JP4303529B2 - 電磁波通信システム - Google Patents

電磁波通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP4303529B2
JP4303529B2 JP2003182362A JP2003182362A JP4303529B2 JP 4303529 B2 JP4303529 B2 JP 4303529B2 JP 2003182362 A JP2003182362 A JP 2003182362A JP 2003182362 A JP2003182362 A JP 2003182362A JP 4303529 B2 JP4303529 B2 JP 4303529B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data carrier
electromagnetic wave
metal layer
wave communication
communication system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003182362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005020364A (ja
Inventor
不二夫 仙波
仲麻呂 兵頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hanex Co Ltd
Original Assignee
Hanex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hanex Co Ltd filed Critical Hanex Co Ltd
Priority to JP2003182362A priority Critical patent/JP4303529B2/ja
Publication of JP2005020364A publication Critical patent/JP2005020364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4303529B2 publication Critical patent/JP4303529B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データキャリア及びそれとの間で非接触により電磁波通信を行う通信装置を備えた電磁波通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アンテナを含む送受信部、制御部及び記憶部を有するデータキャリアと、アンテナを含む送受信部と制御部を有し前記データキャリアとの間で電磁波通信を行う通信装置とを備えた電磁波通信システムが知られている。
【0003】
これ等データキャリアの送受信部と記憶部等、または通信装置の送受信部と制御部等は、通常、ICチップで構成され、全体が極めて小型化されている。データキャリアは例えばカード状に形成され、ICカードとして交通関係の定期券や金融関係のキャッシュカード、入出管理用カード等に使用されている。通常、これ等のICカードはデータキャリアを樹脂モールドしてその両側を2枚の薄い保護用の樹脂シートで挟んで構成される。
【0004】
また、データキャリアは機械、装置、工具、種々の製品等の設置体に設置され、それ等の特性、仕様、保守経歴等の情報をその記憶部に格納することにより、それ等設置体についての製造工程管理、流通管理、メンテナンス管理等に利用される。
【0005】
一方、上記データキャリアとの間で非接触により電磁波通信を行う通信装置としては、データキャリアに記憶された情報を読み出す機能を有するリーダ、またはデータキャリアに記憶された情報を読み出すと共にデータキャリアに情報を書き込む機能を有するリーダライタがある。これらは一般に携帯型が多く、データキャリアを設置した部分にそのアンテナ部分(通信部分)を接近させて電磁波通信を行う。
【0006】
またデータキャリアが前記定期券やキャッシュカードのようなICカードである場合、それと電磁波通信を行う通信装置は自動改札機の定期券読み取り部や金銭出納機のカード読み取り部等に設置される固定型とされる。
【0007】
データキャリアや通信装置は外部からの機械的衝撃や紫外線等から保護するため、その表面は保護層で保護される。保護層が非導電性材料である樹脂層である場合は、電磁波通信における電磁波が簡単に透過するので、通信感度を低下させることはない。
【0008】
しかし樹脂層は機械的保護が不十分であると共に紫外線で劣化し、保護層を通過した紫外線で内部のデータキャリアが損傷を受けることもある。
【0009】
一方、保護層を金属材料で形成する場合は機械的保護性能が向上すると共に、上記のような紫外線による影響を回避出来る。しかし保護層が導電性材料である金属層の場合は電磁波を遮蔽する特性があるので、従来から電磁波通信が出来ないとされてデータキャリア等を全面的に覆う保護層としては採用されていない。
【0010】
そこで本出願人は、機械的強度の大きい金属等の導電性部材で保護された状態で外部との通信を可能としたデータキャリア設置構造及びその通信方法等を提案している(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−118490号公報
【特許文献2】
特開2002−157565号公報
【特許文献3】
特開2002−208876号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、特殊な磁束漏洩路を形成する必要があるためデータキャリアの設置箇所等が制約を受けるという問題があった。
【0013】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、機械的保護性能が高く、紫外線等から有効に保護され、データキャリアや通信装置の設置箇所の自由度が向上する電磁波通信システムを提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は種々研究の結果、データキャリアやリーダライタ等の通信装置を覆う保護層が金属層であっても、特定の厚さ以下では電磁波通信が可能になることを見出し、本発明を完成したものである。
【0015】
即ち、前記目的を達成するための本発明に係る電磁波通信システムは、アンテナを含む送受信部、制御部及び記憶部を有するデータキャリアと、アンテナを含む送受信部と制御部を有し前記データキャリアとの間で電磁波通信を行う通信装置とを備えた電磁波通信システムにおいて、前記データキャリアはその表面が金属層で覆われ、前記金属層は、それを介して該データキャリアが前記通信装置との間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な厚さに形成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明は、上述の如く構成したので、電磁波通信システムを構成するデータキャリアが金属層により覆われているので、紫外線に曝される機会が多い屋外施設等での利用の場合であっても、該金属層により覆われた部分の機械的保護性能が向上し、更に紫外線から有効に保護して長期間の耐久性を確保出来る。またデータキャリアは金属層を介して通信装置と実用レベルで電磁波通信を行うことが出来る。
【0017】
また、前記データキャリアの表面を覆う金属層の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク、図形もしくは記号を表示することが出来る。このように通信位置を表示することにより、該通信位置に通信装置を近づけることによりデータキャリアと最短距離で電磁波通信を行うことが出来るので、誰でも迷うことなく確実に且つ高い通信感度で電磁波通信を行うことが出来る。
【0018】
また、暗号機能を有するマーク等を表示することにより、関係者以外はそのマーク等の意味を認識出来ず、関係者のみが該マーク等に通信装置を近づけてデータキャリアと電磁波通信を行うことが可能であるので、データキャリアのセキュリティ性を高めることが出来る。
【0019】
また、前記データキャリアの表面を覆う金属層の表面側が銘板の表示面を構成することが出来る。このような構成とすると裏面にデータキャリアを設けた銘板を構成出来、屋外において使用される街路灯等の道路施設や建設機械の銘板の裏面に設けたデータキャリアに安定して各種情報を記憶することが出来る。
【0020】
また、前記データキャリアはカード状に形成され、その両面を前記金属層で覆うことが出来る。このカード状のデータキャリアは、機械的保護性能が高く、屋外に曝しても紫外線により損傷を受けない耐久性の高いICカードとなる。
【0021】
また、前記データキャリアを前記金属層で形成された容器に収容することが出来る。このようにデータキャリアを容器内に収容すると、屋外に曝しても紫外線により損傷を受けない耐久性の高いデータキャリアとなり、例えば持ち運び自由なゲームコインやカジノコイン等に利用出来る。
【0022】
また、前記データキャリアを設置体に設置し、その表面側を前記金属層で覆うことが出来る。このように設置体に設置したデータキャリアに、その設置体の情報を記憶させておくことが出来る。
【0023】
また、前記設置体が回転軸の場合、前記データキャリアを該回転軸の端面に設置することが出来る。このようにデータキャリアを回転軸の端面に設置すると、該回転軸の回転に伴う遠心力のデータキャリアに対する影響を低減出来る。
【0024】
また、前記設置体におけるデータキャリアを設置する部分の材質が高導電性材料の場合は、該高導電性材料とデータキャリアとの間に高比透磁率の磁性体を介在させることが出来る。
【0025】
データキャリアに接するような形態で高導電性材料が存在すると、電磁波通信に利用する磁束により該高導電性材料に渦電流が流れ、それによって通信感度が低下する傾向にあるが、このような高比透磁率の磁性体を介在させることにより、渦電流が流れることを防止出来、通信感度低下を回避することが出来る。
【0026】
また、本発明に係る他の電磁波通信システムは、アンテナを含む送受信部、制御部及び記憶部を有するデータキャリアと、アンテナを含む送受信部と制御部を有し前記データキャリアとの間で電磁波通信を行う通信装置とを備えた電磁波通信システムにおいて、前記通信装置の少なくともアンテナ部分の表面が金属層で覆われ、前記金属層は、それを介して該通信装置が前記データキャリアとの間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な厚さに形成されていることを特徴とする。
【0027】
上記構成によれば、電磁波通信システムを構成する通信装置の少なくともアンテナ部分、即ちその通信部分の表面が金属層により覆われているので、該部分の機械的保護性能が高く、使用状態で紫外線に曝される機会の多い該通信部分を紫外線から有効に保護して長期間の耐久性を確保出来る。また通信装置は金属層を介してデータキャリアと実用レベルで電磁波通信を行うことが出来る。
【0028】
また、前記通信装置は電磁波通信により前記データキャリアとの間で通信を行うリーダまたはリーダライタとすることが出来る。このように上記通信装置はリーダまたはリーダライタとすることが出来、そのリーダまたはリーダライタにおけるデータキャリアとの通信を行うアンテナ部分、即ち電磁波検出もしくは送信する通信部分の表面が金属層により覆われているので、機械的保護性能が高くなり、使用状態で紫外線に曝される機会の多い該通信部分が紫外線から有効に保護され、長期間の耐久性を確保出来る。
【0029】
また、前記通信装置を開閉ロック機構に設置し、その少なくともアンテナ部分の表面側を前記金属層で覆うことが出来る。このように上記通信装置は開閉ロック機構に設置することが出来、例えば建物の出入口に設けたドアや金庫の扉等の開閉ロック機構をデータキャリアとの電磁波通信により駆動することが出来る。
【0030】
また、前記金属層の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク、図形もしくは記号を表示することが出来る。通信位置を表示した場合、該通信位置に通信装置を近づけることによりデータキャリアと最短距離で電磁波通信を行うことが出来るので、誰でも迷うことなく確実に且つ高い通信感度で電磁波通信を行って開閉ロック機構を駆動することが出来る。
【0031】
また、暗号機能を有するマーク等を表示した場合、関係者以外はそのマーク等の意味を認識出来ず、関係者のみが該マーク等に通信装置を近づけてデータキャリアと電磁波通信を行って開閉ロック機構を駆動することが出来るので、データキャリアのセキュリティ性を高めることが出来る。
【0032】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る電磁波通信システムの一実施形態を具体的に説明する。図1(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムのデータキャリア構造をカードとして構成した一例を示す断面説明図及び正面説明図、図2(a),(b)は円形状のアンテナコイルを有するデータキャリアの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の様子を示す図、図3はデータキャリアの制御系の構成を示すブロック図、図4は本発明に係るデータキャリア構造における通信原理を説明する図である。
【0033】
図5は本発明に係るデータキャリア構造の他の例であり、円形状のアンテナコイルを有するデータキャリアを金属層で形成された容器に封入した構成を示す断面説明図、図6は本発明に係るデータキャリア構造の更に他の例であり、シリンダ状のアンテナコイルを有するデータキャリアを金属層で形成された容器に封入した構成を示す断面説明図、図7はシリンダ状のアンテナコイルを有するデータキャリアの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の様子を示す図である。
【0034】
本発明は、図1、図3、図5及び図6に示すように、アンテナコイル2a,2bを含む送受信部4c、CPU(中央演算装置)等の制御部4a及びメモリ等の記憶部4bとを有し、電磁波により通信を行うデータキャリア1a,1bを備えたデータキャリア構造Aと、図18に示すように、アンテナコイル11を含む送受信部12と、CPU(中央演算装置)等の制御部13を有し、データキャリア1a,1bとの間で電磁波通信を行う通信装置14とを備えた電磁波通信システムである。
【0035】
データキャリア構造Aのデータキャリア1a,1bは、その表面が金属層5で覆われて保護される。金属層5は、それを介してデータキャリア1a,1bが通信装置14との間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な厚さに形成されている。
【0036】
ここで、図4を参照して本発明の原理を説明する。データキャリア構造Aはデータキャリア1a,1bとそれを保護する金属層5を備え、データキャリア1a,1bは金属層5を介してリーダ機またはリーダライタ機等の通信装置14との間で通信を行う。
【0037】
例えば、通信装置14のアンテナコイル11からデータキャリア構造Aに読み込み信号を電磁波Hとして送信すると、その電磁波Hにより金属層5の内部に表皮電流Iが発生し、その表皮電流Iによりデータキャリア構造Aの内部に電磁波Hが発生する。
【0038】
即ち、通信装置14から送信された電磁波Hは金属層5を通しての電磁誘導作用によりデータキャリア1a,1bに電磁波Hを伝送することが出来る。逆にデータキャリア1a,1bのアンテナコイル2a,2bからの応答電磁波も金属層5を通しての電磁誘導作用により通信装置14に伝送される。
【0039】
通信に使用される電磁波の周波数は数百Hz〜数MHzの範囲で種々選択されるが、そのような高周波の電磁波が金属層5に照射されると前記のように金属層5中には表皮電流Iが発生するが、その表皮電流Iの厚さdは(πfμρ)の1/2乗に反比例することが分かっている。ここでfは電磁波の周波数、μは金属層5の誘電率、ρは金属層5の抵抗率である。
【0040】
そして、金属層5を通しての電磁誘導作用により通信を行うには金属層5の厚さtをt≦dとする必要があり、dを一定とすればtの値がそれより小さいほど通信感度が向上することが分かった。
【0041】
しかし、金属層5の厚さtの値が小さいほど(即ち、薄いほど)、その強度が低下し、ある限界に達すると、データキャリア1a,1bを保護する機能が果たせなくなる。そこで実用的な保護強度を達成しながら電磁誘導作用で通信可能とするには、表皮電流Iの厚さdを大きく出来る金属材料を選択する必要がある。
【0042】
そこで、本発明者等は種々の金属材料を用いてデータキャリア1a,1bを保護する金属層5を種々の厚さで形成し、電磁誘導作用による通信を行なった実験によれば、金属層5の材質として、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等がそのような目的に適合していることが判明した。また、真鍮等も使用可能である。
【0043】
一方、鉄、アルミニウム、銅、ニッケル等は表皮電流Iの厚さdの値が小さく、金属層5を箔程度まで薄くしなければ通信が困難であることが分かった。
【0044】
以下に示す表1は金属層5としてオーステナイト系ステンレス板(SUS301,SUS304,SUS316)及びフェライト系ステンレス板(SUS430)を用いたデータキャリア構造Aについて非接触での通信可能距離を測定した実験結果である。
【0045】
実験は円形状のアンテナコイル2aを有するデータキャリア1aとして外径直径50mm、同じく20mmの2種類のデータキャリア構造Aであるタグ1、2について行い、通信装置14としてリーダライタ(R/W)機を使用して情報が正確に読み取れる読取距離(各データキャリア構造Aと通信装置14との離間距離)を測定した。
【0046】
尚、表1において、各種金属板の板厚に積層枚数を乗じた値を金属層5全体の層厚として示しており、各金属板の寸法は端部から磁束が漏洩しない十分な大きさとした。また、読取距離において「×」は読取出来なかった場合を示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004303529
【0048】
金属層5の厚さを変えるため、薄い金属板を複数重ねる方法も採用して種々実験したが、同じ層厚の場合、単層より積層のほうが通信距離は小さくなった。この原因は積層の場合には金属板間に空気層が介在するので、電磁誘導作用が多段階になるため電磁波の減衰が大きいためと推定される。
【0049】
以下に示す表2は鉄板、銅板、白銅板、ニッケル板、チタン板、アルミニウム板、真鍮板について前記表1と同様な方法で行った実験結果である。
【0050】
【表2】
Figure 0004303529
【0051】
上記表1、2に示したように、金属層5として、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等が本発明のデータキャリア構造Aに適していることが分かる。
【0052】
金属層5を上記のような好ましい金属材料から選択し、且つその適正な厚みを選択することにより、実用的な通信感度を有するデータキャリア設置構造を構成することが出来る。尚、本発明にいう「電磁誘導作用により金属板の表面側との間で通信可能な厚さに形成した金属層」とは、そのような通信機能を発揮出来る材料と厚みを有する金属層を意味する。
【0053】
図1は本発明に係るデータキャリア構造Aをカード状として構成した一例である。Aはデータキャリア構造、1aはデータキャリア、5はデータキャリア1aの両面に設けられた金属層、2aは図2に示すように導線を空芯コイルに巻回して形成した円形状のアンテナコイル、4はIC回路からなる半導体ICチップ(制御チップ)、7は樹脂層である。
【0054】
図2に示す円形状或いは環状のデータキャリア1aは、円形の空芯コイルからなるアンテナコイル2aと、それに接続した半導体ICチップ4を樹脂に埋め込んで成形し全体が樹脂モールドされた外径直径10mm〜50mm程度、厚さ0.7mm〜12.0mm程度のものが市販されている。例えば株式会社ハネックスから市販されている型式Logi Tag等が適用可能である。
【0055】
半導体ICチップ4は図3に示すように、CPU(中央演算装置)等の制御部4a、書き込み可能な不揮発性記憶素子を有するメモリ等の記憶部4b、送受信部4c及び電力貯蔵用のコンデンサ4dを有している。
【0056】
上記データキャリア1aの送受信方法を図3により説明すると、先ずリーダライタ機等の通信装置14が最初のステップでデータキャリア1aの呼び出し及び電力送信用の電磁波を送信すると、データキャリア1aはその電磁波をアンテナコイル2aと送受信回路からなる送受信部4cの同調作用により受信し、その電力をコンデンサ4dに貯蔵する。これによってデータキャリア1aは作動状態になるので、次のステップで通信装置14からデータキャリア1aに読み出し用の電磁波を送信する。
【0057】
電磁波はデータキャリア1aのアンテナコイル2aから送受信部4cを経て制御部4aに入力され、該制御部4aはそれに応じて必要な情報を記憶部4bから読み出し、その情報を送受信部4cからアンテナコイル2aを経て電磁波として通信装置14に送信する。通信装置14からデータキャリア1aの記憶部4bにデータを書き込む場合も上記方法に準じて実行される。尚、これ等一連のステップは略瞬時に行われる。
【0058】
一般に電磁波は90度の位相差をもって交流的に伝播する電界と磁界により表すことが出来、その磁界とアンテナコイル2aが鎖交することにより該アンテナコイル2aに流れる電流(高周波電流)を利用して送受信が行われる。
【0059】
例えば、アンテナコイル2aから電磁波が送信される場合は、該アンテナコイル2aに流れる高周波電流により高周波の磁界成分がアンテナコイル2aの中心を通るループ(磁束ループ)として分布し、この磁束領域に通信装置14のアンテナコイル11を置くと、通信装置14はデータキャリア1aからの情報を受信出来る。
【0060】
同様に通信装置14から電磁波を送信する場合にも、データキャリア1aのアンテナコイル2aの周囲に磁界成分が分布し、それをアンテナコイル2aが受信することになる。
【0061】
データキャリア1aは円形状のアンテナコイル2aに半導体ICチップ4を接続した状態で樹脂層7によりモールドして形成され、そのデータキャリア1aの両面にオーステナイト系ステンレス板からなる金属層5を接着等により貼り付けてカード状で構成される。
【0062】
尚、場合によっては金属層5をデータキャリア1aの片面のみに形成することも出来る。また、データキャリア構造Aの他の例として図6及び図7に示すように、棒状に形成された鉄心やフェライト等の円柱状のコア部材3の外周に軸方向(図7の左右方向)にアンテナコイル2bを単線巻きで螺旋状に密に巻回したシリンダ状のロッドアンテナを有し、そのアンテナコイル2bの両端をIC回路で構成した半導体ICチップ4に接続して構成されるデータキャリア1bを金属層5で保護しても良い。
【0063】
このような全体が棒状に形成されたデータキャリア1bは、コア部材3とアンテナコイル2bを含むロッドアンテナ部分とIC回路からなる半導体ICチップ4を細長いガラス容器に密封し、外径直径が数ミリ程度で全長を十数ミリから数十ミリ程度に小型化したものが市販されている。このタイプのデータキャリアは(株)ハネックスからRFIDタグとして市販されているGlass Tagがあり、それは外径直径2mm〜4mm、長さ12mm〜15mm程度と極めて小型になっている。
【0064】
カード状のデータキャリア構造Aは表面が金属層5で覆われているので、専ら屋外での使用や設置されるカードまたは金属銘板として利用出来る。特に外灯や街路樹に取り付けてそれらが位置している番地、名称、種類等を表示すると共に、内部の記憶部4bに病歴、メンテナンス情報、機器仕様等の情報を格納した銘板に好適に利用出来る。
【0065】
また、リース用のクレーン、ショベルカー等の建機の銘板としても利用出来る。その場合には内部の記憶部4bに例えば貸与履歴情報や機器仕様等の情報が格納される。
【0066】
このように、特定の金属層5を設けることにより、電磁誘導作用によりデータキャリア1a,1bと外部の通信装置14との間において実用的な通信感度で通信を行うことが出来る。また、金属層5を介在させることによりデータキャリア1a,1bを外部衝撃からより確実に保護出来る。
【0067】
図5及び図6は本発明に係るデータキャリア構造Aの他の例である。この例では図5に示すように、円形状のアンテナコイル2aを有するデータキャリア1a或いは、図6に示すように、シリンダ状のアンテナコイル2bを有するデータキャリア1bを、夫々オーステナイト系ステンレス板からなる金属層5で形成した容器8内に収容して封入したものである。
【0068】
薄型の容器8内にデータキャリア1a,1bを封入したものは、例えばゲームセンターやカジノ等のコインとして利用出来る。コインの記憶部に他施設と区別する情報を格納することにより不正両替等を防止する。特に円形状のアンテナコイル2aを使用する場合は、通信の方向性がなく且つ表裏どちらの方向からも通信可能なので、自動選別装置に設けた簡単な通信装置14であっても容易に読み取りが出来る。
【0069】
次に図8〜図11を用いて本発明に係る電磁波通信システムにおいて、データキャリアの表面を覆う金属層の表面に通信位置を表示した金属製の銘板に適用した各種実施形態について説明する。
【0070】
図8(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図、図9(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の他の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図、図10(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の更に他の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図、図11(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の更に他の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0071】
図8において、銘板6はデータキャリア1aの表面を覆う金属層5からなる金属板からなり、その表面側に表示面が設けられ、該銘板6を取り付ける機械や装置の名称や製造者名等が刻印、印刷、或いはレーザ加工等により図8(a)に点線で示される表示部9に記入される。
【0072】
金属板の一部は裏面側からプレス加工して該金属板の裏面側に凹部10を形成した後、該凹部10に図2に示すように全体が円形に形成されたデータキャリア1aを配置して収容し、その周囲を接着剤等の充填材15で固定する。
【0073】
そして、図8(b)に示すように、機械や装置等の設置体16の表面に銘板6の裏面側を当接してビス17等により固定する。データキャリア1aを収容して固定した金属層5の凹部10の表面側は凸状に盛り上がった状態となり、該凸部18の表面側には図8(a)に示すように表示手段となるマーク19が形成される。尚、凸部18がデータキャリア1aの通信位置を示す表示手段として識別可能な場合には、マーク19を省略することも出来る。
【0074】
データキャリア1aを配置した部分の金属層5からなる金属板の表面に設けられる通信位置を示す表示手段は、凸部、文字、図形、記号、模様、色等の識別性を有するものであれば特に制限はない。図8(a)のマーク19は金属層5からなる金属板の地色と異なる着色によって形成される。
【0075】
図9に示す実施形態では、銘板6を構成する金属層5からなる金属板の裏面側に図2に示して前述した円形のデータキャリア1aが配置され、そのデータキャリア1aの更に裏面側に樹脂または金属材料からなる硬質な保護層20が設けられる。
【0076】
そして金属層5からなる金属板と保護層20は接着層21で互いに接着され、それによってデータキャリア1aの両面は硬質な材料によって保護される。尚、前記の保護層20を金属材料で作る場合は、金属層5からなる金属板に適した材料、特に金属板に用いられるものと同じ材料を使用することが望ましい。
【0077】
本実施形態、特に保護層20が樹脂または導電性がそれ程高くない金属材料の場合には、前記第1実施形態と同様に金属層5からなる金属板を介した電磁誘導作用によりデータキャリア1aと金属板の表面側との間で通信可能である。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
【0078】
尚、保護層20がアルミニウムや銅もしくはマグネシウム合金等の高導電性の材料で作る場合は、次に説明する他の実施形態を採用することが望ましい。図10は図9の変形例であり、データキャリア1aと高導電性材料の金属板からなる保護層20との間に高比透磁率の磁性体層となるシート状のアモルファス磁性体からなるシート状磁性体22が配置される。
【0079】
このシート状磁性体22は前述のように、保護層20として例えばアルミニウムや銅もしくはそれらの合金或いはマグネシウム合金のように高導電性の材料を使用した場合における通信困難性を解消するために設けられる。
【0080】
本発明者等が行った実験によれば、図2のような円形の空芯コイルからなるアンテナコイル2aを用いたデータキャリア1aの場合、金属板からなる保護層20の導電性が高くなるほど、通信感度が低下することが分かった。例えば保護層20が鉄やステンレス等の鉄系合金の場合には、通信感度の低下は殆ど問題にならないが、銅やアルミニウムもしくはマグネシウム合金のような高導電性を有する材料の場合には、実用的な通信感度を得ることが困難になる。
【0081】
このような通信感度の低下を防止するには、データキャリア1aのアンテナコイル2aと高導電性金属部材である保護層20との間に高比透磁率を有するシート状磁性体22、例えば可撓性を有するシート状のアモルファス磁性体を介在させる方法がある。勿論、鉄や鉄合金の場合にも、より通信感度を上げることを目的として、高比透磁率を有するシート状磁性体22を介在しても良い。
【0082】
例えば、図10の例では、データキャリア1aと保護層20との間に高比透磁率を有するシート状磁性体22を介在させることで、データキャリア1aのアンテナコイル2aと保護層20との間を電磁的に遮蔽することが出来、これによりアンテナコイル2aと金属層5からなる金属板との間の電磁誘導作用を向上することが出来、該金属板の表面側外部のリーダライタ機等の通信装置14との通信感度を向上することが出来る。
【0083】
アモルファス磁性体の比透磁率は数万から数百万のオーダを有し、このような高比透磁率のシート状磁性体22は、その周囲に金属製の物体が接近する場合でも、データキャリア1aのアンテナコイル2aと保護層20との間を電磁的に遮蔽することが出来、設置体16への磁束を遮蔽して通信感度の低下を防止することが出来る。
【0084】
一方、図8に示した実施形態の場合でも、銘板6を固定する設置体16自体、または少なくともその表面が金属材料で形成されている場合、特に高導電性材料であるアルミニウムや銅もしくはそれらの合金或いはマグネシウム合金等のような高導電性の材料で形成されている場合には、データキャリア1aにおける設置体16側に同様な高比透磁率のシート状磁性体22を配置することによって、設置体16への磁束を遮蔽して通信感度の低下を防止することが出来る。高比透磁率のシート状磁性体22を配置する設置構造は図10に示すとおりである。
【0085】
図11は図8の変形例であり、本実施形態では、図7に示すように棒状に形成されたデータキャリア1bを採用したものである。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来るものである。
【0086】
上記各実施形態の銘板6は例えば次のような機械、装置または設備等に適用出来る。
【0087】
(1)プレス加工機、金型、旋盤やボール盤等の工作用機械、及び工業産業用機械全般
(2)シャフト、ベアリング、歯車、車輪、車軸等の機械構造部品
(3)電動機、発電機、変圧器、電気通信機器等の電気関連機器
(4)分析器、測定機械等の機器類
(5)消毒装置、診察用装置等の医療機器
(6)ポンプ、タービン、油圧機器等の機器類
(7)金属配管、金属ダクト等の配管類、ガスボンベ、ビア樽等の圧力容器
(8)操作盤、制御盤等の盤類
(9)自動車、自動二輪車、自転車等の車両、船舶、飛行機等の部品
(10)クレーン、フォークリフト等の荷役機械パレット、コンテナー、折りたたみ式コンテナー、通箱、ドラム缶、等の荷役用具
(11)電気・通信・ガス・空調等の設備、エレベータ、エスカレータ等の建物設備
(12)外灯、電柱、歩道橋、橋梁、信号、道路標識、住居表示器、境界標識、案内板、消火栓、樹木等の道路関連設備等である。
【0088】
前述のように、本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板6はその裏面側にデータキャリア1a,1bを設けて構成される。一方、データキャリア1a,1bには機械や装置の仕様、内容及びメンテナンス情報等の大量の情報を記憶することも出来るが、それら情報の大部分を管理部門に配置したコンピュータシステムの記憶装置に記憶しておき、データキャリア1a,1bには機械や装置の管理番号や符号等の識別情報だけを記憶しておくことも出来る。
【0089】
その場合には機械や装置の設置現場で携帯型の通信装置14で銘板6に設けたデータキャリア1a,1bからそのICチップのID番号を認識して識別情報を読み取り、通信回線を利用して前記コンピュータシステムにアクセスし、その記憶装置から当該機械や装置の情報を受け取ることも出来る。
【0090】
次に図12及び図13を用いて本発明に係る電磁波通信システムにおいて、回転軸にデータキャリアを設置した場合の実施形態について説明する。図12(a),(b)は回転軸のデータキャリア設置構造を示す正面図及び右側面図、図13(a)はデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図13(b)は図13(a)のA−A断面説明図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0091】
図12において、23は設置体として金属製の回転軸となる車軸であり、24は鉄道車両の車輪である。そして、車軸23の表面の一部である端面にデータキャリア1bの設置部25が設けられている。図13に示すように、設置部25は車軸23の端面の中央部に断面円形の凹部26が設けられ、該凹部26の内部にデータキャリア1bが収容される。尚、凹部26は車軸23の端面の中央部から偏った部分に設けることも出来る。
【0092】
データキャリア1bは金属製でキャップ状に形成した断面円形の金属層5からなる保護体27の内部に収容して配置され、該保護体27の内壁面とデータキャリア1bとの間に形成される空隙部には接着剤等の充填材15が充填されている。
【0093】
そして、データキャリア1bを内部に収容し充填材15で固定した保護体27を凹部26の内部に挿入して収容し、該保護体27の外周面と凹部26の内壁面との間隙を接着剤28で接着することにより図13に示すような設置状態になる。
【0094】
本発明も前記各実施形態と同様に、データキャリア1bが保護体27の表面側の金属層5を介して電磁誘導作用により外部の通信装置14と間で電磁波通信を行うように構成したことに特徴がある。保護体27内に収容されたデータキャリア1bはその表面側が金属層5により遮蔽して保護されており、その金属層5はデータキャリア1bが電磁誘導作用により外部の通信装置14との間で通信可能な厚さに形成されている。
【0095】
尚、図7に示す棒状のデータキャリア1bの代わりに、図2に示す円形状のデータキャリア1aを採用することも出来る。
【0096】
次に図14及び図15を用いて本発明に係る電磁波通信システムにおいて、ゲームセンターやカジノ等のコインにデータキャリアを設置した場合の実施形態について説明する。図14(a)は片面式の金属ケースにデータキャリアを挿入する様子を示す図、図14(b),(c)はデータキャリアを収容した金属層を有する金属ケースをコインの凹部に収容した構成を示す断面説明図及び平面図、図15(a)は両面式の金属ケースにデータキャリアを挿入する様子を示す図、図15(b),(c)はデータキャリアを収容した金属層を有する金属ケースをコインの貫通孔に収容した構成を示す断面説明図及び平面図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0097】
図14において、図2に示す円形状のデータキャリア1aが金属製でキャップ状に形成した断面円形の金属層5からなる金属ケース30の内部に収容され、該金属ケース30の内壁面とデータキャリア1aとの間隙を接着剤28で接着して固定される。一方、ゲームセンターやカジノ等のコイン29の中央部には金属ケース30の大きさに応じた凹部29aが形成されている。
【0098】
そして、データキャリア1aを内部に収容し接着剤28で固定した金属ケース30を金属層5を表面側に配置してコイン29の凹部29aの内部に挿入して収容し、該金属ケース30の外周面と凹部29aの内壁面との間隙を接着剤28で接着することにより図14に示すような設置状態になる。金属ケース30の金属層5及びコイン29の凹部29aの底面29cはデータキャリア1aが電磁誘導作用により外部の通信装置14との間で通信可能な厚さに形成されている。
【0099】
図15において、図2に示す円形状のデータキャリア1aが金属製でキャップ状に形成した断面円形の金属層5からなる一対の金属ケース30の内部に収容され、該金属ケース30の内壁面とデータキャリア1aとの間隙をそれぞれ接着剤28で接着して固定される。一方、ゲームセンターやカジノ等のコイン29の中央部には金属ケース30の大きさに応じた貫通孔29bが形成されている。
【0100】
そして、両側からデータキャリア1aを内部に収容し接着剤28で固定した一対の金属ケース30を貫通孔29bの内部に挿入して収容し、該一対の金属ケース30の外周面と貫通孔29bの内壁面との間隙を接着剤28で接着することにより図15に示すような設置状態になる。各金属ケース30の金属層5はデータキャリア1aが電磁誘導作用により外部の通信装置14との間で通信可能な厚さに形成されている。
【0101】
次に図16〜図18を用いて、本発明に係る電磁波通信システムにおいて、通信装置が開閉ロック機構に設置された場合の実施形態について説明する。図16及び図17は本発明に係る電磁波通信システムにおいて、金属材料で構成された設置体となる建物の開閉扉とそれに隣接する壁に対して適用した場合の一例を示す正面図及び横断面図であり、図16は開閉扉の外側から見た正面図、図18は通信装置の電磁波通信原理を利用した開閉扉の開閉システムを説明するブロック図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0102】
建物の開閉扉33は、図17に示すように、鉄板で作られた表板34及び裏板35と、それ等を連結する側板36により構成され、一方の側板36が複数のヒンジ部材37により壁38に対して開閉自在に連結される。
【0103】
壁38は鉄筋コンクリート製の厚い基部39と、その表面に被覆した金属層を構成する比較的薄い鉄板製の被覆板40により構成され、図16に示すように天井部41と床部42との間に直立して構築されている。設置体となる壁38の内部に通信装置14及び開閉ロック装置44の駆動部45が配置される。尚、これ等の通信装置14と開閉ロック装置44は壁38の内部に形成した空間部に裏側から挿入し、周囲の壁部分に装脱着可能に固定される。
【0104】
開閉ロック装置44の駆動部45は、例えば、電磁駆動式シリンダにより構成され、その駆動軸43の先端部が開閉扉33の側板36に設けた受部46内に挿入または退避して施錠または解錠するようになっている。
【0105】
尚、開閉扉33には、図16及び図17に示すように手で開閉操作するための取手47が設けられる。更に開閉扉33の裏側には開閉ロック装置44を施錠側にロックするための図示しない手動レバーが設けられる。
【0106】
通信装置14はその通信側、即ち、アンテナコイル11側が壁38の表面側に近づくようにして図17に示すように被覆板40の付近に配置する。そして、送受信部12、制御部13及び記憶部31を含む通信装置14全体が被覆板40により保護される。
【0107】
そして、通信装置14をデータキャリア1a,1bと電磁誘導作用により通信可能な厚さに形成した金属層5を構成する被覆板40を介して設置体となる壁38の表面側に配置する。開閉ロック装置44は金属材料で構成された開閉扉33と、それに隣接する壁38との間に設けられ、金属材料で構成された設置体である壁38に設けた開閉ロック装置44が非接触で開閉する。
【0108】
その際、通信装置14の通信側と対向する被覆板40が前述した「電磁誘導作用により通信可能な厚さに形成した金属層」の機能を果たせない場合、例えば厚い鉄板等の場合には、その部分を開口して図16及び図17に示すように通信装置14に適合する金属層5を溶接等で接合する。金属層5の材質はオーステナイト系ステンレス、チタン、白銅から適宜選択され、層厚も適宜選択される。
【0109】
図18は上記通信装置14の電磁波通信原理を利用した本発明に係る電磁波通信システムを説明するブロック図である。通信装置14はアンテナコイル11を有する送受信部12と、該送受信部12の送受信を制御する制御部13と、該制御部13に接続した記憶部31と、制御部13からの制御信号を受けて、図17に示す開閉扉41の開閉ロック装置44に駆動信号を出力する駆動部45と、外部交流電源を受けて前記各機器に直流電源を供給する電源部32を備えている。
【0110】
前記送受信部12、制御部13及び記憶部31はマイクロコンピュータで構成することが出来、電源部32は小型ダイオードとコンデンサにより構成出来、駆動部45はサイリスタ回路により構成出来る。尚、通信装置14のアンテナコイル11は通信感度を容易に高く出来る図2に示すような円形状の空芯コイルを有するものが望ましい。
【0111】
次に図17及び図18を用いて開閉動作について説明すると、例えばデータキャリア1aの記憶部4bに予め記憶された解錠のための特定のコード情報をアンテナコイル2aから電磁波として発信すると、その電磁波は金属層5における表皮電流Iを媒介して通信装置14のアンテナコイル11に受信される。
【0112】
受信した特定のコード情報は制御部13で予め記憶部31に記憶されているコード情報と比較照合して判別し、両者が一致したときは制御部13から駆動部45に制御信号を出力し、駆動部45から図17に示す開閉ロック装置44に解錠信号が出力される。また不一致のときは制御部13から解錠のための制御信号は出力しない。
【0113】
前述の各実施形態において、データキャリア1a,1bの表面を覆う金属層5、或いは通信装置14の表面を覆う金属層5の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク19や図形、若しくは記号等を表示することが出来る。
【0114】
このように通信可能領域の設置体の外側に暗号機能を有するマークや記号類等の暗号表示手段を設けた場合には、それを予め暗号表示として知らされ、または認識している者のみが、そのマークや記号類等の暗号表示手段にデータキャリア1a,1bや通信装置14を近づけて設置体16内側のデータキャリア1a,1b若しくは通信装置14との間で通信を行うことが出来、一般には通信困難な金属製の設置体16に対して、より高いセキュリティ性と通信感度を確保することが出来る。
【0115】
暗号機能を有するマーク19の他の一例としては製品情報や会社名等が記載されているシールや銘板等も利用出来る。
【0116】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、機械的保護性能が高く、紫外線等から有効に保護され、データキャリアや通信装置の設置箇所の自由度が向上する電磁波通信システムを提供することが出来る。
【0117】
即ち、請求項1の発明は、電磁波通信システムを構成するデータキャリアが金属層により覆われているので、紫外線に曝される機会が多い屋外施設等での利用の場合であっても、該金属層により覆われた部分の機械的保護性能が向上し、更に紫外線から有効に保護して長期間の耐久性を確保出来る。またデータキャリアは金属層を介して通信装置と実用レベルで電磁波通信を行うことが出来る。
【0118】
また、データキャリアの表面を覆う金属層の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク、図形もしくは記号を表示することが出来る。このように通信位置を表示することにより、該通信位置に通信装置を近づけることによりデータキャリアと最短距離で電磁波通信を行うことが出来るので、誰でも迷うことなく確実に且つ高い通信感度で電磁波通信を行うことが出来る。
【0119】
また、暗号機能を有するマーク等を表示することにより、関係者以外はそのマーク等の意味を認識出来ず、関係者のみが該マーク等に通信装置を近づけてデータキャリアと電磁波通信を行うことが可能であるので、データキャリアのセキュリティ性を高めることが出来る。
【0120】
また、データキャリアの表面を覆う金属層の表面側が銘板の表示面を構成することが出来る。このような構成とすると裏面にデータキャリアを設けた銘板を構成出来、屋外において使用される街路灯等の道路施設や建設機械の銘板の裏面に設けたデータキャリアに安定して各種情報を記憶することが出来る。
【0121】
また、データキャリアはカード状に形成され、その両面を金属層で覆うことが出来る。このカード状のデータキャリアは、機械的保護性能が高く、屋外に曝しても紫外線により損傷を受けない耐久性の高いICカードとなる。
【0122】
また、データキャリアを金属層で形成された容器に収容することが出来る。このようにデータキャリアを容器内に収容すると、屋外に曝しても紫外線により損傷を受けない耐久性の高いデータキャリアとなり、例えば持ち運び自由なゲームコインやカジノコイン等に利用出来る。
【0123】
また、データキャリアを設置体に設置し、その表面側を金属層で覆うことが出来る。このように設置体に設置したデータキャリアに、その設置体の情報を記憶させておくことが出来る。
【0124】
また、設置体が回転軸の場合、データキャリアを該回転軸の端面に設置することが出来る。このようにデータキャリアを回転軸の端面に設置すると、該回転軸の回転に伴う遠心力のデータキャリアに対する影響を低減出来る。
【0125】
また、設置体におけるデータキャリアを設置する部分の材質が高導電性材料の場合は、該高導電性材料とデータキャリアとの間に高比透磁率の磁性体を介在させることが出来る。
【0126】
データキャリアに接するような形態で高導電性材料が存在すると、電磁波通信に利用する磁束により該高導電性材料に渦電流が流れ、それによって通信感度が低下する傾向にあるが、このような高比透磁率の磁性体を介在させることにより、渦電流が流れることを防止出来、通信感度低下を回避することが出来る。
【0127】
また、請求項9の発明によれば、電磁波通信システムを構成する通信装置の少なくともアンテナ部分、即ちその通信部分の表面が金属層により覆われているので、該部分の機械的保護性能が高く、使用状態で紫外線に曝される機会の多い該通信部分を紫外線から有効に保護して長期間の耐久性を確保出来る。また通信装置は金属層を介してデータキャリアと実用レベルで電磁波通信を行うことが出来る。
【0128】
また、通信装置は電磁波通信によりデータキャリアとの間で通信を行うリーダまたはリーダライタとすることが出来る。このように上記通信装置はリーダまたはリーダライタとすることが出来、そのリーダまたはリーダライタにおけるデータキャリアとの通信を行うアンテナ部分、即ち電磁波検出もしくは送信する通信部分の表面が金属層により覆われているので、機械的保護性能が高くなり、使用状態で紫外線に曝される機会の多い該通信部分が紫外線から有効に保護され、長期間の耐久性を確保出来る。
【0129】
また、通信装置を開閉ロック機構に設置し、その少なくともアンテナ部分の表面側を金属層で覆うことが出来る。このように通信装置は開閉ロック機構に設置することが出来、例えば建物の出入口に設けたドアや金庫の扉等の開閉ロック機構をデータキャリアとの電磁波通信により駆動することが出来る。
【0130】
また、金属層の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク、図形もしくは記号を表示することが出来る。通信位置を表示した場合、該通信位置に通信装置を近づけることによりデータキャリアと最短距離で電磁波通信を行うことが出来るので、誰でも迷うことなく確実に且つ高い通信感度で電磁波通信を行って開閉ロック機構を駆動することが出来る。
【0131】
また、暗号機能を有するマーク等を表示した場合、関係者以外はそのマーク等の意味を認識出来ず、関係者のみが該マーク等に通信装置を近づけてデータキャリアと電磁波通信を行って開閉ロック機構を駆動することが出来るので、データキャリアのセキュリティ性を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁波通信システムのデータキャリア構造をカードとして構成した一例を示す断面説明図及び正面説明図である。
【図2】円形状のアンテナコイルを有するデータキャリアの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の様子を示す図である。
【図3】データキャリアの制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係るデータキャリア構造における通信原理を説明する図である。
【図5】本発明に係るデータキャリア構造の他の例であり、円形状のアンテナコイルを有するデータキャリアを金属層で形成された容器に封入した構成を示す断面説明図である。
【図6】本発明に係るデータキャリア構造の更に他の例であり、シリンダ状のアンテナコイルを有するデータキャリアを金属層で形成された容器に封入した構成を示す断面説明図である。
【図7】シリンダ状のアンテナコイルを有するデータキャリアの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の様子を示す図である。
【図8】(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図である。
【図9】(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の他の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図である。
【図10】(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の更に他の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図である。
【図11】(a),(b)は本発明に係る電磁波通信システムに適用されるデータキャリア付き銘板の更に他の実施形態の構成を示す平面図及び部分拡大断面図である。
【図12】(a),(b)は回転軸のデータキャリア設置構造を示す正面図及び右側面図である。
【図13】(a)はデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のA−A断面説明図である。
【図14】(a)は片面式の金属ケースにデータキャリアを挿入する様子を示す図、(b),(c)はデータキャリアを収容した金属層を有する金属ケースをコインの凹部に収容した構成を示す断面説明図及び平面図である。
【図15】(a)は両面式の金属ケースにデータキャリアを挿入する様子を示す図、(b),(c)はデータキャリアを収容した金属層を有する金属ケースをコインの貫通孔に収容した構成を示す断面説明図及び平面図である。
【図16】本発明に係る電磁波通信システムにおいて、金属材料で構成された設置体となる建物の開閉扉とそれに隣接する壁に対して適用した場合の一例を示す正面図であり、開閉扉の外側から見た正面図である。
【図17】本発明に係る電磁波通信システムにおいて、金属材料で構成された設置体となる建物の開閉扉とそれに隣接する壁に対して適用した場合の一例を示す及び横断面図である。
【図18】通信装置の電磁波通信原理を利用した開閉扉の開閉システムを説明するブロック図である。
【符号の説明】
A…データキャリア構造
1a,1b…データキャリア
2a,2b…アンテナコイル
3…コア部材
4…半導体ICチップ
4a…制御部
4b…記憶部
4c…送受信部
4d…コンデンサ
5…金属層
6…銘板
7…樹脂層
8…容器
9…表示部
10…凹部
11…アンテナコイル
12…送受信部
13…制御部
14…通信装置
15…充填材
16…設置体
17…ビス
18…凸部
19…マーク
20…保護層
21…接着層
22…シート状磁性体
23…車軸
24…車輪
25…設置部
26…凹部
27…保護体
28…接着剤
29…コイン
29a…凹部
29b…貫通孔
29c…底面
30…金属ケース
31…記憶部
32…電源部
33…開閉扉
34…表板
35…裏板
36…側板
37…ヒンジ部材
38…壁
39…基部
40…被覆板
41…天井部
42…床部
43…駆動軸
44…開閉ロック装置
45…駆動部
46…受部
47…取手

Claims (12)

  1. アンテナを含む送受信部、制御部及び記憶部を有するデータキャリアと、アンテナを含む送受信部と制御部を有し前記データキャリアとの間で電磁波通信を行う通信装置とを備えた電磁波通信システムにおいて、
    前記データキャリアはその表面が金属層で覆われ、前記金属層は、それを介して該データキャリアが前記通信装置との間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な厚さに形成されていることを特徴とする電磁波通信システム。
  2. 前記データキャリアの表面を覆う金属層の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク、図形もしくは記号が表示されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波通信システム。
  3. 前記データキャリアの表面を覆う金属層の表面側が銘板の表示面を構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁波通信システム。
  4. 前記データキャリアはカード状に形成され、その両面が前記金属層で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波通信システム。
  5. 前記データキャリアが前記金属層で形成された容器に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波通信システム。
  6. 前記データキャリアは設置体に設置され、その表面側が前記金属層で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波通信システム。
  7. 前記設置体は回転軸であり、前記データキャリアは該回転軸の端面に設置されていることを特徴とする請求項6に記載の電磁波通信システム。
  8. 前記設置体におけるデータキャリアを設置する部分の材質が高導電性材料の場合は、該高導電性材料とデータキャリアとの間に高比透磁率の磁性体が介在されることを特徴とする請求項6に記載の電磁波通信システム。
  9. アンテナを含む送受信部、制御部及び記憶部を有するデータキャリアと、アンテナを含む送受信部と制御部を有し前記データキャリアとの間で電磁波通信を行う通信装置とを備えた電磁波通信システムにおいて、
    前記通信装置の少なくともアンテナ部分の表面が金属層で覆われ、前記金属層は、それを介して該通信装置が前記データキャリアとの間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な厚さに形成されていることを特徴とする電磁波通信システム。
  10. 前記通信装置は電磁波通信により前記データキャリアとの間で通信を行うリーダまたはリーダライタであることを特徴とする請求項9に記載の電磁波通信システム。
  11. 前記通信装置は開閉ロック機構に設置され、その少なくともアンテナ部分の表面側が前記金属層で覆われていることを特徴とする請求項9に記載の電磁波通信システム。
  12. 前記金属層の表面側に通信位置を表示するか、または暗号機能を有するマーク、図形もしくは記号が表示されていることを特徴とする請求項11に記載の電磁波通信システム。
JP2003182362A 2003-06-26 2003-06-26 電磁波通信システム Expired - Fee Related JP4303529B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003182362A JP4303529B2 (ja) 2003-06-26 2003-06-26 電磁波通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003182362A JP4303529B2 (ja) 2003-06-26 2003-06-26 電磁波通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005020364A JP2005020364A (ja) 2005-01-20
JP4303529B2 true JP4303529B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=34182769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003182362A Expired - Fee Related JP4303529B2 (ja) 2003-06-26 2003-06-26 電磁波通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4303529B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5070733B2 (ja) * 2006-05-16 2012-11-14 大日本印刷株式会社 非接触データキャリア装置
US7938335B2 (en) * 2007-04-18 2011-05-10 3M Innovative Properties Company Radio frequency identification functionality coupled to electrically conductive signage
TWI531977B (zh) 2010-08-16 2016-05-01 凸版印刷股份有限公司 無接觸ic標籤及具備ic標籤之標牌
KR102072522B1 (ko) * 2013-03-07 2020-02-03 삼성전자주식회사 비접촉 통신 장치 및 그것을 포함한 유저 장치
JP6114897B2 (ja) * 2013-05-22 2017-04-19 イーグルクランプ株式会社 吊りクランプ
CN114678676B (zh) * 2022-04-22 2023-02-14 西安电子科技大学 基于开口圆管的星载螺旋天线展开结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005020364A (ja) 2005-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Finkenzeller RFID handbook: fundamentals and applications in contactless smart cards, radio frequency identification and near-field communication
EP2771845B1 (en) Method for preventing unauthorized diversion of nfc tags
TW460852B (en) RFID tag having parallel resonant circuit for magnetically decoupling TAG from its environment
KR100724198B1 (ko) 통신장치 및 그 설치구조, 제조방법 및 통신방법
EP1308883B1 (en) Rfid tag housing structure, rfid tag installation structure and rfid tag communication method
EP1179811B1 (en) Security document and process for producing a security document
JP3679338B2 (ja) Rfidタグの収容構造及び設置構造
EP1592142A1 (en) Communication device and communication system
US20090109005A1 (en) Wireless Damage Location Sensing System
JP2007199867A (ja) Rfidタグ付き銘板
TW201443796A (zh) 附有具射頻辨識及電磁檢測特性件之錠塊的有價代幣
JP4551065B2 (ja) データキャリア付き銘板、その製造方法及びその設置構造
JP4303529B2 (ja) 電磁波通信システム
JP2002049900A (ja) 電磁誘導タグを利用した物品の管理方法及び電磁誘導タグを利用した物品の管理システム
US20150084740A1 (en) Shipping container security process
Nagalakshmi Deployment of RFID (Radio Frequency Identification) at Indian academic libraries: Issues and best practice
US20120037706A1 (en) Rfid proximity card holder with flux directing means
JP3703724B2 (ja) Rfidタグの通信方法
JP2003044970A (ja) 行動管理システム
JP3399505B2 (ja) 金属ケース内の物品の識別装置
JP2004333242A (ja) 回転軸のデータキャリア設置構造
JP4690640B2 (ja) データキャリアのセキュリティを確保する方法
US9414535B1 (en) Passive RFID data signal distortion device
JP2007094568A (ja) データキャリア構造及びその設置構造
KR102031229B1 (ko) 절곡형 코일을 구비한 차량용 시동스위치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090421

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090424

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4303529

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150501

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees