トコルに従って送信される通信チャネルの設定次第である。本発明による好まし
いマーカは、1つ以上の次のような点により説明可能である。前記マーカの素子
は受動であり、前記マーカは非プロトコル、非通信チャネル、非呼掛けメッセー
ジ式である。前記マーカが、例えば通信チャネル上で呼掛け質問を応答できる能
動構成部品を含まないことを、受動により意味する。
【0015】 また、本発明は、所定の呼掛けゾーン内で磁界を生成する装置を含むこともで
き、実質的に一定の大きさを有する前記磁界の磁界ベクトルを生成する手段と、
前記呼掛けゾーン内で前記磁界ベクトルの配向を変更する手段と、前記磁界ベク
トルの前記大きさを判定する手段とを含み、前記呼掛けゾーンは、外部に存在し
、前記生成手段及び変更手段により制限されていない。
【0016】 また、本発明は、複数の実質的に直線のエッジを有する軟質強磁性素子を含む
マーカを含むこともでき、前記エッジは互いに予め形成された空間関係で配置さ
れ、前記空間関係はコードを規定するのに予め選択され、前記直線エッジは一緒
に連結され、前記軟質強磁性素子は低磁気抵抗(高磁化率)を有し、前記軟質強
磁性素子の各直線エッジは、前記マーカと実質的に一定の大きさを有する磁界の
磁界ベクトルとの間の相対的な配向を変えた時に磁化方向が反転可能である少な
くとも1つの状態を有する。この種のマーカは、製造コストを削減する打抜き又
は切抜きによりワイヤ又はシートの材料から製造することもできる。
【0017】 本発明は、特注の集積回路やアンテナコイルの使用を必要とせずに、バーコー
ドの情報内容と同様な情報内容を有するコードを含む物体のために埋め込み可能
な検証マーカの利点を与えることができる。更に、前記マーカの識別は、高温に
より妨げられない。また、マーカ又はそのマーカが所持するコードの存在の測定
が困難であるように前記マーカを光学的に中和することもできる。更なる利点及
び実施形態は、次のような図面に関して以下に説明されている。
【0018】 好ましい実施形態の詳細な説明 次に、情報素子の平面構成に関して本発明を詳細に説明するが、本発明はそれ
に限定されない。また、本発明は、磁界を生成する手段である二次元直線又は三
次元連続素子、及びマーカに格納されたコードを検出する手段を含む。
【0019】 図1は、本発明による検証マーカ10を含む構成部品の一部の実施形態の略図
である。例えば、前記構成部品は、航空機の翼でもよい。重要な安全システム及
び構成部品は、独自の規則及び基準を有するエンジニアリングの個々の分野に関
する。通常の使用で許容できる構成部品が、重要な安全用途に適していないこと
もある。重要な安全システムの態様の一部は、編集者F.Redmill an
d T.Anderson,Chapman&Hall,1993年の書籍「重
要な安全システム:最新号、技術及び基準」に記載されている。
【0020】 重要な安全構成部品用の検証マーカは、次のような要件を有する。 1)検証、即ち、前記構成部品がその製造又は格納場所からその最終目的地に
出荷されている期間中に前記構成部品が主張された製造業者の本物の構成部品で
あることを識別する可能性 2)前記構成部品が設置されている後の検証の可能性 3)関連する前記構成部品への重大な損傷又は同構成部品の破壊の後に前記マ
ーカが機能すると予想できないことが認められる、事故後の追跡目的の前記マー
カの識別の可能性
【0021】 重要な安全構成部品の検証及び追跡に関して、上記に満たないものは許容でき
ない。前記マーカが視覚的にカモフラージュされている場合が好ましく、これに
より、コピーが一層困難になる。また、前記マーカを破壊することなくある構成
部品から別の構成部品に移動できない場合も好ましい。
【0022】 この実施形態によれば、前記構成部品は、強化繊維を含有可能な高性能硬化性
接着層3、5、7で一緒に接合された1つ以上の層2、4、6、8を有する積層
物1を含む。前記層2,4,6,8は通常、アルミニウム又はアルミニウム合金
であり、航空機の翼又は胴体の構造で使用してもよい。少なくとも外導電層2の
厚さは通常、アルミニウムの場合、0.1〜2mmの範囲でよい。前記導電層2
,4,6,8は、アルミニウムに制限されず、本発明によれば導電性である必要
もない。前記積層物1は、無線周波数電磁放射線に対して有効なブロックでもよ
い。最低無線周波数、例えば長波無線周波数は一般に、148.5kHz以上で
あると考えられている。本発明によれば、「RF」は、この周波数よりも幾分低
い周波数を含むこともある。用語RFバリヤ、RFブロック又は制限RFアクセ
スを有するものは、1kHz以下で磁界のエネルギー減衰よりも非常に大きい(
例えば、約10倍以上)約100kHz以上で前記層2がRF電磁波を減衰させ
ることを意味する。この制限RFアクセスは、導電性遮蔽によるRF抑制の場合
に典型的な厚さである0.15mmの厚さのアルミニウム薄板により実現される
と考えられている(例えば、Leland H.Hemming,IEEE出版
物の「体系電磁遮蔽ハンドブック」を参照)。アルミニウム以外の材料の場合、
前記外導電層2のRF遮断効果は、300を超える値V(ここで、Vは(導電層
の厚さmm)2×(導電層の比透磁率)/(導電層の抵抗率Ω・mm)により与
えられる)を有する導電層2と定義できる。300を超える、特に1500を超
えるVを有する導体の厚さは、効果的なRFバリヤである。Vに関する式は、例
えば上記ハンドブックの18頁の式3―10で与えられるように電磁放射線の吸
収から導き出される。
【0023】 航空機構成部品などの高応力用途で用いるのに適する積層物1の優れた機械的
性質は、前記接着層3、5、7と前記層2、4、6、8との間の優れた接着次第
である。前記層2、4、6、8の1層におけるあらゆる干渉、歪、隙間、裂け目
又は孔は、望ましくない。本発明の実施形態によれば、マーカ10は、導体2の
外層の下に含まれており、例えば前記接着層3に埋め込まれている。前記マーカ
10は、前記積層物1の外側の検出器を用いて読出し可能なコードを規定する。
前記マーカ10に格納された情報を読み出すことができるように前記外層2を貫
通する又は別の方法で傷つける必要がなく、即ち、前記情報を遠隔かつ非侵入的
に読み出すことができる。前記マーカ10への機械的又はRFアクセスを厳しく
制限する又は妨げる導電層2、4により前記マーカ10を両側で囲むという事実
にもかかわらず、前記マーカ10は非侵入的に読出し可能な読取専用メモリでも
よい。前記マーカ10は、EP−A−713195に記載の一般的な種類の薄い
軟質強磁性細長素子9を含むこともできる(但し、本発明の新規な特徴を除く)
。これらの素子9は、前記素子が前記導電層2及び4の著しい歪を生成せず、完
全積層物1の機械的性質に重大な影響を及ぼさないように十分薄いことが好まし
い。前記素子9は、前記細長素子9間の角度差がコード化情報又はデータを表す
ように放射状に配置してもよく、例えば各素子9をすぐ隣の素子に対して2つの
角度間隔のうち1つで配置してもよい。第1の角度間隔はバイナリの「0」を表
し、第2の角度間隔はバイナリの「1」を表すこともできるが、本発明はバイナ
リ方式に限定されない。
【0024】 前記細長素子9が円の一部、例えば半円で配置されていれば十分である。図1
に示す前記細長素子9の5°の角度差は、本発明による検出装置で容易に識別で
きるので、前記マーカ10は36の個々の細長素子9、よって236のバイナリ数
の記憶容量を有することができる。これは、1つ以上の参照事項(例えば、製造
業者、製造日付及び/又は場所)を個々に有する品目をコード化可能とするのに
十分である。検出可能な前記マーカ10の前記細長素子9間の角度又は線差の最
小サイズは、前記細長素子9のサイズ及び材質、検出コイルの配置及び外部磁界
の回転の周波数により決められる。
【0025】 前記素子9が完全な円で配置されている場合、一方の半円内の細長素子9が対
向する半円内の細長素子9と同一の配向を有しなければ好ましい。これは、異な
るコード化技法を可能にする異なる角度間隔により達成できる。例えば、5.5
°と8.5°の2つの異なる角度間隔がバイナリコードを表すのに選択された場
合、2つの異なる半円内の任意の2つの細長素子9の軸は、前記コードを表す値
に関係なく少なくとも0.5°離れている。前記素子9の他の方法及び配置は、
読取り可能なコードを形成するのに使用でき、本発明の範囲に含まれる。例えば
、前記コードは、EP−A−0472842に記載のような有無単一幅バーコー
ドでもよい。
【0026】 前記軟質強磁性素子9は、低磁気抵抗、即ち、高比透磁率又は高磁化率χm
有することが好ましい。前記軟質強磁性素子9は、高磁気抵抗(低比透磁率又は
低磁化率)、即ち、プラスチックなどの非磁化可能材料、アルミニウム、銅、そ
れらの合金、又は300を超えるパラメータV(ここで、Vは(導電層2の厚さ
mm)2×(導電層2の比透磁率)/(導電層2の抵抗率Ω・mm)により与え
られる)の値で定義される磁化可能材料の導電層2、4により囲んでもよい。前
記値Vは、12×104以下であることが好ましい。本発明の場合、細長素子9
の長さのその断面積の平方根に対する比率が150以上であれば、好ましいが必
要ではない。前記細長軟質強磁性素子9は、低磁界強度で飽和に達する性質を有
する。適当な軟質磁性体は、低保磁力及び高透磁率(高磁化率)を有し、例えば
パーマロイがある。
【0027】 図1に示すような前記マーカ10を、磁気ベクトルが特定の第1の方向を有す
る十分な強度の実質的に均一な磁界に配置すると、前記細長素子9は、それ自体
の縦軸に沿ってこの方向の磁界ベクトルの成分の方向に磁化される。前記細長軟
質強磁性素子9の縦軸に垂直な方向を通って延びるように前記磁界ベクトルの配
向を第2の方向に変えると、この細長素子9の磁化方向は逆になる。そこで、前
記細長素子9は、前記軟質強磁性素子9の縦軸に沿った前記磁界ベクトルの成分
を逆方向に有する。材料が軟質強磁性である場合、各関連細長素子9の縦軸に垂
直な方向を通る前記磁界ベクトルの移動のすぐ後又は同移動と同時に反転が生じ
る。以下に示すものと同様な磁性を有する適当な材料の選択により、前記細長軟
質強磁性素子9の磁性方向の反転を極めて短時間で発生させることができるので
、前記マーカ10の領域内に配置された検出コイルは、特定の前記細長素子9の
磁性方向の変化により生成された誘導電圧の狭いパルスを検出する。個々のパル
スは通常、多くの高周波成分を含む広い周波数スペクトルを有する。一連の細長
素子9を放射状に配置して実質的に一定の大きさを有する加えた磁界を前記マー
カ10の平面上で回転させると、一連のパルスが図2に概略的に示すように得ら
れる。前記パルス同士の時間間隔は、前記素子9の角度間隔に比例する結果とな
る。パルス間の時間を分析することにより、マーカ10により規定されたコード
を識別可能である。
【0028】 しかし、任意の素子9の磁性方向の変化の検出は、外導電層2により困難又は
不可能になる。素子9の磁化の方向の変化により生成された信号の前記周波数ス
ペクトルにおける全高周波数は、前記層2により吸収される。従って、加えた磁
界の回転の低周波数(例えば、400Hz)の場合でも、各細長素子9からの受
信信号は、大幅に減衰されて測定できないことが多い。表1は、アルミニウム被
覆層2及びVAC,Hanau,GermanyからのVitrovac 60
30Z材料の細長素子9(長さ100mm×幅0.75mm)を用いて行われた
試験の結果を示す。
【0029】
【表1】
【0030】 空気中、即ち導電被覆(被覆=0mm)なしの場合、前記信号は2.2単位で
あったのに対して、0.5mmのアルミニウム被覆層2の場合、前記信号はこれ
の約1/10に減少し、1mm以上の被覆層2の場合、測定できる信号はなかっ
たことが分かる。航空機部品で使用されるアルミニウム層2の厚さの場合、前記
マーカ10は、細片9の磁性方向の変化を検出する任意の装置から効果的にRF
遮蔽される。
【0031】 驚くべきことに、本発明によれば、図1に概略的に示すような積層物1を形成
するのに前記マーカ10の下に第2の導電層4を配置(即ち、前記マーカ10を
2つの導電層2、4の間に挟むように)することにより、強い信号を得ることが
できる。表2は、表1に関して上述したような同一の細長素子9を用いた各種厚
さのアルミニウム被覆層2及び下層4に関するこの場合の結果を示す。
【0032】
【表2】
【0033】 前記下層4の厚さを増大させる効果は、0.5mmの被覆層の場合に1mm以
上の下層が空気中で測定された値へほぼ戻る信号強度を増大できるように受信信
号を増大させることである。1.5mmの被覆層2の場合、空気中の信号強度の
約25%であり、下層なしで0.5mmの被覆層を用いた時に得られた信号強度
の2倍である受信信号強度が同様な下層4により得られる。導電金属層を通り抜
けた信号からの信号強度は前記RFバリヤの厚さにほぼ比例するはずであること
を念頭におくと、これは、厚さが1.5mmの被覆層2で下層なしの場合に前記
受信信号強度が空気中の前記信号の1/1000であると推定されることを意味
する。思いがけず、このような2つの1.5mmのアルミニウム層2、4の間に
前記マーカ10を挟むことにより、前記受信信号強度が逆に250倍にも増大す
る。従って、本発明によれば、電磁気的に検出可能で読取り可能なマーカを用い
た場合、前記マーカからの受信信号は、加えた測定磁界の強度の少なくとも1%
であることが好ましく、前記磁界強度の5%以上であることがより好ましく、1
0%以上であることが最も好ましい。
【0034】 本発明の好ましい実施形態は、(制御又は保磁素子を有する又は有しない)少
なくとも1つの細長軟質強磁性素子9を含むマーカ10を有する物体(例えば、
航空機部品)を有する識別システムを提供することを含み、前記マーカ10は、
RF及び機械的アクセスを制限する導電層の下に前記物体内へ埋め込まれている
。前記導電層2は、300を超える値V(ここで、Vは(導電層の厚さmm)2
×(導電層の比透磁率)/(導電層の抵抗率Ω・mm)により与えられる)を有
してもよい。前記物体は、実質的に一定の大きさを有する磁界ベクトルを有し、
前記磁界ベクトルに対して前記識別マーカ1の配向を変更する磁界が生成される
呼掛けゾーンを通り抜けるように配置してもよい。前記軟質強磁性素子9の磁化
方向のあらゆる変化は、前記呼掛けゾーンに隣接する検出システムにより検出可
能である。前記マーカ10は、例えば16ビットを超える有効な情報量を格納し
、機械的及びRFアクセスを実質的に妨げる被覆層2の下に前記マーカが埋め込
まれているという事実にもかかわらず、非侵入的な方法で読み出すことができる
【0035】 前記細長素子9用の材料は、任意の適当な軟質磁性材料から選択することもで
きる。前記細長素子9は、第1の長手方向に平行な成分を有する磁界に配置され
た場合に前記細長素子9の長手方向に沿って比較的容易に磁化可能な性質、及び
前記第1の方向の逆である方向に前記磁界の成分がある場合に磁化方向を反転す
る性質を有するアモルファス磁性合金などの軟質強磁性材料から形成することも
できる。前記細長素子9の磁化方向を容易かつ迅速に変えることができるように
前記軟質強磁性材料を選択することが好ましい。適当な材料の一部は、表3に列
挙されている。さらに、適当な材料は、Allied Signal Corp
.,USA製の合金2705M及び2714Zである。
【0036】
【表3】
【0037】 用語「強磁性材料」は、導電性及び不導性強磁性材料(例えば、フェライト、
アモルファス合金)を含む。このような材料に関する磁性は、0.5〜1.0テ
スラの磁気誘導B(=μ0(H+M))の飽和磁束密度(Bs)、約0.025〜
1A/cmの保磁力(Hc)、10,000を超える比透磁率(μrel=ΔB/Δ
H=0)であることが好ましい。適当な材料は、250,000又は更に400
,000の透磁率を有してもよい。また、前記材料が、特に磁気飽和の50〜9
5%の範囲で幾らかの残留磁気を有すれば、好都合である。
【0038】 表3の前記材料の場合の信号強度及び受信パルス持続時間に関して得られた結
果を、表4に示す。この表では、2つの0.5mmの厚いアルミニウム層の間に
挟まれた場合の空気中の信号強度とパルス持続時間との間の比較を行う。種々の
材料に関して振幅及びパルス持続時間の差があることは注目すべきである。理想
的には、2つのアルミニウム層2、4の間に挟まれたマーカ10により生成され
る信号の振幅が高いはずであり、パルス持続時間が短いはずである。戻り信号の
高絶対振幅は、前記マーカ10に格納された情報の正確な測定を行い雑音信号と
比べて真の信号を識別するに役立つ。前記パルスの短さは、マーカ10内の前記
細長素子9間の最小検出可能角度間隔、従って前記マーカ10により格納可能な
最大データ量を決定する。好ましくは、振幅のパルス持続時間に対する比率もで
きるだけ高いべきである。最も好ましい材料は、最高の絶対振幅及び2番目に高
い振幅対パルス持続時間比を与えるVitrovac 6018である。他の好
ましい材料は、Vitrovac 6030Z及び6006である。これらの材
料を用いて、図1の前記積層物1内のアルミニウムの外層2と次の層4との間に
マーカ10を挟むこともでき、有効データ量を有する前記マーカ10は、前記層
2、4がRFバリヤであるという事実にもかかわらず外部電磁検出機器を用いて
読取ることもできる。
【0039】
【表4】
【0040】 本発明による前記マーカ10の更なる利点は、前記マーカが前記格納情報の損
失や破損なく図1に示す前記積層物1を形成する温度に耐えられることである。
一般に、表4の前記磁性材料は、変化することなく前記積層物1の製造中に12
0℃を超える温度に耐えることができる。前記積層物1を加工する際に、前記マ
ーカ10に格納されたデータに影響を及ぼすことなく、150℃又は更に250
℃を超える温度を使用可能である。適当な軟質強磁性材料は、それらのキュリー
温度が200℃を超えるように選択することもできる。前記マーカ10は、前記
磁性が不可逆的に影響を受けないという条件で短時間の間かなり高温を蒙ること
もできる。前記データの損失なく350℃を超える温度を蒙ることもできる適当
な軟質及び残留強磁性材料は、選択可能である。従って、前記マーカ10を射出
成形、ブロー成形、オートクレーブ硬化又は他の製造機械や工程の内部に組み込
むこともできるので、前記マーカはこのような機械により製造されたあらゆる物
体内に組込み、成形又は形成可能である。更に、前記細長素子9が軟質強磁性材
料から成る場合、高電磁界は、各細長素子9の磁化方向を変えることもできるが
、前記積層物1の全破壊又は激しい歪や破断による場合を除いて前記格納情報を
破壊できない。また更に、前記マーカ10がアルミニウム又は同様な金属層など
の比較的厚くて安定した層2の下に埋め込み可能である場合、前記マーカ10は
視覚的にカモフラージュされて検出困難である。更に、前記マーカ10が埋め込
まれている場合、砂、風又は防氷工程による機械的磨耗により前記マーカを変更
できない。従って、本発明によれば、前記被覆層2は、前記埋め込みマーカに対
して制限された機械的アクセスを与えることもでき、特に前記マーカに到達しよ
うとする試みは、前記被覆層2の少なくとも一部を破壊又はひどく破損すること
により行われるだけである。また更なる利点は、前記積層物1の機械的性質がマ
ーカ10により重大な影響を受けないことである。
【0041】 クラッドアルミニウム合金2024−T3は、胴体外皮材料に関して現在最も
よく使用されている材料であり、GLARETM繊維金属積層物に関して頻用され
ている材料でもある。アルミニウム積層物に関して、クラッド及び裸材料の両方
を0.3、0.4及び0.5mmの厚さで使用してもよい。「クラッド」は、特
別のほぼ純アルミニウム薄層が環境作用に対してアルミニウム合金を保護するた
めに合金上に設けられていることを意味する。「裸」は、保護クラッド層が存在
しないことを意味する。GLARETMは、ガラス繊維層3、5を組み合わせたア
ルミニウム薄層2、4、6に基づく材料である(図3)。GLARETM3では、
同量のガラス繊維を前記アルミニウム層の圧延方向に0°及び90°で向ける。
GLARE材料は、その材料が僅かに低い剛性を有するけれども、疲れ及び残留
強度に関してアルミニウムより性能が優れていると報告されている。従って、前
記材料は修理用だけでなく新構築物用にも望ましい。2種類のGLARETM3:
GLARE 3−3/2−0.2、GLARE 3−2/1−0.3が、試験で
使用された。その違いは、アルミニウム/プレプレグ層の数(3/2又は2/1
)及びアルミニウム層の厚さ(0.2mm又は0.3mm)である。使用された
全GLARE材料は、普通の市販の材料であり、the Structural
Laminates Company,Delft,Hollandにより納
品された。
【0042】 金属積層物12(試料5−7、表5)に使用された接着層は、the Min
nesota Mining and Manufacturing Co.,
St.Paul,USA(3M)製のAF−163−2−OSTであった。パッ
チ13(試料1−4、表5)は、3M製のAF 163−2Kで接着された。両
方の接着剤はキャリヤを用いて製造され、その違いは、前記2K版が織物キャリ
ヤを有し、前記OST版がランダムに向けられた繊維を有することである。
【0043】 前記マーカ10に関して、170mm×100mmの面積が使用された。試験
に関して、前記マーカ10の隣の配置されていない材料はラベルの各側で少なく
とも25mmであるべきであり、幅が少なくとも150mmのアルミニウム積層
試料及びパッチ13になることが分かった。試料のレイアウトは次の通りであっ
た(表5参照)。 アルミニウム積層試料(図4):幅160mm、高さ420mm、外アルミニ
ウム層に貼付されたマーカ パッチ表皮試料(図5):幅150mm、高さ220mmのパッチ、幅400
mm、高さ900mmの表皮シート、パッチ13に貼付されたマーカ 前記パッチ13が修理をシミュレートすべきである場合、宝石細工鋸を用いて
下アルミニウムに50mmカットが形成された。このカットは、亀裂先端で孔(
直径3mm)をあけてその亀裂領域の上にパッチを接着することにより修理され
た。前記パッチ13には、25mmのコーナー半径があった(図5)。前記GL
ARE 3−2/1−0.3パッチは、前記アルミニウム層のLT方向で試験さ
れたのに対して、前記GLARE 3−3/2−0.2パッチは、前記アルミニ
ウム層のL方向で試験された。材料のL方向は、前記材料の圧延方向であるのに
対して、LTは、L方向の平面上のL方向に垂直である。
【0044】
【表5】
【0045】 アルミニウム積層物の試料作成は、次の通り行った。 ・アセトンで脱脂及び洗浄する ・Henkel,DEからのP3RSTなどのアルカリ脱脂液を含む70度の
浴槽内で30分間脱脂する ・60度のクロム酸/硫酸浴槽内で20分間酸洗いする ・Hottinger Baldwin Meβtechnik,DEからの
タイプ770などのシアノアクリレート接着剤を用いて3点で図4に示すパター
ンに軟質強磁性細片(100mm)を接着する ・AF−163−2−OSTで材料を積層する ・オートクレーブの圧力及び温度下で材料を硬化させる
【0046】 修理アルミニウム表皮の試料作成は、次の通り行った。 ・表皮シートに宝石細工鋸で50mmのカットを形成する ・各カットの端部で直径3mmの孔をあける ・アセトンでパッチを脱脂及び洗浄する ・NOGO C20シアノアクリレート接着剤を用いて3点で図5に示すパタ
ーンに軟質強磁性細片(100mm)を接着する ・サンドペーパー600で前記表皮のパッチ領域を磨く ・サンドペーパー2000で前記表皮のパッチ領域を磨く ・アセトンで前記表皮領域を脱脂及び洗浄する ・Minnesota Mining and Manufacturing
Co.,St Paul,USAからのAF―163−2Kで表皮シートにパ
ッチを接着し、テープでパッチの位置を固定する ・オートクレーブの圧力及び温度下で材料を硬化させる
【0047】 前記オートクレーブにおける硬化サイクルは、次の通りであった。 ・30分間真空にする ・真空を放出する ・30分で3バール及び120℃まで圧力及び温度を上昇させる ・30分で40℃に冷却する ・1バールに前記圧力を放出する
【0048】 次に、前記試料は、張力の機械負荷サイクルをかけられた。すべての前記積層
試料(5−7)は、120mPaの負荷で200,000サイクルのプリセット
寿命に達した。前記パッチ試料1−4の場合、試験時間は亀裂の増殖により制限
されたが、全試料は170,000サイクルを超えた。剥離は、前記軟質強磁性
素子9と前記層2との間に見られなかった。前記素子9に起因する影響は、測定
されなかった。前記負荷サイクルの前後の電磁試験では、前記マーカ10からの
受信信号強度は変化していないことが分かった。
【0049】 本発明による前記マーカ10の更なる利点は、前記マーカがトランジスタなど
の能動素子ではなく受動素子9を単に含む必要があることである。これにより、
本発明による前記マーカ10は、容易かつ安価な製造費用で、確実に、電磁放射
線又は(125℃を超える、たとえば150℃を超える)高温により影響を受け
ずに、また任意の能動素子を起動するのに外部で加えた磁界からのエネルギー伝
達に左右されずに、製造可能である。また、マーカ10は、高磁界で半永久的に
磁化方向を変えることもできる硬質磁性材料を含む必要もない(しかし、これは
本発明から除外されない)。
【0050】 図6A及び図6Bは、磁界生成器―検出器20のサイズに等しくてその外面に
平行な二次元呼掛け領域29内で平面回転磁界を生成するのに適したコイル配置
の略図である。前記磁界の有効部分は、前記生成器―検出器20の外部に存在す
るので、図1に示すようなマーカ10を有する積層物1上に前記回転磁界を加え
ることができる。前記磁界生成器―検出器20は、2つのフラット送信コイル2
1、22及び2つのフラット受信コイル23、24を含む。前記磁界生成器―検
出器20の前記呼掛けゾーン29は、前記磁界生成器―検出器20の外部に存在
する。前記送信コイル21及び22は、変圧器鋼板から形成可能な積層金属コア
25の周囲に互いに90°で巻かれている。前記コア25は、空気に対する前記
コア25の透磁率の比に比例して前記生成器―検出器20の周囲の磁界を増大さ
せる。前記送信コイル21、22には、2つの垂直に配置された受信コイル23
及び24が対応付けられている。前記呼掛けゾーン29内の磁界ベクトル26の
方向は、前記コイル21及び22内の正弦波電流の相対位相により決定される。
2つの前記コイル内の電流間の位相差が90°である場合、均一な回転磁界が前
記呼掛けゾーン29内の任意の位置で得られる。前記磁界が前記呼掛けゾーン2
9内の任意の位置で均一に回転する場合、前記マーカ10からの信号の十分な受
信を得るのに前記マーカ10を前記呼掛けゾーン29内で配置する位置は重要で
ない。本発明による前記磁界生成器―検出器20は、5〜400ガウスの範囲の
大きさを有する磁界を生成するように設計してもよい。
【0051】 前記磁界生成器―検出器20の前記コイル21、22は、磁界ベクトルが実質
的に一定の大きさを有し一連の異なる配向で前記二次元呼掛けゾーン29の中を
移動する、即ち滑らかに回転する磁界を前記コイルが生成するように駆動可能で
ある。前記受信コイル23、24の出力は、漂遊雑音から検出パルスを分離する
制御器及び電子信号処理装置に供給可能である。パルス波整形回路は、信号順序
を出力するパルス品質を向上可能である。前記磁界ベクトルの配向は、ランダム
に選択したり又は特定の規則的な順番に従うこともできる。また、前記磁界ベク
トルは、各々の配向で小さい角度により変動可能である。前記制御器及び電子信
号処理装置は、パルスを生成する前記磁界ベクトルの各特定の配向を記録する手
段を含むこともできる。この情報から、次に、前記受信コイルでパルスを生成し
た磁界ベクトル方向を識別し、そこから格納データを再構成することができる。
前記磁界が均一に回転する場合、前記マーカ10上の前記細長素子9の空間間隔
と1対1関係で関連がある時間パターンに従う一連のパルスを検出することがで
きる。次いで、前記磁界ベクトルが前記呼掛けゾーン29の中を規則正しく移動
する場合、前記パルスの時間順序を記録して前記磁界ベクトルの対応する方向を
推測する必要があるに過ぎない。パルス順序を論理回路に供給して、パルスの時
間順序をバイナリ数又は他のコードに変換することもできる。
【0052】 本発明による検出器回路の実施形態について、図6Cを参照して説明する。制
御器11は、増幅器36、38を介して前記コイル21、22に供給される電流
を生成する。電流の所要値は、アドレス回路30〜31によりEPROM35、
33から読取られる。前記コイル21、22により生成された磁界は、平面上で
連続的に回転して前記二次元呼掛けゾーン29を形成する。図6Cに示すように
、2つの前記直交方向コイル23、24の出力は、検出に使用され、マーカ10
が前記呼掛けゾーン29内にある場合に歪んだ正弦波のように見える。特定の細
長軟質強磁性素子9から生成される個々のパルスは、小さいギャップ間の放電な
どから生成されるランダム雑音及びパルスと一緒に基本正弦波に重ね合わせられ
る。前記磁界ベクトルの大きさは、回路45〜47で生成された前記コイル23
、24の出力の二乗から計算される。前記回路45、47の出力は加算器48で
合計されて、合成信号を生成する。次に、前記合成信号は、スーパヘテロダイン
受信機回路49−54に供給される。第1の発振器53は、中間周波数(一般に
455kHz)を有する信号を生成する。前記中間周波数と前記合成信号との積
は、ミキサ49で生成される。前記混合器49の出力は、セラミックフィルタ5
0に供給される。前記セラミックフィルタ50の出力は、ミキサ51で発振器5
4からの前記中間周波数を前記セラミックフィルタ50の出力に掛けて、掛けら
れた信号を低域フィルタ52に供給することにより、復調器回路51,52,5
4で復調される。上述の手順は、AM受信機技術の当業者に周知である(例えば
、Ferrel G.Stremler,Addison−Wesley Pu
blishing Company,第3版,1990年による「通信システム
入門」を参照)。前記低域フィルタ52からのパルス鎖は前記制御器11に供給
され、そのパルス鎖を前記制御器11から更なる分析及び復号用の外部コンピュ
ータ(図示せず)に送信することもできる。
【0053】 前記磁界ベクトル26のある特定の方向は、検出コイル23、24(図示せず
)の位相から判定することもできる。前記磁界ベクトル26の配向を判定する手
段は、コイル23、24の出力の相対位相を比較する回路でもよく、前記制御器
11内又は別個のマイクロプロセッサやコンピュータ(図示せず)内に組み込ん
でもよい。
【0054】 本発明の更なる実施形態は、図7A及び図7Bに概略的に示してある。前記実
施形態は、2枚のアルミニウム板27と28との間に挟まれた上述のものと同様
な一連の軟質強磁性細長素子9から成る。前記アルミニウム板27、28は、硬
化接着剤を用いて一緒に接着してもよい。前記アルミニウム板27、28は、厚
さが0.1〜2mmであることが好ましく、また、300を超えるV(ここで、
VはV=(導電層の厚さmm)2×(導電層の比透磁率)/(導電層の抵抗率Ω
・mm)により与えられる)の値を有する任意の導体から形成してもよい。前記
素子9は、例えば図6で説明されているような適当な検出装置を用いて読み出す
時にコードを与えるために前記素子間の角度差で配置されている。識別装置25
は、ホテル部屋のドアや民家のドアに適した電子キーとして使用してもよい。前
記電子キーが2枚のアルミニウム板27、28の積層物から成るという事実のた
めに、前記装置25は、非常に丈夫であり、錠に従来使用されている金属キーに
取って代わることもできる。適当な錠40は、図8に示してある。前記錠は、前
記装置又は電子キー25を収容するスペース41を含む。前記スペース41は、
図6で説明した検出器と同様な検出器42の呼掛けゾーンを形成する。また、前
記錠40は、適当なエレクトロニクス43と前記検出器42の制御及び電力供給
を行う電力リード線32及び34とを含む。また、前記エレクトロニクス43は
、任意の装置25のコードを検出し、それ自体のメモリ内に格納されたコードと
前記コードを比較することができる。前記装置25の前記コードが前記エレクト
ロニクス43内の前記格納コードに一致すると、ソレノイド39及び37がまず
第一に動作してばね56の力に逆らってボルト55内の窪み46からロッキング
ピン44を後退させて、次にばね57の力に逆らってボルト55を前記錠内のそ
の位置から後退させる。
【0055】 図1に示す前記識別マーカ10は放射状タイプであるが、本発明によれば、前
記細長軟質強磁性素子9を、識別コードを生成するのに適した任意の空間配列で
配置することもできる。特に、前記細長素子9を放射状に配置する必要はない。
本発明の別の実施形態では、従来の線状光学バーコードと外見が同様な線状配列
の細長素子9を含む。この実施形態では、前記細長素子9間の直線距離が前記コ
ードを規定することもできる。
【0056】 本発明による前記マーカ10は、軟質強磁性材料の各種形状を含むこともでき
、本発明は、マーカ10のコードを形成する別々の細長素子9に制限されない。
驚くべきことに、図9Aに概略的に示すように各種角度に曲げられた軟質強磁性
材料のたった1つの細片は、図9Bに示す強磁性細片素子の配列により生成され
るものと同様な一連の信号を生成することが分かっている。従って、強磁性材料
の前記素子9は、互いに電気的又は磁気的に離れている必要がない。特に、図9
Aに示す配列は、図9C及び図9Dの断面で示すように片側に接着剤58で被覆
されたアルミニウムテープ60上に軟質強磁性材料のワイヤ59を置くことによ
り生成可能である。
【0057】 更に、図10Aに概略的に示すような軟質強磁性材料の多辺形シートは、図1
0Bに示す細片配列から生成されるものと同様な信号を生成することが認められ
ている。これらの例から、回転外部磁界の1サイクル内の位置がその角度により
決定される信号を生成するのは、軟質強磁性材料の任意の形状又は図形の各直線
エッジ領域であると推定できる。前記信号の大きさは、エッジ部分の長さで決ま
る。従って、本発明は、シート及び細片物品の両方を含む多面体形状を有する強
磁性材料から成るマーカ10を含む。
【0058】 本発明の上記説明は、前記マーカ10に対して磁界ベクトルを動かすことに関
する。しかし、本発明は、磁界に対して前記マーカ10を動かすことも含む。例
えば、図1、7、8A、9A又は10Aに示すタイプの前記マーカ10は、静磁
界内の回転するターンテーブル上に取り付けられた物体上に配置してもよい。複
数の配向を次々と生成するようにマーカ10に対する磁界ベクトルの配向の変化
を生じる前記磁界ベクトルと前記マーカ10との間の相対移動のあらゆる形態は
、本発明の範囲内に含まれる。
【0059】 本発明によれば、読取専用メモリのようなある情報を記録する素子9を前記マ
ーカ10が含むならば好ましい。しかし、本発明は、読み書き可能なメモリも含
む。図11A〜図11Eに概略的に示す軟質強磁性素子を導電層2で積層して、
本発明によるカモフラージュ可能で、非侵入的に測定可能で、埋め込み可能なマ
ーカを形成することもできる。マーカ10は、前記細長軟質強磁性素子9が永久
的な破損を与えることなくそれらの磁化方向を反転する性能を失うように前記細
長軟質強磁性素子9を適合させることによりプログラム可能に形成できる。これ
は、1つ以上の前記細長磁性素子9と関連させた保磁素子を提供することにより
実行可能である。前記保磁素子の状態を変えることにより、前記関連細長素子9
を活性化又は不活性化することができる。これらの素子は、そういうものとして
知られており、ここでは詳しく記載しない。前記保磁素子は、残留磁性を有する
材料から成ることが好ましい。前記保磁素子は、前記細長素子9の前記材料より
も高い保磁力及び高い飽和磁束密度を有する材料を含むことが好ましい。前記保
磁素子は、Arnold Engineering,USA製のガンマFe23 、Vicalloy、Remendur、ArnochromeIII又は任意
の同様な材料を含んでもよい。前記保磁素子が磁化される限り、前記保磁素子は
、前記関連細長素子9の磁性方向の変化を妨げるか、又は検出されたパルスが互
いに識別できるように変化を少なくとも厳しく変える。前記保磁素子が(前記保
磁素子の保磁力を超える)強力な振動減磁界内に配置されると、前記保磁素子は
減磁された状態になり、次いで前記関連細長素子9は外部磁界に応答することも
ある。また、前記保磁素子は、軟質強磁性及び残留材料の比較的広い積層物でも
よい。前記保磁素子は、前記細長軟質強磁性素子9に重ね合わせたり、同素子9
の下に置いたりしてもよく、残留磁気材料を含むことが好ましい。
【0060】 図11Aのマーカ10は、米国特許第3665449号から基本的に知られて
いる。細長軟質強磁性素子9に隣接するのは、残留磁性を有し、(すぐ近くにあ
るので)前記細長軟質強磁性素子9に磁気的に結合されている保磁又は制御素子
15である。前記保磁素子15の磁性材料は、前記軟質磁性材料よりも高い保磁
力及び飽和磁束密度を有することが好ましい。好ましくは、前記保磁素子は、前
記マーカ10の検出に必要な磁界内で飽和状態にならないべきである。前記保磁
素子が磁化される限り、その保磁素子は、前記細長素子9の磁性方向の変化が生
じることがないように前記細長素子9に影響を及ぼす。検出コイルで生成された
パルスが互いに識別されるのに十分異なるという条件で、磁性反転の完全な抑制
は必要ない。また、各素子9は、米国特許第4746908号に記載され図11
Bに概略的に示すように、軟質強磁性体19及び残留材料15の積層物から成る
こともできる。前記マーカ10が強力な振動減磁界内に配置されると、前記保磁
素子15は減磁され、そこで各細長素子9はパルスを生成できる。例えば、前記
保磁素子15は、こそ泥を防止するために店で物品内に埋め込まれると、まず減
磁される。購入後、その保磁素子は、前記マーカ10が検出システムを起動しな
いように磁化される。前記マーカ10が導電被覆層2の下に埋められると、その
マーカは、視覚的に見られず、従ってカモフラージュされる。
【0061】 図11Cに示すマーカ10は、米国特許第4746908号から知られている
。そのマーカは、比較的大きい片の軟質強磁性細長素子9、19及び磁気パター
ンを有する保磁素子15、25から成る。このマーカ10は、軟質磁性材料の大
きい領域がパルスをほとんど又は全く生成しないという原理で動作する。従って
、前記保磁素子15、25が減磁されると、前記軟質強磁性細長素子9、19は
パルスを生成しない。前記保磁素子15、25が磁化されると、それらの素子は
、有効な細長い軟質強磁性細長素子9を残して前記素子の下にある軟質磁性材料
の前記領域を打ち消し合う。
【0062】 図11Dのマーカ10は、米国特許第3983552号から基本的に知られて
いる。軟質強磁性細長素子9のそばに保磁素子15を配置する代わりに、2つの
前記素子を重ね合わせる。前記保磁素子15及び前記細長素子9の領域は同一で
もよく、2つの前記素子は一緒に積層してもよい。前記保磁素子15と前記細長
素子9との相対的なサイズ及び磁気強度によっては、検出目的に使用可能なパル
スを抑制したり歪ませたりしてもよい。
【0063】 図11Eに概略的に示すマーカ10は、米国特許第3747086号から知ら
れており、軟質強磁性細長素子9及び異なる残留磁性を有する2つの保磁素子1
5、25から成る。前記保磁素子15及び/又は25の磁性状態によっては、前
記細長素子9により生成されるパルスの性質を検出目的に使用可能である。
【0064】 上述のように、マーカ10は、実質的に一定の大きさを有する磁界を生成する
手段を含む本発明による検出システムで使用され、前記マーカ10は、前記マー
カ10と実質的に一定の大きさを有する磁界ベクトルとの相対的な配向を変える
ことにより検出される。また、前記検出システムは、本発明による検出システム
に加えて、米国特許第4746908号、第3983552号、第374708
6号又は第3665449号に記載のような従来の検出システムを含んでもよい
。前記従来システムは、前記マーカ10の近い位置を突き止めるのに使用可能で
あり、本発明による前記検出システムは、前記コードを読み出すのに使用可能で
ある。
【0065】 ところで、図11による前記保磁素子15の使用について、本発明の更なる実
施形態によるマーカ10のセキュリティの向上を参照して説明する。この実施形
態による前記マーカ10は、図1に概略的に示すように、放射状に連続した軟質
強磁性細長素子9を含むこともできる。最初の3つの細片は、順序の開始を判定
可能な開始ゾーンを規定可能であり、例えば、1番目の細片は0°、2番目の細
片は7°、3番目の細片は10°にある。残りの細片は、バイナリ数を規定し、
5°間隔で配置されている。従って、前記開始ゾーンの順序7°及び3°は一意
に識別可能である。185°までの残りの素子9は、15°から85°まで5°
間隔で配置されている。細片9の存在は、バイナリ数の「1」を示す。表現可能
な最大数は、235である。製造された各部品に関して、数は、1つの認可本体に
より割当てられ、例えば必要ならばパスワードにより保護されたインターネット
上で公的に利用可能なデータベースに登録される。従って、一旦数が割当てられ
ると、割当てられた数と同一の数を表現するマーカ10を有する任意の新部品は
、偽物である。更に、各素子9は、2つの材料の積層から形成され、すべて同一
に見える。割当てられた数から、より小さい数は、安全なアルゴリズム(例えば
、より小さい数をより大きい数から容易に生成できるが、前記大きい及び小さい
数の幾つかの知識が任意の他の大きい数に対する前記小さい数を計算する可能性
を更に与える関数である一方向関数)により生成される。例えばハッシュ数であ
る前記小さい数が一旦得られると、カウントが前記マーカ10内の1番目の素子
9で開始される。前記マーカ10内に15個の素子9があり、ハッシュ数が6で
あるとしよう。次に、前記カウントは前記開始ゾーンの隣の1番目の細片から開
始され、6番目の素子9は、図11Bに示す種類の積層物である特殊な細片であ
る。この素子9は、軟質磁性材料で積層された保磁素子15を有する。そこで、
前記マーカ10は、前記マーカ10の磁気処理によっては違って動作する。前記
マーカ10を大きい振動減磁界にかけた後、前記マーカ10は、実質的に一定の
大きさの磁界ベクトルを有する回転磁界内に置かれた時に正しい数で読み出す。
次に、前記マーカ10を強い一定の磁界にかけると、そのマーカは、6番目の素
子9の応答が抑制された時に異なる数を読み出す。このような比較の正しさの確
認は、正当なマーカ10を検出するのに役立つ。
【0066】 ある実施形態及び図面を参照して本発明を説明してきたが、添付した請求の範
囲に記載の本発明の範囲内にあると共に本発明に変更及び追加を実行できること
を当業者は分かるであろう。例えば、本発明は、超音波試験機器を用いて非侵入
的及び非破壊的に読出し可能な埋め込みマーカ10を含む。前記マーカ10は、
周囲材料と比べた超音波コントラストを有する材料から形成してもよい。例えば
、上述の試験試料の場合(図4、図5)、前記マーカ10からの反射が記録され
た超音波のパルスを生成するプローブ発生広帯域10MHzトランスデューサを
有する超音波試験機器を用いて前記埋め込みマーカ10及び素子9を検出可能で
あったことが分かっている。この形態の検出のために軟質強磁性材料から前記素
子9を製造する必要はない。更に、前記素子9は、任意の形状でもよく、例えば
英数字でもよい。超音波試験は、上述の回転磁界を用いて読み出すこともできる
マーカ10を読み出す追加方法として使用可能である。例えば、マーカ10は、
軟質強磁性素子9と他の同様な非磁性素子との混合物から形成することもできる
。従って、前記磁気方法により読み出された数は超音波により認識された数と異
なり、その差を追加セキュリティチェックとして使用することもできる。
【0067】 埋め込み可能で非侵入的及び非破壊的に読取り可能なマーカは、周囲材料より
もγ線を通さない材料を用いて形成することもできる。片面に感光材料を有する
構成部品の中にγ線源を照射することにより、前記埋め込みマーカ10のγ線写
真が得られる。
【0068】 γ線源は特殊な安全取り扱い要件を必要とし、超音波プローブは、マーカ10
を遠隔で読出し可能な図6に示すような検出コイルを用いた単純な手持ち式試験
機器よりも不器用な被試験物体と前記プローブとの間のゲルフィルムで最もよく
動作するので、マーカ10を読み出すγ線及び超音波方法は、初期の実施形態の
磁気方法よりも好ましくない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による検証マーカを含む構成部品の一部を示す。
【図2】 本発明の実施形態による識別システムにより生成される識別パルスを示す。
【図3】 本発明の実施形態用の構成部品用材料の略図を示す。
【図4】 負荷サイクル試験用の積層試料を示す。
【図5】 負荷サイクル試験用の積層試料を示す。
【図6A】 本発明の実施形態による磁界生成器、受信機巻線及び電子回路を示す。
【図6B】 本発明の実施形態による磁界生成器、受信機巻線及び電子回路を示す。
【図6C】 本発明の実施形態による磁界生成器、受信機巻線及び電子回路を示す。
【図7A】 本発明によるマーカの別の実施形態を概略的に示す。
【図7B】 本発明によるマーカの別の実施形態を概略的に示す。
【図8A】 図7の前記マーカを使用可能なロックの略図を示す。
【図8B】 図7の前記マーカを使用可能なロックの略図を示す。
【図9A】 本発明によるマーカの更なる実施形態の略図を示す。
【図9B】 細長片を用いた図9Aの前記マーカと同等品を示す。
【図9C】 本発明によるマーカの更なる実施形態の略図を示す。
【図9D】 図9Cに示す前記マーカの側面図である。
【図10A】 本発明によるマーカの更なる実施形態の略図である。
【図10B】 細長片を用いたその同等品を示す。
【図11A】 本発明用のマーカ素子を示す。
【図11B】 本発明用のマーカ素子を示す。
【図11C】 本発明用のマーカ素子を示す。
【図11D】 本発明用のマーカ素子を示す。
【図11E】 本発明用のマーカ素子を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バンデスティーグ,グレッグ エー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー.オー.ボックス 33427 Fターム(参考) 5B035 AA07 BA05 BB01 BB02 BB12 BC00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別マーカを含む物品であって、前記マーカが格納情報を含
    み、前記物品が第1の導電層を含み、前記導電層が前記マーカに対する機械的及
    びRF(無線周波数)アクセスを制限しており、 前記マーカが、前記導電層の下に視覚的にカモフラージュ可能であり、前記導
    電層を通って非破壊的及び非侵入的に測定可能である、識別マーカを含む物品。
  2. 【請求項2】 前記マーカが非通信チャネル式である、請求項1記載の物品
  3. 【請求項3】 前記マーカが複数の実質的に直線のエッジを有する軟質強磁
    性素子を含み、前記エッジが互いに予め形成された空間関係で配置され、前記空
    間関係が前記格納情報を規定するのに予め選択され、前記軟質強磁性素子が低磁
    気抵抗(高磁化率)を有し、 前記軟質強磁性素子の各エッジが、前記マーカと実質的に一定の大きさを有す
    る磁界の磁界ベクトルとの間の相対的な配向を変えた時に磁化方向が反転可能で
    ある少なくとも1つの状態を有する、請求項1記載の物品。
  4. 【請求項4】 前記エッジが互いに角度関係にあり、前記エッジ間の角度間
    隔が前記情報を規定する、請求項3記載の物品。
  5. 【請求項5】 前記マーカが前記第1の導電層と第2の導電層との間に挟ま
    れている、請求項1記載の物品。
  6. 【請求項6】 前記マーカに格納された前記情報が電磁気的に消去可能でな
    い、請求項1記載の物品。
  7. 【請求項7】 構成部品の検証及び追跡用の埋め込み可能な識別マーカであ
    って、前記マーカが、受動素子から基本的に成り、視覚的にカモフラージュ可能
    である、埋め込み可能な識別マーカ。
  8. 【請求項8】 構成部品の検証及び追跡用の埋め込み可能な識別マーカであ
    って、前記マーカが、情報内容を損失することなく120℃を超える温度で処理
    可能であり、視覚的にカモフラージュ可能である、埋め込み可能な識別マーカ。
  9. 【請求項9】 構成部品の検証及び追跡用の埋め込み可能な検証マーカであ
    って、前記マーカが、機械的及びRFバリヤを通って非破壊的及び非侵入的に読
    み出すことができる格納情報を含み、前記マーカが視覚的にカモフラージュ可能
    である、埋め込み可能な検証マーカ。
  10. 【請求項10】 識別マーカを含む物体を識別するシステムであって、前記
    マーカが、機械的及びRFバリヤを通って非破壊的及び非侵入的に読み出すこと
    ができる格納情報を含み、前記マーカが視覚的にカモフラージュ可能である、シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 前記マーカが非通信チャネル式である、請求項10記載の
    システム。
  12. 【請求項12】 前記マーカが複数の実質的に直線のエッジを有する軟質強
    磁性素子を含み、前記エッジが互いに予め形成された空間関係で配置され、前記
    空間関係が前記格納情報を規定するのに予め選択され、 前記軟質強磁性素子が低磁気抵抗(高磁化率)を有し、 前記軟質強磁性素子の各エッジが、前記マーカと実質的に一定の大きさを有す
    る磁界の磁界ベクトルとの間の相対的な配向を変えた時に磁化方向が反転可能で
    ある少なくとも1つの状態を有する、請求項10記載のシステム。
  13. 【請求項13】 エッジが互いに角度関係にあり、前記エッジ間の角度間隔
    が前記情報を規定する、請求項12記載のシステム。
  14. 【請求項14】 前記マーカが前記RFバリヤと別のRFバリヤとの間に挟
    まれている、請求項10記載のシステム。
  15. 【請求項15】 前記マーカに格納された前記情報が電磁気的に消去可能で
    ない、請求項10記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記磁界が実質的に一定の大きさを有する回転磁界である
    、請求項12記載のシステム。
  17. 【請求項17】 実質的に一定の大きさを有する磁界の磁界ベクトルを生成
    する手段と、 呼掛けゾーン内で前記磁界ベクトルの配向を変更する手段と、 前記磁界ベクトルの前記大きさを判定する手段とを含み、前記呼掛けゾーンが
    外部に存在し、前記生成手段及び変更手段により制限されていない、所定の呼掛
    けゾーン内で磁界を生成する装置。
  18. 【請求項18】 前記生成手段が、各々が長方形の断面を有する2対の二次
    相互直交巻線を含む、請求項17記載の生成装置。
  19. 【請求項19】 複数の実質的に直線のエッジを有する軟質強磁性素子を含
    むマーカであって、前記エッジが互いに予め形成された空間関係で配置され、前
    記空間関係がコードを規定するのに予め選択され、前記直線エッジが一緒に連結
    され、前記軟質強磁性素子が低磁気抵抗(高磁化率)を有し、 前記軟質強磁性素子の各直線エッジが、前記マーカと実質的に一定の大きさを
    有する磁界の磁界ベクトルとの間の相対的な配向を変えた時に磁化方向が反転可
    能である少なくとも1つの状態を有する、マーカ。
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