JP2002520674A - 光学レンズ - Google Patents

光学レンズ

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JP2002520674A
JP2002520674A JP2000560480A JP2000560480A JP2002520674A JP 2002520674 A JP2002520674 A JP 2002520674A JP 2000560480 A JP2000560480 A JP 2000560480A JP 2000560480 A JP2000560480 A JP 2000560480A JP 2002520674 A JP2002520674 A JP 2002520674A
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JP2000560480A
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モリス,マイケル・アラン
ペラット,コリン・モーリス
エドワーズ,サイモン・ジェイ
スプラット,レイ・スティーブン
Original Assignee
ソーラ インターナショナル ホールディングス リミテッド
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    • GPHYSICS
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    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C2202/00Generic optical aspects applicable to one or more of the subgroups of G02C7/00
    • G02C2202/08Series of lenses, lens blanks

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
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  • Lenses (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

(57)【要約】 アイウェアに取付けるよう適合されたレンズ素子を提供する。 【解決手段】 レンズ素子は約35mm未満の曲率半径を有する球状面を有し、上記レンズ素子は、レンズ素子の曲率中心が目の回転中心に置かれるように適合され、レンズ素子は前方向の視線から側頭方向に55°よりも大きな視界を提供するよう十分に大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、処方レンズ、眼鏡、サングラスおよび安全眼鏡を含む改良された眼
鏡レンズ素子およびアイウェアと、それらのためのフレームとに関する。
【0002】
【背景】
従来から見られる多くの処方レンズのベースカーブは比較的平坦である。この
ようなレンズでは、周辺歪および/または物理的なサイズの制限により、視界が
限定されてしまう。それらの比較的平坦な形状により、レンズによって与えられ
る、特に側頭付近での目に対する保護量が制限されてしまう。
【0003】 視界を広げ目に対する保護を高めるためにラップアラウンドアイウェアが開発
されている。ラップアラウンド設計は目立つ場合もある種々の全体的なスタイル
をアイウェアに持たせられるようにする。しかしながら、ラップアラウンドアイ
ウェアは典型的には処方されない。典型的にはこれらの製品もまた、6Dと10
Dとの間である平坦なベースカーブを有する。ラップ(wrap)(場合によってはレ
イク(rake)でもある)は使用時の配向においてレンズの光軸を回転および/また
は並進移動させることにより達成される。Raytonの米国特許第1,741,53
6号、およびHouston et al.の米国特許第5,689,323号を参照されたい
。これにより使用者の視線が光軸からずれ、光学的性能が著しく劣化することが
多い。典型的に周辺視野は不充分である。
【0004】 眼科学の歴史の初期の時点では、視界を拡大したり目の保護を提供する手段と
してではないが、著しく湾曲した処方レンズが見られた。いわゆる「チェルニン
グ(Tscherning)」の楕円と呼ばれるものにおいて曲率と透視度数との関係が示
される。およそ100年前に初めて示されており、ここでは収差が最小となるレ
ンズ曲率とレンズ度数との組合せを特定しようとしている。チェルニング楕円の
全体的な形状が図1に示される。図1は屈折率、頂点距離およびレンズ厚さなど
のレンズパラメータに関する典型的な推定値に関連して提供される。チェルニン
グ楕円はレンズパラメータに関するさまざまな推定値でのその楕円形状および傾
斜配向を保持するが、楕円上の点の正確な場所は変化し得る。図1の楕円は点焦
点(非点収差0)、遠視野について求められた、補正されたフォン・ロー(von R
ohr)式(モルガン(Morgan))から導出される。
【0005】 楕円の下部分10はいわゆる「オストワルトセクション(Ostwalt section)
」であり、これは従来の処方眼科レンズに典型的に用いられるレンズ度数に関す
る比較的平坦な表面の選択肢を表す。「ウォラストンセクション(Wollaston se
ction)と呼ばれる曲線の上部分12ははるかに著しく湾曲したレンズを表し、
このような物体を作ろうとした歴史的な事例はあるが(たとえばウォラストン自
身による例)、レンズ形態として受け入れられたことはない。M. Jalie, The Pr
inciples of Ophthalmic Lenses p.464(4th Ed. London, 1994)を参照された
い。製造が困難であるため、おそらくこのような初期のレンズのアパーチャは小
さく、このためおそらく外見上の理由や視界が制限されるという理由で受け入れ
られなかったのであろう。
【0006】 著しく湾曲し球状表面を有する最近のレンズは、無水晶体症(水晶体を外科的
に除去した場合のように目の自然の水晶体がない)の治療のために製造されてい
る。これらのレンズの全体的な形状が図2に示される。M. Jalieの151頁を参
照されたい。このようなレンズは本質的には目の水晶体の代わりとしての役割を
果たし、厚さが大きいこととプラス度数が高いこと(+5Dより高く典型的には
+12D以上である)ことを特徴とする。これらのレンズのアパーチャAは直径
が26mmまたは28mmといった小サイズである。典型的にこれらの無水晶体
レンズは平ラジアルフランジ(plano radial flange)14を有する。
【0007】 今日では従来の処方レンズの大半は比較的平坦で単一視野であるオストワルト
セクションメニスカスレンズであり、これらは平坦な外形の眼鏡フレームの中に
窓ガラスのように嵌められる。
【0008】 出願人は著しく湾曲したレンズの特性を研究し、普通に処方されたプラスまた
はマイナス透視度数を有する一連のレンズを検討した。出願人は、このようなレ
ンズにより原則として広い視界と目に対する保護とが提供され得ることを認識し
ている。しかしながら、このような広視界レンズの実用化にはいくつかの問題が
ある。一般には製造および歪(distortion)の問題があり、さらには、利用可能な
普通の非点収差矯正または「シリンダ(cyl)」処方によるか、またはそれらに
よらない、普通のプラスまたはマイナス度数で処方する範囲が生まれるという問
題がある。
【0009】 普通の処方度数範囲を提供するのに要求される表面度数の範囲が広いことによ
ってより深刻な問題が生じる。たとえば図1に示されるレンズを仮定すると、ウ
ォラストンセクションは、+5Dから−8Dの透視度数範囲の製品ラインの場合
、約15Dから約20Dのばらつきが表面度数にあることを教示していると理解
することができる。これは約29mmから約39mmの表面曲率半径のばらつき
に対応し、これは広い視界を提供するのに十分大きなレンズの全サイズおよび形
状に大きなばらつきがあることを表わす。このようなレンズは窓ガラスのように
単一サイズのの中に嵌めることはできず、実際には、処方のたびにそれに特有の
専用のフレームサイズおよびスタイルが要求される。このような独特のスタイル
には価値があるが、大量生産市場において一貫した外見を有するアイウェアを提
供することはできない。
【0010】 本発明の目的は、先行技術の問題および欠点のうち1つまたは2つ以上を克服
するか、または少なくとも軽減することである。
【0011】
【発明の概要】
一般に、本発明はアイウェアおよびその眼科レンズ素子に関する。眼科レンズ
素子は状況に応じて、完成品のまたは縁取りされた眼科レンズ、半完成品のレン
ズ、レンズブランク、またはその成形部品を含み得る。さらに、ラミネートレン
ズまたはレンズブランクを形成するためのウエハが含まれる。
【0012】 したがって、本発明の第1の局面において、アイウェアに取付けるように適合
されたレンズ素子が提供され、レンズ素子は約35mm未満の曲率半径を有する
球状面を有し、上記レンズ素子は、レンズ素子の曲率中心が目の回転の中心に置
かれるように位置づけられるべく適合され、レンズ素子は前方視線から側頭方向
に55°を超える角度の視界を提供するよう十分に大きい。
【0013】 好ましくは、レンズ素子は、少なくともおよそ+2Dから−2Dの透視度数と
、ほぼ同じ曲率とを有する一連のレンズ素子から選択された単一視野レンズ素子
である。
【0014】 視界の拡大により、側頭エッジが使用者に見えない(見かけ上エッジなし)ア
イウェアの製造が可能になることが認識されるであろう。
【0015】 他の利点としては、さまざまな処方において優れた周辺視野特性を有するレン
ズではこれまで達成できなかった選択肢をアイウェアの設計者に提供できること
が挙げられる。これらには、より小さな外形のレンズが使用可能であること、3
次元の湾曲したレンズエッジおよび眼鏡の縁が形状的にも外見的にも好ましいこ
と、そして特に側頭領域においてエッジの厚みが目に容易に見えにくいこととが
含まれる。
【0016】 本発明は図3を参照して例示され、この図3には本発明の著しく湾曲した同心
レンズのいくつかの幾何学的局面が示される。図3は(それぞれ20および22
である)左目および右目の水平方向の断面図を示す。各目は回転中心24および
26を有して示される。回転中心はほぼ1mmから2mmの直径CDを有する眼
球内のある体積であると理解され、この回転中心を中心として、凝視方向の変化
とともに目が回転するように見える。図3に示されるように、著しく湾曲した左
右レンズ28および30が目の周りに位置づけられる。図面において、各レンズ
の光軸は各目の視線と同一線上にあり、これは各目に対する線32および34で
表される。これらの線はさらに、いくつかのレンズ面(図の面に対して垂直であ
るx−y面)を表すのに後の文章で使用される座標系のz軸を表す。
【0017】 レンズ28および30は球状または球状ベースのものとして一般的に表すこと
ができる。好ましい実施例において、表面は球状であり、一連のものにおけるす
べての処方値に対して35mm未満の固定半径を有する。他の実施例において、
レンズは球状の裏面を有し、基準となる球体を有するか、または規定された球状
シェル内に置かれるものとして最良に表される。各場合において、基準球体また
はシェルの半径ならびに使用時のレンズの場所は、基準球体またはシェルの中心
が目の回転中心付近に、または回転中心内に置かれるようにされる。図3の左目
に関する部分には表面が左目の回転中心に中心付けられた半径Rの球体である場
合が示される。
【0018】 目の回転中心に、またはその付近に中心付けられた所与の半径を有する球状ベ
ースの選択により、頂点距離dが制約を受け、これは瞳孔36の面とレンズの裏
面38との間の距離として図3の左目に関する部分に示される。表面半径および
裏面形状は、レンズ厚さおよびレンズ材料の屈折率などの他の設計パラメータと
関連して、後に詳細に説明するようにレンズの光学特性を決定する。
【0019】 出願人は、本発明のレンズ設計が図4に示されるタイプのデータアレイによっ
て分析および表現されることを見出している。この図は2名の発明者にちなんで
名づけられた「モリス−スプラット(Morris-Spratt)」図と呼ばれる。
【0020】 図において、各ドットは、ドットの中心にグリッドポイント(grid point)があ
るという特性を有するレンズから得られた理論上の光線追跡プロット図の中心に
ある。右側の「y」軸は、レンズの表面の度数をジオプターで示す(n=1.5
30の屈折率について正規化される)。下方の「x」軸はレンズの中心における
レンズの透視度数を示す。これはレンズのプラスまたはマイナス度数処方に対応
する。この図では、各レンズがポリカーボネート(n=1.586)で作られ、
マイナス度数レンズの場合には1.8mmの中心厚さを有し、プラスレンズの場
合の中心厚さは処方時に個別に決定されるため、全体的なレンズの最小厚さは、
58mmの直径を有するレンズブランクの周辺部において1mmである。各レン
ズは表面が目の回転中心から33.1mmとなるように目に対して位置づけられ
、これは16.0ジオプタの表面度数を有するレンズと同心上にある。
【0021】 個々のグリッドポイントの各々には、40°までの目の回転角に対する光線追
跡結果が現れる。各グリッドポイントの黒領域は処方に対する二乗平均度数誤差
が0.125ジオプタ未満である各レンズの領域を表し、0.375ジオプタま
での調節を可能にする。二乗平均度数誤差は後に数学的に定義する。この基準は
レンズ性能に関するよい指標であると確信される。
【0022】 図4に示される完全に塗りつぶされた丸は、任意の方向において目の回転の4
0°にわたる二乗平均度数誤差が0.125ジオプタ未満であるレンズを表す。
環状部分を周りに有するドットについては、二乗平均度数誤差は目のある程度の
中間回転角度では0.125ジオプタを超えるまで上昇し、ある小さな角度領域
に入ると再度そのしきい値未満まで降下する。
【0023】 局所的に最も大きなドットの楕円形の外形は、出願人が選択したレンズパラメ
ータの特定の場合について作成されたチェルニング楕円にほぼ対応する。従来の
経験から、高品質のレンズを製造するためには球状レンズ(表および裏に球状面
を有するレンズ)の表面は、チェルニング楕円に従う必要がある。しかしながら
、モリス−スプラット図は、レンズパラメータを適切に選択するために、優れた
レンズを製造することが可能であるほぼ水平な領域がこの図にはあることを示し
ている。高品質の光学部品を有する平坦球状レンズを広範囲の表面曲率にわたっ
て製造できることが知られている(透視度数0付近にある大きなドットの垂直線
によって示される事実である)。多くのこのようなレンズは今日市場において入
手可能である。モリス−スプラット図に示される新規なアイデアは、レンズパラ
メータを適切に選択することにより、著しく湾曲した単一の表面または球状基準
面またはシェルを用いて、広範囲の処方による高品質の球状レンズを製造できる
というものである。16ジオプタ(線40上のグリッドポイント)の表面度数を
用いるレンズの低二乗平均度数誤差領域での角度範囲は少なくとも−6から+4
ジオプタの範囲にわたるほど広い(ほぼ全体が塗りつぶされたまたは完全に塗り
つぶされた円)。すべての処方の95%がこの範囲内に入る。したがって、適切
に選択された単一の高度数表面またはベースカーブを用いて、広範囲の有用な処
方に対する高品質の眼科球状レンズを製造することが可能である。さらに、図4
から明らかであるように、優れたレンズ品質と、同じフレームスタイルが使用で
きるよう十分に一貫したレンズ形状とを提供しつつ、単一度数または正確に同心
状に配置された状態からわずかに逸脱させることができる。
【0024】 図5は、本発明の好ましい実施例の優れた品質を有する一連の光学レンズを示
す。この実施例では、表面は約16D±約1/2Dになるように選択される。こ
の範囲は水平線50および52の間にある。特に好ましい実施例では−2Dから
+2D(区域54)、−6Dから+4D(区域54および56)、または−8D
から+5D(区域54、56および58)の範囲の処方を有する一連のレンズが
提供される。
【0025】 比較の目的で、この特定の場合に関するチェルニング楕円60のウォラストン
セクションの一部分が図5の図形に重ね合されている。この図からは、前方曲線
および水平方向のブロックに表される透視度数範囲は、−8Dから+5Dの透視
度数範囲では表面に5Dのばらつきがあり、透視度数範囲の中央での曲率がはる
かに急に傾斜していることを示す、チェルニング楕円の教示と矛盾している。
【0026】 本発明の好ましい局面において、一連の眼科レンズ素子が提供され、各レンズ
素子は、 使用位置において目の回転中心とほぼ同心状に配置された球状表面と、 25mmから50mm±約1mmの範囲における一連のレンズ素子について選
択された本質的に1つの値であるほぼ同じ曲率半径とを有し、前記一連のレンズ
素子はさまざまな共通の処方透視度数を有する。
【0027】 より好ましくは、レンズ素子は少なくともおよそ+4Dから−6Dの透視度数
を有する。
【0028】 有利には、一連のレンズ素子には適切な処方度数およびシリンダ矯正が付与さ
れる。表面が球状である実施例では、裏面は適切な透視度数およびシリンダ矯正
を提供するように構成される。好ましい実施例において、一連のレンズ素子は1
/4Dずつ増分する、上記範囲内の透視度数を含み得る。各度数の保管レンズ素
子には、たとえば1/4Dの増分で0Dから−2Dのさまざまな共通の非点収差
処方の各々が付与される。レンズ素子が球対称であるために、シリンダ矯正の角
度が、エッジ加工およびガラス嵌め時にレンズ素子を適切に回転することにより
選択され得ることを理解されたい。
【0029】 従来の非点収差矯正は主メリジアンに関連して説明されることが多いトロイド
(toroid)面に基づき、すなわちこれはレンズの光軸に中心づけられた直交メリジ
アンであり、最大および最小曲率軌跡を表す。シリンダ矯正を提供するためにバ
レルトロイド(barrel toroid)およびドーナツトロイド(donut toroid)の両方が
使用されている。後に説明するように、出願人は著しく湾曲したレンズのための
新規な非点収差矯正面を開発しており、これらの面はバレルトロイドとドーナツ
トロイドとの間に置かれるものとして説明することができ、これらの各々は同じ
主メリジアンを有し、主メリジアンに沿った度数は同じである。このような2つ
の面は後に詳細に説明する「全円形メリジアン」面および「平均トロイド」面で
ある。
【0030】 したがって、好ましい実施例において、裏面はバレルトロイドとドーナツトロ
イドとの間に置かれ、これらはいずれも同じ主メリジアンを有し、上記主メリジ
アンに沿った度数は同じである。
【0031】 より好ましくは、主メリジアンからずれた任意の点における、上記裏面の面非
点収差は、同じ点におけるバレルトロイドまたはドーナツトロイドの面非点収差
のうち大きい方よりも小さい。
【0032】 これに代えて、裏面は、裏面における任意の点での前方平行面からのレンズ素
子の面高さZが、バレルトロイドの高さZBおよびドーナツトロイドの高さを直
線状に組合せたものであり、ZがZBおよびZTの値によって規定されるものとし
て定義される。
【0033】 さらに好ましい局面において、任意のメリジアンに沿ったレンズ素子の裏面の
断面は円形である。
【0034】 好ましくは、各円形メリジアンの曲率は、処方によって与えられる従来のトー
ラスの中心における対応のメリジアンの瞬間曲率(instantaneous curvature)に
等しい。
【0035】 裏面非点収差矯正は下記の式で表される面高さ関数Z(r,θ)によって表さ
れる。
【0036】
【数6】
【0037】 はθメリジアンに沿った曲率半径であり、
【0038】
【数7】
【0039】 であり、値R(0)およびR(90)は主メリジアンに沿った曲率半径である。 これに代えて、裏面は表面と合せて、0でない度数を提供し、裏面は下記の等
式によって定義される。
【0040】
【数8】
【0041】 本発明のレンズの形状を以下に説明する。この状況では「傾斜の著しい曲率」
という用語はレンズの全体的な形状または基準球体またはシェルを表すものとし
て用いられる。特定の例において、曲率はレンズの内側または外側に置かれるか
、またはレンズの面を含む、面または球状シェルの平均曲率として測定される。
【0042】 したがって、本発明のさらなる局面において、眼科レンズ素子が提供され、眼
科レンズ素子は2つの同心球体によって規定される球状シェル内に置かれた面を
有し、2つの同心球体は長さが2mm以下しか違わない半径を有し、半径のうち
短い方の長さは50mmしかなく、面のエッジ上にある少なくとも2つの点0お
よびQは、シェルPの中心に対して80°よりも大きな角度OPQだけ延びる。
【0043】 好ましくは、半径のうち短い方は25mmと35mmとの間であり、半径の長
さの差はおよそ0.1mm以下である。
【0044】 より好ましくは、面は約33mm±約2mmの半径を有する。本発明のレンズ
はさらに、大きな画角によって全体的な形状に特徴があり、画角は光軸と側頭ま
たは鼻の最端部との間の角度として表されることが多い。本発明の好ましい実施
例によると、レンズは球状表面の中心に中心づけられた角度にわたって延び、角
度は80°より大きく、好ましい実施例では100°よりも大きい。もちろんこ
れらの周辺領域でレンズが光学的に使用可能であるならば、このような角度はレ
ンズの視界を示すものであることが理解されるであろう。
【0045】 本発明のレンズの独特な形状はサジタル深さ(sagittal depth)または「中空」
深さによってさらに特徴づけられ、これらは一般に、レンズおよびレンズエッジ
の3次元の測定値である。これらの深さは、後に説明するように、レンズの前方
平行面と側頭の最端部の点との間の距離に関する。本発明の好ましい実施例によ
ると、目の回転中心に中心づけられた50mm以下の平均半径と、少なくとも8
mmの中空深さとを有するレンズが提供される。特に好ましい実施例において、
表面の半径は約33mm±約1mmであり、中空深さは少なくとも10mmであ
る。
【0046】 本発明のさらなる局面において、眼科レンズ素子が提供され、眼科レンズ素子
は目の回転中心とおよそ同心状に配置された球状表面を含み、16D±およそ1
/2Dのベースカーブを有し、目の回転のおよそ40°にわたって比較的低い二
乗平均度数誤差を示す。
【0047】 好ましくは、レンズ素子は、窩視野(foveal vision)に関して、30°未満の
目の回転角度に対して二乗平均度数誤差が3/8D未満となるようにされる。
【0048】 本発明は処方アイウェアを提供するための方法をさらに含む。したがって、本
発明のさらなる局面において、処方アイウェアを提供するための方法が提供され
、この方法は、 レンズ素子を提供するステップを含み、上記レンズ素子は、 およそ2mmよりも小さな厚さを有し、かつ35mm以下の半径を有する球状
シェル内に置かれた表面と、 レンズ素子が処方された透視度数と処方された非点収差矯正とを有するように
構成された裏面とを含み、この方法はさらに 球状シェルの中心が目の回転のほぼ中心に置かれるように使用者に対してレン
ズ素子を位置づけるステップを含む。
【0049】 好ましくは、レンズ素子は、処方された透視度数を含む種々の透視度数を有す
る一連のレンズ素子に共通な、球状シェルの半径に対応する標準アパーチャを有
するフレームの中にレンズ素子を嵌めることによって位置づけられる。
【0050】 より好ましくは、レンズ素子は裏面を備え、裏面は、その原点を通過する任意
のメリジアンに沿って円形の断面を有し、これらのメリジアンに沿った裏面の曲
率は、等価的な従来のトーリックの中心曲率と同一である。
【0051】 本発明は、特殊設計された眼鏡フレームも含む。好ましい実施例において、一
連の眼科レンズに使用するのに適した眼鏡フレームが提供され、レンズの各々は
25mmと35mmとの間の単一半径を有する球状面と、球状面に関連してさま
ざまな共通の処方を提供するように選択された第2の面とを有する。フレームは
、球状面の中心が左目および右目の回転中心に、またはそれらの付近にそれぞれ
置かれるように、使用者の左右レンズを支持するように適合され得る。眼鏡フレ
ームは左右レンズを係合するためのテンプル部品および縁部分を含んでもよい。
各レンズを係合する縁部分は、上記球状面の半径におよそ等しい半径を有する基
準球体上にある閉曲線の形状で形成され得る。このような眼鏡フレームにおいて
、閉曲線の鼻の最端部の点および側頭の最端部の点は、頂点が球状面の中心に置
かれた状態で90°よりも大きなアーチを描くように延び得る。
【0052】 眼鏡フレームは、左テンプル部品と、右テンプル部品と、ノーズブリッジ(nos
e bridge)とを含み得る。好ましい実施例において、ノーズブリッジは、球状面
の中心を目の中心に位置づけるようにレンズの隔たりを水平方向に調節できるよ
うにする、調節可能な長さを有する。他の実施例では、テンプル部品を支持する
ための蝶番を備えた縁なしフレームが提供され、蝶番はそれぞれのレンズの側頭
エッジの基準球状面に直接装着されるように適合される。
【0053】 以上の記述は発明の概要としてのみ意図されるものであり、発明の範囲はクレ
ームの文言およびその等価物によって決定される。
【0054】
【図面および例の詳細な説明】
概略 I 基本的なレンズジオメトリ II 非点収差の矯正 III 拡大効果および歪の低減 IV レンズの製造 V レンズの設計例に関する計算された性能 VI 嵌められたレンズおよび眼鏡フレーム。
【0055】 I 基本的なレンズジオメトリ まず、本発明に従って製造されたレンズの基本的なジオメトリを説明する。図
6(a)、図6(b)および図6(c)はそれぞれ、本発明に従うエッジ加工さ
れたレンズ100の表面図、側面図および上面図を示す。図6(a)における原
点102はレンズの光学中心の場所であり、使用時の瞳孔中心の設計場所である
。エッジ加工されたレンズの外形104が図6(a)の前方斜視図に示される。
図6(b)にはレンズの側頭エッジ106および鼻エッジ108が示される。図
6(c)にはレンズの上エッジ110および下エッジ112が示される。図6に
示されるレンズの実施例では、レンズの表面の球状曲線が著しく湾曲しており、
その右側最端部が線114で示される。
【0056】 本発明の実施例の著しく傾斜した球状曲率はさまざまな方法でレンズに設計す
ることができる。上記の好ましい実施例において、レンズ素子の表面は目の回転
中心に中心づけられるかまたはその付近にある単一半径の球体である。これに代
えて、一連のレンズ素子の裏面は著しく傾斜した一定の球状面であり、回転中心
に中心づけられるかまたはその付近に置かれ得る。これらの実施例において、他
方の面は変化し得る曲率を有し、曲率は使用者に少なくとも適切な透視度数を提
供するように選択される。たとえば、16D球状表面が一連のレンズ素子に選択
される場合、その主メリジアン(major meridian)に対して20Dの、かつその副
メリジアン(minor meridian)に対して18Dの曲率を有する裏面が、−2Dシリ
ンダによって4Dの透視度数を提供するために使用される。これに代えて、レン
ズ素子の一定半径の面が裏面に置かれる場合、特定の処方に関して選択された対
応の面が表面に置かれ得る。
【0057】 他の代替例では、レンズ素子または面は球状シェル内に置かれるように制限さ
れる。このジオメトリが図7に示される。2つの同心球体154および156が
点Pの中心と、2つの半径r1およびr2トによって規定され、ここでr2>r1
ある。同時に球体がシェルSを規定する。レンズ158は鼻の最端部の点Qと側
頭の最端部の点Oとを有して示される。レンズの表面160はシェルS内にある
【0058】 本発明に従う光学レンズ素子の表面は球状、トーリック、または回転対称の非
球状面である。さらに視野を改善するために、本発明に従う光学レンズ素子の表
面および/または裏面は光学性能および/または外見を改善するために球状の形
状から逸脱した形状を有してもよい。上述のとおり、表面および/または裏面は
、レンズの使用者に見える光学収差の測定値を表す、選択されたメリット関数(m
erit function)を最小にするように、最適化の課題を達成することにより満たさ
れ得る。これに代えて、またはこれに加えて、矯正によりレンズ素子の外見を改
善してもよい。これに代えて、後により詳細に説明するように、シェル内の面は
多焦点プログレッシブレンズ(multi-focal progressive lens)であってもよい。
【0059】 好ましい実施例において、半径r1およびr2の長さは2mm以下の範囲でしか
異ならず、より好ましい実施例では半径のうち一方は約33mmであり、r1
よびr2の長さの差は約0.1mm以下である。表面は75°よりも大きな角度
OPQであって、好ましくは90°よりも大きく、より好ましくは100°より
も大きな角度だけ延びる。この角度はレンズによって与えられる広視界の測定値
である。
【0060】 これに代えて、レンズは、図7のシェルSに類似した態様で規定されたシェル
内に全体が置かれるように規定されてもよく、r1およびr2の長さの差は6mm
未満である。
【0061】 さらに、かつ代替的に、レンズは図7の半径r1を有する球体の部分OQとい
った、著しく湾曲した球体の一部分を含むものとして規定され得る。基準球体と
は、レンズ素子の表面および裏面の中間にある球体であり得る。本発明の実施例
において、この著しく湾曲した球体は、さもなければ引用によって援用される米
国特許第5,187,505号に従って製造される2つのレンズウエハの当接面
を規定し得る。このような場合、眼科レンズまたはレンズブランクは裏ウエハお
よび表ウエハのラミネートとして形成される。ウエハの当接面が球状であるため
、ウエハを回転すると、面のうち一方に付与されたシリンダ矯正により所望の配
向が達成できることを理解されたい。これはプログレッシブレンズを提供するに
あたり特に有用である。
【0062】 本発明のレンズ素子の新規なジオメトリの他の局面が図8に示される。著しく
傾斜した球状曲率を有し、目の回転中心172とおよそ同心状に配置されたレン
ズ170が示される。前方平行面Pはレンズの球状表面174に接する。レンズ
の光軸176は面Pに対して垂直であり、目の回転中心を通過する。裏面は参照
番号178で識別される。レンズは側頭方向に側頭エッジ180まで延びる。レ
ンズの新規なジオメトリは中空深さZHによって部分的に規定され、これは光軸
におけるレンズの裏面178とエッジ180との間の垂直方向の距離である。関
連の寸法ZFは前方平行面Pとエッジ180との間の距離である。
【0063】 歪といった、本発明のレンズの周辺における光学特性を考慮するとよい。この
ような場合、図9に示されるように、光軸0に中心づけられた半角φの錐の内側
または外側にあるレンズ特性を基準にするとよい。図9においてθは30°の角
として示される。本発明の好ましい実施例において、一連のレンズ素子は、少な
くとも25°の角度θによって規定される錐に対して0.125D未満の面非点
収差を有する。
【0064】 本発明のレンズ素子は、窩視野の二乗平均度数誤差(後述)が30°未満の目
の回転角度に対して3/8D未満となるようにされ得る。さらに、レンズ素子は
、窩視野の二乗平均度数誤差が、30°より大きく40°未満の目の回転角度に
対して1/2D未満となるようにされ得る。さらに、レンズ素子は、窩視野の二
乗平均度数誤差が、40°より大きく50°未満である目の回転角度に対して3
/4D未満であるようにされ得る。
【0065】 好ましい実施例において、レンズ素子は、目が回転して側頭方向に30°の角
度で固定される周辺視野に関して、二乗平均度数誤差が角度±5°の固定位置で
3/8D未満であり、二乗平均度数誤差が角度±10°の固定位置で0.65D
未満であり、二乗平均度数誤差が角度±30°の固定位置で1.0D未満である
ように構成され得る。
【0066】 本発明のいくつかの特徴および従来のレンズとの比較を図10に示す。図10
(a)は、従来のレンズおよび本発明の著しく湾曲した球状レンズに選択された
外形の平面図を示す。従来の6Dベースレンズ200が図10(b)に示され、
本発明に従う16Dベースレンズ202が図10(c)に示され、これらはいず
れも図10(a)と同じ平面外形を有する。見かけの視界は、瞳孔面上の瞳孔の
中心C上に中心づけられたエッジ光線の間での範囲として測定される。従来のベ
ース6レンズ200は約105°の見かけの視界を有し、レンズ202は約10
3°の見かけの視界を有する。より大きなレンズブランクおよび平面外形が採用
される場合、およそ図10(d)に示されるもののサイズを有する16Dベース
レンズ204が製造され得る。このようなレンズは、約170°の見かけの視界
を生み出す軌道領域の側頭マージン(temporal margin)208まで鼻マージン2
06から水平方向に延び得る。このようなレンズでは、まっすぐに凝視した時に
使用者に見える側頭エッジはない。さらに、側頭レンズエッジの厚さ210は後
ろ方向に湾曲するため、他人に容易に見えず、レンズの外見が改善される。さら
に、レンズの裏面212により、広い範囲の処方の場合に、通常の長さの睫によ
る影響を受けなくなる。
【0067】 II 非点収差の矯正 本発明に従う著しく湾曲した球状レンズにより、シリンダ矯正が使用者の処方
の一部分である場合に特定の問題が生じる。共通のトーリック裏面では許容でき
る性能は提供されないかもしれない。特に、従来のトーリックは著しく湾曲した
レンズの周辺部でうまく機能しない。
【0068】 シリンダRx(光線の傾斜といったものを無視する)に関する理想的な裏面と
は、処方に適切な一定の面非点収差を有するであろう。このような面は存在しな
い。トーリック面は、この理想に近い製造可能なものである。2つの標準的なタ
イプのトーリック面があり、これらはドーナツトーリックおよびバレルトーリッ
クと呼ばれることがある。これらの各々は固定軸の周りに円形のアーチを掃引す
ることにより得られる。円の半径が、固定軸までのその最大距離よりも短ければ
、ドーナツトーリックであり、そうでなければバレルトーリックである。いずれ
のタイプのトーリックも2つの主メリジアンに沿った円形断面を有する。このこ
と(かつ対称性)のおかげで、接線度数はこれらのメリジアンに沿ったすべての
場所で正しくなる。さらに、このタイプのトーリックはサジタル度数が正しい「
好ましい」メリジアンを有する。ドーナツトーリックの場合、それは下接線度数
メリジアンであり、バレルトーリックの場合は上接線度数メリジアンである。0
の接線およびサジタル誤差は、面非点収差が好ましいメリジアンに沿って常に0
であることを意味する。
【0069】 著しく湾曲したレンズの従来のトーリックの例が図11(a)および図11(
b)に示される。これらの例ではいずれも、名目上の2シリンダに対して、赤道
(equatorial)180°メリジアンでは接線度数は18ジオプタ(@n=1.53
0)であり、90°では20ジオプタである。プロットは直径が45mmであり
、0.1ジオプタの輪郭を有する。円形の主メリジアン曲率C1およびC2が図
11(c)に図示される。C1およびC2は90°の角度で極Pの中心点で交差
する。他の「主でない」メリジアンが中心点から放射状に延びるものとして規定
されてもよいことが理解されるべきである。
【0070】 好ましい軸は図11のプロットから明らかである。中心から0、10および2
0mmの半径の周りで0から90°の角度を形成する接線およびサジタル面度数
が、図12(a)から図12(d)に示される。
【0071】 図面から、ドーナツトーリックおよびバレルトーリックの両方がすべての半径
に対して0°および90°で正しい接線度数を有することに注目されたい。ドー
ナツトーリックは0°では正しいサジタル度数を有するが、90°では誤差があ
り、誤差は半径とともに増加する。バレルトーリックは90°では正しいサジタ
ル度数を有するが、0°では半径とともに増加する誤差がある。
【0072】 これらのトーリックの両方を中心として明らかに非対称であるものがあり、す
なわち、それらの各々は好ましいメリジアンを有する。しかしながら、主メリジ
アンに沿って正しい接線度数を維持するが、より対称的にサジタル度数を扱う関
数がある。所望の接線態様を有する関数を構築するやり方は、すべてのメリジア
ンに沿った断面が円形になることを余儀なくすることである。関数は下記の形式
を有し得る。
【0073】
【数9】
【0074】 ここでR(θ)はθメリジアンに沿った曲率半径であり、かつ
【0075】
【数10】
【0076】 である。R(O)およびR(90)の値は所望の接線度数で固定され、中間角度
における度数はこれらの限界値に対して補間法を適用することにより決定される
。補間の形式は、上記の度数プロファイルの形式がほぼ正弦波状になるという認
識から生まれる。したがって、R(θ)に関する好都合な1次近似は下記のとお
りとなるであろう。
【0077】
【数11】
【0078】 ここでPは接線度数であり、nは度数を曲率に変換するのに必要な屈折率である
。矢状(sagittal)態様に対する支配をさらに増すために、補間にさらなるフーリ
エ項を追加することができる。接線態様に対する支配をさらに増すために、度数
はrにおける多項式となってもよい。単純な面の場合、さらなる自由度は要求さ
れない。図13のプロットは、トーリックについて先に示したような角度関数と
して接線およびサジタル度数を示す。中間角度における接線誤差がドーナツトー
リック未満であり、バレルトーリックよりも大きいことに留意されたい。また、
サジタル度数は0°および90°ではr=0の場合について矯正されるが、半径
の増加とともに幾分対称的に両方のメリジアン上で欠落し始める。軸対称ではな
い面の場合、接線曲率に対する角度態様から寄与されるものは少ない。これは、
通常のベクトルが円形断面と同じ面にないからである。
【0079】 「偏っていない(unbiased)」シリンダ矯正面をもたらす別のやり方は、従来の
ドーナツトーリックおよびバレルトーリックの平均をとることである。こうする
ことにより、円形メリジアンから構築された面に関するものに類似した結果が得
られる。平均をとられたトーリックに関する角度プロットが図14に示され、こ
こではZ=aBB+(1−aB)ZDであり、ここでZはレンズの面高さであり、
Bは従来のバレルトーリックの面高さであり、ZDは従来のドーナツトーリック
の面高さであり、aBは1>aB>0となるような重み係数である。図14は、a B =0.5の特定的な場合を示す。
【0080】 図14のプロットと区別することは難しいが、これらの円形メリジアンおよび
平均をとられたトーリック面に関する接線およびサジタル度数の角度態様には大
きな差異がある。図15の輪郭プロットでは平均をとられたトーリックおよび円
形メリジアン関数の面非点収差を比較する。プロットは、上述の例と同じ0.1
ジオプタの輪郭と45mmの直径とを有する。
【0081】 非点収差は、平均トーリックの場合よりも円形メリジアン面の場合の方が簡単
に機能する。角度補間にフーリエ項を付与する効果を示すために、1つの余分な
係数を、楕円形に見える輪郭に「切り上げる」ように調節することができる。こ
の結果が図16に示される。メリジアンは依然としてすべて円形断面を有し、角
度補間のみがわずかに変更されている。
【0082】 円形メリジアンおよび平均トーリック面は注目に値するさらなる特性を有する
。主メリジアンからずれた任意の点にある面の面非点収差は、同じ点におけるバ
レルトーリックまたはドーナツトーリックの面非点収差のうち大きい方ものより
も小さい。さらに、平均トーリックまたは円形メリジアン面は、同じ処方に関す
るバレルトーリックとドーナツトーリックとの間にある(中間Z値を有する)。
【0083】 上述のトーリックは本発明の好ましい実施例のレンズの裏面として使用するの
に好ましいが、レンズに提供するために従来のトーリックまたは汎用化されたト
ーリックを使用することもできる。
【0084】 これに代えて、本発明のレンズ素子の面矯正は、対称多項の下記の数式に従っ
て裏面を製造することにより提供されてもよい。
【0085】
【数12】
【0086】 レンズの光学収差の多くの測定値は下記のように定義される。
【0087】
【数13】
【0088】 ここでεは焦点誤差マトリクスであり、下記のように表される。
【0089】
【数14】
【0090】 ここで、正規直交基の組を選択するとε12=ε21である。 レンズの光学特性を特定的に考慮することによりこれらの項を計算する場合、
光学平均度数誤差、光学シリンダ誤差および二乗平均光学度数誤差の項が適用さ
れる。
【0091】 メリット(merit)関数は、最適化されたレンズの特定的な用途に応じて下記の
関数から選択され得る。
【0092】
【数15】
【0093】 ここで、和は目のサンプル回転数θに対してとられる。 M4の場合、サンプル点θが「まっすぐな」位置からの水平方向、垂直方向ま
たは斜め方向の回転を表すか否かに依存して種々のぶれ測定値(blur measures)
が使用される。これは非球面「最小接線誤差」設計法をある程度汎用化したもの
を提供し得る。
【0094】 モードM3およびM5はそれぞれ、「最小非点収差誤差」および「最小平均度数
誤差」戦略を表す。
【0095】 さらなる実施例において、レンズの外見を表すメリット関数に項が含まれても
よい。たとえば、Mを単独で使用する代わりに、変形されたメリット関数が下記
の式によって定義され得る。
【0096】
【数16】
【0097】 ここでηθ(ただしθは下付である)はMにおいて考慮されたサンプルの目の回
転数θを示し、rは特定のレンズ半径であり、Vは半径rに向かうレンズ体積で
ある。係数λは平均のレンズ厚さに重みをつけるものであることがわかる。
【0098】 III 拡大および歪の低減 眼鏡レンズはそれらを通して見えた物体を縮小または拡大する。これは従来の
眼鏡レンズの主面が水晶体に近接して置かれ、目の瞳孔への入口と一致しないか
らである。一般に、プラス度数のレンズはものを大きく見えるようにし、マイナ
ス度数のレンズはものを小さく見えるようにする。拡大は、周辺視界における物
体の認識方向を変更し、見かけの視界がレンズを通して見えた真の視界とは異な
るようにする。
【0099】 拡大に加えて、眼鏡レンズはさらに、それを通して見えた物体の形状を歪ませ
る。まっすぐな方向を見る場合、マイナスレンズはいわゆる「バレル歪(barrel
distortion)」を引き起こし、この場合長方形の物体は周辺部で圧縮されてバレ
ルのような四角形に見えるようになる。逆に、プラス度数のレンズは「ピンクッ
ション歪(pincushion distortion)」を引き起こし、四角形の角を伸張する。
【0100】 2つの効果がともに生じると、物体のサイズ、形状および位置の認識精度が低
下する。眼科光学の書物は、眼鏡レンズの歪を矯正するのは実用的ではなく、拡
大効果を軽減することが望ましいということについて何も触れていない。コンタ
クトレンズの視野に関して予想される利点の1つは、レンズが目に密着しておか
れることにより拡大および歪による影響が軽減し、視野がより自然に矯正できる
ことである。眼鏡レンズの拡大および歪の軽減は、可能であれば望ましいと思わ
れる。
【0101】 相対的な眼鏡拡大率 遠方にある物体に対して、拡大効果は下記の式によって定義される。
【0102】
【数17】
【0103】 ここでd(図3のdV)はレンズの裏面から目の瞳孔の入口までの距離であり、
Vはジオプタで表した裏面頂点度数であり、tはメートルで表した厚さであり
、nは屈折率であり、F1はジオプタで表した表面度数である。
【0104】 最初の組の括弧内の式の一部分は、どれだけの拡大がレンズの度数によるもの
かを示すため「度数係数」と呼ばれることが多い。dが0に等しければ、度数係
数は1に等しいであろう。換言すると、目と接触しているレンズの場合にはこの
度数による拡大が非常に少なく、これはコンタクトレンズの場合に言える。眼鏡
レンズは目、瞼または睫との接触を回避するよう目から離れたところに位置づけ
られるため、この項はプラスレンズの場合には1より大きく、マイナスレンズの
場合には1未満である。換言すると、プラス度数の眼鏡レンズは拡大しやすく、
マイナスレンズは縮小しやすい。状況に応じて、「拡大効果」という用語は拡大
および縮小の両方を表すように用いられる。
【0105】 2つ目の組の括弧内の等式の部分は通常、拡大率がレンズの厚さおよび曲率と
ともにいかに変化するかを示すため、「形状係数」と呼ばれる。レンズに厚みが
ない場合、tは0に等しくこの項は1に等しいであろう。第3次光学の理想的な
「薄いレンズ」では形状による拡大効果はない。コンタクトレンズは極端に薄く
作られているため、この状況に近くなる。眼鏡レンズは損傷を回避するためにか
なりの厚みを持たせてあり、常に正の表面曲率を有するため、この項は常に1よ
り大きい。換言すると、すべての正のメニスカス眼鏡レンズはそれらの形状のた
めに拡大しやすい。
【0106】 拡大効果を排除するために、式は1に等しく設定されねばならず、このため度
数係数と形状係数との積は1に等しい必要がある。プラスレンズの度数係数およ
び形状係数はいずれも1より大きいため、それらの積は1にはならず、正のメニ
スカス形態のプラスレンズから拡大効果を排除することはできない。一方、マイ
ナスレンズの度数係数は1未満であり、形状係数は1より大きいため、これらの
係数を強制的に打消すことは可能である。
【0107】 これを行なうために、単位拡大についてこの式を解く必要がある。これを行な
うと、下記の関係が得られる。
【0108】
【数18】
【0109】 この式は眼鏡の拡大効果を排除するレンズの厚さを特定する。レンズの第2の
主面を目の瞳孔の入口に置くとうまくいく。実用的な厚さでこれを達成するには
、2つのもの、すなわちマイナスレンズ度数と著しく湾曲した曲線とが必要であ
る。
【0110】 歪 第3次理論によると、歪は非実用的なまでに著しく湾曲したレンズにおいてし
か除去できない。Jalie, M. The Principles of Ophthalmic Lenses 4th Editio
n p.461を参照されたい。
【0111】 第3次理論では実際には、35ジオプタを超える裏面曲線が必要であり、これ
は目の瞳孔の入口付近でほぼ同心であり、このような面は実際には非実用的であ
る。目の瞳孔の入口付近で両方の面が同心状になる真に同心のレンズ設計では、
歪は全くない。なぜなら、レンズの対称性により、斜めの物体からの光束のすべ
てが中央の物体からのものと同じ面傾斜に遭遇するからである。目の瞳孔付近で
の同心性には極端に傾斜した曲線は要求されないが、幾分平坦な曲線でも瞳孔の
入口に近接して置かれた主面を有するレンズと組合せた場合には歪が飛躍的に低
減されることを見出した。これはマイナス度数のレンズの縮小を低減するように
設計されたレンズによって行なわれ、この結果、目の回転中心周りにほぼ同心状
に配置されたレンズが得られる。
【0112】 実際に、目の回転中心周りでレンズを同心状に配置することは非常に望ましい
。なぜならこれにより、周辺視界にある物体を見ようとしたときに目に対するレ
ンズの対称性が改善され、その結果解像度が改善されるからである。レンズの一
方の面が目の回転中心周りで同心状に配置されることを厳密に要求するならば、
歪を実際に除去する厚さを導出することができる。この場合、レンズ厚さに関す
る特定の形式の式が必要である。
【0113】 たとえば、その表面が目の回転中心の周りで同心状に配置されたレンズの場合
、表面の半径、着用距離、屈折率、裏面頂点度数、および目の回転中心から瞳孔
の入口までの距離によってtを求めることができる。この場合、
【0114】
【数19】
【0115】 はレンズの形状係数であり、r1=表面の半径であり、df=レンズの表面から瞳
孔の入口の面までの距離であり、Keは、図3に示されるように目の回転中心か
ら目の瞳孔の入口までの距離である。
【0116】 図17(a)から図17(c)はこの種の設計の利点を示す。図17(a)は
、グリッドが使用者の左右に45°延びるように、ある大きな距離をおいて見た
ときに見える大きなグリッドを表す。図17(b)は従来の−5.00Dレンズ
を使用する人が見る物、の計算されたイメージであり、グリッドは小さく見え形
状が歪んでいるように見える。図17(c)は上記式に従って歪を排除するよう
設計されたレンズの使用者に見える計算されたイメージを示す。このイメージは
元の物体とほぼ同一のものに見える。
【0117】 IV レンズの製造 本件に従う眼科レンズ素子は適切ないかなる材料から作られてもよい。ポリマ
ー材料が用いられ得る。ポリマー材料はいかなる適切なタイプのものであっても
よい。ポリマー材料はポリカーボネートタイプなどの熱可塑性材料またはジアリ
ルグリコールカーボネートなどの熱硬化性材料を含んでもよく、たとえばCR−
39(PPG Industries)が用いられてもよい。
【0118】 ポリマー品は、たとえばその開示全体が引用によって援用される米国特許第4
,912,155号または米国特許出願連続番号第07/781,392号に記
載されているように、架橋し得るポリマーキャスティング組成物(polymeric cas
ting composition)から形成されてもよい。
【0119】 ポリマー材料はたとえばフォトクロミックダイを含むダイを含み得、これがポ
リマー材料を生成するために使用されるモノマー配合に添加され得る。
【0120】 本件に従う光学レンズ素子は、エレクトロクロミックコーティングを含む付加
的な標準コーティングを表面または裏面にさらに含み得る。レンズ表面は反射防
止加工(AR)コーティングを含んでもよく、これはたとえば開示全体が引用に
よって援用される米国特許第5,704,692号に記載されるタイプのもので
あってもよい。サングラスのレンズを作ったり、または所望の外見を与えるため
、部分的な反射コーティングがレンズに付与されてもよい。レンズの表面は、こ
れに代えて、またはこれに加えて、開示全体が引用によって援用される米国特許
第4,954,591号に記載されているタイプのものである磨耗防止コーティ
ングを含んでもよい。
【0121】 表面および裏面は、反応抑制剤、たとえば上述のサーモクロミック(thermochr
omic)およびフォトクロミックダイ(photochromic dye)を含むダイ、偏光剤(pola
rizing agent)、UV安定剤(stabilizer)、および屈折率を変更し得る材料など
のキャスティング組成物に従来から用いられている1つまたは2つ以上の面処理
材料を含んでもよい。
【0122】 図18は、本発明の教示に従うレンズ素子の製造に適する金型を示す。金型は
表金型部分300と、裏金型部分302と、閉フランジ部分304とを含む。レ
ンズ素子は、ポート308に液体レンズ材料を注入することにより、金型間のキ
ャビティ306に形成され得る。ポート310から空気が逃げる。レンズ素子が
硬化すると、金型のうち半分が離される。レンズ素子は金型から取り出されると
きにラジアルフランジ312を有しており、これは後の処理時に取り外される。
【0123】 V レンズ設計例の計算された性能 例1 表1は、本発明に従って作られたポリカーボネートレンズと従来の低ベースカ
ーブレンズとの、計算された性能の比較を示す。
【0124】
【表1】
【0125】 例2 図19は、対応の低ベースカーブSola Perma-Poly(商標)保管レンズ(それ
ぞれ図19(b)、図19(d)および図19(f))を有する−6D、−3D
および+3D度数(それぞれ図19(a)、図19(c)および図19(e))
の著しく湾曲した一連の球状レンズ素子を計算して比較した値を示す。
【0126】 著しく湾曲した球状レンズ素子は、レンズ断面400として示されるように1
6Dの球状表面と基本的に同一である。一般に、著しく湾曲した球状レンズ素子
により周辺歪が改善される。図19(a)および図19(c)のレンズはさらに
、マイナス処方において低い二乗平均度数誤差を示す。
【0127】 例3 図20は、16D表面−3D透視度数および−2の裏面シリンダ矯正が付与さ
れた著しく湾曲した2つの球状レンズを計算して比較するものを示す。
【0128】 図20(a)のレンズは従来のドーナツトーラス裏面(donut torus back)を有
し、図20(b)のレンズは上記のタイプの全円形メリジアン裏面を有する。後
者の方が二乗平均度数誤差が優れており、幾分歪が改善されている。
【0129】 例4 最後の組の例(図21および図22)では従来のベースカーブプログレッシブ
レンズと本発明に従うプログレッシブレンズとして比較するものを示す。
【0130】 図21は、従来の湾曲したSola XLプログレッシブレンズの遠視野特性と、
著しく湾曲した(16D)ベースカーブを有するレンズ素子に類似したプログレ
ッシブ形式のものが置かれたレンズとを比較する。
【0131】 図22は、Sola XLプログレッシブレンズと図21に示される著しく湾曲し
たレンズとの近視野特性を比較する。
【0132】 概して、本発明に従って作られたプログレッシブレンズは、使用位置で使用者
の回転中心とおよそ同心状に配置された著しく湾曲した基準球体または球状シェ
ルによって特徴づけられる。このようなレンズは、遠視野用の上観察ゾーンと、
近視野用上観察ゾーンよりも高い度数を有する下観察ゾーンと、上ゾーンと下ゾ
ーンとをつなぐ中間ゾーンとを有し、上ゾーンと下ゾーンとの間で度数は変化し
、比較的低い面非点収差のコリドー(corridor)を含む。
【0133】 1つの実施例において、著しく湾曲した基準球体は、上観察ゾーンの中央部分
の表面に対応する。別の実施例において、プログレッシブ面はレンズの表面にあ
り、約2mm未満の厚さの、著しく湾曲した球状シェル内にある。いずれの実施
例でも、シェルまたは基準球体の曲率半径は50mm未満であり、好ましくは約
30mmと35mmとの間であり、最も好ましくは約33mm±約2mmであり
得る。プログレッシブレンズの適切な表面設計はたとえば、1997年7月10
日に出願された出願人の特許出願連続番号第081782,493号であり、現
在米国特許第5861935Aであるものに示される。
【0134】 VI 嵌められたレンズおよび眼鏡フレーム 本発明に使用される眼鏡フレームは、図3に示されるおよその位置において、
本発明のレンズを保持するように適合される。眼鏡フレームは縁なしであるか、
部分的に縁取られているか、または全体が縁取られていてもよい。
【0135】 好ましい実施例において、レンズは、眼鏡フレームに取付けられると、本質的
に傾斜したりラップ角(wrap angle)を示したりしない。眼鏡フレームは、レンズ
の光軸の位置を、使用者のまっすぐな視野の軸に対応するよう変更するための、
調節可能な機構を含んでもよい。
【0136】 図23は、本発明のレンズ402および404ならびに眼鏡フレームを含むア
イウェア400を示す斜視図である。レンズの形状により外見的に好ましい物体
が得られる。図23の眼鏡フレームは縁部分406とテンプル部品408および
410とを有して示される。各レンズを囲む眼鏡フレームの縁は、レンズの著し
く湾曲した基準球体の、またはその付近の閉曲線に対応するように適合される。
処方範囲にわたってこの曲率が一貫していることにより、単一フレームまたはフ
レーム設計がこの範囲でのいかなる処方に対しても適合されるようになる。
【0137】 図24は、使用者の顔に着用された場合の、図23に示されるアイウェアの側
方立面図である。図は、レンズの著しく傾斜した曲率およびレンズエッジの複雑
な3次元形状により得られる使用者の外見に関する別の局面を示す。図はまた、
比較的小さなレンズにより広い視野および目に対する優れた保護が提供されるこ
とを示す。
【0138】 図25は本発明に従うアイウェア実施例412を前方から見た図であり、発明
のいくつかの機械的局面を示す。図25の実施例の眼鏡フレームはノーズブリッ
ジ414ならびに蝶番式テンプル部品416および418を含む。これらの構成
要素を併せると、3部材の縁なし眼鏡フレームが得られる。
【0139】 テンプル部品416および418は蝶番420および422と、取付タブ42
4および426とを含む。好ましい実施例において、タブ424および426は
レンズの球状表面に取付けられる。これらの取付面は、処方された透視度数およ
びレンズのシリンダ矯正に関係なく、フレームに対して一貫した位置に、かつ一
貫した角度関係で置かれることを理解されたい。同様に、ノーズブリッジ414
のタブ428および430はレンズのそれぞれの表面エッジに表面取付けられ得
る。
【0140】 ノーズブリッジ414は図25(a)において断面図で示される。有利には、
ノーズブリッジは種々の使用者に通常見られる種々の瞳孔距離(図3のPD)を
補償するための調節可能な長さを有して作られる。この調節可能な特徴により、
レンズの光軸が使用者の両目の視野軸と整列するようになる。この調節可能な特
徴を生み出すのに適切な1つの機械的構造が図25(a)に示され、移動または
柔軟性構造の他の組み合わせをこの目的に適合できることを理解されたい。図2
5(a)の実施例では、タブ428および430の各々が、それぞれ部材432
および434によって保持され、これらは管436の両端に挿入される。止めね
じ438および440は部材432および434を定位置に保持する。止めねじ
は、管の中で部材432および434を種々の位置まで摺動させることによりノ
ーズブリッジの長さを調節可能にするよう緩めることができる。
【0141】 したがって、著しく傾斜した球状曲率を有する優れた光学品質の新規なレンズ
素子が、処方された透視度数およびシリンダ強制によって提供され、眼鏡フレー
ムに取付けられ、それとともに使用されるように適合される。
【0142】 本発明をさまざまな実施例および例に関連して説明した。しかしながら、保護
されるべき発明は前掲の特許請求の範囲および法律において認識されるその等価
物によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 チェルニング楕円を示す図である。
【図2】 先行技術の高プラス度数「ロトイド(rotoid)」レンズを示す断面
図である。
【図3】 人間の1対の目と、本発明の好ましい実施例に従って構成された
レンズとを示す上方から見た断面図である。
【図4】 本発明の教示に従って作られた一連のレンズ素子の特性を示すモ
リス−スプラット図である。
【図5】 特殊な場合に関するチェルニング(Tscherning)楕円の一部分が上
に置かれた状態の、本発明に従って選択された前曲線および透視度数範囲を示す
図である。
【図6】 (a)、(b)および(c)は、本発明の実施例のレンズ素子の
ジオメトリのさまざまな局面を示す概略図である。
【図7】 本発明の実施例のレンズ素子のジオメトリのさまざまな局面を示
す概略図である。
【図8】 本発明の実施例のレンズ素子のジオメトリのさまざまな局面を示
す概略図である。
【図9】 本発明の実施例のレンズ素子のジオメトリのさまざまな局面を示
す概略図である。
【図10】 6ベース従来レンズと本発明のレンズおよびレンズ素子の例を
視界について比較する図である。
【図11】 (a)および(b)は、図11(c)に示される主メリジアン
を有する著しく湾曲した球状レンズに付与された場合の、従来のドーナツおよび
バレルトーリックの面非点収差を示す図である。
【図12】 (a)から(d)は、図11のドーナツおよびバレルトーリッ
クの極角度(polar angle)の関数として、接線およびサジタル面度数を示すグラ
フ図である。
【図13】 本発明の全円形メリジアンの極角度と平均トーリック面との関
数として接線およびサジタル面度数を示すグラフである。
【図14】 本発明の全円形メリジアンの極角度と平均トーリック面との関
数として接線およびサジタル面度数を示すグラフである。
【図15】 本発明の教示を採用するレンズ素子面の面非点収差を示す輪郭
プロット図である。
【図16】 本発明の教示を採用するレンズ素子面の面非点収差を示す輪郭
プロット図である。
【図17】 (a)、(b)および(c)は物体のグリッドおよびその画像
を示す図である。
【図18】 本発明の実施例のレンズ素子を製造するために用いられる金型
を示す、側方から見た断面図である。
【図19】 3つの従来の低ベースレンズと、本発明に従う著しく湾曲した
3つのレンズ素子とについて計算された、二乗平均度数誤差、歪および光線追跡
グリッドを示すプロット図である。
【図20】 従来のトーリック裏面を有する著しく湾曲したレンズおよび全
円形メリジアン裏面について計算された二乗平均度数誤差、歪および光線追跡グ
リッドを示すプロット図である。
【図21】 従来の6Dベースプログレッシブレンズと、本発明に従う16
Dベースプログレッシブレンズとを比較する輪郭プロット図である。
【図22】 従来の6Dベースプログレッシブレンズと、本発明に従う16
Dベースプログレッシブレンズとを比較する輪郭プロット図である。
【図23】 本発明のレンズ素子およびそれに使用するための眼鏡フレーム
の外見、エッジ加工およびガラス嵌めに関するさまざまな局面を示す図である。
【図24】 本発明のレンズ素子およびそれに使用するための眼鏡フレーム
の外見、エッジ加工およびガラス嵌めに関するさまざまな局面を示す図である。
【図25】 本発明のレンズ素子およびそれに使用するための眼鏡フレーム
の外見、エッジ加工およびガラス嵌めに関するさまざまな局面を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第19条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年8月24日(1999.8.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【数1】 はθメリジアンに沿った曲率半径であり、
【数2】 であり、 値R(0)およびR(90)は、前記主メリジアンに沿った曲率半径である、
請求項10に記載の一連の眼科レンズ素子。
【数3】
【数4】 ただしnはレンズ材料の屈折率であり、dはレンズの裏面から目の瞳孔への入口
までの距離であり、FVは裏面光学度数であり、F1は下記の式によって規定され
る表面光学度数である、
【数5】 請求項38に記載の一連のマイナス度数レンズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ペラット,コリン・モーリス オーストラリア、5251 サウス・オースト ラリア州、マウント・バーカー、フラクセ リー・ロード(番地なし) (72)発明者 エドワーズ,サイモン・ジェイ オーストラリア、5069 サウス・オースト ラリア州、セント・ピーターズ、ナイン ス・アベニュ、43 (72)発明者 スプラット,レイ・スティーブン アメリカ合衆国、94954 カリフォルニア 州、ペタルーマ、アドブ・クリーク・ドラ イブ、1848

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイウェアに取付けるように適合されたレンズ素子であって
    、前記レンズ素子は約35mm未満の曲率半径を有する球状面を有し、前記レン
    ズ素子は、前記レンズ素子の曲率中心が目の回転中心に置かれるように位置づけ
    られるように適合され、前記レンズ素子は前方向の視線から側頭方向に55°よ
    りも広い視界を提供するよう十分に大きい、レンズ素子。
  2. 【請求項2】 前記レンズ素子が、少なくともおよそ+2Dから−2Dであ
    る透視度数と、およそ同じ曲率半径とを有する一連のレンズ素子から選択された
    単一視野レンズ素子である、請求項1に記載のレンズ素子。
  3. 【請求項3】 一連の眼科レンズ素子であって、前記各レンズ素子は、 使用位置において目の回転中心とおよそ同心状に配置された球状表面と、 25mmから50mm±約1mmの範囲において前記一連のものに関して選択
    された本質的に1つの値である、およそ同じ曲率とを有し、前記一連のレンズ素
    子はさまざまな共通の処方透視度数を有する、一連の眼科レンズ素子。
  4. 【請求項4】 前記レンズ素子が、少なくともおよそ+4Dから−6Dまで
    の透視度数を有する、請求項3に記載の一連の眼科レンズ素子。
  5. 【請求項5】 前記一連のレンズ素子が、裏面を有するレンズブランクまた
    はエッジ加工されたレンズであり、これにより、前記レンズ素子には処方された
    非点収差矯正と透視度数とが付与される、請求項3または4に記載の一連の眼科
    レンズ素子。
  6. 【請求項6】 前記裏面がバレルトロイドとドーナツトロイドとの間にあり
    、前記バレルトロイドおよびドーナツトロイドはいずれも、同じ主メリジアンと
    、前記主メリジアンに沿った同じ度数とを有する、請求項3から5のいずれかに
    記載の一連の眼科レンズ素子。
  7. 【請求項7】 前記主メリジアンからずれた任意の点にある前記裏面の面非
    点収差が、前記同じ点におけるバレルトロイドまたはドーナツトロイドの前記面
    非点収差のうち大きい方よりも小さい、請求項6に記載の一連の眼科レンズ素子
  8. 【請求項8】 前記裏面が、前記裏面の任意の点における前方平行面からの
    前記レンズ素子の面高さZが、バレルトロイドZBの高さと、前記ドーナツトロ
    イドの高さとを直線状に組合せたものであり、ZはZBおよびZTの値によって制
    限される、請求項5に記載の一連の眼科レンズ素子。
  9. 【請求項9】 前記バレルトロイドおよび前記ドーナツトロイドの各々が、
    使用者のシリンダ処方によって規定される主メリジアンを有する、請求項6から
    8のいずれかに記載の一連の眼科レンズ素子。
  10. 【請求項10】 任意のメリジアンに沿った前記レンズ素子の裏面の断面が
    円形である、請求項5に記載の一連の眼科レンズ素子。
  11. 【請求項11】 前記各円形メリジアンの曲率が、処方によって付与される
    従来のトーラスの中心における、対応するメリジアンの瞬間曲率に等しい、請求
    項10に記載の一連の眼科レンズ素子。
  12. 【請求項12】 前記裏面の非点収差矯正が面高さ関数z(r,θ)によっ
    て与えられ、 【数1】 はθメリジアンに沿った曲率半径であり、 【数2】 であり、 値R(0)およびR(90)は、前記主メリジアンに沿った曲率半径である、
    請求項10に記載の一連の眼科レンズ素子。
  13. 【請求項13】 前記裏面が前記表面とともに、0でない透視度数を提供し
    、前記裏面は下記の式によって規定される、請求項5に記載の一連の眼科レンズ
    素子。 【数3】
  14. 【請求項14】 2mm以下の長さしか異ならない半径を有する2つの同心
    球体によって規定された球状シェル内に置かれた面を有する眼科レンズ素子であ
    って、前記半径のうち短い方の長さは50mmしかなく、前記面のエッジ上の少
    なくとも2つの点0およびQは、前記シェルPの中心に対して80°よりも大き
    な角度OPQだけ延びる、眼科レンズ素子。
  15. 【請求項15】 前記半径のうち短い方が、およそ25mmと35mmとの
    間である、請求項14に記載の眼科レンズ素子。
  16. 【請求項16】 前記面が、約33mm±約2mmの半径を有する、請求項
    14または15に記載の眼科レンズ素子。
  17. 【請求項17】 前記半径の長さの差が約0.1mm以下である、請求項1
    4から16のいずれかに記載の眼科レンズ素子。
  18. 【請求項18】 前記角度OPQが90°よりも大きい、請求項14に記載
    の眼科レンズ素子。
  19. 【請求項19】 前記角度OPQが100°よりも大きい、請求項18に記
    載の眼科レンズ素子。
  20. 【請求項20】 前記面が前記レンズ素子の表面であり、裏面は、前記レン
    ズ素子に±4Dから−6Dである選択された透視度数と、選択された非点収差矯
    正とが付与されるように構成される、請求項14から19のいずれかに記載の眼
    科レンズ素子。
  21. 【請求項21】 前記レンズ素子が、アイウェアが使用されたときにおよそ
    目の回転中心に前記シェルの中心が置かれるように前記アイウェアに取付けられ
    る、請求項14から20のいずれかに記載の眼科レンズ素子。
  22. 【請求項22】 窩視野に対して、目の回転角度が30°未満の場合に二乗
    平均度数誤差が3/8D未満である、請求項14から21のいずれかに記載の眼
    科レンズ素子。
  23. 【請求項23】 前記窩視野に対して、目の回転角度が40°未満である場
    合に二乗平均度数誤差が1/2D未満である、請求項22に記載の眼科レンズ素
    子。
  24. 【請求項24】 前記窩視野に対して、前記目の回転角度が40°よりも大
    きく50°よりも小さい場合に二乗平均度数誤差が3/4D未満である、請求項
    23に記載の眼科レンズ素子。
  25. 【請求項25】 前記目が回転して側頭方向に30°の角度で固定される周
    辺視野に対して、その固定位置の±5°の角度において二乗平均度数誤差が3/
    8D未満である、請求項14から21のいずれかに記載の眼科レンズ素子。
  26. 【請求項26】 前記目が回転して側頭方向に30°の角度で固定される周
    辺視野に対して、その固定位置の±10°角度において二乗平均度数誤差が0.
    65D未満である、請求項25に記載の眼科レンズ素子。
  27. 【請求項27】 前記目が回転して側頭方向に30°の角度で固定される周
    辺視野に対して、その固定位置の±30°の角度において二乗平均度数誤差が1
    .0D未満である、請求項26に記載の眼科レンズ素子。
  28. 【請求項28】 目の回転中心とおよそ同心状に配置された球状表面を含み
    、前記球状表面は16D±およそ1/2Dのベースカーブを有し、目の回転のお
    よそ40°にわたって比較的低い二乗平均度数誤差を示す、眼科レンズ素子。
  29. 【請求項29】 窩視野に対して、目の回転角度が30°未満である場合に
    二乗平均度数誤差が3/8D未満である、請求項28に記載の眼科レンズ素子。
  30. 【請求項30】 窩視野に対して、目の回転角度が40°未満である場合に
    二乗平均度数誤差が1/2D未満である、請求項29に記載の眼科レンズ素子。
  31. 【請求項31】 窩視野に対して、目の回転角度が40°よりも大きく50
    °未満である場合に、二乗平均度数誤差が3/4D未満である、請求項30に記
    載の眼科レンズ素子。
  32. 【請求項32】 目が回転して側頭方向に30°の角度で固定される周辺視
    野について、±5°の角度の固定位置において前記二乗平均度数誤差が3/8D
    未満である、請求項28に記載の眼科レンズ素子。
  33. 【請求項33】 1対の眼科レンズを含む処方アイウェアであって、各レン
    ズは球体を含み、前記球体はそれぞれの目の回転中心におよそ中心づけられたお
    よそ35mm以下の平均半径を有する前記レンズのエッジまで延び、少なくとも
    およそ8mmの最大中空深さを有する、処方アイウェア。
  34. 【請求項34】 前記各レンズの最大中空深さが少なくともおよそ10mm
    である、請求項33に記載のアイウェア。
  35. 【請求項35】 前記各レンズの表面が、35mm以下の曲率を有する略球
    体であり、裏面は、少なくともおよそ+4Dから−6Dの選択された透視度数と
    処方された非点収差矯正とがレンズに付与されるように構成される、請求項33
    または34に記載のアイウェア。
  36. 【請求項36】 前記アイウェアはフレームをさらに含み、前記各レンズは
    、共通に処方された透視度数と非点収差矯正とが付与された一連のレンズから選
    択され、前記一連のものにおける各素子の曲率半径は、同じ眼鏡フレームにおい
    て前記一連のもののうちいずれの素子を使用してもよいよう十分に類似する、請
    求項33に記載のアイウェア。
  37. 【請求項37】 前記レンズの両方の曲率半径が約33mmである、請求項
    33から36のいずれかに記載のアイウェア。
  38. 【請求項38】 一連のマイナス度数眼科レンズ素子であって、前記素子は
    、わずか2mmの厚さと、50mm以下の半径とを有する球状シェル内に置かれ
    、前記一連のレンズ素子の厚さは、度数の絶対値の大きさとともにこれらの幾何
    学的中心で増加する、一連のマイナス度数レンズ。
  39. 【請求項39】 前記素子が、下記の関数によって与えられる厚さtをその
    中心に有し、 【数4】 ただしnはレンズ材料の屈折率であり、dはレンズの裏面から目の瞳孔への入口
    までの距離であり、FVは裏面光学度数であり、F1は下記の式によって規定され
    る表面光学度数である、 【数5】 請求項38に記載の一連のマイナス度数レンズ。
  40. 【請求項40】 目の回転中心におよそ中心づけられた略球状曲率を有する
    レンズを含む処方アイウェアであって、前記レンズは軌道領域の鼻マージンから
    前記軌道領域の側頭マージンまで水平方向に延び、前記レンズは睫が邪魔になら
    ないようにする凹状の裏面を有し、前記レンズの側頭から鼻エッジまでの透視度
    数は処方度数から0.5D以下しか変化しない、処方アイウェア。
  41. 【請求項41】 処方アイウェアを提供するための方法であって、 レンズ素子を提供するステップを含み、前記レンズ素子は、 およそ2mmよりも小さな厚さを有し、およそ35mm以下の半径を有する球
    状シェル内に置かれた表面と、 前記レンズ素子が処方された透視度数と処方された非点収差矯正とを有するよ
    うに構成された裏面とを有し、前記方法はさらに、 前記球状シェルの中心がおよそ前記目の回転中心に置かれるように使用者に対
    してレンズ素子を位置づけるステップを含む、方法。
  42. 【請求項42】 前記レンズ素子が、前記処方された透視度数を含む種々の
    透視度数を有する一連のレンズ素子に共通の球状シェルの半径に対応する標準ア
    パーチャ−を有するフレームに、前記レンズ素子を嵌めることにより、位置づけ
    られる、請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記レンズ素子が裏面を備え、前記裏面は、その原点を通
    過する任意のメリジアンに沿った円形断面を有し、前記メリジアンに沿ったその
    曲率は等価的な従来の円環状レンズ(toric)の中心曲率と同一である、請求項3
    7に記載の方法。
  44. 【請求項44】 一連の眼科レンズに使用するのに適する眼鏡フレームであ
    って、およそ25mmと35mmとの間の半径Rを有する球状面を有し、前記一
    連のものの各レンズは同じRの値を有し、前記レンズはさらに、前記球状面に関
    連して共通の処方範囲を提供するように選択された第2の面を有し、前記フレー
    ムは使用位置において左右レンズを支持し、それにより、前記球状面の中心がお
    よそ左目および右目の回転中心にそれぞれ置かれるようになる、眼鏡フレーム。
  45. 【請求項45】 テンプル部品と前記左右レンズを係合するための縁部分と
    を含み、前記各レンズを係合する前記縁部分は、前記球状面の半径におよそ等し
    い半径を有する球体の面上に置かれる閉曲線の形状で形成される、請求項44に
    記載の眼鏡フレーム。
  46. 【請求項46】 前記閉曲線の鼻の最端部の点と側頭の最端部の点とが、前
    記球状面の中心に頂点が置かれた状態で90°よりも大きなアーチとして延びる
    、請求項45に記載の眼鏡フレーム。
  47. 【請求項47】 左テンプル部品と、右テンプル部品と、ノーズブリッジと
    を含む、請求項44から46のいずれかに記載の眼鏡フレーム。
  48. 【請求項48】 前記ノーズブリッジが、前記目の中心に前記球状面の中心
    を位置づけるよう前記レンズ間の隔たりを水平方向に調節できるようにする調節
    可能な長さを有する、請求項47に記載の眼鏡フレーム。
  49. 【請求項49】 前記テンプル部品を支持するための蝶番をさらに含み、前
    記蝶番は前記それぞれのレンズの側頭エッジにおいて前記球状面に装着されるよ
    うに適合される、請求項48に記載の眼鏡フレーム。
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